説明

高所作業車

【課題】不使用時はコンテナの扉の外側に収納することなく、使用時には、扉に収納された状態から、又は、扉から引き出された状態から、主防護壁に対して左右自由に動かすことのできる副防護壁を備えた、新規な高所作業車を提供する。
【解決手段】本発明は、車台1に対して昇降可能なコンテナ5と、コンテナ5から左右に開いてコンテナ5の内部に通じる開口部を形成する2枚の扉7,8とを備え、扉7,8の外側にそれぞれ、扉7,8の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能であって、当該収納の状態で扉7,8を閉じたとき、その戸先7f,8fが扉7,8と共に召し合わせ部分となる2枚の主防護壁9,10(15,16)が設けられた高所作業車であって、主防護壁10(16)の内側に、扉7(8)を挟んで副防護壁11(17)を配置すると共に、当該副防護壁11(17)を主防護壁10(16)の戸先10f(16f)に、片袖蝶番12を介して開閉可能に連結した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナから目標位置にプラットフォームを掛け渡し、コンテナの左右扉から引き出した防護壁によって、作業者の安全を確保することができる高所作業車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の高所作業車としては、本願出願人は既に、例えば、航空機への食料や荷物の搬入及び搬出を目的に、車台に対して昇降可能なコンテナの左右扉にそれぞれ、扉の横幅方向に沿って前方に引き出すことができる複数の防護壁を備えるものを提案済みである。この防護壁は、更に、最外側防護壁の外側に、引き出し及び収納可能な複数の副防護壁(ミニパネル)を備え、これら副防護壁は、扉の外側に収納した状態で扉を閉じたとき、扉の一部として構成することができる(例えば、「特許文献1」参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−137576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の副防護壁は、扉の横幅に沿ってスライドするため、副防護壁だけを最外側防護壁に対して左右に開閉することができない。また、従来の副防護壁は、扉の外側に配置された最外側防護壁の、更に外側に配置されるため、最外側防護壁の外側のスペースが作業上の制約等で利用できない場合、副防護壁を設けることができない。
【0005】
本発明の目的とするところは、不使用時はコンテナの扉の外側に収納することなく扉を開閉することができると共に、扉を開いて使用する時には、扉の外側に配置された主防護壁に対して左右に開閉することのできる副防護壁を備えた、新規な高所作業車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の高所作業車は、車台又は台車に対して昇降可能なコンテナと、コンテナから左右に開いて当該コンテナの内部に通じる開口部を形成する2枚の扉とを備え、
扉の外側にそれぞれ、扉の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能であって、当該収納の状態で扉を閉じたとき、その戸先が扉と共に召し合わせ部分となる少なくとも1枚の主防護壁が設けられた高所作業車であって、
最も外側にある最外側主防護壁の内側に、扉を挟んで副防護壁を配置すると共に、当該副防護壁を最外側主防護壁の戸先に、蝶番を介して開閉可能に連結したことを特徴とするものである。
【0007】
本発明では、前記蝶番は、蝶番部分を最外側主防護壁側に連結すると共に、その片袖側部分を副防護壁の吊り元側に連結した片袖蝶番であることが好ましい。この場合、扉の召し合わせ部分及び防護壁の戸先に、片袖蝶番の片袖側部分を収容するための凹部を設けることができる。
【0008】
また、前記蝶番が片袖蝶番であるときは、左右2つの長袖蝶番の、少なくともいずれか一方の長袖側部分に、副防護壁と共に扉を閉じたときに、他方の長袖蝶番の長袖側部分との隙間を密封するシール部材を設けることができる。更に、袖蝶番の長袖側部分の背面、又は、扉の召し合わせ部分には、副防護壁と共に扉を閉じたときに、扉の召し合わせ部分との隙間を密封するシール部材を設けることができる。また、扉の内面には、当該内面との間に、扉の内側に重ね合わせた副防護壁を収容するための隙間を形成するガイドを設けることができる。
【0009】
加えて、本発明では、貫通孔を副防護壁に設け、当該副防護壁の貫通孔それぞれに、ピン部材の先端を適宜挿入することで、最外側主防護壁と副防護壁との開き角度を固定するように構成することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、コンテナの扉の外側に収納された最外側主防護壁の内側に、扉を挟んで副防護壁を配置すると共に、当該副防護壁を最外側主防護壁の戸先に蝶番を介して開閉可能に連結したことで、最外側主防護壁に対して副防護壁を開閉させるときに、扉の召し合わせ部分と干渉しないようにできる。
【0011】
