説明

音楽再生装置

【課題】コンテンツデータを読み込む際の音質劣化を回避しつつ、再生の待ち時間が長くならないコンテンツ再生装置を提供する。
【解決手段】所定の順番で再生される複数のコンテンツデータが格納される第1格納手段と、前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される第2格納手段と、前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して再生する、コンテンツデータ再生手段とを備えており、次に再生されるべきデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のデータが格納されているか判断し、次以降に再生されるべき所定の数のデータが格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のデータの次に再生されるべきデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置に関し、特に、複数のコンテンツのコンテンツデータが格納されている第1格納手段からコンテンツデータを第2格納手段に読み込んだ上で、コンテンツデータの再生を行うコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小型のハードディスクドライブを備えた音楽再生装置が広く普及してきている。ハードディスクドライブは、フラッシュメモリなどと比べて大容量であり、ビットあたりの単価が安いというメリットがある。一方では、ハードディスクドライブは、フラッシュメモリなどと比べて、消費電力が大きいという特徴がある。
【0003】
特に、ハードディスクドライブは、ハードディスクドライブのディスクの回転始動時に大きな電力が瞬間的に必要となり、その際、音楽再生装置の電源の電圧が変動しやすくなるという特性を備えている。ハードディスクドライブの起動による電源の電圧変動が大きい場合、このハードディスクドライブと同じ系列に接続されている回路は、電圧変動の影響を受けることとなる。すなわち、ハードディスクドライブと同じ電源を使用している回路や、その電源を元にレギュレータICなどで別の電圧を作って使用している回路などは、電圧変動の影響を受けることになる。
【0004】
特にアナログ形式の音楽信号は、電源電圧が変動すると、この変動がそのまま音楽信号にノイズとして載りやすい。また、ユーザにとって、はっきりとしたノイズと認識できなくとも、再生している音楽の音質が落ちてしまうこともある。このような事態を回避するためには、電源ラインに十分な容量のコンデンサを設けることも考えられる。
【0005】
例えば、特開2006−94677号公報(特許文献1)に開示されている音楽再生装置では、電源ラインの電圧が変動しないような状況下では電源ラインに設けられたコンデンサに蓄電をし、逆に、電源ラインの電圧が変動しそうな状況下では、このコンデンサに蓄積された電圧を電源として使用して、音質の劣化を回避している。しかし、このように電源ラインにコンデンサを設ける場合、実装面積やコストが増加してしまうという問題が生じる。また、この制御を行うための検出回路や制御回路も必要となり、実装面積やコストのさらなる増大を招いてしまう。このため、電源ラインに大きな容量のコンデンサを設けるのも、小型の音楽再生装置では、得策ではない。
【0006】
図1は、電源ラインにこのような大きなコンデンサが設けられていない従来の音楽再生装置における、音楽データの読み込みタイミングと再生のタイミングとを説明するための図である。
【0007】
この図1に示すように、音楽再生装置は、1曲目の再生の前に、ハードディスクドライブから音楽データをRAMに読み込み、再生を行う。2曲目の音楽データは1曲目が再生されている最中に、ハードディスクドライブからRAMに読み込む。3曲目以降の音楽データも同様に、前の曲の再生が行われている間に、ハードディスクドライブからRAMに読み込む。しかし、ハードディスクドライブのディスクの回転が節電のために停止している場合、曲の再生中でハードディスクドライブにアクセスしようとすると、このディスクの回転を開始させなければならない。ところが、ハードディスクドライブを起動しようとすると、上述したように、電源ラインに電圧変動が生じ、音質の劣化が生じるのである。
【0008】
また、図2に示すように、1曲目の再生が終了してから、2曲目の音楽データをハードディスクドライブからRAMに読み込み、2曲目の再生を行う手法も考えられる。このようにすれば、音楽再生中の電圧変動は回避することができるが、1曲目の再生が終了してからハードディスクドライブを起動して、2曲目の音楽データを読み込むので、2曲目の再生が開始するまでの時間が長くなり、1曲目と2曲目の曲間が空いてしまい、ユーザに長い待ち時間が生じてしまうという問題が発生する。
【0009】
このような問題は、音楽以外の他のコンテンツのコンテンツデータを再生する、コンテンツ再生装置でも同様に発生する。
