説明

電線加工機における電線測長装置

【課題】 測長精度の向上が図れると共に構造の簡素化も図った電線加工機における電線測長装置を提供する。
【解決手段】 電線10を電線送給方向Pに沿って順次送給する加工電線給排機構と、電線長を測長する測長機構12を備える。加工電線給排機構は、電線10を両側より解除自在に挟持する対の電線送給部を備える。測長機構12は、加工電線給排機構の電線送給方向P上流側に配置され、電線10の一側に転動自在に当接される測長ローラ58と、電線10の他側に摺動自在に当接されると共に一定角度だけ回動自在に支持された従動ローラ体59とを備え、測長ローラ58に測長用エンコーダが連結され、従動ローラ体59を電線送給方向Pと反対方向に回動付勢する引張バネ74を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送給される電線の長さを測長する電線加工機における電線測長装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電線加工機として、例えば、電線供給リール等から繰り出された電線を測長して所定長さに切断すると共に、電線端部の被覆部を剥取処理して端子を圧着する端子圧着装置等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のこの種の端子圧着装置においては、送給される電線の長さの測長に際して、送給される電線が所定長さに達して電線の送給を停止した場合に、送給時の慣性によって余分に電線が送り出されるおそれがあり、良好な測長精度が得られないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明はこれらの問題点に鑑み、測長精度の向上が図れると共に構造の簡素化も図った電線加工機における電線測長装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための技術的手段は、電線を電線送給方向に沿って順次送給する加工電線送給機構と、加工電線送給機構によって送給される電線長を測長する測長機構を備えた電線加工機における電線測長装置において、前記加工電線送給機構は、前記電線を両側より解除自在に挟持する対の電線送給部を備え、前記測長機構は、加工電線送給機構の電線送給方向上流側に配置され、電線の一側に転動自在に当接される測長ローラと、電線の他側に摺動自在に当接されると共に一定角度だけ回動自在に支持された従動体とを備え、前記測長ローラに測長用エンコーダが連結され、前記従動体を前記電線送給方向と反対方向に回動付勢する付勢体が備えられた点にある。
【0006】
また、前記加工電線送給機構の電線供給方向下流側に、加工電線送給機構によって送給された電線を解除自在に保持する電線保持機構が備えられ、電線加工機の架台に加工電線送給機構が取付固定され、前記測長機構および電線保持機構が前記架台に移動操作自在に支持されてなる構造としてもよい。
【0007】
さらに、前記各電線送給部は、互いに離隔配置された駆動ローラと、接離操作自在な一対の支持台にそれぞれ取付支持された複数の従動ローラとを備え、各駆動ローラと各従動ローラにわたってそれぞれ送出ベルトが巻装され、各支持台の接近状態で両送出ベルト間に前記電線が挟持され、各支持台の離隔状態で電線に対する挟持が解除される構造としてもよい。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明の電線加工機における電線測長装置によれば、加工電線送給機構は、電線を両側より解除自在に挟持する対の電線送給部を備え、測長機構は、加工電線送給機構の電線送給方向上流側に配置され、電線の一側に転動自在に当接される測長ローラと、電線の他側に摺動自在に当接されると共に一定角度だけ回動自在に支持された従動体とを備え、測長ローラに測長用エンコーダが連結され、従動体を電線送給方向と反対方向に回動付勢する付勢体が備えられたものであり、電線を挟持状として送給案内している測長ローラと従動体における一方の従動体の回転が規制され、電線がスリップしながら引き出される構成であり、送給される電線が所定長さに達して電線送給部の駆動が停止された場合に、測長ローラの慣性によるオーバーランが有効に防止でき、測長精度の向上が図れると共に、加工電線送給機構の電線送給部と測長機構とを別個独立した構造としているため、構造の簡素化も図れ、製作コスト低減が図れるという利点がある。
【0009】
また、加工電線送給機構の電線供給方向下流側に、加工電線送給機構によって送給された電線を解除自在に保持する電線保持機構が備えられ、電線加工機の架台に加工電線送給機構が取付固定され、測長機構および電線保持機構が架台に移動操作自在に支持されてなる構造とすれば、移動操作される部分のコンパクト化が図れ、負荷軽減や消費電力の削減が図れ、このように加工電線送給機構を固定側に設置し、電線保持機構や測長機構を可動側に設置する構造とでき、汎用性が向上するという利点もある。
【0010】
