説明

高密度、低ジッタの同期USB拡張

USBネットワークの高密度の拡張を提供する方法であって、PXI計測シャーシ内の隣接するスロットに複数のUSBハブをアタッチすること、それらのUSBハブの1つを一次USBハブとして構成すること、一次USBハブの上流ポートをUSBネットワークに接続すること、一次USBハブの第1の下流ポートを、一次USBハブ以外の複数のUSBハブの第1の隣接するUSBハブに第1のPXIローカルバスを介して通信するように構成し、第1の隣接するUSBハブは、一次USBハブに隣接すること、一次USBハブの複数の他の下流ポートを、一次USBハブの拡張を提供するように構成すること、第1の隣接するUSBハブの上流ポートを第1のPXIローカルバスに接続し、第1のPXIローカルバスは、一次USBハブの方向にあること、第1の隣接するUSBハブの第1の下流ポートを、一次USBハブ以外の複数のUSBハブの第2の隣接するUSBハブに第2のPXIローカルバスを介して通信するように構成し、第2の隣接するUSBハブは、第1の隣接するUSBハブに隣接すること、第1の隣接するUSBハブの複数の他の下流ポートを、第1の隣接するUSBハブの拡張を提供するように構成すること、およびそれらのUSBハブの他の任意のUSBハブ、および第1の隣接するUSBハブを同様に構成することを備える方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、出願されたとおりの内容の全体が参照により本明細書に組み込まれている、2009年5月20日に出願した米国特許出願第61/179904号に基づくとともに、第61/179904号の出願日の利益を主張する。
【0002】
本発明は、ローカル環境において、または分散スキームにおいて基本的に任意の度合いに同期される、試験−測定機器、計測インタフェース、およびプロセス制御機器のクロック、データ獲得、自動化、および制御を提供する際に特に使用されるが、そのような使用に専用ではない、USB(ユニバーサルシリアルバス)アーキテクチャの改訂版3に基づく接続性を、同期−タイミングシステムに提供するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
改訂版2.0までを含むUSB規格は、オープンアーキテクチャにおける様々なベンダからのデバイスの相互運用性を円滑にすることを目的としていた。USB2.0は、差分シグナリング(つまり、2つの線が情報を転送する)を、それらの2つの線の信号レベルの差の形態で使用して、符号化される。USB2.0規格は、ポータブル環境、デスクトップ環境、およびホーム環境にわたる、PCアーキテクチャの拡張として意図されている。
【0004】
しかし、USBは、ユーザに焦点が合わされており、したがって、USB2.0規格は、任意の高い精度にデバイスを同期するための機構を欠いていた。いくつかの提案が、この欠点、およびその他の欠点に対処しようと試みた。例えば、米国特許第6,343,364号(Leydiers et al.)が、スマートカード読取り装置に向けられた、USBトラフィックに対する周波数ロッキングの例を開示する。この特許文献は、USB SYNCストリームおよびパケットIDストリームと比較されるローカルの自走クロックを教示する。その周期はこの周波数にマッチするように更新され、結果として、公称周波数1.5メガヘルツを有するローカルクロックがもたらされる。これは、スマートカード情報をホストPCに読み込むのに十分な度合いの同期をもたらすが、このアプローチは、スマートカード読取り装置に向けられ、デバイス間同期は、扱われない。
【0005】
WO2007/092997(Foster et al.)が、ホストPCにおけるクロックの精度にかかわらず、USBデバイス上で正確なクロック周波数の生成を許す、同期されたUSBデバイスを開示する。USB SOFパケットが、USBデバイスによって復号され、クロック基準の役割をする代わりに、クロック搬送信号として扱われる。
【0006】
搬送信号は、USBトラフィックから復号されると、倍率と組み合わされて、同期情報を生成し、したがって、ローカルクロック信号を、クロック周波数の正確な制御と合成する。このようにして、ローカルクロック信号の周波数は、搬送信号の多少、曖昧な周波数より正確であり得る。
【0007】
この構成は、数十メガヘルツのクロック周波数などの任意の高い周波数にローカルクロック信号を生成することができ、このため、所与のUSBに接続された各デバイスのローカルクロックが周波数に関して同期されることを確実にすると言われる。また、米国特許出願第10/620,769号も、ホストから各デバイスまでの信号伝搬時間の測定、およびUSBデバイスの各デバイス上でクロック位相補償を設けることによって、複数のローカルクロックを位相に関してさらに同期する方法および装置も教示する。
【0008】
米国特許出願第12/279,328号(Foster et al.)が、別のインタフェースから受信された時間基準に複数のUSBデバイスのローカルクロックを同期することを教示する。一実施形態において、USBデバイスが、IEEE−1588プロトコルを使用してイーサネットを介して外部から提供される時間シグネチャに同期されるローカルクロックを含む。さらに別の実施形態において、USBデバイスのクロックが、GPS(全地球測位システム)同期クロックから導き出された時間基準に同期される。
【0009】
前述のシステムのすべては、従来のUSB2.0の範囲内で機能し、このため、いくつかの領域において限られている。USB2.0は、デバイス応答タイムアウトによって範囲が限られている。これは、USBホストコントローラが、このUSBホストコントローラからの要求に応答した所与のUSBデバイスからの信号の受信に割り当てる時間の窓である。したがって、USB2.0の物理的到達距離は、約25メートルである。
【0010】
