説明

高速線路スイッチ

【課題】複数の線路セグメントの後に複数の地面係合部を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数の案内路を順次切り換えるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】システムは、少なくとも1つの車両の複数の地面係合部の少なくとも1つを受ける一次案内路(10)、および一次案内路に近接して配置された二次案内路(17、18)を備えている。二次案内路は、少なくとも1つの車両の複数の地面係合部の別のものを受けるように構成することができる。システムはまた、一次案内路および二次案内路を順次切り換えるように構成されたコントローラ(300)を備えることができ、それによって少なくとも1つの車両は一方向または別の方向に前進することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の本主題は概して、切換デバイスおよび方法に関し、より詳細には線路スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
車両がこれに沿って前進する線路の切換は、よく知られている。例えば、列車線路用の知られている往復動線路スイッチは、それぞれ一端部がメイン線路にヒンジ付けされ、もう一端部が自由である1対のレールを備えている。自由端は、線路の1つのセグメントまたは線路の別のセグメントを適宜終了させるために、単一の平面内で線路をスライドさせるように作動されるバーに接続されている。バーは、モータによって往復動させることができる。
【0003】
往復動線路スイッチは、線路セグメント間のその角度範囲が限られており、したがって普通は線路の踏切に対する使用を防ぐという欠点がある。また、往復動線路スイッチは、切換を終了させるための継続時間が比較的長いという問題がある。
【0004】
後者の欠点は、今日の遊園地またはテーマパークの乗り物またはアトラクション用の切換システムで特に顕著である。例えば、ジェットコースタは、車両の経路内およびそこから外に線路セグメント全体を往復させる線路スイッチを利用する。このシステムでは、車両経路の距離の2倍より大きい質量のスチール線路を移動させる必要がある。このスイッチは、1つの線路セグメントから別の線路セグメントに切り換えるのに約11秒が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多数の線路係合車輪アセンブリを備えた多数の車両が高速で変化する線路切換を介して方向の迅速な変更を行うことを可能にする切換システムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、今日まで、1つの線路セグメントから別の線路セグメントへの車両の急速切換のために適切なシステムまたは方法は利用可能ではなかった。
【0007】
本発明の一実施形態によると、複数の線路セグメントの後に複数の地面係合部を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数の案内路を順次切り換えるシステムが提供される。このシステムは、少なくとも1つの車両の複数の地面係合部の少なくとも1つを受ける一次案内路、および一次案内路に近接して配置された二次案内路を備えている。二次案内路は、少なくとも1つの車両の複数の地面係合部の別のものを受けるように構成することができる。システムはまた、一次案内路および二次案内路を順次切り換えるように構成されたコントローラを備えることができ、それによって少なくとも1つの車両は一方向または別の方向に前進することができる。
【0008】
本発明の別の実施形態によると、複数の適宜の線路セグメントの後に複数の地面接触子を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数の案内路を切り換える方法は、複数の一次案内路線路を備えた係止された一次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、複数の二次案内路線路を備えた係止された二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、一次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、一次スイッチ部材を回転させて、複数の一次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の一次線路セグメントの1つを終了させるステップと、一次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、複数の一次線路セグメントの1つとの一次スイッチ部材の連続性を確認するステップと、二次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、二次スイッチ部材を回転させて、複数の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の二次線路セグメントの1つを終了させるステップと、二次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、複数の二次線路セグメントの1つとの二次スイッチ部材の連続性を確認するステップとを含んでいる。
【0009】
添付の図面を参照して、以下の詳細な説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】それぞれ本発明の別の実施形態による、追加の1対の案内路と共に第1の線路セグメントを終了させる案内路の第1の実施形態を示す上面図である。
【図2】第2の線路セグメントを終了させる、図1の案内路の第1の実施形態を示す上面図である。
【図3】フレーム、ピボットアクチュエータ、スイッチ部材および案内路線路のさらなる詳細を示す、図1の線3−3に沿った断面図である。
