説明

音声再生装置、音声再生制御装置、音声再生装置の制御方法および制御プログラム

【課題】音声ファイルの試聴状態の変化に応じて試聴時間を変更する。
【解決手段】音声再生装置100は、音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部7bと、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部7dと、再生リスト記憶部7dに記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部11と、選択情報入力部11を介して入力された選択情報に基づいて、試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生する再生部8と、外部から入力される音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、試聴時間を設定する試聴時間設定部12と、を備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶媒体に記憶された音声ファイルの再生が可能な音声再生装置、音声再生制御装置、音声再生装置の制御方法および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の大容量の記憶媒体を備え、記憶媒体に記憶された音声ファイルを再生して音声出力する音声再生装置が知られている。記憶媒体には、楽曲ファイル(音声ファイル)を圧縮して記憶することにより大量(例えば、数千曲分)の楽曲ファイルを蓄積することができるようになっている。
この種の音声再生装置の中には、ユーザが記憶媒体に記憶された楽曲ファイルの中から好みの楽曲を何曲か選択して、その再生順序を指定することにより、ユーザの好みの楽曲を集めたプレイリスト(再生リスト)を作成することのできる機能を備えたものがある。さらに、ユーザが好みのアーティスト名や、好みの音楽ジャンル等の抽出条件を指定することにより、自動的に抽出条件に合致した楽曲を集めたプレイリストを作成することができる機能を備えたものもある(例えば、特許文献1参照)。
このように、ユーザの好みの楽曲を集めたプレイリストを予め作成しておけば、ユーザはプレイリストを指定するだけで、ユーザの好みの楽曲を再生させることができる。
【特許文献1】特表2005−526340号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、音声再生装置側でユーザの指定した抽出条件に基づいて自動的にプレイリストが作成された場合、ユーザは作成されたプレイリストにどの様な楽曲が含まれるのかを把握することができない場合がある。また、ユーザが好みの楽曲を選択することによりユーザ自身がプレイリストを作成した場合であっても、作成されたプレイリストの数が増えてくると、ユーザはそれぞれのプレイリストにどの様な楽曲が含まれているのかを把握することが困難になってくる。
そこで、プレイリストに含まれる楽曲をそれぞれ所定の時間ずつ順次再生させて、ユーザに試聴させることにより、ユーザに目的とするプレイリストを選択させることが考えられる。
しかしながら、ユーザによってプレイリストを選択するために必要な試聴時間は異なる。また、車載される音声再生装置では、車両の走行状態等の楽曲ファイルの試聴状態によっては同一のユーザであっても、プレイリストを選択するために必要な試聴時間は異なる。
本発明の課題は、音声ファイルの試聴状態の変化に応じて試聴時間を変更することのできる音声再生装置、音声再生制御装置、音声再生装置の制御方法および制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明の音声再生装置は、音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、前記選択情報入力部を介して入力された選択情報に基づいて、試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生する再生部と、外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定する試聴時間設定部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、選択情報入力部を介して入力された選択情報に基づいて、再生部は試聴対象とする再生リストに含まれる音声ファイルを再生リストに指定される再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生する。そして、試聴時間設定部では、外部から入力される音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、試聴時間を設定する。このため、音声ファイルの試聴状態の変化に応じて、試聴時間を変更することができる。ここで、試聴時間設定部は、例えば現在再生部により再生させている音声ファイルの試聴時間を設定してもよいし、次に再生部に再生させる音声ファイルの試聴時間を設定してもよい。さらに、試聴時間設定部により次に試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルの試聴時間を設定させる構成としてもよい。
【0005】
上記の構成において、前記再生部に現在再生中の音声ファイルの再生を中断させて、他の音声ファイルを再生させるための再生ファイル変更指示の入力を受け付ける再生ファイル変更指示入力部を備え、前記試聴時間設定部は、前記音声ファイルの試聴状態に関する情報として、前記再生ファイル変更指示入力部を介して入力された前記再生ファイル変更指示の入力履歴に関する情報を用いて、前記試聴時間を設定すること、が好ましい。
上記構成によれば、現在再生中の音声ファイルの再生を中断させて、他の音声ファイルを再生させるための再生ファイル変更指示入力するための再生ファイル変更指示入力部が備えられている。試聴時間設定部は、音声ファイルの試聴状態に関する情報として、再生ファイル変更指示入力部を介して入力された再生ファイル変更指示の入力履歴に関する情報を用いて試聴時間を設定する。このため、ユーザが音声ファイルを試聴する際に、再生ファイル変更指示が頻繁に入力されるなど、音声ファイルの試聴状態の変化に応じて試聴時間を変更することができる。
【0006】
上記の構成において、当該音声再生装置が搭載される車両の走行状態を表す車両情報が入力される車両情報入力部を備え、前記試聴時間設定部は、前記音声ファイルの試聴状態に関する情報として、前記車両情報入力部を介して入力される前記車両の走行状態に関する情報を用いて、前記試聴時間を設定すること、が好ましい。
上記構成によれば、車両情報入力部には、音声再生装置が搭載される車両の走行状態に関する情報が入力される。試聴時間設定部は、音声ファイルの試聴状態に関する情報として、車両情報入力部を介して入力された車両の走行状態に関する情報を用いて試聴時間を設定する。このため、ユーザが再生リストを試聴する際に、例えば、車両の走行速度や、一般道を走行中か高速道を走行中などの車両の走行状態が変化した場合には、この走行状態の変化等に応じて試聴時間を変更することができる。
【0007】
