説明

魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カード

【課題】 本発明は、魔方陣の作成を容易にすることができる魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードの提供を課題とする。
【解決手段】 n×nの桝目Aの各桝に一つずつ入れられる自然数Nの縦、横、斜めの各列の和が等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードにおいて、n×nの桝目Aに入れられる自然数Nの各数から1を引いて整数を得た後、整数のn進数への変換を行い、さらに、n進数におけるnの位の数毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数毎に第2の分類を行った後、第1の分類と、第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、識別マークMを予め自然数Nに対応させておくと共に、所定のルールに基づいて配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成したことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魔方陣の作成を比較的容易に行うことができる魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成用カードに関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、魔方陣と呼ばれる様々な数字の配列が知られており、その中でも特に、自然数(1,2,3,…,n×n)に各数をn×nの桝目の各桝に一つずつ配列し、上記自然数(1,2,3,…,n×n)が配列されたn×nの桝目における縦、横、斜め(対角線)の各列の和が等しくなるように配列した魔方陣が広く一般的に知られている。
【0003】そして、上記魔方陣は、自然数(1,2,3,…,n×n)が配列されているn×nの桝目における縦、横、斜め(対角線)の各列の和が等しいという規則性を備えながらも、その配列パターンが多数存在するという特徴を備えており、この特徴を利用して児童・生徒に数字の不思議さや面白さを体験させ、算数や数学に対する興味を待たせようとする試みが行われている。
【0004】また、上記魔方陣は、規則性を備えながらも、多数の配列が存在するという多様性をも備えており、児童・生徒の知識や知能を高めようとする知育に役立つものと思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、魔方陣は、児童・生徒に対して数字の不思議さや面白さを体験させることができ、算数や数学に対する興味を持たせるきっかけを与えることができると同時に、知識や知能を高めるための知育にも適していると思われるものであるが、自然数(1,2,3,…,n×n)の一つ一つをn×nの桝目の各桝に入れ、縦、横、斜め(対角線)の各列の和が等しくなるように配列して魔方陣を作成することはかなり難しい作業であり、しかも、魔方陣を作成するには、ある程度の時間が必要となるため、児童・生徒が魔方陣の作成をあきらめてしまったり、魔方陣の作成に飽きてしまい、魔方陣に対する興味を無くしてしまうといった不具合が生じ、また、時間が限られている学校の授業では、魔方陣の作成だけで授業時間が消費されてしまうため、魔方陣を用いた授業を効率良く行えないものであった。また、この発明による魔方陣を完成しようという試みによって、児童・生徒が現在失いがちな分類したり、推理したりする能力を高める外に論理性を育むことをも目的とする。
【0006】よって、本発明は、上記不具合を解決するものであって、魔方陣の作成が容易にでき、魔方陣を通して、児童・生徒が数字の不思議さや面白さを体験することができ、算数や数学に対する興味を待たせることができると同時に、魔方陣を用いた授業を効率良く行うことができる手段の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為に本発明は次の技術的手段を有する。即ち、自然数N(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)の各数がn×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列され、しかも、上記n×nの桝目Aに配列された自然数N(1,2,3,…,n×n)の縦、横、斜めの各列の和がすべて等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成ゲーム盤において、上記魔方陣作成ゲーム盤は、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得た後、上記整数(0,1,2,…,n×n−1)のn進数への変換を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行った後、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、上記識別マークMに予め自然数N(1,2,3,…,n×n)を対応させておくと共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、しかも、上記魔方陣作成ゲーム盤は、n×nの桝目Aが記載されたゲーム盤本体と上記ゲーム盤本体に記載されたn×nの桝目A上に配列される表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nが付されたコマBより成ることを特徴とする魔方陣作成ゲーム盤である。
