説明

風合いに優れたスパンレース不織布の製造方法

【課題】風合いが良好で、かつ実用的な強度を有するスパンレース不織布を提供する。
【解決手段】スパンレース不織布の製造方法であって、(1)セルロール系短繊維群をカード機によって開繊して得たパラレルウェブを、クロスレイヤーにより折り重ねて、目付を50g/m2以下のクロスレイドウエブを得る工程、(2)クロスレイドウエブを有孔支持体に担持させ、該ウエブ側より6MPa以下の高圧水流を施し、該ウエブを構成する短繊維相互間を交絡させる工程、(3)短繊維相互間が交絡してなるウエブに、シリコーン系柔軟剤を付与する工程、を有する風合いに優れたスパンレース不織布の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風合いに優れたスパンレース不織布に関するものである。
【背景技術】
【0002】
使い捨てオムツや生理用ナプキン、パンティライナー等の吸収性物品は、長時間肌に触れる使用上の特性から、装着時の違和感・不快感を低減する工夫が、種々されている。吸水性物品において、肌に直接触れるトップシートには、不織布が多く使用されている。不織布が短繊維不織布の場合、短繊維が化学繊維であると、連続繊維を切断することによって特定の繊維長としていることから、繊維端は鋭利な断面を有している。よって、短繊維の断面が肌に接触した際、不快感を伴うことがある。
【0003】
その対策として、熱ロールによって繊維断面を押さえ込む方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では、繊維断面をならすには繊維の融点近い温度での処理が必要であるため、繊維の一部が溶融・フイルム化しやすく、その箇所での肌への刺激感を誘発することとなる。また、溶融・フィルム化しないように処理条件を制御して生産することは難しい。
【0004】
一方、合成繊維、あるいは天然繊維の柔軟性を向上させる方法として、各種の変性シリコーン系柔軟剤に代表される柔軟剤を付与することが多く用いられている。変成シリコーン樹脂が繊維表面に良くなじみ、摩擦係数を下げる効果があるためで、繊維同士の滑りを良くすることでキシミ感を抑えたり、肌と接触した時の抵抗感を抑えることで、柔軟性の向上を感じることができる。
【特許文献1】特開2003−235896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者等は、不織布の中でも柔軟性の高いと評価されているスパンレース不織布に柔軟剤を適用してみた。しかしながら、スパンレース不織布は、構成繊維同士が交絡によってのみ布の形態を保っているため、柔軟剤を付与すると繊維同士が滑りやすくなることから、交絡が解除され易くなり、強度が著しく低下した。また、生産工程における工程張力に耐えられず破れが発生することもあった。また、吸収性物品のトップシートに使用される不織布は目付が小さいことから、もともと強力が低い傾向にあるため、強度低下の傾向が顕著であった。
【0006】
本発明は、風合いが良好で、かつ実用的な強度を有するスパンレース不織布を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、風合い改良効果をもたらす変成シリコーンを含む柔軟剤を、スパンレース不織布に適用しても、強力低下を起こしにくく実用的な強力を保持させることができないかを検討した結果、繊維が特定の方向に配列したウエブを適用することによって、良好な風合いを有しながら、実用的な強力を保持することができることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明は、スパンレース不織布の製造方法であって、(1)セルロール系短繊維群をカード機によって開繊して得たパラレルウェブを、クロスレイヤーにより折り重ねて、目付を50g/m2以下のクロスレイドウエブを得る工程、(2)クロスレイドウエブを有孔支持体に担持させ、該ウエブ側より6MPa以下の高圧水流を施し、該ウエブを構成する短繊維相互間を交絡させる工程、(3)短繊維相互間が交絡してなるウエブに、シリコーン系柔軟剤を付与する工程、を有することを特徴とする風合いに優れたスパンレース不織布の製造方法を要旨とするものである。
