説明

音声記録装置

【課題】音声記録装置が外部マイクロホンにて収音可能な状態にあることを使用者がより正確に確認することができる。
【解決手段】音声記録装置は、音声入力部110と、検出部202と、制御部130とを、備える。音声入力部110は、接続部203と、音声受付部115とを、有する。接続部203は、外部の収音装置301と接続可能である。音声受付部115は、収音装置301にて収音された音声信号の入力を、受け付ける。検出部202は、接続部203に収音装置301が接続されていることを検出する。制御部130は、検出部202が接続部203に収音装置301が接続されていることを検出するのに応じて、収音装置301にて収音された音声信号の音声レベルを示す情報を、表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、外部マイクロホンを接続可能な音声記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外部マイクロホンの接続が可能であり、外部マイクロホンでの収音が可能な音声記録装置が知られている。このような音声記録装置において、使用者が外部マイクロホンのプラグを挿入し忘れることを防止するための構成が、特許文献1に開示されている。
この従来の音声記録装置では、音声記録装置のマイクロホンジャックへの外部マイクロホンのプラグの挿入の有無が検出され、未挿入である場合はその旨が音声記録装置のビューファインダに表示される。この構成により、外部マイクロホンを未装着のまま、音声が記録されてしまうことを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−177864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の音声記録装置では、使用者は、外部マイクロホンが接続されていることを確認できても、外部マイクロホンがなんらかの理由により収音可能な状態になっていないことを確認できない。例えば、外部マイクロホンが電池駆動方式であり、その電池が消耗していた場合には、外部マイクロホンは収音が行えない。また、電池駆動方式の外部マイクロホンには、電池の消耗を抑制するために電源釦が備えられている場合があるが、使用者が電源釦をオンにし忘れることも考えられる。このような場合、たとえ外部マイクロホンのプラグが音声記録装置に接続されていても、外部マイクロホンは収音を行うことができない。そして、従来の音声記録装置では、使用者は、音声記録装置がこのような状態にあることを確認することができなかった。
ここに開示される技術は、外部マイクロホンにて収音可能な状態にあることを使用者がより正確に確認可能な音声記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに開示される音声記録装置は、音声入力部と、検出部と、制御部とを、備える。音声入力部は、接続部と、音声受付部とを、有する。接続部は、外部の収音装置と接続可能である。音声受付部は、収音装置にて収音された音声信号の入力を、受け付ける。検出部は、接続部に収音装置が接続されていることを検出する。制御部は、検出部が接続部に収音装置が接続されていることを検出するのに応じて、収音装置にて収音された音声信号の音声レベルを示す情報を、表示する。
【発明の効果】
【0006】
ここに開示される技術によれば、音声記録装置が外部マイクロホンにて収音可能な状態にあることを使用者がより正確に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1に係るデジタルカメラ100の正面構成図。
【図2】実施の形態1に係るデジタルカメラ100の背面構成図。
【図3】実施の形態1に係るデジタルカメラ100の上面構成図。
【図4】実施の形態1に係るデジタルカメラ100の電気的構成を示すブロック図。
【図5】実施の形態1に係るデジタルカメラ100の撮影モード時の動作の流れを示すフローチャート。
【図6】実施の形態1に係るデジタルカメラ100のモニタ表示の動作の流れを示すフローチャート。
【図7】実施の形態1に係る表示部190の表示内容を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔実施の形態1〕
実施の形態1のデジタルカメラ100は、内部マイクロホン111と、外部マイクロホン300を接続するジャック203とを備える。デジタルカメラ100は、内部マイクロホン111および外部マイクロホン300のうちいずれか一方で収音し、音声記録を行う。以下、デジタルカメラ100の構成および動作を説明する。
〔1.構成〕
以下、図を用いてデジタルカメラ100の構成を説明する。
〔1−1.デジタルカメラ100の構成〕
