説明

顆粒状組成物

水に曝されたときにマイクロエマルジョンを形成することのできる活性な化学物質を含有する施用組成物を含む、乾燥した散布可能な顆粒またはばらまかれる顆粒。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥した散布可能な顆粒状組成物またはばらまかれる顆粒状組成物と、活性な化学物質(例えば除草剤、殺虫剤や、他の病虫害防除剤)の基剤としてのその組成物の利用法と、その組成物の調製法および利用法に関する。より詳細には、本発明は、乾燥した顆粒の形態で使用する組成物とその調製法に関するものであり、さらに特定するならば、その顆粒を利用して活性な化学物質を土および/または植物に散布して、またはばらまいて供給することに関する。
【背景技術】
【0002】
病虫害防除剤は、植物または動物の害虫の作用を消失させたり抑制したりする生物活性な材料である。病虫害防除剤という一般的な用語には、殺虫剤、除草剤、殺真菌剤、植物成長調節剤、殺鼠剤、殺ダニ剤が含まれる。
【0003】
病虫害防除剤は、雑草、昆虫、病気を制御するため、望む植物(例えば観賞植物や、食物、繊維、芝のために成長させる植物)に対して土の中や葉への施用に広く使用されている。一般に、病虫害防除剤は、従来技術でよく知られた方法を利用して従来からある形態(例えばダスト、顆粒、湿潤化可能な粉末、エマルジョン)にされる。一般消費者とプロの両方にとって好ましい病虫害防除剤の施用手段は、病虫害防除剤をばらまくのに使用する乾燥した顆粒である。
【0004】
顆粒状の病虫害防除剤は、市販される重要な製品である。なぜならその顆粒は、望ましくない植物、病気、昆虫などを排除する能力を持ち、手または機械的手段で施用することが容易だからである。顆粒状の病虫害防除剤は、不活性な材料(例えば粘土、粉砕したトウモロコシの穂軸)に付着させた病虫害防除剤でもよいし、肥料/病虫害防除剤の組み合わせでもよい。後者では、病虫害防除剤は肥料材料に付着させる。
【0005】
顆粒形態の病虫害防除剤は、不活性な材料または肥料材料の中に含浸させたり、その表面に吸収させたりされる。その顆粒状病虫害防除製品は、顆粒状病虫害防除剤を適切な投与量で土および/または植物の表面に直接散布することによって土および/または植物に施用させる。
【0006】
本発明の乾燥した顆粒は、標的とする領域に乾式散布装置を用いて施用すること、または手で施用することができる顆粒であり、例えば雨や散水によって水に曝されると病虫害防除材料が基剤から遠くに離れていくことになろう。本発明の顆粒は、水を与えたときに容易に崩壊しない不活性な基剤を含んでいる。病虫害防除剤が容易に広がるようにするため、本発明の顆粒は、水に曝されたときに容易に崩壊して広がり、その結果として病虫害防除剤の影響を受ける面積が増大するように調製することもできる。このような顆粒は、木粉、珪藻土組成物、無機成分(例えば石灰、ドロマイト)から調製されることがしばしばあり、水に曝されたときに顆粒が崩壊して分散するのを助ける界面活性剤および/または結合剤を含んでいてもよい。病虫害防除剤を散布するための顆粒は、病虫害防除剤を含浸させた肥料も含んでいる。
【0007】
活性な化学物質の別の一般的な組成物であるマイクロエマルジョンはエマルジョンの一種であり、1つの液相を別の液相に分散させた熱力学的に安定な分散液となっていて、安定化は界面となる膜または界面活性剤によって実現されている。マイクロエマルジョンは一般に透明な溶液であり、平均粒径が約0.01〜0.1ミクロンのエマルジョンの液滴を含んでいる。このような組成物は、一般に、病虫害防除活性のある少なくとも1種類の成分と、いろいろな乳化剤とを含有する油相を含んでいる。室温で液体の実質的に水に溶けない病虫害防除剤は、そのまま水に分散させることができる。活性成分が固体であるか粘性率の大きなものである場合には、水と混和しない有機溶媒を用いてその成分を溶かすことができる。一般に、マイクロエマルジョンで必要とされる乳化剤の量は、エマルジョンの場合よりも多い。マイクロエマルジョン化可能な濃縮液は大量の活性成分と乳化剤を含んでおり、水に希釈すると、平均粒径が約0.01〜0.1ミクロンのエマルジョンの液滴を含む組成物を形成する。本発明のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を調製するのに1種類以上の乳化剤を使用できる。この濃縮液は、界面活性剤(例えば非イオン性界面活性剤であるヒマシ油の縮合生成物やポリC2〜4アルキレンオキシドなど)を1種類だけ含むことができる。疎水性が強い非イオン性界面活性剤(親水性-親油性バランス(HLB)>13のものが好ましい)と疎水性アニオン性界面活性剤の組み合わせも、マイクロエマルジョンとマイクロエマルジョン化可能な濃縮液にとって好ましい乳化剤である。
【0008】
マイクロエマルジョンとマイクロエマルジョン化可能な濃縮液は従来技術でよく知られており、例えばヨーロッパ特許出願第160 182 A2号、アメリカ合衆国特許第4,870,103号、第4,904,695号、第4,954,338号、第4,973,352号、第5,242,907号、第5,317,042号、第5,326,789号、第5,334,585号、アメリカ合衆国特許出願公開第2003/087764号、第2004/0132621号、第2005/0043182号、PCT公開WO 99/65300、WO 02/45507に示されている。
【0009】
本発明の顆粒状病虫害防除剤は、1種類の病虫害防除剤、または複数の病虫害防除剤の混合物を、固体基質と混合した状態で、または固体基質に吸収させた状態で、または固体基質にコーティングした状態で含んでいる。固体基質としては、不活性な材料(例えば粘土)および/または肥料材料(例えば尿素/ホルムアミド、塩化カリウム、アンモニウム化合物、リン化合物、イオウ、これらと同様の植物栄養素、微量栄養素)と、これらの混合物ならびにこれらの組み合わせが可能である。そして合成または天然の有機材料と無機材料の両方が可能である。
【0010】
ばらまかれる顆粒状組成物の重要な1つの機能は、その顆粒を施用した後に周囲の土に活性な化学物質が放出されて広がることである。顆粒状基剤の中または表面にある活性な化学物質が放出される2つのメカニズムは、(1)基剤から病虫害防除活性のある材料が剥離する、または(2)顆粒状基剤が崩壊して病虫害防除活性のある材料が離れて元の顆粒の近くに存在すようになるというものである。これらのメカニズムにおいて、病虫害防除活性のある材料は、顆粒の位置を通り過ぎる水のダイナミックな力によって顆粒の位置を離れる。これらのメカニズムの1つの欠点は、病虫害防除活性のある実質的に水に溶けない材料は通り過ぎる水と簡単には会合しないことである。
【0011】
公知の顆粒に付随する一般的な1つの問題は、顆粒から活性な化学物質が離れられないことである。活性な化学物質が不活性な基剤の中にあまりに深く吸収されている場合、または活性な化学物質が不活性な基剤にあまりに強く付着している場合に活性な化学物質が顆粒から離れられないことはよくある。
【0012】
顆粒の周囲の領域に対する病虫害防除活性のある材料の影響範囲を大きくする公知の方法として、水に曝されたときに壊れる分散可能な顆粒を用いてより広い面積をカバーし、そのことによって特定の領域へのその活性な化学物質の分布を改善するという方法がある。このような顆粒は活性な化学物質がカバーする面積を広くするが、その活性な化学物質が顆粒状基剤の外側の境界からより遠くに移動する能力を大きくすることはない。乾燥した散布可能な顆粒の例は、アメリカ合衆国特許第6,231,660号、第6,375,969号、第6,416,775号、第6,613,138号に与えられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