【図4】フレームおよびその上に取り付けられた軸受のさらなる詳細を示す、図3の線4−4に沿った別の断面図である。
【図5】フレームおよびピボットアクチュエータのさらなる詳細を示す、図3の線5−5に沿った別の断面図である。
【図6】ロッカアームが係止位置に配置されている、図1の線6−6に沿った断面図である。
【図7】ロッカアームが非係止位置に配置されている、図1の線6−6に沿った断面図である。
【図8】ロッカアームが係止位置に配置されている、図2の線8−8に沿った断面図である。
【図9】ロッカアームが非係止位置に配置されている、図2の線8−8に沿った断面図である。
【図10】線路セグメントが交差している、図1の別の実施形態を示す平面図である。
【図11】別の実施形態による、フレーム、ピボットアクチュエータ、スイッチ部材、および案内路線路のさらなる詳細を示す、図2の線11−11に沿った断面図である。
【図12】別の実施形態によるロッカアームの移動を示す、図1の線12−12沿った対向する断面図である。
【図13】別の実施形態によるロッカアームの移動を示す、図2の線13−13に沿った対向する断面図である。
【図14】本発明の別の態様による制御システムを示す図である。
【図15】本発明の別の態様により利用可能な例示的車両の底面図である。
【図16】本発明の別の実施形態による、複数の案内路を切り換える方法を示すフロー図である。
【図17】本発明のさらに別の実施形態による、複数の案内路を切り換える別の方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態は、比較的短い期間で複数の地面係合部を備えた少なくとも1つの車両による線路セグメントの切換を行うシステムおよび方法に関する。一実施形態では、複数の線路セグメント間を切り換えるための複数の案内路はそれぞれ、複数の案内路線路を備えた回転可能スイッチ部材を備えている。各スイッチ部材は、複数の案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の線路セグメントの1つを終了させて、車両を一方向または別の方向に前進させるように、連続した方法で回転させることができる。
【0012】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による線路スイッチまたはメイン案内路スイッチ要素アセンブリが全体として、10で示されている。本実施形態では、メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10は、フレーム12と、ピボットアクチュエータ14と、スイッチ部材16と、案内路線路17(図6参照)および18とを備えている。
【0013】
フレーム12は、乗り物車両(図示せず)と共にピボットアクチュエータ14、スイッチ部材16、案内路線路18、および他の関連構成部品を支持することが可能な任意の適切な堅牢で耐久性のある材料を含んでいる。1つの適切な材料は、低炭素含有量を含むスチールである。
【0014】
また、次に図3〜5を参照して、一実施形態では、フレーム12を凹状セメント基盤19内に配置することができ、このフレームはピボットアクチュエータマウント20と、複数の横ビーム22と、複数の側部ビーム24と、1対の軸受26とを備えることができる。
【0015】
ピボットアクチュエータマウント20は、横ビーム30によって支持された取付プレート28と、1対の分離板ビーム34に相互接続された1対の側柱32とを備えている。分離板ビーム34は横ビーム22に接続されている。各横ビーム22は、側部ビーム24および側柱36に接続されている。フレーム12は、ファスナおよびセメント杭打ちを介してなどの知られている方法で定位置に固定させることができる。
【0016】
軸受26は、別個の横ビーム22上に配置され、スイッチ部材16に相互接続されている。軸受26は、極めて低い摩擦回転を作り出して、極めて高い負荷を支持するためによく知られている円筒形タイプの軸受などの任意の適切な軸受であってもよい。
【0017】
ピボットアクチュエータ14は、本実施形態では、スイッチ部材16を回転駆動することが可能な任意の適切な強力アクチュエータを備えることができる。適切な強力アクチュエータは、以下により詳細に記載したタイミング内で回転を終了させるのに十分な回転トルクを与えることが分かるだろう。ピボットアクチュエータ14をスイッチ部材16に連結するために、カップル38が設けられている。
【0018】
図1〜3からよく分かるように、スイッチ部材16は、フレーム12に関して上に記載したような任意の適切な堅牢材料を含むことができ、図示するようなほぼ円筒形の外側構成を含むことができる。スイッチ部材16はまた、各軸受26に接続するようにその対向する端部に配置された1対の取付ロッド40と、軸42とを備えている。本実施形態では、軸42はスイッチ部材16を通して中心に配置されており、スイッチ部材はピボットアクチュエータ14によって軸42周りに回転することを理解されたい。
【0019】
次に図1、3および6を参照すると、係止アーム44および延長脚部46はそれぞれ、スイッチ部材16の軸42から径方向に延びている。係止アーム44は、ほぼ矩形の構成を有し、フレーム12と同様の材料を含み、スイッチ部材がさらに回転しないように係止するように働くことができる。係止アーム44は、ピボット係止ストライク48を備えることができ、その機能を以下により詳細に説明する。
【0020】
延長脚部46はまた、フレーム12と同様の材料を含み、ほぼ矩形の構成を有し、案内路線路17および18に追加の支持を与えるように働くことができる。延長脚部46は、その対向する表面に配置された1対の係合パッド50および51を備えることができる。延長脚部46に係合する1対の支柱52および53が設けられ、フレーム12の対向する側部に配置されている。減衰デバイス54および55は、係合パッド50および51に対応するように構成され、適宜、それぞれ支柱52および53に取り付けられている。減衰デバイス54および55は、その移動中に、延長脚部46の回転速度をゆっくり小さくするように働く。
