説明

高輝度放電灯を主光源とする照明装置、主光源の交換時期報知方法

【課題】高輝度放電灯を主光源とする照明装置において、短時間で点灯消灯を繰り返すと実際の点灯時間以上に残存寿命が短縮する放電灯の既知の物理的特性を踏まえた残存寿命の検知及びユーザへの報知手段を提供する。
【解決手段】
主光源の点灯状態を監視する点灯状態監視手段と、主光源の点灯1回当り連続点灯時間を記録する点灯時間記録手段と、該記録された点灯1回当り連続点灯時間に対応する公称寿命相対消耗時間を特定して連続点灯時間を補正する点灯時間補正手段と、該補正済み連続点灯時間を積算して主光源の残存寿命を算出する残存寿命計算手段と、主光源の残存寿命を視覚又は超過にて認識可能に報知する残存寿命報知手段とを備える。前記点灯時間補正手段は、主光源とする放電灯に対応した公称寿命相対消耗時間のデータテーブルをデータ入れ換え可能なデータ記憶手段上に保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高輝度放電等を主光源とする照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電灯は、HIDランプ(High Intensity Discharge lamp)とも呼ばれ、金属原子高圧蒸気中のアーク放電により発光する光源であり、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ等が知られている。電極間の放電を利用するためフィラメントがなく、白熱電球と比べて長寿命・高効率であり、また、太陽光と色温度が近いために演色性が高いことから主に演出用照明の光源として利用されてきた。近年では車両の前照灯にも使用されるようになってきているほか、図1に示す照明装置の如く、夜間工事等の現場作業用照明としても用いられている。
【0003】
高輝度放電灯の構造は、硬質ガラス製の外管の中に、石英ガラスあるいは透過性セラミック等でできた発光管を、給電部材と支持部材を兼ねた金属部材により固定している。発光管の内部には金属原子蒸気が封入されており、発光管の両端に装着された電極に高電圧をかけることにより、両極間で発生する放電作用によって前記金属原子が発光する。
【0004】
高輝度放電灯には、発光管内に封入する金属原子の種類により様々な種類があり、水銀とアルゴンガスを用いた水銀灯、水銀のほかにナトリウムやヨウ化スカンジウムなどの金属ハロゲン化物(メタルハライド)を用いたメタルハライドランプ、ナトリウムを用い発光管に高温ナトリウム蒸気に耐える透光性アルミナセラミックスを使用した高圧ナトリウムランプ等が知られている。なお、高圧ナトリウムランプは、一般的に外管内は真空状態とされている。また、高輝度放電灯は、その発光特性が電極の電圧により大きく変動するため、一般的に電源と高輝度放電灯との間の給電路上に電圧制御用の専用の安定器を必要とする。
【0005】
高輝度放電灯はフィラメントを用いないという構造上、白熱電灯等の光源に比べて一般的に長寿命であるが、それでも長期間の使用のうちには電極の損耗や発光管の劣化、金属蒸気の漏れ等を生じ、発光性能の低下や点灯不能をきたして寿命を迎えることになる。たとえば、夜間工事用照明として高輝度放電灯を光源とする照明装置を用いている場合、夜間作業中に光源が寿命により必要な照度を維持できなくなったり不点灯となれば、交換用の光源が手配できるまでの間、ユーザは不便を強いられ危険性も高まるし、また、夜間の光源交換作業にも困難を伴う。
【0006】
なお、高輝度放電灯を主光源とする照明装置の物理的寿命は、光源たる放電灯のほかにも、安定器を含む給電及び電流・電圧制御用の機器や配線からなる点灯装置、及び照明装置本体を構成する各種金属製・樹脂製・ゴム製の部品のそれぞれの寿命により決定される。機器や配線については、整流器やスイッチ等の素子、電圧平滑用の電解コンデンサ、配線ケーブル等の物理的・電気特性的な劣化が、各種金属製・樹脂製・ゴム製部品についても、疲労や酸化等の経年劣化や破損等が問題となるが、照明装置全体においては一般的には放電灯の寿命が最も短いため、ユーザによる実際の照明装置の使用においては放電灯の寿命が最大の問題となる。
【0007】
従来、高輝度放電灯が寿命を迎えたことを判断するには、実際に放電灯が適正に点灯しなくなったことを以て寿命と判断するか、又は、ユーザが経験的に判断するしかなかったため、判断が遅れて光源が不調・不点灯となった場合は前記のような不便・危険性を生じるし、判断が早すぎた場合は、寿命を残した光源を廃棄するという不経済も生じていた。
【0008】
そのため、高輝度放電灯の寿命の到来を適切に判断してユーザに報知するための各種の技術が検討されており、たとえば特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載されているような寿命到来を判断する照明装置が知られている。
