説明

飲料抽出装置

【課題】この発明は、流路が閉鎖されにくくでき、熱水が溢れにくくできる飲料抽出装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】抽出室30内には、フィルターバッグ等を収容するとともに被抽出物の流出を防ぐフィルタ800が設けられている。このフィルタ800は、抽出室30内に、吐出開口端29aと還流路15と直接連通する直接連通部300と、フィルタ800を介して吐出開口端29aと還流路15と連通するフィルタ介在連通部310とを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば薬草、山野草、及び茶葉等の被抽出物の成分を抽出し飲料を生成する飲料抽出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来用いられているこの種の飲料抽出装置としては、下記の特許文献1〜3に記載されているものが知られている。
特許文献1の装置は、抽出皿に載置されたティーバッグの上方で熱湯を放出し、ティーバッグを通すことでお茶を抽出する。また、抽出皿の網目から落ちたお茶を循環させて、再びティーバッグの上方で放出することで、お茶の濃度を高める。そして、この循環を繰り返すことで、所望濃度のお茶を得ている。
また、特許文献2の装置は、温水を循環させる流路内に設けられた抽出容器内にフィルターバッグを入れ、温水の循環を繰り返すことで抽出温水の濃度を高め、所望濃度の抽出温水を得るようにしている。
さらに、特許文献3の装置は、抽出タンク内に被抽出物を入れるとともに、回転シャワーノズルから熱水を供給し、撹拌兼均し羽根により被抽出物又は抽出液を撹拌することで、所望濃度の抽出液を得るようにしている。そして、抽出タンク内に設けられたフィルタにより被抽出物を濾した後に抽出液が注ぎ出される。
【0003】
【特許文献1】特公平6−18538号公報
【特許文献2】特開2006−346372号公報
【特許文献3】実公第3022517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の装置では、ティーバッグを抽出皿に載置する構成であるので、ティーバッグに破れが生じて被抽出物が流出した場合に、抽出皿の目が詰まることがあり、漏水や漏電の問題がある。
また、上記特許文献2の装置では、抽出容器内にフィルターバッグを入れるとともに温水を循環させる構成であるので、フィルターバッグに破れが生じて被抽出物が流出した場合に、抽出温水の混濁、ポンプの異常、及び循環流路の詰まり等の問題がある。
さらに、上記特許文献3の装置では、抽出タンクに被抽出物と熱水とを入れて、フィルタにより濾した後に抽出液が注ぎ出される構成であるので、熱水中で膨潤された被抽出物によりフィルタの目がつまり、抽出液を注ぎ出すのに時間がかかる問題がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、流路が閉鎖されにくくでき、熱水が溢れにくくできる飲料抽出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る飲料抽出装置は、熱水を貯める貯湯タンクと、被抽出物を収納する抽出室と、貯湯タンクと抽出室とに接続され、貯湯タンクから抽出室に熱水を供給する供給路と、貯湯タンクと抽出室とに接続され、抽出室内で被抽出物から成分を抽出した抽出水を貯湯タンクに戻す還流路と、抽出室に設けられ、被抽出物を収容するとともに被抽出物の流出を防止するフィルタ手段とを備え、抽出室には、供給路及び還流路に直接連通する直接連通部と、フィルタ手段を介して、供給路及び還流路に連通するフィルタ介在連通部とが形成される。
また、抽出室は、貯湯タンクの上限水位よりも上方に配置される。
【発明の効果】
【0007】
この発明の飲料抽出装置によれば、抽出室に、供給路及び還流路に直接連通する直接連通部と、フィルタ手段を介して、供給路及び還流路に連通するフィルタ介在連通部とが形成されるので、フィルタ手段の目が詰まったとしても、供給路からの熱水は直接連通部を通って還流路に流入できる。すなわち、流路が閉鎖されにくくでき、熱水が溢れにくくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による飲料抽出装置の断面図である。図2は、図1の飲料抽出装置を示す正面図であり、正面から見たときの抽出室30の断面を示している。図1において、筐体10は、前面開口を有する箱形である。筐体10の前面上部には、筐体10の前面開口を開閉するドア体36と、ドア体36の開閉状態を検出するドアスイッチ56(図2参照)とが取り付けられている。ドア体36には、利用者によって操作される操作盤37が取り付けられている。
【0009】
筐体10の前面下部には、断面L字状の受皿25が取り付けられている。この受皿25の上部には、断面コ字状の載置台26が配置されている。載置台26は、利用者がコップ等を置くためのものである。載置台26の上方には、出口管43が配置されている。利用者による操作盤37の操作に応じて、この出口管43から載置台26上のコップ等に飲料が注がれる。この載置台26の上面には、複数の開口26aが設けられている。受皿25は、例えばコップから溢れる等して開口26aから流れ落ちた飲料を受ける。筐体10の内部下側には、外部排水系(図示せず)に接続された排水本管23が設けられている。受皿25が受けた飲料は、排水本管23を通って外部排水系に排出される。
