骨盤及び側湾症矯正尻枕
【課題】骨盤のゆがみを正常に矯正する骨盤矯正尻枕及び骨盤のゆがみを正常にすることにより側湾症を矯正する側湾症矯正尻枕を提供する。
【構成】前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤のゆがみを矯正し、骨盤のゆがみを矯正することにより背骨を真っ直ぐにする。
【構成】前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤のゆがみを矯正し、骨盤のゆがみを矯正することにより背骨を真っ直ぐにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、骨盤のゆがみ（左右で高さが異なる）を正常に矯正するように正座できる尻枕及び骨盤のゆがみを正常にして側湾症を矯正するように正座することができる尻枕に関する。
【０００２】
脊柱（背骨）は、横から見ると前後に自然なカーブを描いているが（生理的湾曲）正面から見ると真っ直ぐなのが正常である。それが、何らかの原因で正面から見て横に湾曲するのを側湾症という。横に曲がると同時に捻れが加わるのが特徴である。
【０００３】
側湾症には、生まれつき骨の奇形などがある「先天性側湾症」と、原因不明で成長期に急に湾曲が進む「突発性側湾症」とがある。
【０００４】
背骨は体の中心であるが、これが曲がってしまうと、肋骨など骨格全体が歪み、腰や背中など体のいろいろな部分に不調が出る。又、内臓にも悪影響を与える。これは、骨盤のゆがみに起因するものであるが、骨盤のゆがみは、側湾症だけではなく、様々な弊害、病気の元になることが知られている。
【０００５】
このような側湾症を治療するには、コルセットを装着して進行を止めるとか、牽引器などを使用して、身体に強制的に屈曲を与えるとか、手術をする等の方法が知られているが、効果的な治療法のないのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、骨盤のゆがみを正常に矯正する骨盤矯正尻枕を提供することを目的とする。
また本発明は、骨盤のゆがみを正常にすることにより、背骨を真っ直ぐにし、それによって側湾症を矯正する側湾症矯正尻枕を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明者は、側湾症の人は、同時に骨盤も正常でないことに着目し、骨盤のゆがみを正常にするようにして、背骨を真っ直ぐにし、側湾症を矯正することを想到した。
更に、本発明者は鋭意研究の結果、骨盤のゆがみを正常にさせるには、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させ、骨盤を立てるように正座できれば良いことに着目し、このようにして、臀部を安定的に支持して正座できるようにすれば、骨盤のゆがみが正常化し、背骨がまっすぐになり、側湾症が完治することを見出し本発明に到達した。
【０００８】
即ち本発明の骨盤矯正尻枕（骨盤矯正具）及び側湾症矯正尻枕（側湾症矯正具）は、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤が矯正されて正常になり、背骨が真っ直ぐになることにより側湾症を矯正することを特徴とする。
【０００９】
弾力性のある成形体若しくは充填物を袋状尻枕側地に内装することにより構成し、前記尻枕側地を二重構造とし、内部に乾燥ヨモギを収容すれば、ヨモギの作用により体が温められることから好ましい（請求項３）。
【００１０】
前記前方部分の先端に尻枕を適当な位置に移動し易くするリング状若しくは紐状体を連結すれば、この部分を握って押したり引いたりすることにより、容易に座る位置を調整できることから好ましい（請求項４）。
【００１１】
前記臀部載置部の側面にポケットを形成すれば、ここに何かを収容し、持ち運びが出来るので、常時携帯して常に座るときはどこでもこの尻枕を使用するのに便利である（請求項５）。
【００１２】
