説明

領収書用ロール紙

【課題】レシート状紙片の領収書を複写した場合に、それが複写領収書であることが明確に表示される不正複写防止手段を有する領収書用ロール紙を提供すること。
【解決手段】領収書用ロール紙1は、印字面10を有する細長い連続紙片11からなる。所定の印字区画12が印字面10の長手方向にそって連続的に形成される。所定の文字13が各印字区画12に紫外線硬化型インキによって予め印刷される。各印字区画12に印刷された所定の文字13は、通常の状態では視認できない。しかし、各印字区画12の紙片11が複写機またはスキャナによって一旦複写されると、紫外線硬化型インキによる印刷文字13が複写機またはスキャナの光源からの光線に反応して明確に視認できるように表示される。各印字区画12に紫外線硬化型インキによって印刷された「複写」、「COPY」等の所定の文字13は、不正複写防止手段となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、領収書用ロール紙に関し、特に、不正複写防止手段を備えた領収書用ロール紙に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の領収書は、所定の事項が金銭登録機によって領収書用ロール紙の各印字区画に印字された後に、印字区画ごとに切断されたレシート状紙片のものが多い。しかし、このような領収書を複写して、医療控除の申請、会社経費の処理等に不正に使用される場合もある。
【0003】
近年の複写機またはスキャナは、多様化、精密化してきたので、原初領収書と複写領収書との区別が非常に困難である。そのために、領収書の不正使用を事前に確認することはますます困難になってきている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、レシート状紙片の領収書を複写した場合に、それが複写領収書であることが明確に表示される不正複写防止手段を有する領収書用ロール紙を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の領収書用ロール紙は、印字面を有する細長い連続紙片からなる。所定の印字区画が印字面の長手方向にそって連続的に形成される。所定の文字が各印字区画に紫外線硬化型インキ(UVインキ)によって予め印刷される。各印字区画に印刷された所定の文字は、通常の状態では視認できない。しかし、各印字区画の紙片が複写機またはスキャナによって一旦複写されると、紫外線硬化型インキによる印刷文字が複写機またはスキャナの光源からの光線に反応して明確に視認できるように表示される。各印字区画に紫外線硬化型インキによって印刷された「複写」、「COPY」等の所定の文字は、不正複写防止手段となる。
【0006】
印字面の裏面の各印字区画には、通常のインキによって所定の標記が予め印刷されてもよい。その所定の標記は広告表示または抽籤表示でもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、領収書用ロール紙の各印字区画に印刷された所定の文字は、通常の状態では視認できない。しかし、各印字区画の紙片が複写機またはスキャナによって一旦複写されると、明確に視認できるように表示されるので、領収書の不正使用を事前に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1−4を参照して、本発明に基づく領収書用ロール紙の実施例について説明する。
【0009】
図1に示すように、本発明に基づく領収書用ロール紙1は、印字面(表面)10を有する細長い連続紙片11からなる。所定の印字区画12が印字面10の長手方向にそって連続的に形成される。所定の文字13(例えば、「複写」、「COPY」等)が各印字区画12に紫外線硬化型インキ(UVインキ)によって予め印刷される。
【0010】
紫外線硬化型インキは、印字面10に印刷されたときには通常の状態(肉眼)では視認できない(図2参照)。しかし、各印字区画12の紙片11が複写機またはスキャナによって一旦複写されると、紫外線硬化型インキによる印刷文字13が複写機またはスキャナの光源からの光線に反応して明確に視認できるように表示される(図3参照)。したがって、各印字区画12に印刷された「複写」、「COPY」等の所定の文字13は、不正複写防止手段としての機能を発揮する。
【0011】
紫外線硬化型インキは即乾性があるので、印字面10に所定の文字13を印刷した直後に、図4に示すように、各印字区画12の裏面20に、通常のインキによって所定の標記21が予め印刷されてもよい。その所定の標記21は、広告表示または抽籤表示でもよい。抽籤表示の場合には、不規則な間隔で印字区画12の裏面20に印刷されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0012】
本発明は、領収書ばかりではなく、一般の受領書、保管書、証明書等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に基づく領収書用ロール紙の斜視図である。
【図2】図1の領収書用ロール紙に印字されたレシート状紙片の領収書の一例を示す平面図である。
【図3】図2に示す領収書の複写紙片の平面図であって、領収書を複写した場合に表示された不正複写防止手段の一例を示す。
【図4】図2に示す領収書の裏面の平面図である。
【符号の説明】
【0014】
1 領収書用ロール紙 10 印字面(表面)
11 紙片 12 印字区画
13 所定の文字(不正複写防止手段)
20 裏面
21 広告、抽籤等の所定標記

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字面を有する細長い連続紙片からなり、所定の印字区画が前記印字面の長手方向にそって連続的に形成され、所定の文字が各印字区画に紫外線硬化型インキによって予め印刷された領収書用ロール紙。
【請求項2】
前記各印字区画に紫外線硬化型インキによって印刷された所定の文字は、通常の状態では視認できないが、各印字区画の紙片が複写機またはスキャナによって一旦複写されると、前記紫外線硬化型インキによる印刷文字が複写機またはスキャナの光源からの光線に反応して明確に視認できるように表示される、請求項1に記載の領収書用ロール紙。
【請求項3】
前記各印字区画に印刷された「複写」、「COPY」等の所定の文字は、不正複写防止手段である、請求項2に記載の領収書用ロール紙。
【請求項4】
前記印字面の各印字区画裏面に通常のインキによって所定の標記が予め印刷された、請求項1、2、または3に記載の領収書用ロール紙。
【請求項5】
前記所定の標記は広告表示である、請求項4に記載の領収書用ロール紙。
【請求項6】
前記所定の標記は抽籤表示である、請求項4に記載の領収書用ロール紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−313812(P2007−313812A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147620(P2006−147620)
【出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【出願人】(593166853)株式会社エーデン (2)
【Fターム(参考)】