音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システム
【課題】コンテンツを利用するユーザの状況、行動などに応じてコンテンツの再生音量を調整することができる音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムを提供する。
【解決手段】音量制御装置は、ユーザ情報検出部、同調判定部、音量制御部とからなる。
ユーザ情報検出部はコンテンツを利用するユーザが発する振動、音声などをユーザ情報として検出する。同調判定部は、ユーザ情報とコンテンツの解析情報が同調しているか否かを判定する。音量制御部は、同調判定部によりユーザ情報とコンテンツの解析情報とが同調していると判定された場合には、コンテンツ再生音量を上げるように処理を行う。一方、ユーザ情報とコンテンツの解析情報とが同調してないと判定された場合にはコンテンツの再生音量を下げるように処理を行う。
【解決手段】音量制御装置は、ユーザ情報検出部、同調判定部、音量制御部とからなる。
ユーザ情報検出部はコンテンツを利用するユーザが発する振動、音声などをユーザ情報として検出する。同調判定部は、ユーザ情報とコンテンツの解析情報が同調しているか否かを判定する。音量制御部は、同調判定部によりユーザ情報とコンテンツの解析情報とが同調していると判定された場合には、コンテンツ再生音量を上げるように処理を行う。一方、ユーザ情報とコンテンツの解析情報とが同調してないと判定された場合にはコンテンツの再生音量を下げるように処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムに関し、詳しくは、コンテンツを利用するユーザの行動がコンテンツと同調しているか否かに応じてコンテンツの再生音量を調整する音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザは、CD(Compact Disc)などに収録された、またはインターネットを介してダウンロードした楽曲などのいわゆる音楽コンテンツ、映画やコンサート映像などの映像コンテンツ、カラオケなどの様々なコンテンツを一人、または複数人で楽しむことができる。しかし、コンテンツを利用する環境、コンテンツを利用するユーザの行動などによってはコンテンツの再生音量が適切ではなく、コンテンツを十分に楽しむことができない場合がある。
【0003】
そこで、カラオケ演奏を再生可能なカラオケ装置において、環境による影響を加味しつつコンテンツごとに適した音量の設定を自動的に行うカラオケ装置が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−178609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、カラオケ楽曲や映画等のコンテンツに適した再生音量として予め登録しておいた初期音量レベルに一致させるようにコンテンツの音量調整を行う。これにより、コンテンツごとに適した音量での再生を行うことができる。しかし、最適な再生音量としての初期音量レベルはコンテンツごとに予め設定されているため、カラオケやコンテンツを視聴しているユーザの状況(盛り上がりなど)によって、初期音量レベルを超える音量が必要になった場合であってもそれに対応することができない。
【0006】
また、引用文献1に記載の技術は、カラオケやコンテンツの音声を音入力手段から入力し、その入力される音の音量レベルと、カラオケやコンテンツに対応する初期音量レベルとを比較することにより、音量の補正を行うものである。よって、あくまで再生される音量と予め定めた初期音量レベルに基づく補正であるため、カラオケ、コンテンツ視聴を行っているユーザの状況、行動などを直接的に音量に反映させることができない。
【0007】
したがって、本技術の目的は、コンテンツを利用するユーザの状況、行動などを直接的に音量に反映させることができるよう、コンテンツを利用するユーザがコンテンツと同調しているか否かに応じてコンテンツの再生音量を制御する音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本技術は、コンテンツを利用するユーザに関するユーザ情報を検出するユーザ情報検出部と、コンテンツの楽曲解析情報と、ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、同調判定部による判定結果に基づいてコンテンツの再生音量を制御する音量制御部とを備える音量制御装置である。
【0009】
また、コンテンツを利用するユーザに関する情報をユーザ情報として検出し、コンテンツの楽曲解析情報と、ユーザ情報とが同調しているか否かを判定し、同調度合いの判定結果に基づいてコンテンツの再生音量を制御する音量制御方法である。
【0010】
さらに、音量制御装置と、音量制御装置とネットワークを介して接続される再生装置とからなり、音量制御装置は、コンテンツを利用するユーザに関する情報を検出するユーザ情報検出部と、コンテンツの楽曲解析情報と、ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、音量制御部による音量制御情報を前記再生装置に送信する第1の通信部とを備え、再生装置は、コンテンツを再生するコンテンツ再生部と、第1の通信部から送信された前記音量制御情報を受信する第2の通信部と第2の通信部により受信した前記音量制御情報に基づいて前記コンテンツの再生音量を調整する音量調整部とを備えるコンテンツ再生システムである。
【発明の効果】
【0011】
本技術によれば、コンテンツを利用するユーザがコンテンツに同調しているか否かに応じてコンテンツの再生音量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本技術に係る音量制御装置を備える端末装置を含むコンテンツ再生システムの構成を示す図である。
【図2】図2Aは、音量制御装置の構成を示すブロック図であり、図2Bは音量制御装置を適用した端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3Aおよび図3Bは、本技術に係る音量制御装置を備える端末装置の外観図である。
【図4】図4は、楽曲再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、同調判定処理の概要を示す図である。
【図6】図6は、同調判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、同調判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、同調判定処理の詳細について説明するための図である。
【図9】図9は、同調判定処理の詳細について説明するための図である。
【図10】図10は、音量制御処理の概要を示す図である。
【図11】図11は、本技術の第1の実施の形態に係る音量制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、本技術の第2の実施の形態に係る音量制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本技術の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本技術は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1−1.コンテンツ再生システムの構成]
[1−2.音量制御装置の構成]
[1−3.端末装置の構成]
[1−4.コンテンツ再生処理]
[1−5.同調判定処理]
[1−6.音量制御処理]
<2.第2の実施の形態>
[2−1.音量制御処理]
<3.変形例>
【0014】
<1.第1の実施の形態>
[1−1.コンテンツ再生システムの構成]
まず、図1を参照してコンテンツ再生システム1の構成について説明する。図1は、本技術に係る音量制御装置400を備える端末装置300を含むコンテンツ再生システム1の構成を示す図である。なお、本実施の形態においては、コンテンツとして音声ファイルによる楽曲を用いる場合を例にして説明を行う。
【0015】
コンテンツ再生システム1は、DLNA(Digital Living Network Alliance)に基づいたホームネットワークシステムとして構成されている。コンテンツ再生システム1は、DMR(Digital Media Renderer、DMP:Digital Media Playerとも称する。)としての再生装置100、コンテンツを記憶保持するDMS(Digital Media Server)としてのサーバ装置200、システムのコントロールおよび音量制御処理を行うDMC(Digital Media Controller)としての端末装置300とから構成されている。
【0016】
DMRとしての再生装置100は、例えば、テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、ドックスピーカ、ネットワーク機能搭載アンプ、セットトップボックス、PlayStation(株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標)3などのエンタテインメント装置、などが挙げられる。
【0017】
再生装置100は、楽曲の再生処理を行う再生処理部101、音声の出力を行うスピーカ102、サーバ装置200および端末装置300との通信を行う通信部103、再生装置100全体の制御を行う制御部104を少なくとも備える。また、映像、画像などを表示するための表示部を備えるようにしてもよい。
【0018】
再生処理部101は、音声処理部、アンプ部などを含むものである。再生制御部101は、楽曲データに対してデコード処理などの所定の処理を施すとともに、アンプ部により増幅処理を施してスピーカ102に出力する。スピーカ102は音声出力手段であり、再生制御部101によって所定の処理が施された楽曲は最終的にスピーカ102から出力される。
【0019】
通信部103は、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルに基づいてサーバ装置200および端末装置300との通信を行うためのネットワークインターフェースである、本実施の形態においては、再生装置100は、通信部103を介して、端末装置300から送信される音量制御データなどを受信する。また、通信部103を介してサーバ装置200からのコンテンツのストリームを受信する。
【0020】
制御部104は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれるプログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに格納されているプログラムに基づき様々な処理を実行することによって再生装置100全体の制御を行う。また、制御部104は、所定のプログラムを実行することにより音量調整部104Aとして機能する。音量調整部104Aは、端末装置300から送信された音量制御データに従い、再生装置100における再生音量が音量制御データで示される音量となるように、スピーカ102からの出力レベルの調整を行う。
【0021】
DMSとしてのサーバ装置200は、大容量記憶媒体を備え、コンテンツ再生システム1によって再生される楽曲などのコンテンツデータを保存するものである。サーバ装置200としては、例えば、ネットワークHDD(Hard Disc Drive)、パーソナルコンピュータ、HDレコーダなどが挙げられる。本実施の形態において再生されるコンテンツである楽曲データはサーバ装置200に記憶されている。
【0022】
サーバ装置200は、コンテンツを記憶する記憶部201、再生装置100および端末装置300との通信を行うための通信部202、サーバ装置200全体の制御を行う制御部203を少なくとも備える。記憶部201は、例えば、HDD、フラッシュメモリなどの大容量記憶媒体から構成されており、コンテンツ再生システム1によって再生される楽曲などのコンテンツデータを保存するものである。楽曲データは、WAV(RIFF waveform Audio Format)形式、または、MP3(MPEG Audio Layer-3)、AAC(Advanced Audio Coding)などの方式で音声圧縮された状態で記憶部201に記憶される。また、楽曲のアーティスト名、アルバム名、曲名、総再生時間、再生時間情報などを含む楽曲情報も楽曲データのメタデータとして記憶部201に保存されている。楽曲情報は例えば、CDDB(Compact Disc DataBase)を利用することにより取得することができる。また、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。さらに、記憶201が記憶する楽曲データをリスト化した楽曲リスト情報も保存されている。
【0023】
通信部202は、例えば、HTTP、TCP/IPなどのプロトコルに基づいて再生装置100および端末装置300との通信を行うためのネットワークインターフェースによって構成されている。本実施の形態においては、サーバ装置200は、通信部202を介して、端末装置300からの楽曲再生指示コマンドを受信する。また、通信部202を介して再生装置100に対してコンテンツのストリーム配信が行われる。
【0024】
制御部203は、例えばCPU、RAMおよびROMなどから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれるプログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに格納されているプログラムに基づき様々な処理を実行してコマンドの発行を行うことによってサーバ装置200全体の制御を行う。
【0025】
また、制御部203は、所定のプログラムを実行することによりストリーム配信部203Aおよびコンテンツ解析部203Bとして機能する。ストリーム配信部203Aは、通信部202を介して受信した端末装置300からの楽曲再生指示コマンドに従い、記憶部201に記憶された楽曲データを再生装置100にストリーム配信するよう所定の処理を行う。
【0026】
コンテンツ解析部203Bは、記憶部201に記憶している楽曲に対して、特開2007−156434号公報などに記載された公知の楽曲波形解析方法に基づく処理を行う。これにより、楽曲データそれぞれについて、BPM(Beat Per Minute)情報、ビート情報、ビート出現時刻情報、サビ情報などを含む楽曲解析情報を生成する。生成された楽曲解析情報はメタデータとして楽曲データと関連付けられて記憶部201に記憶される。なお、楽曲解析情報は、ユーザなどによりサーバ装置200に新たな楽曲データが追加された時点でその楽曲データに対して解析処理を行って生成し記憶部201に記憶しておいてもよい。また、再生装置100に対してストリーム配信を行う際に解析処理を行って生成してもよい。
【0027】
BPM情報とは、楽曲のテンポを示すものである。ビート情報は、楽曲における各小節の位置、各拍の位置などを示すものである。拍は、一定の時間的間隔をもって数えられるもので、小節の中での拍の位置によりアクセントの強弱(すなわち、強拍/弱拍)が生まれ、その組み合わせにより、各種の拍子が作られる。ビート出現時刻情報とは、楽曲において最初にビートが出現する時点の時刻であり、曲の先頭からの経過時間で表される。
【0028】
また、サビとは楽曲における特徴部分であり、一般的に曲の最も盛り上がる部分のことを指す。サビ情報は楽曲の再生時間におけるサビ出現時刻、サビ部分の再生時間などを示す。サビ出現時刻とは、楽曲においてサビが出現する時刻であり、曲の先頭からの経過時間で表される。なお、1つの楽曲においてサビが複数回存在する場合にはすべてのサビについてのサビ情報が生成される。
【0029】
DMCとしての端末装置300は、例えば、タッチパネルを備え、ユーザが指などで様々な入力操作を行うことができるいわゆるタブレット型の端末装置である。端末装置300としては他にもパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、携帯ゲーム機などを用いてもよい、端末装置300の詳細な構成については後述する。
【0030】
本実施の形態のおいては、再生装置100、サーバ装置200および端末装置300は、HTTP、TCPなどのプロトコルに基づき、無線LAN(Local Area Network)、WI−FIネットワーク(Wireless−Fidelity)などのネットワークを介して接続されており、相互に通信可能となっている。ただし、接続方法は無線に限らず有線接続でもよい。
【0031】
サーバ装置200からは、サーバ装置200が記憶部201に記憶する楽曲データのリストを示す楽曲リスト情報が端末装置300に送信される。端末装置300側は受信した楽曲リスト情報に基づいて楽曲リストを表示する。ユーザは楽曲リストを参照して端末装置300において楽曲の選択を行い、端末装置300からサーバ装置200に対して楽曲再生指示を行うことができる。
【0032】
サーバ装置200は端末装置300からの楽曲再生指示に従い、再生装置100に対して楽曲データのストリーム配信を行う。さらに、サーバ装置200は楽曲データのストリーム配信と共に再生楽曲の楽曲情報および楽曲解析情報を端末装置300に送信する。楽曲情報は端末装置300の表示部302に表示されることによりユーザに提示される。
【0033】
また、端末装置300から再生装置100に対しては、ユーザ操作に応じた電源オン・オフ、曲戻し、曲送りなどを基本的な操作を指示するコントロールコマンドが送信される。端末装置300によって再生装置100を操作することが可能となっている。
【0034】
なお、コンテンツ再生システム1において再生装置が複数存在する場合には、同一の楽曲データをそれら複数の再生装置それぞれにストリーム配信し、複数の再生装置で同一の楽曲を同時に再生することが可能である。また、再生装置100はサーバ装置200に対して楽曲データの送信を要求し、その要求に応じてサーバ装置200から送信されてくる楽曲データを受信して再生することも可能である。
【0035】
[1−2.音量制御装置の構成]
図2Aは、本技術に係る音量制御装置400の構成を示すブロック図である。また、図2Bは音量制御装置400の機能を備える端末装置300の構成を示すブロック図である。さらに、図3Aおよび図3Bは、端末装置300の外観構成を示す図である。端末装置300は平面視略長方形で薄型のいわゆるタブレット型端末として構成されている。
【0036】
音量制御装置400は、ユーザ情報検出部401、同調判定部402および音量制御部403から構成されている。ユーザ情報検出部401は楽曲を聴取するユーザに関する情報であるユーザ情報を検出するものである。検出されたユーザ情報は同調判定部402に供給される。ユーザ情報検出部401は、具体的には例えば加速度センサ、マイクロホンなどにより構成される。ユーザ情報とはユーザが発する振動、音声などである。
【0037】
同調判定部402は、ユーザ情報検出部401から供給されたユーザ情報と、サーバ装置200など外部から供給された楽曲解析情報とが同調しているか否かを判定するものである。同調判定部402による判定結果は音量制御部403に供給される。同調判定部402により行われる同調判定処理の詳細について後述する。
【0038】