上記の構成において、前記車両の走行状態に関する情報には、当該音声再生装置が搭載される車両の経路案内を行うナビゲーション装置における経路案内動作の有無に関する情報が含まれること、が好ましい。
上記構成によれば、前記車両の走行状態に関する情報には、当該音声再生装置が搭載される車両の経路案内を行うナビゲーション装置における経路案内動作の有無に関する情報が含まれる。このため、経路案内動作の有無に応じて試聴時間を変更することができる。
【0008】
本発明の音声再生制御装置は、音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、を備える音声再生装置を制御する音声再生制御装置であって、前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、前記選択情報入力部を介して入力された選択情報に基づいて、前記再生装置に、前記試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生させるための制御信号を送信する制御信号送信部と、外部から前記再生装置における前記音声ファイルの試聴状態に関する情報が入力される試聴状態情報入力部と、外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定する試聴時間設定部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の制御方法は、音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、前記音声ファイルを再生する再生部と、を備える音声再生装置を制御するための音声再生装置の制御方法であって、前記再生部により、前記選択情報に基づいて、前記試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生する過程と、外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定する過程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の制御プログラムは、音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、前記音声ファイルを再生する再生部と、を備える音声再生装置を制御するための制御プログラムであって、前記再生部により、前記選択情報に基づいて、前記試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生させ、外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、音声ファイルの試聴状態が変化した場合に、この試聴状態等に応じて試聴時間を変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
〔第一の実施の形態〕
図1は、本発明の第一の実施の形態に係る音声再生装置100の主要部の構成を示すブロック図である。図1に示す音声再生装置100は、例えば、車両(移動体)に搭載されて使用されるもので、音声ファイルを再生して車室内の音響再生を行う音声再生機能を備えるとともに、車両の経路案内を行う経路案内機能を備えている。本実施の形態では、音声再生装置100は音声ファイルを再生させる際の動作モードとして、後述するプレイリスト(再生リスト)に従って楽曲ファイル(音声ファイル)を順次再生させるプレイリスト再生モードと、プレイリストに含まれる楽曲ファイルを所定の試聴時間ずつ順次再生させて、ユーザにプレイリストの内容をユーザに紹介するプレイリスト試聴モードとを備えている。本実施の形態の音声再生装置100では、このプレイリスト試聴モードにおいて、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて試聴時間が自動的に変更され、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて適切な試聴時間を設定することができるようになっている。ここで、以下に説明するように、楽曲ファイルの試聴状態が変化したか否かは、ユーザの操作内容に関する情報と、車両の走行状態に関する情報に基づいて判別される。
【0013】
以下、音声再生装置100の構成を説明する。
図1に示すように、音声再生装置100は、FM受信部1と、ビーコン受信部2と、GPSユニット3(車両情報入力部)と、ジャイロユニット4(車両情報入力部)と、車両情報取得部5(車両情報入力部)と、外部記憶媒体再生装置6と、情報記憶部7と、記録再生部8(再生部)と、音声出力部9と、表示部10と、操作部11(選択情報入力部、再生ファイル変更指示入力部)と、制御部12(試聴時間設定部)と、ROM13と、DRAM14と、SRAM15とを備えている。
【0014】
FM受信部1は、FM多重放送波を受信し、FM多重放送波に重畳された交通情報(VICS(Vehicle Information Communication)情報)を取得し、取得した交通情報を制御部12に出力するものである。ビーコン受信部2は、ビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号を制御部12に出力するものである。GPSユニット3は、GPS電波を受信し、受信したGPS電波に基づいて検出した車両の現在位置情報を制御部12へ出力するものである。ジャイロユニット4は、ジャイロセンサ(図示略)を備え、ジャイロセンサにより検出した車両の相対的な方位情報および車両の傾斜情報(車両傾斜情報)を制御部12へ出力するものである。
【0015】
車両情報取得部5は、車両側から車両の走行状態等を表す各種信号を取得して制御部12に出力するもので、イルミ信号取得部5aと、車速パルス信号取得部5bとパーキング信号取得部5cとを備えている。
イルミ信号取得部5aは、車両側から入力されるイルミ信号Saを取得して制御部12へ出力する。ここで、イルミ信号Saとは、車両のヘッドライトが点灯された場合に、車両側からイルミ信号取得部5aに入力される信号であり、制御部12は、イルミ信号Saの入力の有無に基づいて車両の周囲の明るさを判別することができる。
車速パルス信号取得部5bは、車両側から入力される車速パルス信号Sbを取得して車両速度情報として制御部12へ出力する。ここで、車速パルス信号Sbとは、タイヤの回転数に基づく信号であり、車両の車速度を表す信号である。
パーキング信号取得部5cは、車両側から入力されるパーキング信号Scを取得して制御部12に出力する。ここで、パーキング信号Scとは、車両のパーキングブレーキが作動した場合に、車両側からパーキング信号取得部5cに入力される信号で、車両が停止したことを示す信号である。
【0016】
外部記憶媒体再生装置6は、制御部12の制御の下、外部記憶媒体に記憶された楽曲ファイルから楽曲データ(音声データ)を読み出して再生し、再生した楽曲データを記録再生部8又は音声出力部9に出力するものである。ここで、外部記憶媒体として楽曲データを楽曲ファイルとして格納したもの(例えば、CD−DA規格に準じた音楽CD、ミニディスク、DVD−Audio等)や、映像データと音声データとを映像ファイルとして格納したもの(例えば、DVD−Video等)を用いることができる。
【0017】
