説明

骨の切断装置

骨の外周に巻き付けたワイヤを縮めて骨を切断するための骨の切断装置において、切断すべき骨の位置への切断用ワイヤの取付けが容易で、かつ切断時に骨の揺動や移動のない骨の切断装置の提供であり、円筒状の本体部(2)と、その本体部(2)の長手方向の一端(5)に端部を取付けられた第1の支持ワイヤ(W2)と、本体部(2)の長手方向の他端(6)に端部を取付けられた第2の支持ワイヤ(W3)と、第1の支持ワイヤ(W2)の別の端部(8)と第2の支持ワイヤ(W3)の別の端部(9)とが共に繋着される留め具(4)と、その留め具(4)に一端を固着して輪部(Wr)を形成した切断ワイヤ(W1)と、切断ワイヤ(W1)の自由端(13)を引張って輪径を縮める引張り手段(3)と、第2の支持ワイヤ(W3)の端部(6A)を引張る引張り力の調整手段(25A)とで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ワイヤを骨の外周に巻き付け、そのワイヤを縮めて骨を切断する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
骨の切断に鋸が使用されていることは知られている(例えば特許文献1参照)。
しかし、この技術によれば鋸にかかる力によって切断されるべき骨が一定位置に固定されずに揺動したり移動して安定な切断ができない欠点がある。
その他、人工股関節配置用の大腿骨近位端骨きり器具(例えば特許文献2参照)や、高度脛骨骨切除装置及び骨切除誘導装置と骨切除を行う方法(例えば特許文献3参照)が提案されている。
しかし、これらは特定部位の骨手術用であって、一般の骨切除には適さない欠点がある。
【0003】
本発明者はセラミックスの切断を研究していてその技術(例えば特許文献4参照)が骨の切断にも適用できることがわかった。本発明はその成果を提案するものである。
【特許文献1】特開平10−137253号公報
【特許文献2】特開平5−240964号公報
【特許文献3】特開2001−293004号公報
【特許文献4】特開2002−308636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、切断すべき骨の位置への切断用ワイヤの取付けが容易でかつ、切断時に骨の揺動や移動のない骨の切断装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の骨の切断装置は、図1に示す骨の外周に巻き付けたワイヤを縮めて骨を切断するための骨の切断装置1において、円筒状の本体部2と、その本体部2の長手方向の一端5に端部を取付けられた第1の支持ワイヤW2と、本体部2の長手方向の他端6に端部を取付けられた第2の支持ワイヤW3と、第1の支持ワイヤW2の別の端部8と第2の支持ワイヤW3の別の端部9とが共に繋着される留め具4と、その留め具4に一端を固着して輪部Wrを形成して骨を切断するための切断ワイヤW1と、切断ワイヤW1の自由端13を引張って輪径Wrを縮める引張り手段3と、第2の支持ワイヤW3の端部における固着具6Aを引張る引張り力の調整手段25Aとで構成されていることを最も主要な特徴とする(請求項1)。
【0006】
切断ワイヤW1を引張る引張り手段3及び第2の支持ワイヤW3の引張り力の調整手段25Aの具体的実施に際しては、手動でも電動あるいは液圧作動でもよい。また留め具4に切断ワイヤW1の一端を固着して輪部Wrを形成する際、留め具4と切断ワイヤW1の一端が取りはずし可能な固着具を利用して輪部Wrを形成してもよい。
【0007】
前記引張り手段3は、前記本体部2に装着された第1のねじロッド22と第1のナット体23とで構成されているスクリュウジャッキ21で切断ワイヤW1の自由端13が引張られるよう構成されていることが好ましい(請求項2)。
【0008】
上記によって第1のねじロッド22に螺着された第1のナット体23を回転させることで、ナットが移動するスクリュウジャッキ21となって第1のナット体23と共に切断ワイヤW1の自由端13が引張られて、輪径Wrを縮める。
【0009】