【特許文献1】特開2001−185374号公報
【特許文献2】特開2004−259534号公報
【特許文献3】特開2006−236636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の技術では、累積カウンタにより計時された点灯時間が照明装置の寿命に到達したときに表示装置を点灯させて寿命を報知するが、放電灯自体の寿命については報知できない。
【0010】
また、特許文献2に記載の技術では、放電灯及び照明装置の寿命を別々に報知する旨が示されているが、それぞれが寿命を迎えたときに初めて報知動作を行うものであり、報知動作がなされてから交換部品を用意することとなり、照明を適正に得られない時間が生じるという不便を解消するものとなっていない。
【0011】
一方、特許文献3に記載の技術では、前記2つの技術の課題を解決するべく、放電灯、点灯装置、照明器具本体毎に、それぞれが寿命時期に近づいた程度を報知することにより、実際に照明器具が寿命を迎える前に交換部品手配の必要性を促し、照明を適正に得られないことによる不便等を防止する効果を奏するものである。なお、少なくとも高輝度放電灯については、メーカーが製品毎に適正な使用状態を前提とする製品寿命(公称寿命)を公開しており、前記いずれの技術も寿命時期の判断基準としてかかる公称寿命を用いることを前提としている。
【0012】
しかし、これらの先行技術はいずれも、高輝度放電灯の寿命検知の方法において、高輝度放電灯の構造原理上の特性、特にユーザにおける実際の照明装置の使用パターン(点灯消灯回数、点灯1回当りの連続点灯時間)により放電灯の劣化の度合い、すなわち残存寿命が変動するという現象を考慮しておらず、必ずしも適正な残存寿命の検知ができないという問題を有している。
【0013】
高輝度放電灯は、適正な使用条件で最適の性能を発揮するように設計されており、給電される電圧が高過ぎても低過ぎても短寿命になる。給電電圧が高過ぎる場合は、過負荷点灯となり電極の損耗や発光管の劣化が促進される。反対に給電電圧が低過ぎると、始動、立消性能などが最適設計から外れるため電極の損耗が促進され、また、使用中の始動電圧が上昇するため、低い電圧で点灯できなくなり、結果的に短寿命となるという特性を有している。
【0014】
また、高輝度放電灯は始動時に最も負担がかかり、点灯・消灯の頻度が高いほどその寿命が短くなる。こうした点灯・消灯の頻度と放電灯の寿命との間には一定の相関関係があり、一般的には、点灯1回当りの連続点灯時間が10時間以上であれば放電灯の寿命は実際の連続点灯時間だけ消耗するが、10時間未満である場合は、実際の連続点灯時間以上に放電灯の寿命の消耗は大きくなる。たとえば、点滅頻度が2倍になり、点灯1回当りの連続点灯時間が半分になると、放電灯の寿命は放電灯のメーカーが公表している公称寿命の75%に短縮することが知られている。
【0015】
この関係を、点灯1回当り連続点灯時間が10時間の場合を基準値とし、それを下回った場合の基準値に対応する寿命の消耗時間(以下、「公称寿命相対消耗時間」と記す。)を示したものが図2である。これによると、点灯1回当りの連続点灯時間が10時間の場合は公称寿命相対消耗時間も10時間で公称寿命通りとなるが、点灯1回当りの連続点灯時間が5時間の場合には実際の寿命の消耗時間は約6.7時間となり、公称寿命に対して約75%に短縮することになる。
【0016】
すなわち、毎回必ず10時間以上連続点灯するという使用方法に限定する限りにおいては、放電灯の実際の寿命は概ね公称寿命通りとして残存寿命を計算できるが、実際の照明装置の使用においては、連続10時間以上点灯する場合もあれば、それ未満の短い時間で頻繁に点灯・消灯を行う場合もある。従って、そのような現実的な照明装置の使用方法を前提とすれば、何らかの手段で放電灯の点灯・消灯を検知して連続点灯時間を記録し、単純にそれを積算して放電灯の公称寿命に対する残存寿命を算出し報知する方法を用いる限り、前記の特許文献記載のいずれの技術を以てしても、放電灯の正確な残存寿命を検知して報知することは困難である。特に、照明装置を構成する諸々の部品のうち、通常は放電灯が最も損耗が激しく寿命が短いのであるから、放電灯の残存寿命を正確に報知することができない点において、これらの技術は根本的な課題を有しているといえる。
【0017】
