説明

頸骨前処理用具およびインプラント・ガイドシステム

【課題】骨ネジを脊柱、特に頚椎に植え込む装置および方法を改良する必要性がある。
【解決手段】脊椎手術に用いるための多様な用具と器具が開示されている。一実施形態では、位置付け要素を備えたガイド部材を有する脊椎ガイド器具が提供されている。位置付け要素は、椎骨の一部分に係合してガイド部材を椎骨に対して位置付けするように構成されている。ガイド部材は開創器ガイドも備えることができる。開創器ガイドは、この開創器ガイドを通して開創器を案内してガイド部材の遠位端の近くの組織を後退させるように構成されている。多様な組織開創器、骨前処理用具および脊椎インプラントも開示されている。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔背景〕
頸椎の安定化および固定化のために骨ネジおよび骨プレートを用いることは一般的である。しかしながら、頸椎の外側塊(lateral masses)に植え込まれるネジに対する一つの懸念は、傷つきやすい構造部および/または重要な構造部がその外側塊の近くに存在することである。というのは、それらの構造部は、インプラントに近いので、骨ネジの挿入または転位によって損傷される可能性があるからである。頸椎において、椎骨動脈は外側塊の下の外側に位置し、欠陥が生じてはならない重要な構造を備えている。その上、連続した骨の自然結合をもたらす椎間関節も、できれば併せて避ける必要がある。これらの主要部を避けることは、後部のネジ挿入についての継続中の重要な関心事となっている。最近の外側塊ネジは、合理的または実用的な解決策という点において、適切なネジ挿入の保証をほとんど提供していない。
【0002】
したがって、骨ネジを脊柱、特に頸椎に植え込むための改良された方法および器具の必要性が依然として残っている。
【0003】
〔概要〕
本明細書に開示したものは、脊椎手術に利用するための多様な道具および器具である。一実施形態では、近位端および遠位端を備えた細長い管状のガイド部材を有する脊椎ガイド器具が提供される。ハンドルが、ガイド器具のガイド部材から延びることができる。ガイド部材の遠位端は、椎骨の一部分に係合してガイド部材をその椎骨に対して位置付けするように構成された位置付け要素(positioning element)、および/または、開創器ガイドであって、この開創器ガイドを通して開創器を案内してガイド部材の遠位端の近くの組織を後退させるように構成された、開創器ガイドを含むことができる。位置付け要素は多様な構成を有することができるが、一実施形態において、位置付け要素はガイド器具の遠位端から延びるフックである。典型的なフックは、頸椎における椎骨の後弓に係合するように構成された形状を有することができる。開創器ガイドも多様な構成を有することができるが、一実施形態において、開創器ガイドは、ガイド部材から外側に延びるバーまたはアームであって、バーまたはアームを通って形成され組織開創器を受け入れる通路を定める、バーまたはアームである。
【0004】
もう一つの実施形態において、脊椎ガイド器具は調節可能とすることができる。特に、ガイド器具は、ハウジングにスライド可能に連結することができる。例えば、ハウジングは、そのハウジングを通って延びてガイド部材を受け入れる穴を含むことができる。脊椎ガイド器具は、ハウジングに連結され、かつガイド部材をハウジングに対して固定位置に固定するように構成された固定機構も含むことができる。典型的な一実施形態において、ガイド部材の近位端は、ガイド部材の近位端の周囲に形成されて互いに間隔をおいて離された環状溝を含むことができる。固定機構は、少なくとも1つの環状溝に係合してガイド部材をハウジングに対して固定位置に固定するように構成することができる。限定しない例として、固定機構は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能なプッシュボタン機構とすることができる。第1の位置ではプッシュボタン機構がガイド部材上に形成された環状溝のうち少なくとも1つに係合し、第2の位置ではガイド部材がハウジングに対して自由にスライド可能である。典型的な実施形態において、プッシュボタン機構は第1の位置に付勢されている。
【0005】
別の実施形態において、ガイド器具は、ガイド部材に対して、例えばガイド部材を通して、またはガイド部材の上に、またはガイド部材に隣接して、位置付けされるように構成された第2の位置付け要素を含むことができる。一部の実施形態において、第2の位置付け要素はスリーブとすることができる。このスリーブは、ガイド部材の遠位端を越えて遠位側に延びるように構成された先細の遠位先端を含むことができる。その他の実施形態において、第2の位置付け要素すなわちスリーブは、ガイド部材に対して軸方向に調節可能とすることができる。第2の位置付け要素すなわちスリーブの軸方向位置を、ガイド器具のガイド部材に対して固定するために、第2の位置付け要素すなわちスリーブは、ガイド部材に取外し可能に結合するように構成することもできる。例えば、スリーブは、ガイド部材の内面に形成されたネジ山とかみ合うための、スリーブの外面に形成されたネジ山を含むことができる。
【0006】
脊椎ガイド器具と共に使用する多様な用具も提供される。例えば、脊椎ガイドシステムは開創器を含むことができる。この開創器は、ガイド器具のガイド部材に係合するように構成された近位端と、開創器ガイドを通して挿入されて組織を後退させるように構成された遠位端とを有している。脊椎ガイドシステムは、深さ指示具、ドリル、タップ(taps)、錐など、骨に骨穴を準備するための骨前処理用具(bone preparation tools)も含むことができる。典型的な実施形態において、この用具は、その直径の3倍未満の長さを備えた遠位先端を有している。
【0007】
脊椎ネジであって、植え込まれて脊椎固定要素にかみ合わせられた後に骨への挿入深さが調節されることを可能にする、脊椎ネジも提供される。一つの典型的な脊椎ネジは、シャンクと、このシャンクの上に形成された頭部とを有する多軸ネジである。シャンクは、遠位側のネジ山領域と、近位側のネジ山のない領域(thread-free region)とを含む。ネジ山のない領域は、このネジ山のない領域に形成された係合機構であって、脊椎ロッドなどの脊椎固定要素が頭部に結合された後に、シャンクが骨に係合され回転されて骨内に入ることを可能にする、係合機構を含むことができる。一実施形態において、係合機構は、シャンクに固定して取り付けられたナットまたは六角形部材とすることができ、それによりナットの回転はシャンクを回転させるのに効果がある。
【0008】
本明細書に開示された多様な用具および器具を用いるための方法も提供される。
【0009】
〔典型的な実施形態の詳細な説明〕
本明細書に開示されている器具および方法の構造、機能、製造、および、利用の原則を総合的に理解することができるように、一部の典型的な実施形態をこれから説明する。これらの実施形態の1つ以上の例を添付の図面において説明する。当業者は、本明細書に具体的に記載し添付の図面において説明する器具および方法が、限定しない典型的な実施形態であること、および、本発明の範囲が特許請求の範囲のみによって定められること、を認識するであろう。典型的な一つの実施形態と関連して図示または説明される特徴は、その他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような修正および変更は、本発明の範囲内に含まれることを意図する。
【0010】
脊椎手術に利用するための多様な脊椎用具および器具が提供される。当業者は、用具および器具が頸椎と関連して説明されるが、用具および器具がその他の外科的処置に利用するためばかりでなく脊椎のその他の領域に利用するためにも構成することができることを認識するであろう。
【0011】