情報記憶部7は、各種情報を記憶するものであり、例えばハードディスク等の磁気記憶媒体を用いて構成される。情報記憶部7には各種情報を格納(記憶)するためのナビゲーションデータ格納部7aと、楽曲格納部7b(音声ファイル記憶部)と、楽曲情報格納部7cと、プレイリスト格納部7d(再生リスト記憶部)と、試聴時間係数格納部7eとが設けられている。
ナビゲーションデータ格納部7aには、地図データ、検索データ、地図関連データ、経路案内用の音声データ等の経路案内に供される各種データが格納される。
【0018】
楽曲格納部7bには、多数の楽曲ファイルが格納される。本実施の形態の音声再生装置100は、記録再生部8により、外部記憶媒体再生装置6において外部記憶媒体に記憶された楽曲ファイルから読みされた楽曲データのデータフォーマットを所定の音声圧縮技術を用いて変換し、データ量を圧縮して楽曲格納部7bに楽曲ファイルを格納する処理を行うことができる。ここで、所定の音声圧縮技術として、例えば、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)、ATRAC(登録商標)(ATRAC、ATRAC3、ATRAC3plus、ATRAC Advanced Lossless)、MP3(MPEG Audio Layer-3)等を用いることができる。この様に、データ量を圧縮して楽曲ファイルを格納することにより、楽曲格納部7bには多数(例えば、数千曲分)の楽曲ファイルを格納することができる。
【0019】
楽曲情報格納部7cには、楽曲格納部7bに格納された多数の楽曲ファイルについて、各楽曲を提供するアーティスト名、アルバム名、曲名、ジャンル、作曲者および再生時間に関する情報と、各楽曲を表す信号波形から算出して数値化された各楽曲の印象値(例えば、楽曲のテンポ、ビート、音数)とが各楽曲ファイルに対応付けられて格納される。
【0020】
プレイリスト格納部7dには、プレイリストが複数格納される。ここで、プレイリストとは、再生すべき一又は複数の楽曲ファイルおよびその再生順序を指定するもので、プレイリストにはこれらの再生すべき楽曲ファイルを特定するための情報や、各楽曲ファイルの格納場所を示す情報や、各楽曲ファイルの再生順序を示す情報等が記述されている。
本実施の形態の音声再生装置100は、プレイリスト作成機能を備えており、ユーザが操作部11を介して楽曲格納部7bに格納された楽曲ファイルの中から好みの楽曲を何曲か選択して、その再生順序を指定することによりユーザの好みの楽曲を集めたプレイリストを作成することができる。また、音声再生装置100はプレイリスト自動作成機能を備えており、ユーザはこのプレイリスト自動作成機能を利用することにより、操作部11を介して好みのアーティスト名や、好みの音楽ジャンル等の抽出条件を指定する操作を行うだけで、抽出条件に合致した楽曲が制御部12により抽出されて、抽出条件に合致した楽曲が集められたプレイリストが自動的に作成される。プレイリスト格納部7dに格納されるプレイリストはこの様な各種の方法により作成されたプレイリストが格納されている。
【0021】
試聴時間係数格納部7eには、上述の試聴時間を算出するときに用いられる各種の試聴時間算出係数を格納するものである。試聴時間係数格納部7eに格納される試聴時間算出係数は、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて値が変化するもので、ユーザの操作内容(入力履歴)に関する情報に基づいて設定されるユーザ操作係数aと、車両の走行状態に関する情報に基づいて設定される車両係数bがある。また、ユーザ操作係数aを設定する際に、ユーザの楽曲ファイルの試聴時間の長短を判定するため予め設定された判定時間t3に関する情報や、車両係数bを設定する際に、車両速度の速さを判定するために予め設定された閾値vに関する情報、現時点において試聴時間として既に設定されている試聴時間t1についても、この試聴時間係数格納部7eに格納される。
本実施の形態のプレイリスト試聴モードでは、現在再生されている楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて、次に再生させる楽曲の試聴時間t2が制御部12により新たに設定されるようになっている。
ここで、試聴時間t2は、上記のユーザ操作係数aおよび車両係数b、現在設定されている試聴時間t1を用いて下記に示す試聴時間算出式(1)により算出される。
t2=(a+b)×t1・・・(1)
【0022】
記録再生部8は、制御部12の制御の下、楽曲格納部7bに格納された楽曲ファイルから楽曲データを読み出して、読み出した楽曲データのデータフォーマットを変換して復号し、復号した楽曲データ信号を音声出力部9に出力する処理を行う。また、上述したように、外部記憶媒体再生装置6から出力される楽曲データのデータフォーマットを変換して圧縮し、圧縮した楽曲データを楽曲ファイル形式で楽曲格納部7bに格納する処理を行う。
【0023】
音声出力部9は、D/Aコンバータ9a、アンプ9bおよびスピーカ装置9cを備えている。音声出力部9は、外部記憶媒体再生装置6又は記録再生部8から入力された楽曲データ信号をD/Aコンバータ9aでデジタル/アナログ変換し、アンプ9bおよびスピーカ装置9cを介して音声として車室内に音響出力する。
【0024】
表示部10は、例えば液晶ディスプレイ装置やEL(Electro Luminescent)ディスプレイ装置等を用いて構成することができ、制御部12の制御の下、地図情報や車両の現在位置情報、交通情報等の経路案内のための情報や、再生中の楽曲の曲名、アーティスト名、再生時間、楽曲ファイルの再生開始時点からの経過時間t等の再生中の楽曲に関する情報等の他、各種操作画面を表示する。表示部10に表示される操作画面として、当該音声再生装置100の動作モードを変更するための操作画面や、再生対象あるいは試聴対象とするプレイリストを選択するためのプレイリスト選択画面等がある。
図2に、再生対象あるいは試聴対象とするプレイリストを選択するためのプレイリスト選択画面を例示する。図2に示すように、プレイリスト選択画面では、画面の略中央位置にユーザにより再生対象あるいは試聴対象として選択することのできるプレイリスト(プレイリスト1〜プレイリスト4)を示すアイコン10a〜10dが所定数(図示例では4つ)表示されている。これらのプレイリストを示すアイコン10a〜10dが表示される領域の一方の側(図示例では正面視において左側)にはプレイリスト変更ボタン10eが表示され、他方の側(図示例では正面視において右側)には楽曲変更ボタン10fが表示される。
但し、図2では、再生対象あるいは試聴対象として選択されたプレイリスト(プレイリスト1)を示すアイコン10aが他のプレイリスト(プレイリスト2〜3)を示すアイコン10b〜10dと比べると、強調されて表示された状態を示している。また、プレイリスト選択画面に表示されるプレイリストの数は特に限定されるものではない。また、アイコン10a〜10dの絵柄は、例えば、プレイリストに含まれる楽曲の種類等(リズムの早い楽曲、バラード等のリズムの遅い楽曲、ラブソング等)に応じて異なる絵柄としてもよく、それぞれの絵柄はプレイリストに含まれる楽曲の内容を表すような絵柄とするとより好ましい。このように、プレイリストの種類に応じてプレイリストを示すアイコンの絵柄を変化させることにより、プレイリストに含まれる楽曲の内容をユーザに想起させやすくすることができる。
【0025】