また、主光源たる放電灯が寿命を迎え、あるいは他の何らかの原因で放電灯が不点灯状態又は適切に点灯しない状態となった場合、事前にユーザが交換用放電灯を用意していたとしても、夜間に十分な照明がない状態で放電灯を交換する作業は効率性・安全性の面で問題がある。この場合、ユーザは一旦照明装置の電源を切って安全を確保した上で、別途の照明装置を用意して放電灯の交換作業を行う必要があった。また、高輝度放電灯はその構造的特性から、寿命を残していても電圧変動等の原因で「立消え」と呼ばれる一時的な点灯不能状態を起こしたり、消灯直後の高温時に発光管内の金属蒸気圧が高い状態となっていることにより放電可能な状態となるまでの一定の時間(再始動時間)を要する場合があり、かかる無照明状態の時間の現場の安全確保も課題である。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記の問題・課題を鑑みてなされたものであり、高輝度放電灯を主光源とする照明装置に関し、主光源の残存寿命を正確に検知してユーザにその交換時期を適切に報知することができる照明装置、あるいは主光源の交換時期報知方法を提供し、また、寿命その他の原因で主光源が不点灯または不適切な点灯状態となった場合に、安全かつ効率的な主光源の交換作業を行うための補助光源を点灯する照明装置を提供することを目的とする。
【0019】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、主光源の点灯状態を監視する点灯状態監視手段と、主光源の点灯1回当り連続点灯時間を記録する点灯時間記録手段と、該記録された点灯1回当り連続点灯時間に対応する公称寿命相対消耗時間を特定して補正済み連続点灯時間へと補正する点灯時間補正手段と、該補正済み連続点灯時間の累積値を積算して主光源の残存寿命を算出する残存寿命計算手段と、該主光源の残存寿命を視覚又は聴覚にて認識可能に報知する残存寿命報知手段とを備えるものである。
【0020】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記点灯時間補正手段に、主光源として用いる高輝度放電灯の型式から特定される公称寿命相対消耗時間の既定データを記憶するデータ入れ換え可能なデータ記憶手段を設けたものである。
【0021】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記点灯時間記録手段が主光源の点灯状態を検知するための点灯状態検知手段を設けたものである。
【0022】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3に記載の発明において、補助光源と、前記点灯状態監視手段が主光源の点灯異常を検出した場合に、該補助光源を点灯させる補助光源制御手段を設けたものである。
【0023】
請求項5の発明は、高輝度放電灯を主光源とする照明装置における主光源の交換時期を検知して報知する方法であって、点灯状態監視手段により主光源の点灯状態を検出し、点灯時間記録手段により主光源の点灯1回当り連続点灯時間を記録し、点灯時間補正手段により該記録された点灯1回当り連続点灯時間に対応する公称寿命相対消耗時間を特定して補正済み連続点灯時間へと補正し、残存寿命計算手段により該補正済み連続点灯時間の累積値を積算して主光源の残存寿命を算出し、残存寿命報知手段により該主光源の残存寿命を視覚又は聴覚にて認識可能に報知するものである。
【0024】
図3は、請求項1に係る発明における主光源36の残存寿命の検知及び報知の手順を示すフロー図である。請求項1の発明は、高輝度放電灯(以下、単に「放電灯」と記す。)を主光源とする照明装置において、点灯状態監視手段が主光源の点灯及び消灯を検知して点灯時間記録手段に電気信号を発し、点灯時間記録手段は受領した電気信号に基づき主光源の点灯開始から消灯までの点灯1回当り連続点灯時間を記録し、さらに前記点灯時間補正手段へと記録値を電気信号にて発する。この電気信号を受領した点灯時間補正手段は、点灯1回当り連続点灯時間に対応する主光源の公称寿命相対消耗時間を特定し、補正済み点灯1回当り連続点灯時間へと補正した上で、残存寿命計算手段へと電気信号を発する。
【0025】
この際、点灯時間補正手段における公称寿命相対消耗時間の特定は、前記点灯時間記録手段が記録した点灯1回当りの連続点灯時間の値により、主光源である放電灯の型式から特定される公称寿命相対消耗時間の規定データのデータテーブルを参照することにより行う。ここで、点灯1回当りの連続点灯時間が当該型式の放電灯の基準値(たとえば10時間)を超えていた場合は、読み取った時間をそのまま補正済み連続点灯時間とし、基準値に満たなかった場合は、読み取った時間を前記データテーブルの対応する公称寿命相対消耗時間を補正済み連続点灯時間とする
【0026】
点灯時間補正手段からの電気信号を受領する残存寿命計算手段は、放電灯の消灯の都度前記補正済み連続点灯時間の累積値を積算してその積算値を点灯時間記録手段に送ってその記憶媒体に記憶させるとともに、記憶させた最新の補正済み点灯1回当り連続点灯時間の積算値を参照し、放電灯の公称寿命と該積算値の差分を該放電等の残存寿命として算出する。さらに残存寿命計算手段は、かかる残存寿命をあらかじめ設定した段階的水準値と比較し、各段階に対応した所定の電気信号を残存寿命報知手段へと発する。ここで、あらかじめ設定した段階的水準値としては、たとえば、残存寿命が十分に残っている場合、残存寿命が相当に減っている場合、残存寿命が僅少の場合、といった三段階とすることが考えられるが、これに限らず実際の照明装置の使用状況を勘案して、それぞれの段階の閾値とする残存寿命時間をあらかじめ設定することが可能である。
