説明

電話転送装置、及び電話転送プログラム

【課題】第1の音声通信端末に呼を確立する空きが無い場合に、第2の音声通信端末を用いて「顧客個別の対応」を行うことができる。
【解決手段】電話転送装置としてのコールセンタサーバ40は、オペレータ用電話機17に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行い、空きがあると判定された場合に、当該空きがあるオペレータ用電話機17に着信呼を交換機20に分配させるACD手段と、一方、空きがないと判定された場合に、顧客用電話機1の電話番号をキーにして顧客登録情報テーブルの顧客電話番号を参照し、転送先電話番号が登録されているか否かを判定する登録判定手段と、登録判定手段で登録されていると判定された場合に、転送先電話番号で識別される担当者用電話機6に前記着信呼を交換機20を介して転送し、一方、登録されていないと判定された場合に、前記着信呼を待ち呼とする転送管理手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コールセンタなどの汎用的な電話に対応する組織にかかってくる特定の顧客からの電話を転送するための、電話転送装置、及び電話転送プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
顧客からの汎用的な電話に対応するオペレータが配属する組織や施設として、コールセンタが広く知られている。
コールセンタ内には、所定数のオペレータが在籍するものの、顧客からの電話の数が対応可能なオペレータの数を超えた場合(空きオペレータがいない場合)に、オペレータが顧客の電話に対応できず顧客がオペレータとの呼の確立を待たされている状態である「待ち呼」が発生する。
【0003】
待ち呼は、通常、受信した電話が順番にキューとして格納されることで発生し、対応可能な空きオペレータが発生すると先に受信した電話からオペレータとの呼を確立し、通話可能となることで解消する。
待ち呼が発生した場合に、待ち呼をそのままにしておくと、顧客からの信頼を失うなど「顧客満足度(Customer Satisfaction)」の低下につながるため、待ち呼を発生させないことが望ましい。
【0004】
従来、待ち呼の数が予め設定した最大数以上であれば、設定値を超える着信呼は待ち呼とせずに直ちに切断する技術があった(特許文献1参照)。
【0005】
一方、コールセンタは、営業担当者に代わって顧客に対応する電話窓口の役割を担っている場合もあり、この場合においては、営業担当者が顧客の電話に対応することが可能である。
【0006】
従来、コールセンタのオペレータが顧客との通話を開始した後に、営業店に顧客からの電話を転送する技術があった(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−53940号公報
【特許文献2】特開2009−81626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献に記載される技術では、待ち呼が発生した場合に「顧客個別の対応」を行えないという問題点があった。「顧客個別の対応」とは、具体的には、得意先の顧客のように営業戦略上の理由や、以前に苦情対応を行った顧客のように過去の経緯等を踏まえた場合に、営業担当者が対応した方がよい顧客に適した対応が求められることである。
【0009】
すなわち、特許文献1の技術では、待ち呼が発生した場合に顧客からの電話を一律に切断しており、営業担当者が対応した方がよい顧客についても再度コールセンタに電話をかける必要が生じる。一方、特許文献2の技術では、待ち呼が発生した場合に顧客を待たせた上でオペレータ(第1の音声通信端末)が顧客との通話を開始するので、営業担当者(第2の音声通信端末)が対応した方がよい顧客についても待ち呼が発生することになる。
【0010】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、第1の音声通信端末に呼を確立する空きが無い場合に、第2の音声通信端末を用いて「顧客個別の対応」を行える、電話転送装置、及び電話転送プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するため、本発明に係る電話転送装置(40)は、発信元音声通信端末(1)からの着信呼を複数の第1の音声通信端末(17)の何れかの端末に分配する呼分配装置(20)と、前記着信呼を第2の音声通信端末(6)に転送する転送装置(20)とを備える電話転送装置(40)であって、顧客の発信元電話番号と前記第2の音声通信端末への転送先電話番号とを対応付けている顧客登録情報テーブル(42)と、前記複数の第1の音声通信端末に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行い、空きがあると判定された場合に、当該空きがある第1の音声通信端末に前記着信呼を前記呼分配装置に分配させるACD手段(52)と、一方、空きがないと判定された場合に、前記発信元音声通信端末の電話番号をキーにして前記顧客登録情報テーブルの前記発信元電話番号を参照し、該当する前記転送先電話番号が登録されているか否かを判定する登録判定手段(54)と、前記登録判定手段で登録されていると判定された場合に、該当する前記転送先電話番号で識別される前記第2の音声通信端末に前記着信呼を前記転送装置を介して転送し、一方、登録されていないと判定された場合に、前記着信呼を待ち呼とする転送管理手段(55)と、を備えることを特徴とする。但し、( )内の符合は、例示である。
【0012】