音量制御部403は、同調判定部402による判定結果に従って音量制御を行うための音量制御データを生成し、それを外部に出力する。同調判定部402によりユーザ情報と楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には音量を上げるための音量制御データを生成する。一方、ユーザ情報と楽曲解析情報とが同調していないと判定された場合には音量を下げるための音量制御データを生成する。音量制御処理の詳細については後述する。
【0039】
[1−3.端末装置の構成]
端末装置300は、入力部301、表示部302、通信部303、記憶部304、振動信号処理部305、A/D(Analog/Digital)変換部306、音声信号処理部307、制御部308、表示制御部309、楽曲再生制御部310、加速度センサ401A、マイクロホン401B、同調判定部402および音量制御部403とから構成されている。
【0040】
入力部301は、ユーザが端末装置300への指示を入力するための入力手段である。本実施の形態において端末装置300は、表示部302と一体に構成されたタッチスクリーン301A、ホームボタン301Bおよび操作キー301C(これらは図3に示す。)を備える。さらに入力部301は、表示部とは別構成のタッチパネル、スイッチなどにより構成されるようにしてもよい。入力部301に対して入力がなされると、その入力に対応した制御信号が生成されて制御部308に出力される。そして、制御部308によりその制御信号に対応した演算処理や制御が行われる。
【0041】
表示部302は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどにより構成された表示手段である。表示部302には、端末装置300の各種操作のメニューを表示するホーム画面、サーバ装置200から送信された楽曲リスト情報に基づく楽曲のリスト、サーバ装置200から送信された楽曲情報などが表示される。さらに、サーバ装置200が記憶する、または端末装置300自身が記憶する動画コンテンツ、画像コンテンツなども表示される。
【0042】
さらに、表示部302には入力手段としてのタッチパネルにおけるソフトボタン、音量調整、コンテンツ選択などの個々の操作画面などのユーザインターフェース画像も表示される。
【0043】
通信部303は、例えば、HTTP、TCP/IPなどのプロトコルに基づいて再生装置100およびサーバ装置200との通信を行うためのネットワークインターフェースである。通信部303を介して、楽曲情報、楽曲解析情報、音量制御データ、楽曲リスト情報、その他の各種データ、コマンドなどの送受信が行われる。サーバ装置200から送信され、通信部303で受信した、再生中の楽曲の楽曲解析情報は同調判定部402に供給される。また、サーバ装置200から送信され、通信部303で受信した、再生中の楽曲の楽曲情報は表示制御部309に供給される。
【0044】
記憶部304は、ハードディスク、フラッシュメモリなどにより構成される大容量記憶媒体である。記憶部304は、端末装置300を動作させるための各種データ、プログラム、コンテンツ、一時ファイルなどを記憶保持するものである。
【0045】
加速度センサ401Aは、音量制御装置400におけるユーザ情報検出部401に相当するものであり、例えば、2軸または3軸の加速度センサにより構成されている。加速度センサ401Aは、ユーザが端末装置300に直接または間接的に与える振動の大きさを加速度として検出し、振動信号として振動信号処理部305に供給する。本実施の形態においては、加速度センサ401Aが検出した振動がユーザ情報に相当する。本技術は、楽曲を聴取しているユーザが楽曲に合わせて体を揺らしたり、踊ったり、テーブルや端末装置300を叩いたりすることにより発生する振動を検出し、その振動が楽曲に同調しているかを判定することにより再生音量の調整を行うものである。
【0046】
振動信号処理部305は、供給された振動信号にLPF(Low Pass Filter)によるノイズ除去などの所定の信号処理を施して低周波成分の信号に変換する。変換された振動信号はA/D変換部306に供給される。A/D変換部306は、アナログ振動信号をデジタル振動信号に変換するためA/Dコンバータである。振動信号はA/D変換部306によりA/D変換が施されて同調判定部402に供給される。
【0047】
マイクロホン401Bは、ユーザが楽曲に合わせて口ずさむ歌声、鼻歌、楽曲に合わせた手拍子など、ユーザが発する音声を取得するための音声入力手段である。マイクロホン401Bは、ユーザ情報検出部401に相当するものである。また、マイクロホン401Bが検出したユーザが発した音声もユーザ情報に相当する。マイクロホン401Bに入力された音声はアナログ音声信号に変換されて音声信号処理部307に供給される。音声信号処理部307は、例えば、増幅処理を施してアナログ音声信号を増幅させるなどしてアナログ音声信号をA/D変換部306に供給する。アナログ音声信号はA/D変換部306によりA/D変換が施されて同調判定部402に供給される。
【0048】
端末装置300は、ユーザによって操作されるものであり、その寸法および重量は、ユーザが片手または両手で持つことができ、また、膝の上の置いた状態で操作を行うことができる程度のものが望ましい。そのような寸法および重量の場合、ユーザが立っている場合には「手に持つ」、ユーザが座っている場合には「膝の上に置く」、または、「自身の周囲に置く」場合が多いと考えられる。したがって、端末装置300が加速度センサ401A、マイクロホン401Bなどのユーザ情報検出部401を備えることにより、ユーザが発する振動、音声を検出することが可能となる。なお、図2Bにおいては端末装置300は、ユーザ情報検出部401として加速度センサ401Aおよびマイクロホン401Bを備えているが、いずれか一方のみを備えているという構成でもよい。
【0049】
制御部308は、例えばCPU、RAMおよびROMなどから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれるプログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに格納されているプログラムに基づき様々な処理を実行することによって端末装置300全体の制御を行う。また、制御部308は、所定のプログラムを実行することにより、同調判定部402、音量制御部403、表示制御部309および楽曲再生制御部310として機能する。
【0050】
同調判定部402は、A/D変換部306から供給されたユーザ情報である振動信号または/および音声信号に基づいて、ユーザが発した振動または/および音声と再生されている楽曲のビート情報が同調しているか否かの判定(以下、同調判定処理と称する。)を行う。同調判定部402による判定結果は音量制御部403に供給される。同調判定処理の詳細については後述する。
【0051】
音量制御部403は、同調判定部402による同調判定結果に基づいて、再生装置100における再生音量の制御を行うものである。音量制御部403は、同調判定部402による同調判定結果に基づいて音量制御データを生成する。その音量制御データは通信部303を介して再生装置100に送信される。そして、その音量制御データに基づいて再生装置100の音量調整部104Aによって音量の調整が行われる。音量制御処理の詳細については後述する。なお、音量制御データを記憶部304に記憶するようにしてもよい。記憶部304に記憶した音量制御データを参照することにより、音量が楽曲再生開始時からどのくらい変化したか、音量制御の履歴、などを把握することができる。
【0052】
楽曲再生制御部310は、入力部301を介して入力されたユーザの楽曲選択入力に対応した楽曲のストリーム配信をサーバ装置200に指示するための楽曲再生指示コマンドを生成する。楽曲再生指示コマンドは通信部303を介して端末装置300からサーバ装置200に送信される。
【0053】
表示制御部309は、表示部302を制御して、楽曲リスト情報に基づくリスト表示、楽曲情報に基づく楽曲情報表示などを行う。また、入力部301からの入力制御信号に対応したユーザインターフェース画像、各種の画像やデータを表示させる。
【0054】
また、図示はしないが、端末装置300はジャイロセンサを備えるようにしてもよい。ジャイロセンサは、端末装置300の傾き角、回転角度などを検出する。ジャイロセンサによって検出された傾き角情報などに基づいて制御部308により表示部302に表示される画面の回転処理などが行われる。
【0055】
図3Aおよび図3Bは、本実施の形態に係る端末装置300の外観構成を示す図である。本実施の形態においては、端末装置300はタッチスクリーン301Aを備え、ユーザが指などで様々な入力操作を行うことができるいわゆるタブレット型端末として構成されている。上述したように、端末装置300の寸法および重量は、ユーザが片手または両手で持つことができ、また、膝の上の置いた状態で操作を行うことができる程度のものである。
【0056】
端末装置300は略中央に、入力部301としてのタッチパネルと表示部302が一体的に構成されたタッチスクリーン301Aを備える。タッチスクリーン301Aにはホーム画面、楽曲情報画面、音量調整用画面、サーバ装置200に記憶されている楽曲をユーザに提示する楽曲選択画面などが表示される。また、サーバ装置200または端末装置300自身が記憶する動画コンテンツ、画像コンテンツなども表示される。
【0057】
図3Aはタッチスクリーン301Aに表示される再生楽曲情報表示画面兼音量調整用画面の一例を示すものである。図3Aに示すように、楽曲再生中には、再生中の楽曲の情報(アーティスト名、アルバム名、曲名など)、再生位置を示すスライダ、音量調整用の入力手段である音量調整スライダ350などが表示される。
【0058】
図3Aに示す例では、ユーザは、音量調整スライダ350上に重畳して表示されているツマミ351に指を接触させ、接触を維持した状態で右方向にスライドさせることで再生装置100における音量を大きくし、左方向へスライドさせることにより音量を小さくすることができる。このスライド動作による音量調整は、音量制御部403によってツマミ351の移動に対応する音量制御データが生成され、その音量制御データが再生装置100に送信されることにより行われる。
【0059】
なお、コンテンツ再生システム1においては、端末装置300に表示される再生音量と、再生装置100における再生音量とは同期するようにするとよい。すなわち、再生装置100と端末装置300とは常時ネットワークを通じて通信を行うことにより、端末装置300における音量制御に応じて再生装置100における音量が変化する。また、再生装置100側で音量調整が行われた場合、その再生装置100側で行われた音量調節に同期して端末装置300の音量表示も変更される。これにより、端末装置300側で常に再生装置100の再生音量を把握することができる。
【0060】
図3Bは、タッチスクリーン301Aに表示される楽曲選択画面の一例を示すものである。楽曲選択画面においては、サーバ装置200に記憶されているコンテンツである楽曲のリストが表示される。なお、楽曲の表示態様としてはツリー構造表示、アイコン表示、カラム表示などがあり、ユーザがいずれかの表示態様を選択できるようにするとよい。この表示は、サーバ装置200から送信された楽曲リスト情報に基づいて表示制御部309の制御のもと行われる。
【0061】
そして、ユーザが所望の楽曲の表示位置に対して指を接触させて入力を行うことにより、その入力に対応する楽曲再生指示コマンドが楽曲再生制御部310で生成され、通信部303を介してサーバ装置200に送信される。これにより、サーバ装置200から再生装置100へのストリーム配信が行われる。
【0062】
例えば、ユーザが所望の楽曲の表示位置に対してタップ入力を行うことにより、楽曲選択入力が行われる。また、ユーザが所望の楽曲の表示位置に対してダブルタップ入力を行うことに楽曲再生指示の入力が行われる。タップ入力とは、ユーザの指などを操作面上に短時間1回だけ接触させる入力動作である。ダブルタップ入力とは、指などを操作面上に短い間隔で連続して2回接触させる入力動作である。これらは主に決定の入力などに用いられる。ただし、タッチスクリーンにおける入力操作はこれらに限られるものではない。
【0063】
ホームボタン301Bは、端末装置300が備える機能、アプリケーション、各種操作のメニューなどを並べて表示するいわゆるホーム画面の表示を指示するため入力手段である。ホームボタン301Bがユーザにより押下された場合には、端末装置300がどのような動作を行っていてもタッチスクリーン301Aにはホーム画面が表示される。
【0064】
操作キー301Cは例えば、タッチスクリーン301Aに表示されるカーソルの移動などに用いられる。上述したタッチパネル、ホームボタン301B、十字キーは図2のブロック図における入力部301に相当するものである。なお、端末装置300の入力部301は、図3に示す例に限られず、タッチスクリーン301Aのみを有し、一切の物理ボタンを排除した構成としてもよい。逆に、複数の物理ボタンを備え、入力操作の全てを物理ボタンで行うようにしてもよい。
【0065】
さらに、端末装置300は音声入力手段としてのマイクロホン401Bを備える。マイクロホン401Bはユーザ情報検出部401に相当するものである。マイクロホン401Bにより端末装置300を使用するユーザの歌声、鼻歌、手拍子などの音声を取得することができる。
【0066】
[1−4.コンテンツ再生処理]
次に、図4を参照して、コンテンツ再生処理について説明する。図4はコンテンツ再生処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す処理は端末装置300の制御部308によって行われる。
【0067】
まずステップS101で、楽曲選択入力がなされたか否かが判定される。選択入力がなされていない場合には選択入力がなされるまでステップS101の判定が繰り返される(ステップS101のNo)。なお、選択入力時には、事前に楽曲の楽曲リスト情報をサーバ装置200から受信し、図3Bに示すように楽曲のリストが端末装置300の表示部302に表示されている。そして、選択入力はユーザが所望の楽曲の表示に対応する位置に指を接触させることにより行われる。
【0068】
楽曲の選択入力がなされた場合(ステップS101のYes)には、次にステップS102で、ユーザによる再生指示の入力がなされたか否かが判定される。再生指示入力がなされていない場合には再生指示入力がなされるまでステップS101の判定が繰り返される(ステップS102のNo)。楽曲の再生指示入力がなされた場合には、処理はステップS103に進む(ステップS102のYes)。なお、上述した楽曲の選択入力が再生指示入力を兼ねている仕様の場合にはステップS102の処理を行う必要はない。
【0069】
次にステップS103で、選択された楽曲に対応する楽曲再生指示コマンドをサーバ装置200に送信することにより、選択された楽曲のストリーム配信をサーバ装置200に指示する。そして、楽曲再生指示コマンドを受信したサーバ装置200から再生装置100に対してストリーム配信が行われることにより、楽曲の再生が開始される。
【0070】
次にステップS104で、端末装置300はサーバ装置200からストリーム配信指示を行った楽曲についての楽曲情報を取得する。上述したように、楽曲情報はネットワークを介してサーバ装置200から送信され、端末装置300はその楽曲情報を通信部303によって受信する。そして、ステップS105で表示部302における楽曲情報の表示が行われる。
【0071】
次に、ステップS106で同調判定処理が行われる。また、ステップS107で音量制御処理が行われる。同調判定処理と音量制御処理とはマルチタスクで並列して行われるが、音量制御処理は同調判定処理の判定結果に基づいて行われる。
【0072】
そして、ステップS108で楽曲の再生が終了したか否かが判定される。再生が終了していない場合(ステップS108のNo)には処理はステップS106およびステップS107に戻り、楽曲の再生が終了するまで同調判定処理および音量制御処理が繰り返される。楽曲の再生が終了した場合には楽曲再生処理は終了となる(ステップS108のYes)。
【0073】
[1−5.同調判定処理]
次に、図5乃至図9に基づいて、コンテンツ再生処理のステップS106における同調判定処理について説明する。なお、以下、ユーザ情報が、ユーザが楽曲に合わせて体を揺らすことなどにより発する振動である場合を例にして説明を行う。まず、図5に基づいて同調判定処理の概要について説明する。図5の上段は、再生される楽曲の波形の一例である。波形に対応するように並んで表示されている実線は楽曲解析情報に含まれるビート情報を示すものである。具体的には、楽曲における小節または/および拍の位置を示すものである。図5の下段は縦軸を振動信号の大きさとし、横軸を楽曲の波形に対応する楽曲の再生時間として、ユーザ情報検出部401としての加速度センサ401Aによって検出される振動信号を示すものである。
【0074】
図5の(1)で示される範囲においては、振動信号は一定の間隔で発生しており、楽曲のビート情報と振動信号とが一致している。したがって、楽曲のビート情報と振動とは同調していると判定される。一方、(2)で示される範囲においては、振動は検出されているが、信号の発生はランダムであり、楽曲のビート情報と振動とが一致していない。よって、楽曲のビート情報と振動とは同調してないと判定される。また、(3)で示される範囲においては、振動は検出されていない。このように、同調判定処理においては、楽曲の楽曲解析情報に含まれるビート情報と振動信号とが一致しているか否かを判定することにより、楽曲とユーザが発する振動が同調しているか否かを判定する。
【0075】
以下、同調判定処理の詳細について説明する。図6および図7は同調判定処理の流れを示すフローチャートである。同調判定処理は同調判定部402によって行われる。まず、ステップS201で、サーバ装置200に対して再生指示を行った楽曲についての楽曲解析情報をサーバ装置200から取得する。楽曲解析情報はサーバ装置200からネットワークを介して端末装置300に送信され、通信部303によって受信することにより取得する。
【0076】
次にステップS202で、楽曲解析情報に基づいて、ビート情報とユーザが端末装置300に与える振動とが一致しているかを判定するための判定ウィンドウの周期および幅を決定する。
【0077】
ここで、図8を参照して判定ウィンドウについて説明する。図8の上段に示された波形は楽曲の波形の一部を拡大したものである。波形から下方向へ向けて延出する実線はビート情報で示される小節の先頭であり、波形から下方向へ向けて延出する破線はビート情報で示される拍の先頭である。また、図8の下段は小節の先頭および拍の先頭に対応するように設定された判定ウィンドウである。判定ウィンドウとは、ビート情報に基づいて、楽曲の各小節の先頭位置または/および各拍の先頭位置に対応するように設定される。
【0078】
そして、判定ウィンドウは各小節および各拍の先頭位置に対応するとともに、所定の幅を有して設定される。この幅は時間で表される幅である。判定ウィンドウが存在しない区間はMask期間と称する。振動信号がこの判定ウィンドウ内にある場合には、楽曲とユーザが発する振動とは同調していると判定される。なお、判定ウィンドウの幅は曲の拍子に合わせて適宜設定される。例えば、4拍子における判定ウィンドウ幅を基準として、2拍子の曲の場合には基準の判定ウィンドウ幅よりも広めに設定し、8拍子の曲の場合には基準の判定ウィンドウ幅よりも狭く設定する、などである。判定ウィンドウは曲の先頭から終了まで全体に設定される。判定ウィンドウは特許請求の範囲における同調判定区間に相当するものである。
【0079】
