説明

2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−[[2−(1(R)−5−メチル−2−フラニル)プロピル]アミノ]−3,4−ジオキソ−1−シクロブテン−1−イル]アミノ]ベンズアミドの合成



式(II)、(Q)および(XI)または(XII)、(II)を使用して、式(I)の化合物(2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−[[2−[[1(R)−(5−メチル−2−フラニル)プロピル]アミノ]−3,4−ジオキソ−1−シクロブテン−1−イル]アミノ]ベンズアミド)を作製するためのプロセスが開示される。ここで、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択され(Brが好ましい)、Rは、(C〜C10)アルキルを表す。開示されるプロセスにおいて作製される中間体化合物もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本出願は、2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−[[2−[[1(R)−(5−メチル−2−フラニル)プロピル]アミノ]−3,4−ジオキソ−1−シクロブテン−1−イル]アミノ]ベンズアミド合成の新規プロセスを開示する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−[[2−[[1(R)−(5−メチル−2−フラニル)プロピル]アミノ]−3,4−ジオキソ−1−シクロブテン−1−イル]アミノ]ベンズアミド(式Iの化合物):
【0003】
【化97】

は、米国出願番号第10/122,841号(2002年4月15日出願、現在放棄)、同上第10/208,412号(2002年7月30日出願)、および同上第10/241,326号(2002年9月11日出願)に開示され、各々の開示は、本明細書中に参考として援用される。この式Iの化合物はまた、WO02/083624(2002年4月15日出願、2002年10月24日公開)に開示される。
【0004】
式Iの化合物は、CXCケモカイン媒介性疾患を処置するために有用である。ケモカインは、走化性サイトカインであり、種々の細胞によって放出され、炎症および腫瘍増殖の部位にマクロファージ、T細胞、好酸球、好塩基球、好中球および内皮細胞を誘引する。このCXCケモカインとしては、インターロイキン−8(IL−8)、好中球活性化タンパク質−1(NAP−1)、好中球活性化タンパク質−2(NAP−2)、GROα、GROβ、GROγ、ENA−78、GCP−2、IP−10、MIGおよびPF4が挙げられる。
【0005】
CXCケモカインレセプターにおいて活性を調節することを可能とする化合物に対する要求が依然として存在している。例えば、(炎症部位への好中球サブセットおよびT細胞サブセットの走化作用および腫瘍の増殖を引き起こす)IL−8産生の増加に関連する状態は、IL−8レセプター結合のインヒビターである化合物によって恩恵を得る。
【0006】
CXCケモカインレセプターに結合するアンタゴニストの重要性を考慮すると、このようなアンタゴニストを生成する新規の方法は、常に興味深い。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、以下の式Iの化合物:
【0008】
【化98】

を生成するためのプロセスに関し、以下の式II、式Q、および式XIまたは式XIIの化合物:
【0009】
【化99】

を用いる。
【0010】
ここでAは、Br、ClおよびIからなる群から選択され(Brを用いることが好ましい);そしてRは、(C−C10)アルキルを示す。
【0011】
本発明はまた、以下の式V:
【0012】
【化100】

の化合物を生成するためのプロセスに関し、
以下の式IIおよび式Q:
【0013】
【化101】

の化合物を用いる。
【0014】
ここでAは、Br、ClおよびIからなる群から選択され(Brを用いることが好ましい);Rは、(C−C10)アルキルを示す。
【0015】
本発明はまた、以下の式XIまたは式XII:
【0016】
【化102】

の化合物を生成することに関し、
以下の式III:
【0017】
【化103】

の化合物を用いる。
【0018】
本発明はまた、以下の式IV:
【0019】
【化104】

の化合物を生成するためのプロセスに関し、
以下の式II:
【0020】
【化105】

の化合物を用いる。
【0021】
ここでAは、Br、ClおよびIからなる群から選択される(Brを用いることが好ましい)。
【0022】
本発明はまた、以下の式IV(i):
【0023】
【化106】

の化合物を生成するためのプロセスに関し、
以下の式II:
【0024】
【化107】

の化合物を用いる。
【0025】
ここでAは、Br、ClおよびIからなる群から選択される(Brを用いることが好ましい)。
【0026】
本発明はまた、以下の式XIII:
【0027】
【化108】

の化合物を生成するためのプロセスに関し、
以下の式Qおよび式XIまたは式Qおよび式XII:
【0028】
【化109】

の化合物を用いる。
【0029】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0030】
【化110】

