説明

飲料を調製するためのパッド、複数のパッドを含む容器、飲料を調製する装置及び方法

本発明は、消費に適した飲料を調製するための抽出可能な製品を含むパッド2であって、当該パッドには、第1のカバー3と、当該第1のカバーに取り付けられている第2のカバーと、前記抽出可能な製品を収容する内部チャンバーとが設けられており、当該パッドは、大気圧よりも大きな圧力を有する流体の流れの中で前記飲料を調製する装置用に意図され、前記第1のカバーは、前記抽出可能な製品と相互作用するように前記流体を前記内部チャンバー内へ導くためのものであり、前記第2のカバーは、前記飲料が前記内部チャンバーから離れるように導くためのものであり、前記第1のカバーは部分的に透明な材料4を含む、パッド2に関する。本発明は、飲料を調製する装置、容器、方法、及びパッドを作製する方法に更に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費に適した飲料を調製するための抽出可能な製品を含むパッドであって、当該パッドには、第1のカバーと、当該第1のカバーに取り付けられている第2のカバーと、前記抽出可能な製品を収容するように前記第1のカバーと前記第2のカバーとの間に形成されている内部チャンバーとが設けられており、当該パッドは、前記飲料を調製するように構成されている装置に、大気圧よりも大きい圧力を有する流体の流れを遮るために受け入れられるよう意図され、前記第1のカバーは、前記飲料を調製するために前記抽出可能な製品と相互作用するように前記流体を前記内部チャンバー内へ導くよう意図され、前記第2のカバーは、前記飲料が前記内部チャンバーから離れるように導くよう意図される、パッドに関する。
【0002】
本発明は、パッドを含む容器に更に関する。
【0003】
本発明はまた、飲料を調製する装置及び方法に更に関する。
【0004】
本発明はまた、抽出可能な製品を含むパッドを作製する方法に更に関する。
【背景技術】
【0005】
導入段落に記載されているようなパッドの実施の形態が特許文献1から既知である。この既知のパッドは、従来のろ紙で共に作製される上側シート及び下側シートによって形成されている内部チャンバー内に収容されている挽いたコーヒーを含む。ろ紙の上側シートは、パッドの周縁部に沿って実質的に延びる円周線に沿ってろ紙の下側シートに取り付けられている。上側シート及び下側シートは合わせてシールされて実質的に密封されたシール接合部を形成する。
【0006】
外側層のろ紙が、抽出可能な製品を収容している内部チャンバーの視察を実質的に妨げることがこの既知のパッドの欠点である。これは、特に挽いたコーヒー等の天然の高品質製品から飲料を調製する場合に、ユーザーの満足度を低下させる可能性がある。より詳細には、ユーザーは、既知のパッドを、人工的な、すなわち操作された製品を含む物品として有害と感じる可能性があり、これは、そのようなパッドを使用する気を減じること、及び/又はそのようなパッドを用いてコーヒー等の飲料を調製している間の満足度の低下につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0071869号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
コーヒー等の消費に適した飲料を調製するための改良されたパッドを提供することが本発明の1つの目的である。コーヒー等の消費に適した飲料を調製するための代替的なパッドを提供することが本発明の更なる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このために、本発明によるパッドは、消費に適した飲料を調製するための抽出可能な製品を含み、該パッドには、第1のカバーと、該第1のカバーに取り付けられている第2のカバーと、前記抽出可能な製品を収容するように前記第1のカバーと前記第2のカバーとの間に形成されている内部チャンバーとが設けられており、当該パッドは、前記飲料を調製するように構成されている装置に、大気圧よりも大きい圧力を有する流体の流れを遮るために受け入れられるよう意図され、前記第1のカバーは、前記飲料を調製するために前記抽出可能な製品と相互作用するように前記流体を前記内部チャンバー内へ導くよう意図され、前記第2のカバーは、前記飲料が前記内部チャンバーから離れるように導くよう意図され、前記第1のカバーは、前記抽出可能な製品の目視確認を可能にする部分的に透明な材料を含む。
【0010】
好ましくは、前記部分的に透明な材料は、可視光に対して少なくとも約40%の透明度を有する。「部分的に透明な」という用語は、前記内部チャンバーに収容されている前記抽出可能な製品の目による確認を可能にするほど十分な透明度として理解すべきであることが分かるであろう。ろ紙で作製される既知のパッドは、前記抽出可能な製品の目視確認を可能とはしないことが更に分かるであろう。より好ましくは、前記部分的に透明な材料は、可視光に対して少なくとも50%、70%透明であり、又は更には少なくとも90%透明である。しかし、前記パッドに収容されている前記抽出可能な製品の目視確認を可能にするためには10%、20%、30%又は40%の透明度で十分である場合もある。透明度が増したそのようなパッドは、収容されている製品の目視確認を可能にするため有利であり、このことはパッドの使いやすさを全体的に改善することができる。
【0011】
透明度は、サンプル(すなわち前記第1のカバー)を横断する光線の特徴として表すことができ、以下の式によって与えられることが更に理解される。
j=w−s
式中、jは透明度であり、
wは、サンプルの真下に白色板が設けられている場合のサンプルの反射係数であり、
sは、サンプルの下に黒色板が設けられている場合のサンプルの反射係数である。
【0012】