【特許文献1】特開2006−94677号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、コンテンツデータを読み込む際の音質劣化を回避しつつ、コンテンツとコンテンツの間の待ち時間が長くならないようにしたコンテンツ再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明に係るコンテンツ再生装置は、
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置であって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断する、判断手段と、
前記判断手段で、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納する、第1読み込み手段と、
前記判断手段で、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納する、第2読み込み手段と、
をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
この場合、前記第1読み込み手段及び前記第2読み込み手段において、所定の数のコンテンツのコンテンツデータが、前記第2格納手段に格納しきれない場合でも、前記コンテンツデータ再生手段は、次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始するようにしてもよい。
【0013】
また、再生すべきコンテンツの順番をリスト化したプレイリストを保持する、プレイリスト保持手段を、さらに備えており、
前記プレイリストに基づいて、前記第1読み込み手段及び前記第2読み込み手段は、コンテンツの再生されるべき順番を特定するようにしてもよい。
【0014】
また、前記コンテンツデータは音楽データであり、
前記第1格納手段は、書き換え可能な不揮発性記憶装置により構成されており、前記第2格納手段は、揮発性記憶装置により構成されているとともに、
当該コンテンツ再生装置は、1つの音楽データの再生が終了した後、次の音楽データの再生が開始されるまでの間に、所定の期間、無音状態を生成するミュート回路をさらに備えるようにしてもよい。
【0015】
また、前記第1読み込み手段は、次の次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込んで、前記第2格納手段に格納し、
前記第2読み込み手段は、次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータと、さらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込んで、前記第2格納手段に格納するようにしてもよい。
【0016】
本発明に係るコンテンツ再生装置の制御方法は、
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置の制御方法であって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明に係るプログラムは、
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置を制御するためのプログラムであって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
をコンテンツ再生装置に実行させることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る記録媒体は、
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置を制御するためのプログラムが記録された記録媒体であって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
をコンテンツ再生装置に実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0020】
図3は、本実施形態に係る音楽再生装置10の全体構成を説明するためのブロック図である。この図3に示す音楽再生装置10は、コンテンツデータの再生を行うコンテンツ再生装置の一例である。
【0021】
この図3に示すように、音楽再生装置10は、CPU(Central Processing Unit)30と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)34と、ハードディスクドライブ36とを備えており、これらは内部バス20を介して相互に接続されている。
【0022】
CPU10は、音楽再生装置10の全体的な制御を行う回路であり、本実施形態では、特に、後述する音楽再生処理を実行する。ハードディスクドライブ36は、書き換え可能な不揮発性記録装置の一例であり、本実施形態では、音楽データが、このハードディスクドライブ36に格納されて保持される。どのような音楽データがどのような形式で格納されるかは、ユーザの任意である。また、本実施形態では、この音楽データは、何らかの形式でデータ圧縮されて、格納されているが、音楽データは必ずしもデータ圧縮されている必要はない。