シート状物で形成した袋状尻枕側地に充填物を充填し、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有する形状とし、正座した場合に左右に開き難くするため、臀部載置部の両側部を複数個所、糸状体、紐状体又はテープ状体で連結すれば、左右方向に広がり難い尻枕と出来ることから好ましい（請求項６）。
【００１３】
前記臀部載置部の側面を複数のタコ糸で複数個所連結し、該複数のタコ糸は、タコ糸を通す孔を穿設した部材の孔に通して固定するのが容易に綺麗に形成できることから好ましい（請求項７）。タコ糸連結部が四角形のコーナーとなるようにし、必要に応じて、更に四角形の対角線の交点とか、別の場所を更にタコ糸で連結しても良い。
【００１４】
前記シート状物は布で形成するのが、安価で保温性に優れていることから好ましい（請求項８）。
【発明の効果】
【００１５】
本発明の尻枕を、座るときは骨盤異常の患者や側湾症の患者が正座して臀部を臀部載置部に載せ、両膝で前方部分を挟持し、臀部を足の踵上端よりも上方に位置させると臀部が安定し、骨盤のゆがみが正常となり、背骨が真っ直ぐになり、側湾症が完治する、という絶大な効果を奏する。
【００１６】
本発明の尻枕を使用すると、骨盤のゆがみが矯正できるので、このゆがみに起因する様々な弊害、病気が治癒する。
【００１７】
本発明の尻枕を繰り返し使用することにより、骨盤が真っ直ぐ立って、左右の高さが同じとなるので、土台となる骨盤が正常となることにより、背骨が真っ直ぐになり、側湾症が完治する。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の尻枕の斜視図である。
【図２】本発明の尻枕の斜視図である。
【図３】本発明の尻枕の使用状態を示す側面図である。
【図４】本発明の尻枕の使用状態を示す裏面図である。
【符号の説明】
【００１９】
１・・・・・尻枕
２・・・・・前方部分
３・・・・・臀部載置部
４・・・・・臀部
５・・・・・足の踵
７・・・・・ボタン
８・・・・・リング状体
９・・・・・ポケット
【発明を実施するための形態】
【００２０】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【００２１】
図１及び図２は、本発明の尻枕の一実施例を示す斜視図であり、側面の全体的な形状は、コーナーが丸みを帯びた略台形に形成されている。略台形の後端は、略垂直で前端は斜辺に形成されている。底面と上面は、ほぼ平坦である。
【００２２】
側面が略台形の尻枕１は、側面が略三角形（全体は略三角柱形）に形成された前方部分２と側面が略四角形（全体は略四角柱形）に形成された臀部載置部３とが、一体として連設している。これは、別体として一体的に連設しても良いが、別体とする利点は特に無い。
側面が略三角形状に形成された前方部分２は、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持できる幅に形成されている。このような形状に形成することによって、患者は両膝を閉じた状態とすることが出来、それにより、骨盤を真っ直ぐに立て、背骨を真っ直ぐにすることが出来る。人によっては完全に閉じられないが、両膝を近接して平行若しくは先細状態であっても良い。
【００２３】
前方部分１の前後方向の長さは、特に限定されないが、座った場合の両膝の付け根から先端までの長さの１／１０〜１／２程度とするのが好ましい。両膝で挟持して、両膝を閉じれるか、両膝を近接して平行若しくは先細状態とすることができ、背骨が真っ直ぐにし易くなればよい。
【００２４】
側面が略四角形状に形成された臀部載置部３は、正座した場合に臀部４を足の踵（かかと）５上端よりも上方に位置させる高さを有している。このように構成することにより、臀部４を安定して支持することができる。高くする高さは特に限定されないが、足の踵５上端より臀部４の後端を２〜１０ｃｍ程度高くするのが好ましい。
【００２５】
両膝で前方部分２を挟持し、両膝を閉じた状態若しくは近接状態とし、臀部載置部３に臀部４を乗せることにより、患者が正座すると臀部４が安定し、それにより骨盤が真っ直ぐに立って、背骨を真っ直ぐにすることができる。
【００２６】
臀部載置部３は、臀部４を安定して支持できる大きさであればよい。少なくとも臀部載置部３後端は、臀部４後端程度の長さを持つようにするのが好ましい。
