説明

高粘度感熱インクによる印刷方法

インクジェットプリンタにおいて有用な高粘度水性インクジェットインクに関する。本発明のインクは、印刷プロセス中には熱活性化せず、画像の形態で基材上に印刷され、その画像は熱を加え2つの基材を密接に接触させることによって、それに続く基材又は最終基材上に転写することができる、熱活性化固体着色剤を含む。本発明のインクは、着色剤の活性化に好適な温度の熱を加えることによって、さらに転写されることなく基材上で熱活性化させることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願人は、2009年7月10日に出願した米国仮出願第61/224,720号の利益を主張する。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、熱活性化着色剤のインクジェット印刷方法、及び熱活性化着色剤を含むインクに関する。
【背景技術】
【0003】
インクジェットデジタル印刷は、多くの用途で広く使用されている。オフセット印刷、スクリーン印刷、リソグラフ印刷などの従来のアナログ技術と比較して洗練された画像品質の、デジタルインクジェット印刷技術によって、はるかに簡便で、効率的で、無公害の実績が得られる。
【0004】
しかしながら、紙以外の材料上への水性デジタル印刷は、デジタルインクジェット印刷方法のある種の欠点のため、色濃度及び速度が不足するために他の方法よりも劣っている場合がある。これらの中でも、特に小さい液滴サイズを有する低粘度低着色剤含有水性インクは、同等の最終画像出力を得るために、はるかに多くのインク材料が必要となる。このことは、インクジェットインク中に使用される着色剤が可溶性染料ではなく、顔料又はその他の不溶性着色剤である場合に、より大きな問題となる。これらのインクジェットインクを使用して、カラー画像の高い色の飽和度及びいわゆる過飽和を実現することは困難となり得る。
【0005】
水性インクを形成する手段の1つは、高分子量天然合成ポリマー、より高粘度の水溶性又は混和性のグリコール、高級アルコールである粘度調整剤を、より高濃度の着色剤とともに、加えることである。このような単純な方法ではいくつかの問題が生じる。高分子量ポリマーを使用することによって、インクの印刷に使用されるインクジェットプリンタにおける、ニュートン流体挙動などの物理的性質の要求から逸脱した水性系が生じ得る。従って、インクの吐出機構への対応が不適当となる。より高粘度のインク用に設計されたより新しいプリントヘッド技術を使用した場合でさえも、着色剤、特に不溶性型着色剤の量を増加させて使用される高分子量ポリマーでは、プリントヘッドノズルの目詰まりが生じ得るが、その理由は、このようなプリンタは、印刷時に固体である着色剤の使用のために特に設計されたわけではないからである。
【0006】
デジタルインクジェット印刷において、熱活性化着色剤が使用されている。その画像品質は、効果的及び効率的に熱活性化着色剤を基材に転写又は定着させる方法に依存する。Hale et al.の米国特許第5,642,141号及びXu et al.の米国特許第5,488,907号には、微粉砕熱活性化染料固体を使用したインクジェット印刷方法が教示されている。これらの方法では、周囲温度において一般に約2cP〜4cPの粘度を有するインクが使用される。これらの特許には、熱活性化染料が使用され比較的高い粘度を有する高転写効率インクの形成方法が具体的に教示されていない。
【0007】
高粘度インクジェットインクは、高濃度の着色剤が存在する場合に熱活性化インクに関してさらに問題が生じ得る。インクの物理的性質を制御又は調節する物質は、高沸点、活性化温度における熱活性化染料に対する親和性、又は化合物/物質の長いポリマー鎖構造による染料粒子の取り込み/封入のために、着色剤の熱活性化効率を妨害し得る。これらの問題は、インク中に使用される着色剤の粒子サイズが非常に小さい場合により顕著になり得る。例えば、高濃度のグリセリンは、通常の熱活性化温度及び時間において、小さな染料粒子の熱活性化効率を変化させることができる。さらに、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの増粘剤は非ニュートン系を生じさせながら、熱活性化染料の活性化又は昇華をも妨害することができる。
【0008】
ドロップオンデマンド(DOD)圧電プリントヘッドなどのインクジェットプリンタのプリントヘッドは、種々のサイズのノズル及びオリフィスを有する。これらのノズル及びオリフィスによって、液滴サイズ、印刷速度、及び吐出可能なインク粘度が決定され、不溶性着色剤又はポリマー微粒子に対する耐性も決定される。より高粘度の熱活性化インクを配合する場合、ノズル又はオリフィスのサイズに基づいた適切な範囲の染料粒子サイズが重要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
転写印刷又は直接印刷などのデジタル印刷用の固体熱活性化染料を含み、プリントヘッドを目詰まりさせることがなく、高い熱活性化効率が得られ、環境を破壊せず、周囲温度において5.0センチポアズ以上の粘度を有する液体インクを必要とするプリンタである高粘度インクプリンタに適している、より高粘度のインクが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ドロップオンデマンド圧電プリンタなどのインクジェットプリンタを使用して熱活性化可能な画像を印刷するのに有用な高粘度インクジェットインクに関する。本発明のインクは、熱活性化固体着色剤を含み、この熱活性化固体着色剤は、インクジェット印刷プロセス中には活性化されず、基材上に画像の形態で印刷され、この画像は、2つの基材の間で熱を加え密接に接触させることによって活性化させて次の基材又は最終基材に転写することができる。本発明のインクは、着色剤の活性化に適した温度で熱を加えることによってさらに転写することなく、基材上で熱活性化させることもできる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、含水率が全インク配合物の30重量%以上であって、5cP以上の好ましい粘度を有し、6cP〜100cPの粘度を有することができる液体インクジェットインクに関する。好ましい粘度範囲は7cP〜30cPである。固体粒子又は微粒子の形態で印刷される熱活性化着色剤が、インク中に存在する。熱活性化によって適切な色濃度及び画像品質が得られるように、特定の量の前記着色剤が供給される。前記着色剤は、全インク配合物の1重量%〜15重量%の範囲が好ましい。
【0012】
一実施形態では、本発明のインクは、ジオール、トリオール、グリコール類、ポリオール、高級アルコール、アミン類、ポリアミン、アミノオキシドなどの実質的な量の粘度調整溶媒/共溶媒を、単独で含有するか、或いは限定するものではないが、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、カプロラクタム、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、尿素、ソルビトール、2−ピロリジノン、N−メチルピロリジノン、ポリビニルピロリジノン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、γ−ブチロラクトン(GBL)、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ポリエチレンポリアミンなどを含む混合物中に含有する。これらは、高粘度水溶性又は水混和性の溶媒/共溶媒であり、これらは、インク系の親水性を実質的に変化させないが、インクの粘度を増加させる。これらの材料には、熱活性化着色剤を可溶化する傾向はほとんど又は全くない。さらに、これらの溶媒、共溶媒、又は粘度調整剤は、水性系のニュートン流体挙動(非圧縮性)を実質的に変化させない。この挙動は以下の式:
【数1】