図1A〜図1Cは、用具およびインプラントを脊椎の固定部位に案内するためのガイド器具10の一実施形態を図示している。全体として、ガイド器具10は、シャフト14であって、ガイド器具10の把持および操作を容易にするためにシャフト14上に形成されたハンドル16を有する、シャフト14と、近位端12aおよび遠位端12bを有してそれらの間に延在する内腔12cを画定する細長い管状のガイド部材12とを含む。シャフト14は、ガイド部材12の任意の部分に結合することができるが、典型的な実施形態においてシャフト14は近位端12aの近傍でガイド部材12の側壁に結合されている。その結果、シャフト14は、ガイド部材12を貫通している内腔12cへの接近を邪魔することはない。ガイド部材12は、多様な構成、形状、および、大きさを有することができるが、典型的なガイド部材12は、脊椎用具および脊椎インプラントを脊椎の固定部位に案内するのに効果的である。図1A〜図1Cに示すように、ガイド部材12はほぼ円筒状となっている。
【0012】
ガイド部材12は、ガイド部材12を椎骨に対して位置付けすることを容易にするための特徴部を含むことができる。一実施形態において、図示するように、ガイド部材12は、ガイド部材12の遠位端12bから延びる位置付け要素18を含む。位置付け要素18は、椎骨に係合してガイド部材12をその椎骨に対してほぼ固定位置に保持するように構成することができる。典型的な実施形態において、位置付け要素18は、頸椎のC1椎骨の後弓など、頸椎の椎骨の後弓への係合を容易にする形状を有している。限定しない例として、位置付け要素18は、図1A〜図1Bに示すように、フックの形とすることができる。フック形の位置付け要素18は、ガイド部材12の外側壁から遠位側に延びる近位部18aと、近位部18aに対して角度をなして延びる遠位部18bとを含むことができ、結果として遠位部18bは椎骨の周りに適合して椎骨に係合するように構成されている。このような構成は、中心軸Aから位置付け要素18への距離xばかりでなく位置付け要素18のフック形状が、ガイド部材12をC1椎骨に対して中心に置くため、および、後でより詳細に説明するようにガイド部材12を中心位置に保持するために利用されることができるので、位置付け要素18がC1椎骨に係合するように利用される場合に特に都合が良い。
【0013】
ガイド部材12は、脊椎開創器、または組織を動かすためのその他の用具を、ガイド部材12と共に、容易に利用するための特徴部も含むことができる。一実施形態において、図示するように、ガイド部材12は、ガイド部材12の遠位端12bから外側に半径方向に延びるアームまたはバーの形の開創器ガイド20を含む。より詳細には、開創器ガイド20は、位置付け要素18の向かい側に在ってガイド部材12の側面から遠位側に延びる第1の部分20aと、この第1の部分20aに対して横方向に延びて位置付け要素18に接続する第2の部分20bとを含むことができる。第2の部分20bは、ほぼC字形もしくは半円形とすることができる。あるいは、第2の部分20bは、組織開創器またはその他の器具が開創器ガイド20を通して直接挿入され得るように、第2の部分20bをガイド部材12から外側に半径方向に位置付けすることを可能にする任意の他の形を有することができる。当業者は、開創器ガイド20が多様な他の構成、形状、および、大きさを有することができること、および、開創器ガイド20がガイド部材12の任意の位置に接続するか、または形成されることができることを認識するであろう。
【0014】
図2は、図1A〜図1Cに示したガイド器具10の開創器ガイド20と共に使用するための、典型的な組織開創器100の一実施形態を図示している。図示するように、組織開創器100は、それを容易に把持するための輪(hoop)の形の近位ハンドル102と、頸椎内の神経根などの組織を後退させるために使用することができる扁平な遠位部106を有する細長いシャフト104を含むことができる。組織開創器100は、ガイド部材12に取外し可能に係合するように構成された、図示するクリップ108などの結合要素(mating element)も含むことができる。使用する際には、以下により詳細に説明するが、組織開創器100の遠位部106は、組織に係合するために、ガイド部材12の外側から開創器ガイド20に、ある角度で通される。その後に、組織開創器100の遠位部106は、組織を動かすと共にクリップ108をガイド部材12に係合させるために旋回され、それにより、組織をガイド部材12の内腔12cの邪魔にならない所に保持する。
【0015】
もう一つの実施形態において、ガイド器具のガイド部材は、ガイド部材の長さが所望の挿入深さに従って設定されるように調節可能とすることができる。ガイド器具を調節可能とするためには様々な技術を利用することができるが、図3は調節可能なデザインの一例を図示している。図示するように、ガイド部材12’は、その一部分のみを図示しているが、ガイド器具10’のハウジング13’を通ってスライド可能に配置されている。ハウジング13’は細長いシャフト14’に取り付けられ、そのシャフト14’は、ガイド器具10’を把持および操作するためのハンドル16’を含む。ハウジング13’は多様な構成を有することができる。しかし、図示するように、ハウジング13’は、ガイド部材12’をスライド可能に受け入れるためにハウジング13’を貫通する穴15’を備えたほぼ長方形の形状を有している。ハウジング13’は、ガイド部材12’をハウジング13’に対して固定位置に保持するための固定機構も含むことができる。ガイド部材12’を固定位置に固定するためには実際上あらゆる技術を利用することができるが、図示する実施形態において固定機構はプッシュボタン17’の形となっている。プッシュボタン17’は、ハウジング13’の穴15’内に、かつ穴15’を横切るように延びると共に、ガイド部材12’を受け入れるためにプッシュボタン17’に形成された(図示しない)楕円形の穴を有する部分を備えている。プッシュボタン17’が第1の位置に在るとき、プッシュボタン17’は、ガイド部材12’に係合するのに効果的である。典型的な実施形態において、ガイド部材12’の近位部は、プッシュボタン17’によるガイド部材12’の近位部の係合を容易にするためにガイド部材12’の近位部の周囲に形成された溝を含む。ハウジング13’は、プッシュボタン17’を第1の位置の方へ付勢するための、内部に配置された、(図示しない)バネなどの付勢要素を含むこともできる。プッシュボタン17’が第2の位置に押し込まれると、ガイド部材12’は、プッシュボタン17’の楕円形の穴に対して、および、ハウジング13’に対して自由にスライド可能に動くことができる。結果として、ガイド部材12’は、所望の挿入深さに対応する長さを有するように調節することができる。当業者は、ガイド部材12’がその他の様々な技術を用いて調節されることができること、および、ガイド部材12’がハウジングを通ってスライド可能に配置される必要がないことを認識するであろう。
【0016】
図4A〜図4Bは、脊椎手術に用いるための器具のさらに別の実施形態を図示している。先ず図4Aを参照すると、ガイド器具10と共に使用するための、スリーブ50の形をした第2の位置付け要素が、示されている。全体として、スリーブ50は、近位端50aおよび遠位端50bを有する細長い管状部材の形となっている。スリーブ50は、(図1Cに示す)ガイド部材12の内径Diよりも小さい外径Doを有することにより、スリーブ50がガイド部材12の中に受け入れられるようになる。しかし、スリーブ50は、その近位端50aに形成された拡大頭部52を含むことができる。この拡大頭部52は、ガイド部材12の近位端12aに当接してスリーブ50がガイド部材12を完全に通り抜けないように構成されている。スリーブ50は、ガイド部材12の遠位端12bを越えて遠位側に延びるように構成された先細の遠位先端54も含むことができる。したがって、スリーブ50は、(図1Cに示す)ガイド部材12の長さLgよりも大きい長さLsを有することにより、先細の遠位先端54がガイド部材12の遠位端12bを通り抜けてその先に延びることができる。
【0017】