【００２７】
図１に示す尻枕は、シート状物、好ましくは布で形成した袋状尻枕側地に充填物を充填し、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分２と、正座した場合に臀部４を足の踵５上端よりも上方に位置させる臀部載置部３とを有する形状とすることにより製造することができる。
【００２８】
充填物としては、そば殻を充填している。しかしながら、軟質プラスチックで形成した細く短いパイプを多数収容しても良い。これ以外でも、通常の枕の充填物に使用しているものはいずれも使用することが出来る。
【００２９】
尻枕の側面には、両側のボタン７を二本のタコ糸で連結し、連結部は、四角形のコーナーとなるように形成されている。このように形成することによって、左右方向への開きを効果的に防止することが出来る。ボタン７でなくとも、タコ糸を通す穴が開いた部材（板体）であっても差し支えないのは勿論である。タコ糸を通す穴は、タコ糸を支障無く折り返すことが出来るなら、１個でも良いが、そうでなければ複数形成するのが良い。
【００３０】
テープ状、紐状のものを使用し、ボタン等を使用しないで、一方の側面からテープを入れて、他方の側面へ出し、これを折り返して、適当な間隔を置いて、テープを入れ、最初の側面へ出して、テープ両端を連結するようにしても良い。但し、複数のタコ糸をボタン等で連結するのが、外観上及び製造上の理由から好ましい。
【００３１】
本発明の尻枕１は、弾力性のある部材で、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する略三角形の前方部分２と、正座した場合に臀部４を足の踵５上端よりも上方に位置させる臀部載置部３とを有する略四角形の形状とを一体とした形状に形成し、これをそのまま、或いは袋状尻枕側地に内装して尻枕としても良い。
【００３２】
弾力性というのは、座って痛くならない程度の弾力性と、前方部分２が両膝を閉じた状態若しくはそれに近い状態にできる弾力性があればよい。また、臀部載置部３を正座した場合に臀部４を足の踵５上端よりも上方に位置させる高さに維持する程度の横方向に広がらない硬さは必要である。
【００３３】
尻枕成形体が弾力性が無くともこれを内装する袋状尻枕側地に弾力性があればよい。尻枕成形体単独で尻枕とする場合は、勿論弾力性は必要である。このような成形体を使用する場合は、横方向に広がらない硬さとすることが出来るので、広がり防止のためタコ糸等を通す必要は無い。
【００３４】
図３は、本発明の尻枕の使用状態を示すものであるが、臀部４が足の踵５上端よりもかなり上方に位置している。それによって、臀部が安定し、背骨が真っ直ぐになっている。
【００３５】
上記のようにして製造した尻枕を、側湾症の大学生が、１日１時間程度使用したところ、１ヶ月で骨盤のゆがみが正常に戻り、背骨も真っ直ぐになり、正常な健康状態となった。正常になったかどうかは、前屈姿勢をとったときに背中が平らかどうかを見ればわかるが、骨盤のゆがみと背骨が正常化したことは、医者による確認もしている。
【００３６】
側湾症の幼児も１日１時間程度使用したが、やはり１ヶ月程度で骨盤のゆがみが正常化し、正常な健康状態となった。このような実験により骨盤が正常化するのに１ヶ月程度要することが判明した。骨盤のゆがみが正常化すれば、背骨も真っ直ぐになり、側湾症も完治する。
【００３７】
弾力性のある成形体若しくは充填物を袋状尻枕側地に内装するように構成し、袋状尻枕側地を二重構造とし、二重構造内に乾燥ヨモギを収容すると、ヨモギの作用で身体が暖められるので本発明の尻枕がより効果的となる。
【００３８】
図１に示すように、前方部分の先端に尻枕を適当な位置に移動し易くするリング状体８が連結されている。この部分を握って押したり引いたりすることにより、容易に尻枕の位置を調整できる。リング状体の代わりに紐状体を連結しても差し支えない。
【００３９】
図１に示すように、前記臀部の載置部の側面にポケット９が形成されている。このようにすれば、ここに何かを収容し、持ち運びが出来るので、常時携帯して常に座るときはどこでもこの尻枕を使用するのに便利である。
【産業上の利用可能性】
【００４０】
