説明

静電式液滴吐出機構およびマルチノズルユニット

【課題】静電吸引力を適切に制御して微小液滴を好適な状態で吐出可能な静電式液滴吐出機構を提案すること。
【解決手段】静電式液滴吐出機構1は、垂直方向に対して液滴吐出ノズル2を傾斜配置し、その先端開口2aには一定のギャップで、垂直に配置したニードル電極3(接地電極)の先端3aが対峙している。ニードル電極3の先端3aはその上側に水平に配置したガラス基板Wの裏面に点接触している。液滴吐出ノズル2の外周面に形成したノズル側電極2cに高圧パルスを印加すると、先端開口2aとニードル電極3の間に発生する静電吸引力によって、先端開口2aから液体が吸引され微小液滴がガラス基板Wの表面に形成される。液滴吐出ノズル2を傾斜配置し、接地電極としてニードル電極3を使用して電界を集中させるようにしているので静電吸引力の制御が容易になり、微小液滴を適切に形成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電気力を利用してノズル先端開口から液体を吸い出して微小量の液滴を形成、あるいは吐出可能な静電式液滴吐出機構、および、この静電式液滴吐出機構によるノズルを複数本備えたマルチノズルユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
微小の液滴を形成あるいは吐出する方法として、液体が充填されているノズルの先端開口と接地電極を所定のギャップで対峙させ、ノズル内の液体にパルス電圧を印加して液体と接地電極の間に静電吸引力を発生させ、ノズル開口に形成されている液体メニスカスを吸引して微小液滴を形成する方法が知られている。このような静電吸引力を利用した微小液滴形成方法は、特許文献1、2に開示されている。
【特許文献1】特開2001−38911号公報
【特許文献2】特開2006−58188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の静電吸引力を利用した微小液滴形成方法では、ガラス基板などの平板状の媒体表面に微小液滴を塗布あるいは付着させる場合、基板電極(接地電極)に媒体を乗せ、この状態で媒体表面に対してノズルを垂直に配置し、静電吸引力によってノズル先端開口から分離させた微小液滴をガラス基板表面に着弾させるようにしている。
【0004】
この場合、パルス電圧の印加によって生ずる電界をノズル先端開口の液体メニスカスと基板電極の間に集中させ、電界強度のバラツキを無くすことが、微小液滴の形成に必要である。例えば、積層配置される基板電極と平板状の媒体の間を密着させておかないと、これらの間に生ずる浮遊容量に起因して電界強度にバラツキが生じ、適切な静電吸引力によって所望の微小液滴を形成することができない場合がある。
【0005】
一方、従来の静電吸引力を利用した微小液滴形成方法は一般に微小液滴の形成速度(吐出速度)が低いという問題がある。媒体上に多数個の微小液滴を付着させる場合には多数本のノズルを同時に用いて微小液滴を形成することが望ましい。
【0006】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、適切な静電吸引力の下で所望の微小液滴を形成可能な静電式液滴吐出機構を提案することにある。
【0007】
また、本発明の課題は、複数本のノズルを備えた静電式液滴吐出機構を備えたマルチノズルユニットを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、液滴吐出ノズルに液体を所定の背圧下で供給し、液滴吐出ノズルの先端開口と接地電極を一定の間隔で対向配置し、前記ノズル内の液体にパルス電圧を印加して、前記ノズル先端の液体と前記接地電極の間に静電吸引力を発生させ、前記静電吸引力によって、前記ノズルの先端開口に形成されている液体メニスカスを吸引して液滴を分離形成する静電式液滴吐出機構において、前記ノズルの先端開口と前記接地電極の間に形成される電界の方向に対して、前記ノズルを傾斜配置したことを特徴としている。
【0009】
