説明

高所作業車

【課題】目標位置付近に形成される隙間を小さく抑えつつプラットフォームと共に延長させることができる防護壁を備えた高所作業車を提供する。
【解決手段】リフトトラック100は、左右に開く2つの扉体210を有するコンテナ140と、コンテナ140内から機体10の搭載口10aに向かって掛け渡されるプラットフォーム160とを備える。扉体210は、コンテナ140内を閉じるときには重なり合って収納され、開くときには扉体210から搭載口10aに向かって引き出されてプラットフォーム160上に防護壁を形成する2つの防護壁220,230を備える。防護壁230には、この防護壁230の高さ方向に並置されコンテナ140内を閉じるときには重なり合って収納され、開くときには防護壁230から搭載口10aに向かって引き出されてプラットフォーム160上に防護壁を形成する3つのミニ防護壁1を設け、このミニ防護壁1には、補助パネル2を揺動自在に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナの左右扉を開いて形成したコンテナの開口から目的位置に向かってプラットフォームを掛け渡して荷物等を搬入・搬出する際に当該プラットフォーム上の作業者を防護するための防護壁を備えた高所作業車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンテナから航空機内に食料や荷物を搭載する場合、コンテナの開口から搭載口(目標位置)にプラットフォームを掛け渡して荷物等の搬入・搬出をするが、航空機の搭載口は比較的高所にあるため、プラットフォーム上の作業者を横風などから防護する必要がある。
【0003】
このため、本願出願人は既に、コンテナの左右扉の各扉体に、コンテナを閉じるときには扉体の外側に重なり合って収納され当該コンテナを開くときには前記扉体の外側から搭載口に向かって引き出されてプラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも1枚のパネルを設けた高所作業車を提案済みである。
【特許文献1】特許第3550020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに対し、機体の形状によっては、更に遠くから荷物等の搬入・搬出を行わなければならないこともあり、その場合、プラットフォームと共に防護壁も更に延長する必要がある。
【0005】
一方、航空機の搭載口は、その表面が湾曲した特殊な形状であるため、従来の如く、扉体から当該扉体と同一形状のパネルを引き出して防護壁を形成する場合、機体の形状によっては防護壁との間に多少の隙間が形成されてしまうことがある。かかる隙間は、作業者を防護する目的からは支障を生じさせるものではないものの、作業者に不安感を与えることも考慮されるため、こうした隙間はできる限り小さく抑えることが好ましい。
【0006】
本発明の解決すべき課題は、上述した事実認識に基づいてなされたものであって、目標位置付近に形成される隙間を小さく抑えつつプラットフォームと共に延長させることができる防護壁を備えた高所作業車を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、左右に配した2つの扉体を有するコンテナと、前記扉体を開いて形成したコンテナの開口から目的位置に向かって掛け渡されるプラットフォームと、前記コンテナを昇降自在に保持する台車とを備える高所作業車において、前記扉体の側面に、この扉体の高さ方向に並置され前記コンテナの開口を閉じるときには重なり合って収納され当該コンテナの開口を開くときには前記扉体から目標位置に向かって引き出されて前記プラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも2つのミニパネルを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ミニパネルの側面に、このミニパネルに対して揺動可能に保持される補助パネルを設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記補助パネルは、この補助パネルの揺動部を当該補助パネルの下方に有して自重による揺動を可能にすると共に、前記ミニパネルを前記扉体に収納するときには当該扉体と当接して前記補助パネルを自重に反して揺動させて前記補助パネルを前記ミニパネルに収納し前記ミニパネルを前記扉体から引き出すときには当該扉体から離間して前記補助パネルを自重により揺動させる当接部材を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3において、前記ミニパネルは、前記補助パネルの揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部を備えることを特徴とするものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項において、前記扉体と前記ミニパネルとの間に、このミニパネルの飛び出しを規制するロック機構を設けたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、左右に開く2つの扉体を有するコンテナと、前記扉体を開いて形成したコンテナの開口から目的位置に向かって掛け渡されるプラットフォームと、前記コンテナを昇降自在に保持する台車とを備える高所作業車において、前記扉体は、コンテナの開