説明

頭部の画像撮影のためのMRTシステムの磁場ユニット

本発明は、主磁場の生成のための少なくとも1つの永久磁石(2)、勾配磁場生成のための装置(3)および高周波の生成および受信のための少なくとも1つのコイル(4)を有する、測定領域としての頭部の画像撮影のためのMRTシステム(18)の磁場ユニット(1)に関する。磁場ユニット(1)は保持部(19)に固定され、これにより垂直方向に延びる軸を有する磁場ユニット(1)の長軸(A)が最大±45°の角度(α)を有し、また磁場ユニット(1)および患者(P)が相対的に互いに位置することができるため、磁場ユニットが患者(P)の頭部の周囲を移動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影領域としての頭の一部の画像撮影のためのMRTシステムの磁場ユニットに関し、磁場ユニットは、少なくとも1つの永久磁石、勾配磁場生成のための装置、勾配磁場生成のための装置および少なくとも1つの高周波の生成および受信のためのコイルを有する。
【背景技術】
【0002】
歯科医療分野では磁気共鳴イメージングはこれまで非常に限定的に使用されてきた。この原因は特に、設置と運営における高コストおよび、歯科臨床で重要な画像情報が限定されていることである。
【0003】
これに対して広く普及しているのはレントゲン撮影であり、例えば欧州公開特許公報第0632994A1号により公知の装置で撮影することができる。ここでは頭部分、例えば顎部のレントゲン画像背性のためのレントゲン診断装置が公開されており、線分検出カメラおよび直径方向に対向して配置された照射源が、対象物の周りを同時に移動可能である。
【0004】
画像生成のための磁気共鳴イメージングの使用においては、従来のレントゲン撮影に対して患者がレントゲン照射による照射負荷を受けなくてもよいという利点がある。欧州公開特許公報第1876462A1号より、例えば試験的な電子スピン共鳴実験のための磁石システムが公知であり、これは試験室の周囲に配置され、試験室内に可変の磁界強度を有する磁場が生成される。
【0005】
2008年出版のConcepts in Magnetic Resonance Part B,
Magnetic Resonance Engineeringの33B(4)巻、244‐251頁で発表されたP. M. Jakobによる記事「In Vivo MRI-Based Dental Impression
Using an Intraoral Rf Receiver Coil」では高周波のためのMRTシステムの受信コイルが公知であり、これは患者の口内へ入れることができ、従来のMRT機器内で使用できる。これにより受信コイルは測定対象物、すなわち顎部および/または歯の可能な限り近くに位置決め可能であり、この際従来のMRT機器の顎領域の画質を改善することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題はシステム構成に適応した安価な、特に歯科医療分野において意義のある磁気共鳴イメージングの使用を可能にする、MRTシステムの磁場ユニットをもたらすことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による測定領域としての頭部の画像撮影のためのMRTシステムの磁場ユニットは、主磁場の生成のための少なくとも1つの永久磁石、勾配磁場生成のための装置、および高周波の生成および受信のための少なくとも1つのコイルを有し、保持部に固定され、これにより垂直方向に延びる軸を有する磁場ユニットの長軸が最大±45°の角度を有し、磁場ユニットおよび患者が相対的に互いに位置することができるため、磁場ユニットが患者の頭部の周囲を移動することができる。
【0008】
本発明によるMRTシステムの磁場ユニットの利点は、患者が座ってまたは起立した状態で測定可能であり、横にならなくてもよいことである。これにより、患者を測定の間、どの診療歯科医にも存在する歯科医の椅子に座らせることができるという利点さえも生じる。
【0009】
磁場ユニットから少なくとも部分的に限定された容積が、基準の頭部の直径の最大2倍に相応する直径を有すると有利である。これにより患者の頭部が磁場ユニット内にしっかり位置決めされ、これが可能な限り小型に構成されることが確保される。この小型の構成により、必要な磁性の材料が可能な限り少量となり、これによりコストが抑えられ可能な限り重さが軽くなり、特に扱いやすくなる。
【0010】
