説明

頚椎のための椎間関節人工装具

頚椎の椎間板スペースのための椎間人工装具であって、この椎間板スペースは、近接する椎体の終端面(12,13)により規定され、前額面において、実質的に平坦な中央領域(2)に対して横方向に隣接する椎体の終端面の表面が、より強く湾曲された端部領域(4)を有する。これらの端部領域(4)は、中央領域より強固に鉱化されており、そのため特に安定である。椎体表面上に載置することが意図された人工装具表面(10,11)の少なくとも1つが、端部領域(4)に到達する程の横方向大きさを有する。また、前額面において、この人工装具表面(9,11)の凸状曲面は、終端面(12,13)の表面の対応する曲面と少なくとも同等である。これにより、人工装具は、特に安定に端部領域上に支持され、かつ、これらの端部領域において、骨物質を実質的に取り除く必要がない。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
頚椎の椎間板と置き換える人工関節装具であって、2つのカバープレートと1つの蝶番状コア部とからなる人工関節装具が知られている。このコア部の両サイド上に、互いにおよそ平行に設けられたカバープレートは、近接する椎体の終端面と接触させることが意図された表面を有する。このタイプの既知の人工関節装具(FR−A−2718635、FR−B−699426、WO03063727、WO0211650、EP−A−1166725、EP−A−820740)は、円状に規定されている。椎体の終端面は、前後方向の大きさよりかなり幅広いので、これらの椎体エンドプレートは、力の伝達のために、当然に取られるべき表面のサイズを用いていない。この結果、当該表面をよりよく利用した場合よりも大きな力が、人工装具の表面と椎体との間に発生する。腰椎のために予定された椎間板人工装具において、スペースを最良に利用することが、円形の外形を有する人工装具(WO0101893、EP−B−471821、EP−A−747025)若しくは腎臓の形を有する人工装具(EP−A−747025)を使用することにより達成される。矩形の形状を有する人工装具も知られている(US−A−5425773)。
【0002】
同一の出願人若しくは法的な前権利者により以前出願された発明(EP−A−1344508、EP−A−1344507、WO03075803、WO03075804)は、湾曲したコーナー部を有する矩形と近い外形を有する人工装具であって、椎体の終端面のおよそ平坦な領域をカバーする人工装具が開示されている。それらは、円形に規定された人工装具よりも、スペースを最良に利用することができ、椎体とのより信頼性のある長時間接続を達成することができる。さらに、それらは、より低い高さを有し、そのため、挿入するスペースを準備するために、生来の骨物質を少量取り除くだけでよい。多くの場合、それらは、硬く、しかしながら頚椎の場合、非常に薄い皮質骨の完全な若しくは部分的な保護を達成することができる。
【0003】
椎体を接続するために、頚椎のための関節型人工装具ではなく、近接する椎体を動かないように固定するケージが使用されている。それらのケージは、脊椎を統合することを意図しているため、骨に対する現実の長時間接触の質にほとんど重きを置かれていない。生まれ持った骨物質の保護は、殆ど重要でない。これは、その生まれ持った骨物質は、そのケージ内に保存された同種の骨物質により置きかえられるからである(EP−B−179695、WO9720526、US2001/0016774、WO0191686、WO9000037)。
【0004】
本発明は、人工装具と椎体の終端面との間での力の伝達を改良することを目的として、上述の先願において開示されたタイプの人工装具(WO03075804)であって、同時に本来生まれ持った骨物質を実質的に保護することができる人工装具を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、頚椎の椎体の終端面が、異なる領域において、異なる鉱化の程度を有するという知見に基づく。鉱化がより大きければ大きい程、骨物質はより緻密になり、さらに、より適切に力を利用することができる。椎体の終端面の側方端部において、最も鉱化が起こることが分かってきた。この椎体の終端面では、前額面において、これらの終端面の略平坦な中央領域が、より大きく湾曲している。このより大きな湾曲部分は、椎体鉤状突起に至る。本発明の根底にあるコンセプトは、人工装具と骨との力の伝達のために、これらの端部領域を用いることにある。椎体表面に載置されることが意図された人工装具表面は、椎体表面の側方端部領域に向かって横方向に延びる。この側方端部領域において、より強く鉱化され、少なくとも部分的により大きな曲面が形成されている。