説明

非接触ICタグ

【課題】 使用上十分な重量を備え、かつ外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保することのできるコイン型の非接触ICタグの構成を提供する。
【解決手段】 フェライト焼結体、パーマロイといった透磁率の大きな磁性材料からなる円板状の磁性体コア11を巻き芯として、その縁部に溝12を設け、円周方向に密着巻きの方法にて巻線を巻回してコイルアンテナ13を形成する。さらに、前記磁性体コアの縁部、もしくは全体を被覆樹脂15により被覆固定してコイン型の非接触ICタグを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触にてデータの読み出しや書き込みを行う非接触情報通信媒体に関し、より具体的には、送受信アンテナコイルとICモジュールを有するRFID(Radio Frequency Identification:無線周波数識別)タグに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、データを記録するとともに記録されたデータの更新や送信を行う非接触ICタグの一形態として、円板形の形状をなすものが用いられている。このようなICタグは硬貨(現金)の代替として、もしくはコイン、トークン、メダルなどと称される金属製小円板の代替として、鉄道の駅や遊技施設、各種自動販売機などでの用途が期待されている。この場合は、非接触ICタグが従来の硬貨やコイン類などと異なり双方向の通信機能を有することから、偽造硬貨やコイン類の識別、コイン類を発行した店舗情報などの付加的情報の確認、複数種類のコイン類の一括集計などが実現可能であり、導入の利点が大きいと考えられている。
【0003】
このような非接触ICタグは、一般にはICモジュールおよびアンテナを樹脂材料によって被覆する構成であるために、通常はかなり軽量である。一般に硬貨や遊技施設で使用されるコイン類には銅を主体として亜鉛、スズ、ニッケルなどを含む合金である黄銅、青銅、白銅、洋白、もしくはステンレスなどが用いられており、それらの比重は7.7〜9程度である。それに対して一般的な樹脂の比重は1前後であるから、従来の硬貨やコイン類と形状や厚さをほとんど変えずに非接触ICタグを作製すると、重量が数分の1となってしまう。非接触ICタグは硬貨やコイン類の代替として、機械装置に投入転動させて使用する用途が想定されるが、非接触ICタグが硬貨やコイン類よりも著しく軽量である場合は、従来の硬貨等を基準にした機械装置の使用環境においては必ずしも安定した動作が得られず、そのためデータ送受信において動作不良が生じる問題を有していた。
【0004】
図3に構成を示す特許文献1は、そのような非接触ICタグの重量を増加させる方法を提案したものである。図3において、非接触ICタグはボビン34の中央にICチップ32を設置し、周囲にコイルアンテナ33を巻回したRFID付き小円板31を円板35の中央部に挿入してなる構成である。ボビン34は樹脂からなり、円板35は非磁性金属を円板状に加工したもの、もしくは金属粉末と樹脂との複合材料を射出成形もしくは圧縮成形したものである。スリット36はコイルアンテナ33による相互誘導によって円板35に生じる電流を遮断してその経路を変え、非接触ICタグに送受信される信号が誘導電流によって減衰することを防ぐためのものである。円板35を樹脂とタングステン粉末の混合体とした場合には、非接触ICタグの重量を同一形状、厚さの金属製のコイン類と同等以上とすることもできる。
【0005】
しかし、非接触ICタグの場合は一般に用途による制約により外形寸法が規格として決められており、内蔵されるアンテナの断面積が一定値以下に制限されることが原因で、外部の通信手段との間での必要な通信距離を得ることが困難な場合があるという問題があった。非接触ICタグの通信距離は通信相手の出力および感度、コイルアンテナの巻き数、コイルアンテナの断面積によって左右されるが、コイルアンテナの巻き数は使用する電磁波の周波数により決定され、また通信相手の出力や感度の向上は法制度による規制や周囲のノイズの強度による制約などから困難である。
【0006】
図4に断面の形状を示した特許文献2は、アンテナの構造を改良することによってこの通信距離の問題の解決をある程度図ったものである。図4において、非接触ICタグであるトークン41を構成する基体45の内部には、円形のメインアンテナ42の他に2つの補助アンテナ43,44が設けられており、これら3種類のアンテナはそれぞれ閉ループを構成し、各アンテナのループ面の向きは他の2つのアンテナに対して互いに直交している。これによりトークン41がどのような向きであっても、少なくとも1つ以上のアンテナのループ面の向きが任意の方向に対して約35°以上の角度を有することになり、これによって外部の通信手段との間で、トークン41の通信距離の保証値が向きに依らず向上することとなる。なお図4においてはICチップやそのアンテナへの接続手段等は省略してある。
【0007】
【特許文献1】特開2003−331250号公報
【特許文献2】特開2002−269518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術である前記の特許文献1、特許文献2に示した方法は、それぞれ非接触ICタグの重量が軽い問題、通信距離が制約される問題を個別に解決するためには有効であるが、これら2つの問題を同時に解決することはできなかった。前記特許文献1による解決方法では、非磁性金属もしくは金属粉末を含む樹脂による円板をコイルアンテナの外側に設置する必要があるので、前記コイルアンテナのループ面の面積は円板全体の面積に比べてかなり小さくなってしまい、外部の通信手段との間の送受信には通信距離の点で不利な構成である。