さらに、各電線送給部は、互いに離隔配置された駆動ローラと、接離操作自在な一対の支持台にそれぞれ取付支持された複数の従動ローラとを備え、各駆動ローラと各従動ローラにわたってそれぞれ送出ベルトが巻装され、各支持台の接近状態で両送出ベルト間に電線が挟持され、各支持台の離隔状態で電線に対する挟持が解除される構造とすれば、電線の安定した送給機能が発揮できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1において、1は電線加工機の一例としての端子圧着装置で、電線保持機構としてのフロントクランプ2を有する電線測長装置としての測長ユニット3と、加工処理部としてのカッターユニット4と、リアクランプ5と、フロント端子圧着ユニット6と、リア端子圧着ユニット7と、フロント移動手段8と、リア移動手段9とから主構成されている。
【0012】
前記フロントクランプ2およびリアクランプ5は、電線10を解除自在に把持(および保持)可能な構成とされ、前記カッターユニット4は電線10の切断処理や被覆部の剥取処理が行えるように構成されている。
【0013】
前記測長ユニット3は、電線10を電線送給方向Pに沿って送給すると共に反対方向に電線10を排出する加工電線給排機構11(加工電線送給機構)と、加工電線給排機構11によって送給される電線10の電線長を測長する測長機構12とを備え、測長機構12は加工電線給排機構11の電線送給方向P上流側に配置されている。そして、加工電線給排機構11は端子圧着装置1の架台13に取付固定され、フロントクランプ2および測長機構12は、架台13に取付固定されたフロント移動手段8に、一体的に移動操作自在に支持されている。ここに、これらフロントクランプ2や測長機構12等により、電線10を解除自在に把持する電線把持機構14が構成されている。
【0014】
前記フロント移動手段8は、フロントクランプ2および測長機構12をカッターユニット4位置とフロント端子圧着ユニット6位置との相互間で、移動操作自在に支持すると共に、カッターユニット4位置やフロント端子圧着ユニット6位置で、カッターユニット4方向やフロント端子圧着ユニット6方向に移動操作自在に支持している。即ち、フロントクランプ2および測長機構12を電線送給方向Pおよび電線送給方向Pに直交する水平方向に移動操作自在に支持している。
【0015】
また、前記リア移動手段9は、リアクランプ5をカッターユニット4位置とリア端子圧着ユニット7位置との相互間で、移動操作自在に支持すると共に、カッターユニット4位置やリア端子圧着ユニット7位置で、カッターユニット4方向やリア端子圧着ユニット7方向に移動操作自在に支持している。即ち、リアクランプ5を電線送給方向Pおよび電線送給方向Pに直交する水平方向に移動操作自在に支持している。
【0016】
そして、測長ユニット3によって、電線送給方向Pに沿って所定長さ送給された電線10が、フロントクランプ2およびリアクランプ5によりそれぞれ把持され、その状態でカッターユニット4により切断処理されて、フロントクランプ2により把持された電線10と、リアクランプ5により把持された電線10とに分離され、その後、各クランプ2、5に把持された電線10端末部は、カッターユニット4によりその被覆部が剥取処理される。
【0017】
フロントクランプ2に把持された電線10は、その後、フロント端子圧着ユニット6位置に移動操作され、フロント端子圧着ユニット6によりその被覆剥取部分に端子が圧着される。そして、端子の圧着処理後、フロントクランプ2に把持された電線10はカッターユニット4と対向する初期位置に戻される。
【0018】
一方、フロントクランプ2側の電線10に端子の圧着処理が行われる間に、リアクランプ5側の電線10もリア端子圧着ユニット7位置に移動操作され、リア端子圧着ユニット7によりその被覆剥取部分に端子が圧着され、その後、電線10は所定の電線排出部に排出され、リアクランプ5はカッターユニット4と対向する初期位置に戻される。
【0019】
そして、前述同様、測長ユニット3の作動により、電線送給方向Pに沿って電線10が所定長さ送給され、同様の動作の繰り返しにより、両端部に端子が圧着された所定の電線長を有するハーネスが順次製造される。
【0020】
なお、測長ユニット3の電線送給方向P上流側には、電線供給リール等から繰り出された電線10を案内するプレフィーダ機構等が必要に応じて適宜配置される。
【0021】
前記加工電線給排機構11は、図2ないし図4に示される如く、架台13に立設状に取付固定された基板15を備え、基板15の一側面側には、上下方向に所定間隔を有して互いに離隔配置されると共に回転自在に支持された駆動ローラ16、17が備えられている。
【0022】
また、基板15の他側面側には、各駆動ローラ16、17に支軸18、19を介して連結され、各駆動ローラ16、17と共に一体的に回転駆動される従動プーリ20、21が備えられている。
【0023】
さらに、基板15の他側面側には、正逆駆動操作自在なサーボモータ22が備えられ、サーボモータ22の駆動軸に装着された駆動プーリ23、前記従動プーリ20、21、中継プーリ24およびテンションプーリ25間にわたって駆動ベルト26が循環回走自在に巻装されている。この際、従動プーリ20、21および駆動プーリ23はタイミングプーリとされ、駆動ベルト26は両面に歯が形成されたタイミングベルトとされ、両駆動ローラ16、17が互いに反対方向に回転駆動されるように巻装されている。そして、テンションプーリ25は駆動ベルト26に所定のテンションを付与すべく、移動調整自在に備えられている。
【0024】
前記駆動ローラ16、17の一側には、一対のガイド杆28が電線送給方向Pに所定間隔を有すると共に、上下方向の軸心を有して配設されており、平板状の上下一対の支持台29、30が各ガイド杆28にまたがって上下方向に摺動自在に装着されている。