に関する。
【0031】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0032】
【化111】

に関する。
【0033】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0034】
【化112】

に関する。
【0035】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0036】
【化113】

に関する。
【0037】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0038】
【化114】

に関する。
【0039】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0040】
【化115】

に関する。
【0041】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0042】
【化116】

に関する。
【0043】
本発明はまた、本発明のプロセスの間に生成される以下の中間化合物:
【0044】
【化117】

に関する。
【0045】
式Iの化合物を生成するための本プロセスは、複数の利点を有する:5−ブロモ−3−ニトロサリチル酸は、容易に入手可能であり、費用がかからず、式IV(i)の不安定な還元性中間化合物を単離する必要がなく、式XIの化合物は、カラムクロマトグラフィーおよびアミンのキラル純度が向上した化合物XIの塩形成を必要としないためにより容易に精製される。
【0046】
(発明の定義)
本明細書中で用いられる場合、以下の用語は、そうでないことが示されない限り、以下の意味を有する。
【0047】
「g」=グラム
「HPLC」=高速液体クロマトグラフィー
「DBU」=1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン:
「DMAP」=4−ジメチルアミノピリジン
「DME」=ジメチルエーテル
「DMF」=N,N−ジメチルホルムアミド
「DMSO」=ジメチルスルホン酸
「MHz」=メガヘルツ
「mL」=ミリメートル
「Mp」=融点
「NMR」=核磁気共鳴分光法
「THF」=テトラヒドロフラン
「TMS」=トリメチルシリル
「TMSOTF」=トリメチルシリル−O−トリフレート
「TBME」=T−ブチルメチルエーテル
「アルキル」は、脂肪族炭化水素基であって、直鎖状でも分枝状でもよく、その鎖の中に、約1個〜約20個の炭素原子を含有する基を意味する。好ましいアルキル基は、その鎖の中に、約1個〜約12個の炭素原子を含有する。より好ましいアルキル基は、その鎖の中に、約1個〜約6個の炭素原子を含有する。分枝状とは、直鎖状のアルキル鎖に、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)が結合されていることを意味する。「低級アルキル」は、その鎖内に、約1個〜約6個の炭素原子を有し、直鎖状または分枝状であり得る基を意味する。用語「置換アルキル」は、そのアルキル基が、1つ以上の置換基で置換されることを意味し、この各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)−NH(アルキル)、カルボキシ、および−C(O)O−アルキルからなる群より独立して選択される。適切なアルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチル、ノニル、デシル、フルオロメチル、トリフルオロメチルおよびシクロプロピルメチルが挙げられる。
【0048】
「アルケニル」は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含む脂肪族炭化水素基であって、直鎖状でも分枝状でもよく、その鎖の中に、約2個〜約15個の炭素原子を含有する基である。好ましいアルケニル基は、その鎖の中に、約2個〜約12個の炭素原子を含有する。より好ましくは、その鎖の中に、約2個〜約6個の炭素原子を含有する。分枝状とは、直鎖状のアルケニル鎖に、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)が結合されていることを意味する。「低級アルケニル」は、その鎖内における、約2個〜約6個の炭素原子を意味し、これは直鎖状でも分枝状でも良い。用語「置換アルケニル」は、そのアルキル基が、1つ以上の置換基で置換されることを意味し、この各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、およびアルコキシからなる群より独立して選択される。適切なアルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが挙げられる。
【0049】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、そして直鎖状であっても分枝状であってもよく、そしてその鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含む、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、その鎖中に約2〜約12個の炭素原子を有し;そしてより好ましくは、その鎖中に約2〜約4個の炭素原子を有する。分枝状とは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)が、直鎖アルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」は、直鎖状であっても分枝状であってもよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニル、およびデシニルが挙げられる。用語「置換アルキニル」は、そのアルキニル基が1つ以上の置換基によって置換されることを意味し、この各置換基は、アルキル、アリール、およびシクロアルキルからなる群より独立して選択される。
【0050】
「アリール」とは、約6個〜約14個の炭素原子、好ましくは、約6個〜約10個の炭素原子を含む、芳香族の単環式または多環式の環系を意味する。アリール基は、1つ以上の「環系置換基」で必要に応じて置換され得、これらの置換基は、同じであっても異なっていてもよく、本明細書中で定義されるとおりである。適切なアリール基の非限定的な例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0051】
「ヘテロアリール」とは、約5個〜約14個の環原子、好ましくは約5個〜約10個の環原子を含む、芳香族の単環式または多環式の環系を意味し、ここで、これらの環原子のうちの1つ以上は、単独でかまたは組み合わせで、炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素または硫黄)である。好ましいヘテロアリールは、約5個〜約6個の環原子を含む。「ヘテロアリール」は、1つ以上の「環系置換基」で必要に応じて置換され得、この置換基は、同じであっても異なっていてもよく、本明細書中で定義されるとおりである。ヘテロアリールの基礎名称の前に付く接頭後アザ、オキサまたはチアは、少なくとも1つの窒素原子、酸素原子または硫黄原子がそれぞれ、環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、必要に応じて、対応するN−オキシドに酸化され得る。適切なヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、チロアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。
【0052】
「アラルキル」とは、アリール−アルキル基を意味し、ここで、アリールおよびアルキルは先に記載された通りである。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ベンジル、2−フェネチル、およびナフタレニルメチルが挙げられる。親部分への結合は、アルキルを介する結合である。
【0053】
「アルキルアリール」とは、アルキル−アリール基を意味し、ここでアルキルおよびアリールは、先に記載された通りである。好ましいアルキルアリールは、低級アルキル基を含む。適切なアルキルアリール基の非限定的な例は、o−トリル、p−トリルおよびキシリルが挙げられる。親部分への結合は、アリールを介する結合である。
【0054】
「シクロアルキル」とは、約3個〜約10個の炭素原子、好ましくは約5個〜約10個の炭素原子を含む、非芳香族の、単環式または多環式の環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は、約5個〜約7個の環原子を含む。シクロアルキルは、1つ以上の「環系置換基」で必要に応じて置換され得、この置換基は、同じであっても異なっていてもよく、上記で定義されるとおりである。適切な単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例としては、1−デカリン、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。
【0055】
「ハロ」とは、フッ素基、塩素基、臭素基、またはヨウ素基を意味する。フッ素基、塩素基または臭素基が好ましく、そしてフッ素基および塩素基がより好ましい。
【0056】
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。フッ素、塩素または臭素が好ましく、そしてフッ素および塩素がより好ましい。
【0057】
「環系置換基」とは、芳香族または非芳香族環系に結合した置換基を意味し、これは、例えば、その環系上の利用可能な水素を置き換える。環系置換基は、各々独立して、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、アラルケニル、ヘテロアラルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアラルケニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−およびYNSO−からなる群から選択され、ここで、YおよびYは、各々独立して、水素、アルキル、アリールおよびアラルキルからなる群から選択される。
【0058】
「シクロアルケニル」とは、非芳香族の単環式または多環式環系を意味し、これは、3個〜10個の炭素原子、好ましくは、5個〜10個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する。好ましいシクロアルケニル環は、約5個〜約7個の環原子を含む。シクロアルケニルは、1つ以上の「環系置換基」で必要に応じて置換され得、この置換基は、同じであっても異なっていてもよく、上記で定義されるとおりである。適切な単環式シクロアルケニルの非限定的な例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルなどが挙げられる。適切な複環式シクロアルケニルの非限定的な例は、ノルボルニレニル(norbornylenyl)である。
【0059】
「ヘテロシクレニル」とは、非芳香族の単環式または多環式環系を意味し、これは、約3個〜約10個の環原子(好ましくは、約5個〜約10個の環原子)を含み、ここで、その環系内の原子の1個またはそれ以上は、炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素またはイオウ原子)単独または組合せであり、そして少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合を含有する。この環系には、隣接した酸素原子および/またはイオウ原子は存在しない。好ましいヘテロシクレニル環は、約5個〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクレニルの基礎名称の前のアザ、オキサまたはチアの接頭語とは、環原子として、少なくとも、窒素原子、酸素原子またはイオウ原子がそれぞれ存在していることを意味する。このヘテロシクレニルは、必要に応じて、1個またはそれ以上の環系置換基で置換でき、ここで、「環系置換基」は、上で定義したとおりである。このヘテロシクレニルの窒素原子またはイオウ原子は、必要に応じて、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに酸化できる。適当な単環式アザヘテロシクレニル基の非限定的な例には、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニルなどが挙げられる。適当なオキサヘテロシクレニル基の非限定的な例には、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニルなどが挙げられる。適当な多環式オキサヘテロシクレニル基の非限定的な例は、7−オキサビシクロ[2.2.1]へプテニルである。適当な単環式チアヘテロシクレニル環の非限定的な例には、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0060】
「ヘテロシクリル」とは、非芳香族の一環式または多環式環系を意味し、これは、約3個〜約10個の炭素原子、好ましくは、約5個〜約10個の炭素原子を含み、ここで、その環系内の原子の1個またはそれ以上は、炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素またはイオウ)単独またはその組合せである。この環系には、隣接した酸素原子および/またはイオウ原子は存在しない。好ましいヘテロシクリル類は、約5個〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクリルの基礎名称の前のアザ、オキサまたはチアの接頭語とは、環原子として、少なくとも、窒素原子、酸素原子またはイオウ原子がそれぞれ存在していることを意味する。このヘテロシクリルは、必要に応じて、1個またはそれ以上の「環系置換基」(これは、同一でも異なっていてもよく、そして本明細書中で定義したとおりである)で置換できる。このヘテロシクリルの窒素原子またはイオウ原子は、必要に応じて、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに酸化できる。適当な単一環式ヘテロシクリル環の非限定的な例には、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0061】
「アラルケニル」とは、アリール−アルケニル基を意味し、ここで、アリールおよびアルケニルは先に定義された通りである。好ましいアラルケニルは、低級アルケニル基を含む。適切なアラルケニル基の非限定的な例としては、2−フェネテニルおよび2−ナフタレテニルが挙げられる。親部分への結合は、アルケニルを介する結合である。
【0062】
「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール−アルキル基を意味し、ここで、ヘテロアリールおよびアルキルは、上記の通りである。好ましいヘテロアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ピリジルメチル、2−(フラン−3−イル)エチルおよびキノリン−3−イルメチルが挙げられる。親部分に対する結合は、アルキルを介する結合である。
【0063】
「ヘテロアラルケニル」は、ヘテロアリール−アルケニル基を意味し、ここで、ヘテロアリールおよびアルケニルは、上記の通りである。好ましいヘテロアラルケニルは、低級アルケニル基を含む。適切なヘテロアラルケニル基の非限定的な例としては、2−(ピリド−3−イル)エテニルおよび2−(キノリン−3−イル)エテニルが挙げられる。親部分に対する結合は、アルケニルを介する結合である。
【0064】
「ヒドロキシアルキル」は、HO−アルキル基を意味し、ここで、アルキルは、上記で定義した通りである。好ましいヒドロキシアルキルは、低級アルキルを含む。適切なヒドロキシアルキル基の非限定的な例としては、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。
【0065】
「アシル」は、H−C(O)−基、アルキル−C(O)−基、アルケニル−C(O)−基、アルキニル−C(O)−基、シクロアルキル−C−(O)−基、またはシクロアルケニル−C(O)−基またはシクロアルキニル−C−(O)−基を意味し、ここで、種々の基は、上記の通りである。親部分に対する結合は、カルボニルを介する結合である。好ましいアシルは、低級アルキルを含む。適切なアシル基の非限定的な例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、2−メチルプロパノイル、ブタノイルおよびシクロヘキサノイルが挙げられる。
【0066】
「アロイル」は、アリール−C(O)−基を意味し、ここで、アリール基は、上記の通りである。親部分に対する結合は、カルボニルを介する結合である。適切な基の非限定的な例としては、ベンゾイルならびに1−ナフトイルおよび2−ナフトイルが挙げられる。
【0067】
「アルコキシ」は、アルキル−O−基を意味し、ここで、アルキル基は、上記の通りである。適切なアルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびヘプトキシが挙げられる。親部分に対する結合は、エーテル酸素を介する結合である。
【0068】
「アリールオキシ」は、アリール−O−基を意味し、ここで、アリール基は、上記の通りである。適切なアリールオキシ基の非限定的な例としては、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。親部分に対する結合は、エーテル酸素を介する結合である。
【0069】
「アラルキルオキシ」は、アラルキル−O−基を意味し、ここで、アラルキル基は、上記の通りである。適切なアラルキルオキシ基の非限定的な例としては、ベンジルオキシおよび1−ナフタレンメトキシまたは2−ナフタレンメトキシが挙げられる。親部分への結合は、エーテル酸素を介する結合である。
【0070】
「アルキルアミノ」は、−NH基または−NH基を意味し、ここでこの窒素上の一以上の水素原子は、上に定義されるようなアリール基によって置換される。
【0071】
「アリールアミノ」は、−NH基または−NH基を意味し、ここでこの窒素上の一以上の水素原子は、上に定義されるようなアルキル基によって置換される。
【0072】
「アルキルチオ」は、アルキル−S−基を意味し、ここで、アルキル基は、上記の通りである。適切なアルキルチオ基の非限定的な例としては、メチルチオ、エチルチオ、i−プロピルチオおよびヘプチルチオが挙げられる。親部分に対する結合は、硫黄を介する結合である。
【0073】
「アリールチオ」は、アリール−S−基を意味し、ここで、アリール基は上記の通りである。適切なアリールチオ基の非限定的な例としては、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられる。親部分に対する結合は、硫黄を介する結合である。
【0074】
「アラルキルチオ」は、アラルキル−S−基を意味し、ここで、アラルキル基は、上記の通りである。適切なアラルキルチオ基の非限定的な例は、ベンジルチオである。親部分に対する結合は、硫黄を介する結合である。
【0075】
「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−CO−基を意味する。適切なアルコキシカルボニル基の非限定的な例としては、メトキシカルボニルおよびエキシカルボニルが挙げられる。親部分への結合は、このカルボニルを通してである。
【0076】
「アリールオキシカルボニル」は、アリール−O−C(O)−基を意味する。適切なアリールオキシカルボニル基の非限定的な例としては、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルが挙げられる。親部分に対する結合は、このカルボニルを通してである。
【0077】
「アラルコキシカルボニル」は、アラルキル−O−C(O)−基を意味する。適切なアラルコキシカルボニル基の非限定的な例は、ベンジルオキシカルボニルである。親部分に対する結合は、このカルボニルを通してである。
【0078】
「アルキルスルホニル」は、アルキル−S(O)−基を意味する。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。親部分に対する結合は、このスルホニルを通してである。
【0079】
「アルキルスルフィニル」は、アルキル−S(O)−基を意味する。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。親部分に対する結合は、このスルフィニルを通してである。
【0080】
「アリールスルホニル」は、アリール−S(O)−基を意味する。親部分に対する結合は、このスルホニルを通してである。
【0081】
「アリールスルフィニル」は、アリール−S(O)−基を意味する。親部分に対する結合は、このスルフィニルを通してである。
【0082】
「適切な温度」は、望ましい反応速度を生じる温度を意味し、一般に、望ましくない産物の最小の産生を伴う、所望される産物の容認可能な収率を生じる温度であるか、反応混合物を安定に制御できる温度であるか、または「適切な温度」は、試薬が、安全に一緒に混合され得る温度か、もしくは所望される産物が、溶液から単離される温度である。
【0083】
用語「必要に応じて置換された」とは、指定した基、ラジカルまたは部分による、任意の置換を意味する。
【0084】
本明細書中で用いられる場合、用語「組成物」は、特定の量の特定の成分を含む生成物、ならびに直接的または間接的に、特定の量の特定の成分の組み合わせに由来する任意の生成物を包含することを意図する。
【0085】
「溶媒和物」は、本発明の化合物と1以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は、種々の程度のイオン結合および共有結合(水素結合を含む)を包含する。特定の例では、この溶媒和物は、例えば、結晶固体の結晶格子中に1以上の溶媒分子が組み込まれた場合、単離され得る。「溶媒和物」は、液相溶媒和物および単離可能溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノレート、メタノレートなどが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
【0086】
下記の実施形態は、参考の目的のみのために番号を付けられる。
【0087】
下記のとおりに、式Iの化合物を合成するためのプロセスにおいて特定の工程中に特定の化合物を合成するために使用される試薬および反応条件はまた、その特定の化合物を合成するためのプロセスに関する任意の実施形態に適用可能である。
【0088】
本発明の実施形態番号1は、式Iの化合物:
【0089】
【化118】

を合成するためのプロセスに関し、以下の工程を包含する:
(a)式IIの化合物:
【0090】
【化119】

を式IVの化合物:
【0091】
【化120】

に変換する工程(式IIおよび式IVの化合物において、Aは、Br、ClおよびI(好ましくはBr)からなる群より選択される);
(b)水素気圧下にて、式IVの化合物を適切な水素添加触媒で水素添加し、式IV(i)の中間体化合物:
【0092】
【化121】

