説明

高分子量ランダムポリヒドロキシポリアミドの製造法

高分子量ランダムポリヒドロキシポリアミド(PHPA)を、さらに重合されたプレポリマーを生成することにより製造する。ランダムプレポリマーは、化学量論的にモルバランスがとられた(1:1)開始材料から形成される。開始材料は1:1の化学量論的にバランスがとられたエステル化アルダル酸:アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウム塩である。または、開始材料は、エステル化された、化学量論的にバランスがとられた二酸:ジアミン塩およびN'-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-D-アルダラミックアシッド(aldaramic acid)末端カルボキシレート両性イオン塩混合物である。開始材料を塩基性アルコール中で、第2のアミンを使用して重合する。重合材料、またはランダムプレポリマーを単離し、その後、溶媒、典型的にはアルコールおよび非アルコールの混合溶媒中でさらに重合すると、高分子量PHPAが得られる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は合衆国農業省助成金番号第2001-344463-10521号により支援された研究プロジェクトの下、政府支援によりなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2002年12月10日に出願された米国特許仮出願第60/432,575号について優先権を主張する。
【0003】
発明の背景
エステル化されているが、保護されていない炭水化物二酸(アルダル酸:aldaric acid)のアルキレンジアミンとの溶液縮重合によりポリヒドロキシポリアミドが得られることは、Ogataら1-8により最初に報告された。彼らは二酸モノマーとして非環式L-酒石酸1、2およびガラクタル酸(ムチン酸)3、4のジエステルを使用した。最近、D-グルカル酸9-14、メソキシラル酸(meso-xylaric acid)9、10、15、16およびD-マンナル酸(mannaric acid)11、14に基づくポリヒドロキシポリアミド(PHPA)が、他の者によって記述されている。共通してアルキレンジアミンユニットを有するこれらのポリマー間の主な構造的差異は、二酸モノマーユニット中の様々な化学量論および炭素原子数に由来する。
【0004】
KielyおよびLin10の特許では、いくつかのエステル化したアルダル酸(炭水化物二酸)と多くのアルキレンジアミンからのポリヒドロキシポリアミドの製造が記述されており、重合は二酸の立体化学的整合の制御に配慮せずに実施され、二酸は全てキラル炭素を含む。Kiely、ChenおよびLin12の報告では、D-グルカル酸のみと、様々なジアミン(アルキレンジアミン、ジアミン鎖の1もしくは複数の炭素の代わりにヘテロ原子を有するジアミン(ヘテロジアミン)、およびアリールアルキルジアミンを含む)に由来するPHPAが記述されている。PHPAの上記調製の全てにおいて、化学量論の制御は全く示されておらず、二酸およびジアミンモノマーは、反応混合物中で厳密な1:1(モル濃度)化学量論関係にはない。反応モノマー間のモル比が1:1であることは、縮重合法による高分子量ポリマーの形成(17、pp274-275)にとって必要条件である。その結果として、上記のようにアルキレンジアミンから誘導されるPHPAの報告された数平均分子量(Mn)は典型的には比較的低く、3,000未満である。ポリアミドのメタノール中での溶解度は低く、これが重合のために選択された報告されている溶媒であり、分子量を制限する条件である。MortonおよびKiely18の報告では、D-グルカル酸およびD-ガラクタル酸と、ジアミン炭素原子の代わりに1つまたは複数のヘテロ原子も含む多くのジアミンに由来するPHPAが記述されている。得られたポリアミドは、アルキレンジアミンに由来するポリアミドよりもメタノール溶解度が高く、これにより、溶液から沈殿するPHPAに対する分子量が著しく高くなる。これらの文献供給元は下記のことを述べている:(a) より分子量が高いPHPAは、特にメタノール溶解度が低く、ジアミンとアルダル酸ユニットとの間の化学量論を厳密に制御することによってのみ得られる可能性が高いが、実際にはこの化学量論がどのように達成できるかは明確に示されていない;(b) かなり高い分子量を達成すべきである場合、成長ポリマーの増強させた溶解度が必須である。
【0005】
本明細書で参照し、もしくは引用した、またはそれらに基づき優先権を主張した全ての特許、特許出願、仮特許出願および刊行物は、明細書の明確な開示と矛盾しない程度まで、参照として全体が本明細書に組み入れられる。
【発明の開示】
【0006】
発明の概要
本発明は、高分子量の立体化学的にランダムなポリヒドロキシポリアミド(PHPA)を製造するための方法を含む。ポリマーの製造は、化学量論的にモルバランスがとられた開始材料を形成する段階により開始する。開始材料は、塩により形成され、1:1のアルダル酸:ジアミンである。アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウムアルダレートのアルダル酸ユニットを、酸触媒を含むアルコールでエステル化する。1:1の化学量論的にバランスがとられた、エステル化されたアルダル酸:アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウム塩を、第2のアミンの存在下、塩基性としたアルコール中で重合させ、「ランダムプレポリマー」を形成させる。「ランダムポリマー」をさらに溶媒中で重合させ、より高い分子量の立体化学的ににランダムなPHPAを形成させる。
【0007】
別の態様では、開始材料は二酸:ジアミン塩およびN'-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-D-アルダラミックアシッド(aldaramic acid)末端カルボキシレート両性イオン塩混合物である。この開始材料を同様にエステル化し、重合して、「ランダムポリマー」を形成させ、さらに重合して、高分子量の立体化学的にランダムなPHPAを形成させる。
【0008】
本発明の方法では、化学量論的にバランスがとられた開始材料、ランダムプレポリマーおよび高分子量の立体化学的にランダムなPHPAを含む新規化合物が製造され、使用される。これらの新規化合物についても記載および主張する。
【0009】
発明の詳細な説明
本発明は、前述したポリアミドのクラスに比べ、著しく高分子量の立体化学的にランダムなポリヒドロキシポリアミド(PHPA)を製造するための方法を含む。
【0010】
本方法は、一般に下記の6段階により記述することができる。
【0011】
段階1) 方法の開始時に、二酸とジアミン成分との間の、必要であれば精製することができる塩により、本質的に化学量論的にモルバランスがとられた(1:1)アルダル酸:ジアミンを形成する段階。
【0012】
例えば、以下は、D-グルカル酸塩由来のH+による水溶液中での(平衡状態にあるいくつかの形態の)D-グルカル酸の形成、ならびに水中でのD-グルカル酸の、1および6-N'-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-D-グルカラメート(D-glucaramate)(すなわち、C6およびC1カルボキシレート両性イオン塩)を含む、アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムD-グルカレートまたは混合物への変換を図示したものである。

【0013】
前駆体アルダル酸からのアルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムガラクタレートおよびキシラレートの形成、ならびに1:1アルダル酸ジエステル(例えば、ガラクタル酸ジメチル):アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウム二塩(例えば、ジクロリド)の形成を下記に示す:

【0014】
段階2) アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウムアルダレートのアルダル酸ユニットを、酸触媒を含むアルコールにより直接エステル化し、アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウムアルダレートユニットをジアンモニウムジアニオン塩に変換する段階であって、アニオンはプロトン酸由来である段階。
【0015】
段階3) 一般に、第2のアミン(好ましくは、第3アミン)を使用することにより、溶液を塩基性とした後、アルコール(典型的にはメタノール)中で1:1の化学量論的にバランスがとられたエステル化アルダル酸:アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウム塩を重合する段階。
【0016】
段階4) ポリマー生成物(「ランダムプレポリマー」と呼ぶ)を、典型的には濾過または遠心分離により単離する段階。
【0017】
段階5) 溶媒中での「ランダムプレポリマー」を後重合する段階であって、溶媒は、典型的には、混合溶媒であるが、これらに限定されず、その1つのメンバーは典型的にはアルコールであり、他の1つのまたは複数の溶媒は典型的には非アルコール(例えば、ジメチルスルホキシド)であるが、追加のアルコール(多価アルコールでもよい)を含んでもよい。
【0018】
