説明

領収書発行装置および領収書発行方法

【課題】 複数の購入商品のそれぞれの使用目的に応じて個別に領収書を発行することができる領収書発行装置および領収書発行方法を提供する。
【解決手段】 顧客データベース22の領収書発行対象データ欄223に登録されていない商品が購入されると、CPU11は、領収書発行要否および次回の領収書の発行要否を問い合わせるための追加商品印字要否確認画面42を表示部15に表示する。追加商品印字要否確認画面42に対する応答で、領収書発行要が指示されると、領収書データ143にその商品名を追加する。さらに、次回の領収書発行要が指示されると、当該商品の商品Noとともに、領収書発行要であることを、顧客データベース22の領収書発行対象データ欄223に登録する。印字実行確認画面41で「確認」ボタン412が操作されると、プリンタ16によって、領収書データ143の内容を、領収書として印字してシートカットを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、領収書を発行する領収書発行装置および領収書発行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
POS(Point Of Sales)端末などの領収書発行装置は、領収書を発行する場合、購入されたすべての商品の合計金額に対して1枚の領収書を発行することが多い。このように、購入商品のすべてに対して1枚の領収書が発行される場合、購入商品の一部だけに領収書が必要であるとき、領収書は、手書きで再発行されるか、あるいは売上げ入力をやり直して発行される。特に、医療費控除を申請するためには、購入者または販売店の店員が、商品の購入の都度、各商品が医療費控除の対象であるか非対象であるかを判断して、医療費控除を申請するための領収書を別に発行しなければならず、領収書の発行に手間と時間とを要している。
【0003】
第1の従来の技術として、特許文献1に記載される医療費控除の支払証明を容易にすることができるデータ処理システムがある。このデータ処理システムは、医療費支出対象施設で医療に関する費用の支払時、医療費を領収した旨の支払証明を発行し、この支払証明を医療データとして医療データ管理センタに記録し、医療費控除の適用を受けるための証明資料を医療費支払者ごとに作成する。医療費控除の適用を申請する人は、税務署にこの証明資料を届け出ることができる。
【0004】
第2の従来の技術として、特許文献2に記載される処理システムがある。この処理システムは、医療費データを蓄積サーバに蓄積し、申告者が処理依頼を入力すると、仲介サーバが医療費控除申告額を集計し、申告データを所轄税務署に送信する。
【0005】
第3の従来の技術として、特許文献3に記載される医療費控除申告代行システムがある。この医療費控除申告代行システムは、まず、申告者が個人端末によって代行サーバに医療費控除申告の予約をし、代行サーバによって割り振られた申告者番号を携帯記録装置に記憶させておく。申告者が医療費を支払う際、携帯記録装置に記憶されている申告者番号を医療費支払い端末に読み込ませる。医療費支払い端末は、申告者リストを作成して代行サーバに送信する。代行サーバは、受信した申告リストに基づいて、医療費と交通費とを累計し、累計結果が申告可能なことを示しているとき、医療費控除申告を役所サーバに送信する。
【0006】
第4の従来の技術として、特許文献4に記載されるPOSシステムがある。このPOSシステムは、商品ごとに控除識別フラグを記憶しておき、レシートの出力時にこの控除識別フラグを参照し、1つの取引ごとに、全商品と医療費控除の対象商品と分離して印字する。医療費控除の対象商品の部分は、切り離して控除の申請用に提出可能である。あるいは医療費控除の対象商品と非対象商品とを分離して別々のレシートとして出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−312556号公報
【特許文献2】特開2002−351994号公報
【特許文献3】特開2002−366708号公報
【特許文献4】特開2004−94309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
第1の従来の技術は、医療費控除の支払証明を容易にすることはできるが、特許文献1には、医療費控除の適用対象および非適用対象が混在する場合の扱いについては開示されていない。第2の従来の技術は、医療費控除の申告額の集計を容易に行うことはできるが、医療費控除のための領収書は、申告者が別途税務署に提出する必要がある。第3の従来の技術は、医療費の集計および申告を容易にするものであるが、特許文献3には、医療費控除のための領収書については開示されていない。
【0009】
第4の従来の技術は、医療費控除の対象商品のレシートを分離して出力することができる。しかしながら、医療費控除の対象となる商品は、同じ商品であったとしても、購入者の使用目的によって医療費控除の対象であるか非対象であるかが異なるので、商品によって単純に判断することができない。たとえば、大人用のオムツの場合、医療目的であるか否かによって医療費控除の対象であるか非対象であるかが異なるので、商品が大人用のオムツであるということだけによって単純に判断することができない。したがって、購入者または店員が商品の購入のたびに、医療費控除の対象であるか非対象であるかを、使用目的に応じて判断する必要がある。
【0010】
本発明の目的は、複数の購入商品のそれぞれの使用目的に応じて個別に領収書を発行することができる領収書発行装置および領収書発行方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、各商品を識別するための商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客識別情報ごとに対応付けて記憶する記憶手段と、
顧客が購入しようとしている商品の商品識別情報および該顧客の顧客識別情報を入力する入力手段と、
前記記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力手段によって入力された顧客識別情報に対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品識別情報に一致する商品識別情報を、前記入力手段によって入力された商品識別情報から抽出する抽出手段と、
前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報を領収書に出力する出力手段とを含むことを特徴とする領収書発行装置である。
【0012】
また本発明は、表示手段と、
前記入力手段によって入力された商品識別情報が、前記記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力手段によって入力された顧客識別情報に対応付けられる商品識別情報に含まれるか否かを判断し、含まれないと判断したとき、領収書の発行要否を問い合わせる問合せ情報を前記表示手段に表示するように制御する制御手段と、
前記表示手段に表示された問合せ情報に応答して、領収書の発行要否を指示する指示手段とを含み、
前記出力手段は、前記指示手段によって指示された領収書の発行要否が発行要である商品識別情報を、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報に加えて出力することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、前記指示手段は、領収書の発行要否を記憶することをさらに指示し、
前記制御手段は、前記問合せ情報を、該問合せ情報に対して指示される領収書の発行要否を記憶するか否かの確認情報とともに前記表示手段に表示するように制御し、前記表示手段に表示した確認情報に応答して、前記指示手段によって記憶することが指示されると、前記指示手段によって指示された領収書の発行要否を領収書要否情報として、前記入力手段によって入力された商品識別情報および顧客識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、表示手段と、
前記入力手段によって入力された商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに表す発行要否情報とを対応付けて前記表示手段に一覧可能に表示し、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち前記記憶手段に記憶される商品識別情報については、前記入力手段によって入力された商品識別情報に対応する領収書要否情報が示す領収書発行要否を発行要否指示情報として表示し、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち前記記憶手段に記憶されていない商品識別情報については、予め定める領収書要否情報を表示する制御手段と、
前記表示手段に表示された発行要否情報が示す発行要否の変更を指示する変更指示手段とを含み、
前記出力手段は、前記変更指示手段によって指示された領収書の発行要否が発行要である発行要否情報の商品識別情報を出力することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記制御手段は、前記変更指示手段によって指示された発行要否情報を、前記記憶手段の領収書要否情報として記憶することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記予め定める領収書要否情報は、領収書の発行要を示す発行要情報および領収書の発行不要を示す発行不要情報のうちのいずれかであることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記顧客識別情報は、顧客ごとに配布される携帯可能な記録手段に記録され、
前記入力手段は、前記記録手段に記録される顧客識別情報を読み取る読取手段を含むことを特徴とする。
【0018】
また本発明は、入力手段および出力手段を含む領収書発行装置で領収書を発行する領収書発行方法であって、
顧客が購入しようとしている商品の商品識別情報および該顧客の顧客識別情報を入力手段によって入力する入力ステップと、
各商品を識別するための商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客識別情報ごとに対応付けて記憶する記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力ステップで入力された顧客識別情報に対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品識別情報に一致する商品識別情報を、前記入力ステップで入力された商品識別情報から抽出する抽出ステップと、
前記入力ステップで入力された商品識別情報のうち、前記抽出ステップで抽出された商品識別情報を出力手段によって領収書に出力する出力ステップとを含むことを特徴とする領収書発行方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、記憶手段によって、各商品を識別するための商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに示す領収書要否情報とが、各顧客を識別するための顧客識別情報ごとに対応付けて記憶される。入力手段によって、顧客が購入しようとしている商品の商品識別情報および該顧客の顧客識別情報が入力される。抽出手段は、前記記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力手段によって入力された顧客識別情報に対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品識別情報に一致する商品識別情報を、前記入力手段によって入力された商品識別情報から抽出する。そして、出力手段は、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報を領収書に出力する。
【0020】
したがって、顧客が過去に購入した商品に関しては、待ち時間なく必要な領収書を発行することが可能になり、POS端末あるいはサービスカウンタでの混雑を解消することができる。また、過去に商品を購入した顧客は、必要な領収書が自動的に発行されるので、医療費控除のための領収書の取得忘れを防ぐことができる。
【0021】