このため、蝶番を基点に副防護壁を内側に閉じれば、副防護壁が最外側主防護壁との間に扉を挟み込むように、当該副防護壁を扉の内側に収納することができる。また、扉を開いた後も副防護壁を開閉することなく、扉の外側から主防護壁を引き出すことができる。更に、副防護壁は、扉の外側から主防護壁を引き出した後、又は、主防護壁を引き出すことなく、蝶番によって開閉することができる。
【0012】
従って、本発明によれば、不使用時はコンテナの扉の外側に収納することなく扉を開閉することができると共に、扉を開いて使用する時には、扉の外側に配置された主防護壁に対して左右に開閉することのできる副防護壁を備えた、新規な高所作業車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の高所作業車の一形態である、フードサービストラックであって、コンテナの昇降状態を示す側面図である。
【図2】同形態に係る、コンテナの開閉扉を閉じた状態で、当該開閉扉をコンテナ内部から模式的に示す要部斜視図である。
【図3】同形態に係る、コンテナの開閉扉を閉じた状態で、当該開閉扉をコンテナの一部と共に模式的に示す要部断面図である。
【図4】図2のA−A断面を示す要部断面図である。
【図5】図2のB−B断面を示す要部断面図である。
【図6】同形態に係る、コンテナの開閉扉を開いた状態を、コンテナ内部から模式的に示す要部斜視図である。
【図7】同形態に係る、コンテナの開閉扉から主防護壁を引き出して副防護壁を開いた状態を、コンテナ内部から模式的に示す要部斜視図である。
【図8】同形態に係る、コンテナの一方の開閉扉から主防護壁を引き出して副防護壁を開いた状態を、プラットフォームと共に、プラットフォーム内から模式的に示す要部側面図である。
【図9】図7の防護壁及び副防護壁が収納された状態の防護壁構造を、開閉扉の召し合わせ部分(主防護壁の戸先)から一部断面で模式的に示す正面図及びそのX部拡大図である。
【図10】図9の防護壁構造を、長袖蝶番部分を中心として模式的に示す要部斜視図である。
【図11】図9の状態で開閉扉として閉じた状態を、コンテナ外側から模式的に示す要部斜視図である。
【図12】図9の状態で開閉扉として開いた状態を、コンテナ外側から模式的に示す要部斜視図である。
【図13】図12の状態から主防護壁を引き出した状態を、コンテナ外側から模式的に示す要部斜視図である。
【図14】図13の状態から副防護壁を開いた状態を、プラットフォーム内から模式的に示す要部斜視図である。
【図15】同形態に係る、コンテナの他方の開閉扉から主防護壁を引き出して副防護壁を開いた状態を、プラットフォームと共に、プラットフォーム内から模式的に示す要部斜視図である。
【図16】図15の主防護壁及び副防護壁が収納された状態の防護壁構造を、開閉扉の召し合わせ部分(主防護壁の戸先)から一部断面で模式的に示す正面図である。
【図17】図16の副防護壁を、長袖蝶番部分を中心として模式的に示す要部斜視図である。
【図18】図17の状態から副防護壁を開いた状態を、プラットフォーム内から模式的に示す要部斜視図である。
【図19】図17の副防護壁の位置決め構造を、模式的に示す要部平面図である。
【図20】同形態に係る、防護壁構造の形態の一例をプラットフォームと共に模式的に示す要部平面図である。
【図21】同形態に係る、防護壁構造の形態の他の例をプラットフォームと共に模式的に示す要部平面図である。
【図22】同形態に係る、防護壁構造の形態の更に他の例をプラットフォームと共に模式的に示す要部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の一形態である、フードサービストラックを詳細に説明する。
【0015】
図1において、符号1は、前方に運転台1aを有する自走可能な車台である。符号2は、車両両側に間隔を置いて配置されたリンク機構である。リンク機構2は、一方のリンクアーム2aの下端部が車台1に設けられた車台フレーム1bに軸支される一方、他方のリンクアーム2bの下端部は、車台フレーム1bをスライドする。
【0016】
符号3は、荷台フレーム3である。荷台フレーム3には、リンクアーム2aの上端部がスライド可能に支持されている一方、リンクアーム2bの上端部が軸支される。これにより、リンク機構2は、パンタグラフのように機能し、荷台フレーム3は、車台1に対してアクチュエータ4a,4bを制御することで、図1の矢印Yに示す方向に、自由に昇降させることができる。
【0017】
符号5は、荷台フレーム3に支持されるコンテナである。コンテナ5は、車台1に対してアクチュエータ4a,4bの制御に追従して、自由に昇降させることができる。加えて、コンテナ5は、図示せぬアクチュエータにより、図1の矢印Xに示す方向に、自由にスライドさせることができる。これにより、航空機の搭乗口等の目的位置に自由に接近させることができる。
【0018】
符号6は、作業者が食料等の荷物を搬出又は搬入するためのプラットフォームである。プラットフォーム6は、コンテナ5の昇降に応じて、当該コンテナ5に沿って上下する連結プラットフォーム6aを有する。連結プラットフォーム6aは、保持盤6bを有する。保持盤6bは、主プラットフォーム6cを保持する。
【0019】
