説明

非分離アッセイ方法

公知の方法に比べて簡略化される特異的な結合反応を含むアッセイ方法が開示される。試料から分析物を捕捉するための特異的結合対のメンバーとして、化学発光を生成することが可能な化合物が、固体支持体に固定される。化学発光化合物を活性化し、特異的結合対のメンバーに結合される活性化剤化合物が過剰に、試料とともに固体支持体に添加される。トリガー溶液の添加によって、活性化剤結合体が特異的に結合している部位で化学発光反応が生じる。検出工程に先立って、過剰の検出標識(活性化剤結合体)の除去も分離も必要としないので、これらのアッセイ方法は非分離アッセイと呼ばれる。該方法は、免疫アッセイ、受容体−リガンドのアッセイ及び核酸のハイブリッド形成アッセイを含む種々の種類のアッセイに適用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2006年5月9日に出願された、本出願人の同時係属中の仮出願番号60/798,839に対する優先権の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、既知の方法に比べて簡略化されている特異的な結合反応を含む新規のアッセイ方法に関する。アッセイ方法は、検出工程に先立って過剰の検出標識の除去又は分離を必要としないので、非分離アッセイと呼ばれる。該方法は、免疫アッセイ、受容体/リガンドのアッセイ及び核酸のハイブリッド形成アッセイを含む種々のアッセイに適用可能である。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
感受性、動的範囲、堅牢性、幅広い適用性及び自動化への好適性における本質的な利益を保持しながら、アッセイの開発、特に、アッセイの設計を簡略化する免疫アッセイの開発の領域において多大な尽力が費やされている。アプローチの1つは、検出可能に標識されて添加された特異的結合のパートナーの分離を使用しない、いわゆる均質アッセイ法を考案することであった。この種の方法は、結合反応の結果として、作動する又は停止する検出原理を考案することに頼っている。対照的に、均質アッセイ法は、定量する前に、結合した検出可能に標識された特異的結合パートナーと遊離の検出可能に標識された特異的結合パートナーを物理的に分離することに頼っている。
【0004】
多数の米国特許が、均質酵素免疫アッセイの分野で公表されている。多くは、標識された酵素を活性化する又は阻害するための抗原抗体結合反応を活用する:米国特許第3,817,837号;同第3,852,157号;同第3,875,011号;同第3,966,556号;同第3,905,871号;同第4,065,354号;同第4,043,872号;同第4,040,907号;同第4,039,385号;同第4,046,636号;同第4,067,774号;同第4,191,613号;及び同第4,171,244号、同第4,785,080号。そのほかの均質免疫アッセイには、抗体又はそのほかの蛍光消光剤を介して蛍光を消す様々な方法が関与する:米国特許第3,998,943号;同第3,996,345号;同第4,174,384号;同第4,161,515号;同第4,208,479号及び同第4,160,016号。免疫アッセイの類別型のこの分野におけるさらにそのほかの米国特許には、米国特許第3,935,074号;同第4,130,462号;及び同第4,193,983号が挙げられる。米国特許第4,160,645号は、標識として電子伝達触媒を用いるアッセイ方法を開示している。抗体に結合させることによって触媒(標識)を不活化する。
【0005】
Campbell et al., (Biochem. J., 216, 185−194 (1983))は、競合アッセイの構成で抗原に結合させた化学発光供与体(Ag−L)と抗体に結合させた蛍光受容体(Ab−F)との間でのエネルギー転移を用いる検出方法を開示している。複合体の抗原は最終的には蛍光発光物質の波長で放射するが、遊離の抗原は、化学発光標識の特徴的な波長で放射する。その後、2つの波長で光の強度を測定し、2つのシグナルの比を試料中の分析物の量に関係付ける。
【0006】
種々のそのほかの均質免疫アッセイが知られている: Rubensteinらの米国特許第3,817,837号(均質酵素免疫アッセイ)、Ullmanらの米国特許第3,996,345号(蛍光消光均質免疫アッセイ)、Maggioらの米国特許第4,233,402号(酵素チャネリング均質酵素免疫アッセイ)、及びBoguslaskiらのカナダ特許第1,082,577号(ハプテン−補因子均質酵素免疫アッセイ)。
【0007】
Ullmanへの米国特許第6,406,913号は、分析物が光増感剤と化学発光化合物を近傍に近づけるような条件下で、分析物を含有していることが疑われる媒体を処理することを含むアッセイ方法を開示している。光増感剤は一重項酸素を発生させ、それは、溶液を介して化学発光化合物に拡散し、近傍に近づいたとき、化学発光化合物を活性化する。活性化された化学発光化合物は続いて光を生成する。生成される光の量は、媒体における分析物の量に関係する。実施態様の1つでは、光増感剤と化学発光化合物の少なくとも一方が浮遊可能な粒子に会合し、特異的結合対のメンバーがそれに結合する。
【0008】
McCapraへの米国特許第5,516,636号は、標識として増感剤を利用する特異的結合アッセイを含むアッセイ方法を開示している。増感剤は、放射線、電子伝達、電解質、電気発光又はエネルギー転移によって刺激されると励起状態を達成し、それは(a)分子酸素と相互作用する際、一重項酸素を生成し、又は(b)ロイコ染料と相互作用する際、酸素によって還元されて過酸化水素を生じる。そのほかの試薬の添加を伴った、励起された増感剤との相互作用は、検出可能なシグナルを生成する。
【0009】
均質アッセイ又は非分離アッセイの構成を考案する相当な尽力にもかかわらず、それらは、広範囲に及ぶ商業的採用を依然として経験していない。均質アッセイは、たとえ操作上さらに複雑であっても開発し、大量生産するのにさらに単純であるとみなされる。特に、大量の臨床免疫診断の分野及び臨床的な核酸診断のさらに小さな分野は、均質アッセイの構成が優位を占める。この領域の範囲内で、試験の構成は、プロトコールを簡略化する、複雑さを減らす、不必要な工程を除去することによって自動化との相性を改善する分野で有益である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の概要)
側面の1つでは、本発明は、既知の方法に比べて簡略化された特異的結合反応、特に免疫アッセイを含む新規のアッセイ方法を提供する。検出工程の前の分離及び洗浄の工程を排除することによってアッセイが簡略化されるので、非分離アッセイとみなされる。該方法は、固定された化学発光化合物及び化学発光反応を誘導するための特異的結合パートナーに結合された活性化剤化合物を特徴とする。分析物が介在する、化学発光標識化合物と活性化剤結合体の同時局在は、結合した分析物分子の部位でのみ生じる確実な化学発光反応を引き起こす。結合していない、過剰の活性化剤結合体の存在は、化学発光反応に寄与することもなければ、それに干渉することもない。その結果、放射される化学発光の強度は分析物の量に比例する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(発明の詳細な説明)
(定義)
アルキル−H以外の1以上の置換基で置換することができる1個〜20個の炭素を含有する分枝鎖、直鎖又は環状の炭化水素基。本明細書で使用されるとき、低級アルキルは8までの炭素を含有するアルキル基を言う。
【0012】
分析物−アッセイで検出されるべき試料中の物質。分析物に特異的な結合親和性を有する1以上の物質を用いて分析物を検出する。分析物は、タンパク質、抗体、それに結合する抗体が作製されてもよいハプテンであってもよい。分析物は、相補的な核酸によって結合される核酸であってもよい。分析物は、特異的結合対のメンバーを形成する任意のそのほかの物質であってもよい。
【0013】
アラルキル−アリール基で置換されたアルキル基。
【0014】
アリール−H以外の1以上の置換基で置換することができる1個〜5個の炭素環式の芳香族環を含有する芳香族環含有の基。
【0015】
生体材料−全血、抗凝固剤処理した全血、血漿、血清、組織、細胞、細胞の内容物及びウイルスを含む。
【0016】
化学発光化合物−電子的に励起された状態で形成される別の化合物に変換されることを結果的に生じる反応を受ける化合物。励起された状態は一重項又は三重項の励起状態でもよい。励起された状態は、弛緩の際、基底状態に直接、光を放射し、又は励起エネルギーを放射エネルギー受容体に転移し、それによって基底状態に戻ってもよい。エネルギー受容体は過程中に励起状態に上げられ、光を放射する。
【0017】
試料−核酸を含有する又は核酸を含有することが疑われる液体。本発明の方法で使用することができる典型的な試料には、採血分析物で普通に見い出されるような、抗凝固処理した血液であってもよい血液、血漿、血清、尿、精液、唾液のような体液、細胞培養物、組織抽出物などが挙げられる。そのほかの種類の試料には、溶媒、海水、産業水試料、食物試料、及び土壌又は水のような環境試料、植物材料、真核生物、細菌、プラスミド及びウイルス、真菌、原核生物に由来する細胞が挙げられる。
【0018】
固相材料−アッセイ成分がその上に固定される表面を有する材料。材料は、粒子、微粒子、ナノ粒子、繊維、ビーズ、膜、フィルター、並びに試験管及びマイクロウェルのようなそのほかの担体の形態であってもよい。
【0019】
特異的結合対、特異的結合パートナー−DNA、RNA、オリゴヌクレオチド、抗体、抗体断片、抗体−DNAのキメラ、抗原、ハプテン、タンパク質、レクチン、アビジン、ストレプトアビジン及びビオチンを含む、別の物質に対して特異的な結合親和性を有する生体分子を含む分子。特異的結合のパートナーは、活性化剤又は化学発光化合物のいずれかの1以上の分子に結合される。
【0020】
置換される−非水素基による少なくとも1つの水素基の置き換えを言う。置換された基に関して、明らかに指示されない限り、置換の複数点が存在することが意図されることに言及すべきである。
【0021】
本発明は、特異的結合対の反応によって物質を検出するための迅速で且つ単純なアッセイ方法に関する。該方法は、固定された化学発光化合物と、化学発光反応を誘導するための特異的結合パートナーに結合された活性化剤化合物とトリガー溶液の使用を必要とする。該方法には、分析物を検出するための1以上の特異的結合対の反応が関与する。標識された特異的結合パートナーが分析物に結合した結果、活性化剤が固定された化学発光化合物の近傍に近づけられるので、トリガー溶液を添加する際、化学発光を発生する反応を活性化するのに有効である。活性化剤−標識された特異的結合パートナーは、分析物すべてを結合するのに必要とされる量に対して過剰で系に提供される。過剰な結合していない活性化剤結合体は、反応に参画することができないので、トリガー溶液の添加及び検出に先立って除かれることはない。
【0022】
従って、本方法は、分析物と特異的に会合される量に対して大過剰で存在する未結合の活性化剤結合体の除去を必要としない点で従来の試験方法とは異なる。洗浄又は分離を行うことなく、分析物を含有する試料、活性化剤結合体及びトリガー溶液を試験容器に順に加え、発光を読み取ることができる。或いは、試料及び活性化剤結合体を事前に混合し、トリガー溶液を導入する前に、分析物を捕捉するための特異的結合パートナーを含有し、固定された化学発光標識を含有する試験容器に加えてもよい。過剰な未結合の活性化剤結合体の洗浄又は分離は必要とされない。当該技術で既知の従来の化学発光アッセイとの差異の別の点は、光生成に参画する化学発光化合物も、活性化剤(たとえば、ペルオキシダーゼ)も溶液中で遊離して拡散することはないという事実にある。両者は空間的には拘束されている。部分的には、この結果、シグナル発生は、持続時間が短い傾向がある。