【0023】
ROM34は、書き換え不可能な不揮発性記録装置の一例であり、本実施形態では、このROM34に、音楽再生装置10を制御するための様々なプログラムが格納されて保持される。このROM34に格納されているプログラムは、最終的にCPU30に読み込まれて実行される。
【0024】
RAM32は、揮発性記録装置の一例であり、本実施形態では、このRAM32に、ハードディスクドライブ36に格納されている音楽データが、曲単位で読み込まれて格納され、保持される。そして、このRAM32に格納されている音楽データを、CPU30が読み込んで、再生に向けて必要な処理を行う。
【0025】
さらに、音楽再生装置10は、デジタル音声信号処理部40と、デジタルボリューム42と、デジタル/アナログコンバータ44と、増幅回路46と、ミュート回路50A、50B、50Cと、出力端子60A、60B、60Cとを備えている。
【0026】
デジタル音声信号処理部40は、例えばDSP(Digital Signal Processor)により構成されており、CPU30から出力されたデータ圧縮されている音楽データを受信し、これを伸張する。
【0027】
続いて、この伸張された音楽データは、デジタルボリューム42に入力される。このデジタルボリューム42では、設定されているボリューム値に応じて、この音声データのボリュームを減衰する。本実施形態においては、デジタルボリューム42のボリューム値は、複数の段階にデジタル的に区分されており、ソフトウェアによりユーザが適宜、設定変更可能である。設定されているボリューム値は、CPU30からデジタルボリューム42に伝達される。
【0028】
デジタルボリューム42から出力されたデジタル形式の音楽データは、デジタル/アナログコンバータ44でアナログ形式の音楽信号に変換され、アナログ形式の音楽データとなる。このアナログ形式の音楽データは、増幅回路46において、所定の増幅率で増幅され、ミュート回路50A、50B、50Cを介して、それぞれ、出力端子60A、60B、60Cに出力される。
【0029】
ミュート回路50A、50B、50Cは、無音状態を生成するための回路である。具体的には、CPU30から出力されているミュート信号がオン状態である場合には、ミュート回路50A、50B、50Cがオン状態になり、無音状態が作られる。一方、CPU30から出力されているミュート信号がオフ状態である場合には、ミュート回路50A、50B、50Cがオフ状態となり、増幅回路46から入力されたアナログ形式の音楽信号が、そのまま出力端子60A、60B、60Cに出力される。
【0030】
図4は、ミュート回路50Aの回路構成の一例を示す図である。この図4は、ミュート回路50Aの回路構成を示しているが、他のミュート回路50B、50Cも、このミュート回路50Aと同様の回路構成である。
【0031】
この図4に示すように、ミュート回路50Aは、キャパシタC50、C52と、抵抗R50、R52、R54、R56と、トランジスタTr50、Tr52とを図示のように接続して構成されている。
【0032】
増幅回路46からは、実際には、右チャネル用のアナログ形式の音楽信号と、左チャネル用のアナログ形式の音楽信号とが、1つの出力端子60Aに対して出力されている。右チャネル用の音楽信号は、キャパシタC50を介して、出力端子60Aに出力されており、左チャネル用の音楽信号は、キャパシタC52を介して、出力端子60Aに出力されている。これらキャパシタC50、C52は、直流成分除去用のキャパシタである。
【0033】
また、右チャネルの音楽信号用の配線は、トランジスタTr50を介して、グランドに接続されており、このトランジスタTr50の制御端子には、抵抗R54を介して、CPU30からのミュート信号が入力されている。また、トランジスタTr50の制御端子は、抵抗R56を介して、グランドにも接続されている。このため、ミュート信号がハイレベルの場合(つまり、オン状態の場合)、トランジスタTr50がオンになり、出力端子60Aがグランドに接続される。これにより、右チャネルに無音状態が作られる。一方、ミュート信号がローレベルの場合(つまり、オフ状態の場合)、トランジスタTr50がオフになり、増幅回路46の右チャネルから出力された音楽信号が、出力端子60Aから出力される。
【0034】
同様に、左チャネルの音楽信号用の配線は、トランジスタTr52を介して、グランドに接続されており、このトランジスタTr52の制御端子には、抵抗R50を介して、CPU30からのミュート信号が入力されている。また、トランジスタTr52の制御端子は、抵抗R52を介して、グランドにも接続されている。このため、ミュート信号がハイレベルの場合(つまり、オン状態の場合)、トランジスタTr52がオンになり、出力端子60Aがグランドに接続される。これにより、左チャネルに無音状態が作られる。一方、ミュート信号がローレベルの場合(つまり、オフ状態の場合)、トランジスタTr52がオフになり、増幅回路46の左チャネルから出力された音楽信号が、出力端子60Aから出力される。