ノズルを傾斜配置すると、ノズル先端開口と接地電極の間には最もギャップの狭い部位が形成され、これらの部位の間に電界を集中させることができる。よって、静電吸引力の制御が容易になり、微小液滴を適切に形成することができる。
【0010】
ここで、本発明において、前記接地電極は針状電極であることが望ましい。平板状の電極(面電極)を用いる場合には、当該電極と、その上に配置される液滴付着媒体との間が面接触状態となり、これらの間に微小な隙間ができると、発生する静電吸引力にバラツキが生ずる。したがって、平板状の電極に対する平板状の記録媒体の置き方によって、これらの間の微小隙間の位置、大きさにバラツキが生じ、このために電界分布が変動して静電吸引力にバラツキが発生する可能性が高い。針状電極を用いると、当該針状電極と液滴付着媒体の間を点接触状態にすることができるので、静電吸引力にバラツキが生ずるという弊害を回避できる。よって、静電吸引力の制御が容易になり、微小液滴を適切に形成することができる。
【0011】
また、本発明において、前記液滴吐出ノズルの後端には、その先端開口に向けて液体を供給する液体供給管が接続されており、当該液体供給管には、液体の流れる方向に沿って所定の間隔で電極が配置されており、各電極に電圧を印加することにより、前記液滴吐出ノズル内の液体の供給圧あるいは流速を制御することが望ましい。このようにすれば、背圧機構を用いて、所定の背圧下で液滴吐出ノズルに液体を供給する必要がなくなるので、静電式液滴吐出機構を小型でコンパクトに構成できる。また、微小液滴吐出時などにおいて、適切な流速で液体をノズルの先端開口に供給することができるので望ましい。
【0012】
さらに、本発明の静電式液滴吐出機構では、所定の間隔で複数本の前記液滴吐出ノズルが平行に配列されていることが望ましい。同時に液滴吐出ノズルから微小液滴を吐出させることにより、同時に多数の微小液滴を形成することができる。
【0013】
ここで、本発明による複数本の液滴吐出ノズルを備えたマルチノズルユニットは、
上記構成の静電式液滴吐出機構と、
液体が供給されるメインリザーバと、
前記液滴吐出ノズルに対応した本数のセルリザーバとを有し、
各セルリザーバは所定の間隔で相互に平行に配置され、先端が対応する各液滴吐出ノズルに接続され、後端開口が前記メインリザーバに連通しており、
隣接するセルリザーバの間では、これらの後端開口が異なる位置において前記メインリザーバに連通していることを特徴としている。
【0014】
各液滴吐出ノズルにセルリザーバを接続し、少なくとも隣接するセルリザーバの後端開口の位置(メインリザーバからの液体吸引口の位置)を相互に離しておくことにより、一方の液滴吐出ノズルによる微小液滴吐出動作によって生ずる液体吸引圧力の変動が隣接する液滴吐出ノズル内の液体に影響を与えることを防止できる。よって、狭い間隔で液滴吐出ノズルを配置した場合においても、相互の微小液滴吐出動作による液体圧力変動が他方の液滴吐出動作に干渉して、適切な微小液滴の吐出動作が阻害されるという弊害を防止できる。
【0015】
次に、本発明のマルチノズルユニットでは、各液滴吐出ノズルを一定の間隔で格子状に保持しているノズルホルダと、各液滴吐出ノズルに対して個別に独立してパルス電圧を印加する電圧印加手段とを有していることが望ましい。各液滴吐出ノズルからの微小液滴の吐出動作を独立して制御することにより、例えば、インクを用いて画像を形成することができる。
【0016】
また、各セルリザーバには、液体の流れる方向に沿って所定の間隔で電極を配置しておき、各電極に電圧を印加することにより、前記液滴吐出ノズル内の液体の供給圧あるいは流速を制御するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の静電式液滴吐出機構では、液滴吐出ノズルを傾斜配置することにより、また、これと共に接地電極に針状電極を用いることにより、液滴吐出ノズルの先端開口と接地電極の間に電界を集中させることができ、また、これらの間に生ずる静電吸引力のバラツキを抑制できる。よって、静電吸引力の制御を容易に行うことができ、所望量の微小液滴を適切に吐出することができる。