また、本発明に係る電話転送プログラムは、発信元音声通信端末(1)からの着信呼を複数の第1の音声通信端末(17)の何れかの端末に分配する呼分配装置(20)と、前記着信呼を第2の音声通信端末(6)に転送する転送装置(20)と、顧客の発信元電話番号と前記第2の音声通信端末への転送先電話番号とを対応付けている顧客登録情報テーブル(42)とを備える電話転送装置(40)のコンピュータ(51)に実行させる電話転送プログラムであって、前記複数の第1の音声通信端末に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行い、空きがあると判定された場合に、当該空きがある第1の音声通信端末に前記着信呼を前記呼分配装置に分配させるACD機能(52)と、一方、空きがないと判定された場合に、前記発信元音声通信端末の電話番号をキーにして前記顧客登録情報テーブルの前記発信元電話番号を参照し、該当する前記転送先電話番号が登録されているか否かを判定する登録判定機能(54)と、前記登録判定機能で登録されていると判定された場合に、該当する前記転送先電話番号で識別される前記第2の音声通信端末に前記着信呼を前記転送装置を介して転送し、一方、登録されていないと判定された場合に、前記着信呼を待ち呼とする転送管理機能(55)と、を実現させることを特徴とする。但し、( )内の符合は、例示である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1の音声通信端末に呼を確立する空きが無い場合に、第2の音声通信端末を用いて「顧客個別の対応」を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態に係る電話転送システムの構成図である。
【図2】第1実施形態に係るコールセンタサーバの機能構成図である。
【図3】第1実施形態に係るコールセンタサーバに格納される顧客登録情報テーブルのデータ構成図である。
【図4】第1実施形態に係るコールセンタサーバが表示する表示画面例である。図4(a)は、担当者用パソコンに表示される顧客登録情報表示画面である。図4(b)は、担当者用パソコンに表示される顧客登録更新画面である。図4(c)は、顧客登録情報承認画面である。
【図5】第1実施形態に係る電話転送システムの電話転送処理のシーケンス図である。
【図6】第2実施形態に係る電話転送システムの構成図である。
【図7】第2実施形態に係るコールセンタサーバの機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0016】
[第1実施形態]
≪第1実施形態に係る電話転送システムの構成≫
図1を参照して、第1実施形態に係る電話転送システム100の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る電話転送システム100の構成図である。
【0017】
第1実施形態に係る電話転送システム100は、顧客用電話機1と、営業店2と、コールセンタ3とが通信ネットワーク4を介して接続される。通信ネットワーク4は、音声を通信することができれば種々のネットワークを用いることが可能である。本実施形態では、通信ネットワーク4として公衆電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network)を想定して説明する。以下では、通信ネットワーク4を公衆電話網4と呼ぶ場合がある。以下では、電話転送システム100の構成について、要素毎に説明をする。
【0018】
<顧客用電話機>
顧客用電話機1は、汎用される公衆電話機であり、顧客が操作を行う。本実施形態では、顧客が顧客用電話機1を用いて、営業担当者が使用する当者用電話機6に電話をかけた場合に、後記する交換機5の処理により、顧客用電話機1からの電話(呼)がコールセンタ3に転送されることとする。これにより、営業担当者は、顧客からの汎用的な電話に対応しなくてすむようになっている。また、顧客が顧客用電話機1を用いて、コールセンタ3の外線番号に電話をかけることもできる。
【0019】
<営業店>
営業店2は、顧客に対して営業業務を行う組織であり、顧客との取引を行う営業担当者、及び営業担当者を管理する管理者が配属されている。
営業店2がある建物には、交換機5と、登録者である営業担当者が操作を行う担当者用電話機6と、担当者用パソコン7と、承認者である管理者が操作を行う管理者用パソコン8とが配設される。
【0020】
((交換機))
交換機5は、汎用される構内交換機(PBX:Private Branch Exchange)である。交換機5は、顧客用電話機1から営業店2に配設される担当者用電話機6に対して電話(呼)があった場合に、LSI(Large Scale Integration)で実現するスイッチで交換処理を行い、コールセンタ3に顧客用電話機1からの電話(呼)を転送する。一方、交換機5は、コールセンタサーバ40の後記する転送管理機能55により、コールセンタ3から転送されてきた顧客用電話機1からの電話(呼)を担当者用電話機6に接続し、顧客用電話機1と担当者用電話機6との間で電話(呼)を確立する。
【0021】
((担当者用電話機、担当者用パソコン、管理者用パソコン))
担当者用電話機6は、汎用される構内電話機である。担当者用電話機6は、公衆電話網4を介して、顧客用電話機1やオペレータ用電話機17に接続されている。
担当者用パソコン7、及び管理者用パソコン8は、入力装置としてのマウス、キーボード等と、表示装置としてのディスプレイを備えた汎用される情報処理装置である。担当者用パソコン7、及び管理者用パソコン8は、社内ネットワーク9を介して、コールセンタサーバ40と接続されている。
以上で、営業店2の説明を終了する。
【0022】
<コールセンタ>
コールセンタ3は、営業店2に配属される営業担当者に代わって顧客の汎用的な電話への対応を行う組織であり、電話対応を行う複数のオペレータが配属されている。
