説明

電話装置および電話装置の送受話信号制御方法

【課題】通話中の送受話器がいかなる状況においても近傍に存在する遮蔽物の検知精度を向上させてハウリングの発生を防止する。
【解決手段】送受話音声信号を送受信する伝送インターフェース回路101と、受話音声を出力する受話回路102と、送話音声を集音する送話回路103とを備えた電話装置10であって、光を発する発光素子104と、この発光素子を所定の発光パターンで発光させる発光回路106と、感知した光を電気信号へ変換して出力する受光素子105と、この受光素子によって出力された電気信号から前記発光素子から発せられた所定の発光パターンの光が変換された電気信号を検出する受光回路107と、前記受光回路によって前記所定の電気信号が検出されると直ちに前記伝送インターフェース回路に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力する送話信号制御回路108とを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電話装置および電話装置の送受話信号制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電話装置では、一つの筐体内に収容されたスピーカーとマイクロフォンとの間に音声信号のループが形成されて発生するハウリングを防止する信号処理技術として、エコーキャンセル技術が知られている。しかし、このような信号処理技術を実装するためには比較的高価な専用LSI(Large Scale Integration)やDSP(Digital Signal Processor)などの処理装置が必要であり、例えば固定電話装置など、簡易な構成である電話装置におけるハウリング防止策には適していない。
【0003】
ハウリングは、通話中に集音マイクロフォンと音声出力スピーカーを一つの筐体に備える送受話器を電話装置本体に置く、若しくは机などの平面に置くといったような電話装置の送受話器が遮蔽物に近づく状況において、スピーカーから出力される音声が遮蔽物によって反射する反射音となり送受話器のマイクロフォンによって集音されることにより音声の回り込みが発生し、この音声の回り込みによってマイクロフォンとスピーカーとの間に音声信号のループが形成され、特定周波数の共振が引き起こされることにより発生する。
【0004】
そこで、エコーキャンセルに代わる技術として、音声の回り込みによるハウリングを防止することを目的として、送受話器を収める電話装置本体や送受話器の構造によって音の反射を軽減し、ハウリング防止の条件を満足させる電話装置(特許文献1)、フォトトランジスタや赤外線センサーによって送話マイクロフォン近傍の遮蔽物を検知して送話信号レベルを調整しハウリングを防止するハンズフリーフォン(特許文献2)、接触センサーを利用して電話装置の状態を判定し送話回路を切断することで音の回り込みを防止する電話装置(特許文献3)がある。また、送受話器に傾斜センサーを設け、送受話器の傾斜が所定値以上のときに送受話器のマイクロフォンで集音した音声信号を送話回路から切断する保留機能を作動させる技術が開示されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−135846号公報
【特許文献2】特開平1−252053号公報
【特許文献3】特開平5−041728号公報
【特許文献4】特開平7−007536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらの技術は、条件によってハウリングの発生を誘発する可能性が高く、常にハウリングの発生を防ぐことはできなかった。
例えば、特許文献1の技術では、電話装置の機構構造によって音の反射を軽減させて送話音声と受話音声とのループを防ぐ技術であるが、音量が大きい場合や送受話器と遮蔽物による衝撃音が発生する場合にはハウリングの発生を誘発する可能性がある。特許文献2の技術では、マイクロフォン近傍にある遮蔽物を検知して送話音声レベルを調整する技術であるが、外乱ノイズの影響によって遮蔽物の検知精度を保つことは困難であり同時にハウリング防止の精度を保つことも困難である。また、特許文献3の技術では、送受話器を耳に接触させているか否かを接触センサーを利用して検知しており、遮蔽物が送受話器に非接触で近傍にある場合にはハウリングが発生する可能性があり、特許文献4の技術では、送受話器を机など水平な遮蔽物の上に置くことを前提として、傾斜センサーを利用して送受話器の傾斜を検知しているが、送受話器のマイクロフォン部分を手で覆うというような送受話器を傾斜せずともハウリングの発生を誘発する場合には傾斜センサーによる検知は行われず、ハウリングを防ぐことができないといった問題がある。
【0007】