例えば、下記は、アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムD-グルカル酸ジエステル二塩を、またはN-アンモニウムアルキル(もしくは誘導アルキル)-D-グルカラム酸エステル塩を含む混合物として、最初にランダムプレポリ(アルキレンまたは誘導アルキレンD-グルカルアミド)に、その後ランダムポストポリ(アルキレンまたは誘導アルキレンD-グルカルアミド)に変換することが示される。

【0019】
および、下記は、1:1アルダル酸ジエステル:アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウム二塩を最初に小ポリマー(プレポリマー)に変化し、続いてプレポリマーを大ポリマー(ポストポリマー)に変換する例である。

【0020】
段階6) 別に1時間、二酸:ジアミン塩およびN'-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-D-アルダラミックアシッド末端カルボキシレート両性イオン塩混合物を形成し、混合物中のアルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムD-グルカレート、またはN-アンモニウムアルキル(誘導アルキル)-D-グルカラム酸カルボキシレート塩を含む混合物中のそのような塩を、対応するN-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-D-グルカラム酸エステル塩に変換し、その後、段階4および段階5のように重合および後重合する。
【0021】
例えば、

【0022】
プレポリマーを製造する上記段階3における最初の重合を、後重合溶媒(上記段階5)中でで実施すると、予測されるように、高分子量ポリマーが形成されないことが観察されている。予想外の結果、すなわち、前重合-後重合ルーチンからの高分子量ポリマーの形成が、化学量論的に正確な開始材料から直接、溶媒または溶媒の組み合わせ中で直接ポリマーを製造することよりも優れていることが見出された。化学量論比1:1の開始二酸成分および開始ジアミン成分を使用すると、プレポリマーを製造し、その後、1:1エステル:アミン末端基関係を有するポストポリマー(このように、実際には、適当な条件下でさらに重合する可能性のあるリビングポリマーである)を調製する機会が著しく増加する。本明細書で記述したものと同じ基本構造を有するが、1:1エステル:アミン末端基化学量論的等価性のない、前に調製したポリマーは、同程度の反応条件下で本明細書で観察される程度近くまで後重合を受けないことが見出された。
【0023】
本発明の方法は、物質の新規組成物を製造し、使用する。これらの新規化合物は下記のものを含む:(1)多くのアルダル酸およびジアミンから誘導される、重合のための化学量論的に正確な開始材料として使用されるアルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムアルダレート塩、(2)1:1ジメチルガラクタレート/アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムジクロリド混合物、および1:1ジメチルキシラレートヘキサメチレンジアンモニウムジクロリド混合物、これはすべて重合のための化学量論的に正確な開始材料である;(3)重合のための化学量論的に正確な開始材料であるN-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-D-グルカラム酸エステル塩との混合物としてのアルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムD-グルカル酸ジエステル二塩;(4)対応するプレポリマーの少なくとも2倍の大きさであり、適当な条件下でさらに重合が可能なリビングポリマーを表すポストポリマー。
【0024】
アルダル酸としては、D-グルカル酸、メソ-キシラル酸、およびメソ-ガラクタル酸に加えて塩、非環式二酸形態、酸ラクトン形態、またはジラクトン形態として単離することができる任意の他のアルダル酸が挙げられる。1級(1°)ジアミンとしては、全ての入手可能なアルキレンジアミン(非分枝または分枝)、鎖の炭素と置換する少なくとも1つのヘテロ原子を有するアルキレンジアミン、様々な入手可能なアリールアルキレンジアミン、鎖中の炭素原子の代わりに1または複数の4級アンモニウム原子を有するジアミン、および少なくとも2つのペンダント1°アミン基を有する環が挙げられる。上記塩を製造および精製するための手順もまた、主張される。
【0025】
下記実施例は、本発明の組成物および方法をさらに説明するために提供したものであるが、それらに限定されるものではない。特に記載がなければ、パーセントは全て重量%であり、溶媒混合比は全て体積比である。
【0026】
1Hおよび13C NMRスペクトルは全て、それぞれ、Varian Unity 400MHzおよび100MHzで記録した。1H NMR用のサンプル(約5mg)を0.7mLのDMSO-d6、D2OまたはTFA-d1に溶解した。減圧下で溶媒蒸発を実施した。使用した溶媒は全て、特に記載がなければ試薬グレードとした。メタノール/ジアミン溶液を、1アリコートの溶液を水で希釈し、標準塩酸で滴定することにより標準化した。pHメータを使用し滴定終点を決定した。以前12に記述した1H NMR末端基分析法を用いてMn値を得た。全ての有機生成物または生成物混合物について、1H NMRにより特徴付けを行った。
【0027】
実施例1 D-グルカル酸(1)水溶液の製造
D-グルカル酸モノカリウム(30.0g、120.87mmol)をスプーンですくい、脱イオン水(300.0mL)を含む2Lエルレンマイヤーフラスコに入れ、よく混合した。Dowex 50WX8イオン交換樹脂(H+形態、72.0mL、2.1meq/mL)を、水性洗浄液が無色になるまで、脱イオン水で洗浄した。エルレンマイヤーフラスコに樹脂を添加し、混合物を4時間撹拌した。樹脂を濾過により除去し、脱イオン水で洗浄し、再生のために保存した。凍結乾燥機を用いて濾液を濃縮してシロップとし(20.8g、108.28mmol、D-グルカル酸100%として計算すると89.6%)、さらに精製せずに、脱イオン水に再溶解すると、D-グルカル酸(1)水溶液が得られた(約1M、108.3mL)。
【0028】
実施例2〜9は、アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムD-グルカレートまたはアルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムD-グルカレートならびに1および6[N-アンモニウムアルキル](または誘導アルキル)D-グルカラメート(塩)混合物を記述する。
【0029】
実施例2 2-エチレンジアンモニウムD-グルカレート(2a)/1および6-[N-(2-アンモニウムメチル)]-D-グルカラメート(2bおよび2c)混合物
D-グルカル酸水溶液(1、〜1M、4.62mL)およびエチレンジアミン水溶液(1M、6.01mL)を丸底フラスコ中で混合し、室温で10時間撹拌し、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(〜10mL)を滴下し、反応混合物を8時間撹拌した。メタノール最上液層をデカントし、淡い琥珀色のシロップを真空下、室温で24時間乾燥させると、エチレンジアンモニウムD-グルカレート(2a)ならびに1および6-[N-(2-アンモニウムメチル)]-D-グルカラメート(2bおよび2c)の混合物、1.13g、4.55mmol、98.41%が得られた。
【0030】
実施例3 テトラメチレンジアンモニウムD-グルカレート(3a)
D-グルカル酸(〜1M、5.96mL)水溶液およびテトラメチレンジアミン(プトレシン)(1M、8.42mL)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物を60℃で15時間撹拌し、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(〜5mL)を濃縮溶液に滴下し、多量の白色固体を析出させ、濾過により除去し、メタノール(2×5mL)で洗浄し、その後真空下、室温で24時間乾燥させると、テトラメチレンジアンモニウムD-グルカレートが得られた(3a、1.13g、3.81mmol、63.91%)。
【0031】
実施例4 テトラメチレンジアンモニウムD-グルカレート(3a)/[N-(4-アンモニウムブチル)]-D-グルカラメート(3bおよび3c)混合物
D-グルカル酸(〜1M、4.95mL)水溶液およびテトラメチレンジアミン(プトレシン)(1M、5.15mL)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物を60℃で15時間撹拌し、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(〜5mL)を濃縮溶液に滴下し、多量の白色シロップ状固体を析出させた。最上メタノール相を除去し、白色固体をメタノールで洗浄し(2×5mL)で洗浄し、その後真空下、室温で24時間乾燥させると、テトラメチレンジアンモニウムD-グルカレート(3a)ならびに1および6-[N-(4-アミノブチル)]-D-グルカラメート(3bおよび3c)の混合物が得られた(0.69g、2.21mmol、46.74%)。
【0032】
実施例5 ヘキサメチレンジアンモニウムD-グルカレート(4a)19
