説明

静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤

【課題】 高温での巻き付きを防止でき、かつ、生産性に優れる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤を提供する。
【解決手段】 少なくとも結着樹脂と着色剤と添加剤とを含む静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂は架橋性ポリエステルを含有し、前記添加剤は環球式軟化点が100〜160℃であり、かつ、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーと、スチレンとの共重合体を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに用いられる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に静電荷像現像用トナーは、結着樹脂と着色剤と必要に応じて添加される種々の添加剤とを混合する工程、この混合物を混練機を用いて溶融混練する工程、混練物を冷却後に数ミリ程度の粒径に粗粉砕する工程、粗粉砕物を衝突などの衝撃を利用して数ミクロン程度の粒径に細かく微粉砕する工程、微粉砕物を分級する工程、流動化剤・転写助剤等の外添剤を添加して混合する工程を経て製造される。
近年では、トナーのカラー化に伴い結着樹脂としてポリエステル系樹脂が使用されることが多くなってきており、特に、高温での定着ローラ等への巻き付きをも防止できる架橋性ポリエステルを主樹脂として用いる技術が注目されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
しかし、架橋性ポリエステルは粉砕し難いので生産性に劣るという問題点があり、特にカルボキシル基を有する着色剤と併用すると極端に硬くなり、さらに生産性が悪化するという問題点があった。
【0004】
【特許文献1】特開平08−272138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、高温での巻き付きを防止でき、かつ、生産性に優れる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の技術的構成により、上記課題を解決できたものである。
【0007】
(1)少なくとも結着樹脂と着色剤と添加剤とを含む静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂は架橋性ポリエステルを含有し、前記添加剤は環球式軟化点が100〜160℃であり、かつ、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーと、スチレンとの共重合体を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(2)前記架橋性ポリエステルは、180℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃と、150℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ150℃とが、tanδ180℃<tanδ150℃であり、かつ、フロー軟化温度が130〜160℃であることを特徴とする前記(1)記載の静電荷像現像用トナー。
(3)前記添加剤は重量平均分子量(Mw)が2000〜6000であることを特徴とする前記(1)記載の静電荷像現像用トナー。
(4)前記着色剤はカルボキシル基を有することを特徴とする前記(1)記載の静電荷像現像用トナー。
(5)前記着色剤はC.I.ピグメント・レッド57:1であることを特徴とする前記(1)記載の静電荷像現像用トナー。
(6)前記架橋性ポリエステルは、前記結着樹脂中で50重量%以上であることを特徴とする前記(1)記載の静電荷像現像用トナー。
(7)さらに、ワックスを含有することを特徴とする前記(1)ないし(6)のいずれか記載の静電荷像現像用トナー。
(8)前記(1)ないし(7)のいずれか記載の静電荷像現像用トナーとキャリアとからなることを特徴とする二成分現像剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高温での巻き付きを防止でき、かつ、生産性に優れる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤を提供することができる。
さらに、光沢に優れる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単にトナーともいう。)は、少なくとも結着樹脂と着色剤と添加剤とを含む静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂は架橋性ポリエステルを含有し、前記添加剤は環球式軟化点が100〜160℃であり、かつ、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーと、スチレンとの共重合体を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に用いられる結着樹脂は架橋性ポリエステルを含有する。
架橋性ポリエステルとはゲル分率が5重量%以上のポリエステルをいう。
架橋性ポリエステルは、180℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃と、150℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ150℃とが、tanδ180℃<tanδ150℃であり、かつ、フロー軟化温度が130〜160℃であることが好ましい。