で表すことができ、応力テンソル
【数2】

(σと記載される場合もある)
【数3】

と共動し、
式中、
τijは、j番目の方向における流体要素のi番目の面上の剪断応力であり、
は、i番目の方向での速度であり、
は、j番目の方向の座標である。
【0013】
粘度調整に使用可能な別の材料は、アビエトイルダイズポリペプチド、ウンデシレノイル(undecilenoyl)ダイズポリペプチドなどのポリペプチド、アルコール/グリコール可溶性プロラミン、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪アミン、アクリルアミド、2−エチル−オキサゾリンのホモポリマー、コポリマー、及び/又はターポリマーである。
【0014】
プリンタ及び/又はプリントヘッドの特定の粘度要求に依存して、粘度調整溶媒/共溶媒は、高粘度及び吐出性の両方を維持するために、インクの全配合物重量の熱活性化固体着色剤の少なくとも3倍、及び最大20倍の重量を有することができる。粘度調整溶媒/共溶媒の総量は、全配合物の15重量%〜60重量%の間となり得る。
【0015】
着色剤の安定化のため、並びに表面張力、pH値、導電性、及び密度などのインクの物理的性質の微調整のために、他の成分を使用することができる。さらに、特定の用途において画像品質及び性質を向上させるために、非熱活性化染料及び他の着色剤を、本発明の熱活性化着色剤と併用することができる。自己分散性着色剤、及び/又はあらかじめ安定化させた着色剤を使用することもできる。
【0016】
所望の粘度を有する水性インクジェットインクは、インク密度、微粒子のブラウン運動、及び電気伝導性などの物理的性質が変化するために、異なる安定化要求を有することができる。これらの変化は、微粒子サイズ分布形状、特に粒子サイズ分布要求の上限に影響を与える。粒子サイズ分布が正規分布モデルから実質的に逸脱しないのであれば以下の経験式を粒子サイズ分布の上限の選択に役立てることができる:
【数4】