USB3.0規格が、2008年11月にリリースされ、やはり、消費者アプリケーションに焦点が合わされている。USB3.0規格は、USBのアーキテクチャに相当な変更を行う。詳細には、前述した背景技術の同期スキームが、新たな毎秒5Gbのプロトコル(「SuperSpeed USB」と呼ばれる)では、このプロトコルが、SOFパケットに関するブロードキャスト機構をなくすため、機能しない。
【0011】
USB3.0は、同一の接続ケーブル上で2つの並行の、独立したUSBバスを定義する。第1に、USB2.0バスが、変更されないままであり(後方互換性のために)、低速度(毎秒1.5Mb)プロトコル、フル速度(毎秒12Mb)プロトコル、および高速度(毎秒480Mb)プロトコルを提供する。毎秒5Gbトラフィックのための第2のバスが、SuperSpeed USBを提供する。これらのバスは、所与のUSBデバイスに対する、これらのバスの動作が相互排他的であること以外は、独立して動作する。つまり、SuperSpeed接続が可能である場合、USB2.0バスは、そのデバイスから接続を解除されている。
【0012】
USB3.0のデュアルバスアーキテクチャが、図1に10で概略で示される。USBホストコントローラ14を含むパーソナルコンピュータ12が、第1のUSB3.0準拠のケーブル18によってUSB3.0ハブ16に接続され、USB3.0デバイス20が、第2のUSB3.0準拠のケーブル24によってUSB3.0ハブ16の下流ポート22に接続される。
【0013】
USBホストコントローラ14は、USB2.0ホスト26とSuperSpeedホスト28をともに含む。これら2つのホスト26、28は、互いに独立であり、各ホスト26、28は、127個までのデバイス(ハブを含む)に接続されることが可能である。USB3.0準拠のケーブルは、USB2.0準拠のケーブルと、SuperSpeed信号を伝送することができる一連の遮蔽導線とを含む複合ケーブルである。このため、USB3.0準拠のケーブル18は、USB2.0準拠のケーブル30と、遮蔽導線32とを備える。
【0014】
USB3.0ハブ16は、複合ケーブル18によってそれぞれのホスト26、28にそれぞれ直接に接続された、USB2.0ハブ機能34とSuperSpeedハブ機能36をともに含む。USB3.0デバイス20は、複合ケーブル24によってUSB3.0ハブ16のそれぞれのハブ機能34、36にそれぞれ戻るように接続された、USB2.0デバイス機能38とSuperSpeedデバイス機能40をともに含む。
【0015】
USB3.0デバイス20を列挙する時点で、SuperSpeedホスト28は、SuperSpeedデバイス機能(40)が存在するか確認する。SuperSpeedデバイスが見つかった場合、接続が確立される。SuperSpeedデバイスが見つからなかった場合(USB2.0デバイスだけしかポート22に接続されていない場合のように)、USB2.0ホスト26が、デバイス20にUSB2.0デバイス機能(38)が存在するか確認する。ホストコントローラ14が、いずれのデバイス機能が接続されているかを特定すると、コントローラ14は、USB2.0デバイス機能38がアタッチされているか、SuperSpeedデバイス機能40がアタッチされているかに対応する下流ポート22に関する通信だけを使用可能にするようにUSB3.0ハブ16に告げる。このことは、その2つの並行のバスの1つだけが、USB3.0デバイス20などのエンドデバイスに対して、任意の一時点で動作していることを意味する。
【0016】
さらに、SuperSpeedUSBは、USB2.0バスのアーキテクチャとは異なるアーキテクチャを有する。非常に高速の通信システムは、高いビットレートのために大量の電力を消費する。SuperSpeed USBの設計要件は、ユーザデバイスのバッテリ寿命を延ばすように、より低い電力消費であった。このことは、USB2.0の以前のブロードキャスト設計からの変化をもたらしており、すなわち、SuperSpeedは、ブロードキャストバスではなく、通信パケットをシステムにおける特定のノードに向け、アイドルリンク上の通信をシャットダウンする。
【0017】
このことは、例えば、デバイスを同期するための方法および装置が、バス上で各デバイスに配信されるブロードキャストクロック搬送信号に基づき、このことがSuperSpeed USBにおいては不適当である、米国特許出願第12/279,328号の同期スキームのいずれの拡張に相当に影響を及ぼす。
【0018】
SuperSpeedハブ機能は、ホスト(または上流ポート)に対してデバイスの役割をし、デバイス(または下流ポート)に対してホストの役割をする。このことは、SuperSpeedハブ機能が、単に中継器の役割をするのではなく、SuperSpeedハブ機能の下流ポート上のトランザクションをバッファリングし、スケジュールする役割をすることを意味する。同様に、SuperSpeedハブ機能は、上流ポート上の伝送をスケジュールすることに関しても、そのようにする。したがって、重い負荷のかかったハブ機能は、システムを通るパケット伝送に相当な非決定論的な遅延を加える可能性がある。また、このことは、米国特許出願第12/279,328号のスキームなどのUSB2.0同期スキームの使用がSuperSpeed USB上で機能することを排除する。
【0019】
USB2.0の粗雑なアイソクロナス同期は、USB3.0規格において相当に改良されている。ホストコントローラとUSBデバイスの間でアイソクロナス通信パイプを開くことが、その通信パイプに関する各サービス間隔における固定の帯域幅割当てを保証する。USB3.0のアイソクロナスプロトコルは、各アイソクロナスエンドポイントにいくらか規則的な間隔で送られ、さらにホストコントローラの時間領域におけるUSBホストPhy(物理層)によるITP(アイソクロナスタイムスタンプパケット)伝送の開始のタイムスタンプを含む、いわゆるITPを含む。このアイソクロナスタイムスタンプパケットは、約25ナノ秒まで正確である。SuperSpeed USBは、電力を節約するようにアイドルリンクをシャットダウンするが、リンクは、アイソクロナスタイムスタンプパケットを受信するために活性でなければならない。したがって、ホストコントローラは、アイソクロナスタイムスタンプパケットの伝送の前に、デバイスに対するすべてのリンクが完全な活性モード(電力状態U0と呼ばれる)になっていることを保証しなければならない。