【0023】
化学発光基質及び酵素標識した結合体を用いる従来のアッセイは、標識酵素の量に対して大過剰で基質を提供する。基質/酵素のモル比は、10の9乗を超える、すなわち、10億倍過剰であってもよいことが多い。連続する酵素の代謝回転に対して基質を適当に確実に供給するためにそのような大過剰の化学発光化合物を供給することが必要であり、この過程がアッセイ方法における適当な検出感度を保証すると考えられている。出願者は、この比を数桁の程度軽減する感度の高いアッセイ方法を考案することが可能であることを見い出した。この点で、これらの方法は既知の方法とは根本的に異なる。
【0024】
上述したように、又、以下に記載される例示となるアッセイで実証されるように洗浄及び分離の工程を排除することは、アッセイプロトコールの設計を簡略化する機会を与える。操作工程の数が減ると、アッセイ時間、不完全な洗浄に由来するアッセイ間の変動及びコストが減る。同時に、それは、自動化及び小型化に付随する固有の利点すべてと共にアッセイ性能を自動化し、小型化する能力を高める。
【0025】
本方法に従って行なわれるアッセイには、4つの工程が関与する。第1の工程では、当該分析物を特異的に捕捉するための試験装置に固相が提供される。固相には、検出されるべき分析物のための、固定された特異的結合パートナーが提供される。固相にはさらに、それに固定された化学発光標識する化合物が提供される。化学発光標識は、以下でさらに詳しく記載されるように多数の異なった方法で提供されてもよい。各変形例では、化学発光標識は、それを不動にするような方法で物質又は材料に不可逆的に結合される。第2の工程では、分析物のための、固相に固定され、特異的結合複合体を形成できる特異的結合パートナーを有する試験装置に、分析物を含有する試料及び活性化剤結合体を導入する。試料及び活性化剤結合体は別々に順に加えてもよく、又は同時に加えてもよく、又は事前に混合し、組み合わせとして加えてもよい。結合反応を起こす任意の遅延時間をこの点で挿入することができる。第3の工程では、トリガー溶液を加えて分析物を検出するための化学発光を生成する。最後に化学発光を検出する。好ましくは、ピークの光強度レベル又は合計積算光強度のいずれかを測定する。一般に知られた方法に従って較正曲線を作図することによって光の量を分析物の量に関係付けることができる。トリガー溶液の添加後、光の放射が迅速に起きる場合、好適な注入器による添加に対して測定の開始を機械的に調節するか、又はすでに検出器に暴露された試験装置によって添加を行うかのいずれかが望ましい。
【0026】
(アッセイの構成及び固体支持体)
本発明の方法では、化学発光標識化合物が試験系の成分に固定される。幾つかの方法のいずれかによってこれを達成することができる。実施態様の1つでは、化学発光標識は、分析物のための、固定された特異的結合パートナーに共有結合される。例は、マイクロプレートのウェルに固定された捕捉抗体である。特異的結合のパートナーの固定は共有結合又は吸収法によればよい。図1に示されるこの構成では、「サンドイッチ」の構成で双方とも分析物に結合する2つの特異的結合パートナーによって化学発光標識は活性化剤と会合する。図2に示される別の実施態様では、無作為の様式で固体支持体に固定される補助物質に化学発光標識は共有結合される。補助物質の固定は共有結合又は吸収法によればよい。それによって標識は多かれ少なかれ均一に、固体支持体の表面に分配される。たとえば、分析物に対する未結合の特異的結合パートナーによって、表面に分析物を引き寄せるために手段が提供される。担体の表面に不活性に塗布された補助物質に結合された化学発光標識の近傍に活性化剤を近づける特異的結合反応によって化学発光標識は活性化剤に関わるようになる。別の実施態様では、化学発光標識は固体支持体の表面に共有結合される。図3に示すように、それによって標識は多かれ少なかれ均一に、固体支持体の表面に分配される。たとえば、分析物に対する未結合の特異的結合パートナーによって、表面に分析物を引き寄せるために手段が提供される。担体の表面に直接結合された化学発光標識の近傍に活性化剤を近づける特異的結合反応によって化学発光標識は活性化剤に関わるようになる。次いで、洗浄又は分離を行うことなく、トリガー溶液が添加され、化学発光が測定される。
【0027】
別の実施態様は、活性化剤−分析物の結合体を含む分析物の類縁体を使用する変形物を含む。分析物類縁体と分析物は、分析物に対する特異的結合パートナーに競合して結合する。この種のアッセイ方法では、試料中の分析物の量と化学発光の強度との間に負の相関が生じることが明らかであろう(図7)。
【0028】
免疫アッセイを介して抗原又はそのほかのタンパク質又はそのほかの抗体を結合するための抗体を介した化学発光標識の結合に加えて、本方法は、相補的な核酸の結合を介して核酸を検出するために化学発光標識された核酸を使用することができる。この点での使用には、核酸のサイズに関して特に限定されないが、唯一の基準は、相補的なパートナーが安定なハイブリッド形成ができるように十分な長さであることである。本明細書で使用されるとき、核酸には、遺伝子の長さの核酸、核酸のさらに短い断片、ポリヌクレオチド及びオリゴヌクレオチドが挙げられるが、それらはいずれも一本鎖であっても、二本鎖であってもよい。特異的結合パートナーとして核酸を用いる本発明の実践では、核酸は、固体支持体の表面に共有結合して、又は物理的に固定されて分析物核酸を捕捉する。化学発光標識は、図6に模式的に示すように、捕捉核酸に結合してもよく、又は上で説明したように、標識は固相に直接結合してもよい。捕捉核酸は、分析物核酸の配列領域に相補的な完全な又は実質的に完全な配列を有する。実質的に相補的である場合、捕捉核酸は、分析物とのハイブリッド形成を干渉しない又は妨害しないという条件で、分析物とは相補的ではない末端オーバーハング部、末端ループ部又は内部ループ部を保有してもよい。分析物核酸の中にオーバーハング又はループがある場合、逆の状況が生じてもよい。捕捉核酸、分析物核酸及び活性化剤結合体及び第3の核酸をハイブリッドに形成することができる。第3の核酸は、捕捉核酸に相補的な領域と異なる分析物核酸の配列領域に対して実質的に相補的である。捕捉核酸及び活性化剤結合体核酸と分析物とのハイブリッド形成は、順に又は同時に行うことができる。この過程の結果、担体の表面に直接結合された化学発光標識に活性化剤を近づける特異的なハイブリッド形成反応によって化学発光標識は活性化剤に関わるようになる。上述のように、トリガー溶液が提供され、化学発光が検出される。
【0029】
別の実施態様は、活性化剤との分析物の結合体を使用する変形物を含む。分析物核酸−活性化剤結合体と分析物核酸は、分析物核酸に対する特異的結合パートナーに競合して結合する。この種のアッセイ方法では、試料中の分析物の量と化学発光の強度との間に負の相関が生じることが明らかであろう。
【0030】
抗体に基づく系及び核酸に基づく系に加えて、結合アッセイの当業者に一般に知られるようなそのほかの特異的結合パートナーは、本発明に係る試験方法の基礎として役立ってもよい。フルオレセイン/抗フルオレセイン、ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン及びニトロフェニル/抗ニトロフェニルの対は例示である。さらなる例として、周知の(ストレプト)アビジン/ビオチンを利用することができる。この結合対を使用すればよい方法の1つを説明すると、ストレプトアビジン−化学発光標識結合体を固体支持体に共有結合する、又は吸着させることができる。次いで、ビオチン標識された分析物と活性化剤の結合体を加えるが、その際、結合体は抗ビオチン抗体又は抗分析物抗体に結合させる。複合体を形成した後、トリガー溶液を加え、上記のように検出を行う。当業者に思い浮かぶこれら及びそのほかの例は、本発明方法の範囲内であるとみなされる。
【0031】
本発明の実践に有用な固体支持体は、種々の材質、形状及び大きさのものであってもよい。96穴、384穴又はさらに数の多い変形体のマイクロウェルプレート、試験管、試料カップ、プラスチック球体、セルロース、紙又はプラスチックの試験片、ラテックス粒子、ポリマー粒子、シリカ粒子、磁性粒子、特に0.1〜10μmの平均径を有するもの、種々の材質のナノ粒子を含む結合アッセイにすでに使用されている材料はすべて、化学発光標識を結合するための及び特異的結合パートナーを固定するための有用な固体支持体を提供することができる。本開示は、本アッセイ方法で使用するためにそのような材料を官能化する方法を教示する。特に、化学発光標識する化合物と、たとえば抗体のような特異的結合パートナーの双方を同一表面、特に微粒子に結合する方法が開示される。
【0032】
(化学発光標識化合物)
本発明の実践で化学発光標識として使用される化合物は、一般式CL−L−RGを有し、式中、CLは化学発光部分を示し、Lは化学発光部分と反応基を連結する連結部分を示し、RGは別の物質にカップリングする反応基を示す。化学発光部分CLは含む。CL基と活性化剤とトリガー溶液の化学発光反応が迅速であり、望ましくは極めて短い時間範囲で起きることが望ましいが、必要ではない。
【0033】
好ましい化学発光化合物は、酸化され、活性化剤とトリガー溶液の存在下で化学発光を生成することが可能である。リンカー及び反応基の取り込みによって化学発光標識として役立つ例示となる部類の化合物には、ルミノール、及びイソルミノール、アミノブチルエチルイソルミノール(ABEI)、アミノヘキシルエチルイソルミノール(AHEI)、7−ジメチルアミノナフタレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、環置換のアミノフタルヒドラジド類、アントラセン−2,3−ジカルボン酸ヒドラジド類、フェナトレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド類、ピレンジカルボン酸ヒドラジド類、5−ヒドロキシフタルヒドラジド、6−ヒドロキシフタルヒドラジドを含む構造的に関連した環状ヒドラジド類、並びにMasuyaらへの米国特許第5,420,275号及びYamaguchiらへの米国特許第 5,324,835号に開示されたそのほかのフタラジンジオン類縁体が挙げられる。
【0034】
化学発光部分の別の部類には、米国特許第5,491,072号、同第5,523,212号、同第5,593号、845号及び同第6.030,803号で開示されたアクリダンエステル類、チオエステル類及びスルホアミド類が挙げられる。
【0035】
別の部類の化学発光部分には、米国特許第5,922,558号;同第6,696,569号;及び同第6,891,057号で開示された複素環化合物が挙げられる。これらの化合物は好ましくは、窒素、酸素若しくはイオウを含有する5若しくは6員環を好ましくは含む複素環を含み、又は環外の二重結合を結合し、酸素原子及びイオウ原子から選択される2つの原子で末端炭素が置換される複数の環基を含む。
【0036】
過酸化水素とペルオキシダーゼの作用によって化学発光を生成することが知られている化合物は、本発明で使用される化学発光標識化合物の化学発光部分として機能することが考慮される。キサンテン染料、芳香族アミン類及び複素環式アミン類を含む様々な構造的部類の多数のそのような化合物が、当該技術ではこれらの条件下で化学発光を生成することが知られている。
【0037】
本発明の方法で有用な化学発光標識化合物の好ましい基は、式Iを有するアクリダン化合物を含み、
【0038】
【化6】

(式中、基R〜R11の少なくとも1つは、式−L−RGの標識置換基であり、その際、Lは結合であってもよい連結基又は別の二価又は多価の基であり、RGは化学発光標識する化合物が別の化合物に結合するのを可能にする反応基であり、R、R及びRは、1個〜50個の非水素の原子を含有する有機基であり、R〜R11のそれぞれは水素若しくは非干渉の置換基である。標識置換基−L−RGは、置換基としてR又はR〜R11の1つに存在することもできるが、好ましくはR又はRの1つに存在する。
【0039】
式Iの化合物における基、R及びRは、光生成を可能にするC、N、O、S、P、Si及びハロゲンの原子から選択される1〜約50の非水素原子を含有する有機基であってもよい。後者によって、式Iの化合物が本発明の反応を受ける場合、励起状態の生成物化合物が生成され、1以上の化学発光中間体の生成が関与してもよいことを意味する。励起状態の生成物は直接、光を放射することができ、又は蛍光受容体から放射されるべき光を生じるエネルギー転移を介して蛍光受容体に励起エネルギーを転移することができる。R及びRは好ましくは、1個〜20個の炭素原子の置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルケニル基、置換又は非置換のアルキニル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアラルキル基から選択される。R又はRが置換された基である場合、それは、カルボニル基、カルボキシル基、トリ(C1〜C8アルキル)シリル基、SO基、OSO3〜2基、グリコシル基、PO3−基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、四級アンモニウム基、四級ホスホニウム基から選択される1個〜3個の原子又は基によって置換される。好ましい実施態様では、R又はRは好ましくは、式−L−RGの標識置換基で置換され、その際、Lは連結基であり、RGは反応基である。
【0040】
基は、基における原子の価数を満たすのに必要とされるH原子の必要な数に加えて、C、N、O、S、P、Si及びハロゲンの原子から選択される1個〜50個の非水素原子を含有する有機基である。さらに好ましくは、Rは1個〜20個の非水素原子を含有する。有機基は好ましくは、1個〜20個の炭素原子のアルキル基、置換アルキル基、置換又は非置換のアルケニル基、置換又は非置換のアルキニル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアラルキル基から成る群から選択される。Rについてさらに好ましい基には、置換又は非置換のC〜Cのアルキル基、フェニル、置換又は非置換のベンジル基、アルコキシアルキル基、カルボキシアルキル基及びアルキルスルホン酸基が挙げられる。R基はR又はRと結合して5又は6員環の環を完成させてもよい。実施態様の1つでは、Rは式−L−RGの標識置換基で置換される。
【0041】
式Iの化合物では、基R〜R11はそれぞれ独立してH、又は生成されるべき励起状態の生成物を可能にし、一般にC、N、O、S、P、Si及びハロゲンの原子から選択される1個〜50個の原子を含有する置換基である。存在してもよい代表的な置換基には、限定しないで、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン基、アミノ基、置換アミノ基、カルボキシル基、カルボアルコキシ基、カルボキサミド基、シアノ基及びスルホネート基が挙げられる。隣接する基の対、たとえば、R−R又はR−Rは一緒に結合して、2つの基が結合する環に縮合する少なくとも5又は6員環の環を含む炭素環状又は複素環状の系を形成してもよい。そのような縮合した複素環は、N、O又はSの原子を含有してもよく、上述のような、H以外の環置換基を含有してもよい。1以上の基R〜R11が式−L−RGの標識置換基であってもよい。R〜R11は、水素、ハロゲン、及びメトキシ、エトキシ、t−ブトキシなどのようなアルコキシ基から選択されることが好ましい。化合物の好ましい基はハロゲンとしてのR、R、R又はR10の1つを有し、R〜R11のそのほかは水素原子である。
【0042】
化合物の特性を改変するために、又は合成の利便性を提供するために、種々の量で、アクリダン環の選択された環又は鎖にて置換基を組み入れることができる。そのような特性には、たとえば、化学発光の量子収量、酵素との反応の速度、光の最大強度、光放射の持続時間、光放射の波長及び反応媒体における溶解性が挙げられる。具体的な置換基及びその効果は以下の具体的な実施例で説明するが、それらは、決して本発明の範囲を限定するとみなされるものではない。合成の都合上、式Iの化合物は望ましくは、水素原子としてのR〜R11のそれぞれを有する。
【0043】
連結基(L) 連結基は、結合、原子、二価の基及び多価の基、又は一部が環構造の一部であってもよい原子の直鎖若しくは分枝鎖であってもよい。置換基は普通、1〜約50の非水素原子、さらに普通には、1〜約30の非水素原子を含有する。鎖を構成する原子は、 C、O、N、S、P、Si、B、及びSeの原子から選択され、好ましくはC、O、N、P及びSの原子から選択される。ハロゲン原子は置換基として鎖又は環に存在してもよい。連結置換基を構成する典型的な官能基には、アルキレン、アリーレン、アルケニレン、エーテル、ペルオキシド、ケトンとしてのカルボニル、エステル、カーボネートエステル、チオエステル、又はアミノ基、アミン、アミジン、カルバメート、尿素、イミン、イミド、イミデート、カルボジイミド、ヒドラジン、ジアゾ、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、ホスホネートエステル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネートエステル、サルフェートエステル及びチオ尿素の基が挙げられる。
【0044】
反応基 反応基は、その存在が共有結合又は物理的な力によって別の分子への結合を円滑にする原子又は基である。一部の実施態様では、反応基が、たとえば、ハロゲン原子又はトシレート基のような脱離基であり、化学発光標識化合物が求核置換反応によって別の化合物に共有結合する場合、本発明の化学発光標識化合物の別の化合物への結合には、反応基からの1以上の原子の喪失が関与する。他の実施態様では、たとえば、ミカエル付加のような付加反応にて生じるとき、又は反応基がイソシアネート基若しくはイソチオシアネート基である場合、共有結合形成による化学発光標識化合物の別の化合物への結合には、反応基内での結合の認識が関与する。さらに他の実施態様では、結合には共有結合形成は関与しないが、物理的力が関与し、その場合、反応基は未変化のままである。物理的力によって、たとえば、水素結合、静電気の引力又はイオンの引力、塩基スタッキングのような疎水性の引力のような引力、並びにたとえば、ビオチン/ストレプトアビジン、抗原/抗体及びヌクレオチド/ヌクレオチドの相互作用のような特異的な親和性の相互作用を意味する。
【0045】
表1.有機分子及び生体分子への標識の化学的結合のための反応基
【0046】
【化7】

