説明

高周波加熱装置

【課題】安価に、表示した調理メニューを領域毎に光を照射して視認性を向上した表示ユニットを備えた加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱室の前面開口部を塞ぐドアと、該ドアの下部に設けられた操作パネルと、該操作パネルの上側で前記ドアの中に設けられた表示ユニットと、を備えた加熱調理器において、前記表示ユニットは、前記ドアの外側ガラスの裏側に設けられ複数の調理メニューをブロック毎に分類して記載したメニューシートと、該メニューシートの裏側に設けた拡散シートと、前記メニューシートに記載された調理メニューを前記ドアの裏側から照らす発光手段と、前記拡散シートの裏側に空間を保持して設けられ、該拡散シートと対向する面に反射面を備えた反射ケースと、該反射ケースと前記メニューシートとの間に設けられ前記発光手段から発光する光を調理メニューのブロック毎に個別に仕切り、隣のブロックへの光の漏れを防ぐ壁と、で構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メニュー表示などの視認性を良くした加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、加熱調理器の加熱室を広くするため、加熱室の横に取り付けていた操作パネル部を、特許文献1に示すように、開閉扉(ドア)の下部に設け、加熱室を横に広げて、加熱調理器の正面全体を開閉扉とした加熱調理器が多くなってきた。
【0003】
この場合、開閉扉の下部に設けられる操作パネル部の面積には限界があり、また、操作パネル部が下部にあるため使用者は視線が下向きになり、メニュー表示などが見難くなるという問題がある。
【0004】
そこで、メニュー表示を見易く改善した高周波加熱調理器として、特許文献2から特許文献4に記載されたものがある。
【0005】
特許文献2に記載されたものは、開閉扉の前面ドアスクリーン(外側ガラス)と電波シール用パンチング板(シールド板)との間にメニュー表示を配設したものである。
【0006】
また、特許文献3に記載されたものは、表示の視認性を向上させるために表示素子の裏側に発光素子を設け、表示を照らすようにしたものである。
【0007】
さらに、特許文献4に記載されたものは、液晶を取り付ける高さ方向に制限のある加熱調理機器でも使用できるように、バックライトユニットの高さを低く抑えられるように透明樹脂により形成した導光板を使用したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−78302号公報
【特許文献2】特開2005−345090号公報
【特許文献3】特開2005−282976号公報
【特許文献4】特開2005−49017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来技術において、特許文献1に記載されたものは、開閉扉の下部に設けられる操作パネル部(操作パネル)の面積には限界があり、十分な表示が出来ない問題や、操作パネル部が下部にあるため使用者は視線が下向きになりメニュー表示などが見難いという問題がある。
【0010】
また、特許文献2に記載されたものは、使用者にとってメニュー表示部を見易くするように、メニュー表示を使用者の目線に即した位置に配置している。
【0011】
しかし、メニュー表示部に記載したメニューを更に視認性を向上させるために、メニュー表示部を発光手段などで照らすものではなく、ポリカーボネート等のシートにメニュー名を印刷したものであり、この構成では視認性は良くならない。
【0012】
そこで、前記したメニュー表示部を、特許文献3の記載された発光素子などの照らす手段を使用して視認性を更に良くすることが考えられるが、この表示部の高さ位置は、電波シール用パンチング板の有る高さで、加熱室の開口部にあたり、メニュー表示部を設けた位置の雰囲気温度は、ヒータを使用したオーブン調理時は100℃以上になると予想される。
【0013】
このため、特許文献3に記載されているように、メニュー表示部の後に配置した発光素子で光を照射した場合には、発光素子の位置が高く、さらに表示部から加熱室側に発光素子が寄るため、雰囲気温度が発光素子の耐熱温度を超える可能性がある。
【0014】