【0021】
スイッチ部材16の任意の回転移動を防ぐために係止アーム44に係合するように、係止アセンブリ56を設けることができる。第2の係止アセンブリ58が図示されているが、単一の係止アセンブリ56で十分であることを理解されたい。利用される場合、各係止アセンブリ56および58は同様の構成部品を備えることができ、したがって明瞭性のために、係止アセンブリ56のみを次に説明する。図7に示すように、係止アセンブリ56は、ロッカアーム60、ハブ62、心棒64、U字形金具66、およびピボット係止アクチュエータ68を備えることができる。ローラ70を、ロッカアーム60の一端部(番号なし)に配置することができ、ローラは係止アーム44の係止中にこれ対応して構成されたピボット係止ストライク48に係合するように構成されている。ハブ62はフレーム12に相互接続され、心棒64はハブを通して延びている。心棒64はまた、ロッカアームの中心部(番号なし)を通して延びることができる。U字形金具66は、ロッカアーム60の第2の端部(番号なし)に接続させることができ、U字形金具を往復動させるようにピボット係止アクチュエータ68が設けられている。
【0022】
バスバーセグメント72および74は、延長脚部46と案内路線路17および18の間に配置することができ、それぞれ2つのスペーサ部材76、78および80、82を備えている。
【0023】
本実施形態では、案内路線路17および18は、図15に示し、以下により詳細に記載するような、それぞれ車両に係合するレール83および84をそれぞれ備えている。しかし、「案内路線路」という用語は、平らな線路または道床などの平らなまたは非レール線路と、溝、二重レールまたは単一のモノレールを備えた線路を含むことができることが分かるだろう。
【0024】
メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10の動作を次に、図1、2および6〜9を参照して説明する。図1および6に示すように、メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10は、案内路線路18が1対の線路部90と92の間に置かれた係止位置に配置されている。線路部90、案内路線路18および線路部92は全体的に、案内路線路18によって終了される第1の線路セグメントを備えている。第1の線路セグメントから、図2に示し線路部90、案内路トラック17および線路部94によって形成された第2の線路セグメントまで切り換えるためには、係止アセンブリ56のロッカアーム60は、図6と7の間で反映されているようにキャップ48から離れるように回転させる。次に、スイッチ部材16、その後、係止アーム44、延長部材46、バスバーセグメント72および74、および案内路線路17および18は、矢印96の方向にピボットアクチュエータ14(図1)によって回転させることができる。スイッチ部材16は、延長脚部46の接触パッド50が減衰デバイス54に係合し、延長脚部が支柱52に係合するまで回転され、案内路線路17はここで線路部90と線路部94の間に置かれ、それによって第2の線路セグメントを終了させる。
【0025】
次に、図2および9を参照すると、メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10を逆方向、すなわち矢印98の方向に回転させて、再び第1の線路セグメントを終了させることができ、案内路線路18は線路部90と線路部92の間に置かれている。
【0026】
本発明による別の実施形態の追加の案内路がそれぞれ、図1、2および10〜13に100で示されている。本実施形態では、各案内路100は、2つのバスバーセグメント72および74を備えているのではなく、案内路100がバスバーセグメント172を1つだけ備えており、以下により詳細に説明する車両からの車輪と係合するレール184を備えているのではなく、車両のタイヤまたはキャスタを受けるように平らである、または平らな床を有する案内路線路199が設けられていることを除いて、メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10とほぼ同様であってもよい。したがって、図3〜9のものと同様の図10〜13の構成部品は、それぞれが100で始まることを除いて同様に番号が付けられている。
【0027】
案内路100の動作は、メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10のものと同様であり、したがって平らな案内路線路199に関してのみ説明する。図2および12に示すように、案内路線路118または案内路線路199は、第1の線路セグメントを終了させるように、線路部92と線路部202の間に置かれている。ピボットアクチュエータ114を付勢する際に、スイッチ部材116、およびその後に延長脚部146は、矢印204の方向に回転させる。図13は、案内路線路199が線路部206と208(図2)の間に置かれている場合に、第2の線路セグメントを終了させるためのピボットアクチュエータ114の回転が終了したことを示している。
【0028】
次に図14を参照すると、案内路10および100それぞれの動作を制御するために利用可能なコントローラ300が示されている。コントローラ300は、メイン案内路スイッチ要素アセンブリ10および案内路100それぞれを切り換えて、一方向または別の方向への車両の前進経路を与えるように動作することができる。また、コントローラ300は、各案内路10および100の連続性または再係止を確認するように働くことができる。
【0029】