生成された主磁場の均質の領域が、少なくとも磁場ユニットに位置決めされた基準の頭部の下15cmをカバーする大きさであると有利である。これにより患者の顎領域のMRT撮影の実行が確保される。
【0011】
永久磁石は長軸に対して垂直な断面において閉鎖した形を有すると有利であり、この際永久磁石に含まれる容積内に 主磁場の3次元の均質の領域が構成される。
【0012】
このようにして、例えば永久磁石のためにハルバッハ配列を選択できる。これにより少ない磁性の材料と、これに応じた軽い装置によって主磁場を生成可能となる。閉鎖した配置により、さらに、主磁場の漂遊磁界が小さくなる。
【0013】
閉鎖した形状において幅よりも長さがあると有利である。こうして同様に矩形の形状を有する均質の領域が生成され、これにより、この領域が患者の顎領域と重複することができ、久磁石の全寸法、およびこれに伴い使用された磁性の材料の量も可能な限り少なく抑えることができる。これによりコストおよびスペースを省略できるだけでなく、磁場ユニットの移動も重さが軽くなったことにより容易になる。
【0014】
閉鎖した形状は、患者の垂直軸すなわちフランクフルト水平面の平面中心点を通る軸が、主磁場の均質の領域の長軸に対して垂直な断面の平面中心点から距離を置いているように、患者の周囲に配置されると有利である。
【0015】
測定領域、すなわち患者の顎領域は患者の垂直軸と距離を置いているため、磁場の均質の領域と顎領域との重複が可能な限り大きくなる。
【0016】
長軸に対して垂直な主磁場の均質の領域の断面の平面中心点が永久磁石に含まれる容積の長軸に対して垂直な断面の平面中心点と一致すると有利である。これにより、例えばこの含まれる平面の平面中心点と点対象である壁の厚さを有する楕円体のような、非常に簡単な永久磁石のための幾何学的形状を選択できる。こうしてここでも必要となる磁性の材料が少なくなり、これにより装置のコストが安くなり、より軽い重さで製造可能となる。
【0017】
閉鎖した形状は、患者の垂直軸が、永久磁石に含まれる容積の長軸に対して垂直な断面の平面中心点から距離を置くように患者の周囲に配置されると有利である。
【0018】
これによりこの含まれる容積の断面の平面中心点の周囲に配置された磁場の均質の領域のために、測定する患者の顎領域との重複が可能な限り大きくなることができる。
【0019】
主磁場の均質の領域の長軸に対して垂直な断面の平面中心点が永久磁石に含まれる容積の長軸に対して垂直な断面の平面中心点から距離を置いていると有利である。
【0020】
これにより、患者を永久磁石内で中心に位置決めすることができ、それにもかかわらず均質の領域と測定する患者顎領域との広域な重複を確保することができる。
【0021】
閉鎖した形状は、患者の垂直軸が、永久磁石に含まれる容積の長軸に対して垂直な断面の平面中心点の位置と一致するか、または患者の垂直軸に対して距離を置いた測定領域が主磁場の均質の領域の位置と一致するよう近くに位置するように、患者の周囲に配置されると有利である。
【0022】
患者を中心に位置決めすることで永久磁石の寸法を可能な限り小さくすることができ、これにより重さをより軽くすることができる。
【0023】
全体として、測定領域が可能な限り完全に主磁場の均質の領域において位置決め可能であることが重要である。これにより、患者の主磁場の均質の領域への相対的な位置決めの必要性が生じ、磁場ユニット内の主磁場の位置決めに応じて患者の磁場ユニットに対する相対的位置の必要性も生じる。
【0024】
患者の顎領域を測定する場合、患者の垂直軸から距離を置いた患者の頭部の領域を測定することになる。患者を顎領域が可能な限り完全に主磁場の均質の領域にあるように位置決めする場合、患者の垂直軸はいかなる場合も、磁場ユニットの長軸に対して垂直な平面の平面中心点から距離を置いている。主磁場の均質の領域が磁場ユニットの中心またはむしろ端に位置決めされているかに応じて、患者は磁場ユニットの中央に移動される必要があり、つまり患者の垂直軸は磁場ユニットの長軸から距離を置くか、または場ユニットの正確に中心に位置決めされる必要がある。
【0025】
磁場ユニットは接合部により保持部に対して水平軸を中心に傾斜可能であると有利である。
【0026】
これにより、患者の測定する顎領域を、より永久磁石の磁場の均質の領域と重複させることができる。
【0027】
測定領域の周囲に配置されている、くびき部によって接続された主磁場の生成のための少なくとも2つの永久磁石を備えると有利である。
【0028】