好ましいw及びsは、ビームスポットが1cmより小さい断面を有する白色光源について狭い束の幾何学的形状で測定される。透明度を測定する実験に関する更なる詳細は、図8を参照して説明する。
【0013】
更に有利な実施の形態では、前記第1のカバーは前記第2のカバーとは異なる透明度を有することができる。例えば、前記第1のカバーは前記第2のカバーよりも10%高い透明度を有することができる。代替的には、前記第1のカバーは、前記第2のカバーよりも20%、30%、40%、50%、70%、80%又は90%高い透明度を有することができる。
【0014】
前記部分的に透明な材料は、メッシュ、好ましくはナイロンメッシュに関するものとすることができる。前記第1のカバーにはメッシュ状材料を用いることが有利であると分かっており、その理由は、そのような材料によってユーザーが使用前に前記抽出可能な製品を目で確かめることが可能となり、またメッシュは製造が比較的安価であるためである。
【0015】
代替的には、前記部分的に透明な材料は、繊維ベースの不織材料又は連続フィラメントベースの不織材料に関するものとすることができる。
【0016】
例えば欧州特許第0766755号等から既知である繊維ベースの不織材料は、パッドの少なくとも第1のカバーを形成するために改善された材料を提供することが見出されている。第1のカバーは通常、パッドの上面、すなわち、飲料を調製するためにパッドを取り扱う間及びパッドを装置に設置する間にユーザーによって観察される面に位置することが理解される。
【0017】
繊維ベースの材料、例えばリヨセル繊維を含む材料が実質的に透明であることによって、ユーザーは、前記パッドの前記内部チャンバーを視察して、自身が調製しようとしている飲料が良質の製品から作られることを自身で確実にする機会を得る。加えて、そのようにすることによって、ユーザーは、最初の高品質製品が劣化していないか否かを目視確認することが可能である。
【0018】
前記第2のカバーの材料は前記第1のカバーの材料とは異なることが可能である。例えば、従来のろ紙を前記第2のカバーに用いることができる。代替的には、前記第1のカバーに用いられる繊維材料は、前記第2のカバーに用いられる材料と構造、化学組成及び厚さが同じであることが可能である。しかし、前記第2のカバーの材料を前記第1のカバーに用いられる材料よりも厚く選択することが有利であることが見出されており、その理由は、前記飲料を調製する従来の装置の動作の詳細に起因して、前記第2のカバーが使用時に前記第1のカバーよりも大きい程度まで変形されるようになっているためである。
【0019】
概して、前記パッドは、挽いたコーヒーを収容するように、かつ、1バールから20バール、好ましくは1バールから2バールの圧力が与えられた適した流体を用いて動作可能である従来のコーヒー装置に位置決めされるよう意図される。また、前記装置は、前記流体に約1バール又は正確に1バールの圧力を与えるように構成することができることが理解される。しかし、ティー、ココア、又はクリーム入りコーヒー、カプチーノのような混合物等の他の抽出物も本発明の前記パッドを用いて調製することができることが理解される。
【0020】
本発明による前記パッドの特定の実施の形態では、前記第1のカバーの厚さは約18g/mであり、前記第2のカバーの厚さは約30g/mである。
【0021】
前記パッドが繊維ベースの不織材料から提供される場合、パッドは、当該技術分野から既知である前記パッドよりも改善されたコーヒー貯蔵用の区画を提供することが更に見出されているが、この理由は、本発明による前記パッドでは、挽いたコーヒーが、ろ紙から形成されたパッドと比較してより長い間、実質的に新鮮な状態のままであるためである。これは、前記繊維ベースの不織材料の繊維が挽いたコーヒーからあまり油を吸収せず、これによりそのようなパッドに貯蔵されているコーヒーの酸化の低減につながることによって、少なくとも部分的に説明することができる。
【0022】
本発明による前記パッドの更なる実施の形態では、前記繊維ベースの不織材料は、繊維のコア領域に配置される第1の成分と前記コア領域を中心としたシェルに配置される第2の成分とを有する2成分(バイコンポネント)繊維を含む。
【0023】
2成分繊維は、リヨセルのような従来の繊維よりも機械的により強いものとすることができることが見出されている。加えて、前記2成分繊維の材料を目的に合わせて選択することによって、前記パッドの特性、特に当該パッドに収容される前記抽出可能な製品の保存に関する特性を更に改善することができる。
【0024】
前記2成分繊維の前記第1の成分がポリエステルであり、前記2成分繊維の前記第2の成分がポリエチレンである場合、そのような繊維の油吸収が更に低減されることが見出されている。コーヒーの味特性の劣化速度はパッド材料に吸収される油の量と相関するため、そのような実質的に非吸収性の2成分繊維材料が有利である。
【0025】
断面が増大しているそのような繊維は、そのようなパッドが形状保持に関して改善された特性を有することができるため、有利であろうことが分かっている。しかし、本発明による前記パッドは、ペレット形の、実質的に平坦な可撓性の物品に好適に関連することができることが理解される。しかし、用途によっては、例えば1つ又は複数の内部チャンバーを有するパッドの場合、当該パッドの下側部分を予め成形することができる。例えば前記パッドの前記下側部分はカップ形とすることができる。この場合、増大した繊維断面を有する繊維ベースの材料から提供される下側カバーが有利であろう。
【0026】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記繊維ベースの不織材料は約20%のセルロースを含む。
【0027】