病虫害防除活性のある材料を含む顆粒状組成物として移動する水と容易に会合するものを作り出し、そのことによって土中でのその病虫害防除活性のある材料の影響範囲を大きくできると有利であろう。本発明では、この目的を達成するため、マイクロエマルジョンとばらまかれる乾燥顆粒に関する公知の調製方法を組み合わせる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、生物活性が増大した顆粒状組成物に関する。本発明の顆粒状組成物は、基剤材料を、少なくとも1種類の活性な化学物質を含むマイクロエマルジョン化可能な濃縮液組成物でコーティングすること、または基剤材料にその組成物を吸収させること、または基剤材料にその組成物を含浸させることによって得られる。ただしその組成物は、水に希釈されたときにマイクロエマルジョンを形成することができる。この顆粒状組成物は、散布またはばらまきによって土および/または植物に施用することのできる乾燥組成物である。施用した後に散水または降雨があると、活性な化学物質は水と会合し、周囲の場所へとその活性な化学物質が容易に広がれるようになる。この会合によって活性な化学物質は通り過ぎる水とともに輸送されることが可能になり、その結果として活性な化学物質の影響範囲が大きくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、生物活性が増大した顆粒状組成物に関する。本発明の顆粒状組成物は、基剤材料を、少なくとも1種類の活性な化学物質を含むマイクロエマルジョン化可能な濃縮液でコーティングすること、または基剤材料にその濃縮液を吸収させること、または基剤材料にその濃縮液を含浸させることによって得られる。本発明はさらに、この顆粒状組成物を製造して利用する方法に関する。
【0016】
この明細書では、“活性な化学物質”という用語には、病虫害防除活性のある材料と、有利な効果を実現するため、植物に、または植物が生えている場所に施用される材料が含まれるものとする。活性な化学物質には、例えば、除草剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、殺陸貝剤、殺線虫剤、植物成長調節剤、昆虫成長調節剤が含まれる。植物の場合には、害虫は、特定の場所の雑草、またはそれ以外の望ましくない植物になろう。下等生物(例えば真菌、藻類、他の微生物)も、特にそれらが特定の場所において有害である場合には、本発明の範囲に含まれる。病虫害防除活性のある材料ならびに病虫害防除剤という用語には、このような害虫を制御する物質、すなわち害虫を破壊する物質および/または害虫が増殖または生殖するのを停止させる物質が含まれることになろう。
【0017】
水に希釈したときにマイクロエマルジョンを形成できる本発明のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液組成物は、乳化剤と活性な化学物質を含んでいる。この組成物は、ばらまかれる乾燥顆粒として使用するため顆粒状基剤に施用される。この明細書では、“マイクロエマルジョン化可能な濃縮液”という用語に、水に希釈したとき、形成されるエマルジョンが熱力学的に安定ではない場合でさえ、エマルジョンの液滴の平均サイズが0.01〜0.1ミクロンの光学的に透明な組成物を形成する活性な化学物質の濃縮液が含まれる。本発明の目的では、“光学的に透明な”という用語は、透過光の減衰がないかほとんどなく、強い透過光を当てて塊、瓶、試験管の中を見たときに目視でわかる不均一性がまったくない組成物として定義される。そこには、記載した範囲の上限の液滴サイズを持つエマルジョンの液滴が存在しているためにわずかに曇って見える可能性のあるマイクロエマルジョンが含まれる。
【0018】
この明細書では、“水に溶けない”と“実質的に水に溶けない”という用語は、あらゆる実用的な目的に関し、化合物の水への溶解度が不十分であるため、水への溶解度または分散度を大きくする何らかの変更なしには最終用途の組成物において実際に使用できる化合物を作れないこと意味する。
【0019】
室温で液体の実質的に水に溶けない活性な化学物質(例えば病虫害防除剤)は、溶媒を必要とすることなく、乳化剤だけで水に分散させることができる。病虫害防除活性のある実質的に水に溶けない成分が粘性率の大きな液体であるか固体である場合には、溶媒を用いてその病虫害防除活性のある実質的に水に溶けない成分を溶かし、粘性率の小さな液体を形成することができる。適切な溶媒は当業者が決定することができ、その中には水と混和しない溶媒と、水と混和する溶媒の両方が含まれる。
【0020】
活性な化学物質を溶かすことができて水と混和しない溶媒として、脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素(例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、鉱物油またはケロセン、置換されたナフタレンの混合物、モノアルキル化芳香族化合物とポリアルキル化芳香族化合物の混合物(SOLVESSO(登録商標)、ISOPAR(登録商標)、SHELLSOL(登録商標)、PETROL SPEZIAL(登録商標)、AROMATIC(登録商標)という登録商標名で市販されている)、ハロゲン化された炭化水素(例えば塩化メチレン、クロロホルム、o-ジクロロベンゼン));フタル酸塩(例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル);エーテルとエステル(例えばエチレングリコールモノメチル、モノエチルエーテル、脂肪酸エステル);ラクトン(例えばブチロラクトン);ケトン(例えばシクロヘキサノン);高級アルコール(例えばヘキサノール、オクタノール);植物油(例えばヒマシ油、ダイズ油、綿実油、これらの可能なメチルエステル);エポキシ化されたココナツ油、エポキシ化されたダイズ油などがある。水と混和しない好ましい溶媒は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、石油をベースとしたエステル、脂肪酸エステル(例えばWITCONOL 2309)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(例えばDOWANOL DPM)、ヒマシ油である。
【0021】
適切なアルカン酸アルキルエステル溶媒として、C1〜4アルカン酸C6〜C13アルキル(例えばギ酸オキソ-ヘキシル、ギ酸オキソ-ヘプチル、ギ酸オキソ-オクチル、ギ酸オキソ-ノニル、ギ酸オキソ-デシル、ギ酸オキソ-ドデシル、ギ酸オキソ-トリデシル、酢酸オキソ-ヘキシル、酢酸オキソ-ヘプチル、酢酸オキソ-オクチル、酢酸オキソ-ノニル、酢酸オキソ-デシル、酢酸オキソ-ドデシル、酢酸オキソ-トリデシル、プロパン酸オキソ-ヘキシル、プロパン酸オキソ-ヘプチル、プロパン酸オキソ-オクチル、プロパン酸オキソ-ノニル、プロパン酸オキソ-デシル、プロパン酸オキソ-ドデシル、プロパン酸オキソ-トリデシル、ブタン酸オキソ-ヘキシル、ブタン酸オキソ-ヘプチル、ブタン酸オキソ-オクチル、ブタン酸オキソ-ノニル、ブタン酸オキソ-デシル、ブタン酸オキソ-ドデシル、ブタン酸オキソ-トリデシル)があり;その中でも酢酸C6〜C13アルキルが好ましい。これらの材料は、一般に、市販されているか、当業者が容易に作ることができる。上記の多数の酢酸アルキルが市販されている。特に好ましい酢酸C6〜C13アルキルは、エクソン・モービル社から一般商品名“EXXATE”として入手できる。
【0022】