D-グルカル酸(1、〜1M、5.0mL)水溶液およびヘキサメチレンジアミン(1M、5.25mL)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物を78℃で16時間撹拌し、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(6〜8mL)を濃縮溶液に滴下し、多量の白色固体を析出させ、濾過により除去し、メタノールで洗浄し(2×5mL)、真空下、室温で24時間乾燥させると、ヘキサメチレンジアンモニウムD-グルカレート塩が得られた(4a、1.04g、3.19mmol、63.71%)。
【0033】
実施例6 ヘキサメチレンジアンモニウムD-グルカレート(4a)/1および6-[N-(6-アンモニウムヘキシル)]-D-グルカラメート(4bおよび4c)混合物
D-グルカル酸(1、〜1M、5.0mL)水溶液およびヘキサメチレンジアミン(1M、5.00mL)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物を75℃で4時間撹拌し、濃縮し、琥珀色のシロップとした。メタノール(10mL)を濃縮溶液に滴下し、反応混合物を1時間撹拌した。最上メタノール相を除去し、淡い琥珀色のシロップをメタノールで洗浄し(2×5mL)、真空下、室温で24時間乾燥させると、ヘキサメチレンジアンモニウムD-グルカレート(4a)/1および6-[N-(6-アンモニウムヘキシル)]-D-グルカラメート(4bおよび4c)が得られた(1.36g、4.27mmol、85%)。
【0034】
実施例7 オクタメチレンジアンモニウムD-グルカレート(5a)/1および6-[N-(8-アンモニウムオクチル)]-D-グルカラメート(5bおよび5c)混合物
D-グルカル酸(1、〜1M、4.51mL)水溶液およびオクタメチレンジアミン(1M、5.94mL)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物を60℃で26時間撹拌し、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(6〜8mL)を濃縮溶液に滴下し、反応混合物を12時間撹拌した。最上メタノール相を除去し、淡い琥珀色のシロップをメタノールで洗浄し(2×5mL)、真空下、室温で24時間乾燥させると、オクタメチレンジアンモニウムD-グルカレート(5a)/1および6-[N-(8-アンモニウムオクチル)]-D-グルカラメート(5bおよび5c)が得られた(1.54g、4.35mmol、96.43%)。
【0035】
実施例8 3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムD-グルカレート(6a)/1および6-[N-(8-アンモニウム-3,6-ジオキサオクチル)]-D-グルカラメート(6bおよび6c)混合物
D-グルカル酸(1、0.972M、6.5mL)水溶液およびJeffamine EDR-148(3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアミン、0.983g、6.639mmol、6mL、1.107M)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物を80℃で17.5時間撹拌し、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(〜15mL)を濃縮溶液に滴下し、生成物を析出させようとした。反応混合物を氷浴中に2時間置き、最上液を除去し、生成物を、真空下、室温で23時間乾燥させると、3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムD-グルカレート(6a)ならびに1および6-[N-(8-アンモニウム-3,6-ジオキサオクチル)]-D-グルカラメート(6bおよび6c)の混合物が得られた(1.18g、ジアンモニウム塩79.2% & グルカラメート20.8%、約3.33mmol、52.65%)。
【0036】
実施例9 m-キシリレンジアンモニウムD-グルカレート塩(7a)/1および6-[N-(m-アンモニウムキシリレン)]-D-グルカラメート(7bおよび7c)混合物
D-グルカル酸(〜1M、5.60mL)水溶液およびm-キシリレンジアミン(1M、7.27mL)水溶液を丸底フラスコ中で混合し、反応混合物を室温で10時間撹拌した。反応混合物を、総体積の25%未満まで濃縮した。メタノール(6〜8mL)を濃縮溶液に滴下し、多量の淡い琥珀色の固体を析出させた。固体を濾過により除去し、メタノールで洗浄し(2×5mL)、その後、真空下、室温で18時間乾燥させると、m-キシリレンジアンモニウムD-グルカレート(7a)/1および6-[N-(m-アンモニウムキシリレン)]-D-グルカラメート(7bおよび7c)の混合物が得られた(0.99g、2.86mmol、51.05%)。
【0037】
実施例10〜21は、ランダムポリ(アルキレンまたは誘導アルキレンD-グルカルアミドプレおよびポストポリマーの製造について記述する。
【0038】
実施例10 ランダムポリ(エチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(23a)
塩化アセチル(0.750mL、10.548mmol)を、氷浴中で20分間撹拌しながら、冷メタノール(5.0mL)に滴下し、メタノール/HCl溶液を作製した。エチレンジアンモニウムD-グルカレート/1および6-[N-(2-アンモニウムメチル)]-D-グルカラメート(0.500g、1.85mmol)をこの溶液に添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌し、その後、10分間超音波処理した。反応混合物を減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、メタノールエステル化D-グルカル酸/エチレンジアンモニウムジクロリド/メチル1および6-[N-(2-アンモニウムメチル)]-D-グルカラメートクロリド(すなわち、エステル/塩)が得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(10mL)に溶解し、溶液(pH 1〜2、pH紙)をトリエチルアミン(0.800mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(0.500mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した後20分以内に沈殿が現れた。反応混合物を室温で1.0時間撹拌し、その後、徐々に65℃まで加熱し、この温度で6時間維持し、さらに沈殿させた。遠心分離により白色固体を除去し、メタノールで洗浄し(2×5mL)、真空下、室温で20時間乾燥させると、ランダムポリ(エチレンD-グルカルアミド)プレポリマーが得られた(0.449g、1.22mmol、77%、dp 5.2、Mn 1,218、推定Mw 2,500)。繰り返しユニット(C8H14N2O6)、MW 243.21。
【0039】
実施例11 ランダムポリ(エチレンD-グルカルアミド)ポストポリマー(23b)
ランダムポリ(エチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(0.120g、dp 5.2)を40℃のジメチルスルホキシド(DMSO、0.30mL)に溶解した。溶液温度を徐々に10分にわたり60℃まで増加させ、トリエチルアミン(0.100mL)を滴下し、確実に塩基性とした後、反応混合物をこの温度で1時間維持した。メタノール(2.0mL)を注意深く溶液に添加し、メタノールの添加直後、白色沈殿が現れた。溶液を60℃でさらに13時間撹拌し、さらに沈殿させた。白色固体を遠心分離により溶液から分離し、DMSO/メタノール(1:4)溶液で洗浄し(2×3mL)、および真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(エチレンD-グルカルアミド)ポストポリマーが得られた(0.100g、83%、dp 35.4、Mn 8291、推定Mw 16,996、繰り返しユニット(C8H14N2O6)、MW 243.21)。
【0040】
実施例12 ランダムポリ(テトラメチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(24a)
塩化アセチル(0.750mL、10.55mmol)を、氷浴中で20分間撹拌しながら、冷メタノール(5.0mL)に滴下し、続いて、テトラメチレンジアンモニウムD-グルカレート(0.436g、1.492mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、10分間超音波処理し、減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、メタノールエステル化D-グルカル酸/テトラメチレンジアンモニウムジクロリド(すなわち、エステル/塩)が得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(10mL)に溶解し、溶液(pH 1〜2、pH紙)を、トリエチルアミン(0.800mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(0.400mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した後30分以内に沈殿が現れた。反応混合物を室温で1.0時間撹拌し、徐々に65℃まで加熱し、この温度で6時間維持し、さらに沈殿させた。遠心分離により白色固体を除去し、メタノールで洗浄し(2×5mL)、真空下、室温で20時間乾燥させると、ランダムポリ(テトラメチレンD-グルカルアミド)プレポリマーが得られた(0.180g、0.686mmol、45.97%、dp 4.75、Mn 1,300)。繰り返しユニットC10H18N2O6、MW 262.26。