【0020】
残念ながら、アイソクロナスタイムスタンプパケットは、USBネットワークを下る伝搬において遅延させられる可能性がある。また、USB3.0は、SuperSpeed USBにおけるパケットの伝搬時間を測定する方法を提供せず、このため、異なるUSBデバイス上の時間領域の間の位相関係を正確に知る方法が存在しない。数百ナノ秒の位相差が、SuperSpeed USBに関する最良ケースのシナリオであるものと予期され、USB3.0を計測要件、または他の精密タイミング要件に関して実用的でないものとしている。
【0021】
米国特許第5,566,180号(Eidson et al.)が、通信ネットワーク上の一連のデバイスが、デバイスのローカル時間を互いに送信し、ネットワーク伝搬時間が、メッセージの集合体によって測定される、クロックを同期する方法を開示する。Eidsonによるさらなる開示(米国特許第6,278,710号、米国特許第6,665,316号、米国特許第6,741,952号、および米国特許第7,251,199号)が、この概念を拡張するが、分散計器ネットワークのノードのそれぞれの間で同期メッセージの一定のストリームがイーサネットを介して転送される同期スキームに向けて取り組んでいるに過ぎない。この絶え間ないメッセージングは、帯域幅を消費し、可能な同期の精度を、ポイントツーポイント構成において数百ナノ秒に制限し、さらに従来の交換サブネットにおいて、実質的に、より低い精度(通常、マイクロ秒)に制限する。
【0022】
本開示における「クロック信号」および「同期」という用語は、クロック信号、トリガ信号、遅延補償情報、および伝搬時間測定メッセージを指すように使用されることを理解されたい。また、本開示における「時間の概念」は、基準時点または「リアルタイム」を表すのに使用され、さらにクロック信号と、関連する基準時点の組合せを指すのに使用されることも可能であることも理解されたい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の全般的な目的は、USB3規格に準拠して、事前定義された最大限度まで、複数のUSBデバイスの精密同期を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
第1の態様において、本発明は、USBネットワークの高密度の拡張を提供する方法を提供し、この方法は、
PXI(PXI−expressを含む)計測シャーシ内の隣接するスロットに複数のUSBハブをアタッチすること、
それらのUSBハブの1つを一次USBハブとして構成すること、
一次USBハブの上流ポートをUSBネットワークに接続すること、
一次USBハブの第1の下流ポートを、一次USBハブ以外の複数のUSBハブの第1の隣接するUSBハブに第1のPXIローカルバスを介して通信するように構成し、第1の隣接するUSBハブは、一次USBハブに隣接すること、
一次USBハブの複数の他の下流ポートを、一次USBハブの拡張を提供する(フロントパネルを介するなどして)ように構成すること、
第1の隣接するUSBハブの上流ポートを第1のPXIローカルバスに接続し、第1のPXIローカルバスは、一次USBハブの方向にあること、
第1の隣接するUSBハブの第1の下流ポートを、一次USBハブ以外の複数のUSBハブの第2の隣接するUSBハブに第2のPXIローカルバスを介して通信するように構成し、第2の隣接するUSBハブは、第1の隣接するUSBハブに隣接すること、
第1の隣接するUSBハブの複数の他の下流ポートを、第1の隣接するUSBハブの拡張を提供する(フロントパネルを介するなどして)ように構成すること、および
それらのUSBハブの他の任意のUSBハブ、および第1の隣接するUSBハブを同様に構成することを備える。
【0025】
このため、PXIローカルバスを使用するUSB拡張が、PXI(PXI−expressを含む)計測アーキテクチャにおいて円滑にされ、PIX計測シャーシから高密度のUSB拡張ポートが提供されることが可能である。
【0026】
さらに、このことは、PXI計測シャーシの特徴を利用して、それらのUSBネットワークデバイスの動作を、それらのデバイスの動作を向上させるように同期することを含む。拡張のこれらの方法は、適切なバックプレーンバス機構を使用して、VXI、cPCI、VMEなどの、ただし、以上には限定されない、任意のラックフォーマット計測シャーシに適用されることが可能であることが当業者には明白となろう。
【0027】
この方法は、他の1つまたは複数のUSBハブを、第1の隣接するUSBハブが構成されるのと同様に構成することを備えることが可能である。
一実施形態において、USBネットワーク(USBハブが一部分である)のホストコントローラは、PXI計測シャーシ内に含まれる。この実施形態において、USBホストコントローラおよびUSBハブは、好ましくは、トリガバスの形態の、共通のソースからクロック制御される(USB信号における再クロック制御ジッタの効果を最小限に抑えるように)。やはり好ましくは、USBホストコントローラは、PXI計測シャーシバックプレーンのバックプレーンを介して(好ましくは、PXIローカルバスを介して)一次USBハブに接続される。
【0028】
USBホストコントローラは、外部USB3ケーブルを介して一次USBハブに接続されることが可能である。また、USBホストコントローラは、PXI計測シャーシの外部に存在することも可能である。
【0029】
この方法は、PXI計測シャーシ内で、またはPXI計測シャーシ上でUSBネットワークのUSBホストコントローラを提供することを備える。一次USBハブは、USBホストコントローラを含むことが可能である。
【0030】