【0047】
【化8】

好ましい反応基には、OH、NH、ONH、NHNH、COOH、SOCHCF、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエーテル及びマレイミドの基が挙げられる。
【0048】
二官能性のカップリング試薬を用いて、緩やかな反応基によって標識を有機分子及び生体分子にカップリングすることができる(L. J. Kricka, Ligand−Binder Assays, Marcel Dekker, Inc., New York, 1985, pp. 18−20, Table 2.2 and T. H Ji, ”Bifunctional Reagents,” Methods in Enzvmology, 91, 580−609 (1983)を参照のこと)。2種類の二官能性試薬がある:最終的な構造に組み入れられるもの及び組み入れられず、2つの反応物質のカップリングのみに役立つもの。
【0049】
化合物の好ましい基は式IIを有し、式中、R〜R11は水素原子である。基R、R及びRは上記と同義である。
【0050】
【化9】

式Iを有する好ましい標識化合物は、基R又はR上の置換基として基−L−RGを有する。好ましい標識化合物は式IIIを有する。
【0051】
【化10】

代表的な好ましい標識化合物及び他の分子への結合におけるそれらの使用及び固体表面については、以下の具体的な実施例で記載する。
【0052】
(活性化剤結合体)
活性化剤化合物は、活性化剤−特異的結合パートナーの結合体の一部を形成する。結合体は2重の機能:1)アッセイにおいて特異的結合パートナーの部分を介して直接、又は中間の特異的結合パートナーを介して分析物に特異的に結合すること、及び2)活性化剤部分を介して化学発光化合物を活性化すること、の役目を果たす。結合体の活性化剤部分は、化学発光化合物の活性化を達成する化合物なので、トリガー溶液の存在下で化学発光が生成される。活性化剤として役立つことが可能である化合物には、遷移金属の塩及び錯体及び酵素、特に遷移金属を含有する酵素、最も特には、ペルオキシダーゼ酵素が挙げられる。活性化剤化合物で有用な遷移金属には、周期律表の3〜12族、特に、鉄、銅、コバルト、亜鉛、マンガン及びクロムが挙げられる。シグナル発生に関与する活性化剤分子は物理的に限定された範囲内で作動すればよく、限定された供給の化学発光化合物と接触するのみでよいことが言及されるべきである。このことは、活性化剤がその可能性を持っている場合、大きな触媒的代謝回転を排除すると思われる。
【0053】
化学発光反応を受けてもよいペルオキシダーゼには、ラクトペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、たとえば、バナジウムブロモペルオキシダーゼ、西洋ワサビのペルオキシダーゼ、真菌のペルオキシダーゼ、たとえば、リグニンペルオキシダーゼ及びArthromyces ramosus由来のペルオキシダーゼ及び白腐れ病真菌で産生されるMn依存性のペルオキシダーゼ及び大豆ペルオキシダーゼが挙げられる。たとえば、ヘム及びMn−TPPS(Y.−X. Ci, et al., Mikrochem. J., 52, 257−62 (1995))のような鉄錯体を含む、酵素ではないが、ペルオキシダーゼ様の活性を持つそのほかのペルオキシダーゼ模倣体化合物が知られ、それらは基質の化学発光酸化を触媒し、本明細書で使用されるとき、ペルオキシダーゼの意味の範囲内であると明白にみなされる。
【0054】
ペルオキシダーゼと生体分子との結合体又は複合体は、結合体がペルオキシダーゼ活性を示すという条件で化学発光を生成する方法で使用することができる。ペルオキシダーゼの1以上の分子に結合されてもよい生体分子には、DNA、RNA、オリゴヌクレオチド、抗体、抗体断片、抗体−DNAのキメラ、抗原、ハプテン、タンパク質、レクチン、アビジン、ストレプトアビジン及びビオチンが挙げられる。生体分子への結合のために官能化されるリポソーム、ミセル、小胞及びポリマーのようなペルオキシダーゼを含む又は組み入れる複合体も本発明の方法で使用することができる。
【0055】
(トリガー溶液)
トリガー溶液は、化学発光に必要な励起状態の化合物を発生するのに必要な反応物質を提供する。反応物質は、化学発光標識と直接反応することによって化学発光反応を行うのに必要なものであってもよい。それは、この機能の代わりに、又はそれに加えて、活性化剤化合物の作用を促進する。これは、たとえば、活性化剤がペルオキシダーゼ酵素である場合である。好ましい実施態様では、トリガー溶液は過酸化物化合物を含む。過酸化物化合物は、ペルオキシダーゼと反応することが可能である任意の過酸化物又はアルキルヒドロペルオキシドである。好ましい過酸化物には、過酸化水素、過酸化尿素及び過ホウ酸塩が挙げられる。代表的な実施態様は、活性化剤としてのペルオキシダーゼ結合体、分析物のアクリダン標識物を使用し、その際、アクリダン標識は、特異的結合パートナーを上記式IIIの化合物と反応させることによって提供され、トリガー溶液は過酸化水素を含む。過酸化物はペルオキシダーゼと反応して、多分、酵素の活性部位におけるイオンの酸化状態を異なった酸化状態に変える。酵素のこの変化した状態は、酵素の近傍に保持されるアクリダン標識と反応する。化学発光反応はさらに、化学発光化合物から形成される中間体と過酸化物との反応を含み、最終的には反応生成物と光を生成する。
【0056】
特定の増進剤化合物をトリガー溶液に組み入れることによって、酵素の反応性を促進する。増進剤の中に含まれるのは、参照によって本明細書に組み入れられる米国特許第5,171,668号及び同第5,206,149号に記載されるようにそのほかのペルオキシダーゼ反応を増進することが知られているフェノール性化合物及び芳香族アミンである。参照によって本明細書に組み入れられる米国特許第5,512,451号で開示されたような置換及び非置換のアリールホウ酸及びそのエステル及び無水物誘導体も本発明で有用な増進剤の範囲内であるとみなされる。好ましい増進剤には、p−フェニルフェノール、p−インドフェノール、p−ブロモフェノール、p−ヒドロキシ桂皮酸、p−イミダゾリルフェノール、アセトアミノフェン、2,4−ジクロロフェノール、2−ナフトール及び6−ブロモ−2−ナフトールが挙げられるが、これらに限定されない。上述のこれらの部類からの1より多い増進剤の混合物も採用されてもよい。
【0057】
本発明の化合物からの化学発光の生成を高めるのに有効であることが見い出された追加の増進剤は、フェノキサジンの誘導体及び以下の式を有するフェノチアジンである。
【0058】
【化11】