【0025】
また、基板15の他側面にはエアシリンダ等からなる操作シリンダ31が装着され、操作シリンダ31のピストンロッド先端部に装着された操作体32に相対回動自在に一対の連動ロッド33の一端部が枢支連結されると共に、各連動ロッド33の他端部は基板15に形成された開口15aを介して各支持台29、30に枢支連結されている。
【0026】
そして、操作シリンダ31の伸縮作動により、各連動ロッド33を介して各支持台29、30が各ガイド杆28に沿って互いに上下方向に接離操作自在に構成されている。
【0027】
また、各支持台29、30の互いに対向する対向辺部側に位置して複数の従動ローラ34a、34b、34c、35a、35b、35cが転動自在に軸支されると共に、各支持台29、30の反対側の辺部にはテンションローラ36、37が移動調整自在に装着されている。この際、前記駆動ローラ16、17と、各従動ローラ34a、34b、34c、35a、35b、35cと、テンションローラ36、37とは、同一平面内に位置するように配置されている。また、各従動ローラ34a、34b、34cの下端が同一高さとなるように配置され、各従動ローラ35a、35b、35cの上端が同一高さとなるように配置されている。
【0028】
そして、上下の駆動ローラ16、17、従動ローラ34a、34b、34c、35a、35b、35c、およびテンションローラ36、37間にわたってそれぞれウレタンベルト等からなる送出ベルト38、39が循環回走自在に巻装されている。この際、各テンションローラ36、37の位置調整により各送出ベルト38、39に適宜テンションが付与される。
【0029】
また、前記操作シリンダ31の伸縮作動による各支持台29、30の接離操作により、各送出ベルト38、39が接離操作自在とされ、各従動ローラ34a、34b、34c、35a、35b、35c間の各送出ベルト38、39で電線10を上下両側より解除自在に挟持するように構成されている。そして、この挟持状態で、各送出ベルト38、39が所定方向に循環回走されることにより、電線10が電線送給方向Pに沿って順次送給され、逆方向に循環回走されることにより、電線10が電線送給方向Pと逆方向に戻されて排出されるように構成されている。ここに、これら駆動ローラ16、17、従動ローラ34a、34b、34c、35a、35b、35c、テンションローラ36、37、送出ベルト38、39等により対の電線送給部が構成される。
【0030】
前記フロントクランプ2と測長機構12とは、図5および図6に示される如く、電線送給方向Pに長い支持部材41の長手方向に適宜離隔してそれぞれ装着されており、図2に示される如く、フロントクランプ2と測長機構12との間に位置して、前記電線送給部が位置するように構成されている。即ち、加工電線給排機構11における電線送給部の電線送給方向P上流側に測長機構12が位置され、電線送給部の電線送給方向P下流側にフロントクランプ2が位置するように構成されている。
【0031】
フロントクランプ2は例えば、エアシリンダ等のアクチュエータの作動により、電線案内孔43内を通過する電線10を電線案内孔43内の一側面に押圧状とすることにより解除自在に把持する構造とされている。
【0032】
また、測長機構12が装着される支持部材41における電線送給方向Pの上流側には、図5および図8に示される如く、電線送給方向Pに離隔して一対の上下方向に軸心を有するレール体44が装着されており、各レール体44にまたがって上下一対の支持台45、46がシュー体47、48を介して上下方向に摺動自在に嵌合されて支持されている。
【0033】
そして、各支持台45、46は、図7に示される如く、支持部材41側に装着された一対の支持片49、50に引張バネ51、52を介してそれぞれ互いに離隔する方向に常時、弾発付勢された構造とされている。なお、各支持片49、50には、各支持台45、46に接離自在に当接して支持台45、46の引張バネ51、52による移動を規制するストッパ53、54がそれぞれ突出長さ調整自在に備えられている。
【0034】
さらに、支持部材41には、図8に示される如く、エアシリンダ等からなる操作シリンダ55が備えられ、操作シリンダ55に装着されたカム体56の上下の傾斜カム面56aが、支持部材41に形成された上下方向に細長状のガイド孔41aを通じて各支持台45、46より突設された断面円形状のカムピン45a、46aに摺動自在に当接され、操作シリンダ55の進出操作によりカム体56が図8仮想線で示される如く、進出移動され、このカム体56の移動に伴って各カムピン45a、46aが同仮想線で示される如く、互いに接近移動され、ここに両支持台45、46が各引張バネ51、52の引張力に抗して互いに接近操作される。
【0035】
また、操作シリンダ55の後退操作によりカム体56が図8実線で示される如く、後退移動され、このカム体56の移動に伴って前記各引張バネ51、52の引張力により各カムピン45a、46aが同実線で示される如く、互いに離隔操作され、ここに両支持台45、46が離隔操作される。
【0036】
以上のように、操作シリンダ55の出退操作により、上下の支持台45、46がレール体44による案内下、互いに接離操作自在に構成されている。
【0037】