スリーブ50は、ガイド部材12と取外し可能に結合するように構成することもでき、スリーブ50はガイド部材12に対して軸方向に調節可能とすることもできるであろう。結合の構成を提供するためには多様な技術を利用することができるが、図4Aは、ガイド部材12の内面に形成された(図示しない)対応するネジ山と結合するための、スリーブ50の外面に形成されたネジ山56を図示している。使用に際して、スリーブ50は、図4Bに示すように、ガイド部材12内にねじ込まれることによってガイド部材12の直径を減少させることができる。減少された直径は、ドリル、タップ、錐などの骨前処理用具を、ガイド器具10を通して案内するのに効果的である。先細の遠位先端54は、周囲の組織を、ガイド部材12を通して挿入された用具から保護するように機能することもできる。スリーブ50は、ガイド器具10を骨に対してほぼ固定位置に保持するように機能することもできる。特に、スリーブ50の先細の遠位先端54が、図4Bに示すように、ガイド部材12の遠位端12bを越えて遠位側に延びるように、スリーブ50がガイド部材12内に十分にねじ込まれることで、スリーブ50の先細の遠位先端54は骨に当接し、したがってガイド部材12を骨に対して所定位置に保持することができる。遠位先端54は、ガイド部材12をほぼ固定位置に保持するために、位置付け要素18と関連して機能することができる。特に、位置付け要素18が骨の一部に係合するか、またはそれを引っ張るときに、遠位先端54は骨に当接するか、または骨を押圧することができる。このように、相反するプッシュプル力(opposed push-pull forces)は、互いに対抗してガイド部材12の動きを実質的に防止する。
【0018】
当業者は、ガイド部材12をほぼ固定位置に保持するためにはその他の様々な技術を利用することができること、および、位置付け要素18がその他の様々な構成を有することができることを認識するであろう。加えて、位置付け要素18は、ガイド部材12を通して、またはガイド部材12の上方、またはガイド部材12に隣接して配置されるように構成することができる。限定しない例として、開創器100はスリーブ50の代りとして機能することができる。例えば、開創器100は、ガイド部材12に沿って前進させられ、神経を後退させるように操作され、その後に前進させられて骨に接触して、位置付け要素18によって骨に加えられた引く力に対抗することができるであろう。その後に、開創器100のクリップ108は、開創器100をガイド部材12に対して固定するために用いられることができる。あるいは、ガイド部材12に対する開創器100の位置を維持するために、その他の何かの固定機構を用いることができる。限定しない例として、その他の典型的な固定機構は、ネジ、歯止め、留め金(clamp)などを含む。
【0019】
図5A〜5Cに示すように、骨を前処理することに用いるための多様な用具も提供される。用具は、ガイド器具10と組合せて説明されるが、当業者は用具がその他の多様な器具と共に、および/または、その他の多様な目的のために用いられることができることを認識するであろう。
【0020】
図5Aは、骨穴の深さを測定するために用いることができる深さ指示具70の一実施形態を図示している。図示するように、深さ指示具70は、ハンドル72と、このハンドル72から延びる細長いシャフト74とを含む。細長いシャフト74には、遠位先端部76が取り付けられ、その遠位先端部76は、骨穴の深さを測定するために骨穴の内部に配置されるように構成されている。遠位先端部76は、その他の多様な構成を有する先端部がハンドル72と共に使用されるように、取外し可能とすることができる。遠位先端部76は、挿入深さの測定を可能にするため、この先端部上に形成され、かつ互いに等距離離間される、マーク78を含むこともできる。典型的な一部の実施形態において、マーク78はX線画像によって目に見えるように、放射線不透過性の溝の形とすることができる。
【0021】
図5Aにさらに示すように、深さ指示具70は、ガイド器具10などのガイド器具を通して挿入された際に深さ指示具70を軸方向に一直線にするための特徴部も含むことができる。軸方向に一直線にすることを達成するためには多様な技術を用いることができるが、図示する実施形態において、深さ指示具70の細長いシャフト74は、細長いシャフト74の周囲に配置され、かつ互いにある距離を置いて離れた、2つのセンタリング機構73a、73bを含む。センタリング機構73a、73bの各々は、細長いシャフト74の直径よりも大きい直径を有し、センタリング機構73a、73bの各々は、ほぼ六角形の形状を有している。使用に際して、深さ指示具70がガイド器具12を通して配置されると、センタリング機構73a、73bは、ガイド器具12の内壁にスライド可能に係合し、細長いシャフト74および遠位先端部76をガイド部材12と軸方向に整列させる。センタリング機構73a、73bの六角形の形状は、センタリング機構73a、73bがガイド部材12と共に密封を生じることを防ぎ、これにより深さ指示具70をガイド部材12に対して容易に移動させることを可能にする。当業者は、深さ指示具70が、軸方向に一直線になることを容易にするための任意の数のセンタリング機構73a、73b、またはその他の器具を含むことができること、および、センタリング機構73a、73bが実際上あらゆる形状および大きさを有することができることを認識するであろう。センタリング機構73a、73bはスリーブ50と共に使用するように構成することもできる。しかし、典型的な実施形態において、深さ指示具70は、スリーブ50と組合せて使用されるときには、深さ指示具70をガイド部材12と軸方向に整列させるように機能するセンタリング機構73a、73bを含まない。
【0022】
図5Bおよび図5Cは、骨前処理用具80、90の別の実施形態を図示している。図5Bにおいて用具80は、骨に穴を形成するためのドリルビットの形となっている。図5Cにおいて用具90は、骨穴を整えるための錐の形となっている。図示しないが、ドリルビット80および/または錐90は、図5Aに示すハンドル72のようなハンドルに固定して取り付けることができ、あるいはドリルビット80および/または錐90は、ハンドルに取外し可能に取り付けることができる。そして、ドリルビット80および/または錐90は、互いと、および/または図5Aに示す深さ指示具70の遠位先端部76と、交換することができる。ドリルビット80および錐90は、ガイド器具10などのガイド器具との軸方向の整列を容易にするため、図5Aに示すセンタリング機構73a、73bのような特徴部も含むことができる。図5Bおよび図5Cにさらに示すように、ドリルビット80および錐90は、図5Aの深さ指示具70に関して予め前述したように、ドリルビット80および錐90の挿入深さを示すために、ドリルビット80および錐90、例えばドリルビット80および錐90の近位部80a、90aに形成されたマークまたは印(indicia)88、98も含むことができる。当業者は、ドリルビット80および錐90がその他の多様な構成を有することができること、および、ドリルビット80および錐90がそれらの使用を容易にするためのその他の多様な特徴部を含むことができることを認識するであろう。
【0023】
図5Bおよび図5Cにさらに示すように、ドリルビット80および錐90は、それらに形成された切削要素82、92も含むことができる。特に、ドリルビット80は、骨に穴を形成するためのらせん状溝(flute)82を含み、錐90は、骨穴の内部にネジ山を形成するためのネジ山92を含む。典型的な実施形態において、図示するように、切削要素82、92は、器具80、90の各々の最遠位部80b、90bに形成されているだけである。より詳細には、切削要素82、92は、典型的な実施形態においては器具80、90のシャフトの直径D1、D2の三倍未満の、より好ましくは約10mm未満の長さL1、L2を有することができる。このような構成は、用具80、90の最遠位部80b、90bが最初の挿入の間露出されるにすぎないので、手術部位の周囲の組織に起こり得る損傷を防ぐという点で特に有利である。