【0008】さらに、自然数N(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)の各数がn×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列され、しかも、上記n×nの桝目Aに配列された自然数N(1,2,3,…,n×n)の縦、横、斜めの各列の和がすべて等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成ゲーム機において、上記魔方陣作成ゲーム機は、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得た後、上記整数(0,1,2,…,n×n−1)のn進数への変換を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行った後、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、上記識別マークMに予め自然数N(1,2,3,…,n×n)を対応させておくと共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、しかも、上記魔方陣作成ゲーム機は、n×nの桝目Aと表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nが付されたコマBを表示する表示手段と、表示手段に表示されたn×nの桝目Aに表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nが付されたコマBを配列する操作を行うための入力手段と、上記入力手段に入力された情報に基づいて処理を行う情報処理手段より成ることを特徴とする魔方陣作成ゲーム機である。
【0009】さらに、自然数N(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)の各数がn×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列され、しかも、上記n×nの桝目Aに配列された自然数N(1,2,3,…,n×n)の縦、横、斜めの各列の和がすべて等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成カードにおいて、上記魔方陣作成カードは、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得た後、上記整数(0,1,2,…,n×n−1)のn進数への変換を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行った後、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、上記識別マークMに予め自然数N(1,2,3,…,n×n)を対応させておくと共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、しかも、上記魔方陣作成カードは、カードの表面側Cに識別マークM、カード裏面側Dに自然数Nが付されて成ることを特徴とする魔方陣作成カードである。
【0010】本発明は、上記技術的手段より成り、魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードが、n×nの魔方陣におけるn×nの桝目Aの各桝に入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数からn進数を得、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に行われる第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に行われる第2の分類とを組み合わせることによって自然数N(1,2,3,…,n×n)に対応する識別マークMを形成し、上記識別マークMをn×nの桝目A上に識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、n×nの魔方陣の作成を、縦、横、斜め(対角線)の各列の和を計算することなく行うことができるので、児童・生徒が容易に魔方陣を作成することができるものである。
【0011】そして、上記の如く、本発明の魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードによって、魔方陣の作成が容易となることにより、児童・生徒の魔方陣に対する興味を高めることができるので、魔方陣の不思議さや面白さを通じて、算数や数学に対する興味を待たせることができると共に、児童・生徒の知識や知能を高めようとする知育に役立つものである。
【0012】さらに、魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードによって、魔方陣の作成が容易となることにより、授業時間を有効に利用でき、魔方陣を用いた授業を効率良く行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。本発明の魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードは、n×nの桝目に自然数(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)を、縦、横、斜め(対角線)の各列の和が等しくなるように配列してなる魔方陣の作成を容易に行えるようにするものであり、縦、横、斜め(対角線)の各列における和の計算を行うことなく魔方陣を作成することができるように工夫されたものである。
【0014】具体的には、図1に示したように、表面側Cに識別マークMが付されていると共に、裏面側Dに上記識別マークMに対応する自然数Nが付されたコマBの提供を行い、上記コマBの表面側Cに付された識別マークMを、所定のルールに基づいて桝目Aに配列することで、上記コマB裏面側Dに付された自然数Nの配列が魔方陣となるように構成されているものである。
【0015】そして、魔方陣作成ゲーム盤の場合は、桝目Aが記載されたゲーム盤本体と、上記桝目Aが記載されたゲーム盤本体上に配列されるコマBによって構成され、さらに、魔方陣作成ゲーム機の場合は、桝目A及びコマBが表示される表示手段と、表示手段に表示された桝目AにコマBを配列する操作を行う入力手段と、入力された情報に基づいて処理を行う情報処理手段によって構成されている。