【0009】
一方、前記特許文献2による解決方法では、非接触ICタグの重量の問題は解決することができない。この場合は基体中に大きな金属板を埋設したり、非磁性金属粉末を基体中に高い比率で混合することにより重量の増加を図ることも考えられるが、このような金属板や非磁性金属粉末を各アンテナの周囲の近傍に配置することは電磁波の送受信の阻害要因となるので、これらの手段では解決を図ることができない。また特許文献1にて実施されたスリットを設ける解決方法は、コイルアンテナの内部に設置された金属材料においてはほとんど有効に作用しないという性質がある。
【0010】
従って、本発明の目的は、基体内にICチップとコイルアンテナを有するコイン型の非接触ICタグに関し、従来の金属製コインのように機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備えることと、外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保するという2つの問題を同時に解決しうる、非接触ICタグの構成を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明ではフェライト、パーマロイといった比較的比重の大きな磁性材料を使用する。これらの磁性材料は大きな透磁率を有しているために、コアとして使用するとアンテナの感度を大きく向上させることができる。これらの磁性材料をまず円板状に成形して磁性体コアとなし、前記磁性体コアを巻き芯として、その縁部に巻線を円周方向に密着巻きの方法によって巻回してコイルアンテナ形成する。その後に前記コイルアンテナの保護のために前記円板状の磁性材料の少なくとも縁部を樹脂材料により被覆して、コイン型の非接触ICタグを作製する。樹脂材料による被覆は前記磁性体コアの側面だけではなく、その上面や下面にも行うこともできる。
【0012】
ICチップに関しては、磁性体コアの加工性を考慮して、その縁部に切り欠き部を設けてそこに配設する構成が好適である。磁性体コアの縁部には巻線を密着巻きするための溝を設けてもよく、また代わりに側面に溝を有するリング状のボビンを設けてもよい。巻線の巻回の回数は外部との通信手段に用いられる通信周波数によって特定の値に決定される。さらに用いられる磁性体コアのみでは非接触ICタグの重量が不足する場合には、前記の樹脂材料による被覆の少なくとも一部に金属粉末を含有させても構わない。この金属粉末の存在は非接触ICタグのアンテナ感度を若干低下させる可能性があるが、磁性体コアの使用によるアンテナ感度の向上を打ち消してしまうことはない。
【0013】
即ち、本発明は、略円板状に形成した磁性体コアの縁部に、巻線を円周方向に密着巻きの方法にて巻回することでアンテナを形成し、前記アンテナにICチップを接続し、前記磁性体コアの少なくとも縁部に、樹脂材料を被覆してコイン型に形成したことを特徴とする非接触ICタグである。
【0014】
また、本発明は、前記磁性体コアがフェライト焼結体よりなることを特徴とする非接触ICタグである。
【0015】
さらに、本発明は、前記磁性体コアがパーマロイよりなることを特徴とする非接触ICタグである。
【0016】
さらに、本発明は、前記磁性体コアの縁部に切り欠き部を設け、前記ICチップを前記切り欠き部に配設したことを特徴とする非接触ICタグである。
【0017】
さらに、本発明は、前記磁性体コアの縁部に、前記巻線を巻回するための溝を形成してなることを特徴とする非接触ICタグである。
【0018】
さらに、本発明は、前記磁性体コアの側面に、前記巻線を巻回するための溝を有するリング状ボビンを配設したことを特徴とする非接触ICタグである。
【0019】
さらに、本発明は、前記アンテナにおける前記巻線の巻回数が、12ないし13ターンであることを特徴とする非接触ICタグである。
【0020】
さらに、本発明は、前記アンテナにおける、前記巻線の巻回数が、80ないし100ターンであることを特徴とする非接触ICタグである。
【0021】
さらに、本発明は、前記ICタグコアの上面および/または下面に、樹脂材料を被覆したことを特徴とする非接触ICタグである。
【0022】
さらに、本発明は、前記樹脂材料が、ポリカーボネート、ABS、ポリカABS、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリ塩化ビニルのいずれかから選択されることを特徴とする非接触ICタグである。
【0023】
さらに、本発明は、前記樹脂材料の少なくとも一部が金属粉末を含有してなることを特徴とする非接触ICタグである。
【0024】