この一方の側が開放された構造により患者の位置決めが容易になり、患者は場合によっては撮影の間でさえも開いた視界を得る。さらに、より大きな磁場均質の領域と、これに伴うより大きな測定領域が生じ得る。
【0029】
磁場ユニットは患者の頭部の固定のための装置および/または咬合阻止器を備えると有利である。このような装置は例えば額の支えおよび/または耳覆いを有してもよく、測定中に患者の測定領域が動くことを防止する。咬合阻止器もまたこれに相応する動きを防止し、または少なくとも制限することができる。
【0030】
勾配磁場生成のための装置および/または高周波の生成および/または受信のためのコイルは固定のための装置に設置されていると有利である。
【0031】
勾配磁場生成のための装置の固定のための装置への設置により、勾配磁場生成のための装置が測定中に測定する領域に固定して接続されるという、すなわち測定する領域と同時に動くというという利点が生じ、これにより空間分解能の正確性が高まる。高周波の受信のためのコイルを固定のための装置に備えることで、コイルは測定の間測定対象物の非常に近くに位置し、これにより測定信号の信号対雑音比が上昇する。高周波の受信のためのコイルが送信のためにも使用される場合、追加の高周波の送信のためコイルが不要となる。
【0032】
患者の口に入れることができる少なくとも1つの高周波の受信のためのコイルを備えると有利である。
【0033】
これにより高周波の受信のためのコイルが可能な限り測定対象物、すなわち患者の顎領域の近くに位置し、これにより測定信号の質が高まる。
【0034】
磁場ユニットは移動可能な遮蔽装置を有すると有利であり、これは高周波を外部から遮蔽装置内の領域内に進入できないように、磁場ユニットおよび磁場ユニットに位置決めされた患者の周囲を移動可能である。
【0035】
磁場ユニットは、主磁場の障害の調整のための調整コイルシステムを有すると有利である。
【0036】
これにより、例えば患者によっても引き起こされ得る主磁場の障害も調整することができる。例えば、例えばコスト上または構造上の事情による、装置により生成された主磁場の均質性の制限を容認し、調整コイルシステムにより埋め合わせることも可能である。
【0037】
磁場ユニットが台架に垂直方向に移動可能に設置されると有利である。
【0038】
これにより、永久磁石が磁場ユニットの下部に座っているかまたは起立している患者の周囲を移動可能である。さらに、磁場ユニットの位置が垂直方向に患者の大きさに合わせて適応可能である。
【0039】
本発明の複数の実施例を以下の通り図に示す。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の磁場ユニット。
【図2】図2Aおよび図2Bは図1の磁場ユニットの断面図。
【図3】図1の磁場ユニット内での患者の固定のための装置。
【図4】図1の磁場ユニット内での永久磁石。
【図5】接合部を備えた図1の磁場ユニット。
【図6】図6Aおよび図6Bは本発明による磁場ユニットの発展形。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1では側面図として、発明による磁場ユニット1および制御ユニット17を有するMRTシステム18を示す。磁場ユニット1は主磁場の生成のための閉鎖した形状の複数の永久磁石2、および複数のコイルから構成される勾配磁場の生成のための装置3、および高周波4の生成および受信のためのコイルを有する。勾配磁場の生成のための装置3、および高周波4の生成および受信のためのコイル配置例は図2Aに示され、ここでは本発明の磁場ユニット1の一部分を示す。勾配磁場の生成のための装置3のコイル、および高周波の生成および受信のための少なくとも1つのコイル4がここで、複数の永久磁石2の間に配置されている。ただし、勾配磁場生成のための装置3および高周波4の生成および受信のための少なくとも1つのコイルはシリンダーに配置されているか、またはそれぞれシリンダー状の層に一体化され、永久磁石2の内側方向へ示す側に配置されていてもよい。このような閉鎖した形状の複数の永久磁石2内でのコイルの配置を図2Bで示す。
【0042】
磁場の障害の調整のために、図2Bに示すようにさらに調整コイルシステム16が備えられ、これは例えば永久磁石内部でシリンダーに配置されたコイルから構成されてもよく、または図2Aに示すように複数の永久磁石2の間の空間に配置されてもよい。周囲からの障害を防ぐために図2Aに示すような遮蔽装置21を備えてもよく、これは磁場ユニット1も位置決めされた患者も完全に内部空間に含み、内部空間を周囲からの電磁波から遮蔽する。