【0024】
もう一つの実施形態においては、図6に示すように、調節可能な骨ネジ150が提供される。骨ネジ150は多様な手術応用に用いることができるが、典型的な実施形態において骨ネジ150は、その他の多様な用具、および、本明細書に開示された器具と共に頸椎に用いられる。図示するように、骨ネジ150は、この骨ネジ150に形成されたシャンク152および頭部154を含む。頭部154は多様な形状および大きさを有することができるが、典型的な一部の実施形態において頭部154はほぼ球状になっている。これにより、頭部154は、受け手部材160の内部に回転可能に置かれてシャンク152を受け手部材160に対して多軸運動させるように構成されている。骨ネジ150を骨内にねじ込むためのドライバー工具によって頭部154が係合されるように、頭部154は、凹所156または内部に形成されたその他の結合要素を備えた平らな近位端154aも含むことができる。
【0025】
骨ネジ150のシャンク152もまた、多様な構成を有することができるが、典型的な実施形態においてシャンク152はネジ山の無い近位部152aと、シャンク152に形成されたネジ山157を備えた遠位部152bとを含む。ネジ山の無い近位部152aは、それに形成されるか、またはそれに結合された係合機構158を含むことができる。係合機構158は、実際上あらゆる構成を有することができるが、典型的な実施形態において係合機構158は、図示するように、シャンク152の周囲に配置された六角ナットの形となっている。脊椎ロッドなどの脊椎固定要素が受け手部材160の内部に配置された後は、脊椎ロッドが凹所156への接近を必然的に妨げるであろうが、六角ナット158は、シャンク152がドライバー工具と係合され、かつ骨にねじ込まれるか、または骨から出されるようにする。当業者は、骨ネジ150が植え込まれ、骨ネジ150を骨内にねじ込むための凹所156にもはや接近することができなくなった後に、シャンク152の係合を容易にするために、その他の多様な技術を利用することができることを認識するであろう。その上、骨ネジ150はその他の多様な構成を有することができると共に、骨ネジ150は、脊椎固定要素を骨ネジ150に結合するための多様な受け手部材またはその他の器具と共に使用することができる。
【0026】
図7A〜図7Bは、本明細書に開示された各種の典型的な用具および器具を用いて骨穴を用意すると共に骨ネジを植え込むための典型的な技術を図示している。図7Aは、頸椎におけるC1椎骨の一部を図示している。手術部位は当技術分野で既知の標準的な技術を用いて接近され、ガイド部材10がその手術部位に導入される。調節可能なガイド部材10’が用いられる場合には、ガイド部材10’の長さを、挿入の前か後に所望のとおりに調節することができる。その後に、ガイド器具10のガイド部材12上の位置付け要素18が、C1椎骨の後弓200の周囲に位置付けされて椎骨に係合し、ガイド器具10を椎骨に対してほぼ固定位置に保持する。位置付け要素18とガイド部材12の中心軸Aとの間の(図1Aに示す)距離xのために、位置付け要素18は、ガイド部材12を椎骨の外側塊201の上方で中心に置くのに効果的とすることができる。その後に、組織開創器100をガイド部材12の外部に沿って通過させ、開創器ガイド20を通して挿入することができる。図7Bに示すように、組織開創器100は、ハンドル102がガイド部材12から離間されていると共に組織開創器100の遠位端106がガイド部材12の通路内に延びる第1の位置に挿入される。その後に、組織開創器100は、第2の位置まで回転させられて、神経根などの組織をガイド部材12の通路から離れるように後退させると共に、クリップ108を用いてガイド部材12に結合する。前に説明したように、組織開創器100は、前進して椎骨の外側塊201にぶつかって、位置付け要素18によって加えられた力に対抗し、これにより、椎骨に対するガイド部材12の移動を実質的に防止することができる。
【0027】
図8に示す別の実施形態において、スリーブ50はガイド器具10と組合せて用いることができる。特に、ガイド器具10は、上に説明したように、位置付け要素18が後弓200の周囲に位置付けされた状態で、脊椎のほうに方向付けられることになる。その後に、スリーブ50はガイド部材12の中を前進し、図示するように、先細の遠位先端54が椎骨の外側塊201に当接することになる。結果として、スリーブ50は、骨を押し付け、位置付け要素18によって加えられた引く力に対抗することにより、椎骨に対するガイド部材12の移動を実質的に防止することになる。その結果、ガイド部材12の軸Aが、解剖学的組織に対する所定位置に実質的に固定され、ガイド部材12の軸Aが位置付け要素18の周りに旋回することができなくなる。
【0028】
いったんガイド器具10が、スリーブ50と共に、または別々に、適切に位置付けされると、その後にさまざまな骨前処理用具70、80、90が、椎骨に穴を形成および前処理するためにガイド部材12を通して挿入されることができる。いったん骨穴が用意されると、ネジなどの骨ネジ150を、ガイド部材12を通して挿入し、(図示しない)ドライバー工具を用いて骨穴にねじ込むことができる。その後にガイド器具10を取り外し、その後に(図示しない)脊椎ロッドなどの脊椎固定要素を、骨ネジ150の受け手部材160に取り付けることができる。必要ならば、骨ネジ150の係合機構158に係合すべく、レンチなどの駆動器具を用いて、骨穴への骨ネジ150の挿入深さを調節することができる。
【0029】
当業者は、上述の実施形態に基づいて本発明の更なる特徴および利点を認識するであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって表されている場合を除き、特に図示かつ説明されてきたことによって制限されるものでない。本明細書に引用された全ての刊行物および参考文献は、それらの全体が参照によって本明細書に明白に組み入れられている。
【0030】
〔実施の態様〕
本発明の好ましい実施態様は次の通りである。
(1)脊椎ガイドシステムにおいて、
近位端および遠位端を備える細長い管状部材を有するガイド器具であって、
前記遠位端が、
椎骨の一部に係合して前記椎骨に対して前記細長い管状部材を位置付けするように構成された位置付け要素、および、
開創器ガイドであって、前記開創器ガイドを通して開創器を案内して前記細長い管状部材の前記遠位端の近くの組織を後退させるように構成された開創器ガイド、
を含む、
ガイド器具と、
前記ガイド器具の前記細長い管状部材の前記遠位端に対して位置付けされると共に前記遠位端を越えて前進させられるように構成された、スリーブと、
を具備する、脊椎ガイドシステム。
(2)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具の前記細長い管状部材の中に配置されるように構成されている、脊椎ガイドシステム。
(3)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記位置付け要素は、前記ガイド器具の前記遠位端から延びるフックを含む、脊椎ガイドシステム。
(4)実施態様3に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記フックは、頸椎の椎骨の後弓に係合するように構成された形状を有する、脊椎ガイドシステム。
(5)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記開創器ガイドは、前記細長い管状部材から横方向に延びるバーであって、前記開創器を受け入れるために前記バーを通って形成された通路を定める、バーを含む、脊椎ガイドシステム。
【0031】
(6)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記細長い管状部材は、前記細長い管状部材の前記遠位端の近くで前記細長い管状部材に形成された少なくとも1つの窓を含む、脊椎ガイドシステム。
