説明

顕微鏡システム

【課題】簡易な操作で貼り合わせ画像を容易に作成することができる顕微鏡システムを提供する。
【解決手段】撮像装置4が生成した時間的に連続する画像データに基づいて、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出する移動量算出部742と、移動量算出部742が算出した移動量に基づいて、撮像装置4が連続して生成した画像データから撮像装置4の観察領域よりも外縁が広い観察領域を有する貼り合わせ画像データを生成する貼り合わせ画像生成部746と、撮像装置4の観察領域に対応するライブ位置枠を生成するライブ枠生成部744と、ライブ画像と貼り合わせ画像とを異なる表示領域に表示させるとともに、移動量算出部742が算出した移動量に基づいて、現在の撮像装置の観察領域に対応する貼り合わせ画像上の表示位置にライブ位置枠を重畳して表示部62に表示させる表示制御部749と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対物レンズを用いてステージ上に載置された標本試料を撮像することによって生成された画像データに対応する画像を表示する顕微鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、標本試料を観察する視野を変更しながら撮影した複数の静止画像を貼り合わせることによって、撮像装置の観察領域よりも広い1枚の貼り合わせ画像を生成する技術が知られている(特許文献1および特許文献2)。この技術では、表示モニタに表示される標本試料の貼り合わせ画像上に撮像装置が連続的に生成するライブ画像を重ねて表示し、このライブ画像により、次に貼り合わせを行う標本試料の位置関係をユーザに把握させることで、所望とする標本試料の貼り合わせ画像の作成を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−141697号公報
【特許文献2】特開2010−141698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、ユーザが標本試料の貼り合わせ画像を作成する場合には、貼り合わせ画像全体におけるライブ画像の位置把握を行うためにライブ画像を含む貼り合わせ画像全体が表示領域に収まるように画像全体を縮小して表示する場合と、貼り合わせ画像上のライブ画像の詳細な位置把握を行うために、ライブ画像を含む貼り合わせ画像の表示倍率を固定にして、ライブ画像を中心とする画像を表示する場合と、をその都度切替えて表示モニタに表示しなければならず、作業が煩雑になるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な操作で所望とする貼り合わせ画像を容易に作成することができる顕微鏡システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる顕微鏡システムは、標本試料を載置し、水平方向に移動可能なステージと、前記ステージに載置された前記標本試料を撮像して該標本試料の画像データを連続して生成する撮像装置と、前記撮像装置が生成した画像データに対応する画像を表示可能な表示部と、前記撮像装置が連続して生成した前記画像データから前記表示部に表示させるライブ画像を順次生成するライブ画像生成部と、前記撮像装置が生成した時間的に連続する前記画像データに基づいて、前記ステージに対する前記撮像装置の観察領域の相対的な移動量を算出する移動量算出部と、前記移動量算出部が算出した前記移動量に基づいて、前記撮像装置が連続して生成した前記画像データから前記撮像装置の観察領域よりも外縁が広い観察領域を有する貼り合わせ画像データを生成する貼り合わせ画像生成部と、前記表示部の表示領域において前記撮像装置の観察領域を示すライブ位置枠を生成するライブ枠生成部と、前記ライブ画像データに対応するライブ画像と前記貼り合わせ画像データに対応する貼り合わせ画像とを異なる前記表示領域にそれぞれ表示させるとともに、前記移動量算出部が算出した前記移動量に基づいて、現在の前記撮像装置の観察領域に対応する前記貼り合わせ画像上の表示位置に前記ライブ位置枠を重畳して前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記移動量算出部が算出した前記移動量に基づいて、前記表示部が表示する前記ライブ画像の表示領域において該ライブ画像の周辺に位置する前記貼り合わせ画像の領域を切出して周辺画像を生成する周辺画像生成部をさらに備え、前記表示制御部は、前記表示部が表示する前記ライブ画像の周辺に前記周辺画像を貼り合わせて前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記移動量算出部が前記移動量を算出することができたか否かを判定する移動量判定部をさらに備え、前記表示制御部は、前記移動量判定部によって前記移動量算出部が前記移動量を算出することができなかったと判定された場合、前記表示部に前記移動量が算出することができなかった旨を示す情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記表示制御部は、前記移動量判定部によって前記移動量算出部が前記移動量を算出することができなかったと判定された場合、前記ライブ位置枠の表示態様を変更して前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記表示部が表示する前記貼り合わせ画像の表示サイズを切替える指示信号の入力を受け付ける表示サイズ切替部をさらに備え、前記表示制御部は、前記表示サイズ切替部から入力される指示信号に応じた前記表示サイズで前記貼り合わせ画像および前記ライブ位置枠をそれぞれ前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記貼り合わせ画像の実サイズを計測するスケールの表示の有無を選択する指示信号の入力を受け付けるスケール表示選択部をさらに備え、前記表示制御部は、前記スケール表示選択部から入力される指示信号に応じて前記スケールを前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記表示部が前記貼り合わせ画像を表示する表示領域上において所定の間隔で形成された格子を示すグリッド線の表示の有無を選択する指示信号の入力を受け付けるグリッド表示選択部をさらに備え、前記表示制御部は、前記グリット表示選択部から入力される指示信号に応じて前記グリット線を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記発明において、前記表示部が前記貼り合わせ画像を表示する表示領域上において前記ライブ位置枠の基準位置を選択する指示信号の入力を受け付ける表示位置選択部をさらに備え、前記表示制御部は、前記表示位置選択部から入力される指示信号に応じた基準位置に前記ライブ位置枠を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかる顕微鏡システムによれば、表示制御部がライブ画像と貼り合わせ画像とを異なる表示領域に表示させるとともに、移動量算出部によって算出されたステージに対する撮像装置の観察領域の相対的な移動量に基づいて、現在の撮像装置の観察領域に対応する貼り合わせ画像上の表示位置にライブ位置枠を重畳して表示部に表示させる。これにより、ユーザは、表示部が表示する貼り合わせ画像とライブ画像とを確認することにより、貼り合わせ画像上に貼り合わせる領域の特定とライブ画像の位置決めを容易に行うことができる。この結果、標本試料の貼り合わせ画像を効率よく作成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムの構成の一例を示す概念図である。