【0010】
筐体10の背面上部には、外部水道系20が接続されている。この外部水道系20は、給水弁21及び給水管22を介して、筐体10内の金属製の貯湯タンク11に接続されている。貯湯タンク11は、上部開口の容器形状である。貯湯タンク11の上部開口は、タンク蓋体12によって覆われている。貯湯タンク11の底部11bの下面には、ヒータ17が密着固定されている。外部水道系20からの供給水は、ヒータ17により熱せられる。すなわち、貯湯タンク11内には、所定温度の熱水が貯められる。
【0011】
筐体10の内部前側には、抽出室30が配置されている。貯湯タンク11の下部には、貯湯タンク11内の熱水を抽出室30に供給するための供給路200が接続されている。詳しく説明すると、供給路200は、排水管14、吸入管28、ポンプ27、及び吐出管29により構成されている。排水管14の一端は、貯湯タンク11の底部11bに接続されており、他端は排水弁24を介して排水本管23に接続されている。吸入管28は、排水弁24よりも貯湯タンク11側で排水管14から分岐された配管である。すなわち、貯湯タンク11内の熱水は、排水弁24が閉弁された状態でポンプ27が作動された場合に、排水管14、吸入管28、及び吐出管29を通って、抽出室30に供給される。
【0012】
抽出室30は、底部を構成する底板30bと、側部を構成する前板30e、後板30a、及び側面板30c,30d(図2参照)とからなる上部開口の容器形状である。吐出管29は、抽出室30の底板30bに接続されている。抽出室30の後板30aの上端には、抽出室蓋体31の後端が回動可能に取り付けられている。抽出室蓋体31は、抽出室30の上部開口を開閉するものであり、抽出室蓋体31が後上方へ回動されることで開放される。この抽出室蓋体31は、抽出室30の上部を構成している。なお、図示はしないが、抽出室30の上部端面、又は抽出室蓋体31の下面には、パッキンが取り付けられており、抽出室30の上部開口からの蒸気洩れが防止される。
【0013】
抽出室30の下部には、平板状の誘導部材32が配置されている。この誘導部材32は、吐出管29の吐出開口端29aとの間に所定間隔を空けた位置で、吐出開口端29aの垂直上方に配置されている。誘導部材32の面積は、抽出室30の底板30bの面積より小さい。すなわち、誘導部材32と抽出室30の後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eとの間には所定幅の隙間が形成されている。また、誘導部材32の面積は、吐出開口端29aの開口面積より大きくされている。すなわち、誘導部材32は、吐出開口端29aから吐出された熱水を周囲の隙間に向けて分散させる。なお、図示はしないが、誘導部材32は、脚部を介して底板30b上に載置されてよい。また、誘導部材32は、後板30a、底板30b、側面板30c,30dの少なくとも1つに一体に設けられてもよい。
【0014】
後に詳しく説明するが、誘導部材32の上部には、例えば薬草、山野草、及び茶葉等の被抽出物を収納したフィルターバッグや抽出容器が投入される。抽出室30に熱水が供給されることで、被抽出物が熱水に浸漬されて、被抽出物から飲料用の有効成分が抽出される。抽出室30の後板30aには、底板30bから所定寸法だけ立ち上がった位置に還流路15が接続されている。還流路15の他端は、貯湯タンク11の前板11cに接続されている。この還流路15は、被抽出物から成分を抽出した抽出水を貯湯タンク11に戻すための配管である。貯湯タンク11内に戻された抽出水は、再び抽出室30に供給される。この抽出水の循環が繰り返し行われることで、抽出水すなわち飲料の濃度調整が行われる。
【0015】
なお、図2に示すように、還流路15は長穴形状にされている。つまり、還流路15は、後板30aの横幅全体に延在されており、開口面積ができるだけ広くされている。これは、循環水量を多くして抽出時間を短くするため、及びメンテナンスを容易にするためである。
【0016】
図1に戻り、抽出室30は、貯湯タンク11の上限水位Aよりも上方に配置されている。すなわち、抽出室30は、抽出室30内に水が供給されているときに、抽出室30内の水面が貯湯タンク11内の水面よりも高くなる位置に配置されている。これにより、ポンプ27が停止されたときには、水面の差による圧力によって、抽出室30内の殆どの水が供給路200側に戻される。従って、ポンプ27が停止されると、被抽出物の浸漬が解除されて、成分抽出が終了される。
【0017】
貯湯タンク11の前板11cの下限水位B付近には、注出管16が接続されている。注出管16は、注出弁42を介して出口管43に接続されている。すなわち、注出弁42が開弁されると、貯湯タンク11内の飲料が出口管43から注ぎ出される。
【0018】