適切な多価アルコールおよび多価アルコール濃縮液として、プロピレングリコール;ジプロピレングリコール;ポリC2〜6アルキレングリコールと誘導体(ポリ-(C2〜6アルキレン)グリコールと誘導体が好ましく、例えばプロピレングリコール[分子量2000〜4000]、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール[分子量200〜4000 amu]、メトキシポリエチレングリコール350、550、750、2000、5000がある);グリセロール;エトキシル化されたグリセロール;プロポキシル化されたグリセロール;糖アルコールとそのアルコキシル化された誘導体(例えばキシリトール、マンニトール、ソルビトール、エトキシル化されたソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール);ヘキシレングリコール(2-メチル-2,4-ペンタンジオール);1,3-ブチレングリコール;1,2,6-ヘキサントリオール;エトヘキサジオールUSP(2-エチル-1,3-ヘキサンジオール);C15〜C18ビシナルグリコール、トリメチロールプロパンのポリオキシプロピレン誘導体、炭素原子が7個まで(4個までが好ましい)の短鎖脂肪族グリコール、グリセリンなどがある。
【0023】
水と混和しない特に好ましい溶媒として、脂肪と油に由来する脂肪酸のメチルエステル(例えばオレイン酸メチル)、n-オクタノール、リン酸アルキル(例えばリン酸トリ-n-ブチル)、炭酸プロピレン、イソパラフィン溶媒などがある。
【0024】
水と混和する溶媒(例えばテトラヒドロフルフリルアルコール、ガンマ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド)を共溶媒として水と混和しない上記の溶媒とともに用いることができる。
【0025】
乳化系に適した界面活性剤の選択は、当業者が特別な実験なしに行なうことができる。一般に、マイクロエマルジョンの形成に必要な界面活性剤の量は、エマルジョンの場合よりも多い。乳化系は、水に希釈したときに活性な化学物質のマイクロエマルジョンを形成することのできる少なくとも1種類の界面活性剤(例えば、ヒマシ油とポリC2〜4アルキレンオキシドの縮合生成物などの少なくとも1種類非イオン性界面活性剤)を含んでいる。疎水性が強い(HLB>9、好ましくは>13)非イオン性界面活性剤と疎水性アニオン性界面活性剤の組み合わせも、マイクロエマルジョンを形成するのに好ましい乳化剤である。
【0026】
この明細書では、“界面活性剤”という用語は、界面活性剤として機能して、発泡、湿潤化、分散、乳化といった性質を提供することのできる化学物質を意味し、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性のいずれかである。
【0027】
共界面活性剤として、HLBが小さいか短鎖(C4〜C10)アルキルアルコールを有する非イオン性界面活性剤を用いて組成物のHLBを小さくし、水と油の間の表面張力を低下させることができる。溶媒(例えば炭素鎖の長さが8〜12の脂肪酸メチルエステル)は、望む溶解度と乳化特性を与えることができる。
【0028】
適切な界面活性剤と共界面活性剤(必要な場合)、ならびにマイクロエマルジョン化可能な濃縮液の他の成分の選択は、当業者が特別な実験をすることなしに可能である。マイクロエマルジョンを調製するための有用なガイドは、アメリカ合衆国特許第5,242,907号に見いだすことができる(その内容は参考としてこの明細書に組み込まれているものとする)。油を乳化するのに必要な界面活性剤の量は、エマルジョンに含まれる油の量にに依存することになろう。より詳細には、粒径が一定の乳化された油の量に比例する界面の面積に依存することになろう。
【0029】
乳化系は界面活性剤を1種類だけ含んでいてもよいが、好ましい実施態様では、少なくとも1種類のアニオン性またはカチオン性界面活性剤と、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤とを含む界面活性剤混合物であることが最も望ましい。乳化系は、マイクロエマルジョン化可能な濃縮液の約5〜約40重量%の量の界面活性剤を含んでいることが好ましい。
【0030】
有用な界面活性剤の例として、(1)第1のポリアルキレンオキシドブロック領域と、第2のポリアルキレンオキシドブロック領域とを少なくとも備えていて、第1の領域のポリアルキレンオキシドが第2の領域のポリアルキレンオキシドとは異なっているポリC2〜4アルキレンオキシド・ブロックコポリマーのモノC2〜6アルキルエーテル(C2〜6アルキルエーテル部分は、アルキレンオキシド・ブロックコポリマーのC3〜5アルキルエーテルであることが好ましく、C4アルキルエーテルであることがより好ましい。また、アルキレンオキシド・ブロックコポリマー部分は、エチレンオキシド/プロピレンオキシド・ブロックコポリマーであることが好ましい。エチレンオキシド部分は、このブロックコポリマーの約10〜約90モル%の範囲から約25〜約75モル%の範囲であることが好ましい。特に好ましい材料は、アクゾ・ノーベル社から商品名Ethylan NS-500LQで入手できる);(2)ヒマシ油とポリC2〜4アルキレンオキシドの縮合生成物(アルキレンオキシド部分はエチレンオキシドであることが好ましい。アルコキシル化の程度は、ヒマシ油1モルにつきアルキレンオキシドが約10〜約100モルであることが好ましく、ヒマシ油1モルにつきアルキレンオキシドが約20〜約70モルであることがより好ましい。非常に好ましいアルコキシル化されたヒマシ油は、コグニス社からAgnique CSO-36の商品名で入手できる);(3)C12〜24脂肪酸とポリC2〜4アルキレンオキシドのモノエステルまたはジエステル(脂肪酸基は同じでも異なっていてもよい。脂肪酸基は、そのような基が2つ存在しているときに同じであることが好ましい。脂肪酸基は、C12〜20脂肪酸基であることが好ましく、C12〜18脂肪酸基であることがより好ましく、ラウロイル酸、オレイン酸、カプリル酸、ミリストレイン酸が最も好ましい。さらに、ポリC2〜4アルキレンオキシド部分はポリエトキシであることが好ましく、ポリC2〜4アルキレンオキシド部分のアルキレンオキシド基の数は、約2〜約40繰り返し単位であることが好ましい。このタイプの非常に好ましい材料として、Kessco PEG 400DL(ステパン社)とEmerest 2620(コグニス社)がある)からなるグループの中から選択された非イオン性界面活性剤がある。
【0031】
特別な一実施態様では、本発明の組成物は、非イオン性界面活性剤として、プロピレンオキシド(PO)とエチレンオキシド(EO)のコポリマーおよび/またはエトキシル化されたトリスチレンフェノールを含んでいる。POとEOの適切な1つのコポリマーは、ポリ(オキシエチレン)を有するアルファ-ブチル-オメガ-ヒドロキシポリ(オキシプロピレン)ブロックポリマーであり、2400〜3500という分子量を持つ。市販されているこのコポリマーの例は、Toximul(登録商標)、Witconol(登録商標)、Atlas(登録商標)である。本発明の特別な一実施態様では、コポリマーは、マイクロエマルジョン化可能な濃縮液の中に約0.5〜約10重量%の割合で存在する。この割合は約1〜5重量%であることが好ましい。適切な1つのエトキシル化されたトリスチレンフェノールは、アルファ-[2,4,6-トリス[1-(フェニル)エチル]フェニル]-オメガ-ヒドロキシポリ(オキシエチレン)である。ポリ(オキシエチレン)の含有量は平均で約4〜約150モルであることが好ましい。市販されているこの界面活性剤の一例は、Soprophor BSU(登録商標)である。特別な一実施態様では、この界面活性剤が濃縮液の中に約1〜約15重量%の割合で存在する。この割合は、6〜10重量%であることが好ましい。
【0032】