例えば、適した繊維ベースの材料は、約20%のセルロース及び約80%の合成材料を含むことができる。概して、セルロースの代わりに、ブタの毛、ポリエチレン、わら、イラクサ、亜麻、サイザル麻等のような他の材料を用いることができることが理解される。
【0028】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記繊維ベースの不織材料の繊維は非漂白である。
【0029】
繊維に特定の外観を生じさせることによって、ユーザーによる前記パッド全体の感じ方を改善することができることが見出されている。例えば、繊維の色、光沢又は不透明度を調整することによって前記パッドの全体的な感じ方を改善することが可能である。特に、前記パッドの色調整は、適した繊維ベースの材料の作製時の漂白ステップを回避することによって達成することができる。その結果、前記パッドは、天然の製品に通常は関連する僅かに黄色を帯びているか又は僅かに茶色を帯びているものとすることができる。加えて、漂白ステップを回避することによって、環境への悪影響が回避される。
【0030】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーは、前記流体又は前記飲料の化学特性を変える添加物を含む。
【0031】
水等の前記流体又はコーヒー等の前記飲料の化学特性を改善するために前記パッドを用いることが特に有利であることが見出されている。例えば、以下、味の特性、pH特性又はパッド材料自体の疎水性のうちのいずれか1つを改善するために、少なくとも前記第1のカバーの表面に適した化学添加物を与えることが可能である。結果として生じる飲料の味を好適に変化及び/又は改善するには、前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーは、乾燥コーヒー抽出物、砂糖、更なる香料、又は酒のような添加物を含むことができる。pHを変更するには、前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーは、前記パッドが市販されることになる地理的地域に応じて、適した塩基又は酸を含むことができる。その結果、様々な場所に到着したときに水質が変化していても、調製された飲料の味が劣化しない。そのような特性は、様々な地理的地域にわたって分布しているレストラン、カフェ又は他の施設にとって特に有利であろう。
【0032】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記第1のカバー及び前記第2のカバーの少なくとも一方の外面は、所定の高さ形状を有する。
【0033】
前記パッドの前記カバーの少なくとも一方の前記高さ形状が周期的なパターンを有する場合、そのような表面は極めて柔らかいものとして知覚されるであろうことが見出されており、これはユーザーが前記パッドを取り扱うときの満足度を改善する。
【0034】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記第1のカバー及び前記第2のカバーの少なくとも一方の材料は、使用前に、微視的な量の前記抽出可能な製品を前記内部チャンバーの外側へ移すことが可能なエリアを含む。
【0035】
前記パッドを、前記抽出可能な製品に対して完全には密封性でないように配置することが有利であろうことが見出されている。特に、前記抽出可能な製品が挽いたコーヒーである場合、挽いたコーヒーの微量の微視的な微粒子が貯蔵時に前記パッドからこぼれ落ちる(escape)ことができることが有利であろう。その結果、前記パッドを中心としたエリアにおいて、好ましい芳香が生じる。より詳細には、前記パッドが密封容器に貯蔵されるよう意図される場合、ユーザーは、前記パッドの取扱い時にコーヒー等の前記抽出可能な製品をその場で楽しむことができる。加えて、ユーザーは、自身が調製しようとしている飲料がコーヒー又はティー等の天然の高品質の抽出可能な製品から作られることを確信しているため、特別な享受状態になることができる。
【0036】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記材料は、当該材料の表面積にわたって実質的に均一に分散している微小孔を含む。
【0037】
使用前に微視的な量の前記抽出可能な製品を放出する所定のエリアを含むように第1の開口及び/又は第2の開口を有する前記材料を提供することが可能であるが、前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーの前記材料に、該第1のカバー及び/又は該第2のカバーの表面積にわたって実質的に均一に分散している適した孔を設けることが有利である。例えば、前記繊維ベースの不織材料を準備する技術的なステップを、そのような材料の密度を低減するように好適に適合させることができる。その結果、前記抽出可能な製品の微粒子を放出する固有の微小孔を設けることができる。
【0038】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記第1のカバー及び前記第2のカバーの少なくとも一方は生物分解性である。
【0039】
生物分解性パッドを提供することは、そのようなパッドが容易に使用されることができるため、有利であることが見出されている。例えば、前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーは、トウモロコシから得られるポリエチレンのような再生可能資源から少なくとも部分的に作製することができる。その結果、十分に生物学的な製品の環境要件を満たすパッドが提供される。
【0040】
本発明の更なる態様によると、上記に関して説明したような第1のカバー及び第2のカバーを含むパッドであって、前記第1のカバーは、使用時に流体を遮るように意図される領域に設けられる予め作製された開口を含むパッドが提供される。