【図2】図2は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムの機能構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムの表示部が表示する操作画面の一例を示す図である。
【図4】図4は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムが行う処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムの行う処理を模式的に説明する図である。
【図6】図6は、本発明の一実施の形態の変形例2にかかる顕微鏡システムの表示部が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施の形態の変形例3にかかる顕微鏡システムの表示部が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【図8A】図8Aは、本発明の一実施の形態の変形例4にかかる顕微鏡システムの表示部が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【図8B】図8Bは、本発明の一実施の形態の変形例4にかかる顕微鏡システムの表示部が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【図9】図9は、本発明の一実施の形態の変形例5にかかる顕微鏡システムの表示部が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムの構成の一例を示す概念図である。図2は、本発明の一実施の形態にかかる顕微鏡システムの機能構成を示すブロック図である。なお、図1および図2において、顕微鏡システム1が載置される平面をXY平面とし、XY平面と垂直な方向をZ方向として説明する。
【0018】
図1および図2に示すように、顕微鏡システム1は、標本試料Sを観察する顕微鏡装置2と、顕微鏡装置2を駆動制御する顕微鏡制御部3と、顕微鏡装置2を介して標本試料Sを撮像して画像データを生成する撮像装置4と、撮像装置4の駆動を制御する撮像制御部5と制御端末7を介して撮像装置4が撮像した画像データに対応する画像を表示するとともに、顕微鏡システム1の各種の操作の入力を受け付ける表示入力部6と、顕微鏡システム1の各部を制御する制御端末7と、を備える。顕微鏡装置2、顕微鏡制御部3、撮像装置4、撮像制御部5、表示入力部6および制御端末7は、データが送受信可能に有線または無線で接続されている。
【0019】
顕微鏡装置2は、標本試料Sが載置されるステージ21と、側面視略C字状をなし、ステージ21を支持するとともに、レボルバ22を介して対物レンズ23を保持する顕微鏡本体部24と、標本試料Sに光を照射する落射照明用光源25と、を備える。
【0020】
ステージ21は、XYZ方向に移動自在に構成されている。ステージ21は、ステージ駆動部211によってXY平面内で移動自在である。ステージ21は、顕微鏡制御部3の制御のもと、図示しないXY位置の原点センサによってXY平面における所定の原点位置を検出し、この原点位置を基点としてステージ駆動部211の駆動量が制御されることによって、標本試料S上の観察箇所(観察領域)を移動する。ステージ21は、観察時のX位置およびY位置に関する位置信号(XY座標)を顕微鏡制御部3に出力する。また、ステージ21は、モータ212によってZ方向に移動自在である。ステージ21は、顕微鏡制御部3の制御のもと、図示しないZ位置の原点センサによってステージ21のZ方向における所定の原点位置を検出し、この原点位置を基点としてモータ212の駆動量が制御されることによって、所定の高さ範囲内の任意のZ位置に標本試料Sを焦準移動させる。ステージ21は、観察時のZ位置に関する位置信号を顕微鏡制御部3に出力する。
【0021】
レボルバ22は、顕微鏡本体部24に対してスライド自在または回転自在に設けられ、対物レンズ23を標本試料Sの上方に配置する。レボルバ22は、ノーズピースやスイングレボルバ等を用いて構成される。レボルバ22は、マウンタ221によって倍率(観察倍率)が異なる複数の対物レンズ23を保持する。レボルバ22は、観察光の光路上に挿入されて標本試料Sの観察に用いる対物レンズ23を択一的に切換えるため、マウンタ221をスライド移動又は、回転させるレボルバ駆動部222と、レボルバ22の接続状態等を検出するレボルバ検出部223と、を有する。
【0022】
レボルバ駆動部222は、顕微鏡制御部3の制御のもと、マウンタ221をスライド移動又は、回転させる。レボルバ検出部223は、レボルバ22が顕微鏡本体部24に接続されていることを検知するレボルバ接続センサ(図示せず)と、対物レンズ23が観察光の光路上に挿入された対物レンズ23の種類を識別するレボルバセンサ(図示せず)と、対物レンズ23が観察光の光路上に挿入されたことを検知する移動完了センサ(図示せず)と、を有する。レボルバ検出部223は、各種センサが検出した検出結果を顕微鏡制御部3へ出力する。
【0023】
対物レンズ23は、たとえば1倍,2倍,4倍の比較的倍率の低い対物レンズ231(以下、「低倍対物レンズ231」という)と、10倍,20倍,40倍の低倍対物レンズ231の倍率に対して高倍率である対物レンズ232(以下、「高倍対物レンズ232」という)とを少なくとも一つずつマウンタ221に装着される。なお、低倍対物レンズ231および高倍対物レンズ232の倍率は一例であり、高倍対物レンズ232が低倍対物レンズ231に対して高ければよい。
【0024】
顕微鏡本体部24は、ファイバー251を介して落射照明用光源25から出射された照明光L1(以下、「落射照明光L1」という)を集光する照明レンズ241と、落射照明光L1の光路を対物レンズ23の光軸に沿って偏向させるハーフミラー242と、標本試料Sを拡大するズームレンズ部243と、対物レンズ23、ズームレンズ部243およびハーフミラー242を介して入射される標本試料Sの反射光を集光して観察像を結像する結像レンズ244とが内部に設けられている。
【0025】
ズームレンズ部243は、1または複数のレンズからなり、標本試料Sに対してズーム可能なズーム光学系243aと、ズーム光学系243aを光軸に沿って駆動するズーム駆動部243bとを有する。ズーム駆動部243bは、顕微鏡制御部3の制御のもと、ズーム光学系243aを光軸に沿って移動させることにより、ズームレンズ部243のズーム倍率を変更する。
【0026】
落射照明光L1は、照明レンズ241、ハーフミラー242、ズーム光学系243aおよび対物レンズ23を経て標本試料Sに照射される。標本試料Sで反射した反射光L2(以下、「観察光L2」という)は、対物レンズ23、ズーム光学系243a、ハーフミラー242および結像レンズ244を経て撮像装置4に入射する。
【0027】
落射照明用光源25は、ハロゲンランプ、キセノンランプまたはLED(Light Emitting Diode)等によって構成される。落射照明用光源25は、ファイバー251を介して標本試料Sの観察像を形成するための落射照明光L1を顕微鏡本体部24に出射する。
【0028】
顕微鏡制御部3は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成され、制御端末7の制御のもと、顕微鏡装置2を構成する各部の動作を統括的に制御する。具体的には、顕微鏡制御部3は、レボルバ駆動部222を駆動することにより、マウンタ221を回転させて観察光L2の光路上に配置する対物レンズ23を切換える切換処理、ステージ駆動部211またはモータ212を駆動することにより、ステージ21の駆動処理、および標本試料Sの観察に伴う顕微鏡装置2の各部の調整を行う調整処理等を行う。また、顕微鏡制御部3は、顕微鏡装置2を構成する各部の状態、たとえばステージ21の位置情報(XY位置、Z位置)およびレボルバ22に装着された対物レンズ23の種類情報等を制御端末7に出力する。