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
本発明は、高圧水流を適用することによって構成繊維同士が交絡することにより不織布形態を保持してなるスパンレース不織布を得るものである。スパンレース不織布は、繊維同士の交絡のみによって不織布形態が保持されたものであるため、繊維間空隙が保持され、嵩高となり、肌触りが良好で柔軟性を有する。
【0011】
スパンレース不織布は、セルロース系短繊維を構成繊維とし、特に好ましくは木綿繊維を構成繊維とする。木綿自体が天然のものであることからアレルゲンとならないことや、繊維端が鋭利な断面でないため肌当たりが滑らかであることから、肌に直接触れる用途に好適な素材である。化学繊維は、連続繊維を得た後に、所定の長さに切断することによって短繊維を得るものであるため、繊維端の切断面は、丸みを帯びず鋭利であることから、繊維端が得られた不織布表面にほぼ垂直に露出した場合、これに触れると皮膚がチクチクと刺激され、また、長時間肌に接触する用途に不織布を適用すると、違和感や不快感が生じる恐れがある。
【0012】
スパンレース不織布に好ましく適用される木綿繊維としては、一般的に入手可能な品種であれば特に問題はない。なお、例えば、デシ綿と呼ばれる6デシテックスを超えるような太繊度の品種を用いるとゴワゴワ感が増加するため、特殊な品種の綿は避けた方がよい。
【0013】
本発明では、まず、(1)セルロール系短繊維群をカード機によって開繊して得たパラレルウェブを、クロスレイヤーにより折り重ねて、目付を50g/m2以下のクロスレイドウエブを得る工程を経る。
【0014】
カード機とは短繊維群を針布で梳る機械である。カード機の入口に絡み合ったセルロース系短繊維群を投入すると、これらの短繊維群が針布で梳られ、カード機の出口から開繊および集積された状態のシート状物が排出される。本発明においては、ローラーカードのドッファから剥ぎ取られたウエブをそのまま排出した状態のパラレルウェブを得、これをクロスレイヤーにより折り重ねて、目付50g/mのクロスレイドウエブを得る。パラレルウエブは、ウエブを構成する繊維が概ね機械方向に配列したものである。クロスレイヤーによって、パラレルウエブを搬送方向(機械方向)に対して交差するように折り重ねることによって得られるクロスレイドウエブは、ウエブを構成する繊維は、機械方向(MD)と機械方向に直行する方向(CD)とのちょうど中間の方向に配列したものである。クロスレイドウエブの繊維配列の比率は、CD:MD=1:0.5〜1.5の範囲にて調整すればよい。
【0015】
本発明に用いられるクロスレイドウエブの目付は50g/m2以下とする。目付の下限は15g/m2程度でよい。目付を50g/m2以下とすることにより、繊維間空隙が大きく、ドレープ性を有し、より柔軟で肌触りの良好なスパンレース不織布を得ることができるためである。目付が大きくなるにつれて、後の高圧水流を施して短繊維相互を交絡させる際、ウエブの内層まで十分に繊維同士が交絡するために高圧水流の圧力を高くする必要がある。高圧水流の圧力が高くなると、繊維同士の交絡は進むが、水流がダイレクトに当たるウエブ表面に存在する繊維同士はより強固に交絡するため、得られた不織布表面は繊維間空隙が小さく、ペーパーライクなものとなる。したがって、本発明では、より柔軟で肌触りの良好なスパンレース不織布を得るために、目付は50g/m2以下とし、目付25g/m2〜40g/m2の範囲のものをより好ましく用いる。
【0016】
本発明では、次いで、(2)クロスレイドウエブを有孔支持体に担持させ、該ウエブ側より6MPa以下の高圧水流を施し、該ウエブを構成する短繊維相互間を交絡させる工程、を経る。
【0017】