を形成する工程;
(c)式IV(i)の化合物を、式Qの化合物:
【0093】
【化122】

と反応させ(Rは、(C〜C10)アルキルを表す)、式Vの化合物:
【0094】
【化123】

を得る工程;
(d)式IIIの化合物:
【0095】
【化124】

を式VIの化合物:
【0096】
【化125】

に変換する工程;
(e)式VIの化合物に保護基を付加して、式VIIの化合物:
【0097】
【化126】

を得る工程(Gは保護基を表す);
(f)式VIIの化合物を適切な有機金属試薬と反応させ、次にワークアップし、式VIIIの化合物:
【0098】
【化127】

を得る工程;
(g)式VIIIの化合物より脱保護基(G)を取り除いて、式IXの化合物:
【0099】
【化128】

を得る工程;
(h)式IXの化合物を式Xのイミン中間体化合物:
【0100】
【化129】

に変換する工程;
(i)式Xのイミン中間体化合物を式XIの塩:
【0101】
【化130】

に変換する工程;
(j)式XIの化合物を式Vの化合物と反応させて、式Iの化合物を得る工程;または
(k)式XIの化合物を遊離アミン:
【0102】
【化131】

に変換し、式XIIの化合物を式Vの化合物と反応させて式Iの化合物を得る工程。
【0103】
当業者は、実施形態番号1のプロセスにおいて、式Vの化合物と式XIの化合物との合成順序が重要でないことを理解する。また、化合物Vと化合物XIIとの合成順序も重要でない。
【0104】
本発明の実施形態番号2は、式Iの化合物:
【0105】
【化132】

を合成する以下の工程を包含するプロセスに関する:
(a)式IIIの化合物:
【0106】
【化133】

を式VIの化合物:
【0107】
【化134】

に変換する工程;
(b)式VIの化合物に保護基を付加して、式VIIの化合物:
【0108】
【化135】

を得る工程(Gは、保護基を表す);
(c)式VIIの化合物を適切な有機金属試薬と反応させ、次にワークアップし、式VIIIの化合物:
【0109】
【化136】

を得る工程;
(d)式VIIIの化合物から保護基(G)を取り除いて、式IXの化合物:
【0110】
【化137】

を得る工程;
(e)式IXの化合物を式Xのイミン中間体化合物:
【0111】
【化138】

に変換する工程;
(f)式Xのイミン中間体化合物を式XIの塩:
【0112】
【化139】

に変換する工程;
(g)式XIの化合物を式Qの化合物:
【0113】
【化140】

と反応させて、式XIIIの化合物:
【0114】
【化141】

を得る工程(Rは、式Qおよび式XIIIにおいて(C〜C10)アルキルを表す);または
(h)式XIの化合物を式XIIの化合物:
【0115】
【化142】

に変換し、式XIIの化合物を式Qの化合物:
【0116】
【化143】

と反応させて、式XIIIの化合物:
【0117】
【化144】

を得る工程(Rは、式Qおよび式XIIIにおいて(C〜C10)アルキルを表す);
(i)式IIの化合物:
【0118】
【化145】

(Aは、Br、ClおよびI(好ましくはBr)からなる群より選択される)を、式IVの化合物:
【0119】
【化146】

に変換する工程;
(j)式IVの化合物を適切な水素化触媒で、水素圧下にて、水素化し、式IV(i)の中間体化合物:
【0120】
【化147】

を形成する工程;
(k)式IV(i)の化合物を式XIIIの化合物と反応させて式Iの化合物を得る工程。
【0121】
当業者は、実施形態番号2のプロセスにおいて、式XIIIの化合物および式IV(i)の化合物の合成順序が重要でないことを理解する。
【0122】
実施形態番号2の工程(a)〜(f)において、式IIIの化合物から式XIの化合物を合成するのに使用される試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(d)〜(i)において式IIIの化合物から式XIの化合物を合成するために使用される試薬および反応条件と同一である。
【0123】
実施形態番号2の工程(h)において、式XIの塩を式XIIの遊離アミンに変換するための試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(k)において式XIの塩を式XIIの遊離アミンに変換するために使用される試薬および反応条件と同一である。
【0124】
実施形態番号2の工程(g)において式XIの化合物から式XIIIの化合物を合成するための試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(j)において、式Vおよび式XIの化合物から、式Iの化合物を合成するために使用される試薬および反応条件と同一である。
【0125】
実施形態番号2の工程(h)において式XIIの化合物から式XIIIの化合物を合成するための試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(k)において、式Vおよび式XIIの化合物から、式Iの化合物を合成するために使用される試薬および反応条件と同一である。
【0126】
実施形態番号3は、実施形態番号1に記載のプロセスに関し、式XIの化合物は、式Vの化合物と反応されて、式Iの化合物を生じる。
【0127】
実施形態番号4は、実施形態番号1に記載のプロセスに関し、式XIの化合物は、式XIIの遊離アミンに変換され、そして上記式XIIの化合物は、式Vの化合物と反応されて、式Iの化合物を生じる。
【0128】
実施形態番号5は、実施形態番号2に記載のプロセスに関し、式XIの化合物は、式Qの化合物と反応されて、式XIIIの化合物を生じる。
【0129】
実施形態番号6は、実施形態番号2に記載のプロセスに関し、式XIの化合物は、式XIIの遊離アミンに変換され、そして、上記式XIIの化合物は、式Qの化合物と反応されて、式XIIIの化合物を生じる。
【0130】
実施形態番号7は、式Vの化合物:
【0131】
【化148】

を合成するためのプロセスに関し、このプロセスは、式IIおよび式Qの化合物:
【0132】
【化149】

を使用し、ここでAは、Br、ClおよびI(Brが好ましい)からなる群より選択され;そしてRは、(C〜C10)アルキルを表す。この実施形態において使用される試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(a)〜(c)に記載される式IIおよび式Qの化合物からの式Vの化合物の調製に使用される試薬および反応条件と同一である。
【0133】
実施形態番号8は、式XIまたは式XIIの化合物:
【0134】
【化150】

を合成するためのプロセスに関し、このプロセスは、式IIIの化合物:
【0135】
【化151】

を使用する。この実施形態において、使用される試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(d)〜(i)に記載される式IIIの化合物からの式XIの化合物、またはXIIについて工程(k)における変換工程に記載される式XIIの化合物の調製に使用される試薬および反応条件と同一である。
【0136】
実施形態番号9は、式IVの化合物:
【0137】
【化152】

を合成するためのプロセスに関し、このプロセスは、式IIの化合物:
【0138】
【化153】

を使用し、ここでAは、Br、ClおよびI(Brが好ましい)からなる群より選択される。この実施形態において、使用される試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(a)に記載される式IIの化合物からの式IVの化合物の調製に使用される試薬および反応条件と同一である。
【0139】
実施形態番号10は、式IV(i)の化合物:
【0140】
【化154】

を式IIの化合物:
【0141】
【化155】

から合成するためのプロセスに関し、ここでAは、Br、ClおよびI(Brが好ましい)からなる群より選択される。この実施形態において、使用される試薬および反応条件は、実施形態番号1の工程(a)および(b)に記載される式IIの化合物からの式IV(i)の化合物の調製に使用される試薬および反応条件と同一である。
【0142】
実施形態番号11は、式XIIIの化合物:
【0143】
【化156】

を合成するためのプロセスに関し、このプロセスは、式Qおよび式XIの化合物、または式Qおよび式XIIの化合物:
【0144】
【化157】

を使用する。この実施形態において使用される試薬および反応条件は、実施形態番号2の工程(a)〜(h)に記載される式Qおよび式XIの化合物、または式Qおよび式XIIの化合物からの式XIIIの化合物の調製に使用される試薬および反応条件と同一である。
【0145】
実施形態番号12は、式Iの化合物:
【0146】
【化158】

を調製するためのプロセスに関し、以下の工程を包含する:
(a)式IIの化合物:
【0147】
【化159】

を、以下:
アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択される溶媒、ならびに
チオニルクロリド、およびオキサリルクロリドからなる群より選択される酸塩化物(ここで、触媒量のDMFが、オキサリルクロリドが使用される場合、必要に応じて使用される)、
に溶解する工程;
および得られた反応混合物の温度を約−20〜約110℃に調節する工程;
反応が完了した際に、反応混合物を、約5〜約10℃の温度に冷却する工程;
ジメチルアミン気体またはジメチルアミン溶液を、式IIの化合物に関して、少なくとも約1モル当量の濃度で添加する工程(このジメチルアミン溶液のための溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択される);
得られた反応混合物の温度を、約−20〜約50℃の温度に調節する工程;
得られた反応混合物を、酸水溶液で約0〜約7のpHに酸性化して、式IVの化合物:
【0148】
【化160】

を生成する工程(式IIおよび式IVの化合物におけるAは、Br、Cl、およびIからなる群より選択される);
(b)式IVの化合物と、以下:
KOH、NaOH、NaCO、KCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される塩基(この塩基は、式IVの化合物に関して、少なくとも約1モル当量の濃度である)、
Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択される水素化触媒;ならびに
THF、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、およびこれらの混合物からなる群より選択される溶媒、
とを混合することにより、式IVの化合物に水素化する工程;そして
得られた混合物を、約10〜約500psiの水素圧下にて加圧し、式IV(i)の中間体化合物:
【0149】
【化161】

を生成する工程;
(c)工程(b)で得られた式IV(i)の化合物を含む反応混合物に対して、式IV(i)の化合物に関して少なくとも1モル当量の濃度にて、式Qの化合物:
【0150】
【化162】

を添加する工程、そして温度を約0〜約80℃に調節して、式Vの化合物:
【0151】
【化163】

を生成する工程(式Qの化合物におけるRは、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルからなる群より選択され、ならびに、上記反応は、必要に応じてKOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される塩基により触媒される);
(d1)工程(c)からの式Vの化合物を、式XIの化合物:
【0152】
【化164】

および溶媒中の塩基と混合し、得られた反応混合物を約20℃〜約150℃の温度に加熱し、次いで、この反応混合物を約3〜約7のpHに酸性化し、式Iの化合物を生成する工程(上記塩基は、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミンおよび−N(Rからなる群より選択される;各Rは、独立してアルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択される;そして上記塩基は、式IVの化合物に関して少なくとも約1モル当量の濃度で使用される;そして上記溶媒は、ニトリル溶媒、エーテル溶媒、およびアルコール溶媒からなる群より選択される);あるいは、
(d2)式XIの化合物:
【0153】
【化165】

を、水およびエーテルおよび塩化メチレンからなる群より選択される溶媒と混合する工程;
得られた反応混合物を、NaOH、KOH、Mg(OH)、NaCO、およびKCOからなる群より選択される塩基で、約7〜約14のpHに塩基性化し(この塩基性化は、約0〜約50℃の温度でなされる)、式XIIの化合物:
【0154】
【化166】