前記引張り手段3は、第1の円筒体32の上端部15において固定手段35により切断ワイヤW1の自由端13を固定し、第1の円筒体32の下端部16が前記第1のナット体23の上部に接して配置された筒状体32を含んでいることが好ましい(請求項3)。
具体的な実施に際しては、第1の筒状体32の上方に装備された部材に切断ワイヤW1の自由端13を取付ける。この構成によって、引張り手段の第1のねじロッド22に螺着された第1のナット体23を回転させることで、第1のナット体23の動きと共に切断ワイヤW1の自由端13が引張られて、輪径Wrを縮める。
【0010】
前記筒状体32の軸心方向にスリット18が設けられ、そのスリット18を通して第1のねじロッド22に固定される回り止め具10が設けられていることが好ましい(請求項4)。
【0011】
この構成によって、切断ワイヤW1を引張るときの第1の筒状体32の上昇時に、筒状体32が回転して切断ワイヤW1が捩れることを防いでいる。スリット18の長さは、切断ワイヤW1の引張りストローク長さより長いことが必要である。
【0012】
前記引張り手段は、切断ワイヤW1の輪部Wrを骨の接触部に固定する固定手段35を備え、その固定手段35は切断ワイヤW1の自由端13を固着させた固着具35aと、固着具35aを支持する第3のねじロッド26と、第3のねじロッド26の引張り位置を固定する第3のナット体27とを含んで構成されていることが好ましい(請求項5)。
【0013】
この構成によって、骨の切断すべき位置に切断ワイヤW1の輪部Wrを正確に巻き付けて、切断に伴うワイヤ位置のずれが生じないようにしている。
【0014】
前記第2の支持ワイヤW3の端部6を引張る引張り力の調整手段25Aは、本体部2に取付けられた第2のねじロッド24と、第2のナット体25とを含んで構成されることが好ましい(請求項6)。
【0015】
具体的実施に際しては、第2のナット体25と共に動く筒状体34を取付け、その筒状体の端部に第2の支持ワイヤW3の端部が固着具6Aで固定されるようにする。
この構成によって、第2の支持ワイヤW3を緊張あるいは弛緩させて切断ワイヤW1の端部に設けた留め具4の適度な固定により骨の切断位置への巻き付けを容易にさせている。
【0016】
なお、本発明の実施に際して切断ワイヤの太さは、0.2〜4mm程度で柔軟性に優れているものが好ましい。また材質としてはチタン、ステレンス、鋼、強化プラスチック、その他、骨を切断するのに十分な強度を有するものがよく、例えば、繊維類を用いることもできる。また一本の線でもよいが、撚り線を用いることも実施上効果的である。
【発明の効果】
【0017】
以上の本発明によれば、
(a)切断ワイヤの輪部の端部が第1の支持ワイヤと第2の支持ワイヤとで繋着された留め具を調整手段により適度に固定できるので、切断ワイヤの輪部を柔軟に移動させることができ骨の切断位置への巻き付けが容易である利点がある。
(b)切断ワイヤを引張る引張り手段を第1のねじロッドと第1のナット体とでスクリュウジャッキ状に構成すれば、大きな引張り力が得られ、かつスムーズな引張りができる利点がある。
(c)前記の切断ワイヤを引張る引張り手段の第1のナット体の上部に筒状体を配置すれば、筒状体の上部に切断ワイヤの自由端を容易に取付けできる利点がある。
(d)前記筒状体に軸心方向にスリットを設け、そのスリットに回り止め具を取付ければ、引張り手段の第1のナット体が回転しても筒状体は回らずに切断ワイヤが捩れない利点がある。
(e)前記引張り手段に、切断ワイヤの輪部を骨に接触して固定させる固定手段を備えれば、輪部を正確に骨に巻き付けて切断位置がずれることがない利点がある。
(f)第2の支持ワイヤを引張る引張り力の調整手段を備えれば、切断ワイヤの留め具の適度な固定により骨への巻き付けを容易にできる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1〜図5は本発明の骨の切断装置の実施形態を示す図であり、図6及び表1はこの装置による実験例である。
図1に示すように、全体を示す骨の切断装置1は、切断ワイヤW1の一端と、第1、第2の支持ワイヤW2、W3を取付ける本体部2と、切断ワイヤW1の他端である自由端を引張る引張り手段3とで主要構成されている。
【0019】