【0041】
実施例13 ランダムポリ(テトラメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマー(24b)
ランダムポリ(テトラメチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(0.399g、dp 4.75)を40℃のジメチルスルホキシド(2.00mL)に溶解し、反応混合物を10分にわたり65℃まで徐々に加熱した。トリエチルアミン(0.100mL)を滴下し、確実に塩基性とした後、反応混合物をこの温度で3時間維持した。メタノール(5.0mL)を注意深く容易に添加した。メタノールの添加20分後、白色沈殿が明らかになった。溶液を65℃でさらに4時間維持し、さらに沈殿させた。白色固体を遠心分離により溶液から分離し、DMSO/メタノール(1:4)溶液で洗浄し(2×3mL)、および真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(テトラメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマーが得られた(0.063g、16%、dp 9.74、Mn 2554、推定Mw 5236)。繰り返しユニット(C10H18N2O6)、MW 262.26)。
【0042】
実施例14 ランダムポリ(アルキレンD-グルカルアミド)プレポリマー(25a)の製造
ランダムポリ(ヘキサメチレンD-グルカルアミド)プレポリマー。塩化アセチル(0.750mL、10.548mmol)を、氷浴中で10分間撹拌しながら、冷メタノール(5.0mL)に滴下し、メタノール/HCl溶液を生成させた。ヘキサメチレンジアンモニウムD-グルカレート(0.5000g、1.5337mmol)をMeOH/HCl溶液に添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌し、その後、10分間超音波処理した。反応混合物を減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、エステル化D-グルカレート/ヘキサメチレンジアンモニウムジクロリド(すなわち、エステル/塩)が得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(10mL)に溶解し、溶液(pH 1〜2、pH紙)を、トリエチルアミン(0.800mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(0.800mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した後30分以内に沈殿が現れた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、さらに沈殿させた。遠心分離により白色固体を除去し、メタノール(2×10mL)、その後アセトン(2×10mL)で洗浄し、真空下、室温で10時間乾燥させると、ランダムポリ(ヘキサメチレンD-グルカルアミド)プレポリマーが得られた(0.2997g、1.0323mmol、dp 6.42、67.31%、推定Mn 1,900、推定MW 3,800)。
【0043】
実施例15 ランダムポリ(アルキレンD-グルカルアミド)(25b)ポストポリマーの製造
ランダムポリ(ヘキサメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマー。ランダムポリ(ヘキサメチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(100.0mg)を40℃で撹拌しながら、温ジメチルスルホキシド(0.750mL)を含むフラスコで溶解した。溶液を10分にわたり温度が徐々に65℃まで増加するように撹拌させた。メタノール(3.00mL)を溶液に5分期間にわたり滴下した。トリエチルアミン(0.120mL)を添加した後、反応混合物を5時間、65℃で還流させた。溶液pHをpH紙でモニタし、塩基性反応媒質を確認した。白色固体を遠心分離により分離し、DMSO/メタノール(DMSO:メタノール1:4)溶液で洗浄した(2×3mL)。白色固体を真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(ヘキサメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマーが得られた(89.70mg、dp 30.01、89.70%、推定Mn 9,000、推定Mw 18,000)。
【0044】
実施例16 ランダムポリ(オクタメチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(26a)
塩化アセチル(0.750mL、10.1mmol)を、氷浴中で20分間撹拌しながら、冷メタノール(5.0mL)に滴下し、続いて、オクタメチレンジアンモニウムD-グルカレート(5a)/N-(8-アミノオクチル)-D-グルカル酸塩(5bおよび5c)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、10分間超音波処理し、減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、メタノールエステル化D-グルカル酸/オクタメチレンジアンモニウムジクロリドメチル/1および6-[N-(8-アンモニウムオクチル)]-D-グルカラメートクロリド/(エステル/塩)が得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(10.0mL)に溶解し、溶液(pH 1〜2、pH紙)を、40℃でトリエチルアミン(0.700mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(0.700mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した直後に沈殿が現れた。反応混合物の温度を10分にわたり65℃まで徐々に上昇させ、その温度で6時間維持し、さらに沈殿させた。遠心分離により白色固体を除去し、メタノール(2×10mL)、その後アセトン(2×10mL)で洗浄し、真空下、室温で10時間乾燥させると、ランダムポリ(オクタメチレンD-グルカルアミド)プレポリマーが得られた(0.350g、1.08mmol、77.0%、dp 6.6、Mn 2,100)。繰り返しユニット(C14H26N2O6)。MW 318.36。
【0045】
実施例17 ランダムポリ(オクタメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマー(26b)
ランダムポリ(オクタメチレンD-グルカルアミド)(0.220g、dp 6.6)プレポリマーを60℃のジメチルスルホキシド(1.00mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.100mL)を滴下し、確実に塩基性とした後、反応混合物をこの温度で3時間維持した。メタノール(3.0mL)を注意深くこの溶液に添加した。メタノールの添加直後、白色沈殿が現れた。溶液を60℃でさらに3時間撹拌し、さらに沈殿させた。白色固体を遠心分離により溶液から分離し、DMSO/メタノール(1:4)溶液で洗浄し(2×3mL)、その後、真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(オクタメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマーが得られた(0.168g、76%、dp 19.1、Mn 6,080、推定Mw 12,460)。繰り返しユニットC14H26N2O6。MW 318.36
【0046】
実施例18 ランダムポリ(3,6-ジオキサ-1,8-オクタメチレンD-グルカルアミド)プレポリマー(27a)
塩化アセチル(0.50mL、6.73mmol)を、氷浴中で20分間撹拌しながら、冷メタノール(3.0mL)に滴下し、続いて、シロップ状の3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムD-グルカレート(6a)/1および6-[N-(8-アンモニウム-3,6-ジオキサオクチル)]-D-グルカラメート(6bおよび6c)(.250g、.698mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、10分間超音波処理し、減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、メタノールエステル化D-グルカレート/3,6-ジオキサ-1,8-オクタメチレンジアンモニウムジクロリド/メチル1および6-[N-(8-アンモニウム-3,6-ジオキサオクチル)]-D-グルカラメートクロリド(エステル/塩)が得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(10mL)に溶解し、溶液(pH 2〜3、pH紙)を、トリエチルアミン(.70mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(.50mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した後20分で白色沈殿が観察された。その後、反応混合物を徐々に65℃まで加熱し、この温度で5時間還流させた。遠心分離により白色固体を除去し、メタノール(2×5mL)で洗浄し、真空下、室温で10時間乾燥させると、ランダムポリ(3,6-ジオキサ-1,8-オクタメチレンD-グルカルアミド)プレポリマーが得られた(0.140g、78%、0.435mmol、dp 6.6、Mn 2,125)。繰り返しユニットC12O8N2H22。MW 322。