口を閉じるときには重なり合って収納され当該コンテナの開口を開くときには前記扉体から目標位置に向かって引き出されて前記プラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも1枚のパネルを備え、当該パネルのうちで前記扉体から最も遠くに引き出されるパネルに、このパネルの高さ方向に並置され前記コンテナの開口を閉じるときには重なり合って収納され当該コンテナの開口を開くときには前記パネルから目標位置に向かって引き出されて前記プラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも2つのミニパネルを設けたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6において、前記ミニパネルの側面に、このミニパネルに対して揺動可能に保持される補助パネルを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項7において、前記補助パネルは、この補助パネルの揺動部を当該補助パネルの下方に有して自重による揺動を可能にすると共に、前記ミニパネルを前記パネルに収納するときには当該パネルと当接して前記補助パネルを自重に反して揺動させて前記補助パネルを前記ミニパネルに収納し前記ミニパネルを前記パネルから引き出すときには当該パネルから離間して前記補助パネルを自重により揺動させる当接部材を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8において、前記ミニパネルは、前記補助パネルの揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部を備えることを特徴とするものである。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項6乃至9のいずれか一項において、前記パネルと前記ミニパネルとの間に、このミニパネルの飛び出しを規制するロック機構を設けたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項において、前記台車は、エンジン等の駆動源と運転室とを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、左右に配した各扉体又は当該扉体から出し入れ可能なパネルの側面にそれぞれ、この扉体の高さ方向に少なくとも2つのミニパネルを並置したことにより、コンテナの開口を開くときには、各扉体を開いたのち、又は、各扉体を開くと同時に当該扉体からパネルを引き出したのち、各ミニパネルを目標位置に向かって個々に引き出せば、コンテナの開口と目標位置との間に掛け渡したプラットフォーム上に横風や落下を防止するための防護壁を形成することができる。かかる構成によれば、プラットフォームが扉体よりも長い場合にあっても、プラットフォーム上で受ける横風や落下等を防止することができる。
【0019】
しかもこの場合、各ミニパネルを扉体又はパネルから独立して引き出させることにより、目標位置付近にて防護壁との間に形成される隙間を小さく抑えることができるため、作業者に不安感を与えることなく快適な作業を実現することができる。
【0020】
更にこの場合、コンテナの開口を閉じるときには、左右に配した各扉体の側面にミニパネルを収納しておくため、左右に配した2つの扉体を閉じるときにも互いのミニパネルが干渉することなくコンテナの開口を閉じることができ、しかも、コンパクト化も図れる。
【0021】
また、本発明は、左右に配した各扉体の側面にそれぞれ、少なくとも1枚のパネルを設け、このパネルの高さ方向に少なくとも2つのミニパネルを並置した場合は特に、プラットフォームが扉体から引き出されたパネルよりも長くなるときでも、プラットフォーム上で受ける横風や落下等を防止することができる。
【0022】
ところで、本発明にあっては、ミニパネルの側面に、このミニパネルに対して揺動可能に保持される補助パネルを設けることが好ましい。かかる構成によれば、目標位置付近にて防護壁との間に形成される隙間が更に小さく抑えられるため、更に快適な作業を実現することができる。特に、この場合、補助パネルの揺動部を当該補助パネルの下方側に配して自重による揺動を可能とし、前記ミニパネルを前記扉体又は前記パネルに収納するときには当該扉体又はパネルと当接して前記補助パネルを自重に反して揺動させて前記補助パネルを前記ミニパネルに収納し前記ミニパネルを前記扉体又は前記パネルから引き出すときには当該扉体又はパネルから離間して前記補助パネルを自重により揺動させる当接部材を設ければ、補助パネルの引き出し及び収納が前記ミニパネルに対する前記扉体又はパネルからの引き出し及び収納に同期して自動的に行われるため、補助パネルの引き出し及び収納に要する作業が省略できて作業効率の向上を図れる。更に、この場合、前記ミニパネルに、前記補助パネルの揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部を設けることが好ましい。かかる構成によれば、ミニパネルに対する補助パネルの揺動範囲を広く確保できるため、目標位置付近にて防護壁との間に形成される隙間が最小限に抑えられるため、より一層快適な作業を実現することができる。
【0023】