椎体の終端面のこれらの側方端部領域においてより強い強度を利用することができるように、たとえ、人工装具が高さを有することや人工装具の形状に対して骨を適合させることにより、椎体の終端面がある程度削られることがあっても、それらは、維持されていなければならない。本発明によれば、この研削は、とにかく骨強度がより小さい、椎体の終端面の中央領域に実質的に限定される。一方、より強い端部領域は、完全に若しくは部分的に維持されている。本発明に係る、人工装具の形状によれば、その凸状曲面の広がりによりこれを達成することができる。この曲面は、対応する終端面の反対曲面と少なくとも同じ大きさとなるように選択される。概して、それはより大きくても良い。つまり、人工装具の表面の中央領域は、椎体の表面に関連する端部領域より上方に若しくは下方に突出している。人工装具の高さは、そこで骨を研削しないでもよいように、端部領域において制限されている。軟骨だけが取り除かれ、もし適切であれば、骨表面が僅かだけ削られる。これは、人工装具を最良に接続するためである。もし、実際に研削が必要であれば、この研削を、主に中央領域に制限しても良い。本発明に係る形状の関係は、人工装具表面が、前額面において、椎体の終端面の形状と同じ形状であるか、若しくはその形状を補完する形状であるけれども、中央領域において、終端面の一般的な形状に対して、さらに突出するように規定されていても良い。人工装具のさらに別の特徴は、端部領域における、尾側方向の人工装具の高さが、一般的に取られる平均的な椎間板スペースの高さと略等しく、一方、中央領域において、それは、より大きいということである。平均的に整形された椎間板スペースにおいて使用されるとき、この中央領域において僅かな研削が実行されるが、目的の前方部分の端部領域においては、実行されないようにその大きさを選択する。多くの場合、中央領域の研削を省略しても良い。
【0006】
骨物質が研削されるか若しくは研削されないかに関わりなく、中央領域における骨物質のコンプライアンスがより大きくなることにより、人工装具表面に適切な凸部や凹部が設けられている時、人工装具表面に対してぴったりと接続するための良好な条件が確立される。それは、また、骨との接触を促進するコーティングを与えても良い。
【0007】
椎体の終端面のより強く鉱化された端部領域は、椎体鉤状突起に対する遷移部分として、前額面において傾斜している。対応する傾斜が、載置されることが意図された人工装具の表面のこれらの端部領域上に存在することが好ましい。人工装具の下面において、人工装具の広がりの主方向に対する傾斜角は、20°であることが好ましい。人工装具の上面においては、この傾斜は、少なくとも0°であることが好ましく、10°〜30°であることが更に好ましい。
【0008】
人工装具の表面が、椎体の終端面のより強く鉱化される端部領域に到達するように、人工装具の幅長は、下記縦方向大きさの少なくとも1.5倍であるように選択すべきである。人工装具は、この縦方向大きさにより、椎間板スペースにおいて、前後方向に存在することが予定されている。上記比率は、1.63より大きいことが好ましい。
【0009】
上述の形状特性に対して、人工装具の全幅方向大きさを適合させる必要はない。これは確かに可能であるけれども、人工装具の背側半分だけが本発明に従って構成されている場合であっても、多くの場合これは好ましい。これは、椎体の終端面の鉱化が、その背側方コーナー領域において最大に達するという事実による。
【0010】
本発明は、本発明の例示的な実施の形態を示した図面を参照しながら、以下により詳細に説明する。
【0011】
もし、椎体1の上終端面を思い浮かべたならば、それが、中央領域2において薄く、そして多孔性を有することが分かるだろう。この中央領域2は、端部領域3により囲まれている。このより強く鉱化された端部領域3は、最小の気孔率を有し、そして中央領域2における終端面より実質的に厚く形成されている。この端部領域3の側方部分4は、椎体鉤状突起の急峻なフランク5に至る。同様の状況が、曲面の反対方向を有する、椎体の下面においても繰り返される。端部領域4とフランク5、特に図1のハッチングにより示された背端部領域6において、特に高度の鉱化が行われることが分かった。より強く鉱化された領域が、より大きな耐負荷性を有し、点描された、下部にあるスポンジ状骨組織によりより良好にサポートされる。多くの場合、端部領域4は、解剖学上の境界線がはっきりと認識されることなく、連続的に上昇する傾斜部分により、フランク5に移行する。しかしながら、よりよく理解するため、図1において境界線を示している。この境界線は、このラインの下において、本発明の方法に従って人工装具を支持するために使用される端部領域4が存在することを示すラインである。一方、上記ラインの上にあるフランク5は、非常に急峻である。即ち、所望の限界値、概して20〜40°の間の傾斜より急峻である。