【0041】
適したセットの微視的な開口を前記第1のカバーに設けることは、前記流体がそのような開口を介して前記内部チャンバーへより迅速に浸透することができるため、有利であることが見出されている。その結果、前記流体の第1の部分が、前記第1の開口の材料を介して浸透する前記流体のバルクよりも幾らかほんの1秒の何分の1か早く前記内部チャンバーに到達することができる。これは、前記流体の前記第1の部分による前記抽出可能な製品の事前の調整につながることができる。そのような事前の調整の結果として、味の特徴、例えば調製される飲料の濃さを改善することができる。その結果、そのようなパッドは、同じ濃さの飲料を提供するためにより少ない抽出可能な製品しか含まなくて済み、これは大量生産の観点から有利であろう。
【0042】
上記において説明したような開口が設けられている前記第1のカバーは、前記繊維ベースの不織材料から、又は従来のろ紙を含む任意の他の適した材料から実現することができることが理解される。
【0043】
本発明による前記パッドのまた更なる実施の形態では、前記第1のカバーは前記領域に箔を含み、前記開口は当該箔に穿孔によって設けられる。
【0044】
前記第1のカバーに適した箔を設けることが有利であることが分かっており、前記開口は、例えば冷間針穿孔(cold needle perforation)というそれ自体が既知の方法を用いて穿孔することができる。
【0045】
本発明による容器が、上記に関して説明したような複数のパッドを含む。
【0046】
前記容器の特定の実施の形態では、各パッドには、当該パッドによって前記抽出可能な製品の味の維持を改善するために、個々の包装材料、例えば箔等が設けられている。
【0047】
本発明の更なる態様による装置が、上記に記載のようなパッドと、当該パッドを収容する受け部と、加圧流体を前記パッドへ導く第1の部分及び前記飲料を前記がパッドから離れるように導く第2の部分を有する流体導管とを備える。
【0048】
本発明による装置は、好ましくは、例えば1バールから20バールの範囲、好ましくは1バールから2バールの範囲の大気圧よりも大きい圧力を有する流体を用いて動作可能である。
【0049】
本発明のまた更なる態様による飲料を調製する方法が、
上記に記載のようなパッドを、当該パッドを収容する受け部と、加圧流体を前記パッドに導く第1の部分及び前記飲料が前記パッドから離れるように導く第2の部分を有する流体導管とを備える装置に配置するステップと、
前記加圧流体を前記流体導管の前記第1の部分を介して前記パッドに供給するステップと、
前記導管の前記第2の部分からの前記飲料を器に受け取るステップと、
を含む。
【0050】
本発明によると、第1のカバーと第2のカバーとの間の内部チャンバーに収容されている、消費に適した飲料を調製するための抽出可能な製品を含むパッドを作製する方法であって、前記パッドは、前記飲料を調製するように構成されている装置に、大気圧よりも大きい圧力を有する流体の流れを遮るように受け入れられるよう意図される、当該方法は、
第1のカバーを準備するステップと、
前記第1のカバーに取り付けられる第2のカバーを準備するステップと、
前記抽出可能な製品を、前記第1のカバーと前記第2のカバーとの間に形成されている前記内部チャンバー内に設けるステップであって、前記第1のカバーは、前記飲料を調製するために前記抽出可能な製品と相互作用するように前記流体を前記内部チャンバー内へ導くよう意図され、前記第2のカバーは、前記飲料が前記内部チャンバーから離れるように導くよう意図される、設けるステップと、
を含み、当該方法は、
前記第1のカバー用に、前記抽出可能な製品の目視確認を可能にする部分的に透明な材料を選択するステップを更に含む、方法。
【0051】
好ましくは、前記部分的に透明な材料は可視光に対して少なくとも40%の透明度を有する。より好ましくは、前記部分的に透明な材料は可視光に対して少なくとも50%透明であるか、又は更には少なくとも70%透明である。本発明による前記方法の更なる有利な実施の形態は、上記に関して説明したような前記パッドを作製する適したステップを含む。
【0052】
本発明のこれら及び他の態様は、同様の参照符号が同様の要素を指す図面を参照してより詳細に説明される。図面は例示目的で示されており、添付の特許請求の範囲を限定するために用いられることはないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1a】本発明の一態様によるパッドの一実施形態を概略的に示す図である。
【図1b】本発明の更なる態様によるパッドの更なる実施形態を概略的に示す図である。
【図2】本発明の一態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す図である。
【図3】本発明のまた更なる態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す図である。
【図4】本発明のまた更なる態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す図である。
【図5】本発明のまた更なる態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す図である。
【図6】本発明の更なる態様による容器の一実施形態を概略的に示す図である。
【図7】本発明の更なる態様による装置の一実施形態を概略的に示す図である。
