説明

面光源装置及び液晶表示装置

【課題】一方向に扁平な指向特性を有する面光源装置を提供する。
【解決手段】面状光源11の光出射面側に、順次入射側プリズムシート12と出射側プリズムシート13を配置する。入射側プリズムシート12は、面状光源11の方向を向いた面に、頂角が72°以上100°以下の一方向に長い単位プリズム15を配列されている。出射側プリズムシート13は、面状光源11と反対方向を向いた面に、頂角が100°以上125°以下の一方向に長い単位プリズム16を配列されている。また、両プリズムシート12、13に垂直な方向から見て、入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向とのなす角度を15°以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は面光源装置及び液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の行き先などを教示するカーナビゲーションシステムが普及しているが、図1に示すように、このカーナビゲーションシステムの車載モニタ100は、車両の運転席101と助手席102との中間においてダッシュボード103に設置される。そして、このカーナビゲーションシステムは、昼夜を問わず車両走行中に使用され、また、助手席や後部座席からも車載モニタを見ることがある(特に、DVD映像を表示できるもの)ので、つぎのような性能が求められる。
1.正面から見ても、運転席や助手席から見ても明るく明瞭であること。
2.夜間走行時、視界の妨げとなるフロントガラスへの映り込みがないこと。
【0003】
一般的な車両(普通車)では、ダッシュボード103の中央部に設置された車載モニタ100を運転席101と助手席102とから見る角度は、車載モニタ100の画面に垂直な方向に対して左右にいずれも30°程度である。なお、車載モニタ100の画面に垂直な正面方向の領域と、この左右にそれぞれ30°程度の領域を合わせて、以下では照射領域Vという。
【0004】
また、図2に示すように、横方向から見たとき車載モニタ100の画面に立てた垂線Nが運転者の目の方向を指し示すように車載モニタが設置されているとすると、画面の垂線Nから上方へ50°以上傾いた光がフロントガラス104で反射して運転者の目に入り、運転の妨げになる。なお、この方向へ出射される光をサイドローブ光ということがある。
【0005】
従って、このような車載モニタ100の液晶表示装置に用いる面光源装置は、正面方向の領域と左右30°付近の領域で明るく、かつ、上方へ50°以上の領域へは光を出射させない特性を有するものであることが望ましい。
【0006】
図3は面光源装置の指向特性を表す図である。この指向特性図の中心は面光源装置の光出射面に垂直な方向(Z方向という。)を表し、複数の同心円はZ方向からの傾きを表していて10°おきに90°までの傾き(この傾きのZ方向からの角度をφで表す。)を表し、Z方向を中心とする放射状の直線はZ方向の回りの0°〜360°の角度を表している。また、X方向は設置時に横方向を向くようにして機器に組み込まれる方向を表し、Y方向は設置時に縦方向(上下方向、もしくは前後に傾いた斜め上下方向)を向くようにして組み込まれる方向を表している。この指向特性図において、車載モニタ用として好ましい特性を示せば、光強度を大きくしたい観察領域は、図3において破線で囲んで示したように、中心部の領域と、X方向の左右30°程度の領域である(以下、これらの領域を照射領域Vという。)。また、フロントガラスへの映り込みの原因となるために、できるだけ出射光を少なくしたい領域は、図3において1点鎖線で囲んで示したような、Y方向で50°以上の領域である(以下、この領域を不照射領域Wという。)。
【0007】
本発明の発明者らは、以上のような見知から、従来の面光源装置の指向特性を検討した。
【0008】
(第1の従来例)
図4は標準的な特性を有する面光源装置の構造を示す断面図である。この面光源装置110は、特許文献5の図25(B)において特許文献1の面光源装置として紹介されているものである。面光源装置110は、透光性基板111の一方の面に光等方拡散性層112を形成し、さらにその上にプリズムシート113を積層し、他方の面に反射層114を形成したものである。また、透光性基板111の側面には、点状又は線状の発光源115が配置されている。プリズムシート113は、頂角αが90°の三角柱状の単位プリズムを配列したものであり、単位プリズムが透光性基板111と反対側を向くように配置されている。
【0009】
面光源装置110では、光等方拡散性層112で等方拡散された光がプリズムシート113のプリズム作用によって偏向されるので、垂直方向近傍に光エネルギーが集中し、光利用効率が高くなる、とされている。
【0010】
そこで、本発明の発明者らは図4の面光源装置110の指向特性をシミュレーションにより求めた。シミュレーションでは、図5に示すように、ランバート特性を有する光源116をX方向とY方向に複数個ずつ並べて碁盤目状に配置し、その上に面光源装置110のプリズムシート113を、プリズム長さ方向がX方向と平行で、プリズム配列方向がY方向と平行となるように配置したモデルを用いた。なお、図5では光源116の数を少なく描いているが、面光源装置の出射面を精度良くモデル化するために実際には100万個程度の光源を配置してシミュレーションを行った。図6はこのシミュレーション結果を示す指向特性図である。また、図7は、横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。図7では、Z方向での光強度が1となるようにしており、X及びYの正の方向では角度φを正値で、負の方向では角度φを負値で表している。
【0011】
図6及び図7を見ると、横方向での指向特性は照射領域V全体に広がっている。しかし、左右30°(φ=±30°)の方向の照射領域Vの光強度が、Z方向(φ=0°)の光強度に比較して約80%まで低下しており、光強度が充分であると言えない。また、縦方向での指向特性を見ると、45°以上の領域で光強度がかなり大きくなっている。そのため、不照射領域Wで光強度が大きく、車載モニタとして用いた場合には、面光源装置110の光がフロントガラスにかなり強く映り込むことになる。
【0012】
以下においては、各従来例及び本発明ともにこの面光源装置110の指向特性を基準にして比較した。
【0013】
(第2の従来例)
図8は特許文献2に開示された面光源装置に用いられているプリズムシート120を示す斜視図である。このプリズムシート120では、単位プリズム121が透光性基板と反対側を向くように配置されており、不照射領域Wへ出射される光強度を減少させるために、単位プリズム121の頂角αを95°以上110°以下にしている。
【0014】
そこで、頂角α=95°、110°のときの図8のプリズムシート120を用いて、第1の従来例と同様の条件でシミュレーションを行った。図9は頂角α=95°とした場合のシミュレーション結果を示す指向特性図である。また、図10は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。ただし、図10における光強度は第1の従来例のZ方向での光強度を1としている(あるいは、プリズムシート上での光量が、第1の従来例の場合と同じ値となるように正規化している。以下同様)。
【0015】