測長機構12は、図9および図10にも示される如く、電線送給方向Pに沿って供給される電線10の一側としての下面側に転動自在に当接される測長ローラ58と、電線10の他側としての上面側に摺動自在に当接される従動体としての従動ローラ体59とを備えている。また、測長ローラ58は下側の支持台46に転動自在に支持され、測長用のロータリタイプのエンコーダ60が直結状に連結されており、測長ローラ58の回転量を検出するように構成されている。
【0038】
これに対し、従動ローラ体59は上側の支持台45に、支持ブラケット61を介して上下動自在に支持されており、付勢バネ62により下向きに常時付勢された構造とされ、付勢バネ62による付勢力下、上下動可能とされている。
【0039】
また、測長ローラ58および従動ローラ体59の電線送給方向P上流側および下流側に位置した各支持台45、46の端部には、それぞれ対向配置された電線ガイドブロック64a、64b、65a、65bを備え、互いに対向する各電線ガイドブロック64a、64b、65a、65bの対向面にそれぞれ電線10を電線送給方向Pに沿って案内する半円形状の電線ガイド溝64c、65cが形成され、両支持台45、46が互いに接近操作された際、各電線ガイドブロック64a、64b、65a、65bの対向面が互いに当接され、互いに対向する電線ガイド溝64c、65cにより電線10を遊挿案内する円形の電線遊挿孔が形成されるように構成されている。
【0040】
さらに、測長ローラ58および従動ローラ体59と、電線送給方向P上流側の電線ガイドブロック64a、64bとの間に位置した各支持台45、46には、電線10の巻き癖等を解消するための伸線機構を構成する伸線用ローラ群66、67が電線送給方向Pに沿ってそれぞれ転動自在に支持されると共に、各支持台45、46にそれぞれ支持された伸線用ローラ群66、67は互いに電線送給方向Pに沿って適宜距離位置ずれ配置され、両支持台45、46が互いに接近操作された際、両伸線用ローラ群66、67により電線送給方向Pに沿ってジグザグ状の電線案内経路を形成する構造とされている。
【0041】
また、本実施形態にあっては、各種の電線10径に対応すべく、上側の伸線用ローラ群66は上側の支持台45に、支持ブラケット68を介して上下動自在に支持されており、付勢バネ69により下向きに常時付勢された構造とされ、付勢バネ69による付勢力下、上下動可能とされている。
【0042】
前記従動ローラ体59は、図9および図10に示される如く、支持ブラケット61に支軸71を介して軸支されると共に、外周部に嵌通状に装着された規制ピン72の一端突出部が支持ブラケット61に形成された回動量規制溝61aに相対摺動自在に嵌合されている。この回動量規制溝61aは支軸71の軸心を中心とした適宜長さの円弧状に形成されており、規制ピン72と回動量規制溝61aとの相対摺動の範囲で従動ローラ体59が回動自在とされ、ここに、従動ローラ体59の回動範囲が一定角度に規制された構造とされている。
【0043】
また、従動ローラ体59上方に位置して支持ブラケット61側にバネ支持ピン73が突設され、バネ支持ピン73と前記規制ピン72の他端突出部とにわたってコイルバネ等からなる引張バネ74が張設されており、この引張バネ74の引張力により従動ローラ体59を支軸71回りでかつ電線送給方向Pと反対方向に常時、回動付勢するように構成されている。
【0044】
そして、各支持台45、46が互いに接近操作された電線ガイド姿勢にあっては、電線送給方向P上流側および下流側の電線ガイドブロック64a、64b、65a、65bの各電線ガイド溝64c、65cで形成された電線遊挿孔によって電線10が遊挿案内され、電線送給方向P上流側および下流側の電線ガイドブロック64a、64b、65a、65b間においては、電線10が上下の測長ローラ58と従動ローラ体59で挟持状に保持されると共に、上下の各伸線用ローラ群66、67で挟持状に保持される。
【0045】
また、図6に示される如く、各支持台45、46が互い離隔操作された保持解除姿勢にあっては、各電線ガイドブロック64a、64b、65a、65b、各伸線用ローラ群66、67および、従動ローラ体59と測長ローラ58がそれぞれ上下に所定長さ離隔して、電線10の保持が解除される。
【0046】
ここに、各電線ガイドブロック64a、65a、伸線用ローラ群66および従動ローラ体59等を備えた上側の支持台45と、各電線ガイドブロック64b、65b、伸線用ローラ群67および測長ローラ58等を備えた下側の支持台46とにより接離操作自在な対の分割保持手段75が構成されている。
【0047】
前記支持部材41の電線送給方向P下流側中間部一側面側に、図5および図6に示される如く、互いに離隔して一対のシュー体76が取付固定されており、各シュー体76は取付ブラケット体77の一側面に備えられた一対の上下方向に軸心を有するレール体78に、上下方向に沿って摺動自在に嵌合されて支持されている。
【0048】
また、図11にも示される如く、取付ブラケット体77の下端部一側より張り出し状に支持板79が備えられ、支持板79に上方突出状に突設された一対のガイドピン80が支持部材41下端部に張り出し状に備えられたガイド板81に嵌挿され、支持板79とガイド板81間に位置した各ガイドピン80には、戻しバネとしてのコイルバネ等からなる付勢バネ82が圧縮状態で装着されている。
【0049】
さらに、支持部材41には上方突出状に戻り調整ピン83が突設されており、戻り調整ピン83の上端部は取付ブラケット体77の上端部より一側方に張り出し状に備えられたガイド板84に嵌挿されている。
【0050】