【0027】
次に、残存寿命報知手段は、前記残存寿命計算手段からの所定の電気信号を受けて、各段階に対応した異なる報知動作を行い、ユーザに対して放電灯の残存寿命を程度を報知する。報知手段としては、たとえば前記の三段階の残存寿命水準値に対応して青・黄・赤の三色のLEDインジケータを順次切り替えて点灯させる視覚的な報知手段、放電灯の交換時期をブザーを鳴動させて知らせる聴覚的な報知手段、あるいはそれらの組み合わせでもよいが、それらに限定されることなく、デジタル表示又はアナログ表示の計器等により、残存寿命の水準を定量的に表示するものであってもよい。
【0028】
請求項2の発明は、前記点灯時間補正手段が、放電灯の型式から特定される公称寿命相対消耗時間の既定データのデータテーブルを記憶するデータ入れ換え可能なデータ記憶手段を有しており、放電灯を異なる型式のものに交換する場合には、該規定データを新しい形式の放電灯の公称寿命相対消耗時間の規定データに入れ替えることにより、点灯時間補正手段に交換後の放電灯の型式に対応した規定データを提供することができる。
【0029】
高輝度放電灯の公称寿命及び公称寿命相対消耗時間の既定データは通常、放電灯メーカが公開しており、新たな既定データを以て前記データ記憶手段に記憶されている既定データを書き換えるか、あるいは前記データ記憶手段の記憶媒体自体を交換することにより、既定データを入れ換えることができる。従って、前記データ記憶手段としては、たとえば前記点灯時間補正手段に不揮発性メモリを固定式に内蔵して、既定データを入れ換える際にはパソコン等の外部入力手段を通じてデータ入れ換え作業を行ってもよいし、フラッシュメモリカード等の交換式の不揮発性メモリのスロットのみを設けて、メモリカード自体を挿し換える方法を取ってもよい。また、いずれの場合においても、不揮発性メモリ上に複数の一般的な放電灯の規定データを保持させ、前記点灯時間補正手段に別途データ選択手段を設けることにより、放電灯の型式に応じて対応する既定データを選択できるようにしてもよい。
【0030】
請求項3の発明は、前記点灯状態監視手段が、主光源の点灯状態を検知するための点灯状態検知手段を有するため、主光源自体の点灯・消灯の状態を直接検知することができる。前記点灯時間記録手段が点灯1回当り連続点灯時間を記録するためには、点灯状態監視手段が主光源の点灯開始と消灯を検知して電気信号を発する必要があるが、そのために前記主光源回路上に設置した電流検出手段、たとえばカレントトランスにより主光源回路の通電状態を検知する方法が一般的である。
【0031】
しかし、前述の通り、高輝度放電灯はその構造的特性により給電される電力の電圧の変動によって立消えを起こして不点灯状態となったり、放電灯の始動時には放電管内の金属蒸気圧の状態により通電から点灯開始まで不点灯となる始動時間を要する場合があるため、必ずしも主光源回路上の電流値と放電灯の点灯・消灯とが一致しない場合がある。
【0032】
これに対して、請求項3の発明の点灯状態監視手段が有する点灯状態検知手段は、主光源回路に設置した電流検知手段による通電状態の検知とは別に、放電灯自体の現実の点灯状態を直接的手段により検知して点灯状態信号を発するものであり、より正確に点灯1回当り連続点灯時間を記録することが可能となる。かかる点灯状態検知手段としては、放電灯の発光管の近傍に設置した光束の照度を検知する照度センサ、又は点灯時における発光管の発熱を検知する温度センサを用い、あるいはそれらを併用してもよい。
【0033】
なお、点灯時間監視手段による放電灯の点灯開始と消灯の判断は、該点灯状態検知手段からの点灯状態信号のみに基づいて行っても良いし、前記電流検知手段からの通電状態信号を併用して行っても良い。
【0034】
請求項4の発明は、前記点灯状態監視手段が主光源の点灯状態の異常、すなわち正常な原因によらない予期せぬ消灯、あるいは著しい照度の低下やちらつき等の点滅などを検知したことを示す電気信号を発した場合に、それを受けた補助光源制御手段がただちに補助光源を点灯するものである。なお、補助光源制御手段への電源からの給電は、主光源回路とは別の独立した給電路を設けて行う。
【0035】
補助光源としては、上記の緊急事態に対応する比較的短時間の使用を前提とするものであるから高輝度・長寿命の光源は必要とせず、低コストの白熱灯を使用できる。また、特に主光源に問題がない場合でも必要に応じてユーザが任意に補助光源を点灯できるよう、補助光源制御手段には点灯状態監視手段からの電気信号の有無に関わらず、手動で補助光源を点灯させるためのスイッチを設けてもよい。
【0036】