さらに、本発明は、前記金属粉末がタングステン粉末であり、前記樹脂材料に対する容積含有率が10%以上でかつ70%以下の範囲であり、前記タングステン粉末を含む部分の前記樹脂材料の比重が3以上12以下の範囲であることを特徴とする非接触ICタグである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、フェライト、パーマロイといった比較的比重の大きな磁性材料による円板状の磁性体コアを用い、その縁部に巻線を円周方向に密着巻きの方法によって巻回してコイルアンテナ形成してコイン型の非接触ICタグを作製する。この方法によってICタグを機械装置に投入転動させて用いる場合にも十分な重量を備えることと、外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保するという従来の2つの課題を、同時に解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の実施の形態による非接触ICタグについて、図1、図2に基づいて説明する。なお図1、図2においては説明のために半径方向に比べて厚さ方向の寸法の比率を実際よりも大きく表示している。
【0027】
図1は本発明における非接触ICタグの実施の形態を示す図であり、図1(a)はその平面図、図1(b)は図1(a)の位置A−A’における断面図である。図1において、磁性体コア11は円板形に成形されており、その縁部の側面には円周方向に溝12が設けられている。また前記磁性体コア11の側面の一部には切り欠きが設けられ、そこに非接触にてデータの送受信を行うためのICチップ14が配設されている。前記ICチップ14は一般に2〜3mm角、厚さ1〜2mmの大きさである。前記切り欠きはICチップ14の形状に合わせて設ければよい。前記溝12にはコイルアンテナ13が所定の回数巻回されており、その両端の端子は前記ICチップ14の接点にはんだ付けにより接合されている。溝12、コイルアンテナ13およびICチップ14を含む磁性体コア11の周辺部は被覆樹脂15によって被覆固定されている。非接触ICタグの直径および厚さは従来の金属製の硬貨、コイン、トークン、メダル類と同等であり、一般に直径20〜40mm程度、厚さ1〜3mm程度であるが、この外形寸法を外れる形状であってもよい。また円板状ではなく、多角形などの形状であっても構わない。なお、図1において、被覆樹脂15は透明体として記載している。
【0028】
ここで磁性体コア11としては透磁率の高い材料であるフェライト焼結体、パーマロイが好適であるが、高透磁率の材料であるならばそれ以外の磁性材料でも構わない。コイルアンテナ13の中央部に高透磁率の円板状部材を配置することによりアンテナとしての特性が向上するため、より断面積の大きな円形アンテナを配置した場合と同様の効果を得ることができる。一般に磁性材料の透磁率は周波数依存性を有し、高周波になるに従って実効的な透磁率は低下する傾向があるが、非接触ICタグとして一般的に用いられる約250kHz、および13.56MHz付近の周波数においては、上記の磁性材料は空芯のアンテナに比べてより優れたアンテナ特性をもたらすことが判明している。
【0029】
上記のフェライト焼結体、パーマロイの比重は組成によって若干変化するが、それぞれ4.8、8.6前後の値である。これら材料を磁性体コアとして使用した非接触ICタグは、有機樹脂とアンテナ、ICチップのみを用いた従来のコイン型のICタグに比較すると重量が大きくなるが、それでも金属のみで形成されたコイン類に比較すると軽量である場合がある。その場合は被覆樹脂内に金属粉末を含有させることで重量の増加を図ることができる。含有させる金属粉末は非磁性で比重が大きく、毒性を有しない材料が適しており、とくにタングステン粉末が好適である。また被覆樹脂は磁性体コアの周辺部のみならず、その上面や下面も被覆し、磁性体コア全体が樹脂の中に埋設される構成としても構わない。
【0030】
含有させる金属粉末は量が多いと被覆樹脂の成形を阻害し、少なければ含有の効果が小さい。このことから、金属粉末の含有量は、樹脂材料に対する容積含有率で10%以上70%以下の範囲が適している。また、前記樹脂材料の比重は、3以上12以下の範囲の場合が好適である。
【0031】
巻回するコイルアンテナのターン数は主に非接触ICタグが使用する周波数により決定される。非接触ICタグに一般的に用いられる周波数である13.56MHzの場合には12〜13ターン、250kHz程度の場合には80〜100ターンの巻回が必要である。これらの巻回数の場合にコイルアンテナはそれぞれの周波数において共振周波数を持つことになる。非接触ICタグの厚さの制約から磁性体コアの縁部に設けられた溝の幅はせいぜい1〜2mm、もしくはそれ以下であるので、前記の溝に必要なターン数を巻回するコイルアンテナの巻線の直径はかなり細いものでなければならない。好適には直径が50〜150μmの被覆銅線が用いられる。
【0032】
図2は前記図1に示した非接触ICタグとは異なる実施の形態を示す図であり、磁性体コアの側面にボビンを配設した場合の実施の形態である。図2(a)はその平面図、図2(b)は図2(a)の位置B−B’における断面図である。図2において、磁性体コア21は円板形であってその側面の一部には切り欠きが設けられ、さらにその側面には溝22を設けたボビン26が配設されている。前記溝にはコイルアンテナ23が所定の回数巻回されいる。また前記切り欠きには非接触でデータの送受信を行うためのICチップ24が配設されていて、コイルアンテナ23の両端の端子がこのICチップ24の接点にはんだ付けにより接合されている。ICチップ24は図1の実施の形態の場合と同様に一般に2〜3mm角、厚さ1〜2mmの大きさであり、切り欠きの深さはICチップ24の寸法形状に合わせればよい。なお、図2において、被覆樹脂25は透明体として記載している。
【0033】