【0018】
また、本発明のマルチノズルユニットでは、各液滴吐出ノズルの間において微小液滴吐出動作時に発生する液体圧力変動が相互に影響しないように干渉防止用のセルリザーバを各液滴吐出ノズルに接続している。したがって、狭い間隔で配列した各液滴吐出ノズルから適切に微小液滴を吐出可能なマルチノズルユニットを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した静電式液滴吐出機構およびマルチノズルユニットの実施の形態を説明する。
【0020】
図1は本実施の形態に係る静電式液滴吐出機構の基本構成を示す説明図である。静電式液滴吐出機構1の微小液滴の吐出あるいは形成原理は従来の静電式のものと同一であるので、その説明は省略する。
【0021】
静電式液滴吐出機構1は、微細な径の液滴吐出ノズル2と、この液滴吐出ノズル2の先端開口2aに対して僅かのギャップで対峙している接地電極として機能するニードル電極3と、液滴吐出ノズル2に高電圧のパルス電圧を印加する電圧印加手段としての高圧アンプ4と、この高圧アンプ4にパルス状のノズル駆動信号(変調信号)5を供給するコンピュータからなる駆動制御装置6とを有している。
【0022】
ニードル電極3は、微小液滴付着対象の媒体、例えば、ガラス基板Wを乗せるワーク台8に配置されている。本例では、絶縁素材からワーク台8が形成され、このワーク台8のワーク載置面8aが水平な面とされている。ワーク台8の中心には開口部が形成され、ここに、ニードル電極3が上向き状態で垂直に配置され、その先端3aがワーク載置面8aと同一面上に位置している。したがって、ワーク載置面8aに載せたガラス基板Wの裏面に、ニードル電極3の先端3aが点接触する状態が形成される。
【0023】
液滴吐出ノズル2は、その中心軸線が垂線(ニードル電極の中心軸線)に対して90度未満の所定の角度だけ傾斜した状態となるように、傾斜配置されている。換言すると、液滴吐出ノズル2の先端開口2aとニードル電極3の間に形成される電界の方向に対して、液滴吐出ノズル2が傾斜配置されている。液滴吐出ノズル2は、絶縁素材からノズル本体部分2bと、このノズル本体部分2bの外周面を覆う状態に形成した導電性皮膜からなるノズル側電極2cとを備えている。
【0024】
液滴吐出ノズル2には、所定の背圧、例えば、200〜400Pa程度の背圧下で、液体が不図示の液体供給源から供給される。液滴吐出ノズル2内に供給された液体Lは、その先端開口2aにおいて所定のメニスカスを形成した状態で当該液滴吐出ノズル2の内部に保持される。
【0025】
図2は微小液滴の吐出状態(形成状態)を示す説明図である。駆動制御装置6から所定のデューティ比のパルス状の駆動信号5が高圧アンプ4に供給されと、高圧アンプ4によって、駆動信号5に応じた高圧のパルス電圧が液滴吐出ノズル2のノズル側電極2cに印加される。パルス電圧が印加されると、ノズル側電極2cとニードル電極3の間に静電吸引力が発生し、先端開口2aにおいて電圧印加によって正あるいは負に帯電したメニスカスを形成している液体Lの部分がガラス基板Wの側に吸引され、液柱Laの生成が開始され、これがガラス基板Wの表面に至る。この後は、ガラス基板Wの表面上に微小液滴Lbが形成される。この後に、パルス電圧の印加が解除されると、液体Lの表面張力によって液柱が分離して先端開口2aの側に引き込まれ、再びメニスカスが形成された状態に戻る。パルス電圧の印加毎にこのような微小液滴の吐出動作(形成動作)が行われて、ガラス基板上に微小液滴が付着する。
【0026】
本例では、液滴吐出ノズル2を傾けてあるので、これらの間に電界が集中する。また、ニードル電極3を用いているので、平板状の接地電極を用いる場合とは異なり、電界分布のバラツキも抑制される。よって、発生する静電吸引力を精度良く制御でき、微小液滴の形成を適切に行うことができる。
【0027】
(マルチノズルユニット)