請求項5の発明は、前記点灯時間記録手段、点灯時間補正手段、残存寿命計算手段、残存寿命報知手段の4つの手段により、単に放電灯の点灯1回当りの連続点灯時間を積算して残存寿命を算出し報知するのではなく、放電灯の公称寿命相対消耗時間に対応する補正済み連続点灯時間の積算に基づき残存寿命を算出して報知するのであるから、ユーザによる照明装置の使用状況を反映したより正確な残存寿命を算出でき、より適切な放電灯の交換時期をユーザに報知することが可能となる。
【0037】
前記4つの手段は、電源、安定器、主光源、通電スイッチ等の素子及びそれらを接続する主光源回路から構成された従来の高輝度放電灯を主光源とする照明装置に、その基本的設計を大幅に変更することなく設置できるため、請求項5の発明に係る主光源の交換時期検知方法を後付け的に付加することも容易である。
【0038】
その場合、前記4つの手段のみを付加してもよいし、前記特許文献3に記載の放電灯以外の点灯装置あるいは照明装置本体のそれぞれの寿命を検知する寿命検知手段(寿命判別手段)やその報知手段と複合的に付加してもよい。
【0039】
また、高輝度放電灯を主光源とする照明装置に請求項5の発明に係る主光源の交換時期検知方法を適用するにあたっては、前記4つの手段を設置する方法や位置について格別の制限はなく、4つの手段を単一のユニットに収容して設置することも可能であるし、点灯時間記録手段、点灯時間補正手段、残存寿命計算手段を一体化し、残存寿命表示手段のみを別個に設置してもよい。また、主光源として高輝度放電灯を用いる場合に必ず必要とされる安定器に、これらの手段を一体的に搭載してもよい。
【発明の効果】
【0040】
請求項1の発明によれば、単に放電灯の点灯1回当りの連続点灯時間を積算して公称寿命に対する残存寿命を算出し報知するのではなく、放電灯の公称寿命相対消耗時間に対応する補正済み連続点灯時間の積算に基づき残存寿命を算出して報知するのであるから、ユーザによる照明装置の使用状況を反映したより正確な残存寿命を算出でき、より適切な放電灯の交換時期をユーザに報知することが可能となる。
【0041】
請求項2の発明によれば、ユーザが照明装置の主光源として用いる放電灯の型式を変更しても、交換後の新しい放電灯の型式に対応した公称寿命相対消耗時間の規定データに入れ換えれば、点灯時間補正手段に変更後の放電灯の型式に対応した規定データを提供できる。そのため、放電灯の型式変更に関わらず、点灯時間補正手段が常に適切な補正済み点灯1回当り連続点灯時間を算出できるから、放電灯の残存寿命を正確に算出し報知することが可能となる。
【0042】
請求項3の発明によれば、放電灯自体の現実の点灯状態を直接的手段により検知して点灯状態信号を発する点灯状態検知手段を提供できるため、従来の主光源回路に設置する電流検知手段を用いた電流値の検知による方法よりも高精度な点灯状態監視が可能となる。また、該点灯状態検知手段と従来の給電路上に設置する電流検知手段とを併用すれば、たとえば、電源や前記安定器を原因とする電圧変動による立消えなど、放電灯自体に起因しない瞬時の不点灯状態については不点灯とは判断せず連続点灯状態が維持されたものと判断するといった、より詳細な判断が可能となり、放電灯の残存寿命の算出・報知の精度を上げることが可能となる。
【0043】
請求項4の発明によれば、主光源の点灯状態の異常、すなわち正常な原因によらない予期せぬ消灯、あるいは著しい照度の低下やちらつき等の点滅などを生じた場合、ただちに自動的に補助光源が点灯するため、設置現場における最低限必要な照度を確保することができる。そのため、主光源が突然消灯したり不適切な点灯状態となるような異常状態となっても、ユーザが速やかに主光源への給電を遮断して放電灯を交換する等の作業に必要な明るさを確保でき、使用現場での安全性や作業の効率性を維持することが可能となる。
【0044】
請求項5の発明によれば、従来の高輝度放電灯を主光源とする照明装置に、その基本的な設計を大幅に変更することなく、精度の高い主光源の交換時期検知方法を適用することが可能となり、前記点灯時間記録手段、点灯時間補正手段、残存寿命計算手段、残存寿命報知手段の4つの手段を設置する方法や位置にも格別の制限はないから、それらを独立ユニットとして後付けする、あるいは安定器等の既存の必要機器に内蔵するといった様々な方法で本発明を普及することができ、コストダウンも図れるという効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は、本発明の一つの実施形態に係る高輝度放電灯を主光源とする照明装置の基本構成を示す。図示されている機器及び配線のうち電源21、安定器23については、照明装置本体とは別個の独立した機器ユニットを用いるのが一般的であるが、安定器23は本照明装置に内蔵させてもよい。電源21にはAC100V発電機が適当である。
【0046】