【0035】
なお、本実施形態においては、図3の3つの出力端子60A、60B、60Cは、それぞれ、ヘッドホン用の出力端子、スピーカ用の出力端子、ライン用の出力端子を構成している。どのような種類の出力端子を音楽再生装置10に設けるのかは、任意に設計可能である。
【0036】
次に、図5に基づいて、本実施形態に係る音楽再生装置10における、音楽再生の際の処理内容を概略的に説明する。この図5に示すように、ユーザから音楽再生の指示を受けると、音楽再生装置10は、まず、1曲目の音楽データと2曲目の音楽データとをハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32に格納する。そして、CPU30は、RAM32から1曲目の音楽データを読み出し、再生に向けた処理を行う。具体的には、CPU30は、1曲目の音楽データをデジタル音声信号処理部40に出力するとともに、デジタルボリューム42のボリューム値を設定する。1曲目が再生されている間は、ハードディスクドライブ36へのアクセスは発生しないので、通常、ハードディスクドライブ36のディスクの回転は、1曲目の再生中に停止してしまう。
【0037】
1曲目の再生が終了した時点で、CPU30は、ハードディスクドライブ36から3曲目の音楽データを読み込んで、RAM32に格納する。この際、ハードディスクドライブ36のディスクの回転が停止している場合は、そのディスクの回転が始動されるが、電源電圧が変動したとしても、曲間であるので、音質劣化を招かないですむ。
【0038】
そして、CPU30は、2曲目の音楽データをRAM32から読み込んで、再生に向けた処理を行う。2曲目の音楽データはRAM32に格納されているので、ハードディスクドライブ36から3曲目の音楽データの読み込みが終了せずとも、2曲目の音楽データの再生を始めることができる。
【0039】
以下、同様に、CPU30は、1つの曲の再生が終了した時点で、次の次に再生されるべき音楽データを、ハードディスクドライブ36から読み込んで、予め、RAM32に格納しておく。このようにすることにより、曲間でハードディスクドライブ36を起動して、音楽データをハードディスクドライブ36から読み込んでいるにも拘わらず、曲と曲の間の時間が長くなるのを回避している。
【0040】
なお、本実施形態では、各曲の音楽データを読み込もうとする際には、ミュート信号をオンにして、ミュート回路50A、50B、50Cにより、無音状態を生成することとしている。原則的には、曲間であるので、無音状態であると考えられるが、電源ラインに載ったノイズが音声として出力された場合、ユーザが不快感を抱くので、これを回避している。ミュート信号をオンにする期間は任意であるが、ハードディスクドライブ36が起動して電源ラインの電圧変動がなくなるであろう時間(例えば、1秒から2秒程度)を設定すればよい。但し、あまり長い期間、ミュート信号をオンにすると、次の曲の再生が開始してしまうので、曲間の時間より長くはならないようにする必要がある。また、曲間であるので、必ずしもミュート信号をオンにする必要はないと考えて、ミュート信号をオンにしないようにすることもできる。
【0041】
次に、図6に基づいて、本実施形態に係る音楽再生装置10で実行される音楽再生処理について説明する。この図6に示す音楽再生処理は、例えば、ROM34又はハードディスクドライブ36に格納されている音楽再生処理プログラムを、CPU30が読み込んで実行することにより、実現される処理である。また、本実施形態では、この音楽再生処理は、ユーザが音楽再生装置10に音楽の再生を指示した場合に起動される処理である。
【0042】
この図6に示すように、まず、音楽再生装置10は、プレイリストを取得する(ステップS10)。具体的には、音楽再生装置10は、ハードディスクドライブ36に格納されているプレイリストを読み出して、RAM32に格納する。複数のプレイリストがハードディスクドライブ36に格納されている場合には、いずれのプレイリストに基づいて再生を行うのかを、ユーザに指定させる。
【0043】
図7は、本実施形態に係るハードディスクドライブ36に格納されているプレイリストPLの構成の一例を示す図である。この図7に示すように、プレイリストPLには、再生する曲の順番が上から順にリスト化して格納されている。本実施形態では、このプレイリストPLには、再生する曲順に従って、曲名とファイル名とが保持されている。したがって、この図7の例では、1曲目が「曲目1」の曲であり、2曲目が「曲名2」の曲であり、3曲目が「曲名3」の曲である。なお、プレイリストPLは、これら曲名とファイル名以外に、各曲毎に、アーティスト名や再生時間などの情報を保持するようにしてもよい。
【0044】