本発明は、上記のような問題を解決すべく、エコーキャンセル技術を用いずにハウリングの発生をより確実に防止する電話装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明は、通信回線を介して送受話音声信号を送受信する伝送インターフェース回路と、前記通信回線から受信した受話音声を出力する受話回路と、前記通信回線へ送信する送話音声を集音する送話回路とを備えた電話装置であって、前記電話装置に設けられ、光を発する発光素子と、この発光素子を所定の発光パターンで発光させる発光回路と、前記電話装置に設けられ、感知した光を電気信号へ変換して出力する受光素子と、この受光素子によって出力された電気信号から前記発光素子から発せられた所定の発光パターンの光が変換された電気信号を検出する受光回路と、前記受光回路によって前記所定の電気信号が検出されると前記伝送インターフェース回路に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力する送話信号制御回路とを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発光回路によって発光素子を所定の発光パターンで発光させるとともに、受光回路によってこの発光素子から発せられた所定の発光パターンの光に応じた電気信号を検出することにより、外乱ノイズの影響を排除または低減して送受話器近傍に存在する遮蔽物の検知精度を向上させることができ、遮蔽物が存在すると判断される場合には、伝送インターフェース回路に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止制御を行うことによりハウリングの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施の形態に係る電話装置10の機能ブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電話装置10の動作フローチャートである。
【図3】第2の実施の形態に係る電話装置20の機能ブロック図である。
【図4】第2の実施の形態に係る電話装置20の動作フローチャートである。
【図5】第2の実施の形態の概要を模式的に示す図である。
【図6】第2の実施の形態における発光素子104による発光と受光素子105による受光との関係を模式的に示す図である。
【図7】第2の実施の形態における受光素子105が出力する受光した光に対応した電気信号における時間成分の一例を模式的に示す図である。
【図8】図7における電気信号の周波数成分と受光回路に備えるHPFの特性を模式的に示す図である。
【図9】第3の実施の形態に係る電話装置30の機能ブロック図である。
【図10】第3の実施の形態に係る電話装置30の動作フローチャートである。
【図11】第3若しくは第4の実施の形態の概要を模式的に示す図である。
【図12】第3の実施の形態における発光素子104による発光と受光素子105による受光との関係を模式的に示す図である。
【図13】第3の実施の形態における光量と受光素子が感知した光の感知レベルの関係で表される光量データの一例を示す図である。
【図14】第4の実施の形態に係る電話装置40の機能ブロック図である。
【図15】第4の実施の形態に係る電話装置40の動作フローチャートである。
【図16】第4の実施の形態における発光素子104による発光と受光素子105による受光との関係を模式的に示す図である。
【図17】第4の実施の形態における送話信号制御条件の一例を示す図である。
【図18】第5の実施の形態に係る電話装置50の機能ブロック図である。
【図19】第5の実施の形態の概要を模式的に示す図である。
【図20】第5の実施の形態に係る電話装置50の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
[第1の実施の形態]
本実施の形態に係る電話装置は、装置固有の条件で発光素子を発光させて、この発光素子から発せられている光を抽出した場合に検出信号を生成し、この検出信号に応じて送話音声信号を制御し、送話音声を通信回線より切断することを特徴とするものである。
図1に示すように、本実施の形態に係る電話装置10は、着信呼を捕捉して通信回線を介して受話音声を含む信号を受信し送話音声を含む信号を送信する伝送インターフェース回路101と、通信回線から受信した受話音声を図示しないスピーカーから出力する受話回路102と、通信回線へ送信する送話音声を図示しないマイクロフォンによって集音する送話回路103と、光を発する発光素子104と、この発光素子104を所定の発光パターンによって発光させる発光回路106と、感知した光を電気信号に変換して出力する受光素子105と、この受光素子105によって出力された電気信号から発光素子104によって発せられた所定の発光パターン光に応じた電気信号を検出する受光回路107と、受光回路107によって所定の電気信号が検出されると直ちに送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を伝送インターフェース回路101に対して出力する送話信号制御回路108とから構成されている。
【0013】
ここで、電話装置における所定の発光パターンとは、電話装置に予め設定されている所定の条件に基づいて発光素子を規則的に発光させることである。例えば、規則的なパターンの光を繰り返し発光させる回数に応じて所定の条件を設定しても良い。
【0014】
次に、本実施の形態に係る電話装置10における送話信号制御の動作について述べる。
図2は本実施の形態に係る電話装置10における送話信号制御の手順を示す動作フローチャートである。
通話中の電話装置10において、発光回路106は、予め設定されている所定の条件に基づいて発光素子104を発光させる(S101)。
受光回路107は、受光素子105によって感知した光が(S102)、発光素子104から所定の条件によって発せられた光であるか否かを判定する(S103)。
【0015】
受光回路107における判定結果が発光素子104によって発せられた所定の発光パターンの光である場合(S103で「Yes」)、送話信号制御回路108は伝送インターフェース回路101に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力して(S104)、電話装置10を送話停止状態にすることにより(S105)、送話音声がカットされスピーカーとマイクロフォンとの間における音声の回り込みをなくす。