主プラットフォーム6cは、例えば、図示せぬアクチュエータによって、図21及び22に示すように、保持盤6b上を左右にスライドさせることができる。また、主プラットフォーム6cは、副プラットフォーム6d,6eを有する。副プラットフォーム6d,6eもそれぞれ、例えば、図示せぬアクチュエータによって、図20〜22に示すように、主プラットフォーム6cから前後にスライドさせることができる。
【0020】
符号7,8はそれぞれ、図2に示すように、コンテナ5の内部を閉じる開閉扉である。開閉扉7,8はそれぞれ、図3等に示すように、アームヒンジHを介してコンテナ5に取り付けられている。これにより、開閉扉7,8はそれぞれ、図2の状態から図6に示すように、コンテナ5から左右に開いて当該コンテナ5の内部に通じる開口部を形成する。なお、符号Wは、開閉扉7,8それぞれに形成された窓である。開閉扉7,8の上側に配置された窓Wは、主としてコンテナ作業中に用いられるものであり、開閉扉8の下側に配置された窓Wは、主として運転台1aからコンテナ5の内部を確認するためのものである。符号30は、ハンドル31の操作によって開閉扉7,8をロックするドアロック機構である。
【0021】
符号9,10はそれぞれ、図6等に示すように、開閉扉7の外側に設けられた第1及び第2主防護壁である。
【0022】
第1主防護壁9は、図7等に示すように、中間部材40を介して開閉扉7に隣接配置されている。中間部材40は、図8に示すように、開閉扉7と第1主防護壁9との間の、上下二箇所に配置されている。中間部材40は、図9のR部拡大図に示すように、連結プレート41の上下に間隔を空けてローラ部材42,43が回転可能に設けられている。ローラ部材42,43はそれぞれ、前後方向に間隔を空けて2個ずつ設けられている。
【0023】
ローラ部材42はそれぞれ、開閉扉7の外側に固定されたガイドレール52に転動可能に支持されている。また、ローラ部材43はそれぞれ、第1主防護壁9の内側に固定されたガイドレール53に転動可能に支持されている。これにより、第1主防護壁9は、中間部材40を介して、図7等に示すように、開閉扉7の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能である。
【0024】
第2主防護壁10も、図7等に示すように、中間部材40を介して第1主防護壁9に隣接配置されている。中間部材40は、開閉扉7と第1主防護壁10と同様、図8等に示すように、上下二箇所に配置されている。ローラ部材42はそれぞれ、図9等に示すように、第1主防護壁9の外側に固定されたガイドレール54に転動可能に支持されている。また、ローラ部材43はそれぞれ、第2防護壁10の内側に固定されたガイドレール55に転動可能に支持されている。これにより、第2防護壁10は、中間部材40を介して、図7等に示すように、第1防護壁9の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能である。
【0025】
なお、本形態では、開閉扉7と第2主防護壁10とは、図8に示すように、第1主防護壁9を介してチェーン機構Cによって連結されている。これにより、作業者が第2主防護壁10の内側に設けられた把手10aを掴んで第2主防護壁10を引き出すと、第1主防護壁9も第2主防護壁10に追従して引き出される。従って、作業者は、図8等に示すように、容易にプラットフォーム6上に、プラットフォーム6に添って防護壁を形成することができる。
【0026】
なお、符号32は、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を位置決めするための固定ピンである。固定ピン32は、第1主防護壁9及び第2主防護壁10がチェーン機構Cによって開閉扉7に拘束されていることから、第2主防護壁10に刺し込まれることで、開閉扉7に対して第1主防護壁9及び第2主防護壁10を位置決めすることができる。
【0027】
同様に、図8に示す状態から、作業者が第2主防護壁10の内側に設けられた把手10aを掴んで第2主防護壁10を開閉扉7に引き入れると、第1主防護壁9も第2主防護壁10に追従して開閉扉7の外側に引き入れられる。従って、作業者は、図6等に示すように、容易にプラットフォーム6上の防護壁を開閉扉7の外側に収納することができる。
【0028】
符号11は、最も外側にある第2主防護壁(最外側主防護壁)10の戸先10fに設けられた副防護壁である。副防護壁11は、フレーム構造からなり、図10等に示すように、上下に間隔を空けて配置された2つの蝶番12を介して第2主防護壁10に対して開閉可能に連結されている。
【0029】
蝶番12の一方の蝶番盤12aは、図10に示すように、L字形のアングル部材からなる連結部材13を介して第2主防護壁10の戸先10fに連結されている。これにより、蝶番12の蝶番部分(軸部12s)は、第2主防護壁10の戸先10f側に連結されている。
【0030】