一実施形態において、USBハブの下流ポートは、隣接するUSBハブにわたる複数のPXIローカルバスを介する差分シグナリングを利用する。PXIローカルバスを介する通信は、最大USB通信帯域幅における単一のチャネルにおいて行われることが可能である。代替として、PXIローカルバスを介する通信は、PXIローカルバスの複数のリンクを介して伝送するために上流USBハブ(USBハブの)によって非シリアル化されて、複数の、より低い速度の並行チャネルにされ、その後、それぞれのUSBハブに隣接する複数のUSBハブの別のUSBハブの上流ポートにおいて、複数のUSBハブの各ハブの下流ポートが再シリアル化されてもよい。
【0031】
この態様によれば、USBネットワークの高密度の拡張を提供するための装置も提供され、この装置は、
PXIフォームファクタカードまたはPXI−expressフォームファクタカードと、
第1のPXIローカルバスからUSB信号を受信するための上流ポートと、
USBハブ回路と、
第2のPXIローカルバスを介してUSBネットワークを拡張するための下流USBポートと、
USBネットワークを拡張するためのさらなる1つまたは複数の下流USBポートとを備える。
【0032】
この装置は、USBハブ回路の上流ポートに接続されたUSBホストコントローラをさらに備えることが可能である。
USBハブ回路は、USBホストコントローラの時間基準に同期されているローカルクロックによってクロック制御されることが可能である。
【0033】
この広いアプローチによれば、USBデータストリームを隣接するデバイスに送ることによってUSBネットワークを拡張するためにPXIローカルバスを利用するためのシステムも提供される。
【0034】
このため、この態様によれば、USBネットワークを拡張するための装置も提供され、この装置は、
USBハブの上流ポートを介してホストコントローラに向けて通信するため、およびUSBハブの複数の下流ポートを介してUSBデバイスに向けて通信するためのUSBハブ回路と、
それらの下流ポートの1つを、PXIバックプレーンにアタッチされたPXIカードに利用可能な第1のPXIローカルバスポートに接続するように適合された回路と、
その上流ポートを、USBハブのフロントパネルコネクション、または第2のPXIローカルバスポートに接続するように適合された回路とを備え、
その結果、USB拡張が、隣接するPXIカードベースのUSBハブ間でPXIバックプレーン上のPXIローカルバスを介して提供される。
【0035】
この装置は、PXIフォームファクタカードまたはPXI−expressフォームファクタカードをさらに備えることが可能である。
特定の実施形態において、この装置は、PIXカードベースのUSBハブ上の回路として提供される。
【0036】
USBハブ回路は、USBホストコントローラの時間基準に同期されているローカルクロックによってクロック制御されることが可能である。
一実施形態において、USBハブ回路のクロックレートとUSBホストコントローラのクロックレートの間に実質的に全く整数関係は存在しない。
【0037】
この態様の一実施形態によれば、前述した装置を備えたUSBハブが提供される。
第2の広い態様において、本発明は、PXI(またはPXI−express)シャーシのアーキテクチャを利用することによってUSBホストコントローラと複数のUSBハブを同期する方法を提供する。PXIシャーシフォームファクタは、カードケージ構成において複数のプラグインスロットを提供する。PXIシャーシのバックプレーンは、PCIバス、専用クロック−トリガバス(PXIスタートリガバス)、ならびに隣接するカードを接続し、それらのカード間で側波帯通信チャネルを提供するためのPXIローカルバスを提供する。
【0038】
したがって、この態様によれば、本発明は、PXI(PXI−expressを含む)計測アーキテクチャ内で複数のUSBハブを同期するための方法を提供し、この方法は、
複数のUSBハブを、PXIスタートリガバスを含むPXI計測シャーシ内のスロットにアタッチすること、
PXI計測シャーシのバックプレーンコネクタを介してPXIスタートリガバスからクロック制御信号を受信するようにUSBハブを構成すること、および
USBハブのそれぞれのローカルクロックを、PXIスタートリガバスによって供給されるクロック制御信号に同期することを備える。
【0039】
複数のUSBデバイスの同期は、標準のUSBハブが、上流ポートからのデータを処理して、下流ポートに再送する仕方によって損なわれる可能性がある。このため、本発明は、同期されたUSBデバイスのローカルクロックにおけるジッタを低減する方法を提供する。
【0040】
或る実施形態において、PXI(PXI−expressを含む)フォームファクタに適合するUSBホストコントローラが、PXI計測シャーシにアタッチされ、方法は、USBホストコントローラのローカルクロックを、PXIスタートリガバスによって供給されるクロック制御信号に動機することを含む。このようにして、USBホストコントローラのローカルクロックから導き出されるUSBデータストリームビットレートと、USBハブ再クロック制御レートの両方が、共通の時間源を共有する。
【0041】
このため、この方法は、PXI(またはPXI−express)シャーシのアーキテクチャを利用することによって、USBホストコントローラと複数のUSBハブを同期することを許す。PXIシャーシフォームファクタは、カードケージ構成において複数のプラグインスロットを提供し、さらにPXIシャーシのバックプレーンは、PCIバス、専用クロック−トリガバス、PXIスタートリガバス、ならびに隣接するカードを接続し、それらのカード間で側波帯通信チャネルを提供するためのPXIローカルバスを提供する。
【0042】
一実施形態において、ローカルクロックは、PXIスタートリガバスによって供給される基準クロック信号に周波数ロックされる(または同調される)。ローカルクロックは、PXIスタートリガバスによって供給される基準クロック信号以外の所望される周波数にロックされることが可能である。好ましくは、その複数のローカルクロックは、PXIスタートリガバスによって供給される基準トリガ信号に位相を合わせられる、つまり、同期される。
【0043】