タンク蓋体12には、水温検知センサ18と、水位センサ19とが取り付けられている。水温検知センサ18は、貯湯タンク11内の水温を検知するためのセンサである。水位センサ19は、ステム19a、フロート19b、ストッパ19c、上限水位スイッチ19d、及び下限水位スイッチ19eを有している。ステム19aは、貯湯タンク11の高さ方向に沿って延在している。フロート19bは、ステム19aに案内されて貯湯タンク11内の水面とともに変位する。また、フロート19bは、図示はしないが磁石を内蔵している。ストッパ19cは、ステム19aの下部に取り付けられた板である。このストッパ19cは、フロート19bの下方への変位を規制するものである。上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、上限水位A付近と下限水位B付近にそれぞれ配置されている。これら上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、リードスイッチにより構成されている。すなわち、上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、フロート19bが内蔵する磁石の磁力によりON,OFFされるスイッチである。上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、貯湯タンク11内の水面が上限水位A又は下限水位Bに達したことを示す信号をそれぞれ出力する。
【0019】
筐体10内の前側上部には、制御盤44が配置されている。制御盤44は、操作盤37、ドアスイッチ56(図2参照)、水温検知センサ18、及び水位センサ19からの信号に基づいて、給水弁21及び注出弁42の開閉とポンプ27の動作とを制御する。なお、制御盤44及び操作盤37の構成については、後に詳しく説明する。
【0020】
貯湯タンク11の後板11aには、オーバーフロー管13の一端が接続されている。このオーバーフロー管13の一端は、上限水位Aよりも上方に配置されている。オーバーフロー管13の他端は、排水本管23に接続されている。オーバーフロー管13は、仮に水位センサ19、給水弁21、又は制御盤44に異常が生じて、上限水位Aを超える水が外部水道系20から供給された場合に、排水本管23を通して過剰な供給水を外部排水系に排出するための配管である。
【0021】
次に、図3は、図2の抽出室30に取り付けられるフィルタ800を示す正面図である。図において、フィルタ手段を構成するフィルタ800は、枠体800aと、網体800bとを有している。枠体800aは、中実丸棒が円や矩形の環状に成形されたものである。網体800bは、上部開口の容器形状に絞り加工された金属網である。網体800bは、枠体800aに固着されている。このフィルタ800は、図1及び図2に示した抽出室30内に取り付けられるものであり、被抽出物を収容するためのものである。網体800bとしては、被抽出物が通過できない細かな網目のものが採用される。
【0022】
次に、図4は、図3のフィルタ800が抽出室30に取り付けられた状態を示す飲料抽出装置の断面図である。図5は、図4の抽出室30を正面から見たときの断面図である。図において、フィルタ800は、抽出室30の上部開口端付近に設けられた掛け金具(図示せず)により吊り下げ固定されている。誘導部材32は、フィルタ800と抽出室30の底板30bとの間に配置されている。枠体800aの開口面積は、抽出室30の上部開口の面積と同程度である。すなわち、抽出室30の上部開口は、フィルタ800により塞がれている。なお、フィルタ800は、吊り下げ固定でなく、誘導部材32上に載置してもよい。誘導部材32上に載置する場合でも、抽出室30の上部開口をフィルタ800により塞ぐようにするのが好ましい。
【0023】
網体800bは、抽出室30の後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eとの間に所定幅の隙間が形成される程度の大きさに形成されている。すなわち、フィルタ800が抽出室30に取り付けられることで、抽出室30内に、網体800bの周囲の隙間と誘導部材32の下部の隙間とを含む直接連通部300と、網体800b内の空間であるフィルタ介在連通部310とが形成される。
【0024】
直接連通部300は、供給路200及び還流路15に直接連通する空間である。換言すると、フィルタ800は、供給路200及び還流路15の開口29a,15aを覆わない(塞がない)ように配置されている。フィルタ介在連通部310は、フィルタ800を介して供給路200及び還流路15に連通する空間である。被抽出物は、このフィルタ介在連通部310内に収納される。
【0025】
次に、図6は、図5のフィルタ介在連通部310内に被抽出物が収納された状態を示す説明図である。図7は、図6とは別の方法でフィルタ介在連通部310内に被抽出物を収納した例を示す説明図である。一般的に、被抽出物の形態は、粉体、葉体、根体、豆体など数多くある。そこで、フィルターバッグ802(図6参照)や、金属製の網体からなる抽出容器803(図7参照)を利用して、種々の形態の被抽出物を所定量ずつまとめて用いる。なお、抽出容器803は、下網体803aと上網体803bとから構成されている。図示はしないが、下網体803a及び上網体803bの開口端には、オス・メスのネジ体が設けられている。上網体803bは、上網体803bのネジ体が下網体803aのネジ体にねじ込まれることで、下網体803aに固定されている。すなわち、上網体803bは、下網体803aに回動係止されている。
【0026】
