説明

飲食品提供システム及び飲食品の提供方法

【課題】容器入り飲料が搬送されることによって客に与える違和感を低減させることのできる飲食品提供システムを提供すること。
【解決手段】環状に連続する水平な載置部22及び載置部22を所定の搬送方向Xに移動可能とする搬送手段200を有する回転飲食台2と、載置部22に載置される複数種類の食品3及び容器41に飲料が封入された容器入り飲料4とを備える飲食品提供システム1であって、容器入り飲料4における容器41は、載置部22に載置される載置面43と、載置面43に略垂直であって回転飲食台2における環状の外側に位置する搬送方向Xに長い表示面44とを有し、表示面44には、搬送方向Xと関連付けられた図柄5が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食品提供システム及び飲食品の提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送手段を有する回転飲食台を用いた飲食品提供システムとして、皿の上に載置された寿司等の食品を搬送手段により巡回搬送させて客に提供する回転寿司システムが広く知られている(例えば特許文献1参照)。
また、このような回転寿司等の搬送手段を有する回転飲食台を用いた飲食品提供システムにおいては、寿司等の食品以外にもリンゴジュースやオレンジジュース等の容器入り飲料をこれら寿司等の食品と共に搬送させて提供することも広く行われている。
【特許文献1】特開2003−189994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、容器入り飲料は、通常、飲みやすさの観点から縦長状に構成されており、また、寿司等の食品と共に回転飲食台上を搬送される容器入り飲料についても、縦長形状のものが多く用いられている。
しかし、これら縦長状の容器入り飲料を寿司等の食品と共に搬送させた場合には、略同形状(略同じ高さ)に形成されている寿司等の食品が連続して配置されている間に、ところどころ縦長状で背の高い容器入り飲料が配置されることとなり、寿司等の食品と容器入り飲料との調和がとれず、回転飲食台を用いた飲食品提供システムにおいて、客に違和感を与えてしまうという問題があった。
【0004】
従って本発明は、回転飲食台を用いて食品及び容器入り飲料が提供される飲食品提供システムにおいて、容器入り飲料が搬送されることによって客に与える違和感を低減させることのできる飲食品提供システム、該飲食品提供システムに用いられる容器入り飲料、及び該飲食品提供システムを用いた飲食品の提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能とする搬送手段を有する回転飲食台と、前記載置部に載置される複数種類の食品及び容器に飲料が封入された容器入り飲料とを備える飲食品提供システムであって、前記容器入り飲料における前記容器は、前記載置部に載置される載置面と、前記載置面に垂直であって前記回転飲食台における前記環状の外側に位置する前記搬送方向に長い表示面とを有し、前記表示面には、前記搬送方向と関連付けられた図柄が表示される飲食品提供システム、該飲食品提供システムに用いられる容器入り飲料、及び該飲食品提供システムを用いた飲食品の提供方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、容器入り飲料の容器が、載置面と載置面に垂直であって搬送方向に長い表示面とを有するように載置されると共に、表示面には、搬送方向と関連付けられた図柄が表示されることにより、容器入り飲料と、その近傍に配置されている食品との調和がとれ、客に与える違和感を低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の飲食品提供システム、容器入り飲料及び飲食品の提供方法について、その好ましい一実施形態である第1実施形態に基づき図1〜図3を参照しながら説明する。
【0008】
図1は、本発明の飲食品提供システムを示す斜視図である。図2は、図1の部分拡大斜視図である。図3は、本発明の飲食品提供システムの第1実施形態に用いられる容器入り飲料の容器に表示される図柄の一例を示した図である。
第1実施形態の飲食品提供システムは、本発明を回転寿司に適用したものである。
【0009】
第1実施形態の飲食品提供システム1は、図1に示すように、環状に連続する水平な載置部22及び載置部22を所定の搬送方向Xに移動可能とする搬送手段200を有する回転飲食台2と、載置部22に載置される複数種類の食品3及び容器41に飲料が封入された容器入り飲料4とを備えている。
回転飲食台2は、図1に示すように、基台21及びその上方に設けられた種類の食品3及び容器入り飲料4を巡回搬送させる載置部22を備えている。第1実施形態においては、食品3としての各種寿司30及び容器入り飲料4は、皿7の上に配置された状態で載置部22上に載置されている。尚、搬送手段200としては、クレセントチェーンコンベア、ローラコンベア、マグネット式コンベア等の公知の搬送手段を用いることができる。