【図8】カバーサンプルの透明度を測定する実験の一実施形態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1aは、本発明の一態様によるパッドの一実施形態を概略的に示す。図1aは、本発明によるパッド2の上面の図を概略的に示す。パッド2は挽いたコーヒーを収容するために用いることができる。パッド2の上面図は、シール線5によって底部カバー(図示せず)にシールされている上部カバー3を示す。パッド2は円形の構造体として図示されているが、矩形又は正方形の形状のような他の幾何学的形状が考えられることが理解される。シール線5は、上部カバー3の外縁から適した距離を置いたパッド2の円周付近に設けられている。
【0055】
本発明の一態様によると、少なくとも上部カバー、すなわちパッドの取扱い時にユーザーが見るよう意図されるパッドの面は、繊維ベースの不織材料から作製される。繊維4は、リヨセル繊維、ブタの毛、合成繊維、均一又は非均一な繊維、特に二成分繊維、わら、イラクサ、亜麻、サイザル麻等に関連するものとすることができる。
【0056】
好ましくは、繊維ベースの不織材料の密度は約18g/mであり、厚さは1ミリメートルの何分の1かである。その結果、少なくとも一方の外側カバーが透明であるパッドが提供される。好ましくは、上部カバーは、ユーザーがパッドを取り扱うときにこの面を見るため、透明である。より好ましくは、繊維ベースの不織材料は、熱湯又は蒸気のような適した流体が、適した抽出可能な製品が収容されているパッドの内部チャンバーに浸透するときに用いられる表面としてはたらく。
【0057】
図1bは、本発明の更なる態様によるパッドの更なる実施形態を概略的に示す。本実施形態では、少なくとも上部カバー13がメッシュを含むパッド12が示されている。好ましくは、メッシュにはナイロンメッシュが選択されるが、その理由は、ナイロンメッシュが熱湯及び/又は蒸気との相互作用下で化学的に不活性であり、他方では少なくとも外部張力の印加に関して頑丈であるためである。パッド12の一部の拡大図である細部15は、パッド12の内部に存在する抽出可能な製品を上部カバーのメッシュを介して容易に見ることができることを概略的に図示している。パッド12は、この場合も同様にパッド12の円周付近に設けることができるシール線14を含むことができる。
【0058】
メッシュは、抽出可能な製品の微視的な微粒子が使用前にパッドの内部チャンバーからこぼれ落ちることができるため、更なる利点を有することができることが見出されている。例えば、パッド12が挽いたコーヒーを収容するために用いられる場合、ごく僅かなコーヒー粒子がパッド12の外面上に見られることがある。そのため、抽出可能な製品、例えばコーヒーを表す特徴的な芳香が、パッド12がある領域に広がる。これは、そのような特徴的な芳香によって、パッド12を取り扱うユーザーに更なるポジティブな刺激が与えられ、これがパッド12に関するユーザーの満足度の改善につながるため、有利であることが分かるであろう。
【0059】
図2は、本発明のまた更なる態様によるパッドの更なる実施形態を概略的に示す。本実施形態では、カバー21の少なくとも一部がパッド20に流入する流体Fの化学特性又は化学組成を変えるよう意図される添加物24を有して構成されている、パッド20が提供される。添加物24はカバー21上の連続的なエリアとして概略的に示されているが、カバー21の材料に添加物を含浸させるか、又は同じか若しくは異なる添加物を有することができる複数の別個のエリアを設けることが可能であることが理解される。カバー21に提供することができる、考えられ得る有利な添加物には以下のものがある:味覚変化剤、pH調節剤及び/又はスカベンジャー。味覚変化剤は、乾燥コーヒー抽出物のような同様の物質、又は砂糖、ミルク、酒、香料等のような同様でない物質に関するものとすることができる。pH調節剤は、好ましくはパッド20が市販される地理的地域に応じて塩基又は酸のいずれかに関するものとすることができる。そのため、コーヒーのような抽出可能な製品の質を、様々な地理的地域に存在する水質とは無関係にすることができる。適したスカベンジャーの一実施形態は、抗酸化剤又は脱水剤(water scavenger)に関するものとすることができ、この理由は、パッド材料へのそのような成分の添加によってパッド内の抽出可能な製品の保存が改善されることが見出されているためである。
【0060】
使用時には、パッド20は、飲料を調製する適した装置、例えば図7を参照して説明されるような装置に位置決めされる。適した流体F、例えば熱湯又は蒸気が添加物24と相互作用してからパッドの内部チャンバー(図示せず)に流れ込むことができる。その結果、流体の化学特性を、抽出プロセスの開始前に改質することができ、これは、飲料の質の改善につながることができる。代替的に又は付加的に、流体の味は、流体を抽出可能な製品と相互作用させる前に改質することができる。
【0061】
添加物24は、パッドの内部チャンバーを環境からシールするためにパッドの一方又は両方の外面に設けることができることが更に理解される。そのような添加物は、飲料の性質に関する悪影響を有することなく流体Fに溶解するよう意図される。
【0062】
図3は、本発明のまた更なる態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す。本実施形態によると、断面で示されるパッド30が、突起32aを示す調節された高さ形状が設けられている第1のカバー32を備える。第1のカバー32は、パッド30の内部チャンバー35に収容されている抽出可能な製品を用いて飲料を調製するために流体Fを受け入れるよう意図される上部カバーに関するものとすることができる。底部カバー33は、実質的に平坦なろ紙若しくは実質的に平坦な繊維ベースの不織材料、又は調製された飲料Bがパッド30の内部チャンバー35から離れるように移すことが可能な任意の他の適した材料から実現することができる。底部カバー33は、パッド30の周囲に沿って機能することができるシール線38aを用いて上部カバー32にシールすることができる。パッド30の周縁部に配置されているエリア36a、36bは、上部カバー32が底部カバー33と当接するように、無視できるほど小さい寸法を有することができることが理解される。