図9及び図10を見ると、Z方向に位置する照射領域Vの光強度(正面強度)は第1の従来例の場合よりも5%減少している。また、横方向の指向特性では、左右30°の方向での照射領域Vの光強度が、第1の従来例と同じく、Z方向の光強度に比較して約80%まで低下しており、光強度が充分であると言えない。さらに、縦方向の指向特性を見ると、45°以上の領域での光強度は第1の従来例に比べると減少しているが、まだ不照射領域Wに多くの光が出射しており、車載モニタとして用いた場合にはフロントガラスに映り込んでしまう。
【0016】
図11は頂角α=110°とした場合のシミュレーション結果を示す指向特性図である。また、図12は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。
【0017】
図11及び図12を見ると、横方向で指向性が広がるので、Z方向に位置する照射領域Vの光強度(正面強度)は第1の従来例の場合よりも20%減少する。また、横方向の指向特性では、左右30°の方向での照射領域Vの光強度が、Z方向の光強度に比較して約85%となる。縦方向の指向特性では、50°以上の領域での光強度が大幅に減少しており、不照射領域Wに出射される光量がかなり良く改善されている。
【0018】
このように第2の従来例の場合には、頂角αを95°に近づけると、照射領域Vへの出射光量が少なくて画像の視認性が低下し、不照射領域Wへ出射される光量が多くてフロントガラスに光や画像が映り込み易く、また、頂角αを110°に近づけると不照射領域Wに出射される光量はかなり改善されるが、照射領域Vへ出射される光量もかなり減り、液晶表示装置の視認性がかなり低下する問題がある。
【0019】
(第3の従来例)
図13は特許文献3に記載された面光源装置130の概略図である。この面光源装置130では、面状光源131の前面にプリズムシート132を重ね、さらにその前面に光学シート133を重ねたものである。プリズムシート132は、頂角が90°の単位プリズムを配列したものであって、単位プリズムを形成した面を面状光源131に対向させている。
【0020】
このような面光源装置によれば、カーナビゲーションシステムの車載モニタとして運転席と助手席の中央部に設置した場合には、運転席と助手席の両方向で明るくすることができる、とされている。
【0021】
そこで、このプリズムシート132を用いて、第1の従来例と同様の条件でシミュレーションを行った。ただし、図14に示すように、プリズムシート132は、プリズム配列方向がX方向と平行で、プリズム長さ方向がY方向と平行となるように配置した。図15はこのときのシミュレーション結果を示す指向特性図である。また、図16は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。
【0022】
図15及び図16を見ると、横方向では左右30°の方向に位置する照射領域Vには光が出射されるが、Z方向には光が出射されず、正面に位置する照射領域Vの光強度(正面強度)はほとんどゼロとなっている。また、YZ面内での指向特性を見ると、YZ面内にはまったく光が出射されておらず、不照射領域Wに光が出射されないが、正面の照射領域Vにもまったく光が出射されない。
【0023】
正面の照射領域Vに光を出射させるためには、プリズムシート132の前に拡散シートなどを置いて光を強く拡散させる必要があるが、そうすると不照射領域Wにも光が出射されることになり、フロントガラスへの映り込みを防げなくなる。
【0024】
(第4の従来例)
図17は特許文献4に記載された液晶表示装置140の構造を示す概略図である。この液晶表示装置140は、面状光源141の前面にルーバー付フィルム142を重ね、その前面に液晶パネル143を配置したものである。ルーバー付フィルム142は、微細なルーバー構造を有するものであって、例えば住友スリーエム社製の「ライトコントロールフィルム」がある。ルーバー付フィルム142を用いると、光の透過方向とルーバーの配列方向における光の広がりとを制限することができる。
【0025】
図18は、この液晶表示装置140から液晶パネル143を除いた面光源装置の指向特性(太線)と、さらにルーバー付フィルム142を除いた面光源装置の指向特性(細線)を示す図である。図18から分かるように、ルーバー付フィルム142を用いた場合には、35°以上の光強度がほぼゼロになっているので、不照射領域Wへの光の出射が無くなり、フロントガラスへの映り込みを解消することができる。
【0026】
しかし、ルーバー付フィルム142の透過率が低いので、ルーバー付フィルム142を使用しないときと比較すると、垂直方向(Z方向)の光強度が20〜30%低下しており、照射領域Vの全体がかなり暗くなる。また、ルーバー付フィルムは高価であって、プリズムシートの10枚分以上のコストが掛かる。
【0027】
(第5の従来例)
図19は特許文献5の図2に記載されている一組のプリズムシート151、152である。一方のプリズムシート151は単位プリズムの形成された面を面状光源に向けて配置され、他方のプリズムシート152は面状光源と反対側で単位プリズムの形成された面を面状光源と反対側に向けて配置されており、両プリズムシート151、152のプリズム長さ方向は平行となっている。また、このプリズムシート151、152では、プリズムシート材料の全反射の臨界角をθcとするとき、単位プリズムの頂角αが、
α<2×θc
を満たすことを特徴としており、それによって面光源装置の高輝度化を図れる、としている。そして、特許文献5には、このような構造の一組のプリズムシート151、152を用いると、サイドローブ光が発生せず、単位プリズムα<90°(特に、α≒60°)としたとき、この効果が顕著になると記載されている。
【0028】
しかし、この一組のプリズムシート151、152を用いてシミュレーションを行ったところ、図20及び図21のような結果が得られた。図20は頂角α=60°とした場合のシミュレーション結果を示す指向特性図である。また、図21は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。ただし、このシミュレーションでは、ランバート特性を有する光源をX方向とY方向に複数個ずつ並べて碁盤目状に配置し、その上にプリズムシート151、152を、プリズム長さ方向がX方向と平行で、プリズム配列方向がY方向と平行となるように配置した(図5参照)。
【0029】
図20及び図21を見ると、Z方向に位置する照射領域Vの光強度(正面強度)は第1の従来例の場合よりも20%減少している。また、横方向の指向特性では、左右30°の方向での照射領域Vの光強度が、Z方向の光強度に比較して約50%に低下しており、光強度が不十分である。さらに、縦方向の指向特性を見ると、不照射領域Wの光強度が第1の従来例よりも増加しており、車載モニタとして用いた場合にはフロントガラスに強く映り込んでしまう。
【0030】
【特許文献1】特開昭63−318003号公報
【特許文献2】特開2001−124910号公報
【特許文献3】特開2000−164016号公報
【特許文献4】特表平06−504627号公報
【特許文献5】特開平6−222207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、一方向に扁平な指向特性を有する面光源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明にかかる第1の面光源装置は、光出射面から光を出射する面状光源と、前記面状光源の光出射面側に配置した第1のプリズムシートと、前記第1のプリズムシートを介して前記面状光源と反対側に配置された第2のプリズムシートとを備えた面光源装置であって、前記第1のプリズムシートは、前記面状光源の方向を向いた面に、頂角が72°以上100°以下の一方向に長いプリズムを配列されており、前記第2のプリズムシートは、前記面状光源と反対方向を向いた面に、頂角が100°以上125°以下の一方向に長いプリズムを配列されており、前記第1のプリズムシート及び前記第2のプリズムシートに垂直な方向から見て、前記第1のプリズムシートのプリズム長さ方向と前記第2のプリズムシートのプリズム長さ方向とのなす角度が15°以下であることを特徴としている。