次に、図6に示すように、音楽再生装置10は、次に再生すべき曲の音楽データと、さらにその次に再生すべき曲の音楽データとをハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32に格納する(ステップS12)。具体的には、音楽再生装置10は、RAM32に格納されているプレイリストPLに基づいて、次に再生すべき曲のファイル名を特定する。そして、音楽再生装置10は、ハードディスクドライブ36における特定されたファイル名のファイルにアクセスし、次に再生すべき曲の音楽データを取得し、RAM32に格納する。続いて同様に、音楽再生装置10は、RAM32に格納されているプレイリストPLに基づいて、さらにその次に再生すべき曲のファイル名を特定する。そして、音楽再生装置10は、ハードディスクドライブ36における特定されたファイル名のファイルにアクセスし、次の次に再生すべき曲の音楽データを取得し、RAM32に格納する。
【0045】
図8は、本実施形態に係るハードディスクドライブ36に格納されている音楽データのディレクトリ構成の一例を示す図であり、上述した図7に対応している。例えば、これから図7のプレイリストPLに基づいて音楽再生を始める場合には、音楽再生装置10は、1曲目のファイルである「msc001.mp3」にアクセスして、1曲目の音楽データを取得し、これをRAM32に格納する。続いて、2曲目のファイルである「msc002.mp3」にアクセスして、2曲目の音楽データを取得し、これをRAM32に格納する。
【0046】
なお、上述したように、このステップS14では、ミュート信号を所定の期間ハイレベルにして、ミュート回路50A、50B、50Cにより、無音状態を作るようにしてもよい。
【0047】
次に、音楽再生装置10は、2曲分の音楽データがRAM32に格納し切れたかどうかを判断する(ステップS14)。例えば、これからプレイリストPLに基づいて音楽再生を開始する一番初めの状態では、1曲目の音楽データと2曲目の音楽データとが、RAM32に格納できたかどうかを判断する。なお、本実施形態では、RAM32の容量は、1曲分の音楽データを格納するには十分な容量があり、1曲目はRAM32に格納しきれることを前提としている。
【0048】
また、実際には、RAM32のすべての領域を、音楽データの格納のために使用できる領域として、割り当てることはできないため、ハードディスクドライブ36から読み込まれた音楽データは、RAM32内に定められた所定の音楽データ格納用の領域に格納しきれたかどうかが判断される。さらに、本実施形態では、音楽データ格納用の領域に、音楽データを実際に格納する前に、RAM32に格納すべき音楽データのサイズと、音楽データ格納用の領域の空き領域と比較して、RAM32に格納すべき音楽データが、RAM32の所定の領域に格納できるかどうかを判断する。
【0049】
2曲分の音楽データがRAM32に格納できた場合(ステップS14:YES)には、音楽再生装置10は、次に再生されるべき曲の音楽データの再生を開始する(ステップS16)。具体的には、音楽再生装置10は、次に再生されるべき曲の音楽データを、RAM32から読み出して、再生する。すなわち、RAM32から読み出した音楽データを、順次、デジタル音声信号処理部40に送出する。これにより、次に再生されるべき曲の音楽データの再生が行われる。
【0050】
次に、音楽再生装置10は、再生が終了したかどうかを判断する(ステップS18)。すなわち、順次、音楽データの再生が行われていくので、この再生が終了したかどうかを判断する。再生が終了していない場合(ステップS18:NO)には、ステップS18の判断を繰り返して、音楽データの再生が終了するまで待機する。
【0051】
音楽データの再生が終了した場合(ステップS18:YES)には、音楽再生装置10は、再生を終えた音楽データが格納されていたRAM32の領域を、解放する(ステップS20)。
【0052】
次に、音楽再生装置10は、すべての曲の再生を終了したかどうかを判断する(ステップS22)。具体的には、RAM32に格納されているプレイリストPLにリストアップされている曲を最後まで再生したかどうかを判断する。すべての曲の再生が終了した場合(ステップS22:YES)には、この音楽再生処理を終了する。
【0053】
一方、すべての曲の再生が終了していない場合(ステップS22:NO)には、音楽再生装置10は、この次に再生されるべき曲のさらに次の曲の音楽データを、ハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32に格納する(ステップS24)。具体的には、音楽再生装置10は、RAM32に格納されているプレイリストPLに基づいて、次の次に再生すべき曲のファイル名を特定する。そして、音楽再生装置10は、ハードディスクドライブ36における特定されたファイル名のファイルにアクセスし、次の次に再生すべき曲の音楽データを取得し、RAM32の音楽データ用の領域に格納する。この際、既に再生の終了した曲の音楽データが格納されていたRAM32の領域は、解放されているので、新たな音楽データを格納することができる。なお、上述したように、このステップS24では、ミュート信号を所定の期間ハイレベルにして、ミュート回路50A、50B、50Cにより、無音状態を作るようにしてもよい。
【0054】
そして、上述したステップS14に戻り、ステップS14からの処理を繰り返す。
【0055】