図1は、デジタルカメラ100の正面構成図である。デジタルカメラ100は、その正面に鏡筒141およびフラッシュ200を備える。デジタルカメラ100は、その上面にレリーズ釦181、ズームレバー182、電源釦183およびモードダイヤル184などの操作部180、およびシュー201を備える。外部マイクロホン300は、機械的かつ電気的に、デジタルカメラ100と接続可能である。シュー201は、外部マイクロホン300を機械的に固定できる。外部マイクロホン300は、収音部301、収音部301に連結したケーブル302およびケーブル302に連結したプラグ303を備える。プラグ303は、デジタルカメラ100が側面に具備するジャック203と電気的に接続可能である。外部マイクロホン300の収音部301にて収音された音声信号は、ケーブル302、プラグ303およびジャック203を介してデジタルカメラ100の音声処理部115,120等に入力される。
【0009】
図2は、デジタルカメラ100の背面構成図である。デジタルカメラ100は、その背面に中央釦185および十字釦186などの操作部180、および表示部190を備える。
図3は、デジタルカメラ100の上面構成図である。デジタルカメラ100の上面には、マイク孔210が形成されている。デジタルカメラ100は、マイク孔210の下部に、内部マイクロホン111を備える。
図4は、デジタルカメラ100の電気的構成図である。デジタルカメラ100は、画像入力系140、音声入力系110、デジタル画像・音声処理部120、コントローラ130、RAM150、外部記憶媒体160、ROM170、操作部180、表示部190およびスピーカー195を備える。
【0010】
デジタルカメラ100は、外部から得られた情報から画像情報および音声信号を生成する。画像情報は、画像入力系140によって生成される。音声信号は、音声入力系110によって生成される。生成された画像情報および音声信号は、A/D変換され、デジタル画像・音声処理部120で各処理が施された後、メモリカード等の外部記憶媒体160に記録される。外部記憶媒体160に記録された画像情報は、使用者による操作部180の操作を受け付けて、表示部190に表示される。外部記憶媒体160に記録された音声信号は、使用者による操作部180の操作を受け付けて、スピーカー195から出力される。
以下、図1から図4に示す各部の詳細を説明する。
画像入力系140は、鏡筒141、レンズ制御部142、CCDイメージセンサ143およびAFE(アナログ・フロント・エンド)144を備える。
【0011】
鏡筒141は、複数のレンズを有する光学系である。鏡筒141は、レンズ制御部142から通知された制御信号に従って駆動されたモータによって、被写体のフォーカス調節、画角調節、入射する光量調節、手ぶれ補正などを行い、被写体像を形成する。
CCDイメージセンサ143は、鏡筒141を通して形成された被写体像を撮像して画像情報を生成する。CCDイメージセンサ143の受光面には、多数のフォトダイオードが次元的に(マトリクス状に)配列されている。また、各フォトダイオードに対応して、R、GまたはBの原色カラーフィルターが配置されている。R、GおよびBの原色カラーフィルターは、所定の配列構造で配置されている。撮像対象となる被写体からの光は、鏡筒141を通過した後に、CCDイメージセンサ143の受光面に結像される。結像された被写体像は、各フォトダイオードへ入射した光量に応じて、R、GまたはBに仕分けられたそれぞれの色情報に変換される。その結果、被写体像全体を示す画像情報が生成される。各フォトダイオードは、CCDイメージセンサ143の画素に対応する。しかし、各フォトダイオードから実際に出力される色情報は、R、G、Bのいずれかの原色情報である。そのため、各画素のそれぞれで発現させるべき色は、後段のデジタル画像・音声処理部120において、各画素に対応するフォトダイオードおよび、その周辺のフォトダイオードから出力される原色情報(色、光量)に基づき生成される。なお、CCDイメージセンサ143は、デジタルカメラ100が撮影モードにあるとき、一定時間ごとに新しいフレームの画像情報を生成することができる。
【0012】
AFE144では、CCDイメージセンサ143から読み出された画像情報に対して相関二重サンプリングによる雑音抑圧、アナログゲインコントローラによるA/Dコンバータの入力レンジ幅への増幅、A/DコンバータによるA/D変換が施される。その後、AFE144は、画像情報をデジタル画像・音声処理部120に出力する。