さらに、特許文献4に記載されているように、透明樹脂により形成した導光板を使用するものは、発光素子を表示の下部に設け、導光板を使用することで、発光素子を配置する雰囲気温度は低くなるが、メニュー表示部を複数に分けて各々を光らせる場合、複数の導光板が必要となり、導光板を作る型代や組み立て工数が増える問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、請求項1では、被加熱物を加熱調理する加熱室と、前記加熱室の前面開口部を塞ぐドアと、該ドアの下部に設けられた操作パネルと、該操作パネルの上側で前記ドアの中に設けられた表示ユニットと、を備えた加熱調理器において、
前記表示ユニットは、前記ドアの外側ガラスの裏側に設けられ複数の調理メニューをブロック毎に分類して記載したメニューシートと、該メニューシートの裏側に設けた拡散シートと、前記メニューシートに記載された調理メニューを前記ドアの裏側から照らす発光手段と、前記拡散シートの裏側に空間を保持して設けられ、該拡散シートと対向する面に反射面を備えた反射ケースと、該反射ケースと前記メニューシートとの間に設けられ前記発光手段から発光する光を調理メニューのブロック毎に個別に仕切り、隣のブロックへの光の漏れを防ぐ壁と、で構成されているものである。
【0016】
請求項2では、前記メニューシートは、上方が前記ドアの内側ガラス側に斜め上向きに傾斜し、前記は発光手段は、前記表示ユニットの下部側に位置して前記ドアの内側ガラス側が斜め下向きに傾斜し、前記反射ケースの反射面は、上方が前記ドアの外側ガラス側に斜め上向きに傾斜しているものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、操作パネル部の上部に表示ユニットが配置されているため使用者は視線を下向きにすることなく、使用者の目線に即した位置で容易にメニュー表示などを見ることができる。
【0018】
また、表示ユニットの発光手段は、表示ユニットの下側で、ドアの外側ガラス寄りに設けられているので、耐熱温度を超えることがなく、安全である。
【0019】
さらに、安価に、表示した調理メニューを領域毎に光を使用者の目線に即した位置に照射することができ、視認性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の加熱調理器を前面側から見た斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】同加熱調理器の操作パネルと表示ユニットの正面図である。
【図4】同加熱調理器の操作パネルと表示ユニットの主要断面図である。
【図5】同加熱調理器の表示ユニットの展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
【0022】
図1から図5において、加熱調理器の本体1は、加熱室28に加熱調理する食品を入れ、マイクロ波やヒータの熱,飽和水蒸気,過熱水蒸気を使用して食品を加熱調理する。
【0023】
ドア2は、加熱室28の開口部28aを開閉し、食品を出し入れできるようにするもので、ドア2を閉めることで加熱室28を密閉状態にし、食品を加熱調理する時に使用するマイクロ波の漏洩を防止し、ヒータの熱や過熱水蒸気を封じ込め、効率良く加熱調理することを可能にする。
【0024】
取っ手7は、ドア2に取り付けられ、ドア2の開閉を容易にするもので、手で握りやすい形状になっている。
【0025】
ドア2は、外郭をドア枠13で覆われ、ドア枠13の内部にはシールド板10が設けられている。
【0026】
シールド板10は、食品を加熱調理する時に使用されるマイクロ波の外部への漏洩を防止し、加熱室の食品を見えるように、金属板で成型され多数の小穴が開けられている。
【0027】
そして、シールド板10に開けられた小穴が食品を加熱した時に飛散する食品カスで詰まらないように、加熱室28側には内側ガラス11が設けられている。
【0028】
同様に、ドア2の外側からシールド板10の小穴に針金などが差し込まれないように、ドア枠13の外側表面には外側ガラス12が設けられている。
【0029】
そして、内側ガラス11と外側ガラス12は、ヒータ等の発熱に耐える耐熱ガラスを使用し、調理時の加熱室28の熱を逃がさないようしている。
【0030】
操作パネル4は、加熱調理時の熱の影響を受け難いようにドア2の下部に設けられ、マイクロ波加熱やヒータ加熱等の加熱手段や加熱する時間などを入力する操作部6と入力された内容や加熱の進行状態を表示する表示部5が設けられている。
【0031】
さらに、操作部6からの入力を表示部5に表示し、入力された情報を加熱調理の制御を司る制御部23に送るための回路が組まれた操作基板9が組み込まれている。
【0032】