一方、このステップS14において、2曲分の音楽データがRAM32に格納しきれなかったと判断した場合(ステップS14:NO)には、音楽再生装置10は、RAM14から次に再生されるべき音楽データを読み込んで、再生を開始する(ステップS30)。すなわち、次の次に再生されるべき曲の音楽データが、RAM32に格納しきれない場合でも、次の曲はRAM32に格納されているので、この曲の再生を行う。
【0056】
次に、音楽再生装置10は、再生が終了したかどうかを判断する(ステップS32)。すなわち、順次、音楽データの再生が行われていくので、この再生が終了したかどうかを判断する。再生が終了していない場合(ステップS32:NO)には、ステップS32の判断を繰り返して、音楽データの再生が終了するまで待機する。
【0057】
音楽データの再生が終了した場合(ステップS32:YES)には、音楽再生装置10は、再生を終えた音楽データが格納されていたRAM32の領域を、解放する(ステップS34)。
【0058】
次に、音楽再生装置10は、すべての曲の再生を終了したかどうかを判断する(ステップS36)。具体的には、RAM32に格納されているプレイリストPLにリストアップされている曲を最後まで再生したかどうかを判断する。すべての曲の再生が終了した場合(ステップS36:YES)には、この音楽再生処理を終了する。
【0059】
一方、すべての曲の再生が終了していない場合(ステップS36:NO)には、音楽再生装置10は、次に再生されるべき曲の音楽データと、さらにその次に再生されるべき曲の音楽データとを、ハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32の音楽データ用の領域に格納する(ステップS38)。具体的には、音楽再生装置10は、RAM32に格納されているプレイリストPLに基づいて、次に再生すべき曲のファイル名を特定する。そして、音楽再生装置10は、ハードディスクドライブ36における特定されたファイル名のファイルにアクセスし、次に再生すべき曲の音楽データを取得し、RAM32に格納する。続いて、音楽再生装置10は、RAM32に格納されているプレイリストPLに基づいて、さらにその次に再生すべき曲のファイル名を特定する。そして、音楽再生装置10は、ハードディスクドライブ36における特定されたファイル名のファイルにアクセスし、次の次に再生すべき曲の音楽データを取得し、RAM32に格納する。この際、既に再生の終了した曲の音楽データが格納されていたRAM32の領域は、解放されているので、新たな音楽データを格納することができる。なお、上述したように、このステップS38では、ミュート信号を所定の期間ハイレベルにして、ミュート回路50A、50B、50Cにより、無音状態を作るようにしてもよい。
【0060】
そして、音楽再生装置10は、上述したステップS14に戻り、ステップS14からの処理を繰り返す。
【0061】
以上のように、本実施形態に係る音楽再生装置10によれば、1曲目の音楽データの再生を開始する前に、1曲目の音楽データと2曲目の音楽データをハードディスクドライブ36から読み込んでRAM32に格納しておくとともに、3曲目の音楽データは、1曲目の音楽データの再生が終了した時点でハードディスクドライブ36から読み込むこととした。このため、3曲目の音楽データをRAM32に読み込む際の音質劣化を回避しつつ、2曲目の音楽データの再生を開始するまでのユーザの待ち時間の発生を抑制することができる。また、4曲目以降も、同様に、次の次の曲までハードディスクドライブ36から音楽データを読み出して、RAM32に格納しておくようにしたので、4曲目以降の再生でも音質劣化を回避しつつ、音楽データの再生が開始するまでのユーザの長い待ち時間の発生を抑制することができる。
【0062】
また、電源ラインの電圧変動を抑制するために、大きなキャパシタなどの追加回路を設ける必要がなくなるため、コストの削減及び実装面積の減少を図ることができる。
【0063】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、音楽再生装置10は、音楽再生のみならず、静止画再生や動画再生なども可能な小型画面を備えた再生装置で構成されていてもよい。また、音楽再生可能な携帯電話などにより、音楽再生装置10を構成することも可能である。すなわち、音楽再生の可能な様々な装置が、音楽再生装置10には含まれていると解釈される。
【0064】
また、上述した実施形態では、2曲分の音楽データをRAM32に予め格納しておくこととしたが、RAM32に予め格納しておく曲数は、2曲に限られるものではなく、3曲、4曲など、所定の数の曲を予めRAM32に格納しておくようにしてもよい。すなわち、次以降に再生されるべき所定の曲数の音楽データが、ハードディスクドライブ36から、再生されるべき順番に従って読み込まれて、RAM32に格納されるようにしてもよい。
【0065】
この場合、次の曲の音楽データの再生が終了した時点で、RAM32に格納されている曲の中の最後の曲の次に再生されるべき曲の音楽データを、ハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32に格納すればよい。すなわち、再生の終了した曲の音楽データが占有していたRAM32の領域を解放し、次以降に再生されるべき所定の曲数の音楽データがRAM32に格納されているようにすればよい。