フェノキサジン及びフェノチアジンの増進剤の窒素原子上で置換されたR基には、1個〜8個の炭素原子のアルキル及びスルホン酸塩基又はカルボン酸塩基で置換された1個〜8個の炭素原子のアルキルが挙げられる。好ましい増進剤には、3(N−フェノチアジニル)−プロパンスルホン酸塩、3−(N−フェノキサジニル)プロパンスルホン酸塩、4−(N−フェノキサジニル)ブタンスルホン酸塩、5−(N−フェノキサジニル)ペンタン酸塩及びN−メチルフェノキサジン及び関連する同族体が挙げられる。
【0059】
本発明の検出反応は、通常、水性緩衝液中であるトリガー溶液とともに行われる。好適な緩衝液には、化学発光を進めることができる環境を維持することが可能である一般に使用される任意の緩衝液が挙げられる。通常、トリガー溶液は、約5〜約10.5の範囲内でのpHを有する。例示となる緩衝液には、リン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、炭酸塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタン、[トリス]、グリシン、トリシン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、ジエタノールアミンMOPS、HEPES、MESなどが挙げられる。
【0060】
トリガー溶液は、1以上の界面活性剤又はポリマー界面活性剤を含有して、光生成反応の発光効率を高める又はアッセイのシグナル/ノイズ比を改善することができる。本発明の実践で有用な非イオン性の界面活性剤には、例示として、ポリオキシエチレン化アルキルフェノール類、ポリオキシエチレン化アルコール類、ポリオキシエチレン化エーテル類及びポリオキシエチレン化ソルビトールエステル類が挙げられる。たとえば、CTABのような四級アンモニウム塩化合物及び四級ホスホニウム塩化合物を含むモノマーのカチオン性の界面活性剤を使用することができる。四級アンモニウム及びホスホニウム塩基を含むものを含むポリマーのカチオン性の界面活性剤もこの目的で使用することができる。
【0061】
本方法で放射された光は、好適な既知の手段、たとえば、照度計、X線フィルム、高速写真フィルム、CCDカメラ、シンチレーションカウンタ、化学光量計によって、又は視覚的に検出することができる。各検出手段は、異なったスペクトルの感度を有する。ヒトの眼は緑色光に最適に感受性であり、CCDカメラは赤色光に最大の感度を示し、UV〜青色光又は緑色光のいずれかに最大の応答を持つX線フィルムも利用可能である。検出装置の選択は、コスト、利便性の適用及び考慮によって、及び創製又は永続的な記録を必要とするかどうかによって支配される。光放射の時間経過が迅速であるそれらの実施態様では、検出装置の存在下で誘発反応を行って発光を生成することが有利である。一例として、検出反応は、照度計に格納された試験管若しくはマイクロウェルプレート内で、又は試験管若しくはマイクロウェルプレートに適合した筺体におけるCCDカメラの前に設置された試験管若しくはマイクロウェルプレート内で行ってもよい。
【0062】
(使用)
本アッセイ方法は、多数の種類の特異的結合対のアッセイで適用性が見い出される。これらの中で最も重要なのは、ELISAのような化学発光酵素連結免疫アッセイである。免疫化学の工程を実施するための種々のアッセイの構成及びプロトコールは当該技術で周知であり、競合アッセイ及びサンドイッチアッセイが含まれる。本発明に係る免疫アッセイによってアッセイすることができる物質の種類には、タンパク質、抗体、ハプテン、薬剤、ステロイド及び免疫アッセイの技術で一般に知られているそのほかの物質が挙げられる。
【0063】
本発明の方法はまた、酵素標識した核酸プローブの使用によって核酸を検出するのにも有用である。例示となる方法には、溶液ハイブリッド形成アッセイ、サザンブロットにおけるDNAの検出、ノーザンブロットによるRNA、DNAの配列決定、DNAのフィンガープリント、コロニーハイブリッド形成及びプラークリフト、当業者に周知である処理が挙げられる。
【0064】
前述の抗原/抗体の対、ハプテン/抗体の対又は抗体/抗体の対に加えて、特異的結合の対には、相補的なオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド、アビジン/ビオチン、ストレプトアビジン/ビオチン、ホルモン/受容体、レクチン/糖質、IgG/プロテインA、核酸/核酸結合タンパク質、及び核酸/抗核酸抗体が挙げられる。薬剤候補のスクリーニングに使用される受容体アッセイは、本方法への使用の別の領域である。上述の3つの成分のサンドイッチ手法又は2つの成分の競合手法によってこれらの結合対のいずれかを本方法における使用に適合させてもよい。
【0065】
本発明は、本発明の方法に従ってアッセイを行うためのキットを提供することも企図する。キットは、包装された組み合わせにおいて、遊離の標識化合物としての化学発光標識、化学発光標識された特異的結合のパートナー、化学発光で誘導体化された固体支持体、たとえば、粒子若しくは微粒子、又はブロッキングタンパク質のような化学発光で標識された補助物質を、トリガー溶液及び使用の指示書とともに含む。化学発光標識がユーザーによって行われるのであれば、キットは任意で、活性化剤結合体、分析物較正器、稀釈剤及び反応緩衝液を含有してもよい。
【実施例】
【0066】
(実施例1.化合物1の合成)
【0067】
【化12】

カップリング剤としてDCCを用いてヨードカルボン酸をN−ヒドロキシスクシンイミドと反応させることによりヨードカルボキシレートNHSエステルを合成した。
【0068】
アルゴンのもとで、無水DMF(50mL)中のジチオエステルB(1.808g、5.00ミリモル)の溶液にNaH(鉱物油中60%、0.200g、5.00ミリモル)を加えた。室温にて4時間後、NHS3−ヨードプロピオネートA(1.485g、5.00ミリモル)を加え、得られた混合物を一晩撹拌した。減圧でDMFを除いた。CHCl/EtOAc(40:1)によるカラムクロマトグラフィによって黄色固形物(収率67%)として1.770gの1を得た。
【0069】
【化13】

(実施例2.化合物2の合成)
【0070】
【化14】

無水DMF(20mL)中のジチオエステルC(0.692g、1.50ミリモル)とNaH(鉱物油中60%、0.060g、1.50ミリモル)の混合物をアルゴンのもと、室温にて4時間撹拌し、やや濁った溶液を得た。次いでNHS6−ヨードヘキサノエートA(0.661g、1.95ミリモル)をDMF(5mL)に加えた。16時間後、減圧でDMFを除いた。残留物に10mLのアセトンを加え、次いで20mLのエーテルを加えた。上清を静かに捨てた。同じ手順に続いて沈殿物を3回洗浄した。減圧下で乾燥した後、黄色固形物として1.200gの2を得た。
【0071】
【化15】

(実施例3.化合物3及び4の合成)
【0072】
【化16】

無水DMF(20mL)中のジチオエステルC(1.00g、2.10ミリモル)とNaH(鉱物油中60%、0.087g、2.16ミリモル)の混合物をアルゴンのもと、室温にて4時間撹拌し、やや濁った溶液を得た。N−6ヨードヘキソオキシスクシンイミドD(0.82g、2.52ミリモル)をDMF(5mL)に加えた。混合物を一晩撹拌し、その後、減圧でDMFを除いた。30mLのエーテルで残留物を4回洗浄して1.35gの3を得た。
【0073】
化合物3(0.25g)を5mLのメタノールに溶解し、それにNHOHの50%水溶液5.0mLを加えた。溶液を2日間撹拌した後、減圧下で溶媒を蒸発させた。残留物を6x20mLのエーテルで洗浄して0.21gの4を得た。
【0074】
【化17】

(実施例4.化合物5及び6の合成)
【0075】
【化18】

無水DMF30mL中のジチオエステルC(1.32g、2.78ミリモル)とNaH(鉱物油中60%、0.114g、2.86ミリモル)の混合物をアルゴンのもと、室温にて4時間撹拌した。次いで化合物E(1.014g、3.61ミリモル)をDMF10mLに加えた。混合物を一晩撹拌し、その後、減圧でDMFを除いた。残留物を20mLのエーテルで3回洗浄して2.10gのFを得た。
【0076】
7NのNHのメタノール溶液15mLと28%のアンモニア水溶液10mLの混合物に化合物F(2.25g)を溶解した。3日間の撹拌の後、減圧下で溶媒を除いた。残留物をエーテル(3x50mL)で洗浄し、HO/2−プロパノールで再結晶化して1.20gの5を得た。
【0077】
9.0mLの無水DMF中の5(0.300g、0.563ミリモル)の懸濁液に、1.20mLのトリエチルアミンを加えた。混合物を5分間撹拌し、やや濁った溶液を得た。6−マレイミドヘキサン酸NHSエステル(G、0.260g、0.843ミリモル)をこれに加えた。5分で透明な溶液が得られた。16時間後、減圧下でDMFを除いた。残留物をエーテル(4x30mL)で洗浄し、次いでMeOH(2mL)に溶解し、エーテル(50mL)で沈殿させた。黄色の泡様の固形物として0.400g収量の6が得られた。
【0078】
【化19】

(実施例5.追加の標識化合物7〜12)
以下に列記されるそのほかの例示となる標識化合物の調製は、米国特許第6,858,733号で開示された。
【0079】
【化20】