操作部11は、当該音声再生装置100の筐体(図示略)に設けられる複数の操作ボタンや、上記表示部10の画面上に設けられたタッチパネル(図示略)を備え、これらの操作ボタンやタッチパネルによるユーザの操作を受け付け、ユーザの操作内容に対応する操作情報を制御部12に出力するものである。ユーザは操作部11を介して、プレイリスト再生モード、プレイリスト試聴モードなどの当該音声再生装置100の動作モードの設定や各動作モードにおける各種操作を行うことができる。また、ユーザは操作部11を介して経路案内機能のオン/オフの設定を行うこともできる。
ユーザは、当該操作部11を介して、図2に示すプレイリスト選択画面に表示されたプレイリストを示すアイコン10a〜10dの中から再生対象あるいは試聴対象とするプレイリストを示すアイコンを選択する操作を行うことができ、当該操作に伴って制御部12にはプレイリストの選択情報が操作情報として入力される。
【0026】
また、ユーザは当該操作部11を介して上述のプレイリスト変更ボタン10eを操作することにより、プレイリスト選択画面に表示されるプレイリストを他のプレイリストに変更する操作(以下、「プレイリスト変更操作」という)や、再生対象あるいは試聴対象とするプレイリストを他のプレイリストに変更する操作を行うことができる。
同様に、ユーザは当該操作部11を介して上述の楽曲変更ボタン10fを操作することにより、現在再生対象あるいは試聴対象として選択されているプレイリスト内で再生されている楽曲ファイルを他の楽曲ファイルに変更する操作(以下、「楽曲変更操作」という)を行うことができる。当該操作を行うことにより、制御部12には操作情報として、楽曲変更指示情報が入力される。但し、ユーザは楽曲変更操作を行う際に、現在再生されている楽曲ファイルを再度選択することもできる。また、以下の説明において、楽曲変更操作といった場合に、プレイリスト変更操作を含める場合がある。
【0027】
制御部12は、図示しないCPUおよびその周辺回路を備えて構成される。ROM13には各種制御プログラムが予め記憶される。DRAM14は制御部12の動作メモリとして使用される。SRAM15はバックアップメモリとして使用される。制御部12は、これらの協働によりROM13に格納された各種制御プログラムを実行することで、上記各部を制御して、プレイリスト再生モードにおいて実行されるプレイリスト再生処理、プレイリスト試聴モードにおいて実行されるプレイリスト試聴再生処理、ユーザ操作係数設定処理、車両係数設定処理等の各種の処理を実行する。
また、制御部12は、図示しない計時手段を備え、楽曲ファイルの再生又は試聴が開始される毎に、各楽曲ファイルの再生が開始された時点からの経過時間tを計時する処理を行う。
【0028】
以下、制御部12の制御の下、実行される上記のプレイリスト再生処理、プレイリスト試聴再生処理、ユーザ操作係数設定処理、車両係数設定処理について順に説明する。
まず、図3を参照して、プレイリスト再生処理を説明する。
ここで、ユーザにより再生対象として選択されたプレイリストにはn0曲(但し、n0は正の整数)の楽曲が含まれるものとして、以下、説明する。
プレイリスト再生処理では、図3に示すように、制御部12は、ユーザにより操作部11を介して、再生対象とするプレイリストが選択されたか否かを判別する(ステップS1)。再生対象とするプレイリストが選択された場合(ステップS1:Y)、制御部12は操作部11から入力されるプレイリストの選択情報に基づいて、再生対象として選択されたプレイリストをプレイリスト格納部7dから取得する(ステップS2)。次いで、ステップS2において取得したプレイリストに従って、記録再生部8、音声出力部9等を制御して、プレイリストに記述された再生順序nの楽曲ファイルを楽曲格納部7bから読み出させて、楽曲ファイルの再生を開始させる(ステップS3)。ここで、再生順序nの初期値は「1」である。
【0029】
再生順序nの楽曲ファイルの再生が終了すると(ステップS4:Y)、制御部12は、現在の再生順序nに「1」を加えた値(n+1)を新たな再生順序nとして設定する(n=n+1)(ステップS5)。次いで、制御部12はステップS5において設定された新たな再生順序nがプレイリストに含まれる楽曲数n0を超えたか否かを判別する(ステップS6)。ステップS5において設定される再生順序nがプレイリストに含まれる楽曲数n0を超えるまで(ステップS6:Y)、制御部12は記録再生部8、音声出力部9等によりプレイリストに記述された再生順序に従って楽曲ファイルを再生させる。そして、ステップS5において置き換えられた新たな再生順序nがプレイリストに含まれる楽曲数n0を超えた場合(ステップS6:Y)、制御部12はプレイリスト再生処理を終了する。
【0030】
次に、図4を参照して、プレイリスト試聴再生処理の動作手順を説明する。
ここで、上記と同様に、ユーザにより試聴対象として選択されたプレイリストにはn0曲(但し、n0は正の整数)の楽曲が含まれるものとする。また、制御部12は、上述したように楽曲ファイルの試聴が開始される毎に、計時手段により、楽曲ファイルの再生が開始された時点からの経過時間tを計時するものとする。
図4に示すように、制御部12は、まず、ユーザにより操作部11を介して、試聴対象とするプレイリストの選択操作が行われた否かを判別する(ステップS11)。ステップS11において、試聴対象とするプレイリストの選択操作が行われたと判別した場合(ステップS11:Y)、制御部12は操作部11から入力されるプレイリストの選択情報に基づいて、試聴対象として選択されたプレイリストをプレイリスト格納部7dから取得する(ステップS12)。次いで、ステップS12において取得したプレイリストに従って、記録再生部8、音声出力部9等によりプレイリストに記述された再生順序nの楽曲ファイルの再生を開始させる(ステップS13)。ここで、再生順序nの初期値は「1」である。
【0031】
次に、制御部12は、操作部11から入力される操作情報に基づき、ユーザにより試聴対象とする楽曲を変更する楽曲変更操作が行われたか否かを判別する(ステップS14)。
ステップS14の判別において、試聴対象とする楽曲ファイルを変更する操作が行われたと判別した場合(ステップS14:Y)、制御部12は、試聴時間係数格納部7eから試聴時間算出係数としてユーザ操作係数a、車両係数bおよび現在の試聴時間t1を取得し(ステップS15)、前述した試聴時間算出式(1)を用いて次に再生させる楽曲ファイルの試聴時間t2を算出し(ステップS16)、この新たに算出された試聴時間t2を現在の試聴時間t1に置き換えて(t2=t1)、試聴時間係数格納部7eに格納する(ステップS17)。但し、ステップS14では、ユーザによる楽曲変更ボタン10fの操作により、現在試聴対象としているプレイリスト内における楽曲ファイルの変更操作が行われた場合だけでなく、ユーザによるプレイリスト変更ボタン10eの操作により、現在試聴対象としているプレイリストが他のプレイリストに変更された場合についても、楽曲変更操作が行われたと判断するものとする。
この様に、ステップS17で試聴時間t1を新たに設定した後、制御部12は、記録再生部8、音声出力部9等を制御して、現在再生中の楽曲ファイルの再生を中断させて、試聴対象とする楽曲ファイルをユーザの操作内容に応じて他の楽曲ファイルに変更して、その再生を開始させて(ステップS18)、処理をステップS19に移行する。但し、ステップS14において、プレイリスト変更操作が行われた場合には、ユーザにより試聴対象のプレイリストとして新たに選択されたプレイリストに記述された再生順序n(n=1)の楽曲ファイルの再生を開始させる。