また、本発明にあっては、前記扉体と前記ミニパネルとの間に、又は、前記パネルと前記ミニパネルとの間に、このミニパネルの前記扉体又は前記パネルからの飛び出しを規制するロック機構を設ければ、車両としての移動時において前記扉体又はパネルからミニパネルが飛び出して周辺部分と干渉するのを防止することができる。
【0024】
更に、本発明において、コンテナが取り付けられる台車に対して一体又は別体に、エンジン等の駆動源と運転室とを設ければ、高所作業車としての機動力が向上するため、作業性の向上が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の一形態を、添付した図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明では、運転室がある方向を前方とし、上下左右方向とは、運転者から見た方向で定義する。
【0026】
図1は、本発明の一形態であって、空港などで使用され、航空機の搭載口(目的位置)10aから機体10内に機内食等を搭載する箱型荷台を有するリフトトラック100を示す側面図である。
【0027】
リフトトラック100は、図1に示す如く、前方に運転室110を有する自走可能な車台(台車)120と、この車台120上に載置された車台フレーム121に設けられたパンタグラフ式リンク機構130と、このリンク機構130によって車台120上を昇降するコンテナ140とを備える。そして車台フレーム121の前後左右4箇所には、箱型荷台140が上昇するときの風圧に対しての安定度を確保するために、安定用油圧ジャッキ122が設けられている。
【0028】
リンク機構130は、左右並列した2つのアウトサイドリンク131および左右並列した2つのインサイドリンク132と、サイドリンク131,132を回転可能に支持するリンク軸133と、サイドリンク131,132間に取り付けられた油圧式リフトシリンダ134とで構成されている。
【0029】
アウトサイドリンク131は、互いの上端付近を前方軸X1によって一体に連結されており、その下端は、車台フレーム121に沿って移動可能に支持されている。インサイドリンク132も、互いの上端付近を後方軸X2によって一体に連結されており、その下端は、固定軸X3によって車台フレーム121に回動自在に固定保持されている。そして前方軸X1及び後方軸X2はそれぞれ、箱型荷台140を保持する矩形の荷台フレーム141に架け渡されており、この荷台フレーム141とコンテナ140との相互間に、ローラ及びレール等からなる直動機構を設け、コンテナ140を荷台フレーム141に沿って移動可能に支持している。
【0030】
油圧式リフトシリンダ134は、車台120に配置されたコントロールパネルCpの上昇ボタン又は下降ボタン(図示せず。)を作業者が操作することにより伸縮する。これにより、クロスリンク機構130は、運転者がコンテナ140を上昇させるべくコントロールパネルCpの上昇ボタンを押し操作すると、その押し操作が継続する間は油圧式リフトシリンダ134を伸長させるため、車台120に対してコンテナ140を昇降させることができる。同様に、運転者がコンテナ140を下降させるべくコントロールパネルCpの下降ボタンを押し操作すると、その押し操作が継続する間は油圧式リフトシリンダ134を収縮させるため、車台120に対してコンテナ140を下降させることができる。これにより、クロスリンク機構130は、油圧式リフトシリンダ134の伸縮によって、コンテナ140を車台120に対して路面と平行な状態に維持しつつ昇降させることができる。
【0031】
コンテナ140は、その前方に、航空機に食料や荷物を搭載するために車両の前方向に伸縮自在なプラットフォーム160を有する。このプラットフォーム160は、コンテナ140内に配置された図示せぬコントロールパネルの引き出しボタン又は収納ボタン(図示せず。)を作業者が操作することにより、サブプラットフォーム162がメインプラットフォーム161から引き出され又はメインプラットフォーム161内に収納される。なお、車両走行中等の通常状態では、プラットフォーム160は図1の領域Aに示す如く、車台フレーム121に固定された架台123に接触した状態で支持され、運転室110の所定の上部位置に載置される。
【0032】
ここで、プラットフォーム160の両側面にはそれぞれ、ブラケット163が一体に設けられている。またブラケット163にはそれぞれローラ(図示せず)が取り付けられており、これらローラは更にコンテナ160の前方両側面から上部に延びる2つの誘導レール(支柱)164それぞれに取り付けられている。これにより、誘導レール164はコンテナ140が上昇し始める際には、プラットフォーム160と相対的に移動するため、プラットフォーム160を図1の領域Aに示す位置に維持したままコンテナ140を上昇させるが、コンテナ140の床面の高さがプラットフォーム160の床面高さと一致した時点で、プラットフォーム160は、誘導レール164の下端部に接触してコンテナ140に固定保持されるため、プラットフォーム160は、コンテナ140と一体に上昇する。
【0033】
図2は、図1をD1方向から示す要部拡大図であり、図3は、プラットフォーム160の左右両側に形成した後述するプラットフォーム防護壁200のうちの一方(左側)をプラットフォーム160内から示した側面図である。
【0034】
図2において、符号210はそれぞれ、コンテナ140の前面に備わる観音開き構造の扉体であって、これら扉体210はそれぞれ、ヒンジH1を介してコンテナ140内に荷物等を搬入・搬出するための作業口(開口)140aを形成する角形フレーム142に回動自在に取り付けられている。