音声入力系110は、内部マイクロホン111、ジャック203、検出部202およびアナログ音声処理部115を備える。検出部202は、外部マイクロホン300のプラグ303がジャック203に接続されているかどうかを検出する。検出方法は、機械的な方法でも電気的な方法でもよい。なお、機械的な方法とは、例えば、プラグ303がジャック203に接続されている場合には、プラグ303の先端がスイッチを押下し、検出部202がその押下の状態を検出できるように構成する方法である。電気的な方法とは、例えば、プラグ303がジャック203に接続されているか否かで電気抵抗値が変化するような所定の配線を用意し、検出部202がその電気抵抗値を検出できるように構成する方法である。検出部202によりプラグ303がジャック203に接続されていることが検知されると、アナログ音声処理部115は、外部マイクロホン300の入力を内部マイクロホン111の入力よりも優先して選択して処理する。一方、検出部202によりプラグ303がジャック203に接続されていないことが検知されると、アナログ音声処理部115は、内部マイクロホン111の入力を処理する。つまり、デジタルカメラ100は、外部マイクロホン300が接続されている間は、外部マイクロホン300にて収音を行い、外部マイクロホン300が接続されていない間は、内部マイクロホン111にて収音を行う。従って、アナログ音声処理部115は、外部マイクロホン300および内部マイクロホン111からの音声信号の入力を受け付けることができるが、同じタイミングでは、外部マイクロホン300および内部マイクロホン111のうちいずれか一方からの音声信号のみを処理する。
【0013】
アナログ音声処理部115は、処理した音声信号をA/DコンバータによりA/D変換し、デジタル画像・音声処理部120に出力する。
デジタル画像・音声処理部120は、AFE144から出力された画像情報およびアナログ音声処理部115から出力された音声信号に対して各種の処理を施す。例えば、デジタル画像・音声処理部120は、コントローラ130からの指示に従って、画像情報に対してガンマ補正やホワイトバランス補正、傷補正、符号化処理等を行う。また、デジタル画像・音声処理部120は、コントローラ130からの指示に従って、音声信号に対する各種処理を行う。デジタル画像・音声処理部120は、ハードワイヤードな電子回路で実現してもよいし、プログラムを実行するマイクロコンピュータなどで実現してもよい。デジタル画像・音声処理部120は、コントローラ130などと一体的に1つの半導体チップとして実現してもよい。
【0014】
表示部190は、デジタルカメラ100の背面に配置される。本実施の形態では、表示部190は、液晶ディスプレイである。表示部190は、デジタル画像・音声処理部120にて処理された画像情報に基づく画像を表示する。表示部190が表示する画像には、スルー画像および再生画像などがある。スルー画像は、CCDイメージセンサ143により一定時間ごとに連続的に新たに生成されるフレームの画像である。通常は、デジタルカメラ100が撮影モードに設定されており、かつ静止画撮影を行っていない待機状態、または動画撮影状態にあるときに、デジタル画像・音声処理部120がCCDイメージセンサ143の生成した画像情報からスルー画像を生成する。使用者は、表示部190に表示されるスルー画像を参照することにより、被写体の構図を確認しながら被写体を撮影できる。再生画像は、デジタルカメラ100が再生モードにあるときに、デジタル画像・音声処理部120により生成される。再生画像は、外部記憶媒体160等に記録された高画素の記録画像を、表示部190のサイズに合わせて低画素に縮小した画像である。外部記憶媒体160に記録される高画素の画像情報は、レリーズ釦181が使用者による所定の操作を受け付けた後に、CCDイメージセンサ143が生成した画像情報に基づいてデジタル画像・音声処理部120により生成される。スピーカー195は、外部記憶媒体160に記録された音声信号を出力する。
【0015】
また、表示部190は、内部マイクロホン111又は外部マイクロホン300にて収音されている音声信号の入力状況を示す情報として、内部マイクロホン111又は外部マイクロホン300にて収音されている音声信号の音声レベルをリアルタイムに示すレベルメータ701(図7参照)を表示可能である。音声レベルとは、音声の大小(ボリューム)である。
コントローラ130は、デジタルカメラ100全体の動作を統括制御する。
ROM170は、コントローラ130が実行するための、オートフォーカス制御(AF制御)や自動露出制御(AE制御)、フラッシュ200の発光制御などに関するプログラムの他、デジタルカメラ100全体の動作を統括制御するためのプログラムを格納している。
【0016】
また、ROM170は、音声レベルの選択表示の設定(レベルメータ701の表示又は非表示を選択する設定)を含む、デジタルカメラ100に関する各種設定を記憶する。なお、本実施の形態では、ROM170は、フラッシュROMである。
コントローラ130は、ハードワイヤードな電子回路で実現してもよいし、プログラムを実行するマイクロコンピュータなどで実現してもよい。また、コントローラ130は、デジタル画像・音声処理部120などと一体的に1つの半導体チップとして実現してもよい。また、ROM170は、コントローラ130の外部に(コントローラ130とは別体として)存在している必要はなく、コントローラ130の内部に組み込まれていてもよい。