【0032】
一方、ステップS14の判別において、ユーザにより試聴対象とする楽曲を変更する操作が行われていないと判別した場合(ステップS14:N)にも、制御部12は、処理をステップS19へ移行する。
【0033】
ステップS19において、制御部12は試聴時間係数格納部7eから現在設定されている試聴時間t1を取得し(ステップS19)、計時手段により計時されている楽曲ファイルの再生開始時点からの経過時間tが試聴時間t1を経過したか否かを判別する(ステップS20)。
ステップS20の判別において、計時手段により計時された経過時間tが試聴時間t1を経過していないと判別された場合(ステップS20:N)、制御部12は処理をステップS14へ移行し、上記の経過時間tが現在設定されている試聴時間t1を経過したと判別される(ステップS20:Y)まで、制御部12は上記と同様の処理を繰り返す。
【0034】
ステップS20の判別において、現在試聴対象としている楽曲ファイルの再生開始時点からの経過時間tが試聴時間t1を経過した場合(ステップS20:Y)、制御部12は、上述のステップS15〜S17と同様にして、試聴時間係数格納部7eから試聴時間係数(a、b、t1)を取得し(ステップS21)、試聴時間算出式(1)に基づいて試聴時間t2を算出し(ステップS22)、この新たに算出された試聴時間t2を現在の試聴時間t1に置き換えて(t2=t1)、試聴時間係数格納部7eに格納する(ステップS23)。
この様に、ステップS23において試聴時間t1を新たに設定した後、制御部12は、現在の再生順序nに「1」を加えた値(n+1)を用いて再生順序を更新し(n=n+1)(ステップS24)、この新たな再生順序nがプレイリストに含まれる楽曲数noを超えたか否かを判別する(ステップS25)。
ステップS24において設定される再生順序nがプレイリストに含まれる楽曲数n0を超えるまで、制御部12は記録再生部8、音声出力部9等により試聴対象とするプレイリストに記述された再生順序に従って楽曲ファイルをステップS15〜ステップS18の手順に従って設定される試聴時間t1ずつ順次再生させる処理を繰り返し行う。そして、ステップS24において設定された再生順序nが試聴対象のプレイリストに含まれる楽曲数n0を超えた場合(ステップS25:Y)、制御部12はプレイリスト試聴再生処理を終了する。
【0035】
次に、図5を参照してユーザ操作係数設定処理について説明する。
図5のステップS31に示すように、ユーザ操作係数aは、図4に示すステップS14においてユーザにより操作部11を介して楽曲変更操作が行われた場合に行われる処理である。但し、上述したようにユーザが操作部11を介して楽曲変更操作を行う際に、現在再生されている楽曲ファイルと同一の楽曲ファイルがユーザにより再度選択される場合があり、プレイリスト変更操作が行われる場合もある。以下、ユーザ操作係数設定処理の動作手順について説明する。
制御部12は、ユーザの楽曲変更操作に伴って楽曲変更指示情報が入力された場合(ステップS31:Y)、試聴時間係数格納部7eからユーザの楽曲ファイルの試聴時間の長短を判定するために用いる判定時間t3を取得して、現在再生されている楽曲ファイルの試聴時間が十分に長いか否かを判別する(ステップS32)。ここで、現在再生されている楽曲ファイルの試聴時間が十分に長いか否かは、計時手段により楽曲ファイルの再生が開始された時点から楽曲変更指示情報が入力された時点までに計時された経過時間tと判定時間t3とを比較することにより判別される。具体的には、経過時間tが判定時間t3以上である場合、楽曲ファイルの試聴時間は十分に長いと判別され(ステップS32:Y)、経過時間tが判定時間t3未満の場合には否と判別される(ステップS32:N)。
【0036】
ステップS32の判別において、現在再生されている楽曲ファイルの試聴時間が十分に長いと判別された場合(ステップS32:Y)、制御部12は楽曲変更指示情報に基づいて、ユーザにより変更後の楽曲ファイルとして選択された楽曲ファイルが変更前の楽曲ファイルと同一か否かを判別する(ステップS33)。楽曲変更操作により試聴対象の楽曲ファイルが変更された場合(ステップS33:N)、ユーザ操作係数aの変更を行わずに処理を終了する。一方、ステップS33において、ユーザが楽曲変更操作を行って、再度同じ楽曲ファイルを選択した場合(ステップS33:Y)には、制御部12は試聴時間係数格納部7eに格納されているユーザ操作係数aの値を増加させ(ステップS34)、この値を新たなユーザ操作係数aとして試聴時間係数格納部7eに格納し(ステップS35)、処理を終了する。
【0037】
また、ステップS32の判別において、現在再生されている楽曲ファイルの試聴時間が十分に長くないと判別された場合(ステップS32:N)、制御部12は楽曲変更指示情報に基づいて、ユーザにより試聴対象とする楽曲ファイルの変更が行われたか否かを判別する(ステップS36)。ユーザにより変更前と同一の楽曲ファイルが選択されたと判別した場合(ステップS36:N)には、制御部12は上述したステップS34に処理を移行する。これに対して、ユーザにより楽曲ファイルの変更が行われたと判別した場合(ステップS36:Y)、制御部12は試聴時間係数格納部7eに格納されているユーザ操作係数aの値を減少させ(ステップS37)、この値を新たなユーザ操作係数aとして試聴時間係数格納部7eに格納し(ステップS35)、処理を終了する。
【0038】
次に、車両係数設定処理について説明する。
この車両係数設定処理は、当該音声再生装置100がプレイリスト試聴モードで動作している際に、車両の走行状態が変化した場合に逐次行われる。
制御部12は車両の走行状態が変化したか否かを、操作部11、車両情報取得部5、GPSユニット3およびジャイロユニット4を介して取得する車両の走行状態に関する情報に基づいて判別する。ここで、車両の走行状態に関する情報として、経路案内動作の有無に関する情報、車両の周囲の明るさに関する情報、車両速度に関する情報、走行道路に関する情報が挙げられる。
【0039】
具体的には、制御部12は操作部11から入力されるユーザの操作情報に基づき、当該音声再生装置100において経路案内動作が開始(オン)されたと判別した場合、制御部12は試聴時間係数格納部7eに格納された車両係数bの値を増加させる。一方、経路案内動作が終了(オフ)されたと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を減少させる。
【0040】
また、制御部12は、イルミ信号取得部5aを介して入力されるイルミ信号Saの有無に基づいて、消灯状態にあったヘッドライトが点灯されたと判別した場合、制御部12は試聴時間係数格納部7eに格納された車両係数bの値を増加させる。一方、点灯状態にあったヘッドライトが消灯された場合、制御部12は車両係数bの値を減少させる。
【0041】