を生成する工程;
工程(c)からの式Vの化合物を、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒、およびトルエンからなる群より選択される溶媒に溶解する工程;
得られた溶液を式XIIの化合物と混合し、必要に応じて、触媒量の塩基を得られた溶液に添加し(塩基は、ピリジンおよび−N(Rからなる群より選択され、ここでRは、アルキル、アリール、アラルキルおよびアリールアルキルからなる群より選択され、そして得られた溶液の温度は、約10℃〜約150℃である)、式Iの化合物を生成する工程;
(e)ここで、式XIの化合物は、以下の工程により調製される:
式IIIの化合物:
【0155】
【化167】

を、芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒、およびこれらの混合物からなる群より選択される溶媒中で、式IIIの化合物に関して0.01モル当量のR−2−(−)−フェニルグリシノール(phenylglycinol)と混合し、そして得られた混合物を加熱還流して、式VIの化合物:
【0156】
【化168】

を生成する工程;
式VIの化合物を含む溶液を、ヘキサメチルジシラザン、TMSクロリド、およびTMSOTFからなる群より選択されるシリル化試薬(TMSクロリド、またはTMSOTFは、アリール塩基またはアルキル塩基と組み合わされて使用される)、ならびに式VIの化合物に関して、少なくとも約0.2モル当量濃度、好ましくは少なくとも約0.4モル当量濃度の酸(上記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HSO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム塩、およびアルキルスルホン酸、からなる群より選択される)と混合し、得られた反応混合物を加熱還流して、式VIIのイミン化合物:
【0157】
【化169】

を生成する工程(Gは、使用したシリル化試薬である、保護基を表す);
式VIIのイミン化合物を、約0℃〜約80℃の温度にて溶媒中で有機金属試薬と混合し(上記有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、およびエチルリチウムからなる群より選択され、上記有機金属試薬は、式VIIの化合物に関して、0.1〜約5モル当量濃度で使用され、上記溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群より選択される)、式VIIIの化合物:
【0158】
【化170】

を生成する工程;
式VIIIの化合物を、冷却した酸水溶液に添加し(この酸は、式VIIIの化合物に関して、約2.5〜約5モル当量濃度である)、水および共溶媒を添加し、得られた混合物を混合し、塩基をこの混合物に添加して水相のpHを約9〜約13に調節し、式IXの化合物:
【0159】
【化171】

を生成する工程(上記共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールおよびこれらの混合物からなる群より選択され、この塩基は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、ここで、この金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛 カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択されるか、あるいはこの塩基は、(C〜C12)アルカノールの金属塩および(C〜C12)シクロアルカノールの金属塩からなる群より選択され、ここで、この金属は、Li、Na、KおよびMgからなる群より選択される);
式IXの化合物を、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、ジグリム、1,4−ジオキサンおよびこれらの混合物からなる群より選択される溶媒に溶解する工程、
得られた溶液を、約−5℃〜約20℃の温度に冷却し、RNHをこの溶液に添加し、次いで、NaIO、Pb(OAc)、HIO、およびこれらの混合物からなる群より選択される試薬を添加して、Xの化合物:
【0160】
【化172】

を生成する工程(Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択される);ならびに
式Xの化合物を溶媒に溶解し、得られた溶液を、好ましくは約−50℃〜約80℃の範囲の温度にて酸溶液に添加し、式XIの化合物:
【0161】
【化173】

を生成する工程(この化合物XIは塩であり、ここでこの溶媒は、炭化水素溶媒およびエーテルおよびこれらの混合物からなる群より選択され、そしてこの酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、カルボン酸およびこれらの混合物からなる群より選択される)。
【0162】
実施形態番号13は、以下を除いて、実施形態番号12に記載されるプロセスに関する:
工程(a)、すなわち、式IVの化合物の調製において上記式IIの化合物の反応混合物および上記酸クロリドは、40℃〜約90℃であり、上記ジメチルアミンは、式IIの化合物に対して、少なくとも約2モル当量の濃度であり、上記反応混合物の温度は、約0℃〜約25℃であり、上記反応混合物は、約1〜約5のpHに酸性化され、上記酸水溶液のための酸は、HCl、HSO、HPO、およびそれらの混合物からなる群より選択され;
工程(b)、すなわち、式IVの化合物の水素化において、上記塩基は、NaCO、KCO、およびこれらの混合物からなる群より選択され、上記塩基は、約1.05〜約1.5モル当量の濃度で使用され、上記触媒は、Pd/CおよびPdOHからなる群より選択され、上記溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、およびこれらの混合物からなる群より選択され、上記水素圧は、約20〜約200psiであり;
工程(c)、すなわち、式Qの化合物と式IV(i)の化合物との反応において、式Qの化合物は、約1〜約2モル当量の濃度で使用され、上記温度は、約20℃〜約50℃であり、上記選択肢的な塩基は、NaCO、KCOおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
工程(d1)、すなわち、式Vの化合物と式XIの化合物との反応において、上記塩基は、式Vの化合物に対して約1〜約2モル当量の量で使用され、上記溶媒は、アルコールおよびニトリル溶媒からなる群より選択され、上記温度は、約40℃〜約80℃であり、上記pHは、約3〜約5であり;
工程(d2)において、式Vの化合物と、式XIIの化合物との反応において:
上記式XIの化合物との混合物は、約10℃〜約40℃の温度でNaOHまたはKOHを用いて約10〜約14のpHへと塩基性にされて、上記式XIIの化合物を生成し、
上記式Vの化合物は、アルコール溶媒中に溶解され、上記XIIの化合物は、式Vの化合物に対して約1モル当量の濃度で使用され、
上記触媒塩基は、ピリジンおよび−N(R(ここで各Rは、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、フェニル、トリルおよびベンジルからなる群より独立して選択される)からなる群より選択され、
上記式XIIの化合物を含む得られた溶液の温度は、約40℃〜約80℃であり;
工程(e)において、式IIIの化合物から式VIの化合物を生成する反応において、上記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、約0.5〜約1.5モル当量の濃度であり、上記R−2−(−)−フェニルグリシノールのための溶媒は、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、塩化メチレン、クロロベンゼン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、アセトニトリル、THFおよびt−ブチルメチルエーテルからなる群より選択され;
工程(e)において、式VIの化合物から式VIIの化合物を生成する反応において、上記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、TMSクロリド、およびTMSOTF(ここでそのTMSクロリドまたはTMSOTFは、トリエチルアミンと合わせて使用される)からなる群より選択され、上記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムからなる群より選択され、上記酸は、式VIの化合物に対して少なくとも約0.4モル当量の濃度であり;
工程(e)において、式VIIの化合物から式VIIIの化合物を生成する反応において、上記有機金属試薬は、式VIIの化合物に対して約1〜約5モル当量の濃度で使用され、上記溶媒は、THF、TBME、およびこれらの混合物からなる群より選択され、上記温度は、約10℃〜約50℃であり;
工程(e)において、式VIIIの化合物から式IXの化合物を生成する反応において、上記冷却酸水溶液は、約0℃〜約15℃の温度であり、上記酸は、HSO、HCl、HPO、およびこれらの混合物からなる群より選択され、上記酸は、式VIIIの化合物に対して約2.5〜約3モル当量の濃度で存在し、上記共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、およびこれらの混合物からなる群より選択され、上記塩基は、KOH、NaOH、NHOH、LiOH、CsOHからなる群より選択され、上記pHは、約10〜約11に調節され、
工程(e)において、式IXの化合物から式Xの化合物を生成する反応において、得られた溶液は、約0℃〜約15℃に冷却され、上記Rは、(C〜C)アルキルであり;
工程(e)において、式Xの化合物から式XIの化合物を生成する反応において、上記式XIの化合物は、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、およびジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグリム(diglyme)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランならびにこれらの混合物からなる群より選択され、上記酸溶液中の酸は、パラトルエンスルホン酸およびアルキルスルホン酸からなる群より選択され、上記温度は、約−20℃〜約20℃である。
【0163】
実施形態番号14は、以下の点を除いて、実施携帯番号13に記載されるプロセスに関する:
工程(a)、すなわち、式IVの化合物の調製において、上記式IIの化合物は、アセトニトリルおよび塩化チオニル中に溶解され、上記温度は、約65℃〜約75℃であり、上記ジメチルアミンは、アセトニトリル中に溶解され、上記ジメチルアミンは、式IIの化合物に対して約2.5モル当量の濃度で存在し、上記反応混合物の温度は、約5℃〜約10℃であり、上記反応混合物は、約2〜約3のpHに酸性化され、上記酸水溶液は、HSOであり、上記置換基Aは、Brであり;
工程(b)、すなわち、式IVの化合物の水素化において、上記塩基は、約1.05〜約1.1モル当量の濃度で使用されるKCOであり、上記触媒は、Pd/Cであり、上記溶媒は、エタノールであり、上記水素圧は、約100〜約120psiであり;
工程(c)、すなわち、式Qの化合物と式IV(i)の化合物との反応において、式Qの化合物は、約1.3〜約1.5モル当量の濃度で使用され、上記温度は、約25℃〜約35℃であり、Rは、エチルであり、上記選択肢的塩基は、KCOであり;
工程(d1)、すなわち、式Vの化合物と式XIの化合物との反応において、式XIの化合物は、約1.1モル当量の量で使用され、上記塩基は、式Vの化合物に対して約1.3〜約1.5モル当量の量で使用されるトリエチルアミンであり、上記溶媒は、アセトニトリルであり、上記温度は、約60℃〜約70℃であり、上記pHは、約4であり;
工程(d2)、すなわち、式Vの化合物と式XIIの化合物との反応において、上記式XIの化合物とともに使用される溶媒は、t−ブチルメチルエーテルであり、上記式XIの化合物との混合物は、約20℃〜約30℃の温度で、約12.5〜約13.5のpHへとNaOHで塩基性にして、上記式XIIの化合物を生成し、上記式Vの化合物は、溶媒n−プロパノール中に溶解し、上記式XIIの化合物は、式Vの化合物に対して約1.1モル当量の濃度で使用され、上記触媒塩基は、ジイソプロピルエチルアミンであり、式XIIの化合物を含む上記得られた溶液の温度は、約60℃〜約70℃であり、
工程(e)において、式IIIの化合物から式VIの化合物を生成する反応において、上記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、約0.9〜約1.1モル当量の濃度で存在し、上記R−2−(−)−フェニルグリシノールのための溶液は、THFであり;
工程(e)において、式VIの化合物から式VIIの化合物を生成する反応において、上記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザンであり、上記酸は、式VIの化合物に対して少なくとも約0.5モル当量の濃度の硫酸アンモニウムであり;
工程(e)において、式VIIの化合物から式VIIIの化合物を生成する反応において、上記有機金属試薬は、式VIIの化合物に対して約2〜約3モル当量の濃度で使用されるエチルマグネシウムブロミドであり、上記溶媒は、TBMEであり、上記温度は、約20℃〜約35℃であり;
工程(e)において、式VIIIの化合物から式IXの化合物を生成する反応において、上記冷却した酸水溶液は、約0℃〜約10℃の温度であり、上記酸は、HSOであり、上記酸は、式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量の濃度で存在し、上記共溶媒は、sec−ブタノールであり、上記塩基は、NHOHであり、上記pHは、約11に調節され、
工程(e)において、式IXの化合物から式Xの化合物を生成する反応において、上記式IXの化合物は、エタノールに溶解され、その得られた溶液は、約0℃〜約10℃に冷却され、上記R4はメチルであり、上記薬剤はNaIOであり;そして
工程(e)において、式Xの化合物から式XIの化合物を生成する反応において、上記式XIの化合物は、THFに溶解され、上記酸溶液中の酸は、パラトルエンスルホン酸であり、上記温度は、約0℃〜約10℃である。
【0164】
保護基Gは、シリル化試薬およびエステル(すなわち、式R−C(O)−O−を有する部分)からなる群より選択される。適切なシリル化試薬としては、ヘキサメチルジシラザン、TMSクロリド、TMSOTFなどが挙げられ、ここでそのTMSクロリドまたはTMSOTFは、アリール塩基またはアルキル塩基と組み合わせて使用される。好ましいシリル化剤としては、ヘキサメチルジシラザン、TMSクロリド、TMSOTFが挙げられ、ここでそのTMSクロリドまたはTMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用される。より好ましくは、そのシリル化剤は、ヘキサメチルジシラザンである。Rは、アルキル(例えば、メチル、エチルおよびイソプロピル)、アリール(例えば、フェニル)、およびシクロアルキル(例えば、シクロプロピルおよびシクロヘキシル)からなる群より選択される。エステルが使用される場合、ジエチル亜鉛を使用して、式VIIの化合物から式VIIIの化合物を生成する。そのエステル保護基は、塩基性加水分解により除去され得、ここでその塩基は、金属水酸化物(例えば、NaOH、KOH、LiOHおよびBa(OH))である。
【0165】
化合物XIは、(R)−アイソマーである。当業者は、(S)−アイソマーが、使用されれば、式Iの他のエナンチオマーが得られることを理解する。
【0166】
本発明のプロセス(例えば、実施形態番号1、3、4、7、8、9および10のプロセス)は、以下のスキームIおよびスキームIIに記載される。
【0167】
(スキームI)
【0168】
【化174】