RAM150は、デジタル画像・音声処理部120およびコントローラ130のワークメモリとして機能する。RAM150は、SDRAMやフラッシュメモリなどで実現できる。RAM150は、画像情報および音声信号などを記録するための内部メモリとしても機能する。
【0017】
外部記憶媒体160は、内部にフラッシュメモリ等の不揮発性の記録部を備えた外部メモリである。外部記憶媒体160は、デジタル画像・音声処理部120で処理される画像情報および音声信号などのデータを記録可能である。
操作部180は、デジタルカメラ100の外装に配置される操作釦や操作ダイヤルなどの操作インターフェースの総称である。操作部180は、使用者による操作を受け付ける。例えば、図1、図2および図3に示したレリーズ釦181、ズームレバー182、電源釦183、モードダイヤル184、中央釦185および十字釦186などがこれにあたる。操作部180は、使用者による操作を受け付けると、コントローラ130に種々の動作を指示する信号を通知する。
レリーズ釦181は、半押し状態と全押し状態の二段階に遷移する押下式釦である。レリーズ釦181が使用者により半押しされると、コントローラ130は、AF(Auto Focus)制御および/またはAE(Auto Exposure)制御などを実行し、撮影条件を決定する。AF制御においては、デジタル画像・音声処理部120が画像情報の所定領域におけるコントラスト値を算出し、これに基づいてコントローラ130がレンズ制御部142を通じて鏡筒141を駆動させ、コントラスト値が最大になるようにフィードバック制御を行う。AF制御の結果、コントローラ130は、AF制御対象の被写体までの焦点距離を得ることができる。また、AF制御の結果、鏡筒141は、AF制御対象の被写体像をCCDイメージセンサ143に結像させることができる。続いて、レリーズ釦181が使用者により全押しされると、コントローラ130は、全押しのタイミングに撮像された画像情報を外部記憶媒体160などに記録する。
【0018】
ズームレバー182は、画角調節についての広角端と望遠端を有するレバーである。ズームレバー182は、使用者による操作が解除されると、中央位置に自動的に復帰する自己復帰式のレバーである。ズームレバー182は、使用者により操作されると、コントローラ130に鏡筒141を駆動させるよう指示する信号を通知する。すわなち、使用者がズームレバー182を広角側に移動させると、コントローラ130は、レンズ制御部142を介して被写体像を広角で捉えられるように鏡筒141を駆動する。同様に、使用者がズームレバー182を望遠側に移動させると、コントローラ130は、レンズ制御部142を介して被写体像を望遠で捉えられるように鏡筒141を駆動する。
電源釦183は、デジタルカメラ100の各部への電力供給をON/OFFするためのスライド式釦である。電源OFF時に電源釦183が使用者により右方にスライドされると、コントローラ130は、デジタルカメラ100の各部に電力を供給し、各部を起動させる。電源ON時に電源釦183が使用者により左方にスライドされると、コントローラ130は、デジタルカメラ100の各部への電力供給を停止する。
【0019】
モードダイヤル184は、回転式のダイヤルである。モードダイヤル184が使用者により回転されると、コントローラ130は、デジタルカメラ100の動作モードを、モードダイヤル184の現在の回転位置に対応する動作モードに切り替える。動作モードとは、例えば、オート撮影モード、マニュアル撮影モード、シーン選択モード、再生モードなどである。なお、オート撮影モード、マニュアル撮影モードおよびシーン選択モードを、総称して撮影モードと呼ぶものとする。
中央釦185は、押下式釦である。デジタルカメラ100が撮影モードあるいは再生モードにあるときに、中央釦185が使用者により押下されると、コントローラ130は、表示部190にメニュー画面を表示する。メニュー画面とは、使用者に様々な撮影条件および再生条件を設定させるための画面である。メニュー画面上で使用者により各種条件の設定項目の値が選択されている状態で中央釦185が押下されると、その設定項目がその値に決定される。決定された設定は、ROM170に記憶される。
【0020】
十字釦186は、上下左右方向に設けられた4つの押下式釦を備える。使用者は、十字釦186のいずれかの方向の釦を押下することにより、メニュー画面上に表示される各種条件の設定項目の値を選択することができる。