そして、各付勢バネ82の付勢力による支持部材41の上方戻り量は、戻り調整ピン83に進退自在に螺合装着されたナット体85がガイド板84下面に接離自在に当接することにより規制される。
【0051】
また、取付ブラケット体77の基部77aは、前記フロント移動手段8によって移動操作される図示省略の移動操作部に取付固定されている。
【0052】
なお、図6における87はガイドフック体で、支持部材41に取付固定されており、フロント端子圧着ユニット6で端子が圧着される際に係合され、端子の圧着動作に連動して、支持部材41が各付勢バネ82の付勢力に抗して下降動作されるように構成されている。
【0053】
また、図1、図12ないし図14に示される如く、加工電線給排機構11の電線送給方向P上流側に位置して、架台13に支持杆89が立設され、該支持杆89に交換用電線10を供給する交換電線供給機構90が備えられている。
【0054】
交換電線供給機構90は、支持杆89の上端部に取付ブラケット93を介して装着されると共に上下方向に出退操作自在なロッド91aを有するエアシリンダ等からなる操作シリンダ91と、ロッド91aの突出端部であるロッド91a下端部に装着されて、ロッド91aの出退操作により昇降操作自在とされたクランプ機構部92とを備える。
【0055】
また、クランプ機構部92は、ロッド91a下端部に装着された昇降台94と、交換用電線10をその長手方向に離隔して解除自在に把持すべく、電線送給方向Pに離隔して昇降台94に装着された対のクランプ部95と、各クランプ部95による交換用電線10の把持を解除するエアシリンダ等からなる対の解除シリンダ96とを備える。
【0056】
各クランプ部95は、図14に示される如く、昇降台94に固定状とされた上側の固定つめ95aと、該固定つめ95aに下側より接離自在な可動つめ95bとを備え、各固定つめ95a側に突設されたガイド筒97に上下方向に摺動自在に嵌通されたガイドピン98の下端部に各可動つめ95bがそれぞれ固定されている。
【0057】
また、各ガイドピン98上端部に装着されたバネ受け板99とガイド筒97の上端部との間にはコイルバネからなる戻しバネ100が套嵌状として装着され、ガイドピン98を常時、上方向に弾発付勢しており、ここに、可動つめ95bは固定つめ95a方向に常時付勢状とされている。そして、ガイドピン98の下端部に備えられたつまみ部101を利用して、戻しバネ100の付勢力に抗してガイドピン98を引き下げることにより、固定つめ95aと可動つめ95bとの間隔が開き、ここに、固定つめ95aと可動つめ95bとの間に交換用電線10を把持可能に構成されている。
【0058】
このガイドピン98の上方位置には、僅かの間隙を有して解除シリンダ96のロッドピン96aが出退操作自在に備えられ、このロッドピン96aの進出操作によりガイドピン98が押し下げられ、交換用電線10の把持が解除されるように構成されている。
【0059】
また、各固定つめ95aの所定位置には、可動つめ95bの上下動をガイドすると共に両つめ95a、95b間に挿入される電線10の挿入量を規制するガイド体102がそれぞれ備えられている。
【0060】
さらに、両クランプ部95に把持される交換用電線10の先端部を位置決めすべく、電線送給方向P下流側に位置して昇降台94に位置決めストッパ103が備えられている。
【0061】
また、昇降台94の昇降時における操作シリンダ91の軸心回りの回動を規制すべく、昇降台94に電線送給方向Pに離隔して一対のガイド杆104が上向きに突設され、各ガイド杆104は取付ブラケット93に備えられた各ガイド筒105内を上下方向に摺動案内されるように構成されている。なお、各ガイド杆104の上端部は、操作シリンダ91との干渉を回避する連結材106で、互いに平行を維持して連結されている。
【0062】
そして、本実施形態にあっては、両側のクランプ部95は図5の仮想線で示される如く、各電線ガイドブロック64a、64b、65a、65bの電線送給方向P上流側および下流側にそれぞれ位置するように構成されると共に、各クランプ部95に対する電線10の把持側は、電線把持機構14が移動操作される側とされている。
【0063】
また、図13の仮想線で示される如く、電線把持機構14は保持された電線10が加工電線給排機構11によって送給・排出される電線送給位置Aと、加工電線給排機構11による電線送給位置Aから一側方に退避する退避位置Bと、対のクランプ部95によって交換用電線10が受け渡される交換用電線受渡位置Cとに移動操作自在とされている。
【0064】
これに対し、クランプ部95は、電線把持機構14の交換用電線受渡位置Cにおいて対の分割保持手段75間に交換用電線10を供給して受け渡す交換用電線供給位置Dと、その上方の実線で示される交換用電線10を把持して待機する交換電線待機位置Eとで昇降(往復)移動操作自在とされており、クランプ部95の昇降位置は、電線10が送給される電線送給経路より所定距離だけ一側方に位置する構造とされている。
【0065】
次に、測長ユニット3による測長動作について説明すると、図2に示される如く、加工電線給排機構11と、フロントクランプ2および測長機構12が電線送給方向Pに沿った測長初期状態において、加工電線給排機構11では電線10が上下の両送出ベルト38、39間で挟持状とされ、フロントクランプ2では電線10の把持が解除され、測長機構12では測長ローラ58と従動ローラ体59とで電線10が挟持状とされている。