また、架橋性ポリエステルは結着樹脂中で50重量%以上であることが好ましい。50重量%以上であれば、高温での巻き付きを防止できる静電荷像現像用トナーを容易に作製できる。
結着樹脂中の他の成分としては公知の樹脂を使用できる。
例えば、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン・(メタ)アクリル樹脂、スチレン・ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、オレフィン系樹脂などがあげられる。
【0011】
本発明に用いられる添加剤は環球式軟化点(JIS K 2207に規定された環球法により測定される軟化点)が100〜160℃であり、かつ、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーと、スチレンとの共重合体を含む。
その中でも、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体を含むことが好ましい。
その中でも、重量平均分子量(Mw)が2000〜6000であることが好ましい。
その中でも、重量平均分子量(Mw)が3000〜4000であることがさらに好ましい。
当該添加剤は、本発明の他の構成と相まって生産性および画像光沢度などに寄与する。
なお、これらの共重合体には特性を損なわない範囲でスチレン以外の他のモノマーが共重合されていてもよい。
このような添加剤は、市販のものを用いることもできるが、触媒の存在下にモノマーを重合反応させることで得ることができる。
触媒としては一般にフリーデルクラフツ触媒として知られているものなどがあげられる。
添加剤の量は結着樹脂100重量部に対して1〜20重量部であることが好ましく、さらに好ましくは1〜10重量部である。
使用量が1〜20重量部の割合にあれば粉砕性に優れたトナーが得られ、かつ過粉砕されることもない。
従って、生産性に極めて優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。
【0012】
本発明に用いられる着色剤はカルボキシル基を有することが好ましい。
このような着色剤としては、例えば、C.I.ピグメント・レッド48、57、58、60、63、64、68、C.I.ピグメント・イエロー100等があげられる。特にC.I.ピグメント・レッド57:1が好ましい。
着色剤は、結着樹脂100重量部に対して0.5〜15重量部、好ましくは1〜10重量部である。着色剤の含有量が0.5〜15重量部の割合にある場合、着色力および透明性に優れている。
【0013】
本発明のトナーには、耐オフセット性をさらに良好にするために離型剤(ワックス)を配合することができる。
このようなワックスとしては低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスおよびそれらの変性ワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス;カルナバワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステル系合成ワックスなどを単独または混合して使用することができる。
その中でも特に前記添加剤と相溶性に優れるエステル系合成ワックスが好ましい。
ワックスの量は結着樹脂100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、2.5〜8重量部がより好ましい。
【0014】
また、本発明のトナーには必要に応じて帯電制御剤、磁性粉などを添加してもよい。
帯電制御剤としてはクロム系アゾ染料、鉄系アゾ染料、アルミニウムアゾ染料、サリチル酸金属錯体など使用できる。
磁性粉としてはコバルト、鉄、ニッケルなどの強磁性金属;コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛、マグネシウム、亜鉛、マンガンなどの金属の合金;Fe、γ−Fe、コバルト添加酸化鉄などの金属酸化物;MnZnフェライト、NiZnフェライトなどの各種フェライト;マグネタイト、ヘマタイト等の公知の磁性体が好ましく用いられる。
更に、それらの表面をシランカップリング剤、チタネートカップリング剤などの表面処理剤で処理したもの、あるいはポリマーコーティングしたものも好ましく用いられる。
【0015】
また、本発明のトナーに耐久性、流動性またはクリーニング性を向上させることを目的として必要に応じて、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粉末;フッ素系樹脂微粉末、ポリエチレン微粒子、アクリル系樹脂微粉末等の樹脂微粒子などを外添剤として添加することができる。
【0016】
本発明のトナーは、前記結着樹脂、着色剤および添加剤、ならびに必要に応じて離型剤および帯電制御剤などをヘンシェルミキサーで混合後、エクストルーダーなどの混練機で溶融混練し、この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、その後ジェットミルなどの粉砕機で微粉砕し、次に風力分級機で分級し、流動化剤をヘンシェルミキサーなどで混合して製造することができる。
【0017】
本発明のトナーは、一成分現像剤または二成分現像剤に用いられる。
その中でも、ブレード融着が起き難い二成分現像剤として用いることが好ましい。
二成分現像剤として用いる場合には、キャリアと混合して使用される。