【0035】
扉体210は手動操作で開閉してもよいが、本形態においては、コンテナ140の角形フレーム142の上梁部と扉体210とそれぞれピン部材P1,P2を介して伸縮自在なアクチュエータ201を揺動自在に設けている。このアクチュエータ201は、コンテナ140内の図示せぬコントロールパネルに配したボタンの押し操作により伸縮する。これにより、扉体210はそれぞれ、コンテナ140内でボタン操作するだけでコンテナ140の作業口140aを開くことができると共に、コンテナ140の作業口140aを閉じることができる。
【0036】
即ち、扉体210は、コンテナ140の床面高さがプラットフォーム160の床面高さと一致したのち、作業者がコンテナ140内でボタン操作すると、機体10の搭載口10aに向かって引き出したプラットフォーム160に向かって開かれて、第一のプラットフォーム防護壁(以下、「第一防護壁」という。)を形成する。なお、扉体210にはそれぞれ、図示せぬパッキンが設けられており、図2の実線に示す閉じ状態にあってはコンテナ140内の気密性を保持する。また、扉体210はそれぞれ、ヒンジH1を基点に開いたのちは、ピン部材等の差し込みによりプラットフォーム160に固定することができる。
【0037】
符号220は、扉体210の外側に配置されたパネルであって、扉体210を閉じるときには、図2に示す如く扉体210の外側面に重なり合って収納され、当該扉体210を開くときには、図3に示す如く扉体210の外側面から機体10の搭載口10a(目標位置)に向かって引き出されてプラットフォーム160上に第二のプラットフォーム防護壁(以下、「第二防護壁」という。)を形成する。
【0038】
第二防護壁220も手動操作で収納又は引き出してもよいが、本形態においては、図3に示す如く、第一防護壁210と第二防護壁220との間に伸縮自在なアクチュエータ202を設けている。このアクチュエータ202も、コンテナ140内の図示せぬコントロールパネルに配したボタンの押し操作により伸縮する。これにより、第二防護壁220はそれぞれ、コンテナ140内でボタン操作するだけで第一防護壁210から引き出しことができると共に、第一防護壁210の外側に重ね合わせに収納することができる。
【0039】
符号230も、第二防護壁220の外側に配置されたパネルであって、扉体210を閉じるときには、図2に示す如く第二防護壁220と共に扉体210の外側に重なり合って収納され、当該扉体210を開くときには、図3に示す如く第二防護壁220から機体10の搭載口10aに向かって引き出されてプラットフォーム160上に第三のプラットフォーム防護壁(以下、「第三防護壁」という。)を形成する。
【0040】
ここで図4(a),(b)はそれぞれ、図3において、第一〜第三防護壁210〜230を矢印D2,D3方向から示す正面図であり、第一〜第三防護壁210〜230の動作を以下、図3,4に示す左側扉体210を例に説明する。
【0041】
第二防護壁220は、図3に示す如く、第一防護壁210との間にその高さ方向に並置された2つの第一誘導機構300に沿って第一防護壁210に対して車両の前後方向にスライドする。誘導機構300は、図4に示す如く、第一防護壁210の外側に設けられプラットフォーム160に沿って伸びる第一防護壁側案内レール310と、第二防護壁220の内側に設けられプラットフォーム160に沿って伸びる第二防護壁側案内レール320と、これらの案内レール310,320に沿って移動する第一スライド部材330とで構成される。
【0042】
第一防護壁側案内レール310と第二防護壁側案内レール320とはそれぞれ、図3,4に示す如く、パネル(扉体)の高さ方向にオフセット配置されている。また、第一スライド部材330は、図3に示す如く、その側面形状がほぼ菱形をなし、図4に示す如く、第一スライド部材330の内側に設けた2つのローラ331が第一防護壁210の案内レール310に移動可能に保持されると共に、第一スライド部材330の外側に設けた2つのローラ332が第二防護壁220の案内レール320に移動可能に保持される。また、案内レール310及び案内レール320の両端にはそれぞれ、詳述しないが、ローラ331又は332の脱輪を防止するためのストッパS(図6参照。)が設けられている。
【0043】
これにより、第二防護壁220は、その高さ方向に並置した2つの誘導機構300を介して第一防護壁210の外側にスライド可能に保持される。なお、本形態に係るスライド部材330は、案内レール310,320に対してローラ331,332それぞれで保持されているが、これらローラ331,332は単に案内レール310,320上を摺動する摩擦要素に置き換えてもよい。また、誘導機構300は、スライド部材330の両側にそれぞれ案内レールを設けると共に、案内レール310,320をローラ又は摩擦要素に置き換えてもよい。
【0044】
同様に第三防護壁230は、図3に示す如く、第二防護壁220との間にその高さ方向に並置された2つの第二誘導機構400に沿って車両の前後方向にスライドする。誘導機構400は、図4に示す如く、第二防護壁220の外側に設けられプラットフォーム160に沿って伸びる第二防護壁側案内レール410と、第三防護壁230の内側に設けられプラットフォーム160に沿って伸びる第三防護壁側案内レール420と、これらの案内レール410,420に沿って移動する第二スライド部材430とで構成される。
【0045】