【0066】
この状態で、サーボモータ22が駆動されると、駆動プーリ23、駆動ベルト26、従動プーリ20、21等を介して各駆動ローラ16、17がそれぞれ所定方向に回転駆動され、各駆動ローラ16、17の回転に伴って各送出ベルト38、39が所定方向に循環回走され、この各送出ベルト38、39の循環回走に伴って電線10が電線送給方向Pに沿って順次送給される。
【0067】
この電線10の電線送給方向Pに沿った送給に伴って測長ローラ58が回転駆動され、この測長ローラ58の回転量がエンコーダ60で検出され、送給される電線長が順次測長される。この際、上側に位置する従動ローラ体59は回動角度が一定の角度に規制されているため、引張バネ74の付勢力に抗してその一定角度回動された後は支軸71回りの回動が阻止され、送給される電線10はスリップしながら電線送給方向Pに沿って送給される。ここに、電線10に一定量のテンションが付与された状態で、各送出ベルト38、39によって電線送給方向Pに沿って電線10が送給される。
【0068】
その後、サーボモータ22で所定量送給し終わってから、エンコーダ60で検出した量と比較し、過不足分を送ると、サーボモータ22の駆動が停止され、ここに、各送出ベルト38、39の循環回走が停止される。この際、電線10を挟持状として送給案内している測長ローラ58と従動ローラ体59における一方の従動ローラ体59の回転が停止状態にあり、電線10がスリップしながら引き出される構成であり、各送出ベルト38、39の停止によって電線10の引き出しが停止され、測長ローラ58の慣性によるオーバーランも有効に防止できる。
【0069】
そして、サーボモータ22が停止されると、フロントクランプ2において電線10が把持される。また、加工電線給排機構11においては、操作シリンダ31の作動により各連動ロッド33を介して各支持台29、30が上下方向に離隔操作され、ここに、両送出ベルト38、39が互いに離隔して、両送出ベルト38、39による電線10の挟持状態が解除される。
【0070】
この両送出ベルト38、39による電線10の挟持状態の解除によって、引張バネ74に蓄勢された引張付勢力により従動ローラ体59は電線送給方向Pと反対方向の支軸53回りに回動付勢され、フロントクランプ2位置と、測長ローラ58および従動ローラ体59位置との相互間の電線10に引き戻し力が作用して一定のテンションが付与された状態で電線10が保持される。
【0071】
その後、前述のように、カッターユニット4で切断処理されて、電線10端末部の被覆部が剥取処理される。その後、フロント移動手段8によりフロントクランプ2および測長機構12で保持された電線10は、フロント端子圧着ユニット6位置に移動操作され、端子の圧着処理後、初期位置に戻される。この際、フロントクランプ2と測長機構12間で保持された電線10は一定のテンションが付与されて張られた状態であり、加工電線給排機構11の上下に離隔する送出ベルト38、39間に円滑に案内される。
【0072】
その後、フロントクランプ2、加工電線給排機構11の電線送給部、測長機構12が前述の測長初期状態に復帰され、同様の動作が繰り返される。
【0073】
次に、本実施形態にかかる交換電線供給機構90による電線10の線種交換時等における交換動作を説明する。
【0074】
端子圧着装置1による所定の加工処理が終了して、電線10を交換する場合には、電線把持機構14が電線送給位置Aに位置しており、図15に示される如く、その直前まで使用中の電線10は、対の電線送給部の送出ベルト38、39で挟持され、その電線送給方向P下流側ではフロントクランプ2で把持されると共に、電線送給方向P上流側では対の分割保持手段75で保持されている。また、交換電線供給機構90の各クランプ部95にわたって、予め交換用電線10を把持させておく。
【0075】
次に、適宜備えられたスイッチの操作によって電線交換信号が入力されると、フロントクランプ2による電線10の把持が解除されると共に、操作シリンダ55の作動によりカム体56が後退移動されて両分割保持手段75が互いに離隔操作された保持解除姿勢となり、図16に示される如く、両分割保持手段75による電線10の保持が解除される。
【0076】
そして、この状態で、対の電線送給部が逆転駆動され、両送出ベルト38、39の逆転駆動により電線10が電線送給方向Pと逆方向に勢いよく排出され、電線10端部が電線把持機構14より電線送給方向P上流側に排出される。
【0077】
この電線10の排出後、電線把持機構14はフロント移動手段8によって退避位置Bに移動操作される。
【0078】
電線把持機構14が退避位置Bに移動すると、図17に示される如く、操作シリンダ91の作動により交換用電線10を把持した各クランプ部95が交換用電線供給位置Dに下降操作される。
【0079】
各クランプ部95が交換用電線供給位置Dに移動すると、退避位置Bの電線把持機構14が交換用電線受渡位置Cに移動操作され、図17に示される如く、両クランプ部95間に位置する電線10が、電線把持機構14の両分割保持手段75間に相対的に案内される。
【0080】
この状態で、操作シリンダ55の作動によりカム体56が進出移動されて両分割保持手段75が互いに接近操作された電線ガイド姿勢となり、図18に示される如く、両分割保持手段75により電線10を送給可能に保持した状態が得られる。そして、電線10が両分割保持手段75により保持されると、各解除シリンダ96が作動され、各ロッドピン96aの下降によってガイドピン98が押し下げられ、各クランプ部95による電線10の把持が解除される。ここに、交換用電線10が各クランプ部95から各分割保持手段75に受け渡される。