【0010】
載置部22には、図1に示すように、皿7の上に配置された寿司30及び容器入り飲料4がそれぞれ複数載置され、搬送手段200によって水平方向に巡回搬送されている。詳細には、魚介類等の寿司ネタを握った握り寿司や巻き寿司等の各種寿司30が皿7の上に盛り付けられ、これらの寿司30が盛り付けられた多数の皿7が載置部22上に載置され巡回搬送されている。また、寿司30が盛り付けられた皿7と皿7との間には、ところどころ容器入り飲料4が乗せられた皿7が配置されており、寿司30と共に載置部22上に載置されて巡回搬送されている。
【0011】
環状の回転飲食台2には、その外側に隣接してテーブル23が設けられている。また、回転飲食台2の外側に沿って複数の座席6が配置されている。従って、座席6に座った客は、載置部22上を搬送される寿司30や容器入り飲料4のうちの所望のものを選んでテーブル23上に確保してそれらを飲食することができる。
【0012】
容器入り飲料4は、容器41に飲料が封入されたものである。第1実施形態においては、容器41は、図2及び図3に示すように、略直方体形状を有した、いわゆる紙パック製のものが用いられている。また、容器41における長手方向の一端側の面には、開封口42であるストローの差込口が設けられている。容器41に封入される飲料としては、例えば、リンゴジュースやオレンジジュース等のフルーツジュース類、大葉ジュースや梅ジュース等の健康飲料類、麦茶やウーロン茶等のお茶類が挙げられる。また、飲料としてゲル状のものを容器41に封入してもよい。
【0013】
容器41は、図2に示すように、載置部22に載置される載置面43と、載置面43に略垂直であって回転飲食台2における環状の外側に位置する搬送方向Xに長い表示面44とを有している。換言すれば、容器41は、その長手方向が搬送方向Xに沿うように、即ち表示面44が横長形状となるように載置されている。また、表示面44の面積は、載置面43の面積よりも大きくなされている。即ち、容器41の幅方向における断面形状は長方形であり、容器41は、その幅方向の断面形状における短辺側の面が載置面43となり、長辺側の面が表示面44となるように載置されている。
更に、容器41は、開封口42が設けられた面が搬送方向X側を向くように載置されている。そして、表示面44には、搬送方向Xと関連付けられた図柄5が表示されている。
【0014】
第1実施形態においては、表示面44に表示された図柄5は、図3に示すように、いか51、マグロ52、甘エビ53等の魚介類を模したものとなっている。また、これら図柄5は、描かれた魚介類の泳いでゆく方向が容器41における開封口42が設けられている面側を向くように描かれている。ここで、容器41は、開封口42の設けられた面が搬送方向X側を向くように載置されているため、これら図柄5が表示された容器入り飲料4が回転飲食台2上を搬送されることにより、あたかも表示面44に描かれた魚介類が泳いでいるかのような印象を客に与えることができる。
【0015】
また、あたかも表示面44に描かれた魚介類が泳いでいるかのように表示されることで、特に子供の客の興味を引き、客の容器入り飲料4に対する購買意欲を向上させることができる。また、容器41に表示される図柄5は、図3に示すように、一種のみでなく複数種類存在するため、客に当該複数種類の図柄5すべてを集めようという意識を生じさせ、客の購買意欲を増進させることもできる。
【0016】
容器41に表示される図柄5は、該図柄5の表示された容器入り飲料4の近傍に配置されている食品3の素材と関連付けられたものとなっている。第1実施形態においては、容器入り飲料4の近傍に配置されている寿司30は、その容器41に表示された図柄5と関連付けられた素材を用いて作られたものである。
【0017】
具体的には、第1実施形態においては、図2に示すように、いか51の図柄5が描かれている容器入り飲料4が配置されている近傍には、いかの寿司30が配置されており、マグロ52の図柄5が描かれている容器入り飲料4が配置されている近傍には、マグロの寿司30が連続して配置されている。即ち、容器入り飲料4は、複数種類の食品3のうち一種の食品3が連続して配置されている群の前後又は間に配置されると共に、表示面44に表示される図柄5は群を構成する一種の食品3の素材を示している。
【0018】
このように、容器入り飲料4の容器41に描かれた図柄5と、その近傍に配置される食品3とが関連付けられることにより、容器入り飲料4が、客に提供される飲料としてだけでなく、その近傍に配置されている一種の食品3の素材等を示す標識としての役割を果たすこともできる。また、握り寿司等においては、魚介類である寿司ネタは、すべて略同形状に加工されて提供されるため、その外観のみからは、素材を認識することが困難な場合もあるが、当該寿司30の近傍に配置されている容器入り飲料4に表示された図柄5が標識としての役割を果たすことにより、寿司30の素材の認識を容易に行うことができ、寿司30の販売を促進することができる。