(実施例6.アクリダン標識された抗体の調製)
実施例3のアクリダン標識する化合物3を用いて、ヒツジ抗マウスIgG(H+L)(Jackson Immunoresearch)を標識した。500μL容量にて、pH8.25の0.1Mホウ酸緩衝液中の0.24mgの抗体と化合物3のDMF溶液(3:抗体、10:1のモル比)を室温にて15分間、次いで、4℃にて一晩反応させた。脱塩カラム(BioRad)に溶液を通し、PBS緩衝液で溶出して未結合の標識を除いた。500μLの分画を回収することによって未反応の抗体と共に標識された抗体を得た。
【0080】
化学発光アッセイによって標識された抗体の量について分画を調べた。Turner DesignsのTD−20e照度計の中での試験管中にて、1μL又は10μLの一定分量を0.4MのHCl+3.6%尿素過酸化物50μLと混合し、次いで0.5MのNaOH50μLを注入した。発光の突発からの合計積算強度を注入時から測定した。化学発光を示す分画が得られた。分画8は最大量の生成物を含有した。
【0081】
(実施例7.アクリダン標識されたBSAの調製)
実施例3のアクリダン標識する化合物3を用いて、ウシ血清アルブミン(BSA)を標識した。pH8.25の0.1Mホウ酸緩衝液500μL中の0.1gのBSAと23.4mgの化合物3/100μLのDMFの溶液42μL(3:BSA、10:1のモル比)を室温にて15分間、次いで、4℃にて一晩反応させた。脱塩カラム(BioRad)に溶液を通し、PBS緩衝液で溶出して未結合の標識を除いた。500μLの分画を回収することによって未反応のBSAと共に標識されたBSAを得た。
【0082】
実施例6の化学発光アッセイによって標識されたBSAの量について分画を調べた。化学発光を示す分画が得られた。分画7は最大量の生成物を含有した。
【0083】
(実施例8.アクリダンで官能化されたマイクロウェルの調製)
カップリング剤としてEDCを用いて、カルボン酸基(Biosystems)で官能化された白色のポリスチレン製96穴マイクロプレートを化合物5にカップリングさせた。DMFとpH4の0.1MのMES緩衝液の70:30(v/v)溶液にて化合物5のストック溶液を調製する。あらかじめMES緩衝液で洗浄したプレートの各ウェルに0.2mLの一定分量を加えた。MES緩衝液中のEDCを加え、混合物を一晩反応させる。上清を除き、水で2回、及びメタノールで6回、ウェルを順に洗浄する。
【0084】
(実施例9.アクリダン標識されたポリ(メタクリレート)マイクロプレートの調製)
アンバーライト樹脂(IRP−64、100〜400メッシュ、2.50g)を還流にてSOClと4時間反応させた。反応物を冷却し、揮発物を減圧下で除いた。次いで、50mLのCHClにビーズを浮遊し、それに17.0mLのトリエチルアミンを加え、次いで15.0mLのエチレンジアミンを加えた。アルゴンのもとで混合物を一晩撹拌した。100mLのMeOHを加えることにより粒子を分散し、次いでろ過した。ろ過した粒子をMeOH及びCHClで洗浄し、風乾した。2.86ミリモル/gの算出されたNH含量に対して得られた粒子は2.80gの重さがあった。
【0085】
室温にて10mLのDMF中のエチレンジアミンで修飾した粒子(100mg)をアルゴンのもとで10mgの化合物2と共に一晩撹拌した。混合物をろ過し、MeOHで粒子を洗浄した。風乾した後、回収した官能化粒子の重さは102mgだった。
【0086】
代替の方法では、上記のようなSOClとの反応によって2.50gのアンバーライト樹脂を酸塩化物に変換し、次いで50mLのTHF中の4.32gのN−ヒドロキシスクシンイミドと6.8mLのトリエチルアミンと反応させて、NHS−エステルで官能化された粒子を調製した。遊離の末端NH基を含有する化合物5とこれらを反応させてカップリングを達成した。
【0087】
(実施例10.アクリダンで標識した微粒子の抗体との結合)
未反応の末端NH基を含有する、アクリダンで標識した20mg量のアンバーライト粒子を室温にて、無水DMF100mL中の102mgのジスクシンイミジルオクタンジオエート(約5当量)とさらに反応させた。遠心によって粒子を分離し、10x1mLのDMFで洗浄した。得られた遊離のNHSエステルを4℃にて一晩、pH8.5の0.1Mのホウ酸緩衝液、2mMのEDTA中のヒツジ抗マウスIgG(1.8mg/mLのストック溶液0.5mL)にカップリングさせた。反応混合物を13k rpmで遠心し、上清を除いた。スピンカラムにてPBS+0.05%ツイーン20によって粒子を数回洗浄した。
【0088】
1.0mLのブロッキング緩衝液(1xPBS中の1%BSA、1%スクロース)で37℃にて1時間インキュベートすることによって、得られた抗体標識の粒子をBSAでブロックした。ツイーン−PBS洗浄緩衝液で粒子を洗浄し、1.0mLの1xPBSに保存した。
【0089】
(実施例11.アクリダン標識された磁性マイクロプレートの調製)
0.7mLのDMFとpH4の0.1MのMES緩衝液の溶液0.3mL中の4mgの化合物5のストック溶液を調製した。MES緩衝液で洗浄した50mgのカルボキシル化ポリスチレン粒子(Dynal Dynabeads M−270カルボン酸)に0.1mLの一定分量を加えた。0.67mLのMES緩衝液及び0.23mLのDMFで混合物を稀釈した。EDC(23mg)を加え、混合物を一晩振盪した。上清を除き、2x1mLの水及び6x1mLのMeOHで順に粒子を洗浄し、1mLのMeOHに再浮遊した。
【0090】
標識の取り込みについて粒子を調べた。0.5mLの水に10μLの一定分量(約0.5を含有する)を加え、1mg/mLのストックを調製した。100μLの一定分量を過剰なHRPと5分間反応させた。粒子を4x1mLの水で洗浄し、次いで1mLの水に浮遊させた。25mMのトリス(pH8.0)、8mMのp−ヒドロキシ桂皮酸、1mMのEDTA、0.2%のツイーン20及び0.1Mの尿素過酸化物を含有するトリガー溶液(10μL)を注入し、照度計で、化学発光の閃光を記録した。ブランクの18RLUに比べて、6040RLUのシグナルが観察された。
【0091】
2x200μLの0.1MのMES緩衝液、pH4にて粒子の5mg部分を洗浄し、117μLのMES緩衝液に再浮遊した。ヒツジ抗マウスIgG(1.8mg/mLのストック溶液から0.15mg)を粒子に加え、30分間混合物を振盪した。5mgのEDCを加え、混合物を4時間振盪した。上清を除き、3x500μLの洗浄緩衝液(PBS+0.05%のツイーン20)で洗浄した。500μLのブロッキング緩衝液(PBS+1%のBSA+1%のスクロース)及び5mgのEDCに粒子を再浮遊し、室温にて15分間撹拌し、4℃にて一晩撹拌した。上清を除き、2x500μLの洗浄緩衝液で粒子を洗浄し、1mLのPBSに再浮遊した。
【0092】
(実施例12.標識された捕捉抗体を用いたマイクロプレートでの免疫アッセイ)
実施例6における標識された抗体の調製物に由来する分画を含有する生成物をPBS緩衝液で1:100に稀釈した。50μLの一定分量を白色のポリスチレン96穴プレートの26ウェルのそれぞれに加えた。オービタルシェーカーにて室温でプレートを5分間激しく振盪した。溶液を除き、1xPBS+0.05%ツイーン20でウェルを3回洗浄し、各工程の後、洗浄緩衝液はすべて除いた。
【0093】
2.5%のBSAと1%のスクロースを1xPBS中に含む結合体緩衝液にてヒツジ抗マウスIgG F(ab’)−HRP結合体(Jackson Immunoresearch)を1:1.2x10に稀釈した。或いは、結合体は、たとえばFBSのようなほかのマトリクスで稀釈されればよい。稀釈した結合体の一定分量を26ウェルに分配した。抗IgG F(ab’)−HRP結合体溶液における0ng/mL溶液と同様に、100ng/mL〜0.048ng/mLを含有するIgG標準液を2倍稀釈で調製した。標準液及びゼロ溶液をウェルに分配し、最終容量50μL/ウェルを達成した。プレート振盪器上で室温にてプレートを1時間インキュベートした。
【0094】
25mMのトリス、pH8.0、8mMのp−ヒドロキシ桂皮酸、1mMのEDTA、0.2%ツイーン20及び0.1Mの尿素過酸化物を含有するトリガー溶液を調製した。
【0095】
プレートをLuminoskanプレート照度計に移した。結合体溶液を除去することなく、100μLのトリガー溶液を順に注入することによって発光を発生させ、各ウェルの積算強度を5秒間読み取った。得られたアッセイのプロットを図1に示す。ゼロ溶液のシグナル+ゼロ溶液のシグナルの標準偏差の2倍を超える、最低の較正器によって調べられる全体の範囲にわたってアッセイにより定量することができた。
【0096】
(実施例13.マイクロプレート免疫アッセイ、未標識の捕捉抗体及び標識されたBSA)
1xPBS中の40μg/mLの標識されていないヒツジ抗マウスIgG(H+L)の一定分量50μLを加えて、白色ポリスチレンの96穴プレートの26ウェルのそれぞれを被覆した。オービタルシェーカー上にて室温でプレートを5分間撹拌した。溶液を取り除き、1xPBS+0.05%ツイーン20でウェルを3回洗浄し、各工程後、洗浄緩衝液はすべて取り除いた。
【0097】
