説明

高スループットの空間−周波数ブロック・コードを使用するマルチアンテナ・システムおよび方法

マルチキャリア送信機は、高スループット空間-周波数ブロック・コードを使用し、送信シンボルを特定の送信アンテナおよびマルチキャリア通信チャネルの特定のサブキャリアにマップする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス通信に関し、いくつかの実施例では、マルチキャリア通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、2003年9月15日に出願された米国仮特許出願番号60/503,092に対して35U.S.C.119(e)の下で優先権の利益を主張し、それは参考のためにここに編入される。
【0003】
ワイヤレス通信のデータ速度および/またはスループットを増加させるために、ワイヤレス信号は、同じ周波数のサブキャリアを利用して2以上の空間チャネルを介して2以上の送信アンテナを使用して送信される。これらのシステムは、しばしばマルチ入力マルチ出力(MIMO)システムと称され、アンテナ間のマルチパス・ダイバーシティを利用する。従来のMIMOシステムは、畳込み符号化および/またはビタビ符号化を使用して、信号を符号化するが、これらの技術は、アンテナ分離およびアンテナ・フェージング相関に対して敏感である。
【0004】
したがって、ワイヤレス通信のデータ速度および/またはスループットを増加させるための装置および方法に対して一般的な必要性がある。
【0005】
添付の請求項は、本発明の様々な実施例のうちのいくつかに向けられている。図面とともに考察する場合、詳細な説明は、本発明の実施例についてのより完全な理解を提示することができ、類似の参照番号は図面全体に亘り類似のアイテムを参照する。
【発明の開示】
【0006】
以下の説明および図面は、当業者が実施例を実施することを可能にするために本発明の特定の実施例を十分に図示する。他の実施例は、構造的、論理的、電気的、プロセス的な変更を包含する。本実施例は、単に可能な変更を示すに過ぎない。もし明示的に要求されない場合、個々のコンポーネントおよび機能は選択的であり、また、動作シーケンスは変更されてもよい。いくつかの実施例の一部および機能は、その中に含められてもよく、また他のものと置き換えられてもよい。本発明の範囲は、請求項およびそれらの請求項の全ての範囲およびこれらの請求項の要件は全ての均等を包含する。本発明のこのような実施例において、1以上の発明が開示されている事実がある場合、単に便宜のために、あらゆる単一発明または発明概念に対してこの出願の範囲を自発的に制限する意図はなく、「発明」という用語によって個々にまたは総体的にここに引用される。
【0007】
図1は、本発明のいくつかの実施例に従うマルチキャリア送信機のブロック図である。マルチキャリア送信機100は、ワイヤレス通信装置の一部であり、マルチキャリア通信チャネルを通して、直交周波数分割多重(OFDM)通信信号のようなマルチキャリア通信信号を送信する。
【0008】
いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、2以上の空間チャネルを含むマルチキャリア通信チャネル上での送信のためにシンボルを符号化し、2以上の送信アンテナ114を使用する。いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、高スループットの空間-周波数ブロック・コードを使用し、畳込みまたはエラー訂正符号化の使用を要求しないが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100による高スループット空間-周波数ブロック・コードの使用は、ビタビ符号化の必要性を不要にするが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、増加したスループットおよび/または増加した範囲は、同様のビット誤り率および帯域幅を有する畳込み符号を用い、システムに対して高スループットの空間-周波数ブロック・コードの使用を通じて達成される。
【0009】
いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、各シンボル・ベクトル105に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより、複数シンボル・ベクトル105を符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトル107を生成するプリコーダ106を含む。いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、予め符号化されたシンボル・ベクトル107を複数のグループ109へグループ化するためのパーティショナ108を含む。各グループ109は、2以上の予め符号化されたシンボル・ベクトル107である。いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、さらに、予め符号化されたシンボル・ベクトル107の各予め符号化されたシンボルをマルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップ(写像)するための空間-周波数シンボル・マッパ110を含む。いくつかの実施例では、空間-周波数シンボル・マッパ110は、シンボルのグループおよびそのグループ内のそのシンボルの位置に少なくとも部分的に基づいて、予め符号化されたシンボルをサブキャリアの1つおよび空間チャネルの1つにマップするが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0010】
いくつかの実施例では、空間-周波数シンボル・マッパ110は、シンボルのグループおよびそのグループ内のシンボルの位置に少なくとも部分的に基づいて、予め符号化されたシンボルをサブキャリアの1つおよび送信アンテナ114の1つにマップするが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。これらの実施例では、送信アンテナ114の各々は、空間チャネルの1つに関連しているが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0011】
いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、さらにシンボル・マッパ102を含み、入力直列ビット・ストリーム101からシンボル103の連続するシンボル・ストリームを生成する。いくつかの実施例では、マッパ102は、QAMシンボルの直列シンボル・ストリームを生成する直角位相振幅変調(QAM)シンボル・マッパであるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、直並列コンバータ104をさらに含み、直列のシンボル・ストリームから複数の並列シンボル・ベクトル105を生成する。各シンボル・ベクトル105は、1を越えるシンボルを有する。いくつかの実施例では、並列シンボル・ベクトル105は、QAMシンボル・ベクトルである。
【0012】
いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、高速逆フーリエ変換(IFFT)回路112をさらに含み、空間チャネルの対応するチャネルまたは送信アンテナ114の対応するアンテナ上で、空間-周波数シンボル・マッパ110によって提供される空間-周波数にマップされたシンボル111からRF送信をするための信号113を生成する。いくつかの実施例では、信号113は、送信のためにパケットされた信号である。いくつかの実施例では、シンボル間干渉の減少に役立てるために、周期的プレフィックス(CP)(ガード・インターバル間隔)を信号113に加える回路をIFFT回路112の後の信号経路に含めてもよいが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、送信アンテナ114の各々は空間チャネルの1つに対応するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0013】