得られたクロスレイドウエブは、有孔支持体に担持する。有孔支持体としては、スパンレース不織布の用途に応じて任意のものを採用すればよい。比較的目だった凹凸がなく平滑な表面のスパンレース不織布を得る場合には80〜100メッシュの細目織物からなる有孔支持体を用いればよい。また、表面により際立った凹凸や開孔を付与する場合は、所定の目開きを有する荒目織物(6〜25メッシュ)からなる有孔支持体を用いることが出来る。なお、ここでいうメッシュとは、1インチ当たりの線の和を指し、例えば100メッシュの織物は、1インチ当たり100本の線が存在するものを指す。
【0018】
有孔支持体に担持したクロスレイドウエブには、高圧水流のエネルギーをウエブに効果的に付与するために、ウエブ側すなわち有孔支持体の反対側から施す。
【0019】
高圧水流は、孔径0.05〜2.0mmの噴射孔から6MPa以下の高圧の水を噴射させて得られるものである。高圧水流は、クロスレイドウエブに1回ないし複数回以上施される。この高圧水流が、有孔支持体に担持されたクロスレイドウエブに衝突すると、高圧水流のエネルギーが該ウエブを構成する繊維を運動させるエネルギーとなり、短繊維相互間を交絡させるのである。そして、該ウエブに衝突した後には、有孔支持体の孔から下方へ水が排出されるのである。水流の圧力は、6MPa以下とすることにより、繊維関空隙を良好に保ってドレープ性を有した柔軟なスパンレース不織布を得ることができる。なお、水流の圧力は6MPa以下で、クロスレイドウエブの目付や処理回数等に応じて適宜選択すればよいが、例えば、クロスレイドウエブの目付が30〜50g/m2のものには、4〜6MPa程度の高圧水流を施すことが好ましく、目付が15〜30g/m2のものには、1.5〜4MPa程度の高圧水流を施すことが好ましい。
【0020】
高圧水流を施した後のウエブは水を含んでいるため、脱水装置を用いて過剰な水分を除去した後、熱風乾燥機等を通して残余の水分を蒸発除去するとよい。なお、次工程である柔軟剤の付与工程へ、このように一旦乾燥工程を経て水分を除去したウェブを搬送してもよいが、水を含んだ状態のウエブを搬送して柔軟剤付与してもよい。水流交絡−柔軟剤付与−乾燥とのオンラインにて行うと効率よく生産できる。
【0021】
本発明では、次いで、(3)短繊維相互間が交絡してなるウエブに、シリコーン系柔軟剤を付与する工程、を経ることによりスパンレース不織布を得る。
【0022】
シリコーン系柔軟剤を付与にあたって、シリコーン系柔軟剤としては、汎用のシリコーン樹脂エマルションの形態としたシリコーン系柔軟剤溶液を用いればよい。また、付与方法としては、交絡してなるウエブをシリコーン系柔軟剤溶液に含浸する方法、コーティングする方法(ロールコーター、グラビアコーター、ダイ法)、噴霧する方法により行うとよい。柔軟剤溶液の溶液粘度に応じて、付与方法を適宜選択するとよい。
【0023】
適用するシリコーン系柔軟剤溶液には、他の機能を付与すべく、例えばヒアルロン酸、アロエ、シルクプロテイン等の成分が1種もしくは複数種類、混合したものを用いてもよい。また、シリコーン系柔軟剤に含まれるシリコーンとしては、柔軟性が良好となるために変性された変性シリコーンであることが好ましい。また、シリコーン系柔軟剤は、親水性のものであっても疎水性のものであってもよく、スパンレース不織布の用途に応じて適宜選択すればよい。
【0024】
シリコーン樹脂の付着量は、スパンレース不織布中にシリコーン樹脂を少なくとも0.1質量%付着させることにより、柔軟性がより向上する。
【0025】
シリコーン系柔軟剤溶液を付与したウエブは、乾燥工程を経て、スパンレース不織布を得ることができる。
【0026】