本体部2は図2に示すように、筒状の第1の本体2Aと、本体2Aの図においては左側に固着された半筒状の第2の本体2Bと、本体2Aの右側に固着された円筒状の第3の本体2Cとで構成されている。
【0020】
第1の本体2Aは内孔2Aiを有する円筒状に形成され、長さ方向のほぼ中央部にT字に突起する筒状の突起2Dが形成されている。突起2Dには内孔2Diが設けれ、内孔2Aiに通じている。
【0021】
内孔2Aiと内孔2Diとの合致部7は滑らかな曲面で結ばれていて、切断ワイヤW1が滑らかに摺動するように形成されている。
【0022】
第2の本体2Bは、図4と図5に示すように両端部を除いて軸心に平行な切欠面14が形成され後記する第1、第2の支持ワイヤW2、W3および留め具4の作動空間の1部を形成している。
【0023】
第2の本体2Bの切欠面14に直交し、軸心に平行な明示しないスリット状の溝が形成されていて、その溝は軸心に設けられた内孔によって第1の本体2Aの内孔2Aiに通じている。
切断ワイヤW1の輪部Wrの自由端側は、この溝を作動空間とするように構成されている。
第2の本体2Bの端部に第4のねじロッド28が取付けられ、第1の支持ワイヤW2の端部を固定するため第4のナット体29により締め付けている。
【0024】
第3の本体2Cは、図2に示すような第1の本体2Aの図においては右端部にねじ2Asで螺結された第2のねじロッド24と、第2のねじロッド24に螺着された第2のナット体25と、第2のナット体25に接して第2のねじロッド24を覆う第2の筒状体34と、さらに筒状体34と接してワッシャー機能を有する円板体34aにより構成されている。
第2のねじロッド24と、第2のナット体25とが第2の支持ワイヤW3を引張る引張り力の調整手段25Aである。、
【0025】
第2のねじロッド24に螺着された第2のナット体25が回転することで、第2のナット体25と共に第2の筒状体34を移動させるジャッキ機能を構成している。
【0026】
第2の筒状体34には後記する第1の筒状体32に設けたと同様の回り止め用スリットと回り止め具が取付けられている。
【0027】
第2のねじロッド24に第1の本体2Aの内孔2Aiに通じる内孔24iが設けられ、第2の支持ワイヤW3が通るように構成されている。
【0028】
上記のように構成された本体部2に、次のように第1及び第2の支持ワイヤW2、W3が取付けられている。
図4及び図5において、第1の支持ワイヤW2は折り返して2本となった開放端が第4のねじロッド28に螺結された第4のナット体29で固定され、輪側端8が留め具4の孔4aに繋着されている。
【0029】
第2の支持ワイヤW3は、折り返して2本となった開放端が図2に示す第2の筒状体34の外部に配置された固着具6Aに固定され、輪側端9が留め具4の孔4aに繋着されている。
【0030】
留め具4は上記のように、第1、第2の支持ワイヤW2、W3の輪側端8及び9を繋着させる孔4aのほかに、後記する切断ワイヤW1の輪部Wrの一端を固着させる孔4bを有して形成されている。
【0031】
図2及び図3に示すように、切断ワイヤW1を引張る引張り部3は、本体2Aの突起2Dに螺着された第1のねじロッド22と、第1のねじロッド22に螺着されたレンチ23A付きの第1のナット体23と、第1のナット体23に接して第1のねじロッド22を覆う第1の筒状体32と、切断ワイヤW1の輪部Wrを骨の接触部に固定する固定手段35とで主要構成がされている。
【0032】
第1のねじロッド22に内孔22iが設けられ、その内孔22iの内部に内孔26iを有する第3のねじロッド26が挿入されている。
第1のねじロッド22と第1のナット体23によってスクリュウジャッキ21が構成され、レンチ23Aにより第1のナット体23が回転することで、第1のナット体23と共に第3のねじロッド26を大きな力で移動させるジャッキ機能を構成している。
【0033】
第1のねじロッド22を覆う第1の筒状体32が、第1のナット体23の上部に配置され、第1の筒状体32の上部にワッシャー機能を有する環状の円板体32aが配置されている。その円板体32aの上部に、第3のナット体27が第3のねじロッド26に螺結されて、第3のねじロッド26の高さ位置を決定できるように構成されている。
【0034】