図3は上記構成の静電式液滴吐出機構1と同様の機構を備えたマルチノズルユニットの例を示す説明図である。マルチノズルユニット20は、吐出用の液体Lが供給されるメインリザーバ21と、このメインリザーバ21に取り付けたノズルホルダ22とを有している。ノズルホルダ22には、複数本の液滴吐出ノズル23が同一角度傾斜した状態で平行に保持されている。例えば、複数本の液滴吐出ノズル23が一定の間隔で一列に配置されている。メインリザーバ21には給液チューブ24を介して不図示の液体供給源から液体Lが供給される。また、メインリザーバ21にはエア抜き兼背圧バッファ25が接続されている。
【0028】
各液滴吐出ノズル23は、その先端開口23aがノズルホルダ22から下方に突出しており、その後端開口23dにはセルリザーバ26の下端開口に接続されている。各セルリザーバ26は垂直に延びた状態でノズルホルダ22およびメインリザーバ21に取り付けられており、それらの上端開口26aはメインリザーバ21に連通している。ここで、各セルリザーバ26は長いものと短いものが交互に配置されている。したがって、メインリザーバ21内における各上端開口26aの高さ位置は、交互に上下に離れた位置となっている。
【0029】
なお、本例では、メインリザーバ21とノズルホルダ22の接合面に導電膜27が形成されており、各セルリザーバ26の外周面には導電膜27に接続された導電性皮膜が形成され、各液滴吐出ノズル23の外周面にもセルリザーバ26の導電性薄膜に接続された導電性皮膜が形成されている。また、各液滴吐出ノズル23の下側には、微小液滴付着対象の媒体、例えば、ガラス基板がワーク載置面に水平に配置されており、ワーク載置面の中央にはニードル電極が垂直に配置され、ガラス基板の裏面に点接触状態に保持されている。さらに、各液滴吐出ノズル23には、高圧ケーブル28および導電膜27を介して、高圧アンプを介して高圧パルスが印加されるようになっている。これらの構成は、図1に示す静電式液滴吐出機構1と同様である。
【0030】
この構成のマルチノズルユニット20では、複数本の液滴吐出ノズル23のそれぞれから微小液滴をガラス基板に吐出することができる。また、各液滴吐出ノズル23はセルリザーバ26を介してメインリザーバ21に連通しており、隣接するセルリザーバ26の上端開口26aは、上下方向に離れた位置においてメインリザーバ21内に連通している。したがって、一方の液滴吐出ノズル23における微小液滴の吐出に起因する液体圧力変動が隣接する液滴吐出ノズル23の微小液滴の吐出動作に干渉して、液滴吐出不良が発生するという弊害を防止できる。
【0031】
(その他の実施の形態)
上記のマルチノズルユニット20では、複数本の液滴吐出ノズル23を一列に配置してある。この代わりに、多数本の液滴吐出ノズルを縦横に一定のピッチで配置してもよい。このように格子状に液滴吐出ノズルを配置した場合には、各液滴吐出ノズルに対する高圧パルス電圧の印加を個別に独立して行うように駆動回路を形成しておくと、インクジェットヘッドと同様に、ガラス基板などの媒体表面上に任意の画像を形成することができる。
【0032】
また、液体を液滴吐出ノズルの先端開口に向けて加圧するために、液滴吐出ノズルに液体を供給するセルリザーバなどの液体供給管に複数の電極を配置しておくこともできる。例えば、図4(a)に示すように、液滴吐出ノズル30の後端には液体供給管31が接続されており、液体供給管31の外周面には、その長さ方向に沿って一定の間隔で複数の電極膜32、33、34が形成されている。これらの電極膜32〜34に印加する高電圧の極性を変えることにより、液体供給管31内を流れる液体を液滴吐出ノズル30に向けて加圧あるいは加速させることができる。勿論、液滴吐出ノズル30に向かう液体の流れを逆に減速させることも可能である。
【0033】
次に、図3のマルチノズルユニット20では液滴吐出ノズル23に対してセルリザーバ26が傾斜状態で連結されているが、図4(b)に示すように、液滴吐出ノズル40とセルリザーバ41を直線状に連結しておくことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明を適用した静電式液滴吐出機構を示す説明図である。
