説明

高シールロータリーバルブ

【課題】 粉粒体が、ブレードのケーシングとの隙間およびサイドプレートとケーシングとの隙間に挟まれ、擦られ、固着することを防止すると共に、サイドプレートとケーシングとの隙間での圧縮空気および粉粒体の漏れを防止し、これらの固着や漏れに起因した不具合を解消する。
【解決手段】 上下に開口したケーシング13と、該ケーシング13に回転自在に設けられたローター14とを備え、ローター14が、ローター軸23と、ローター軸23に軸方向に間隔をおいて設けられた一対のサイドプレート24と、一対のサイドプレート24間でローター軸23から径方向外方に延び且つ周方向に間隔をおいて設けられた複数のブレード25とを有し、ケーシング13に、サイドプレート24の軸方向の外面に圧接する漏洩防止リング33を設け、ブレード25およびサイドプレート24の外周部の厚さを、径方向外方へ向けて漸次薄くなるように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロータリーバルブに関し、例えば、ゲル化しやすい吸水性樹脂や粘着性を有する低融点の粉粒体を空気輸送する装置において、タンク内の粉粒体を定量ずつ空気輸送通路に排出する高シールロータリーバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
通常の高シールロータリーバルブの例として、下記特許文献1に記載のものが公知である。これは、上部に供給口、下部に排出口を形成したケーシングにローターを回転自在に備えたものであり、ローターは、ローター軸と、ローター軸に軸方向に間隔おいて設けられた一対のサイドプレートと、該サイドプレート間に、ローター軸から径方向外方に延び且つ周方向に間隔をおいて設けられた複数のブレードとを備えている。
【0003】
また、上記ロータリーバルブは、例えば、図4に示すような空気輸送装置に用いられる。この装置は、粉粒体を収納したタンク12の下部にロータリーバルブ10の供給口を接続し、排出口を空気輸送通路22に接続しており、ローターを回転することによって、供給口からブレード間のポケットに受け入れた粉粒体を排出口から排出し、空気輸送通路22を流れる圧縮空気により粉粒体を輸送するものとなっている。
【0004】
上記の空気輸送装置では、空気輸送通路22を流れる圧縮空気や粉粒体が、ロータリーバルブ10の排出口側へ吹き上がり(図4に点線矢印で示す)、ブレードとケーシングとの間の隙間およびサイドプレートとケーシングとの隙間から漏れる(リークする)という問題があった。このため、従来型の高シールロータリーバルブおよび特許文献1では、ブレードおよびサイドプレートを厚肉にして通気抵抗を高めると共に、ケーシングに、サイドプレートの軸方向の外面に圧接する漏洩防止リングを設け、上記リーク量を規制するようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開平1−197225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記漏洩防止リングは、サイドプレートとケーシングとの隙間に対する圧縮空気等の流入自体を阻止することはできない。また、漏洩防止リングは、その外周側における圧縮空気等の流れを規制することができない。このため、当該隙間に流入した圧縮空気や粉粒体が漏洩防止リングの外周側を通って供給口側に逆流したり、漏洩防止リングを摩耗させることがあり、これによって、輸送効率の低下が生じていた。
【0007】
また、ブレードおよびサイドプレートが厚いために、それらとケーシングとの隙間に粉粒体が詰まると、ローターの回転抵抗が大きくなり、特に、粉粒体の粘着性が高い場合には、当該隙間で粉粒体が連続的に擦られることによって粘着性を増し、ローターの回転抵抗が顕著に大きくなり、ローターが停止してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、サイドプレートとケーシングとの隙間への圧縮空気および粉粒体の流入・漏れを防止すると共に、ゲル化粉体や低融点の粘着性粉粒体にも適用可能な高シールロータリーバルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、上下に開口したケーシングと、該ケーシングに回転自在に設けられたローターとを備え、ローターが、ローター軸と、ローター軸に軸方向に間隔をおいて設けられた一対のサイドプレートと、一対のサイドプレート間でローター軸から径方向外方に延び且つ周方向に間隔をおいて設けられた複数のブレードとを有しており、ケーシングに、サイドプレートの軸方向の外面に圧接する漏洩防止リングが設けられている、高シールロータリーバルブにおいて、ブレードおよびサイドプレートの外周部の厚さが、径方向外方へ向けて漸次薄くなるように形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、サイドプレートの外周面と該外周面に対向するケーシング内面との隙間へ、漏洩防止リングの外周側から気体が流れるように、漏洩防止リングの外周側に圧縮気体を供給する第1気体供給部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、漏洩防止リングの内周側のサイドプレートとケーシングとの間に、圧縮気体を供給する第2気体供給部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、サイドプレートが、漏洩防止リングが圧接する当接リングを軸方向の外面に備え、当接リングの少なくとも漏洩防止リングに対する圧接面が、平滑に表面加工されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、ブレードおよびサイドプレートの外周面の面積が小さくなるので、当該外周面とケーシングの内面との隙間に粉粒体等が詰まることや固着することが少なくなり、それらの現象に起因したローターの回転抵抗の増大を抑制することができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、第1気体供給部により圧縮気体を供給することで、次の効果を奏する。
【0015】
(1)サイドプレート外周面とケーシング内面との隙間から輸送用圧縮空気や粉粒体等が漏れるのを防止できる。これにより、漏洩防止リング外周面の摩耗や空気輸送を行う場合の輸送効率の低下等を防止することができる。
【0016】
(2)当該隙間に対して粉粒体等が流入し、詰まるのを防止できる。これによって、ローターの回転抵抗の増大等を抑制することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、漏洩防止リングの内周側にある空間の気圧を高めることができるので、当該空間内への輸送用圧縮空気や粉粒体等の漏れを確実に防止することができる。したがって、漏洩防止リングの機能を一層高めることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、漏洩防止リングが圧接する当接リングの圧接面が平滑であるので、漏洩防止リングの摩耗を防止することができ、当接リングに比べて広い面積を有するサイドプレート自体を平滑に仕上げる必要がなくなるため、加工工数(製造コスト)の低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図4は、高シールロータリーバルブ10を用いた空気輸送装置11の概略図である。この装置11は、タンク12内に収容した粉粒体をタンク12下部に設けたロータリーバルブ10によって定量ずつ排出し、この排出された粉粒体を、空気輸送通路22を流れる圧縮空気によって次工程等に輸送するものとなっている。
【0020】
図1は、高シールロータリーバルブ10の正面図(一部断面図)、図2は、図1のII−II矢視断面図、図3は、図1の一部断面部分を拡大して詳細に示す断面図である。高シールロータリーバルブ10は、ケーシング13とローター14とを備えている。ケーシング13は、ケース本体15と、軸支持カバー16とを有し、ケース本体15は、上下に開口している。ケース本体15の上側の開口は供給口17とされ、下側の開口は排出口18とされ、ケース本体15の上下中途部には横向き円筒状のローター室19が形成されている。供給口17、ローター室19、排出口18は相互に連通されている。
【0021】
ケース本体15の上端及び下端にはフランジ部20,21が設けられており、これらフランジ部20,21を介して、供給口17がタンク12の下部に接続され、排出口18が空気輸送通路22に接続されている。ローター室19は、円筒形の軸心方向(図1の左右方向)の両側部が開放されており、この開放部分が軸支持カバー16によって閉鎖されている。
【0022】
ローター14は、回転軸としてのローター軸23と、該ローター軸23に、軸方向に間隔をあけて設けられた一対のサイドプレート24と、一対のサイドプレート24間に設けられた複数のブレード25とを有している。なお、以下の説明において、「軸方向」という記載は、ローター14の回転軸心方向(ローター軸23の軸方向)を指すものとする。
【0023】