いくつかの実施例では、プリコーダ106は、線形二乗プリコーダであり、並列シンボル・ベクトル105の各々を別々に予め符号化し、並列の予め符号化された複数のシンボル・ベクトル107を生成する。いくつかの実施例では、プリコーダ106に使用される複素フィールド・マトリックス(例えば、シータ)は、実質的に行方向のヴァンデルモンド(Vandermonde)構造を有する正方複素フィールド・マトリックスであるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。ヴァンデルモンド行列は、ラグランジュの補完多項式に適する多項式の最小二乗中で発生するある種のマトリックスに関連し、また配分の瞬間からの統計的分布の再構成に関するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0014】
いくつかの実施例では、プリコーダ106は、M×G個の並列シンボル・ベクトル105を符号化し、また、並列シンボル・ベクトル105の各々は、M×K個のシンボルを有する。これらの実施例では、パーティショナ108は、予め符号化されたシンボル・ベクトル107を並列シンボル・ベクトル107のGグループ109へグループ化する。グループ109の各々は、M個の予め符号化されたシンボル・ベクトル107を有する。これらの実施例では、M,GおよびKは、方程式Nc=M×K×Gを満たすように選択され、その中でNcはマルチキャリア・チャネルのデータ・サブキャリアの数に関連する。M,GおよびKは、100未満で正の整数であってもよい。いくつかの実施例では、Mは空間チャネルおよび/または送信アンテナ114の数に対応するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。例えば、マルチキャリア通信チャネルが16個のデータ・サブキャリアを含み、送信機が4つの送信アンテナを使用する場合、Mは4であり、Gは2であり、また、Kは2である。送信されるシンボルの総数は、シンボル・ベクトル当たりのシンボル数(つまりM×K)にベクトル数(つまりM×G)を乗じたもの、ここでは64のシンボルとなるであろう。16個のシンボル(つまり16個のデータ・サブキャリアの各々に対して1)は、各IFFT回路112によって変調され、送信アンテナ114の対応するアンテナによって送信される。実施例では、KとGは、とりわけサブキャリア数およびアンテナ数に基づいて選択される。
【0015】
図2は、本発明のいくつかの実施例に従う予め符号化されたシンボル・ベクトルを図示する。いくつかの実施例では、予め符号化されたシンボル・ベクトル207のシンボルは、シンボルのレイヤに関係している。予め符号化されたシンボル・ベクトル207は、予め符号化されたシンボル・ベクトル107(図1)に対応するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。予め符号化されたシンボル・ベクトル207は、2またはそれ以上のグループ209へグループ化される。予め符号化されたシンボル・ベクトル207は、それぞれ複数の予め符号化されたシンボル203を含む。いくつかの実施例では、G個のグループの各々に対してM個のレイヤがある。いくつかの実施例では、レイヤ数Mはほとんどの場合単に送信アンテナの数である。これらの実施例では、空間-周波数シンボル・マッパ110(図1)のような空間-周波数シンボル・マッパは、シンボルに関連するグループとレイヤに基づいて、予め符号化されたシンボル・ベクトル207の予め符号化されたシンボル203の各々を、サブキャリアの1つ、および、送信アンテナの1つにマップする。これらの実施例では、空間-周波数シンボル・マッパ110(図1)はM×K×G個のシンボルを各送信アンテナおよび/または空間チャネルにマップし、サブキャリア上での変調のために送信アンテナに関連するIFFT回路112(図1)のようなIFFT回路にM×K×G個のシンボルの複数のマップされたシンボルを提供する。図2は、予め符号化されたシンボル・ベクトル207の2つのグループ(つまりグループ109)の各々に対して4つのレイヤを含み、予め符号化されたシンボル・ベクトル207の各々が8つの予め符号化されたシンボル203を含む本発明の実施例を図示する。この図示する実施例において、マルチキャリア通信チャネルにおいて16個のデータ・サブキャリアがあるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0016】
いくつかの実施例では、空間-周波数シンボル・マッパ110(図1)は、グループ内の予め符号化されたシンボルのグループおよび位置に基づいて、レイヤの少なくともいくつかの予め符号化されたシンボル203をサブキャリアおよび送信アンテナに逐次的な方法でマップするが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、第1グループの第1の予め符号化されたシンボルは、第1サブキャリアおよび第1送信アンテナにマップされ、第1グループの第2の予め符号化されたシンボルは、第2サブキャリアおよび第2送信アンテナにマップされる。特定のマッピングは、とりわけ増加したダイバーシティを達成させるために選択される。
【0017】
図3は、本発明のいくつかの実施例に従う空間-周波数のマッピングを図示する。予め符号化されたシンボル303は、予め符号化されたシンボルのレイヤおよびグループに基づいて、送信アンテナ114(図1)または空間チャネル302(行で図示)の1つ、および、サブキャリア304(列で図示)の1つにマップされる。図3では、予め符号化されたシンボル303は、予め符号化されたシンボル203(図2)に対応し、Sijkとして図示され、iはi番目のレイヤを、jはグループ番号を、kはk番目の予め符号化されたシンボルを表わす。16個のデータ・サブキャリアを有する図示された実施例において、第1グループの予め符号化されたシンボル303は、サブキャリア1から4およびサブキャリア9から12にマップされる一方、第2グループの予め符号化されたシンボル303は、サブキャリア5から8およびサブキャリア13から16にマップされる。
【0018】
いくつかの実施例では、特定のレイヤの予め符号化されたシンボル303は、この実施例中で対角線上にマップされる。例えば、第1グループのシンボルに対して、第1レイヤの第1シンボル306は第1サブキャリアおよび第1送信アンテナにマップされ、第1レイヤの第2シンボル308は第2サブキャリアおよび第2送信アンテナにマップされ、第1レイヤの第3シンボル310は第3サブキャリアおよび第3送信アンテナにマップされ、第1レイヤの第4シンボル312は第4サブキャリアおよび第4送信アンテナにマップされ、第1レイヤの第5シンボル314は第9サブキャリアおよび第1送信アンテナにマップされ、第1レイヤの第6シンボル316は第10サブキャリアおよび第2送信アンテナにマップされ、第1レイヤの第7シンボル318は第11サブキャリアおよび第3送信アンテナにマップされ、また、第1レイヤの第8シンボル310は第12サブキャリアおよび第4送信アンテナにマップされる。このマッピングは、図3に図示されるように、他のレイヤおよび他のグループに同様に適用される。レイヤとグループに基づいた他のマッピングは、空間-周波数シンボル・マッパ110(図1)によって実行される。
【0019】
図1を参照して、いくつかの実施例では、空間チャネルは、相関のあるチャネル(例えば、周波数において非直交)である。これらの実施例では、各空間チャネルは、同じ周波数のシンボルで変調されたサブキャリアを使用することができる。いくつかの実施例では、空間チャネル間の非相関性(例えば、少なくとも部分的な直交性)は、アンテナ分離を通じて達成される。いくつかの実施例では、送信アンテナ114は、それらの間に少なくとも送信周波数の波長のほぼ半分の空間スペーシングを有することができる。いくつかの実施例では、その空間は、異なるアンテナが非相関性のチャネル・フェージングを受けるように選択されてもよい。いくつかの実施例では、マルチキャリア送受信機100によって使用される高スループットの空間-周波数ブロック・コードは、小さなアンテナの配置または分離に敏感でないことがあり、相関を減退させるアンテナに強健となる場合がある。いくつかの実施例では、アンテナ分離は、送信波長に比べて小さいことがある。いくつかの実施例では、空間チャネル間の非相関性は、ビーム形成をとおして達成されるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0020】