適切なアニオン性界面活性剤として、リン酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-C10〜15アルキル-オメガ-ヒドロキシまたは硫酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-C10〜15アルキル-オメガ-ヒドロキシ、および/またはC10〜13アルキルベンゼンスルホン酸を含んでいる。リン酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-C10〜15アルキル-オメガ-ヒドロキシまたは硫酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-C10〜15アルキル-オメガ-ヒドロキシは、リン酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-トリデシル-オメガ-ヒドロキシまたは硫酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-トリデシル-オメガ-ヒドロキシであることが好ましい。また、この化合物の(オキシ-1,2-エタンジイル)-部分は、1分子につき約3〜約9個の繰り返し単位で存在している(約6個の繰り返し単位が好ましい)。リン酸ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)-アルファ-C10〜15アルキル-オメガ-ヒドロキシとして適した化合物は、Stepfac 8181(ステパン社)として入手できる。C10〜13アルキルベンゼンスルホン酸として適した化合物は、Biosoft S-100(ステパン社)である。別の適切なアニオン性界面活性剤として、エトキシル化されたアルキルフェノールのリン酸塩誘導体と硫酸塩誘導体(例えば-[EO]2〜20-ジスチリルフェノール、-[EO]2〜20-トリスチリルフェノール、-[EO]2〜20-ノニルフェノール、-[EO]2〜20-ジノニルフェノール、-[EO]2〜20-オクチルフェノール)がある。
【0033】
リン酸基または硫酸基の塩が望ましい場合には、塩は、任意の塩基との塩が可能だが、その塩が、活性な化学物質を含めていずれかの成分と適合しない場合は別である。特に適しているのは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機アミン(例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ-、ジ-、トリ-低級アルキルアミン(例えばエチルプロピルアミン、ジエチルプロピルアミン、トリエチルプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン)、モノ-、ジ-、トリ-ヒドロキシ-低級アルキルアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン))のリン酸塩である。
【0034】
別の一実施態様では、アニオン性界面活性剤はリン酸スチリルフェノールポリエトキシエステルである。適切な1つのアニオン性界面活性剤は、リン酸アルファ[2,4,6-トリス[1-(フェニル)エチル]フェニル]-オメガ-ヒドロキシポリ(オキシエチレン)エステルである。この化合物は、特に、リン酸一水素エステルおよびリン酸二水素エステルと、対応するアンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩との混合物として存在している。ポリ(オキシエチレン)の平均含有量は約4〜約150モルであることが好ましい。市販されているこの界面活性剤の一例は、Soprohor 3D33(登録商標)である。特別な一実施態様では、この界面活性剤は、約5〜約10重量%が存在している。
【0035】
本発明で用いるのに適したカチオン性界面活性剤として、ポリC2〜4アルコキシル化C14〜20脂肪アミンがある。好ましいのはポリC2〜4アルコキシル化C12〜18脂肪アミンであり、ポリC2〜4アルコキシル化獣脂アミンが最も好ましい。この化合物のポリC2〜4アルコキシル化部分は、1分子につき2〜8個の繰り返し単位で存在していることが好ましい(より好ましくは2〜5個の繰り返し単位)。あるいはこの化合物のポリC2〜4アルコキシル化部分は、1分子につき約14〜約18個の繰り返し単位で存在していることが好ましく(より好ましくは約16個の繰り返し単位)、より好ましいのは-[EO]2〜20-であり、これらの混合物も可能である。特に有用なアミン化合物として、Toximul(例えばTA-2、TA-3、TA-4、TA-5、TA-6、TA-7、TA-8、TA-9、TA-10、TA-11、TA-12、TA-13、TA-14、TA-15、TA-16、TA-17、TA-18、TA-19、TA-20(ステパン社))と、これらの混合物がある。適切な別のカチオン性界面活性剤として、脂肪酸アルカノールアミド(例えばWitcamides(ウィトコ社))がある。
【0036】
水に溶けない好ましい活性な化学物質として、実質的に水に溶けない活性な化学物質である病虫害防除剤がある(この明細書では、測定可能な程度に水に溶ける場合でも簡略化して“水に溶けない”活性成分と呼ぶことがある)。この活性成分は、20℃における脱イオン水への溶解度が約5000mg/リットルを超えない。本発明で有用な水に溶けない特に好ましい活性な活性成分は、20℃における脱イオン水への溶解度が約2000mg/リットルを超えない。
【0037】
病虫害防除剤および病虫害防除活性のある材料として、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、殺陸貝剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、昆虫成長調節剤などがある。本発明で用いるのに適した実質的に水に溶けない活性成分として、この明細書に記載した病虫害防除剤とその混合物が挙げられるが、これだけに限定されない。個々の化合物を示すのに用いる一般名は、さまざまな文献に見いだすことができる。その例として、『The Pesticide Manna』、第12版、2000年、British Crop Proteetion Councilがある。
【0038】
本発明で有用な殺真菌剤として、アゾキシストロビン、ビテルタノール、クロロタロニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジフェノコナゾール、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルジオキソニル、フララキシル、メフェノキサム(r-メタラキシル)、メタラキシル、ミクロブタニル、オキサジキシル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、ピリフェノクス、ピロキロン、チアベンダゾール、チオファネート-メチル、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフロキシストロビンなどがある。
【0039】
本発明で有用な殺虫剤として、アバメクチン、ビフェントリン、ブロモプロピレート、カルバリル、クロルピリホス、クロチアニジン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シロマジン、ジフェンチウロン、安息香酸エマメクチン、フェノキシカルブ、タウ-フルバリネート、フラチオカルブ、イミダクロプリド、ルフェヌロン、メチダチオン、有機リン化合物、ペルメトリン、プロフェノホス、ピメトロジン、テフルトリン、チアクロプリド、チアメトキサムなどがある。
【0040】
本発明で有用な除草剤として、アセトクロル、アメトリン、ブタフェナシル、クロルトルロン、クロジナフォップ、ジメタクロル、ジメテナミド、ジメテナミド-P、フェンクロリム、フルアジフォップ-ブチル、フルアジフォップ-p-ブチル、フルメツロン、フルメツラム、メソトリオン、メトラクロル、S-メトラクロル、ノルフルラゾン、プレチラクロル、プロジアミン、プロメトリン、ピリデートなどがある。
【0041】
成長調節剤として、シメクタカルブ、フルメトラリン、パクロブトラゾール、トリネキサパク-エチルなどがある。
【0042】
