説明

高温下で改良剪断強度を有する感圧接着剤

【課題】イソシアネート−反応性基を有するポリマーと固体状の表面−不活性化イソシアネートを含有する水性分散液から調製される感圧接着剤層に関し、該感圧接着剤層の剪断強度を改良する方法の提供。
【解決手段】第1工程においては、20℃〜95℃の乾燥温度で乾燥することによって水分を除去した後、第2工程において片面もしくは両面上に感圧接着剤を有するテープもしくは転写テープまたは仕上げボンディングを熱処理(b)に付すことによって剪断強度が改良される。熱処理(b)の処理時間は、135℃(またはそれよりも高温)においては最小で5秒間であり、90℃においては最大で30分間である。熱処理(b)の最大の温度は、乾燥温度(a)よりも少なくとも40℃高い。該感圧接着剤層は、高温でクリープ抵抗を示す高性能接着剤、および応力に静的にさらされる締結分野や、接着剤テープ構造としても利用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イソシアネート−反応性ポリマーと固体状の表面−不活性化(surface-deactivated)イソシアネートを含有する水性分散液から製造される感圧接着剤であって、高温下で改良された剪断強度(shear strength)を有する感圧接着剤の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の商工業の分野においては、片面および両面の接着テープの形態並びに転写(transfer)接着剤の形態で構造接着用として建築部門で使用されている高性能の感圧接着剤が要請されている。この種の高性能な感圧接着剤は、100℃よりも高い温度においても静的な機械的応力に対して改良されたクリープ強さを示すことによって特徴づけられる。
【0003】
当該分野における高性能感圧接着剤は、キャリヤー材料に塗布された後、紫外域での照射によって溶剤不含状態で架橋される。このような系の不利な点は、感圧接着剤層の照射が片面でおこなわれることである。UV光の強度は感圧接着剤層の表面、即ち、その後で接着面を構成する表面においても最大となる。従って、架橋密度も該表面において最大となる。その結果、瞬間接着力と表面粘着力が損なわれ、接着ボンド(adhesive bond)の即時的または後続的な接着破損がもたらされる。
【0004】
このことは特に80μmまたは100μmよりも大きな層厚を有する感圧接着剤層にUV光を照射するときに発現する。100μmよりも厚い層を有する高性能感圧接着剤は特に、サブストレート(substrate)の表面が高い粗度を示す場合に使用される。
【0005】
ヨーロッパ特許EP904853によれば、このような系の改良は、例えば、穿孔されたマスクまたはテンプレートを用いる選択的なUV照射によって達成することができる。この方法によれば、高い機械的支持強度と低減粘着力を示す高架橋領域と共に、低架橋密度と良好な表面粘着力を示す領域がもたらされる。
【0006】
一般的なUV照射および穿孔マスクを用いる特別なUV照射に付随する装置とコストに関する出費は相当なものである。別の不利な点は、UV照射はテープ形態の高性能感圧接着剤に対してのみおこなうことができることである。接着時の機械的特性の改変は、種々の理由から通常はできない。
【0007】
高性能感圧接着剤を製造するための別の解決策は、接着剤層の熱的後架橋法である。この方法によれば、熱活性化前に良好な瞬間接着力と許容可能なクリープ抵抗を示すと共に、活性化後は高い強度と静的支持強度を示す感圧接着剤が得られる。高い活性化温度(120℃〜150℃)における長い暴露時間(10〜30分間)は、従来から使用されている系の不利な点である。この種の接着剤としては次のものが例示される:テサ・インダストリーズ、バイエルスドルフAG(独国、ハンブルグ)から市販されている熱活性化性HAFフィルム(エポキシもしくはフェノール樹脂、エポキシ架橋剤を含むコポリアミド、フェノールニトリルゴムに基づく)または3M社(米国、セントポール、ミネソタ)から市販されている熱硬化性接着剤テープSBT9245。これらの接着剤は次の文献に記載されている:G.ベネットら、「構造用接着テープ;接着技術における革新」、会議資料、第10巻、インターナショナル・シンポジウム・スイスボンディング、スイス国、ラッペルスヴィル、1996年、第197頁〜第205頁。
【0008】
従来から使用されている系の適用分野は、暴露時間が長いために限定されている。120℃〜150℃で10〜30分間暴露することによって、多くのサブストレートは損傷を受ける。このような理由により、低い活性化温度および/または短い暴露時間を有する系が望ましい。
【0009】
感圧接着剤、および特にUV照射または熱によって後架橋可能な構造用感圧接着剤についての総説についてはP.L.ガイスによる次の文献を参照されたい:「接着剤の加工計画と負荷基準」、ヒンターヴァルドナー・フェアラーク、ミュンヘン、1998年。
【0010】
本件出願人による未公開の出願PCT/CH99/00577号明細書には、自発架橋性感圧接着剤の調製用反応系が開示されている。この系は、少なくとも1種のイソシアネート−反応性ポリマーと少なくとも1種の固体状の表面−不活性化イソシアネートを含有する水性分散液から成る。該分散液の特徴は次の通りである。