ローター軸23は、軸心が水平方向(図1の左右方向)に指向するように配置されるとともに、その両端部が、軸支持カバー16に回転自在に支持され、軸方向の一端部が軸支持カバー16から突出している。この突出部分には、モーター等の駆動源が接続されるようになっている。
【0024】
サイドプレート24は、ローター軸23を中心とした円板状に形成され、図3に示すように、サイドプレート24の外周面には、ケーシング13のローター室19の内面が隙間tをもって径方向に対向している。また、サイドプレート24の径方向外端部の厚さは、径方向外方へ向けて漸次薄肉となるように形成されている。より詳細には、ブレード25側の外周縁24Aがテーパー状にカットされており、根元で10〜15mm、先端縁で2〜3mmの厚さとされている。
【0025】
図2に示すように、ブレード25は、ローター軸23の外周面から径方向外方に延び、サイドプレート24の外周端と一致する高さに形成されている。ブレード25の先端部の厚さは、径方向外方へ向けて漸次薄肉となるように形成されている。より詳細には、回転方向(矢印A)の後面側の先端縁25Aがテーパー状にカットされており、根元で6〜10mm、先端縁で2〜3mmの厚さとされている。複数のブレード25は、ローター軸23の周方向に等角度間隔で配置されており、図例では、10枚のブレード25が約36°間隔で配置されている。
【0026】
図3に示すように、ケース本体15の軸方向の外面には、軸方向外方に突出する凸部26が周方向に形成されており、一方、軸支持カバー16の外周部には、軸方向外方に凹設された凹部27が周方向に形成されている。凹部27に凸部26を嵌合し、両者をボルト28で締結することによって、ケース本体15に軸支持カバー16が取り付けられている。
【0027】
軸支持カバー16の径方向中央には、貫通孔29が形成されており、この貫通孔29の内周に軸受30が装着され、該軸受30によってローター軸23が回転自在に支持されている。軸受30の軸方向内方にはシール材31が装着されている。なお、図1において、左側の軸支持カバー16の貫通孔29は、軸支持カバー16に着脱自在に装着された蓋体32によって閉鎖されている。
【0028】
軸支持カバー16には、サイドプレート24の軸方向外面に圧接する環状の漏洩防止リング33が設けられている。この漏洩防止リング33は、断面が矩形(長方形)であり、その径方向の中心がローター軸23の軸心に一致するように配置され、軸支持カバー16の軸方向内面に形成した収納凹部34に軸方向摺動自在に挿入されている。漏洩防止リング33は、軸支持カバー16に対してピン35等により周方向の移動が規制され、軸方向の移動が許容されており、サイドプレート24との間で相対回転するようになっている。
【0029】
漏洩防止リング33の内外周面と、収納凹部34の内面との間には、Oリング36、37が設けられており、漏洩防止リング33の軸方向の外面側には、圧縮空気(圧縮気体)が供給されるようになっている。すなわち、軸支持カバー16には、収納凹部34の底面から軸支持カバー16の外面にかけて気体通路38が形成されており、軸支持カバー16の外面側から気体通路38に圧縮空気を供給することによって、漏洩防止リング33が軸方向内方に押圧され、サイドプレート24に圧接するようになっている。
【0030】
なお、漏洩防止リング33は、PTFE等のフッ素樹脂をベースとした合成樹脂材料によって形成されている。また、気体通路38に供給される圧縮空気の気圧は、空気輸送通路22を流れる圧縮空気の気圧と連係されている。即ち、後者の気圧が高いときは、漏洩防止リング33とサイドプレート24との接触面間から空気が漏れる可能性が大きくなるため、前者の気圧も高くなり、逆に、後者の気圧が低いときには、前者の気圧も低くなるように設定されている。
【0031】
一方、サイドプレート24は、軸方向の外面に、前記漏洩防止リング33が圧接する当接リング39を備えている。この当接リング39は、ステンレス等の金属製であり、サイドプレート24にボルト28により固定され、漏洩防止リング33に対する圧接面40がバレル研磨等によって平滑に表面加工されている。
【0032】
漏洩防止リング33の外周側において、軸支持カバー16の軸方向の内面には、凹部27に隣接して小凹部41が形成されており、この小凹部41によって、ケース本体15と軸支持カバー16との間に、周方向に連続した環状空所42が形成されている。そして、この環状空所42から軸支持カバー16の外面に向けて、軸方向に第1気体通路43が形成され、さらに、環状空所42から漏洩防止リング33側へ向けて、径方向に第2気体通路44が形成されている。