【0043】
磁場ユニット1は台架5として構成された保持部19に垂直方向に、誘導部6によって移動可能に設置されている。台架5は図1に示すように床に固定されていてもよく、または図2に示すようにキャスターを備えてもよく、これにより磁場ユニット1が容易に移動可能となる。他の可能性としては、磁場ユニット1が例えば誘導レールによって垂直方向に移動可能に壁の保持部19に固定することもできる。
【0044】
磁場ユニット1の垂直方向への移動可能性により、磁場ユニット1を上から患者Pの頭部の周囲を移動させる前に、患者Pが台架5の前に座ってまたは起立した状態で位置決めされることができる。さらに、磁場ユニット1の位置を垂直方向に患者Pの大きさに適応させることができる。この際磁場ユニット1の長軸Aが垂直方向に設定され、また患者Pの垂直軸Bも設定され、この際、患者Pの垂直軸Bによりフランクフルト水平面に対して垂直に、およびこの平面中心点を通る軸が示される。患者Pの位置決めのために椅子が備えられていてもよい。さらに患者Pが撮影の間手で握るためのつかみ部7を備えてもよい。これらは例えば誘導部8により垂直方向に垂直方向に移動可能に台架5に固定されていてもよく、これによりつかみ部の位置が垂直方向に患者Pの大きさに調整可能となる。
【0045】
さらに位置決めのために咬合阻止器9を備えてもよい。これは例えば同様に誘導部8に固定されてもよく、これにより咬合阻止器の位置を垂直方向に患者Pに適応させることができる。水平方向の誘導部10も備えられてもよく、これにより患者Pと台架5との距離が調整可能であり、また患者Pの垂直軸Bの位置も磁場ユニット1の長軸Aの位置と相対的に調整可能である。
【0046】
患者Pの固定装置20を備えてもよく、これは例えば額支持部11および/または耳覆い12を有し、これらは例えば同様に誘導部8に設置されている。相応する固定装置20のスキームを図3にも示す。さらに、勾配磁場生成のための装置3、または高周波の生成および受信のためのコイル4、または純受信コイル13のような磁場ユニット1の部分を固定装置20に設置してもよい。図3で示すように、例えば平面的な表面コイルとして構成された受信コイル13を固定装置20に配置してもよく、これにより受信コイルが側部で撮影される位置決めされた患者Pの顎部Kの非常に近くに位置することができる。
【0047】
受信コイル13の感度を高めるために咬合阻止器9の上に配置してもよく、これにより撮影の間可能な限り測定対象物、すなわち患者Pの顎部Kに近づくことができる。勾配磁場生成のための装置3の咬合阻止器9への設置も、例えばコイル状に構成された装置3がこれにより固定的に測定対象物、すなわち顎部Kと接続され、このため測定対象物および装置3が同様に移動し、これにより、測定対象物の勾配磁場に対する相対的移動により生じる測定の誤りまたは不確実性が避けられるため有利となり得る。図1および2に示す磁場ユニット1の永久磁石2の形は、例えば図4Aに示すようにハルバッハ配列であってもよく、この際内側の線は磁場の流れを描く。
【0048】
永久磁石2の矩形の形状により、患者Pを中央ではなく、患者Pの垂直軸Bと永久磁石2に含まれる平面の平面中心点F2との間に距離を置いて位置決めすることができる。これにより、永久磁石2を不要に大きく構成することなく永久磁石2の簡単な配置を選択することができる。さらに測定領域、すなわち患者Pの顎部Kが、永久磁石2に含まれる平面中心点の領域において、またこれにより主磁場の均質の領域Hにも位置できる。
【0049】
永久磁石2の全体寸法はとりわけ、可能な限り小型の構造となるように、また同時に、基準の頭部を撮影するため、および生成された均質の領域が少なくとも顎領域へ延びるために、永久磁石に含まれる容積が十分大きくなることが確保されるように作成される。
【0050】
他の実施形態の発展形として、1つ以上の永久磁石2を図4Bに示す。ここでは永久磁石13の形は同様に矩形であるが、永久磁石13の楕円形の最も互いに離れた2点の厚さb1、b2が異なる(b1>b2)。これにより永久磁石13に含まれる平面において、平面中心点F1がこの含まれる平面の平面中心点F2から離れている均質の磁場が生じる。これにより患者Pを永久磁石13内で中心に位置決めすることができ、こうして患者Pの垂直軸Bが永久磁石13に含まれる平面の平面中心点F2を通って走るか、またはこれに少なくとも非常に近付き、同時に測定対象物、すなわち顎部Kの、永久磁石13の磁場の均質な領域Hとの場所の一致が達成される。閉鎖した永久磁石2を含む、図1および2の磁場ユニット1の他の実施例を図5に示す。誘導部6と磁場ユニット1との間に水平方向に走る接合軸を有する接合部14が備えられ、ここで接合軸は像面に対して垂直に走る。これにより磁場ユニット1、すなわちこの長軸Aが垂直に走る患者P垂直軸Bに対してα度だけ、45°まで傾斜可能である。これにより、永久磁石2の主磁場の均質の領域Hが測定領域、すなわち患者Pの顎部Kとより重複可能となる。