【0016】また、魔方陣作成カードの場合には、上記コマBをカード状に成したものであって、トレーディングカードやお菓子等の景品等として提供することによってコレクションすることができるようにすることもでき、さらに、表面側Cに付される識別マークM及び裏面側Dに付される自然数Nをシールとして提供し、児童・生徒自身がカードを作ることができるようにすることも考慮される。
【0017】次に、本発明の魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードのより詳細な構成について、図1に示した4×4の桝目に自然数(1,2,3,…,16)を配列して作成される4×4の魔方陣を用いて説明する。
【0018】先ず、4×4の魔方陣を構成する4×4の桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,16)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,15)を得、自然数1に整数0,自然数2に整数1,自然数3に整数2,自然数4に整数3,自然数5に整数4,自然数6に整数5,自然数7に整数6,自然数8に整数7,自然数9に整数8,自然数10に整数9,自然数11に整数10,自然数12に整数11,自然数13に整数12,自然数14に整数13,自然数15に整数14,自然数16に整数15を対応させる。
【0019】次いで、上記の整数(0,1,2,…,15)の各々を四進数に変換し、整数0に四進数00,整数1に四進数01,整数2に四進数02,整数3に四進数03,整数4に四進数10,整数5に四進数11,整数6に四進数12,整数7に四進数13,整数8に四進数20,整数9に四進数21,整数10に四進数22,整数11に四進数23,整数12に四進数30,整数13に四進数31,整数14に四進数32,整数15に四進数33を対応させる。
【0020】次いで、上記四進数における四の位の数Kを四の位の数K(0,1,2,3)毎に第1の分類(本実施の形態では、0に記号△,1に記号○,2に記号□,3に記号☆を対応させて分類している)を行うと共に、四進数における一の位の数L(0,1,2,3)毎に第2の分類(本実施の形態では、0に記号の数4,1に記号の数1,2に記号の数2,3に記号の数3を対応させて分類している)を行い、さらに、上記四進数における四の位の数K(0,1,2,3)毎の第1の分類と、四進数における一の位の数L(0,1,2,3)毎の第2の分類を組み合わせることによって、四進数の各々に対応した識別マークMが形成されるものであり、本実施の形態では、四進数の各々に対して、記号(△,○,□,☆)と記号の数(1,2,3,4)で表された識別マークMが対応する(表1参照)こととなる。
【0021】
【表1】


【0022】次に、図2に示したように、上記四進数における四の位の数K(0,1,2,3の各4つずつ)の各々を4×4の桝目の各桝に一つずつ当て嵌め、縦、横、斜め(対角線)の各列の和が等しくなるように(同じ数が並ばないように)並べて魔方陣を作成し、さらに、図3に示したように、上記四進数における一の位の数L(0,1,2,3の各4つずつ)の各々を4×4の桝目の各桝に一つずつ当て嵌め、縦、横、斜め(対角線)の各列の和が等しくなるように(同じ数が並ばないように)並べて魔方陣を作成する。
【0023】さらに、上記図2,図3に示されている四進数における四の位の数K(0,1,2,3の各4つずつ)と、四進数における一の位の数L(0,1,2,3の各4つずつ)によって作成された2つの魔方陣を合成することによって、図4に示したような四進数の魔方陣を作成する。
【0024】そして、上記図4に示した四進数の魔方陣における各桝目に配列された四進数に記号(△,○,□,☆)と記号の数で表された識別マークMを対応させたものが図5であり、このとき、図5から明らかなように、縦、横、斜め(対角線)には、同種の記号が並んでおらず、しかも、各記号の数も異なっている(異種の記号の数が、1,2,3,4となっている)ことが分かる。
【0025】そして、上記の記号(△,○,□,☆)と記号の数で表された識別マークMに対応する四進数に整数(0,1,2,…,15)を対応させ、次いで、上記整数(0,1,2,…,15)に自然数(1,2,3,…16)を対応させ(表1参照)、さらに、上記の記号(△,○,□,☆)と記号の数で表された識別マークMを自然数N(1,2,3,…16)で置き換えることによって、図6に示したような4×4の魔方陣が作成されるものである。
【0026】しかも、上述した手順から分かるように、自然数N(1,2,3,…16)から1を引いた整数(0,1,2,…,15)を変換して四進数とし、上記四進数における四の位の数K毎に第1の分類を行うと共に、四進数の一の位の数L毎に第2の分類を行い、さらに、上記第1の分類と第2の分類を組み合わせて形成された識別マークMを、4×4の桝目Aの各桝に一つずつ配列する際に、識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにした後、上記識別マークMに自然数Nを対応させることによって、4×4の魔方陣を作成することができるので、4×4の魔方陣を作成する際に、縦、横、斜め(対角線)の各列の和を求める必要が無くなり、容易に4×4の魔方陣を作成することができる。
【0027】さらに、図7に示したように、第1の分類と第2の分類を組み合わせることによって表された識別マークM、本実施の形態では、記号(△,○,□,☆)と記号の数で表された識別マークMの各々に対し、自然数N(1,2,3,…16)の各数の一つ一つを予め対応させておくことにより、識別マークMから自然数N(1,2,3,…,16)へと簡単に変換することができ、より容易に4×4の魔方陣を作成することができるものであり、この対応をコマBの表面側Cと裏面側Dとで行うことで、識別マークMに対する自然数Nの対応がより容易となるものである。
【0028】そして、図8は、上記の手順に基づいて作成された4×4の魔方陣における第2の例であって、上述したルール、即ち、識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように識別マークMを配列して得た別の配列を有する4×4の魔方陣を示している。
【0029】また、上記第1の分類と第2の分類を組み合わせることによって形成される識別マークMとしては、上述した記号と記号の数の組み合わせだけでなく、人物、動物、乗り物、喜怒哀楽といった顔の表情を表すマーク等のキャラクターや文様、文字、色彩等、様々な分類を用いると同時に、これらを組み合わせることが考慮され、児童・生徒の興味を促進させることができる。