【0047】
実施例19 ランダムポリ(3,6-ジオキサ-1,8-オクタメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマー(27b)
ランダムポリ(3,6-ジオキサ-1,8-オクタメチレンD-グルカルアミド)(0.100g、dp 6.6)プレポリマーを60℃のジメチルスルホキシド(.30mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.100mL)を滴下し、確実に塩基性とした後、反応混合物をこの温度で3時間維持した。メタノール(1.0mL)を注意深くこの溶液に添加した。メタノールの添加直後、灰白色の沈殿が現れた。沈殿を再溶解し、溶液をさらに2時間、60℃で撹拌し、さらに沈殿させた。3時間後メタノール(2.0mL)を添加すると、直ちに白色固体が観察された。溶液を60℃でさらに3時間還流させた。固体を遠心分離により溶液から分離し、DMSO/メタノール(1:4)溶液で洗浄し(2×3mL)、その後、真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(3,6-ジオキサ-1,8-オクタメチレンD-グルカルアミド)ポストポリマーが得られた(.045g、45%、dp 16.7、Mn 5,377)。繰り返しユニットC12H22O8N2)。MW 322.31。
【0048】
実施例20 ランダムポリ(m-キシリレンD-グルカルアミド)プレポリマー(28a)
塩化アセチル(0.750mL、10.55mmol)を、氷浴中で10分間撹拌しながら、冷メタノール(5.0mL)に滴下し、続いて、m-キシリレンジアンモニウムD-グルカレート(7a)/1および6-[N-(m-アンモニウムキシリレン)]-D-グルカラメート(7bおよび7c)(0.486g、1.403mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、15分間超音波処理し、減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、メタノールエステル化D-グルカル酸/m-キシレンジアンモニウムジクロリド/メチル1および6-[N-(m-アンモニウムキシリレン)]-D-グルカラメートクロリド(エステル/塩)が得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(10mL)に溶解し、溶液(pH 1〜2、pH紙)を、トリエチルアミン(0.800mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(0.400mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した後30分以内に沈殿が現れた。反応混合物を室温で撹拌し、その後、10分にわたり徐々に65℃まで加熱した。反応混合物を65℃で2時間維持した。メタノール(2.0mL)を添加すると、最小量の白色沈殿が観察された。反応混合物を65℃でさらに2時間還流させ、さらに沈殿させた。白色沈殿を遠心分離により除去し、メタノール(2×5mL)で洗浄し、真空下、室温で12時間乾燥させると、ランダムポリ(m-キシリレンD-グルカルアミド)プレポリマーが得られた(0.193g、0.624mmol、92.10%、dp 3.0、Mn 930)。繰り返しユニットC14H18N2O6、MW 310.3。
【0049】
実施例21 ランダムポリ(m-キシリレンD-グルカルアミド)ポストポリマー(28b)
ランダムポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)プレポリマー(0.100g、dp 24.0)を60°のジメチルスルホキシド(0.30mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.100mL)を滴下し、確実に塩基性とした後、反応混合物をこの温度で3時間維持した。メタノール(1.0mL)を注意深くこの溶液に添加した。メタノールの添加直後、白色の沈殿が現れた。沈殿を再溶解し、溶液をさらに60℃で2時間撹拌し、さらに沈殿させた。2時間後メタノール(2.5mL)を添加すると、直ちに白色固体が観察された。溶液を60℃でさらに2時間維持した。固体を遠心分離により溶液から分離し、DMSO/メタノール(1:4)溶液で洗浄し(2×3mL)、その後、真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)ポストポリマーが得られた(dp 6.6、Mn 2046)。
【0050】
実施例22はアルキレンジアンモニウムキシラレートの製造を記述する。
【0051】
実施例22 ヘキサメチレンジアンモニウムキシラレート(8)
メタノール性ヘキサメチレンジアミン(5.35mL、6.1172mmol、1.143M)をメタノール性キシラル酸(0.983g、5.462mmol、6.5mL、0.840M)に添加すると、白色沈殿が5分以内に現れた。反応混合物を室温でさらに20.5時間撹拌し、白色固体を濾過により除去し、2×10mL MeOHで洗浄し、真空下、室温で23.5時間乾燥させると、ヘキサメチレンジアンモニウムキシラレートが得られた(8、1.441g、4.868mmol、89.14%)。
【0052】
実施例23および実施例24はポリ(アルキレンキシラルアミド)プレおよびポストポリマーの製造を記述する。
【0053】
実施例23 ポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)プレポリマー(29a)
塩化アセチル(0.300mL、4.01mmol)を、氷浴中で30分間撹拌しながら、冷メタノール(3.0mL)に滴下し、続いて、ヘキサメチレンジアンモニウムキシラレート(0.200g、.676mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、5分間超音波処理し、減圧下で濃縮し、その後、真空下、室温で4時間乾燥させると、1:1メタノールエステル化キシラル酸/ヘキサメチレンジアンモニウムジクロリドが得られた。エステル/塩を新鮮なメタノール(6.0mL)に溶解し、溶液(pH 1〜2、pH紙)を、トリエチルアミン(0.500mL)を滴下することにより塩基性とした(pH 8〜9)。10分後、追加のトリエチルアミン(0.400mL)を添加し、反応混合物の塩基性を約pH9に維持した。トリエチルアミンを2度目に添加した後20分で沈殿が現れた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後、10分にわたり徐々に65℃まで加熱した。反応混合物を65℃で5時間還流させた。白色固体を遠心分離により除去し、メタノール(2×5mL)で洗浄し、真空下、室温で18時間乾燥させると、ランダムポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)プレポリマーが得られた(0.136g、0.493mmol、73.1%、dp 24、Mn 6,620)。繰り返しユニットC11H20N2O6、MW 276。
【0054】
実施例24 ポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)ポストポリマー(29b)
ランダムポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)プレポリマー(0.100g、dp 24.0)を60℃のジメチルスルホキシド(0.30mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.100mL)を滴下し、確実に塩基性とした後、反応混合物をこの温度で3時間維持した。メタノール(1.0mL)を注意深くこの溶液に添加した。メタノールの添加直後、白色の沈殿が現れた。沈殿を再溶解し、溶液を60℃でさらに2時間撹拌し、さらに沈殿させた。2時間後メタノール(2.5mL)を添加すると、直ちに白色固体が観察された。溶液を60°でさらに2時間維持した。固体を遠心分離により溶液から分離し、DMSO/メタノール(1:4)溶液で洗浄し(2×3mL)、その後、真空下で12時間乾燥させると、ランダムポリ(ヘキサメチレンキシラルアミド)ポストポリマーが得られた(0.84g、84%、0.304mmol、dp > 150、Mn 約39,000)。
【0055】
実施例25〜31はモノマー源としてのガラクタル酸アルキレンジアンモニウム塩の製造について記述する。
【0056】
実施例25 エチレンジアンモニウムガラクタレート(9)