i)イソシアネート−反応性ポリマーのガラス転移温度(Tg)は−5℃またはそれよりも低い。
ii)イソシアネート−反応性ポリマーの10℃で10Hzの条件下で測定した貯蔵弾性率(G’)は107Paまたはそれよりも低い。
iii)最低造膜温度(MFT)は+5℃またはそれよりも低い。
iv)固体状イソシアネートの平均粒径は10μmまたはそれよりも小さい。
【0011】
PCT/CH99/00577による発明の目的は、固体状の表面−不活性化ポリイソシアネートとイソシアネート−反応性ポリマーを含有する水性分散液または溶液であって、このような形態(即ち、水性分散液または溶液の形態)での貯蔵に対して安定であるが、層状形態で塗布した後で大部分の水分を除去することによって部分的な架橋が開始する水性分散液または溶液を調製することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】ヨーロッパ特許904853号明細書
【特許文献2】PCT/CH99/00577号明細書
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】「構造用接着テープ;接着技術における革新」、会議資料、第10巻、インターナショナル・シンポジウム・スイスボンディング、スイス国、ラッペルスヴィル、1996年、第197頁〜第205頁
【非特許文献2】「接着剤の加工計画と負荷基準」、ヒンターヴァルドナー・フェアラーク、ミュンヘン、1998年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
驚くべきことには、その後の研究の範囲内において次のことが判明した。即ち、得られる感圧接着剤層の粘弾性的および機械的な感圧接着特性は、目標として設定された再現可能な方法において、該感圧接着剤層の熱処理(b)によってかなりの程度の影響を受ける。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(発明の開示)
感圧接着剤層の調製および該層の剪断強度の増加のための方法を以下に示す。本発明による該方法は、
i)少なくとも1種のイソシアネート−反応性ポリマーおよび固体状の表面−不活性化ポリイソシアネートを含有する水性分散液または溶液を供給し、
ii)該水性分散液または溶液をサブストレート上に塗布し、次いで、
iii)塗布層を好ましくは+20℃〜+95℃(該層中での測定値)、特に+50℃〜+95℃の乾燥温度(a)で乾燥させて水分を除去することによって感圧接着剤層を形成させる工程を含む該方法において、
iv)感圧接着剤層の熱処理(b)を、乾燥温度(a)よりも高温であって、好ましくは少なくとも+40℃高い温度へ該層を連続的、段階的または直接的に導くことによっておこない、これによって得られる接着ボンドの剪断強度を、該熱処理(b)の結果として、該熱処理(b)に付さない感圧接着剤層の剪断強度に比べて少なくとも10%増加させる工程を含むこと、および
工程iii)において形成される感圧接着剤層が、特に少なくとも2N/インチのループタック(loop tack)を示すようにイソシアネート−反応性ポリマーと固体状の表面−不活性化イソシアネートを選択することを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0016】
第1工程においては、水性分散液または溶液のサブストレート上への塗布層を20℃〜95℃、特に50℃〜95℃の乾燥温度(a)で乾燥させることによって該塗布層から水分を除去する。これによって、好ましくは少なくとも2N/インチのループタックを有する感圧接着剤層が得られる。ループタックはFINATのFTM-9メソッドによって決定することができる(FINAT:「紙やその他の支持材用の接着剤と熱接着剤の製造業者と加工業者の国際連盟」)。
【0017】
本発明の範囲内においては、感圧接着剤層は、水を実質上含有しない分散液形態の層であって、特に少なくとも2N/インチのループタックを有する層として理解されるべきである。「層(layer)」という用語はDIN EN 971-1:1996-09において定義されている。本発明によれば、水分は、層が形成されるまで分散液から除去される。
【0018】
水性分散液または溶液の層を塗布するための適当なサブストレートは、例えば、テープまたはフィルム等の種々の材料形態である。水性分散液または溶液は片面または両面に塗布してもよい。このようにして、本発明によって調製される感圧接着剤を具有する片面または両面感圧接着剤テープまたは転写テープを特に作成することが可能となる。
【0019】