【0033】
本発明の第1の面光源装置にあっては、第1のプリズムシートが面状光源の方向を向いた面に頂角が72°以上100°以下の一方向に長いプリズムを配列されたものとなっているので、プリズム長さ方向に垂直な面内では、面光源装置の光出射面から出射された光は、第1のプリズムシートを通過する際に屈折されることにより、光出射面に垂直な方向へほとんど出射されなくなる。例えば、第1のプリズムシートのプリズム頂角が90°の場合には、垂直方向から測って10°以内の方向にはほとんど光が出射しなくなる。
【0034】
よって、第2のプリズムシートには、プリズム長さ方向に垂直な面内では、第2のプリズムシートには垂直な方向からほとんど光が入射しなくなる。しかも、第2のプリズムシートは、面状光源と反対方向を向いた面に頂角が100°以上125°以下の一方向に長いプリズムを配列されており、垂直方向から見て、そのプリズム長さ方向が第1のプリズムシートのプリズム長さ方向と15°以下となるように配置されているので、プリズム長さ方向に垂直な面内においては、第2のプリズムシートに垂直な方向からほとんど光が入射しなくなる結果、垂直方向からある角度以上の方向には光(サイドローブ光)が出射されなくなる。例えば、第2のプリズムシートのプリズム頂角が112°の場合には、垂直方向から測って45°以上の領域にはほとんど光が出射しなくなる。また、第2のプリズムシートにある角度で傾いて入射した光は、第2のプリズムシートで屈折することにより、第2のプリズムシートから垂直方向へ向けて出射される。
【0035】
一方、プリズム配列方向に垂直な面内では、第1及び第2のプリズムシートによってあまり光学的作用を受けないので、面状光源の指向特性の広がりと同程度の広がりで第2のプリズムシートから出射される。この結果、面光源装置から出射される光の指向特性は、プリズム長さ方向においては広く、プリズム配列方向では狭い扁平な特性となる。
【0036】
本発明の第1の面光源装置は、上記のように光強度の高い領域が一方向(プリズム長さ方向)に長く延びており、それに直交する方向では垂直方向に対してある程度大きな角度の方向にはほとんど光が出射されないので、車載モニタに用いてプリズム長さ方向が横方向を向くように設置された場合、運転席や助手席、正面方向からは車載モニタを明瞭に見ることができ、しかも、車載モニタの画像や光がフロントガラスに映り込んで運転の妨げとなるのを防ぐことができる。
【0037】
本発明の第1の面光源装置のある実施態様は、前記面状光源は、光出射面から出射する光が全体的に広がった指向特性を持つことを特徴としている。かかる実施形態にあっては、全体的に広がった指向特性を持つ面状光源を用いているので、面光装置から出射される光の指向特性をプリズム長さ方向に大きく広げることができる。よって、横方向における指向特性が広くなり、照射領域全体を明るくすることができる。
【0038】
本発明の第1の面光源装置の別な実施態様は、前記第1のプリズムシート及び前記第2のプリズムシートの各プリズムの屈折率が1.55以上であることを特徴としている。プリズムに屈折率が1.55以上の材料を用いることにより、第1及び第2のプリズムシートを透過した光の集光効果を高くすることができ、サイドローブ光を減らすことができる。
【0039】
本発明にかかる第2の面光源装置は、光出射面から光を出射する面状光源と、前記面状光源の光出射面側に配置したプリズムシートとを備えた面光源装置であって、前記面状光源の光出射面から出射する光の指向特性は、光出射面に垂直なある平面内において、指向特性のピーク方向が前記光出射面に垂直な方向に対して10°よりも大きな角度をなし、前記プリズムシートは、前記面状光源と反対方向を向いた面に、頂角が100°以上125°以下で屈折率が1.55以上の一方向に長いプリズムを配列され、プリズム長さ方向を光出射面に垂直な前記平面に垂直な方向に向けて配置されていることを特徴としている。
【0040】
本発明の第2の面光源装置にあっては、面状光源の光出射面に垂直なある平面では、光出射面の垂直方向から測って10°以内の範囲にはほとんど光が出射されない。よって、プリズムシートには、プリズム長さ方向に垂直な面内では、垂直方向から測って10°以内の範囲にはほとんど光が入射しない。そして、プリズムシートは、面状光源と反対方向を向いた面に、頂角が100°以上125°以下で屈折率が1.55以上の一方向に長いプリズムを配列されているので、プリズム長さ方向に垂直な面内においては、プリズムシートに垂直な方向からほとんど光が入射しなくなる結果、垂直方向からある角度以上の方向には光(サイドローブ光)が出射されなくなる。例えば、プリズムシートのプリズム頂角が112°の場合には、垂直方向から測って45°以上の領域にはほとんど光が出射しなくなる。さらに、プリズムの屈折率が1.55以上となっているので、プリズムシートを透過した光の集光効果を高くすることができ、サイドローブ光を減らすことができる。また、プリズムシートにある角度で傾いて入射した光は、プリズムシートで屈折することにより、プリズムシートから垂直方向へ向けて出射される。
【0041】
一方、プリズム配列方向に垂直な面内では、プリズムシートによってあまり光学的作用を受けないので、面状光源の指向特性の広がりと同程度の広がりでプリズムシートから出射される。この結果、面光源装置から出射される光の指向特性は、プリズム長さ方向においては広く、プリズム配列方向では狭い扁平な特性となる。
【0042】
本発明の第2の面光源装置は、上記のように光強度の高い領域が一方向(プリズム長さ方向)に長く延びており、それに直交する方向では垂直方向に対してある程度大きな角度の方向にはほとんど光が出射されないので、車載モニタに用いてプリズム長さ方向が横方向を向くように設置された場合、運転席や助手席、正面方向からは車載モニタを明瞭に見ることができ、しかも、車載モニタの画像や光がフロントガラスに映り込んで運転の妨げとなるのを防ぐことができる。
【0043】
本発明の液晶表示装置は、本発明の第1又は第2の面光源装置に対向させて液晶パネルを配置したものである。本発明の面光源装置にあっては、一方向においては広い範囲で視認性を有し、それと直交する方向においては狭い範囲でしか視認性を有しない。従って、例えばカーナビゲーションシステムの車載モニタとして使用する場合には、視認性の広い方向を横方向に向けて設置することで、運転席や助手席、後部座席、正面などからの視認性が良好であり、かつ、フロントガラスに車載モニタの画像が映り込まず、運転の妨げになりにくい。
【0044】
なお、本発明における前記課題を解決するための手段は、以上説明した構成要素を適宜組み合せた特徴を有するものであり、本発明はかかる構成要素の組合せによる多くのバリエーションを可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
【0046】
(第1の実施形態)