(工程1)
式IIの化合物を、適切な溶媒および適切な酸塩化物中に溶解する。適切な溶媒の非限定的な例としては、好ましくは、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、エチルアセテート、ジエチルエーテル、クロロホルム、およびトルエンが挙げられ、より好ましくはアセトニトリルが挙げられる。適切な酸塩化物の非限定的な例としては、塩化チオニル、および塩化オキサリルが挙げられ、好ましくは塩化チオニルが挙げられる。塩化オキサリルが使用される場合、触媒量のDMFがまた、好ましくは使用される。生じた混合物を、約−20℃〜約110℃の範囲にある温度で、好ましくは約40℃〜約90℃の範囲にある温度で、最も好ましくは約65℃〜約75℃の範囲にある温度で、約2時間または反応が完了するまで撹拌する。上記の温度範囲は、使用される溶媒に依存して変動し得る。次いで、この反応混合物を、約5℃〜約10℃の範囲にある温度にまで冷却し、そしてジメチルアミンの気体または適切な溶媒中のジメチルアミンの溶液を、約1時間にわたって、または反応が完了するまで、ゆっくりと添加する。ジメチルアミンに添加され得る適切な溶媒の非限定的な例としては、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、エチルアセテート、ジエチルエーテル、およびクロロホルムが挙げられ、より好ましくはアセトニトリルが挙げられる。ジメチルアミンは、式IIの化合物に対して少なくとも約1モル当量の濃度で、好ましくは少なくとも約2モル当量の濃度で、さらにより好ましくは約2.5モル当量の濃度で一般的に使用され得る。次いで、この反応混合物を、約3時間または反応が完了するまで、約−20℃〜約50℃の範囲にある温度に、好ましくは約0℃〜約25℃の範囲にある温度に、より好ましくは約5℃〜約10℃の範囲にある温度に調整する。次いで、この反応を、酸性水溶液で、約0〜約7の範囲にあるpHに、好ましくは約1〜約5の範囲にあるpHに、より好ましくは約2〜約3の範囲にあるpHに酸性化する。酸性水溶液の非限定的な例としては、HCl、HSO、またはHPOなど、もしくはこれらの混合物が挙げられ、好ましくはHCl、HSO、もしくはこれらの混合物、より好ましくはHSOが挙げられる。工程1の生成物は式IVの化合物であり、これは好ましくは結晶化によって精製され得る。
【0169】
(式Vの化合物の調製)
(工程2)
工程1からの式IVの化合物、塩基、水素化触媒、および溶媒を含有する混合物を調製する。適切な塩基の非限定的な例としては、KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンなど、またはこれらの混合物が挙げられ、より好ましくはNaCO、KCO、またはこれらの混合物、最も好ましくはKCOが挙げられる。水素化触媒の非限定的な例としては、Pd/C、Pt/C、PdOH、またはラネーニッケルが挙げられ、好ましくはPd/CまたはPdOH、およびより好ましくはPd/Cが挙げられる。適切な溶媒の非限定的な例としては、THF、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチルなど、またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、またはこれらの混合物、およびより好ましくはエタノールが挙げられる。塩基は、式IVの化合物に対して少なくとも約1モル当量で、好ましくは約1.05〜約1.5モル当量で、より好ましくは約1.05〜約1.1モル当量で、一般的に使用され得る。上記混合物を、一般的に約10〜500psiの水素下で、好ましくは約20〜約200psiの水素下で、より好ましくは約100〜約120psiの水素下で、約10時間、または反応が完了するまで加圧し、式IV(i)の中間体化合物を得る。この式IV(i)の中間体化合物は、単離する必要がなく、そして次の工程に直接使用され得る。
【0170】
(工程3)
工程2からの式IV(i)の化合物を含有する溶液に、式Qの化合物(3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン)を添加する(ここで、Rは(C〜C10)アルキル、好ましくは(C〜C)アルキル、さらにより好ましくは(C〜C)アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピル、ならびに好ましくはエチル)を表す)。式Qの化合物は、式IV(i)の化合物に対して少なくとも1モル当量で、より好ましくは約1〜約2モル当量で、最も好ましくは約1.3〜約1.5モル当量で一般的に使用され得る。この溶液を、約0℃〜約80℃の範囲の温度で、好ましくは約20℃〜約50℃の範囲の温度で、より好ましくは約25℃〜約35℃の範囲の温度で、約2時間、または反応が完了するまで撹拌し、式Vの化合物を得る。この反応を、好ましくは塩基により触媒する。適切な塩基の非限定的な例としては、KOH、NaOH、NaCO、KCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンなど、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい塩基としては、NaCO、KCO、またはこれらの混合物、より好ましくはKCOが挙げられる。反応終了時の収率を最大化するために、上記反応混合物を、適切な酸で約5〜約6のpHに酸性化する。適切な酸としては、例えば、カルボン酸(例えば、酢酸および安息香酸)、および無機酸(例えば、HSO、HCl、およびリン酸)が挙げられ、酢酸が好ましい。
【0171】
(式Iの化合物の調製)
(方法A)
工程3からの式Vの化合物および式XIの化合物、塩基ならびに溶媒を含有する混合物を調製する。適切な塩基の非限定的な例としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミン、−N(Rが挙げられる(ここで各R(これらは、同じでも異なっていてもよい)は、アルキルまたはシクロアルキルを表す)。好ましい塩基としては、−N(Rが挙げられ、ここで各Rは、アルキルまたはシクロアルキル(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミンなど)を表す。より好ましい塩基は、トリエチルアミンである。適切な溶媒としては、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)、エーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル、THF、ジブチルエーテル、およびt−ブチルメチルエーテル)、ならびにアルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、およびsec−ブタノール)が挙げられ、より好ましくはアルコール溶媒およびニトリル溶媒、さらにより好ましくはアセトニトリルが挙げられる。式XIの化合物は、任意のモル比で添加され得、好ましくは式Vの化合物に対して約1モル当量で、より好ましくは約1.1モル当量で添加され得る。上記塩基は、式IVの化合物に対して少なくとも約1モル当量で、好ましくは約1〜約2モル当量で、より好ましくは約1.3〜約1.5モル当量で一般的に使用され得る。この混合物を、好ましくは約20℃〜約150度の範囲の温度に、より好ましくは約40℃〜約80℃の範囲の温度に、さらにより好ましくは約60℃〜約70℃の範囲の温度に加熱する。この反応が完了する場合、反応混合物を、(例えば、カルボン酸(例えば、酢酸および安息香酸)、または無機酸(例えば、HSO、HCl、およびリン酸)(酢酸が好ましい)で)混合物のpHが好ましくは約3〜約7になるまで、より好ましくは約3〜約5になるまで、さらにより好ましくは約4になるまで酸性化する。式Iの化合物は、好ましくは結晶化の際に精製され得る。
【0172】
(方法B)
(工程4(a))
式XIの化合物を、水および適切な溶媒中に混合する。適切な溶媒の非限定的な例としては、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、およびt−ブチルメチルエーテル)ならびに塩化メチレンのような有機溶媒が挙げられ、好ましくはエーテル、より好ましくはt−ブチルメチルエーテルが挙げられる。この反応混合物を、好ましくは約0℃〜約50℃の範囲にある温度で、より好ましくは約10℃〜約40℃の範囲にある温度で、さらにより好ましくは約20℃〜約30℃の範囲にある温度で、約20分間、または反応が完了するまで、無機塩基中で塩基性化する。この反応混合物を、好ましくは約7〜約14の範囲にあるpHに、より好ましくは約10〜約14の範囲にあるpHに、さらにより好ましくは約12.5〜約13.5の範囲にあるpHに塩基性化する。適切な塩基の非限定的な例としては、NaOH、KOH、Mg(OH)、NaCO、KCO、のような無機塩基が挙げられ、好ましくはNaOHおよびKOH、およびさらにより好ましくはNaOHが挙げられる。工程4(a)の生成物は、式XIIの遊離アミン化合物である。
【0173】
(工程4(b))
工程3からの式Vの化合物を、適切な溶媒中に溶解し、工程4(a)からの式XIIの化合物と混合する。適切な溶媒の非限定的な例としては、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、およびsec−ブタノール)、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)、エーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル、THF、ジブチルエーテル、およびt−ブチルメチルエーテル)、ならびにトルエンが挙げられ、より好ましくはアルコール溶媒およびニトリル溶媒、より好ましくはアルコール溶媒が挙げられる。アルコール溶媒は、好ましくはn−プロパノールである。触媒量の塩基を、必要に応じて反応混合物に添加する。適切な塩基としては、有機塩基、ピリジンまたは−N(Rが挙げられ、ここで各Rは、以下からなる群より独立して選択される:アルキル(例えば、エチル、イソプロピル、プロピルおよびブチル)、アリール(例えば、フェニルおよびトリル(例えばp−トリル))、およびアラルキル(例えば、ベンジル)。好ましくは、塩基は−N(Rである。さらにより好ましくは、塩基はジイソプロピルエチルアミンである。上記反応混合物を、好ましくは約10℃〜約150℃の範囲にある温度で、より好ましくは約40℃〜約80℃の範囲にある温度で、およびさらにより好ましくは約60℃〜約70℃の範囲にある温度で、約12時間、または反応が完了するまで維持する。式XIIの化合物は、式Vの化合物に対して任意のモル比で添加され得、好ましくは式Vの化合物に対して約1モル当量、より好ましくは式Vの化合物に対して約1.1モル当量で添加され得る。この生成物は、式Iの化合物であり、これは、水の添加の際に結晶化され得る。
【0174】
式XIの化合物を、スキームIIに従って調製する:
【0175】
【化175】