水の蒸発と感圧接着剤層の形成は室温下または最大95℃(層中での測定温度)までの加熱下においておこなうことができ、また、例えば、熱気流または比較的低湿度の気流を用いることによって該水蒸発と層形成を促進することができる。50℃〜95℃(層中での測定温度)の乾燥温度が特に好ましい。工業的には、トンネル乾燥機内への進入に際しての空気の温度は110℃〜125℃にするのが一般的であり、該温度は乾燥ラインの末端に向かって90℃〜95℃に低下する。トンネル乾燥機内での温度と暴露時間の漸増は、塗布層が95℃よりも高温に加熱されないように選定することができる。水の蒸発は、赤外光またはマイクロ波を同時に照射することによっても促進することができる。乾燥時間は層の厚さによって実質上左右される。例えば、乾燥時間は、層厚に応じて、20℃では15分間、50℃では15分間または95℃では5秒間にすることが考えられる。
【0020】
第2工程においては、本発明によって調製される感圧接着剤層の剪断強度は、目的設定された再現可能な方法において、熱処理(b)によって影響を受ける。本発明によれば、熱処理(b)は乾燥温度(a)を越える温度においておこなわれる。熱処理(b)の最大温度は、乾燥温度(a)よりも少なくとも40℃高くするのが特に好ましい。得られる接着ボンドの剪断強度は、熱処理前の感圧接着剤層の剪断強度よりも少なくとも10%高くなる。剪断強度はFINAT(「紙やその他の支持材用の接着剤と熱接着剤の製造業者と加工業者の国際連盟」)のFTM-8メソッドによって決定することができる。本発明の範囲内の接着ボンドは、本発明によって調製した後で熱処理(b)に付して得られる少なくとも1種の感圧接着剤層を有するサブストレートを意味する。これらには、特に片面または両面被覆接着剤テープ、転写テープまたは1種もしくは複数種の同一もしくは異なるサブストレートの接着ボンドが含まれる。
【0021】
感圧接着剤層の熱処理(b)は、乾燥(a)によって水を除去した直後におこなうか、またはもっと後でおこなうことができる。この熱処理においては、本発明によって調製される感圧接着剤層は、熱処理された感圧接着剤層または得られる接着ボンドの剪断強度が熱処理(b)の前の値に比べて少なくとも10%増加するように連続的、段階的または直接的に加熱される。本発明の範囲内における連続的な加熱は、加熱処理を一定の昇温速度(温度勾配)、例えば2℃/分または5℃/分でおこなうことを意味するものと理解されるべきである。本発明の範囲内における段階的な加熱の場合には、加熱処理は異なる一定の温度および/または異なる温度勾配で異なる時間にわたっておこなわれる。直接的な加熱処理においては、感圧接着剤を、乾燥温度(a)を越える一定の温度、特に、乾燥温度(a)よりも少なくとも40℃高い温度に一段階で暴露させる。
【0022】
熱処理(b)の継続時間は、水性分散液中に含まれる機能性ポリマーのイソシアネート−反応性基の反応性に実質上左右される。例えば、同一の条件下での第1ヒドロキシル基とカルボキシル基との間の反応性は約100倍まで相違する。第2の反応成分である固体状イソシアネートは、同様に100倍まで相違する反応性を有するイソシアネート基を保有する。触媒を用いて促進させてもよい。
【0023】
上記の理由により、熱処理(b)に必要な時間は実験によって決定されなければならない。熱処理(b)の継続時間は135℃(またはこれよりも高い温度)において最小で5秒間〜90℃(層中での測定値)において最大で30分間の範囲で変動する。特に好ましくは、熱処理(b)における最大温度は、水を除去するための乾燥温度(a)よりも少なくとも40℃高い温度である。
【0024】
熱処理(b)は60℃〜200℃、好ましくは90℃〜180℃の範囲内でおこなうのが理想的であり、これによって得られる接着ボンドの剪断強度は、該熱処理(b)に付す前の感圧接着剤層の剪断強度に比べて少なくとも10%増加する。
【0025】
熱処理(b)の結果として、感圧接着剤層の表面粘着力(例えば、ループタックとして測定された表面粘着力)は理想的には、熱処理(b)の前の値の50%よりも小さくすべきではない。
【0026】
熱処理(b)に必要な熱は接触熱、対流熱または可視域もしくは赤外域の輻射熱であってもよい。サブストレートを誘導熱またはマイクロ波によって加熱し、これによって熱を接着剤テープおよび接着剤層へ伝達することもできる。感圧接着剤層には上記の種類の放射に反応する無機フィラー、金属フィラーまたは有機フィラーが充填されていてもよい。
【0027】
UV照射、特に穿孔マスクを用いるUV照射による架橋とは異なり、熱処理(b)によって肉視的には均質な接着剤が得られ、該接着剤層は全層中および全横断面にわたって同一の特性を有する。
【0028】
水性分散液または溶液中の成分として特定の成分を選択する結果、比較的低温(特に、100℃よりも低温)および/または比較的短い暴露時間(例えば、135℃またはこれよりも高温で5秒間)で熱的に後架橋できる感圧接着剤層が形成される。
【0029】
水性分散液または溶液は次の要件を実質上満たしていなければならない。
(a)DIN 53787:1974-02による最低造膜温度(MFT)は+5℃またはそれよりも低温である。
(b)イソシアネート−反応性ポリマーのガラス転移温度(Tg)は−5℃またはそれよりも低温でなければならない。
(c)イソシアネート−反応性ポリマーの貯蔵弾性率(G’)は107Paまたはそれよりも低い値(10℃で10Hzの条件下での測定値)でなければならない。
【0030】