これらのキャリアとしては、フェライト、酸化鉄粉、ニッケルまたは磁性金属キャリア、これらを樹脂でコートしたコートキャリア、磁性粉分散型キャリア等を用いることができる。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
また、実施例ではマゼンダトナーについて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
各実施例および比較例における測定方法は以下の通りである。
180℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃:HAAKE RS600レオメーターにて周波数1Hzで測定した。
150℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ150℃:HAAKE RS600レオメーターにて周波数1Hzで測定した。
フロー軟化温度:島津フローテスターCFT−500Dにて測定した。
重量平均分子量(Mw):テトラヒドロフランを溶媒としてGPC法により測定した。
ガラス転移温度(Tg):DSC法により測定し、ピークショルダーになる温度をTgとした。
環球式軟化点:JIS K 2207に規定された環球法で測定した。
ゲル分率の測定方法は下記のとおりである。
1)試料を約0.25g採取し、ビーカーに入れ精秤(W1)する。
2)テトラヒドロフラン(THF)を25mlを入れ、マグネチックスタラーで10分間攪拌後、1昼夜放置する。
3)180メッシュ金網(上)とろ紙(下)を重ねてろ材とし、ろ過する。
4)ろ材上の残ったもの(ゲル)を採取する。
5)ゲルを真空乾燥器で乾燥(100℃、3時間)後、デシケーター中で冷却する。
6)ゲルの重量(W2)を精秤する。
7)ゲル分率を次式により計算する。
ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
なお、測定は3回行い平均する。
【0020】
<実施例1>
以下の原材料をヘンシェルミキサーで均一に混合した後、二軸混練押出機で溶融混練し、混練物を放置冷却した。ついで、混練物を冷却固化してジェット式微粉砕機で粉砕し、気流式分級機で分級して、体積平均粒子径が7.0μmのトナー粒子を得た。
・架橋性ポリエステルA 58重量部
(1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃:1.4、損失正接tanδ150℃:1.5、ガラス転移温度(Tg):62℃、フロー軟化温度:142℃、重量平均分子量(Mw):11000、ゲル分率:12重量%)
・非架橋性ポリエステルC 28重量部
(1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃:7.1、損失正接tanδ150℃:3.8、ガラス転移温度(Tg):59℃、フロー軟化温度:110℃、重量平均分子量(Mw):8200、ゲル分率:0.1重量%未満)
・カルボキシル基を有するマゼンタ顔料 5重量部
(クラリアント社製 商品名:「Toner Magenta 6B」 C.I.ピグメント・レッド57:1)
・添加剤X 5重量部
(α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体、環球式軟化点:125℃、ガラス転移温度(Tg):73℃、重量平均分子量(Mw):3360)
・エステル系合成ワックス 3重量部
(日油社製 商品名:「WEP−8」)
・帯電制御剤 1重量部
(藤倉化成社製 商品名:「FCA−1001N」、スチレンアクリル系樹脂)
【0021】
このトナー粒子100重量部とシリカ微粉末1.7重量部、酸化チタン微粒子1.0重量部、アルミナ0.2重量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナーを得た。
そして、該トナー6重量部と複合系キャリア(アクリルコートフェライトキャリア、体積平均粒径45μm)94重量部とを、V型ブレンダーにて均一に混合し、実施例1の二成分現像剤を得た。
【0022】
<実施例2>
添加剤Xに代えて添加剤Y(α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体、環球式軟化点:137℃、ガラス転移温度(Tg):90℃、重量平均分子量(Mw):5020)を用いた。
それ以外は実施例1と同様にして実施例2の二成分現像剤を得た。
【0023】
<実施例3>
カルボキシル基を有するマゼンタ顔料に代えてカルボキシル基を有しないマゼンタ顔料(クラリアント社製 商品名:「Toner Magenta F8B」 C.I.ピグメント・レッド269)を用いた。
それ以外は実施例1と同様にして実施例3の二成分現像剤を得た。
【0024】
<比較例1>
添加剤Xを用いなかった。
それ以外は実施例1と同様にして比較例1の二成分現像剤を得た。
【0025】
<比較例2>
架橋性ポリエステルAに代えて非架橋性ポリエステルB(1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃:1.9、損失正接tanδ150℃:1.6、ガラス転移温度(Tg):64℃、フロー軟化温度:149℃、重量平均分子量(Mw):12800、ゲル分率1.0重量%未満)を用いた。
それ以外は実施例1と同様にして比較例2の二成分現像剤を得た。
【0026】
実施例および比較例の主な条件を表1に示す。
【0027】
【表1】

【0028】
<評価>
実施例および比較例の二成分現像剤について、高温での非巻き付き性、生産性、画像光沢度を評価した。
【0029】
<高温での非巻き付き性>