図6のフローチャートの説明に戻る。次にステップS203で、振動信号の入力が開始される。そしてステップS204で、楽曲再生の進行に伴い、楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過したか否かが判定される。楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過していない場合には、通過したと判定されるまでステップS204が繰り返される(ステップS204のNo)。一方、楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過したと判定された場合、処理はステップS205に進む(ステップS204のYes)。
【0080】
次にステップS205で、入力された振動信号においてピークが検出されたか否かが判定される。ステップS205でピークが検出された場合には処理はステップS206に進む(ステップS205のYes)。そして、ステップS206で検出された振動信号のピークが、上述のステップS204で通過したと判定された判定ウィンドウ内に位置しているか否かが判定される。
【0081】
ステップS206でピークが判定ウィンドウ内に位置していると判定された場合、処理はステップS207に進む(ステップS206のYes)。次にステップS207で、判定ウィンドウ内に位置すると判定されたピークの値が所定の閾値以上であるか否かが判定される。ピークの値が閾値以下であると判定されたば場合、処理はステップS204に戻る(ステップS207のNo)。そして、ステップS204からの処理が再び行われる。
【0082】
なお、一度ステップS204で楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過したと判定された(ステップS204のYes)後に処理がステップS204に戻った場合は、時系列で次の判定ウィンドウについてステップS204以下の処理が行われる。
【0083】
一方、ステップS207で、ピークの値が閾値以上であると判定された場合、処理はステップS208に進み、楽曲のビート情報とユーザが発する振動とは同調していると判定される(ステップS207のYes)。
【0084】
ここで、図9を参照して、楽曲のビート情報とユーザが発する振動とが同調していると判定される場合について説明する。図9Aに示す状態は、振動信号のピークの値が判定ウィンドウ内に位置しており、同調していると判定される場合である。一方、図9Bはピークの値が閾値を超えてはいるが、判定ウィンドウ内に位置していないため、同調していないと判定される場合である。また、図9Cはピーク値が閾値以下であるため同調していないと判定される場合である。
【0085】
図6のフローチャートの説明に戻る。次にステップS209で連続カウンタの値に1を加える(+1を行う)。この連続カウンタは、「同調している」と判定された回数をカウントするためのものである。次にステップS210で不連続カウンタをクリアする。この不連続カウンタは連続して「同調していない」と判定された回数をカウントするためのものである。後述するように、本実施の形態においては、所定の回数連続して「同調していない」と判定された場合に、再生音量を下げる。したがって、「同調している」と判定された場合には、連続して「同調していない」と判定された回数をカウントする不連続カウンタの値をクリアする必要がある。
【0086】
次にステップS211で、連続カウンタの値が所定の値に達したか否かが判定される。連続カウンタの値が所定の値に達したと判定された場合、処理はステップS212に進む(ステップS211のYes)。連続カウンタの値が所定の値に達した、とは、予め定められた所定の回数連続して「同調している」と判定されたことを意味する。そして、ステップS212で同調判定部402は音量制御部403に対して、再生音量を上げるよう指示(音量アップ指示)を行う。
【0087】
一方、ステップS211で連続カウンタの値が所定の回数に達していないと判定された場合、音量制御部403に対して音量を上げる指示は行われず、処理は213に進む(ステップS211のNo)。そして、ステップS213で楽曲の再生が終了したか否かが判定される。楽曲の再生が終了している場合には同調判定処理は終了となる(ステップS213のYes)。一方、楽曲の再生が終了していない場合には処理はステップS204に戻る。
【0088】
次に、ステップS205において、入力された振動信号においてピークが検出されなかった場合(ステップS205のNo)の処理について説明する。その場合、処理はステップS214に進み、楽曲のビート情報とユーザが発する振動は同調していない、と判定される。同様に、ステップS206でピークが検出ウィンドウ内にない場合も処理はステップS214に進む(ステップS206のNo)。上述したように、入力された振動信号においてピークが検出されなかった場合とは、図9Cに示すような状態である。また、ピークが検出ウィンドウ内にない場合とは図9Bに示すような場合である。
【0089】
次にステップS215で、不連続カウンタの値に1を加える(+1を行う)。不連続カウンタは、連続して「同調していない」と判定された回数をカウントするものである。
【0090】
次にステップS216で、連続カウンタをクリアする。上述したように、連続カウンタ連続して「同調している」と判定された回数をカウントするものであるため、「同調していない」と判定された場合にはクリアする必要がある。次にステップS217で不連続カウンタの値が所定の値に達したか否かが判定される。不連続カウンタの値が所定の値に達したと判定された場合、処理はステップS218に進む(ステップS217のYes)。そして、ステップS218で同調判定部402は音量制御部403に対して、再生音量を下げるよう指示(音量ダウン指示)を行う。
【0091】
ステップS217で不連続カウンタの値が所定の値に達していないと判定された場合、音量ダウン指示は行われず、処理はステップS213に進み(ステップS217のNo)、楽曲の再生が終了したか否かが判定される。楽曲の再生が終了している場合には同調判定処理は終了となる(ステップS213のYes)。一方、楽曲の再生が終了していない場合には処理はステップS204に戻り、時系列で次の順番の判定ウィンドウについて同調判定処理が繰り返される。
【0092】
以上のようにして同調判定処理が行われる。本実施の形態においては、連続カウンタの値が所定の値に達したと判定された場合にのみ音量を上げる処理が行われる。これは、偶然の一致によって「同調している」と判定された場合直ちに音量が上げられることを防止するためである。すなわち、通常、ユーザが楽曲に合わせて体を揺らすことなどによって生じる振動は一度ではなく複数回連続するものである。よって、一回「同調している」と判定されたのみでは音量は上げず、連続して「同調している」と判定された場合に、ユーザは楽曲に合わせてリズムをとっているとして音量を上げることとする。これにより、偶然によって同調している場合に音量が上がってしまうことを防止し、ユーザが音楽に合わせて振動を発しているということを的確に捉えることができる。
【0093】
「同調していない」と判定される場合も同様である。すなわち、たとえ、ユーザが楽曲に合わせて体を揺らしていたとしても、それは常に正確に楽曲に合っているわけではない。したがって、一回「同調していない」と判定されたのみでは音量は下げず、所定の回数「同調していない」と判定された場合に、ユーザは楽曲に合わせてリズムをとっていないとして音量を下げることとする。
【0094】
[1−6.音量制御処理]
次に、図10および図11に基づいて、コンテンツ再生処理のステップS107における音量制御処理について説明する。まず、図10に基づいて音量制御処理の概要について説明する。図10の上段は再生される楽曲データの波形である。波形に対応して表示されている実線は楽曲解析情報に含まれるビート情報を示すものである。具体的には楽曲における小節または/および拍の位置を示すものである。図10の中段は、縦軸を振動信号の大きさとし、横軸を楽曲の波形に対応する楽曲の再生時間として、加速度センサ401Aによって検出される振動信号を示すものである。さらに、図10の下段は、縦軸を音量、横軸を曲の再生時間として、楽曲再生中における音量の変化を示すものである。
【0095】
図10において(1)で示される範囲は、楽曲再生開始時における音量(以下、初期音量と称する。)である。(2)で示される範囲においては、楽曲のビート情報と振動信号とが一致しているため、「同調している」と判定され、ユーザが楽曲に合わせて盛り上がっているとして再生音量が上げられていく。これにより、ユーザの盛り上がっている気持ちをさらに盛り上げることができる。また、楽曲聴取時のユーザの行動(踊っている、横になっている、会話をしている、など)を中断してリモートコントローラなどによって音量調節を手動で行うという煩わしさを解消することができる。
【0096】
(3)で示される範囲においては、ビート情報と振動信号とが同調しているが、再生音量が上限に達しているため、音量は上げられておらず、音量は維持されている。(4)で示される範囲においては、ビート情報と振動信号とが同調していない。ビート情報と振動信号とが同調していない場合とは、ユーザの楽曲に合わせた盛り上がりがおさまった場合であると考えられるため、再生音量を下げる処理を行うとよい。ただし、(4)の範囲に示すように、ビート情報と振動信号とが同調しなくなった直後にから再生音量を下げるのではなく、再生音量を下げるまでに遅延期間を設けるようにするとよい。これにより、急激な音量変化を防止して、急激な音量の低下を防止してユーザに与える違和感を抑制することができる。この遅延期間については後述する。
【0097】
(5)で示される範囲においては、ビート情報と振動信号とが同調していないため、再生音量が下げられている。徐々に下げていくことにより急激な音量変化を防止して、急激な音量の低下を防止してユーザに与える違和感を抑制することができる。(6)で示される範囲においては、再生音量が初期音量と等しくなったため、それ以上再生音量は下げられていない。なお、図10に示す音量の遷移は説明を行うための一例であり、実際は再生される楽曲およびユーザによる振動などのユーザ情報により、音量には様々な変化が生じる。
【0098】
次に、図11のフローチャートに基づいて、音量制御処理の詳細について説明する。音量制御処理は音量制御部403によって行われる。まずステップS301で、楽曲再生開始時の音量である初期音量を取得する。次にステップS302で同調判定部402から音アップ指示または音量ダウン指示があったか否かが判定される。指示がない場合には指示があるまでステップS302の判定が繰り返される(ステップS302のNo)。一方、指示があった場合には処理はステップS303に進む(ステップS302のYes)。
【0099】
次にステップS303で、同調判定部402からの指示が音量アップ指示であるか否かが判定される。指示が音量アップ指示である場合には処理はステップS304に進む(ステップS303のYes)。そして、ステップS304で現在の楽曲の再生状態における音量が再生装置100における上限に達しているか否かが判定される。ここで、再生装置100における音量の上限は実際に再生装置100において調整することができる物理的な上限値よりも若干低く設定するとよい。例えば、物理的な上限値の80%とする。
【0100】
一般的に、テレビジョン受像機、ドックスピーカなどの再生装置100における再生音量の上限はユーザが苦痛なく聴取することができる音量を超えている場合が多い。したがって、ステップS304の判定における音量の上限を物理的な上限よりも低く設定することにより、ユーザが苦痛なく聞ける限度を超えて再生音量が大きくなることを防ぐことができる。また、上限値はユーザが任意に設定できるようにしてもよい。設定された音量の上限値は端末装置300の記憶部に記憶され、ステップS304の処理を行う際に参照される。
【0101】
再生音量が上限に達していないと判定された場合、処理はステップS305に進む(ステップS304のNo)。ステップS305で再生音量を上げるための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100における再生音量が上げられる。
【0102】
なお、一回の処理における再生音量の上げ幅は予めデフォルトとして設定しておくとよい。例えば、再生装置100が再生音量が段階的に調整される仕様である場合には、一回の処理において1段階音量を上げる、などである。ただし、再生音量の上げ幅をユーザが任意に設定できるようにしてもよい。音量の上げ幅は、上述した段階的なものに限られず、具体的なデシベル(dB)値で設定してもよい。
【0103】
一方、ステップS304において現在の楽曲の再生状態における音量が再生装置100における上限に達していると判定された場合、ステップS305における音量を上げる処理は行われない(ステップS304のYes)。
【0104】
説明はステップS303に戻る。ステップS303で同調判定部402からの音量指示が音量アップ指示ではないと判定された場合、処理はステップS306に進む(ステップS303のNo)。指示が音量アップ指示ではないと判定された場合とはすなわち、指示が音量ダウン指示である場合である。
【0105】
次にステップS306で、一つ前の音量指示が音量アップ指示であったか否かが判定される。そして、一つ前の音量指示が音量アップ指示であった場合には処理はステップS307に進み、ウェイトカウンタの値に1を加える(+1を行う)(ステップS306のYes)。次にステップS308で、ウェイトカウンタの値が所定の値に達したか否かが判定される。ウェイトカウンタと比較する所定の値は例えば10回に設定される。ウェイトカウンタの値が所定の値に達したと判定された場合処理はステップS309に進む(ステップS308のYes)。
【0106】
次に、ステップS309で現在の再生装置100における音量が初期音量以上であるか否かが判定される。音量が初期音量以上であると判定された場合(ステップS309のYes)、処理はステップS310に進み、再生音量を下げるための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100における再生音量が下げられる。
【0107】
なお、一回の処理における再生音量の下げ幅は予めデフォルトとして設定しておくとよい。例えば、再生装置100が再生音量が段階的に調整される仕様である場合には、一回の処理において1段階音量を下げるなどである。ただし、再生音量の下げ幅をユーザが任意に設定できるようにしてもよい。音量の下げ幅は、上述した段階的なものに限られず、具体的なデシベル(dB)値で設定してもよい。
【0108】
一方、ステップS309で現在の再生音量が初期音量以上ではないと判定された場合(すなわち、再生音量が初期音量と等しい、または初期音量よりも低い)には音量制御データは生成されない(ステップS309のNo)。このように本実施の形態においては再生音量を初期音量以下に下げないように処理を行う。
【0109】
説明はステップS308に戻る。ステップS308でウェイトカウンタの値が所定の値に達していないと判定された場合、ステップS309およびステップS310による音量を下げる処理は行われない(ステップS308のNo)。このように、本実施の形態においては、ウェイトカウンタが所定の値に達している、すなわち、所定の回数連続して音量ダウン指示があった場合に限り、音量を下げるようにしている。これにより、同調判定部402から誤って音量ダウン指示が出された場合にその指示に従い再生音量を下げてしまうこと、頻繁に交互に音量アップ/ダウンが繰り返されることを防止することができる。
【0110】
また、音量ダウンは音量アップに比べて時間をかけて行われることとなり、初回の音量ダウンの指示から実際に音量が下げるまでに遅延期間が生じる。これにより、急激な音量の低下を防止してユーザに与える違和感を抑制することができる。
【0111】
説明はステップS306に戻る。一つ前の音量指示が音量アップ指示ではないと判定された場合、ステップS307およびステップS308の処理は行われず、ステップS309に進む(ステップS306のNo)。そして、ステップS309およびステップS310で音量ダウンを行うための音量制御データの生成および送信が行われる。
【0112】
上述したように、ステップS307およびステップS308は交互に音量アップ/ダウンが繰り返されることなどを防止するための処理であるため、一つ前の音量指示が音量アップ指示ではないと判定された場合、すなわち、音量ダウン指示が連続でなされた場合には行う必要はない。
【0113】
次に処理はステップS311に進む。ステップS311ではユーザにより意図的に音量調整がなされたか否かが判定される。これは例えば、端末装置300における音量調整手段である音量調整スライダ350に対するユーザの操作がなされたか否かにより判断する。ステップS311でユーザにより意図的に音量調整がなされたと判定された場合、処理はステップS312に進む(ステップS311のYes)。そしてステップS312で、ユーザが指定する音量にするための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100の再生音量は、ユーザが指定した再生音量に変更される。
【0114】
ユーザが意図的に音量調整を行う場合、例えば、急な来客があった場合などに上述の処理が行われることによって、楽曲の再生音量がユーザの邪魔になることがない。
【0115】
そして、ステップS313で楽曲再生が終了したか否かが判定される。楽曲再生が終了した場合には音量制御処理は終了となる。一方、楽曲再生が終了していない場合には処理はステップS302に戻り、音量制御処理が引き続き行われる。
【0116】
以上、本技術の第1の実施の形態においては、再生される楽曲のビート情報とユーザ情報とが同調しているか否かが判定される。そして同調している場合には再生音量を上げるように制御を行う。これにより、ユーザが楽曲に合わせて盛り上がっている場合に再生音量を上げて、ユーザの盛り上がっている気持ちをさらに高めることができる。また、楽曲聴取時のユーザの行動(踊っている、横になっている、会話をしている、など)を中断して音量調節を手動で行うという煩わしさを解消することができる。
【0117】
一方、楽曲のビート情報とユーザ情報とが同調してない場合には再生音量を下げるように制御を行う。これにより、ユーザの盛り上がりがおさまった場合には、ユーザの盛り上がりに対応して大きくなっていた再生音量を適切な音量に抑えることができる。この場合も、楽曲聴取時のユーザの行動(踊っている、横になっている、会話をしている、など)を中断して音量調節を手動で行うという煩わしさを解消することができる。
【0118】
なお、上述の説明では、ユーザ情報がユーザが発生させる振動である場合を例にして説明を行ったが、ユーザ情報がユーザが発する歌声、鼻歌、手拍子などの音声であっても上述の処理と同様の処理により、音量制御処理を行うことができる。
【0119】
カラオケやパーティなどにおいて複数のユーザが楽曲を聴いている場合、楽曲に合わせて複数のユーザが手拍子や掛け声を行い、楽曲が聴きにくくなってしまう場合がある。ユーザ情報として音声を利用することにより、そのような場合においても、ユーザの手拍子や掛け声が楽曲に一致している(同調している)場合には楽曲の音量を上げるため、楽曲を聴きやすくすることができる。この際も音量調整を手動で行う必要はないため、楽曲を聴いて盛り上がっている気分を害することはない。
【0120】
<2.第2の実施の形態>
[2−1.音量制御処理]