該分散液から得られるフィルムの粘弾性パラメーター(ガラス転移温度および貯蔵弾性率)はISO 6721-1によるDTMA(動的熱機械分析)によって決定される。熱量測定法(DSC:示差走査熱分析)も使用することができる。適当な方法の基準はDIN 53765:1994-03およびISO 11357-2:1996に規定されている。動的熱機械的特性とこれらの決定に関する説明は次の文献に含まれている:「エンサイクロペディア・オブ・ポリマーサイエンス・アンド・エンジニアリング」、第5巻、H.F.マーク編、ニューヨーク、1986年、第299頁以降。
【0031】
イソシアネート−反応性ポリマーは溶液中、乳濁液中または懸濁液中におけるオレフィン性不飽和モノマーの共重合によって調製することができる。重合化ポリマーは、イソシアネート−反応性基、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基または酸アミド基もしくはメチロール酸アミド基を有するモノマーを0.1〜15%、好ましくは1〜8%含有する。
【0032】
好ましいポリマーとしては、次のコポリマーが挙げられる:ヒドロキシ官能性、カルボキシ官能性およびアミノ官能性の分散コポリマーであって、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、マレイン酸とフマル酸のジエステル、およびビニルエーテルのコポリマー、エチレンと酢酸ビニルのコポリマー、スチレン、ブタジエン、イソプレンおよびα−クロロブタジエンの官能性コポリマー。分子量は一般に100000〜800000Daであるが、特に架橋性モノマーを併用するときは、800000Daよりも高分子量であってもよい。
【0033】
水溶性および水分散性のポリウレタンまたはポリ尿素の分散液も使用される。これらのポリマーは、非晶質もしくは半結晶性の反応性ポリエステル、スルホポリエステル、ポリカプロラクトン、ポリカーボネートおよびポリエーテル(これらの化合物はスルホキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基および第1もしくは第2アミノ基を有する)に脂肪族もしくは芳香族ポリイソシアネートを反応させることによって調製される。
【0034】
無水機能性ポリマーの溶解パラメーターδは8.25〜13.5(cal/cm3)1/2の範囲にするのが有利である。溶解パラメーターの定義については、次の文献を参照されたい:「レンプ・レキシコン、ラック・ウント・ドゥルックファルベン」、U.ゾルル編、ストゥットガルト、1998年、第361頁以降。
【0035】
イソシアネート−反応性ポリマーの水中での濃度は、分散液または溶液の全重量に基づいて、約20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%である。
【0036】
分散液または溶液のpHは6〜10、好ましくは7〜9である。必要な場合には、このpHの値は、無機もしくは有機の塩基もしくは酸を添加することによって所望の範囲に調整してもよい。
【0037】
本発明に関連して用いる「分散液」という用語には乳濁液、懸濁液およびポリマー溶液も含まれる。
【0038】
適当な固体状ポリイソシアネートは、+38℃よりも高い融点を有する限りいずれの水不溶性のジイソシアネート、ポリイソシアネートまたはこれらの混合物であってもよい。このようなポリイソシアネートは脂肪族、脂環式、複素環式または芳香族のポリイソシアネートであってもよい。この種のポリイソシアネートとしては次の化合物が例示される:ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、二量化2,4’−もしくは4,4’−MDI、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、二量化1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート(TDI-U)、3,3’−ジイソシアナト−4,4’−ジメチル−N,N’−ジフェニル尿素(TDI-H)、4,4’−MDI(2モル)とジエチレングリコール(1モル)との付加生成物、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート(2モル)と1,2−エタンジオールもしくは1,4−ブタジエンジオール(1モル)との付加生成物、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート(2モル)と1,2−エタンジオール(1モル)との付加生成物、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート(IPDI-T)。
【0039】
固体状ポリイソシアネートは10μm(重量平均)またはこれよりも小さな平均粒径を有する粉末形態にすべきである。本発明の範囲内における重量平均は、固体状ポリイソシアネート100gのうちの平均で50gの粉末が10μmまたはこれよりも小さな粒径を有するという意味に解釈すべきである。
【0040】