フラッシュ200は、キセノン管と、コンデンサと、昇圧回路と、発光トリガ回路とを備える。昇圧回路は、コントローラ130からの制御信号に従って、コンデンサに高電圧を印加する。発光トリガ回路は、コントローラ130からの制御信号に従って、印加充電されたコンデンサの高電圧を放電させて、キセノン管内のキセノンガスを瞬間的に発光させる。発光トリガ回路は、コンデンサの高電圧を撮影と同期して放電させる。これにより、デジタルカメラ100は、発光された被写体を撮影することができる。すなわち、フラッシュ200が被写体に対して撮像時に瞬間的に発光することによって、被写体の明るさを補った撮影ができる。なお、フラッシュ200の発光には、プリ発光と本発光がある。プリ発光は、フラッシュ発光による被写体からの反射光量の度合に基づいて被写体までの距離を判定し、判定結果に応じて撮影時のフラッシュ200の発光量を求めるための、撮影事前の発光である。本発光は、プリ発光により求められた発光量により、撮影のタイミングと同期して実行される発光である。
【0021】
〔1−2.本発明との対応関係〕
外部マイクロホン300は、本発明の外部の収音装置の一例である。ジャック203は、本発明の接続部の一例である。アナログ音声処理部115は、本発明の音声受付部の一例である。音声入力系110は、本発明の音声入力部の一例である。検出部202は、本発明の検出部の一例である。コントローラ130は、本発明の制御部の一例である。レベルメータ701は、本発明の収音装置からの音声信号の入力状況を示す情報の一例である。内部マイクロホン111は、本発明の内蔵の収音部の一例である。操作部180は、本発明の設定部の一例である。表示部190は、本発明の表示部の一例である。デジタルカメラ100は、本発明の音声記録装置の一例である。
〔2.動作〕
続いて、本実施の形態1に係るデジタルカメラ100の撮影モード時の動作について説明する。デジタルカメラ100は、撮影モードにおける待機状態または動画撮影中である動画撮影状態において、スルー画像を表示部190に表示する。デジタルカメラ100は、外部マイクロホン300が接続されている間、外部マイクロホン300にて収音される音声信号の音声レベルを示す情報であるレベルメータ701を、音声レベルの選択表示の設定(レベルメータ701の表示又は非表示を選択する設定)に関わらず表示する。一方、デジタルカメラ100は、外部マイクロホン300が接続されていない間は、内部マイクロホン111にて収音される音声信号の音声レベルを示す情報であるレベルメータ701を、音声レベルの選択表示の設定に応じて表示する。以下では、図5から図7を用いて、まず撮影モード時の全体的な動作の流れについて説明し、次にモニタ表示の動作の流れについて説明し、次に表示部190の表示内容について説明する。
【0022】
図5は、デジタルカメラ100の撮影モード時の全体的な動作の流れを示すフローチャートである。電源釦183が操作されて電源が投入されると、デジタルカメラ100は撮影モードに入る。また、デジタルカメラ100は、モードダイヤル184が操作されて再生モードから撮影モードに切り換える指示が出された場合にも、撮影モードに入る。撮影モードに入ると、図5に示す処理が開始する。ステップS501において、コントローラ130は、表示部190に、デジタル画像・音声処理部120が出力するスルー画像を表示する。また、コントローラ130は、必要に応じて、デジタル画像・音声処理部120が出力する音声信号の音声レベルを判断し、音声レベルを示すレベルメータ701を表示部190に表示する。ここでいう音声レベルとは、内部マイクロホン111又は外部マイクロホン300にて収音された音声信号の音声レベルである。つまり、コントローラ130は、内部マイクロホン111又は外部マイクロホン300を介してアナログ音声処理部115に入力される音声信号の入力状況を判断する。ステップS501のモニタ表示の動作の詳細については、後述する。次に、ステップS502において、コントローラ130は、レリーズ釦181が押下されたかどうかを判定する。ステップS502においてレリーズ釦181が押下されたと判定されると、ステップS504の撮影動作が実行される。ステップS502においてレリーズ釦181が押下されていないと判定されると、ステップS503で撮影モードが判定される。ステップS503では、コントローラ130が、現在の動作モードが撮影モードかどうかを判定する。ステップS503において動作モードが撮影モードであると判定されると、撮影モード時の動作の始点であるステップS501に戻る。ステップS503において動作モードが撮影モードでないと判定されると、撮影モード時の動作が終了する。
【0023】