USBハブ再クロック制御レートは、好ましくは、USBデータストリームのビットレートの実質的に整数倍であるように同期される(USBデータストリームのサンプリングおよび再送をクロックアップするため)。このようにして、USBデータストリームのビットレートと、USBデータストリームを再送するのに使用される複数のクロックの間に、複数のUSBハブによるUSBデータストリームの再送におけるジッタを最小限に抑える一定の位相関係が存在する。
【0044】
第3の広い態様において、本発明は、USBネットワーク内の様々なポイントでアタッチされた複数のUSBデバイスのローカルクロックにおけるクロック制御によってもたらされるジッタを低減する方法を提供し、この方法は、
複数のUSBハブを、PXIスタートリガバスを備えたPXI計測シャーシ内のスロットにアタッチすること、
PXI計測シャーシのバックプレーンコネクタを介してPXIスタートリガバスからクロック制御信号を受信するようにUSBハブを構成すること、および
USBハブのそれぞれのローカルクロックを、PXIスタートリガバスによって供給されるクロック制御信号に同期すること、
USBネットワーク内の複数のポイントにおいて複数のUSBデバイスをアタッチすること、
それらのUSBハブの各USBハブ内のUSBハブ機能を、ローカルクロックを使用してクロック制御することを備え、
USBデータ信号と、ネットワークの各レベルにおけるUSBハブクロック制御の間に一定の位相関係が維持される。
【0045】
一実施形態において、USBハブのそれぞれのクロックレートとUSBホストコントローラのクロックレートの間に実質的に全く整数関係は存在しない。
本発明の前述した態様の各態様の様々な特徴は、適宜、さらに所望に応じて、組み合わされることが可能であることに留意されたい。
【0046】
さらに、本発明は、前述した本発明の方法のそれぞれを実行するように構成された装置およびシステムも提供することに留意されたい。
さらに、本発明による装置は、様々な仕方で実現されることが可能である。例えば、そのようなデバイスは、プリント回路上、もしくはプリント配線基板上、またはセラミック基板上の複数の構成要素の形態で、あるいは半導体レベルで、つまり、単一のシリコン(または他の半導体材料)チップとして構築されることも可能である。
【0047】
本発明が、より明確に確認され得るように、次に、例として、添付の図面を参照して実施形態が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】背景技術によるUSB3のデュアルバスアーキテクチャを示す概略図である。
【図2】背景技術のPXIシャーシを示す概略図である。
【図3】本発明の或る実施形態によるPXIシャーシ内の同期USBを拡張するための手段を示す概略図である。
【図4】本発明の或る実施形態によるPXIシャーシ内の同期USBを拡張するための装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図2は、背景技術によるPXI計測シャーシ50のアーキテクチャの概略図である。PXIシャーシ52は、コンピュータのためのスロット54(すなわち、堅牢な組み込み型PCを通常、収容するシャーシ52のスロット0)と、タイミングコントローラスロット56(すなわち、シャーシ52のスロット1)と、複数の拡張スロット58とを含む。これらの構成要素は、バックプレーン(必要に応じて、これらのモジュールに電源を供給することもする)を介して、いくつかのバス60、62、64によって接続される。
【0050】
主な通信は、PCIバス60を介して提供される。すべてのデータは、PCIバス60を介して、組み込み型コンピュータ(スロット0に接続された)と、アタッチされたタイミングコントローラ(スロット1に接続された)と、プラグインモジュール58の間で転送される。スロット1は、バックプレーンのスタートリガバス62を介するクロック信号およびトリガイベント信号の配信を介して、それらの様々なプラグインモジュールの協調をもたらす特殊なタイミングコントローラデバイスを含むことが可能である。最後に、PXIローカルバス64が、隣接するモジュール間の側波帯通信のために提供される。
【0051】
本発明の或る実施形態による同期USB拡張のためのシステム70が、図3に概略で示される。システム70は、スロット0コントローラ74と、スロット1タイミングコントローラ76とを有するPXIシャーシ72を含む。
【0052】
また、システム70は、USBホストコントローラ82と、PXIシャーシ72の隣接するスロットにおいてPXIシャーシ72にアタッチされた2つのUSBハブデバイス84とを含む。USBホストコントローラ82は、本明細書で説明される本発明の任意の適切な方法によって、ホストコントローラ82にアタッチされた任意のUSBデバイスに信号が伝搬されるのにかかる信号伝搬時間を測定するための回路を有する。USBハブデバイス84はそれぞれ、デバイス84のそれぞれのフロントパネル上に複数の下流USB拡張ポート86を有する。USBホストコントローラ82は、オプションとして、複数の下流USB拡張ポート88を有することが可能である。
【0053】
スロット1(すなわち、366)にアタッチされたタイミングコントローラが、PXIスタートリガバス90を介してUSBホストコントローラ82およびUSBハブデバイス84にタイミング情報を供給する。これらの信号は、好ましくは、基準クロック信号と、イベントトリガ信号とを含む。このようにして、USBホストコントローラ82およびUSBハブデバイス84のそれぞれが、タイミングコントローラ76から導き出された同一の時間基準にそれぞれのクロックを同期することができる。このことは、システム70にアタッチされた同期されたUSBデバイス間のクロックジッタの可能性を低減する。
【0054】
さらに、USBホストコントローラ82とUSBハブデバイス84が、隣接するモジュールを接続して、隣接するモジュール間で側波帯通信チャネルを提供する、PXIローカルバス92を使用してデイジーチェーン接続される。
【0055】