操作部6には、本体1に搭載されている自動メニューを設定するための複数のメニューキーが設けられ、該メニューキーは、分類された調理メニュー群の内容に設定できるように、分類された数のメニューキーa6a,メニューキーb6b,メニューキーc6cの三種類で構成されている。
【0033】
また、メニューキーa6a,メニューキーb6b,メニューキーc6cで設定したメニュー群の中のメニューを選択するための選択ダイヤル6dがその隣に設けられ、選択ダイヤル6dを回すことで、設定した調理メニューに付加している番号を表示部5に順次点灯させ、調理したい調理メニューの番号で止めて加熱開始用のスタートキー6eを入力することで加熱調理が開始されるようになっている。
【0034】
表示ユニット3は、自動調理用のメニューを表示するもので、表示は多数あるメニューを視認し易く、かつ、操作する手の影にならないように、操作パネル4より上側で、ドア2のシールド板10より外側ガラス12側に配置されている。
【0035】
また、表示ユニット3の加熱室28側には、表示ユニット3を加熱調理時の熱から保護する保護カバー8が設けられている。
【0036】
さらに、表示ユニット3は、自動調理メニューの表記を光らせるためにメニューシート14の裏側に光源となる発光手段15を具えたもので、その詳細は後述する。
【0037】
機械室20は、加熱室底面28aと本体1の底板21との間の空間部に設けられ、底板21上には食品を加熱するためのマグネトロン33,マグネトロン33に接続された導波管34,制御部23、その他後述する各種部品等が取り付けられている。
【0038】
加熱室底面28aは、略中央部が凹状に窪んでおり、その中に回転アンテナ35が設置され、マグネトロン33より放射されるマイクロ波エネルギーは、導波管34,回転アンテナ駆動手段36の出力軸36aが貫通する開孔部34aを通して回転アンテナ35の下面に流入し、該回転アンテナ35で拡散されて加熱室28に放射される。回転アンテナ35は回転アンテナ駆動手段36の出力軸36aに連結されている。
【0039】
加熱室28の後部には、熱風ユニット37が取り付けられ、該熱風ユニット37内には加熱室28の空気を効率良く循環させる熱風ファン38が取り付けられ、加熱室奥壁面28bには空気の通り道となる熱風吸気孔と熱風吹出し孔が設けられている。
【0040】
熱風ファン38は、熱風ケース37aの外側に取り付けられた熱風モータ39の駆動により回転し、熱風ヒータ40で循環する空気を加熱する。
【0041】
加熱室28の天面の裏側には、ヒータよりなるグリル加熱手段32が取り付けられている。グリル加熱手段32は、マイカ板にヒータ線を巻き付けて平面状に形成し、加熱室28の天面裏側に押し付けて固定し、加熱室28の天面を加熱して加熱室28内の食品を輻射熱によって焼くものである。
【0042】
また加熱室28の後部上方には、加熱室28の温度を検出する温度検出手段31が設けられている。該温度検出手段31は、グリル加熱手段32及び熱風ユニット37からの熱の影響を直接受けない位置に設けられている。
【0043】
一方、加熱室底面28aには、複数個の重量検出手段25、例えば前側左右と後側中央に設けられ、その上にテーブルプレート24が載置されている。
【0044】
そして、制御部23は、重量検出手段25で調理する食品の重量を検出して、事前に確認して制御部23に記憶されている調理メニュー毎の重量と加熱時間の関係から、測定した食品の加熱時間を設定して加熱調理する。
【0045】
テーブルプレート24は、食品を載置するためのもので、ヒータ加熱とマイクロ波加熱の両方に使用できるように耐熱性を有し、かつ、マイクロ波の透過性が良く、衛生面でも問題がない磁器等の材料で成形されている。
【0046】
次に、表示ユニット3について詳細な構造を説明する。
【0047】
14はメニューシートで、操作パネル4の上部で外側ガラス12の裏側に配置され、調理可能な調理メニューが記載されており、使用者の視線が下向きにならないように上方が内側ガラス11側に斜め上向きに傾斜している。そして、これらの調理メニューは、種類,用途に応じて複数のメニュー群に大別されており、本実施例では、三ブロック(14a,14b,14c)に分けられて記載され、メニューシート14の裏から夫々のブロック14a,14b,14c毎にその領域を光で照らし、記載している調理メニューを視認し易くしている。
【0048】
メニューシート14は、ポリカーボネートのシートで作られ、外側ガラス12から離して保持枠4aに取り付けられている。
【0049】
発光手段15は、基板15−2に複数の発光ダイオード15−1が取り付けられ、大別されたメニュー群に合わせて、三ブロック(15a,15b,15c)に分けて点灯できるようになっている。