本発明の尻枕を側湾症の患者が使用することにより、骨盤のゆがみが正常に戻り、背骨も真っ直ぐになり、正常な健康状態となるので、広く側湾症患者が使用することにより、側湾症患者が減少することが期待される。また、本発明の尻枕は、骨盤のゆがみを正常化することができるので、骨盤異常に伴うさまざまな弊害、病気を治すことが出来る。
【技術分野】
【０００１】
この発明は、骨盤のゆがみ（左右で高さが異なる）を正常に矯正するように正座できる尻枕及び骨盤のゆがみを正常にして側湾症を矯正するように正座することができる尻枕に関する。
【０００２】
脊柱（背骨）は、横から見ると前後に自然なカーブを描いているが（生理的湾曲）正面から見ると真っ直ぐなのが正常である。それが、何らかの原因で正面から見て横に湾曲するのを側湾症という。横に曲がると同時に捻れが加わるのが特徴である。
【０００３】
側湾症には、生まれつき骨の奇形などがある「先天性側湾症」と、原因不明で成長期に急に湾曲が進む「突発性側湾症」とがある。
【０００４】
背骨は体の中心であるが、これが曲がってしまうと、肋骨など骨格全体が歪み、腰や背中など体のいろいろな部分に不調が出る。又、内臓にも悪影響を与える。これは、骨盤のゆがみに起因するものであるが、骨盤のゆがみは、側湾症だけではなく、様々な弊害、病気の元になることが知られている。
【０００５】
このような側湾症を治療するには、コルセットを装着して進行を止めるとか、牽引器などを使用して、身体に強制的に屈曲を与えるとか、手術をする等の方法が知られているが、効果的な治療法のないのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、骨盤のゆがみを正常に矯正する骨盤矯正尻枕を提供することを目的とする。
また本発明は、骨盤のゆがみを正常にすることにより、背骨を真っ直ぐにし、それによって側湾症を矯正する側湾症矯正尻枕を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明者は、側湾症の人は、同時に骨盤も正常でないことに着目し、骨盤のゆがみを正常にするようにして、背骨を真っ直ぐにし、側湾症を矯正することを想到した。
更に、本発明者は鋭意研究の結果、骨盤のゆがみを正常にさせるには、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させ、骨盤を立てるように正座できれば良いことに着目し、このようにして、臀部を安定的に支持して正座できるようにすれば、骨盤のゆがみが正常化し、背骨がまっすぐになり、側湾症が完治することを見出し本発明に到達した。
【０００８】
即ち本発明の骨盤矯正尻枕（骨盤矯正具）及び側湾症矯正尻枕（側湾症矯正具）は、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤が矯正されて正常になり、背骨が真っ直ぐになることにより側湾症を矯正することを特徴とする。
【０００９】
弾力性のある成形体若しくは充填物を袋状尻枕側地に内装することにより構成し、前記尻枕側地を二重構造とし、内部に乾燥ヨモギを収容すれば、ヨモギの作用により体が温められることから好ましい（請求項３）。
【００１０】
前記前方部分の先端に尻枕を適当な位置に移動し易くするリング状若しくは紐状体を連結すれば、この部分を握って押したり引いたりすることにより、容易に座る位置を調整できることから好ましい（請求項４）。
【００１１】
前記臀部載置部の側面にポケットを形成すれば、ここに何かを収容し、持ち運びが出来るので、常時携帯して常に座るときはどこでもこの尻枕を使用するのに便利である（請求項５）。
【００１２】
シート状物で形成した袋状尻枕側地に充填物を充填し、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有する形状とし、正座した場合に左右に開き難くするため、臀部載置部の両側部を複数個所、糸状体、紐状体又はテープ状体で連結すれば、左右方向に広がり難い尻枕と出来ることから好ましい（請求項６）。
【００１３】