この実施形態において使用される技術は、PXI−expressにも適用可能であることに留意されたい。PXI−expressは、PCIバス(図2のPCIバス60参照)がPCI−expressバスにアップグレードされているが、それ以外ではPXIと同等であるPXIの発展形態である。
【0056】
また、PXIシャーシ72内で、PXIスタートリガバス90からの同期信号をそれぞれが受信するように構成された複数のUSBホストコントローラ82が使用され得ることも、当業者には明白となろう。このようにして、複数のUSBネットワークが一緒に、PXIシャーシ72の時間の概念に同期されることが可能である。
【0057】
図4は、本発明の別の実施形態による同期USBを拡張するための装置100の概略図である。装置100は、PXIシャーシの隣接するスロットに、すなわち、PCIバックプレーン106およびPXIスタートリガバス108によってアタッチされた、USBホストコントローラモジュール102と、USBハブモジュール104とを含む。さらに、USBホストコントローラモジュール102とUSBハブモジュール104が、隣接するスロットにアタッチされると、モジュール102とモジュール104は、中間PXIローカルバス110を介して接続されることが可能である。
【0058】
USBホストコントローラモジュール102は、USBホストコントローラ機能112と、複数の下流ポートにUSBの拡張を提供するためのUSBハブ機能114と、USBデータストリームを監視するためのUSBデバイス機能116とを有する。USBホストコントローラモジュール102は、第1のコネクタ118を介してPXIシャーシのPCIバス106にアタッチされ、第2のコネクタ120を介してPXIシャーシのPXIスタートリガバス108にアタッチされ、複数の拡張ポート122を介して下流のUSBハブおよびUSBデバイスにアタッチされ、さらに第3のコネクタ124を介してPXIローカルバス110経由で隣接するUSBハブモジュール104にアタッチされる。
【0059】
USBハブモジュール104は、複数の下流ポートにUSBの拡張を提供するためのUSBハブ機能126と、USBデータストリームを監視するためのUSBデバイス機能128とを有する。USBハブモジュール104は、第1のコネクタ130を介してPXIシャーシのPXIスタートリガバス108にアタッチされ、複数の拡張ポート132を介して下流のUSBハブおよびUSBデバイスにアタッチされ、さらに第2のコネクタ134を介して下流のPXIローカルバス(図示せず)を使用して、別の隣接するUSBハブモジュール(図示せず)を介してさらなる拡張が可能である。USBハブモジュール104は、第3のコネクタ136を介して、またはフロントパネル上流コネクタ138を介して、上流のPXIローカルバス110から上流の通信を受信する。また、マルチプレクサ140を使用して、所与のUSBハブモジュール104に関して1つだけの上流の接続しか可能でないことが確実にされることも可能である。
【0060】
この実施形態によれば、USBホストコントローラモジュール102のUSBホストコントローラ機能112は、第2のコネクタ120を介してPXIスタートリガバス108から受信されるクロック信号およびタイミング信号によってクロック制御される。クロック信号142が、USBホストコントローラ機能112のクロック入力144と、USBハブ機能114のクロック入力146の両方に供給されて、クロック入力144とクロック入力146が同期して動作し、したがって、再クロック制御によってもたらされるジッタが最小限に抑えられることを確実にする。(この実施形態によれば、要素148は、このクロック信号をUSBハブ機能134に単に転送する。)
この実施形態の或る変種によれば、要素148は、クロック信号142を受信し、わずかに異なる周波数の別のクロック信号を再生成するPLL(位相ロックループ)である。このことは、2つのクロック入力144、146(それぞれ、HSBホストコントローラ機能112およびUSBハブ機能114の)のうなり周波数を、効果的にフィルタリングされ得る、より高い知られている周波数に偏移させ、その結果、デバイス間のクロック制御ジッタが低減される。
【0061】
USBホストコントローラモジュール102のUSBデバイス機能116が、検出ポイント150でUSBデータトラフィックを監視して、本明細書で説明される本発明のアプローチのいずれかにより、USBホストコントローラ機能112によって送信される信号の、検出ポイント150からそれぞれのアタッチされた下流のUSBデバイスまでの伝搬時間を測定する。また、USBデバイス機能116は、クロック信号142(PXIスタートリガバス108に由来する)を使用して、SuperSpeed同期チャネルまたは非SuperSpeed同期チャネルを使用した伝搬時間を測定することも可能である。
【0062】
USBハブモジュール104が、第1のコネクタ130を介して、そのPXIスタートリガバス108からクロック信号152を受信する。クロック信号152は、USBハブ機能126が、USB上でUSBデータ信号を上流および下流で再クロック制御するクロック入力156として使用される。クロック信号152は、共通のPXIスタートリガバス108に由来することにより、USBホストコントローラモジュール102においてクロック信号142と同期している。このようにして、再クロック制御によってもたらされるジッタが、本発明のこの実施形態により、最小限に抑えられる。(要素154は、クロック信号152をUSBハブ機能126に単に転送する。)
この実施形態の或る変種によれば、要素154は、クロック信号152を受信し、わずかに異なる周波数の別のクロック信号を再生成するPLL(位相ロックループ)である。このことは、クロック入力146(USBハブ機能114の)およびクロック入力156(USBハブ機能126の)におけるクロック信号のうなり周波数を、効果的にフィルタリングされ得る、より高い知られている周波数に偏移させ、その結果、デバイス間のクロック制御ジッタが低減される。クロック入力146におけるクロック信号の周波数の知識は、クロック入力156におけるクロック信号が、可能なうなり効果を最小限に抑えるように調整されることを許す。