【0063】
突起32aを用いた高さ形状の結果、ユーザーは、パッドの表面を極めて柔らかいものとして感じることができ、これはパッドの取扱い時にユーザーの満足度を改善することができる。
【0064】
図4は、本発明のまた更なる態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す。この特定の実施形態では、パッド40には、微視的な孔44が設けられており、当該微視的な孔44は、パッド40の第1の(上部)カバー41及び第2の(底部)カバー42の少なくとも一方の表面に沿って均一に分散しているものとすることができる。パッドの内部チャンバー(図示せず)に収容されているコーヒー等の抽出可能な製品が微視的な粒子Cである結果として、内部チャンバーからこぼれ落ちて、パッド40の外面、例えば上部カバー41上に好適に存在することができる。
【0065】
これは、ユーザーが抽出可能な製品を目で確かめることか可能となることに次いで、ユーザーがパッド40を取り扱うときに嗅覚及び触覚のような更なる感覚器官が刺激されるという効果を有する。例えば、パッド40が挽いたコーヒーを含む場合、ユーザーは、飲料を調製した後だけではなくパッドを取り扱っている最中に既にコーヒーを見ること及びその香りを楽しむことができる。その結果、そのユーザーは、当該技術分野から既知であるパッドと比較してコーヒーを調製することを更にいっそう楽しむことができる。
【0066】
「孔」という用語は、孔がカバーの材料にある微視的又は測定可能な開口に関するだけでなくメッシュのような繊維構造内に形成されている開口にも関することができるため、広義に解釈されるべきであることが理解される。加えて、不織材料を考慮する場合、不織材料にある孔は、抽出可能な製品の微視的な粒子がパッドの内部チャンバーからこぼれ落ちることを可能にする厚さ又は密度の不規則さに対応することができる。
【0067】
図5は、本発明のまた更なる態様によるパッドのまた更なる実施形態を概略的に示す。本実施形態では、パッド50は、パッドの内部チャンバー(図示せず)内への流体の加速された浸透を可能にする水圧開口55が設けられているカバー53を備える。この開口は、複数の分岐流又は平行な流れ(単数若しくは複数)として提供することができる流体Fを受け入れるよう意図されるカバーの材料に設けられていることが理解される。
【0068】
パッド50は、抽出可能な製品を収容するのに適した任意の種類の材料から作製することができる上部カバー53を備える。例えば、カバー53は、例えば特許文献1から既知であるような従来のろ紙に関するものとすることができる。カバー53の中心部分54に、異なる材料、例えば透明なプラスチック又は不透明な金属箔から作製される箔を設けることも可能である。開口56は低温針穿孔を用いて設けることができる。
【0069】
好ましくは、カバー53の材料は、ユーザーがパッドに収容されている抽出可能な製品を見ることを可能にする。カバー53の材料が繊維ベースの不織材料を含む場合、開口55は適した穿孔を用いて設けることができる。
【0070】
カバー53がメッシュ又は織物構造から少なくとも部分的に作製される場合、メッシュ又は織物構造を形成する隣接するワイヤー間のスペースを開口の実施形態とみなすことができる。
【0071】
カバー53は、シール線52を用いて下側開口(図示せず)に好適に接続することができる。シールは、限定はされないが溶融又は接着を含む任意の可能な接続方法に関するものとすることができる。第1のカバー及び第2のカバーに選択されるそれぞれの材料に応じて、それらを互いに取り付ける方法を好適に選択することができる。
【0072】
図6は、本発明の更なる態様による容器の一実施形態を概略的に示す。円筒形の筒として概略的に図示されている容器60は、上記で記載されたような個々のパッド61の適したスタックを含むことができる。パッドは、一杯分に相当する約7g〜8gの抽出可能な製品、例えば挽いたコーヒーを収容するように構成することができることが理解される。しかし、パッドは代替的には3.5gの抽出可能な製品、すなわち半量を収容することができ、それによってユーザーは、1回分の飲料を調製するために同様であるか又は異なる半量を選択することができる。その結果、パッドに、互いに相溶性の異なる種類の抽出可能な製品が設けられている場合、ユーザーは、自身の飲料の濃さ又は風味を要求に応じて調整することができる。そのような構成によって、パッドを用いる飲料製造方法に関してユーザーのより高い満足度がもたらされる。
【0073】
特定の実施形態では、容器60に貯蔵されている各パッド61aには、貯蔵時にパッド61内の抽出可能な製品の保存をまた更に延ばすことができる個々のパッケージを設けることができる。パッケージの様々な実施形態が考えられることができることが理解される。例えば、パッケージは、一片の箔62(展開した状態で示す)、又は気密シールした適したポケットに関するものとすることができる。
【0074】
容器60の特定の実施形態が図示されているが、非常に様々な固い又は可撓性のある容器が考えられることができることが理解される。
【0075】
図7は、本発明の更なる態様による装置の一実施形態を概略的に示す。装置70は、上記に関して説明したように、パッド74を受け入れるように配置及び構成されている少なくともパッド受け部71を収容するハウジング72を備えることができる。ハウジング72は、適した流体供給源79、例えば内部リザーバー又は外部リザーバー(後者を図7に示す)と流体連通している流体ディスペンサー73を更に備える。流体リザーバーは、該リザーバーに対して加圧流体を流体導管内へ、また流体ディスペンサー73を介してパッド74へ向けて供給させる圧力ユニット80によって動作可能であることができる。リザーバーは、水を少なくとも摂氏95度まで好適に加熱するか又はリザーバー79内に貯蔵されている水から加圧蒸気をつくるヒーター79aと協働することができる。