コールセンタ3がある建物には、ヘッドセット16が付属されたオペレータ用電話機17と、オペレータ用パソコン18と、交換機20と、音声応答装置30と、コールセンタサーバ40とが配設される。
【0023】
((オペレータ用電話機、オペレータ用パソコン))
オペレータ用電話機17は、担当者用電話機6と同様に、汎用される構内電話機である。ここで、コールセンタ3は、代表番号による外線着信を行っていることとし、オペレータに空きがない場合に待ち呼にせずに営業担当者に転送するか否かの判定や、オペレータに空きがある場合に外線着信をいずれのオペレータ用電話機17に接続するかの判定は、コールセンタサーバ40が制御を行っている。コールセンタサーバ40の処理の詳細については後記する。ヘッドセット16は、オペレータ用電話機17に接続され、オペレータはヘッドセット16を頭部に装着して通話を行う。
【0024】
オペレータ用パソコン18は、担当者用パソコン7、及び管理者用パソコン8と同様に、汎用される情報処理装置である。オペレータ用パソコン18は、構内ネットワークを介して、コールセンタサーバ40と接続されている。
【0025】
((交換機))
交換機20は、汎用される構内交換機(PBX:Private Branch Exchange)である。交換機20は、コールセンタ3の代表番号に対して外線着信があった場合に、顧客用電話機1から送信されるダイヤル信号をデジタル信号に変換し、コールセンタサーバ40に送信する。交換機20は、コールセンタサーバ40の指示に基づき、LSI(Large Scale Integration)で実現するスイッチで交換処理を行い、顧客用電話機1とオペレータ用電話機17との間で電話(呼)を確立する。また、交換機20は、コールセンタサーバ40の指示に基づき、営業店2の交換機5に顧客用電話機1からの電話(呼)を転送する。交換機20は、呼分配装置及び転送装置を含む装置である。
【0026】
((音声応答装置))
音声応答装置30は、コールセンタサーバ40に接続され、コールセンタサーバ40の指示に基づき、顧客用電話機1に対して音声ガイダンスを流す。音声ガイダンスは、例えば、「ただいま大変込み合っています。しばらくお待ちください。」のように、顧客用電話機1からの電話(呼)が間接的に待ち呼となっていることを伝えるものである。
【0027】
((コールセンタサーバ))
図2を参照して、第1実施形態に係る電話転送装置としてのコールセンタサーバ40の構成を説明する。図2は、第1実施形態に係るコールセンタサーバ40の機能構成図である。
【0028】
電話転送装置としてのコールセンタサーバ40は、記憶部41と、制御部51とで構成される。記憶部41は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成される。制御部51は、コールセンタサーバ40が備えるCPU(Central Processing Unit)によるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。
なお、コールセンタサーバ40をプログラム実行処理により実現する場合、記憶部41には、コールセンタサーバ40の制御部51の機能を実現するための電話転送プログラムが格納される。
【0029】
記憶部41に格納されるデータについて説明する。記憶部41には、顧客登録情報テーブル42と、顧客テーブル43とが格納される。
【0030】
(顧客登録情報テーブル)
図3は、コールセンタサーバ40の記憶部41に格納される顧客登録情報テーブル42のデータ構成図である。
顧客登録情報テーブル42は、顧客用電話機1からの着信呼を待ち呼とせずに営業担当者への転送が必要な顧客が登録される。顧客登録情報テーブル42は、後記する顧客登録更新機能57により更新が行われ、顧客登録情報承認機能58により登録内容が承認される。
【0031】
登録ID420の欄には、登録内容の単位であるレコードを一意に識別するための識別情報が格納される。顧客ID421の欄には、顧客を一意に識別するための識別情報が格納される。顧客氏名422の欄には、顧客ID421に対応する顧客の氏名が格納される。転送先424の欄には、顧客用電話機1からの着信呼を転送する先の電話番号が格納される。実施期間425の欄には、顧客用電話機1からの着信呼を転送先424に転送する期間が格納される。例えば、「2011年01月01日〜2012年01月01日」のように格納される。
【0032】
営業店426の欄には、登録者が所属する営業店の名称が格納される。登録日時427の欄には、登録者がレコードを登録した日時が格納される。登録者428の欄には、レコードを登録した登録者の氏名が格納される。承認日時429の欄には、登録内容の承認を行った日時が格納される。承認者430の欄には、登録内容の承認をした承認者の氏名が格納される。
【0033】
登録事由431の欄には、登録を行った事由が格納される。例えば、営業担当者による営業戦略上の要望があれば「要望あり」と格納され、過去に苦情対応を行った顧客であれば「過去にクレームあり」と格納され、その他の事由であれば「その他」が格納される。
備考欄432の欄には、レコードの内容の不足を補う事項が格納される。
【0034】
(顧客テーブル)
図2に戻り、顧客テーブル43について説明する。
顧客テーブル43は、顧客IDに対応付けて、顧客氏名、顧客電話番号が格納されている。顧客テーブル43の顧客ID、顧客氏名、顧客電話番号は、図2に示す顧客登録情報テーブル42の顧客ID421、顧客氏名422、顧客電話番号423と同様であってよい。その為、必要に応じて顧客テーブル43を参照するようにすれば、顧客登録情報テーブル42は、顧客氏名422及び顧客電話番号423を備えない構成であってもよい。
【0035】
図2に示す、コールセンタサーバ40が備える機能を説明する。