実施例および比較例の現像剤を使用して市販の複写機により、A4(タテ目)の転写紙(日本製紙社製PPC用紙64g/m)に縦8cm、横12cmの未定着画像を作製した。
転写紙上のトナー付着量は、トナー濃度、感光体の表面電位、現像電位、露光量、転写条件等により、およそ2.0mg/cmに調整した。
ついで、表層がポリ4フッ化エチレンで形成された熱定着ローラと、表層がシリコーンゴムで形成された圧力定着ローラとが、対になって回転するオイルレス方式定着機を、ローラ圧力が1Kgf/cm、ローラスピードが125mm/secになるように調節した。
そして、熱定着ローラの表面温度を160〜210℃の間で5℃の間隔で段階的に上昇させて、巻き付きが生じなかった最高温度を記録した。
当該温度が180℃以上であれば実用上問題なく、200℃以上であれば実用上優れている。
○:200℃以上
△:180℃以上200℃未満
×:180℃未満
【0030】
<生産性>
上記製造工程において、混練物を冷却固化して、ジェット気流を用いたI2型ジェットミルとDS2型分級を使用した気流式粉砕分級機を用いて体積平均粒径6.0〜8.0μmに粉砕する場合に、安定してその粒度が得られる時の単位時間当たりの粗粉砕品供給量を比較した。
◎:1.6Kg/時間以上
○:1.2Kg/時間以上1.6Kg/時間未満
△:0.8Kg/時間以上1.2Kg/時間未満
×:0.8Kg/時間未満
【0031】
<画像光沢度>
上記未定着画像を、上記熱定着ローラの表面温度180℃で定着させ、日本電色工業社製GLOSS METER(VGS−SENSER)で60°鏡面光沢度を3回測定し、平均値を求めた。
画像光沢度は7以上であれば実用上問題なく、9以上であれば実用上優れている。
○:画像光沢度9以上
△:画像光沢度7以上9未満
×:画像光沢度7未満
【0032】
<総合評価>
高温での非巻き付き性、生産性、画像光沢度の結果に基づいて、総合評価を行った。
○:優れている
△:使用可能
×:使用に耐えない
【0033】
結果を表2に示す。
【0034】
【表2】

【0035】
<評価結果>
表2から明らかなように、実施例1および実施例2では高温での非巻き付き性、生産性、画像光沢度についてそれぞれ優れており、総合評価は優れているといえる。
特に、実施例1では生産性が顕著に優れる。
そして、実施例3では、画像光沢度は優れており、高温での非巻き付き性、生産性は実用に耐えうるので、総合評価として使用可能といえる。
これに対し、比較例1では、高温での非巻き付き性および画像光沢度は実用に耐えうるものの、生産性は実用上問題があり、総合評価として使用に耐えない。
また、比較例2では生産性は実用に耐えうるものの、高温での非巻き付き性は実用上問題があり、総合評価として使用に耐えない。なお、画像光沢度は巻き付きにより測定できなかった。また、熱定着ローラの表面温度を160℃に変更して測定しても、実施例の画像光沢度には及ばなかった。
以上のように本発明によれば、高温での巻き付きを防止でき、かつ、生産性に優れる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤を提供することができる。
さらに、光沢に優れる静電荷像現像用トナーおよび二成分現像剤を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも結着樹脂と着色剤と添加剤とを含む静電荷像現像用トナーであって、
前記結着樹脂は架橋性ポリエステルを含有し、
前記添加剤は環球式軟化点が100〜160℃であり、かつ、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーと、スチレンとの共重合体を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【請求項2】
前記架橋性ポリエステルは、180℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ180℃と、150℃・1Hzの動的粘弾性測定での損失正接tanδ150℃とが、tanδ180℃<tanδ150℃であり、かつ、フロー軟化温度が130〜160℃であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項3】
前記添加剤は重量平均分子量(Mw)が2000〜6000であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項4】
前記着色剤はカルボキシル基を有することを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項5】
前記着色剤はC.I.ピグメント・レッド57:1であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項6】
前記架橋性ポリエステルは、前記結着樹脂中で50重量%以上であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項7】
さらに、ワックスを含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか記載の静電荷像現像用トナーとキャリアとからなることを特徴とする二成分現像剤。

【公開番号】特開2009−244599(P2009−244599A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−91030(P2008−91030)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000153591)株式会社巴川製紙所 (457)
【Fターム(参考)】