【0076】
流体ディスペンサー73は、パッド74内に設けられている抽出可能な製品を抽出するためにパッド74によって遮られる流体Fの流れを生成する1つ又は複数の開口76を含むことができる。好ましくは、流体ディスペンサー77は変位可能に構成されており、パッド74の上側カバーに対してかなりしっかりと押圧するように矢印77に沿って平行移動することができる。そのようにして調整された飲料Bは、更なる導管75を用いてパッド74から離れるように導かれる。装置70は、飲料78を集めるのに適した容器78を備えることができる。
【0077】
装置70を用いて、限定はされないがコーヒー、ティー、ココア、クリーム入りコーヒー、カプチーノ等を含む多種多様な飲料を調製することができることが理解される。
【0078】
図8は、カバーサンプルの透明度を測定する実験の一実施形態を概略的に示す。適した実験では通常、光度計を用いる。好ましくは、適した光度計として、標準的であるBYK Gardner社の分光光度計を用いる。そのような光度計の利点は、この光度計が自動で動作することである。光源、視認角度(observer angle)及び基準色を指定した後、試験サンプルを上記分光光度計の検体ホルダーに挿入することができ、分光光度計が読取りを行う。通常は3回の読取りが行われ、それらの結果が平均される。典型的には、検体のサイズは約50mm又は約100mmのディスク形であるが、検体ホルダーが把持する任意の平坦なサンプルを試験することができる。
【0079】
通常、BYK Gardner社の分光光度計は、ヘイズ(%)、全光線透過率(%)及び拡散透過率(%)に関する出力を有する。
【0080】
ヘイズは、材料、その作製方法の結果又は表面感触の結果に固有であるものとすることができる。ヘイズはまた、風化又は表面磨耗等の環境要因の結果であるものとすることができる。視感透過率は、サンプルを通過する光の量の尺度となる。
【0081】
例示的な実施形態として、サンプルを有する回転式コンベヤー(carousel)(図示せず)を収容するように構成されているプラットフォーム81aを備える光度計81が示されており、プラットフォーム81a上に白色ステージ83を設けることができる。光度計18は、適した白色光源82を収容するアーム81bと、場合によっては、サンプルの透明度を測定するために用いられる放射ビームを形成するように構成されているコリメーター(図示せす)とを更に備える。好ましくは、光源82からのビームは約1cmの断面を有する。
【0082】
第1のカバー及び/又は第2のカバーのようなサンプルの透明度を測定するには、適したサンプル87を白色ステージ83上に位置決めし、その後、サンプル87から反射した光を適した検出器84によって測定する。好ましくは、検出器84からの信号が、白色ステージ83上のサンプル87の反射係数(w)を計算するように較正及び構成されている処理ユニットへ供給される。
【0083】
白色ステージを黒色ステージ85と入れ替えた後、実験を繰り返し、処理ユニット86は黒色ステージ上のサンプルの反射係数(s)を計算する。これらの2つの値によってサンプルの透明度の計算が可能となる。
【0084】
加えて、黒色ステージ及び白色ステージのそれぞれの反射係数が分かると、サンプル87の透明度

を以下のように計算することができる:
【数1】

式中、Uは白色ステージの反射係数であり、Uは黒色ステージの反射係数である。
【0085】
異なる分析モデルをBYK Gardner社の分光光度計において用いて、ヘイズ(%)、全光線透過率(%)及び拡散透過率(%)に関する出力を生成することができることが理解される。本発明の特定の実施形態を上述したが、本発明は記載された以外の方法で実施することができることが更に理解される。加えて、異なる図を参照して説明した個々の特徴は組み合わせることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費に適した飲料を調製するための抽出可能な製品を含むパッドであって、該パッドには、第1のカバーと、該第1のカバーに取り付けられている第2のカバーと、前記抽出可能な製品を収容するように前記第1のカバーと前記第2のカバーとの間に形成されている内部チャンバーとが設けられており、
該パッドは、前記飲料を調製するように構成されている装置に、大気圧よりも大きい圧力を有する流体の流れを遮るように受け入れられるよう意図され、前記第1のカバーは、前記飲料を調製するために前記抽出可能な製品と相互作用するように前記流体を前記内部チャンバー内へ導くよう意図され、前記第2のカバーは、前記飲料が前記内部チャンバーから離れるように導くよう意図され、前記第1のカバーは、前記抽出可能な製品の目視確認を可能にする部分的に透明な材料を含む、パッド。
【請求項2】
前記部分的に透明な材料は、可視光に対して少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、70%又は90%の透明度を有する、請求項1に記載のパッド。
【請求項3】
前記部分的に透明な材料はメッシュであり、好ましくはナイロンメッシュである、請求項1又は2に記載のパッド。
【請求項4】
前記部分的に透明な材料は繊維ベースの不織材料又は連続フィラメントベースの不織材料である、請求項1又は2に記載のパッド。
【請求項5】
前記繊維ベースは2成分繊維を含む、請求項4に記載のパッド。
【請求項6】
前記繊維ベースの不織材料は約20%のセルロースを含む、請求項4に記載のパッド。
【請求項7】