【0019】
第1実施形態においては、容器41に表示された図柄5は、容器入り飲料4の内容物とは異なるものを示している。具体的には、容器入り飲料4の内容物はリンゴジュースであるのに対して、容器41に表示された図柄5は魚介類のものである。そこで、容器41には、図柄5とは別に、容器入り飲料4の内容物を示す内容物表示45が付されている。第1実施形態においては、内容物表示45は、図3に示すように、表示面44と表示面44に略垂直に且つ載置面43に対向する面である天面47との2箇所に付されている。このように図柄5とは別に容器入り飲料4の内容物を示す内容物表示45が付されているため、客は容器入り飲料4の内容物を容易に認識することができる。
【0020】
また、異なる内容物をそれぞれ封入した複数の容器入り飲料4に対して同じ図柄5を表示することも可能である。例えば、回転飲食台2上を搬送させる容器入り飲料4として、リンゴジュース及び大葉ジュースの2種類を用いた場合に、リンゴジュース及び大葉ジュースの両者に同じ図柄5、例えばマグロ52の図柄を表示することも可能である。
【0021】
更に、容器41には、その容器41に表示された図柄5及び/又は容器入り飲料4と共に搬送されている食品3に関する情報46が更に表示されている。第1実施形態においては、図柄5である魚介類に関する情報46が表示されている。ここで、容器入り飲料4の容器41に記載された図柄5は、その容器入り飲料4の近傍に配置されている寿司と関連付けられたものであるため、容器41に記載された情報46は、寿司30に関連した情報でもある。
【0022】
容器入り飲料4の内容量は、該容器入り飲料4をその長手方向が搬送方向Xに沿うように載置した際に、容器入り飲料4と共に搬送される食品3の大きさとの調和が取れる範囲であれば特に制限はないが、その内容量は、好ましくは80〜500ml、更に好ましくは80〜250ml、最も好ましくは80〜125mlである。特に、内容量を80〜125ml程度と比較的小容量とすることにより、多容量を必要としない子供向け及び老人向けに特に適すると共に、複数の容器入り飲料4の購買を促すこともできる。
また、表示面44の大きさは、図柄5の表示のしやすさの観点から、長手方向の長さが59〜148mm、高さが39〜76mmであることが好ましく、長手方向の長さが59〜132mm、高さが39〜65mmであることが更に好ましく、長手方向の長さが59〜87mm、高さが39〜48mmであることが最も好ましい。また、同様の観点から、表示面44の面積は、好ましくは23〜113cm、更に好ましくは23〜86cm、最も好ましくは23〜42cmである。
【0023】
第1実施形態においては、図1に示すように、容器入り飲料4が複数配置された容器入り飲料展示スペース8を更に備えている。容器入り飲料展示スペース8は、回転飲食台2とは、離れた場所に設けられている。回転飲食台2上を巡回搬送される容器入り飲料4とは別に容器入り飲料展示スペース8を設けて容器入り飲料4を展示することにより、飲食中に回転飲食台2上を搬送される容器入り飲料4を手にとって飲食する他に、飲食を終えて店を出る際に容器入り飲料展示スペース8に配置された容器入り飲料4を購入することも可能となる。容器入り飲料展示スペース8が設けられる場所としては、例えば、客が会計を行うレジ(図示せず)近傍に設けられることが好ましい。
【0024】
上述した第1実施形態の飲食品提供システム1によれば、容器41が、載置面43と載置面43に略垂直であって搬送方向Xに長い表示面44とを有するように載置されることにより、容器入り飲料4と、その近傍に配置されている食品3との大きさ(高さ)の調和がとれ、両者を混在させて回転飲食台2上を搬送させることによって客に与える違和感を低減させることができる。また、容器41が載置される載置面43に略垂直に且つ搬送方向Xに沿うように配置される表示面44には、搬送方向Xと関連付けられた図柄5が表示されることにより、容器入り飲料4とその近傍に配置されている食品3との間の調和がとれるのみならず、容器入り飲料4が搬送される様子を見た客に対して当該容器入り飲料4に対して興味を抱かせることができ、延いては容器入り飲料4の販売を促進することができる。
【0025】
特に、第1実施形態では、表示面44に表示された図柄5は、いか51、マグロ52、甘エビ53等の魚介類を模したものとなっており、容器入り飲料4を搬送させることにより、あたかも表示面44に描かれた魚介類が泳いでいるかのように表示されることで、特に子供の客の興味を引き、容器入り飲料4の販売をより促進する効果も奏する。また、容器41に表示される図柄5は、一種のみでなく複数種類存在するため、当該複数種類の図柄5すべてを集めようという客の購買意欲を増進させることができ、販売促進効果が更に向上する。