【0012】
図4において、端部領域4における人工装具のサポートについて明らかにされている。この図4は、図3の一点鎖線により示された前額面の1つに沿った断面を示している。人工装具は実線で示している。そして、椎体の終端面を、一点鎖線により示している。底面9が、下方の椎体の上終端面12の中央領域2と協同する略平坦な中央領域8と、その側面に対して傾斜しており、さらに下方の椎体の端部領域4と協同する領域10とを有する人工装具7が想定されている。椎体を人工装具に適合させるために、椎体を研削する必要がないか、若しくは僅かしか研削する必要がないように、例示された断面において、人工装具の形状を、下部の椎体の上部終端面の形状と略一致させる。終端面の端部領域4において、骨材料上に存在する軟骨だけを取り除き、一方、その骨材料自体を損傷がないまま残すか、若しくは人工装具の形状に充分に適合するように、さらにその人工装具に最良に接続されるように僅かだけ取り除くことが好ましい。
【0013】
図4に示された具体例において、人工装具の下部表面の中央領域8においても同様に、研削は殆ど必要でない。しかしながら、骨が、中央の人工装具表面8と良好に接触するように、この骨を少なくとも取り除くことがここでは望ましい。これを容易にするため、中央領域8において、骨と密接にさらに永久的に固定された状態で接続されるように、人工装具表面を構成する。特にこの人工装具に、凸部や凹部(図21及び22における鋸歯状を参照)や骨の成長を活性化させるコーティングを設けても良い。
【0014】
本発明の根底にあるコンセプトに従った人工装具の他の形状を図5〜7に示す。図5は、前額面において、端部領域4において骨を研削する必要がなく、一方中央領域2が、より急峻に研削された、均一の曲率を有する人工装具底面を示す。中央部分をより深く研削するのではなく、以下のように、人工装具の表面の中央領域8を構成することを提案しても良い。即ち、骨を全く研削することなく、若しくは骨を僅かに研削した後、残された骨材料にこの人工装具が弾性的に埋設されるように人工装具の表面の中央領域8を構成することを提案しても良い。図6における、逆転した屋根の形状として示した人工装具の形状、及び図7における中央に平坦な領域を有し、端部領域10(図4に係る実施の形態と同様)が上昇している形状に同様のことを適用しても良い。
【0015】
図4の実施の形態における人工装具の上面11の形状に関して言えば、椎体の対応する終端面13の端部領域4が、実質的に保護される一方、中央領域において僅かに研削されることが必要であることが同様に当てはまる。椎体の終端面の端部領域4は、そのため、力の伝達において積極的な役割を果たす。力の伝達のほとんどの部分は、中央部分で起こる。しかしながら、この部分は、人工装具表面に対する密接な鋸歯状の接続部材により、椎間板スペースにおける人工装具の長期間固定のために働く。
【0016】
図8、及び9に示された形状の具体例が、前額面において、異なる曲率を有する、ドーム状の人工装具表面8を示している。前額面において、対応する終端面13が、僅かに突出した構成、即ち相補的な構成であることがここでは想定されている。対照的に、図10は、緩い凸状の終端面13を想定しており、このケースにおいても、終端面13の端部領域は、実質的に維持されていても良く、骨の研削が中央領域に限定されていることを示している。図11は、骨の端部領域4に最良に適合することができるように、人工装具の上面が、端部領域14において殆ど平坦であるが、一方、中央領域15が、コーンの形状若しくは屋根型の形状を有する。これにより、人工装具が骨に強固に固定される。しかしながら、この中央領域に、他の実施の形態の場合と同様、小さな領域の、骨物質との鋸歯状係合部分を設けてもよい。図12による例示された実施の形態では、人工装具の全上面は、屋根型の形状か若しくはコーン状の形状を有する。これは、また骨の端部領域を保護し、そして中央部分の研削が殆ど制限されている。最後に、図13は、中央領域16において平坦であって、端部領域17において傾斜している、人工装具の上面を示す。この形状は、端部領域だけでなく、中央領域においても骨を非常に僅かに研削するだけで充分であるため特に好ましい。
【0017】
全ての実施の形態において、人工装具の上面及び底面は、凸状に設計されている。別の言い方をするならば、この人工装具は、端部領域よりも中央領域において大きな高さを有する。これは、レンズ形状の人工装具コアを収容するためには、好ましい(例えばWO03/075804参照)。対照的に人工装具コアは、端部領域においてより小さい高さを必要とする。このように、人工装具の全体的な高さを、低く維持してもよい。特に、椎体の終端面の端部領域における研削を実質的に省略することができる程その高さを低く維持しても良い。