図22は本発明の第1の実施形態による面光源装置10を示す概略斜視図である。この面光源装置10にあっては、面状光源11と、入射側プリズムシート12(第1のプリズムシート)と、出射側プリズムシート13(第2のプリズムシート)とを有している。
【0047】
面状光源11は、前面の光出射面14のほぼ全体から均一に光を出射するものであれば、どのような方式、構造のものであってもよい。例えば、図23に示すように、拡散板17の裏面側にLEDや冷陰極管などの発光源18を配列した直下型方式の面状光源でもよく、図24に示すように、導光板19の側面に対向させてLEDや冷陰極管等の発光源18を配置し、導光板19の前面に拡散板17を重ねたエッジライト方式の面状光源でもよい。また、面状光源11としては、光出射面から出射する光が全体的に広がった指向特性をもつもの、すなわち特定の角度方向にピークを持たない指向特性のものが好ましく、例えば光出射面上の任意の位置にある点からランバート型の指向特性を有する光を発するものが好ましい。
【0048】
入射側プリズムシート12は、三角柱状をした微小な単位プリズム15を平行に配列したものであり、各単位プリズム15の頂角βは72°以上100°以下となっている。出射側プリズムシート13は、三角柱状をした微小な単位プリズム16を平行に配列したものであり、各単位プリズム16の頂角γは100°以上125°以下となっている。この入射側プリズムシート12及び出射側プリズムシート13は屈折率の高い透明樹脂によって成形されているが、その屈折率は1.55以上のものが望ましい。屈折率が1.55以上の材料を用いることにより、プリズムシート12、13を透過した光の集光効果が高くなるためである。
【0049】
また、単位プリズム15、16の配列ピッチ(よって、単位プリズム15、16の幅)は、10μm以上1000μm以下であることが望ましい。この配列ピッチが1000μmよりも大きいと、単位プリズム15、16が目立ち、逆に10μmよりも小さいと、光が回折したり、プリズムシート12、13の製造が困難になるからである。つまり、単位プリズム15、16の配列ピッチを10μm以上1000μm以下にしてあれば、単位プリズム15、16が目立たず、回折格子の作用が表れず、しかもプリズムシート12、13の製造が容易になるという効果が得られる。さらに、単位プリズム15、16の長さ方向に垂直な断面においては、その頂部に曲率半径が10μm以下のアールがついていてもよい。単位プリズム15、16の頂部は、光学的には2平面の交差した角となっていることが望ましいが、頂部に多少丸味をつけておく方が単位プリズム15、16の強度が上がり、また製造上多少のアールがつくことがあるためである。一方、単位プリズム15、16のアールが大きいと、プリズムシート12、13を透過した光の指向特性の変化が大きくなるので、アールは10μm以下であることが好ましい。
【0050】
入射側プリズムシート12と出射側プリズムシート13は、単位プリズム15、16を形成された面(以下、プリズム形成面という。)と反対側の面を互いに背中合わせにして配置されており、図25に示すように入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向とが平行となるように配置されている。入射側プリズムシート12と出射側プリズムシート13のプリズム形成面と反対側の面は平坦であってもよいし、単位プリズム15、16よりも微細な凹凸を形成していてもよい。プリズム形成面と反対側の面を平坦にしてあれば、プリズムシート12、13を透過する光が拡散しないので、不要な方向へ出射される光を減らすことができる。また、プリズム形成面と反対側の面に微細な凹凸を形成してあれば、プリズムシート12、13どうしを重ね合わせたときに光学密着するのを防ぐことができる。
【0051】
入射側プリズムシート12は、プリズム形成面が面状光源11の光出射面14に対向するように配置される。出射側プリズムシート13は、入射側プリズムシート12を介して面状光源11の反対側に配置され、プリズム形成面が面状光源11と反対側を向く。
【0052】
これらのプリズムシート12、13は、紫外線硬化型樹脂を用いた2P法(Photo Polymerization 法)により、以下のようにして成形される。成形用の金型には、プリズムシート12、13のプリズム形成面の反転パターンが形成されており、まず、この金型の上に液状又は流動体状の紫外線硬化型樹脂を滴下する。ついで、紫外線硬化型樹脂の上にポリカーボネイト樹脂、ポリオレフィン、PET、アクリル樹脂等からなる透明樹脂シートを置き、上から紫外線硬化型樹脂を透明プレートで押圧し、紫外線硬化型樹脂を金型と透明樹脂シートとの間に挟み込んで押し広げる。この状態で透明プレート及び透明シートを通して紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂を硬化させる。この後、成形品を金型から脱型すれば、透明樹脂シートの表面に紫外線硬化型樹脂によって単位プリズム15、16が成形され、プリズムシート12、13が得られる。なお、透明樹脂シートは、硬化した紫外線硬化型樹脂と屈折率が等しいものが望ましい。
【0053】
このように金型のパターンを転写してプリズムシート12、13を成形することにより、微細な単位プリズム15、16を精度良く成形することができ、またプリズムシート12、13を安価に量産することができる。さらに、紫外線硬化型樹脂は硬度が高いので、強度の高いプリズムシート12、13を作製することができる。
【0054】
この面光源装置10は、車載モニタなどに組み込む場合には、図25に示すように、プリズムシート12、13のプリズム長さ方向が横方向(X方向)を向き、プリズム配列方向が縦方向(Y方向)を向くようにして使用されるようにして組み込まれる。ここで、横方向とは、従来例に関して述べたように、水平方向であり、縦方向とは、上下方向もしくは前後に傾いた斜め上下方向である。
【0055】
〔作用効果〕
つぎに、この面光源装置10の設計方針について述べた後、その作用効果を説明する。入射側プリズムシート12の働きを大まかにいうと、図26に実線で囲んで示したZ方向の領域へ向けて光を出射させないことである。また、出射側プリズムシート13の働きは、入射側プリズムシート12から入射した光が図27に実線で囲んで示した不照射領域Wへ向けて出射されないことである。言い換えると、入射側プリズムシート12を通過した光がZ方向に出射されないような指向特性が入射側プリズムシート12に付与され、さらに入射側プリズムシート12からZ方向と平行に光が入射したとしたら、その光が不照射領域Wへ向けて出射されるような指向特性が出射側プリズムシート13に付与される。なお、面光源装置10の指向特性は、YZ面及びZX面に関して対称であるので、以下においては傾きφが正の側についてのみ説明するが、特に言及しない限り、負の側についても正の側と対称に当てはまる。
【0056】
入射側プリズムシート12は、単位プリズム15が光入射方向を向いており、図28に示すように、入射側プリズムシート12に垂直に入射した光は単位プリズム15で屈折することによってZY面内で垂直方向から傾いた方向へ出射される。例えば、単位プリズム15の頂角βを90°、屈折率を1.59とすれば、図28に示すように、入射側プリズムシート12に垂直に入射した光は縦方向(Y方向)へφ1=30°だけ傾いた方向へ出射され、垂直方向(Z方向)へは出射されない(実際にはランバート光が入射するので、後述の図33によれば、垂直方向だけでなく、−10°〜+10°の範囲に光が出射されない。)。なお、単位プリズム15の頂角βが90°の場合には、第3の従来例のプリズムシート132をZ方向の回りに90°だけ回転させたことに等しいので、入射側プリズムシート12にランバート光が入射したときの指向特性図も図15の指向特性図を90°回転させたようになり、Z方向には光が出射されず、Y方向に分かれて光が出射されることが理解される。