受光回路107における判定結果が発光素子104によって発せられた所定の発光パターンの光ではなかった場合(S123で「No」)、受光回路107は受光素子105が感知する光の待機状態となる(S102)。
【0016】
このように、電話装置において所定の条件で発光素子を発光させて、この発光素子から発せられている所定の光を抽出した場合に送話停止信号を生成することによって、外乱光などの外乱ノイズの影響を受けずに送話音声制御ができ、送話回路を切断することができる。したがって、ハウリングが発生する危険がある場合、例えば、送受話装置の近傍に遮蔽物が存在する場合、外乱光の影響を受けずにこの遮蔽物を検知することが可能となり、遮蔽物を検知した場合に送話停止信号を生成して送話音声を通信回線より切断することにより送話音声をカットして音声の回り込みをなくすことで、ハウリングの発生を防ぐことができる。
【0017】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る電話装置について説明する。
本実施の形態に係る電話装置は、図5に示すように発光素子を送受話器に備え受光素子を電話装置本体の送受話器収納箇所に備える電話装置であって、所定の周期で間欠的な光を発光素子から発光させて、受光素子が感知した光からこの発光素子が発した所定の周期で間欠的な光を抽出して検出信号を生成し、この検出信号に応じて送話信号を通信回線より切断することを特徴とするものである。
ここで、発光素子によって発せられる所定の周期で間欠的な光を取り出す手段として、例えば、受光した光を電気信号に変換する受光素子の後段にハイパスフィルタ(以降HPF)を備え、このHPFのフィルタ特性について、所望の光が変換された電気信号を抽出できる特性に設計することとしても良い。
【0018】
図3は本実施の形態に係る電話装置20の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、本実施の形態に係る電話装置20は、通信回線を介して信号の送受信を行う伝送インターフェース回路101と、受話音声を出力する受話回路102と、送話音声を集音する送話回路103と、発光素子104と、受光素子105と、所定の周期で発光素子104を間欠的に発光させる発光回路206と、受光素子105によって感知された光から発光素子104によって発せられた所定の周期で間欠的な光に対応した電気信号を出力するHPFを有する受光回路207と、受光回路207によって所定の電気信号が検出されると直ちに検出信号を生成して送話信号制御回路208に対してこの検出信号を出力する検出信号生成回路209と、検出信号生成回路209によって出力された検出信号を受信すると直ちに送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を伝送インターフェース回路101に対して出力する送話信号制御回路208とから構成されている。
【0019】
なお、本実施の形態に係る電話装置20の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、発光素子104、受光素子105は、第1の実施の形態において説明した電話装置10の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、発光素子104、受光素子105と同一の構成および機能を有するため、ここでは同一の符号を用い、その説明は省略する。
【0020】
次に、発光回路206、受光回路207、検出信号生成回路209、送話信号制御回路208との動作を中心に説明しながら、本実施の形態に係る電話装置20における送話信号制御の動作について、図4に示す動作フローチャートを参照して説明する。
【0021】
通話中の電話装置20において、発光回路206は、所定の周期で発光素子104を間欠的に発光させる(S201)。
ここで、電話装置20の送受話器が自装置本体の送受話器収納箇所に近づく場合、例えば、通話を終話させるときに、発光素子104から発せられている光を受光素子105は受光する(S202)。図6に、本実施の形態に係る電話装置における発光素子による発光と受光素子による受光との関係を模式的に示す。図6に示すように、送受話器が電話装置本体に近づくと、送受話器に設けられた発光素子の光は電話装置本体の送受話器収納箇所に設けられた受光素子によって受光される。
受光回路207は受光素子105が感知した光について、発光素子104から発せられた所定の周期で間欠的な光に応じた電気信号を取り出すHPFの出力を検知するか否かを判定する(S203)。
【0022】
ここで、受光回路207が発光素子104から発せられた所定の光に対応した電気信号を取り出す手順について説明する。図7に、受光素子105が出力する受光した光に対応した電気信号における時間成分の一例を模式的に示す。図7に示すように、発光素子104から発せられた所定の周期[T]で間欠的にパルス幅[t]の成分を含んだ電気信号を受光素子105は出力する。受光素子105によって出力されたこの電気信号について、受光回路207に設けられたHPFは、カットオフ周波数fc以上の周波数成分の電気信号を通過させる。図8に、図7における電気信号の周波数成分と受光回路207に備えるHPFの特性を模式的に示す。図8に示すように、受光回路207は、カットオフ周波数fc以上の周波数成分であって且つ検知レベル以上の信号について、HPFからの出力信号として検知し発光素子104から発せられた所定の光に対応した電気信号であると判断する。また、受光回路207は、HPFからの出力信号を周期[T]で所定の回数連続で検出した場合にHPFの出力を検知する、すなわち、発光素子104から発せられた所定の光であると判断するとしても良い。