次に、抽出室30内での水の流れについて説明する。図8は、図5の抽出室30を拡大して示す断面図である。図9は、図8の抽出室30を側方から見たときの断面図である。なお、図中の矢印は、水の流れを示している。図において、吐出開口端29aから吐出された水は、直接連通部300を通って還流路15に向かう。すなわち、吐出開口端29aから吐出された水は、誘導部材32に衝突し、誘導部材32に沿って水平方向全周囲(360°)に向かう。水平方向に流れを変えた水は、抽出室30の後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eに到達すると上方へ流れを変える。この後、誘導部材32と、後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eとの間の隙間を通るとともに、網体800bの周囲の隙間を通って還流路15に向かう。すなわち、誘導部材32は、網体800bと抽出室30の後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eとの間の直接連通部300に熱水の流れを誘導する。還流路15に到達した水は、還流路15を通って貯湯タンク11に戻される。
【0027】
このとき、直接連通部300を通る水の一部は、フィルタ800を抜けてフィルタ介在連通部310内に流入する。フィルタ介在連通部310内に水が流入されると、フィルターバッグ802や抽出容器803(図6,図7参照)内の被抽出物が浸漬されて、被抽出物の成分が抽出される。
【0028】
ところで、直接連通部300を通る水の流れは、層流でなく、乱流状態である。このため、フィルタ介在連通部310への水の流入及びフィルタ介在連通部310からの流出が無数の箇所で行われる。これにより、フィルターバッグ802や抽出容器803内の被抽出物が乱流水中で揺動され、成分の抽出が促進される。なお、図示はしないが、乱流を促進するための凹凸を抽出室30の後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eに設けたり、突起程度の部材を後板30a、側面板30c,30d、及び前板30eに固着させたりすれば、さらに好適である。
【0029】
ここで、フィルターバッグ802に破れが生じたり、抽出容器803が開いたりして、フィルターバッグ802及び抽出容器803から被抽出物が流出したとする。まず、網体800bとして目が細かいものが採用されているので、被抽出物のフィルタ介在連通部310外への流出は防止される。これにより、飲料の混濁が防止される。次に、フィルタ介在連通部310への水の流入及び流出が無数の箇所で行われるので、網体800bへの被抽出物の吸着及び剥離が無数の箇所で行われる。これにより、網体800bの網目全体が完全に塞がれることが防止される。さらに、供給路200からの水は、直接連通部300を通って還流路15に向かうことができるので、万が一、被抽出物が軟化し膨潤する等して網体800bの網目全体が完全に塞がれたとしても、直接連通部300での流速が速くなるだけで、抽出室30の上部開口から水(熱水)が溢れ出ることは防止される。
【0030】
次に、飲料抽出装置の制御系の構成について説明する。図10は、図1の操作盤37を示す正面図である。図において、操作盤37の前面には、第1運転ランプ38、準備中ランプ39、注出スイッチ40、表示パネル41が設けられている。第1運転ランプ38は、飲料抽出装置が運転状態であるか否かを示す表示ランプである。準備中ランプ39は、成分抽出動作が実施されている途中か否かを示す表示ランプである。注出スイッチ40は、載置台26(図1参照)上のコップ等に飲料を注ぐための操作スイッチである。
【0031】
ここで、被抽出物の種類は、例えば薬草、山野草、及び茶葉等、数多くある。一般に、成分抽出は、それぞれの被抽出物に適した温度及び時間で行われる。表示パネル41としては、例えば液晶タッチパネル等が用いられ、利用者に被抽出物の種類を決定させるためのものである。すなわち、表示パネル41は、種類別に被抽出物の例を表示する。また、表示パネル41は、利用者により選択された被抽出物の種類を示す信号を出力する。
【0032】
次に、図11は、図1の制御盤44を示す正面図である。制御盤44の前面には、電源スイッチ45、運転スイッチ46、第2運転ランプ47、抽出スイッチ48、抽出ランプ49、抽出温度設定手段50、抽出温度表示部51、抽出時間設定手段52、抽出時間表示部53、保存温度設定手段54、保存温度表示部55、注出時間設定手段59、及び注出時間表示部60が設けられている。
【0033】
電源スイッチ45は、電源投入のための操作スイッチである。運転スイッチ46は、電源が投入された後に飲料抽出装置を運転状態にするための操作スイッチである。第2運転ランプ47は、第1運転ランプ38と連動して動作する表示ランプであり、飲料抽出装置が運転状態であるか否かを示す表示ランプである。
【0034】
抽出スイッチ48は、抽出動作を開始させるための操作スイッチである。抽出ランプ49は、成分抽出動作が行われているか否かを示す表示ランプである。抽出温度設定手段50は、成分抽出の温度を手動で設定するための操作部であり、約40〜95℃の範囲で設定できる。抽出温度表示部51は、表示パネル41で選択された被抽出物に対応する抽出温度、又は抽出温度設定手段50で変更された抽出温度を表示する表示部である。抽出時間設定手段52は、成分抽出の時間を手動で設定するための操作部であり、数分〜数十分の範囲で設定できる。抽出時間表示部53は、表示パネル41で選択された被抽出物に対応する抽出時間、又は抽出時間設定手段52で変更された抽出時間を表示する表示部である。