(7)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具の前記細長い管状部材に取外し可能に結合可能である、脊椎ガイドシステム。
(8)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具に対して軸方向に調節可能である、脊椎ガイドシステム。
(9)実施態様8に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具に対して軸方向の固定位置に選択的に固定されることができる、脊椎ガイドシステム。
(10)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記位置付け要素は、係合されている前記椎骨の一部に引く力を加えるように構成され、
前記スリーブは、前記位置付け要素によって係合されている前記椎骨に対して押す力を加えるように構成された遠位先端を含み、
前記押す力、および前記引く力は、互いに対抗して前記細長い管状部材を前記椎骨に対してほぼ固定位置に保持するように構成されている、脊椎ガイドシステム。
【0032】
(11)実施態様7に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記細長い管状部材の内面に形成されたネジ山とかみ合わせるために前記スリーブの外面に形成されたネジ山を含む、脊椎ガイドシステム。
(12)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
開創器であって、前記ガイド器具の前記細長い管状部材に係合するように構成された近位端、および組織を後退させるために前記開創器ガイドの中を通して挿入されるように構成された遠位端を有する、開創器、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
(13)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
骨の中の骨穴を前処理するための骨前処理用具であって、当該骨前処理用具は、長さ、および直径を備える遠位先端を有し、前記長さは、前記直径の3倍未満である、骨前処理用具、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
(14)実施態様13に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記骨前処理用具は、ドリル、タップ、および、錐から成る群から選択される、脊椎ガイドシステム。
(15)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記細長い管状部材の前記遠位端を越えて遠位方向に延びるように構成された先細の遠位先端を含む、脊椎ガイドシステム。
【0033】
(16)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ガイド器具の前記細長い管状部材から延びるハンドル、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
(17)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記細長い管状部材を通して配置されるように構成された深さ指示具であって、当該深さ指示具に形成された複数の印を有する、深さ指示具、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
(18)実施態様17に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記複数の印は、前記深さ指示具に形成された放射線不透過性の溝を含む、脊椎ガイドシステム。
(19)実施態様1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ガイド器具の前記細長い管状部材を通して配置され、かつ骨に植え込まれるように構成された、脊椎ネジ、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
(20)実施態様19に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記脊椎ネジは、
前記脊椎ネジの近位部に形成された係合機構を有する、ネジ山付のシャンク、および、
前記脊椎ネジに形成されて受け手部材の内部に回転可能に位置するように構成された頭部、
を含む、脊椎ガイドシステム。
【0034】
(21)実施態様19に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記脊椎ネジは、前記スリーブの内径よりも大きく前記細長い管状部材の内径よりも小さい最大直径を有する、脊椎ガイドシステム。
(22)調節可能な脊椎ガイド器具において、
ハウジングと、
当該ハウジングにスライド可能に連結されたガイド部材であって、当該ガイド部材の遠位端に形成されており、椎骨の一部に係合して前記椎骨に対して前記ガイド部材を位置付けするように構成された位置付け要素を有する、ガイド部材と、
前記ハウジングに連結されており、前記ガイド部材を前記ハウジングに対して固定位置に固定するように構成された、固定機構と、
を具備する、調節可能な脊椎ガイド器具。
(23)実施態様22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ハウジングは、前記ガイド部材をスライド可能に受け入れるための、前記ハウジングを貫通した穴を含む、調節可能な脊椎ガイド器具。
(24)実施態様23に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ガイド部材の近位端は、前記ガイド部材の周囲に形成されて互いに離間された環状溝を含み、
前記固定機構は、前記環状溝のうちの少なくとも1つに係合して前記ガイド部材を前記ハウジングに対して固定位置に固定するように構成されている、調節可能な脊椎ガイド器具。
(25)実施態様24に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記固定機構は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能なプッシュボタン機構を備え、
前記第1の位置では、前記プッシュボタン機構が、前記ガイド部材に形成された前記環状溝のうちの少なくとも1つに係合し、
前記第2の位置では、前記ガイド部材が、前記ハウジングに対して自由にスライド可能である、調節可能な脊椎ガイド器具。
【0035】
(26)実施態様25に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記プッシュボタン機構は、前記第1の位置に付勢されている、調節可能な脊椎ガイド器具。
(27)実施態様22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ハウジングから延びるハンドル、
をさらに具備する、調節可能な脊椎ガイド器具。
(28)実施態様22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ガイド部材の前記遠位端は、アームであって、前記アームを通して開創器を案内して前記ガイド部材の前記遠位端の近くの組織を後退させるための通路を定める、アームをさらに含む、調節可能な脊椎ガイド器具。
(29)実施態様28に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記アームの少なくとも一部は、前記ガイド部材から外側に半径方向に位置付けされている、調節可能な脊椎ガイド器具。
(30)実施態様22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記位置付け要素は、前記ガイド部材から遠位方向に延びるフックを含む、調節可能な脊椎ガイド器具。