図6は、図5のフローチャートに記載のモニタ表示(ステップS501)の動作の流れを示すフローチャートである。ステップS601において、コントローラ130は、デジタル画像・音声処理部120が出力するスルー画像を表示部190に表示する。ステップS602において、コントローラ130は、外部マイクロホン300のプラグ303がジャック203に接続されているかどうかを、検出部202の検出結果により判定する。ステップS602において、プラグ303がジャック203に接続されている、すなわちデジタルカメラ100に外部マイクロホン300が接続されていると判定されると、ステップS603が実行される。上記のとおり、検出部202が、プラグ303がジャック203に接続されていることを検知したとき、アナログ音声処理部115は、外部マイクロホン300の入力を内部マイクロホン111の入力よりも優先して選択して処理する。したがって、ステップS602の直後にステップS603が実行されるときの、デジタル画像・音声処理部120から出力される音声信号は、外部マイクロホン300によって収音されたものである。ステップS603において、コントローラ130は、デジタル画像・音声処理部120が出力する音声レベルを示すレベルメータ701を、スルー画像に重ねて表示部190に表示する。つまり、デジタルカメラ100に外部マイクロホン300が接続されている間、デジタルカメラ100は、音声レベルの選択表示に関する設定内容に関わらず、レベルメータ701を表示部190に表示する。
【0024】
ステップS602において、プラグ303がジャック203に接続されていない、すなわちデジタルカメラ100に外部マイクロホン300が接続されていないと判定されると、ステップS604が実行される。上記のとおり、検出部202が、プラグ303がジャック203に接続されていないことを検知したとき、アナログ音声処理部115は、内部マイクロホン111の入力を選択して処理する。したがって、ステップS604の直後にステップS603が実行されるときの、デジタル画像・音声処理部120から出力される音声信号は、内部マイクロホン111によって収音されたものである。ステップS604において、コントローラ130は、ROM170に記憶されているデジタルカメラ100の設定内容を参照し、音声レベルの選択表示の設定がONであるかどうかを判定する。ステップS604において音声レベルの選択表示の設定がONであると判定されると、ステップS603が実行される。ステップS603において、コントローラ130は、デジタル画像・音声処理部120が出力する音声レベルを示すレベルメータ701を表示部190に表示する。ステップS604において、音声レベルの選択表示の設定がONでないと判定されると、ステップS605が実行される。ステップS605において、コントローラ130は、デジタル画像・音声処理部120が出力する音声レベルを示すレベルメータ701を表示部190に表示しないようにする。つまり、ステップS605において、コントローラ130は、表示部190にレベルメータ701が現在表示されている場合には、レベルメータ701を消灯させ、表示されていない場合には、何もしない。ステップS603におけるレベルメータ701を表示する処理、もしくは、ステップS605におけるレベルメータ701を表示しない処理、のどちらかの処理が終了したら、モニタ表示の動作は終了する。つまり、デジタルカメラ100に外部マイクロホン300が接続されていないとき、デジタルカメラ100は、使用者による設定内容に応じてレベルメータ701を表示部190に表示するかどうか判断する。
【0025】
図7は、表示部190の表示内容を示す図である。撮影モード時、表示部190は、デジタル画像・音声処理部120が出力するスルー画像を表示すると同時に、デジタル画像・音声処理部120が出力する音声信号の音声レベルを示すレベルメータ701を表示することが出来る。コントローラ130によるレベルメータ701を表示するか表示しないかの判断は、図6に示すモニタ表示の動作で決定する。図6に示すモニタ表示の動作で、ステップS605に遷移して、コントローラ130がレベルメータ701を表示部190に表示しないことを決定すると、図7(A)のようにレベルメータ701は表示部190に表示されない。図6に示すモニタ表示の動作で、ステップS603に遷移して、コントローラ130がレベルメータ701を表示部190に表示することを決定すると、図7(B)のようにレベルメータ701は表示部190に表示される。
【0026】
音声レベルの選択表示の設定がONとなるかOFFとなるかは、次のように決定される。使用者が中央釦185を押下する等の所定の操作を行うと、デジタルカメラ100は、各種設定項目の値の変更を受け付けるモードに入り、表示部190にメニュー画面が表示される。次に、使用者は、十字釦186を押下する等の所定の操作を行って、音声レベルの選択表示に関する設定項目の値が管理されている階層にアクセスする。そして、使用者は、さらに十字釦186を押下する等の所定の操作を行って、音声レベルの選択表示の設定をONにするかOFFにするかを切り替える。使用者により設定された内容は、ROM170に記憶される。つまり、十字釦186および中央釦185等の操作部180は、レベルメータ701を表示するか否かの設定の入力を受け付けるユニットである。
〔3.まとめ〕