以下、この発明の第2の実施の形態について説明を行う。なお、音量制御装置400、並びにコンテンツ再生システム1を構成する再生装置100、サーバ装置200、端末装置300の構成は第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。図12は第2の実施の形態における音量制御処理の流れを示すフローチャートである。図12において第1の実施の形態における音量制御処理と同一の処理については同一の符号を付してその説明を省略する。図12に示す第2の実施形態のフローチャートは、ステップS401およびステップS402を有する点で第1の実施形態のフローチャートと異なっている。
【0121】
第2の実施の形態においては、楽曲解析情報に含まれるサビ情報に基づき、同調判定部402からの音量指示があった時点における楽曲の再生位置がサビ部分である場合には、再生位置がサビ部分以外である場合に比べて音量の上げ幅を大きくする。
【0122】
ステップS301乃至ステップS303は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。ステップS304で現在の楽曲の再生状態における音量が再生装置100における上限に達しているか否かが判定される。音量が上限に達していないと判定された場合処理はステップS401に進む(ステップS304のNo)。そして、ステップS401で、同調判定部402からの音量指示があった時点における楽曲の再生位置がサビ部分であるか否かが判定される。再生位置がサビ部分であるか否かは、楽曲解析情報に含まれるサビ情報を参照することにより行うことができる。
【0123】
ステップS401で再生位置がサビ部分であると判定された場合、処理はステップS402に進む(ステップS401のYes)。そして、ステップS402で再生音量を上げるための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100における再生音量が上げられる。
【0124】
再生位置がサビ部分である場合における再生音量の上げ幅は、再生位置がサビ部分以外である場合における上げ幅よりも大きく設定する。例えば、再生装置100において再生音量が段階的に調整され、サビ以外の部分における再生音量の上げ幅が1段階である場合には、サビ部分における再生音量の上げ幅はその倍の2段階にする、などである。ただし、ユーザが任意に設定することができるようにしてもよい。また、音量の上げ幅は、上述した段階的なものに限られず、具体的なデシベル(dB)値で設定してもよい。サビ以外の部分における再生音量の上げ幅が10dBである場合には、サビ部分における再生音量の上げ幅は20dBにする、などである。
【0125】
サビ部分は一般的に楽曲において最も盛り上がる部分である。したがって、サビ部分における再生音量の上げ幅をサビ以外の部分に比べて大きく設定することにより、ユーザの気分の盛り上がりをより高めることができる。また、サビ部分は楽曲において最も盛り上がる部分であるため、ユーザの手拍子や掛け声はサビ以外の部分に比べて大きくなると考えられる。そうすると、サビ部分においてはサビ以外の部分に比べて楽曲が聴きとりにくくなるおそれがある。そこで、サビ部分における再生音量の上げ幅が大きくすることにより、サビ部分において楽曲が聴きとりにくくなることを防止することができる。
【0126】
<3.変形例>
以上、本技術の一実施の形態について具体的に説明したが、本技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0127】
上述の実施の形態では、ユーザ情報として加速度センサにより検出した振動を用いたが、マイクロホンにより取得したユーザが発した音声でも同様に音声制御処理を行うことができる。また、加速度センサにより検出した振動とマイクロホンにより取得した音声の両方を用いて音声制御処理を行うことも可能である。
【0128】
例えば、ユーザ情報検出部401として、映像の撮影を行うことができるカメラを用い、楽曲を聴取しているユーザを撮影する。そして、撮影により取得した映像からユーザの表情、動きを検出して、その検出結果に基づいて再生音量制御を行うようにしてもよい。
【0129】
具体的には、映像から公知の技術に基づく表情検出を行い、ユーザが笑顔である場合には再生音量を上げる、映像からユーザの動きを検出し、動きと楽曲のビートに一致し同調している場合には再生音量を上げる、などである。なお、ユーザ情報検出部401としてのカメラは端末装置300自身が備えるようにしてもよいし、単体のカメラとして構成し、ネットワークを介してコンテンツ再生システム1に接続するようにしてもよい。
【0130】
また、実施の形態においては、サーバ装置200が楽曲解析情報を生成するとして説明を行った。しかし、端末装置300が楽曲解析を行うためのソフトウェアなどを備え、サーバ装置200から端末装置300に楽曲データを送信し、端末装置300において楽曲解析情報を生成してもよい。
【0131】
また、図1においてコンテンツ再生システム1は、再生装置100、サーバ装置200および端末装置300とから構成されているが、コンテンツ再生システムはそのような構成に限られるものではない。楽曲データなどのコンテンツを記憶し、再生装置に対してストリーム配信を行う端末装置と、スピーカなどのよりコンテンツ再生を行う再生装置とでコンテンツ再生システムを構成するようにしてもよい。
【0132】
また、本技術に係る音量制御装置はコンテンツ再生システムを構成する端末装置などに適用される場合に限られず、装置単体でコンテンツを記憶し、そのコンテンツを再生することができる装置に対しても適用可能である。
【0133】
また、第1および第2の実施の形態はコンテンツが楽曲である場合を例にして説明を行った。しかし、コンテンツは楽曲に限られるものではなく、音声を含む映像コンテンツであってもよい。例えば、ミュージシャンのライブ映像などのコンテンツに本技術を適用しても上述した実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0134】
上述の説明においてはコンテンツ再生システムの一例としてホームネットワークシステムを例にして説明を行った。しかし、本技術に係るコンテンツ再生システムは、ホームネットワークシステムに限らず、カラオケルーム、パーティ会場などにおけるコンテンツ再生システムとしても用いることができる。
【0135】
また、本技術は音量制御の他にも、コンテンツ再生システムを利用している室内の照明の明るさ、色、点滅周期などの調整に適用することも可能である。
【0136】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0137】
(1)コンテンツを利用するユーザに関するユーザ情報を検出するユーザ情報検出部と、前記コンテンツの楽曲解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出された前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部とを備える音量制御装置。
【0138】
(2)前記ユーザ情報検出部は加速度センサを備え、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する振動であり、前記コンテンツは楽曲であり、前記楽曲解析情報は前記楽曲のビート情報を含み、前記同調判定部は、前記振動と前記ビート情報とが一致しているか否かを判定する前記(1)に記載の音量制御装置。
【0139】
(3)前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行う前記(1)または(2)に記載の音量制御装置。
【0140】
(4)前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していないと判定された場合には前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0141】
(5)前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調しているとする判定結果を前記音量制御部に供給する前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0142】
(6)前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調していないとする判定結果を前記音量制御部に供給する前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0143】
(7)前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行い、
前記コンテンツの再生位置がサビ部分である場合において、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には、前記サビ部分以外において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合における前記再生音量の上げ幅に比べて大きく前記再生音量を上げるよう制御を行う前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0144】
(8)前記音量制御部は、前記再生音量が前記コンテンツの再生開始時における音量以上である場合において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していないと判定された場合にのみ前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う前記(4)に記載の音量制御装置。
【0145】
(9)前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定領域を設定し、前記振動と前記同調判定領域とが所定の回数一致した場合に前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定する前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0146】
(10)前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定領域を設定し、前記振動と前記同調判定領域とが所定の回数一致しなかった場合に前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していないと判定する前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0147】
(11)前記音量制御部は、前記再生音量が所定の音量に達している場合には該再生音量を上げないように制御を行う前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0148】
(12)前記音量制御部は、前記ユーザの操作入力を受け付ける入力部に対して前記再生音量を調整する入力が行われた場合には、前記同調判定部による判定結果に関わらず、前記ユーザの入力に従った音量制御を行う前記(1)乃至(11)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0149】
(13)前記ユーザ情報検出部はマイクロホンを備え、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する音声であり、前記コンテンツは楽曲であり、前記楽曲解析情報は前記コンテンツのビート情報を含み、前記同調判定部は、前記音声と前記ビート情報との一致の度合いを判定することにより前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調しているか否かを判定する前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0150】
(14)コンテンツを利用するユーザに関する情報をユーザ情報として検出し、前記コンテンツの楽曲解析情報と、前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定し、前記同調度合いの判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御方法。
【0151】
(15)音量制御装置と、該音量制御装置とネットワークを介して接続される再生装置とからなり、前記音量制御装置は、コンテンツを利用するユーザに関する情報を検出するユーザ情報検出部と、前記コンテンツの楽曲解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、該音量制御部による音量制御情報を前記再生装置に送信する第1の通信部とを備え、前記再生装置は、前記コンテンツを再生する再生処理部と、前記第1の通信部から送信された前記音量制御情報を受信する第2の通信部と該第2の通信部により受信した前記音量制御情報に基づいて前記コンテンツの再生音量を調整する音量調整部とを備えるコンテンツ再生システム。
【符号の説明】
【0152】
1・・・・・・コンテンツ再生システム
100・・・・再生装置
104A・・・音量調整部
300・・・・端末装置
400・・・・音量制御装置
401・・・・ユーザ情報検出部
402・・・・同調判定部
403・・・・音量制御部
301・・・・入力部
308・・・・制御部
302・・・・表示部
303・・・・通信部
304・・・・記憶部
401A・・・加速度センサ
401B・・・マイクロホン
【技術分野】
【0001】
本技術は、音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムに関し、詳しくは、コンテンツを利用するユーザの行動がコンテンツと同調しているか否かに応じてコンテンツの再生音量を調整する音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザは、CD(Compact Disc)などに収録された、またはインターネットを介してダウンロードした楽曲などのいわゆる音楽コンテンツ、映画やコンサート映像などの映像コンテンツ、カラオケなどの様々なコンテンツを一人、または複数人で楽しむことができる。しかし、コンテンツを利用する環境、コンテンツを利用するユーザの行動などによってはコンテンツの再生音量が適切ではなく、コンテンツを十分に楽しむことができない場合がある。
【0003】
そこで、カラオケ演奏を再生可能なカラオケ装置において、環境による影響を加味しつつコンテンツごとに適した音量の設定を自動的に行うカラオケ装置が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−178609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、カラオケ楽曲や映画等のコンテンツに適した再生音量として予め登録しておいた初期音量レベルに一致させるようにコンテンツの音量調整を行う。これにより、コンテンツごとに適した音量での再生を行うことができる。しかし、最適な再生音量としての初期音量レベルはコンテンツごとに予め設定されているため、カラオケやコンテンツを視聴しているユーザの状況(盛り上がりなど)によって、初期音量レベルを超える音量が必要になった場合であってもそれに対応することができない。
【0006】
また、引用文献1に記載の技術は、カラオケやコンテンツの音声を音入力手段から入力し、その入力される音の音量レベルと、カラオケやコンテンツに対応する初期音量レベルとを比較することにより、音量の補正を行うものである。よって、あくまで再生される音量と予め定めた初期音量レベルに基づく補正であるため、カラオケ、コンテンツ視聴を行っているユーザの状況、行動などを直接的に音量に反映させることができない。
【0007】
したがって、本技術の目的は、コンテンツを利用するユーザの状況、行動などを直接的に音量に反映させることができるよう、コンテンツを利用するユーザがコンテンツと同調しているか否かに応じてコンテンツの再生音量を制御する音量制御装置、音量制御方法およびコンテンツ再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本技術は、コンテンツを利用するユーザに関するユーザ情報を検出するユーザ情報検出部と、コンテンツの楽曲解析情報と、ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、同調判定部による判定結果に基づいてコンテンツの再生音量を制御する音量制御部とを備える音量制御装置である。
【0009】
また、コンテンツを利用するユーザに関する情報をユーザ情報として検出し、コンテンツの楽曲解析情報と、ユーザ情報とが同調しているか否かを判定し、同調度合いの判定結果に基づいてコンテンツの再生音量を制御する音量制御方法である。
【0010】
さらに、音量制御装置と、音量制御装置とネットワークを介して接続される再生装置とからなり、音量制御装置は、コンテンツを利用するユーザに関する情報を検出するユーザ情報検出部と、コンテンツの楽曲解析情報と、ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、音量制御部による音量制御情報を前記再生装置に送信する第1の通信部とを備え、再生装置は、コンテンツを再生するコンテンツ再生部と、第1の通信部から送信された前記音量制御情報を受信する第2の通信部と第2の通信部により受信した前記音量制御情報に基づいて前記コンテンツの再生音量を調整する音量調整部とを備えるコンテンツ再生システムである。
【発明の効果】
【0011】
本技術によれば、コンテンツを利用するユーザがコンテンツに同調しているか否かに応じてコンテンツの再生音量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本技術に係る音量制御装置を備える端末装置を含むコンテンツ再生システムの構成を示す図である。
【図2】図2Aは、音量制御装置の構成を示すブロック図であり、図2Bは音量制御装置を適用した端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3Aおよび図3Bは、本技術に係る音量制御装置を備える端末装置の外観図である。
【図4】図4は、楽曲再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、同調判定処理の概要を示す図である。
【図6】図6は、同調判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、同調判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、同調判定処理の詳細について説明するための図である。
【図9】図9は、同調判定処理の詳細について説明するための図である。
【図10】図10は、音量制御処理の概要を示す図である。
【図11】図11は、本技術の第1の実施の形態に係る音量制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、本技術の第2の実施の形態に係る音量制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本技術の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本技術は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1−1.コンテンツ再生システムの構成]
[1−2.音量制御装置の構成]