【0036】
(31)脊椎ガイドシステムにおいて、
内腔、および位置付け要素を有するドリルガイドであって、前記内腔は、前記ドリルガイドの近位端と遠位端との間において前記ドリルガイドを貫通し、前記位置付け要素は、椎骨の一部に係合して前記ドリルガイドを前記椎骨に対して位置付けするように構成されている、ドリルガイドと、
シャフト、および、骨を前処理するように構成された遠位先端を有する少なくとも1つの骨前処理用具であって、当該遠位先端が約10mm未満の長さを有する、少なくとも1つの骨前処理用具と、
を具備する、脊椎ガイドシステム。
(32)実施態様31に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記位置付け要素は、前記ドリルガイドから遠位方向に延びるフックを含む、脊椎ガイドシステム。
(33)実施態様31に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ドリルガイドの前記遠位端は、アームであって、前記アームを通して開創器を案内して前記ドリルガイドの前記遠位端の近くの組織を後退させるための通路を定める、アームをさらに含む、脊椎ガイドシステム。
(34)実施態様33に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記アームの少なくとも一部は、前記ドリルガイドから外側に半径方向に位置付けされている、脊椎ガイドシステム。
(35)実施態様31に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記骨前処理用具は、深さ指示具、錐、ドリル、および、タップから成る群から選択される、脊椎ガイドシステム。
【0037】
(36)脊椎ガイドシステムにおいて、
内腔、および位置付け要素を有するドリルガイドであって、前記内腔は、前記ドリルガイドの近位端と遠位端との間において前記ドリルガイドを貫通し、前記位置付け要素は、椎骨の一部に係合して前記ドリルガイドを前記椎骨に対して位置付けするように構成されている、ドリルガイドと、
前記ドリルガイドの前記内腔を通して配置されるように構成され、頭部、および、当該頭部から延びるシャンクを有する骨ネジであって、前記シャンクは、ネジ山の無い近位領域、および、ネジ山の付いた遠位領域を含み、前記近位領域は、当該近位領域に形成された係合機構を備える、骨ネジと、
を具備する、脊椎ガイドシステム。
(37)実施態様36に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記骨ネジは、多軸骨ネジであり、
前記骨ネジの前記頭部は、脊椎固定ロッドを前記骨ネジに結合するための受け手部材の内部に回転可能に配置されている、脊椎ガイドシステム。
(38)実施態様36に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記係合機構は、前記シャンクに固定して取り付けられたナットを含み、当該ナットの回転が前記シャンクを回転させるのに有効となるようにされている、脊椎ガイドシステム。
(39)実施態様36に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ドリルガイドは、開創器ガイドをさらに含み、
当該開創器ガイドは、前記ドリルガイドの前記遠位端に形成され、前記ドリルガイドの近くの組織を後退させるための開創器を、前記ドリルガイドを通して受け入れるように構成されている、脊椎ガイドシステム。
(40)調節可能な多軸骨ネジにおいて、
頭部、およびシャンクを有する骨ネジであって、前記頭部は、受け手部材の内部に回転可能に配置され、前記シャンクは、ネジ山の無い近位領域、およびネジ山の付いた遠位領域を含み、前記近位領域は、当該近位領域に形成された係合機構を有する、骨ネジ、
を具備する、調節可能な多軸骨ネジ。
【0038】
(41)実施態様40に記載の調節可能な多軸骨ネジにおいて、
前記係合機構は、前記シャンクの前記ネジ山の無い近位領域の周囲に固定して配置された六角ナットを具備する、調節可能な多軸骨ネジ。
(42)多軸骨ネジを植え込む方法において、
骨ネジの頭部に形成されたドライバー受容凹所をドライバー器具と係合させるステップと、
前記骨ネジのシャンクを骨にねじ込むステップと、
脊椎固定要素を前記骨ネジに連結するステップと、
前記骨内への前記骨ネジの挿入深さを調節するために、前記骨ネジの前記シャンクの近位部に形成された係合機構を係合させるステップと、
を含む、方法。
(43)用具および器具を椎骨に送達する方法において、
ガイド器具の遠位端に形成された第1の位置付け要素と椎骨の後弓を係合させるステップと、
前記椎骨の近くの組織を後退させて前記ガイド器具の前記遠位端から離すステップと、
第2の位置付け要素を前記ガイド器具に対して前進させて前記第2の位置付け要素の遠位端を前記椎骨に当接させ、前記ガイド器具を前記椎骨に対してほぼ固定位置に保持するステップと、
を含む、方法。
(44)実施態様43に記載の方法において、
前記椎骨は、頸椎のC1椎骨であり、
前記第2の位置付け要素の前記遠位端は、前記椎骨の外側塊に当接する、方法。
(45)実施態様43に記載の方法において、
前記第1の位置付け要素は、前記椎骨に引く力を加え、
前記第2の位置付け要素は、前記椎骨に押す力を加え、
前記引く力、および前記押す力は、互いに対抗して前記ガイド器具を前記椎骨に対してほぼ固定位置に保持する、方法。
【0039】
(46)実施態様43に記載の方法において、
前記ガイド器具を通して骨ネジを送達するステップと、
前記骨ネジを前記椎骨に植え込むステップと、
をさらに含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1A】一実施形態のガイド器具の側面斜視図である。
【図1B】図1Aに示したガイド器具の遠位部の側面斜視図である。
【図1C】図1Aに示したガイド器具の側面図である。
【図2】脊椎開創器の一実施形態の側面斜視図である。
【図3】調節可能なガイド器具の一実施形態の一部分側面斜視図である。
【図4A】ガイド器具と共に使用するスリーブの一実施形態の側面斜視図である。
【図4B】図4Aに示したスリーブであって、図1Aに示したガイド器具を通して挿入されたスリーブの側面斜視図である。
【図5A】深さ指示具の一実施形態の側面斜視図である。
【図5B】骨に穴を開けるためのドリル先端部の一実施形態の側面図である。
【図5C】骨穴内にネジ山を形成するためのタップの一実施形態の側面図である。
【図6】骨ネジの一実施形態の側面斜視図である。
【図7A】図1Aに示したガイド器具であって、椎骨に係合しているガイド器具の一部を示す説明図である。
【図7B】図7Aに示したガイド器具と併せて用いられる場合の図2の脊椎開創器を2つの位置で示す説明図である。
【図8】椎骨に係合している、図1に示したガイド器具であって、ガイド器具を通して配置された、図4Aに示したスリーブを有するガイド器具の一部を示す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎ガイドシステムにおいて、
近位端および遠位端を備える細長い管状部材を有するガイド器具であって、
前記遠位端が、
椎骨の一部に係合して前記椎骨に対して前記細長い管状部材を位置付けするように構成された位置付け要素、および、
開創器ガイドであって、前記開創器ガイドを通して開創器を案内して前記細長い管状部材の前記遠位端の近くの組織を後退させるように構成された、開創器ガイド、
を含む、
ガイド器具と、
前記ガイド器具の前記細長い管状部材の前記遠位端に対して位置付けされると共に前記遠位端を越えて前進させられるように構成された、スリーブと、