【0023】
受光回路207においてHPFの出力を検知しなかった場合(S203で「No」)、受光回路207は受光素子105が感知する光の待機状態となる(S202)。
受光回路207においてHPFの出力を検知した場合(S203で「Yes」)、検出信号生成回路209は検出信号を生成し、送話信号制御回路208に対してこの検出信号を出力する(S204)。このとき、受光回路207においてHPFの出力を検知している間は継続して検出信号が出力され、HPFの出力が検知されなくなると検出信号は出力されない。
【0024】
検出信号生成回路209によって出力された検出信号を受信した送話信号制御回路208は、伝送インターフェース回路101に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力して、電話装置20を送話停止状態にする(S205)。
次に、送話信号制御回路208は電話装置20が終話したか否かを判定する(S206)。電話装置20が終話した場合(S206で「Yes」)、電話装置20の送話信号制御の動作は終了する。
電話装置20が終話していない場合(S206で「No」)、送話信号制御回路208は検出信号生成回路209から出力される検出信号を引き続き受信しているか否かを判定する(S207)。
検出信号を継続して受信していない場合(S207で「No」)、送話信号制御回路208は、自装置の送話停止状態を解除して(S208)、検出信号生成回路209からの検出信号の待機状態となる。
検出信号を継続して受信している場合(S207で「Yes」)、送話信号制御回路208は自装置が終話したか否かの判定を再び行う(S206)。
【0025】
このように、発光素子を送受話器に備え受光素子を電話装置本体の送受話器収納箇所に備えた電話装置において、発光回路によって所定の周期で間欠的な光を発光させ、受光回路において所定の周期で間欠的な光に応じた電気信号を検出した場合に、検出信号生成回路によって検出信号を生成することにより、外乱光などの外乱ノイズの影響を受けずに送受話器が電話装置本体に近づくことを検知することができ、この検出信号に応じて送話音声を通信回線より切断することによって、送受話器を電話装置本体に置く際に発生する可能性があるハウリングを防ぐことができる。
【0026】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る電話装置について説明する。
本実施の形態に係る電話装置は、図11に示すように発光素子と受光素子とを送受話器に備える電話装置であって、受光素子が感知した光から発光素子によって発せられる光を抽出し、この光の光量についてA/D変換を行いデジタル信号に変換した検出信号を生成し、この検出信号に応じて送話音声を通信回線より切断することを特徴とする電話装置である。
【0027】
図9は本実施の形態に係る電話装置30の構成を示す機能ブロック図である。図9に示すように、本実施の形態に係る電話装置30は、通信回線を介して信号の送受信を行う伝送インターフェース回路101と、受話音声を出力する受話回路102と、送話音声を集音する送話回路103と、発光素子104と、受光素子105と、発光素子104を所定の発光パターンによって発光させる発光回路106と、受光素子105によって感知された光から発光素子104によって発せられた所定の発光パターンの光の光量に応じた電気信号を検出して、この光量に応じた電気信号をA/D変換してデジタル信号へ変換する受光回路307と、受光回路307によって光量情報を示すデジタル信号が出力されるとこの光量情報を示す検出信号を生成して送話信号制御回路308に対してこの検出信号を出力する検出信号生成回路309と、検出信号生成回路309によって生成された検出信号を受信してこの検出信号を解析し所定の条件に基づいて送話音声を通信回線から切り離す送話信号制御回路308とから構成されている。
ここで、送話信号制御回路308は、検出信号生成回路309から出力される検出信号の光量データを解析する際に、例えば、所定値以上の光量である場合に遮蔽物によって自装置がハウリングを発生する可能性があると判断する受光光量条件を所定の条件として、この条件に基づいて送話音声を通信回線から切り離すようにしても良い。
【0028】
なお、本実施の形態に係る電話装置30の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、発光素子104、受光素子105、発光回路106は、第1の実施の形態において説明した電話装置10の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、発光素子104、受光素子105、発光回路106と同一の構成および機能を有するため、ここでは同一の符号を用い、その説明は省略する。
【0029】
次に、受光回路307、検出信号生成回路309、送話信号制御回路308との動作を中心に説明しながら、本実施の形態に係る電話装置30における送話信号制御の動作について、図10に示す動作フローチャートを参照して説明する。
通話中の電話装置30において、発光回路106は予め設定されている所定の条件で発光素子104を発光させ、受光回路307は受光素子105によって感知された光から発光素子104によって発せられた光に応じた電気信号を検出する(S301)。受光回路307によって発光素子104によって発せられた所定の条件の光に応じた電気信号を検出した場合、受光回路307は検知状態であることを示す所定の信号を送話信号制御回路308に対して出力する(S302)。