制御部51は、ACD(自動着信呼分配−Automatic Call Distributor)機能52と、登録状況管理機能53と、顧客登録情報参照機能56と、顧客登録更新機能57と、顧客登録情報承認機能58とを備える。以下、機能ごとに説明する。
【0036】
(ACD機能)
ACD機能52は、コールセンタ3の代表番号に顧客用電話機1からの外線着信(着信呼)があった場合に、通話していない空きのオペレータがいるか、すなわち、オペレータ用電話機17に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行う。空きがある場合に、ACD機能52は、空きがあるオペレータの中で最も待ち時間が長いオペレータのオペレータ用電話機17を確認し、確認したオペレータ用電話機17に顧客用電話機1からの着信呼を接続するように交換機20に指示する。
【0037】
一方、ACD機能52は、通話していない空きのオペレータがない場合、すなわち、オペレータ用電話機17に呼を確立する空きがない場合に、処理を登録状況管理機能53に渡す。また、ACD機能52は、顧客用電話機1からの着信呼を待ち呼にしていた状態でオペレータ用電話機17に空きの発生を検出した場合に、待ち呼にしていた顧客用電話機1からの着信呼を検出したオペレータ用電話機17に接続するように交換機20に指示する。
【0038】
(登録状況管理機能)
登録状況管理機能53は、登録判定機能54及び転送管理機能55をさらに備え、顧客登録更新機能57により登録された顧客登録情報テーブル42に基づき、顧客用電話機1からの電話(呼)を処理する。
【0039】
具体的には、登録状況管理機能53の登録判定機能54は、オペレータ用電話機17に呼を確立する空きがない場合(ACD機能52から処理を渡された場合)に、顧客用電話機1の電話番号をキーにして顧客登録情報テーブル42の顧客電話番号423を参照し、該当する転送先424の電話番号が登録されているか否かを判定する。登録状況管理機能53の転送管理機能55は、転送先424の電話番号が登録されている場合に、該当する転送先424の電話番号で識別される担当者用電話機6に対して顧客用電話機1からの電話(呼)を転送する。この際に、登録状況管理機能53は、いつ誰からの着信に対して、どの担当者に転送を実施したのかの記録を行うようにしてもよい。
【0040】
また、登録判定機能54は、該当する転送先424の電話番号が登録されている場合に、顧客登録情報テーブル42の実施期間425を参照し、現在の日時が実施期間425内であるか否かを判定し、実施期間425内である場合に、転送管理機能55が転送先424の電話番号で識別される担当者用電話機6に対して顧客用電話機1からの電話(呼)を転送するようにしてもよい。
【0041】
また、登録判定機能54は、該当する転送先424の電話番号が登録されている場合に、顧客登録情報テーブル42の承認日時429や承認者430を参照し、承認者により承認が行われているか否かを判定し、承認されている場合(承認日時429や承認者430にデータが格納されている場合)に、転送管理機能55が転送先424の電話番号で識別される担当者用電話機6に対して顧客用電話機1からの電話(呼)を転送するようにしてもよい。これにより、転送する電話の登録の誤りを無くすことや、電話の転送の不正利用を防止することができる。
【0042】
一方、転送管理機能55は、該当する転送先424の電話番号が登録されていない場合に、顧客用電話機1からの電話(呼)を待ち呼とする。
また、登録状況管理機能53は、顧客登録情報テーブル42に登録される内容に重複した登録があるか否かのチェックを行うようにしてもよい。
【0043】
(顧客登録情報参照機能)
顧客登録情報参照機能56は、着信呼を待ち呼とせずに転送が必要な顧客の情報を参照する機能であり、営業店2の担当者用パソコン7に顧客登録情報テーブル42の内容を表示する。
具体的には、営業店2の担当者が、営業店2に配設される担当者用パソコン7を介してID(Identification)やパスワードを入力することで顧客登録情報テーブル42(図3参照)の登録者としてコールセンタサーバ40にログオンした場合に、顧客登録情報参照機能56は、担当者用パソコン7に対して顧客登録情報テーブル42の内容を表示するための顧客登録情報表示画面情報をHTML(Hypertext Markup Language)形式のデータとして送信する。これにより、担当者用パソコン7には、図4(a)に示す顧客登録情報表示画面61が表示される。
【0044】
図4(a)を参照して、顧客登録情報表示画面61について説明する。顧客登録情報表示画面61は、顧客登録情報表示部611と、スクリーンバー612と、新規登録ボタン613と、更新ボタン614と、終了ボタン615とで構成される。
顧客登録情報表示部611は、顧客登録情報テーブル42(図3参照)の内容が表示される。本実施形態では、顧客登録情報テーブル42の内容がそのまま顧客登録情報表示部611に表示されるものとし、詳細な図示を省略する。スクリーンバー612は、顧客登録情報表示部611に表示される顧客登録情報テーブル42の中から任意の登録内容を参照する際に使用する。
【0045】
新規登録ボタン613は、着信呼を待ち呼とせずに営業担当者への転送が必要な顧客を顧客登録情報テーブル42に登録する場合に選択する。新規登録ボタン613が選択されると、新規登録ボタン613が選択されたことを示す情報がコールセンタサーバ40に送信される。更新ボタン614は、顧客登録情報テーブル42に登録されている内容を更新する場合に選択する。顧客登録情報表示部611に表示される顧客登録情報テーブル42の中から1つのレコードを選択した状態で更新ボタン614が選択されると、選択されたレコードの情報及び更新ボタン614が選択されたことを示す情報がコールセンタサーバ40に送信される。終了ボタン615は、コールセンタサーバ40からログオフする場合に選択する。終了ボタン615が選択されると、終了ボタン615が選択されたことを示す情報がコールセンタサーバ40に送信される。