また、制御部12は、車速パルス信号取得部5bを介して入力される車速パルス信号Sbと、試聴時間係数格納部7eに格納された閾値vとを用いて、現在の車両速度が閾値vとして設定される所定の車両速度よりも速いか否かを判別し、現在の車両速度が閾値vに基づく所定の車両速度を超えたと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を増加させる。一方、所定の車両速度以上で走行していた状態から、現在の車両速度が閾値vに基づく所定の車両速度以下になったと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を減少させる。
【0042】
さらに、制御部12は、車速パルス信号取得部5bを介して入力される車速パルス信号Sbと、試聴時間係数格納部7eに格納された閾値vと、GPSユニット3を介して入力される車両の現在位置情報と、ジャイロユニット4を介して入力される車両の相対的な方位情報および車両傾斜情報とに基づき、現在車両が走行している道路が一般道路であるか高速道路であるかを判別する。そして、制御部12は車両が走行している道路が一般道路から高速道路に変化したと判別した場合、車両係数bの値を増加させる。一方、車両が現在走行している道路が高速道路から一般道路に変化したと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を減少させる。
【0043】
以上説明したように、上記本実施の形態によれば、プレイリスト試聴モードにおいて、ユーザは操作部11を介して入力されたプレイリストの選択情報に基づいて、制御部12の制御の下、記録再生部8、音声出力部9等により試聴対象として選択されたプレイリストに含まれる楽曲ファイルをプレイリストに指定される再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間t1ずつ順次再生する。そして、制御部12では、図4において説明したように、ユーザの楽曲変更操作の内容や、車両の走行状態に関する情報等に基づいて、次に再生させる楽曲ファイルの試聴時間t2を試聴時間算出式(1)を用いて算出し、これを新たな試聴時間t1として設定する。このため、現在再生されている楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて、次に再生させる楽曲ファイルの試聴時間を変更することができる。
【0044】
この際、新たに試聴時間t2を算出する際に用いるユーザ操作係数aは、図5において説明したように、ユーザの楽曲変更操作の内容に応じて増減される。ユーザが現在設定されている試聴時間t1の経過前に試聴対象とする楽曲ファイルを変更するような場合(ステップS36:Y)には、ユーザが現在設定されている試聴時間t1は長いと考えていることが想定されるため、制御部12によりユーザ操作係数aの値が減少されることにより、次に楽曲ファイルを再生させる際の試聴時間(t1=t2)が短く設定される。このような楽曲変更操作が頻繁に行われる場合には、試聴時間を楽曲変更操作が行われる毎に短くすることができ、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じた適切な試聴時間を設定することができる。
また、ユーザが楽曲変更操作により再度同じ楽曲を選択するような場合(ステップS33:YおよびステップS36:N)には、ユーザは現在設定されている試聴時間t1が短いと考えていることが想定されるため、制御部12によりユーザ操作係数aの値が増加されることにより、次に楽曲ファイルを再生させる際の試聴時間(t1=t2)が長く設定される。このように、ユーザの楽曲変更操作の操作内容(再生ファイル変更指示の入力履歴に関する情報)に基づいて、楽曲ファイルの試聴状態が変化したと判別された場合に、試聴時間t1が楽曲ファイルの試聴状態の変化に伴って自動的に変更され、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて適切な試聴時間を設定することができる。
【0045】
同様に、試聴時間t2を算出するために用いられる車両係数bは、車両の走行状態の変化に応じて増減される。車両の走行状態が変化したか否かは、車両の走行状態に関する情報としての経路案内動作の有無に関する情報、車両の周囲の明るさに関する情報、車両速度に関する情報、走行道路に関する情報を用いて判別している。
具体的には、上記実施の形態では経路案内動作の有無に関する情報を用いて、制御部12は経路案内動作が開始されたと判別した場合に車両係数bの値を増加させている。経路案内動作が行われている場合、すなわち、経路案内機能がオンに設定されている場合、ユーザは普段走行しない経路を走行していることが想定される。このため、当該音声再生装置100において経路案内動作が開始された場合、すなわち経路案内機能がオフからオンに設定が変更された場合、制御部12は車両係数bの値を増加させることで、試聴時間算出式(1)を用いて算出する試聴時間t2を経路案内動作が行われていない場合よりも長くすることができ、ユーザに再生対象とするプレイリストを選択するために十分な試聴時間を設定することができる。
【0046】
また、上記実施の形態では、車両の周囲の明るさに関する情報に基づいて、消灯状態にあったヘッドライトが点灯されたと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を増加させている。ここで、消灯されていたヘッドライトが点灯された場合、車両の周囲が暗く変化したことが考えられ、運転の困難性が増加することが予想される。このため、制御部12により車両係数bの値が増加されることにより、次に楽曲ファイルを再生させる際の試聴時間(t1=t2)が長く設定される。このように、車両の周囲の明るさに関する情報に基づいて、ユーザに再生対象とするプレイリストを選択するために十分な試聴時間を設定することができる。
【0047】
また、上記実施の形態では、車両速度に関する情報に基づいて、現在の車両速度が所定の車両速度を超えたと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を増加させている。車両速度が予め設定される所定の車両速度よりも速くなった場合、運転の困難性が増加することが考えられる。このため、制御部12により車両係数bの値が増加されることにより、次に楽曲ファイルを再生させる際の試聴時間(t1=t2)が長く設定される。このように、車両速度に関する情報に基づいて、ユーザに再生対象とするプレイリストを選択するために十分な試聴時間を設定することができる。
【0048】
さらに、上記実施の形態では、走行道路に関する情報に基づいて、現在車両が走行している道路が一般道路から高速道路に変化したと判別した場合、制御部12は車両係数bの値を増加させている。高速道路を走行する際には、一般道路を走行する場合に比して、走行速度が速く、周囲の車両に対する注意を払う必要があるため、運転の困難性が増加することが考えられる。このため、車両が走行する道路が一般道路から高速道路に変化した場合には、制御部12により車両係数bの値が増加されることにより、次に楽曲ファイルを再生させる際の試聴時間(t1=t2)が長く設定される。このように、走行道路に関する情報に基づいて、ユーザに再生対象とするプレイリストを選択するために十分な試聴時間を設定することができる。
【0049】