【0030】
ここで、電話装置30の送受話器が遮蔽物に接近し接触する場合、例えば、送受話器を通話中に机などの上に置いた状態で通話を継続する場合、発光素子104から発せられている光と遮蔽物からの反射光とを合わせた光を受光素子105は受光する。図12に、本実施の形態に係る電話装置における発光素子による発光と受光素子による受光との関係を模式的に示す。図12に示すように、送受話器が机などの遮蔽物に近づくと、送受話器に設けられた発光素子の光と遮蔽物からの反射光とを合わせた光は、送受話器に設けられた受光素子によって受光される。
【0031】
受光回路307によって検出された発光素子104から発せられた光に応じた電気信号について、受光回路307はこの電気信号に対応した光量を光量データとして読み取る。ここで、受光回路307が読み取る光量データは、受光素子105によって感知された光の感知レベルとしても良い。この光量データは、A/D変換によって量子化されデジタルデータへ変換される(S303)。図13に光量と受光素子が感知した光の感知レベルの関係で表される光量データの一例を示す。
【0032】
検出信号生成回路309は、デジタル変換された光量データを示す検出信号を生成し、送話信号生業回路308に対して出力される(S304)。
検出信号生成回路309によって作成された検出信号を受信した送話信号制御回路308は、所定の条件に基づいて検出信号の光量データを解析する。例えば、光の感知レベルが所定値以上であるか否かを判断する受光光量条件を所定の条件として、この所定の条件に基づいて検出信号の光量データが所定値以上であるか否かを判定する(S305)。
【0033】
ここで、光量データと受光光量条件の関係について説明する。図13に示すように、受光回路307によって読み取られた光量データが、例えば<1000>以上の値であった場合、電話装置30の状態がハウリング発生の危険レベルにあると、送話信号制御回路308は判断する。このように、受光光量条件を光量データの値に応じてハウリングの発生危険レベルを設定する判定条件としても良い。つまり、光量データの値が大きいほど受光素子105が感知した光量(遮蔽物からの反射光)が多く、すなわち、遮蔽物が送受話器の近くに存在するということであり、音声信号の回り込みが発生し易くハウリングを起こす危険があることを受光光量条件から判断することができる。
【0034】
検出信号の光量データが受光光量条件における所定値以上だった場合(S305で「Yes」)、送話信号制御回路308は、伝送インターフェース回路101に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力して、自装置を送話停止状態にする(S306)。
【0035】
検出信号の光量データが受光光量条件における所定値未満だった場合(S305で「No」)、送話信号制御回路308は、受光回路307が検知状態を継続しているか否かを判定する(S307)。受光回路307が検知状態を継続している場合(S307で「Yes」)、送話信号制御回路308は再び受光回路307によって検出された電気信号の光量データを有する検出信号を受信する(S303から動作継続)。受光回路307が検知状態を継続していない場合(S307で「No」)、送話信号制御回路308は、検出信号生成回路309から出力される検出信号の受光待機状態となる(S301から動作継続)。
【0036】
次に、送話信号制御回路308によって送話停止信号が出力された後に、送話信号制御回路308は、電話装置30が終話したか否かを判定する(S308)。電話装置30が終話した場合(S308で「Yes」)、電話装置30の送話信号制御の動作は終了する。
電話装置30が終話していなかった場合(S308で「No」)、送話信号制御回路308は受光回路307が検知状態を継続しているか否かを判定する(S309)。
【0037】
受光回路307が検知状態を継続していなかった場合(S309で「No」)、送話信号制御回路308は、自装置の送話停止状態を解除して(S310)、検出信号生成回路309から出力される検出信号の待機状態となる(S301から動作継続)。
受光回路307が検知状態を継続している場合(S309で「Yes」)、送話信号制御回路308は再び受光回路307によって検出された電気信号の光量データを有する検出信号を受信する(S303から動作継続)。
【0038】
このように、発光素子と受光素子とを送受話器に備える電話装置において、受光素子が感知した光から発光素子によって発せられる光を抽出してこの光の光量に応じた送話信号制御を行うことによって、送受話器が任意の遮蔽物上に置かれた状況を検知することができ、このような状況におけるハウリングの発生を防ぐことができる。
【0039】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る電話装置について説明する。
本実施の形態に係る電話装置は、図11に示すように発光素子と受光素子とを送受話器に備える電話装置であって、発光素子によって発せられた光の反射光を受光素子が感知し抽出することによって遮蔽物との距離を計測し、この距離情報に応じた送話信号制御を行うことを特徴とする電話装置である。
【0040】