以上のように、検出部202により外部マイクロホン300がデジタルカメラ100に電気的に接続されたことが検出されると、ROM170に記憶されている音声レベルの選択表示の設定によらず、コントローラ130が音声レベルを示すレベルメータ701を表示部190に表示する。これにより、使用者は、外部マイクロホン300により収音されている音声信号の音声レベルを即座に(つまり、リアルタイムに)確認することが出来る。
【0027】
外部マイクロホン300が故障している等のなんらかの理由により収音ができない場合、音声レベルを示すレベルメータ701が動かないので、使用者は音声記録が出来ていないことを即座に確認することが出来る。ケーブル302が断線してマイクロホン300の音声信号がデジタルカメラ100に入力されていない場合も同様に、使用者は音声記録が出来ていないことを即座に確認することが出来る。外部マイクロホン300が、デジタルカメラ100に格納された電池とは別の電池で駆動するタイプであり、且つ、その電池が入っていないか若しくはその電池が消耗している場合も同様に、使用者は音声記録が出来ていないことを即座に確認することが出来る。外部マイクロホン300が、デジタルカメラ100とは別の電源釦で電源のONとOFFとを切り替えるタイプであり、且つ、その電源がOFFである場合も同様に、使用者は音声記録が出来ていないことを即座に確認することが出来る。以上のように、ここに開示される技術は、使用者が音声記録が出来ていないことに気づかずに撮影することの防止に役立つ。従って、使用者は、デジタルカメラ100が外部マイクロホン300にて収音可能な状態にあるか否かを正確に判断することができる。
【0028】
〔他の実施の形態〕
本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の実施形態が考えられる。以下、本発明の他の実施の形態について記載する。
(1)
上記実施の形態において、音声信号の入力状況を示す情報として、表示部190に音声信号の音声レベルを示すレベルメータ701を表示するものとしたが、音声信号の入力状況を示す情報の表示の態様は、これに限定されない。例えば、音声信号の入力状況を示す情報の表示の態様は、無音状態以外であるときに、音声が入力されていることを示すアイコンが表示される態様であってもよい。
(2)
上記実施の形態において、デジタルカメラ100は、鏡筒141が固定された構成を有するものとした。しかし、鏡筒141がデジタルカメラ100に対して交換可能であってもよい。
【0029】
(3)
上記実施の形態において、外部マイクロホン300は、シュー201に機械的に固定されるものとした。しかし、外部マイクロホン300による収音時に、外部マイクロホン300がシュー201、ひいてはデジタルカメラ100に固定されている必要はなく、外部マイクロホン300がデジタルカメラ100に電気的に接続され、外部マイクロホン300にて収音されている音声信号をデジタルカメラ100に入力できればよい。
(4)
上記実施の形態において、外部マイクロホン300にて収音された音声信号は、電気的に接続されたプラグ303およびジャック203を経由して、デジタルカメラ100に入力されるものとしたが、次のように変更してもよい。
【0030】
すなわち、シュー201が電気接続用の端子を備える。外部マイクロホン300は、シュー201に機械的に固定されるのと同時に、この端子に電気接続される。外部マイクロホン300は、この端子を経由して音声信号をデジタルカメラ100に入力する。検出部202は、外部マイクロホン300がシュー201に機械的に固定(接続)されたこと、またはこの端子に電気的に接続されたことを検出する。
(5)
上記実施の形態において、外部マイクロホン300は、デジタルカメラ100と有線接続されるものとした。しかし、外部マイクロホン300は、音声信号をデジタルカメラ100に有線接続を介して入力する必要はなく、無線接続を介して入力してもよい。その場合、例えば、外部マイクロホン300は、マイク側通信部を備える。また、音声入力系110は、カメラ側通信部(接続部の一例)を備える。マイク側通信部とカメラ側通信部との間で無線接続が確立されると、デジタルカメラ100は、外部マイクロホン300により収音される音声信号の受信を開始する。また、無線接続が確立されると、検出部202が、外部マイクロホン300がデジタルカメラ100に接続されたことを検出する。以後の処理は、上記実施の形態と同様である。
【0031】
(6)
上記実施の形態において、デジタル画像・音声処理部120およびコントローラ130は、各々上記のような機能および構成を有するものとして説明したが、各々の持つ機能および構成の一部が他方に含まれるような構成としてもよい。
(7)
上記実施の形態において、CCDイメージセンサ143を、撮像素子の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、CMOSイメージセンサや、NMOSイメージセンサなど、他の撮像素子であっても本発明に適用可能である。