ガラクタル酸(5.016g、23.870mmol)を含む脱イオン水(25.0mL)の撹拌懸濁液にエチレンジアミン水溶液(1.518g、25.25mmol、1.148M、22mL)を添加し、その後、反応混合物を60℃で1時間、その後室温で25時間撹拌した。撹拌期間中、白色固体の量が減少し、その後増加した。白色固体を濾過により除去し、メタノール(2×50mL)で洗浄し、その後、真空下、室温で14.5時間乾燥させると、白色固体、エチレンジアンモニウムガラクタレートが得られた(9、5.853g、21.66mmol、89.76%)。
【0057】
実施例26 テトラメチレンジアンモニウムガラクタレート(10)
ガラクタル酸(11.897g、56.616mmol)を含む脱イオン水(25.0mL)の撹拌懸濁液にテトラメチレンジアミン(プトレシン)水溶液(4.999g、56.72mmol、1.418M、40.0mL)を添加した。懸濁水溶液を75℃で16時間撹拌した。最初の15分以内に溶解し、30分以内に白色沈殿が現れた。白色固体を濾過により除去し、メタノール(2×50mL)で洗浄し、その後、真空下、室温で18時間乾燥させると、白色固体、テトラメチレンジアンモニウムガラクタレートが得られた(10、6.775g、22.712mmol、40.09%)。
【0058】
実施例27 ヘキサメチレンジアンモニウムガラクタレート(11)
ガラクタル酸(5.0g、23.794mmol)および脱イオン水(50.0mL)の撹拌懸濁液にヘキサメチレンジアミン(2.77g、23.836mmol)を添加し、反応混合物を70℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温で24時間撹拌した。30分以内に白色沈殿が現れ、これを濾過により除去し、MeOH(2×50mL)で洗浄し、その後、真空下、室温で24時間乾燥させると、白色固体、ヘキサメチレンジアンモニウムガラクタレートが得られた(11、5.169g、15.838mmol、66.52%)。
【0059】
実施例28 ドデカメチレンジアンモニウムガラクタレート(12)
ガラクタル酸(5g、23.794mmol)を含む脱イオン水(50.0mL)の撹拌懸濁液に1,12-ジアミノドデカン(4.777g、23.841mmol)を添加した。反応混合物を70℃で2時間撹拌し、その後、室温で24時間撹拌した。白色固体を濾過により除去し、MeOH(2×10mL)で洗浄し、その後、真空下、室温で24時間乾燥させると、ドデカメチレンジアンモニウムガラクタレートが得られた(12、9.135g、22.253mmol、93.43%)。
【0060】
実施例29 3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムガラクタレート(13)
ガラクタル酸(5.025g、23.915mmol)を含む脱イオン水(50mL)の撹拌懸濁液に、ピペットを使用して、3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアミン(3.5mL、23.969mmol)を添加すると、ガラクタル酸が直ちに溶解した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、減圧下で濃縮し、その後、メタノール(2×50mL)で洗浄した。生成物を濾過により単離し、真空下、室温で24時間乾燥させると、白色固体、3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムガラクタレートが得られた(13、8.547g、23.851mmol、99.73%)。
【0061】
実施例30 m-キシリレンジアンモニウムガラクタレート(14)
ガラクタル酸(5.004g、23.811mmol)を含む脱イオン水(50.0mL)の撹拌懸濁液に、ピペットを使用して、m-キシリレンジアミン(3.15mL、23.868mmol)を添加した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、いくらかの少量部の脱イオン水で洗浄し、その後、真空下、室温で24時間乾燥させると、白色固体、m-キシリレンジアンモニウムガラクタレートが得られた(14、6.016g、17.372mmol、72.88%)。
【0062】
実施例31 3,3'-ジアミノ-N-メチルジプロピルジアンモニウムガラクタレート(15)
ガラクタル酸(5.005g、23.818mmol)を含む脱イオン水(50.0mL)の撹拌懸濁液に、ピペットを使用して、3,3'-ジアミノ-N-メチルジプロピルアミン(3.9mL、24.192mmol)をガラクタル酸懸濁水溶液中に添加し、反応混合物を75℃で2時間、その後室温で4時間撹拌した。乾燥固体がフラスコ内に残るまで減圧下で溶媒を除去し、その後、この固体を金属スパチュラで粉砕し、得られた微細粉末をメタノール(50mL)と共に2時間撹拌した。白色固体を濾過により除去し、メタノールで洗浄し(2×20mL)、その後、真空下、室温で24時間乾燥させると、白色固体、3,3'-ジアミノ-N-メチルジプロピルジアンモニウムガラクタレートが得られた(15、8.401g、23.640mmol、98.62%)。
【0063】
実施例32〜38は、重合のための前駆体としての1:1ジメチルガラクタレート/アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウムジクロリドの製造について記述する。
【0064】
実施例32 1:1ジメチルガラクタレート/エチレンジアンモニウムジクロリド(16)
塩化アセチル(0.75mL)を3分にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。その後、エチレンジアンモニウムガラクタレート(9、0.9963g、3.6867mmol)を溶液に添加し、反応物を4時間還流させた。反応物を反応過程中懸濁液のままとした。溶媒を減圧下で除去すると、フラスコ内に白色粉末が残り、これをその後、真空下、室温で16時間乾燥させると、固体1:1ジメチルガラクタレート/エチレンジアンモニウムジクロリドが得られた(16、1.239g、3.339mmol、90.57%)。
【0065】
実施例33 1:1ジメチルガラクタレート/テトラメチレンジアンモニウムジクロリド(17)
塩化アセチル(0.75mL)を5分にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。その後、テトラメチレンジアンモニウムガラクタレート(10、1.001g、3.355mmol)を溶液に添加し、反応混合物を4時間還流させた。反応物を反応過程中懸濁液のままとした。溶媒を減圧下で除去し、残った粉末を、真空下、室温で16時間乾燥させると、白色固体、1:1ジメチルガラクタレート/テトラメチレンジアンモニウムジクロリドが得られた(17、1.304g、3.266mmol、97.35%)。
【0066】
実施例34 1:1ジメチルガラクタレート/ヘキサメチレンジアンモニウムジクロリド(18)
塩化アセチル(0.75mL)を5分間にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。その後、ヘキサメチレンジアンモニウムガラクタレート(11、1.016g、3.113mmol)を溶液に添加し、反応混合物を4時間還流させた。30分以内に完全に溶解した。4時間後、溶媒を減圧下で除去し、残った白色粉末を真空下、室温で16時間乾燥させると、白色固体、1:1ジメチルガラクタレート/ヘキサメチレンジアンモニウムジクロリドが得られた(18、1.154g、2.670mmol、86.73%)。
【0067】
実施例35 1:1ジメチルガラクタレート/ドデカメチレンジアンモニウムジクロリド(19)
塩化アセチル(2mL)を5分にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。その後、ドデカメチレンジアンモニウムガラクタレート(12、0.998g、2.431mmol)を溶液に添加し、反応混合物を4時間還流させた。30分以内に完全に溶解した。その後、溶媒を減圧下で除去し、残った白色粉末を真空下、室温で16時間乾燥させると、白色固体、1:1ジメチルガラクタレート/ドデカメチレンジアンモニウムジクロリドが得られた(19、1.150g、2.248mmol、92.47%)。
【0068】
実施例36 1:1ジメチルガラクタレート/m-キシレンアンモニウムジクロリド(20)
塩化アセチル(2mL)を5分にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。その後、m-キシリレンジアンモニウムガラクタレート(14、1.008g、2.910mmol)を溶液に添加し、反応混合物を4時間還流させた。1時間以内に完全に溶解した。その後、溶媒を減圧下で除去し、残った白色粉末を真空下、室温で16時間乾燥させると、白色固体、1:1ジメチルガラクタレート/m-キシリレンジアンモニウムジクロリドが得られた(20、1.158g、2.588mmol、88.94%)。
【0069】
実施例37 1:1ジメチルガラクタレート/3,6-ジオキサオクタメチレンジアンモニウムジクロリド(21)