図14は本実施の形態に係る電話装置40の構成を示す機能ブロック図である。図14に示すように、本実施の形態に係る電話装置40は、通信回線を介して信号の送受信を行う伝送インターフェース回路101と、受話音声を出力する受話回路102と、送話音声を集音する送話回路103と、発光素子104と、受光素子105と、発光素子104を所定の発光パターンによって発光させる発光回路106と、受光素子105によって感知された光から発光素子104によって発せられた光の反射光に応じた電気信号を検出して遮蔽物との距離を計測する受光回路407と、受光回路407によって計測された遮蔽物との距離情報を有する検出信号を生成して送話信号制御回路408に対してこの検出信号を出力する検出信号生成回路409と、検出信号生成回路409によって生成された検出信号を受信してこの検出信号を解析し所定の条件に基づいて送話音声を制御する送話信号制御回路408とから構成されている。
ここで、送話信号制御回路408は、検出信号生成回路409から出力される検知信号の距離情報を解析する際に、例えば、遮蔽物との距離に対応した送話音声の制御条件を所定の条件として、この所定の条件に基づいて送話信号制御を行うようにしても良い。
【0041】
なお、本実施の形態に係る電話装置40の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、発光素子104、受光素子105、発光回路106は、第1の実施の形態において説明した電話装置10の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、発光素子104、受光素子105、発光回路106と同一の構成および機能を有するため、ここでは同一の符号を用い、その説明は省略する。
【0042】
次に、受光回路407と検出信号生成回路409と送話信号制御回路408との動作を中心に説明しながら、本実施の形態に係る電話装置40における送話信号制御の動作について、図15に示す動作フローチャートを参照して説明する。
通話中の電話装置40において、発光回路106は発光素子104を発光させ(S401)、受光回路407は受光素子105によって感知した光から発光素子104によって発せられた光の反射光に応じた電気信号を検出する(S402)。
受光回路407は、検出した反射光から遮蔽物との距離を計測する(S403)。例えば、発光素子104から発光されて受光素子105において反射光を感知するまでの時間データを取得することによって、遮蔽物との距離を導出することが可能である。
【0043】
ここで、電話装置40の送受話器が遮蔽物に接近する場合、例えば、送受話器を通話中に机などの上に置こうとする場合、発光素子104から発した光の遮蔽物からの反射光を受光素子105が受光する。図16に、本実施の形態に係る電話装置における発光素子による発光と受光素子による受光との関係を模式的に示す。図16に示すように、送受話器が机などの遮蔽物に近づくと、送受話器に設けられた発光素子から発した光の遮蔽物からの反射光は、送受話器に設けられた受光素子によって受光される。
【0044】
検出信号生成回路409は、受光回路407によって導出された遮蔽物との距離情報を含んだ検出信号を生成して送話信号制御回路408に対してこの検出信号を出力する。(S404)。このとき、受光回路407において発光素子104から発せられる光の反射光に応じた電気信号を検出している間は継続して検出信号が出力され、この反射光が検出されなくなると検出信号は出力されない。
【0045】
検出信号生成回路409によって生成された検出信号を受信した送話信号制御回路408は、この検出信号に含まれる遮蔽物との距離情報を解析して所定の条件に基づいて送話信号の制御を行う(S405、S406)。
ここで、送話信号制御回路408は、遮蔽物との距離に応じた送話信号制御条件を所定の条件として、この所定の条件に基づいて送話信号制御を伝送インターフェース回路101に対して行うこととしても良い。図17に、遮蔽物と送受話器との距離に応じた送話信号レベルの関係を示す送話信号制御条件の一例を示す。
例えば、送話信号制御回路408が、図17に示す送話信号制御条件に基づいて送話信号制御を行う場合、送受話器と遮蔽物との距離が所定の値(A)に達すると送話レベルを所定値まで落とし、その後、送受話器と遮蔽物との距離に対応して送話レベルの変更を所定の条件に基づいて行う。送受話器と遮蔽物との距離が次なる所定の値(B)に達すると、送話レベルをミュートして送話音声を通信回線から切り離す。また、送話音声を通信回線から切り離すと同時に通信相手が違和感を感じないよう、通信回線に対して保留音を送出するとしても良い。
【0046】
次に、送話信号制御回路408によって送話停止信号が出力された後に、送話信号制御回路408は電話装置40が終話したか否かを判定する(S407)。電話装置40が終話した場合(S407で「Yes」)、電話装置40の送話信号制御の動作は終了する。
電話装置40が終話していなかった場合(S407で「No」)、送話信号制御回路408は検出信号生成回路409から出力される検出信号を継続して受信しているか否かを判定する(S408)。
【0047】
検出信号を継続して受信していない場合(S408で「No」)、送話信号制御回路408は、送話レベルの制御状態を解除して送話レベルを通常通話レベルに戻し(S409)、検出信号生成回路409からの検出信号の待機状態となる。
検出信号を継続して受信している場合(S408で「Yes」)、送話信号制御回路408は、検出信号に含まれる遮蔽物との距離情報を解析して所定の条件に基づいて送話信号の制御を行う(S405から動作継続)。
【0048】