更に、容器41は、その搬送方向Xに長手方向が沿うように載置されているため、表示面44が横長形状となり、例えば搬送方向に泳ぐ魚等、搬送方向と関連付けられた図柄5が表示しやすい。
【0026】
また、容器入り飲料4の容器41に描かれた図柄5と、その近傍に配置される食品3とが関連付けられることにより、容器入り飲料4が、客に提供される飲料としてだけでなく、その近傍に配置されている食品3の素材等を示す標識としての役割を果たすこともできる。また、寿司30の近傍に配置されている容器入り飲料4に表示された図柄5が標識としての役割を果たすことにより、寿司30の素材の認識を容易に行うことができ、寿司30の販売を促進することもできる。
【0027】
更に、表示面44は、載置面43に略垂直に且つ搬送方向Xに沿うように配置されて
回転飲食台2における環状の外側に設けられた座席6側を向いているため、客は表示面44に描かれた図柄5を認識しやすい。一般に握り寿司においては、魚介類である寿司ネタは平面視で略矩形形状を有し、シャリの上に載せられているため、握り寿司を座席側から見た場合には、客は寿司ネタを側面視することとなり、寿司ネタの種類の認識が困難となる。しかしながら、第1実施形態においては、容器入り飲料4の容器41における座席6側を向いた表示面44に当該寿司ネタの素材に関連する図柄5が表示されているため、客は、図柄5を見ることで容易に寿司ネタの種類を認識することができる。
【0028】
また、容器41には、その容器41に表示された図柄5及び/又は容器入り飲料4と共に搬送されている食品3に関する情報46が更に表示されているため、客に対して図柄5に関する情報を得たいという欲求を抱かせることができ、容器入り飲料4の販売促進効果がより一層向上する。
【0029】
また、回転飲食台2上を巡回搬送される容器入り飲料4とは別に容器入り飲料展示スペース8を設けることにより、飲食中に容器入り飲料4を手にとって飲食する他に、飲食中に搬送される容器入り飲料4を見て購買意欲を刺激された客は、飲食を終えて店を出る際に容器入り飲料展示スペース8に配置された容器入り飲料を更に購入することができる。
【0030】
また、第1実施形態の飲食品提供システム1における容器入り飲料4を、複数種類の寿司30のうち一種の寿司30が連続して配置されている群の位置及び一種の寿司30の素材を示す標識として使用する方法によれば、客は、寿司30の素材の認識を容易に行うことができ、寿司30の販売を促進することができる。
【0031】
また、第1実施形態の飲食品提供システム1を用いた飲食品の提供方法によれば、容器入り飲料4の容器41に表示された図柄5が、容器入り飲料4と共に搬送される寿司30の素材に関連するものであるため、容器入り飲料4を提供するのと同時に、その近傍に配置されている寿司30に関する情報も提供することができ、延いては寿司30の販売を促進することができる。
【0032】
また、第1実施形態の飲食品提供システム1を用いた飲食品の展示方法によれば、容器入り飲料4の容器41に表示された図柄5が、容器入り飲料4の搬送方向Xと関連付けられているため、回転飲食台2上に展示されて搬送される容器入り飲料4に対する客の関心が高まり、容器入り飲料4の販売促進効果が向上する。
【0033】
また、第1実施形態の飲食品提供システム1に用いられる容器入り飲料4によれば、回転飲食台2上に載置されて巡回搬送された際に搬送方向Xと関連付けられた図柄5が表示されているため、視覚的に客の注意を引き、当該容器入り飲料4の販売促進効果が向上する。
【0034】
次に、本発明の飲食品提供システム1の第2実施形態について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の飲食品提供システムの第2実施形態を示す部分拡大斜視図である。
第2実施形態については、上述した第1実施形態と異なる点を主に説明し、同様の点は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
【0035】
第2実施形態の飲食品提供システムは、図4に示すように、容器入り飲料4が回転飲食台2上に複数連続して配置されており、複数の容器入り飲料4それぞれの容器41に表示された図柄5が互いに関連付けられている点で第1実施形態と異なる。
第2実施形態においては、図4に示すように、3つの容器入り飲料4,4,4が連続して配置されている。3つの容器入り飲料には、それぞれ電車の1両目、2両目、3両目の図柄が表示されている。また、それぞれの容器41には、表示された図柄5に関連する情報46が表示されている。
図柄5に関連する情報46としては、例えば、電車に乗った際の食事のマナー等を記載することができる。このように、容器41に図柄5及び食の両者に関係する情報等を表示することにより、容器入り飲料4を手に取った客、特に子供に対して、教育的な効果を奏することもできる。