【0018】
確実に、人工装具の下面の端部領域10が、終端面の表面の端部領域4と協同することができるように、それらは、これらと殆ど同様に傾斜していなければならない。この傾斜α(図5)は、人工装具若しくは椎間板スペースの主面14に対して規定されており、この傾斜αは、下部の人工装具表面において少なくとも20°であるべきである。それは、30°以上のオーダーであることが好ましい。人工装具が、鉱化がさらに進むに従って端部領域において側面方向にさらに遠くに延びるに従って、その傾斜は、より大きな傾斜角に到達するはずである。
【0019】
人工装具の上面における、対応する角度β(図10)は、その人工装具が、椎体鉤状突起の上昇したフランク部により限定されていないため、より小さくても良い。それは、0°であっても良いし、好ましくは10〜30°であることが好ましい。
【0020】
対応する終端面に関連して、人工装具の好ましい高さの関係が、図14から推測することができる。仮想の中間平面20(若しくはそれと平行な他の所望の面)に関連して、終端面17は、中央領域2において、矢印18により示される高さを有し、端部領域4において、矢印19による平均高さを有する。対応する中間平面20’に対する人工装具の表面の高さは、矢印21及び22により示されている。本発明によれば、人工装具の高さ21と22との差23は、少なくとも人工装具の高さ18と19との差24の大きさ以上であるべきである。この条件が満たされるならば、終端面の端部領域4おいては、その中央部分と比較して、材料をそれ程取り除く必要がないという目的を達成することができる。これは、相応して、人工装具の上面に対しても当てはまる。
【0021】
この明細書において、椎体とそれらの終端面の予め決定された形状と大きさが想定されたとき、これは、いつも、標準化された形状及び大きさが意図されていることを意味する。この標準化された形状及び大きさは、生まれ持った椎体における数多くの測定から得られ、そして適切な人工装具の形状及び大きさを知ることができる基礎を形成するように標準化されている。頚椎人工装具の提供者は、通常異なる形状若しくは大きさを有する多数の人工装具を提供するだろう。これは、医者が、特定の適用のため、最も適当なものを選択することができるようにするためである。
【0022】
本発明と関連して、人工装具の前額面における形状だけを取り扱ってきた。矢状面において、この人工装具は、所望の形状を有していても良い。具体的には、その上面及び下面が、中央矢状面において、実質的に直線的であるか若しくは曲面であってもよい。
【0023】
確実に、骨表面が、本発明の適用のために必要とされる形状を正確に得るため、一組のヤスリを用いても良い。これらのヤスリは、図15〜21に示されている。これらは、人工装具を受け止めるため、脊椎の表面形状を用意することができるように構成されている。示された具体例は、図22及び23に示された人工装具の例示的な実施の形態に関連する。この人工装具は、湾曲したコーナー部を有する矩形の外形を有する。この形状は、端部領域を含めた、椎間板スペースの広がりを実質的に利用するのに適している。この人工装具は、非常に平坦であるため、椎体の終端面を深く研削することなくこの人工装具を挿入することができる。椎体に面するように、この人工装具は、最大部分50に亘って、略平坦であって鋸歯状の外表面を有する。その背側方のコーナー部51は傾斜しており、それにより、この領域において、図3の前額面が、図7及び13に示した人工装具の外形を有する。
【0024】
この外形は、図15〜20に示すような一組のヤスリ52、53及び54を使用することにより椎間板スペースにおいて準備される。ヤスリの段階的なサイズが、図21に示されている。関連する椎体が、人工装具の挿入後に有する予定である間隙に対して、装置(不図示)により調節された後、最も小さいヤスリ52が、ハンドル(詳述せず)により、椎間板スペースに挿入され、通路を拡げる。挿入の深さは、停止部材56により制限される。従って、それは、図21に示されているよりも深くは椎間板スペースに挿入されない。続いて、ヤスリ53により行われる。このヤスリ53は、人工装具表面の平坦表面部分50の台形の形状に略対応する台形状を有する。最後に、ヤスリ54は、それが、フィットされるべき人工装具の表面と実質的に一致するように椎間板スペースを成形する。このヤスリの高さは、人工装具の高さと同じである。
【0025】