【0030】そして、図9,図10は、本発明を5×5の桝目Aの各桝に対して、自然数N(1,2,3,…,25)の各数を一つずつ配列して作成される5×5の魔方陣を示しており、この場合も、上記4×4の魔方陣の場合と同様の手順で作成されるものである。
【0031】即ち、先ず、5×5の魔方陣を構成する5×5の桝目Aの各桝に入れられる自然数N(1,2,3,…,25)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,24)を得、自然数(1,2,3,…,25)の各数に整数(0,1,2,…,24)を対応させた後、整数(0,1,2,…,24)を五進数に変換する。
【0032】次いで、上記五進数における五の位の数(0,1,2,3,4)毎に第1の分類(本実施の形態では、0に記号□,1に記号△,2に記号○,3に記号☆,4に記号◇を対応させて分類している)を行うと共に、上記五進数における一の位の数(0,1,2,3,4)毎に第2の分類(本実施の形態では、0に記号の数5,1に記号の数1,2に記号の数2,3に記号の数3,4に記号の数4を対応させて分類している)を行い、さらに、上記五進数における五の位の数(0,1,2,3,4)毎の第1の分類と五進数における一の位の数(0,1,2,3,4)毎の第2の分類を組み合わせることによって、五進数の各々に対応した識別マークMが形成されるものであり、本実施の形態では、五進数の各々に対して、記号(□,△,○,☆,◇)と記号の数(1,2,3,4,5)で表された識別マークMが対応する(表2参照)こととなる。
【0033】
【表2】


【0034】そして、この場合も、コマBの表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nを付し、識別マークMの各々に対して自然数N(1,2,3,…,25)の各数の一つ一つを予め対応させておき、さらに、識別マークMを上記の4×4の魔方陣と同様のルール、即ち、識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすることで、容易に5×5の魔方陣を作成することができるものである。
【0035】さらに、本実施の形態では、4×4の桝目Aの各桝に自然数N(1,2,3,…,16)の各数を一つずつ配列して作成される4×4の魔方陣と、5×5の桝目Aの各桝に自然数N(1,2,3,…,25)の各数を一つずつ配列して作成される5×5の魔方陣について説明したが、n×nの桝目Aの各桝に自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数を一つずつ配列して作成されるn×nの魔方陣についても同様の手順によって作成することができる。
【0036】即ち、先ず、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aの各桝に入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得、さらに、整数(0,1,2,…,n×n−1)をn進数に変換する。
【0037】次いで、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMが形成される。
【0038】そして、上記識別マークMの各々を予め自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数の一つ一つに対応させておく(コマBの表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nを付す等)と共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、容易にn×nの魔方陣が得られるものである。
【0039】尚、上記n×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列される自然数N(1,2,3,…,n×n)において、nは4以上の自然数であり、これは、nが1,2の場合には魔方陣が作成されず、また、nが3の場合には魔方陣が作成されるものの、その配列は、回転、対称を考慮すると実質的に一つの配列しか存在しないためであり、さらに、nを大きくした場合には、魔方陣が複雑になり過ぎ、児童・生徒に魔方陣の不思議さや面白さを体験させる目的に反してしまうため、実際には、nを4以上10以下の自然数とすることが好ましい。
【0040】また、上述した魔方陣を作成する際の識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列するというルールは、一例であって、魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードの遊び方によって様々なルールを適用することもでき、魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードを利用して多様な遊び方ができるものである。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によると次の様な効果を奏する。即ち、本発明の魔方陣作成ゲーム盤及び魔方陣作成ゲーム機並びに魔方陣作成カードによると、識別マークをn×nの桝目に配列する際に、識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列するだけで魔方陣の作成を行うことができ、その結果、魔方陣を作成する際に計算をする必要がなくなるので、児童・生徒による魔方陣の作成を容易にすることができ、魔方陣を通して、児童・生徒が数字の不思議さや面白さを体験でき、算数や数学に対する興味を待たせることができると同時に、魔方陣を用いた授業を効率良く行うことができる手段が提供されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって作成された4×4の魔方陣における第1の例を示す図である。
【図2】四進数における四の位の数を用いて作成された魔方陣を示す図である。