[1−3.端末装置の構成]
[1−4.コンテンツ再生処理]
[1−5.同調判定処理]
[1−6.音量制御処理]
<2.第2の実施の形態>
[2−1.音量制御処理]
<3.変形例>
【0014】
<1.第1の実施の形態>
[1−1.コンテンツ再生システムの構成]
まず、図1を参照してコンテンツ再生システム1の構成について説明する。図1は、本技術に係る音量制御装置400を備える端末装置300を含むコンテンツ再生システム1の構成を示す図である。なお、本実施の形態においては、コンテンツとして音声ファイルによる楽曲を用いる場合を例にして説明を行う。
【0015】
コンテンツ再生システム1は、DLNA(Digital Living Network Alliance)に基づいたホームネットワークシステムとして構成されている。コンテンツ再生システム1は、DMR(Digital Media Renderer、DMP:Digital Media Playerとも称する。)としての再生装置100、コンテンツを記憶保持するDMS(Digital Media Server)としてのサーバ装置200、システムのコントロールおよび音量制御処理を行うDMC(Digital Media Controller)としての端末装置300とから構成されている。
【0016】
DMRとしての再生装置100は、例えば、テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、ドックスピーカ、ネットワーク機能搭載アンプ、セットトップボックス、PlayStation(株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標)3などのエンタテインメント装置、などが挙げられる。
【0017】
再生装置100は、楽曲の再生処理を行う再生処理部101、音声の出力を行うスピーカ102、サーバ装置200および端末装置300との通信を行う通信部103、再生装置100全体の制御を行う制御部104を少なくとも備える。また、映像、画像などを表示するための表示部を備えるようにしてもよい。
【0018】
再生処理部101は、音声処理部、アンプ部などを含むものである。再生制御部101は、楽曲データに対してデコード処理などの所定の処理を施すとともに、アンプ部により増幅処理を施してスピーカ102に出力する。スピーカ102は音声出力手段であり、再生制御部101によって所定の処理が施された楽曲は最終的にスピーカ102から出力される。
【0019】
通信部103は、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルに基づいてサーバ装置200および端末装置300との通信を行うためのネットワークインターフェースである、本実施の形態においては、再生装置100は、通信部103を介して、端末装置300から送信される音量制御データなどを受信する。また、通信部103を介してサーバ装置200からのコンテンツのストリームを受信する。
【0020】
制御部104は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれるプログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに格納されているプログラムに基づき様々な処理を実行することによって再生装置100全体の制御を行う。また、制御部104は、所定のプログラムを実行することにより音量調整部104Aとして機能する。音量調整部104Aは、端末装置300から送信された音量制御データに従い、再生装置100における再生音量が音量制御データで示される音量となるように、スピーカ102からの出力レベルの調整を行う。
【0021】
DMSとしてのサーバ装置200は、大容量記憶媒体を備え、コンテンツ再生システム1によって再生される楽曲などのコンテンツデータを保存するものである。サーバ装置200としては、例えば、ネットワークHDD(Hard Disc Drive)、パーソナルコンピュータ、HDレコーダなどが挙げられる。本実施の形態において再生されるコンテンツである楽曲データはサーバ装置200に記憶されている。
【0022】
サーバ装置200は、コンテンツを記憶する記憶部201、再生装置100および端末装置300との通信を行うための通信部202、サーバ装置200全体の制御を行う制御部203を少なくとも備える。記憶部201は、例えば、HDD、フラッシュメモリなどの大容量記憶媒体から構成されており、コンテンツ再生システム1によって再生される楽曲などのコンテンツデータを保存するものである。楽曲データは、WAV(RIFF waveform Audio Format)形式、または、MP3(MPEG Audio Layer-3)、AAC(Advanced Audio Coding)などの方式で音声圧縮された状態で記憶部201に記憶される。また、楽曲のアーティスト名、アルバム名、曲名、総再生時間、再生時間情報などを含む楽曲情報も楽曲データのメタデータとして記憶部201に保存されている。楽曲情報は例えば、CDDB(Compact Disc DataBase)を利用することにより取得することができる。また、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。さらに、記憶201が記憶する楽曲データをリスト化した楽曲リスト情報も保存されている。
【0023】
通信部202は、例えば、HTTP、TCP/IPなどのプロトコルに基づいて再生装置100および端末装置300との通信を行うためのネットワークインターフェースによって構成されている。本実施の形態においては、サーバ装置200は、通信部202を介して、端末装置300からの楽曲再生指示コマンドを受信する。また、通信部202を介して再生装置100に対してコンテンツのストリーム配信が行われる。
【0024】
制御部203は、例えばCPU、RAMおよびROMなどから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれるプログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに格納されているプログラムに基づき様々な処理を実行してコマンドの発行を行うことによってサーバ装置200全体の制御を行う。
【0025】
また、制御部203は、所定のプログラムを実行することによりストリーム配信部203Aおよびコンテンツ解析部203Bとして機能する。ストリーム配信部203Aは、通信部202を介して受信した端末装置300からの楽曲再生指示コマンドに従い、記憶部201に記憶された楽曲データを再生装置100にストリーム配信するよう所定の処理を行う。
【0026】
コンテンツ解析部203Bは、記憶部201に記憶している楽曲に対して、特開2007−156434号公報などに記載された公知の楽曲波形解析方法に基づく処理を行う。これにより、楽曲データそれぞれについて、BPM(Beat Per Minute)情報、ビート情報、ビート出現時刻情報、サビ情報などを含む楽曲解析情報を生成する。生成された楽曲解析情報はメタデータとして楽曲データと関連付けられて記憶部201に記憶される。なお、楽曲解析情報は、ユーザなどによりサーバ装置200に新たな楽曲データが追加された時点でその楽曲データに対して解析処理を行って生成し記憶部201に記憶しておいてもよい。また、再生装置100に対してストリーム配信を行う際に解析処理を行って生成してもよい。
【0027】
BPM情報とは、楽曲のテンポを示すものである。ビート情報は、楽曲における各小節の位置、各拍の位置などを示すものである。拍は、一定の時間的間隔をもって数えられるもので、小節の中での拍の位置によりアクセントの強弱(すなわち、強拍/弱拍)が生まれ、その組み合わせにより、各種の拍子が作られる。ビート出現時刻情報とは、楽曲において最初にビートが出現する時点の時刻であり、曲の先頭からの経過時間で表される。
【0028】
また、サビとは楽曲における特徴部分であり、一般的に曲の最も盛り上がる部分のことを指す。サビ情報は楽曲の再生時間におけるサビ出現時刻、サビ部分の再生時間などを示す。サビ出現時刻とは、楽曲においてサビが出現する時刻であり、曲の先頭からの経過時間で表される。なお、1つの楽曲においてサビが複数回存在する場合にはすべてのサビについてのサビ情報が生成される。
【0029】
DMCとしての端末装置300は、例えば、タッチパネルを備え、ユーザが指などで様々な入力操作を行うことができるいわゆるタブレット型の端末装置である。端末装置300としては他にもパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、携帯ゲーム機などを用いてもよい、端末装置300の詳細な構成については後述する。
【0030】
本実施の形態のおいては、再生装置100、サーバ装置200および端末装置300は、HTTP、TCPなどのプロトコルに基づき、無線LAN(Local Area Network)、WI−FIネットワーク(Wireless−Fidelity)などのネットワークを介して接続されており、相互に通信可能となっている。ただし、接続方法は無線に限らず有線接続でもよい。
【0031】
サーバ装置200からは、サーバ装置200が記憶部201に記憶する楽曲データのリストを示す楽曲リスト情報が端末装置300に送信される。端末装置300側は受信した楽曲リスト情報に基づいて楽曲リストを表示する。ユーザは楽曲リストを参照して端末装置300において楽曲の選択を行い、端末装置300からサーバ装置200に対して楽曲再生指示を行うことができる。
【0032】
サーバ装置200は端末装置300からの楽曲再生指示に従い、再生装置100に対して楽曲データのストリーム配信を行う。さらに、サーバ装置200は楽曲データのストリーム配信と共に再生楽曲の楽曲情報および楽曲解析情報を端末装置300に送信する。楽曲情報は端末装置300の表示部302に表示されることによりユーザに提示される。
【0033】
また、端末装置300から再生装置100に対しては、ユーザ操作に応じた電源オン・オフ、曲戻し、曲送りなどを基本的な操作を指示するコントロールコマンドが送信される。端末装置300によって再生装置100を操作することが可能となっている。
【0034】
なお、コンテンツ再生システム1において再生装置が複数存在する場合には、同一の楽曲データをそれら複数の再生装置それぞれにストリーム配信し、複数の再生装置で同一の楽曲を同時に再生することが可能である。また、再生装置100はサーバ装置200に対して楽曲データの送信を要求し、その要求に応じてサーバ装置200から送信されてくる楽曲データを受信して再生することも可能である。
【0035】
[1−2.音量制御装置の構成]
図2Aは、本技術に係る音量制御装置400の構成を示すブロック図である。また、図2Bは音量制御装置400の機能を備える端末装置300の構成を示すブロック図である。さらに、図3Aおよび図3Bは、端末装置300の外観構成を示す図である。端末装置300は平面視略長方形で薄型のいわゆるタブレット型端末として構成されている。
【0036】
音量制御装置400は、ユーザ情報検出部401、同調判定部402および音量制御部403から構成されている。ユーザ情報検出部401は楽曲を聴取するユーザに関する情報であるユーザ情報を検出するものである。検出されたユーザ情報は同調判定部402に供給される。ユーザ情報検出部401は、具体的には例えば加速度センサ、マイクロホンなどにより構成される。ユーザ情報とはユーザが発する振動、音声などである。
【0037】
同調判定部402は、ユーザ情報検出部401から供給されたユーザ情報と、サーバ装置200など外部から供給された楽曲解析情報とが同調しているか否かを判定するものである。同調判定部402による判定結果は音量制御部403に供給される。同調判定部402により行われる同調判定処理の詳細について後述する。
【0038】
音量制御部403は、同調判定部402による判定結果に従って音量制御を行うための音量制御データを生成し、それを外部に出力する。同調判定部402によりユーザ情報と楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には音量を上げるための音量制御データを生成する。一方、ユーザ情報と楽曲解析情報とが同調していないと判定された場合には音量を下げるための音量制御データを生成する。音量制御処理の詳細については後述する。
【0039】
[1−3.端末装置の構成]
端末装置300は、入力部301、表示部302、通信部303、記憶部304、振動信号処理部305、A/D(Analog/Digital)変換部306、音声信号処理部307、制御部308、表示制御部309、楽曲再生制御部310、加速度センサ401A、マイクロホン401B、同調判定部402および音量制御部403とから構成されている。
【0040】
入力部301は、ユーザが端末装置300への指示を入力するための入力手段である。本実施の形態において端末装置300は、表示部302と一体に構成されたタッチスクリーン301A、ホームボタン301Bおよび操作キー301C(これらは図3に示す。)を備える。さらに入力部301は、表示部とは別構成のタッチパネル、スイッチなどにより構成されるようにしてもよい。入力部301に対して入力がなされると、その入力に対応した制御信号が生成されて制御部308に出力される。そして、制御部308によりその制御信号に対応した演算処理や制御が行われる。
【0041】
表示部302は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどにより構成された表示手段である。表示部302には、端末装置300の各種操作のメニューを表示するホーム画面、サーバ装置200から送信された楽曲リスト情報に基づく楽曲のリスト、サーバ装置200から送信された楽曲情報などが表示される。さらに、サーバ装置200が記憶する、または端末装置300自身が記憶する動画コンテンツ、画像コンテンツなども表示される。
【0042】
さらに、表示部302には入力手段としてのタッチパネルにおけるソフトボタン、音量調整、コンテンツ選択などの個々の操作画面などのユーザインターフェース画像も表示される。
【0043】
通信部303は、例えば、HTTP、TCP/IPなどのプロトコルに基づいて再生装置100およびサーバ装置200との通信を行うためのネットワークインターフェースである。通信部303を介して、楽曲情報、楽曲解析情報、音量制御データ、楽曲リスト情報、その他の各種データ、コマンドなどの送受信が行われる。サーバ装置200から送信され、通信部303で受信した、再生中の楽曲の楽曲解析情報は同調判定部402に供給される。また、サーバ装置200から送信され、通信部303で受信した、再生中の楽曲の楽曲情報は表示制御部309に供給される。
【0044】
記憶部304は、ハードディスク、フラッシュメモリなどにより構成される大容量記憶媒体である。記憶部304は、端末装置300を動作させるための各種データ、プログラム、コンテンツ、一時ファイルなどを記憶保持するものである。
【0045】
加速度センサ401Aは、音量制御装置400におけるユーザ情報検出部401に相当するものであり、例えば、2軸または3軸の加速度センサにより構成されている。加速度センサ401Aは、ユーザが端末装置300に直接または間接的に与える振動の大きさを加速度として検出し、振動信号として振動信号処理部305に供給する。本実施の形態においては、加速度センサ401Aが検出した振動がユーザ情報に相当する。本技術は、楽曲を聴取しているユーザが楽曲に合わせて体を揺らしたり、踊ったり、テーブルや端末装置300を叩いたりすることにより発生する振動を検出し、その振動が楽曲に同調しているかを判定することにより再生音量の調整を行うものである。
【0046】
振動信号処理部305は、供給された振動信号にLPF(Low Pass Filter)によるノイズ除去などの所定の信号処理を施して低周波成分の信号に変換する。変換された振動信号はA/D変換部306に供給される。A/D変換部306は、アナログ振動信号をデジタル振動信号に変換するためA/Dコンバータである。振動信号はA/D変換部306によりA/D変換が施されて同調判定部402に供給される。
【0047】
マイクロホン401Bは、ユーザが楽曲に合わせて口ずさむ歌声、鼻歌、楽曲に合わせた手拍子など、ユーザが発する音声を取得するための音声入力手段である。マイクロホン401Bは、ユーザ情報検出部401に相当するものである。また、マイクロホン401Bが検出したユーザが発した音声もユーザ情報に相当する。マイクロホン401Bに入力された音声はアナログ音声信号に変換されて音声信号処理部307に供給される。音声信号処理部307は、例えば、増幅処理を施してアナログ音声信号を増幅させるなどしてアナログ音声信号をA/D変換部306に供給する。アナログ音声信号はA/D変換部306によりA/D変換が施されて同調判定部402に供給される。
【0048】
端末装置300は、ユーザによって操作されるものであり、その寸法および重量は、ユーザが片手または両手で持つことができ、また、膝の上の置いた状態で操作を行うことができる程度のものが望ましい。そのような寸法および重量の場合、ユーザが立っている場合には「手に持つ」、ユーザが座っている場合には「膝の上に置く」、または、「自身の周囲に置く」場合が多いと考えられる。したがって、端末装置300が加速度センサ401A、マイクロホン401Bなどのユーザ情報検出部401を備えることにより、ユーザが発する振動、音声を検出することが可能となる。なお、図2Bにおいては端末装置300は、ユーザ情報検出部401として加速度センサ401Aおよびマイクロホン401Bを備えているが、いずれか一方のみを備えているという構成でもよい。
【0049】
制御部308は、例えばCPU、RAMおよびROMなどから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれるプログラムが格納されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに格納されているプログラムに基づき様々な処理を実行することによって端末装置300全体の制御を行う。また、制御部308は、所定のプログラムを実行することにより、同調判定部402、音量制御部403、表示制御部309および楽曲再生制御部310として機能する。
【0050】
同調判定部402は、A/D変換部306から供給されたユーザ情報である振動信号または/および音声信号に基づいて、ユーザが発した振動または/および音声と再生されている楽曲のビート情報が同調しているか否かの判定(以下、同調判定処理と称する。)を行う。同調判定部402による判定結果は音量制御部403に供給される。同調判定処理の詳細については後述する。
【0051】
音量制御部403は、同調判定部402による同調判定結果に基づいて、再生装置100における再生音量の制御を行うものである。音量制御部403は、同調判定部402による同調判定結果に基づいて音量制御データを生成する。その音量制御データは通信部303を介して再生装置100に送信される。そして、その音量制御データに基づいて再生装置100の音量調整部104Aによって音量の調整が行われる。音量制御処理の詳細については後述する。なお、音量制御データを記憶部304に記憶するようにしてもよい。記憶部304に記憶した音量制御データを参照することにより、音量が楽曲再生開始時からどのくらい変化したか、音量制御の履歴、などを把握することができる。
【0052】