【0057】
また、出射側プリズムシート13は、単位プリズム16が光出射方向を向いており、図29に破線矢印で示すように、仮に出射側プリズムシート13に垂直に光が入射したとすると、この光は単位プリズム16で屈折することによってZY面内で垂直方向から傾いた方向へ出射される。入射側プリズムシート12を通過した光は、垂直方向へほとんど出射されないのであるから、垂直に入射した光の出射方向が不照射領域Wを向くようにすれば、不照射領域Wが明るく光るのを防ぐことができる。例えば、単位プリズム16の頂角γを112°、屈折率を1.59とした場合には、図29に破線矢印で示すように、出射側プリズムシート13に垂直に入射した光は、縦方向(Y方向)への傾きφ2が約30°の領域へ出射される。また、出射側プリズムシート13に−8°〜+8°の範囲の入射角で光が入射すると、屈折によって角度φが−56°〜−16°及び16°〜56°の方向へ光が出射する。よって、入射側プリズムシート12を通過した光が垂直方向へほとんど出射されないのであれば、出射側プリズムシート13を通過した光はZ方向からの傾きが30°程度の領域にはほとんど出射されない。また、入射側プリズムシート12から8°以下の範囲へ出射されないのであれば、出射側プリズムシート13を通過した光はZ方向からの傾きが16°〜56°の領域にほとんど出射されず、暗くなる。しかも、Z方向に対して約60°以上傾いた方向では、図29に2点鎖線の矢印で示すように、単位プリズム16の斜面で全反射した光は、他方の斜面でも全反射されるので、この方向には光が出射されない。この結果、サイドローブ光はわずかな光量となり、不照射領域Wが明るくなるのを防ぐことができる。
【0058】
一方、図29に細実線矢印で示すように、この出射側プリズムシート13に22°程度の入射角で入射した光は、出射側プリズムシート13からほぼ垂直な方向へ出射される。よって、入射側プリズムシート12を通過した光は垂直方向及びZX面内には出射されていなかったが、出射側プリズムシート13を通過することによって垂直方向及びZX面内付近の照射領域Vに光が出射されるようになる。
【0059】
図30は上記のような入射側プリズムシート12の働きと出射側プリズムシート13の働きをまとめて表した図である。縦方向(YZ面内)で見ると、面状光源11から出射されたランバート光は、入射側プリズムシート12を通過することによって垂直方向で暗く、かつ斜め方向で明るい指向特性の光に変換され、さらにこの光が出射側プリズムシート13を通過すると、垂直方向でのみ明るい指向特性の光に変換される。また、横方向(ZX面内)で見た場合には、面状光源11から出射されたランバート光は、入射側プリズムシート12や出射側プリズムシート13を通過することによって指向特性が影響を受けないから、プリズムシート12、13を通過しても横に広がっている。特に、面状光源11として全体的に指向特性が広がったタイプのものを用いていれば、プリズム長さ方向における出射光の指向特性を広くし、横方向で広い範囲に光を広げることができる。
【0060】
この結果、面光源装置10では、両プリズムシート12、13の相乗効果により、横方向に長く広がった照射領域Vでは明るく、不照射領域Wでは暗い指向特性の光を出射させることができる。
【0061】
図31は、第1の従来例と同じシミュレーション条件により、一対のプリズムシート12、13を透過した光の指向特性を求めた結果を示す指向特性図である。また、図32は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。ただし、単位プリズム15の頂角β=90°、屈折率1.59とし、単位プリズム16の頂角γ=112°、屈折率1.59とした。図32に表されているように、第1の実施形態の面光源装置10によれば、縦方向(YZ面内)では傾きφが44°以上と−44°以下で光強度がほぼゼロとなっており、図31に表れているように不照射領域Wが暗くなる。よって、例えば車載モニタなどに使用した場合でも、不照射領域Wへ出射された光がフロントガラスに映って運転の妨げになることがなくなる。また、縦方向では−44°〜44°の狭い領域に光が集まっており、さらに、0°方向(Z方向)では第1の従来例よりも光強度が10%大きくなっており、照射領域Vでの明るさが向上する。また、横方向における指向性は広く、−30°〜30°の範囲において0°方向とほぼ同じ明るさを保っているので、照射領域Vを均一に明るくすることができる。
【0062】
つぎに、単位プリズム15の頂角βと単位プリズム16の頂角γの範囲を説明する。出射側プリズムシート13を通過した光のうち約60°以上の方向に出射される光は、図29に2点鎖線で表したようにほとんど無くなる。しかし、これではまだ縦方向における指向性が広く、不照射領域Wが明るくなるので、出射側プリズムシート13を通過した光が垂直方向から図って約10°から約60°の方向にできるだけ光が飛ばないようにしたい。シミュレーション又は計算によれば、出射側プリズムシート13を出射後に約10°から約60°方向に飛ぶ光は、出射側プリズムシート13に10°以下の入射角で入射した光が多くを占めている。したがって、目的とする特性を得るためには、入射角が約10°以下の光が出射側プリズムシート13に入射しないようにすればよい。そのためには、図29に破線で示した光のように、入射側プリズムシート12から約10°以下の方向に光を出射させなければよい。
【0063】
図33は、入射側プリズムシート12に設けられている単位プリズム15(屈折率1.59)の頂角βと、入射側プリズムシート12にランバート光を入射させたときにYZ面内で±10°以内(−10°〜+10°)の領域に出射される光量の割合との関係を計算した結果を表している。図33によれば、頂角βが約90°のときに±10°以内に出射される光量の割合はほぼゼロとなるが、実用上、この割合が0.02(2%)以下であれば許容できる。よって、図33によれば、単位プリズム15の頂角βは、72°以上100°以下であればよい。頂角βが72°よりも小さかったり、100°よりも大きいと、出射側プリズムシート13で光を制御しても不照射領域Wへ出射される光量が大きくなり、フロントガラスへの映り込みが問題となる。さらに、±10°以内に出射される光量の割合が0.01(1%)以下であれば、より望ましい特性が得られるので、単位プリズム15の頂角βを87°以上95°以下にすることが好ましい。
【0064】
図34は、出射側プリズムシート13に設けられている単位プリズム16(屈折率1.59)の頂角γと、出射側プリズムシート13にランバート光を入射させたときのサイドローブ強度との関係を計算した結果を表している。ここで、サイドローブ強度とは、YZ面内においてφ>60°の範囲における出射光の光強度のうちで最大の値である。頂角γが112°のときにサイドローブ強度がもっとも小さくなる。サイドローブ強度は0.1(a.u.)以下が望ましい(Z方向での光強度は、図32に示すように、1(a.u.)より大きくできる。)ので、図34によれば、頂角γは100°以上125°以下であればよい。より好ましくは、サイドローブ強度を0.05(a.u.)にすればよいので、頂角γを107°以上120°以下にすればよい。なお、頂角γが大きくなると照射領域Vの輝度が低下するので、照射領域Vの輝度があまり低下せず、もっともサイドローブ強度が低くなる頂角γの値としては、約112°がもっとも好ましい。