(8)
上記実施の形態において、本発明をデジタルカメラ100に適用した例を説明したが、本発明は、音声信号を扱うことができさえすれば、画像情報を扱うことができないその他の装置にも適用可能である。例えば、本発明は、内部マイクロホンを備え、外部マイクロホンを接続可能であるボイスレコーダのような音声記録装置にも同様に適用可能である。また、本発明は、内部マイクロホンを備えていない音声記録装置にも同様に適用可能である。
【0032】
(9)
上記実施の形態において、表示部190は、液晶ディスプレイであるものとしたが、本発明はこれに限定されない。表示部190は、例えば、LEDランプであってもよい。そして、LEDランプの点灯数、色等により、音声信号の入力状況が示されるようになっていてもよい。
(10)
上記実施の形態では、図5および図6のフローチャートが示すとおり、外部マイクロホン300のプラグ303がデジタルカメラ100のジャック203に一度接続されると、当該接続が解除されない限り、レベルメータ701が表示され続けるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、プラグ303がジャック203に接続されると、一旦表示部190上にレベルメータ701が表示されるものの、その後、使用者が手動でレベルメータ701を消灯できるようにしてもよい。その場合、使用者が手動でレベルメータ701を消灯させた後、プラグ303がジャック203に再接続されると、再び表示部190上にレベルメータ701が表示されるようにすることが好ましい。言い換えると、プラグ303がジャック203に接続される度に、その後手動で消灯させることが可能であるにしても、一旦、表示部190上にレベルメータ701が表示されるようにすることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
ここに開示される技術によれば、音声記録装置が外部マイクロホンにて収音可能な状態にあることを使用者がより正確に確認することができる。従って、ここに開示される技術は、デジタルカメラだけでなく、ムービーカメラ、携帯電話、ボイスレコーダなど、外部マイクロホンを用いて音声データの記録を行う他の種類の音声記録装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0034】
100 デジタルカメラ
110 音声入力系
111 内部マイクロホン
115 アナログ音声処理部
120 デジタル画像・音声処理部
130 コントローラ
140 画像入力系
141 鏡筒
142 レンズ制御部
143 CCDイメージセンサ
150 RAM
160 外部記憶媒体
170 ROM
180 操作部
181 レリーズ釦
182 ズームレバー
183 電源釦
184 モードダイヤル
185 中央釦
186 十字釦
190 表示部
195 スピーカー
200 フラッシュ
202 検出部
203 ジャック
210 マイク孔
300 外部マイクロホン
301 収音部
302 ケーブル
303 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の収音装置と接続可能な接続部と、前記収音装置にて収音された音声信号の入力を、受け付ける音声受付部とを、有する音声入力部と、
前記接続部に前記収音装置が接続されていることを検出する検出部と、
前記検出部が前記接続部に前記収音装置が接続されていることを検出するのに応じて、前記収音装置にて収音された前記音声信号の音声レベルを示す情報を、表示する制御部と、
を備えた音声記録装置。
【請求項2】
表示部、
をさらに備え、
前記制御部は、前記収音装置にて収音された前記音声信号の音声レベルを示す情報を、前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の音声記録装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記接続部と前記収音装置とが通信接続されていることを検出する、
請求項1又は2に記載の音声記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−85277(P2012−85277A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187300(P2011−187300)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【分割の表示】特願2011−527111(P2011−527111)の分割
【原出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】