毒性緩和剤として、フルキソフェニム、ベノキサコル、クロキントセットメキシル、ジクロルミド、フルラゾールなどがある。
【0043】
植物活性剤としてアシベンゾラル-s-メチルなどがある。
【0044】
本発明の顆粒状組成物の調製に用いるのに適した顆粒材料として、アメリカ合衆国特許第4,015,973号、第4,954,134号、第5,019,564号、第5,078,779号、第5,207,389号、第5,228,895号、第5,242,690号、第5,739,081号、第6,180,565号、第6,231,660号、第6,375,969号、第6,416,775号、第6,579,831号、第6,613,138号、アメリカ合衆国特許出願公開第2005/0113257号に記載されているものが挙げられる(その内容は参考としてこの明細書に組み込まれているものとする)。
【0045】
顆粒状組成物は、液体組成物と比べて包装、取り扱いやすさ、安全性に大きな利点がある。本発明の顆粒は、特定のサイズに限定されるわけではないが、一般に、平均粒径が約0.1〜約10mmの範囲である。この範囲は約0.25〜約5mmであることが好ましく、約0.5〜約3mmであることがより好ましいが、この範囲外のサイズも使用できる。
【0046】
顆粒は望むほぼ任意の形状にすることができる。例えば球、円筒、楕円体、棒、円錐、円板、針、不規則な形状にできる。顆粒は、ほぼ球形で滑らかな表面を有することが理想であり、そうなっていると、バルク形態で顆粒の望ましい流動特性になる。
【0047】
小さな顆粒(例えば直径が約0.1〜約3mmで、サイズが一様であることが好ましい顆粒)は、自由に流動してダスト化が少ない傾向がある。顆粒状組成物は大きなバルク密度(例えば1立方フィート当たり60ポンド超)を持つが、過剰量の不活性な基剤なしに病虫害防除活性のある材料の必要量を効率的に輸送・分配する上で、バルク密度がより小さいより小さな顆粒を用いることが有利である場合がある。
【0048】
顆粒は、取り扱い中と散布中に物理的に完全な状態を維持していることが好ましく、分散可能な顆粒の場合には、散水を施用したとき、または降雨が粒子にぶつかったときに一般に壊れる。これらの顆粒は、濡れると分解し(ブルーム)、土の表面を覆う。このブルームは、顆粒によってカバーされた元の面積の何倍もの面積をカバーすることができる。
【0049】
マイクロエマルジョン化可能な濃縮液は、顆粒の約30重量%までの量が活性な化学物質に含まれるように施用することができる。活性な化学物質は、顆粒全体に一様に分布させること、またはスプレーで顆粒の中に浸漬させること、または顆粒の表面にコーティングすることができる。
【0050】
顆粒は、一般に、マイクロエマルジョン化可能な濃縮液の成分に加え、充填剤(基剤とも呼ばれる)、表面活性物質(この用語には、分散剤と湿潤剤が含まれる)、助剤(例えば結合剤、安定剤、緩衝剤)を含むことができる。充填剤は、不活性なもの、または生物学的な機能を果たすもの(例えば肥料として機能するもの)が可能である。充填剤は、他の成分と同様、顆粒を調製している間、または長期にわたって保管している間、または現場で使用している間に病虫害防除活性のある材料を劣化させないことが好ましい。当業者であれば、これらの基準を満たす顆粒用の適切な成分を容易に選択することができよう。
【0051】
一般に、充填剤粒子は、細かく分割された充填剤粒子であり、不活性な無機充填剤を含むことができる。充填剤の粒径は、顆粒の最終用途によって異なることになろう。
【0052】
顆粒の吸光度は、細かく分割された粒子の間に空隙が含まれていることが一因で生じると考えられている。したがって充填の程度が顆粒の吸収性に影響を与えるであろう。吸収性は、充填に影響するさまざまな充填剤を選択することによっても変えることができる。吸収性は、さまざまな充填剤の混合物を用いてさらに微調整することができる。例えば熱処理で膨張したパーライト充填剤は、非常に吸光性のある顆粒になるのに対し、マイカ充填剤またはタルク充填剤は、吸収性がより少ない顆粒になる。したがって1つの顆粒の吸収性は、熱処理されたパーライトとマイカの比を変えることによって変化させることができる。
【0053】
充填剤は、施用したとき、時間が経過するにつれて壊れるが他の性質は提供しない不活性な化合物にすることができる。あるいは充填剤は、それ自身が、時間が経過するにつれて壊れて病虫害防除活性のある材料を放出するだけではない有用な機能を提供することができる。
【0054】
1つの特徴では、充填剤は水に溶けない。細かく分割した充填剤そのものは、珪藻土、アタパルジャイト、ゼオライトの場合のように吸収性である可能性があるが、そうなっていることは不可欠でない。というのも、本発明がうまくいく上で重要なのは、個々の粒子ではなくて顆粒の全吸収性だからである。しかし顆粒の全吸収性は、通常は、吸収性の粒子を使用すると大きくなる。
【0055】
不活性な充填剤または基剤として、無機成分(例えばドロマイト、石灰石)、軽量添加物(例えば膨張シリカ、フライアッシュ、水和した石灰、小麦粉、木粉、コムギの茎を粉砕したもの、セルロース、ダイズ粉)などがある。無機の土壌成分と粘土(例えばベントナイト、カオリン、アタパルジャイト、珪藻土、ゼオライト、炭酸カルシウム、タルク、白雲母)、人工材料(例えば沈降シリカ、沈降珪酸塩、溶融ナトリウムカリウム、珪酸アルミニウム(熱処理したパーライト))、有機材料(石炭、リグナイト、プラスチック)も使用できる。好ましい材料として、熱処理したパーライト、タルク、白雲母、ならびにこれら材料の組み合わせが挙げられる。これらの材料は一般にプレート状粒子の形状であるため、(押し出し、パン顆粒化、または他の手段で製造した)顆粒を水に分散させたときに互いにより容易に分離させることができる。別の充填剤として、細かく粉砕した木のパーティクルボード(10重量%の尿素-ホルムアルデヒド樹脂を含む)と、細かく粉砕したコムギの茎のパーティクルボードから得られるコムギの茎の粉(ジイソシアン酸ジフェニルメタン樹脂を含む)がある。両方の場合に、転化される樹脂は、取り扱い中を通じて分解しないが水に曝されると分解する顆粒状基質を作るのに役立つ。バルク密度とサイズの仕様に合致する他の不活性な化合物も使用可能である。
【0056】
本発明の1つの特徴では、充填剤は肥料として機能する。肥料は、一般に、植物の栄養素である窒素、リン酸塩、カリウムのうちの少なくとも1つを供給する。肥料成分として機能する代表的な基剤として、尿素、イオウでコーティングされた尿素、イソブチリデンジウレア、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、重過リン酸塩、リン酸、硫酸カリウム、硝酸カリウム、メタリン酸カリウム、塩化カリウム、炭酸二カリウム、酸化カリウム、ならびにこれらの組み合わせがある。土の栄養素として、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガン、銅、亜鉛;これらの酸化物、これらの塩、これらの組み合わせがある。改良材料として、天然の有機産物(例えばフミン酸、乾燥血液、骨粉、種子粉、羽粉、ダイズ粉);肉粉;さまざまな動物源からの動物廃棄物;活性化されたスラッジ、加水分解された動物の体毛;魚の副産物;キチン;堆肥;これらの組み合わせがある。
【0057】
結合剤を用いて顆粒の諸成分を凝集させることができる。結合剤は、存在している場合には、一般に、顆粒状組成物の約20重量%(乾燥ベース)までを使用することができる。この値は、約2〜約20重量%であることがより一般的である。結合剤は諸成分と結合して顆粒状基質になる。この基質は摩耗に対する抵抗力があり、急速に分解することはないため、取り扱い中を通じて粒径が実質的に維持される。適切な結合剤の例として、醸造濃縮可溶性物質、リグノスルホン酸塩、炭酸ナトリウム、リグニン、サトウキビの糖蜜、サトウダイコンのシロップ、サトウダイコンの糖蜜、糖を除去したサトウダイコンの糖蜜、乳清、デンプン、サトウキビの糖蜜などを含むダイズ可溶性物質、加水分解されたコラーゲン、アミノ酸溶液、セルロース誘導体、セルロースをベースとしたポリマー結合剤などがある。例えば醸造濃縮可溶性物質と同等な性質を持つ他の水溶性結合剤も使用できる。