また本発明によれば、制御手段は、前記入力手段によって入力された商品識別情報が、前記記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力手段によって入力された顧客識別情報に対応付けられる商品識別情報に含まれるか否かを判断し、含まれないと判断したとき、領収書の発行要否を問い合わせる問合せ情報を表示手段に表示するように制御する。指示手段によって、前記表示手段に表示された問合せ情報に応答して、領収書の発行要否が指示される。そして、前記出力手段は、前記指示手段によって指示された領収書の発行要否が発行要である商品識別情報を、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報に加えて出力する。したがって、顧客が過去に購入していない商品があっても、領収書が必要なものは併せて1つの領収書に出力することができる。
【0022】
また本発明によれば、前記指示手段によって、領収書の発行要否を記憶することがさらに指示される。前記制御手段は、前記問合せ情報を、該問合せ情報に対して指示される領収書の発行要否を記憶するか否かの確認情報とともに前記表示手段に表示するように制御し、前記表示手段に表示した確認情報に応答して、前記指示手段によって記憶することが指示されると、前記指示手段によって指示された領収書の発行要否を領収書要否情報として、前記入力手段によって入力された商品識別情報および顧客識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する。したがって、顧客が過去に購入していない商品については、次回の購入時に新たに領収書の要否の問い合わせを可能とすることができる。
【0023】
また本発明によれば、制御手段は、前記入力手段によって入力された商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに表す発行要否情報とを対応付けて表示手段に一覧可能に表示し、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち前記記憶手段に記憶される商品識別情報については、前記入力手段によって入力された商品識別情報に対応する領収書要否情報が示す領収書発行要否を発行要否指示情報として表示し、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち前記記憶手段に記憶されていない商品識別情報については、予め定める領収書要否情報を表示する。変更指示手段によって、前記表示手段に表示された発行要否情報が示す発行要否の変更が指示される。そして、前記出力手段は、前記変更指示手段によって指示された領収書の発行要否が発行要である発行要否情報の商品識別情報を出力する。したがって、商品識別情報たとえば商品名を一覧表で表示し、領収書の発行要否が設定されている商品については、設定されている要否を表示し、設定の変更を可能とすることができる。
【0024】
また本発明によれば、前記制御手段は、前記変更指示手段によって指示された発行要否情報を、前記記憶手段の領収書要否情報として記憶するので、領収書の発行要否を変更された状態に設定することができる。
【0025】
また本発明によれば、前記予め定める領収書要否情報は、領収書の発行要を示す発行要情報および領収書の発行不要を示す発行不要情報のうちのいずれかであるので、デフォルトを領収書発行要および不要のうちのいずれかにすることができる。
【0026】
また本発明によれば、前記顧客識別情報は、顧客ごとに配布される携帯可能な記録手段に記録される。前記入力手段に含まれる読取手段によって、前記記録手段に記録される顧客識別情報が読み取られる。したがって、会員カードの読み取りでだけで顧客の識別を可能とすることができる。
【0027】
また本発明によれば、入力手段および出力手段を含む領収書発行装置で領収書を発行するにあたって、入力ステップでは、顧客が購入しようとしている商品の商品識別情報および該顧客の顧客識別情報を入力手段によって入力する。抽出ステップでは、各商品を識別するための商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客識別情報ごとに対応付けて記憶する記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力ステップで入力された顧客識別情報に対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品識別情報に一致する商品識別情報を、前記入力ステップで入力された商品識別情報から抽出する。そして、出力ステップでは、前記入力ステップで入力された商品識別情報のうち前記抽出ステップで抽出された商品識別情報を出力手段によって領収書に出力する。
【0028】
したがって、顧客が過去に購入した商品に関しては、待ち時間なく必要な領収書を発行することが可能になり、POS端末あるいはサービスカウンタでの混雑を解消することができる。また、過去に商品を購入した顧客は、必要な領収書が自動的に発行されるので、医療費控除のための領収書の取得忘れを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態である領収書発行装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】顧客データベース22の構成を示す図である。
【図3】表示画面および領収書の第1の実施例を示す図である。
【図4】POS端末10が実行する第1の領収書発行処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】サーバ20が実行するサーバ通信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】POS端末10が実行する領収書発行追加処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】サーバ20が実行する領収書発行対象追加処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】POS端末10が実行する領収書発行新規処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】サーバ20が実行する領収書発行対象新規処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】表示画面および領収書の第2の実施例を示す図である。
【図11】POS端末10が実行する第2の領収書発行処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】POS端末10が実行する領収書発行選択追加処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】POS端末10が実行するチェック変更追加処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】POS端末10が実行するチェック後領収書発行追加処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】サーバ20が実行する領収書発行対象変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】POS端末10が実行する領収書発行選択新規処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】POS端末10が実行するチェック変更新規処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】POS端末10が実行するチェック後領収書発行新規処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、本発明の一実施形態である領収書発行装置1の構成を示すブロック図である。領収書発行装置1は、顧客が購入した商品の購入金額を精算し、領収書を発行することができる装置である。本発明に係る領収書発行方法は、領収書発行装置1で実行される。
【0031】
領収書発行装置1は、POS(Point Of Sales)端末10、サーバ20、カード30、カード読取書込装置(以下「カードR/W」という)31およびバーコードスキャナ32を含んで構成される。POS端末10とサーバ20とは、LAN(Local Area Network)
もしくはWAN(Wide Area Network)などのネットワークなどによって、あるいは、通信回線、たとえば光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、ISDN(Integrated Services Digital Network)もしくは電話回線によって接続される。図1には、1台のPOS端末10しか示していないが、複数のPOS端末10を接続することも可能である。
【0032】
POS端末10は、中央処理装置(Central Processing Unit;以下「CPU」という)11、読出し専用メモリ(Read Only Memory;以下「ROM」という)12、記憶部13、一時記憶部14、表示部15、プリンタ16、キーボード17、ドロア18および通信部19を含んで構成される。
【0033】
抽出手段および制御手段であるCPU11は、ROM12に記憶されるプログラムを実行することによって、表示部15、プリンタ16、キーボード17、ドロア18および通信部19を制御する。ROM12は、CPU11で実行されるプログラムおよびCPU11が処理を行うために必要なデータを記憶する。
【0034】
記憶部13は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)によって構成される不揮発性の補助記憶装置であり、売上げデータなど、電源が切断されても消失しないことが保証される必要のあるデータを記憶する。一時記憶部14は、たとえばRAM(Random Access
Memory)によって構成され、一時的に記憶しておくべき処理途中のデータなど電源が切断されたときに消失してもよいデータを記憶する。記憶部13および一時記憶部14に記憶されるデータは、CPU11によって読み書きされる。
【0035】
一時記憶部14は、たとえば「顧客No」141、「購入商品データ」142、「領収書データ」143、および「領収書発行対象新規/追加/変更データ」144などのデータを記憶する。「顧客No」141は、顧客Noのデータである。顧客Noは、各顧客を識別するための顧客識別情報であり、具体的には、たとえば顧客を一意に判別することができるように、顧客ごとに割り振られる番号である。「購入商品データ」142は、顧客が購入した商品のデータであり、バーコードスキャナ32によって読み込まれたバーコードのデータ、たとえば商品No、商品名および販売価格などのデータが記憶される。「領収書データ」143は、領収書を印字するために領収書の内容を印字用にデータ化したものである。すなわち、領収書として印字する内容を表すデータである。商品Noは、各商品を識別するための商品識別情報である。
【0036】
「領収書発行対象新規/追加/変更データ」144は、領収書を発行する際に指定した商品に対して領収書を発行するか否かを表すデータである。すなわち、領収書を発行する際に、次回の購入時に領収書を発行するか否かが顧客によって指定された商品について、次回の購入時に領収書を発行するか否かを表すデータである。「領収書発行対象新規/追加/変更データ」144は、領収書発行対象新規データ、領収書発行対象追加データおよび領収書発行対象変更データを含んで構成される。
【0037】
領収書発行対象新規データは、新たな顧客が初めて商品を購入したときに、後述する顧客データベース22に記憶される領収書発行対象データを新規に作成するためのデータである。領収書発行対象追加データは、顧客が購入した商品が、以前に購入した商品でないとき、つまり領収書発行対象データが存在しないときに、領収書発行対象データを追加するためのデータである。領収書発行対象変更データは、顧客が購入した商品が、以前に購入した商品であるとき、つまり領収書発行対象データがすでに存在するときに、領収書発行対象データを変更するためのデータである。
【0038】
表示手段である表示部15は、たとえば液晶ディスプレイによって構成され、CPU11から受け取る情報、たとえば購入商品あるいは売上げなどの情報を画面に表示する。表示部15は、タッチパネル151を含む。指示手段および変更指示手段であるタッチパネル151は、表示部15の画面上に設けられ、指やタッチペンなどによってタッチされた位置、つまり触られた位置の情報をCPU11に送る。CPU11は、タッチパネル151から受け取る位置の情報に基づいて、画面に表示した操作ボタンなどが操作されたことを認識する。たとえば、表示部15の画面に操作ボタンが表示されているとき、その操作ボタンの位置をユーザがタッチすると、CPU11は、操作ボタンを押下するという操作が行われたことを認識する。表示部15にタッチパネル151を設けない場合は、キーボード17によって操作する。