【0046】
(顧客登録更新機能)
顧客登録更新機能57は、着信呼を待ち呼とせずに転送が必要な顧客をあらかじめ登録する機能であり、顧客登録情報テーブル42の登録や更新を行う。
具体的には、顧客登録情報表示画面61(図4(a)参照)の新規登録ボタン613や更新ボタン614が選択されたことを示す情報を受信した場合に、顧客登録更新機能57は、その応答として、担当者用パソコン7に対して顧客登録情報テーブル42の内容を登録や更新するための顧客登録更新画面情報をHTML(Hypertext Markup Language)形式のデータとして送信する。これにより、担当者用パソコン7には、図4(b)に示す顧客登録更新画面62が表示される。また、顧客登録更新機能57は、顧客登録更新画面62に入力された情報に基づいて顧客登録情報テーブル42の内容を登録や更新する。
【0047】
図4(b)を参照して、顧客登録更新画面62について説明する。顧客登録更新画面62は、顧客ID入力欄620と、顧客検索ボタン621と、顧客氏名表示欄622と、顧客電話番号表示欄623と、転送先入力欄624と、実施期間入力欄625と、登録事由選択欄626と、備考欄入力欄627と、決定ボタン628と、中止ボタン629とで構成される。
【0048】
顧客ID入力欄620には、顧客用電話機1からの着信呼を待ち呼とせずに営業担当者への転送が必要な顧客の顧客IDが入力される。顧客検索ボタン621は、顧客ID入力欄620に入力された顧客IDに関する情報を顧客氏名表示欄622や顧客電話番号表示欄623に自動的に表示する際に選択される。顧客氏名表示欄622には、顧客ID入力欄620に入力された顧客IDに対応する顧客氏名が顧客テーブル43に基づき表示される。顧客電話番号表示欄623には、顧客ID入力欄620に入力された顧客IDに対応する顧客電話番号が顧客テーブル43に基づき表示される。
【0049】
転送先入力欄624には、着信呼が待ち呼となった場合に、転送する先の電話番号が入力される。実施期間入力欄625は、着信呼が待ち呼となった場合に、転送先入力欄624に入力された電話番号に電話を転送する期間が入力される。登録事由選択欄626は、登録事由が選択される。備考欄入力欄627は、レコードの内容の不足を補う事項が入力される。なお、顧客登録情報テーブル42の内容の更新の場合には、顧客登録情報テーブル42に登録されている内容が顧客ID入力欄620と、顧客検索ボタン621と、顧客氏名表示欄622と、顧客電話番号表示欄623と、転送先入力欄624と、実施期間入力欄625と、登録事由選択欄626と、備考欄入力欄627とに表示される。
【0050】
決定ボタン628は、顧客登録更新画面62に入力等された内容で顧客登録情報テーブル42を登録又は更新する場合に選択される。決定ボタン628が選択されると、顧客登録更新画面62に入力等された情報がコールセンタサーバ40に送信される。それにより、顧客ID入力欄620に入力された顧客IDが顧客ID421に登録され、顧客ID入力欄620に入力された顧客IDに対応する顧客氏名が顧客氏名422に登録され、顧客ID入力欄620に入力された顧客IDに対応する顧客電話番号が顧客電話番号423に登録され、転送先入力欄624に入力された電話番号が転送先424に登録され、実施期間入力欄625に入力された期間が実施期間425に登録され、営業担当者のIDから決定される営業店の名称が営業店426に登録され、決定ボタン628が選択された日時が登録日時427に登録され、営業担当者のIDから決定される営業担当者の氏名が登録者428に登録され、登録事由選択欄626で選択された登録自由が登録事由431に登録され、備考欄入力欄627に入力された内容が備考欄432に登録される。一方、中止ボタン629が選択された場合は、顧客登録更新画面62に入力等された内容での顧客登録情報テーブル42の登録又は更新が中止される。
【0051】
(顧客登録情報承認機能)
顧客登録情報承認機能58は、着信呼を待ち呼とせずに転送が必要な顧客の登録を承認する機能であり、営業店2の担当者用パソコン7に顧客登録情報テーブル42の内容を承認する処理を行う。
具体的には、営業店2の担当者を管理する管理者が、営業店2に配設される管理者用パソコン8を介してIDやパスワードを入力することで顧客登録情報テーブル42(図3参照)の登録に対する承認者としてコールセンタサーバ40にログオンした場合に、顧客登録情報承認機能58は、管理者用パソコン8に対して顧客登録情報テーブル42の登録内容を承認するための顧客登録情報承認画面情報をHTML(Hypertext Markup Language)形式のデータとして送信する。これにより、管理者用パソコン8には、図4(c)に示す顧客登録情報承認画面63が表示される。
【0052】
図4(c)を参照して、顧客登録情報承認画面63について説明する。顧客登録情報承認画面63は、顧客登録情報表示部631と、スクリーンバー632と、新規登録ボタン633と、更新ボタン634と、終了ボタン635と、承認ボタン636と、取消ボタン637とで構成される。ここで、顧客登録情報表示部631、スクリーンバー632、新規登録ボタン633、更新ボタン634、及び終了ボタン635は、図4(a)に示す顧客登録情報表示部611、スクリーンバー612、新規登録ボタン613、更新ボタン614、及び終了ボタン615と同様なので説明を省略する。
【0053】
承認ボタン636は、顧客登録情報テーブル42に登録されている内容を承認する場合に選択する。顧客登録情報表示部631に表示される顧客登録情報テーブル42の中から1つ又は複数のレコードを選択した状態で承認ボタン636が選択されると、選択されたレコードの情報及び承認ボタン636が選択されたことを示す情報がコールセンタサーバ40に送信される。それにより、承認ボタン636が選択された日時が顧客登録情報テーブル42の該当するレコードの承認日時429に登録され、管理者のIDから決定される管理者の氏名が承認者430に登録される。