一実施形態では、コントローラ300は、以下に説明するように連続した方法で案内路10および100それぞれを切り換えるように動作することができる。一般に、コントローラ300は、約1.2から2.5秒の間、特定の一実施形態では約2.0秒の範囲内で、各案内路の係止を解除し、スイッチ部材を回転させるために各ピボットアクチュエータを付勢し、各案内路を再び係止し、再係止を確認することができる。このような高速線路スイッチは、優れた娯楽活動を提供し、それによって多数の車両が一式の線路を通過し、次々に、明らかなニアミスで異なる方向に進むことができ、それによってテーマパークなどでの客の経験が実質的にいっそう良くなる。
【0030】
コントローラ300は、迅速に独立して各案内路を通る経路を作り出すことができるように構成することができることが分かるだろう。このようにして、各案内路は、案内路にわたる1つまたは複数の車両の次の切換イベントおよび通過のための姿勢が迅速にとられる。コントローラ300はその後、計画した位置に各案内路を再構成することができる、または必要に応じて現在の構成に留まることができる。コントローラ300が独立した案内路それぞれを前もって計画し構成することができることは、反応時間にかなり役に立つ。案内路の切換の開始は、所与のスイッチ配置での車両の幾何形状、すなわちスイッチアセンブリを通る線路経路の旋回半径によって所要の程度に決定されることを理解されたい。要素切換をジャストインタイムまで遅らせることは、密接した車両間の車輪隙間を可能にするのに有利である。
【0031】
コントローラ300が特定のシステムイベントで線路上の車両位置に基づき案内路位置および動作開始を計画することができることにより、テーマパークでの経験がより良くなる。例としては、スイッチ制御システムは、線路を通過している間に隣接する車両位置を利用することができる。経路方向変更命令を使用して、車両が隙間を受けて最後に進み、そうでなければ従来技術のジェットコースタシステムで発生する可能性があったシステム停止状態を避けることが可能である。
【0032】
個別の案内路は、案内路の停止慣性の結果、独自の捕捉機構が必要である。したがって、コントローラ300は、各案内路の動作タイミングを与えるために、各案内路を減速、停止および係止させるのに必要な時間を考慮するように構成することができることが分かるだろう。この独自の機構は、このような機構が通常経験するデバウンス時間を増加させる。
【0033】
次に図15を参照すると、例えば上記図1に関連して上に記載した線路セグメントおよび案内路を通過する例示的な車両400が示されている。車両400は、中心支持部材412およびいくつかのキャスタ414を備えた複数の地面係合部がそこから延びている底表面410を備えている。中心支持部材412は、プラットフォーム418に接続された回転可能アセンブリ416と、レール84および184(図12)と噛み合うように構成された1対の車輪420とを備えている。モノレール84および184ではなく二重レール(図示せず)などの、案内路線路17および18の他の構成では、車輪420は別の方法では、二重レール線路と係合するように垂直位置などに配向または構成することができることができることが分かるだろう。
【0034】
キャスタ414は、底表面410のコーナ部分(番号なし)周りに間隔を置いて配置されており、それぞれ回転可能アセンブリ422およびタイヤ424を備えている。本発明の実施では、地面係合部の多くの他の車両構成を利用することができ、例えば5つの地面係合部を有するのではなく、任意の数の地面係合部を提供することができることが分かるだろう。また、数の変更に加えて、またはその代わりに、底表面410に沿った地面係合部の位置を変更することもできる。さらに、車両400は3つの別個の線路が必要であるが、別個の線路を2つしか必要としない車両を利用することもできることを理解されたい。
【0035】
図16に示すように、本発明の別の実施形態による複数の地面接触子を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数のほぼ平行な線路セグメント間を切り換える方法が全体的に、500で示されている。この方法500は、502で示すように、複数の一次案内路線路を備えた一次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、504で示すように、複数の二次案内路線路を備えた二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、506で示すように、一次回転可能スイッチ部材を回転させて、複数の一次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の線路セグメントの1つを終了させるステップと、その後508で示すように、二次回転可能スイッチ部材を回転させて、複数の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の線路セグメントの別のものを終了させるステップとを含んでいる。
【0036】
複数のほぼ平行な線路セグメント間を切り換える方法はさらに、複数の追加の二次案内路線路を備えた追加の二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、二次回転可能スイッチ部材を回転させて、複数の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の線路セグメントの別のものを終了させるステップとを含むことができることを理解されたい。少なくとも1つの車両が、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでいる場合、各回転ステップを、約1.2秒から約2.5秒の間内で、より好ましくは約2.0秒内で終了させることができることが分かった。
【0037】