いくつかの実施例では、マルチキャリア通信チャネルは、シンボルで変調された複数のサブキャリアを含む。いくつかの実施例では、シンボルで変調された各サブキャリアは、他のサブキャリアのほぼ中心周波数でヌル点を有し、マルチキャリア通信チャネルのサブキャリア間において実質的な直交性を達成することができる。いくつかの実施例では、マルチキャリア通信チャネルは、複数のOFDMサブキャリアを含む直交周波数分割多重(OFDM)通信チャネルであるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0021】
いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100は、2以上の空間ダイバース送信アンテナ114を利用し、チャネルを2以上の空間チャネルに「分割」する。いくつかの実施例では、各送信アンテナは、1つの空間送信チャネルを定義する。他の実施例では、マルチキャリア送信機100は、チャネルを空間チャネルに「分割」するためにビーム形成技術を使用する。これらの実施例では、各空間チャネルは、他の空間チャネルと同じサブキャリア上で個別か無関係なデータ・ストリームを通信するために使用され、周波数帯域幅の増加を伴わずに追加のデータ通信を許容する。空間チャネルの使用は、チャネルのマルチパス特性を利用する。いくつかの実施例では、空間チャネルは非直交チャネルであるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0022】
いくつかの実施例では、直並列コンバータ104は、マッパ102に先行する信号経路中で動作してもよい。いくつかの実施例に従って、マルチキャリア送信機100のマッパ102は、個々のサブキャリア変調割当てに従って、サブキャリアをシンボル変調する。これは適応性ビット・ローディング(ABL)と呼ばれることがある。従って、1またはそれ以上のビットは、サブキャリア上で変調されたシンボルによって表わされる。個々のサブチャネルのための変調割当ては、そのサブキャリアのためのチャネル特性またはチャネル条件に基づくが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、サブキャリア変調割当ては、1シンボル当たりゼロビットから1シンボル当たり10またはそれ以上のビットの範囲で変動する。
【0023】
いくつかの実施例では、マルチキャリア・シンボルは、個々のサブキャリア上で変調されたシンボルの組合せとして見られる。シンボルで変調されたサブキャリア当たりの可変ビット数、および、マルチキャリア・チャネルを含むサブチャネルの可変数のために、マルチキャリア・シンボル当たりのビット数は大きく変化する。
【0024】
いくつかの実施例では、マルチキャリア通信チャネルのための周波数スペクトルは、5GHzの周波数スペクトルまたは2.4GHzの周波数スペクトルのいずれかにサブキャリアを含む。これらの実施例では、5GHzの周波数スペクトルは、およそ4.9GHzから5.9GHzに及ぶ周波数を含み、また、2.4GHzの周波数スペクトルは、およそ2.3GHzから2.5GHzに及ぶ周波数を含むが、本発明の範囲はこの点に制限されることはなく、他の周波数スペクトルもまた等しく適切な場合もある。
【0025】
図4は、本発明のいくつかの実施例に従うマルチキャリア受信機のブロック図である。マルチキャリア受信機400は、ワイヤレス通信装置の一部であり、マルチキャリア通信チャネル上で、OFDM通信信号のようなマルチキャリア通信信号を受信する。いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、マルチキャリア送信機100(図1)のようなマルチキャリア送信機をさらに含む通信局の一部であってもよいが、他のマルチキャリア送信機がさらに適切なこともある。
【0026】
いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、2以上の空間チャネルを介するマルチキャリア通信チャネル上の信号を受信することができ、2本以上の受信アンテナ402を使用する。いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、高スループットの空間-周波数ブロック・コードで符号化された信号を復号化し、畳込みまたはエラー訂正の復号化の使用を要求しないが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、高スループットの空間-周波数ブロック・コードを使用することにより、ビタビ復号の必要性を排除するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、増加したスループットおよび/または増加したレンジは、同様のビット誤り率および帯域幅を有する畳込み符号を用い、システムに対する高スループットの空間-周波数ブロック・コードの使用を通じて達成される。いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、ヌル・プロセスを繰り返し使用して、高スループットの空間-周波数ブロック・コードで符号化されたマルチキャリア通信チャネルを介して受信した信号を復号化し、連続的にシンボルのレイヤからの干渉を取り除く。
【0027】
いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、デマルチプレクサ406を含み、受信シンボル・ベクトル405に対応するサブキャリア周波数コンポーネントを組み合わせることにより、シンボル・ベクトル407のグループを生成する。シンボル・ベクトル407の各グループは、異なるサブキャリアから組み合わされたシンボル・コンポーネントを有してもよい。いくつかの実施例では、シンボル・ベクトル407は、G個のグループ(図4では2つのグループが図示されている)中のデマルチプレクサ406によって生成される。いくつかの実施例では、シンボル・ベクトル407の各々は、M×K個の符号化されたシンボルの長さを有している。いくつかの実施例では、すべての受信アンテナ402上で受信されたサブキャリアのいくつかから情報を集めてグループ化するために、デマルチプレクサ406は、行ベクトルを列ベクトルへ再構成するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0028】
マルチキャリア受信機400は、さらに、シンボル・ベクトル407の各グループに関連したヌル・キャンセラ408を含み、復号化されたシンボル・ベクトル420に基づいて、関連するグループのシンボル・ベクトルのためにサブキャリア単位でヌル・キャンセリングを実行する。ヌル・キャンセラ408は、ヌルがキャンセルされたシンボル・ベクトル409を生成する。
【0029】
マルチキャリア受信機400は、さらに各グループに関連したデコーダ410を含み、ヌルがキャンセルされたシンボル・ベクトル409を復号する。いくつかの実施例では、デコーダ410は、スフィア・デコーダであり、関連するグループのシンボルのレイヤを球状に復号し、かつ、デコーダ410の出力(一度に一つの復号化したレイヤ)に、シータと呼ばれる複素フィールド・マトリックスを乗じる。このように、デコーダ410はヌル・キャンセラ408に対する予め符号化されたシンボル・ベクトル420(例えば、現在のレイヤを再生成する)を再生成し、その結果、レイヤがすべて復号されるまで、ヌル・キャンセラ408は現在のレイヤのシンボル・ベクトル407からの寄与をキャンセルする。いくつかの実施例では、ヌルは、レイヤがすべて復号されるまで、キャンセルがM−1回の繰り返しに対して行なわれている間各サブキャリアに対して1回行われるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、デコーダ410は、総当りのML検出と異なり、球または球状限界の範囲内で最大尤度(ML)検出を実行する。いくつかの実施例では、デコーダ410は、マルチキャリア通信チャネルの各サブキャリアに対して復号されたQAMシンボル・ベクトル411を生成する。
【0030】