(工程1)
式IIIの化合物を、適切な溶媒中でR−2−(−)−フェニルグリシノールと混合する。このR−2−(−)−フェニルグリシノールは一般的に、式IIIの化合物に対して少なくとも約0.01モル当量で、好ましくは約0.5〜約1.5モル当量で、より好ましくは約0.9〜約1.1モル当量で使用され得る。適切な溶媒の非限定的な例としては、芳香族溶媒(例えば、ベンゼン、トルエンなど)、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、塩化メチレン、クロロベンゼンなど)、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノールなど)、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル、THFなど)、エーテル溶媒(例えば、t−ブチルメチルエーテル、THFなど)ならびにこれらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒としては、ベンゼン、トルエン、THF、ジクロロメタン、またはこれらの混合物が挙げられ、より好ましくはTHFが挙げられる。上記溶液を、還流で、約2時間または反応が完了するまで加熱する。工程1は、式VIのイミン化合物を与える。
【0176】
(工程2)
工程1からの式VIの化合物を含有する溶液を、シリル化試薬および酸と混合する。適切なシリル化試薬としては、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、TMSOTFなどが挙げられ、ここで塩化TMSまたはTMSOTFは、アリール塩基もしくはアルキル塩基と組み合わせて使用される。好ましいシリル化試薬としては、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、TMSOTFが挙げられ、ここで塩化TMSまたはTMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用される。より好ましくは、シリル化試薬はヘキサメチルジシラザンである。適切な酸の非限定的な例としては、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム塩、アルキルスルホン酸など、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい酸としては、弱酸(例えば、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、または塩化アンモニウム)が挙げられ、より好ましくは硫酸アンモニウムが挙げられる。上記酸は一般的に、式VIの化合物に対して少なくとも約0.2モル当量で使用され得、好ましくは少なくとも約0.4モル当量、より好ましくは少なくとも約0.5モル当量で使用され得る。上記混合物を、還流で、約2時間、または反応が完了するまで加熱する。この混合物を、好ましくは濾過し、そして濃縮し、式VIIの保護イミン化合物を得る。
【0177】
(工程3)
工程2からの式VIIのイミン化合物を、適切な溶媒中の有機金属試薬に添加し、次いで、後処理して式VIIIの化合物を得る。この反応温度は、約0℃〜約80℃の範囲であり得、好ましくは約10℃〜約50℃、より好ましくは約20℃〜約35℃の範囲であり得る。適切な有機金属試薬の非限定的な例としては、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、またはエチルリチウムが挙げられ、好ましくは、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、より好ましくは臭化エチルマグネシウムが挙げられる。上記有機金属試薬は、式VIIの化合物に対して約0.1〜約5モル当量で使用され得、より好ましくは約1〜約5モル当量、最も好ましくは約2〜約3モル当量で使用され得る。有機金属試薬用の適切な溶媒の非限定的な例としては、ベンゼン溶媒、トルエン溶媒、エーテル溶媒(例えば、TBMEもしくはTHF、DME、ジメトキシエタンなど)、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒としては、エーテル溶媒(例えば、THF、TBMEなど)、またはこれらの混合物が挙げられ、より好ましくはTBMEが挙げられる。
【0178】
(工程4)
工程3からの式VIIIの化合物を、約−5℃〜約20℃の範囲にある温度、好ましくは約0℃〜約15℃の範囲にある温度、より好ましくは約0℃〜約10℃の範囲にある温度に冷却した酸性水溶液にゆっくりと添加した。適切な酸の非限定的な例としては、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムなど、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい酸としては、HSO、HCl、HPOなど、またはこれらの混合物が挙げられ、より好ましくはHSOが挙げられる。使用され得る酸の量は、式VIIIの化合物に対して約2.5〜約5モル当量の範囲であり得、好ましくは約2.5〜約3モル当量の範囲、さらにより好ましくは約2.5モル当量の範囲であり得る。次いで、水および共溶媒を、上記反応混合物に添加した。この共溶媒は、好ましくはアルコールである。適切な共溶媒の非限定的な例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールなど、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい共溶媒としては、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、またはこれらの混合物が挙げられ、より好ましくはsec−ブタノールが挙げられる。上記混合物を、0.5時間、または任意の塩が溶解するまで、撹拌する。次いで、塩基をこの混合物に添加し、水相のpHを調整し、式IXの化合物を得る。この水相のpHを、好ましくは約9〜約13に調整し、より好ましくは約10〜約11に、さらにより好ましくは約11に調整する。添加され得る適切な塩基の非限定的な例としては、水酸化アルミニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属炭酸水素塩など、またはこれらの混合物が挙げられ、ここでこの金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択される。適切な塩基の非限定的な例としてはまた、(C〜C12)アルカノール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、およびイソプロパノール、ならびに好ましくはメタノール)、あるいは(C〜C12)シクロアルカノール(例えば、シクロペンタノール、シクロヘキサノールおよびシクロオクタノール、ならびに好ましくはシクロヘキサノール)など、またはこれらの混合物の金属塩(例えば、Li、Na、K、およびMg、ならびに好ましくはNa)である塩基が挙げられる。好ましい塩基としては、金属水酸化物が挙げられ、より好ましくはKOH、NaOH、NHOH、LiOH、およびCsOHが挙げられる。
【0179】
(工程5)
工程4からの式IXの化合物を、適切な溶媒(例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、ジグリム、1,4−ジオキサン、またはこれらの混合物、および好ましくはエタノール)中に溶解し、そして約−5℃〜約20℃の範囲にある温度に、好ましくは約0℃〜約15℃の範囲にある温度に、より好ましくは約0℃〜約10℃の範囲にある温度に冷却する。この溶液に、RNHを添加し、ここでRは、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチル)、シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)、ヘテロシクロアルキル(例えば、ピペリジニルおよびピロリジニル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル)、およびアラルキル(例えば、ベンジル)からなる群より選択される。従って、RNHの例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、1−(2−アミノエチル)ピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、シクロヘキシルアミン、アニリン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、およびベンジルアミンが挙げられる。好ましくは、Rは、(C〜C)アルキル、より好ましくは(C〜C)アルキルである。RNHの添加の後、試薬(例えば、NaIO、Pb(OAc)、またはHIOなど、またはこれらの混合物)を添加する。この反応混合物を、約2時間、または反応が完了するまで撹拌し、式Xの化合物を得る。
【0180】
(工程6)
工程5からの式Xの化合物を、200mLの適切な溶媒中に溶解する。適切な溶媒の非限定的な例としては、炭化水素溶媒(例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、またはエーテル(例えば、C〜C12アルキルエーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルおよびジブチルエーテル)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグリム、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、またはこれらの混合物が挙げられる。この溶液を、酸の溶液に添加し、好ましくは約−50℃〜約80℃の範囲にある温度で、より好ましくは約−20℃〜約20℃の範囲にある温度で、さらにより好ましくは約0℃〜約10℃の範囲にある温度で、塩を形成する。酸の非限定的な例としては、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、カルボン酸(例えば、酢酸、安息香酸および樟脳酸)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。好ましい酸は、スルホン酸である。スルホン酸の非限定的な例としては、パラトルエンスルホン酸(pTSA)ならびにアルキルスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸およびエタンスルホン酸)が挙げられ、pTSAが好ましい。形成される式XIの化合物は、好ましくは、有機溶液から結晶化される。
【0181】
実施形態2に記載されるプロセスについては、式IV(i)、式XIおよび式XIIの化合物を、スキームIおよびスキームIIの手順に従って調製する。式Vの化合物と式XIIの化合物とを反応させるためのスキームIに記載された同じ試薬および反応条件を使用して、式XIIの化合物をQと反応させて式XIIIの化合物を得る。次いで、式IV(i)の化合物と式Qの化合物とを反応させるためのスキームIに記載された同じ試薬および反応条件を使用して、式IV(i)の化合物を式XIIIの化合物を反応させて式Iの化合物を得る。
【0182】
以下の非限定的な実施例は、本発明をさらに例示するために提供される。本願開示に対する多くの改変、変更および変化が、材料、方法および反応条件の両方に対して実施され得ることは、当業者に明らかである。多くのこのような改変、変更および変化は、本発明の精神および範囲内であることが意図される。
【実施例】
【0183】
(調製実施例1:化合物XI(a)の調製)
式XI(a)の化合物を、スキームIIIに従って調製した。
【0184】
【化176】

(工程1:式VIの化合物の調製)
ディーン−スターク装置を備える2Lの三つ頚丸底フラスコに、R−2−(−)−フェニルグリシノール(124.6g、908mmol)および1000mLのTHFを加えた。この溶液に、5−メチルフルフラールIII(100g、908mmol)(Bedoukian Research,21 Finance Drive,Danbury,CT06810)を添加した。この溶液を、還流で、水の共沸除去をしながら2時間加熱した。この溶液の濃縮は、式VIのイミンを得た。
【0185】
【化177】