これに対し、蝶番12の他方の蝶番盤12bは、図10に示すように、副防護壁11の吊り元11f側に一体に設けられた延長部材14に連結されている。延長部材14は、同図に示すように、第2主防護壁10に対して開閉扉7を開閉させるときに、開閉扉7の召し合わせ部分7f及び第1防護壁9の戸先9fと干渉しないように、これらを横切るように設けられている。これにより、蝶番12は、延長部材14を片袖側部分として、その片袖側部分を副防護壁11の吊り元11f側に連結していることになる。
【0031】
従って、蝶番12は、延長部材14を片袖側部分として、開閉扉7と副防護壁11との間を連結する、片袖蝶番として機能する。
【0032】
開閉扉7では、図11に示すように、コンテナ5を閉じた状態から、図12に示すように開き、その後、図13に示すように、プラットフォーム6に沿って第2主防護壁10を引き出すことで、開閉扉7、第1及び第2主防護壁9,10からなる防護壁を形作ることができる。また、蝶番12を基点として副防護壁11を開けば、図14に示すように、更に、第2主防護壁10の戸先側を防護することができる。
【0033】
開閉扉8についても同様で、符号15,16はそれぞれ、図6等に示すように、開閉扉8の外側に設けられた第1及び第2主防護壁である。
【0034】
第1主防護壁15も、開閉扉7側と同様、図15等に示すように、中間部材40を介して開閉扉8に隣接配置されている。これにより、開閉扉7側と同様、第1主防護壁15も、中間部材40を介して、図7等に示すように、開閉扉8の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能である。
【0035】
第2主防護壁16も、開閉扉7側と同様、図15等に示すように、中間部材40を介して第1主防護壁15に隣接配置されている。これにより、開閉扉7側と同様、第2主防護壁16も、中間部材40を介して、図7等に示すように、第1主防護壁15の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能である。
【0036】
なお、開閉扉8及び第2主防護壁16も、図15に示すように、第1主防護壁15を介してチェーン機構Cによって連結されている。これにより、作業者が第2主防護壁16の内側に設けられた把手16aを掴んで第2主防護壁16を引き出すと、開閉扉7側と同様、第1主防護壁15も第2主防護壁16に追従して引き出される。従って、作業者は、図15等に示すように、容易にプラットフォーム6上に、プラットフォーム6に沿って主防護壁を形成することができる。
【0037】
同様に、図15に示す状態から、作業者が第2主防護壁16の内側に設けられた把手16aを掴んで第2主防護壁16を開閉扉8に引き入れると、第1主防護壁15も、第2主防護壁16に追従して開閉扉8の外側に引き入れられる。従って、作業者は、図6等に示すように、容易にプラットフォーム6上の防護壁を開閉扉8の外側に収納することができる。
【0038】
符号17は、最も外側にある第2主防護壁(最外側主防護壁)16の戸先16fに設けられた副防護壁である。副防護壁17も、副防護壁11と同様、フレーム構造からなり、図17等に示すように、上下に間隔を空けて配置された2つの蝶番12を介して第2主防護壁16に対して開閉可能に連結されている。
【0039】
蝶番12の一方の蝶番盤12aも、開閉扉7側と同様、図17に示すように、L字形の連結部材13を介して第2主防護壁16の戸先16fに連結されている。これにより、蝶番12の蝶番部分(軸部12s)は、第2主防護壁16の戸先16f側に連結されている。
【0040】
これに対し、蝶番12の他方の蝶番盤12bも、開閉扉7側と同様、図17に示すように、副防護壁17の吊り元17f側に一体に設けられた延長部材14に連結されている。延長部材14も、開閉扉7側と同様、第2主防護壁15に対して開閉扉8を開閉させるときに、開閉扉8の召し合わせ部分8f及び第1主防護壁15の戸先15fと干渉しないように、これらを横切るように設けられている。これにより、蝶番12は、開閉扉7側と同様、延長部材14を片袖側部分として、その片袖側部分を副防護壁17の吊り元17f側に連結していることになる。
【0041】
従って、開閉扉8側の蝶番12も、開閉扉7側と同様、延長部材14を片袖側部分として、開閉扉8と副防護壁17との間を連結する、片袖蝶番として機能する。
【0042】
上述のとおり、本形態によれば、開閉扉7側では、図10等に示すように、コンテナ5の開閉扉7の外側に収納された最外側主防護壁である、第2主防護壁10の戸先10fに、片袖蝶番として機能する蝶番12の蝶番部分12sを、連結部材13を介して固定し、この蝶番12の長袖側部分に対応する延長部材14を副防護壁11の吊り元11f側に連結したことで、第2主防護壁10に対して副防護壁11を開閉させるときに、開閉扉7の召し合わせ部分7f及び第1主防護壁9の戸先9fと干渉しないようにできる。
【0043】
このため、第2主防護壁10の戸先10fで蝶番部分12sを基点に副防護壁11を内側に回転させて副防護壁11を閉じれば、図6や図9等に示すように、副防護壁11が第2主防護壁10との間に開閉扉7及び第1主防護壁9を挟み込むように、当該副防護壁11を開閉扉7の内側に収納することができる。また、図12等に示すように、開閉扉7を開いた後も、副防護壁11を回転させて開くことなく、図13に示すように、開閉扉7の外側から防護壁9,10を引き出すことができる。更に、副防護壁11は、図13に示すように、開閉扉7の外側から第1及び第2主防護壁9,10を引き出した後、又は、図12に示すように、第1及び第2主防護壁9,10を引き出すことなく、片袖蝶番として機能する蝶番12によって、図14に示すように開閉することができる。