本発明のスパンレース不織布は、シリコーン樹脂が付与されることによって格別の柔軟性を付与されたものであり、また、クロスレイドウエブを採用することによって、実用的な強度も有している。通常、繊維布帛にシリコーン系柔軟剤を付与すると、繊維同士の摩擦が小さくなって、布帛として柔軟性が向上する。繊維同士が交絡することによってのみ形態保持しているスパンレース不織布に、シリコーン系柔軟剤を適用すると、繊維同士の摩擦が小さくなることから、繊維同士の絡みが解かれやすく機械的強度が保持できない。本発明では、その理由の定かではないが、クロスレイドウェブを採用したスパンレース不織布にシリコーン系柔軟剤を適用することによって、柔軟性が良好でありながら、実用的な機械的強度をも有するスパンレース不織布を得ることができたものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明のスパンレース不織布の製造方法では、クロスレイドウエブを採用してシリコーン系柔軟剤を適用することにより、格別の柔軟性を付与すると同時に、実用的な機械強度を保持させたスパンレース不織布を提供することができる。
【0028】
本発明のスパンレース不織布の製造方法により得られたスパンレース不織布は、特に身体に装着する製品や、肌に直接触れる製品(オムツやナプキン等の吸収性物品、使い捨て肌着、シーツや枕カバー等の寝具等)に好適に用いることができる。
【実施例】
【0029】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例の各種物性値は以下の方法により測定した。
(1)目付(g/m2):タテ10cm×ヨコ10cmの試料片を10点作成し、標準状態の各試料片の質量(g)を秤量し、得られた値の平均値を単位面積当たりに換算して、目付(g/m2)とした。
【0030】
(2)不織布の厚み(mm):JIS L 1906に従い、20gf/cm2の荷重で測定した。
【0031】
(3)引張強度(N/5cm):JIS−L−1906(2000年)Aに記載の方法に準じて測定した。すなわち、試料巾5cmの短冊状試料片を準備し、定速伸張型引張試験機(東洋ボールドウィン社製 テンシロン 型式:UTM−4−100)を用いて、試料片をチャック間距離10cm、引張速度10m/分で伸張し、各試料片の破断したときの荷重を、引張強力とした。
【0032】
(4)風合い
10人のパネラーに、官能検査にて下記項目について評価を行った。
<柔軟性>
柔軟剤を付与した不織布について風合いを確認し、三段階にて評価した。
◎:8人以上が良いと判断
○:6〜7人が良いと判断
×:1〜5人が良いと判断
<風合い変化>
柔軟剤を付与前と付与後の不織布について風合いを確認し、三段階にて評価した。
◎:8人以上が付与後の不織布の方が風合い良好と判断
○:6〜7人が付与後の不織布の方が風合い良好と判断
×:1〜5人が付与後の不織布の方が風合い良好と判断
【0033】
実施例1
木綿繊維(平均繊維長:25mm 繊度:1.7デシテックス)を準備した。この木綿繊維をパラレルカード機に通しパラレルウエブを作成し、次いで、得られたパラレルウエブをクロスレイヤーにて主に機械方向と直行する方向に繊維が配列するよう交差して折り畳み、目付40g/m2のクロスレイドウエブを得た。
【0034】
得られたクロスレイドウエブを100メッシュの多孔性支持体に担持してウエブ側より圧力5.5MPaの高圧水流を3回施し、次いで、ウエブを反転させて、さらに圧力5.5MPaの高圧水流を3回施した。
【0035】
次いで、繊維同士交絡したウエブを、脱水装置にて余剰水分を除去し、乾燥機を通して乾燥し、水分を除去したスパンレース不織布を得た。柔軟剤付与前の不織布は、ブランクの不織布とした。
【0036】
得られたブランクの不織布を変性シリコーン系柔軟剤溶液(洛東化成工業株式会社製 商品名「URD−SLIK(シルクプロテイン)」)の浴中を通過させ、柔軟剤溶液を浸透・吸収させた後、絞りロールで絞って、変性シリコーンが最終的に得られるスパンレース不織布に対して0.1%付着するようにして、乾燥機を通して乾燥し、柔軟剤を付与した実施例1のスパンレース不織布を得た。
【0037】
実施例2
クロスレイドウエブの目付を30g/m2としたこと以外は、実施例1と同様にして、ブランクの不織布と、柔軟剤を付与した実施例2のスパンレース不織布を得た。
【0038】
比較例1