いくつかの実施例では、ヌル・キャンセラ408は、第iレイヤが依然第1レイヤから第i−1レイヤまでの干渉を受け、特定のサブキャリア周波数のためのシンボル・ベクトル内で第i+1レイヤから第Mレイヤまで実質的に干渉がないようにシンボルをヌル化するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、ヌル・キャンセラ408は、さらにシンボル・ベクトル420に基づいてヌル化した後にシンボル・ベクトル407中のいくつかの要素をキャンセルする。レイヤがすべて復号されるまで、これは連続的に行なわれる。いくつかの実施例では、これは反復するプロセスである。例えば、第1反復中に、キャンセルされるものは何もなく、フィード・バックされた復号化シンボル・ベクトル420は0である。
【0031】
いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、さらにFFT回路404を含み、受信アンテナ402を介して受信したマルチキャリア通信チャネルのサブキャリアを復調し、各受信アンテナに関連する受信シンボル・ベクトル405を生成する。受信シンボル・ベクトル405(つまり各アンテナ402から)は、マルチキャリア通信チャネルのサブキャリアの各々からのシンボル・コンポーネントを含む。いくつかの実施例では、受信アンテナ402の数は、マルチキャリア通信信号を送信するために使用される送信アンテナまたは空間チャネルの数に等しいかそれより多いが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0032】
いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、さらにシンボル逆マッパ412を含み、各グループのために復号されたシンボル・ベクトル111を逆マップし、複数の並列ビット・セット413を生成する。シンボル逆マッパ412はQAM逆マッパであってもよいが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、マルチキャリア受信機400は、さらに複数の並列ビット・セット413から直列ビット・ストリーム415を生成するための並直列コンバータ414を含む。
【0033】
いくつかの実施例では、シンボル間干渉を低減させるために送信機によって付加された周期的プレフィックス(CP)を取り除くための回路(図示せず)をFFT回路404の前の信号経路に含めてもよいが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0034】
マルチキャリア送信機100(図1)および/またはマルチキャリア受信機400は、個人向け携帯型情報機器(PDA)、ワイヤレス通信能力を有するラップトップまたはポータブル・コンピュータ、ウェブ・タブレット、ワイヤレス電話、ワイヤレス・ヘッドホーン、ページャ、インスタント・メッセージング装置、デジタル・カメラ、アクセス・ポイントまたは他の装置を備えたラップトップまたは、ポータブルーおよび/または情報をワイヤレスに受信および/または送信できる他の装置の一部であってもよい。いくつかの実施例では、特定の通信規格、例えばワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)のためのIEEE802.11(a)、802.11(b)、802.11(g/h)、および/または、802.11(n)基準、および/または、ワイヤレス都市域ネットワーク(WMAN)のための802.16基準を含む電気電子学会(IEEE)の標準規格に従って、マルチキャリア送信機100(図1)は無線周波数(RF)通信を送信し、また、マルチキャリア受信機400は、無線周波数(RF)通信を受信するが、送信機100(図1)および/または受信機400はさらに地上波デジタル・ビデオ放送(DVB−T)の放送標準規格および高機能無線ローカル・エリア・ネットワーク(HiperLAN)標準規格を含む他の技術に従う通信を送信しおよび/または受信するのに適している。
【0035】
本発明のいくつかの実施例は、802.11xを具体化(例えば、802.11a、802.11g、802.11HTなど)する例示内容で議論されるが、請求項はこれらに制限されない。本発明のいくつかの実施例は、マルチキャリア・ワイヤレス通信チャネルを使用するあらゆるワイヤレス・システムの一部として具体化され、(例えば、直交周波数分割多重化(OFDM)、ディスクリート・マルチトーン変調(DMT)など)、それらは限定された範囲内で用いられても、また限定なしに用いられてもよく、例えば、ワイヤレス・パーソナル・エリア・ネットワーク(WPAN)、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、ワイヤレス都市域ネットワーク(WMAN)、ワイヤレス広域ネットワーク(WWAN)、セルラー・ネットワーク、第3世代(3G)ネットワーク、第4世代(4G)ネットワーク、ユニバーサル携帯電話システム(UMTS)および同様な通信システムに使用される。
【0036】
いくつかの実施例では、各送信アンテナ114(図1)および各受信アンテナ402は、指向性または無指向性アンテナを含み、例えばダイポール・アンテナ、モノポール・アンテナ、ループ・アンテナ、マイクロストリップ・アンテナ、あるいはRF信号の受信および/または送信に適している他のタイプのアンテナを含む。
【0037】
いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100(図1)および/またはマルチキャリア受信機400は、単一のマルチキャリア通信局の一部である。マルチキャリア送信機100(図1)および/またはマルチキャリア受信機400は1またはそれ以上のワイヤレス通信装置の一部として図示されているが、マルチキャリア送信機100(図1)および/またはマルチキャリア受信機400は、汎用目的の処理または計算システムを含むあらゆるワイヤレスまたは有線通信装置の一部であってもよい。いくつかの実施例では、マルチキャリア送信機100(図1)および/またはマルチキャリア受信機400は、電池駆動の装置の一部であってもよい。いくつかの実施例では、送信機100(図1)および受信機400が通信局の一部である場合、送信および受信アンテナは共有されてもよいが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0038】
マルチキャリア送信機100(図1)および/またはマルチキャリア受信機400は、いくつかの個別の機能要素を具備するものとして図示されるが、1またはそれ以上の機能要素が組み合わされてもよく、またデジタル信号プロセサ(DSP)を含む処理要素および/または他のハードウェア要素のようなソフトウェア志向の要素と組み合わされて実施されてもよい。例えば、図示された要素は、少なくともここに説明された機能を行なうための1またはそれ以上のマイクロプロセッサ、DSP、特定用途向け集積回路(ASIC)および様々なハードウェアおよび論理回路の組合せを含む。
【0039】
もし特に他の方法で述べられないならば、処理、計算、演算、および、判断、表示または同種の用語は1またはそれ以上の処理または計算システムまたは同様の装置の動作またはプロセスを指すことがあり、それは処理システムのレジスタおよびメモリ内の物理的な量(例えば、電子)として表わされるデータを処理システムのレジスタまたはメモリまたは他の情報の格納、伝送、表示装置内の物理量として同様に表わされる他のデータへ操作し変換する。更に、ここに使用されるように、コンピューティング(計算)装置は、揮発性または不揮発性メモリ、またはそれらの組合せであるコンピュータ読取可能メモリに結合された1またはそれ以上の処理要素を含む。
【0040】
図5は、本発明のいくつかの実施例に従う空間-周波数シンボルの送信手順を示すフローチャートである。空間-周波数シンボル送信手順500は、マルチキャリア送信機100(図1)のようなマルチキャリア送信機によって実行されるが、他のマルチキャリア送信機もまた適切である。いくつかの実施例において、手順500は、1を越える空間チャネルを含むマルチキャリア通信チャネル上で送信するためのシンボルを符号化し、1を越える送信アンテナを使用する。
【0041】
動作502は、入力直列ビット・ストリームから直列シンボル・ストリームを生成することを含む。いくつかの実施例では、動作502は、マッパ102(図1)のようなシンボル・マッパによって実行される。
【0042】
動作504は、直列シンボル・ストリームから複数の並列シンボル・ベクトルを生成することを含む。各シンボル・ベクトルは、1を越えるシンボルを有する。いくつかの実施例では、動作504は、直並列コンバータ104(図1)のような直並列コンバータによって実施される。