【0054】
取消ボタン637は、顧客登録情報テーブル42に登録されている内容を取り消す場合に選択する。顧客登録情報表示部631に表示される顧客登録情報テーブル42の中から1つ又は複数のレコードを選択した状態で取消ボタン637が選択されると、選択されたレコードの情報及び取消ボタン637が選択されたことを示す情報がコールセンタサーバ40に送信される。それにより、顧客登録情報テーブル42の承認日時429や承認者430の登録が中止される。
以上で、コールセンタサーバ40の説明を終了する。また、第1実施形態に係る電話転送システム100の構成の説明を終了する。
【0055】
≪第1実施形態に係る電話転送システムの動作≫
図5を参照して、第1実施形態に係る電話転送システム100の電話転送処理の動作を説明する。図5は、第1実施形態に係る電話転送システム100の電話転送処理のシーケンス図である。
【0056】
最初に、顧客(図1参照)は、顧客用電話機1のダイヤルボタンを押下することでコールセンタ3宛て、又は営業担当者が配属される営業店2宛てに電話(呼)を発信する(ステップS10)と、ステップS10で発信された電話(呼)は公衆電話網4を介して送信され(ステップS20)、コールセンタ3内の交換機20が顧客用電話機1からの電話(呼)を受信する(ステップS30)。次に、交換機20は、ステップS30で受信した電話(呼)を何れのオペレータ(図1参照)に接続すればよいかを確認するために、受信した電話(呼)に関する情報をコールセンタサーバ40に送信する(ステップS40)。
【0057】
次に、コールセンタサーバ40のACD機能52は、通話していない空きのオペレータがいるか、すなわち、オペレータ用電話機17に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行い(ステップS50)、空いているオペレータがいない場合に処理を登録状況管理機能53に渡す(ステップS60)。なお、ACD機能52は、空きのオペレータがいる場合に、空きがあるオペレータの中で最も待ち時間が長いオペレータのオペレータ用電話機17を確認し、確認したオペレータ用電話機17に顧客用電話機1からの着信呼を接続するように交換機20に指示する。次に、登録状況管理機能53の登録判定機能54は、顧客用電話機1の電話番号をキーにして顧客登録情報テーブル42の顧客電話番号423を参照(確認)し、該当する転送先424の電話番号が登録されているか否かを判定する(ステップS70)。
【0058】
ステップS70で転送先424の電話番号が登録されていない場合(登録無)に、転送管理機能55は、顧客用電話機1からの電話(呼)を待ち呼とし、また、音声応答装置30に対して顧客用電話機1に音声メッセージを流す指示を送信する(ステップS80)。音声応答装置30は、コールセンタサーバ40の指示に基づき、顧客用電話機1に対して音声メッセージを流し(ステップS90)、ステップS90で流された音声メッセージは、公衆電話網4を介して顧客用電話機1に到達する(ステップS100)。
【0059】
一方、ステップS70で転送先424の電話番号が登録されている場合(登録有)に、転送管理機能55は、交換機20に対して、該当する転送先424の電話番号で識別される担当者用電話機6(図1参照)に対して顧客用電話機1からの電話(呼)を転送するように指示をする(ステップS110)。交換機20は、コールセンタサーバ40の指示に基づき、電話(呼)を担当者用電話機6に転送し(ステップS120)、ステップS120で転送された電話(呼)は公衆電話網4を介して(ステップS130)営業店2内の交換機5が転送された電話(呼)を受信する(ステップS140)。
【0060】
その後、営業店2内の交換機5は、ステップS140で転送された電話(呼)を、担当者用電話機6に接続し、顧客と営業店2側の営業担当者との間で通話が開始される(ステップS150)。
以上で、第1実施形態に係る電話転送システム100の動作の説明を終了する。
【0061】
以上のように、第1実施形態に係る電話転送システム100、及びコールセンタサーバ40は、コールセンタ3に着信した電話(呼)を待ち呼とする前に各顧客に対応した適切な営業担当者に電話(呼)を転送することができる。
また、第1実施形態に係る電話転送システム100、及びコールセンタサーバ40は、営業担当者が顧客登録情報テーブル42に顧客に応じた対応を登録することができるため、営業担当者の意向に沿った対応が可能となり、結果的に、顧客満足度の向上を図ることができる。
【0062】
[第2実施形態]
第1実施形態に係る電話転送システム100は、コールセンタ3に着信した電話(呼)を営業店2の担当者用電話機6に転送していた。これに対して、第2実施形態に係る電話転送システム100aは、コールセンタ3に着信した電話(呼)を営業店2の担当者用電話機6aに転送する場合に、コールセンタ3から転送される以外の電話(呼)との識別を営業担当者の視覚や聴覚を通じて行えるような構成にする。
【0063】
≪第2実施形態に係る電話転送システムの構成≫
図6を参照して、第2実施形態に係る電話転送システム100aの構成を説明する。図6は、第2実施形態に係る電話転送システム100aの構成図である。
【0064】
第1実施形態に係る電話転送システム100と、第2実施形態に係る電話転送システム100aとの違いは、コールセンタサーバ40a及び担当者用電話機6aの機能が変更されている点である。以下では、第2実施形態に係る電話転送システム100aの内、第1実施形態から変更されている機能のみを説明する。
【0065】
((コールセンタサーバ))