【0039】
出力手段であるプリンタ16は、たとえばプリンタなどの印字装置によって構成され、CPU11から受け取る情報を、たとえば領収書(以下「レシート」ともいう)として印字する。キーボード17は、たとえばキーボードなどの入力装置によって構成され、数字、文字あるいは記号などの情報を入力する文字キー、および購入商品の精算を指示する精算キーなどの操作キーを含む。ユーザは、これらのキーを操作することによって、キーごとに対応付けられた情報を入力することができる。キーボード17は、入力された情報をCPU11に送る。入力された情報は、データの追加または変更、あるいは画面の操作のための情報として用いられる。
【0040】
ドロア18は、現金を収納する装置であり、たとえばPOS端末10の下部に配置される。通信部19は、サーバ20の通信部24とデータの送受信を行う。CPU11から受け取った情報をサーバ20の通信部24に送信し、サーバ20の通信部24から受信した情報をCPU11に送る。
【0041】
サーバ20は、CPU21、顧客データベース22、商品データベース23および通信部24を含んで構成される。CPU21は、図示しないROMに記憶されるプログラムを実行することによって、通信部24を制御し、複数のPOS端末10で販売される商品について、顧客データ、商品データ、および売上げデータなどを総括的に管理し、在庫管理なども行う。
【0042】
図2は、顧客データベース22の構成を示す図である。記憶手段である顧客データベース22は、顧客データを記憶するデータベースである。顧客データは、顧客No、氏名、年齢、性別、住所、電話番号(以下「TEL」ともいう)および購入履歴などのデータを含み、顧客Noごとに記憶される。
【0043】
図2に示した顧客データベース22は、顧客No欄221、氏名/TEL等欄222および領収書発行対象データ欄223の3つの項目欄を含んで構成される。顧客No欄221には、顧客Noが記憶される。氏名/TEL等欄222には、顧客Noに対応する氏名およびTELなどが記憶される。領収書発行対象データ欄223は、3つの小項目欄、具体的にはNo欄224、商品No欄225および発行欄226を含む。
【0044】
No欄224は、商品No欄225に示される商品Noに対して付与される追い番を記憶する欄である。No欄224は、顧客No欄221に示される顧客Noごとに「1」から順に付与される。商品No欄225は、顧客No欄221に示される顧客Noの顧客が購入した商品の商品Noを記憶する欄である。発行欄226は、商品No欄225に示される商品Noの商品の領収書の発行要否を示す領収書要否情報を記憶する欄である。発行欄226には、たとえば「する」または「しない」が記憶される。「する」は、領収書の発行が必要であることを示す発行要情報であり、「しない」は、領収書の発行が不要であることを示す発行不要情報である。
【0045】
図2に示した顧客データベース22の例では、顧客No「1」に対応する氏名/TEL等欄222に「・・・」が示されている。また、顧客No「1」に対応する領収書発行対象データ欄223には、2つの領収書発行対象データが示されている。具体的には、No欄224が「1」について、商品No欄225が「100」および発行欄226が「する」という領収書発行対象データと、No欄224が「2」について、商品No欄225が「200」および発行欄226が「しない」という領収書発行対象データとが示されている。
【0046】
図1を参照して、商品データベース23は、商品データを記憶するデータベースである。商品データは、商品の種別、商品の名前、在庫数、発注数、商品No、仕入価格および販売価格などのデータを含み、商品ごとに記憶される。顧客データベース22および商品データベース23は、サーバ20に含まれる図示しない記憶装置に記憶され、CPU21によって読み書きされる。通信部24は、POS端末10の通信部19とデータの送受信を行う。CPU21から受け取った情報をPOS端末10の通信部19に送信し、POS端末10の通信部19から受信した情報をCPU21に送る。
【0047】
記録手段であるカード30は、データを記録することができるICカードあるいは磁気カードなど顧客ごとに配布される携帯可能な記録媒体であり、顧客No301を記憶する。カードR/W31は、挿入されたカード30に対して、情報の読み書きを行う装置である。カード30が挿入されると、カード30に記録されている顧客Noを読み取ってCPU11に送る。
【0048】
バーコードスキャナ32は、商品に印刷されているバーコードを読み取る装置であり、読み取ったバーコードの情報、具体的には商品No、商品名および販売価格などの情報をCPU11に送る。カード30に顧客Noのバーコードが印刷されているときは、バーコードスキャナ32は、カード30に印刷されている顧客Noを読み取り、読み取った顧客NoをCPU11に送る。カードR/W31およびバーコードスキャナ32は、入力手段を構成し、POS端末10が複数ある時は、POS端末10ごとに設けられる。カードR/W31は、読取手段でもある。
【0049】
図3は、表示画面および領収書の第1の実施例を示す図である。
図3(a)は、新たな顧客が初めて商品を購入したとき、購入した商品について、領収書の印字の要否を確認するための新規商品印字要否確認画面40の一例である。新規商品印字要否確認画面40は、新規商品印字要否確認メッセージ欄401、「はい」ボタン402、「いいえ」ボタン403および次回印字確認欄404が設けられている。新規商品印字要否確認メッセージ欄401には、新規に購入した商品の商品名と、「領収書印字しますか?」というメッセージとが表示される。「はい」ボタン402は、新規商品印字要否確認メッセージ欄401に表示された商品名を領収書に印字することを指示する操作ボタンである。「いいえ」ボタン403は、新規商品印字要否確認メッセージ欄401に表示された商品名を領収書に印字しないことを指示する操作ボタンである。
【0050】
次回印字確認欄404には、矩形のチェック枠と、「次回も印字する」というメッセージとが表示される。チェック枠にチェックを入れることによって、次回も印字することを指示することができ、チェック枠のチェックを入れないことによって、次回は印字しないことを指示することができる。ユーザが指などでチェック枠をタッチするごとに、チェック枠にチェックがある状態と、チェック枠にチェックがない状態とが交互に変化する。図3(a)に示した例では、新規商品印字要否確認メッセージ欄401に、新規に購入した商品の商品名として「医薬品A」が表示され、次回印字確認欄404のチェック枠にチェックがある状態が示されている。
【0051】
図3(b)は、購入した商品のうち、領収書に印字が必要なすべての商品名を表示し、印字の実行確認を行う印字実行確認画面41の一例である。印字実行確認画面41は、印字実行確認メッセージ欄411および「確認」ボタン412が設けられている。印字実行確認メッセージ欄411には、領収書に印字する商品名と、「領収書印字します」というメッセージとが表示される。「確認」ボタン412は、印字実行確認メッセージ欄411に表示された商品名の領収書への印字の実行を指示する操作ボタンである。図3(b)に示した例では、印字実行確認メッセージ欄411に、領収書に印字する商品名として「医薬品A」および「医薬品B」が表示されている。
【0052】
図3(c)は、印字実行確認画面41で確認が行われた後、印字された領収書50の一例を示す図である。領収書50は、「領収書」というタイトル欄501、購入合計金額欄502、および内訳欄503が設けられている。内訳欄503には、「内訳」という項目表示と、購入した商品名のうち領収書への印字が指示された商品名とが印字されている。図3(c)に示した例では、購入合計金額欄502に、「3,200円」と印字され、内訳欄503には、商品名として「医薬品A」および「医薬品B」が印字されている。
【0053】
図3(d)は、追加商品印字要否確認画面42の一例である。追加商品印字要否確認画面42は、顧客が購入した商品に初めて購入した商品が含まれているとき、初めて購入した商品について、領収書の印字の要否を確認するための画面の一例である。
【0054】
追加商品印字要否確認画面42は、追加商品印字要否確認メッセージ欄421、「はい」ボタン422、「いいえ」ボタン423および次回印字確認欄424が設けられている。追加商品印字要否確認メッセージ欄421には、「新規購入商品があります。」というメッセージと、新規購入商品として追加される商品の商品名と、「領収書印字しますか?」というメッセージとが表示される。「はい」ボタン422は、追加商品印字要否確認メッセージ欄421に表示された商品名を領収書に印字することを指示する操作ボタンである。「いいえ」ボタン423は、追加商品印字要否確認メッセージ欄421に表示された商品名を領収書に印字しないことを指示する操作ボタンである。次回印字確認欄424は、図3(a)に示した次回印字確認欄404と同じであり、重複を避けるために説明は省略する。図3(d)に示した例では、追加商品印字要否確認メッセージ欄421に、新規購入商品として追加される商品の商品名として「雑貨B」が表示されている。
【0055】
図4は、POS端末10が実行する第1の領収書発行処理の処理手順を示すフローチャートである。POS端末10が実行する第1の領収書発行処理は、サーバ20が実行する図5に示すサーバ通信処理と連動して実行される。領収書発行装置1の電源が投入され、動作可能状態になると、ステップA1に移る。あるいは、第1の領収書発行処理が終了した後、ステップA1に戻る。
【0056】
ステップA1では、CPU11は、顧客Noの入力があるか否かを確認する。カードR/W31またはバーコードスキャナ32から顧客Noを受け取ると、顧客Noの入力があったと判定し、ステップA2に進む。カードR/W31およびバーコードスキャナ32のいずれからも顧客Noを受け取らないと、顧客Noの入力がないと判定し、ステップA1に戻る。ステップA2では、CPU11は、ステップA1で受け取った顧客Noを一時記憶部14に記憶する。以下、記憶することを格納するともいう。ステップA3では、CPU11は、ステップA1で受け取った顧客Noを通信部19によってサーバ20に送信する。
【0057】
ステップA4では、CPU11は、顧客情報受信要求を通信部19によってサーバ20に送信する。ステップA5では、CPU11は、通信部19によってサーバ20から顧客情報を受信する。ステップA6では、CPU11は、領収書発行対象データ受信要求を通信部19によってサーバ20に送信する。ステップA7では、CPU11は、「領収書発行対象データありなし」情報を通信部19によってサーバ20から受信する。「領収書発行対象データありなし」情報は、領収書発行対象データがあるか否かを示す情報である。
【0058】
ステップA8では、CPU11は、領収書発行対象データがあるか否かを判定する。ステップA7で受信した「領収書発行対象データありなし」情報、つまり領収書発行対象データがあるか否かを示す情報が、領収書発行対象データがあることを示していると、領収書発行対象データがあると判定し、ステップA9に進む。ステップA7で受信した「領収書発行対象データありなし」情報、つまり領収書発行対象データがあるか否かを示す情報が、領収書発行対象データがないことを示していると、領収書発行対象データがないと判定し、ステップA10に進む。
【0059】
ステップA9では、CPU11は、領収書発行対象データを通信部19によってサーバ20から受信する。ステップA10では、CPU11は、購入商品の入力があるか否か、つまり購入する商品の商品Noの入力があるか否かを判定する。バーコードスキャナ32から商品Noを受け取ると、購入商品の入力があったと判定し、ステップA11に進み、バーコードスキャナ32から商品Noを受け取らないと、購入商品の入力がないと判定し、ステップA10に戻る。
【0060】
ステップA11では、CPU11は、購入商品を追加する。具体的には、一時記憶部14の購入商品データ142に、ステップA10で受け取った商品Noを購入順に格納する。購入商品データ142は、たとえばステップA5で顧客情報を受信したとき、初期化されている。ステップA12では、CPU11は、売上が確定したか否かを判定する。キーボード17の精算キーが操作されると、売上が確定したと判定し、ステップA13に進み、キーボード17の精算キーが操作されないと、売上が確定しないと判定し、ステップA10に戻る。
【0061】