【0043】
動作506は、各シンボル・ベクトルに複素フィールド・マトリックスを乗じて複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成することを含む。いくつかの実施例では、動作506は、複数の並列シンボル・ベクトルの各々を別々に予め符号化する線形二乗プリコーダでシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化された複数の並列シンボル・ベクトルを生成することを含む。いくつかの実施例では、複素フィールド・マトリックスは、実質的に行方向のヴァンデルモンド構造を有する正方複素フィールド・マトリックスであるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、動作506は、プリコーダ106(図1)のようなプリコーダによって実行される。
【0044】
動作508は、予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループへグループ化することを含む。各グループは、2以上の予め符号化されたシンボル・ベクトルを有する。いくつかの実施例では、動作508は、パーティショナ108(図1)のようなパーティショナによって実行される。
【0045】
動作510は、少なくとも部分的に予め符号化されたシンボルのグループおよび予め符号化されたシンボルのグループ内の位置に基づいて、予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つへマッピングすることを含む。いくつかの実施例では、動作510は、予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、マルチキャリア通信チャネルのサブキャリアの1つおよび複数の送信アンテナの1つにマッピングすることを含む。各送信アンテナは、空間チャネルの1つに対応するが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、動作510は、空間-周波数シンボル・マッパ110(図1)のような空間-周波数シンボル・マッパによって実行される。
【0046】
動作512は、高速逆フーリエ変換(IFFT)を実行することを含み、動作510で生成された空間-周波数にマッピングされたシンボルから空間チャネルの対応する1つ上でRF送信するための変調信号を生成する。
【0047】
図6は、本発明のいくつかの実施例に従うシンボルの受信および復号手順を示すフローチャートである。シンボルの受信および復号手順600は、マルチキャリア受信機400(図4)のようなマルチキャリア受信機によって行なわれるが、他のマルチキャリア受信機がさらに適切な場合もある。手順600は、マルチキャリア送信機100(図1)のようなマルチキャリア送信機によって送信された信号を復号するために、あるいは手順500(図5)によって生成されたマルチキャリア信号を復号するために実行されるが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0048】
動作604は、複数の受信アンテナ上で受信されたマルチキャリア通信信号のサブキャリアを復調することを含み、各受信アンテナに関連する受信シンボル・ベクトルを生成する。いくつかの実施例では、受信シンボル・ベクトルは、マルチキャリア通信チャネルのサブキャリアの各々からのシンボル・コンポーネントを含む。いくつかの実施例では、動作604は、FFT回路404(図4)のようなFFT回路によって実行される。
【0049】
動作606は、受信シンボル・ベクトルの対応するサブキャリア周波数コンポーネントを組み合わせることにより、シンボル・ベクトルのグループを生成することを含む。いくつかの実施例では、動作606は、シンボル・ベクトルを再構成および/またはデマルチプレックスすることを含む。いくつかの実施例では、シンボル・ベクトルの各グループは、異なるサブキャリアから結合されたシンボル・コンポーネントを含んでもよい。いくつかの実施例では、動作606は、デマルチプレクサ406(図4)のようなデマルチプレクサによって実行される。
【0050】
動作608は、復号されたシンボル・ベクトルに基づいて、サブキャリア単位で関連するグループのシンボル・ベクトルをヌル・キャンセルすることを含み、ヌル・キャンセルされたシンボル・ベクトルを生成する。いくつかの実施例では、動作608は、連続するレイヤ中のシンボル・ベクトルからの干渉を反復してキャンセルする。いくつかの実施例では、ヌル・キャンセラは、シンボル・ベクトル407(図4)からの干渉を無力化し、その結果、第iレイヤは、いまだ第1から第i−1レイヤに対して干渉し、第i+1レイヤから第Mレイヤに対して実質的に干渉していないが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。いくつかの実施例では、動作608は、ヌル・キャンセラ408(図4)のようなヌル・キャンセラによって実行される。
【0051】
動作610は、復号された出力1レイヤに一度に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより、関連するグループのシンボルのレイヤを復号することを含み、ヌル・キャンセリングを行なうためのシンボル・ベクトルを再生成する。いくつかの実施例では、動作610は、デコーダ410(図4)のようなデコーダによって実行される。いくつかの実施例では、動作610は、マルチキャリア通信チャネルの各サブキャリアに対する復号されたQAMシンボル・ベクトルを生成するために球状に復号することを含むが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。
【0052】
動作612は、各グループに対して復号されたシンボル・ベクトルを逆マッピングすることを含み、複数の並列のビット・セットを生成する。動作612は、逆マッパ412(図4)のようなシンボル逆マッパによって実行される。
【0053】
動作614は、複数の並列のビット・セットから直列ビット・ストリームを生成することを含む。いくつかの実施例では、動作614は、並直列コンバータ414(図4)のような並直列コンバータによって実行される。
【0054】
手順500および600の個々の動作が図示され、個別の動作として記述されているが、1またはそれ以上の個々の動作が同時に実行されてもよく、また、図示された順に動作が行なわれることを必要としない。
【0055】
本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアのいずれかまたはそれらの組合せで実行される。本発明の実施例は、機械読取可能な媒体上に格納された命令として実行され、それは、ここに説明された動作を行なうために少なくとも1つのプロセッサによって読み取られ実行される。機械読取可能な媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって判読可能な形式で情報を格納するか送信するためのあらゆるメカニズムを含む。例えば、機械読取可能な媒体は、リード・オンリ・メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気ディスク格納媒体、光格納媒体、フラッシュ・メモリ装置、電気的、光学的、音響的、または他の形式の伝播信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)および他の形式を含む。
【0056】
本要約は、技術的な開示の性質および要点を確認できる要約を要求する37C.F.R.第1.72(b)条に応じるために提供される。それは、請求項の範囲または意味を制限しまたは解釈するために使用されないという理解の下で提出される。
【0057】
前述の詳細な説明では、様々な特徴は、明細書を簡素化する目的で単一の実施例中に随時ひとまとめにされている。明細書におけるこの方法は、主題に係る実施例が各請求項で明確に列挙されるより多くの特徴を要求する発明に反映するものとして解釈すべきではない。むしろ、以下の請求項が示すように、本発明は、開示された単一の実施例におけるすべての特徴より少ない状態にある。したがって、以下の請求項は、各請求項が個別の好適な実施例として独自に主張すると共に、本詳細な説明に組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明のいくつかの実施例に従うマルチキャリア送信機のブロック図である。