このヤスリは、人工装具の平坦部分50に対応する表面上において鋸歯状に形成されていない。これは、それらが、前方端部55により僅かしか研磨しないという効果を奏することを意味する。もし、対照的に、ヤスリが、中央部分において、椎体をより多く研削することが必要なように人工装具が構成されているならば、ヤスリのこれらの表面には、鋸歯状部が設けられていても良い。椎体の終端面の端部領域の背端部領域に配置されたヤスリ54の領域57において、鋸歯状部が設けられている。これは、該当の側端部ゾーンの領域から軟骨を取り除き、もし適当ならば椎体を人工装具の形状に適合させるためである。
【0026】
一端、椎体の終端面が、中央領域において研削されると、人工装具の傾いた端部領域が椎体の終端面の端部領域4上に載置されるまで、人工装具のチップが、骨の比較的コンプライアントな表面に沈みこむ。上記中央領域は、鋸歯状に形成された、人工装具の中央領域50を受けるためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、頚椎の平面図を示す。
【図2】図2は、図3に示す一点鎖線のうちの1つに関しての椎体を通る前額断を示す。
【図3】図3は、示した前額面を有する人工装具の平面図である。
【図4】図4は、図3による前額面内における、人工装具のアウトラインを示している。
【図5】図5は、前額断における下部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図6】図6は、前額断における下部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図7】図7は、前額断における下部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図8】図8は、前額断における上部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図9】図9は、前額断における上部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図10】図10は、前額断における上部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図11】図11は、前額断における上部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図12】図12は、前額断における上部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図13】図13は、前額断における上部椎体の対応する終端面の外形と比較して、様々な尾側人工装具の外形を示している。
【図14】図14は、人工装具と終端面との高さの差を例示的に示した図面である。
【図15】図15は、人工装具のための挿入スペースを設けるための3つのヤスリを示している。
【図16】図16は、人工装具のための挿入スペースを設けるための3つのヤスリを示している。
【図17】図17は、人工装具のための挿入スペースを設けるための3つのヤスリを示している。
【図18】図18は、人工装具のための挿入スペースを設けるための3つのヤスリを示している。
【図19】図19は、人工装具のための挿入スペースを設けるための3つのヤスリを示している。
【図20】図20は、人工装具のための挿入スペースを設けるための3つのヤスリを示している。
【図21】図21は、比較のために3つのヤスリのアウトラインを示している。
【図22】図22は、異なる方向から、人工装具を見た斜視図である。
【図23】図22は、異なる方向から、人工装具を見た斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎間板スペースが、近接する椎体の終端面(12、13)により規定され、さらに、椎体の終端面の表面のうち、前額面において実質的に平坦な中央領域(2)に対して側方に延びる表面が、より大きく湾曲した端部領域(4)を有する頚椎の椎間板スペースのための椎間関節用人工装具であって、
椎体表面上に載置されることが予定された人工装具表面(10,11)の少なくとも1つが、上記端部領域(4)まで達する横方向の大きさを有し、
さらに、上記人工装具表面(9,11)の凸状部の曲率が、前額面において、上記終端面(12,13)の表面の、対応する曲率と少なくとも同等の大きさを有することを特徴とする椎間関節用人工装具。
【請求項2】
側方の端部領域(10,14,17)における、尾側方向の高さが、この部分に対応する椎間板スペースの高さと略同等であって、中央領域(8)における高さが、この部分に対応する椎間板スペースの高さより大きいことを特徴とする請求項1記載の椎間関節用人工装具。
【請求項3】