塩化アセチル(2mL)を5分にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。その後、3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムガラクタレート(13、1.115g、3.111mmol)を溶液に添加し、反応物を4時間還流させた。30分以内に完全に溶解した。その後、溶媒を減圧下で除去し、残った白色粉末を真空下、室温で16時間乾燥させると、白色固体、1:1ジメチルガラクタレート/3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムジクロリドが得られた(21、1.250g、2.722mmol、87.49%)。
【0070】
実施例38 1:1ジメチルガラクタレート/3,3'-ジアミノ-N-メチルジプロピルジアンモニウムトリクロリド(22)
塩化アセチル(2mL)を5分にわたり、氷浴中で維持したメタノール(25mL)に滴下した。3,3'-ジアミノ-N-メチルジプロピルアンモニウムガラクタレート(15、1.004g、2.825mmol)を溶液に添加し、反応物を4時間還流させた。ほぼ直ぐに完全に溶解した。その後、溶媒を減圧下で除去し、残った白色粉末を真空下、室温で16時間乾燥させると、白色固体、1:1ジメチルガラクタレート/3,3'-ジアミノ-N-メチルジプロピルジアンモニウムトリクロリドが得られた(22、1.390g、2.821mmol、99.86%)。
【0071】
実施例39〜52は、ポリ(ガラクタルアミド)プレおよびポストポリマーの製造について記述する。
【0072】
実施例39 ポリ(エチレンガラクタルアミド)(30a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/エチレンジアンモニウムジクロリド(16、0.546g、1.470mmol)を撹拌しながら、メタノール(20mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(4mL)を添加した。反応混合物を70℃で16時間維持した。最初の数分の加熱中に完全に溶解したが、加熱1時間以内に沈殿が形成し始め、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄し、その後真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(エチレンガラクタルアミド)(23、0.265g、1.131mmol、77%、1H-NMRからのdp 不確定-末端基が視認できない)。繰り返しユニットC8H14N2O6、MW 234.21。
【0073】
実施例40 ポリ(エチレンガラクタルアミド)(30b)ポストポリマー
ポリ(エチレンガラクタルアミド)プレポリマー(23、0.102g、0.435mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で、2時間膨潤させた。反応混合物を室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、さらに2時間撹拌し続けた。沈殿を濾過により単離し、ポリマーを新鮮なメタノール(5mL)と撹拌させた。再び濾過し、粉末を収集し、真空下、室温で16時間乾燥させた。生成物はポストポリ(エチレンガラクタルアミド)であった(29、0.08g、78.31%、1H-NMRからのdp 不確定-末端基が視認できない)。繰り返しユニットC8H14N2O6、MW 234.21。
【0074】
実施例41 ポリ(テトラメチレンガラクタルアミド)(31a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/テトラメチレンジアンモニウムジクロリド(17、1.474g、3.69mmol)を撹拌しながら、メタノール(40mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(10mL)を添加した。反応混合物を70℃で16時間維持し、数分以内に完全に溶解したが、1時間以内に沈殿が形成し、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄し、その後真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(テトラメチレンガラクタルアミド)(24、0.863g、3.29mmol、89.17%、dp 10、Mn 2,600)が得られた。繰り返しユニットC10H18N2O6、MW 290.31。
【0075】
実施例42 ポリ(テトラメチレンガラクタルアミド)(31b)ポストポリマー
ポリ(テトラメチレンガラクタルアミド)プレポリマー(24、0.105g、0.400mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で、2時間膨潤させた。その後、温度を60℃まで上昇させ、メタノール(2mL)を反応混合物に滴下し、続いてトリエチルアミン(0.1mL)を添加した。反応混合物を60℃で24時間維持し、室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。沈殿を濾過により単離し、固体を新鮮なメタノール(5mL)と共に撹拌し、再び濾過し、真空下、室温で16時間乾燥させた。生成物ポストポリ(テトラメチレンガラクタルアミド)(30、0.071g、67.78%)はこれらのポリマーのために使用される標準溶媒、例えば、TFAに溶解しなかったが、プレポリマーはD2Oに溶解した。このように、dpの主な増加は、分子量の増加により典型的には溶解度が減少するために起こると結論づけた。繰り返しユニットC10H18N2O6、MW 262.26。
【0076】
実施例43 ポリ(ヘキサメチレンガラクタルアミド)(32a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/ヘキサメチレンジアンモニウムジクロリド(18、0.502g、1.175mmol)を撹拌しながら、メタノール(20mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(3.3mL)を添加した。反応混合物を70℃で16時間維持した。加熱の最初の数分中に完全に溶解し、その後、1時間以内に沈殿が形成し、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄し、その後真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(ヘキサメチレンガラクタルアミド)が得られた(25、0.248g、0.856mmol、72.79%、dp 1H-NMR 6.2、Mn 1,800)。繰り返しユニットC12H22N2O6、MW 290.31。
【0077】
実施例44 ポリ(ヘキサメチレンガラクタルアミド)(32b)ポストポリマー
ポリ(ヘキサメチレンガラクタルアミド)プレポリマー(25)、0.100g、0.345mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で、2時間膨潤させ、その後、温度を60℃まで上昇させた。メタノール(2mL)を反応混合物に滴下し、続いてトリエチルアミン(0.1mL)を添加した。反応混合物を60℃で24時間維持し、室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。沈殿を濾過により単離し、新鮮なメタノール(5mL)と共に撹拌した。再び濾過し、粉末を収集し、真空下、室温で16時間乾燥させると、生成物ポストポリ(ヘキサメチレンガラクタルアミド)が得られた(31、0.075g、75%、dp 14.28、Mn 4,150)。繰り返しユニットC12H222O6、MW 290.31。
【0078】
実施例45 ポリ(ドデカメチレンガラクタルアミド)(33a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/ドデカメチレンジアンモニウムジクロリド(19、0.419g、0819mmol)を撹拌しながら、メタノール(20mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(2.3mL)を添加した。反応混合物を70℃で16時間維持した。加熱の最初の数分間中に完全に溶解し、その後、1時間以内に沈殿が形成し始め、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄し、その後、固体生成物を真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(ドデカメチレンガラクタルアミド)が得られた(26、0.189g、0.504mmol、61.53%、dp 1H-NMR 14.3、Mn 5,350)。繰り返しユニットC18H34N2O6、MW 374.48。
【0079】
実施例46 ポリ(ドデカメチレンガラクタルアミド)(33b)ポストポリマー
ポリ(ドデカメチレンガラクタルアミド)プレポリマー(26、0.099g、0.265mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で、2時間膨潤させた。その後、温度を60℃まで上昇させた。メタノール(2mL)を反応混合物に滴下し、続いてトリエチルアミン(0.1mL)を添加した。反応混合物を60℃で24時間維持し、室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。沈殿を濾過により単離し、新鮮なメタノール(5mL)と共に撹拌し、再び濾過し、真空下、室温で16時間乾燥させた。生成物ポストポリ(ドデカメチレンガラクタルアミド)が得られた(32、0.071g、72.7%、dp 14.3、Mn 5,350)。繰り返しユニットC18H34N2O6、MW 374.48。