【0029】
撮像装置4は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子41を用いて構成される。撮像装置4は、撮像制御部5の制御のもと、結像レンズ244を経て入射された標本試料Sの観察像を撮像して標本試料Sの画像データを連続して生成する。撮像装置4は、カメラケーブルを介して生成した標本試料Sの画像データを制御端末7へ出力する。
【0030】
撮像制御部5は、CPU等を用いて構成され、撮像装置4の動作を制御する。具体的には、撮像制御部5は、撮像装置4の自動ゲイン制御のON/OFF切換処理、ゲインの設定処理およびフレームレートの設定処理等を行って撮像装置4の撮影動作を制御する。撮像制御部5は、AE処理部51と、AF処理部52と、を有する。
【0031】
AE処理部51は、撮像装置4が生成した画像データに基づいて、撮像装置4の露出条件を自動的に設定する。具体的には、AE処理部51は、制御端末7を介して取得した画像データから輝度を算出し、算出した輝度に基づいて撮像装置4の露出条件、たとえば露光時間を決定することで撮像装置4の自動的に調整するAE処理を行う。
【0032】
AF処理部52は、撮像装置4が生成した画像データに基づいて、撮像装置4のピントを自動的に調整する。具体的には、AF処理部52は、画像データに含まれるコントラストを評価し、合焦している合焦位置(焦点位置)を検出することにより、撮像装置4のピントを自動的に調整するAF処理を行う。なお、AF処理部52は、画像データに基づいて、ステージ21の各Z位置における画像のコントラストを評価することにより、合焦している焦点位置(Z位置)を検出してもよい。
【0033】
表示入力部6は、制御端末7との通信を行う表示通信部61と、画像を表示する表示部62と、外部からの物体の接触に応じた位置信号を出力するタッチパネル63と、を有する。
【0034】
表示通信部61は、制御端末7との通信を行うための通信インターフェースである。表示通信部61は、制御端末7から出力される画像データを表示部62へ出力する。
【0035】
表示部62は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示部62は、表示通信部61を介して入力される画像データに対応する画像および顕微鏡システム1の各種操作情報を表示する。具体的には、表示部62は、撮像装置4によって連続して生成された画像データに対応するライブ画像と撮像装置4の観察領域よりも外縁が広い観察領域を有する標本試料Sの貼り合わせ画像データに対応する貼り合わせ画像とを異なる表示領域にそれぞれ表示する。なお、表示部62が表示するライブ画像および貼り合わせ画像の表示領域の詳細については後述する。
【0036】
タッチパネル63は、表示部62の表示画面上に設けられ、外部からの物体の接触位置に応じた入力を受け付ける。具体的には、タッチパネル63は、ユーザが表示部62に表示される操作アイコンに従ってタッチ(接触)した位置を検出し、この検出したタッチ位置に応じた位置信号を制御端末7へ出力する。タッチパネル63は、表示部62が顕微鏡システム1の各種操作情報を表示領域内で表示することで、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)として機能する。一般に、タッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式および光学方式等がある。本実施の形態では、いずれの方式のタッチパネルであっても適用可能である。
【0037】
制御端末7は、顕微鏡制御部3、撮像制御部5および表示入力部6との通信を行う制御通信部71と、顕微鏡システム1の各種情報を記憶する記憶部73と、顕微鏡システム1の各部の駆動を指示する駆動指示信号の入力を受け付ける入力部72と、顕微鏡システム1の各部を制御する制御部74と、を備える。
【0038】
制御通信部71は、顕微鏡制御部3、撮像制御部5および表示入力部6それぞれとの通信を行うための通信インターフェースである。また、制御通信部71は、カメラケーブルを介して撮像装置4から出力される画像データを制御部74へ出力する。
【0039】
入力部72は、キーボード、マウス、ジョイスティックおよび各種スイッチ等を用いて構成され、各種スイッチの操作入力に応じた操作信号を制御部74に出力する。
【0040】
記憶部73は、制御端末7の内部に固定的に設けられるフラッシュメモリおよびRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリを用いて実現される。記憶部73は、顕微鏡システム1に実行させる各種プログラム、プログラムの実行中に使用される各種データを記憶する。また、記憶部73は、制御部74の処理中の情報を一次的に記憶する。記憶部73は、撮像装置4が撮像した画像データを記憶する画像データ記憶部731を有する。なお、記憶部73は、外部から装着されるメモリカード等を用いて構成されてもよい。
【0041】
制御部74は、CPU等を用いて構成され、入力部72からの操作信号およびタッチパネル63から位置信号に応じて顕微鏡システム1を構成する各部に対応する指示やデータの転送等を行って顕微鏡システム1の動作を統括的に制御する。
【0042】
制御部74の詳細な構成について説明する。制御部74は、ライブ画像生成部741と、移動量算出部742と、移動量判定部743と、ライブ枠生成部744と、撮影画像生成部745と、貼り合わせ画像生成部746と、周辺画像生成部747と、駆動制御部748と、表示制御部749と、を有する。
【0043】
ライブ画像生成部741は、撮像装置4が連続して生成した画像データから表示部62に表示させるライブ画像データを順次生成する。ライブ画像生成部741は、ライブ画像データを画像データ記憶部731に出力する。また、ライブ画像生成部741は、画像データに対し、所定の画像処理、たとえばオプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理等を含む画像処理を行う。
【0044】
移動量算出部742は、制御通信部71を介して入力される撮像装置4によって生成された時間的に連続する画像データに対応する画像データに基づいて、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域における相対的な移動量を算出する。具体的には、移動量算出部742は、時間的に前後する2つの画像データに対応するライブ画像にそれぞれ含まれる特徴点を抽出し、2つのライブ画像間において同一となる複数の対応点の移動量(画素数)を算出することにより、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域における相対的な移動量(ずれ量)を算出する。ここで、特徴点とは、輝度情報、色情報またはエッジ情報である。なお、移動量算出部742は、撮像装置4の観察領域における相対的な移動量をパターンマッチング等の周知技術を用いて算出してもよい。
【0045】
移動量判定部743は、移動量算出部742が時間的に前後する2つのライブ画像に基づいて、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域における相対的な移動量が算出できたか否かを判断する。具体的には、移動量判定部743は、移動量算出部742が2つのライブ画像間において対応する特徴点を抽出することができたか否かを判定する。たとえば、移動量判定部743は、移動量算出部742が2つのライブ画像間において互いに対応する特徴点を抽出することができなった場合、移動量算出部742がステージ21に対する撮像装置4の観察領域における相対的な移動量を算出することができなかったと判定する。