【0033】
第1気体通路43には、ブロワやコンプレッサー等の図示しない空気源(圧縮気体発生源)からの圧縮空気が、第1気体通路43から環状空所42を経て第2気体通路44を通り、漏洩防止リング33の外周側に供給され、更に、サイドプレート24の外周面24Bとケーシング13の内面との間の隙間tからケース本体15内へ向けて軸方向内方に吹き出すようになっている。ここで、上記空気源、第1,第2気体通路43,44、環状空所42は、サイドプレート24の外周面24Bとケーシング13内面との隙間tへ、当該漏洩防止リング33の外周側から空気が流れるように、漏洩防止リング33の外周側に圧縮空気を供給する第1気体供給部45を構成している。
【0034】
なお、第1気体通路43は、軸支持カバー16に1つ形成され、第2気体通路44は、周方向に等角度間隔(例えば、5〜10°)をおいて複数形成されている。また、環状空所42の内周側における軸支持カバー16とケース本体15との圧接面40には、Oリング46が設けられている。
【0035】
漏洩防止リング33の内周側において、軸支持カバー16には、軸方向の内外面を貫通する第3気体通路47が形成されており、第3気体通路47には、ブロワやコンプレッサー等の図示しない空気源(圧縮気体発生源)からの圧縮空気が、軸支持カバー16の外面側から供給され、この圧縮空気は、サイドプレート24と軸支持カバー16の内面との間の空間48に吹き込まれ、これによって、当該空間48の気圧が高められるようになっている。ここで、上記空気源、第3気体通路47は、漏洩防止リング33の内周側の、サイドプレート24とケーシング13との間に圧縮空気を供給する第2気体供給部49を構成している。
【0036】
〔作用〕
以下、上記構成のロータリーバルブ10を空気輸送装置11に用いた場合の作用について説明する。図4において、タンク12内の粉粒体は、ロータリーバルブ10の供給口17に流入し、ローター14の回転によって定量ずつ排出口18から排出される。排出口18から排出された粉粒体は空気輸送通路22に落下し、当該通路22を流れる圧縮空気によって輸送される。
【0037】
図2に示すように、ローター14のブレード25の先端部は漸次薄肉化されているので、粉粒体は、先端面25B上からローター14のポケット内に落ちやすくなり、当該先端面25Bとケーシング13の内面(ローター室19の内面)との隙間に粉粒体を咬み込みにくくなっている。しかも、ブレード25先端が厚肉であると、ゲル化粉体や低融点粉粒体では、咬み込んだ際に、長く延ばされてケーシング13内面に固着してしまう不具合が生じやすいが、ブレード25先端が薄肉(少なくとも2〜3mm)であると、そのような現象の発生頻度が少なくなる。
【0038】
図3に示すように、サイドプレート24は、外周部の肉厚が径方向外方へ向けて漸次薄肉となっているため、サイドプレート24の外周面24Bの面積が小さくなり、ケーシング13内周面との隙間tに粉粒体が入り込んだとしても、詰まってしまうことが少なくなっている。このため、吸水性樹脂等の粘着性の高い粉粒体を取り扱った場合に、サイドプレート外周面24Bとケーシング13内面との隙間tで粉粒体が擦られて粘着性を増し、ローター14の回転抵抗が増大するといった問題も生じ難くなる。
【0039】
また、漏洩防止リング33の外周側では、第1気体通路43に供給された圧縮空気が、環状空所42から第2気体通路44を経て、ローター14とケーシング13との隙間tを通り、軸方向内方に吹き出すようになっている(矢印B)。このため、ロータリーバルブ10の下方を流れる輸送用圧縮空気や粉粒体が、当該隙間tから軸支持カバー16側に漏れることを防止でき、漏洩防止リング33の外周側の摩耗等も防止できる。また、これによって、粉粒体の輸送効率の低下を防止することができる。
【0040】
なお、上記のようにサイドプレート24の外周部が薄肉とされることによって、サイドプレート24とブレード25で構成されるポケット内にある粉粒体が、隙間tから流入しやすくなる。しかし、この流入は、上述のごとく、第1気体通路43、環状空所42、第2気体通路44を経て吹き出す圧縮空気によって好適に抑制されるようになっている。
【0041】
また、隙間tから輸送用圧縮空気や粉粒体が流入したとしても、漏洩防止リング33がサイドプレート24に圧接しており、更に、第3気体通路47を介して供給された圧縮空気によって空間48内の気圧が高められているため、漏洩防止リング33とサイドプレート24との接触面間から当該空間48に輸送用空気および粉粒体が流入することが確実に防止されている。
【0042】