【図2】微小液滴に吐出過程を示す説明図である。
【図3】本発明を適用したマルチノズルユニットの主要部分を示す説明図である。
【図4】液滴吐出ノズルの別の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1 静電式液滴吐出機構
2 液滴吐出ノズル
2a 先端開口
2b ノズル本体部分
2c ノズル側電極(導電性皮膜)
3 ニードル電極
3a 先端
4 高圧アンプ
5 駆動信号
6 駆動制御装置
8 ワーク台
20 マルチノズルユニット
21 メインリザーバ
22 ノズルホルダ
23 液滴吐出ノズル
23a 先端開口
24 給液チューブ
25 エア抜き兼背圧バッファ
26 セルリザーバ
26a 上端開口
27 導電膜
28 高圧ケーブル
30、40 液滴吐出ノズル
31 液体供給管
41 セルリザーバ
L 液体
W ガラス基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴吐出ノズルに液体を供給し、
液滴吐出ノズルの先端開口と接地電極を一定の間隔で対向配置し、
前記ノズル内の液体にパルス電圧を印加して、前記ノズルの先端開口の液体と前記接地電極の間に静電吸引力を発生させ、
前記静電吸引力によって、前記ノズルの先端開口に形成されている液体メニスカスを吸引して液滴を分離形成する静電式液滴吐出機構において、
前記ノズルの先端開口と前記接地電極の間に形成される電界の方向に対して、前記ノズルを傾斜配置したことを特徴とする静電式液滴吐出機構。
【請求項2】
請求項1に記載の静電式液滴吐出機構において、
前記接地電極は針状電極であることを特徴とする静電式液滴吐出機構。
【請求項3】
請求項1または2に記載の静電式液滴吐出機構において、
所定の間隔で複数本の前記液滴吐出ノズルが平行に配列されていることを特徴とする静電式液滴吐出機構。
【請求項4】
請求項3に記載の静電式液滴吐出機構と、
液体が供給されるメインリザーバと、
前記液滴吐出ノズルに対応した本数のセルリザーバとを有し、
各セルリザーバは所定の間隔で相互に平行に配置され、先端が対応する各液滴吐出ノズルに連通し、後端開口が前記メインリザーバに連通しており、
少なくとも隣接するセルリザーバの間では、これらの後端開口が異なる位置において前記メインリザーバに連通していることを特徴とするマルチノズルユニット。
【請求項5】
請求項4に記載のマルチノズルユニットにおいて、
各液滴吐出ノズルを一定の間隔で格子状に保持しているノズルホルダと、
各液滴吐出ノズルに対して個別に独立してパルス電圧を印加する電圧印加手段とを有していることを特徴とするマルチノズルユニット。
【請求項6】
請求項4または5に記載のマルチノズルユニットにおいて、
各セルリザーバには、液体の流れる方向に沿って所定の間隔で電極が配置されており、
各電極に電圧を印加することにより、前記液滴吐出ノズル内の液体の供給圧あるいは流速が制御されることを特徴とするマルチノズルユニット。
【請求項7】
請求項1または2に記載の静電式液滴吐出機構において、
前記液滴吐出ノズルの後端には、その先端開口に向けて液体を供給する液体供給管が接続されており、
当該液体供給管には、液体の流れる方向に沿って所定の間隔で電極が配置されており、
各電極に電圧を印加することにより、前記液滴吐出ノズル内の液体の供給圧あるいは流速が制御されることを特徴とする静電式液滴吐出機構。

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−64359(P2010−64359A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232772(P2008−232772)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願人】(591189812)エンジニアリングシステム株式会社 (15)
【Fターム(参考)】