本発明の別の実施形態により、複数の適宜の線路セグメントの後に複数の地面係合部を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数の案内路を切り換える方法が全体的に、図17に600で示されている。この方法は、602で示すように、複数の一次案内路線路を備えた係止された一次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、604で示すように、複数の二次案内路線路を備えた係止された二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、606で示すように、一次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、608で示すように、一次スイッチ部材を回転させて、複数の一次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の一次線路セグメントの1つを終了させるステップと、610で示すように、一次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、612で示すように、複数の一次線路セグメントの1つとの一次スイッチ部材の連続性を確認するステップと、614で示すように、二次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、616で示すように、二次スイッチ部材を回転させて、複数の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の二次線路セグメントの1つを終了させるステップと、618で示すように、二次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、620で示すように、複数の二次線路セグメントの1つとの二次スイッチ部材の連続性を確認するステップとを含んでいる。
【0038】
複数の案内路を切り換える方法はさらに、複数の追加の二次案内路線路を備えた係止された追加の二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、追加の二次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、追加の二次回転可能スイッチ部材を回転させて、複数の追加の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の追加の二次線路セグメントの別のものを終了させるステップと、追加の二次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、複数の追加の二次線路セグメントの1つとの追加の二次スイッチ部材の連続性を確認するステップとを含むことができることを理解されたい。
【0039】
少なくとも1つの車両が、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでいる場合、係止解除、回転、再係止、および確認ステップをそれぞれ、約1.2秒から約2.5秒の間内で、より好ましくは約2.0秒内で終了させることができることが分かった。
【0040】
現時点で最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明したが、本発明はこのような本明細書に開示した実施形態に限るものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれる様々な変更形態および同等配置の全てを含むことを意図している。
【符号の説明】
【0041】
10 メイン案内路スイッチ要素アセンブリ
12 フレーム
14 ピボットアクチュエータ
16 スイッチ部材
17 案内路線路
18 案内路線路
19 凹状セメント基盤
20 ピボットアクチュエータマウント
22 横ビーム
24 側部ビーム
26 軸受
28 取付プレート
30 横ビーム
32 側柱
34 分離板ビーム
36 側柱
38 カプラ
40 取付ロッド
42 軸
44 係止アーム
46 延長脚部
48 ピボット係止ストライク
50 係合パッド
51 係合パッド
52 支柱
53 支柱
54 減衰デバイス
55 減衰デバイス
56 係止アセンブリ
58 第2の係止アセンブリ
60 ロッカアーム
62 ハブ
64 心棒
66 U字形金具
68 ピボット係止アクチュエータ
70 ローラ
72 バスバーセグメント
74 バスバーセグメント
76 スペーサ部材
78 スペーサ部材
80 スペーサ部材
82 スペーサ部材
83 レール
84 レール
90 線路部
92 線路部
94 線路部
96 矢印
98 矢印
100 案内路
116 スイッチ部材
118 案内路線路
146 延長脚部
172 バスバーセグメント
184 レール
199 案内路線路
202 線路部
204 矢印
300 コントローラ
400 車両
410 底表面
412 中心支持部材
414 キャスタ
416 回転可能アセンブリ
418 プラットフォーム
420 車輪
422 回転可能アセンブリ
424 タイヤ
500 方法
502 ステップ
504 ステップ
506 ステップ
508 ステップ
600 方法
602 ステップ
604 ステップ
606 ステップ
608 ステップ
610 ステップ
612 ステップ
614 ステップ
616 ステップ
618 ステップ
620 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の線路セグメントの後に複数の地面係合部を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数の案内路を順次切り換えるシステムであって、
前記少なくとも1つの車両の前記複数の地面係合部の少なくとも1つを受ける一次案内路と、
前記一次案内路に近接して配置され、前記少なくとも1つの車両の前記複数の地面係合部の別のものを受けるように構成されている二次案内路と、