【図2】本発明のいくつかの実施例に従う所定の符号化シンボル・ベクトルを図示する。
【図3】本発明のいくつかの実施例に従う空間-周波数のマッピングを図示する。
【図4】本発明のいくつかの実施例に従うマルチキャリア受信機のブロック図である。
【図5】本発明のいくつかの実施例に従う空間-周波数シンボルの送信手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明のいくつかの実施例に従うシンボル受信および復号手順を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンボル・ベクトルの各々に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成するプリコーダと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループにグループ化するパーティショナであって、各グループは2以上の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有する、パーティショナと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、少なくとも部分的に前記予め符号化されたシンボルのグループおよび前記グループ内の前記予め符号化されたシンボルの位置に基づいて、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップする空間-周波数シンボル・マッパと、
を含むことを特徴とするマルチキャリア送信機。
【請求項2】
入力直列ビット・ストリームから直列シンボル・ストリームを生成するシンボル・マッパと、
前記直列シンボル・ストリームから複数の並列シンボル・ベクトルを生成する直並列コンバータであって、前記シンボル・ベクトルは2以上のシンボルを有する、直並列コンバータと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項3】
空間-周波数シンボル・マッパによって提供される空間-周波数にマップされたシンボルから、前記空間チャネルの対応するチャネル上に無線周波数(RF)送信のための信号を生成する高速逆フーリエ変換(IFFT)回路をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の送信機。
【請求項4】
前記プリコーダは、前記複数の並列シンボル・ベクトルの各々を別々に予め符号化し、複数の並列の予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成する線形二乗プリコーダであることを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項5】
前記複素フィールド・マトリックスは、実質的に行方向のヴァンデルモンド構造を有する正方複素フィールド・マトリックスであることを特徴とする請求項4記載の送信機。
【請求項6】
複数の送信アンテナをさらに含み、各送信アンテナは前記空間チャネルの1つに対応することを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項7】
前記プリコーダは、M×G個の並列シンボル・ベクトルを符号化し、各並列シンボル・ベクトルはM×K個のシンボルを有し、
前記パーティショナは、前記予め符号化されたシンボル・ベクトルをG個の並列シンボル・ベクトルのグループへグループ化し、各グループはM個の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有し、
ここで、M、GおよびKは、正の整数であり、
M×K×Gは、前記マルチキャリア通信チャネルのデータ・サブキャリア数に等しく、
Mは、前記送信アンテナ数に等しい、
ことを特徴とする請求項6記載の送信機。
【請求項8】
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルのシンボルは、シンボルのレイヤに関連し、レイヤ数は各グループに対してMであり、
前記空間-周波数シンボル・マッパは、前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの各予め符号化されたシンボルを、前記シンボルに関連した前記グループおよび前記レイヤに基づいて、前記サブキャリアの1つおよび前記送信アンテナの1つにマップし、
前記空間-周波数シンボル・マッパは、M×K×G個のシンボルを各送信アンテナにマップし、前記サブキャリア上の変調のために複数のM×K×G個のシンボルのマップされたシンボルを前記送信アンテナに関連したIFFT回路に提供する、
ことを特徴とする請求項7記載の送信機。
【請求項9】
前記空間-周波数シンボル・マッパは、前記レイヤの少なくともいくつかのシンボルを、前記シンボルのグループおよび前記グループ内の位置に基づいて、連続した方法で前記サブキャリアおよび前記送信アンテナへマップすることを特徴とする請求項7記載の送信機。
【請求項10】
前記マルチキャリア通信チャネルは、複数の空間チャネルを含み、各空間チャネルは複数の送信アンテナの1つに関連し、
各空間チャネルは、他の空間チャネルと同じ周波数のサブキャリアを使用し、
前記送信アンテナは、それらの間に少なくとも送信周波数のほぼ半波長の距離を有する、
ことを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項11】
前記マルチキャリア通信チャネルは、複数のシンボルで変調されたサブキャリアを含み、
各シンボルで変調されたサブキャリアは、他のサブキャリアの実質的に中心周波数にヌル点を有し、前記マルチキャリア通信チャネルの前記サブキャリア間に実質的な直交性を達成する、
ことを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項12】
前記送信機は、前記マルチキャリア送信機およびマルチキャリア受信機を含むマルチキャリア通信局の一部であり、前記マルチキャリア受信機は、
受信シンボル・ベクトルの対応するサブキャリア周波数のコンポーネントを組み合わせることにより、シンボル・ベクトルのグループを生成するデマルチプレクサと、
復号されたシンボル・ベクトルに基づいて、関連するグループのシンボル・ベクトルのためにサブキャリア単位でヌル・キャンセルを行なうためのシンボル・ベクトルの各グループに関連したヌル・キャンセラであって、前記ヌル・キャンセラはヌル点のキャンセルされたシンボル・ベクトルを生成する、ヌル・キャンセラと、
前記関連するグループのシンボルのレイヤを復号し、かつ、前記デコーダの出力に複素フィールド・マトリックスを一度に1レイヤ乗じて、前記ヌル・キャンセラのためのシンボル・ベクトルを再生成する、各グループに関連したデコーダと、
を含むことを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項13】
受信シンボル・ベクトルの対応するサブキャリア周波数のコンポーネントを組み合わせることにより、シンボル・ベクトルのグループを生成するデマルチプレクサと、
復号されたシンボル・ベクトルに基づいて、関連するグループのシンボル・ベクトルのためにサブキャリア単位でヌル・キャンセルを行なうためのシンボル・ベクトルの各グループに関連したヌル・キャンセラであって、前記ヌル・キャンセラはヌル点のキャンセルされたシンボル・ベクトルを生成する、ヌル・キャンセラと、
前記関連するグループのシンボルのレイヤを復号し、かつ、前記デコーダ出力に複素フィールド・マトリックスを一度に1レイヤ乗じ、前記ヌル・キャンセラのためのシンボル・ベクトルを再生成する、各グループに関連するデコーダと、
を含むことを特徴とするマルチキャリア受信機。
【請求項14】
前記ヌル・キャンセラは、連続するレイヤ中の前記シンボル・ベクトルからの干渉を反復して取り消すことを特徴とする請求項13記載の受信機。
【請求項15】
前記デマルチプレクサによって生成されたシンボル・ベクトルの各グループは、異なるサブキャリアから結合されたシンボルのコンポーネントを含み、