【0058】
結合剤は、組成物に溶液として添加することができる。溶液は、一般に、水をベースとしていて、約40〜約50重量%が固体であり、1ガロン当たり約10ポンドの重さがあるスラリーとして供給される。結合剤は、他の乾燥成分とともに添加して混合し、その後に所定量の水と混合することもできる。
【0059】
顆粒の性質を変えることを望む場合には、追加の助剤として界面活性剤、分散剤、崩壊剤、湿潤剤などを添加することができる。
【0060】
イギリス国特許第1,304,543号には、顆粒状組成物を調製するための4つの基本的な方法が記載されている。その4つの方法とは、押し出し;顆粒への表面コーティングの施用;顆粒内への活性物質の吸収;適切な粉末に結合剤と活性な材料を施用させることによるこの粉末混合物からの顆粒の形成である。
【0061】
顆粒は押し出し法で調製することができる。例えば、マイクロエマルジョン化可能な濃縮液のプレミックスと他の諸成分を比較的高圧(典型値は100psi超)で押し出し、得られた押し出し体を短く切断することによる。その後、得られた顆粒は乾燥させることができる。
【0062】
このプロセスにおいて、個々の成分は任意の順番で組み合わされ、適切な混合装置の中で混合され、顆粒を作るための公知の方法と装置を利用して顆粒化される。例えば細かく分割した充填剤と、分散剤とを、水と混合する。水は、乾燥成分を混合する前、混合中、混合した後に添加する。あるいは混合に用いる水に分散剤を最初に溶かすことができる。化学的に活性な物質を含むマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を他の使用する諸成分と組み合わせて顆粒を形成した後、押し出す。顆粒が形成された後、乾燥させて過剰な水分を除去する。次に、化学的に活性な物質なしで押し出し法によって調製される顆粒を、化学的に活性な物質を含むマイクロエマルジョン化可能な濃縮液とともにスプレーすることで、その物質を顆粒に付着させることができる。次に、スプレーされた顆粒を例えば流動床乾燥装置の中で乾燥させて望む含水量にする。
【0063】
顆粒は、コアとなる顆粒を充填剤粒子からなる吸収性コーティングでコーティングすることによっても調製できる。次に、化学的に活性な材料を含むマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を顆粒の表面層に付着させる。使用する水の量は、不活性な顆粒の望ましい吸収能力によって異なる可能性があるが、その吸収能力は、充填剤の比を変えることによって制御できる。顆粒化条件も必要な水の量に影響を与える可能性がある。一般に、水の量は、乾燥混合物(充填剤と分散剤)100kgにつき約5kg〜約150kgの範囲が可能であり、より一般には乾燥混合物100kgにつき水が約20〜約70kgである。
【0064】
イギリス国特許第1,304,543号には、吸収性顆粒を調製した後、活性物質の溶液または液体物質をその顆粒に吸収させる方法が開示されている。この組成物は、顆粒として、直径が数百ミクロンの焼成されたゼオライトを含んでいる。
【0065】
あらかじめ形成された顆粒は、保管しておき、適切な時期に適切な場所で病虫害防除活性のある材料を所定量取り出して用いることができる。本発明のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液は、例えば吸収性顆粒の表面に一様に分布するようにできるだけ迅速にスプレーすることができる。スプレーは、液体活性物質が顆粒に均一に広がるよう、空気噴霧ノズルを通じて導入することができる。平坦なスプレー・ジェットが適切な場合があろう。顆粒の表面に吸収される病虫害防除活性のある材料の量は、望む最終用途と、組成物の吸収能力によって異なるであろう。
【0066】
あらかじめ形成された顆粒に活性な化学物質が含まれるようにするとき、顆粒ごとに一様に含まれるようにできる。不均一に含まれた顆粒同士の間の平衡が起こると考えられるが、そのためにはかなり時間がかかる可能性がある。顆粒の吸収を実質的に飽和させる場合には、液体を単に顆粒の表面に注ぎ、完全に飽和するまで顆粒を撹拌する。
【0067】
顆粒の飽和は部分的であることが好ましい。例えば含有能力が約40%である場合には、約32%(すなわち容量の約80%)だけを含有させることが好ましい。顆粒は容量の約60〜約90%を含有させることが好ましい。この値は、容量の約70〜約85%であることがより好ましい。すなわち、病虫害防除活性のある材料は比較的低濃度で有効であり、肥料は比較的高濃度で散布されるため、病虫害防除活性のある材料の顆粒の残りの成分に対する重量比は比較的小さいことがしばしばある。
【0068】
多数の乾燥したバルクの顆粒状肥料と他の不活性な顆粒には、本発明のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を含浸させること、または本発明のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液をコーティングすることができる。本発明のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を乾燥したバルクの顆粒状肥料に施用するときには、顆粒が組成物の予定する用途に合致しているようにするため、標的とする作物と、1エーカー当たりの量と、土の状態と、散布法(散布時期も含む)と、輪作作物とに関し、個々の製品ラベルに記載されたあらゆる使用上の指示と注意に従う必要がある。
【0069】
顆粒状組成物は、例えば、閉じたドラム、ベルト、リボン、または他の一般に用いられる乾燥したバルク肥料用混合装置のうちの任意のものを用いて調製できる。マイクロエマルジョン化可能な濃縮液を顆粒の表面にスプレーするのに用いるノズルは、スプレーで一様に覆われるよう、適切な位置に配置して適切な方向を向けることが理想的である。スプレーを顆粒に直接向け、混合装置の壁面にスプレーしないように注意せねばならない。
【0070】
当業者であれば、顆粒にどれだけの量の化学的に活性な成分を添加すべきかを容易に判断することができよう。例えば、目的とする用途(例えば肥料)での顆粒の施用量と、化学的に活性な物質の施用量だけを考慮し、そのような物質を顆粒に添加する適切な比を決めることができる。
【0071】
顆粒の調製は、諸成分を場合によってはマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を含めて混合し、それを粉砕して望む粒径にした後、その粉末をさまざまな方法(例えば、凝集、スプレー乾燥、またはパン顆粒化などの他の手段)で顆粒にすることで湿潤化可能な粉末を形成することによっても実施できる。
【0072】
顆粒は、個々の成分を混合した後にペレット化することによって調製できる。混合は、個々の成分が分解するのを避けるために比較的小さな剪断力で行なうことができる。ペレット化は、従来のペレット化装置(例えばペレット化用パン、ドラム顆粒化装置)を用いて実現できる。次に、ペレットの形態で得られる顆粒は一般に乾燥されて過剰な水分が除去される。活性な化学物質なしで押し出し法によって調製される顆粒は、その後活性な化学物質を含むマイクロエマルジョン化可能な濃縮液とともにスプレーしてその化学物質を顆粒に施用することができる。
【0073】
顆粒は、顆粒を摩耗させたり損傷させたりすることのない適切な任意の手段を用いて(例えばトレイの上で)乾燥させることができる。顆粒は高温下および/または真空下で乾燥させることができる。バンド式乾燥装置または固定床乾燥装置を使用できるが、流動床乾燥装置と回転ドラム乾燥装置のほうが相対的に効率が高いために好ましい可能性がある。