(工程2:式VII(a)の化合物の調製)
式VIの溶液を、硫酸アンモニウム(12g、91mmol)に添加した。ヘキサメチルジシラザン(Hexamethyldisalazane)(73.3g、454mmol)を、0.5時間にわたって添加した。この混合物を、還流で2時間加熱した。この混合物を濾過し、そして油状物に濃縮し、式VII(a)のTMS保護されたイミンを得た。
【0186】
【化178】

(工程3:式VIII(a)の化合物の調製)
20℃でTBME(2270.5mL、2.27mol)中EtMgBrを1M含有する5Lの三つ頚丸底フラスコに、35℃未満の温度に維持されている式VII(a)のイミンを添加した。添加が完了した後、アリコートを取り除き、そして塩化アンモニウムの飽和溶液にクエンチし、TBMEで抽出し、そして油状物に濃縮し、式VIII(a)のイミンを得た。
【0187】
【化179】

(工程4:式IXの化合物の調製)
式VIII(a)のアミン化合物の溶液を、1時間にわたって、10℃に冷却した1000mLの2.5M硫酸にゆっくりと添加した。添加が完了した後、500mLのsec−ブタノールおよび500mLの水を添加し、そしてこの混合物を0.5時間撹拌し、形成された任意の塩を溶解した。次いで、この混合物を分液漏斗に移し、下側の水相を分離した。上側の有機相に、水相のpHが11になるまで250mLの25%水酸化アンモニウムを添加した。上記下側の水相を分離し、そして上記有機相を、500mLの5%ブライン溶液で2回洗浄した。次いで、この有機相を20gのDarcoおよび20gのセライトで処理し、そして濾過した。この有機相を油状物に濃縮し、式IXのアミン化合物を得た。
【0188】
【化180】

(工程5:式Xの化合物の調製)
式IXのアミンを、500mLのEtOH中に溶解し、そして0℃に冷却した。この溶液に、MeNH(HO中40重量%)(80mL、928mmol)を添加し、続いて1000mLのHO中に溶解したNaIO(200g、934mmol)の溶液を添加した。2時間室温で撹拌した後、この反応物を濾過し、そして無機固形物を600mLのメチルt−ブチルエーテル(TBME)でリンスした。この濾液を分離し、そして有機相を1000mLのHOで洗浄し、次いで1000mLの5% NaCl溶液で洗浄した。この有機相の濃縮の後、式Xの中間体の油状物を得た。この油状物を、200mLのTHF中に溶解する。
【0189】
【化181】

(工程6:式XI(a)の化合物の調製)
工程5からの式Xの化合物を含有する溶液を、400mLのTHF中に溶解したp−トルエンスルホン酸(160g、840mmol)の溶液に0℃で添加した。この溶液を、25℃で1〜4時間撹拌し、次いで600mLのTBMEで希釈した。25℃で6〜14時間撹拌した後、不均一な反応混合物を濾過し、そして固形物を800mLの3:1TBME/THFで洗浄し、そして40℃の真空オーブン中で6時間乾燥させ、式XI(a)の化合物を75〜80%の収率で得た。この式XI(a)の化合物を使用して、上記のような式Iの化合物を調製した。
【0190】
【化182】

(調製実施例2:化合物XIII(a)の調製)
【0191】
【化183】

エタノール(27ml)中3,4−ジエトイル−3−シクロブテン−1,2−ジオン(ジエチルスクアラート、2.53g、14.88mmol、1.05当量)および化合物XI(a)(4.41g、14.16mmol、1.0当量)を含有する混合物に、トリエチルアミン(2ml、14.23mmol、1.0当量)を加えた。このバッチを、周囲温度で3時間撹拌し、シリカゲルパッドに通して濾過し、エタノールで洗浄し、そして濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物XIII(a)を得た。この化合物XIII(a)は、高粘度の無色の油状物であり、収率は97.2%(3.625g)であった。
【0192】
【化184】

(実施例1)
式Iの化合物を、スキームIVに従って調製した:
【0193】
【化185】

(工程1:2−ヒドロキシ−N,N−ジメチルベンズアミド(diemethylbenzamide)(IVa)の調製)
三つ頚フラスコに、5−ブロモ−3−ニトロ−サリチル酸(50.0g、190.8mmol)(Davos,464 Hudson Terrace,Englewood,NJ 07362)、200mlのアセトニトリルおよび14ml(191.9mmol)の塩化チオニルを加えた。得られた混合物を、70℃で2時間加熱した。次いで、この混合物を5〜10℃に冷却し、そしてTHF(2M、210ml、2.2当量)中ジメチルアミンの溶液を1時間にわたってゆっくりと添加した。次いで、この反応混合物を周囲温度にまで温め、そしてさらに3時間撹拌した。この混合物を100mlの水と混合し、そして硫酸(2N、45ml)でpH=2まで酸性化した。さらに800mlの水を1時間にわたってゆっくりと添加し、その間に固形生成物がこの混合物から沈殿した。この懸濁液を5℃に冷却した。この固形物を濾過し、そして水(200ml)で洗浄した。この湿潤粗生成物を、400mlの温かいエタノールから再結晶化し、44.2g(80%)の式IV(a)の化合物を得た。
【0194】
【化186】

(工程2:5−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−ニトロ−N,N−ジメチルベンズアミド(Va)の調製)
25.0g(86.5mmol)の化合物IV(a)、5.5gの5% Pd/C(50%水)、12.3g(88.8mmol)の炭酸カリウムおよび200mlのエタノールの混合物を、105psiの水素下で、撹拌しながら室温で10時間加圧した。この反応混合物を、H NMRで分析した(400MHz,CDCN):δ(ppm)2.9(s,6H),3.9(br,2H),6.47(q,1H),6.55(m,2H)。化合物IV(a)の中間体IV(i)への変換が完全でないと見出した場合、さらに0.5gのPd/C触媒を加え、そしてこの混合物を、105psiの水素圧下で、5時間以上維持した。次いで、この混合物をセライトベッドに通して濾過し、そしてケークを30mlのエタノールで洗浄した。濾過の間、生成物溶液の空気への最小限の曝露を確実にするように、注意がなされるべきである。濾液をすぐに、還流凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素吸気口を取り付けた1Lの三つ頚フラスコ中に移した。この溶液を5℃に冷却し、そして80mlエタノール中19.9g(116.7mmol、1.35当量)の3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(ジエチルスクアラート)(式Q(a)の化合物)(Lonza,Inc.Corporate Headquaters,17−17 Route 208,Fair Lawn,NJ 07410)を、一部分添加した。この溶液を、2時間で25℃までゆっくりと温めた。上記反応混合物から沈殿する生成固形物がない場合、少量(約100mg)の炭酸カリウムを添加した。この懸濁液を、さらに5時間室温で撹拌した。次いで、この混合物をゆっくりと加熱し、1時間にわたって還流し、その後2時間かけて10℃にゆっくりと冷却した。加熱の間、生成固形物内にトラップされた少量の化合物IV(i)を放ち、そして生成物V(a)に変換した。この固形物を、濾過によって収集し、そしてケークを、40mlの冷たいエタノールで洗浄した。この固形物を、60℃の真空オーブン中で5時間乾燥させ、21.3g(80.9%)の式V(a)の化合物を得た。
【0195】
【化187】

(工程3:2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−[[2−[[1(R)−(5−メチル−2−フラニル)プロピル]アミノ]−3,4−ジオキソ−1−シクロブテン−1−イル]アミノ]ベンズアミド(化合物1)の調製)
(方法A)
スキームIIIからの10.0g(32.9mmol)の化合物V(a)、11.1g(35.6mmol、1.08当量)の化合物XI(a)、6.2ml(44.4mmol、1.35当量)のトリエチルアミンおよび120mlのアセトニトリルを含有する混合物を、65℃で撹拌しながら4時間加熱した。次いで、この混合物を50℃に冷却し、そして2.0gの活性炭を加えた。得られた懸濁液を70℃で1時間加熱した。この反応混合物を40℃に冷却し、そしてセライトベッドに通して濾過した。このセライトケークを30mlのアセトニトリルで洗浄した。濾液を三つ頚フラスコに戻し、そして約12mlの1N硫酸を、上記混合物のpHが約4となるまでゆっくりと添加した。水(180ml)を、50℃で1時間かけてゆっくりと添加し、そして得られた懸濁液を1時間かけて15℃に冷却した。固形物を濾過によって収集し、そしてケークを50mlの水で洗浄した。湿潤ケークのH NMRは、上記生成物が約15%のp−トルエンスルホン酸によって汚染されていることを示した。この湿潤ケークを、130mlのアセトニトリルと一緒に三つ頚フラスコに戻した。この混合物を70℃に加熱し、全ての固形物を溶解させた。水(150ml)を、30分間かけて、55℃で、よく撹拌しながらゆっくりと加えた。得られた懸濁液を、1時間かけて10℃に冷却した。この固形物を濾過によって収集し、そしてケークを、40mlの水で洗浄した。この生成物を、真空オーブン中で、一晩にわたって60℃で乾燥させ、10.6g(77.6%)の表題の化合物Iを得た。
【0196】
【化188】

(方法B)
三つ頚丸底フラスコに、41.2g(132.4mmol)の化合物XI(a)、200mlの水および100mlのt−ブチルメチルエーテルを加えた。この溶液を撹拌し、そして25%の水酸化ナトリウム溶液(18ml)を、反応混合物の温度を30℃より下に維持しながら20分かけてゆっくりと加えた。得られた溶液を、分液漏斗に移し、そして水相を、100mlのt−ブチルメチルエーテルでさらに2回抽出した。組み合わせた有機相を100mlの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。溶媒を、減圧下で取り除き、そして遊離アミンXIIを含む残渣を、360mlのn−プロパノール中に溶解した。得られた溶液を、40.0g(128.5mmol)の化合物V(a)および0.4g(3.1mmol、0.024当量)のジイソプロピルエチルアミンと混合した。この混合物を65℃で12時間加熱した。さらなる120mlのn−プロパノールおよび400mlの水を加えた。次いで、この混合物を約70℃まで加熱し、そして10℃にゆっくりと冷却した。固形物を濾過によって収集し、そして50%のn−プロパノールを含有する80mlの水溶液で洗浄した。得られた湿潤ケークを、60℃の真空オーブン中で一晩にわたって乾燥させ、44.7g(81.9%)の式Iの化合物を得た。
【0197】
実施形態第2番に記載されたプロセスについては、式IV(i)、式XI(a)および式XIIの化合物を、スキームIIIおよびスキームIVの手順に従って調製する。式Vの化合物と式XIIの化合物とを反応させるためのスキームIに記載された同じ試薬および同じ反応条件を使用して、式XIIの化合物を式Qの化合物と反応させて式XIIIの化合物を得る。次いで、式IV(i)の化合物と式Qの化合物とを反応させるためのスキームIに記載された同じ試薬および同じ反応条件を使用して、式IV(i)の化合物を式XIIIの化合物と反応させて式Iの化合物を得る。
【0198】
(実施例2)
25mlエタノール中0.58g(2.20mmol)の化合物XIII(a)の溶液に、10mlのエタノール中の20mgの炭酸カリウム(約0.02当量)および3mmolの式IV(i)の活性化合物(1.36当量)の溶液を添加した。得られた混合物を、60℃で約3.5時間加熱した。反応の完了の際に、方法Bと同じ手順によって類似の収率(アッセイで83%)で化合物Iを単離した。
【0199】
種々の変更が、本明細書中に開示される実施形態および実施例に対してなされ得ることが理解される。従って、上記記載は、限定するように解釈されるべきでなく、単に好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲および精神内で種々の変更を構想する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1:
【化1】