【0080】
実施例47 ポリ(3,6-ジオキサオクタメチレンガラクタルアミド)(33a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジアンモニウムジクロリド(21、0.519g、1.13mmol)を撹拌しながら、メタノール(20mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(3.2mL)を添加した。反応物を70℃で16時間維持した。加熱の最初の数分間中に完全に溶解し、その後、1時間以内に沈殿が形成し、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄し、その後真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(3,6-ジオキサオクタメチレンガラクタルアミド)が得られた(27)、0.335g、1.04mmol、92.0%、dp 14.3、Mn 5,350)。繰り返しユニットC12H22N2O8、MW 322.31。
【0081】
実施例48 ポリ(3,6-ジオキサ-オクタメチレンガラクタルアミド)(34b)ポストポリマー
ポリ(3,6-ジオキサオクタメチレンガラクタルアミド)プレポリマー(27、0.1062g、0.3294mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で2時間膨潤させ、その後、温度を60℃まで上昇させた。メタノール(2mL)を反応混合物に滴下し、続いてトリエチルアミン(0.1mL)を添加し、反応混合物を60℃で24時間維持した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。沈殿を濾過により単離し、新鮮なメタノール(5mL)と共に撹拌し、再び濾過し、真空下、室温で16時間乾燥させた。生成物ポストポリ(3,6-ジオキサオクタメチレンガラクタルアミド)が得られた(32、0.082g、77.4%、dp 26.4、Mn 8,500)。繰り返しユニットC12H22N2O8、MW 322.21。
【0082】
実施例49 ポリ(m-キシリレンガラクタルアミド)(35a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/m-キシリレンジアンモニウムジクロリド(20、0.506g、1.131mmol)を撹拌しながら、メタノール(20mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(3.15mL)を添加した。反応混合物を70℃で16時間維持した。加熱の最初の数分間中に完全に溶解し、その後、1時間以内に沈殿が形成し、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄し、その後真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(m-キシリレンガラクタルアミド)が得られた(28、0.321g、1.034mmol、91.44%、dp 11.8、Mn 3,650)。繰り返しユニットC14H18N2O6、MW 310.3。
【0083】
実施例50 ポリ(m-キシリレンガラクタルアミド)(35b)ポストポリマー
ポリ(m-キシリレンガラクタルアミド)プレポリマー(28、0.104g、0.335mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で2時間膨潤させた。その後、反応混合物の温度を60℃まで上昇させ、メタノール(2mL)を反応混合物に滴下し、続いてトリエチルアミン(0.1mL)を添加した。反応混合物を60℃で24時間維持し、室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、さらに2時間撹拌した。沈殿を濾過により単離し、新鮮なメタノール(5mL)と共に撹拌し、再び濾過し、真空下、室温で16時間乾燥させた。生成物ポストポリ(m-キシリレンガラクタルアミド)が得られた(33、0.088g、84.34%、dp 33、Mn 10,200)。繰り返しユニットC14H18N2O6、MW 310.3。
【0084】
実施例51 ポリ(4'-アザ-N-メチルヘプタメチレンガラクタルアミド)(36a)プレポリマー
ジメチルガラクタレート/4-アザ-N-メチルヘプタメチレンジアンモニウムトリクロリド(3,3'-ジアンモニウム-N-メチルジプロピルアミンジクロリド)、(22、0.524g、1.063mmol)を撹拌しながら、メタノール(20mL)に添加し、続いてトリエチルアミン(3.2mL)を添加した。反応を70℃で16時間進行させた。加熱の最初の数分間中に完全に溶解し、その後、1時間以内に沈殿が形成し、反応過程中続いた。固体白色生成物を濾過により分離し、新鮮なメタノール(2×10mL)で洗浄した。その後、粉末を真空下、室温で16時間乾燥させると、ポリ(4'-アザ-N-メチルヘプタメチレンガラクタルアミド)が得られた(29、0.252g、0.708mmol、66.61%、dp 25、Mn 8,900)。繰り返しユニットC13H25N3O6、MW 319.36。
【0085】
実施例52 ポリ(4'-アザ-N-メチルヘプタメチレンガラクタルアミド)(36b)ポストポリマー
ポリ(4'-アザ-N-メチルヘプタメチレンガラクタルアミド)プレポリマー(28、0.100g、0.345mmol)を50℃のDMSO(1mL)中で、2時間膨潤させた。その後、反応混合物の温度を60℃まで上昇させ、メタノール(2mL)を滴下し、続いてトリエチルアミン(0.1mL)を添加し、反応混合物を60℃で24時間維持した。その後、反応物を室温まで冷却し、さらにメタノール(4mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。沈殿を濾過により単離し、新鮮なメタノール(5mL)と共に撹拌し、再び濾過し、真空下、室温で16時間乾燥させた。生成物ポストポリ(ヘキサメチレンガラクタルアミド)が得られた(34、0.077g、77.12%、dpは、視認可能な末端基がないので、1H-NMR法により測定できないほど大きい)。繰り返しユニットの分子式C13H25N3O6、MW 319.36。
【0086】
(表1)記載の方法を用いたプレポリアミド対ポストポリアミドにおける分子量増加

*末端基プロトンシグナルは小さすぎて測定できず、dp値が大きいことが示される。
**ポリマーは、サイズが増大したためもはや溶解できず、測定値は得られない。
#これらは約2×Mn値に基づく推定下端値である。
**29bに対する値は小さすぎて正確に測定できなかったポリマー末端の統合に基づく。示した数は推定統合に基づく下端数である。
【0087】
本明細書で記述した実施例および態様は説明目的のためのみのものであること、これらを考慮すると様々な改変または変更が当業者に示唆され、そのような改変または変更は本出願の精神および範囲内ならびに任意の添付の特許請求の範囲に含まれることを理解すべきである。
【0088】
参考文献


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 化学量論的にモルバランスがとられた(1:1)アルダル酸:アルキレンジアミン(または誘導アルキレン)塩を形成する段階;
(b) アルキレンまたは誘導アルキレンジアンモニウムアルダレートのアルダル酸ユニットを、酸触媒を含むアルコールによりエステル化する段階;
(c) 塩基性化アルコール中でモルバラスがとられた(1:1)エステル化アルダル酸:ジアンモニウム二塩を重合し、ランダムプレポリマーを形成する段階;および
(d) 溶媒中でランダムプレポリマーを重合させ、ランダムポリヒドロキシポリアミドを形成する段階
を含む、ランダムポリヒドロキシポリアミドを製造する方法。
【請求項2】
下記段階に置き換える、請求項1記載の方法:
化学量論的にモルバランスがとられた1:1アルダル酸:アルキレンジアミン(または誘導アルキレン)塩およびN'-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-アルダラミックアシッド(aldaramic acid)末端カルボキシレート両性イオン塩混合物を形成する段階であって、該混合物が(b)のようにエステル化され、1:1エステル化アルダル酸:アルキレン(または誘導アルキレン)ジアンモニウム塩と、エステル化N-アンモニウムアルキル(または誘導アルキル)-アルダラミックアシッドとを含む混合物であり、該混合物が、段階(c)および(d)のように重合および後重合される段階。

【公表番号】特表2006−509092(P2006−509092A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558209(P2004−558209)
【出願日】平成15年12月10日(2003.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2003/039734
【国際公開番号】WO2004/052959
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(500212295)ザ ユニバーシティー オブ モンタナ (3)
【Fターム(参考)】