【0051】
永久磁石2はまた、図6Aおよび6Bで側面図および正面図として示すように、プレート状に構成され、くびき部15により接続されてもよく、この際患者Pが2つのプレート状の永久磁石2の間に位置決めされる。この実施形態の発展形では、勾配磁場生成のための装置3および高周波の送信および/または受信のためのコイル4が、例えば平面的なコイルとして層に一体化され、永久磁石の互いに向きあう側に配置されてもよい。
【0052】
磁場ユニット1を壁の台架5または保持部19に確実に固定し、患者Pを例えば垂直方向に走る椅子により磁場ユニット1の中へ移動することもできる。
【符号の説明】
【0053】
1 磁場ユニット
2 永久磁石
3 勾配磁場生成のための装置
4 高周波の生成および受信のためのコイル
5 台架
6 垂直な誘導部
7 つかみ部
8 垂直な誘導部
9 咬合阻止器
10 水平な誘導部
11 額支持部
12 耳覆い
13 受信コイル
14 接合部
15 くびき部
16 調整コイルシステム
17 制御ユニット
18 MRTシステム
19 保持部
20 固定のための装置
21 遮蔽装置
22 基準の頭部
A 磁場ユニット1の長軸
α 角度
B 患者Pの垂直軸
C フランクフルト水平面
F1 均質の領域Hの平面中心点
F2 永久磁石2に含まれる平面の平面中心点
H 主磁場の均質の領域
K 患者Pの顎部
P 患者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主磁場の生成のための少なくとも1つの永久磁石(2)、勾配磁場生成のための装置(3)および高周波の生成および受信のための少なくとも1つのコイル(4)を有する、測定領域としての頭部の画像撮影のためのMRTシステム(18)の磁場ユニット(1)であって、前記磁場ユニット(1)は保持部(19)に固定され、これにより垂直方向に延びる軸を有する前記磁場ユニット(1)の長軸(A)が最大±45°の角度(α)を有し、前記磁場ユニット(1)の前記長軸(A)および座ったまたは起立した状態の患者(P)の垂直軸(B)が最大40°の角度(α)を有し、また前記磁場ユニット(1)および前記患者(P)が相対的に互いに位置することができるため、前記磁場ユニット(1)が前記患者(P)の頭部の周囲を移動することができることを特徴とする磁場ユニット(1)。
【請求項2】
前記磁場ユニット(1)から少なくとも部分的に限定する容積が、基準の頭部(22)の直径の最大2倍に相応する直径を有することを特徴とする、請求項1に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項3】
生成された主磁場の均質の領域は、少なくとも前記磁場ユニット(1)に位置決めされた基準の頭部(22)の下15cmをカバーする大きさであることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項4】
前記永久磁石(2)が長軸(A)に対して垂直な断面において閉鎖した形を有し、前記永久磁石(2)に含まれる前記容積内に主磁場の3次元の均質の領域(H)が構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項5】
前記閉鎖した形状において幅よりも長さがあることを特徴とする、請求項4に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項6】
前記閉鎖した形状が、前記患者(P)の前記垂直軸(B)、すなわちフランクフルト水平面の平面中心点を通る軸が前記主磁場の前記均質の領域(H)の長軸(A)に対して垂直な断面の平面中心点(F1)から距離を置いているように、患者(P)の周囲に配置されることを特徴とする、請求項4または5に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項7】