(式中、
Φは、ノズル/オリフィス直径などのプリントヘッドの内側の最も狭いインク通路(単位ミクロン)であり、
Dは、全粒子サイズ分布の95%として表される粒子サイズ(単位ミクロン)であり、
fは、全配合物重量に対する着色剤の重量分率(<1)である)。
例えば、35ミクロンのノズル/オリフィス直径を有するプリントヘッドは、着色剤が全重量の5%である場合に、95%分布において、0.62ミクロン以下の直径の粒子サイズを示す。この式は、プリントヘッドの内側の狭い通路を目詰まりさせないインクの製造に役立つ。
【0017】
使用に好適な熱活性化着色剤としては、印刷された基材又は転写基材に熱を加えることによって活性化又は昇華が起こる種々の分散染料又は昇華染料を挙げることができる。一般に、熱活性化温度は450°Fを超えず、最も好ましくは410°Fを超えない。種々の比率における着色剤の例としては、限定するものではないが、C.I.ディスパースオレンジ(Disperse Orange)13、29、31:1、33、49、54、55、66、73、119、及び163;C.I.ディスパースレッド(Disperse Red)4、11、54、60 72、73、86、88、91、92、93、111、126、127、134、135、143、145、152、153、154、159、164、167:1、177、181、204、206、207、221、258、278、283、288、311、323、343、348、及び356;C.I.ディスパースバイオレット(Disperse Violet)33;C.I.ディスパースブルー(Disperse Blue)4、13、56、73、113、128、148、154、158、165、165:1、165:2、183、197、201、214、224、225、257、266、267、287、358、359、360、379、ディスパースブラウン(Disperse Brown)26、27;並びにディスパースイエロー(Disperse Yellow)5、42、54、64、79、82、83、93、99、100、119、122、124、126、160、184:1、186、198、199、204、224、及び237が挙げられる。特定の用途に依存して、他の有機顔料及び無機顔料、並びに可溶性染料及び不溶性染料、例えば直接染料、酸性染料、反応染料、バット染料、カチオン染料、塩基性染料、ルコ(luco)染料、サーモクロマティック着色剤及びフォトクロマティック着色剤を使用することもできる。
【0018】
着色剤は、熱活性化又は昇華のために微粒子として残存する。このことは、グリコール及び他の増粘剤がほとんど又は全く存在しないより低粘度の用途においては、昇華染料などの水不溶性着色剤に関して顕著な問題とならない。典型的には50°Fを超える水の沸点とインク熱活性化温度との間の差は、インク固体の活性化又は昇華が水性成分の蒸発の後に起こるため、活性化又は昇華が、インクのこれらの成分によって実質的に妨害されないことを示している。
【0019】
高沸点のグリコール、ポリオール、及び他の粘度調整成分が比較的高濃度であると、高沸点系が形成されて、着色剤の活性化又は昇華が非常に困難となり得る。この沸点は、染料熱活性化温度付近、又は高くても熱活性化温度の20°F以内などとすることができる。水素結合、取り込み、又は高沸点共沸系の形成のために、より小さな直径の粒子とこれらの成分と一時的又はさらには永久的な結合が形成され、活性化しないことがある。これらの成分の非極性部分の溶解性は、これらの溶媒又は物質の沸点付近の温度において、着色剤、特に着色剤微粒子の外側部分の妨害に寄与することができる。インクの「バルク」成分と接触しない着色剤粒子の内側部分のみが活性化又は昇華することができる。
【0020】
本発明の一実施形態では、十分な着色剤分子が首尾よく活性化又は昇華するように、熱活性化着色剤の微粒子サイズが限定される。以下のモデルは染料の粒子サイズを表している。
【数5】