【0065】
こうして第1の実施形態による面光源装置10によれば、サイドローブ光を大幅に低減することができて不照射領域Wを暗くすることができ、また縦方向での指向特性は、垂直方向に集光された狭い指向特性となり、照射領域Vの輝度を低下させない。また、プリズムシート12、13のプリズム長さ方向に平行な横方向では集光されず、広い指向特性を保つことができるので、照射領域Vを広い範囲で明るくできる。したがって、この面光源装置10をカーナビゲーションシステムの車載モニタに組み込んで、運転席と助手席の中央に車載モニタを設置すれば、運転席、助手席及び正面から明るい画像を鑑賞することができると同時に、フロントガラスへの映り込みを防ぐことができる。しかも、2枚のプリズムシート12、13で構成されているので、ルーバー付フィルムを用いる場合に比べてコストを安価にすることができる。
【0066】
〔第5の従来例との対比〕
面光源装置10と第5の従来例において用いられているプリズムシート151、152(図19)とは一見類似しているので、その相違を簡単に述べる。第5の従来例では、プリズムの頂角αを、α<2×θc(θc:材料の臨界角)としている。この頂角αの上限値は屈折率により変わるが、プリズム材料が一般的によく使われるアクリルやポリカーボネートであるとすると、
アクリルの場合:屈折率が1.49であるので、
α<84.3
ポリカーボネートの場合:屈折率が1.59のであるので、
α<77.9
となる。よって、プリズムの頂角αとしては、いずれのプリズムシート151、152もにしても90度よりも小さい角度となる。また、第5の従来例では、プリズムシート151の頂角とプリズムシート152の頂角とは等しい角度である。このような制約があるため、第5の従来例では、本願発明のような作用効果を奏することができず、図20に示したように不照射領域Wにおける光強度がかなり大きくなっている。
【0067】
〔第1の実施形態におけるプリズムシートどうしの傾き〕
面光源装置10は、上記のように入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向とを平行としてあれば、横方向における出射光の広がりを最も大きくできるので、図25のように両プリズムシート12、13のプリズム長さ方向を平行にしておくのが望ましい。
【0068】
しかし、図35(a)又は(b)に示すように、一方のプリズムシート12又は13を両プリズムシート12、13に垂直な軸の回りに回転させて入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向とを互いに傾けることにより、液晶表示装置に用いたときにモアレ縞を抑制するのに効果がある。一方で、両プリズムシート12、13に垂直な方向から見たときのプリズム長さ方向どうしのなす角度が15°よりも大きくなると、面光源装置10の指向特性が横方向で左右対称にならなかったり、縦方向で上下対称にならなかったりするうえに、見る角度によって光強度が大きくなったり小さくなったりして変動が激しくなり、面光源装置の品質が低下する。従って、モアレ防止などの目的でプリズムシート12、13どうしを傾ける場合には、プリズム長さ方向どうしのなす角度が15°以下となるようにするのが望ましい。
【0069】
また、プリズム長さ方向が互いに平行でないプリズムシート12、13どうしを用いる場合には、いずれか一方のプリズムシート12、13のプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにするのが好ましい。あるいは、入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向が、X方向を挟んで反対向きに傾くようにしてもよい。
【0070】
つぎに、プリズム長さ方向のなす角度を15°以下とした根拠を説明する。図36は入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向が10°の角度をなすように配置し、入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにしたときの指向特性図である。また、図37は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。この場合には、図37に示すように縦方向では45°以上の方向には光が出射されず、図36のように不照射領域Wが暗く、照射領域V領域が明るくなっている。また、図37によれば、角度φによる光強度の変動も比較的小さくなっている。
【0071】
また、図38は入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向が15°の角度をなすように配置し、入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにしたときの指向特性図である。また、図39は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。この場合にも、図39に示すように縦方向では45°以上の方向には光が出射されず、図38のように不照射領域Wが暗く、照射領域V領域が明るくなっている。また、図39によれば、角度φによる光強度の変動が多少大きくなっているが、平均的に見れば光強度の変動は比較的小さい。
【0072】
また、図40は入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向が20°の角度をなすように配置し、入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにしたときの指向特性図である。また、図41は、このときの横方向(ZX面内)における指向特性(細線)と縦方向(YZ面内)における指向特性(太線)とを示す図である。この場合にも、図41に示すように縦方向では45°以上の方向には光が出射されず、図40のように不照射領域Wが暗く、照射領域V領域が明るくなっている。しかし、図41によれば、角度φによる光強度の変動がかなり大きくなっており、面光源装置10に輝度ムラが生じる。
【0073】
よって、入射側プリズムシート12のプリズム長さ方向と出射側プリズムシート13のプリズム長さ方向がなす角度は、15°以下とすることが望ましい。
【0074】
(第2の実施形態)
図42は本発明の第2の実施形態による面光源装置20を示す概略断面図である。この実施形態にあっては、入射側プリズムシート12と面状光源11との間に拡散シート21を設けている。この場合、拡散シート21の拡散機能によって横方向(X方向)に指向特性を広げることができる。
【0075】
また、この拡散シート21は、図43に示すように、入射側プリズムシート12と出射側プリズムシート13との間に設けてもよい。この場合には、指向特性を横方向で広げることができる他、入射側プリズムシート12と出射側プリズムシート13との間で生じる光学的密着やモアレ縞を防止することができる。なお、この場合、拡散シート21としては、第1の実施形態で述べたようなプリズムシート12、13による指向特性の特徴を損ねない程度に弱い拡散機能を有するものを用いるとよい。
【0076】
また、拡散シート21は、図44に示すように、出射側プリズムシート13の面状光源11から遠い側に配置してもよい。この場合には、指向特性を横方向で広げることができる他、出射側プリズムシート13と液晶パネルとの間で生じるモアレ縞を防止することができる。この場合にも図43に示すものと同様、拡散シート21としては弱い拡散機能を有するものを用いるとよい。