前記第2のカバーは繊維ベースの材料を含む、請求項4乃至6のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項8】
前記第2のカバーは、前記第1のカバーと実質的に同じ繊維ベースの材料を含む、請求項7に記載のパッド。
【請求項9】
前記繊維ベースの不織材料の繊維は非漂白である、請求項4乃至8のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項10】
前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーは添加物を含む、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項11】
前記添加物は、前記内部チャンバーを環境からシールするように構成されている、請求項10に記載のパッド。
【請求項12】
前記添加物は、前記流体又は前記飲料の化学特性を変えるように構成されている、請求項10に記載のパッド。
【請求項13】
前記添加物は、味覚変化剤、pH調節剤、スカベンジャーからなる群から選択可能である、請求項12に記載のパッド。
【請求項14】
前記第1のカバー及び前記第2のカバーの少なくとも一方の外面は、所定の高さ形状を有する、請求項4乃至13のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項15】
前記第1のカバー及び前記第2のカバーの少なくとも一方の材料は、使用前に、微視的な量の前記抽出可能な製品を前記内部チャンバーの外側へ移すことが可能なエリアを含む、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項16】
前記材料は、該材料の表面積にわたって実質的に均一に分散している微小孔を含む、請求項15に記載のパッド。
【請求項17】
前記第1のカバー及び前記第2のカバーの少なくとも一方は生物分解性である、請求項1乃至16のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項18】
前記第1のカバー及び/又は前記第2のカバーは再生可能資源から少なくとも部分的に作製される、請求項17に記載のパッド。
【請求項19】
前記再生可能資源は、トウモロコシから得られるポリエチレンを含む、請求項18に記載のパッド。
【請求項20】
前記第1のカバーは、使用時に前記流体を遮るよう意図される領域に設けられる予め作製された開口を含む、請求項1乃至19のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項21】
前記第1のカバーは前記領域に箔を含み、前記開口は該箔に穿孔によって設けられる、請求項20に記載のパッド。
【請求項22】
前記第1のカバーの透明度は前記第2のカバーの透明度よりも少なくとも10%高い、請求項1乃至21のいずれか1項に記載のパッド。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれか1項に記載の複数のパッドを含む容器。
【請求項24】
抽出可能な製品から飲料を調製する装置であって、請求項1乃至22のいずれか1項に記載のパッドと、該パッドを収容する受け部と、加圧流体を前記パッドへ導く第1の部分及び前記飲料が前記パッドから離れるように導く第2の部分を有する流体導管とを備える、装置。
【請求項25】
飲料を調製する方法であって、
請求項1乃至22のいずれか1項に記載のパッドを、該パッドを収容する受け部と、加圧流体を前記パッドに導く第1の部分及び前記飲料が前記パッドから離れるように導く第2の部分を有する流体導管とを備える装置に配置するステップと、
前記加圧流体を前記流体導管の前記第1の部分を介して前記パッドに供給するステップと、
前記導管の前記第2の部分からの前記飲料を器に受け取るステップと、
を含む、方法。
【請求項26】
前記加圧流体の圧力は、1バールから20バール、好ましくは1バールから2バールの範囲である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
第1のカバーと第2のカバーとの間の内部チャンバーに収容されている、消費に適した飲料を調製するための抽出可能な製品を含むパッドを作製する方法であって、前記パッドは、前記飲料を調製するように構成されている装置に、大気圧よりも大きい圧力を有する流体の流れを遮るように受け入れられるよう意図され、該方法は、
第1のカバーを準備するステップと、
前記第1のカバーに取り付けられる第2のカバーを準備するステップと、
前記抽出可能な製品を、前記第1のカバーと前記第2のカバーとの間に形成されている前記内部チャンバー内に設けるステップであって、前記第1のカバーは、前記飲料を調製するために前記抽出可能な製品と相互作用するように前記流体を前記内部チャンバー内へ導くよう意図され、前記第2のカバーは、前記飲料が前記内部チャンバーから離れるように導くよう意図される、設けるステップと、
を含み、該方法は、
前記第1のカバー用に、前記抽出可能な製品の目視確認を可能にする部分的に透明な材料を選択するステップを更に含む、方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−525510(P2012−525510A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508416(P2012−508416)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050243
【国際公開番号】WO2010/126365
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(512183563)
【Fターム(参考)】