前記デコーダは、スフィア・デコーダであり、前記マルチキャリア通信チャネルの各サブキャリアに対する復号された直角位相振幅変調のシンボル・ベクトルを生成する、
ことを特徴とする請求項13記載の受信機。
【請求項16】
複数の受信アンテナ上で受信された前記マルチキャリア通信信号の受信サブキャリアを復調し、各受信アンテナに関連する前記受信シンボル・ベクトルを生成するFFT回路であって、前記受信シンボル・ベクトルは前記マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアからのシンボルのコンポーネントを含む、FFT回路と、
複数の並列ビット・セットを生成するために各グループに対して前記復号されたシンボル・ベクトルを逆マップする逆マッパと、
前記複数の並列ビット・セットから直列ビット・ストリームを生成する並直列コンバータと、
をさらに含むことを特徴とする請求項13記載の受信機。
【請求項17】
前記受信機は、前記マルチキャリア送信機およびマルチキャリア受信機を含むマルチキャリア通信局の一部であり、前記マルチキャリア送信機は、
シンボル・ベクトルの各々に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成するためのプリコーダと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループにグループ化するパーティショナであって、各グループは2以上の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有する、パーティショナと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、少なくとも部分的に前記予め符号化されたシンボルのグループおよび前記グループ内の前記予め符号化されたシンボルの位置に基づいて、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップする空間-周波数シンボル・マッパと、
をさらに含むことを特徴とする請求項13記載の受信機。
【請求項18】
複数のアンテナと、
マルチキャリア通信チャネル上で送信するために空間-周波数ブロック・コードを備えるシンボルを符号化するマルチキャリア送信機と、を含み、
前記空間-周波数ブロック・コードは、前記複数の送信アンテナおよび前記マルチキャリア通信チャネルのサブキャリアにマップされた予め符号化されたシンボルを含む、
ことを特徴とする通信局。
【請求項19】
前記マルチキャリア送信機は、
シンボル・ベクトルの各々に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成するためのプリコーダと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループにグループ化するパーティショナであって、各グループは2以上の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有する、パーティショナと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、少なくとも部分的に前記予め符号化されたシンボルのグループおよび前記グループ内の前記予め符号化されたシンボルの位置に基づいて、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップする空間-周波数シンボル・マッパと、
をさらに含むことを特徴とする請求項18記載の通信局。
【請求項20】
前記マルチキャリア通信チャネル上で受信され、前記空間-周波数ブロック・コードで符号化された信号を反復するヌル・プロセスを使用して復号化し、シンボルのレイヤからの干渉を連続的にキャンセルするマルチキャリア受信機をさらに含むことを特徴とする請求項18記載の通信局。
【請求項21】
前記マルチキャリア受信機は、
受信シンボル・ベクトルの対応するサブキャリア周波数のコンポーネントを組み合わせることにより、シンボル・ベクトルのグループを生成するデマルチプレクサと、
復号されたシンボル・ベクトルに基づいて、関連するグループのシンボル・ベクトルのためにサブキャリア単位でヌル・キャンセルを行なうための、シンボル・ベクトルの各グループに関連したヌル・キャンセラであって、前記ヌル・キャンセラはヌル点のキャンセルされたシンボル・ベクトルを生成する、ヌル・キャンセラと、
前記関連するグループのシンボルのレイヤを復号し、かつ、前記デコーダの出力に複素フィールド・マトリックスを一度に1レイヤ乗じて、前記ヌル・キャンセラのためのシンボル・ベクトルを再生成する、各グループに関連したデコーダと、
をさらに含むことを特徴とする請求項20記載の通信局。
【請求項22】
シンボル・ベクトルの各々に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成する段階と、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループにグループ化する段階であって、各グループは2以上の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有する、段階と、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、少なくとも部分的に前記予め符号化されたシンボルのグループおよび前記グループ内の前記予め符号化されたシンボルの位置に基づいて、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップする段階と、
を含むことを特徴とするマルチキャリア通信チャネルを介して送信する方法。
【請求項23】
入力直列ビット・ストリームから直列シンボル・ストリームを生成する段階と、
前記直列シンボル・ストリームから複数の並列シンボル・ベクトルを生成する段階であって、前記シンボル・ベクトルの各々は2以上のシンボルを有する、段階と、
さらに次のものを含むことを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記予め符号化されたシンボルをマップする段階によって生成された空間-周波数にマップされたシンボルから、前記空間チャネルの対応するチャネル上に無線周波数(RF)送信のための信号を生成する高速逆フーリエ変換(IFFT)を実行する段階をさらに含むことを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記符号化する段階は、前記複数の並列シンボル・ベクトルの各々を別々に予め符号化し、複数の並列の予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成する段階を含むことを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項26】
前記複素フィールド・マトリックスは、実質的に行方向のヴァンデルモンド構造を有する正方複素フィールド・マトリックスであることを特徴とする請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記マップする段階は、前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの前記予め符号化されたシンボルを、前記マルチキャリア通信チャネルの前記サブキャリアの1つへおよび複数の送信アンテナの1つへのマップする段階を含み、各送信アンテナは前記空間チャネルの1つに対応する、
ことを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項28】
前記符号化する段階は、M×G個の並列シンボル・ベクトルを符号化し、各並列シンボル・ベクトルはM×K個のシンボルを有し、
前記グループ化する段階は、前記予め符号化されたシンボル・ベクトルをG個の並列シンボル・ベクトルのグループへグループ化し、各グループはM個の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有し、
ここで、M、GおよびKは、正の整数であり、
M×K×Gは、前記マルチキャリア通信チャネルのデータ・サブキャリア数に等しく、
Mは、前記送信アンテナ数に等しい、
ことを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルのシンボルは、シンボルのレイヤに関連し、レイヤ数は各グループに対してMであり、