【0036】
第2実施形態の飲食品提供システム1によれば、第1実施形態と同様の効果が奏される他、複数の容器入り飲料4が連続して配置され、それらが互いに関連付けられているため、客に対して容器入り飲料4の存在をより強く印象付けることができる。
【0037】
本発明の飲食品提供システム1は、上述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
【0038】
例えば、回転飲食台2は、第1実施形態及び第2実施形態においては、テーブル23及び座席6が回転飲食台2の環状の外側に沿うように隣接して設けられたカウンターテーブル型であったが、回転飲食台2に隣接して矩形のテーブルが所定間隔を空けて配置された、いわゆるボックス型(図示せず)であってもよい。また、テーブルは、回転飲食台2に隣接していなくてもよい。
即ち、テーブル23及び座席6は、客が回転飲食台2の載置部22に載置された食品3及び容器入り飲料4を視認できるように配置されていればよい。
【0039】
また、搬送方向Xは、第1実施形態及び第2実施形態においては左回り(時計回り)となっていたが、搬送方向Xは右回り(反時計回り)であってもよい。
【0040】
また、第2実施形態においては、複数の連続して配置される容器入り飲料4の容器41に表示される図柄5は、電車の1両目〜3両目であったが、連続して配置される容器入り飲料4の容器41に表示される図柄5は、例えば物語の登場人物を順に表示するといった、互いに観念的に関連付けられた表示であってもよい。このような物語として、例えば、浦島太郎の登場人物を表示すると共に、その中の一部に寿司ネタとして用いられる魚介類を表示してもよい。
【0041】
また、第1実施形態及び第2実施形態においては、食品3として寿司30が適用されていたが、食品3としては、焼肉、中華料理、西洋料理等の回転飲食台に載置されて搬送可能な形態の飲食品であれば特に制限なく適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明の飲食品提供システムを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の部分拡大斜視図である。
【図3】図3は、本発明の飲食品提供システムの第1実施形態に用いられる容器入り飲料の容器に表示される図柄の一例を示した図である。
【図4】図4は、本発明の飲食品提供システムの第2実施形態を示す部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 飲食品提供システム
2 回転飲食台
21 基台
22 載置部
3 食品
30 寿司
4 容器入り飲料
41 容器
42 開封口
43 載置面
44 表示面
45 内容物表示
46 情報
47 天面
5 図柄
51 いか
52 マグロ
53 甘エビ
6 座席
7 皿
8 容器入り飲料展示スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能とする搬送手段を有する回転飲食台と、前記載置部に載置される複数種類の食品及び容器に飲料が封入された容器入り飲料とを備える飲食品提供システムであって、
前記容器入り飲料における前記容器は、前記載置部に載置される載置面と、前記載置面に略垂直であって前記回転飲食台における前記環状の外側に位置する前記搬送方向に長い表示面とを有し、
前記表示面には、前記搬送方向と関連付けられた図柄が表示される飲食品提供システム。
【請求項2】
前記図柄は、該図柄の表示された前記容器入り飲料の近傍に配置されている前記食品の素材と関連付けられたものである請求項1記載の飲食品提供システム。
【請求項3】
前記図柄は、前記容器入り飲料の内容物とは異なるものを示す請求項1又は2記載の飲食品提供システム。
【請求項4】
前記容器入り飲料は、前記載置部に複数連続して配置されており、複数の前記容器入り飲料それぞれの容器に表示された図柄は、互いに関連付けられている請求項1〜3のいずれかに記載の飲食品提供システム。
【請求項5】
前記回転飲食台における前記環状の外側には、前記回転飲食台に沿って配置される複数の座席を更に備える請求項1〜4のいずれかに記載の飲食品提供システム。
【請求項6】
前記複数種類の食品は寿司であり、前記図柄は前記寿司の素材である魚介類を示すものである請求項1〜5のいずれかに記載の飲食品提供システム。
【請求項7】
前記容器には、前記図柄及び/又は前記食品に関連する情報が更に表示されている請求項1〜6のいずれかに記載の飲食品提供システム。
【請求項8】
前記容器入り飲料が複数配置された容器入り飲料展示スペースを更に備えた請求項1〜7のいずれかに記載の飲食品提供システム。
【請求項9】