ステップA13では、CPU11は、領収書発行対象データがあるか否かを判定する。ステップA7で受信した「領収書発行対象データありなし」情報が、領収書発行対象データがあることを示していると、領収書発行対象データがあると判定し、ステップA14に進む。ステップA7で受信した「領収書発行対象データありなし」情報が、領収書発行対象データがないことを示していると、領収書発行対象データがないと判定し、ステップA15に進む。ステップA14では、CPU11は、領収書発行追加処理を実行した後、第1の領収書発行処理を終了する。ステップA15では、CPU11は、領収書発行新規処理を実行した後、第1の領収書発行処理を終了する。
【0062】
図5は、サーバ20が実行するサーバ通信処理の処理手順を示すフローチャートである。サーバ20が実行するサーバ通信処理は、図4に示したPOS端末10が実行する第1の領収書発行処理、または図11に示すPOS端末10が実行する第2の領収書発行処理と連動して実行される。CPU21は、POS端末10に対する処理を実行するとき、ステップB1に移る。
【0063】
ステップB1では、CPU21は、受信待ちである。すなわち、いずれかのPOS端末10から情報が送信され、送信された情報を受信することができるかを、通信部24によって監視する。ステップB2では、CPU21は、顧客Noを受信したか否かを判定する。いずれかのPOS端末10から顧客Noを受信したことを通信部24から知らされると、顧客Noを受信したと判定し、ステップB3に進む。いずれのPOS端末10からも顧客Noを受信したことを通信部24から知らされないと、顧客Noを受信していないと判定し、ステップB1に戻る。
【0064】
ステップB3では、CPU21は、通信部24が受信した顧客Noを受け取る。ステップB4では、CPU21は、顧客データベース22で、ステップB3で受け取った顧客Noの顧客情報を検索する。ステップB5では、CPU21は、ステップB4で検索した顧客情報を通信部24によって、ステップB2で顧客Noを受信したPOS端末10に送信する。顧客情報は、たとえば氏名、性別、生年月日、住所および購買履歴などの情報である。
【0065】
ステップB6では、CPU21は、顧客データベース22で、ステップB3で受け取った顧客Noの領収書発行対象データを検索する。ステップB7では、CPU21は、「領収書発行対象データありなし」情報を通信部24によって、ステップB2で顧客Noを受信したPOS端末10に送信する。ステップB6での検索で、ステップB3で受け取った顧客Noの領収書発行対象データを検索することができた場合は、領収書発行対象データがあることを示す「領収書発行対象データありなし」情報を送信する。ステップB6での検索で、ステップB3で受け取った顧客Noの領収書発行対象データを検索することができなかった場合は、領収書発行対象データがないことを示す「領収書発行対象データありなし」情報を送信する。
【0066】
ステップB8では、CPU21は、領収書発行対象データがあるか否かを判定する。ステップB7で、領収書発行対象データがあることを示す「領収書発行対象データありなし」情報を送信した場合は、領収書発行対象データがあると判定し、ステップB9に進む。ステップB7で、領収書発行対象データがないことを示す「領収書発行対象データありなし」情報を送信した場合は、領収書発行対象データがないと判定し、ステップB1に戻る。ステップB9では、CPU21は、ステップB6で検索した領収書発行対象データを、通信部24によって、ステップB2で顧客Noを受信したPOS端末10に送信し、他の処理を行った後、ステップB1に戻る。
【0067】
他の処理は、たとえば後述する領収書発行対象追加処理、領収書発行対象変更処理および領収書発行対象新規処理などの処理である。これらの他の処理は、ステップB9の後、データの初期化が行われ、領収書発行対象追加データ、領収書発行対象変更データ、または領収書発行対象新規データの受信待ちになる。受信待ちで、領収書発行対象追加データを受信すると、領収書発行対象追加処理に移り、受信待ちで、領収書発行対象変更データを受信すると、領収書発行対象変更処理に移り、受信待ちで、領収書発行対象新規データを受信すると、領収書発行対象新規処理に移る。
【0068】
図4に示したステップA6〜A9で、領収書発行対象データをサーバ20から受信したが、サーバ20から受信する代わりに、カード30から読み出すようにすることも可能である。カード30から読み出すようにする場合は、領収書発行対象データをカード30に記憶させておく。そして、カード30がカードR/W31に挿入されたとき、カードR/W31がカード30から領収書発行対象データを読み出す。CPU11は、カードR/W31が読み出した領収書発行対象データをカードR/W31から受け取る。このとき、図5に示したステップB6〜B9のステップは不要である。
【0069】
図6は、POS端末10が実行する領収書発行追加処理の処理手順を示すフローチャートである。図4に示したステップA14が実行されると、ステップC1に移る。
【0070】
ステップC1では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象追加データを初期化する。領収書発行対象追加データは、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規/追加/変更データ144に含まれるデータである。ステップC2では、CPU11は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、いずれの商品を検索するかを示す商品No指定情報を、図4に示したステップA11で一時記憶部14の購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち最初の商品Noに設定する。ステップC3では、CPU11は、購入商品の領収書発行対象データを検索する。具体的には、図4に示したステップA9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがあるか否かを検索する。
【0071】
ステップC4では、CPU11は、領収書発行対象データが存在するか否かを判定する。図4に示したステップA9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがあると、領収書発行対象データが存在すると判定し、ステップC13に進む。図4に示したステップA9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがないと、領収書発行対象データが存在しないと判定し、ステップC5に進む。
【0072】
ステップC5では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象追加データに、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行しない」という情報とを1対のデータとして追加する。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象追加データの商品No欄に商品Noを記憶し、対応する発行欄に「しない」を記憶する。ステップC5では、CPU11は、追加商品印字要否確認画面42、たとえば図3(d)に示した追加商品印字要否確認画面42を表示部15に表示する処理も行う。
【0073】
ステップC6では、CPU11は、領収書を発行するか否かを判定する。追加商品印字要否確認画面42の「はい」ボタン422が操作されると、領収書を発行すると判定し、ステップC7に進む。追加商品印字要否確認画面42の「いいえ」ボタン423が操作されると、領収書を発行しないと判定し、ステップC10に進む。
【0074】
ステップC7では、CPU11は、領収書データ、つまり一時記憶部14に記憶される領収書データ143を更新する。具体的には、領収書データ143は、領収書、たとえば図3(c)に示した領収書50を印字するためのデータであり、領収書データ143が示す領収書の内容に、商品No指定情報が示す「商品No」の商品名を追加するとともに、購入合計金額に商品No指定情報が示す「商品No」の商品の販売価格を加算して、領収書データ143を更新する。商品名および販売価格は、一時記憶部14に記憶される購入商品データ142に含まれるデータである。領収書データ143は、たとえばステップC1で領収書発行対象追加データの初期化と同時に初期化されている。
【0075】
ステップC8では、CPU11は、次回領収書を発行するか否かを判定する。追加商品印字要否確認画面42の次回印字確認欄424のチェック枠にチェックが入っているとき、次回領収書を発行すると判定し、ステップC9に進む。追加商品印字要否確認画面42の次回印字確認欄424のチェック枠にチェックが入っていないとき、次回領収書を発行しないと判定し、ステップC10に進む。
【0076】
ステップC9では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象追加データの商品Noのうち商品No指定情報が示す「商品No」の「発行しない」を「発行する」に更新する。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象追加データの商品No欄のうち、ステップC5で追加した商品No対応する発行欄の「しない」を「する」に更新する。
【0077】
ステップC10では、CPU11は、最後の購入商品であるか否かを判定する。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noであるとき、最後の購入商品であると判定し、ステップC11に進む。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noでないとき、最後の購入商品でないと判定し、ステップC15に進む。
【0078】
ステップC11では、CPU11は、印字実行確認画面41、たとえば図3(b)に示した印字実行確認画面41を表示し、「確認」ボタン412が操作されると、プリンタ16によって、領収書、たとえば図3(c)に示した領収書50を印字してシートカットを行う。印字実行確認画面41に表示する商品名は、領収書発行対象追加データの発行欄が「発行する」である商品Noの商品名である。ステップC12では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象追加データを、通信部19によってサーバ20に送信し、領収書発行追加処理を終了する。
【0079】
ステップC13では、CPU11は、領収書発行対象商品であるか否かを判定する。サーバ20から受信した領収書発行対象データの商品Noのうち商品No指定情報が示す商品Noに対応する発行欄が「する」であると、領収書発行対象商品であると判定し、ステップC14に進む。サーバ20から受信した領収書発行対象データの商品Noのうち商品No指定情報が示す商品Noに対応する発行欄が「しない」であると、領収書発行対象商品でないと判定し、ステップC10に進む。
【0080】
ステップC14では、CPU11は、領収書データ、つまり一時記憶部14に記憶される領収書データ143を更新する。具体的な処理は、ステップC7の処理を同じである。ステップC15では、CPU11は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップC3に戻る。具体的には、商品No指定情報を、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち、商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noに変更する。
【0081】
図7は、サーバ20が実行する領収書発行対象追加処理の処理手順を示すフローチャートである。図5に示したサーバ通信処理のステップB9の後の受信待ちで、領収書発行対象追加データを受信すると、ステップD1に移る。
【0082】
ステップD1では、CPU21は、領収書発行対象データを取得する。具体的には、顧客データベース22から、図5に示したサーバ通信処理のステップB3で受信した顧客Noの領収書発行対象データを、顧客データベース22から取得する。ステップD2では、CPU21は、図6に示した領収書発行追加処理のステップC12で、POS端末10から送信された領収書発行対象追加データを、通信部24によって受信する。
【0083】
ステップD3では、CPU21は、ステップD1で取得した領収書発行対象データに、ステップD2で受信した領収書発行対象追加データの内容を追加し、領収書発行対象追加データが追加された領収書発行対象データを、顧客データベース22にフィードバックして、領収書発行対象追加処理を終了する。