一般に、固体状ポリイソシアネートはその合成工程において10μmまたはこれよりも小さな必要粒径を有する粉末の形態で得られるが、そうでない場合には、該ポリイソシアネートは、不活性化反応の前に、粉砕法、スクリーニング法または篩分け法によって本発明による粒径範囲(即ち、10μm以下)を有する粉末にしなければならない。あるいは、粉末状のポリイソシアネートを表面不活性化処理後に、湿式粉砕法によって粒径が10μm以下の粉末にし、次いで微細分散液を調製してもよい。粉砕法、分粒法および測定法は当該分野の技術水準に属する事項である。
【0041】
表面−安定化反応は、次のような種々の方法によっておこなうことができる:
i)不活性化剤の溶液中へ粉末状イソシアネートを分散させる方法。
ii)非溶剤である液状分散剤に不活性化剤を加えた溶液中へ低融点ポリイソシアネートの溶融物を導入する方法。
iii)微粉砕された固体状イソシアネートの分散液中へ不活性化剤またはその溶液を添加する方法。
【0042】
固体状ポリイソシアネートは第1および第2脂肪族アミン、ジ−またはポリ−アミン、ヒドラジン誘導体、アミジンまたはグアニジンの作用によって不活性化するのが好ましい。不活性化剤としては、エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ビスヘキサメチレントリアミン、2,5−ジメチルピペラジン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、メチルノナンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノ−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、ジアミノ−およびトリアミノ−ポリプロピレンエーテル(ジェファミン)、ポリアミドアミン、およびモノ−、ジ−およびポリ−アミンの混合物が適当であることが判明した。
【0043】
不活性化剤の濃度は、固体状イソシアネート中に存在する全イソシアネート基に基づいて0.1〜20当量%、好ましくは0.5〜8当量%にすべきである。
【0044】
表面−不活性化ポリイソシアネートのイソシアネート基およびポリマーのイソシアネート−反応性基の当量比は0.1〜1.5の範囲にすべきである。一般に、この値は、固体状イソシアネート−反応性ポリマー100重量部に対して固体状の表面−不活性化イソシアネートの濃度が0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜8重量部に対応する。
【0045】
架橋密度は、一般に過剰に存在するイソシアネート−反応性基の濃度および固体状イソシアネートの濃度によって与えられる。本発明による感圧接着剤中の架橋密度(Mc)は3000g/モルよりも小さくすべきではない。Mcは架橋部位間において弾性的に作用する鎖長(chain length)の平均分子量として理解される。架橋度は加熱下での耐熱性の増加、高温下での熱可塑性の欠如、静的負荷状態での剥離強度もしくは剪断強度、表面粘着性の変化および高い耐水性(未架橋ポリマーに比べた場合)によって立証することができる。架橋は動的熱機械分析(DTMA)、ゲルもしくは溶解度の決定等の分析法によっても立証することができる。
【0046】
水性分散液または溶液はイソシアネート基とポリマーの官能基との反応用の付加的な触媒を随意に含有する。
イソシアネート基とポリマーの官能基との反応用触媒はスズ、鉄、鉛、コバルト、ビスマス、アンチモンもしくは亜鉛の有機化合物またはこれらの混合物である。好ましい触媒は、水性溶液または分散液中での加水分解に対して安定性を示すものである。アルキルスズのアルキルメルカプチド化合物は比較的高い加水分解安定性を有するので特に適当である。第3アミン、例えばジメチルベンジルアミン、ジアザビシクロオクタンおよび第3アミンに基づく不揮発性ポリウレタンフォーム触媒、例えば、メチルジエタノールアミンを特定の目的のために使用することができ、あるいは金属触媒と併用することができる。
触媒の濃度は、固体状の反応性系に基づいて0.001〜1%、好ましくは0.01〜0.1%の範囲である。
【0047】
水性分散液または溶液は粘着性付与性樹脂または低分子量のイソシアネート−反応性化合物を随意に含有する。
【0048】
極性溶剤、例えば、N−メチルピロリドン、N−メチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、プロピレンカーボネート、ジオキサンおよびグリコールモノメチルエーテルアセテートの添加も考えられる。しかしながら、このような極性溶剤は、水性分散液中において結果として、固体状イソシアネート上の不活性層であるポリ尿素層に損傷がもたらされないときにのみ使用してもよい。
【0049】
可塑剤という用語は、低蒸気圧を有する液状または固体状の有機物質を意味するものと理解されるべきである。このような有機物質は、化学反応を伴わないで、好ましくはこれらの溶解能もしくは膨潤能に起因して(但し、このような機能によらないこともある)、高分子量物質と物理的に相互作用して均質系を形成することができる。
【0050】