サイドプレート24に備えられた当接リング39の漏洩防止リング33に対する圧接面40が平滑に表面加工されているので、漏洩防止リング33の摩耗を防止することができる。また、当接リング39を備えることによって、サイドプレート24の軸方向外面全体を平滑に表面加工する必要が無くなり、加工工数の低減が図れるようになっている。
【0043】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく適宜設計変更可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、気体通路38を介して圧縮空気を供給することによって漏洩防止リング33をサイドプレート24に圧接しているが、これに加えて又は代えて、漏洩防止リング33を圧縮コイルばね、板ばね等の付勢部材を用いて圧接することができる。
【0044】
(2)ローター14において、ブレード25の枚数や先端形状、サイドプレートの先端形状等も適宜変更可能である。
【0045】
また、図2の符号17Aのように、先端が尖った略三角形状の粉粒体の咬み込み防止バッフルを設けてもよい。
【0046】
(3)第1,第2気体供給部45,49は、圧縮空気に代えて、窒素ガス、酸素ガス等の他の気体を供給するものであってもよく、また、漏洩防止リング押圧用の圧縮空気や、空気輸送用の圧縮空気についても同様に、他の気体に変更することができる。
【0047】
(4)本発明のロータリーバルブ10は、粉粒体の空気輸送装置に限らず、他の用途にも用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、特に、樹脂材料、薬剤、食品等の粉粒体を取り扱う装置、例えば、ゲル化しやすい粉粒体や低融点の粉粒体を空気輸送する装置等に有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】ロータリーバルブ10の正面図(一部断面図)である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】図1の一部断面部分を拡大して詳細に示す断面図である。
【図4】図4は、ロータリーバルブ10を用いた空気輸送装置11の概略図である。
【符号の説明】
【0050】
10 ロータリーバルブ
13 ケーシング
14 ローター
23 ローター軸
24 サイドプレート
25 ブレード
33 漏洩防止リング
39 当接リング
40 圧接面
42 環状空所
43 第1気体通路
44 第2気体通路
45 第1気体供給部
47 第3気体通路
48 空間
49 第2気体供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に開口したケーシングと、該ケーシングに回転自在に設けられたローターとを備え、
ローターが、ローター軸と、ローター軸に軸方向に間隔をおいて設けられた一対のサイドプレートと、一対のサイドプレート間でローター軸から径方向外方に延び且つ周方向に間隔をおいて設けられた複数のブレードとを有しており、
ケーシングに、サイドプレートの軸方向の外面に圧接する漏洩防止リングが設けられている、高シールロータリーバルブにおいて、
ブレードおよびサイドプレートの外周部の厚さが、径方向外方へ向けて漸次薄くなるように形成されていることを特徴とする、高シールロータリーバルブ。
【請求項2】
サイドプレートの外周面と該外周面に対向するケーシング内面との隙間へ、漏洩防止リングの外周側から気体が流れるように、漏洩防止リングの外周側に圧縮気体を供給する第1気体供給部が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の高シールロータリーバルブ。
【請求項3】
漏洩防止リングの内周側のサイドプレートとケーシングとの間に、圧縮気体を供給する第2気体供給部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高シールロータリーバルブ。
【請求項4】
サイドプレートが、漏洩防止リングに圧接される当接リングを軸方向の外面に備え、当接リングの、少なくとも漏洩防止リングに対する圧接面が、平滑に表面加工されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の高シールロータリーバルブ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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