【0084】
図8は、POS端末10が実行する領収書発行新規処理の処理手順を示すフローチャートである。図4に示したステップA15が実行されると、ステップE1に移る。
【0085】
ステップE1では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データを初期化する。ステップE2では、CPU11は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、いずれの商品を検索するかを示す商品No指定情報を、図4に示したステップA11で一時記憶部14の購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち最初の商品Noに設定する。
【0086】
ステップE3では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データに、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行しない」という情報とを1対のデータとして追加するとともに、新規商品印字要否確認画面40、たとえば図3(a)に示した新規商品印字要否確認画面40を表示部15に表示する。ステップE4では、CPU11は、領収書を発行するか否かを判定する。新規商品印字要否確認画面40の「はい」ボタン402が操作されると、領収書を発行すると判定し、ステップE5に進む。新規商品印字要否確認画面40の「いいえ」ボタン403が操作されると、領収書を発行しないと判定し、ステップE8に進む。
【0087】
ステップE5では、CPU11は、領収書データ、つまり一時記憶部14に記憶される領収書データ143を更新する。具体的には、領収書データ143が示す領収書の内容に、商品No指定情報が示す「商品No」の商品名を追加するとともに、購入合計金額に商品No指定情報が示す「商品No」の商品の販売価格を加算して、領収書データ143を更新する。
【0088】
ステップE6では、CPU11は、次回領収書を発行するか否かを判定する。新規商品印字要否確認画面40の次回印字確認欄404のチェック枠にチェックが入っているとき、次回領収書を発行すると判定し、ステップE7に進む。新規商品印字要否確認画面40の次回印字確認欄404のチェック枠にチェックが入っていないとき、次回領収書を発行しないと判定し、ステップE8に進む。ステップE7では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データの商品Noのうち商品No指定情報が示す「商品No」に対応する発行欄を「しない」から「する」に更新する。
【0089】
ステップE8では、CPU11は、最後の購入商品であるか否かを判定する。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noであるとき、最後の購入商品であると判定し、ステップE9に進む。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noでないとき、最後の購入商品でないと判定し、ステップE11に進む。
【0090】
ステップE9では、CPU11は、印字実行確認画面41、たとえば図3に示した印字実行確認画面41を表示し、「確認」ボタン412が操作されると、プリンタ16によって、領収書、たとえば図3(c)に示した領収書50を印字してシートカットを行う。印字実行確認画面41に表示する商品名は、領収書発行対象追加データの発光欄が「する」である商品Noの商品名である。ステップE10では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データを、通信部19によってサーバ20に送信し、領収書発行新規処理を終了する。ステップE11では、CPU11は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップE3に戻る。具体的には、商品No指定情報を、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち、商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noを示すように変更する。
【0091】
図9は、サーバ20が実行する領収書発行対象新規処理の処理手順を示すフローチャートである。図5に示したサーバ通信処理のステップB9の後の受信待ちで、領収書発行対象新規データを受信すると、ステップF1に移る。
【0092】
ステップF1では、CPU21は、領収書発行対象データを初期化する。具体的には、顧客データベース22に、図5に示したサーバ通信処理のステップB3で受信した顧客Noおよび氏名/TEL等を記憶し、領収書発行対象データの商品No欄および発行欄を初期化する。ステップF2では、CPU21は、図8に示した領収書発行新規処理のステップE10で、POS端末10から送信された領収書発行対象新規データを、通信部24によって受信する。
【0093】
ステップF3では、CPU21は、ステップF1で初期化した顧客データベース22の領収書発行対象データに、ステップF2で受信した領収書発行対象追加データの内容を追加して、領収書発行対象追加処理を終了する。
【0094】
第1の実施例では、図4に示したステップA1,A10は、入力ステップであり、図6に示したステップC1〜C10,C13〜C15、または図8に示したステップE1〜E8,E11は、抽出ステップであり、図6に示したステップC11および図8に示したE9は、出力ステップである。
【0095】
図10は、表示画面および領収書の第2の実施例を示す図である。図10(a)は、新たな顧客が初めて商品を購入したとき、購入した商品について、領収書の印字の要否を確認するために表示される商品印字要否確認画面45の一例である。商品印字要否確認画面45は、商品印字要否確認メッセージ欄451、商品印字要否設定欄452、および「領収書発行」ボタン453が設けられている。
【0096】
商品印字要否確認メッセージ欄451には、「領収書発行するものにチェックを入れてください」というメッセージが表示される。商品印字要否設定欄452には、商品名と、商品名ごとに設けられる矩形のチェック枠とが表示される。チェック枠にチェックを入れることによって、対応する商品名の領収書を発行することを指示することができ、チェック枠にチェックを入れないことによって、対応する商品名の領収書を発行しないことを指示することができる。「領収書発行」ボタン453は、商品印字要否設定欄452のチェック枠にチェックが入れられた商品名の領収書への印字の実行を指示する操作ボタンである。図10(a)に示した例では、商品印字要否設定欄452に、商品名「医薬品A」、「雑貨A」、「化粧品A」および「医薬品B]が表示され、いずれのチェック枠にもチェックが入っていない。
【0097】
図10(b)は、領収書印字要否の設定が完了した状態を示す商品印字要否確認画面46を示す。商品印字要否設定欄462は、図10(a)に示した商品印字要否確認画面45の商品印字要否設定欄452に印字要否が設定された状態を示している。図10(b)に示した例では、商品印字要否設定欄462に、商品名「医薬品A」、「雑貨A」、「化粧品A」および「医薬品B」が表示され、「医薬品A」および「医薬品B」のチェック枠にチェックが入れられ、「雑貨A」および「化粧品A」のチェック枠にはチェックが入れられていない。
【0098】
図10(c)は、商品印字要否確認画面46で「領収書発行」ボタン453が操作されて印字された領収書55の一例を示す図である。図10(c)に示した領収書55の表示内容は、図3(c)に示した領収書50の表示内容と同じであり、説明は省略する。
【0099】
図10(d)は、過去に商品を購入した顧客が新たに購入した商品について表示する商品印字要否確認画面47の一例である。商品印字要否設定欄472は、顧客が初めて購入した商品については、チェック枠にチェックを入れずに表示し、顧客が過去に購入した商品については、過去に購入したときに設定された印字の要否に応じたチェック枠の状態、つまり、印字要の場合は、チェック枠にチェックを入れた状態で、印字不要の場合は、チェック枠にチェックを入れない状態で表示する。
【0100】
図10(d)に示した例の商品印字要否確認画面47では、「医薬品A」および「雑貨A」が過去に購入された商品であり、「医薬品A」は印字要に設定されているので、チェック枠にチェックが入り、「雑貨A」は印字不要に設定されているので、チェック枠にチェックが入らない状態である。「雑貨B」および「化粧品B」は新規に購入された商品であり、チェック枠にチェックが入らない状態である。
【0101】
図11は、POS端末10が実行する第2の領収書発行処理の処理手順を示すフローチャートである。POS端末10が実行する第2の領収書発行処理は、サーバ20が実行する図5に示したサーバ通信処理と連動して実行される。領収書発行装置1の電源が投入され、動作可能状態になると、ステップG1に移る。あるいは、第2の領収書発行処理が終了した後、ステップG1に戻る。ステップG1〜G13は、それぞれ図4に示した第1の領収書発行処理のステップA1〜A13と同じ処理であり、重複を避けるために説明は省略する。
【0102】
ステップG14では、CPU11は、領収書発行選択追加処理を実行した後、第2の領収書発行処理を終了する。ステップG15では、CPU11は、領収書発行選択新規処理を実行した後、第1の領収書発行処理を終了する。
【0103】
図12は、POS端末10が実行する領収書発行選択追加処理の処理手順を示すフローチャートである。図11に示したステップG14が実行されると、ステップH1に移る。
【0104】
ステップH1では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データを初期化する。ステップH2では、CPU11は、購入商品を一覧表示する。具体的には、図11に示したステップG11で一時記憶部14の購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noの商品名を、表示部15に、商品印字要否確認画面47として、たとえば図10(d)に示した商品印字要否確認画面47のように表示する。ただし、この時点では、商品印字要否設定欄472のチェック枠には、チェックは入れられていない。
【0105】
ステップH3では、CPU11は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、いずれの商品を検索するかを示す商品No指定情報を、図11に示したステップG11で一時記憶部14の購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち最初の商品Noに設定する。ステップH4では、CPU11は、購入商品の領収書発行対象データを検索する。具体的には、図11に示したステップG9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがあるか否かを検索する。
【0106】
ステップH5では、CPU11は、領収書発行対象データが存在するか否かを判定する。図11に示したステップG9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがあると、領収書発行対象データが存在すると判定し、ステップH10に進む。図11に示したステップG9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがないと、領収書発行対象データが存在しないと判定し、ステップH6に進む。
【0107】
ステップH6では、CPU11は、領収書発行チェック枠を非チェックとする。具体的には、ステップH2で表示した商品印字要否確認画面47の商品印字要否設定欄472のチェック枠のうち、ステップH5で領収書発行対象データが存在しないと判定された商品Noの商品名のチェック枠を、チェックを入れない状態とする。ステップH7では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データに、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行しない」という情報とを1対のデータとして追加する。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データの商品No欄に商品Noを記憶し、対応する発行欄に「しない」を記憶する。
【0108】