低分子量ポリマーもしくは樹脂、特に接着性促進性樹脂を水性分散液または溶液にさらに添加してもよい。このようなポリマーもしくは樹脂は、5000Da(重量平均)またはそれよりも小さい分子量を有する。この種の樹脂は天然もしくは合成の液状または固体状の樹脂であってもよく、水中へ分散もしくは乳化させた状態で添加してもよい。この種の樹脂は、固体状ポリマー100部あたり100部(固形分)までの濃度で添加してもよい。
【0051】
低分子量イソシアネート−反応性化合物としては、水溶性または水に乳化性の低分子量の液状ポリオールまたは/および多官能性アミンを使用してもよい。このような化合物としては、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、エトキシル化ビスフェノールA、メチルジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが例示される。
【0052】
さらに、その他の添加剤、特に不活性添加剤を水性分散液または溶液に添加してもよい。
不活性添加剤という表現は、貯蔵安定性または架橋に対して影響をもたらさない物質もしくは添加剤を意味するものと理解されるべきである。この種の不活性添加剤群には、例えば下記のものが含まれる:湿潤剤、界面活性剤、流動性もしくはレオロジーを制御するための補助物質、接着性促進性物質、有機機能性シラン、促護コロイド、有機もしくは無機増粘剤、消泡剤、殺生物剤、光安定剤、老化安定剤、防食剤、フィラー、顔料および着色剤。
【0053】
分散液の調製は既知の分散装置、例えば、ディソルバー(dissolver)、スターラーミル(stirrer mill)、ビードミル(bead mill)、回転子−固定子ミルおよび遊星歯車式(planetary)混合装置を用いておこなう。微細に粉砕されて表面が安定化されたポリイソシアネートが高剪断力にさらされないようにすることによって、該表面上の尿素層が破壊されないようにすべきである。反応性分散液の混合温度は、使用する固体状ポリイソシアネートの性状に応じて+15℃〜+50℃、好ましくは35℃よりも低温にする。
【0054】
最初に固体状の表面−安定化ポリイソシアネートを用いて濃厚な液状貯蔵混合物を調製し、次いで該混合物を、構成成分を配合した水性ポリマー分散液もしくは溶液中へ添加するのが適当であることが判明した。貯蔵混合物の調製は+5℃〜+30℃の温度範囲内でおこなう。
【0055】
本発明によって調製される感圧接着剤層と接着ボンドは片面接着剤テープ、両面接着剤テープおよびキャリヤーを含まない転写接着剤の形態で使用することができる。
【0056】
片面または両面の感圧接着剤テープ用キャリヤーとしては、紙、厚紙、金属フィルム、有機もしくは無機繊維の織物、不織布、アクリル製、ポリウレタン製またはポリオレフィン製の発泡材を使用してもよい。キャリヤーを含まない転写接着剤は、通常は表面をシリコーンで処理した接着剤をはじくフィルム上に塗布することができる。
【0057】
用途に応じて、接着剤は5〜500μm、好ましくは10〜250μm(乾燥状態の測定値)の厚さで塗布される。
【0058】
熱的に後処理された感圧接着剤層は、高温下でクリープ耐性を示す高性能接着剤、組立てや製造プロセスにおける接着ボンド、および締結分野における静的負荷性接着剤テープにおいて使用される。また、該感圧接着剤層は、高い温度耐性と剪断強度を有するボンディング(bonding)の固定にも使用することができる。
【0059】
熱処理(b)は片面もしくは両面の感圧接着剤テープまたは転写テープについてだけでなく、上記のテープ、セクションもしくはダイのカットアウト(cut-out)を有する1つもしくは2つの同一もしくは異なるサブストレートのボンディングにおいてもおこなうことができる。例えば、強度の粘着性と適度の剪断強度を示すテープを有する組立てボンドは熱処理(b)によって、高い剪断強度、温度耐性および適度の表面粘着性を有する構造ボンドに変換される。
【0060】
本発明によって調製される感圧接着剤および接着ボンドはその他の広範囲の分野において使用することができ、上述の用途に限定されない。本発明を以下の実施例によってさらに説明する。
【実施例】
【0061】
(実施例)
使用した方法および原料
感圧接着剤の水性ポリマー分散液
・AC 7506:ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびアクリル酸のコポリマー。カルボキシ官能性。固形成分約65%。分子量>500000Da。MFT<5℃。Tg=−30℃。貯蔵弾性率G’=106Pa(10℃で10Hzの条件下での値)。
・AC 7522:2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、少量のアクリル酸および架橋性ジアクリレートのコポリマー。主としてヒドロキシ官能性。固形成分約68%。分子量>500000Da。MFT<5℃。Tg=−43℃。貯蔵弾性率G’=7.5×105Pa(10℃で10Hzの条件下での値)。
製造業者:アルベルディンク・ボレイ(Alberdingk Boley)GmbH(独国、クレフェルド)