【0074】
次に、望むのであれば得られた顆粒をスクリーニングしてサイズが大きすぎる顆粒状基質とサイズが小さすぎる顆粒状基質を除去することができる。不適切なサイズの材料は、混合段階にリサイクルすること、または粉砕して適切なサイズにした後に再度スクリーニングすることができる。場合によっては、最終製品を軽量鉱物油とともにスプレーしてバルク形態のその製品がダスト化することを防止できる。
【0075】
最終製品のサイズとバルク密度に関する仕様が顆粒の可能な用途に影響する可能性がある。顆粒のサイズは、例えば肥料産業で利用されているサイズ基準数値/一様性指数によって決定することができる。サイズ基準数値には相対的な粒径が記載されており、平均粒径(単位はmm)に100を掛けることによってサイズ基準数値が得られる。一様性指数は、大きな粒子と小さな粒子の比較である。この指数は、1〜100の整数で表わされる。数値が大きいほど一様性がよくてサイズの範囲が狭いことを示す。さらに、サイズは、ASTM E 728-91、第11.04巻に従って決定することができる。サイズは、14メッシュのスクリーンを20%以上が通過し、40メッシュのスクリーンに保持されるようにすることが好ましい。
【0076】
製造した顆粒状基質は、理想的には、粒子が通常の輸送と取り扱いの間に分解しないだけの強度を有する。顆粒状基質が分解すると細かい材料が増加し、そのことによってバルク密度が増大するであろう。さらに、ダスト材料または粉末材料は、化学物質をより多く吸収するため、散布時に活性な化学物質が不適切な分布をする可能性がある。
【0077】
顆粒状基質は、水に曝されるまで分解しないことが好ましい。分解は、大きな湿度に曝されたときにもできるだけ少ない必要がある。
【0078】
顆粒は、乾式散布装置(回転式散布装置、落下式散布装置)を用いて標的とする領域に散布することができる。次に活性な化学物質を水(ユーザーが添加した水、または天然の雨または露)と会合させると、周囲の場所に容易に散布することができる。
【0079】
本発明は、例示としての以下の実施例を参照することによってよりよく理解されよう。
【0080】
液体状のマイクロエマルジョン化可能な濃縮組成物1と2を、ミキサーの中で複数の溶媒を組み合わせてそのミキサーをスタートさせることによって調製した。界面活性剤を温めてその粘性率を小さくしてからミキサーに添加した。次に、融けたラムダ-シハロトリン原体を添加し、得られた組成物がホモジニアスになるまで混合した。使用した顆粒状基剤は一様で丸い顆粒であり、主に木粉とドロマイト石灰石からなり、直径の平均値が1.5mmであった。この顆粒をムンゼン・タイプのミキサーに装填した。混合しながら液体状のマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を顆粒の表面にスプレーした。
【0081】
【表1】

【0082】
【表2】

【0083】
ラムダ-シハロトリンを含む本発明の範囲外の顆粒状材料(比較用顆粒1)を上記のようにして調製したが、組成物の中に界面活性剤が含まれていない点が異なっている。
【0084】
【表3】

【0085】
上記の組成物を顆粒状基剤に付着させた。この基剤は、主として木粉とドロマイト石灰石からなり、平均直径が1.5mmの一様で丸い顆粒である。この組成物を、0.045重量%のラムダ-シハロトリンを含む顆粒に付着させた。
【0086】
既知量の処理済基剤を100mlのシリンダに添加し、約75mlの水をその基剤の上に添加して撹拌することなく20秒間放置した。上清を長いプラスチック製ピペットで取り出し、0.2ミクロンのフィルタで濾過して懸濁しているあらゆる粒子を取り除いた。濾過された上清に含まれているラムダ-シハロトリンを調べた。表1に示したラムダ-シハロトリンの抽出結果は、1mlの上清に見いだされたラムダ-シハロトリンの濃度をmg単位で表わしている。
【0087】
【表4】

【0088】
表1のデータからわかるように、本発明の顆粒状組成物は、乳化系を含まない同様の組成物よりも活性成分をはるかに容易に放出することがわかる。こうすることにより、移動する水と活性成分がより容易に会合し、そのことによって標的とする領域内の病虫害防除活性のある材料の影響範囲が増大する。
【0089】
以下の手続きを利用して活性成分で処理した顆粒を調製し、顆粒の間を移動する水の中への活性成分の放出を測定した。
【0090】
スプレー溶液を以下のようにして調製した。Soprophor(登録商標)BSU(約16モルがエトキシル化されているトリスチリルフェノールエトキシレートであり、ロディア社から入手できる)と、Soprophor(登録商標)3D33と、Toximul(登録商標)8320を炉の中で一晩にわたって50℃に加熱し、これらの界面活性剤を融かして流動化させ、数回にわたって転化させた後に混合して使用した。同じことをラムダ-シハロトリン原体とプロピコナゾール原体に対して実施したが、温度は75℃であった。溶媒(THFAおよび/または炭酸プロピレン)をクリーンなステンレス製ビーカーに添加した。磁気撹拌器を用いて撹拌しながら残る全成分を添加した。全成分が完全に溶けるまで、得られた溶液を混合した。
【0091】
顆粒を以下のようにして調製した。200gの8/16サイズのAgsorb LVM顆粒をバッフル付きタンブラーの中に配置した。このタンブラーをスタートさせた後、従来のトリガー・スプレー装置を用い、落下してくるカーテン状の顆粒にスプレー溶液を施用した。各スプレー終了後にスプレー瓶を計量することによって付着した液体の量を明らかにするという操作を、望む量の製品が付着されるまで繰り返した。施用後、顆粒を約15分間にわたって揺さぶった。それぞれの溶液について新しいスプレー瓶を使用し、前の溶液からの汚染を防止した。
【0092】
24cmのホワットマン濾紙(#5)を円錐形に折り畳み、その濾紙を収容するのに十分な大きさのクリーンなプラスチック製漏斗に配置した。一般に行なわれているように、濾紙を3mlの水道水であらかじめ湿らせて漏斗に付着させた。75gの顆粒を濾紙に添加した。110mlの水道水を顆粒の上に注いだ。小さなガラス瓶を漏斗の下に置いて通過する水を回収した。25mlが通過すると瓶を取り除いて蓋をした。水相に含まれる活性成分の量をいろいろな分析法で測定した。ラムダ-シハロトリン組成物を用いて調製したサンプルでは、水道水を0.1%酢酸で酸性化することで、化学分析を待っている間にラムダ-シハロトリンが加水分解しないようにした。一貫性を保つため、ラムダ-シハロトリンを用いた両方の顆粒でこの水を用いた。スプレー溶液と、処理済顆粒と、水相中の活性成分含有量を示す分析結果に関する詳細を以下に示す。
【0093】
顆粒からの活性成分の放出増大を調べるのに用いた組成物
【0094】
【表5】

【0095】
【表6】

【0096】
【表7】

【0097】
上記のデータから、本発明の顆粒状組成物は、乳化系を含まない同様の組成物よりも活性成分をはるかに容易に放出することがわかる。こうすることにより、移動する水と活性成分がより容易に会合し、そのことによって標的とする領域内の病虫害防除活性のある材料の影響範囲が増大する。
【0098】
本発明のほんのいくつかの実施態様を上に詳細に説明しただけだが、当業者であれば、本発明の新規な教えと利点から実質的に逸脱することなく、これらの実施態様において多くの変更が可能であることが容易に理解できよう。したがってそのようなあらゆる変更は、添付の請求項に規定されている本発明の範囲に含まれると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)固体基剤と;
ii)実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質と;