実施例7で標識されたBSAの調製に由来する生成物を含有する分画をPBS緩衝液+1%スクロースで50μL/mLに稀釈した。100μLの一定分量を白色ポリスチレンの96穴プレートの26ウェルのそれぞれに加えた。プレートを37℃で1時間保持した。溶液を取り除き、PBS+0.05%ツイーン20でウェルを3回洗浄し、各工程後、洗浄緩衝液はすべて取り除いた。
【0098】
1%BSA及び1%スクロースを1xPBS中に含む結合体緩衝液で、ヒツジ抗マウスIgG F(ab’)−HRP結合体を1:1.2x10に稀釈した。稀釈した結合体の一定分量を26ウェルに分配した。抗IgG F(ab’)−HRP結合体溶液における0ng/mL溶液と同様に、100ng/mL〜0.048ng/mLを含有するIgG標準液を2倍稀釈で調製した。標準液及びゼロ溶液をウェルに分配し、最終容量50μL/ウェルを達成した。プレート振盪器上で室温にてプレートを1時間インキュベートした。
【0099】
プレートをLuminoskanプレート照度計に移した。結合体溶液を除去しないで、100μLのトリガー溶液を順に注入することによって発光を発生させ、各ウェルの積算強度を5秒間読み取った。得られたアッセイのプロットを図2に示す。ゼロ溶液のシグナル+ゼロ溶液のシグナルの標準偏差の2倍を超える、最低の較正器によって調べられる全体の範囲にわたってアッセイにより定量することができた。
【0100】
(実施例14.標識された磁性微粒子を用いた微粒子免疫アッセイ)
アクリダンと抗体を同時標識した、実施例11の磁性微粒子の反応物50μgを利用する。1xPBS+0.05%ツイーン20で粒子を3回洗浄し、1%BSA及び1%スクロースを含有する1xPBSで1:1.2x10に稀釈したヒツジ抗マウスIgG F(ab’)−HRP結合体に再浮遊した。粒子浮遊液を白色ポリスチレンの96穴プレートの26ウェルに分配した。ヒツジ抗マウスIgG F(ab’)−HRP結合体溶液におけるIgG標準液を連続2倍稀釈で調製し、ウェルにおける最終濃度100ng/mL〜0.048ng/mL又は0ng/mLを生じた。各標準液及びゼロ溶液をウェルに分配して最終反応容量50μL/ウェルとした。プレート振盪器上で室温にてプレートを1時間インキュベートした。
【0101】
プレートをLuminoskanプレート照度計に移した。結合体溶液を除去することなく、100μLのトリガー溶液を順に注入することによって発光を発生させ、各ウェルの積算強度を5秒間読み取った。得られたアッセイのプロットによってIgGを定量することができた。
【0102】
(実施例15.標識されたアンバーライト微粒子を用いた微粒子免疫アッセイ)
アクリダンと抗体を同時標識した、実施例10のアンバーライト微粒子の反応物100μgを利用する。1xPBS+0.05%ツイーン20で粒子を3回洗浄し、1%BSA及び1%スクロースを含有する1xPBSで1:1.2x10に稀釈したヒツジ抗マウスIgG F(ab’)−HRP結合体に再浮遊した。粒子浮遊液を白色ポリスチレンの96穴プレートの26ウェルに分配した。ヒツジ抗マウスIgG F(ab’)−HRP結合体溶液におけるIgG標準液を連続2倍稀釈で調製し、ウェルにおける最終濃度100ng/mL〜0.048ng/mL又は0ng/mLを生じた。各標準液及びゼロ溶液をウェルに分配して最終反応容量50μL/ウェルとした。プレート振盪器上で室温にてプレートを1時間インキュベートした。
【0103】
プレートをLuminoskanプレート照度計に移した。結合体溶液を除去しないで、100μLのトリガー溶液を順に注入することによって発光を発生させ、各ウェルの積算強度を5秒間読み取った。得られたアッセイのプロットによってIgGを定量することができた。
【0104】
(実施例16.アクリダン標識されカルボキシル修飾された微粒子の調製)
実施例11に記載された手順に従ってEDCカップリングによって、0.0282meq/gのカルボキシル負荷を有するカルボン酸で修飾されたポリスチレン製の1μmの微粒子(Seradyn)を化合物5に結合させた。粒子の52.5mg部分(1.48マイクロモルCOOH)を0.39mgの5で処理して確実に未反応のCOOH基を残した。pH4のMES緩衝液中でのEDCカップリングによって遊離のCOOH基をヒツジ抗マウスIgG(1.48マイクロモル)にカップリングさせた。スピンカラムを用いてツイーン/PBS緩衝液によって洗浄することにより未反応の抗体を取り除いた。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】図1は標識された捕捉抗体を用いて本発明に従って実施される免疫アッセイの検出工程の模式図である。
【図2】図2は標識されたブロッキングタンパク質と非標識の捕捉抗体を用いて本発明に従って実施される別の免疫アッセイの検出工程の模式図である。
【図3】図3は標識された固体面と非標識の捕捉抗体を用いて本発明に従って実施される別の免疫アッセイの検出工程の模式図である。
【図4】図4はマイクロプレートのウェルに固定された標識捕捉抗体及び検出用の過剰な抗IgG−HRP結合体を用いた非分離免疫アッセイにおけるIgG抗原の検出を示すグラフである。
【図5】図5は標識されたブロッキングタンパク質とマイクロプレートのウェルに固定された非標識の捕捉抗体と過剰な抗IgG−HRP結合体を用いた非分離免疫アッセイにおけるIgG抗原の検出を示すグラフである。
【図6】図6は標識された捕捉核酸を用いて本発明に従って実施される核酸ハイブリッド形成の検出工程の模式図である。
【図7】図7は標識された固相と固定された捕捉抗体と標識された分析物類縁体を用いて本発明に従って実施される競合免疫アッセイの検出工程の模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アッセイ手順において試料中の分析物を検出する方法であって
a)分析物を含有する又は含有することが疑われる試料並びに固体支持体を提供する工程であって、固体支持体には、
1)化学発光化合物及び
2)分析物に対する特異的結合の第1のパートナー
が固定されている、工程;
b)試料と固体支持体を接触させて分析物に対する固定された特異的結合のパートナーに分析物が結合できるようにする工程;
c)分析物に対する特異的結合の第2のパートナー又は分析物のいずれかに結合された活性化剤化合物を含む、過剰の活性化剤化合物結合体を提供する工程;
d)活性化剤化合物結合体が特異的結合対の反応を受けるようにし、それによって活性化剤化合物結合体の第1の部分を固定された化学発光化合物の近傍に近づける工程であって、活性化剤化合物結合体の第2の部分は特異的結合対の反応を受けず、固定された化学発光化合物の近傍に近づかず、固定された化学発光化合物の近傍における活性化剤化合物結合体の該部分が固定された化学発光化合物の一部を活性化する、工程;
e)トリガー溶液を提供して、化学発光化合物の活性化された部分から化学発光を生成する工程;
f)生成された化学発光を検出する工程;並びに
g)生成された化学発光を試料における分析物の存在、位置又は量と関係付ける工程
を含む方法。
【請求項2】
固定された化学発光化合物の近傍に近づかない活性化剤化合物結合体の第2の部分が、トリガー溶液を加えて化学発光を生成する前に除かれない請求項1に記載の方法。
【請求項3】
固定された化学発光化合物の近傍に近づかない活性化剤化合物結合体の第2の部分が、トリガー溶液を加えて化学発光を生成する前に除かれる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
活性化剤化合物が、遷移金属の塩及び錯体、ペルオキシダーゼ酵素、並びに遷移金属を含有する酵素の少なくとも1つから選択され、遷移金属が鉄、銅、コバルト、亜鉛、マンガン及びクロムの少なくとも1つから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
トリガー溶液が、過酸化物化合物を含む水溶液である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
固体支持体が、マイクロウェルプレート、試験管、試料カップ、プラスチック球体、セルロースの試験片、紙の試験片、プラスチックの試験片、ラテックス粒子、ポリマー粒子、シリカ粒子及び磁性粒子から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
化学発光化合物が、活性化剤とトリガー溶液の存在下で酸化されて化学発光を生成することができ、化学発光部分と化学発光部分を固体支持体に連結する連結部分を含み、化学発光部分が、ルミノール、イソルミノール、アミノブチルエチルイソルミノール、アミノヘキシルエチルイソルミノール、7−ジメチルアミノナフタレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、アントラセン−2,3−ジカルボン酸ヒドラジド、フェナトレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、ピレンジカルボン酸ヒドラジド、5−ヒドロキシフタルヒドラジド、6−ヒドロキシフタルヒドラジド、アクリダンエステル、アクリダンチオエステル、アクリダンスルホンアミド及び式I:
【化1】