【0062】
分散液の加工
1)サブストレート(ポリエステルフィルム)上への塗布量:約30g/m2(乾燥状態の測定値)
2)工程(a):60℃の気流中で10分間乾燥
3)工程(b):100℃で15分間の熱処理
4)乾燥工程(a)または熱処理(b)の後、24時間後に試験
【0063】
感圧接着剤とボンドの試験
試験はFINAT(「紙やその他の支持材用の接着剤と熱接着剤の製造業者と加工業者の国際連盟」)の試験法に従っておこなった。但し、SAFT値[保持力破損温度(shear adhesion failure temperature)]はフォード(Ford)に従って測定し、また、引張り剪断接着強さはDIN 53503に従って測定した。
・FTM 1・・・接着力(180°耐剥離性)。破損(failure)のタイプで表示する(凝集性:接着剤中の破損;接着性:サブストレートからの接着剤の分離)。
・FTM 8・・・静荷重下での剪断強度または剪断抵抗:接着部位の破損までの時間(分)で表示する。
・FTM 9・・・表面粘着性[タック(quick stick)およびループ法]。
・SAFT・・・フォード法。静荷重下(0.9N/cm2)での各々の場合における昇温(5℃/10分間)。接着部位の破損時の温度(℃)で表示する。
【0064】
<実施例1〜3>
表面−不活性化イソシアネートの水性分散液(貯蔵溶液)を調製した(固形分:約33%)。使用した成分は次の通りである:
(1)(5) 水:脱イオン水
(2) ケルザン(Kelzan)S:ヒドロコロイド(分散安定剤)
(3) ツイーン(Tween)85:ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート
(4) ジェファミンT-403:トリアミン(NH当量:146g/eq)
(6) IPDI-T:イソホロンジイソシアネートトリマー[メタリンクIT、アチマ
(Acima)AG社(スイス国、ブクス)製];平均粒径約1.8μm
(7) TDI-H:2,4−TDI−尿素[メタリンクH、アチマAG社(スイス国、ブクス
)製];平均粒径約4.5μm
(8) TDI-U:2,4−TDI−ウレトジオン(Uretdion)[メタリンクU、アチマAG社
(スイス国、ブクス)製];平均粒径約4.5μm
【0065】
【表1】

【0066】
貯蔵溶液をディソルバーで撹拌することによって水性の感圧接着剤ポリマー分散液を調製した(1200rpm)。
【0067】
<実施例4〜8>
不活性化IPDI-TをAC 7506(ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびアクリル酸のコポリマー;カルボキシ官能性)中へ分散させることによって分散液を調製した。
【0068】
【表2】

【0069】
実施例5〜8は超微粉砕された表面−不活性化イソシアネートの少量の添加効果(実施例4参照)および60℃で乾燥させた接着層(実施例5〜8)に比べて、100℃で熱処理したときの剪断強度または剪断抵抗が著しく増加することを明確に示す。接着強さ(ループタックおよびタック)は熱処理(b)によってわずかに損われるだけである。実施例5および7におけるSAFT値は、さらに熱処理をすることなく、工業的に要求される値(+150℃)よりもすでに高くなっている。引張り剪断値は、超微粉砕された表面−不活性化イソシアネートの添加によってほとんど影響を受けない。
【0070】
<実施例9〜12>
不活性化TDI-UをAC 7522(2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよび少量のアクリル酸のコポリマー;主としてヒドロキシ官能性)中へ分散させることによって分散液を調製した。
【0071】
【表3】

【0072】
実施例11〜13は、芳香族イソシアネートとしてのTDI-UがIPDI-Tよりも反応性が高く、しかもより低い当量を有することを示す。前者は、より少量の使用によっても、より強い架橋結合をもたらすので、室温と高温においてもよい高い剪断強度を示す。使用したポリマーがヒドロキシ官能性であるために、カルボキシ官能性のAC 7506よりも反応性が高いという事実もさらに寄与する。
【0073】
固体状イソシアネートとポリマーの官能基の選択と濃度によって、剥離試験においてサブストレートから接着剤を完全に分離させる凝集特性を調整することが可能である。
【0074】
<実施例13〜16>
不活性化TDI-HをAC 7522(2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよび少量のアクリル酸のコポリマー;主としてヒドロキシ官能性)中へ分散させることによって分散液を調製した。
【0075】
【表4】

【0076】
TDI-Hは芳香族イソシアネート基を含んでおり、TDI-Uに比べて低い当量を有すると共に、異なる溶解挙動と反応挙動を示す。
【0077】