【0063】
USBデバイス機能128が、検出ポイント158でUSBデータトラフィックを監視して、本明細書で説明される本発明の技術のいずれにより、(USBホストコントローラモジュール102の)USBホストコントローラ機能112によって送信される信号の、検出ポイント158から、アタッチされた下流のUSBデバイスのそれぞれまでの伝搬時間を測定する。また、USBデバイス機能128は、クロック信号152(PXIスタートリガバス108に由来する)を使用して、そのような伝搬時間を測定することも可能である。
【0064】
装置100は、様々な方法を使用して、最上レベル(検出ポイント150)から各デバイスまでの合計信号伝搬時間を測定することが可能であり、したがって、アタッチされたUSBデバイスまでの相対伝搬時間を測定することが可能である。この実施形態の一変種において、すべての伝搬時間は、USBホストコントローラモジュール102のUSBデバイス機能116によって測定される。別の変種において、USBホストコントローラモジュール102およびUSBハブモジュール104のそれぞれが、モジュール102およびモジュール104のそれぞれの下流ポート122または132に直接に接続されたUSBデバイスまでの伝搬時間を測定する一方で、オフセット(すなわち、検出ポイント150から検出ポイント158までの伝搬にかかる時間)が、各ハブ層(USBハブコントローラモジュール102およびUSBハブモジュール104)における共通のクロック制御信号142および152をそれぞれ参照することによって測定される。
【0065】
さらに、USBホストコントローラ102が、スロット1 PXIタイミングコントローラスロットにアタッチされて、第2のコネクタ120を介してPXIスタートリガバス108上に正確なタイミング信号を生成することによって、アタッチされた複数のモジュールのタイミングを制御するさらなる回路(図示せず)を含むことも可能である。この実施形態において、第2のコネクタ120を介してPXIスタートリガバス108に配信されることが可能な基準クロック信号142を供給するローカルクロック源(図示せず)がUSBホストコントローラモジュール102において提供される。
【0066】
本発明の範囲内の変形が、当業者によって容易に行われることが可能である。したがって、本発明は、前段で例として説明される特定の実施形態に限定されないこと、および本明細書で説明される様々な実施形態の組合せが、当業者には直ちに明白であることを理解されたい。
【0067】
本発明の以上の実施形態、および添付の特許請求の範囲において、明示的な言葉、または必然的な暗示により、文脈がそうでないことを要求する場合を除き、「ホストコントローラ」という表現は、標準のUSBホストコントローラ、USB On−The−Goホストコントローラ、およびワイヤレスUSBホストコントローラを含め、すべての形態のUSBホストコントローラを包含する。
【0068】
本発明の以上の実施形態、および添付の特許請求の範囲において、明示的な言葉、または必然的な暗示により、文脈がそうでないことを要求する場合を除き、「備える」という語、または「備える」または「備えた」などの変種は、包含的な意味で、つまり、述べられる特徴の存在を指定するが、本発明の様々な実施形態におけるさらなる特徴の存在または追加を排除しないように使用される。
【0069】
さらに、本明細書における、背景技術へのいずれの言及も、そのような背景技術が、いずれの国においても共通の一般的な知識の一部を形成する、または形成していたことを暗示することは意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
USBネットワークの高密度(high density)の拡張(expansion)を提供する方法であって、
PXI計測シャーシ(chassis)内の隣接するスロットに複数のUSBハブをアタッチする(attaching)ステップと、
前記USBハブの1つを一次(primary)USBハブとして構成する(configuring)ステップと、
前記一次USBハブの上流(upstream)ポートをUSBネットワークに接続するステップと、
前記一次USBハブの第1の下流(downstream)ポートを、前記一次USBハブ以外の前記複数のUSBハブの第1の隣接するUSBハブに第1のPXIローカルバスを介して通信するように構成し、前記第1の隣接するUSBハブは、前記一次USBハブに隣接する(adjacent)ステップと、
前記一次USBハブの複数の他の下流ポートを、前記一次USBハブの拡張(expansion)を提供するように構成するステップと、
前記第1の隣接するUSBハブの上流ポートを前記第1のPXIローカルバスに接続し、前記第1のPXIローカルバスは、前記一次USBハブの方向にある(in the direction of)ステップと、
前記第1の隣接するUSBハブの第1の下流ポートを、前記一次USBハブ以外の前記複数のUSBハブの第2の隣接するUSBハブに第2のPXIローカルバスを介して通信するように構成し、前記第2の隣接するUSBハブは、前記第1の隣接するUSBハブに隣接するステップと、
前記第1の隣接するUSBハブの複数の他の下流ポートを、前記第1の隣接するUSBハブの拡張を提供するように構成するステップと、
前記USBハブの他の任意のUSBハブ、および前記第1の隣接するUSBハブを同様に構成するステップとを備える方法。
【請求項2】