前記一次案内路および前記二次案内路を順次切り換えるように構成されたコントローラであって、それによって前記少なくとも1つの車両が一方向または別の方向に前進することができるコントローラとを備えているシステム。
【請求項2】
前記一次案内路は、
一次フレームと、
前記一次フレームに相互接続された一次ピボットアクチュエータと、
前記一次ピボットアクチュエータによって選択的に回転駆動され、一次スイッチ部材軸を備えた一次スイッチ部材と、
前記一次スイッチ部材によって支持され、前記一次スイッチ部材軸に対して径方向に間隔を置いて配置され、第1の線路セグメントまたは第2の線路セグメントを終了させるように構成された少なくとも2つの一次案内路線路とを備えており、
前記二次案内路は、
二次フレームと、
前記二次フレームに相互接続された二次ピボットアクチュエータと、
前記二次ピボットアクチュエータによって選択的に回転駆動され、二次スイッチ部材軸を備えた二次スイッチ部材と、
前記二次スイッチ部材によって支持され、前記二次スイッチ部材軸に対して径方向に間隔を置いて配置され、第3の線路セグメントまたは第4の線路セグメントのいずれかを終了させるように構成された少なくとも2つの二次案内路線路とを備えている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記一次案内路に近接して配置され、前記少なくとも1つの車両の前記複数の地面係合部の少なくとも1つを受けるように構成された追加の二次案内路をさらに備えたシステムであって、
前記コントローラはさらに、前記一次案内路、前記二次案内路、および前記追加の二次案内路を順次切り換えるように構成されており、それによって前記少なくとも1つの車両が前記一方向または前記別の方向に前進することができる、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記追加の二次案内路は、
追加の二次フレームと、
前記追加の二次フレームに相互接続された追加の二次ピボットアクチュエータと、
前記追加の二次ピボットアクチュエータによって選択的に回転可駆動され、追加の二次スイッチ部材軸を備えた追加の二次スイッチ部材と、
前記追加の二次スイッチ部材によって支持され、前記追加の二次スイッチ部材軸に対して径方向に間隔を置いて配置され、第5の線路セグメントまたは第6の線路セグメントのいずれかを終了させるように構成された少なくとも2つの追加の二次案内路線路とを備えた、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの車両は、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでおり、前記コントローラは、約1.2秒から約2.5秒の間で前記一次、二次および追加の二次案内路それぞれを切り換えるように構成されている、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの車両は、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでおり、前記コントローラは、約2.0秒内に前記一次、二次および追加の二次案内路それぞれを切り換えるように構成されている、請求項4記載のシステム。
【請求項7】
前記一次、二次および追加の二次スイッチ部材はそれぞれ、そのそれぞれの一次スイッチ部材軸、二次スイッチ部材軸、または追加の二次スイッチ部材軸周りに回転駆動される、請求項4記載のシステム。
【請求項8】
前記一次、二次および追加の二次スイッチ部材はそれぞれ、前記スイッチ部材の一方側から延びる係止アームを備えており、前記案内路はさらに、前記係止アームに係合する少なくとも1つのロッカアームを備えている、請求項4記載のシステム。
【請求項9】
前記一次、二次および追加の二次案内路はそれぞれ、それぞれの一次、二次および追加の二次フレームに相互接続され、それぞれの係止アームに係合する係止位置から前記それぞれの係止アームから離れた非係止位置まで移動可能であり、前記それぞれの係止アームの回転移動を行うように構成されている1対のロッカアームを備えている、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記一次、二次および追加の二次フレームはそれぞれ、
ピボットアクチュエータマウントと、
その少なくとも1つが前記ピボットアクチュエータマウントに相互接続されている、複数の横ビームと、
それぞれその対向する端部が前記複数の横ビームに接続されている複数の側部ビームと、
それぞれ横ビーム上に置かれ、前記スイッチ部材の一端部を支持する1対の軸受とを備えている、請求項4記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも2つの一次案内路線路は、それぞれレールを備えており、前記少なくとも2つの二次案内路線路の一方はレールを備えており、もう一方は平らな床を備えている、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも2つの一次案内路線路は、それぞれレールを備えており、前記少なくとも2つの二次案内路線路の一方はレールを備えており、もう一方は平らな床を備えており、前記少なくとも2つの追加の二次案内路線路の一方はレールを備えており、もう一方は平らな床を備えている、請求項3記載のシステム。
【請求項13】
複数の線路セグメント間を切り換える方法であって、
請求項4記載のシステムを提供するステップと、
前記第1の線路セグメント、第3の線路セグメントおよび第5の線路セグメントが連続した方法で終了する、または前記第2の線路セグメント、第4の線路セグメントおよび第6の線路セグメントが連続した方法で終了し、それぞれが約1.2から約2.5秒の間で終了するとすぐに、前記一次、二次および追加の二次ピボットアクチュエータそれぞれを付勢して、それぞれの一次、二次および追加の二次スイッチ部材を回転させるステップとを含む方法。