【0066】
このためには、具体的には、音楽再生装置10は、ステップ14で説明したように、音楽データの再生に先立ち、所定の曲数の音楽データがRAM32に格納しきれたかどうかを判断しておく。そして、所定の曲数の音楽データがRAM32に格納しきれた場合には、曲の再生が終了した際に、RAM32に格納されている最後の曲の次に再生されるべき曲の音楽データをハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32に格納すればよい。一方、所定の曲数の音楽データがRAM32に格納しきれなかった場合には、この格納しきれなかった曲の音楽データと、格納しきれなかった曲のさらにその次の曲の音楽データとを、ハードディスクドライブ36から読み込んで、RAM32に格納すればよい。
【0067】
但し、この場合、RAM32における音楽データ格納用の領域のサイズは、プレイリストPLにリストアップされているすべての曲の音楽データは格納できないが、一部の曲の音楽データは格納できる大きさであることを前提としている。
【0068】
さらには、本発明は、コンテンツが音楽の場合に限られるものではなく、様々な種類のコンテンツのコンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置に対しても、適用することができる。
【0069】
また、上述の実施形態で説明した音楽再生処理については、この処理を実行するためのプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、ROM、メモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、この記録媒体に記録されたプログラムを音楽再生装置10に読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0070】
また、音楽再生装置10は、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、音楽再生装置10の備える他のプログラムを活用するために、その音楽再生装置10が備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を含むプログラムを、記録媒体に記録するようにしてもよい。
【0071】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、音楽再生装置10に取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0072】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだ音楽再生装置10は、そのプログラムの復号や伸張を行った上で、実行する必要がある。
【0073】
また、上述した実施形態でぇ、図6に示した音楽再生処理をソフトウェアにより実現する場合を例に本発明を説明したが、この音楽再生処理をASIC(Application Specific IC)などのハードウェアにより実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】従来の音楽再生装置における音楽データの読み込みと曲の再生のタイミングの一例を説明するための図。
【図2】従来の音楽再生装置における音楽データの読み込みと曲の再生のタイミングの別の例を説明するための図。
【図3】本実施形態に係る音楽再生装置の内部構成の一例を説明するためのブロック図。
【図4】図3のミュート回路の内部構成の一例を説明するための回路図。
【図5】本実施形態に係る音楽再生装置における音楽データの読み込みと再生のタイミングを説明するための図。
【図6】本実施形態に係る音楽再生装置で実行される音楽再生処理の内容を説明するためのフローチャートを示す図。
【図7】本実施形態に係る音楽再生装置のハードディスクドライブに格納されているプレイリストの構成の一例を示す図。
【図8】本実施形態に係る音楽再生装置のハードディスクドライブにおける音楽データのディレクトリ構成の一例を示す図。
【符号の説明】
【0075】
10 音楽再生装置
20 内部バス
30 CPU
32 RAM
34 ROM
36 ハードディスクドライブ
40 デジタル音声信号処理部
42 デジタルボリューム
44 デジタル/アナログコンバータ
46 増幅回路
50A、50B、50C ミュート回路
60A、60B、60C 出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置であって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断する、判断手段と、
前記判断手段で、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納する、第1読み込み手段と、