前記臀部載置部の側面を複数のタコ糸で複数個所連結し、該複数のタコ糸は、タコ糸を通す孔を穿設した部材の孔に通して固定するのが容易に綺麗に形成できることから好ましい（請求項７）。タコ糸連結部が四角形のコーナーとなるようにし、必要に応じて、更に四角形の対角線の交点とか、別の場所を更にタコ糸で連結しても良い。
【００１４】
前記シート状物は布で形成するのが、安価で保温性に優れていることから好ましい（請求項８）。
【発明の効果】
【００１５】
本発明の尻枕を、座るときは骨盤異常の患者や側湾症の患者が正座して臀部を臀部載置部に載せ、両膝で前方部分を挟持し、臀部を足の踵上端よりも上方に位置させると臀部が安定し、骨盤のゆがみが正常となり、背骨が真っ直ぐになり、側湾症が完治する、という絶大な効果を奏する。
【００１６】
本発明の尻枕を使用すると、骨盤のゆがみが矯正できるので、このゆがみに起因する様々な弊害、病気が治癒する。
【００１７】
本発明の尻枕を繰り返し使用することにより、骨盤が真っ直ぐ立って、左右の高さが同じとなるので、土台となる骨盤が正常となることにより、背骨が真っ直ぐになり、側湾症が完治する。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の尻枕の斜視図である。
【図２】本発明の尻枕の斜視図である。
【図３】本発明の尻枕の使用状態を示す側面図である。
【図４】本発明の尻枕の使用状態を示す裏面図である。
【符号の説明】
【００１９】
１・・・・・尻枕
２・・・・・前方部分
３・・・・・臀部載置部
４・・・・・臀部
５・・・・・足の踵
７・・・・・ボタン
８・・・・・リング状体
９・・・・・ポケット
【発明を実施するための形態】
【００２０】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【００２１】
図１及び図２は、本発明の尻枕の一実施例を示す斜視図であり、側面の全体的な形状は、コーナーが丸みを帯びた略台形に形成されている。略台形の後端は、略垂直で前端は斜辺に形成されている。底面と上面は、ほぼ平坦である。
【００２２】
側面が略台形の尻枕１は、側面が略三角形（全体は略三角柱形）に形成された前方部分２と側面が略四角形（全体は略四角柱形）に形成された臀部載置部３とが、一体として連設している。これは、別体として一体的に連設しても良いが、別体とする利点は特に無い。
側面が略三角形状に形成された前方部分２は、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持できる幅に形成されている。このような形状に形成することによって、患者は両膝を閉じた状態とすることが出来、それにより、骨盤を真っ直ぐに立て、背骨を真っ直ぐにすることが出来る。人によっては完全に閉じられないが、両膝を近接して平行若しくは先細状態であっても良い。
【００２３】
前方部分１の前後方向の長さは、特に限定されないが、座った場合の両膝の付け根から先端までの長さの１／１０〜１／２程度とするのが好ましい。両膝で挟持して、両膝を閉じれるか、両膝を近接して平行若しくは先細状態とすることができ、背骨が真っ直ぐにし易くなればよい。
【００２４】
側面が略四角形状に形成された臀部載置部３は、正座した場合に臀部４を足の踵（かかと）５上端よりも上方に位置させる高さを有している。このように構成することにより、臀部４を安定して支持することができる。高くする高さは特に限定されないが、足の踵５上端より臀部４の後端を２〜１０ｃｍ程度高くするのが好ましい。
【００２５】
両膝で前方部分２を挟持し、両膝を閉じた状態若しくは近接状態とし、臀部載置部３に臀部４を乗せることにより、患者が正座すると臀部４が安定し、それにより骨盤が真っ直ぐに立って、背骨を真っ直ぐにすることができる。
【００２６】
臀部載置部３は、臀部４を安定して支持できる大きさであればよい。少なくとも臀部載置部３後端は、臀部４後端程度の長さを持つようにするのが好ましい。
【００２７】
図１に示す尻枕は、シート状物、好ましくは布で形成した袋状尻枕側地に充填物を充填し、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分２と、正座した場合に臀部４を足の踵５上端よりも上方に位置させる臀部載置部３とを有する形状とすることにより製造することができる。