【0050】
また、発光手段15の発光タイオード15−1は、調理時の加熱室28からの熱伝導や輻射熱の影響を受け難くするために、表示ユニット3の下部側の外側ガラス12側に寄せた位置となっており、かつ、内側ガラス12側が斜め下向きになるように傾斜している。
【0051】
反射ケース16は、メニューシート14の裏側に空間を保持して設けら、該メニューシート14と対向する面に外側ガラス12側に向けて斜め上向きに傾斜する反射面Aを備えており、メニューシート14を見た時、反射面Aにより発光ダイオード15−1から放された光を外側ガラス12側に反射する。反射面Aには、シボ加工を施し、メニューシート14を見た時、光を拡散させ、光ムラを無くしている。
【0052】
また、反射ケース16とメニューシート14との間には調理メニューを分けたブロック数に合わせて隣のブロックへの光の漏れを防ぐように壁を設けている。具体的には、三ブロック(16a,16b,16c)を二つの壁(16−1,16−2)により個別に仕切り、壁(16−1,16−2)の先端は後述する拡散シート17に設けたスリット(17−1,17−2)を貫通してメニューシート14に当接している。
【0053】
反射ケース16は、シボ加工を設けない場合、表面に光を乱反射するようにポリカーボネートの不透明なシートからなる反射シート18を設けられる。
【0054】
拡散シート17は、メニューシート14を設けた保持枠4aの裏側に反射ケース16の反射面Aと対向するように設けられており、ポリエチレンテレフタレートのシートを乳白色に表面を加工したもので、発光手段15の光源からの光を乱反射させ、光の強弱をぼかし光のムラを和らげる。
【0055】
基板ホルダー19は、発光手段15の基板を反射ケース16に固定するものである。
【0056】
本実施例は、以上の構成からなり、加熱調理器に搭載されている自動メニューを選んで加熱調理する場合について詳細に説明する。
【0057】
例えば、調理メニューとして、牛乳の温め,グラタンの加熱,茶碗蒸しの加熱などの一般的な自動で行う調理メニュー群と、調理時間を短縮して省エネを行い、余分な脂や塩分を落として効率的に加熱調理するヘルシーアップ調理の調理メニュー群と、使う調理者の設定ができるわがや流の調理メニュー群の三分類に分け、それに合わせてメニューシート14も三種類の調理メニュー群に分類し、一般的な自動メニュー14aとエコとヘルシーアップ調理のエコ/ヘルシーアップメニュー14bとわがや流の調理ができるわがや流メニュー14cに分けられ、各メニューの先頭に、個々のメニューを特定するための番号が記入されている。
【0058】
メニューシート14の中から特定のメニューを選択には、例えば牛乳の温めを行いたい場合は、牛乳の温めが含まれた調理メニュー群の自動メニュー14aを設定するメニューキーa6aを入力する。メニューキーa6a,メニューキーb6b,メニューキーc6cは、夫々のメニューの自動メニュー14a,エコ/ヘルシーアップメニュー14b,わがや流14cに対応している。
【0059】
メニューキーa6aを入力すると、メニューシート14の自動メニュー14aに対応した領域の発光手段15aが点灯し、反射ケース16のブロック16a内を照らし反射面Aで光を反射・拡散して拡散シート17の拡散シート17aの領域面を明るく照らす。そして、その明るく照らされた拡散シート17aの明かりでメニューシート14の該当する領域(自動メニュー14a)が明るくなり、記載されているメニュー名の文字が明るく見えて視認を向上する。
【0060】
発光手段15aの放した光は、反射ケース16のブロック16aと壁16−1と拡散シート17aとの閉空間内で拡散して、拡散シート17aの全領域をムラ無く照らす。
【0061】
また、壁16−1が拡散シート17のスリット17−1を突き抜けメニューシート14に当接しているので、拡散シート17aの全領域が照らされている時でも、壁16−1によって、隣接する拡散シート17bやメニューシート14b側に光が漏れることは無い。
【0062】
同様にエコ/ヘルシーアップメニュー14b、わがや流14cを選択したときは、発光手段15の発光ダイオード15b,発光ダイオード15cが点灯し、拡散シート17の拡散シート17b,拡散シート17cの領域を照らす。
【0063】
メニューの選択は、点灯したメニューの先頭に記載されている番号を、選択ダイヤル6dを回して表示部に調理したいメニューの番号で止めて加熱開始用のスタートキー6eを入力することで加熱調理が開始される。
【0064】