実施例1において、実施例1で準備した木綿繊維を用い、パラレルカード機に通して目付30g/m2のパラレルウエブを作成し、このパラレルウエブに高圧水流を施したこと以外は、実施例1と同様にして、ブランクの不織布と、柔軟剤を付与した比較例1のスパンレース不織布を得た。
【0039】
比較例2
実施例1において、実施例1で準備した木綿繊維を用い、ランダムカード機に通して目付30g/m2のランダムウエブを作成し、このランダムウエブに高圧水流を施したこと以外は、実施例1と同様にして、ブランクの不織布と、柔軟剤を付与した比較例2のスパンレース不織布を得た。
【0040】
比較例3
比較例1において、高圧水流の圧力を8.3MPaとした以外は、比較例1と同様にして、ブランクの不織布と、柔軟剤を付与した比較例3のスパンレース不織布を得た。
【0041】
実施例1、2、比較例1〜3の柔軟剤を付与したスパンレース不織布の評価結果を表1に示した。また、引張強力の値については、目付100g/m2換算した際の強力(NSM強力)も算出した。さらに、柔軟剤を付与する前のスパンレース不織布と柔軟剤を付与した後の強力比を、柔軟剤付与したスパンレース不織布の引張強力の値を付与前のブランクの不織布の引張強力の値で除して100を乗じた値を強力保持率(%)として算出した。
【0042】
【表1】



表1から明らかなように、実施例1、2のスパンレース不織布は、柔軟剤が付与されることで、格段に風合いが改良されたものであった。また、柔軟剤が付与されていながらも、実用な機械的強力を有するものであった。
【0043】
比較例1、2は、クロスレイドウエブを採用していないものであって、柔軟剤を付与したスパンレース不織布は、強力が小さく実用的なものではなかった。
【0044】
比較例3は、実用的な強度は有するものの、高圧水流の水圧が高かったため、風合いがペーパーライクであり、柔軟剤の効果が得られなかった。
【0045】
なお、実施例2のスパンレース不織布において、機械方向に対して+45°の方向および−45°の方向を長さ方向として試料を採取して引張強力を測定したが、測定結果は、ブランクの不織布の+45°方向の引張強力が25N/5cm幅、−45°方向の引張強力が28N/5cm幅、柔軟剤付与のスパンレース不織布の+45°方向の引張強力が27N/5cm幅、−45°方向の引張強力が23N/5cm幅であり、強力保持率は+45°方向が110%、−45°方向が82%であり、本発明のスパンレース不織布は、MD方向、CD方向、さらに斜め方向についても強力保持率が高く、実用的な強度を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパンレース不織布の製造方法であって、(1)セルロール系短繊維群をカード機によって開繊して得たパラレルウェブを、クロスレイヤーにより折り重ねて、目付を50g/m2以下のクロスレイドウエブを得る工程、(2)クロスレイドウエブを有孔支持体に担持させ、該ウエブ側より6MPa以下の高圧水流を施し、該ウエブを構成する短繊維相互間を交絡させる工程、(3)短繊維相互間が交絡してなるウエブに、シリコーン系柔軟剤を付与する工程、を有することを特徴とする風合いに優れたスパンレース不織布の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法により得られた風合いに優れたスパンレース不織布。
【請求項3】
請求項2記載のスパンレース不織布において、シリコーン樹脂が少なくとも0.1質量%付着していることを特徴とする請求項1記載の風合いに優れたスパンレース不織布。


【公開番号】特開2010−144281(P2010−144281A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−322438(P2008−322438)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(000004503)ユニチカ株式会社 (1,214)
【Fターム(参考)】