【0035】
保存温度設定手段54は、成分抽出後の飲料の保存温度を手動で設定するための操作部である。保存温度表示部55は、表示パネル41で選択された被抽出物に対応する保存温度、又は保存温度設定手段54で変更された保存温度を表示する表示部である。
【0036】
注出時間設定手段59は、コップ等の大きさに応じて注出弁42(図1参照)の開弁時間を設定するための操作部である。注出時間表示部60は、注出時間設定手段59で設定された注出弁42の開弁時間を表示する表示部である。
【0037】
次に、図12は、図11の制御盤44に内蔵されている制御装置58を示すブロック図である。図において、表示パネル41には、タッチパネル部分である種別設定操作部41aと、被抽出物の種類等の情報を表示する表示部41bとを有している。制御装置58は、制御盤44に内蔵されている制御ユニットである。
【0038】
制御装置58の入力側には、表示パネル41の種別設定操作部41a、電源スイッチ45、運転スイッチ46、ドアスイッチ56、抽出スイッチ48、上限水位スイッチ19d、下限水位スイッチ19e、水温検知センサ18、注出スイッチ40、抽出温度設定手段50、抽出時間設定手段52、保存温度設定手段54、及び注出時間設定手段59が接続されている。
【0039】
制御装置58の出力側には、表示パネル41の表示部41b、第1及び第2運転ランプ38,47、準備中ランプ39、抽出ランプ49、給水弁21、注出弁42、ヒータ17、ポンプ27、抽出温度表示部51、抽出時間表示部53、保存温度表示部55、及び注出時間表示部60が接続されている。
【0040】
制御装置58は、マイクロコンピュータ58a、メモリ58b、及びタイマ58cを内蔵している。メモリ58bはプログラム等の情報を記憶している。マイクロコンピュータ58aは、入力側から入力される情報と、メモリ58bの情報と、タイマ58cの情報とに基づいて、出力側の表示部41b等の動作を制御する。
【0041】
次に、制御装置58の制御による飲料抽出装置の動作について説明する。図13は、図12の制御装置58の制御による飲料抽出装置の動作を示すフローチャートである。図14は、図13の続きの動作を示すフローチャートである。図において、電源スイッチ45がONされると(ステップS1)、設定処理動作が行われる(ステップS2)。すなわち、表示パネル41の表示部41bに種類別の被抽出物の例が表示される。このとき、利用者は、被抽出物を収納したフィルターバッグ802や抽出容器803をフィルタ介在連通部310内に投入するとともに、種別設定操作部41aを用いて被抽出物の種類選択を行う。種別設定操作部41aを用いての被抽出物の種類選択が行われると、選択された被抽出物の種類を示す信号が種別設定操作部41aから制御装置58に入力される。被抽出物の種類を示す信号が入力されると、制御装置58では、被抽出物の種類に応じた抽出温度、抽出時間、及び保存温度がメモリ58bからそれぞれ取得される。また、取得された抽出温度、抽出時間、及び保存温度が抽出温度表示部51、抽出時間表示部53、及び保存温度表示部55にそれぞれ表示される。これ以降、利用者による抽出温度設定手段50、抽出時間設定手段52、及び保存温度設定手段54の操作が有れば、抽出温度、抽出時間、及び保存温度がそれぞれ変更される。
【0042】
設定処理動作が行われた後に、運転スイッチ46のONが制御装置58により検出されると(ステップS3)、第1及び第2運転ランプ38,47と準備中ランプ39とが点灯され(ステップS4)、給水動作(ステップS5〜S7)、加熱動作(ステップS8〜S10)、及び成分抽出動作(ステップS11〜S16)が行われる。
【0043】
すなわち、給水動作として、上限水位スイッチ19dがONであるか否かが制御装置58により判定され(ステップS5)、ONでないと判定された場合に給水弁21が開弁され貯湯タンク11内に水が供給される(ステップS6)。一方、上限水位スイッチ19dがONであると判定された場合、給水弁21が閉弁され給水動作が終了される(ステップS7)。
【0044】
給水動作が終了されると、加熱動作として、水温検知センサ18により検知された水温が抽出設定温度に達しているか否かが制御装置58により判定され(ステップS8)、達していないと判定された場合に、ヒータ17がONされて貯湯タンク11内の水が加熱される(ステップS9)。一方、水温が抽出設定温度に達していると判定された場合、ヒータ17がOFFされて加熱動作が終了される(ステップS10)。
【0045】
加熱動作が終了されると、成分抽出動作として、抽出スイッチ48がONされているか否かが制御装置58により判定され(ステップS11)、ONされていないと判定された場合、前述の注水動作と加熱動作とが繰り返し行われる(ステップS5〜S10)。これに対して、抽出スイッチ48がONされていると判定された場合、抽出ランプ49が点灯されるとともに(ステップS12)、ドアスイッチ56がONされているか否かが制御装置58により判定される(ステップS13)。このとき、ドアスイッチ56がONされていると判定されると、ポンプ27がONされるとともに抽出時間の計時が開始され(ステップS14)、計時されている抽出時間が抽出設定時間に達したか否かが判定される(ステップS15)。