【0044】
開閉扉8側も同様で、コンテナ5の開閉扉8の外側に収納された最外側主防護壁である、第2主防護壁16の戸先16fに、片袖蝶番として機能する蝶番12の蝶番部分12sを、連結部材13を介して固定し、この蝶番12の長袖側部分に対応する延長部材14を副防護壁17の吊り元17f側に連結したことで、第2主防護壁16に対して副防護壁17を開閉させるときに、開閉扉8の召し合わせ部分8f及び第1主防護壁15の戸先15fと干渉しないようにできる。
【0045】
このため、第2主防護壁16も、第2主防護壁10と同様、蝶番部分12sを基点に副防護壁17を内側に回転させて副防護壁11を閉じれば、図6や図16等に示すように、副防護壁17が第2主防護壁16との間に開閉扉8及び第1主防護壁15を挟み込むように、当該副防護壁17を開閉扉8の内側に収納することができる。また、図12に示したのと同様に、開閉扉8を開いた後も、開閉扉7側と同様、副防護壁17を回転させて開くことなく、図13に示したのと同様に、開閉扉8の外側から第1及び第2防護壁15,16を引き出すことができる。更に、副防護壁17は、図13に示したのと同様に、副防護壁11と同様、開閉扉7の外側から第1及び第2主防護壁15,16を引き出した後、又は、図12に示したのと同様に、第1及び第2主防護壁15,16を引き出すことなく、片袖蝶番として機能する蝶番12によって、図18に示すように開閉することができる。
【0046】
従って、本発明によれば、不使用時はコンテナ5の開閉扉7,8の外側に収納することなく開閉扉7,8を開閉することができると共に、開閉扉7,8を開いて使用する時には、開閉扉7,8に収納された状態から、又は、開閉扉7,8から引き出された状態から、第2主防護壁10,16に対して左右自由に開閉することのできる副防護壁11,17を備えた、新規な高所作業車を提供することができる。
【0047】
また、本形態には、開閉扉7側では、図8等に示すように、第2主防護壁10の戸先10fに、凹部10cが設けられている。凹部10cは、連結部材13を収容する。加えて、開閉扉7の召し合わせ部分7fにも、図8等に示すように、凹部7cが設けられている。凹部7cは、図12等に示すように、副防護壁11を閉じたとき、蝶番12の長袖側部分である、延長部材14を収容する。これにより、副防護壁11を閉じたときでも、全体の大きさは、図2に示すように開閉扉7の大きさの域を出ない。
【0048】
開閉扉8側も同様で、図15等に示すように、第2防護壁16の戸先16fに、凹部16cが設けられている。凹部16cも、開閉扉8側と同様、連結部材13を収容する。加えて、開閉扉8の召し合わせ部分8fにも、図15等に示すように、凹部8cが設けられている。凹部8cも、開閉扉7側と同様、副防護壁17を閉じたとき、蝶番12の長袖側部分である、延長部材14を収容する。これにより、副防護壁17を閉じたときでも、全体の大きさは、図2に示すように開閉扉8の大きさの域を出ない。
【0049】
従って、本形態の如く、開閉扉7の召し合わせ部分7f及び第2主防護壁10の戸先10fにそれぞれ、長袖蝶番(12〜14)を収容するための凹部7c及び10cを設けると共に、開閉扉8の召し合わせ部分8f及び第2主防護壁16の戸先16fにもそれぞれ、長袖蝶番(12〜14)を収容するための凹部8c及び16cを設ければ、コンテナ5の開口部や開閉扉7,8の大きさを変更することなく、図2に示すように、コンテナ5の開閉扉7,8の内側に収納することができる。
【0050】
なお、本形態では、第1主防護壁9及び15はそれぞれ、開閉扉7及び8に比べて横幅の狭いものとしている。このため、本形態では、第1主防護壁9及び15については、凹部を設ける必要がない。但し、本発明に従えば、第1主防護壁9及び15が長袖蝶番(12〜14)と干渉する場合には、開閉扉7及び8や第2主防護壁10及び16と同様、凹部を設けることができる。
【0051】
ところで、図2等に示す符号S1は、開閉扉7,8を閉じたときに生じる、召し合わせ部分の隙間を密封するためのシール部材である。シール部材S1は、図4のA−A断面に示すように、開閉扉8の召し合わせ部に、L字のアングル部材のような、プレート部材18を設け、このプレート部材18の先端に設けられている。シール部材S1は、開閉扉7を閉じた後、開閉扉8を閉じることで、開閉扉7に設けたプレート部材18を二点鎖線で示すように密封する。なお、シール部材S1は、開閉扉7,8の少なくともいずれか一方に設けることができる。
【0052】