(式中、
dは、熱活性化効率Kを保証する直径における最小粒子サイズ(単位ミクロン)であり、
Kは熱活性化効率であり(K<1)
Tsは、最長寸法における熱活性化着色剤の分子サイズ(単位nm、一般にTs=1.25)であり、
aは、溶解性妨害影響力パラメーターであり、高粘度水性インクの場合、a≧1である。
20重量%を超える高粘度溶媒を有する比較的高粘度のインクの場合、a=3であり、これは、着色剤微粒子の約3層の分子が妨害できることを意味する。従って、粒子サイズと熱活性化効率との間の関係は、以下のように定義できる。
【数6】

(式中、
dは、熱活性化効率Kを保証する直径における最小粒子サイズ(単位ミクロン)であり、
Kは熱活性化効率である(K<1))
【0021】
本発明の一実施形態は、着色剤微粒子に関して65%を超える熱活性化効率(K)を有する。50nm未満の直径の実質的にすべての着色剤粒子が、インクから排除される。それにより、粘度調整溶媒/共溶媒がこれらの微粒子に対して高濃度であることによって生じる低い転写効率は実質的に解消される。
【0022】
本発明は、連続インクジェット、ドロップオンデマンドサーマルインクジェット又はバブルインクジェット、ドロップオンデマンド圧電式、超音波、又は機械的なインクジェットプリントヘッド送達システム用のインクジェットインクに使用することができる。インクの物理的性質は、特定のプリントヘッド要求に適するように調節することができる。本発明によるインクの印刷に好ましいプリンタの1つは、RICOH GELSPRINTERインクジェットプリンタであり、これは約7の粘度を有するOEMインクを印刷するように設計されている。このプリンタは、高粘度インク用プリンタとして当産業において知られている。5.0以上の粘度を有するインク用に設計されたインクジェットプリンタが好ましい。
【0023】
熱活性化は、公知の染料の熱活性化方法による。例えば、ヒートプレスを使用して、Haleの米国特許第5,488,907号の教示による昇華染料を含むインクを活性化及び/又は転写することができる。
【実施例】
【0024】
以下の実施例は、高粘度熱活性化インクの一般的な組成を示している。
【0025】
[実施例1]
ノズルサイズ35ミクロンのRicoh GelSprinterインクジェットプリンタに使用される粘度が約7.5cPのインク:
成分
分散青色染料(あらかじめ安定化) 3.5重量%
グリセリン 40重量%
ポリ(2−エチル−オキサゾリン) 2重量%
非イオン性界面活性剤 3.5重量%
Proxel GXL 0.1重量%
他の物質 2.0重量%
脱イオン水 残分
【0026】
このインク実施例のインクは、粒子上限(95%)が0.3ミクロンであり、粒子下限が0.05ミクロンの条件で製造される。400°F及び35秒の熱活性化時間を使用して、ポリエステル布上インクを印刷した画像の転写印刷によって、X−Rite濃度計によって測定して光学濃度(シアン)が1.25以上の画像が得られる。
【0027】
[実施例2]
ノズルサイズ45ミクロンのSpectra Skywalkerインクジェットプリンタとともに使用される粘度が約15cPのインク:
成分
分散染料混合物(あらかじめ安定化) 5.6重量%
CAB−O−JET(登録商標)水性黒色顔料分散液 1.5重量%
ジエチレングリコール 20重量%
e−カプロラクタム 15重量%
非イオン性界面活性剤 3.5重量%
Proxel GXL 0.1重量%
他の物質 2.0重量%
脱イオン水 残分
【0028】
このインクは、粒子上限(95%)が0.6ミクロンであり、粒子下限が0.05ミクロンである。ポリエステル/綿(50/50)上に直接印刷し、染料を410°Fで30秒間熱活性化させると、X−Rite濃度計によって測定して光学濃度が1.30以上の画像が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法であって、
液体インクを使用するインクジェットプリンタへの使用に適した液体インクを調製するステップであって、前記液体インクが、水、熱活性化固体着色剤、及び前記液体インクの15重量%以上の粘度調整剤を含み、前記液体インクが6.0センチポアズ以上の粘度を有し、前記熱活性化固体着色剤は、前記粘度調整剤に対する溶解性が低く、前記熱活性化固体着色剤の粒子の95%以上が0.05ミクロン以上の直径を有するステップと、
液体インクを印刷するインクジェットプリンタに前記液体インクを供給するステップと、