【0081】
電線10が各分割保持手段75に受け渡されると、電線把持機構14は再度、退避位置Bに移動操作される。そして、電線把持機構14が退避位置Bに移動すると、各解除シリンダ96の作動により各ロッドピン96aが上昇復帰されると共に、操作シリンダ91の作動により各クランプ部95が初期位置の交換電線待機位置Eに上昇復帰される。また、この交換電線待機位置Eに復帰された各クランプ部95に次の交換用電線10を適宜把持させておけばよい。
【0082】
各クランプ部95が交換電線待機位置Eに移動すると、対の電線送給部が予め離隔操作された両送出ベルト38、39の離隔状態で待機している電線送給位置Aに、前記退避位置Bに待機していた電線把持機構14が移動操作され、図19に示される如く、分割保持手段75に受け渡された電線10の電線送給方向P下流側端部が、対の電線送給部における両送出ベルト38、39間に位置した状態が得られる。
【0083】
次に、この状態より対の電線送給部が接近操作されて電線10の電線送給方向P下流側端部が両送出ベルト38、39で挟持された状態が得られ、ここに、電線10の交換作業が終了する。
【0084】
そして、この状態で、対の電線送給部が正転駆動されると、両送出ベルト38、39の正転駆動により電線10が電線送給方向Pの沿って順次送給され、前述同様、電線10の加工処理が行える。
【0085】
本実施形態は以上のように構成されており、電線10の交換動作に際して、予め交換電線供給機構90の両クランプ部95で把持された交換用電線10を、電線把持機構14の互いに離隔操作された両分割保持手段75間に案内して両分割保持手段75に受け渡し、交換用電線10が受け渡された状態の電線把持機構14を電線送給位置Aに移動操作して、対の電線送給部における両送出ベルト38、39で挟持し、両送出ベルト38、39の正転駆動により順次送給するだけでよく、従来のように送りローラ等で電線加工機側に別途送給する必要がなく、従って従来のような送給途中での引っ掛かりや座屈が有効に防止でき、電線10交換時における電線10の送給に際しての安定性が向上できる。
【0086】
また、端子圧着装置1における電線把持機構14の両分割保持手段75に両クランプ部95から直接、電線10を受け渡す方式であり、従来のような電線加工機側に別途送給するための送りローラ等が不要であり、構造の簡素化が図れると共にコスト低減が図れる。
【0087】
さらに、電線把持機構14の両分割保持手段75に両クランプ部95から直接、電線10を受け渡す方式であり、従来のような送りローラ等で別途送給する経路も不要で、装置1全体としてのコンパクト化も図れる。
【0088】
また、電線10を挟持状として送給案内している測長ローラ58と従動ローラ体59における一方の従動ローラ体59の回転が規制され、電線10がスリップしながら引き出される構成であり、送給される電線10が所定長さに達して各送出ベルト38、39が停止された場合に、測長ローラ58の慣性によるオーバーランが有効に防止でき、測長精度の向上が図れる。
【0089】
さらに、加工電線給排機構11の電線送給部と測長機構12とを別個独立した構造としているため、この点からも構造の簡素化も図れ、製作コスト低減が図れる利点がある。
【0090】
また、加工電線給排機構11と測長機構12とが別個独立した構造とされているため、加工電線給排機構11を固定側に設置し、フロントクランプ2および測長機構12をフロント移動手段8によって移動操作される可動側に設置する構造とでき、汎用性が向上する。しかも、フロント移動手段8によって搬送される移動操作部分のコンパクト化が図れるため、移動操作における負荷軽減や消費電力の削減も図れる。
【0091】
さらに、複数の従動ローラ34a、34b、34c、35a、35b、35c間にまたがった送出ベルト38、39間で電線10を挟持状として電線送給方向Pに沿って送給する構造であり、この点からも電線10の安定した送給機能が発揮できる。
【0092】
また、電線把持機構14に伸線用ローラ群66、67を備えているため、電線送給方向Pに沿って送給される電線10の巻き癖等を加工処理の直前で有効に解消できる利点もある。
【0093】
さらに、各クランプ部95に対して交換用電線10を把持させるに際して、ガイド体102や位置決めストッパ103が備えられているため、常に安定した位置に交換用電線10を把持できる。
【0094】
なお、上記実施形態において、交換用電線10が受け渡された状態の電線把持機構14を電線送給位置Aに移動操作することによって、分割保持手段75に受け渡された電線10の電線送給方向P下流側端部が、対の電線送給部における両送出ベルト38、39間に位置した状態が得られる構造を示しているが、電線把持機構14を電線送給位置Aに移動操作した後、フロント移動手段8により電線把持機構14を電線送給方向Pに僅かに移動操作することによって、分割保持手段75に受け渡された電線10の電線送給方向P下流側端部が、対の電線送給部における両送出ベルト38、39間に位置した状態が得られる構造としてもよい。
【0095】
また、対のクランプ部95の往復移動方向として上下方向とした構造を示しているが、側方向であってもよく、実施形態の方向に何ら限定されない。