加えて、本形態では、開閉扉7,8の長袖側部分である、延長部材14にそれぞれ、副防護壁11,17と共に開閉扉7,8を閉じたときに、図2に示すように、互いの隙間を密封するシール部材S2が設けられている。シール部材S2も、図5のB−B断面に示すように、蝶番12の延長部材14に、L字のアングル部材のような、プレート部材18を設け、このプレート部材18の先端に設けられている。シール部材S2も、開閉扉7を閉じた後、開閉扉8を閉じることで、開閉扉7の延長部材14に設けたプレート部材18を同図に示すように密封する。これにより、シール部材S2は、開閉扉7,8を閉じたとき、図2に示すように、コンテナ5の内部を外界に対して密封する。なお、シール部材S2も、シール部材S1と同様、開閉扉7,8の少なくともいずれか一方に設けることができる。
【0053】
更に、本形態では、前述したとおり、開閉扉7及び8の召し合わせ部分7f及び8fにそれぞれ、副防護壁11,17を閉じた状態で延長部材14を収容するための凹部7c及び8cが形成されている。このため、本形態では、延長部材14の背面14fにそれぞれ、シール部材S3が設けられている。シール部材S3はそれぞれ、図5等に示すように、副防護壁11を閉じた状態で、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を開閉扉7に収納するとき、凹部7cを密封し、又は、副防護壁17を閉じた状態で、第1主防護壁15及び第2主防護壁16を開閉扉8に収納するとき、凹部8cを密封する。なお、シール部材S3は、凹部7c又は8cに設けることもできる。
【0054】
更に、開閉扉7,8にはそれぞれ、副防護壁11,17を収容するためのガイド19が設けられている。ガイド19はそれぞれ、開閉扉7,8の内面F7,F8にそれぞれ、図6等に示すように、当該内面F7,F8との間に、開閉扉7,8の内側に重ね合わせた副防護壁13,19を収容するための隙間を形成する。これにより、開閉扉7,8をそれぞれ、図2に示すように、副防護壁11,17が収納された状態で閉じても、開閉扉7,8がそれぞれ、誤って開いてしまうことがない。
【0055】
ところで、副防護壁11,17はそれぞれ、蝶番12によって自由にその開き角度を調整することができるが、本形態では、図19に示すように、二股ピンとしてなるロックピン20を用いて、副防護壁11を閉じた状態を維持できるように構成している。
【0056】
第2主防護壁10には、図19等に示すように、貫通孔21が形成された支持プレート22が設けられている。貫通孔21には、ロックピン20の長軸部20aを回転可能に挿入できる。更に長軸部20aは、図14に示すように、支持プレート22の下方に配置されたパイプ部材23の内側を回転可能に貫通し、その先端に取り付けられたナット24(本形態では、図19に示すように、ダブルナット24a,24b)により、抜け止め保持されている。
【0057】
これに対し、副防護壁11の延長部材14にも、図19等に示すように、ロックピン20の短手ピン20bを挿入できる貫通孔25が形成されたパイプ部材26が設けられている。
【0058】
貫通孔21と貫通孔25とは、図10に示すように、ロックピン20の短手ピン20bが貫通孔25に挿入されたときに、副防護壁11が第2主防護壁10に対して開くことができない間隔で設けられている。これにより、ロックピン20の短手ピン20bを、貫通孔25に対して挿入すれば、副防護壁11を閉じた状態を維持できる。即ち、ロックピン20を貫通孔25に挿入しておけば、副防護壁11が第2主防護壁10に対して誤って開くことがない。従って、ロックピン20を用いることにより、副防護壁11を閉じた状態を維持しながら、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を出し入れすることができる。
【0059】
また、ロックピン20を用いれば、副防護壁11を第2主防護壁10に対して開くとき、その開き角度を一定の角度に維持することができる。
【0060】
副防護壁11の延長部材14には、図19に示すように、プレート状の角度調整部材27が設けられている。角度調整部材27には、複数の貫通孔27aが設けられている。貫通孔27aにはそれぞれ、ロックピン20の短手ピン20bを挿入することができる。貫通孔27aはそれぞれ、図19に示すように、副防護壁11の開き角度に応じて、貫通孔21を基点としたロックピン20(短手ピン20b)の旋回半径上に存在するように配置されている。
【0061】
このため、開閉扉7を開いて、ロックピン20の短手ピン20bに対応する位置の貫通孔27aが決まれば、その貫通孔27aにロックピン20の短手ピン20bを挿入することにより、副防護壁11の動きは、ロックピン20によって規制される。即ち、ロックピン20を貫通孔27aに挿入しておけば、副防護壁11は、第2防護壁11に対して一定の角度をもって動くことがない。従って、ロックピン20を用いることにより、副防護壁11を開いて作業するとき、その開き角度を一定の角度に維持することができる。
【0062】
上述したところは、開閉扉7側に関してであるが、図17及び18に示すように、開閉扉8側についても同様である。なお、符号28は、副防護壁11を開閉するときに、ロックピン20の短手ピン20bを収納するための貫通孔である。これにより、ロックピン20の短手ピン20bを貫通孔28に挿入すれば、ロックピン20が貫通孔21周りを回転して遊んでしまうことを防止できる。
【0063】