前記長軸(A)に対して垂直な前記主磁場の前記均質の領域(H)の断面の前記平面中心点(F1)が、前記永久磁石(2)に含まれる前記容積の前記長軸(A)に対して垂直な断面の前記平面中心点(F2)と一致することを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項8】
前記閉鎖した形状が、前記患者(P)の前記垂直軸(B)が、前記永久磁石(2)に含まれる前記容積の前記長軸(A)に対して垂直な断面の前記平面中心点(F2)から距離を置くように前記患者(P)の周囲に配置されることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項9】
前記長軸(A)に対して垂直な前記主磁場(F2)の前記均質の領域(H)の断面の前記平面中心点(F1)が、前記永久磁石(2)に含まれる前記容積の前記長軸(A)に対して垂直な断面の前記平面中心点(F2)から距離を置くことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項10】
前記閉鎖した形状が、前記患者(P)の前記垂直軸(B)が、前記永久磁石(2)に含まれる前記容積の前記長軸(A)に対して垂直な断面の前記平面中心点(F2)の位置と一致するか、または前記患者(P)の前記垂直軸(B)に対して距離を置いた前記測定領域が前記主磁場の前記均質の領域(H)の位置と一致するよう、近くに位置するように前記患者(P)の周囲に配置されることを特徴とする、請求項9に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項11】
接合部(14)により前記保持部(19)に対して水平軸を中心に傾斜可能であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項12】
前記測定領域の周囲に配置されている、くびき部(15)によって接続された前記主磁場の生成のための少なくとも2つの永久磁石(2)を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項13】
患者(P)の頭部の固定のための装置(20)および/または咬合阻止器(9)を備えることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項14】
勾配磁場生成のための前記装置(3)および/または高周波の生成および/または受信のための前記コイル(4)が固定のための前記装置に設置されていることを特徴とする、請求項13に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項15】
前記患者(P)の口に入れることができる少なくとも1つの高周波の受信のためのコイル(4)を備えることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項16】
可能な限り高周波を外部から遮蔽装置内の領域内に進入できないようにするために、前記磁場ユニット(1)および前記磁場ユニット(1)に位置決めされた前記患者(P)の周囲を移動できる、移動可能な遮蔽装置を有することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項17】
前記主磁場の障害の調整のための調整コイルシステム(26)を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。
【請求項18】
台架(5)に垂直方向に移動可能に設置されることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の磁場ユニット(1)。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2012−530574(P2012−530574A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516708(P2012−516708)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/058875
【国際公開番号】WO2010/149686
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(500058187)シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (32)
【Fターム(参考)】