本実施例に係る照明装置の主光源24としてはメタルハライドランプを用い、該主光源24は支持具(図示せず)の給電路により安定器23に接続され、該安定器を介して電源21から給電を受けて点灯する。電源21と安定器23を接続する給電路上には主光源点灯スイッチ22及び電流検出部25を設置し、該主光源点灯スイッチ22により主光源24への給電及び遮断を行う。また、電流検出部25は、主光源24へ給電される電力の通電の有無、及び通電状態の場合はその電流及び電圧を検出し、電気信号を点灯状態監視部26へと発する。
【0047】
また、本実施例に係る照明装置は、補助光源35として白熱電球を用い、該補助光源35は支持具(図示せず)の給電路により補助光源制御部34に接続される。該補助光源制御部34は、主光源回路とは独立した給電路により電源21から給電を受けており、主光源回路の通電状態に関わらず電源21からの給電を受ける。
【0048】
前記点灯状態監視部26は、電流検出部25からの電気信号により主光源回路の通電状態を監視し、原則的として通電開始を検出すれば主光源24が点灯したものと、通電が遮断状態となったことを検出すれば消灯したものと判断し、点灯開始・消灯をそれぞれ電気信号として点灯時間記憶部27に発する。
【0049】
主光源24が点灯中に、主光源点灯スイッチ22が接続状態にあるにも関わらず、主光源24が正常に点灯しなくなった場合は、主光源24のインピーダンスが消滅又は低下することにより主光源回路の電流・電圧に変動を生じる。点灯状態監視部26は、該電流・電圧の変動を検知した電流検出部25からの電気信号に基づき主光源24に異常が生じたものと判断し、補助光源制御部34へと電気信号を発し、それを受けた補助光源制御部34はただちに補助光源35を点灯させる。
【0050】
また、本実施形態に係る照明装置では、主光源24の近傍(発光管の付近)に点灯状態検知部36を設置している。該点灯状態検知部36は、主光源24への通電状態とは別に、発光管の発光状態をセンサにより直接的に検知し、電気信号にて点灯状態監視部26に伝達する。該点灯状態検知部36に用いるセンサとしては、発光管が発する光束の照度を検知する照度センサ、あるいは点灯時における発光管の発熱を検知する温度センサを用い、あるいはそれらを併用してもよい。
【0051】
かかる点灯状態検知部36を設けた場合、点灯状態監視部26は、前記電流検出部25からの電気信号と該点灯状態検知部36からの電気信号の双方に基づき、主光源24の点灯・不点灯あるいは異常点灯の状態の判断、不点灯の場合はそれが主光源回路の正常な通電遮断によるものか主光源24の寿命又は破損等の終局的な異常によるものかの判断、さらに、異常点灯の場合はそれを連続点灯時間の中断とするかしないかの判断を行い、それぞれの判断に基づき、点灯時間記憶部27に点灯1回当り連続点灯時間の記録の開始及び終了を指示する電気信号を送る。なお、主光源24の終局的な異常による不点灯の場合及び異常点灯が所定時間以上継続しても正常点灯へと復帰しない場合、点灯状態監視部26は回復不能と判断し、やはり補助光源制御部34へ電気信号を発して補助光源35を点灯させる。
【0052】
点灯状態監視部26から主光源24の点灯開始を示す電気信号を受けた点灯時間記憶部27は、内蔵する記憶媒体(図示せず)に点灯開示時刻を記録し、次に消灯を示す電気信号を受領したら消灯時刻を記録する。さらに、その間の経過時間から点灯1回当り連続点灯時間を算出して記憶媒体に記憶し、その時間数値を電気信号として点灯時間補正部28へと発する。
【0053】
点灯時間補正部28は、主光源24の型式から特定される公称寿命相対消耗時間のデータテーブルを格納したデータ記憶部29を内蔵するか又は接続しており、点灯時間記憶部27から受領した電気信号から点灯1回当り連続点灯時間の時間数値を読み取ると、該データテーブルを参照して該時間数値に対応する補正済み点灯1回当り連続点灯時間を特定し、その時間数値を電気信号として点灯時間記憶部27に返す。
【0054】
ここで、点灯時間補正部28における点灯1回当り連続点灯時間の補正は次のように行われる。すなわち、当該主光源24の型式から特定される公称寿命相対消耗時間データテーブル上において、点灯1回当り連続点灯時間と公称寿命相対消耗時間とが一致する時間が10時間であった場合、読み取った点灯1回当り連続点灯時間が10時間を超過していれば、当該読み取った点灯1回当り連続点灯時間をそのまま補正済み点灯1回当り連続点灯時間とし、10時間未満であれば当該データテーブル上の対応する公称寿命相対消耗時間を補正済み点灯1回当り連続点灯時間とするのである。
【0055】