図7を参照して、第2実施形態に係る電話転送装置としてのコールセンタサーバ40aの構成を説明する。図7は、第2実施形態に係るコールセンタサーバ40aの機能構成図である。第2実施形態に係るコールセンタサーバ40aは、転送管理機能55aが第1実施形態に係るコールセンタサーバ40と異なる。
【0066】
(転送管理機能)
転送管理機能55aは、第1実施形態に記載した処理に加えて、転送先424の電話番号が登録されている場合に、該当する転送先424の電話番号で識別される担当者用電話機6に対して顧客用電話機1からの電話(呼)を転送すると共に、顧客用電話機1からの電話(呼)の転送であることを示す転送識別情報を担当者用電話機6aに対して送信する。
以上で、コールセンタサーバ40aの説明を終了する。
【0067】
((担当者用電話機))
図6に戻り、担当者用電話機6aは、顧客用電話機1からの電話(呼)が転送された場合に、直接営業店にかかってきた電話(呼)との識別を視覚や聴覚を通じて営業担当者に伝える。例えば、担当者用電話機6aは、転送されてきた電話である場合に呼び出し音を変更して出力したり、付属するディスプレイに転送されてきた電話である旨を表示したり、転送されてきた電話である場合に付属するランプを点灯したりする。
【0068】
担当者用電話機6aは、コールセンタサーバ40aの転送管理機能55aから顧客用電話機1からの電話(呼)の転送であることを示す転送識別情報を受信したか否かでコールセンタ3から転送された電話であるか否かを判定する。なお、担当者用電話機6aは、コールセンタ3から転送された電話であるか否かを、転送元の電話番号がコールセンタ3の電話番号であるか否かで判定してもよい。
以上で、担当者用電話機6aの説明を終了する。また、以上で、第2実施形態に係る電話転送システム100aの構成の説明を終了する。
【0069】
≪第2実施形態に係る電話転送システムの動作≫
図5のステップS140で、担当者用電話機6aがコールセンタ3から転送された電話(呼)を受信した場合に、担当者用電話機6aは、転送されてきた電話である場合に呼び出し音を変更して出力したり、付属するディスプレイに転送されてきた電話である旨を表示したり、転送されてきた電話である場合に付属するランプを点灯したりする。
以上で、第2実施形態に係る電話転送システム100aの動作の説明を終了する。
【0070】
以上のように、第2実施形態に係る電話転送システム100aの担当者用電話機6aは、顧客用電話機1からの電話(呼)が転送された場合に、直接営業店にかかってきた電話(呼)との識別を視覚や聴覚を通じて営業担当者に伝える。
そのため、第2実施形態に係る電話転送システム100aは、営業店2に当該電話(呼)の転送の登録をした営業担当者が不在の場合でも、別の営業担当者がコールセンタ3から転送されてきた電話(呼)であることを認識した上で一時的に対応し、その後、本来の営業担当者に取り次ぐことができる。この際に、別の営業担当者は、顧客登録情報表示画面61(図4(a)参照)を参照しながら顧客に応じた対応を行うことができるので、結果的に、顧客満足度の向上を図ることができる。
【0071】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
【0072】
(コールセンタ)
第1実施形態及び第2実施形態では、顧客からの汎用的な電話に対応するオペレータが配属する組織及び施設として、コールセンタ3を想定していたが、構成が第1実施形態及び第2実施形態と異なるコールセンタや、その他の電話を使用する業務等への適用が可能である。
【0073】
(担当者用電話機)
第1実施形態及び第2実施形態では、営業店2に配設される構内電話機としての担当者電話機6,6aに顧客からの電話(呼)を転送したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、営業担当者の携帯電話に電話(呼)を転送したり、特定の部署(お客様対策室)に電話(呼)を転送したりすることができる。
【0074】
(担当者用パソコン、管理者用パソコン)
第1実施形態及び第2実施形態では、担当者用パソコン7と管理者用パソコン8を別の装置としたが、一つのパソコンをログインIDを変更して使用する場合等、一つの装置とすることも可能である。
【0075】
(ACD機能)
第1実施形態及び第2実施形態では、ACD機能52をコールセンタサーバ40,40aが備えていたが、交換機20にかかる機能を備える構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0076】
1 顧客用電話機1(発信元音声通信端末)
2 営業店
3 コールセンタ
4 公衆電話網
5 交換機
6,6a 担当者用電話機(第2の音声通信端末)
7 担当者用パソコン(第1の情報処理装置)
8 管理者用パソコン(第2の情報処理装置)
9 社内ネットワーク
16 ヘッドセット
17 オペレータ用電話機(第1の音声通信端末)
18 オペレータ用パソコン
20 交換機(呼分配装置、転送装置)
30 音声応答装置
40,40a コールセンタサーバ(電話転送装置)
42 顧客登録情報テーブル
43 顧客テーブル
52 ACD機能(ACD手段)
53 登録状況管理機能
54 登録判定機能(登録判定手段)
55,55a 転送管理機能(転送管理手段)
56 顧客登録情報参照機能(顧客登録情報参照手段)
57 顧客登録更新機能(顧客登録更新手段)
58 顧客登録情報承認機能(顧客登録情報承認手段)
61 顧客登録情報表示画面
62 顧客登録更新画面
63 顧客登録情報承認画面
100,100a 電話転送システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信元音声通信端末からの着信呼を複数の第1の音声通信端末の何れかの端末に分配する呼分配装置と、前記着信呼を第2の音声通信端末に転送する転送装置とを備える電話転送装置であって、