【図3】四進数における一の位の数を用いて作成された魔方陣を示す図である。
【図4】四進数を用いて作成された魔方陣を示す図である。
【図5】四進数を用いて作成された魔方陣の四進数に識別マークを対応させた状態を示す図である。
【図6】識別マークに自然数を対応させて作成された4×4の魔方陣を示す図である。
【図7】識別マークと自然数との対応を示す図である。
【図8】本発明によって作成された4×4の魔方陣における第2の例を示す図である。
【図9】本発明によって作成された5×5の魔方陣における第1の例を示す図である。
【図10】本発明によって作成された5×5の魔方陣における第2の例を示す図である。
【符号の説明】
A n×nの桝目
B コマ
C コマの表面側
D コマの裏面側
K 四進数における四の位の数
L 四進数における一の位の数
M 識別マーク
N 自然数

【特許請求の範囲】
【請求項1】 自然数N(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)の各数がn×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列され、しかも、上記n×nの桝目Aに配列された自然数N(1,2,3,…,n×n)の縦、横、斜めの各列の和がすべて等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成ゲーム盤において、上記魔方陣作成ゲーム盤は、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得た後、上記整数(0,1,2,…,n×n−1)のn進数への変換を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行った後、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、上記識別マークMに予め自然数N(1,2,3,…,n×n)を対応させておくと共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、しかも、上記魔方陣作成ゲーム盤は、n×nの桝目Aが記載されたゲーム盤本体と上記ゲーム盤本体に記載されたn×nの桝目A上に配列される表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nが付されたコマBより成ることを特徴とする魔方陣作成ゲーム盤。
【請求項2】 自然数N(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)の各数がn×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列され、しかも、上記n×nの桝目Aに配列された自然数N(1,2,3,…,n×n)の縦、横、斜めの各列の和がすべて等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成ゲーム機において、上記魔方陣作成ゲーム機は、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得た後、上記整数(0,1,2,…,n×n−1)のn進数への変換を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行った後、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、上記識別マークMに予め自然数N(1,2,3,…,n×n)を対応させておくと共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、しかも、上記魔方陣作成ゲーム機は、n×nの桝目Aと表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nが付されたコマBを表示する表示手段と、表示手段に表示されたn×nの桝目Aに表面側Cに識別マークM、裏面側Dに自然数Nが付されたコマBを配列する操作を行うための入力手段と、上記入力手段に入力された情報に基づいて処理を行う情報処理手段より成ることを特徴とする魔方陣作成ゲーム機。
【請求項3】 自然数N(1,2,3,…,n×n;nは4以上の自然数)の各数がn×nの桝目Aの各桝に一つずつ配列され、しかも、上記n×nの桝目Aに配列された自然数N(1,2,3,…,n×n)の縦、横、斜めの各列の和がすべて等しくなるように配列された魔方陣の作成を行う魔方陣作成カードにおいて、上記魔方陣作成カードは、n×nの魔方陣を構成するn×nの桝目Aに入れられる自然数N(1,2,3,…,n×n)の各数から1を引いて整数(0,1,2,…,n×n−1)を得た後、上記整数(0,1,2,…,n×n−1)のn進数への変換を行い、さらに、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第1の分類を行うと共に、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎に第2の分類を行った後、上記n進数におけるnの位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第1の分類と、n進数における一の位の数(0,1,2,…,n−1)毎の第2の分類を組み合わせることによって、n進数の各々に対応した識別マークMの形成を行い、さらに、上記識別マークMに予め自然数N(1,2,3,…,n×n)を対応させておくと共に、上記識別マークMにおける第1の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないようにすると共に、識別マークMにおける第2の分類の同一分類が、縦、横、斜め(対角線)の各列に並ばないように配列することによって、n×nの魔方陣を得られるように構成され、しかも、上記魔方陣作成カードは、カードの表面側Cに識別マークM、カード裏面側Dに自然数Nが付されて成ることを特徴とする魔方陣作成カード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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