【0046】
ライブ枠生成部744は、撮像装置4の観察領域を示すライブ位置枠を生成する。具体的には、ライブ枠生成部744は、撮像装置4の観察領域を示すライブ位置枠として矩形状の枠を生成する。
【0047】
撮影画像生成部745は、制御通信部71を介して入力される画像データに対して、所定の画像処理を施して貼り合わせ画像生成部746および画像データ記憶部731に出力する。具体的には、撮影画像生成部745は、画像データに対して、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理等を含む画像処理を行う。なお、撮影画像生成部745は、画像データを所定の方式、たとえばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で圧縮し、圧縮した画像データを貼り合わせ画像生成部746および画像データ記憶部731に出力してもよい。
【0048】
貼り合わせ画像生成部746は、移動量算出部742が算出したステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量に基づいて、撮像装置4が連続して生成した画像データから撮像装置4の観察領域よりも外縁が広い観察領域を有する貼り合わせ画像データを生成する。具体的には、貼り合わせ画像生成部746は、画像データ記憶部731が記憶する貼り合わせ画像データを取得し、撮影画像生成部745から出力された撮影画像データを、移動量算出部742が算出したステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量によって定まる貼り合わせ画像の表示位置に合成することにより、貼り合わせ画像データを生成する。たとえば、貼り合わせ画像生成部746は、貼り合わせ画像に撮影画像を貼り合わせる際に、繋ぎ目を目立たなくするため、貼り合わせ画像と撮影画像との重複領域に画素値のブレンディング処理を行うことによって貼り合わせ画像を生成する。ここで、ブレンディング処理とは、画像間で画素値を加重平均して合成画像の画素値を算出する画像処理である。なお、貼り合わせ画像生成部746は、ブレンディング処理において加重平均の際の重みを画素の位置に応じて変化させてもよい。
【0049】
周辺画像生成部747は、移動量算出部742が算出したステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量に基づいて、表示部62が表示するライブ画像の表示領域においてライブ画像の周辺に対応する周辺画像を貼り合わせ画像データから切出して周辺画像データを生成する。
【0050】
駆動制御部748は、入力部72から入力される操作信号またはタッチパネル63から入力される位置信号や指示信号に基づいて、顕微鏡装置2および撮像装置4の駆動を制御する。具体的には、駆動制御部748は、入力部72から撮影を指示する撮影指示信号が入力された場合、撮像制御部5に撮影を指示する指示信号を出力することにより、撮像装置4に撮影動作を実行させる。
【0051】
表示制御部749は、表示部62の表示態様を制御する。具体的には、表示制御部749は、制御通信部71および表示通信部61を介してライブ画像生成部741によって生成されたライブ画像および貼り合わせ画像生成部746によって生成された貼り合わせ画像を異なる表示部62の表示領域にそれぞれ表示させる。表示制御部749は、移動量算出部742が算出したステージ21に対する撮像装置4の観察領域の移動量に基づいて、現在の撮像装置4の観察領域に対応する貼り合わせ画像上の表示位置に、ライブ枠生成部744によって生成されたライブ位置枠を重畳して表示部62に表示させる。
【0052】
ここで、表示制御部749の制御のもと、表示部62が表示する顕微鏡システム1の操作画面について説明する。図3は、表示部62が表示する顕微鏡システム1の操作画面の一例を示す図である。
【0053】
図3に示すように、表示部62が表示する操作画面W1は、貼り合わせ画像表示部W10と、ライブ画像表示部W11と、撮影指示部W12と、完了指示部W13と、基準位置選択部W14と、スケール表示選択部W15と、表示サイズ切替部W16と、グリッド表示選択部W17と、を有する。
【0054】
貼り合わせ画像表示部W10は、表示制御部749の制御もと、貼り合わせ画像生成部746によって生成された貼り合わせ画像データに対応する貼り合わせ画像P1およびライブ枠生成部744によって生成されたライブ位置枠B1を表示する。
【0055】
ライブ画像表示部W11は、表示制御部749の制御のもと、ライブ画像生成部741によって生成されたライブ画像データに対応するライブ画像P2および周辺画像生成部747によって生成された周辺画像データに対応する周辺画像P3を表示する。ライブ画像表示部W11は、ライブ画像P2を中央領域で固定して表示する。なお、周辺画像P3は、固定して表示されるライブ画像P2に対して移動して表示する。
【0056】
撮影指示部W12は、撮像装置4による撮影を指示する撮影指示信号の入力を受け付ける。具体的には、撮影指示部W12は、ユーザが入力部72のマウス等を操作することにより、マウスポインタK1を撮影指示部W12の表示領域上に移動させてドラック操作(以下、「ドラック操作」という)を行って選択されることにより、撮影指示信号の入力を受け付ける。
【0057】
完了指示部W13は、ユーザが入力部72のマウス等によってドラック操作を行って選択されることにより、標本試料Sの貼り合わせ画像の生成を終了する終了指示信号の入力を受け付ける。
【0058】
基準位置選択部W14は、ライブ位置枠B1が貼り合わせ画像表示部W10の表示領域において表示される表示位置を選択する基準位置選択リストボックスである。基準位置選択部W14は、ユーザが入力部72のマウス等によって基準位置選択リストボックスW141をドラック操作してライブ位置枠B1の表示位置を選択することにより、ライブ位置枠B1の表示位置を指定する表示位置指定信号の入力を受け付ける。
【0059】
スケール表示選択部W15は、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上に貼り合わせ画像P1の実サイズを計測するスケールの表示選択を設定する選択ボタンである。スケール表示選択部W15は、ユーザがドラック操作してONスイッチW151を選択することにより、スケールを貼り合わせ画像表示部W10の表示領域に表示させる指示信号の入力を受け付ける。一方、ユーザがドラッグ操作してOFFスイッチW152を選択することにより、スケールを貼り合わせ画像表示部W10の表示領域において非表示させる指示信号の入力を受け付ける。
【0060】
表示サイズ切替部W16は、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上において表示される貼り合わせ画像P1の表示サイズを切替える表示サイズ切替ボタンである。表示サイズ切替部W16は、ユーザがドラック操作してリストボックスW161を選択して所望の表示サイズを選択することにより、貼り合わせ画像P1の表示サイズを切替える指示信号の入力を受け付ける。
【0061】
グリッド表示選択部W17は、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域において所定の間隔で形成されたグリッド線(ガイドライン)の表示選択を設定するグリッド設定ボタンである。グリッド表示選択部W17は、グリッド線の分割数を切り替えるガイド分割数選択リストボックスである。グリッド表示選択部W17は、ユーザがドラッグ操作してリストボックスW171を選択することにより、グリッド線の分割数の指示信号の入力を受け付ける。