さらに磁性体コア21、ICチップ24、ボビン26およびコイルアンテナ23を含む全体が被覆樹脂25によって被覆固定されている。この構成の場合には磁性体コア21の直径は前記図1に示した実施の形態の場合よりも多少小さくなるためにコイルアンテナ23の特性は若干低下するが、溝22はボビン26に形成されているので磁性体コア21の側面に形成する必要がなく、製造工程の面では有利である。ボビン26の材質は一般的な樹脂で構わない。また磁性体コア21を含む全体を被覆する被覆樹脂25内に金属粉末を含有させてもよく、その材質は前記の通りタングステン粉末が好適である。
【0034】
以上図1および図2に示したコイン型の非接触ICタグの側面もしくは全面を被覆する樹脂の材質としては、ポリカーボネート、ABS、ポリカABS(ポリカーボネートとABS樹脂のアロイ)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル)などの熱硬化性、もしくは熱可塑性の樹脂が適している。とくにエンジニアリングプラスチックと称される、耐熱性や強度の点で優れた性質を持つ樹脂の使用が好適である。
【0035】
以上に示したように、本発明により、十分な重量を備えるとともに外部の通信手段との間で十分な通信距離を確保することのできる、コイン型の非接触ICタグを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明における非接触ICタグの実施の形態を示す図(被覆樹脂は透明体として記載している)。図1(a)はこのICタグの平面図、図1(b)は図1(a)の位置A−A’における断面図。
【図2】本発明における図1とは異なる非接触ICタグの実施の形態を示す図(被覆樹脂は透明体として記載している)。図2(a)はこのICタグの平面図、図2(b)は図2(a)の位置B−B’における断面図。
【図3】特許文献1に記載の従来の非接触ICタグの組立構成図。
【図4】特許文献2に記載の従来の非接触ICタグの断面図。図4(a)はこのICタグを上方から見た場合、図4(b)は右側から見た場合、図4(c)は前側方(正面)から見た場合の断面図。
【符号の説明】
【0037】
11,21 磁性体コア
12,22 溝
13,23 コイルアンテナ
14,24 ICチップ
15,25 被覆樹脂
26 ボビン
31 RFID付き小円板
32 ICチップ
33 コイルアンテナ
34 ボビン
35 円板
36 スリット
41 トークン
42 メインアンテナ
43,44 補助アンテナ
45 基体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円板状に形成した磁性体コアの縁部に、巻線を円周方向に密着巻きの方法にて巻回することでアンテナを形成し、
前記アンテナにICチップを接続し、
前記磁性体コアの少なくとも縁部に、樹脂材料を被覆してコイン型に形成したことを特徴とする非接触ICタグ。
【請求項2】
前記磁性体コアがフェライト焼結体よりなることを特徴とする、請求項1に記載の非接触ICタグ。
【請求項3】
前記磁性体コアがパーマロイよりなることを特徴とする、請求項1に記載の非接触ICタグ。
【請求項4】
前記磁性体コアの縁部に切り欠き部を設け、前記ICチップを前記切り欠き部に配設したことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項5】
前記磁性体コア縁部に、前記巻線を巻回するための溝を形成してなることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項6】
前記磁性体コアの側面に、前記巻線を巻回するための溝を有するリング状ボビンを配設したことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項7】
前記アンテナにおける前記巻線の巻回数が、12ないし13ターンであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項8】
前記アンテナにおける前記巻線の巻回数が、80ないし100ターンであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項9】
前記ICタグコアの上面および/または下面に、樹脂材料を被覆したことを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項10】
前記樹脂材料が、ポリカーボネート、ABS、ポリカABS、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリ塩化ビニルのいずれかから選択されることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の非接触ICタグ。
【請求項11】
前記樹脂材料の少なくとも一部が金属粉末を含有してなることを特徴とする、請求項10に記載の非接触ICタグ。
【請求項12】
前記金属粉末がタングステン粉末であり、前記樹脂材料に対する容積含有率が10%以上でかつ70%以下の範囲であり、前記タングステン粉末を含む部分の前記樹脂材料の比重が3以上12以下の範囲であることを特徴とする、請求項11に記載の非接触ICタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−77140(P2008−77140A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−252265(P2006−252265)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【Fターム(参考)】