【００２８】
充填物としては、そば殻を充填している。しかしながら、軟質プラスチックで形成した細く短いパイプを多数収容しても良い。これ以外でも、通常の枕の充填物に使用しているものはいずれも使用することが出来る。
【００２９】
尻枕の側面には、両側のボタン７を二本のタコ糸で連結し、連結部は、四角形のコーナーとなるように形成されている。このように形成することによって、左右方向への開きを効果的に防止することが出来る。ボタン７でなくとも、タコ糸を通す穴が開いた部材（板体）であっても差し支えないのは勿論である。タコ糸を通す穴は、タコ糸を支障無く折り返すことが出来るなら、１個でも良いが、そうでなければ複数形成するのが良い。
【００３０】
テープ状、紐状のものを使用し、ボタン等を使用しないで、一方の側面からテープを入れて、他方の側面へ出し、これを折り返して、適当な間隔を置いて、テープを入れ、最初の側面へ出して、テープ両端を連結するようにしても良い。但し、複数のタコ糸をボタン等で連結するのが、外観上及び製造上の理由から好ましい。
【００３１】
本発明の尻枕１は、弾力性のある部材で、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する略三角形の前方部分２と、正座した場合に臀部４を足の踵５上端よりも上方に位置させる臀部載置部３とを有する略四角形の形状とを一体とした形状に形成し、これをそのまま、或いは袋状尻枕側地に内装して尻枕としても良い。
【００３２】
弾力性というのは、座って痛くならない程度の弾力性と、前方部分２が両膝を閉じた状態若しくはそれに近い状態にできる弾力性があればよい。また、臀部載置部３を正座した場合に臀部４を足の踵５上端よりも上方に位置させる高さに維持する程度の横方向に広がらない硬さは必要である。
【００３３】
尻枕成形体が弾力性が無くともこれを内装する袋状尻枕側地に弾力性があればよい。尻枕成形体単独で尻枕とする場合は、勿論弾力性は必要である。このような成形体を使用する場合は、横方向に広がらない硬さとすることが出来るので、広がり防止のためタコ糸等を通す必要は無い。
【００３４】
図３は、本発明の尻枕の使用状態を示すものであるが、臀部４が足の踵５上端よりもかなり上方に位置している。それによって、臀部が安定し、背骨が真っ直ぐになっている。
【００３５】
上記のようにして製造した尻枕を、側湾症の大学生が、１日１時間程度使用したところ、１ヶ月で骨盤のゆがみが正常に戻り、背骨も真っ直ぐになり、正常な健康状態となった。正常になったかどうかは、前屈姿勢をとったときに背中が平らかどうかを見ればわかるが、骨盤のゆがみと背骨が正常化したことは、医者による確認もしている。
【００３６】
側湾症の幼児も１日１時間程度使用したが、やはり１ヶ月程度で骨盤のゆがみが正常化し、正常な健康状態となった。このような実験により骨盤が正常化するのに１ヶ月程度要することが判明した。骨盤のゆがみが正常化すれば、背骨も真っ直ぐになり、側湾症も完治する。
【００３７】
弾力性のある成形体若しくは充填物を袋状尻枕側地に内装するように構成し、袋状尻枕側地を二重構造とし、二重構造内に乾燥ヨモギを収容すると、ヨモギの作用で身体が暖められるので本発明の尻枕がより効果的となる。
【００３８】
図１に示すように、前方部分の先端に尻枕を適当な位置に移動し易くするリング状体８が連結されている。この部分を握って押したり引いたりすることにより、容易に尻枕の位置を調整できる。リング状体の代わりに紐状体を連結しても差し支えない。
【００３９】
図１に示すように、前記臀部の載置部の側面にポケット９が形成されている。このようにすれば、ここに何かを収容し、持ち運びが出来るので、常時携帯して常に座るときはどこでもこの尻枕を使用するのに便利である。
【産業上の利用可能性】
【００４０】
本発明の尻枕を側湾症の患者が使用することにより、骨盤のゆがみが正常に戻り、背骨も真っ直ぐになり、正常な健康状態となるので、広く側湾症患者が使用することにより、側湾症患者が減少することが期待される。また、本発明の尻枕は、骨盤のゆがみを正常化することができるので、骨盤異常に伴うさまざまな弊害、病気を治すことが出来る。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤のゆがみを矯正する骨盤矯正尻枕。