【0062】
このように構成された顕微鏡システム1は、制御部74の制御のもと、撮像装置4で撮像された標本試料Sの画像データを表示部62に表示することによってユーザに標本試料Sの画像を観察させることができる。さらに、顕微鏡システム1は、入力部72から入力される操作信号に基づいて、制御部74が顕微鏡システム1の各部に指示信号や駆動信号を出力することにより、顕微鏡装置2および撮像装置4が駆動する。
【0063】
つぎに、顕微鏡システム1が行う動作について説明する。図4は、本実施の形態にかかる顕微鏡システム1が行う処理の概要を示すフローチャートである。なお、以下においては、顕微鏡システム1が行う標本試料Sの貼り合わせ画像を生成する貼り合わせ画像生成モードについて説明する。
【0064】
図4に示すように、ライブ枠生成部744は、貼り合わせ画像表示部W10で表示する現在の撮像装置4の観察領域に対応するライブ位置枠B1を生成する(ステップS101)。
【0065】
続いて、表示制御部749は、ライブ枠生成部744が生成したライブ位置枠B1を、基準位置選択部W14によって設定された貼り合わせ画像表示部W10の基準の位置に表示させる(ステップS102)。具体的には、図5(a)に示すように、表示制御部749は、基準位置選択部W14によって選択された位置に基づいて、ライブ位置枠B1を貼り合わせ画像表示部W10に表示させる。
【0066】
その後、ライブ画像生成部741は、撮像装置4によって生成された画像データから表示部62に表示するライブ画像データを生成する(ステップS103)。
【0067】
続いて、表示制御部749は、ライブ画像生成部741が生成したライブ画像データに対応するライブ画像をライブ画像表示部W11の表示領域上に表示させる(ステップS104)。具体的には、図5(a)に示すように、表示制御部749は、ライブ画像生成部741が生成した標本試料Sのライブ画像P2をライブ画像表示部W11の表示領域上の左上に表示させる。
【0068】
その後、制御部74は、ライブ画像表示部W11によるライブ画像の表示が1回目であるか否かを判断する(ステップS105)。ライブ画像表示部W11によるライブ画像の表示が1回目であると制御部74が判断した場合(ステップS105:Yes)、顕微鏡システム1は、ステップS103へ戻る。一方、ライブ画像表示部W11によるライブ画像の表示が1回目でないと制御部74が判断した場合(ステップS105:No)、顕微鏡システム1は、ステップS106へ移行する。
【0069】
ステップS105の後、移動量算出部742は、最新のライブ画像と直前のライブ画像とに基づいて、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出する(ステップS106)。具体的には、移動量算出部742は、ライブ画像生成部741によって生成された最新のライブ画像と、画像データ記憶部731によって記憶された直前のライブ画像とに基づいて、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域における相対的な移動量を算出する。
【0070】
続いて、移動量判定部743は、移動量算出部742がステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出することができたか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、移動量判定部743は、移動量算出部742が直前のライブ画像から抽出した複数の特徴点それぞれに対応する対応点を最新のライブ画像から抽出することにより、ステージ21に対する撮像装置4の観察領域の移動量を算出することができたか否かを判定する。たとえば、移動量判定部743は、ステージ21が移動する移動量が大きい場合において、移動量算出部742が直前のライブ画像から抽出した特徴点に対応する対応点を最新のライブ画像から抽出できなかったとき、移動量算出部742がステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出することができなかったと判定する。移動量算出部742がステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出することができたと移動量判定部743が判定した場合(ステップS107:Yes)、顕微鏡システム1は、後述するステップS108へ移行する。一方、移動量算出部742がステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出することができなかったと移動量判定部743が判定した場合(ステップS107:No)、顕微鏡システム1は、後述するステップS120へ移行する。
【0071】
ステップS108において、駆動制御部748は、ライブ画像生成部741によって生成された最新のライブ画像データを画像データ記憶部731に記憶する。
【0072】
続いて、制御部74は、画像データ記憶部731に貼り合わせ画像データが記憶されているか否かを判断する(ステップS109)。画像データ記憶部731に貼り合わせ画像データが記憶されていると制御部74が判断した場合(ステップS109:Yes)、顕微鏡システム1は、後述するステップS110へ移行する。一方、画像データ記憶部731に貼り合わせ画像データが記憶されていないと制御部74が判断した場合(ステップS109:No)、顕微鏡システム1は、後述するステップS113へ移行する。
【0073】
ステップS110において、周辺画像生成部747は、移動量算出部742が算出した移動量に基づいて、ライブ画像表示部W11の表示領域においてライブ画像P2の周辺に対応する周辺画像を画像データ記憶部731が記憶する貼り合わせ画像データから切出して周辺画像データを生成する。具体的には、周辺画像生成部747は、画像データ記憶部731が記憶する貼り合わせ画像データを取得後、この貼り合わせ画像データに対して移動量算出部742によって算出されたステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量からライブ画像P2の周辺領域を特定し、この特定した周辺領域を貼り合わせ画像データから切り出す(トリミング処理)ことによって周辺画像データを生成する。
【0074】
その後、表示制御部749は、周辺画像生成部747が生成した周辺画像データに対応する周辺画像をライブ画像表示部W11の表示領域で表示されるライブ画像P2の周辺に表示させ(ステップS111)、移動量算出部742によって算出された撮像装置4の観察領域の相対的な移動量に基づいて、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上におけるライブ位置枠B1の表示位置を更新する(ステップS112)。具体的には、図5(b)および図5(c)に示すように、表示制御部749は、ライブ画像表示部W11の表示領域上で表示されるライブ画像P2の周辺に対応する貼り合わせ画像P1の周辺画像P3を仮想的に張り合わせて表示させるとともに、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上におけるライブ位置枠B1の表示位置を更新する。これにより、ユーザは、ライブ画像P2と周辺画像P3を十分な表示サイズで確認することができるので、貼り合わせ画像P1を作成する際に貼り合わせの繋ぎ目の精度を高めて貼り合わせ画像P1を作成することができる。
【0075】