ステップH8では、CPU11は、最後の購入商品であるか否かを判定する。商品No指定情報が示す「商品No」が、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち最後の商品Noであるとき、最後の購入商品であると判定し、ステップH9に進む。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noでないとき、最後の購入商品でないと判定し、ステップH13に進む。ステップH9では、CPU11は、チェック変更追加処理を実行して、領収書発行選択追加処理を終了する。
【0109】
ステップH10では、CPU11は、領収書発行対象商品であるか否かを判定する。サーバ20から受信した領収書発行対象データの商品Noのうち商品No指定情報が示す商品Noの発行欄が「する」であると、領収書発行対象商品であると判定し、ステップH11に進む。サーバ20から受信した領収書発行対象データの商品Noのうち商品No指定情報が示す商品Noの発行欄が「しない」であると、領収書発行対象商品でないと判定し、ステップH6に進む。
【0110】
ステップH11では、CPU11は、領収書発行チェック枠をチェックする。具体的には、ステップH2で表示した商品印字要否確認画面47の商品印字要否設定欄472のチェック枠のうち、ステップH5で領収書発行対象データが存在すると判定された商品Noの商品名のチェック枠を、チェックを入れた状態とする。ステップH12では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データに、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行する」という情報とを1対のデータとして追加し、ステップH8に進む。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データの商品No欄に商品Noを記憶し、対応する発行欄に「する」を記憶する。
【0111】
ステップH13では、CPU11は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップH4に戻る。具体的には、商品No指定情報を、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち、商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noを示すように変更する。
【0112】
図13は、POS端末10が実行するチェック変更追加処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示した領収書発行選択追加処理のステップH9が実行されると、ステップI1に移る。
【0113】
ステップI1では、CPU11は、領収書発行ボタンが押されたか否かを判定する。商品印字要否確認画面47の「領収書発行」ボタン453が操作されると、領収書発行ボタンが押されたと判定し、ステップI6に進む。商品印字要否確認画面47の「領収書発行」ボタン453が操作されないと、領収書発行ボタンが押されないと判定し、ステップI2に進む。
【0114】
ステップI2では、CPU11は、チェックが変更されたか否かを判定する。商品印字要否設定欄472のいずれかのチェック枠のチェックの状態が変更されると、チェックが変更されたと判定し、ステップI3に進む。商品印字要否設定欄472のいずれのチェック枠のチェックの状態も変更されないと、チェックが変更されないと判定し、ステップI1に戻る。ステップI3では、CPU11は、チェックが変更された商品Noを取得する。具体的には、商品印字要否設定欄472のチェック枠の中でチェックの状態が変更された商品名があると、変更された商品名の商品Noを、一時記憶部14の購入商品データ142に記憶した商品名に対応する商品Noから取得する。
【0115】
ステップI4では、CPU11は、チェックされているか否かを判定する。チェックが変更されたチェック枠にチェックが入っているとき、ステップI5に進み、チェックが変更されたチェック枠にチェックが入っていないとき、ステップI6に進む。ステップI5では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データを、ステップI3で取得した「商品No」と「発行する」という情報とを1対のデータとして更新し、ステップI1に戻る。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データの発行欄のうち、チェックが変更され、チェックが入れられた発行欄の「しない」を「する」に更新し、ステップI1に戻る。
【0116】
ステップI6では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データを、ステップI3で取得した「商品No」と「発行しない」という情報とを1対のデータとして更新し、ステップI1に戻る。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データの発行欄のうち、チェックが変更され、チェックが入れられていない発行欄の「する」を「しない」に更新し、ステップI1に戻る。チェックが変更されたチェック枠が複数あるときは、ステップI4〜I6の処理をチェックが変更されたチェック枠ごとに行う。ステップI7では、CPU11は、チェック後領収書発行追加処理を実行して、チェック変更追加処理を終了する。
【0117】
図14は、POS端末10が実行するチェック後領収書発行追加処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示したチェック変更追加処理のステップI7が実行されると、ステップJ1に移る。
【0118】
ステップJ1では、CPU11は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、図11に示したステップG9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがあるか否かを検索する。ステップJ2では、CPU11は、購入商品の領収書発行対象データを検索する。具体的には、ステップI5およびステップI6で更新された領収書発行対象変更データの中で、商品No指定情報が示す商品Noを検索する。
【0119】
ステップJ3では、CPU11は、領収書発行対象商品であるか否かを判定する。ステップJ2で検索した商品Noが、図13に示したステップI5またはステップI6で更新された領収書発行対象変更データの発行欄が「する」に設定されていると、領収書発行対象商品であると判定し、ステップJ4に進む。ステップJ2で検索した商品Noが、図13に示したステップI5またはステップI6で更新された領収書発行対象変更データの発行欄が「しない」に設定されていると、領収書発行対象商品でないと判定し、ステップJ5に進む。
【0120】
ステップJ4では、CPU11は、領収書データ、つまり一時記憶部14に記憶される領収書データ143を更新する。具体的には、領収書データ143が示す領収書の内容に、商品No指定情報が示す「商品No」の商品名を追加するとともに、購入合計金額に商品No指定情報が示す「商品No」の商品の販売価格を加算して、領収書データ143を更新する。
【0121】
ステップJ5では、CPU11は、最後の購入商品であるか否かを判定する。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noであるとき、最後の購入商品であると判定し、ステップJ6に進む。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noでないとき、最後の購入商品でないと判定し、ステップJ8に進む。
【0122】
ステップJ6では、CPU11は、商品印字要否確認画面46、たとえば図10(b)に示した商品印字要否確認画面46を表示し、「領収書実行」ボタン453が操作されると、プリンタ16によって、領収書、たとえば図10(c)に示した領収書55を印字してシートカットを行う。商品印字要否確認画面46に表示する商品名は、領収書データ143に記憶される商品名である。
【0123】
ステップJ7では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象変更データを、通信部19によってサーバ20に送信し、チェック後領収書発行追加処理を終了する。ステップJ8では、CPU11は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップJ2に戻る。具体的には、商品No指定情報を、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち、商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noを示すように変更して、ステップJ2に戻る。
【0124】
図15は、サーバ20が実行する領収書発行対象変更処理の処理手順を示すフローチャートである。図5に示したサーバ通信処理のステップB9の後の受信待ちで、領収書発行対象変更データを受信すると、ステップK1に移る。
【0125】
ステップK1では、CPU21は、領収書発行データを取得する。具体的には、顧客データベース22から、図5に示したサーバ通信処理のステップB3で受信した顧客Noの領収書発行対象データを、顧客データベース22から取得する。ステップK2では、CPU21は、図14に示したチェック後領収書発行追加処理のステップJ7で、POS端末10から送信された領収書発行対象変更データを、通信部24によって受信する。
【0126】
ステップK3では、CPU21は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、いずれの商品を検索するかを示すサーバ商品No指定情報を、ステップK2で受信した領収書発行対象変更データの商品Noのうち最初の商品Noに設定する。ステップK4では、CPU21は、変更商品の領収書発行対象データを検索する。具体的には、サーバ商品No指定情報が示す商品Noが、ステップK1で取得した領収書発行対象データにあるか否かを検索する。
【0127】
ステップK5では、CPU21は、見つかったか否かを判定する。サーバ商品No指定情報が示す商品Noが、ステップK1で取得した領収書発行対象データにあったとき、見つかったと判定し、ステップK6に進む。サーバ商品No指定情報が示す商品Noが、ステップK1で取得した領収書発行対象データになかったとき、見つからなかったと判定し、ステップK8に進む。
【0128】
ステップK6では、CPU21は、領収書発行対象データを更新する。具体的には、顧客データベース22の領収書発行対象データのうち、図5に示したステップB3で受信した顧客Noの領収書発行対象データの中で、サーバ商品No指定情報が示す商品Noの発行欄226を、ステップK2でPOS端末10から受信した領収書発行対象変更データの商品Noのうち、サーバ商品No指定情報が示す商品Noの発行要否と同じ発行要否に更新する。
【0129】
ステップK7では、CPU21は、最後の変更商品であるか否かを判定する。ステップK2で受信した領収書発行対象変更データの商品Noのうち、サーバ商品No指定情報が示す商品Noが最後の商品Noであるとき、最後の変更商品であると判定し、領収書発行対象変更処理を終了する。ステップK2で受信した領収書発行対象変更データの商品Noのうち、サーバ商品No指定情報が示す商品Noが最後の商品Noでないとき、最後の変更商品でないと判定し、ステップK9に進む。
【0130】
ステップK8では、CPU21は、領収書発行対象データに変更商品を追加する。具体的には、顧客データベース22の領収書発行対象データのうち、図5に示したステップB3で受信した顧客Noの領収書発行対象データに、ステップK2で受信した領収書発行対象変更データの商品No欄および発行欄のうち、サーバ商品No指定情報が示す商品No欄および発行欄の内容を追加して、ステップK7に進む。ステップK9では、CPU21は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップK9に戻る。具体的には、サーバ商品No指定情報を、ステップK2で受信した領収書発行対象変更データの商品Noのうち、サーバ商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noを示すように変更する。
【0131】
図16は、POS端末10が実行する領収書発行選択新規処理の処理手順を示すフローチャートである。図11に示したステップG15が実行されると、ステップL1に移る。
【0132】