このように、発光素子と受光素子とを送受話器に備える電話装置において、発光素子によって発せられた光の反射光を受光素子が感知し抽出することによって遮蔽物との距離を計測してこの距離情報に応じた送話信号制御を行うことによって、送受話器が任意の遮蔽物上に置かれる際に、送受話器と遮蔽物との距離に対応した柔軟な送話信号制御ができ、通話相手が違和感を感じることなくハウリングの発生を防止することができる。
【0049】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る電話装置について説明する。
本実施の形態に係る電話装置は、図19に示すように受光素子を送受話器に備える電話装置であって、受光素子によって感知される光量が所定値より少ない場合に、受光素子が暗状態であることを検知して、この暗状態が所定の時間以上継続した場合に送話音声を通信回線より切断することを特徴とする電話装置である。
【0050】
図18は、本実施の形態に係る電話装置50の構成を示す機能ブロック図である。図18に示すように、本実施の形態に係る電話装置50は、通信回線を介して信号の送受信を行う伝送インターフェース回路101と、受話音声を出力する受話回路102と送話音声を集音する送話回路103と、感知した光を電気信号へ変換する受光素子105と、受光素子105によって感知された光に応じた電気信号から光量データを読み取る受光回路507と、受光回路507によって読み取られた光量データから所定の条件に基づいて検出信号を生成してこの検出信号を送話信号制御回路508に対して出力する検出信号生成回路509と、検出信号生成回路509によって出力された検出信号を受信してから所定の時間が経過した後に送話音声を通信回線から切り離す送話信号制御回路508とから構成されている。
【0051】
なお、本実施の形態に係る電話装置50の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、受光素子105は、第1の実施の形態において説明した電話装置10の伝送インターフェース回路101、受話回路102、送話回路103、受光素子105と同一の構成および機能を有するため、ここでは同一の符号を用い、その説明は省略する。
【0052】
次に、受光回路507と検出信号生成回路509と送話信号制御回路508との動作を中心に説明しながら、本実施の形態に係る電話装置50における送話信号制御の動作について、図20に示す動作フローチャートを参照して説明する。
【0053】
通話中の電話装置50において、受光回路507は、受光素子105によって感知された光に応じた電気信号を検出しこの電気信号に対応した光量を光量データとして読み取る(S501)。
検出信号生成回路509は、所定の条件に基づいてこの光量データを解析して受光素子105が暗状態であるか否かを判定し、暗状態であることを検知すると直ちに検出信号を生成して送話信号制御回路508に対してこの検出信号を出力する(S502)。例えば、受光回路が読み取った光量データが所定値未満である場合には暗状態であると判断する暗状態検知条件を所定の条件としても良い。
ここで、検出信号生成回路509において暗状態を検知している間は継続して暗状態を示す検出信号が出力され、暗状態の検知が解除されるとこの検出信号は出力されない。
【0054】
暗状態を示す検出信号を受信した送話信号制御回路508は、この検出信号を受信してから所定時間が経過したか否かを判定する(S503)。ここで、送話信号制御回路508が暗状態を示す検出信号を受信してから経過した時間について設定された照射時間判定条件に基づいて所定時間を決定するとしても良い。
【0055】
所定時間が経過した場合(S503で「Yes」)、送話信号制御回路508は、伝送インターフェース回路101に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力して(S504)、自装置を送話停止状態にする。(S505)。
【0056】
所定時間が経過していない場合(S503で「No」)、送話信号制御回路508は暗状態を検知していることを示す検出信号を継続して受信しているか否かを判定する(S506)。
送話信号制御回路508が暗状態を示す検出信号を継続して受信している場合(S506で「Yes」)、送話信号制御回路508は、照射時間判定条件に基づいて所定時間経過の判定を行う(S503)。
暗状態を示す検出信号を継続して受信していない場合(S506で「No」)、送話信号制御回路508は所定時間経過の判定動作を初期化して(S507)、検出信号生成回路509から出力される暗状態を示す検出信号の待機状態となる(S501)。
【0057】
次に、送話信号制御回路508によって送話停止信号が出力された後に、送話信号制御回路508は電話装置50が終話したか否かを判定する(S508)。電話装置50が終話した場合(S508で「Yes」)、電話装置50の送話信号制御の動作は終了する。
【0058】
電話装置50が終話していなかった場合(S508で「No」)、送話信号制御回路508は検出信号生成回路509から出力される暗状態を示す検出信号を継続して受信しているか否かを判定する(S509)。
暗状態を示す検出信号を継続して受信していない場合(S509で「No」)、送話信号制御回路508は、自装置の送話停止状態を解除して(S510)、検出信号生成回路509から出力される暗状態を示す検出信号の待機状態となる(S501)。
暗状態を示す検出信号を継続して受信している場合(S509で「Yes」)、送話信号制御回路508は電話装置50が終話したか否かの判定を再び行う(S508)。
【0059】