【0046】
このとき、ポンプ27がONされることで、貯湯タンク11内の水が、排水管14、吸入管28を通ってポンプ27に吸入される。ポンプ27で加圧された水は、吐出管29から抽出室30内に吐出されるとともに、誘導部材32に衝突されて、網体800bの周囲の直接連通部300に誘導される。水位上昇すると、被抽出物が熱水に浸漬されて成分が抽出される。このときの水の流れは乱流状態であり、フィルタ介在連通部310への水の流入及びフィルタ介在連通部310からの流出が無数の箇所で行われる。これにより、フィルターバッグ802や抽出容器803内の被抽出物が乱流水中で揺動され、成分の抽出が促進される。さらに水位上昇した水は、還流路15から貯湯タンク11に戻されて、再びポンプ27に吸入され、吐出管29から抽出室30内に吐出される。この水の循環が行われることで、被抽出物から抽出される成分の濃度が徐々に高まる。そして、計時されている抽出時間が抽出設定時間に達したときに成分濃度が最適となる。
【0047】
計時されている抽出時間が抽出設定時間に達したと判定されると、ポンプ27がOFFされるとともに抽出時間の計時が終了され、成分抽出動作が終了される(ステップS16)。
【0048】
このとき、抽出室30内の水面が貯湯タンク11内の水面よりも高くなる位置に抽出室30が配置されているので、抽出室30内に残留していた水は、吐出開口端29aから、吐出管29、ポンプ27、吸入管28、及び排水管14を通って、貯湯タンク11に戻る。これにより、被抽出物の浸漬が解除されて、これ以上の成分抽出はなくなる。
【0049】
ここで、成分抽出動作中に、フィルターバッグ802及び抽出容器803から被抽出物が流出したとしても、フィルタ800の作用によって、被抽出物のフィルタ介在連通部310外への流出は防止され、飲料の混濁が防止される。また、フィルタ介在連通部310への水の流入及び流出が無数の箇所で行われることで、網体800bの網目全体が完全に塞がれることが防止される。さらに、万が一、被抽出物により網体800bの網目全体が完全に塞がれたとしても、水の流れは直接連通部300を通って還流路15に向かうので、抽出室30の上部開口から熱水が溢れ出ることは防止される。
【0050】
なお、図示はしないが、ドア体36が開かれた状態での抽出動作は好ましくないので、成分抽出動作中にドアスイッチ56のOFFが検出されると、ポンプ27の運転と抽出時間の計時とが中断される。この中断の後にドアスイッチ56のONが検出されると、ポンプ27の運転と抽出時間の計時とが再開される。
【0051】
成分抽出動作が終了されると、注出・保存動作が開始される(ステップS17〜S30)。すなわち、抽出ランプ49及び準備中ランプ39が消灯されるとともに、保存時間の計時が開始され(ステップS17)、注出スイッチ40がONされているか否かが制御装置58により判定される(ステップS18)。このとき、ONされていると判定された場合、注出弁42が開弁されて飲料の注出が行われる(ステップS19)。その次に、飲料を注出している時間が注出設定時間に達したか否かが制御装置58により判定され(ステップS20)、注出設定時間に達したと判定された場合、注出弁42が閉弁されて飲料の注出が終了される(ステップS21)。
【0052】
飲料の注出が終了されると、下限水位スイッチ19eがONされたか否かが制御装置58により判定され(ステップS22)、下限水位スイッチ19eがONされていないと判定された場合に、飲料の量がまだ十分に有ることが検出され、計時されている保存時間が保存設定時間に達したか否かが判定される(ステップS23)。保存時間が保存設定時間に達していないと判定された場合、注出スイッチ40がONされているか否かが再度判定される(ステップS18)。
【0053】
ここで、成分抽出動作が終了した直後、又は飲料の注出動作が終了した後に、注出スイッチ40がONされていないと判定された場合には、水温検知センサ18により検知された水温が保存設定温度よりも低いか否かが制御装置58により判定される(ステップS24)。このとき、検知水温が保存設定温度よりも低いと判定されると、ヒータ17がONされて貯湯タンク11内の飲料が温められる(ステップS25)。これに対して、検知水温が保存設定温度よりも低くないと判定された場合には、ヒータ17がOFFされて、貯湯タンク11内の飲料が自然放熱される(ステップS26)。なお、この動作説明では、抽出設定温度と保存設定温度とが同程度であるという前提で説明しており、成分抽出動作が終了した直後に飲料を注出できるように説明している。しかしながら、抽出設定温度と保存設定温度とが大きく異なる場合もある。この場合、検知温度が保存設定温度になるまで準備中ランプ39を点灯しておき、検知温度が保存設定温度になった後に飲料を注出できるようにしてもよい。また、検知温度が保存設定温度よりも高い又は低いということを表示部41bに表示し、通常よりも熱い又は冷たいということを利用者が認識できるように構成していれば、この動作説明と同様に成分抽出動作が終了した直後に飲料を注出できるようにしていてもよい。