第二防護壁側案内レール410と第三防護壁側案内レール420もそれぞれ、図3,4に示す如く、パネル(扉体)の高さ方向にオフセット配置されている。また、第二スライド部材430も、図3に示す如く、その側面形状がほぼ菱形をなし、図4に示す如く、第二スライド部材430の内側に設けた2つのローラ431が第二防護壁220の案内レール410に移動可能に保持されると共に、第二スライド部材430の外側に設けた2つのローラ432が第三防護壁230の案内レール420に移動可能に保持される。また、案内レール410及び案内レール420の両端にもそれぞれ、詳述しないが、ローラ431又は432の脱輪を防止するためのストッパS(図6参照。)が設けられている。
【0046】
これにより、第三防護壁230は、その高さ方向に並置した2つの誘導機構400を介して第二防護壁220の外側にスライド可能に保持される。なお、この場合も、スライド部材430は案内レール410,420に対してローラ431,432で保持しているが、これらローラ431,432は単に案内レール410,420上を摺動する摩擦要素に置き換えてもよい。また、誘導機構400は、スライド部材430の両側にそれぞれ案内レールを設けると共に、案内レール410,420をローラ又は摩擦要素に置き換えてもよい。
【0047】
ところで、第二防護壁220及び第三防護壁230は、手動操作等により個々に独立してスライドさせてもよいが、本形態においては、第二防護壁220及び第三防護壁230の引き出し及び収納を同期させる索動機構500を設けている。
【0048】
図5(a),(b)はそれぞれ、左側に配したプラットフォーム防護壁200の収納状態と引き出し状態とを図1のD1方向から示す平面図である。
【0049】
本形態の索動機構500は、チェーンを用いたものであり、図5(a)に示す如く、第二防護壁220の前後端部にそれぞれ、第一チェーンホイール510と第2チェーンホイール520とが回転自在に設けられている。チェーン530は、2つのチェーン531,532からなり、チェーン531の一端を第一防護壁210の前方にて固定金具540を介して固定すると共に、第一チェーンホイール510に掛け渡してその他端を第三防護壁230の後方にて固定金具550を介して固定する一方、チェーン532の一端を第一防護壁210の前方にて固定金具540を介して固定すると共に、第二チェーンホイール520に掛け渡してその他端を第三防護壁230の後方にて固定金具550を介して固定する。
【0050】
かかる構成によれば、第三防護壁230を車両の前方向に移動させると、第二防護壁220は、第三防護壁230に同期して当該防護壁230が移動する量の1/2だけ移動して第一防護壁210から引き出される一方、第三防護壁230を車両の後方向に移動させると、第二防護壁220は、第三防護壁230に同期して当該防護壁230が移動する量の1/2だけ移動して第一防護壁210の外側に収納される。即ち、索動機構500によれば、第一防護壁210から第二防護壁220及び第三防護壁230を同期して収納及び引き出しできる。加えて、第一防護壁210及び第二防護壁220が同期することにより、第一防護壁210又は第二防護壁220のいずれか一方のみをピン部材等の差し込みによりプラットフォーム160に固定するだけで防護壁220,230の両方をプラットフォーム160に対して固定することができる。なお、第1チェーン531および第2チェーン532は、輪状の無終端チェーンであってもよく、索動機構はチェーン以外にワイヤを用いてもよい。
【0051】
ところで、航空機の機体10は、図1に示す如くその形状が曲線であるため、第三防護壁230を最先にすれば搭載口10aとの間に多少の隙間が形成されてしまうがことがある。かかる隙間は、作業者を防護する目的からは支障を生じさせるものではないものの、作業者に不安感を与えることも考慮されるため、こうした隙間はできる限り小さく抑えることが好ましい。
【0052】
そこで、本形態にあっては、図3に示す如く、2つの防護壁220,230のうちで第一防護壁210から最も遠くに引き出される第三防護壁230に、この第三防護壁230の高さ方向に3つのミニ防護壁1を並置して設ける。
【0053】
図6(a),(b)はそれぞれ、左側に配した第三防護壁230をプラットフォーム160から見た側面図と、車両前方から後方に向かって見た正面図である。また、図7(a),(b)はそれぞれ、図6(b)の領域C,Dを示す要部拡大図である。
【0054】
図6,7を参照すると、第三防護壁230の外側には、この第三防護壁230の高さ方向に3つのミニ防護壁1が並置されている。これらミニ防護壁1はそれぞれ、第三防護壁230の外側に並置した2つの誘導機構600に沿って第三防護壁230に対して車両の前後方向にスライドする。誘導機構600は、図7に示す如く、第三防護壁230の外側に設けられプラットフォーム160に沿って伸びる第三防護壁側案内レール610と、ミニ防護壁1の内側に設けられプラットフォーム160に沿って伸びるミニ防護壁側案内レール620との間に、これら案内レール610,620に向かい合う中間案内レール630を設け、第三防護壁側案内レール610と中間案内レール630との間、及び、ミニ防護壁側案内レール620と中間案内レール630との間にそれぞれ、レール610〜630に沿ってスライド部材640を配する。スライド部材640は、レール610〜630それぞれに転動可能に保持されたボール部材641を有する。かかる構成によれば、第三防護壁230とミニ防護壁1との間に、2つのスライド部材640を介在させた二連式伸縮案内レールが形成される。