以上の様に本実施の形態では、多数のプレイリストがプレイリスト格納部7dに格納されており、ユーザがそれぞれのプレイリストにどのような楽曲が含まれているのか把握することが困難な場合であっても、プレイリスト試聴モードにおいて、ユーザ毎に、あるいは同一のユーザであっても楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて適切な試聴時間を設定することができ、プレイリストに含まれる楽曲ファイルを試聴状態の変化に応じて適宜設定される試聴時間ずつ順次再生させて、ユーザに目的とするプレイリストを選択させることができる。
【0050】
以上説明した実施の形態は本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができるのは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、音声再生装置100では、プレイリストに従って楽曲ファイルを再生する構成について説明したが、ユーザ等により作成されたプレイリストに限らず、再生すべき一又は複数の楽曲ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストに従って楽曲ファイルを再生する構成としてもよい。具体的には、1枚の音楽CD(アルバム)に含まれる楽曲ファイルを、アルバムのトラック順に順次再生させる構成としてもよい。この場合、再生対象とするアルバムを選択するために、ユーザに各アルバムに含まれる楽曲を所定の試聴時間ずつアルバムのトラック順に順次試聴させる場合に、上記実施の形態と同様に、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて、各トラックの試聴時間を変更させることができる。また、楽曲格納部7bあるいは外部記憶媒体に記憶されているすべての楽曲ファイルを所定の再生順序で試聴される場合にも適用することができる。
【0051】
以上の説明においては、音声再生機能および経路案内機能を有する車載用の音声再生装置100を例に挙げて説明し、ユーザの楽曲変更操作の内容や車両の走行状態に関する情報を用いて、楽曲ファイルの試聴状態が変化したか否かを判別し、試聴時間を設定する構成について説明したが、ユーザの楽曲変更操作の内容のみを用いて試聴時間を設定してもよいし、車両の走行状態に関する情報のみを用いて試聴時間を設定してもよい。
また、車載用の音声再生装置100に限らず、居室等に設置する音声再生装置に適用してもよい。この場合は、ユーザの楽曲変更操作の内容を反映して、試聴時間を設定する構成とすればよい。
また、音声再生装置は、必ずしも経路案内機能を備える必要はなく、音声再生装置と別体に構成されたナビゲーション装置から、音声再生装置が搭載された車両の走行状態に関する情報が音声再生装置に入力される構成としてもよい。
【0052】
また、上記実施の形態では、楽曲変更操作として、現在試聴対象として選択されているプレイリスト内で楽曲を変更する操作が行われた場合についてのみ説明したが、現在試聴対象として選択されているプレイリストが他のプレイリストに変更された場合にも、上記と同様にして、ユーザ操作係数aを変更するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ステップS16において、次に再生させる楽曲ファイルの試聴時間t2を算出し、楽曲ファイルの試聴状態が変化した場合には、次に再生させる楽曲ファイルの試聴時間を変更する場合を例に挙げて説明したが、本発明は上記態様に限定されるものではない。例えば楽曲ファイルの試聴状態が変化した場合、現在再生部により再生中の楽曲ファイルの試聴時間を変更する構成としてもよいし、次に試聴対象として選択されたプレイリストに含まれる楽曲ファイルの試聴時間を変更する構成としてもよい。
さらに、上記実施の形態では、順次再生される楽曲ファイル毎にそれぞれ試聴時間t1を設定する構成とし、同一のプレイリストに含まれる楽曲ファイルであっても、それぞれに設定される試聴時間t1が変更される構成について説明したが、例えば、プレイリスト毎に試聴時間を設定する構成としてもよい。この場合、図6に示すように、同一のプレイリストに含まれる楽曲ファイルはすべて同一の試聴時間ずつ再生され、楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて、試聴対象のプレイリストが他のプレイリストに変更された場合、この次に試聴対象とするプレイリストに含まれる楽曲ファイルの試聴時間を図6(b)に示す状態から、図6(a)に示すように短く変更したり、図6(b)に示す状態から図(c)に示す状態のように長く変更したりすることができる。
【0053】
〔第二の実施の形態〕
次に、図7を参照して本発明に係る第二の実施の形態を説明する。
図7に示すにおけるは、本発明の第二の実施の形態に係る音声再生制御装置200の主要部の構成を示すブロック図である。
図7に示す音声再生制御装置200は、音声再生装置接続部16を介して、携帯型音声再生装置17を接続することができ、携帯型音声再生装置17が音声再生制御装置200に接続された場合に、音声再生制御装置200から制御情報を携帯型音声再生装置17に出力することにより、携帯型音声再生装置17の楽曲ファイルの再生動作を制御することができるようになっている。
但し、音声再生制御装置200は、図7に示すように、音声再生装置接続部16を備える以外は、第一の実施の形態で説明した音声再生装置100と略同様の構成を有するため、ここでは、音声再生装置100と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0054】
携帯型音声再生装置17は、多数の楽曲ファイルとプレイリストを記憶する記憶装置(図示略)を備え、プレイリストに従って、プレイリストに含まれる楽曲をプレイリストに記述された順序で再生する機能を有している。楽曲ファイルは所定の音声圧縮技術によりデータ量が圧縮されて記憶されており、音声再生制御装置200から音声再生装置接続部16を介して制御情報が入力された場合、制御情報により指定された楽曲ファイルから楽曲データが読み出され、この楽曲データを復号して楽曲データ信号を生成し、この楽曲データ信号が音声再生制御装置200に出力されるようになっている。音声再生制御装置200では、携帯型音声再生装置17から入力された楽曲データ信号を音声出力部9を介して車室内に音響出力する。
【0055】
音声再生制御装置200は、第一の実施の形態と同様にプレイリスト試聴モードを備えている。このプレイリスト試聴モードにおいて、ユーザは操作部11を介して操作を行うことにより、携帯型音声再生装置17の記憶装置に記憶されたプレイリストを試聴対象のプレイリストとして選択することができる。制御部12は、ユーザにより選択されたプレイリストに含まれる楽曲ファイルを、プレイリストに記述される再生順序に従って、制御部12において第一の実施の形態と同様に設定する試聴時間t1ずつ順次再生させるように、携帯型音声再生装置17に対して制御情報を送信する。
すなわち、第二の実施の形態では、携帯型音声再生装置17に対して、音声再生制御装置200から試聴対象とするプレイリストの選択情報を与え、携帯型音声再生装置17に対してプレイリストに含まれる楽曲ファイルを順次再生させる。このとき、制御部12は第一の実施の形態と同様に、試聴時間t2を現在再生されている楽曲ファイルの試聴状態の変化に応じて設定する。そして、携帯型音声再生装置17において順次再生される楽曲ファイルの再生時間が、制御部12において楽曲ファイルが再生される毎に設定される試聴時間t1となるように、音声再生制御装置200から携帯型音声再生装置17に制御情報が送信される。