【請求項２】
前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤のゆがみを矯正して、背骨が真っ直ぐになることにより側湾症を矯正する側湾症矯正尻枕。
【請求項３】
弾力性のある成形体若しくは充填物を袋状尻枕側地に内装することにより構成し、前記尻枕側地を二重構造とし、内部に乾燥ヨモギを収容した請求項１又は２記載の尻枕。
【請求項４】
前記前方部分の先端に尻枕を適当な位置に移動し易くするリング状若しくは紐状体を連結した請求項１〜３のいずれかに記載の尻枕。
【請求項５】
前記臀部載置部の側面にポケットを形成した請求項１〜４のいずれかに記載の尻枕。
【請求項６】
シート状物で形成した袋状尻枕側地に充填物を充填し、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有する形状とし、正座した場合に左右に開き難くするため、臀部の載置部の両側部を複数個所、糸状体、紐状体又はテープ状体で連結してなる請求項１〜５のいずれかに記載の尻枕。
【請求項７】
前記臀部載置部の側面を複数のタコ糸で複数個所連結し、該複数のタコ糸は、タコ糸を通す孔を穿設した部材の孔に通して固定する請求項６記載の尻枕。
【請求項８】
前記シート状物が布で形成される請求項６又は７記載の尻枕。
【請求項１】
前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤のゆがみを矯正する骨盤矯正尻枕。
【請求項２】
前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有し、弾力性のある材料から構成される、患者が正座して両膝で前記前方部分を挟持すると臀部が安定し、骨盤のゆがみを矯正して、背骨が真っ直ぐになることにより側湾症を矯正する側湾症矯正尻枕。
【請求項３】
弾力性のある成形体若しくは充填物を袋状尻枕側地に内装することにより構成し、前記尻枕側地を二重構造とし、内部に乾燥ヨモギを収容した請求項１又は２記載の尻枕。
【請求項４】
前記前方部分の先端に尻枕を適当な位置に移動し易くするリング状若しくは紐状体を連結した請求項１〜３のいずれかに記載の尻枕。
【請求項５】
前記臀部載置部の側面にポケットを形成した請求項１〜４のいずれかに記載の尻枕。
【請求項６】
シート状物で形成した袋状尻枕側地に充填物を充填し、前方に向けて下降傾斜した両膝で挟持する前方部分と、正座した場合に臀部を足の踵上端よりも上方に位置させる臀部載置部とを有する形状とし、正座した場合に左右に開き難くするため、臀部の載置部の両側部を複数個所、糸状体、紐状体又はテープ状体で連結してなる請求項１〜５のいずれかに記載の尻枕。
【請求項７】
前記臀部載置部の側面を複数のタコ糸で複数個所連結し、該複数のタコ糸は、タコ糸を通す孔を穿設した部材の孔に通して固定する請求項６記載の尻枕。
【請求項８】
前記シート状物が布で形成される請求項６又は７記載の尻枕。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１１−１４７７０１（Ｐ２０１１−１４７７０１Ａ）
【公開日】平成２３年８月４日（２０１１．８．４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１２８２５（Ｐ２０１０−１２８２５）
【出願日】平成２２年１月２５日（２０１０．１．２５）
【出願人】（５１０００３０８１）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年８月４日（２０１１．８．４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１月２５日（２０１０．１．２５）
【出願人】（５１０００３０８１）
【Ｆターム（参考）】
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