【0055】
これにより、ミニ防護壁1は、その高さ方向に並置した2つの誘導機構600を介して第三防護壁230の外側にスライド可能に保持される。なお、本形態では、3つの案内レール610〜630の相互間にそれぞれスライド部材640を介在させることにより第三防護壁230からミニ防護壁1を引き出せるストローク量を長く確保しているが、大きなストロークが不要であれば、第三防護壁側案内レール610とミニ防護壁側案内レール620との間に1つのスライド部材640を直接介在させてもよい。更にスライド部材640は、ボール部材641を有するものであるが、ボール部材641に代えてローラ又はレール610,620を摺動する摩擦部材を用いてもよい。また、誘導機構600は、スライド部材640の両側にそれぞれ案内レールを設けると共に、案内レール610、620及び630をボール部材、ローラ又は摩擦要素に置き換えてもよい。なお、本形態において、第三防護壁230の外側面には、図6に示す如く、外向きに突出してミニ防護壁側案内レール620、中間案内レール630及びスライド部材649の移動を制限するストッパ230sが設けられている。
【0056】
また、本形態にあっては、図3に示す如く、ミニ防護壁1の外側面に、このミニ防護壁1に対してピン部材Poを介して揺動可能に保持される補助パネル2が設けられている。なお、図8は、図3をD4方向から示す要部平面図であり、この図に示す如く、補助パネル2の先端には、機体10との緩衝を和らげるため、合成樹脂からなる緩衝部材2aが設けられている。
【0057】
かかるピン部材Poは、ミニ防護壁1の高さ方向に対する中心付近に配されれば、上下方向に均等に揺動させることができるが、本形態の場合、図3に示す如く、補助パネル2の揺動部(ピン部材)Poを当該補助パネル2(ミニ防護壁1)の下方側に配している。かかる構成によれば、補助パネル2は、作業者が操作することなく、その自重によってミニ防護壁1に対して下方に揺動する。
【0058】
ここで、補助パネル2には、図3に示す如く、第三防護壁230に向かって伸びる棒状部材(当接部材)3が設けられている。また、第三防護壁230の外側面には、図6(a)又は図7(b)に示す如く、外向きに突出して棒状部材3の後端3eが当接する当接部4が設けられている。かかる構成によれば、棒状部材3の後端3eは、ミニ防護壁1を第三防護壁230の外側に収納するに際して、第三防護壁230の外側面から突出した当接部4に当接し、更にミニ防護壁1を第三防護壁230に向かって押し込むと、補助パネル2に対して揺動部P1を基点に、その自重に抗して補助パネル2に対して上向きに揺動する力が生じて補助パネル2をミニ防護壁1の外側に収納させることができる。そして、ミニ防護壁1を第三防護壁230から引き出すと、棒状部材3の後端3eが当接部4から離間するため、補助パネル2に対して揺動部P1を基点に、その自重によって補助パネル2に対して下向きに揺動する力が生じて補助パネル2をミニ防護壁1の外側に引き出すことができる。
【0059】
更に、本形態には、図3に示す如く、ミニ防護壁1にそれぞれ、補助パネル2の揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部1cが設けられている。なお、本形態にあっては、補助パネル2が自重によって下向きに揺動する構成上、補助パネル2の下端に切欠部1cを設けたが、補助パネル2の揺動する方向に合わせて補助パネル2の上端や上下端の両方に設けることができる。
【0060】
また、本形態にあっては、図3,6に示す如く、第三防護壁230とミニ防護壁1との間に、このミニ防護壁1の第三防護壁230からの飛び出しを規制するロック機構700が設けられている。なお、ロック機構700は、各ミニ防護壁1と第三防護壁230との間にそれぞれ設けられているが、図3,6においては、最上部に配したミニ防護壁1と第三防護壁230との間にのみ例示してある。
【0061】
図9(a),(b)はそれぞれ、ロック機構700を例示する作用図である。このロック機構700は、図6に示す如く、第三防護壁230の外側面に設けたスナッチロック(ロック本体)710と、図3に示す如くミニ防護壁1の内側面から突出してスナッチロック710に着脱自在に嵌合するストライカ(係合突起)720とからなる。スナッチロック710は、ばね等の付勢力により一定の力が加わるまで閉じ状態又は開き状態を保持する爪部710nを有し、ミニ防護壁1を第三防護壁230の外側面に収納するときには、図9(a)に示す如く、爪部710nがミニ防護壁1のストライカ720を挟持してミニ防護壁1を第三防護壁230に対して固定し、ミニ防護壁1をスナッチロック710の嵌合力よりも大きな力で車両前方に引っ張ると、図9(b)に示す如く、爪部710nがミニ防護壁1のストライカ720を開放してミニ防護壁1を第三防護壁230から引き出すことができる。
【0062】
符号210w,220w,230w,1wはそれぞれ、第一防護壁210、第二防護壁220、第三防護壁230及びミニ防護壁1に設けられた点検窓であって、ガラス材またはアクリル材などの透明な材料で形成されている。かかる構成によれば、第一防護壁210の外側に第二防護壁220、第二防護壁230及びミニ防護壁1を収納したとき、それぞれの点検窓が重合するため、コンテナ140の作業口140aを扉体210で閉じた状態にあっても、コンテナ140内から外部にあるプラットフォーム160および航空機の機体10を点検することができる。
【0063】