楽曲再生制御部310は、入力部301を介して入力されたユーザの楽曲選択入力に対応した楽曲のストリーム配信をサーバ装置200に指示するための楽曲再生指示コマンドを生成する。楽曲再生指示コマンドは通信部303を介して端末装置300からサーバ装置200に送信される。
【0053】
表示制御部309は、表示部302を制御して、楽曲リスト情報に基づくリスト表示、楽曲情報に基づく楽曲情報表示などを行う。また、入力部301からの入力制御信号に対応したユーザインターフェース画像、各種の画像やデータを表示させる。
【0054】
また、図示はしないが、端末装置300はジャイロセンサを備えるようにしてもよい。ジャイロセンサは、端末装置300の傾き角、回転角度などを検出する。ジャイロセンサによって検出された傾き角情報などに基づいて制御部308により表示部302に表示される画面の回転処理などが行われる。
【0055】
図3Aおよび図3Bは、本実施の形態に係る端末装置300の外観構成を示す図である。本実施の形態においては、端末装置300はタッチスクリーン301Aを備え、ユーザが指などで様々な入力操作を行うことができるいわゆるタブレット型端末として構成されている。上述したように、端末装置300の寸法および重量は、ユーザが片手または両手で持つことができ、また、膝の上の置いた状態で操作を行うことができる程度のものである。
【0056】
端末装置300は略中央に、入力部301としてのタッチパネルと表示部302が一体的に構成されたタッチスクリーン301Aを備える。タッチスクリーン301Aにはホーム画面、楽曲情報画面、音量調整用画面、サーバ装置200に記憶されている楽曲をユーザに提示する楽曲選択画面などが表示される。また、サーバ装置200または端末装置300自身が記憶する動画コンテンツ、画像コンテンツなども表示される。
【0057】
図3Aはタッチスクリーン301Aに表示される再生楽曲情報表示画面兼音量調整用画面の一例を示すものである。図3Aに示すように、楽曲再生中には、再生中の楽曲の情報(アーティスト名、アルバム名、曲名など)、再生位置を示すスライダ、音量調整用の入力手段である音量調整スライダ350などが表示される。
【0058】
図3Aに示す例では、ユーザは、音量調整スライダ350上に重畳して表示されているツマミ351に指を接触させ、接触を維持した状態で右方向にスライドさせることで再生装置100における音量を大きくし、左方向へスライドさせることにより音量を小さくすることができる。このスライド動作による音量調整は、音量制御部403によってツマミ351の移動に対応する音量制御データが生成され、その音量制御データが再生装置100に送信されることにより行われる。
【0059】
なお、コンテンツ再生システム1においては、端末装置300に表示される再生音量と、再生装置100における再生音量とは同期するようにするとよい。すなわち、再生装置100と端末装置300とは常時ネットワークを通じて通信を行うことにより、端末装置300における音量制御に応じて再生装置100における音量が変化する。また、再生装置100側で音量調整が行われた場合、その再生装置100側で行われた音量調節に同期して端末装置300の音量表示も変更される。これにより、端末装置300側で常に再生装置100の再生音量を把握することができる。
【0060】
図3Bは、タッチスクリーン301Aに表示される楽曲選択画面の一例を示すものである。楽曲選択画面においては、サーバ装置200に記憶されているコンテンツである楽曲のリストが表示される。なお、楽曲の表示態様としてはツリー構造表示、アイコン表示、カラム表示などがあり、ユーザがいずれかの表示態様を選択できるようにするとよい。この表示は、サーバ装置200から送信された楽曲リスト情報に基づいて表示制御部309の制御のもと行われる。
【0061】
そして、ユーザが所望の楽曲の表示位置に対して指を接触させて入力を行うことにより、その入力に対応する楽曲再生指示コマンドが楽曲再生制御部310で生成され、通信部303を介してサーバ装置200に送信される。これにより、サーバ装置200から再生装置100へのストリーム配信が行われる。
【0062】
例えば、ユーザが所望の楽曲の表示位置に対してタップ入力を行うことにより、楽曲選択入力が行われる。また、ユーザが所望の楽曲の表示位置に対してダブルタップ入力を行うことに楽曲再生指示の入力が行われる。タップ入力とは、ユーザの指などを操作面上に短時間1回だけ接触させる入力動作である。ダブルタップ入力とは、指などを操作面上に短い間隔で連続して2回接触させる入力動作である。これらは主に決定の入力などに用いられる。ただし、タッチスクリーンにおける入力操作はこれらに限られるものではない。
【0063】
ホームボタン301Bは、端末装置300が備える機能、アプリケーション、各種操作のメニューなどを並べて表示するいわゆるホーム画面の表示を指示するため入力手段である。ホームボタン301Bがユーザにより押下された場合には、端末装置300がどのような動作を行っていてもタッチスクリーン301Aにはホーム画面が表示される。
【0064】
操作キー301Cは例えば、タッチスクリーン301Aに表示されるカーソルの移動などに用いられる。上述したタッチパネル、ホームボタン301B、十字キーは図2のブロック図における入力部301に相当するものである。なお、端末装置300の入力部301は、図3に示す例に限られず、タッチスクリーン301Aのみを有し、一切の物理ボタンを排除した構成としてもよい。逆に、複数の物理ボタンを備え、入力操作の全てを物理ボタンで行うようにしてもよい。
【0065】
さらに、端末装置300は音声入力手段としてのマイクロホン401Bを備える。マイクロホン401Bはユーザ情報検出部401に相当するものである。マイクロホン401Bにより端末装置300を使用するユーザの歌声、鼻歌、手拍子などの音声を取得することができる。
【0066】
[1−4.コンテンツ再生処理]
次に、図4を参照して、コンテンツ再生処理について説明する。図4はコンテンツ再生処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す処理は端末装置300の制御部308によって行われる。
【0067】
まずステップS101で、楽曲選択入力がなされたか否かが判定される。選択入力がなされていない場合には選択入力がなされるまでステップS101の判定が繰り返される(ステップS101のNo)。なお、選択入力時には、事前に楽曲の楽曲リスト情報をサーバ装置200から受信し、図3Bに示すように楽曲のリストが端末装置300の表示部302に表示されている。そして、選択入力はユーザが所望の楽曲の表示に対応する位置に指を接触させることにより行われる。
【0068】
楽曲の選択入力がなされた場合(ステップS101のYes)には、次にステップS102で、ユーザによる再生指示の入力がなされたか否かが判定される。再生指示入力がなされていない場合には再生指示入力がなされるまでステップS101の判定が繰り返される(ステップS102のNo)。楽曲の再生指示入力がなされた場合には、処理はステップS103に進む(ステップS102のYes)。なお、上述した楽曲の選択入力が再生指示入力を兼ねている仕様の場合にはステップS102の処理を行う必要はない。
【0069】
次にステップS103で、選択された楽曲に対応する楽曲再生指示コマンドをサーバ装置200に送信することにより、選択された楽曲のストリーム配信をサーバ装置200に指示する。そして、楽曲再生指示コマンドを受信したサーバ装置200から再生装置100に対してストリーム配信が行われることにより、楽曲の再生が開始される。
【0070】
次にステップS104で、端末装置300はサーバ装置200からストリーム配信指示を行った楽曲についての楽曲情報を取得する。上述したように、楽曲情報はネットワークを介してサーバ装置200から送信され、端末装置300はその楽曲情報を通信部303によって受信する。そして、ステップS105で表示部302における楽曲情報の表示が行われる。
【0071】
次に、ステップS106で同調判定処理が行われる。また、ステップS107で音量制御処理が行われる。同調判定処理と音量制御処理とはマルチタスクで並列して行われるが、音量制御処理は同調判定処理の判定結果に基づいて行われる。
【0072】
そして、ステップS108で楽曲の再生が終了したか否かが判定される。再生が終了していない場合(ステップS108のNo)には処理はステップS106およびステップS107に戻り、楽曲の再生が終了するまで同調判定処理および音量制御処理が繰り返される。楽曲の再生が終了した場合には楽曲再生処理は終了となる(ステップS108のYes)。
【0073】
[1−5.同調判定処理]
次に、図5乃至図9に基づいて、コンテンツ再生処理のステップS106における同調判定処理について説明する。なお、以下、ユーザ情報が、ユーザが楽曲に合わせて体を揺らすことなどにより発する振動である場合を例にして説明を行う。まず、図5に基づいて同調判定処理の概要について説明する。図5の上段は、再生される楽曲の波形の一例である。波形に対応するように並んで表示されている実線は楽曲解析情報に含まれるビート情報を示すものである。具体的には、楽曲における小節または/および拍の位置を示すものである。図5の下段は縦軸を振動信号の大きさとし、横軸を楽曲の波形に対応する楽曲の再生時間として、ユーザ情報検出部401としての加速度センサ401Aによって検出される振動信号を示すものである。
【0074】
図5の(1)で示される範囲においては、振動信号は一定の間隔で発生しており、楽曲のビート情報と振動信号とが一致している。したがって、楽曲のビート情報と振動とは同調していると判定される。一方、(2)で示される範囲においては、振動は検出されているが、信号の発生はランダムであり、楽曲のビート情報と振動とが一致していない。よって、楽曲のビート情報と振動とは同調してないと判定される。また、(3)で示される範囲においては、振動は検出されていない。このように、同調判定処理においては、楽曲の楽曲解析情報に含まれるビート情報と振動信号とが一致しているか否かを判定することにより、楽曲とユーザが発する振動が同調しているか否かを判定する。
【0075】
以下、同調判定処理の詳細について説明する。図6および図7は同調判定処理の流れを示すフローチャートである。同調判定処理は同調判定部402によって行われる。まず、ステップS201で、サーバ装置200に対して再生指示を行った楽曲についての楽曲解析情報をサーバ装置200から取得する。楽曲解析情報はサーバ装置200からネットワークを介して端末装置300に送信され、通信部303によって受信することにより取得する。
【0076】
次にステップS202で、楽曲解析情報に基づいて、ビート情報とユーザが端末装置300に与える振動とが一致しているかを判定するための判定ウィンドウの周期および幅を決定する。
【0077】
ここで、図8を参照して判定ウィンドウについて説明する。図8の上段に示された波形は楽曲の波形の一部を拡大したものである。波形から下方向へ向けて延出する実線はビート情報で示される小節の先頭であり、波形から下方向へ向けて延出する破線はビート情報で示される拍の先頭である。また、図8の下段は小節の先頭および拍の先頭に対応するように設定された判定ウィンドウである。判定ウィンドウとは、ビート情報に基づいて、楽曲の各小節の先頭位置または/および各拍の先頭位置に対応するように設定される。
【0078】
そして、判定ウィンドウは各小節および各拍の先頭位置に対応するとともに、所定の幅を有して設定される。この幅は時間で表される幅である。判定ウィンドウが存在しない区間はMask期間と称する。振動信号がこの判定ウィンドウ内にある場合には、楽曲とユーザが発する振動とは同調していると判定される。なお、判定ウィンドウの幅は曲の拍子に合わせて適宜設定される。例えば、4拍子における判定ウィンドウ幅を基準として、2拍子の曲の場合には基準の判定ウィンドウ幅よりも広めに設定し、8拍子の曲の場合には基準の判定ウィンドウ幅よりも狭く設定する、などである。判定ウィンドウは曲の先頭から終了まで全体に設定される。判定ウィンドウは特許請求の範囲における同調判定区間に相当するものである。
【0079】
図6のフローチャートの説明に戻る。次にステップS203で、振動信号の入力が開始される。そしてステップS204で、楽曲再生の進行に伴い、楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過したか否かが判定される。楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過していない場合には、通過したと判定されるまでステップS204が繰り返される(ステップS204のNo)。一方、楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過したと判定された場合、処理はステップS205に進む(ステップS204のYes)。
【0080】
次にステップS205で、入力された振動信号においてピークが検出されたか否かが判定される。ステップS205でピークが検出された場合には処理はステップS206に進む(ステップS205のYes)。そして、ステップS206で検出された振動信号のピークが、上述のステップS204で通過したと判定された判定ウィンドウ内に位置しているか否かが判定される。
【0081】
ステップS206でピークが判定ウィンドウ内に位置していると判定された場合、処理はステップS207に進む(ステップS206のYes)。次にステップS207で、判定ウィンドウ内に位置すると判定されたピークの値が所定の閾値以上であるか否かが判定される。ピークの値が閾値以下であると判定されたば場合、処理はステップS204に戻る(ステップS207のNo)。そして、ステップS204からの処理が再び行われる。
【0082】
なお、一度ステップS204で楽曲の再生位置が1つの判定ウィンドウを通過したと判定された(ステップS204のYes)後に処理がステップS204に戻った場合は、時系列で次の判定ウィンドウについてステップS204以下の処理が行われる。
【0083】
一方、ステップS207で、ピークの値が閾値以上であると判定された場合、処理はステップS208に進み、楽曲のビート情報とユーザが発する振動とは同調していると判定される(ステップS207のYes)。
【0084】
ここで、図9を参照して、楽曲のビート情報とユーザが発する振動とが同調していると判定される場合について説明する。図9Aに示す状態は、振動信号のピークの値が判定ウィンドウ内に位置しており、同調していると判定される場合である。一方、図9Bはピークの値が閾値を超えてはいるが、判定ウィンドウ内に位置していないため、同調していないと判定される場合である。また、図9Cはピーク値が閾値以下であるため同調していないと判定される場合である。
【0085】
図6のフローチャートの説明に戻る。次にステップS209で連続カウンタの値に1を加える(+1を行う)。この連続カウンタは、「同調している」と判定された回数をカウントするためのものである。次にステップS210で不連続カウンタをクリアする。この不連続カウンタは連続して「同調していない」と判定された回数をカウントするためのものである。後述するように、本実施の形態においては、所定の回数連続して「同調していない」と判定された場合に、再生音量を下げる。したがって、「同調している」と判定された場合には、連続して「同調していない」と判定された回数をカウントする不連続カウンタの値をクリアする必要がある。
【0086】
次にステップS211で、連続カウンタの値が所定の値に達したか否かが判定される。連続カウンタの値が所定の値に達したと判定された場合、処理はステップS212に進む(ステップS211のYes)。連続カウンタの値が所定の値に達した、とは、予め定められた所定の回数連続して「同調している」と判定されたことを意味する。そして、ステップS212で同調判定部402は音量制御部403に対して、再生音量を上げるよう指示(音量アップ指示)を行う。
【0087】
一方、ステップS211で連続カウンタの値が所定の回数に達していないと判定された場合、音量制御部403に対して音量を上げる指示は行われず、処理は213に進む(ステップS211のNo)。そして、ステップS213で楽曲の再生が終了したか否かが判定される。楽曲の再生が終了している場合には同調判定処理は終了となる(ステップS213のYes)。一方、楽曲の再生が終了していない場合には処理はステップS204に戻る。
【0088】
次に、ステップS205において、入力された振動信号においてピークが検出されなかった場合(ステップS205のNo)の処理について説明する。その場合、処理はステップS214に進み、楽曲のビート情報とユーザが発する振動は同調していない、と判定される。同様に、ステップS206でピークが検出ウィンドウ内にない場合も処理はステップS214に進む(ステップS206のNo)。上述したように、入力された振動信号においてピークが検出されなかった場合とは、図9Cに示すような状態である。また、ピークが検出ウィンドウ内にない場合とは図9Bに示すような場合である。
【0089】
次にステップS215で、不連続カウンタの値に1を加える(+1を行う)。不連続カウンタは、連続して「同調していない」と判定された回数をカウントするものである。
【0090】
次にステップS216で、連続カウンタをクリアする。上述したように、連続カウンタ連続して「同調している」と判定された回数をカウントするものであるため、「同調していない」と判定された場合にはクリアする必要がある。次にステップS217で不連続カウンタの値が所定の値に達したか否かが判定される。不連続カウンタの値が所定の値に達したと判定された場合、処理はステップS218に進む(ステップS217のYes)。そして、ステップS218で同調判定部402は音量制御部403に対して、再生音量を下げるよう指示(音量ダウン指示)を行う。
【0091】
ステップS217で不連続カウンタの値が所定の値に達していないと判定された場合、音量ダウン指示は行われず、処理はステップS213に進み(ステップS217のNo)、楽曲の再生が終了したか否かが判定される。楽曲の再生が終了している場合には同調判定処理は終了となる(ステップS213のYes)。一方、楽曲の再生が終了していない場合には処理はステップS204に戻り、時系列で次の順番の判定ウィンドウについて同調判定処理が繰り返される。
【0092】
以上のようにして同調判定処理が行われる。本実施の形態においては、連続カウンタの値が所定の値に達したと判定された場合にのみ音量を上げる処理が行われる。これは、偶然の一致によって「同調している」と判定された場合直ちに音量が上げられることを防止するためである。すなわち、通常、ユーザが楽曲に合わせて体を揺らすことなどによって生じる振動は一度ではなく複数回連続するものである。よって、一回「同調している」と判定されたのみでは音量は上げず、連続して「同調している」と判定された場合に、ユーザは楽曲に合わせてリズムをとっているとして音量を上げることとする。これにより、偶然によって同調している場合に音量が上がってしまうことを防止し、ユーザが音楽に合わせて振動を発しているということを的確に捉えることができる。
【0093】
「同調していない」と判定される場合も同様である。すなわち、たとえ、ユーザが楽曲に合わせて体を揺らしていたとしても、それは常に正確に楽曲に合っているわけではない。したがって、一回「同調していない」と判定されたのみでは音量は下げず、所定の回数「同調していない」と判定された場合に、ユーザは楽曲に合わせてリズムをとっていないとして音量を下げることとする。
【0094】
[1−6.音量制御処理]