前記マップする段階は、前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの各予め符号化されたシンボルを、前記シンボルに関連した前記グループおよび前記レイヤに基づいて、前記サブキャリアの1つおよび前記送信アンテナの1つにマップし、
前記マップする段階は、M×K×G個のシンボルを各送信アンテナにマップし、前記サブキャリア上の変調のためにM×K×G個のシンボルの集合体にマップされたシンボルを提供する、
ことを特徴とする請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記マップする段階は、前記レイヤの少なくともいくつかのシンボルを、前記シンボルのグループおよび前記グループ内の位置に基づいて、連続した方法で前記サブキャリアおよび前記送信アンテナへマップする段階を含むことを特徴とする請求項28記載の方法。
【請求項31】
前記マルチキャリア通信チャネルは、複数の空間チャネルを含み、各空間チャネルは複数の送信アンテナの1つに関連し、
各空間チャネルは、他の空間チャネルと同じ周波数のサブキャリアを使用し、
前記送信アンテナは、それらの間に少なくとも送信周波数のほぼ半波長の距離を有する、
ことを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項32】
前記マルチキャリア通信チャネルは、複数のシンボルで変調されたサブキャリアを含み、
各シンボルに変調されたサブキャリアは、他のサブキャリアの実質的に中心周波数にヌル点を有し、前記マルチキャリア通信チャネルの前記サブキャリア間に実質的な直交性を達成する、
ことを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項33】
受信シンボル・ベクトルの対応するサブキャリア周波数のコンポーネントを組み合わせることにより、シンボル・ベクトルのグループを生成する段階と、
復号されたシンボル・ベクトルに基づいて、関連するグループのシンボル・ベクトルのためにサブキャリア単位でヌル・キャンセルを実行し、ヌルがキャンセルされたシンボル・ベクトルを生成する段階と、
符号化された出力に複素フィールド・マトリックスを一度1レイヤ乗じることにより前記関連するグループのシンボルのレイヤを復号し、前記ヌル・キャンセルするためのシンボル・ベクトルを再生成する段階と、
を含むことを特徴とするマルチキャリア通信チャネルを介して受信する方法。
【請求項34】
ヌル・キャンセルを実行する段階は、連続するレイヤ中の前記シンボル・ベクトルからの干渉を反復してキャンセルすることを特徴とする請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記デマルチプレクサによって生成されたシンボル・ベクトルの各グループは、異なるサブキャリアから結合されたシンボル・コンポーネントを含み、
前記符号化する段階は、前記マルチキャリア通信チャネルの各サブキャリアに対する復号された直角位相振幅変調のシンボル・ベクトルを生成するために球状に符号化する段階を含む、
ことを特徴とする請求項33記載の方法。
【請求項36】
複数の受信アンテナ上で受信された前記マルチキャリア通信信号の受信サブキャリアを復調し、各受信アンテナに関連する前記受信シンボル・ベクトルを生成する段階であって、前記受信シンボル・ベクトルは前記マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアからのシンボルのコンポーネントを含む、段階と、
複数の並列ビット・セットを生成するために各グループに対して前記復号されたシンボルのベクトルを逆マップする段階と、
前記複数の並列ビット・セットから直列ビット・ストリームを生成する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項37】
1またはそれ以上の実質的に全方向性の送信アンテナと、
前記送信アンテナに結合されたマルチキャリア送信機と、を含むシステムにおいて、前記マルチキャリア送信機は、
シンボル・ベクトルの各々に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成するためのプリコーダと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループにグループ化するパーティショナであって、各グループは2以上の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有する、パーティショナと、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、少なくとも部分的に前記予め符号化されたシンボルのグループおよび前記グループ内の前記予め符号化されたシンボルの位置に基づいて、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップする空間-周波数シンボル・マッパと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項38】
入力直列ビット・ストリームから直列シンボル・ストリームを生成するシンボル・マッパと、
前記直列シンボル・ストリームから複数の並列シンボル・ベクトルを生成する直並列コンバータであって、前記直列ベクトルの各々は2以上のシンボルを有する、直並列コンバータと、
をさらに含むことを特徴とする請求項37記載のシステム。
【請求項39】
空間-周波数シンボル・マッパによって提供される空間-周波数にマップされたシンボルから、前記空間チャネルの対応するチャネル上に無線周波数(RF)送信のための信号を生成する高速逆フーリエ変換(IFFT)回路をさらに含むことを特徴とする請求項38記載のシステム。
【請求項40】
命令を提供する機械読取可能な媒体において、前記命令が1またはそれ以上のプロセッサによって実行される場合、前記プロセッサは、
シンボル・ベクトルの各々に複素フィールド・マトリックスを乗じることにより複数のシンボル・ベクトルを符号化し、予め符号化されたシンボル・ベクトルを生成し、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを複数のグループにグループ化し、各グループは2以上の前記予め符号化されたシンボル・ベクトルを有し、
前記予め符号化されたシンボル・ベクトルの予め符号化されたシンボルを、少なくとも部分的に前記予め符号化されたシンボルのグループおよび前記グループ内の前記予め符号化されたシンボルの位置に基づいて、マルチキャリア通信チャネルの複数のサブキャリアの1つおよび複数の空間チャネルの1つにマップする、
動作を実行することを特徴とする機械読取可能な媒体。
【請求項41】
命令を提供する機械読取可能な媒体において、前記命令が1またはそれ以上のプロセッサによって実行される場合、前記プロセッサは、
入力直列ビット・ストリームから直列シンボル・ストリームを生成し、
前記直列シンボル・ストリームから複数の並列シンボル・ベクトルを生成し、前記シンボル・ベクトルの各々は2以上のシンボルを有する、
動作を実行することを特徴とする請求項40記載の機械読取可能な媒体。
【請求項42】
命令を提供する機械読取可能な媒体において、前記命令が1またはそれ以上のプロセッサによって実行される場合、前記プロセッサは、前記予め符号化されたシンボルをマップすることによって生成される空間-周波数にマップされたシンボルから、前記空間チャネルの対応するチャネル上に無線周波数(RF)送信のための信号を生成する高速逆フーリエ変換(IFFT)を実行することを特徴とする請求項41記載の機械読取可能な媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−506303(P2007−506303A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526343(P2006−526343)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/029698
【国際公開番号】WO2005/029758
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】