【請求項14】
複数の適宜の線路セグメントの後に複数の地面接触子を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数の案内路を切り換える方法であって、
複数の一次案内路線路を備えた係止された一次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、
複数の二次案内路線路を備えた係止された二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、
前記一次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、
前記一次スイッチ部材を回転させて、前記複数の一次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の一次線路セグメントの1つを終了させるステップと、
前記一次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、
前記複数の一次線路セグメントの1つとの前記一次スイッチ部材の連続性を確認するステップと、
前記二次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、
前記二次スイッチ部材を回転させて、前記複数の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の二次線路セグメントの1つを終了させるステップと、
前記二次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、
前記複数の二次線路セグメントの1つとの前記二次スイッチ部材の連続性を確認するステップとを含む方法。
【請求項15】
複数の追加の二次案内路線路を備えた係止された追加の二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、
前記追加の二次回転可能スイッチ部材の係止を解除するステップと、
前記追加の二次スイッチ部材を回転させて、前記複数の追加の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の追加の二次線路セグメントの1つを終了させるステップと、
前記追加の二次回転可能スイッチ部材を再び係止するステップと、
前記複数の追加の二次線路セグメントの1つとの前記追加の二次スイッチ部材の連続性を確認するステップとをさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの車両は、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでおり、前記係止解除、回転、再係止、および確認ステップはそれぞれ、約1.2秒から約2.5秒の間内で終了される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの車両は、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでおり、前記係止解除、回転、再係止、および確認ステップはそれぞれ、約2.0秒内で終了される、請求項15記載の方法。
【請求項18】
複数の地面接触子を備えた少なくとも1つの車両に対応するために複数のほぼ平行な線路セグメントを順次切り換える方法であって、
複数の一次案内路線路を備えた一次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、
複数の二次案内路線路を備えた二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、
前記一次回転可能スイッチ部材を回転させて、前記複数の一次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって複数の線路セグメントの1つを終了させるステップと、その後
前記二次回転可能スイッチ部材を回転させて、前記複数の二次案内路線路の1つを位置決めし、それによって前記複数の線路セグメントの別のものを終了させるステップとを含む方法。
【請求項19】
複数の追加の二次案内路線路を備えた追加の二次回転可能スイッチ部材を提供するステップと、
前記二次回転可能スイッチ部材を回転させて、前記複数の二次案内路線路の1つを中に位置決めし、それによって前記複数の線路セグメントの別のものを終了させるステップとをさらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの車両は、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでおり、前記回転ステップはそれぞれ、約1.2秒から約2.5秒の間内で終了される、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つの車両は、それぞれ約4フィート/秒で前進し、約4フィート間隔を置いて配置されている多数の車両を含んでおり、前記回転ステップはそれぞれ、約2.0秒内で終了される、請求項19記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2010−537893(P2010−537893A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524072(P2010−524072)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2008/071334
【国際公開番号】WO2009/032423
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(398026211)ユニバーサル シティ スタジオズ エルエルエルピー (8)
【Fターム(参考)】