【0096】
さらに、従動体として支軸71回りに回動自在な円形の従動ローラ体59を使用した構造を示しているが、円形に限らず、扇形であってもよく、一定角度の回動範囲において電線10に摺動自在に当接される部分を有する構造であればよい。
【0097】
また、循環回走される送出ベルト38、39で電線10を送給する構造を示しているが、回転駆動される対の駆動ローラにより電線10を解除自在に挟持し、各駆動ローラの回転により電線10を送給する構造であってもよい。
【0098】
さらに、対の分割保持手段75に測長機構12を備えた構造を示しているが、加工電線給排機構11側に測長機能を有する構造としてもよい。
【0099】
また、電線加工機の一例として端子圧着装置1を示しているが、その他の電線加工機であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明の実施形態を示す概略平面図である。
【図2】同一部側面図である。
【図3】図2における加工電線給排機構の背面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面矢視図である。
【図5】電線把持機構の平面図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視図である。
【図7】図6の一部断面左側面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線矢視図である。
【図9】図6における測長機構部分の側面図である。
【図10】同説明図である。
【図11】図6のXI−XI線矢視図である。
【図12】交換電線供給機構の正面図である。
【図13】同側面図である。
【図14】同一部拡大図である。
【図15】電線の交換動作説明図である。
【図16】電線の交換動作説明図である。
【図17】電線の交換動作説明図である。
【図18】電線の交換動作説明図である。
【図19】電線の交換動作説明図である。
【図20】電線の交換動作説明図である。
【符号の説明】
【0101】
1 端子圧着装置
2 フロントクランプ
3 測長ユニット
4 カッターユニット
8 フロント移動手段
10 電線
11 加工電線給排機構
12 測長機構
13 架台
14 電線把持機構
16 駆動ローラ
17 駆動ローラ
28 ガイド杆
29 支持台
30 支持台
31 操作シリンダ
34a、34b、34c 従動ローラ
35a、35b、35c 従動ローラ
38 送出ベルト
39 送出ベルト
58 測長ローラ
59 従動ローラ体
64a、64b 電線ガイドブロック
64c 電線ガイド溝
65a、65b 電線ガイドブロック
65c 電線ガイド溝
66 伸線用ローラ群
67 伸線用ローラ群
74 引張バネ
75 分割保持手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線を電線送給方向に沿って順次送給する加工電線送給機構と、加工電線送給機構によって送給される電線長を測長する測長機構を備えた電線加工機における電線測長装置において、
前記加工電線送給機構は、前記電線を両側より解除自在に挟持する対の電線送給部を備え、
前記測長機構は、加工電線送給機構の電線送給方向上流側に配置され、電線の一側に転動自在に当接される測長ローラと、電線の他側に摺動自在に当接されると共に一定角度だけ回動自在に支持された従動体とを備え、前記測長ローラに測長用エンコーダが連結され、前記従動体を前記電線送給方向と反対方向に回動付勢する付勢体が備えられたことを特徴とする電線加工機における電線測長装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電線加工機における電線測長装置において、
前記加工電線送給機構の電線供給方向下流側に、加工電線送給機構によって送給された電線を解除自在に保持する電線保持機構が備えられ、電線加工機の架台に加工電線送給機構が取付固定され、前記測長機構および電線保持機構が前記架台に移動操作自在に支持されてなることを特徴とする電線加工機における電線測長装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電線加工機における電線測長装置において、
前記各電線送給部は、互いに離隔配置された駆動ローラと、接離操作自在な一対の支持台にそれぞれ取付支持された複数の従動ローラとを備え、各駆動ローラと各従動ローラにわたってそれぞれ送出ベルトが巻装され、各支持台の接近状態で両送出ベルト間に前記電線が挟持され、各支持台の離隔状態で電線に対する挟持が解除されることを特徴とする電線加工機における電線測長装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−4556(P2008−4556A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198806(P2007−198806)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【分割の表示】特願2000−183035(P2000−183035)の分割
【原出願日】平成12年6月19日(2000.6.19)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】