【0056】
以上説明した第二の実施の形態によれば、著作権保護等の理由により携帯型音声再生装置17に記憶された楽曲ファイルを音声再生制御装置200に対する転送が制限される場合であっても、音声再生制御装置200から携帯型音声再生装置17へ制御情報を送ることによって、第一の実施の形態と同様にプレイリスト試聴モードにおいて、所定の試聴時間ずつプレイリストに含まれる楽曲ファイルを順次再生させることができる。この際、制御部12は、操作部11を介して入力されるユーザの楽曲変更操作の内容や、車両情報取得部5等を介して入力される車両の走行状態に関する入力履歴に関する情報を利用することによって、各楽曲ファイルの試聴時間を適切に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第一の実施の形態の音声再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】表示部10に表示されるプレイリスト選択画面の一例を示すものである。
【図3】プレイリスト再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】プレイリスト試聴再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】ユーザ操作係数設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】プレイリストに含まれる楽曲ファイルの試聴時間の変化を示す図である。
【図7】第二の実施の形態の音声再生制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0058】
3 GPSユニット(車両情報入力部)
4 ジャイロユニット(車両情報入力部)
5 車両情報取得部(車両情報入力部)
5a イルミ信号取得部
5b 車速パルス信号取得部
5c パーキング信号取得部
6 外部記憶媒体再生装置
7 情報記憶部
7a ナビゲーションデータ格納部
7b 楽曲格納部(音声ファイル記憶部)
7c 楽曲情報格納部
7d プレイリスト格納部(再生リスト記憶部)
7e 試聴時間係数格納部
8 記録再生部(再生部)
9 音声出力部
10 表示部
11 操作部(選択情報入力部、再生ファイル変更指示入力部)
12 制御部(試聴時間設定部)
16 音声再生装置接続部
100 音声再生装置
200 音声再生制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、
再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、
前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、
前記選択情報入力部を介して入力された選択情報に基づいて、試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生する再生部と、
外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定する試聴時間設定部と、
を備えたことを特徴とする音声再生装置。
【請求項2】
請求項1記載の音声再生装置において、
前記再生部に現在再生中の音声ファイルの再生を中断させて、他の音声ファイルを再生させるための再生ファイル変更指示の入力を受け付ける再生ファイル変更指示入力部を備え、
前記試聴時間設定部は、前記音声ファイルの試聴状態に関する情報として、前記再生ファイル変更指示入力部を介して入力された前記再生ファイル変更指示の入力履歴に関する情報を用いて、前記試聴時間を設定すること、
を特徴とする音声再生装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の音声再生装置において、
当該音声再生装置が搭載される車両の走行状態を表す車両情報が入力される車両情報入力部を備え、
前記試聴時間設定部は、前記音声ファイルの試聴状態に関する情報として、前記車両情報入力部を介して入力される前記車両の走行状態に関する情報を用いて、前記試聴時間を設定すること、
を特徴とする音声再生装置。
【請求項4】
請求項3記載の音声再生装置において、
前記車両の走行状態に関する情報には、当該音声再生装置が搭載される車両の経路案内を行うナビゲーション装置における経路案内動作の有無に関する情報が含まれること、
を特徴とする音声再生装置。
【請求項5】
音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、を備える音声再生装置を制御する音声再生制御装置であって、
前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、
前記選択情報入力部を介して入力された選択情報に基づいて、前記再生装置に、前記試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生させるための制御信号を送信する制御信号送信部と、
外部から前記再生装置における前記音声ファイルの試聴状態に関する情報が入力される試聴状態情報入力部と、
外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定する試聴時間設定部と、
を備えたことを特徴とする音声再生制御装置。
【請求項6】
音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、前記音声ファイルを再生する再生部と、を備える音声再生装置を制御するための音声再生装置の制御方法であって、
前記再生部により、前記選択情報に基づいて、前記試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生する過程と、
外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定する過程と、
を備えたことを特徴とする音声再生装置の制御方法。
【請求項7】
音声ファイルが複数記憶された音声ファイル記憶部と、再生すべき一又は複数の音声ファイルおよびその再生順序を指定する再生リストが複数記憶された再生リスト記憶部と、前記再生リスト記憶部に記憶された再生リストの中から、ユーザにより試聴対象として選択された再生リストの選択情報の入力を受ける選択情報入力部と、前記音声ファイルを再生する再生部と、を備える音声再生装置を制御するための制御プログラムであって、
前記再生部により、前記選択情報に基づいて、前記試聴対象として選択された再生リストに含まれる音声ファイルを前記再生順序に従ってそれぞれ設定された試聴時間ずつ順次再生させ、
外部から入力される前記音声ファイルの試聴状態に関する情報に基づいて、前記試聴時間を設定させること、
を特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−134786(P2009−134786A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308201(P2007−308201)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】