なお、本発明に従えば、ロックピン20は、長手軸20aを抜け止めすることなく、自由に取り外せる状態で、貫通孔21を基点に回転させることもできる。
【0064】
図20は、本形態に係る、防護壁構造の形態の一例である。本形態では、プラットフォーム6は、主プラットフォーム6cから副プラットフォーム6d及び6eをそれぞれ伸張させることで、作業スペースを形成している。
【0065】
開閉扉7側では、開閉扉7を主プラットフォーム6cの側縁と整列するように開いて、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を引き出すと共に、副防護壁11を第1主防護壁9及び第2主防護壁10の側縁と整列するように開いている。これに対し、開閉扉8側でも、開閉扉8を主プラットフォーム6cの側縁と整列するように開いて、第1主防護壁15及び第2主防護壁16を途中まで引き出すと共に、副防護壁17を第1主防護壁15及び第2主防護壁16と直行するように半開きにしている。こうした防護壁構造の形態を作業者が採用すれば、副プラットフォーム6e側に機体ドアが開いて、副プラットフォーム6d側に搭乗口(搬送口)が形成されるような作業状態において有効である。
【0066】
図21は、本形態に係る、防護壁構造の形態の他の例である。本形態では、プラットフォーム6は、主プラットフォーム6cを連結プラットフォーム6aに対して横方向(コンテナ左側方向)にスライドさせると共に、副プラットフォーム6d及び6eをそれぞれ伸張させることで、作業スペースを形成している。
【0067】
開閉扉7側では、開閉扉7を主プラットフォーム6cのスライド方向に合わせて大きく開いて、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を引き出すと共に、副防護壁11を副プラットフォーム6dの側縁と整列するように開いている。これに対し、開閉扉8側では、開閉扉8を主プラットフォーム6cのスライド方向に合わせて小さく開いて、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を引き出すと共に、副防護壁17を副防護壁11に向くように半開きにしている。こうした防護壁構造の形態を作業者が採用すれば、車台1が機体近くに着けられないため、プラットフォーム6を搭乗口(搬送口)に真っ直ぐ向けられないような作業状態において有効である。
【0068】
図22は、本形態に係る、防護壁構造の形態の更に他の例である。本形態では、プラットフォーム6は、主プラットフォーム6cを連結プラットフォーム6aに対して横方向(コンテナ左側方向)にスライドさせると共に、副プラットフォーム6d及び6eをそれぞれ、互い違いに伸張させることで、作業スペースを形成している。
【0069】
開閉扉7側では、開閉扉7を主プラットフォーム6cのスライド方向に合わせて小さく開いて、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を途中まで引き出すと共に、副防護壁11を主プラットフォーム6cの端縁と整列するように開いている。これに対し、開閉扉8側では、開閉扉8を主プラットフォーム6cのスライド方向に合わせて大きく開いて、第1主防護壁9及び第2主防護壁10を途中まで引き出すと共に、副防護壁17を主プラットフォーム6c(副プラットフォーム6e)の側縁に沿って半開きにしている。こうした防護壁構造の形態を作業者が採用すれば、車台1が機体近くに着けられないため、プラットフォーム6を搭乗口(搬送口)に真っ直ぐ向けられないような作業状態であって、しかも、副プラットフォーム6d側に機体ドアが開いて、副プラットフォーム6e側に搭乗口(搬送口)が形成されると共に、開いた機体ドアが副プラットフォーム6dと干渉するような作業状態において有効である。
【0070】
なお、本発明に従えば、プラットフォーム6は、主プラットフォーム6cを連結プラットフォーム6aに対して横方向(コンテナ左側方向)にスライドさせることも可能である。また、プラットフォーム6の形状を如何にするかは、作業状況に応じて適宜選択されるべきものである。即ち、図20〜22に記載の防護壁構造の形態は、上述のとおり、例示にすぎない。従って、防護壁構造の形態は、適宜変形させることができる。なお、符号6rは、副プラットフォーム6d,6eを保護するための保護部材である。保護部材6rは、例えば、ゴム等の弾性材料で構成されている。
【0071】
上述したところは、本発明の一形態を例示したに過ぎず、種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記形態では、主防護壁は2枚で構成されているが、主防護壁は開閉扉に対して少なくとも1枚であればよい。また、開閉扉に対して主防護壁をスライドさせる構造及び主防護壁相互間をスライドさせる構造も、主防護壁を引き出し及び収納できる構成であれば、これに限定されるものではない。
【0072】
副防護壁11,17についても、フレーム構造に対して金属メッシュプレート等の薄板部材を設けることができる。また、副防護壁11,17には、フレーム構造のものに変えて、主防護壁等と同様のプレート部材を採用することができる。更に、副防護壁11,17の大きさについても、蝶番12の機能が発揮されるのであれば、これを問わない。