次に、図10および図11に基づいて、コンテンツ再生処理のステップS107における音量制御処理について説明する。まず、図10に基づいて音量制御処理の概要について説明する。図10の上段は再生される楽曲データの波形である。波形に対応して表示されている実線は楽曲解析情報に含まれるビート情報を示すものである。具体的には楽曲における小節または/および拍の位置を示すものである。図10の中段は、縦軸を振動信号の大きさとし、横軸を楽曲の波形に対応する楽曲の再生時間として、加速度センサ401Aによって検出される振動信号を示すものである。さらに、図10の下段は、縦軸を音量、横軸を曲の再生時間として、楽曲再生中における音量の変化を示すものである。
【0095】
図10において(1)で示される範囲は、楽曲再生開始時における音量(以下、初期音量と称する。)である。(2)で示される範囲においては、楽曲のビート情報と振動信号とが一致しているため、「同調している」と判定され、ユーザが楽曲に合わせて盛り上がっているとして再生音量が上げられていく。これにより、ユーザの盛り上がっている気持ちをさらに盛り上げることができる。また、楽曲聴取時のユーザの行動(踊っている、横になっている、会話をしている、など)を中断してリモートコントローラなどによって音量調節を手動で行うという煩わしさを解消することができる。
【0096】
(3)で示される範囲においては、ビート情報と振動信号とが同調しているが、再生音量が上限に達しているため、音量は上げられておらず、音量は維持されている。(4)で示される範囲においては、ビート情報と振動信号とが同調していない。ビート情報と振動信号とが同調していない場合とは、ユーザの楽曲に合わせた盛り上がりがおさまった場合であると考えられるため、再生音量を下げる処理を行うとよい。ただし、(4)の範囲に示すように、ビート情報と振動信号とが同調しなくなった直後にから再生音量を下げるのではなく、再生音量を下げるまでに遅延期間を設けるようにするとよい。これにより、急激な音量変化を防止して、急激な音量の低下を防止してユーザに与える違和感を抑制することができる。この遅延期間については後述する。
【0097】
(5)で示される範囲においては、ビート情報と振動信号とが同調していないため、再生音量が下げられている。徐々に下げていくことにより急激な音量変化を防止して、急激な音量の低下を防止してユーザに与える違和感を抑制することができる。(6)で示される範囲においては、再生音量が初期音量と等しくなったため、それ以上再生音量は下げられていない。なお、図10に示す音量の遷移は説明を行うための一例であり、実際は再生される楽曲およびユーザによる振動などのユーザ情報により、音量には様々な変化が生じる。
【0098】
次に、図11のフローチャートに基づいて、音量制御処理の詳細について説明する。音量制御処理は音量制御部403によって行われる。まずステップS301で、楽曲再生開始時の音量である初期音量を取得する。次にステップS302で同調判定部402から音アップ指示または音量ダウン指示があったか否かが判定される。指示がない場合には指示があるまでステップS302の判定が繰り返される(ステップS302のNo)。一方、指示があった場合には処理はステップS303に進む(ステップS302のYes)。
【0099】
次にステップS303で、同調判定部402からの指示が音量アップ指示であるか否かが判定される。指示が音量アップ指示である場合には処理はステップS304に進む(ステップS303のYes)。そして、ステップS304で現在の楽曲の再生状態における音量が再生装置100における上限に達しているか否かが判定される。ここで、再生装置100における音量の上限は実際に再生装置100において調整することができる物理的な上限値よりも若干低く設定するとよい。例えば、物理的な上限値の80%とする。
【0100】
一般的に、テレビジョン受像機、ドックスピーカなどの再生装置100における再生音量の上限はユーザが苦痛なく聴取することができる音量を超えている場合が多い。したがって、ステップS304の判定における音量の上限を物理的な上限よりも低く設定することにより、ユーザが苦痛なく聞ける限度を超えて再生音量が大きくなることを防ぐことができる。また、上限値はユーザが任意に設定できるようにしてもよい。設定された音量の上限値は端末装置300の記憶部に記憶され、ステップS304の処理を行う際に参照される。
【0101】
再生音量が上限に達していないと判定された場合、処理はステップS305に進む(ステップS304のNo)。ステップS305で再生音量を上げるための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100における再生音量が上げられる。
【0102】
なお、一回の処理における再生音量の上げ幅は予めデフォルトとして設定しておくとよい。例えば、再生装置100が再生音量が段階的に調整される仕様である場合には、一回の処理において1段階音量を上げる、などである。ただし、再生音量の上げ幅をユーザが任意に設定できるようにしてもよい。音量の上げ幅は、上述した段階的なものに限られず、具体的なデシベル(dB)値で設定してもよい。
【0103】
一方、ステップS304において現在の楽曲の再生状態における音量が再生装置100における上限に達していると判定された場合、ステップS305における音量を上げる処理は行われない(ステップS304のYes)。
【0104】
説明はステップS303に戻る。ステップS303で同調判定部402からの音量指示が音量アップ指示ではないと判定された場合、処理はステップS306に進む(ステップS303のNo)。指示が音量アップ指示ではないと判定された場合とはすなわち、指示が音量ダウン指示である場合である。
【0105】
次にステップS306で、一つ前の音量指示が音量アップ指示であったか否かが判定される。そして、一つ前の音量指示が音量アップ指示であった場合には処理はステップS307に進み、ウェイトカウンタの値に1を加える(+1を行う)(ステップS306のYes)。次にステップS308で、ウェイトカウンタの値が所定の値に達したか否かが判定される。ウェイトカウンタと比較する所定の値は例えば10回に設定される。ウェイトカウンタの値が所定の値に達したと判定された場合処理はステップS309に進む(ステップS308のYes)。
【0106】
次に、ステップS309で現在の再生装置100における音量が初期音量以上であるか否かが判定される。音量が初期音量以上であると判定された場合(ステップS309のYes)、処理はステップS310に進み、再生音量を下げるための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100における再生音量が下げられる。
【0107】
なお、一回の処理における再生音量の下げ幅は予めデフォルトとして設定しておくとよい。例えば、再生装置100が再生音量が段階的に調整される仕様である場合には、一回の処理において1段階音量を下げるなどである。ただし、再生音量の下げ幅をユーザが任意に設定できるようにしてもよい。音量の下げ幅は、上述した段階的なものに限られず、具体的なデシベル(dB)値で設定してもよい。
【0108】
一方、ステップS309で現在の再生音量が初期音量以上ではないと判定された場合(すなわち、再生音量が初期音量と等しい、または初期音量よりも低い)には音量制御データは生成されない(ステップS309のNo)。このように本実施の形態においては再生音量を初期音量以下に下げないように処理を行う。
【0109】
説明はステップS308に戻る。ステップS308でウェイトカウンタの値が所定の値に達していないと判定された場合、ステップS309およびステップS310による音量を下げる処理は行われない(ステップS308のNo)。このように、本実施の形態においては、ウェイトカウンタが所定の値に達している、すなわち、所定の回数連続して音量ダウン指示があった場合に限り、音量を下げるようにしている。これにより、同調判定部402から誤って音量ダウン指示が出された場合にその指示に従い再生音量を下げてしまうこと、頻繁に交互に音量アップ/ダウンが繰り返されることを防止することができる。
【0110】
また、音量ダウンは音量アップに比べて時間をかけて行われることとなり、初回の音量ダウンの指示から実際に音量が下げるまでに遅延期間が生じる。これにより、急激な音量の低下を防止してユーザに与える違和感を抑制することができる。
【0111】
説明はステップS306に戻る。一つ前の音量指示が音量アップ指示ではないと判定された場合、ステップS307およびステップS308の処理は行われず、ステップS309に進む(ステップS306のNo)。そして、ステップS309およびステップS310で音量ダウンを行うための音量制御データの生成および送信が行われる。
【0112】
上述したように、ステップS307およびステップS308は交互に音量アップ/ダウンが繰り返されることなどを防止するための処理であるため、一つ前の音量指示が音量アップ指示ではないと判定された場合、すなわち、音量ダウン指示が連続でなされた場合には行う必要はない。
【0113】
次に処理はステップS311に進む。ステップS311ではユーザにより意図的に音量調整がなされたか否かが判定される。これは例えば、端末装置300における音量調整手段である音量調整スライダ350に対するユーザの操作がなされたか否かにより判断する。ステップS311でユーザにより意図的に音量調整がなされたと判定された場合、処理はステップS312に進む(ステップS311のYes)。そしてステップS312で、ユーザが指定する音量にするための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100の再生音量は、ユーザが指定した再生音量に変更される。
【0114】
ユーザが意図的に音量調整を行う場合、例えば、急な来客があった場合などに上述の処理が行われることによって、楽曲の再生音量がユーザの邪魔になることがない。
【0115】
そして、ステップS313で楽曲再生が終了したか否かが判定される。楽曲再生が終了した場合には音量制御処理は終了となる。一方、楽曲再生が終了していない場合には処理はステップS302に戻り、音量制御処理が引き続き行われる。
【0116】
以上、本技術の第1の実施の形態においては、再生される楽曲のビート情報とユーザ情報とが同調しているか否かが判定される。そして同調している場合には再生音量を上げるように制御を行う。これにより、ユーザが楽曲に合わせて盛り上がっている場合に再生音量を上げて、ユーザの盛り上がっている気持ちをさらに高めることができる。また、楽曲聴取時のユーザの行動(踊っている、横になっている、会話をしている、など)を中断して音量調節を手動で行うという煩わしさを解消することができる。
【0117】
一方、楽曲のビート情報とユーザ情報とが同調してない場合には再生音量を下げるように制御を行う。これにより、ユーザの盛り上がりがおさまった場合には、ユーザの盛り上がりに対応して大きくなっていた再生音量を適切な音量に抑えることができる。この場合も、楽曲聴取時のユーザの行動(踊っている、横になっている、会話をしている、など)を中断して音量調節を手動で行うという煩わしさを解消することができる。
【0118】
なお、上述の説明では、ユーザ情報がユーザが発生させる振動である場合を例にして説明を行ったが、ユーザ情報がユーザが発する歌声、鼻歌、手拍子などの音声であっても上述の処理と同様の処理により、音量制御処理を行うことができる。
【0119】
カラオケやパーティなどにおいて複数のユーザが楽曲を聴いている場合、楽曲に合わせて複数のユーザが手拍子や掛け声を行い、楽曲が聴きにくくなってしまう場合がある。ユーザ情報として音声を利用することにより、そのような場合においても、ユーザの手拍子や掛け声が楽曲に一致している(同調している)場合には楽曲の音量を上げるため、楽曲を聴きやすくすることができる。この際も音量調整を手動で行う必要はないため、楽曲を聴いて盛り上がっている気分を害することはない。
【0120】
<2.第2の実施の形態>
[2−1.音量制御処理]
以下、この発明の第2の実施の形態について説明を行う。なお、音量制御装置400、並びにコンテンツ再生システム1を構成する再生装置100、サーバ装置200、端末装置300の構成は第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。図12は第2の実施の形態における音量制御処理の流れを示すフローチャートである。図12において第1の実施の形態における音量制御処理と同一の処理については同一の符号を付してその説明を省略する。図12に示す第2の実施形態のフローチャートは、ステップS401およびステップS402を有する点で第1の実施形態のフローチャートと異なっている。
【0121】
第2の実施の形態においては、楽曲解析情報に含まれるサビ情報に基づき、同調判定部402からの音量指示があった時点における楽曲の再生位置がサビ部分である場合には、再生位置がサビ部分以外である場合に比べて音量の上げ幅を大きくする。
【0122】
ステップS301乃至ステップS303は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。ステップS304で現在の楽曲の再生状態における音量が再生装置100における上限に達しているか否かが判定される。音量が上限に達していないと判定された場合処理はステップS401に進む(ステップS304のNo)。そして、ステップS401で、同調判定部402からの音量指示があった時点における楽曲の再生位置がサビ部分であるか否かが判定される。再生位置がサビ部分であるか否かは、楽曲解析情報に含まれるサビ情報を参照することにより行うことができる。
【0123】
ステップS401で再生位置がサビ部分であると判定された場合、処理はステップS402に進む(ステップS401のYes)。そして、ステップS402で再生音量を上げるための音量制御データが生成される。生成された音量制御データは通信部303およびネットワークを介して再生装置100に送信される。これにより、再生装置100における再生音量が上げられる。
【0124】
再生位置がサビ部分である場合における再生音量の上げ幅は、再生位置がサビ部分以外である場合における上げ幅よりも大きく設定する。例えば、再生装置100において再生音量が段階的に調整され、サビ以外の部分における再生音量の上げ幅が1段階である場合には、サビ部分における再生音量の上げ幅はその倍の2段階にする、などである。ただし、ユーザが任意に設定することができるようにしてもよい。また、音量の上げ幅は、上述した段階的なものに限られず、具体的なデシベル(dB)値で設定してもよい。サビ以外の部分における再生音量の上げ幅が10dBである場合には、サビ部分における再生音量の上げ幅は20dBにする、などである。
【0125】
サビ部分は一般的に楽曲において最も盛り上がる部分である。したがって、サビ部分における再生音量の上げ幅をサビ以外の部分に比べて大きく設定することにより、ユーザの気分の盛り上がりをより高めることができる。また、サビ部分は楽曲において最も盛り上がる部分であるため、ユーザの手拍子や掛け声はサビ以外の部分に比べて大きくなると考えられる。そうすると、サビ部分においてはサビ以外の部分に比べて楽曲が聴きとりにくくなるおそれがある。そこで、サビ部分における再生音量の上げ幅が大きくすることにより、サビ部分において楽曲が聴きとりにくくなることを防止することができる。
【0126】
<3.変形例>
以上、本技術の一実施の形態について具体的に説明したが、本技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0127】
上述の実施の形態では、ユーザ情報として加速度センサにより検出した振動を用いたが、マイクロホンにより取得したユーザが発した音声でも同様に音声制御処理を行うことができる。また、加速度センサにより検出した振動とマイクロホンにより取得した音声の両方を用いて音声制御処理を行うことも可能である。
【0128】
例えば、ユーザ情報検出部401として、映像の撮影を行うことができるカメラを用い、楽曲を聴取しているユーザを撮影する。そして、撮影により取得した映像からユーザの表情、動きを検出して、その検出結果に基づいて再生音量制御を行うようにしてもよい。
【0129】
具体的には、映像から公知の技術に基づく表情検出を行い、ユーザが笑顔である場合には再生音量を上げる、映像からユーザの動きを検出し、動きと楽曲のビートに一致し同調している場合には再生音量を上げる、などである。なお、ユーザ情報検出部401としてのカメラは端末装置300自身が備えるようにしてもよいし、単体のカメラとして構成し、ネットワークを介してコンテンツ再生システム1に接続するようにしてもよい。
【0130】
また、実施の形態においては、サーバ装置200が楽曲解析情報を生成するとして説明を行った。しかし、端末装置300が楽曲解析を行うためのソフトウェアなどを備え、サーバ装置200から端末装置300に楽曲データを送信し、端末装置300において楽曲解析情報を生成してもよい。
【0131】
また、図1においてコンテンツ再生システム1は、再生装置100、サーバ装置200および端末装置300とから構成されているが、コンテンツ再生システムはそのような構成に限られるものではない。楽曲データなどのコンテンツを記憶し、再生装置に対してストリーム配信を行う端末装置と、スピーカなどのよりコンテンツ再生を行う再生装置とでコンテンツ再生システムを構成するようにしてもよい。
【0132】
また、本技術に係る音量制御装置はコンテンツ再生システムを構成する端末装置などに適用される場合に限られず、装置単体でコンテンツを記憶し、そのコンテンツを再生することができる装置に対しても適用可能である。
【0133】
また、第1および第2の実施の形態はコンテンツが楽曲である場合を例にして説明を行った。しかし、コンテンツは楽曲に限られるものではなく、音声を含む映像コンテンツであってもよい。例えば、ミュージシャンのライブ映像などのコンテンツに本技術を適用しても上述した実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0134】
上述の説明においてはコンテンツ再生システムの一例としてホームネットワークシステムを例にして説明を行った。しかし、本技術に係るコンテンツ再生システムは、ホームネットワークシステムに限らず、カラオケルーム、パーティ会場などにおけるコンテンツ再生システムとしても用いることができる。
【0135】
また、本技術は音量制御の他にも、コンテンツ再生システムを利用している室内の照明の明るさ、色、点滅周期などの調整に適用することも可能である。
【0136】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0137】
(1)コンテンツを利用するユーザに関するユーザ情報を検出するユーザ情報検出部と、前記コンテンツの楽曲解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出された前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部とを備える音量制御装置。
【0138】
(2)前記ユーザ情報検出部は加速度センサを備え、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する振動であり、前記コンテンツは楽曲であり、前記楽曲解析情報は前記楽曲のビート情報を含み、前記同調判定部は、前記振動と前記ビート情報とが一致しているか否かを判定する前記(1)に記載の音量制御装置。
【0139】
(3)前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行う前記(1)または(2)に記載の音量制御装置。