【0077】
なお、拡散シート21としては、偏光機能と拡散機能とを有するもの、例えば住友スリーエム社製の「DBEF−D」を用いてもよい。
【0078】
(第3の実施形態)
図45は本発明の第3の実施形態による面光源装置30を示す概略斜視図である。この面光源装置30は、面状光源31とプリズムシート32によって構成されている。プリズムシート32は、一方の面に頂角が100°〜125°の微細な単位プリズム33を配列したものである。また。単位プリズム33の屈折率は1.55以上である。特に、プリズムシート32は、第1の実施形態で説明した出射側プリズムシート13と同じものが望ましい。面状光源31は、垂直方向(Z方向)と表面に平行なある方向(Y方向)を含むYZ面内においては、指向特性のピークが垂直方向に対して−10°〜+10°の範囲外にあり(好ましくは、−10°〜+10°の範囲に光を出射しないもの)、YZ面に垂直なX方向では広い指向特性を持つ光を出射させるものである。プリズムシート32は、プリズム形成面が面状光源31と反対側を向くように配置されており、かつ、プリズム長さ方向がX方向を向けられている。
【0079】
図46は面状光源31の構造の一例を示す斜視図である。面状光源31は、面状光源34と、プリズムシート35よりなる。面状光源34は、前面の光出射面のほぼ全体から均一に光を出射するものであればよく、例えば第1の実施形態における面状光源11と同じ構造を有するものでよい。プリズムシート35は、一方の面に頂角が72°〜100°の微細な単位プリズム36を配列したものであって、プリズム形成面が面状光源31と対向するように配置されており、かつ、プリズム長さ方向がX方向を向いている。また、単位プリズム36の屈折率は1.55以上である。プリズムシート35としては、第1の実施形態における入射側プリズムシート12と同じものを使用することができる。
【0080】
第3の実施形態による面光源装置30は、1枚のプリズムシート32と面状光源31よりなるものであるが、その構造から分かるように、第1の実施形態による面光源装置10と同じ作用効果を奏する。
【0081】
もちろん、指向特性のピークが垂直方向に対して−10°〜+10°の範囲外にある面状光源31は、面状光源11及び入射側プリズムシート12と異なる形態のものであってもよい。図47は異なる面状光源31の構造を示す概略断面図である。この面状光源31は、比較的屈折率の高い透明樹脂からなる導光板37の裏面に光を拡散させるための半球状、三角柱状、ピラミッド状などの微細な凹部40を形成し、導光板37の端面に対向させて発光源38を配置している。発光源38は、LED等の点光源を複数個並べたものでもよく、冷陰極管のような線状光源でもよい。また、導光板37の裏面に対向させて反射シート41を設け、導光板37の光出射面39に対向させて拡散シート42を配置している。反射シート41は、拡散反射シートであってもよく、鏡面反射シートであってもよい。この拡散反射シートとしては、白色PETからなるものなどを用いることができ、鏡面反射シートとしては、Ag反射シートや住友スリーエム社製の「ESR」などを用いることができる。拡散シート42はなくてもよいが、使用する場合には、輝度が低下しすぎないようにヘイズ値が90%以下のものが好ましい。このような面状光源31では、凹部40の形状や配置などを制御することにより出射光の方向を制御することができる。
【0082】
面状光源31は、図48に示すように、図47に示した凹部40に代えて半円状、三角柱状、ピラミッド状などの微細な凸部43であってもよい。
【0083】
また、図49の面状光源31のように、導光板37としては、発光源38から遠い側で次第に薄くなったくさび状の導光板を用いてもよい。この場合には、導光板37の裏面に凹部40や凸部43はなくてもよい。くさび状の導光板37から出射される光は、図49に示す断面においては指向性が狭く、図49の断面と光出射面とに垂直な面内では指向特性が広いので、拡散シート42によって指向特性を広げることにより(あるいは、プリズムシートを用いて指向特性のピーク方向を垂直方向に曲げてもよい。)、所望の指向特性を得ることができる。
【0084】
(第4の実施形態)
図50は本発明の第4の実施形態を示す斜視図であって、本発明のかかる面光源装置を用いた液晶表示装置を表している。この液晶表示装置50は、本発明にかかる面光源装置、例えば第1の実施形態による面光源装置10の前面に液晶パネル51を配置している。このような液晶表示装置では、横方向(X方向)では広い範囲で画像を鑑賞することができるが、縦方向(Y方向)では比較的狭い範囲でしか画像を鑑賞することができない。よって、カーナビゲーションシステムの車載モニタとして用いた場合には、運転席や助手席、後部座席などから画像を明瞭に鑑賞することができる一方、画像がフロントガラスに映り込みにくいので、運転の妨げになりにくい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】図1は、車載モニタを設置した車両の内部を示す概略図である。
【図2】図2は、車載モニタの光がフロントガラスで反射して運転者の目に入る様子を説明する図である。
【図3】図3は、面光源装置の好ましい指向特性を説明する図である。
【図4】図4は、第1の従来例による面光源装置の構造を示す断面図である。
【図5】図5は、面光源装置の指向特性をシミュレーションにより求める際のモデルを説明する図である。
【図6】図6は、第1の従来例の指向特性をシミュレーションした結果を示す図である。
【図7】図7は、第1の従来例での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図8】図8は、第2の従来例によるプリズムシートを示す斜視図である。
【図9】図9は、第2の従来例において単位プリズムの頂角を95°とした場合のシミュレーション結果を示す指向特性図である。
【図10】図10は、図9のシミュレーション結果での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図11】図11は、第2の従来例において単位プリズムの頂角を110°とした場合のシミュレーション結果を示す指向特性図である。
【図12】図12は、図11のシミュレーション結果での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図13】図13は、第3の従来例における面光源装置の概略断面図である。
【図14】図14は、面光源装置の指向特性をシミュレーションにより求める際の別なモデルを説明する図である。
【図15】図15は、第3の従来例の指向特性をシミュレーションした結果を示す図である。
【図16】図16は、第3の従来例での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図17】図17は、第4の従来例による液晶表示装置の構造を示す概略図である。
【図18】図18は、第4の従来例による液晶表示装置から液晶パネルを除いた面光源装置の指向特性と、さらにルーバー付フィルムも除いた面光源装置の指向特性を示す図である。
【図19】図19は、第5の従来例による一組のプリズムシーを示す斜視図である。
【図20】図20は、第5の従来例の指向特性をシミュレーションした結果を示す図である。