【0073】
加えて、副防護壁11,17の形状についても、適宜変更することができる。例えば、副防護壁11は、機体の胴部断面形状に合わせて、その先端部分を傾斜させている。また、副防護壁11及び17の先端にはそれぞれ、図8や図15の二点鎖線で示すように、保護部材11r及び17rを設けることができる。
【0074】
また、本形態では、長袖蝶番(12〜14)は、蝶番12、連結部材13及び延長部材14として別体で構成したが、本発明に従えば、連結部材13及び延長部材14を蝶番盤12a,12b、或いは、第2主防護壁10(16)及び副防護壁11(17)そのものと一体に構成することもできる。コンテナ5は、車台1に設けられているが、本発明に従えば、運転台1aと別体にした台車上に配置したものとすることもできる。
【0075】
更に、本発明に従えば、副防護壁11(17)と第2主防護壁10(16)との連結は、開閉扉7(8)と最外側主防護壁との間に介在させる主防護壁の枚数等に応じて適宜変更することができ、例えば、延長部材14を連結部材13と同じ長さの部材に変更することで、袖長さ(蝶番盤の長さ)の等しい通常の蝶番で行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、車台又は台車に対して昇降可能なコンテナと、コンテナから左右に開いて当該コンテナの内部に通じる開口部を形成する2枚の扉とを備え、扉の外側にそれぞれ、扉の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能であって、当該収納の状態で扉を閉じたとき、その戸先が扉と共に召し合わせ部分となる少なくとも1枚の防護壁が設けられた高所作業車であれば、食料、荷物の搬送や人の搭乗等の様々な目的の高所作業車に採用することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 車台
2 リンク機構
3 荷台フレーム
5 コンテナ
6 プラットフォーム
7 開閉扉
8 開閉扉
9 第1主防護壁
10 第2主防護壁
11 副防護壁
12 蝶番(長袖蝶番)
13 連結部材(長袖蝶番)
14 延長部材(長袖蝶番)
15 第1主防護壁
16 第2主防護壁
17 副防護壁
19 ガイド
20 ロックピン
20a 長手ピン
20b 短手ピン
21 貫通孔(長手ピン回転用)
22 貫通孔
27 角度調整部材
27a 貫通孔(短手ピン固定用)
28 貫通孔(ロックピン固定用)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車台又は台車に対して昇降可能なコンテナと、コンテナから左右に開いて当該コンテナの内部に通じる開口部を形成する2枚の扉とを備え、
扉の外側にそれぞれ、扉の横幅方向に沿って引き出し及び収納が可能であって、当該収納の状態で扉を閉じたとき、その戸先が扉と共に召し合わせ部分となる少なくとも1枚の主防護壁が設けられた高所作業車であって、
最も外側にある最外側主防護壁の内側に、扉を挟んで副防護壁を配置すると共に、当該副防護壁を最外側主防護壁の戸先に、蝶番を介して開閉可能に連結したことを特徴とする高所作業車。
【請求項2】
請求項1において、前記蝶番は、蝶番部分を最外側主防護壁に連結すると共に、副防護壁の吊り元側に片袖側部分を連結した片袖蝶番であることを特徴とする高所作業車。
【請求項3】
請求項2において、扉の召し合わせ部分及び防護壁の戸先に、片袖蝶番の片袖側部分を収容するための凹部を設けたことを特徴とする高所作業車。
【請求項4】
請求項1又は2において、左右2つの長袖蝶番の、少なくともいずれか一方の長袖側部分に、副防護壁と共に扉を閉じたときに、他方の長袖蝶番の長袖側部分との隙間を密封するシール部材を設けたことを特徴とする高所作業車。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項において、長袖蝶番の長袖側部分の背面、又は、扉の召し合わせ部分に、副防護壁と共に扉を閉じたときに、扉の召し合わせ部分との隙間を密封するシール部材を設けたことを特徴とする高所作業車。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、扉の内面に、当該内面との間に、扉の内側に重ね合わせた副防護壁を収容するための隙間を形成するガイドを設けたことを特徴とする高所作業車。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項において、最外側主防護壁側を基点に回転可能な軸部を有するピン部材を設けると共に、当該ピン部材の先端を挿入可能な複数の貫通孔を設け、当該副防護壁の貫通孔それぞれに、ピン部材の先端を適宜挿入することで、最外側主防護壁と副防護壁との開き角度を固定するように構成したことを特徴とする高所作業車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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