(式中、R、R及びRは、1個〜50個の非水素の原子を含有する有機基であり、R〜R11のそれぞれは水素又は非干渉の置換基であり、R〜R11の基の少なくとも1つは連結部分を含む)の基から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項8】
化学発光化合物が固体支持体に共有結合される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
化学発光化合物が、固体支持体に固定される補助物質に共有結合される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
化学発光化合物が、固体支持体に固定される特異的結合対のメンバーに共有結合される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
アッセイが免疫アッセイである請求項1に記載の方法。
【請求項12】
免疫アッセイがサンドイッチ免疫アッセイである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
アッセイが核酸のハイブリッド形成アッセイであり、分析物が標的核酸であり、第1の特異的結合のパートナーが標的の第1の領域に相補的な核酸であり、活性化剤化合物結合体が標的の第2の領域に相補的である核酸に結合される活性化剤化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項14】
アッセイ手順において試料中の分析物を検出する方法であって
a)分析物を含有する又は含有することが疑われる試料並びに固体支持体を提供する工程であって、固体支持体には、
1)化学発光部分と化学発光部分を固体支持体に連結する連結部分を含む化学発光化合物であって、化学発光部分は式Iのもの:
【化2】

(式中、R、R及びRは、1個〜50個の非水素の原子を含有する有機基であり、R〜R11のそれぞれは水素又は非干渉の置換基であり、R〜R11の基の少なくとも1つは連結部分を含む)である、化学発光化合物、及び
2)分析物に対する特異的結合の第1のパートナー
が固定されている、工程;
b)試料と固体支持体を接触させて分析物に対する固定された特異的結合のパートナーに分析物が結合できるようにする工程;
c)分析物に対する特異的結合の第2のパートナー又は分析物のいずれかに結合された活性化剤化合物を含む、過剰の活性化剤化合物結合体を提供する工程であって、活性化剤化合物はペルオキシダーゼ酵素である、工程;
d)活性化剤化合物結合体が特異的結合対の反応を受けるようにし、それによって活性化剤化合物結合体の第1の部分を固定された化学発光化合物の近傍に近づける工程であって、活性化剤化合物結合体の第2の部分は特異的結合対の反応を受けず、固定された化学発光化合物の近傍に近づかず、固定された化学発光化合物の近傍における活性化剤化合物結合体の該部分が固定された化学発光化合物の一部を活性化する、工程;
e)活性化剤化合物結合体の第2の部分を取り除かずに、トリガー溶液を提供して、化学発光化合物の活性化された部分から化学発光を生成する工程であって、トリガー溶液は過酸化物化合物を含む水溶液である、工程;
f)生成された化学発光を検出する工程;並びに
g)生成された化学発光を試料における分析物の存在、位置又は量と関係付ける工程
を含む方法。
【請求項15】
固定された化学発光化合物の近傍に近づかない活性化剤化合物結合体の第2の部分が、トリガー溶液を加えて化学発光を生成する前に除かれない請求項14に記載の方法。
【請求項16】
固定された化学発光化合物の近傍に近づかない活性化剤化合物結合体の第2の部分が、トリガー溶液を加えて化学発光を生成する前に除かれる請求項14に記載の方法。
【請求項17】
活性化剤化合物が、遷移金属の塩及び錯体、ペルオキシダーゼ酵素、並びに遷移金属を含有する酵素の少なくとも1つから選択され、遷移金属が鉄、銅、コバルト、亜鉛、マンガン及びクロムの少なくとも1つから選択される請求項14に記載の方法。
【請求項18】
トリガー溶液が、過酸化物化合物を含む水溶液である請求項17に記載の方法。
【請求項19】
固体支持体が、マイクロウェルプレート、試験管、試料カップ、プラスチック球体、セルロースの試験片、紙の試験片、プラスチックの試験片、ラテックス粒子、ポリマー粒子、シリカ粒子及び磁性粒子から選択される請求項14に記載の方法。
【請求項20】
化学発光化合物が、活性化剤とトリガー溶液の存在下で酸化されて化学発光を生成することができ、化学発光部分と化学発光部分を固体支持体に連結する連結部分を含み、化学発光部分が、ルミノール、イソルミノール、アミノブチルエチルイソルミノール、アミノヘキシルエチルイソルミノール、7−ジメチルアミノナフタレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、アントラセン−2,3−ジカルボン酸ヒドラジド、フェナトレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、ピレンジカルボン酸ヒドラジド、5−ヒドロキシフタルヒドラジド、6−ヒドロキシフタルヒドラジド、アクリダンエステル、アクリダンチオエステル、アクリダンスルホンアミド及び式I:
【化3】

(式中、R、R及びRは、1個〜50個の非水素の原子を含有する有機基であり、R〜R11のそれぞれは水素又は非干渉の置換基であり、R〜R11の基の少なくとも1つは連結部分を含む)の基から選択される請求項14の方法。
【請求項21】
化学発光化合物が固体支持体に共有結合される請求項14に記載の方法。
【請求項22】
化学発光化合物が、固体支持体に固定される補助物質に共有結合される請求項14に記載の方法。
【請求項23】
化学発光化合物が、固体支持体に固定される特異的結合対のメンバーに共有結合される請求項14に記載の方法。
【請求項24】
アッセイが免疫アッセイである請求項14に記載の方法。
【請求項25】
免疫アッセイがサンドイッチ免疫アッセイである請求項24に記載の方法。
【請求項26】
アッセイが核酸のハイブリッド形成アッセイであり、分析物が標的核酸であり、第1の特異的結合のパートナーが標的の第1の領域に相補的な核酸であり、活性化剤化合物結合体が標的の第2の領域に相補的である核酸に結合される活性化剤化合物である請求項14に記載の方法。
【請求項27】
アッセイ手順において試料中の分析物を検出する方法であって
a)分析物を含有する又は含有することが疑われる試料並びに化学発光標識された固体支持体を提供する工程であって、固体支持体には、
1)化学発光化合物;及び
2)分析物に対する特異的結合の第1のパートナー
が固定されており、化学発光標識された固体支持体は、固体支持体を式II:
【化4】

(式中、Mはアルカリ金属イオンである)の化合物と反応させることによって調製される、工程;
b)試料と化学発光標識された固体支持体を接触させて分析物に対する固定された特異的結合のパートナーに分析物が結合できるようにする工程;
c)分析物に対する特異的結合の第2のパートナー又は分析物のいずれかに結合されたペルオキシダーゼを含む、過剰の活性化剤化合物結合体を提供する工程;
d)活性化剤化合物結合体が特異的結合対の反応を受けるようにし、それによって活性化剤化合物結合体の第1の部分を固定された化学発光化合物の近傍に近づける工程であって、活性化剤化合物結合体の第2の部分は特異的結合対の反応を受けず、固定された化学発光化合物の近傍に近づかず、固定された化学発光化合物の近傍における活性化剤化合物結合体の該部分が固定された化学発光化合物の一部を活性化する、工程;
e)活性化剤化合物結合体の第2の部分を取り除かずに、トリガー溶液を提供して、化学発光化合物の活性化された部分から化学発光を生成する工程であって、トリガー溶液は過酸化物化合物を含む水溶液である、工程;
f)生成された化学発光を検出する工程;並びに
g)生成された化学発光を試料における分析物の存在、位置又は量と関係付ける工程
を含む方法。
【請求項28】
固定された化学発光化合物の近傍に近づかない活性化剤化合物結合体の第2の部分が、トリガー溶液を加えて化学発光を生成する前に除かれない請求項27に記載の方法。
【請求項29】
固定された化学発光化合物の近傍に近づかない活性化剤化合物結合体の第2の部分が、トリガー溶液を加えて化学発光を生成する前に除かれる請求項27に記載の方法。
【請求項30】
活性化剤化合物が、遷移金属の塩及び錯体、ペルオキシダーゼ酵素、並びに遷移金属を含有する酵素の少なくとも1つから選択され、遷移金属が鉄、銅、コバルト、亜鉛、マンガン及びクロムの少なくとも1つから選択される請求項27に記載の方法。
【請求項31】
トリガー溶液が、過酸化物化合物を含む水溶液である請求項30に記載の方法。
【請求項32】
固体支持体が、マイクロウェルプレート、試験管、試料カップ、プラスチック球体、セルロースの試験片、紙の試験片、プラスチックの試験片、ラテックス粒子、ポリマー粒子、シリカ粒子及び磁性粒子から選択される請求項27に記載の方法。
【請求項33】
化学発光化合物が、活性化剤とトリガー溶液の存在下で酸化されて化学発光を生成することができ、化学発光部分と化学発光部分を固体支持体に連結する連結部分を含み、化学発光部分が、ルミノール、イソルミノール、アミノブチルエチルイソルミノール、アミノヘキシルエチルイソルミノール、7−ジメチルアミノナフタレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、アントラセン−2,3−ジカルボン酸ヒドラジド、フェナトレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジド、ピレンジカルボン酸ヒドラジド、5−ヒドロキシフタルヒドラジド、6−ヒドロキシフタルヒドラジド、アクリダンエステル、アクリダンチオエステル、アクリダンスルホンアミド及び式I:
【化5】

(式中、R、R及びRは、1個〜50個の非水素の原子を含有する有機基であり、R〜R11のそれぞれは水素又は非干渉の置換基であり、R〜R11の基の少なくとも1つは連結部分を含む)の基から選択される請求項27の方法。
【請求項34】
化学発光化合物が固体支持体に共有結合される請求項27に記載の方法。
【請求項35】
化学発光化合物が、固体支持体に固定される補助物質に共有結合される請求項27に記載の方法。
【請求項36】
化学発光化合物が、固体支持体に固定される特異的結合対のメンバーに共有結合される請求項27に記載の方法。
【請求項37】
アッセイが免疫アッセイである請求項27に記載の方法。
【請求項38】
免疫アッセイがサンドイッチ免疫アッセイである請求項37に記載の方法。
【請求項39】
アッセイが核酸のハイブリッド形成アッセイであり、分析物が標的核酸であり、第1の特異的結合のパートナーが標的の第1の領域に相補的な核酸であり、活性化剤化合物結合体が標的の第2の領域に相補的である核酸に結合される活性化剤化合物である請求項27に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2009−536745(P2009−536745A)
【公表日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510116(P2009−510116)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/068327
【国際公開番号】WO2007/133988
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(591028256)ベックマン コールター インコーポレイテッド (24)
【氏名又は名称原語表記】BECKMAN COULTER,INCORPORATED
【Fターム(参考)】