ステップL1では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データを初期化する。ステップL2では、CPU11は、購入商品を一覧表示する。具体的には、図11に示したステップG11で一時記憶部14の購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noの商品名を、表示部15に、商品印字要否確認画面45として、たとえば図10(a)に示した商品印字要否確認画面45のように表示する。
【0133】
ステップL3では、CPU11は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、いずれの商品を検索するかを示す商品No指定情報を、図11に示したステップG11で一時記憶部14の購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち最初の商品Noに設定する。ステップL4では、CPU11は、領収書発行チェック枠を非チェックとする。具体的には、ステップL2で表示した商品印字要否確認画面45の商品印字要否設定欄452のチェック枠のうち、商品No指定情報が示す商品Noの商品名のチェック枠を、チェックを入れない状態とする。
【0134】
ステップL5では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データに、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行しない」という情報とを1対のデータとして追加する。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データの商品No欄に商品Noを記憶し、対応する発行欄に「しない」を記憶する。
【0135】
ステップL6では、CPU11は、最後の購入商品であるか否かを判定する。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noであるとき、最後の購入商品であると判定し、ステップL7に進む。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noでないとき、最後の購入商品でないと判定し、ステップL8に進む。
【0136】
ステップL7では、CPU11は、チェック変更追加新規処理を実行して、領収書発行選択新規処理を終了する。ステップL8では、CPU11は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップL4に戻る。具体的には、商品No指定情報を、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち、商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noを示すように変更する。
【0137】
図17は、POS端末10が実行するチェック変更新規処理の処理手順を示すフローチャートである。図16に示した領収書発行選択新規処理のステップL7が実行されると、ステップM1に移る。
【0138】
ステップM1では、CPU11は、領収書発行ボタンが押されたか否かを判定する。商品印字要否確認画面45の「領収書発行」ボタン453が操作されると、領収書発行ボタンが押されたと判定し、ステップM6に進む。商品印字要否確認画面45の「領収書発行」ボタン453が操作されないと、領収書発行ボタンが押されないと判定し、ステップM2に進む。
【0139】
ステップM2では、CPU11は、チェックが変更されたか否かを判定する。商品印字要否設定欄452のいずれかのチェック枠のチェックの状態が変更されると、チェックが変更されたと判定し、ステップM3に進む。商品印字要否設定欄452のいずれのチェック枠のチェックの状態も変更されないと、チェックが変更されないと判定し、ステップM1に戻る。ステップM3では、CPU11は、チェックが変更された商品Noを取得する。具体的には、商品印字要否設定欄452のチェック枠の中でチェックの状態が変更された商品名があると、変更された商品名の商品Noを、一時記憶部14の購入商品データ142に記憶した商品名に対応する商品Noから取得する。
【0140】
ステップM4では、CPU11は、チェックされているか否かを判定する。チェックが変更されたチェック枠にチェックが入っているとき、ステップM5に進み、チェックが変更されたチェック枠にチェックが入っていないとき、ステップM6に進む。ステップM5では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データを、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行する」という情報とを1対のデータとして更新し、ステップM1に戻る。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データの発行欄のうち、チェックが変更され、チェックが入れられた発行欄の「しない」を「する」に更新し、ステップM1に戻る。
【0141】
ステップM6では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データを、商品No指定情報が示す「商品No」と「発行しない」という情報とを1対のデータとして更新し、ステップM1に戻る。具体的には、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データの発行欄のうち、チェックが変更され、チェックが入れられていない発行欄の「する」を「しない」に更新し、ステップM1に戻る。チェックが変更されたチェック枠が複数あるときは、ステップM4〜M6の処理をチェックが変更されたチェック枠ごとに行う。ステップM7では、CPU11は、チェック後領収書発行新規処理を実行して、チェック変更新規処理を終了する。
【0142】
図18は、POS端末10が実行するチェック後領収書発行新規処理の処理手順を示すフローチャートである。図17に示したチェック変更新規処理のステップM7が実行されると、ステップN1に移る。
【0143】
ステップN1では、CPU11は、検索対象を最初の購入商品に設定する。具体的には、図11に示したステップG9でサーバ20から受信した領収書発行対象データの中に、商品No指定情報が示す商品Noがあるか否かを検索する。ステップN2では、CPU11は、購入商品の領収書発行対象データを検索する。具体的には、ステップM5およびステップM6で更新された領収書発行対象新規データの中で、商品No指定情報が示す商品Noを検索する。
【0144】
ステップN3では、CPU11は、領収書発行対象商品であるか否かを判定する。ステップN2で検索した商品Noが、図17に示したステップM5またはステップM6で更新された領収書発行対象新規データの発行欄が「する」に設定されていると、領収書発行対象商品であると判定し、ステップN4に進む。ステップN2で検索した商品Noが、図17に示したステップM5またはステップM6で更新された領収書発行対象新規データの発行欄が「しない」に設定されていると、領収書発行対象商品でないと判定し、ステップN5に進む。
【0145】
ステップN4では、CPU11は、領収書データ、つまり一時記憶部14に記憶される領収書データ143を更新する。具体的には、領収書データ143が示す領収書の内容に、商品No指定情報が示す「商品No」の商品名を追加するとともに、購入合計金額に商品No指定情報が示す「商品No」の商品の販売価格を加算して、領収書データ143を更新する。
【0146】
ステップN5では、CPU11は、最後の購入商品であるか否かを判定する。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noであるとき、最後の購入商品であると判定し、ステップN6に進む。商品No指定情報が示す「商品No」が購入商品データ142の商品Noの最後の商品Noでないとき、最後の購入商品でないと判定し、ステップN8に進む。
【0147】
ステップN6では、CPU11は、商品印字要否確認画面46、たとえば図10(b)に示した商品印字要否確認画面46を表示し、「領収書実行」ボタン453が操作されると、プリンタ16によって、領収書、たとえば図10(c)に示した領収書55を印字してシートカットを行う。商品印字要否確認画面46に表示する商品名は、領収書データ143に記憶される商品名である。
【0148】
ステップN7では、CPU11は、一時記憶部14に記憶される領収書発行対象新規データを、通信部19によってサーバ20に送信し、チェック後領収書発行追加処理を終了する。サーバ20は、図9に示した領収書発行対象新規処理と同じ処理を行う。ステップN8では、CPU11は、検索対象を次の購入商品に設定して、ステップN2に戻る。具体的には、商品No指定情報を、購入商品データ142に購入順に記憶した商品Noのうち、商品No指定情報が示す商品Noの次の商品Noを示すように変更して、ステップN2に戻る。
【0149】
第2の実施例では、図11に示したステップG1,G10は、入力ステップであり、図12に示したステップH1〜H8,H10〜H13および図14に示したステップJ1〜J5,J8、または図16に示したステップL1〜L6,L8および図18に示したステップN1〜N5,N8は、抽出ステップであり、図14に示したステップJ8および図18に示したステップN6は、出力ステップである。
【0150】
上述した実施形態では、新規購入商品の初期状態を、発行しないとして、チェック枠にチェックを入れない状態で表示したが、新規購入商品の初期状態を、発行するとし、チェック枠にチェックを入れた状態で表示することも可能である。すなわち、予め定める領収書要否情報は、発行要情報および発行不要情報のうちのいずれかである。
【0151】
このように、顧客データベース22によって、各商品を識別するための商品Noと、領収書の発行要否を商品Noごとに示す領収書要否情報とが、各顧客を識別するための顧客Noごとに対応付けて記憶される。カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって、顧客が購入しようとしている商品の商品Noおよび該顧客の顧客Noが入力される。CPU11は、顧客データベース22に記憶される商品Noのうち、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された顧客Noに対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品Noに一致する商品Noを、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noから抽出する。そして、プリンタ16は、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noのうち、CPU11によって抽出された商品Noの商品名を領収書に出力する。
【0152】
したがって、顧客が過去に購入した商品に関しては、待ち時間なく必要な領収書を発行することが可能になり、POS端末あるいはサービスカウンタでの混雑を解消することができる。また、過去に商品を購入した顧客は、必要な領収書が自動的に発行されるので、医療費控除のための領収書の取得忘れを防ぐことができる。
【0153】
さらに、CPU11は、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noが、顧客データベース22に記憶される商品Noのうち、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された顧客Noに対応付けられる商品Noに含まれるか否かを判断し、含まれないと判断したとき、領収書の発行要否を問い合わせる新規商品印字要否確認メッセージ欄401または追加商品印字要否確認メッセージ欄421を表示部15に表示するように制御する。タッチパネル151によって、表示部15に表示された新規商品印字要否確認メッセージ欄401または追加商品印字要否確認メッセージ欄421に応答して、領収書の発行要否が指示される。そして、プリンタ16は、タッチパネル151によって指示された領収書の発行要否が発行要である商品Noの商品名を、CPU11によって抽出された商品Noの商品名に加えて出力する。したがって、顧客が過去に購入していない商品があっても、領収書が必要なものは併せて1つの領収書に出力することができる。
【0154】