前記PXI計測シャーシ内で、または前記PXI計測シャーシ上で前記USBネットワークのUSBホストコントローラを提供するステップを備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一次USBハブは、前記USBホストコントローラを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のUSBハブの前記下流ポートは、隣接する前記USBハブにわたる(spanning)前記複数のPXIローカルバスを介する(across)差分(differential)シグナリングを利用する請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のUSBハブの前記下流ポートを非シリアル化(deserialising)して、前記PXIローカルバスの複数のリンクを介して(across)伝送するための複数の、より低い速度の信号チャネルにして、前記それぞれのUSBハブに隣接する前記複数のUSBハブの別のUSBハブの前記上流ポートにおいて、前記複数のUSBハブの各ハブの前記下流ポートを再シリアル化(reserialising)するステップを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
USBネットワークの高密度の拡張を提供するための装置であって、
PXIフォームファクタカードまたはPXI−expressフォームファクタカードと、
第1のPXIローカルバスからUSB信号を受信するための上流ポートと、
USBハブ回路と、
第2のPXIローカルバスを介してUSBネットワークを拡張するための下流USBポートと、
前記USBネットワークを拡張するためのさらなる1つまたは複数の下流USBポートとを備える装置。
【請求項7】
前記USBハブ回路の上流ポートに接続されたUSBホストコントローラをさらに備える請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記USBハブ回路は、前記USBホストコントローラの時間基準(timebase)に同期されているローカルクロックによってクロック制御される請求項7に記載の装置。
【請求項9】
USBネットワークを拡張するための装置であって、
USBハブの上流ポートを介してホストコントローラに向けて通信するため、および前記USBハブの複数の下流ポートを介してUSBデバイスに向けて通信するためのUSBハブ回路と、
前記下流ポートの1つを、PXIバックプレーンにアタッチされたPXIカードに利用可能な第1のPXIローカルバスポートに接続するように適合された回路と、
前記上流ポートを、前記USBハブのフロントパネルコネクション、または第2のPXIローカルバスポートに接続するように適合された回路とを備え、
USB拡張は、隣接するPXIカードベースのUSBハブ間で前記PXIバックプレーン上のPXIローカルバスを介して提供される装置。
【請求項10】
PXIフォームファクタカードまたはPXI−expressフォームファクタカードをさらに備える請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記USBハブ回路は、前記USBホストコントローラの時間基準に同期されているローカルクロックによってクロック制御される請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記USBハブ回路のクロックレートと前記USBホストコントローラのクロックレートの間に実質的に全く整数関係(integer relationship)は存在しない請求項9または10に記載の装置。
【請求項13】
PXI計測アーキテクチャ内で複数のUSBハブのローカルクロックの周波数および位相を同期するための方法であって、
複数のUSBハブを、PXIスタートリガバスを含むPXI計測シャーシ内のスロットにアタッチするステップと、
前記PXI計測シャーシのバックプレーンコネクタを介して前記PXIスタートリガバスからクロック制御信号を受信するように前記USBハブを構成するステップと、
前記USBハブのそれぞれのローカルクロックを、前記PXIスタートリガバスによって供給される前記クロック制御信号に同期するステップとを備える方法。
【請求項14】
USBネットワーク内の様々なポイントでアタッチされた複数のUSBデバイスのローカルクロックにおけるクロック制御によってもたらされるジッタを低減する方法であって、
複数のUSBハブを、PXIスタートリガバスを備えたPXI計測シャーシ内のスロットにアタッチするステップと、
前記PXI計測シャーシのバックプレーン(backplane)コネクタを介して前記PXIスタートリガバスからクロック制御信号を受信するように前記USBハブを構成するステップと、
前記USBハブのそれぞれのローカルクロックを、前記PXIスタートリガバスによって供給される前記クロック制御信号に同期するステップと、
前記USBネットワーク内の複数のポイントにおいて複数のUSBデバイスをアタッチするステップと、
前記USBハブの各USBハブ内のUSBハブ機能を、前記ローカルクロックを使用してクロック制御するステップとを備え、
USBデータ信号と、前記ネットワークの各レベルにおける前記USBハブクロック制御の間に一定の位相関係が維持される方法。
【請求項15】
前記USBハブのクロックレートと前記USBホストコントローラのクロックレートそれぞれの間に実質的に全く整数関係は存在しない請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−527658(P2012−527658A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511095(P2012−511095)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際出願番号】PCT/AU2010/000601
【国際公開番号】WO2010/132940
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(509244363)クロノロジック プロプライエタリー リミテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】CHRONOLOGIC PTY LTD
【住所又は居所原語表記】227 Gouger Street, Adelaide, South Australia 5000 Australia
【Fターム(参考)】