表示する番号は、自動メニュー14aを選択したときは、選択ダイヤル6dをまわすことで、例えば図3のメニューシート14に記載されているように「3」から「27」の数字が順番に表示部に表示される。エコ/ヘルシーアップメニュー14bを選択したときは「28」〜「34」の数字、わがや流14cを選択したときは「35」〜「40」の数字が表示される(メニューシート14の数字は任意に設定され特別な決まりはない)。
【0065】
ここでは、牛乳の温めを行いたいので、選択ダイヤル6dをまわして表示部に「5」を表示して、スタートキー6eを入力し加熱調理を開始させる。
【0066】
牛乳の温めは、マイクロ波によって直接食材を加熱するので加熱室内が高温になることは無く、マイクロ波もシールド板によってマイクロ波の漏洩を防止しているので発光ダイオード15−1への悪影響は無い。
【0067】
次に熱風ユニット37を使用したヒータの加熱を使用した調理のスポンジケーキで説明する。
【0068】
スポンジケーキは、自動メニュー14aのメニュー群の番号「21」である。メニューキー6aを入力して、メニューシート14の自動メニュー14aを点灯し、選択ダイヤル6dで番号「21」を表示部5に表示させ、加熱開始のスタートキー6eを入力することで加熱調理が開始する。
【0069】
加熱は、制御部23が温度検出手段31の温度を検出し、検出温度が自動メニューのプログラムに設定されている温度になるように熱風ヒータ40への電力を調整する。
【0070】
そして、加熱室28は、熱風ファン38によって熱風ユニット37と加熱室28との間で生じる風の循環で加熱される。
【0071】
加熱室28の温度が上昇するにつれて、加熱室28の開口部28aに位置するドア2の温度も上昇し、内側ガラス11,シールド板10と外側ガラス12の順に温度が高くなる。
【0072】
しかし、発光手段15は表示ユニット3の下側の外側ガラス12寄りに設けられているので、発光手段15に使用している環境温度は、発光ダイオード15−1の使用温度に収まっている。
【0073】
以上説明したように、本発明によれば、操作パネル部の上部に表示ユニットが配置されているため使用者は視線を下向きにすることなく、使用者の目線に即した位置で容易にメニュー表示などを見ることができる。
【0074】
また、表示ユニットの発光手段は、表示ユニットの下側で、ドアの外側ガラス寄りに設けられているので、耐熱温度を超えることがなく、安全である。
【0075】
さらに、安価に、表示した調理メニューを領域毎に光を使用者の目線に即した位置に照射することができ、視認性を向上することができる。
【符号の説明】
【0076】
2 ドア
3 表示ユニット
5 表示部
6 操作部
14 メニューシート
15 発光手段
16 反射ケース
17 拡散シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を加熱調理する加熱室と、
前記加熱室の前面開口部を塞ぐドアと、
該ドアの下部に設けられた操作パネルと、
該操作パネルの上側で前記ドアの中に設けられた表示ユニットと、
を備えた加熱調理器において、
前記表示ユニットは、
前記ドアの外側ガラスの裏側に設けられ複数の調理メニューをブロック毎に分類して記載したメニューシートと、
該メニューシートの裏側に設けた拡散シートと、
前記メニューシートに記載された調理メニューを前記ドアの裏側から照らす発光手段と、
前記拡散シートの裏側に空間を保持して設けられ、該拡散シートと対向する面に反射面を備えた反射ケースと、
該反射ケースと前記メニューシートとの間に設けられ前記発光手段から発光する光を調理メニューのブロック毎に個別に仕切り、隣のブロックへの光の漏れを防ぐ壁と、
で構成されていることを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記メニューシートは、上方が前記ドアの内側ガラス側に斜め上向きに傾斜し、前記は発光手段は、前記表示ユニットの下部側に位置して前記ドアの内側ガラス側が斜め下向きに傾斜し、前記反射ケースの反射面は、上方が前記ドアの外側ガラス側に斜め上向きに傾斜していることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−255935(P2010−255935A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107267(P2009−107267)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(399048917)日立アプライアンス株式会社 (3,043)
【Fターム(参考)】