点灯時間記憶部27は、点灯時間補正部28から返された補正済み点灯1回当り連続点灯時間の電気信号を読み取り、改めて前記記憶媒体上に記憶すると同時に残存寿命計算部30にも転送する。次に点灯状態監視部26から新たな点灯・消灯の電気信号を受けた場合は、点灯時間記憶部27は同じ手順で点灯時間補正部28に新たな点灯1回当り連続点灯時間を示す電気信号を送り、返された補正済み点灯1回当り連続点灯時間を記憶していく。この際、残存寿命計算部30は点灯時間記憶部27から転送されてくる補正済み点灯1回当り連続点灯時間を順次累積して積算し、都度最新の合計積算連続点灯時間を示す電気信号を点灯時間記憶部27に送り、点灯時間記憶部27はそれも記憶媒体に記憶する。従って、点灯時間記憶部27には毎回の主光源点灯ごとの点灯1回当り連続点灯時間、それに対応する補正済み点灯1回当り連続点灯時間、及び最新の補正済みの点灯1回当り連続点灯時間の積算値を記憶させることができる。以降、主光源の点灯・消灯のたびにこの工程を繰り返すことで、点灯時間記憶部27に記憶された連続点灯時間の積算値が更新されていくことになる。
【0056】
なお、上記の工程においては、点灯時間補正部28が補正済み点灯1回当り連続点灯時間を示す電気信号を点灯時間記憶部27を経由せず直接残存寿命計算部30に送り、積算を行ってから点灯時間記憶部27に送るようにしてもよい。また、点灯時間記憶部27には、残存寿命計算部30で積算された最新の積算連続点灯時間のみを記憶させるようにしてもよい。ただ、前述のように、点灯時間記憶部27に、毎回の主光源点灯ごとの点灯1回当り連続点灯時間、それに対応する補正済み点灯1回当り連続点灯時間、及び最新の補正済みの点灯1回当り連続点灯時間の積算値のすべてを記憶させておけば、点灯時間記憶部27に適当な記憶内容表示手段(図示せず)を設置することにより、実際の主光源24の点灯時間やその積算値等を随時表示させることができ、ユーザが照明装置の運転状況を把握したり、実点灯時間と補正済み点灯時間を比較して使用状況による主光源への負担の程度を確認するといった作業管理・機器管理上の利便性を提供できる。
【0057】
ちなみに、点灯時間記憶部27に用いる記憶媒体、及び点灯時間補正部28に内蔵又は接続されたデータ記憶部29に用いる記憶媒体としては、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリが適当であるが、それに限定されず、データ書き換えあるいは消去が可能な記憶媒体であればよい。また、点灯時間記憶部27には、点灯時間リセットスイッチ31を設けてあり、主光源24を交換した際に、ユーザが記憶媒体上の交換前の主光源に係る積算連続点灯時間を消去できる。
【0058】
点灯時間補正部28に内蔵又は接続されたデータ記憶部29に用いる記憶媒体は、主光源24を他の型式のメタルハライドランプやその他の放電灯に交換した場合に、公称寿命相対消耗時間のデータテーブルを交換後の主光源に対応したものに入れ換え可能なように、前記データ記憶手段としてデータ書き換え可能な固定式フラッシュメモリあるいは記憶媒体そのものを入れ換え可能なフラッシュメモリカード等を用いることが望ましい。
【0059】
また、前記データ記憶部29にあらかじめ複数の主要な高輝度放電灯の規定データを保持させることが可能な場合には、点灯時間補正部28にデータ選択手段(図示せず)を設け、主光源の種類や型式に対応するデータテーブルをユーザが選択できるようにすることで利便性を高めることができる。
【0060】
残存寿命計算部30は、前記点灯時間記憶部27の記憶媒体に積算して記憶されている補正済み点灯1回当り連続点灯時間の合計値から残存寿命を算出し、あらかじめ設定した残存寿命の段階的な水準に応じて残存寿命報知部32へと所定の電気信号を発する。たとえば、主光源24の公称寿命に対する残存寿命の割合を20%及び10%を閾値として三段階に設定することが考えられるが、この閾値の設定については、交換用のメタルハライドランプの手配に要する平均的時間や照明装置の使用実態に合わせて適切な水準を設定することが望ましい。
【0061】
残存寿命報知部32は、緑・黄・赤のLEDインジケータによる表示部を有し、前記三段階の残存寿命の割合に対応して、それぞれ「残寿命に余裕あり」「残寿命に余裕なし(交換用光源の準備が必要)」「残寿命僅か」といった残存寿命のステイタスを、LEDを順次切り替えて発光させることによりユーザに報知する。また、視覚的な報知手段のほかにも残存寿命が僅少となった場合にブザーを鳴動させて知らせる聴覚的な報知手段(図示せず)を備えてもよく、あるいはそれらを組み合わせてもよいが、それらに限定されることなく、デジタル表示又はアナログ表示の計器等により、残存寿命を定量的に表示するものであってもよい。これにより、ユーザは主光源24の寿命を随時確認することが可能となり、残存寿命が僅少となった場合には早めに交換用光源を準備して作業に支障をきたさないように対応することが可能となる。
【0062】