第1の筒状体32に軸心方向にスリット18が設けられ、回り止め具10を構成する摺動片11と止めビス12がスリット18を通り、第1のねじロッド22にねじ止めされている。この回り止め具10によって、第1のナット体23の回転とともに第1の筒状体32が回転し、切断ワイヤW1に捩れが生じるのを防ぐように構成されている。
【0035】
第3のねじロッド26の6角頭部26aの上部に、切断ワイヤW1の自由端13を固着した固着具35aが配置されていて、第3のねじロッド26と第3のナット体27と固着具35aとで、切断ワイヤW1の輪部Wrを骨の接触部に固定する固定手段35が構成されている。
【0036】
上記構成の引張り手段3と本体部2における切断ワイヤW1の連絡ルートを以下に示す。
なお、切断ワイヤW1は直径が3mm以下がよい。
【0037】
図4に示すように第1及び第2の支持ワイヤW2、W3を孔4aに繋着させた留め具4の端部に設けられた複数の止め孔4bに、切断ワイヤW1の端部Weが固着されている。
【0038】
切断ワイヤW1は留め具4から第4のナット体29の方向に輪部Wrを形成して、本体2A方向に向かい、図2の内孔2Aiに入り、円弧摺動部7を経て図3の引張り手段3に通じる。
ついで、第1のねじロッド22の内孔22iから第3のねじロッド26の内孔26iを経て自由端13で固着具35aに固定される。
【0039】
上記構成の骨の切断装置1の作動を図1を参照して以下に示す。
最初に第2の支持ワイヤW3を、引張り力の調整手段25Aの第2のナット体25を回転させて留め具4を適度な固定に調整する。この際、第4のナット体29により第1の支持ワイヤW2を調整することも不可能ではない。
【0040】
ついで、切断すべき骨の位置と、骨の径から切断ワイヤW1の輪部Wrの輪径をきめる。輪径の調整は、切断ワイヤW1の自由端13を引張る引張り手段3の第1のナット体23を回転させて行うと伴に、引張り手段3の上方にある固定手段35の第3のナット体27を回転させて行なうこともできる。なお、輪径の調整は切断ワイヤW1の自由端13に設けた固着具35aを任意に締付け可能な固着具に変えて行なってもよい。
ここまでで、切断ワイヤW1の準備と調整が完了する。
【0041】
ついで、切断ワイヤW1の輪部Wrを骨の外周に巻き付ける。このときに、輪部Wrの動きの許容範囲が全方向に適度にあるので、骨への巻き付けが容易にできる。
【0042】
ついで、輪部Wrを骨に密接固定させて、輪部Wrが縮径の際に位置がずれないようにする。この操作は、固定手段35の第3のナット体27を回転させて行う。
ここまでで、骨の切断の準備が完了する。
【0043】
ついで、切断ワイヤW1の自由端13を引張って輪径を縮める引張り手段21の第1のナット体23をレンチ23Aにより回転させて、骨を切断する。
【0044】
上記機能によって行った、豚の骨の切断の実施例を図6及び表1によって説明する。表1は骨の切断結果を示した表である。
【表1】

図6は骨の形状と切断位置を示しており、足の骨40を端部の位置Aあるいは中央部の位置Bで切断している。
【0045】
表1はその切断についてのデータである。切断に使用したワイヤ径はφ3mmである。
試験No.1〜No.5の5変数を、骨の状態、切断部位及び切断荷重についてまとめている。
例えば、試験No.2では親豚の前足、切断部位はAで切断荷重即ち切断ワイヤW1にかけた引張り荷重は2.90kNであった。
【0046】
No.1〜No.5のすべての試験変数において、外表面が固く、内部が柔らかい2重構造の骨が所期の通り、きれいに切断された。
【0047】
この実施例で得た結論は、
(1)切断荷重は豚の年齢に影響する。即ち、年長の豚の骨の切断荷重は仔豚の骨の切断荷重より大きい。
(2)切断荷重は豚の前足と後足では異なる。即ち、前足の骨の切断荷重は後足の骨の切断荷重よりも大きい。
(3)切断部位を変えても骨の切断は可能であるが、骨の切断荷重は変わる。
上記の実施例を含めて、本発明の骨の切断装置1は有効であることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の骨の切断装置の実施形態を示す構成図である。
【図2】図1の本体部を示す側断面図である。