【0054】
これに対して、飲料の注出によって貯湯タンク11内の水位が下がり、下限水位スイッチ19eがONされていると判定された場合、表示部41bに注出終了が表示されるとともに(ステップS27)、第1及び第2運転ランプ38,47が消灯され(ステップS28)、運転スイッチ46が自動的にOFFされる(ステップS29)。
【0055】
一方、下限水位スイッチ19eがONされてなく飲料の量は十分にあると判定された場合でも、計時されている保存時間が保存設定時間に達したときには、表示部41bに保存終了が表示されるとともに保存時間の計時が終了され(ステップS30)、第1及び第2運転ランプ38,47が消灯されるとともに(ステップS28)、運転スイッチ46が自動的にOFFされる(ステップS29)。
【0056】
注出終了又は保存終了の表示は、電源スイッチ45がOFFされるまで継続される。利用者は、注出終了又は保存終了を確認した場合は、電源スイッチ45をOFFにするとともに、排水弁24を開弁し、飲料抽出装置内に残っている飲料をすべて排出すればよい。また、抽出室蓋体31を開放して、フィルターバッグ802や抽出容器803を取り出して被抽出物を廃棄すればよい。なお、被抽出物の廃棄は、抽出ランプ49が消灯された後であれば、いつでも可能である。そして、電源スイッチ45が改めてONされると、前述の給水動作、加熱動作、成分抽出動作、及び注出・保存動作が改めて実施される。
【0057】
このような飲料抽出装置によれば、抽出室30内に、供給路200及び還流路15に直接連通された直接連通部300と、フィルタ800を介して供給路200及び還流路15に連通されたフィルタ介在連通部310とが形成される。これにより、網体800bの目が詰まったとしても、供給路200からの熱水は直接連通部300を通って還流路15に流入できる。すなわち、流路が閉鎖されにくくでき、熱水が溢れにくくできる。
【0058】
また、抽出室30は、貯湯タンク11の上限水位よりも上方に配置されているので、ポンプ27が停止されたときに、抽出室30内の殆どの水を供給路200側に戻すことができる。これにより、必要なときだけに被抽出物が浸漬されるようにすることができ、飲料の濃度調整の信頼性を向上できる。
【0059】
さらに、網体800bは、内部にフィルタ介在連通部310を有する容器形状に形成されるとともに、周囲に直接連通部300を形成するように配置されているので、熱水の流路確保と成分抽出領域の確保とをバランス良く実現でき、動作の信頼性を向上できる。
【0060】
さらにまた、誘導部材32は、吐出開口端29aからの熱水の流れを直接連通部300に誘導するので、熱水の流れを良くすることができ、動作の信頼性をさらに向上できる。
【0061】
実施の形態2.
図15は、この発明の実施の形態2による飲料抽出装置を示す正面図であり、抽出室30の断面を示している。実施の形態1のフィルタ800は、容器形状の網体800bを用いるものであったが、図15に示すように、この実施の形態2のフィルタ810は、平面状の網体810bを用いるものである。
【0062】
網体810bは、抽出室30の互いに対向する側部を構成する後板30aと前板30eとの間に張られている。すなわち、網体810bは、抽出室30の空間を右側と左側とで区画している。ここで、吐出管29は、底板30bに接続されている。断面円形の還流路70は、後板30aの上部に接続されている。これら吐出管29及び還流路15は、抽出室30を正面から見たときに右側にまとめて配置されている。すなわち、抽出室30内の右側の空間に直接連通部320が形成される。また、抽出室30の左側の空間にフィルタ介在連通部330が形成される。
【0063】
吐出管29の吐出開口端29aの上方には、断面四角形の誘導部材33が配置されている。また、誘導部材33は、網体810b及び側面板30dとの間に隙間ができるように配置されている。この誘導部材33は、後板30aと前板30eとに固定されている。吐出開口端29aからの熱水は、誘導部材33に衝突されて、誘導部材33の左右に分散される。すなわち、誘導部材33は、吐出開口端29aからの熱水の流れの一部を網体810bに向けて案内する。網体810b側に向かった熱水の流れは、誘導部材33と網体810bとの間の隙間を通って還流路70に流入するが、その一部は網体810bを抜けてフィルタ介在連通部330に流入する。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0064】
このような飲料抽出装置では、抽出室30内の左右の空間が直接連通部320とフィルタ介在連通部330とされるので、直接連通部320の形状を簡単にでき、直接連通部320を通る熱水の抵抗を小さくできる。これにより、万が一、網体810bの目が詰まったとしても、熱水が直接連通部320を円滑に流れることができ、より確実に熱水が溢れにくくできる。
【0065】
また、誘導部材33は、熱水の一部の流れをフィルタ810に向けて誘導するので、より確実に熱水の流れがフィルタ介在連通部330内に侵入でき、より確実に成分抽出を促進できる。
【0066】
なお、実施の形態2では、吐出管29及び還流路15は、抽出室30を正面から見たときに右側にまとめて配置されると説明したが、左側にまとめて配置されてもよい。
【0067】
実施の形態3.