以上、本発明に係る高輝度放電灯を主光源とする照明装置について、上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的又は本発明の技術的思想の範囲内において改良又は変更が可能である。たとえば、主光源24の放電管や電源21、安定器23等の構成機器のいずれか又はすべてに高精度の電流検出手段を設け、主光源回路の各部位における詳細な電流・電圧の変動を検知し点灯状態監視部26において正確な点灯状態を判断することにより、別途主光源24の点灯状態を直接的に検知する点灯状態検知部36を用いることなく、正確な点灯1回当り連続点灯時間を算出することが可能である。また、点灯時間記憶部27と点灯時間補正部28及びデータ記憶部29を一体化し、点灯時間記憶部27の記憶媒体とデータ記憶部の記憶媒体とを統合・共用して簡素化・コストダウンを図ることも可能である。また、点灯状態監視部26、点灯時間記憶部27、点灯時間補正部28、データ記憶部29、残存寿命計算部30、残存寿命報知部31、及びLEDインジケータ33の各機器は、それぞれ独立した機器である必要はなく、いずれかの機器上に他の機器の回路を設けて一体化したり複数の機器にまとめることも可能である。また、補助光源35の点灯・消灯の判断を、主光源の点灯状態監視部26ではなく、補助光源制御部34側で行なうようにしてもよい。
【0063】
さらに、本発明に係る高輝度放電灯を主光源とする照明装置においては、前記特許文献3に記載の、放電灯以外の照明装置の各種構成部品ごとの劣化・損耗を検知し、それぞれの残存寿命を算出してユーザに報知する手段を合わせて設けてもよいことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】高輝度放電灯を主光源とする一般的な夜間作業用照明装置の構成図。
【図2】高輝度放電灯の点灯1回当り連続点灯時間と公称寿命相対消耗時間との相関関係を示すグラフ(データテーブル)の一例。
【図3】請求項1の発明に係る放電灯の残存寿命の検知及び報知の手順を示すフロー図。
【図4】本発明の一つの実施形態に係る高輝度放電灯を主光源とする照明装置の基本構成図。
【符号の説明】
【0065】
1 バルーン膜
2 支柱
3 安定器
4 ランプガード
5 高輝度放電灯
6 吸気ファン
21 電源
22 主光源点灯スイッチ
23 安定器
24 主光源(メタルハライドランプ)
25 電流検出部
26 点灯状態監視部
27 点灯時間記憶部
28 点灯時間補正部
27 データ記憶部
30 残存寿命計算部
31 点灯時間リセットスイッチ
32 残存寿命報知部
33 LEDインジケータ
34 補助光源制御部
35 補助光源(白熱電球)
36 点灯状態検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高輝度放電灯を主光源とする照明装置であって、主光源の点灯状態を監視する点灯状態監視手段と、主光源の点灯1回当り連続点灯時間を記録する点灯時間記録手段と、該記録された点灯1回当り連続点灯時間に対応する公称寿命相対消耗時間を特定して補正済み連続点灯時間へと補正する点灯時間補正手段と、該補正済み連続点灯時間の累積値を積算して主光源の残存寿命を算出する残存寿命計算手段と、該主光源の残存寿命を視覚又は聴覚にて認識可能に報知する残存寿命報知手段とを備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記点灯時間補正手段は、主光源として用いる高輝度放電灯の型式から特定される公称寿命相対消耗時間の既定データを記憶するデータ入れ換え可能なデータ記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記点灯状態監視手段が、主光源の点灯状態を検知するための点灯状態検知手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
補助光源と、前記点灯状態監視手段が主光源の点灯異常を検出した場合に、該補助光源を点灯させる補助光源制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
高輝度放電灯を主光源とする照明装置における主光源の交換時期を検知して報知する方法であって、点灯状態監視手段により主光源の点灯状態を検出し、点灯時間記録手段により主光源の点灯1回当り連続点灯時間を記録し、点灯時間補正手段により該記録された点灯1回当り連続点灯時間に対応する公称寿命相対消耗時間を特定して補正済み連続点灯時間へと補正し、残存寿命計算手段により該補正済み連続点灯時間の累積値を積算して主光源の残存寿命を算出し、残存寿命報知手段により該主光源の残存寿命を視覚又は聴覚にて認識可能に報知することを特徴とする主光源の交換時期報知方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−54459(P2011−54459A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203344(P2009−203344)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(591124684)株式会社ポータ工業 (5)
【Fターム(参考)】