このように、送受話器に受光素子を備える電話装置であって、受光素子によって感知される光量が所定値より少ない場合に暗検知して、この暗検知状態が所定の時間以上継続した場合に送話音声を通信回線より切断することによって、送受話器の送話口を手で覆うことにより送話音声を切断させることができ、ユーザーが任意で送話音声をミュートすることにより、柔軟なハウリング防止が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
電話装置やインターホンなどの音声通信機器において、音声の集音部、若しくは出力部を不用意に遮蔽物の近くに接近させてしまった場合などに発生するハウリングの防止機能といったことに利用できる。
【符号の説明】
【0061】
1…通信回線、10,20,30,40,50…電話装置、101…伝送インターフェース回路、102…受話回路、103…送話回路、104…発光素子、105…受光素子、106,206…発光回路、107,207,307,407,507…受光回路、108,208,308,408,508…送話信号制御回路、209,309,409,509…検出信号生成回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線を介して送受話音声信号を送受信する伝送インターフェース回路と、前記通信回線から受信した受話音声を出力する受話回路と、前記通信回線へ送信する送話音声を集音する送話回路とを備えた電話装置であって、
前記電話装置に設けられ、光を発する発光素子と、
この発光素子を所定の発光パターンで発光させる発光回路と、
前記電話装置に設けられ、感知した光を電気信号へ変換して出力する受光素子と、
この受光素子によって出力された電気信号から前記発光素子から発せられた所定の発光パターンの光が変換された電気信号を検出する受光回路と、
前記受光回路によって前記所定の電気信号が検出されると前記伝送インターフェース回路に対して送話音声を前記通信回線から切り離す送話停止信号を出力する送話信号制御回路と
を備えることを特徴とする電話装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電話装置において、
前記発光回路は、所定の周期で前記発光素子を間欠的に発光させることを特徴とする電話装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電話装置において、
前記受光回路によって所定の電気信号が検出されると前記送話停止信号の出力指示となる検出信号を生成して前記送話信号制御回路に対してこの検出信号を出力する検出信号生成回路を備えることを特徴とする電話装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電話装置において、
前記送話信号制御回路は、前記検出信号を解析し所定の条件に基づいて前記送話停止信号を前記伝送インターフェース回路へ出力することを特徴とする電話装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電話装置において、
前記検出信号生成回路は、前記受光回路によって検出された前記発光素子から発せられる光の光量に関する情報を有する検出信号を生成することを特徴とする電話装置。
【請求項6】
請求項4に記載の電話装置において、
前記検出信号生成回路は、前記受光回路によって検出された前記発光素子から発せられる光の反射光から導出される遮蔽物との距離情報を有する検出信号を生成することを特徴とする電話装置。
【請求項7】
通信回線を介して送受話音声信号を送受信する伝送インターフェース回路と、前記通信回線から受信した受話音声を出力する受話回路と、前記通信回線へ送信する送話音声を集音する送話回路とを備えた電話装置であって、
前記電話装置に設けられ、感知した光を電気信号へ変換して出力する受光素子と、
この受光素子によって出力された電気信号から光の光量に関する情報を示す光量データを読み取る受光回路と、
前記受光回路によって読み取られた光量データを解析し所定の条件に基づいて検出信号を生成して出力する検出信号生成回路と、
前記検出信号を受信してから所定の時間が経過した後に送話停止信号を前記伝送インターフェース回路へ出力する送話信号制御回路と
を備えることを特徴とする電話装置。
【請求項8】
通信回線から受信した受話音声を出力する受話回路と通信回線へ送信する送話音声を集音する送話回路とを有する送受話回路と、通信回線を介して受話音声を受信し送話音声を送信する伝送インターフェース回路とを備えた電話装置の送受話信号制御方法であって、
前記電話装置に設けられた発光素子を所定の発光パターンで発光させる発光手順と、
前記電話装置に設けられた受光素子によって感知した光を電気信号へ変換して出力する受光手順と、
前記受光素子から出力された電気信号から前記発光素子から発せられた所定の発光パターンの光に対応した所定の電気信号を検出する検出手順と、
前記検出手順によって前記所定の電気信号が検出されると直ちに前記伝送インターフェース回路に対して送話音声を通信回線から切り離す送話停止信号を出力する送話信号制御手順と
を備えることを特徴とする電話装置の送受話信号制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−193349(P2010−193349A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−37697(P2009−37697)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】