続いて、制御部74は、入力部72を介して撮影指示部W12が操作されることにより、撮影指示信号が入力されたか否かを判断する(ステップS113)。撮影指示信号が入力されたと制御部74が判断した場合(ステップS113:Yes)、顕微鏡システム1は、ステップS114へ移行する。一方、入力部72を介して撮影指示部W12から撮影指示信号が入力されていないと制御部74が判断した場合(ステップS113:No)、顕微鏡システム1は、ステップS103へ戻る。
【0076】
ステップS114において、駆動制御部748は、ライブ画像生成部741によるライブ画像データの生成を停止させる。
【0077】
続いて、駆動制御部748は、撮像制御部5に撮影駆動信号を出力して撮像装置4に撮影動作を実行させて画像データを生成させる(ステップS115)。
【0078】
その後、撮影画像生成部745は、撮像装置4によって生成された画像データから撮影画像データを生成する(ステップS116)。この際、撮影画像生成部745は、撮像装置4によって生成された1フレームの画像データから撮影画像データを生成する。さらに、撮影画像生成部745は、撮像装置4が複数フレームの画像データを生成した場合、この複数フレームの画像データから全焦点画像データおよび3D画像データを生成してもよい。
【0079】
続いて、貼り合わせ画像生成部746は、画像データ記憶部731から貼り合わせ画像データと撮影画像生成部745から撮影画像データとを取得後、移動量算出部742によって算出された移動量から貼り合わせ画像P1上での撮影画像データの表示位置を算出し、この算出した表示位置に撮影画像生成部745によって生成された撮影画像データを合成することにより、貼り合わせ画像データを生成する(ステップS117)。具体的には、図5(d)に示すように、貼り合わせ画像生成部746は、移動量算出部742によって算出された移動量に基づいて、貼り合わせ画像P1上で撮影画像を合成する表示位置を算出し、算出した表示位置に撮影画像P4を貼り合わせ画像P1の領域の一部が重なるように重畳して合成する(図5(e)を参照)。これにより、貼り合わせ画像P1と撮影画像P4との繋ぎ目が滑らかな標本試料Sの貼り合わせ画像P1を生成することができる。
【0080】
その後、表示制御部749は、貼り合わせ画像生成部746が生成した貼り合わせ画像データに対応する貼り合わせ画像を貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上に表示させる(ステップS118)。具体的には、図5(c)または図5(e)に示すように、表示制御部749は、貼り合わせ画像生成部746が生成した貼り合わせ画像データに対応する貼り合わせ画像P1を貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上に表示させる。
【0081】
続いて、制御部74は、入力部72を介して完了指示部W13が操作されることにより、完了指示信号が入力されたか否かを判断する(ステップS119)。完了指示信号が入力されたと制御部74が判断した場合(ステップS119:Yes)、顕微鏡システム1は、本処理を終了する。一方、入力部72を介して完了指示信号が入力されていないと制御部74が判断した場合(ステップS119:No)、顕微鏡システム1は、ステップS103へ戻る。
【0082】
ステップS120において、表示制御部749は、移動量算出部742がステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出することができなかった旨の警告を表示部62に表示させる。具体的には、表示制御部749は、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上で表示されているライブ位置枠B1の表示態様を変更、たとえば「緑」から「赤」に変更することにより、移動量算出部742が撮像装置4の観察領域の相対的な移動量を算出することができなかった旨の警告を表示部62に表示させる。これにより、ユーザは、ステージ21の移動量が大きいため、貼り合わせ画像P1を生成することができないことを直感的に把握することができる。ステップS120の後、顕微鏡システム1は、ステップS119へ移行する。
【0083】
以上説明した本発明の一実施の形態によれば、表示制御部749がライブ画像P2と貼り合わせ画像P1とを異なる表示部62の表示領域それぞれに表示させるとともに、移動量算出部742によって算出されたステージ21に対する撮像装置4の観察領域の相対的な移動量に基づいて、現在の撮像装置4の観察領域に対応する貼り合わせ画像P1上の表示位置にライブ位置枠B1を重畳して表示部62に表示させる。これにより、ユーザは、表示部62が表示する貼り合わせ画像P1とライブ画像P2とを確認することにより、ライブ画像P2を貼り合わせる貼り合わせ画像P1上の領域の特定とライブ画像P2の位置決めを容易に行うことができる。この結果、精度の高い標本試料Sの貼り合わせ画像を効率よく作成することができる。
【0084】
また、本発明の一実施の形態によれば、表示制御部749が表示部62によって表示されるライブ画像P2の周辺に、周辺画像生成部747によって生成された周辺画像を貼り合わせて表示部62に表示させる。これにより、ユーザは、貼り合わせ画像P1の表示サイズに関わらず、ライブ画像P2と、ライブ画像P2の周辺の標本試料Sの画像を直感的に把握することができるので、貼り合わせ画像P1の繋ぎ目の精度が高い貼り合わせ画像を生成することができる。
【0085】
(変形例1)
また、本発明の一実施の形態において、入力部72を介して表示サイズ切替部W16を操作することにより、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上において表示される貼り合わせ画像P1の表示サイズを自動または手動に切り替えることができる。
【0086】
図3において、表示制御部749は、入力部72を介して表示サイズ切替部W16で自動(Auto)が選択された場合、貼り合わせ画像P1が貼り合わせ画像表示部W10の表示領域内に収まる縮小率で貼り合わせ画像P1を自動的に縮小しながら表示させる。一方、表示制御部749は、入力部72を介して表示サイズ切替部W16で手動が選択された場合、貼り合わせ画像P1を指定のサイズで貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上で表示させる。なお、指定のサイズとしては、実サイズに対する割合、たとえば画像ピクセル数または画像の長さであればよい。
【0087】
また、表示制御部749は、入力部72を介して表示サイズ切替部W16で手動が選択された場合において、貼り合わせ画像P1が貼り合わせ画像表示部W10の表示領域より大きいとき、入力部72のスクロール操作に応じた貼り合わせ画像P1を縮小するようにしてもよい。さらに、表示制御部749は、入力部72を介して表示サイズ切替部W16で自動が選択された場合、貼り合わせ画像P1を縮小する縮小率を貼り合わせ画像表示部W10の表示領域の端部分にマージンをもって縮小するようにしてもよい。
【0088】
このように、本発明の一実施の形態にかかる変形例1によれば、表示サイズ切替部W16で自動が選択された場合、ユーザが表示サイズを操作する必要がなく、貼り合わせ画像P1の実サイズが大きくなったとしても、貼り合わせ画像P1全体を確認することができる。この結果、貼り合わせ画像P1を作成する作業効率を向上させることができる。一方、ユーザが表示サイズ切替部W16で手動を選択した場合、ユーザが所望する表示サイズで貼り合わせ画像P1を表示する。これにより、ユーザは、貼り合わせ画像P1の詳細を確認することができる。この結果、貼り合わせ画像P1の精度を向上させることができる。
【0089】
(変形例2)