さらに、タッチパネル151によって、領収書の発行要否を記憶することがさらに指示される。CPU11は、前記問合せ情報を、該問合せ情報に対して指示される領収書の発行要否を記憶するか否かの次回印字確認欄404または次回印字確認欄424とともに表示部15に表示するように制御し、表示部15に表示した次回印字確認欄404または次回印字確認欄424に応答して、タッチパネル151によって記憶することが指示されると、タッチパネル151によって指示された領収書の発行要否を領収書要否情報として、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noおよび顧客Noに対応付けて顧客データベース22に記憶する。したがって、顧客が過去に購入していない商品については、次回の購入時に新たに領収書の要否の問い合わせを可能とすることができる。
【0155】
さらに、CPU11は、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noと、領収書の発行要否を商品Noごとに表す発行要否情報とを対応付けて表示部15に一覧可能に表示し、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noのうち顧客データベース22に記憶される商品Noについては、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noに対応する領収書要否情報が示す領収書発行要否を、商品印字要否設定欄452または商品印字要否設定欄472として表示し、カードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力された商品Noのうち顧客データベース22に記憶されていない商品Noについては、予め定める領収書要否情報を表示する。タッチパネル151によって、表示部15に表示された発行要否情報が示す発行要否の変更が指示される。そして、プリンタ16は、タッチパネル151によって指示された領収書の発行要否が発行要である発行要否情報の商品Noの商品名を出力する。したがって、商品識別情報を、たとえば商品名を一覧表で表示し、領収書の発行要否が設定されている商品については、設定されている要否を表示し、設定の変更を可能とすることができる。
【0156】
さらに、CPU11は、タッチパネル151によって指示された発行要否情報を、顧客データベース22の領収書要否情報として記憶するので、領収書の発行要否を変更された状態に設定することができる。
【0157】
さらに、前記予め定める領収書要否情報は、領収書の発行要を示す発行要情報および領収書の発行不要を示す発行不要情報のうちのいずれかであるので、デフォルトを領収書発行要および不要のうちのいずれかにすることができる。
【0158】
さらに、顧客Noは、顧客ごとに配布される携帯可能なカード30に記録される。カードR/W31およびバーコードスキャナ32に含まれるカードR/W31によって、カード30に記録される顧客Noが読み取られる。したがって、会員カードの読み取りでだけで顧客の識別を可能とすることができる。
【0159】
さらに、第1の実施例では、カードR/W31およびバーコードスキャナ32およびプリンタ16を含む領収書発行装置で領収書を発行するにあたって、図4に示したステップA1,A10では、顧客が購入しようとしている商品の商品Noおよび該顧客の顧客NoをカードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力する。図6に示したステップC1〜C10,C13〜C15、または図8に示したステップE1〜E8,E11では、各商品を識別するための商品Noと、領収書の発行要否を商品Noごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客Noごとに対応付けて記憶する顧客データベース22に記憶される商品Noのうち、図4に示したステップA1,A10で入力された顧客Noに対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品Noに一致する商品Noを、図4に示したステップA1,A10で入力された商品Noから抽出する。そして、図6に示したステップC11および図8に示したE9では、図4に示したステップA1,A10で入力された商品Noのうち、図6に示したステップC1〜C10,C13〜C15、または図8に示したステップE1〜E8,E11で抽出された商品Noの商品名をプリンタ16によって領収書に出力する。
【0160】
また、第2の実施例では、カードR/W31およびバーコードスキャナ32およびプリンタ16を含む領収書発行装置で領収書を発行するにあたって、図11に示したステップG1,G10では、顧客が購入しようとしている商品の商品Noおよび該顧客の顧客NoをカードR/W31およびバーコードスキャナ32によって入力する。図12に示したステップH1〜H8,H10〜H13および図14に示したステップJ1〜J5,J8、または図16に示したステップL1〜L6,L8および図18に示したステップN1〜N5,N8では、各商品を識別するための商品Noと、領収書の発行要否を商品Noごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客Noごとに対応付けて記憶する顧客データベース22に記憶される商品Noのうち、図11に示したステップG1,G10で入力された顧客Noに対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品Noに一致する商品Noを、図11に示したステップG1,G10で入力された商品Noから抽出する。そして、図14に示したステップJ8および図18に示したステップN6では、図11に示したステップG1,G10で入力された商品Noのうち、図12に示したステップH1〜H8,H10〜H13および図14に示したステップJ1〜J5,J8、または図16に示したステップL1〜L6,L8および図18に示したステップN1〜N5,N8で抽出された商品Noの商品名をプリンタ16によって領収書に出力する。
【0161】
したがって、顧客が過去に購入した商品に関しては、待ち時間なく必要な領収書を発行することが可能になり、POS端末あるいはサービスカウンタでの混雑を解消することができる。また、過去に商品を購入した顧客は、必要な領収書が自動的に発行されるので、医療費控除のための領収書の取得忘れを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0162】
1 領収書発行装置
10 POS端末
11,21 CPU
12 ROM
13 記憶部
14 一時記憶部
15 表示部
16 プリンタ
17 キーボード
18 ドロア
19,24 通信部
20 サーバ
22 顧客データベース
23 商品データベース
30 カード
31 カードR/W
32 バーコードスキャナ
40 新規商品印字要否確認画面
41 印字最終確認画面
42 追加商品印字要否確認画面
45〜47 商品印字要否確認画面
50,55 領収書
151 タッチパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各商品を識別するための商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客識別情報ごとに対応付けて記憶する記憶手段と、
顧客が購入しようとしている商品の商品識別情報および該顧客の顧客識別情報を入力する入力手段と、
前記記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力手段によって入力された顧客識別情報に対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品識別情報に一致する商品識別情報を、前記入力手段によって入力された商品識別情報から抽出する抽出手段と、
前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報を領収書に出力する出力手段とを含むことを特徴とする領収書発行装置。
【請求項2】
表示手段と、
前記入力手段によって入力された商品識別情報が、前記記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力手段によって入力された顧客識別情報に対応付けられる商品識別情報に含まれるか否かを判断し、含まれないと判断したとき、領収書の発行要否を問い合わせる問合せ情報を前記表示手段に表示するように制御する制御手段と、
前記表示手段に表示された問合せ情報に応答して、領収書の発行要否を指示する指示手段とを含み、
前記出力手段は、前記指示手段によって指示された領収書の発行要否が発行要である商品識別情報を、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報に加えて出力することを特徴とする請求項1に記載の領収書発行装置。
【請求項3】
前記指示手段は、領収書の発行要否を記憶することをさらに指示し、
前記制御手段は、前記問合せ情報を、該問合せ情報に対して指示される領収書の発行要否を記憶するか否かの確認情報とともに前記表示手段に表示するように制御し、前記表示手段に表示した確認情報に応答して、前記指示手段によって記憶することが指示されると、前記指示手段によって指示された領収書の発行要否を領収書要否情報として、前記入力手段によって入力された商品識別情報および顧客識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2に記載の領収書発行装置。
【請求項4】
表示手段と、
前記入力手段によって入力された商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに表す発行要否情報とを対応付けて前記表示手段に一覧可能に表示し、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち前記記憶手段に記憶される商品識別情報については、前記入力手段によって入力された商品識別情報に対応する領収書要否情報が示す領収書発行要否を発行要否指示情報として表示し、前記入力手段によって入力された商品識別情報のうち前記記憶手段に記憶されていない商品識別情報については、予め定める領収書要否情報を表示する制御手段と、
前記表示手段に表示された発行要否情報が示す発行要否の変更を指示する変更指示手段とを含み、
前記出力手段は、前記変更指示手段によって指示された領収書の発行要否が発行要である発行要否情報の商品識別情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の領収書発行装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記変更指示手段によって指示された発行要否情報を、前記記憶手段の領収書要否情報として記憶することを特徴とする請求項4に記載の領収書発行装置。
【請求項6】
前記予め定める領収書要否情報は、領収書の発行要を示す発行要情報および領収書の発行不要を示す発行不要情報のうちのいずれかであることを特徴とする請求項4または5に記載の領収書発行装置。
【請求項7】
前記顧客識別情報は、顧客ごとに配布される携帯可能な記録手段に記録され、
前記入力手段は、前記記録手段に記録される顧客識別情報を読み取る読取手段を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載される領収書発行装置。
【請求項8】
入力手段および出力手段を含む領収書発行装置で領収書を発行する領収書発行方法であって、
顧客が購入しようとしている商品の商品識別情報および該顧客の顧客識別情報を入力手段によって入力する入力ステップと、
各商品を識別するための商品識別情報と、領収書の発行要否を商品識別情報ごとに示す領収書要否情報とを、各顧客を識別するための顧客識別情報ごとに対応付けて記憶する記憶手段に記憶される商品識別情報のうち、前記入力ステップで入力された顧客識別情報に対応付けられる領収書要否情報が領収書発行要である商品識別情報に一致する商品識別情報を、前記入力ステップで入力された商品識別情報から抽出する抽出ステップと、
前記入力ステップで入力された商品識別情報のうち、前記抽出ステップで抽出された商品識別情報を出力手段によって領収書に出力する出力ステップとを含むことを特徴とする領収書発行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−65293(P2011−65293A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213812(P2009−213812)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(592032522)シャープシステムプロダクト株式会社 (23)
【Fターム(参考)】