コンテナ140の前方屋根には、走行時に該屋根に収納され所要時に取り出される雨よけ用のキャノピ144を有し、このキャノピ144は、図示せぬ油圧シリンダによって起伏および伸縮する。このため、本形態に係る第三防護壁230では、図6(a)に示す如く、その上部後方の隅部に切欠部230cを形成し、キャノピ144を起伏及び伸縮させる図示せぬ油圧シリンダとの干渉を防止している。
【0064】
上述の如く、本形態は、左右に配した各扉体210の外側面にそれぞれ、第二及び第三防護壁220,230を設け、これら防護壁220,230のうちで扉体210から最も遠くに引き出される防護壁230に、この防護壁230の高さ方向に3つのミニ防護壁1を並置したから、コンテナ140の作業口140aを開くときには、図2の仮想線に示す如く、左右に配した各扉体210を開くと同時に各扉体210の外側面から防護壁220,230を引き出したのち、手動操作により防護壁230に並置した各ミニ防護壁1を図1に示す如く搭載口10aに向かって個々に引き出せば、コンテナ140の作業口140aと搭載口10aとの間に掛け渡したプラットフォーム160上に横風や落下を防止するための防護壁200を形成することができる。かかる構成によれば、プラットフォーム160が扉体210から引き出された防護壁220,230よりも長い場合にあっても、プラットフォーム160上で受ける横風や落下等を防止することができる。
【0065】
しかもこの場合、各ミニ防護壁1を防護壁230から独立して引き出させることにより、搭載口10a付近にて防護壁200との間に形成される隙間が小さく抑えられるため、作業者に不安感を与えることなく快適な作業を実現することができる。
【0066】
更にこの場合、コンテナ140の作業口140aを閉じるときには、左右に配した各扉体210の外側面にミニ防護壁1を収納しておくため、左右に配した2つの扉体210を閉じるときにも互いのミニ防護壁1が干渉することなくコンテナ140の作業口140aを閉じることができ、しかも、コンパクト化も図れる。
【0067】
また、本形態にあっては、ミニ防護壁1の側面に、このミニ防護壁1に対してピン部材P1を介して揺動可能に保持される補助パネル2を設けたため、搭載口10a付近にて防護壁200との間に形成される隙間が更に小さく抑えられるため、更に快適な作業を実現することができる。特に本形態の場合、図3に示す如く、補助パネル2の揺動部Poを当該補助パネル2の下方側に配して自重による揺動を可能とすると共に、補助パネル2に棒状部材3を設け、この棒状部材3が第三防護壁230に設けた当接部4に当接可能とすれば、補助パネル2の引き出し及び収納がミニ防護壁1に対する補助パネル2からの引き出し及び収納に同期して自動的に行われるため、補助パネル2の引き出し及び収納に要する作業が省略できて作業効率の向上を図れる。更に、本形態の場合、ミニ防護壁1に、補助パネル2の揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部2cが設けられているため、ミニ防護壁1に対する補助パネル2の揺動範囲を広く確保でき、搭載口10a付近にて防護壁200との間に形成される隙間を最小限に抑えられるから、より一層快適な作業を実現することができる。
【0068】
また、本形態にあっては、第三防護壁230とミニ防護壁1との間に、このミニ防護壁1の第三防護壁230からの飛び出しを規制するロック機構700を設けるため、車両としての移動時において第三防護壁230からミニ防護壁1が飛び出して周囲にある他の防護壁等と干渉するのを防止することができる。
【0069】
なお、本発明にあっては、ミニ防護壁1と扉体210との間に防護壁220,230を配することなく、ミニ防護壁1を扉体210に直接設けてもよいが、本形態の如く、左右に配した各扉体210の側面にそれぞれ、少なくとも1枚の防護壁220,230を設け、この防護壁230の高さ方向に少なくとも2つのミニ防護壁1を並置した場合は特に、プラットフォーム160が扉体210から引き出された防護壁220,230よりも長くなるときでも、プラットフォーム160上で受ける横風や落下等を防止することができる。
【0070】
更に、本形態において、コンテナ140が取り付けられる車台2に対して一体又は別体に、エンジン等の駆動源と運転室110とを設ければ、高所作業車としての機動力が向上するため、作業性の向上が図れる。
【0071】
上述したところは、本発明の一形態を示したに過ぎず、特許請求の範囲において様々な変更を加えることができる。例えば、ミニ防護壁1は少なくとも2つを防護壁の高さ方向に並置すればよく、3つのミニ防護壁に限定されるものではない。また、ミニ防護壁1と扉体210との間に介在する防護壁220,230は3つ以上であってもよい。また、プラットフォーム160は、車両前後方向に伸縮するもののみにあらず、車両左右方向にスライドするものであってもよい。加えて本形態に採用した要素や部材又は機構等はそれぞれ、用途に応じて様々に置換又は組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一形態であって、空港などで使用され、航空機の搭載口から機体内に機内食等を搭載する箱型荷台を有するリフトトラックを示す側面図である。
【図2】図1をD1方向から示す要部拡大図である。
【図3】同形態に係るプラットフォーム防護壁のうちの一方(左側)をプラットフォーム内から示した側面図である。
【図4】(a),(b)はそれぞれ、図3において、第一〜第三防護壁を矢印D2,D3方向から示す正面図である。