また、本発明の一実施の形態において、入力部72を介してスケール表示選択部W15を操作することにより、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上においてスケールを表示することもできる。
【0090】
図6は、本発明の一実施の形態の変形例2にかかる顕微鏡システム1の表示部62が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【0091】
図6に示すように、表示制御部749は、入力部72を介してスケール表示選択部W15でONスイッチW151が選択されて設定された場合、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上にスケールS1を表示させる。スケールS1は、X軸およびY軸の線を有し、この線上には目盛が設けられている。
【0092】
また、表示制御部749は、スケールS1のX軸およびY軸それぞれの長さ(X:5μm,Y:5μm)、および角度(Angle:90)を貼り合わせ画像表示部W10で表示されているスケールS1の付近に表示させる。さらに、表示制御部749は、入力部72の操作内容に応じて、スケールS1のX軸およびY軸の長さや角度を変更して表示してもよい。さらにまた、表示制御部749は、入力部72の操作内容に応じて、スケールS1の表示位置を移動させて表示してもよい。なお、スケールS1は、X軸またはY軸の一方向のみであってもよい。
【0093】
以上説明した本発明の一実施の形態にかかる変形例2によれば、表示制御部749が入力部72を介してスケール表示選択部W15でONスイッチW151が選択された場合、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上に貼り合わせ画像P1を計測するスケールS1を表示するので、スケールS1を用いることで貼り合わせ画像P1の実サイズを測定することができる。この結果、無駄なく貼り合わせ画像P1を作成することができ、貼り合わせ画像P1を作成する作業効率が向上する。
【0094】
(変形例3)
また、本発明の一実施の形態において、入力部72を介してグリッド表示選択部W17を操作することにより、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上にグリッド線(ガイドライン)を表示させることもできる。
【0095】
図7は、本発明の一実施の形態の変形例3にかかる顕微鏡システム1の表示部62が表示する操作画面W1の別の一例を示す図である。
【0096】
図7に示すように、表示制御部749は、入力部72を介してグリッド表示選択部W17でグリッド線の分割数が選択されて設定された場合、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上にグリッド線G1を表示させる。図7に示す状況下では、表示制御部749は、グリッド線G1を3×3で貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上に表示させる。グリッド線G1の分割数の指定種類は、適宜設定することができる、また、入力部72を介してグリッド線G1の数を手動で移動できるようにしてもよい。
【0097】
以上説明した本発明の一実施の形態にかかる変形例3によれば、表示制御部749が入力部72を介してグリッド表示選択部W17で選択されたグリッド線G1の分割数に基づいて、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上で表示させるグリッド線G1を表示させる。これにより、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上でグリッド線G1が表示されることで、ユーザは、貼り合わせ画像P1に撮影画像を貼り合わせる際に貼り合わせの位置決めを容易に行うことができ、貼り合わせ画像P1を作成する作業効率が向上する。
【0098】
(変形例4)
また、本発明の一実施の形態において、入力部72を介して基準位置選択部W14を操作することにより、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上において最初に表示されるライブ位置枠B1の表示位置を変更することもできる。
【0099】
図8は、本発明の一実施の形態の変形例4にかかる顕微鏡システム1の表示部62が表示する操作画面W1の別の一例を示す図である。
【0100】
図8に示すように、表示制御部749は、入力部72を介して基準位置選択部W14で操作された設定された表示位置に応じて、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上におけるライブ位置枠B1の表示位置を表示する。具体的には、図8Aに示すように、表示制御部749は、入力部72を介して基準位置選択部W14で右上が選択されて設定された場合、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上において最初にライブ位置枠B1を表示する表示位置を右上に設定して表示させる。また、図8Bに示すように、表示制御部749は、基準位置選択部W14によって選択された表示位置に応じて、最初に表示するライブ位置枠B1の表示位置を設定して表示させる。なお、表示制御部749は、入力部72の操作に応じてライブ位置枠B1の表示位置を変更して表示させてもよい。
【0101】
以上説明した本発明の一実施の形態にかかる変形例4によれば、表示制御部749が入力部72を介して基準位置選択部W14で操作されて設定された表示位置に応じて、貼り合わせ画像表示部W10の表示領域上におけるライブ位置枠B1の表示位置を表示するので、貼り合わせ画像P1を作成する際の基準位置を指定することができる。この結果、ユーザは、標本試料Sに合わせて貼り合わせる順序を変更することができるので、貼り合わせ画像P1を作成する際の作業効率を向上させることができる。
【0102】
(変形例5)
また、本発明の一実施の形態において、ライブ位置枠B1が貼り合わせ画像P1の表示領域よりも外側に移動したときに、警告することもできる。
【0103】
図9は、本発明の一実施の形態の変形例5にかかる顕微鏡システム1の表示部62が表示する操作画面の別の一例を示す図である。
【0104】
図9に示すように、表示制御部749は、ライブ位置枠B1の表示位置が貼り合わせ画像P1の表示領域よりも外側に表示されている場合において(図9(a))、入力部72を介して撮像装置4の撮影指示信号が入力されたとき、ライブ位置枠B1の表示態様を変更、たとえば「緑」から「赤」に変更することにより、貼り合わせ画像P1の形状が不正になる旨を警告する(図9(b))。なお、表示制御部749は、ライブ位置枠B1の表示態様の変更に替えメッセージ等を表示部62に表示させることにより、貼り合わせ画像P1の形状が不正になる旨を警告するようにしてもよい。また、図9においては、実線を緑で表現し、点線を赤で表現した。
【0105】
以上説明した本発明の一実施の形態の変形例5によれば、表示制御部749が貼り合わせ画像P1の表示領域よりもライブ位置枠B1の表示位置が外側に表示されている場合において(図9(a))、入力部72を介して撮像装置4の撮影指示信号が入力されたとき、ライブ位置枠B1の表示態様を変更する。これにより、ユーザは、貼り合わせ画像P1の形状がいびつになることを直感的に把握することができる。
【0106】
なお、上述した実施の形態では、顕微鏡装置、撮像装置、表示入力部および制御端末を備えた顕微鏡システムを例に説明したが、たとえば標本試料を拡大する対物レンズ、対物レンズを介して標本試料を撮像する撮像機能、および画像を表示する表示機能を備えた撮像装置、たとえばビデオマイクロスコープ等であっても、本発明を適用することができる。