上記人工装具の表面が、上記中央部分(8)においては、凸部と凹部が設けられているが、上記端部領域においては、凸部と凹部が設けられていないことを特徴とする請求項1又は2記載の椎間関節用人工装具。
【請求項4】
上記人工装具表面が、上記中央領域(8)において、鋸歯状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の椎間関節用人工装具。
【請求項5】
前額面における、上記人工装具の広がり(14)の主方向に対する、下部人工装具表面(9)の端部領域(10)の傾斜角(α)が、少なくとも20°に達することを特徴とする請求項1又は2記載の椎間関節用人工装具。
【請求項6】
上記人工装具の広がり(14)の主方向に対する、上部人工装具表面(11)の端部領域(10)の傾斜角(β)が、少なくとも0°、好ましくは10〜30°に達することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の椎間関節用人工装具。
【請求項7】
上記人工装具の幅長(15)が、縦方向長さ(16)の少なくとも1.5倍の大きさを有し、上記人工装具は、上記縦方向長さ(16)で上記椎間板スペースに存在することが予定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の椎間関節用人工装具。
【請求項8】
上記人工装具の特定の形状が、その背側領域に限定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の椎間関節用人工装具。
【請求項9】
椎間板スペースのための椎間関節用人工装具であって、上記椎間板スペースにおいて、前額断に関して、その中央部分、即ち鉱化が殆どされない領域(2)における終端面(17)が、椎間板スペースの中間面(20)から第1の距離(18)の所にあり、
側方部分、即ちより強固に鉱化された端部領域(4)においては、椎間板スペースの上記中間面(20)から第2の距離(19)の所にあり、
そして、同様の前額断において、上記人工装具は、中央表面領域(8)を有し、さらに上記終端面(17)の中央領域(2)上に載置されることが予定された上記中央表面領域(8)が、その対応する中間平面(20’)から第3の距離(21)の所にあり、
上記終端面(17)の横方向端部領域(4)上に載置されることが予定された端部領域(10)において、上記端部領域(10)は、上記対応する中央平面(20’)から第4の距離(22)の所にあり、
上記第3の距離(21)は、上記第4の距離(22)より大きく、それらの差(23)は、上記第1距離(18)と上記第2距離(19)との差(24)と少なくとも同じ大きさを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の椎間関節用人工装具。
【請求項10】
上記椎間板スペースの生来備えられた表面を実質的に利用するように、その大きさに決定されたカバープレートの少なくとも1つの表面が、中央領域を有し、上記中央領域が、上記カバープレートの広がりの主面と略平行に延び、背側部分において、上記中央領域に対して隆起した遷移表面と中央領域とが隣接することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の椎間関節用人工装具。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の人工装具を挿入するための装置セットであって、
上記装置セットは、少なくとも1つのヤスリ(54)を備え、上記ヤスリ(54)は、人工装具の構成に影響を及ぼし、上記椎体の表面を上記人工装具の形状と適合させ、
上記人工装具は、中央領域と端部領域とを備え、端部領域の少なくとも背側部分から、物質を取り除かないで済むように、上記人工装具の形状が設計されていることを特徴とする装置セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2006−521845(P2006−521845A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504412(P2006−504412)
【出願日】平成16年2月4日(2004.2.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001029
【国際公開番号】WO2004/089258
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(503292344)サービテック・インコーポレイテッド (18)
【氏名又は名称原語表記】Cervitech, Inc.
【Fターム(参考)】