【図21】図21は、第5の従来例での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図22】図22は、本発明の第1の実施形態による面光源装置を示す概略斜視図である。
【図23】図23は、第1の実施形態による面光源装置に用いられている面状光源の概略図である。
【図24】図24は、第1の実施形態による面光源装置に用いられている別な面状光源の概略図である。
【図25】図25は、第1の実施形態における入射側プリズムシートと出射側プリズムシートの配置を説明する図である。
【図26】図26は、入射側プリズムシートの働きを説明するための図である。
【図27】図27は、出射側プリズムシートの働きを説明するための図である。
【図28】図28は、入射側プリズムシートの働きを説明する概略図である。
【図29】図29は、出射側プリズムシートの働きを説明する概略図である。
【図30】図30は、第1の実施形態による面光源装置における光の軌跡と指向特性の変化を説明する図である。
【図31】図31は、第1の実施形態による面光源装置の指向特性をシミュレーションした結果を示す図である。
【図32】図32は、第1の実施形態による面光源装置での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図33】図33は、入射側プリズムシートに設けられている単位プリズムの頂角βと、入射側プリズムシートにランバート光を入射させたときにYZ面内で±10°以内の領域に出射される光量の割合との関係を計算した結果を表した図である。
【図34】図34は、出射側プリズムシートに設けられている単位プリズムの頂角γと、出射側プリズムシートにランバート光を入射させたときのサイドローブ強度との関係を計算した結果を表した図である。
【図35】図35(a)、(b)は、一方のプリズムシートを両プリズムシートに垂直な軸の回りに回転させて入射側プリズムシートと出射側プリズムシートのプリズム長さ方向を交差させた例を示す図である。
【図36】図36は、入射側プリズムシートのプリズム長さ方向と出射側プリズムシートのプリズム長さ方向が10°の角度をなすように配置し、入射側プリズムシートのプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにしたときの指向特性図である。
【図37】図37は、図36のシミュレーション結果での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図38】図38は、入射側プリズムシートのプリズム長さ方向と出射側プリズムシートのプリズム長さ方向が15°の角度をなすように配置し、入射側プリズムシートのプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにしたときの指向特性図である。
【図39】図39は、図38のシミュレーション結果での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図40】図40は、入射側プリズムシートのプリズム長さ方向と出射側プリズムシートのプリズム長さ方向が20°の角度をなすように配置し、入射側プリズムシートのプリズム長さ方向がX方向と平行となるようにしたときの指向特性図である。
【図41】図41は、図40のシミュレーション結果での横方向における指向特性と縦方向における指向特性を示す図である。
【図42】図42は、本発明の第2の実施形態による面光源装置を示す概略断面図である。
【図43】図43は、第2の実施形態による面光源装置において、異なる位置に拡散シートを配置した例を示す概略断面図である。
【図44】図44は、第2の実施形態による面光源装置において、さらに異なる位置に拡散シートを配置した例を示す概略断面図である。
【図45】図45は、本発明の第3の実施形態による面光源装置を示す概略斜視図である。
【図46】図46は、第3の実施形態による面光源装置に用いられる面状光源の構造の一例を示す斜視図である。
【図47】図47は、第3の実施形態における面状光源の異なる構造を示す概略断面図である。
【図48】図48は、第3の実施形態における面状光源のさらに異なる構造を示す概略断面図である。
【図49】図49は、第3の実施形態における面状光源のさらに異なる構造を示す概略断面図である。
【図50】図50は、本発明の第4の実施形態による液晶表示装置の構造を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0086】
10、20、30 面光源装置
11、31 面状光源
12 入射側プリズムシート
13 出射側プリズムシート
14、39 光出射面
15、16、33、36 単位プリズム
17 拡散板
18、38 発光源
19、37 導光板
21 拡散シート
32、35 プリズムシート
34 面状光源
40 凹部
41 反射シート
42 拡散シート
43 凸部
50 液晶表示装置
51 液晶パネル
V 照射領域
W 不照射領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光出射面から光を出射する面状光源と、
前記面状光源の光出射面側に配置した第1のプリズムシートと、
前記第1のプリズムシートを介して前記面状光源と反対側に配置された第2のプリズムシートとを備えた面光源装置であって、
前記第1のプリズムシートは、前記面状光源の方向を向いた面に、頂角が72°以上100°以下の一方向に長いプリズムを配列されており、
前記第2のプリズムシートは、前記面状光源と反対方向を向いた面に、頂角が100°以上125°以下の一方向に長いプリズムを配列されており、
前記第1のプリズムシート及び前記第2のプリズムシートに垂直な方向から見て、前記第1のプリズムシートのプリズム長さ方向と前記第2のプリズムシートのプリズム長さ方向とのなす角度が15°以下であることを特徴とする面光源装置。
【請求項2】
前記面状光源は、光出射面から出射する光が全体的に広がった指向特性を持つことを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置。
【請求項3】
前記第1のプリズムシート及び前記第2のプリズムシートの各プリズムの屈折率が1.55以上であることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置。
【請求項4】
光出射面から光を出射する面状光源と、前記面状光源の光出射面側に配置したプリズムシートとを備えた面光源装置であって、
前記面状光源の光出射面から出射する光の指向特性は、光出射面に垂直なある平面内において、指向特性のピーク方向が前記光出射面に垂直な方向に対して10°よりも大きな角度をなし、
前記プリズムシートは、前記面状光源と反対方向を向いた面に、頂角が100°以上125°以下で屈折率が1.55以上の一方向に長いプリズムを配列され、プリズム長さ方向を光出射面に垂直な前記平面に垂直な方向に向けて配置されていることを特徴とする面光源装置。
【請求項5】
請求項1または4に記載した面光源装置に対向させて液晶パネルを配置したことを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【公開番号】特開2009−110765(P2009−110765A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280448(P2007−280448)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】