上記の実施例は、特定の特性が、60℃での乾燥によってすでに最大の特性を発揮することを示す。60℃で乾燥する場合、系は主として凝集特性を有しているが、100℃での熱処理の場合、系はサブストレートに対して接着性を発揮するようになり、接着特性は、FTM-1による剥離試験において、接着特性よりも劣る凝集特性をもたらす。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感圧接着剤層を製造して該層の剪断強度を増加させる方法であって、
i)少なくとも1種のイソシアネート−反応性ポリマーおよび固体状の表面−不活性化ポリイソシアネートを含有する水性分散液または溶液を供給し、
ii)該水性分散液または溶液をサブストレート上に塗布し、次いで、
iii)塗布層を好ましくは+20℃〜+95℃(該層中での測定値)、特に+50℃〜+95℃の乾燥温度(a)で乾燥させて水分を除去することによって感圧接着剤層を形成させる工程を含む該方法において、
iv)感圧接着剤層の熱処理(b)を、乾燥温度(a)よりも高温であって、好ましくは少なくとも+40℃高い温度へ該層を連続的、段階的または直接的に導くことによっておこない、これによって得られる接着ボンドの剪断強度を、該熱処理(b)の結果として、該熱処理(b)に付さない感圧接着剤層の剪断強度に比べて少なくとも10%増加させる工程を含むこと、および
工程iii)において形成される感圧接着剤層が、特に少なくとも2N/インチのループタックを示すようにイソシアネート−反応性ポリマーと固体状の表面−不活性化ポリイソシアネートを選択することを特徴とする該方法。
【請求項2】
少なくとも1種のイソシアネート−反応性ポリマーと少なくとも1種の表面−不活性化ポリイソシアネートを含有する水性分散液から調製され、特に少なくとも2N/インチのループタックを有する感圧接着剤層の剪断強度を増加させる方法において、
該感圧接着剤層を60℃〜200℃(好ましくは、90℃〜180℃)の温度に暴露させることによって、得られる接着ボンドの剪断強度を、熱処理(b)に付す前の感圧接着剤層の剪断強度に比べて少なくとも10%増加させることを特徴とする該方法。
【請求項3】
熱処理(b)を接触熱、対流熱、輻射熱もしくは電磁放射線によって直接的におこなうか、または予熱されたサブストレートからの熱伝達によって間接的におこなう請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
水性分散液または溶液が、−5℃またはそれよりも低いガラス転移温度(Tg)を有するイソシアネート−反応性ポリマーを含有する請求項1から3いずれかに記載の方法。
【請求項5】
水性分散液または溶液が、+5℃またはそれよりも低い最低造膜温度(MFT)を有する請求項1から4いずれかに記載の方法。
【請求項6】
イソシアネート−反応性ポリマーが、+10℃で10Hzの条件下での測定値が107Paまたはそれよりも低い貯蔵弾性率(G’)を有する請求項1から5いずれかに記載の方法。
【請求項7】
固体状の表面−不活性化ポリイソシアネートが10μmまたはそれよりも小さい平均粒径(重量平均)を有する請求項1から6いずれかに記載の方法。
【請求項8】
イソシアネート−反応性ポリマーが、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、エチレン、ブタジエンもしくはα−クロロブタジエンのコポリマー、ポリエステルもしくはポリエーテルに基づくポリウレタンおよびポリエステルもしくはポリエーテルに基づくポリ尿素からなる群から選択される請求項1から7いずれかに記載の方法。
【請求項9】
水性分散液または溶液中のポリイソシアネートのイソシアネート基とポリマーのイソシアネート−反応性基の比が0.1〜1.5である請求項1から8いずれかに記載の方法。
【請求項10】
請求項1から9いずれかに記載の方法によって製造される接着ボンド。
【請求項11】
架橋密度(Mc)が少なくとも3000g/モルである、請求項1から9いずれかに記載の方法によって製造される接着ボンド。
【請求項12】
感圧接着剤層の表面粘着性が、熱処理(b)の結果として50%を越えない割合で低減される、請求項1から9いずれかに記載の方法によって製造される接着ボンド。
【請求項13】
少なくとも1種のイソシアネート−反応性ポリマーと固体状の表面−不活性化ポリイソシアネートを含有する水性分散液または溶液の使用であって、少なくとも2N/インチのループタックを有する感圧接着剤層の製造における該使用。

【公開番号】特開2012−229429(P2012−229429A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−150990(P2012−150990)
【出願日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【分割の表示】特願2002−510571(P2002−510571)の分割
【原出願日】平成13年5月21日(2001.5.21)
【出願人】(591063187)バイエル アクチェンゲゼルシャフト (67)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−51368 Leverkusen, Germany
【Fターム(参考)】