前記容器入り飲料は、前記複数種類の食品のうち一種の食品が連続して配置されている群の前後又は間に配置されると共に、前記表示面に表示される図柄は前記一種の食品の素材を示す請求項1〜8のいずれかに記載の飲食品提供システム。
【請求項10】
前記容器入り飲料は、前記群を構成する一種の食品における素材を示す標識として使用される請求項9記載の飲食品提供システム。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれかに記載の飲食品提供システムを用いた容器入り飲料の提供方法。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれかに記載の飲食品提供システムを用いた容器入り飲料の展示方法。
【請求項13】
環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能な搬送手段を有する回転飲食台と、前記載置部に載置される複数種類の食品及び容器に飲料が封入された容器入り飲料とを備える飲食品提供システムに用いられる容器入り飲料であって、
前記容器は、前記載置部に載置される載置面と、該載置面に略垂直であって前記回転飲食台における前記環状の外側に位置する表示面とを有し、
前記表示面は、該表示面における前記搬送方向に沿う方向の長さが該搬送方向に直交する方向の長さよりも長く、且つ該表示面の面積が前記載置面の面積よりも大きくなるように構成されており、
前記表示面には、前記容器入り飲料の近傍に配置されている前記食品の素材と関連付けられた図柄が表示されている容器入り飲料。
【請求項14】
環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能な搬送手段を有する回転飲食台と、前記載置部に載置される複数種類の食品及び容器に飲料が封入された容器入り飲料とを備える飲食品提供システムに用いられる容器入り飲料であって、
前記容器は、前記載置部に載置される載置面と、該載置面に略垂直であって前記回転飲食台における前記環状の外側に位置する表示面とを有し、
前記表示面は、該表示面における前記搬送方向に沿う方向の長さが該搬送方向に直交する方向の長さよりも長く、且つ該表示面の面積が前記載置面の面積よりも大きくなるように構成されており、
前記表示面には、前記搬送方向と関連付けられた図柄が表示されている容器入り飲料。
【請求項15】
環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能な搬送手段を有する回転飲食台と、前記載置部に載置される複数種類の食品及び容器に飲料が封入された容器入り飲料とを備える飲食品提供システムに用いられる容器入り飲料であって、
前記容器は、前記載置部に載置される載置面と、該載置面に略垂直であって前記回転飲食台における前記環状の外側に位置する表示面とを有し、
前記表示面は、該表示面における前記搬送方向に沿う方向の長さが該搬送方向に直交する方向の長さよりも長く、且つ該表示面の面積が前記載置面の面積よりも大きくなるように構成されており、
前記表示面には、該容器入り飲料の近傍に配置されている前記食品の素材と関連付けられた図柄が、前記搬送方向に関連付けられるように表示されている容器入り飲料。
【請求項16】
環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能な搬送手段を有する回転飲食台上に載置され、前記搬送手段により搬送されて提供される容器に飲料が封入された容器入り飲料であって、
前記容器は、前記載置部に載置される載置面と、前記載置面に略垂直であって前記回転飲食台における前記環状の外側に位置する前記搬送方向に長い表示面とを有し、
前記表示面には、前記搬送方向と関連付けられた図柄が表示されている容器入り飲料。
【請求項17】
前記図柄は、前記容器入り飲料の内容物とは異なるものを示す請求項13〜16のいずれかに記載の容器入り飲料。
【請求項18】
前記容器における前記表示面の大きさは、前記搬送方向に沿う方向の長さが59〜148mmであり、該搬送方向に直交する方向の長さが39〜76mmである請求項13〜17のいずれかに記載の容器入り飲料。
【請求項19】
環状に連続する水平な載置部及び該載置部を所定の搬送方向に移動可能な搬送手段を有する回転飲食台と、前記載置部に載置される複数種類の食品及び容器に飲料が封入された容器入り飲料とを備える飲食品提供システムを用いた容器入り飲料の販売方法であって、
前記容器入り飲料が複数配置された容器入り飲料展示スペースを更に備え、
前記回転飲食台上において前記容器入り飲料を販売すると共に、前記容器入り飲料展示スペースにおいても前記容器入り飲料の販売を行う容器入り飲料の販売方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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