顧客の発信元電話番号と前記第2の音声通信端末への転送先電話番号とを対応付けている顧客登録情報テーブルと、
前記複数の第1の音声通信端末に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行い、空きがあると判定された場合に、当該空きがある第1の音声通信端末に前記着信呼を前記呼分配装置に分配させるACD手段と、
一方、空きがないと判定された場合に、前記発信元音声通信端末の電話番号をキーにして前記顧客登録情報テーブルの前記発信元電話番号を参照し、該当する前記転送先電話番号が登録されているか否かを判定する登録判定手段と、
前記登録判定手段で登録されていると判定された場合に、該当する前記転送先電話番号で識別される前記第2の音声通信端末に前記着信呼を前記転送装置を介して転送し、一方、登録されていないと判定された場合に、前記着信呼を待ち呼とする転送管理手段と、
を備えることを特徴とする電話転送装置。
【請求項2】
前記第2の音声通信端末の操作者が操作する第1の情報処理装置に、前記顧客登録情報テーブルの内容を表示する顧客登録情報表示画面を送信する顧客登録情報参照手段を、
さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電話転送装置。
【請求項3】
前記第2の音声通信端末の操作者が操作する第1の情報処理装置に、前記顧客登録情報テーブルに新たな内容を登録する、又は更新するための顧客登録更新画面を送信する顧客登録更新手段を、
さらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電話転送装置。
【請求項4】
前記第2の音声通信端末の操作者が操作する以外の第2の情報処理装置に、前記顧客登録情報テーブルに登録される内容を承認するための顧客登録情報承認画面を送信する顧客登録情報承認手段を、
さらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電話転送装置。
【請求項5】
前記顧客登録情報テーブルは、前記発信元電話番号に対応づけられた顧客氏名、及び前記着信呼を転送する登録事由をさらに含んで構成され、
前記顧客登録情報表示画面は、前記顧客氏名を表示する欄と前記登録事由を表示する欄とを含んで構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の電話転送装置。
【請求項6】
前記顧客登録情報テーブルは、前記転送先電話番号で識別される第2の音声通信端末に前記着信呼を転送する転送期間をさらに含んで構成され、
前記登録判定手段は、該当する前記転送先電話番号が登録されているか否かを判定し、登録されている場合に、前記転送期間を参照し、前記転送期間内であるか否かを判定し、
前記転送管理手段は、前記転送期間内である場合に当該転送先電話番号で識別される第2の音声通信端末に前記着信呼を転送する、
ことを特徴とする請求項3に記載の電話転送装置。
【請求項7】
前記顧客登録情報テーブルは、前記発信元電話番号に対応づけられた顧客氏名、及び前記着信呼を転送する登録事由をさらに含んで構成され、
前記顧客登録情報承認画面は、前記顧客氏名を表示する欄と前記登録事由を表示する欄とを含んで構成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の電話転送装置。
【請求項8】
前記転送管理手段は、
前記第2の音声通信端末に、前記発信元の音声通信端末からの着信呼の転送であることを示す転送識別情報を前記着信呼の転送と共に送信し、
前記第2の音声通信端末は、
前記転送識別情報の受信を確認した場合に、呼出音の変更、前記第2の音声通信端末に付属するディスプレイへの表示、又は前記第2の音声通信端末に付属するランプの点灯を行う、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電話転送装置。
【請求項9】
前記呼分配装置及び前記転送装置の何れか一方又は双方は、自装置の内部又は外部に備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の電話転送装置。
【請求項10】
発信元音声通信端末からの着信呼を複数の第1の音声通信端末の何れかの端末に分配する呼分配装置と、前記着信呼を第2の音声通信端末に転送する転送装置と、顧客の発信元電話番号と前記第2の音声通信端末への転送先電話番号とを対応付けている顧客登録情報テーブルとを備える電話転送装置のコンピュータに実行させる電話転送プログラムであって、
前記複数の第1の音声通信端末に呼を確立する空きがあるか否かの判定を行い、空きがあると判定された場合に、当該空きがある第1の音声通信端末に前記着信呼を前記呼分配装置に分配させるACD機能と、
一方、空きがないと判定された場合に、前記発信元音声通信端末の電話番号をキーにして前記顧客登録情報テーブルの前記発信元電話番号を参照し、該当する前記転送先電話番号が登録されているか否かを判定する登録判定機能と、
前記登録判定機能で登録されていると判定された場合に、該当する前記転送先電話番号で識別される前記第2の音声通信端末に前記着信呼を前記転送装置を介して転送し、一方、登録されていないと判定された場合に、前記着信呼を待ち呼とする転送管理機能と、
を実現させることを特徴とする電話転送プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−38472(P2013−38472A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170507(P2011−170507)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】