を具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具の前記細長い管状部材の中に配置されるように構成されている、脊椎ガイドシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記位置付け要素は、前記ガイド器具の前記遠位端から延びるフックを含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項4】
請求項3に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記フックは、頸椎の椎骨の後弓に係合するように構成された形状を有する、脊椎ガイドシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記開創器ガイドは、前記細長い管状部材から横方向に延びるバーであって、前記開創器を受け入れるために前記バーを通って形成された通路を定める、バーを含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記細長い管状部材は、前記細長い管状部材の前記遠位端の近くで前記細長い管状部材に形成された少なくとも1つの窓を含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項7】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具の前記細長い管状部材に取外し可能に結合可能である、脊椎ガイドシステム。
【請求項8】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具に対して軸方向に調節可能である、脊椎ガイドシステム。
【請求項9】
請求項8に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記ガイド器具に対して軸方向の固定位置に選択的に固定されることができる、脊椎ガイドシステム。
【請求項10】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記位置付け要素は、係合されている前記椎骨の一部に引く力を加えるように構成され、
前記スリーブは、前記位置付け要素によって係合されている前記椎骨に対して押す力を加えるように構成された遠位先端を含み、
前記押す力、および前記引く力は、互いに対抗して前記細長い管状部材を前記椎骨に対してほぼ固定位置に保持するように構成されている、脊椎ガイドシステム。
【請求項11】
請求項7に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記細長い管状部材の内面に形成されたネジ山とかみ合わせるために前記スリーブの外面に形成されたネジ山を含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項12】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
開創器であって、前記ガイド器具の前記細長い管状部材に係合するように構成された近位端、および組織を後退させるために前記開創器ガイドの中を通して挿入されるように構成された遠位端を有する、開創器、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項13】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
骨の中の骨穴を前処理するための骨前処理用具であって、当該骨前処理用具は、長さ、および直径を備える遠位先端を有し、前記長さは、前記直径の3倍未満である、骨前処理用具、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項14】
請求項13に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記骨前処理用具は、ドリル、タップ、および、錐から成る群から選択される、脊椎ガイドシステム。
【請求項15】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記スリーブは、前記細長い管状部材の前記遠位端を越えて遠位方向に延びるように構成された先細の遠位先端を含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項16】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ガイド器具の前記細長い管状部材から延びるハンドル、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項17】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記細長い管状部材を通して配置されるように構成された深さ指示具であって、当該深さ指示具に形成された複数の印を有する、深さ指示具、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項18】
請求項17に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記複数の印は、前記深さ指示具に形成された放射線不透過性の溝を含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項19】
請求項1に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ガイド器具の前記細長い管状部材を通して配置され、かつ骨に植え込まれるように構成された、脊椎ネジ、
をさらに具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項20】
請求項19に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記脊椎ネジは、
前記脊椎ネジの近位部に形成された係合機構を有する、ネジ山付のシャンク、および、
前記脊椎ネジに形成されて受け手部材の内部に回転可能に位置するように構成された頭部、
を含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項21】
請求項19に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記脊椎ネジは、前記スリーブの内径よりも大きく前記細長い管状部材の内径よりも小さい最大直径を有する、脊椎ガイドシステム。
【請求項22】
調節可能な脊椎ガイド器具において、
ハウジングと、
当該ハウジングにスライド可能に連結されたガイド部材であって、当該ガイド部材の遠位端に形成されており、椎骨の一部に係合して前記椎骨に対して前記ガイド部材を位置付けするように構成された位置付け要素を有する、ガイド部材と、
前記ハウジングに連結されており、前記ガイド部材を前記ハウジングに対して固定位置に固定するように構成された、固定機構と、
を具備する、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項23】
請求項22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ハウジングは、前記ガイド部材をスライド可能に受け入れるための、前記ハウジングを貫通した穴を含む、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項24】
請求項23に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ガイド部材の近位端は、前記ガイド部材の周囲に形成されて互いに離間された環状溝を含み、
前記固定機構は、前記環状溝のうちの少なくとも1つに係合して前記ガイド部材を前記ハウジングに対して固定位置に固定するように構成されている、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項25】