【図5】(a),(b)はそれぞれ、同形態に係るプラットフォーム防護壁の収納状態と引き出し状態とを図1のD1方向から示す平面図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ、同形態に係る第三防護壁をプラットフォームから見た側面図と、車両前方から後方に向かって見た正面図である。
【図7】(a),(b)はそれぞれ、図6(b)の領域C,Dを示す要部拡大図である。
【図8】図3をD4方向から示す要部平面図である。
【図9】(a),(b)はそれぞれ、本形態に係るロック機構を例示する作用図である。
【符号の説明】
【0073】
1 ミニ防護壁
2 補助パネル
3 棒状部材
4 当接部
100 リフトトラック
140 コンテナ
160 プラットフォーム
200 プラットフォーム防護壁
210 第一防護壁(扉体)
220 第二防護壁(パネル)
230 第三防護壁(パネル)
300,400 誘導機構
500 索動機構
600 誘導機構
700 ロック機構
Po ピン部材(揺動部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右に配した2つの扉体を有するコンテナと、前記扉体を開いて形成したコンテナの開口から目的位置に向かって掛け渡されるプラットフォームと、前記コンテナを昇降自在に保持する台車とを備える高所作業車において、
前記扉体の側面に、この扉体の高さ方向に並置され前記コンテナの開口を閉じるときには重なり合って収納され当該コンテナの開口を開くときには前記扉体から目標位置に向かって引き出されて前記プラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも2つのミニパネルを設けたことを特徴とする高所作業車。
【請求項2】
前記ミニパネルの側面に、このミニパネルに対して揺動可能に保持される補助パネルを設けたことを特徴とする請求項1に記載の高所作業車。
【請求項3】
前記補助パネルは、この補助パネルの揺動部を当該補助パネルの下方に有して自重による揺動を可能にすると共に、前記ミニパネルを前記扉体に収納するときには当該扉体と当接して前記補助パネルを自重に反して揺動させて前記補助パネルを前記ミニパネルに収納し前記ミニパネルを前記扉体から引き出すときには当該扉体から離間して前記補助パネルを自重により揺動させる当接部材を設けたことを特徴とする請求項2に記載の高所作業車。
【請求項4】
前記ミニパネルは、前記補助パネルの揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の高所作業車。
【請求項5】
前記扉体と前記ミニパネルとの間に、このミニパネルの前記扉体からの飛び出しを規制するロック機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の高所作業車。
【請求項6】
左右に開く2つの扉体を有するコンテナと、前記扉体を開いて形成したコンテナの開口から目的位置に向かって掛け渡されるプラットフォームと、前記コンテナを昇降自在に保持する台車とを備える高所作業車において、
前記扉体は、コンテナの開口を閉じるときには重なり合って収納され当該コンテナの開口を開くときには前記扉体から目標位置に向かって引き出されて前記プラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも1枚のパネルを備え、
当該パネルのうちで前記扉体から最も遠くに引き出されるパネルに、このパネルの高さ方向に並置され前記コンテナの開口を閉じるときには重なり合って収納され当該コンテナの開口を開くときには前記パネルから目標位置に向かって引き出されて前記プラットフォーム上に防護壁を形成する少なくとも2つのミニパネルを設けたことを特徴とする高所作業車。
【請求項7】
前記ミニパネルの側面に、このミニパネルに対して揺動可能に保持される補助パネルを設けたことを特徴とする請求項6に記載の高所作業車。
【請求項8】
前記補助パネルは、この補助パネルの揺動部を当該補助パネルの下方に有して自重による揺動を可能にすると共に、前記ミニパネルを前記パネルに収納するときには当該パネルと当接して前記補助パネルを自重に反して揺動させて前記補助パネルを前記ミニパネルに収納し前記ミニパネルを前記パネルから引き出すときには当該パネルから離間して前記補助パネルを自重により揺動させる当接部材を設けたことを特徴とする請求項7に記載の高所作業車。
【請求項9】
前記ミニパネルは、前記補助パネルの揺動方向に位置する隅部を切り欠いた切欠部を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の高所作業車。
【請求項10】
前記パネルと前記ミニパネルとの間に、このミニパネルの前記パネルからの飛び出しを規制するロック機構を設けたことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の高所作業車。
【請求項11】
前記台車は、エンジン等の駆動源と運転室とを備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の高所作業車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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