iii)水に希釈したときにその実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質(ii)のマイクロエマルジョンを形成することのできる乳化系とを含む、乾燥した散布可能な顆粒またはばらまかれる顆粒。
【請求項2】
実質的に水に溶けない上記活性な化学物質が少なくとも1種類の病虫害防除剤を含む、請求項1に記載の顆粒。
【請求項3】
実質的に水に溶けない上記活性な化学物質が、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、殺陸貝剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、昆虫成長調節剤からなるグループの中から選択した少なくとも1種類の病虫害防除剤を含む、請求項2に記載の顆粒。
【請求項4】
上記活性な化学物質の20℃の脱イオン水への溶解度が5000mg/リットルを超えない、請求項1に記載の顆粒。
【請求項5】
上記乳化系が、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の顆粒。
【請求項6】
上記乳化系が、ヒマシ油とポリC2〜4アルキレンオキシドの縮合生成物を含む、請求項5に記載の顆粒。
【請求項7】
上記乳化系が、HLB>9である少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と、疎水性アニオン性界面活性剤とを含む、請求項1に記載の顆粒。
【請求項8】
上記固体基剤が不活性な材料である、請求項1に記載の顆粒。
【請求項9】
上記固体基剤が分散可能な顆粒である、請求項6に記載の顆粒。
【請求項10】
上記固体基剤が肥料材料である、請求項1に記載の顆粒。
【請求項11】
少なくとも1種類の活性な化学物質を含む乾燥した散布可能な顆粒またはばらまかれる顆粒を製造する方法であって、
i)実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質と;
ii)水に希釈したときにその実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質のマイクロエマルジョンを形成することのできる乳化系とを
固体基剤に付着させるか、固体基剤の中に組み込む操作を含む方法。
【請求項12】
実質的に水に溶けない上記活性な化学物質が少なくとも1種類の病虫害防除剤を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
実質的に水に溶けない上記活性な化学物質が、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、殺陸貝剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、昆虫成長調節剤からなるグループの中から選択した少なくとも1種類の病虫害防除剤を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
上記活性な化学物質の20℃の脱イオン水への溶解度が5000mg/リットルを超えない、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
上記乳化系が、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
上記乳化系が、ヒマシ油とポリC2〜4アルキレンオキシドの縮合生成物を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
上記乳化系が、HLB>9である少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と、疎水性アニオン性界面活性剤とを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
上記固体基剤が不活性な材料である、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
上記固体基剤が分散可能な顆粒である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
上記固体基剤が肥料材料である、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
乾燥した散布可能な顆粒またはばらまかれる顆粒を製造する請求項11に記載の方法において、この方法が、
i)実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質と乳化系とを含むマイクロエマルジョン化可能な少なくとも1種類の濃縮液を用意し;
ii)そのマイクロエマルジョン化可能な濃縮液を固体基剤に付着させるか、固体基剤の中に組み込む操作を含む方法。
【請求項22】
活性な化学物質を処理すべき場所に送達する方法であって、
i)その場所において、
a)固体基剤と;
b)実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質と;
c)水に希釈したときにその実質的に水に溶けない少なくとも1種類の活性な化学物質(b)のマイクロエマルジョンを形成することのできる乳化系とを含む乾燥した散布可能な顆粒状組成物またはばらまかれる顆粒状組成物を施用し;
ii)その乾燥した顆粒状組成物を水と接触できる状態にする操作を含む方法。
【請求項23】
実質的に水に溶けない上記活性な化学物質が少なくとも1種類の病虫害防除剤を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
実質的に水に溶けない上記活性な化学物質が、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、殺陸貝剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、昆虫成長調節剤からなるグループの中から選択した少なくとも1種類の病虫害防除剤を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
上記活性な化学物質の20℃の脱イオン水への溶解度が5000mg/リットルを超えない、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
上記乳化系が、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
上記乳化系が、ヒマシ油とポリC2〜4アルキレンオキシドの縮合生成物を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
上記乳化系が、HLB>9である少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と、疎水性アニオン性界面活性剤とを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
上記固体基剤が不活性な材料である、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
上記固体基剤が分散可能な顆粒である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
上記固体基剤が肥料材料である、請求項22に記載の方法。

【公表番号】特表2009−531455(P2009−531455A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503194(P2009−503194)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/064907
【国際公開番号】WO2007/112339
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】