前記インクジェットプリンタによって所望の画像で前記液体インクを基材上に印刷して画像を形成するステップであって、前記熱活性化固体着色剤の前記粒子が、印刷の時点で固体であるステップと、
前記熱活性化固体着色剤を熱活性化させるステップであって、熱活性化後、X−Rite濃度計によって測定した前記画像の光学濃度が1.25以上となるステップとを含む、方法。
【請求項2】
熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法であって、
液体インクを使用するインクジェットプリンタへの使用に適した液体インクを調製するステップであって、前記液体インクが、水、熱活性化固体着色剤、及び前記液体インクの15重量%以上の粘度調整剤を含み、前記液体インクが6.0センチポアズ以上の粘度を有し、前記熱活性化固体着色剤は、前記粘度調整剤に対する溶解性が低く、前記熱活性化固体着色剤の粒子の粒子サイズ分布の上限が、前記液体インクの印刷に使用されるインクジェットプリンタのプリンタヘッドの最小オリフィスと、前記ヘッド活性化固体着色剤の全重量の前記液体インクの全重量に対する比との両方の関数となるステップと、
液体インクを印刷するインクジェットプリンタに前記液体インクを供給するステップと、
前記インクジェットプリンタによって所望の画像で前記液体インクを基材上に印刷して画像を形成するステップであって、前記熱活性化固体着色剤の前記粒子が、印刷の時点で固体であるステップと、
前記熱活性化固体着色剤を熱活性化させるステップであって、熱活性化後、X−Rite濃度計によって測定した前記画像の光学濃度が1.25以上となるステップとを含む、方法。
【請求項3】
前記プリンタによって、5.0センチポアズ以上の粘度を有する液体インクが印刷される、請求項1又は2に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。
【請求項4】
前記粘度調整剤によって、前記液体インクの粘度が少なくとも6.0センチポアズまで増加し、ある体積の熱活性化インク中に存在する前記粘度調整剤の重量が、前記体積の熱活性化インク中に存在する前記熱活性化着色剤の重量の少なくとも3倍である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。
【請求項5】
前記粘度調整剤がグリコールであり、前記グリコールによって、前記液体インクの粘度が少なくとも6.0センチポアズまで増加し、ある体積の熱活性化インク中に存在する前記グリコールの重量が、前記体積の熱活性化インク中に存在する前記熱活性化着色剤の重量の少なくとも3倍である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。
【請求項6】
前記粘度調整剤によって、前記液体インクの粘度が少なくとも6.0センチポアズまで増加し、ある体積の熱活性化インク中に存在する前記粘度調整剤の重量が、前記体積の熱活性化インクの全重量の15〜60%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。
【請求項7】
前記着色剤の熱活性化温度が、実質的に前記粘度調整剤の沸点以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。
【請求項8】
前記着色剤熱活性化温度が、前記粘度調整剤の沸点よりも20°Fを超えて高くない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。
【請求項9】
50nm未満の直径を有する前記着色剤の実質的にすべての粒子が前記インクから排除される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱活性化固体着色剤を使用するインクジェットプリンタによりデザインを印刷する方法。

【公表番号】特表2012−532774(P2012−532774A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519758(P2012−519758)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041511
【国際公開番号】WO2011/006057
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(504329001)ソーグラス・テクノロジーズ,インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】