請求項24に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記固定機構は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能なプッシュボタン機構を備え、
前記第1の位置では、前記プッシュボタン機構が、前記ガイド部材に形成された前記環状溝のうちの少なくとも1つに係合し、
前記第2の位置では、前記ガイド部材が、前記ハウジングに対して自由にスライド可能である、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項26】
請求項25に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記プッシュボタン機構は、前記第1の位置に付勢されている、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項27】
請求項22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ハウジングから延びるハンドル、
をさらに具備する、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項28】
請求項22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記ガイド部材の前記遠位端は、アームであって、前記アームを通して開創器を案内して前記ガイド部材の前記遠位端の近くの組織を後退させるための通路を定める、アームをさらに含む、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項29】
請求項28に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記アームの少なくとも一部は、前記ガイド部材から外側に半径方向に位置付けされている、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項30】
請求項22に記載の調節可能な脊椎ガイド器具において、
前記位置付け要素は、前記ガイド部材から遠位方向に延びるフックを含む、調節可能な脊椎ガイド器具。
【請求項31】
脊椎ガイドシステムにおいて、
内腔、および位置付け要素を有するドリルガイドであって、前記内腔は、前記ドリルガイドの近位端と遠位端との間において前記ドリルガイドを貫通し、前記位置付け要素は、椎骨の一部に係合して前記ドリルガイドを前記椎骨に対して位置付けするように構成されている、ドリルガイドと、
シャフト、および、骨を前処理するように構成された遠位先端を有する少なくとも1つの骨前処理用具であって、当該遠位先端が約10mm未満の長さを有する、少なくとも1つの骨前処理用具と、
を具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項32】
請求項31に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記位置付け要素は、前記ドリルガイドから遠位方向に延びるフックを含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項33】
請求項31に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ドリルガイドの前記遠位端は、アームであって、前記アームを通して開創器を案内して前記ドリルガイドの前記遠位端の近くの組織を後退させるための通路を定める、アームをさらに含む、脊椎ガイドシステム。
【請求項34】
請求項33に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記アームの少なくとも一部は、前記ドリルガイドから外側に半径方向に位置付けされている、脊椎ガイドシステム。
【請求項35】
請求項31に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記骨前処理用具は、深さ指示具、錐、ドリル、および、タップから成る群から選択される、脊椎ガイドシステム。
【請求項36】
脊椎ガイドシステムにおいて、
内腔、および位置付け要素を有するドリルガイドであって、前記内腔は、前記ドリルガイドの近位端と遠位端との間において前記ドリルガイドを貫通し、前記位置付け要素は、椎骨の一部に係合して前記ドリルガイドを前記椎骨に対して位置付けするように構成されている、ドリルガイドと、
前記ドリルガイドの前記内腔を通して配置されるように構成され、頭部、および、当該頭部から延びるシャンクを有する骨ネジであって、前記シャンクは、ネジ山の無い近位領域、および、ネジ山の付いた遠位領域を含み、前記近位領域は、当該近位領域に形成された係合機構を備える、骨ネジと、
を具備する、脊椎ガイドシステム。
【請求項37】
請求項36に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記骨ネジは、多軸骨ネジであり、
前記骨ネジの前記頭部は、脊椎固定ロッドを前記骨ネジに結合するための受け手部材の内部に回転可能に配置されている、脊椎ガイドシステム。
【請求項38】
請求項36に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記係合機構は、前記シャンクに固定して取り付けられたナットを含み、当該ナットの回転が前記シャンクを回転させるのに有効となるようにされている、脊椎ガイドシステム。
【請求項39】
請求項36に記載の脊椎ガイドシステムにおいて、
前記ドリルガイドは、開創器ガイドをさらに含み、
当該開創器ガイドは、前記ドリルガイドの前記遠位端に形成され、前記ドリルガイドの近くの組織を後退させるための開創器を、前記ドリルガイドを通して受け入れるように構成されている、脊椎ガイドシステム。
【請求項40】
調節可能な多軸骨ネジにおいて、
頭部、およびシャンクを有する骨ネジであって、前記頭部は、受け手部材の内部に回転可能に配置され、前記シャンクは、ネジ山の無い近位領域、およびネジ山の付いた遠位領域を含み、前記近位領域は、当該近位領域に形成された係合機構を有する、骨ネジ、
を具備する、調節可能な多軸骨ネジ。
【請求項41】
請求項40に記載の調節可能な多軸骨ネジにおいて、
前記係合機構は、前記シャンクの前記ネジ山の無い近位領域の周囲に固定して配置された六角ナットを具備する、調節可能な多軸骨ネジ。
【請求項42】
多軸骨ネジを植え込む方法において、
骨ネジの頭部に形成されたドライバー受容凹所をドライバー器具と係合させるステップと、
前記骨ネジのシャンクを骨にねじ込むステップと、
脊椎固定要素を前記骨ネジに連結するステップと、
前記骨内への前記骨ネジの挿入深さを調節するために、前記骨ネジの前記シャンクの近位部に形成された係合機構を係合させるステップと、
を含む、方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−520343(P2008−520343A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543052(P2007−543052)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/037025
【国際公開番号】WO2006/055139
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(504003396)デピュイ・スパイン・インコーポレイテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】DePuy Spine,Inc.
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive,Raynham,MA 02767,U.S.A.
【Fターム(参考)】