【図3】図1の切断ワイヤを引張る引張り部を示す側断面図である。
【図4】図1の切断ワイヤ及び第1、第2の支持ワイヤを示す側面図である。
【図5】図4の上面図である。
【図6】本発明の骨の切断装置による実験のための骨の形状と切断部位を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
W1・・・切断ワイヤ
We・・・固着端部
Wr・・・輪部(輪径)
W2・・・第1の支持ワイヤ
W3・・・第2の支持ワイヤ
1・・・切断装置
2・・・本体部
2A・・・第1の本体
2B・・・第2の本体
2C・・・第3の本体
2D・・・突起
2Ai、2Di、22i、24i、26i・・・内孔
2As・・・ねじ
3・・・引張り手段
4・・・留め具
4a・・・孔
4b・・・止め孔
5、6・・・端部
6A・・・第2の支持ワイヤ端部の固着具
7・・・円弧摺動部(合致部)
8、9・・・別の端部
10・・・回り止め具
11・・・摺動片
12・・・止めビス
13・・・切断ワイヤの自由端
14・・・切欠面
15・・・上端部
16・・・下端部
18・・・スリット
21・・・スクリュウジャッキ
22・・・第1のねじロッド
23・・・第1のナット体
23A・・・レンチ
24・・・第2のねじロッド
25・・・第2のナット体
25A・・・調整手段
26・・・第3のねじロッド
26a・・・6角頭部
27・・・第3のナット体
28・・・第4のねじロッド
29・・・第4のナット体
32・・・第1の筒状体
32a、34a・・・円板体
34・・・第2の筒状体
35・・・固定手段
35a・・・切断ワイヤ自由端部の固着具
40・・・足の骨

【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨の外周に巻き付けたワイヤを縮めて骨を切断するための骨の切断装置において、円筒状の本体部と、その本体部の長手方向の一端に端部を取付けられた第1の支持ワイヤと、本体部の長手方向の他端に端部を取付けられた第2の支持ワイヤと、第1の支持ワイヤの別の端部と第2の支持ワイヤの別の端部とが共に繋着される留め具と、その留め具に一端を固着して輪部を形成した切断ワイヤと、切断ワイヤの自由端を引張って輪径を縮める引張り手段と、第2の支持ワイヤの端部を引張る引張り力の調整手段とで構成されていることを特徴とする骨の切断装置。
【請求項2】
前記引張り手段は、前記本体部に装着された第1のねじロッドと第1のナット体とを含んで構成されているスクリュウジャッキで切断ワイヤの自由端が引張られるよう構成されている請求項1の骨の切断装置。
【請求項3】
前記引張り手段は、上端部で切断ワイヤの自由端を固定して下端部が前記第1のナット体の上部に接して配置された筒状体を含んでいる請求項2に記載の骨の切断装置。
【請求項4】
前記筒状体の軸心方向にスリットが設けられ、そのスリットを通り第1のねじロッドに固定された回り止め具が設けられている請求項3に記載の骨の切断装置。
【請求項5】
前記引張り手段は、切断ワイヤの輪部を骨の接触部に固定する固定手段を備え、その固定手段は切断ワイヤの自由端を固着させた固着具と、固着具を支持する第3のねじロッドと、第3のねじロッドの位置を固定する第3のナット体とを含んで構成されている請求項1〜4の何れかに記載の骨の切断装置。
【請求項6】
前記第2の支持ワイヤの端部を引張る引張り力の調整手段は、本体部に取付けられた第2のねじロッドと第2のナット体とを含んで構成される請求項1〜5の何れかに記載の骨の切断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【国際公開番号】WO2005/058171
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【発行日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516281(P2005−516281)
【国際出願番号】PCT/JP2004/017683
【国際出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(899000057)学校法人日本大学 (650)
【Fターム(参考)】