前記判断手段で、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納する、第2読み込み手段と、
をさらに備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記第1読み込み手段及び前記第2読み込み手段において、所定の数のコンテンツのコンテンツデータが、前記第2格納手段に格納しきれない場合でも、前記コンテンツデータ再生手段は、次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する、ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
再生すべきコンテンツの順番をリスト化したプレイリストを保持する、プレイリスト保持手段を、さらに備えており、
前記プレイリストに基づいて、前記第1読み込み手段及び前記第2読み込み手段は、コンテンツの再生されるべき順番を特定する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項4】
前記コンテンツデータは音楽データであり、
前記第1格納手段は、書き換え可能な不揮発性記憶装置により構成されており、前記第2格納手段は、揮発性記憶装置により構成されているとともに、
当該コンテンツ再生装置は、1つの音楽データの再生が終了した後、次の音楽データの再生が開始されるまでの間に、所定の期間、無音状態を生成するミュート回路をさらに備える、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記第1読み込み手段は、次の次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込んで、前記第2格納手段に格納し、
前記第2読み込み手段は、次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータと、さらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込んで、前記第2格納手段に格納する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置の制御方法であって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置の制御方法。
【請求項7】
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置を制御するためのプログラムであって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
をコンテンツ再生装置に実行させるためのプログラム。
【請求項8】
所定の順番で再生される複数のコンテンツのコンテンツデータが格納される、第1格納手段と、
前記第1格納手段から読み出されたコンテンツデータが順番に格納される、第2格納手段と、
前記第2格納手段からコンテンツデータを順番に読み出して、再生する、コンテンツデータ再生手段と、
を備えるコンテンツ再生装置を制御するためのプログラムが記録された記録媒体であって、
次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータの再生を開始する際に、前記第2格納手段に、次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが格納しきれているかどうかを判断するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていると判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納されている最後のコンテンツの次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
次以降に再生されるべき所定の数のコンテンツのコンテンツデータが前記第2格納手段に格納しきれていないと判断した場合には、前記コンテンツデータ再生手段による1つのコンテンツのコンテンツデータの再生が終了した際に、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのコンテンツデータと、前記第2格納手段に格納しきれなかったコンテンツのさらにその次に再生されるべきコンテンツのコンテンツデータとを、前記第1格納手段から読み込み、前記第2格納手段に格納するステップと、
をコンテンツ再生装置に実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−108290(P2008−108290A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−287302(P2006−287302)
【出願日】平成18年10月23日(2006.10.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】