図16は、この発明の実施の形態3による飲料抽出装置を示す断面図である。図において、実施の形態1,2では、網体800b,810bの中に抽出容器803を収納すると説明したが、抽出容器803単体を抽出室30内に配置してもよい。すなわち、この実施の形態では、フィルタ手段は抽出容器803によって構成される。
【0068】
図において、貯湯タンク11と抽出室30とは、供給路75及び還流路15によって互いに接続されている。供給路75は、吸入部75a、吸入管75b、ポンプ75c、吐出管75d、及び吐出ヘッド75eを有している。吸入部75aは、貯湯タンク11内の上限水位Aよりも下方に配置されている。ポンプ75cは、貯湯タンク11の上方に配置されている。吸入管75bは、タンク蓋体12を貫通して吸入部75aとポンプ75cとを接続している。吐出ヘッド75eは、抽出室30の上部に配置されている。吐出管75dは、抽出室蓋体31を貫通しており、ポンプ75cと吐出ヘッド75eとを接続している。すなわち、供給路75は、抽出室30の上部に接続されている。なお、吐出管75dとして、例えばフレキシブルパイプ等を用いることで、抽出室蓋体31の開閉動作を実施できる。
【0069】
還流路15は、抽出室30の後板30aの下部と、貯湯タンク11の前板11cとに接続されている。抽出容器803は、抽出室30の後板30aとの間に所定幅の隙間ができるように抽出室30内に配置されている。吐出ヘッド75eからの熱水は、抽出容器803の上部に吐出され、一部は抽出容器803内に侵入し、残りの一部は抽出容器803の外周をつたって還流路15に流入する。すなわち、この実施の形態では、抽出容器803と抽出室30の後板30aとの間の隙間に直接連通部340が形成され、抽出容器803内にフィルタ介在連通部350が形成される。その他の構成は、実施の形態1,2と同様である。
【0070】
このような飲料供給装置では、抽出容器803と抽出室30の後板30aとの間の隙間に直接連通部340が形成され、抽出容器803内にフィルタ介在連通部350が形成されるので、従来装置に比べて、抽出容器803単体でも流路が閉鎖されにくくでき、熱水が溢れにくくできる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の実施の形態1による飲料抽出装置の断面図である。
【図2】図1の飲料抽出装置を示す正面図である。
【図3】図2の抽出室に取り付けられるフィルタ手段を示す正面図である。
【図4】図3のフィルタ手段が抽出室に取り付けられた状態を示す飲料抽出装置の断面図である。
【図5】図4の抽出室を正面から見たときの断面図である。
【図6】図5のフィルタ介在連通部内に被抽出物が収納された状態を示す説明図である。
【図7】図6とは別の方法でフィルタ介在連通部内に被抽出物を収納した例を示す説明図である。
【図8】図5の抽出室を拡大して示す断面図である。
【図9】図8の抽出室を側方から見たときの断面図である。
【図10】図1の操作盤を示す正面図である。
【図11】図1の制御盤を示す正面図である。
【図12】図11の制御盤に内蔵されている制御装置を示すブロック図である。
【図13】図12の制御装置の制御による飲料抽出装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】図13の続きの動作を示すフローチャートである。
【図15】この発明の実施の形態2による飲料抽出装置を示す正面図である。
【図16】この発明の実施の形態3による飲料抽出装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0072】
11 貯湯タンク、15 還流路、30 抽出室、200 供給路、800,810 フィルタ(フィルタ手段)、803 抽出容器(フィルタ手段)、300,320,340 直接連通部、310,330,350 フィルタ介在連通部、A 上限水位。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱水を貯める貯湯タンクと、
被抽出物を収納する抽出室と、
前記貯湯タンクと前記抽出室とに接続され、前記貯湯タンクから前記抽出室に前記熱水を供給する供給路と、
前記貯湯タンクと前記抽出室とに接続され、前記抽出室内で前記被抽出物から成分を抽出した抽出水を前記貯湯タンクに戻す還流路と、
前記抽出室に設けられ、前記被抽出物を収容するとともに前記被抽出物の流出を防止するフィルタ手段と
を備え、
前記抽出室には、
前記供給路及び前記還流路に直接連通する直接連通部と、
前記フィルタ手段を介して、前記供給路及び前記還流路に連通するフィルタ介在連通部とが形成されることを特徴とする飲料抽出装置。
【請求項2】
前記抽出室は、前記貯湯タンクの上限水位よりも上方に配置される請求項1記載の飲料抽出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−66250(P2009−66250A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238904(P2007−238904)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000194893)ホシザキ電機株式会社 (989)
【Fターム(参考)】