【0107】
また、上述した実施の形態では、顕微鏡装置として正立型顕微鏡装置を例に説明したが、たとえば倒立型顕微鏡装置であっても本発明を適用することができる。さらに、顕微鏡装置を組み込んだライン装置といった各種システムにも、本発明を適用することができる。
【0108】
また、上述した実施の形態では、入力部を介して顕微鏡システムの各種設定を行っていたが、タッチパネルを介して顕微鏡システムの各種設定を行ってもよい。
【0109】
また、上述した実施の形態では、ステージとして電動ステージを例に説明したが、たとえば手動で移動させるマニュアルステージであっても、本発明を適用することができる。
【0110】
また、上述した実施の形態では、表示入力部と制御端末とが別々に構成されていたが、たとえば表示入力部と制御端末とが一体的に形成された携帯型端末であってもよい。
【0111】
また、上述した実施の形態では、ステージ21をモータ212によってZ方向に移動自在としたが、対物レンズ23又は、対物レンズ23を含む観察光学系全体をZ方向に移動自在としてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1 顕微鏡システム
2 顕微鏡装置
3 顕微鏡制御部
4 撮像装置
5 撮像制御部
6 表示入力部
7 制御端末
21 ステージ
22 レボルバ
23 対物レンズ
24 顕微鏡本体部
25 落射照明用光源
41 撮像素子
51 AE処理部
52 AF処理部
61 表示通信部
62 表示部
63 タッチパネル
71 制御通信部
72 入力部
73 記憶部
74 制御部
211 ステージ駆動部
212 モータ
221 マウンタ
222 レボルバ駆動部
241 照明レンズ
242 ハーフミラー
243 ズームレンズ部
243a ズーム光学系
243b ズーム駆動部
244 結像レンズ
731 画像データ記憶部
741 ライブ画像生成部
742 移動量算出部
743 移動量判定部
744 ライブ枠生成部
745 撮影画像生成部
746 貼り合わせ画像生成部
747 周辺画像生成部
748 駆動制御部
749 表示制御部
W1 操作画面
W10 貼り合わせ画像表示部
W11 ライブ画像表示部
W14 基準位置選択部
W15 スケール表示選択部
W16 表示サイズ切替部
W17 グリッド表示選択部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標本試料を載置し、水平方向に移動可能なステージと、
前記ステージに載置された前記標本試料を撮像して該標本試料の画像データを連続して生成する撮像装置と、
前記撮像装置が生成した画像データに対応する画像を表示可能な表示部と、
前記撮像装置が連続して生成した前記画像データから前記表示部に表示させるライブ画像を順次生成するライブ画像生成部と、
前記撮像装置が生成した時間的に連続する前記画像データに基づいて、前記ステージに対する前記撮像装置の観察領域の相対的な移動量を算出する移動量算出部と、
前記移動量算出部が算出した前記移動量に基づいて、前記撮像装置が連続して生成した前記画像データから前記撮像装置の観察領域よりも外縁が広い観察領域を有する貼り合わせ画像データを生成する貼り合わせ画像生成部と、
前記表示部の表示領域において前記撮像装置の観察領域を示すライブ位置枠を生成するライブ枠生成部と、
前記ライブ画像データに対応するライブ画像と前記貼り合わせ画像データに対応する貼り合わせ画像とを異なる前記表示領域にそれぞれ表示させるとともに、前記移動量算出部が算出した前記移動量に基づいて、現在の前記撮像装置の観察領域に対応する前記貼り合わせ画像上の表示位置に前記ライブ位置枠を重畳して前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする顕微鏡システム。
【請求項2】
前記移動量算出部が算出した前記移動量に基づいて、前記表示部が表示する前記ライブ画像の表示領域において該ライブ画像の周辺に位置する前記貼り合わせ画像の領域を切出して周辺画像を生成する周辺画像生成部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記表示部が表示する前記ライブ画像の周辺に前記周辺画像を貼り合わせて前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
【請求項3】
前記移動量算出部が前記移動量を算出することができたか否かを判定する移動量判定部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記移動量判定部によって前記移動量算出部が前記移動量を算出することができなかったと判定された場合、前記表示部に前記移動量が算出することができなかった旨を示す情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記移動量判定部によって前記移動量算出部が前記移動量を算出することができなかったと判定された場合、前記ライブ位置枠の表示態様を変更して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
【請求項5】
前記表示部が表示する前記貼り合わせ画像の表示サイズを切替える指示信号の入力を受け付ける表示サイズ切替部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記表示サイズ切替部から入力される指示信号に応じた前記表示サイズで前記貼り合わせ画像および前記ライブ位置枠をそれぞれ前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の顕微鏡システム。
【請求項6】
前記貼り合わせ画像の実サイズを計測するスケールの表示の有無を選択する指示信号の入力を受け付けるスケール表示選択部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記スケール表示選択部から入力される指示信号に応じて前記スケールを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の顕微鏡システム。
【請求項7】
前記表示部が前記貼り合わせ画像を表示する表示領域上において所定の間隔で形成された格子を示すグリッド線の表示の有無を選択する指示信号の入力を受け付けるグリッド表示選択部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記グリット表示選択部から入力される指示信号に応じて前記グリット線を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の顕微鏡システム。
【請求項8】
前記表示部が前記貼り合わせ画像を表示する表示領域上において前記ライブ位置枠の基準位置を選択する指示信号の入力を受け付ける表示位置選択部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記表示位置選択部から入力される指示信号に応じた基準位置に前記ライブ位置枠を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の顕微鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−72998(P2013−72998A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211628(P2011−211628)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】