【0140】
(4)前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していないと判定された場合には前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0141】
(5)前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調しているとする判定結果を前記音量制御部に供給する前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0142】
(6)前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調していないとする判定結果を前記音量制御部に供給する前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0143】
(7)前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行い、
前記コンテンツの再生位置がサビ部分である場合において、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合には、前記サビ部分以外において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定された場合における前記再生音量の上げ幅に比べて大きく前記再生音量を上げるよう制御を行う前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0144】
(8)前記音量制御部は、前記再生音量が前記コンテンツの再生開始時における音量以上である場合において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していないと判定された場合にのみ前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う前記(4)に記載の音量制御装置。
【0145】
(9)前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定領域を設定し、前記振動と前記同調判定領域とが所定の回数一致した場合に前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していると判定する前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0146】
(10)前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定領域を設定し、前記振動と前記同調判定領域とが所定の回数一致しなかった場合に前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調していないと判定する前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0147】
(11)前記音量制御部は、前記再生音量が所定の音量に達している場合には該再生音量を上げないように制御を行う前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0148】
(12)前記音量制御部は、前記ユーザの操作入力を受け付ける入力部に対して前記再生音量を調整する入力が行われた場合には、前記同調判定部による判定結果に関わらず、前記ユーザの入力に従った音量制御を行う前記(1)乃至(11)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0149】
(13)前記ユーザ情報検出部はマイクロホンを備え、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する音声であり、前記コンテンツは楽曲であり、前記楽曲解析情報は前記コンテンツのビート情報を含み、前記同調判定部は、前記音声と前記ビート情報との一致の度合いを判定することにより前記ユーザ情報と前記楽曲解析情報とが同調しているか否かを判定する前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の音量制御装置。
【0150】
(14)コンテンツを利用するユーザに関する情報をユーザ情報として検出し、前記コンテンツの楽曲解析情報と、前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定し、前記同調度合いの判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御方法。
【0151】
(15)音量制御装置と、該音量制御装置とネットワークを介して接続される再生装置とからなり、前記音量制御装置は、コンテンツを利用するユーザに関する情報を検出するユーザ情報検出部と、前記コンテンツの楽曲解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、該音量制御部による音量制御情報を前記再生装置に送信する第1の通信部とを備え、前記再生装置は、前記コンテンツを再生する再生処理部と、前記第1の通信部から送信された前記音量制御情報を受信する第2の通信部と該第2の通信部により受信した前記音量制御情報に基づいて前記コンテンツの再生音量を調整する音量調整部とを備えるコンテンツ再生システム。
【符号の説明】
【0152】
1・・・・・・コンテンツ再生システム
100・・・・再生装置
104A・・・音量調整部
300・・・・端末装置
400・・・・音量制御装置
401・・・・ユーザ情報検出部
402・・・・同調判定部
403・・・・音量制御部
301・・・・入力部
308・・・・制御部
302・・・・表示部
303・・・・通信部
304・・・・記憶部
401A・・・加速度センサ
401B・・・マイクロホン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを利用するユーザに関するユーザ情報を検出するユーザ情報検出部と、
前記コンテンツの解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出された前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、
該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、
を備える
音量制御装置。
【請求項2】
前記ユーザ情報検出部は加速度センサであり、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する振動であり、
前記コンテンツは楽曲であり、
前記解析情報は前記楽曲のビート情報を含み、
前記同調判定部は、前記振動と前記ビート情報とが同調しているか否かを判定する
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項3】
前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行う
請求項1記載の音量制御装置。
【請求項4】
前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定された場合には前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う
請求項1記載の音量制御装置。
【請求項5】
前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調しているとする判定結果を前記音量制御部に供給する請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項6】
前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調していないとする判定結果を前記音量制御部に供給する請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項7】
前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行い、
前記コンテンツの再生位置がサビ部分である場合において、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合には、前記サビ部分以外において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合における前記再生音量の上げ幅に比べて大きく前記再生音量を上げるよう制御を行う
請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項8】
前記音量制御部は、前記再生音量が前記コンテンツの再生開始時における音量以上である場合において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定された場合にのみ前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う
請求項4に記載の音量制御装置。
【請求項9】
前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定区間を設定し、前記振動が前記同調判定区間内に位置する場合に前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定する
請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項10】
前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定区間を設定し、前記振動と前記同調判定区間内に位置しない場合に前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定する
請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項11】
前記音量制御部は、前記再生音量が所定の音量に達している場合には該再生音量を上げないように制御を行う
請求項3に記載の音量制御装置。
【請求項12】
前記音量制御部は、前記ユーザの操作入力を受け付ける入力部に対して前記再生音量を調整する入力が行われた場合には、前記同調判定部による判定結果に関わらず、前記ユーザの入力に従った音量制御を行う
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項13】
前記ユーザ情報検出部はマイクロホンであり、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する音声であり、
前記コンテンツは楽曲であり、
前記解析情報は前記コンテンツのビート情報を含み、
前記同調判定部は、前記音声と前記ビート情報との一致の度合いを判定することにより前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調しているか否かを判定する
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項14】
コンテンツを利用するユーザに関する情報をユーザ情報として検出し、
前記コンテンツの解析情報と、前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定し、
前記同調度合いの判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する
音量制御方法。
【請求項15】
音量制御装置と、該音量制御装置とネットワークを介して接続される再生装置とからなり、
前記音量制御装置は、
コンテンツを利用するユーザに関する情報を検出するユーザ情報検出部と、
前記コンテンツの解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、
該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、
該音量制御部による音量制御情報を前記再生装置に送信する第1の通信部と、
を備え、
前記再生装置は、
前記コンテンツを再生する再生処理部と、
前記第1の通信部から送信された前記音量制御情報を受信する第2の通信部と
該第2の通信部により受信した前記音量制御情報に基づいて前記コンテンツの再生音量を調整する音量調整部と、
を備える
コンテンツ再生システム。
【請求項1】
コンテンツを利用するユーザに関するユーザ情報を検出するユーザ情報検出部と、
前記コンテンツの解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出された前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、
該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、
を備える
音量制御装置。
【請求項2】
前記ユーザ情報検出部は加速度センサであり、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する振動であり、
前記コンテンツは楽曲であり、
前記解析情報は前記楽曲のビート情報を含み、
前記同調判定部は、前記振動と前記ビート情報とが同調しているか否かを判定する
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項3】
前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行う
請求項1記載の音量制御装置。
【請求項4】
前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定された場合には前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う
請求項1記載の音量制御装置。
【請求項5】
前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調しているとする判定結果を前記音量制御部に供給する請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項6】
前記同調判定部は、所定の回数連続して前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定した場合に、前記ユーザ情報と前記解析情報とは同調していないとする判定結果を前記音量制御部に供給する請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項7】
前記音量制御部は、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合には前記コンテンツの再生音量を上げるよう制御を行い、
前記コンテンツの再生位置がサビ部分である場合において、前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合には、前記サビ部分以外において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定された場合における前記再生音量の上げ幅に比べて大きく前記再生音量を上げるよう制御を行う
請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項8】
前記音量制御部は、前記再生音量が前記コンテンツの再生開始時における音量以上である場合において前記同調判定部により前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定された場合にのみ前記コンテンツの再生音量を下げるよう制御を行う
請求項4に記載の音量制御装置。
【請求項9】
前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定区間を設定し、前記振動が前記同調判定区間内に位置する場合に前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していると判定する
請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項10】
前記同調判定部は、前記ビート情報に対応して同調判定区間を設定し、前記振動と前記同調判定区間内に位置しない場合に前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調していないと判定する
請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項11】
前記音量制御部は、前記再生音量が所定の音量に達している場合には該再生音量を上げないように制御を行う
請求項3に記載の音量制御装置。
【請求項12】
前記音量制御部は、前記ユーザの操作入力を受け付ける入力部に対して前記再生音量を調整する入力が行われた場合には、前記同調判定部による判定結果に関わらず、前記ユーザの入力に従った音量制御を行う
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項13】
前記ユーザ情報検出部はマイクロホンであり、前記ユーザ情報は前記ユーザが発する音声であり、
前記コンテンツは楽曲であり、
前記解析情報は前記コンテンツのビート情報を含み、
前記同調判定部は、前記音声と前記ビート情報との一致の度合いを判定することにより前記ユーザ情報と前記解析情報とが同調しているか否かを判定する
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項14】
コンテンツを利用するユーザに関する情報をユーザ情報として検出し、
前記コンテンツの解析情報と、前記ユーザ情報とが同調しているか否かを判定し、
前記同調度合いの判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する
音量制御方法。
【請求項15】
音量制御装置と、該音量制御装置とネットワークを介して接続される再生装置とからなり、
前記音量制御装置は、
コンテンツを利用するユーザに関する情報を検出するユーザ情報検出部と、
前記コンテンツの解析情報と、前記ユーザ情報検出部により検出されたユーザ情報とが同調しているか否かを判定する同調判定部と、
該同調判定部による判定結果に基づいて前記コンテンツの再生音量を制御する音量制御部と、
該音量制御部による音量制御情報を前記再生装置に送信する第1の通信部と、
を備え、
前記再生装置は、
前記コンテンツを再生する再生処理部と、
前記第1の通信部から送信された前記音量制御情報を受信する第2の通信部と
該第2の通信部により受信した前記音量制御情報に基づいて前記コンテンツの再生音量を調整する音量調整部と、
を備える
コンテンツ再生システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−220547(P2012−220547A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83373(P2011−83373)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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