の化合物を調製するためのプロセスであって、以下:
(a)式II
【化2】

の化合物を、式IV:
【化3】

の化合物に変換する工程であって、
ここで、式IIおよび式IVの化合物中のAは、Br、ClおよびIからなる群より選択される工程、
(b)式IVの該化合物を、水素圧下で適切な水素化触媒で水素化し、式IV(i):
【化4】

の中間体化合物を形成する工程、
(c)式IV(i)の該化合物を、式Q:
【化5】

の化合物と反応させる工程であって、
ここで、Rは、(C〜C10)アルキルを表し、式V:
【化6】

の化合物を得る工程、
(d)式III
【化7】

の化合物を、式VI:
【化8】

の化合物へと変換する工程、
(e)式VIの化合物に保護基を付加し、式VII:
【化9】

の化合物を得る工程であって、
ここで、Gは保護基を表す工程、
(f)式VIIの化合物を、適切な有機金属試薬と反応させ、続いてワークアップし、式VIII:
【化10】

の化合物を得る工程、
(g)該保護基(G)を、式VIIIの化合物から除去し、式IX:
【化11】

の化合物を得る工程、
(h)該式IXの化合物を、式X:
【化12】

のイミン中間体化合物へと変換する工程、
(i)式Xの該イミン中間体化合物を、式XI:
【化13】

の塩へと変換する工程、
(j)該式XIの化合物を、該式Vの化合物と反応させ、該式Iの化合物を得る工程:または
(k)該式XIの化合物を、遊離アミン:
【化14】

に変換し、
そして該式XIIの化合物を、該式Vの化合物と反応させ、該式Iの化合物を得る工程、
を包含する、プロセス。
【請求項2】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(i)における前記式XIの化合物が、該式XIの化合物式を適切な溶媒中で適切な塩基と反応させることにより、XII:
【化15】

の化合物へと変換され、次いで、該式XIIの化合物が、該式Vの化合物と反応させられ、式Iの化合物を生成する、プロセス。
【請求項3】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、置換基Aが、Brである、プロセス。
【請求項4】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、Gが、以下:シリル化試薬およびエステルからなる群より選択される保護基を表す、プロセス。
【請求項5】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、前記式XIの化合物中の酸が、以下:スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、およびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項6】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(a)が、前記式IIの化合物を、適切な温度の適切な溶媒中で適切な酸塩化物と反応させ、次いで、該生じた反応混合物をジメチルアミンと反応させる工程を包含する、プロセス。
【請求項7】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(b)が、前記式IVの化合物、水素化触媒、および適切な塩基の混合物を製造する工程、ならびに該混合物を、H圧力下で加圧する工程を包含する、プロセス。
【請求項8】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを、工程(b)からの前記式IV(i)の化合物に添加する工程、ならびに前記温度を、約0℃〜約80℃に調節して、式Vの化合物を得る工程を包含する、プロセス。
【請求項9】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(d)が、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合する工程、および生じた溶液を加熱還流して水を共沸除去し、前記式VIのイミン化合物を提供する工程を包含する、プロセス。
【請求項10】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(e)が、酸およびシリル化試薬を、工程(d)からの前記式VIの化合物と混合する工程、ならびに、前記溶液を加熱還流し、式VIIの保護されたイミン化合物を提供する、工程を包含する、プロセス。
【請求項11】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(f)における前記有機金属試薬が、適切な溶媒中にあり、そして、該有機金属試薬が、以下:ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、およびエチルリチウムからなる群より選択される、プロセス。
【請求項12】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(g)が、工程(f)からの式VIIIの前記イミン化合物を、酸を用いて脱保護し、続いて、塩基で処理して前記式IXの化合物を形成する工程を包含する、プロセス。
【請求項13】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(h)が、前記式IXの化合物を適切な溶媒中に溶解し、RNHを添加して、そして、該RNHの添加に続いて、以下:NaIO、Pb(OAc)、HIO、およびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加し、前記式Xの中間体化合物を提供する工程を包含し、ここで、Rが、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項14】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(i)が、(1)工程(h)からの前記式Xの中間体化合物を、適切な溶媒中に溶解する工程、および(2)適切な酸を添加し、式XIの化合物を提供する工程を包含する、プロセス。
【請求項15】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(j)が、工程(i)からの前記式XIの化合物、工程(c)からの前記式Vの化合物、適切な塩基および適切な溶媒を合わせる工程、ならびに生じた反応混合物を加熱し、前記式Iの化合物を生成する工程を包含する、プロセス。
【請求項16】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで、工程(k)において、塩基の触媒量が、前記式Vの化合物の前記式XIIの化合物との反応において使用される、プロセス。
【請求項17】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで:
(1)置換基Aが、Brであり;
(2)Gが、以下:シリル化試薬およびエステルからなる群より選択される保護基を表し;
(3)工程(a)が、前記式IIの化合物を、適切な温度の適切な溶媒中で、適切な酸塩化物と反応させる工程、次いで、該生じた反応混合物をジメチルアミンと反応させる工程を包含し;
(4)工程(b)が、前記式IVの化合物、水素化触媒、および適切な塩基の混合物を製造する工程、ならびに該混合物をH圧力下で加圧する工程を包含し;
(5)工程(c)が、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを、工程(b)からの前記式IV(i)の化合物に添加し、前記温度を約0℃〜約80℃に調整し、式Vの化合物を生成する工程を包含し;
(6)工程(d)が、R−(2)−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合する工程、および該生じた溶液を、加熱還流して水を共沸除去し、前記式VIのイミン化合物を提供する工程を包含し;
(7)工程(e)が、酸およびシリル化試薬を、工程(d)からの前記式VIの化合物と混合する工程、ならびに該溶液を加熱還流し、式VIIの保護されたイミン化合物を提供する工程;
(8)工程(f)における前記有機金属試薬が、適切な溶媒中にあり、そして該有機金属試薬が、以下:ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、およびエチルリチウムからなる群より選択され;
(9)工程(g)が、工程(f)からの前記式VIIIのイミン化合物を、酸を用いて脱保護し、続いて、塩基を用いて処理し、前記式IXの化合物を形成する工程を包含し;
(10)工程(h)が、該式IXの化合物を、適切な溶媒中に溶解し、RNHを加えて、そして、該RNHの添加に続いて、以下:NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加し、前記式Xの中間体化合物を提供する工程を包含し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より選択され;
(11)工程(i)が、(1)工程(h)からの該式Xの中間体化合物を、適切な溶媒中に溶解する工程、および(2)適切な酸を添加し、式XIの化合物を提供する工程を包含し;
(12)工程(j)が、工程(i)からの該式XIの化合物、工程(c)からの該式Vの化合物、適切な塩基および適切な溶媒を合わせる工程、ならびに該生じた反応混合物を加熱し、該式1の化合物を生成する工程を包含し;ならびに
(13)工程(k)が、該式Vの化合物と該式XIIの化合物との反応において、塩基の触媒用量を、使用する工程を包含する、
プロセス。
【請求項18】
請求項17に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)において前記酸塩化物と共に使用される前記溶媒が、以下アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され:
(2)工程(a)における該酸塩化物が、以下:塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され:
(3)工程(a)における該ジメチルアミンが、ジメチルアミンの溶液であり、ここで、該ジメチルアミン溶液において使用される該溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され;
(4)工程(b)における前記適切な塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(b)における前記水素化触媒が、以下:Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択され:
(6)工程(c)における前記3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンであり:
(7)工程(e)における前記酸が、以下:硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸、およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(8)工程(e)における前記シリル化試薬が、以下:ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、およびTMSOTFからなる群より選択され、ここで、該塩化TMSが、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、そして該TMSOTFが、トリエチルアミンと組み合わせて使用され:
(9)工程(f)における前記適切な溶媒が、以下:ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタン、およびこれらの混合物からなる群より選択され:
(10)工程(g)における前記酸が、以下:HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウム、およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(11)工程(g)における前記塩基が、以下:水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、およびこれらの混合物からなる群より選択され、ここで、該金属は、以下:リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;
(12)工程(i)における前記酸が、以下:スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、およびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択され:そして
(14)工程(k)における前記塩基が、以下:ピリジンおよびN(Rからなる群より選択され、ここで、各Rが、独立して、以下:アルキル、アリール、およびアリールアルキルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項19】
請求項18に記載のプロセスであって、ここで、工程(i)における前記酸が、以下:パラトルエンスルホン酸およびアルキルスルホン酸からなる群より選択されるスルホン酸である、プロセス。
【請求項20】
請求項19に記載のプロセスであって、ここで、前記酸が、パラトルエンスルホン酸である、プロセス。
【請求項21】
請求項18に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記酸塩化物が、塩化チオニルであり:
(2)工程(a)において該酸塩化物と共に使用される前記溶媒が、アセトニトリルであり;
(3)工程(b)における前記水素化触媒が、Pd/Cであり;
(4)工程(i)における該酸が、パラトルエンスルホン酸であり;そして
(5)工程(k)における前記塩基が、ジイソプロピルエチルアミンである;プロセス。
【請求項22】
請求項18に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項23】
請求項20に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項24】
請求項21に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項25】
請求項18に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(b)における前記H圧力が、約10psi〜約500psiであり;
(3)工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、式IV(i)の化合物に関して、少なくとも1モル当量であり:
(4)工程(d)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールが、前記式IIIの化合物に関して少なくとも約0.01モル当量であり:
(5)工程(e)における前記酸が、前記式VIの化合物に関して少なくとも約0.2モル当量であり;そして
(6)工程(f)における前記有機金属試薬が、前記式VIIの化合物に関して、約0.1〜約5モル当量である、プロセス。
【請求項26】
請求項21に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(b)における前記H圧力が、約10psi〜約500psiであり;
(3)工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンは、前記式IV(i)の化合物に関して少なくとも1モル当量であり;
(4)工程(d)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールが、前記式IIIの化合物に関して少なくとも約0.01モル当量であり;
(5)工程(e)における前記酸が、前記式VIの化合物に関して少なくとも約0.2モル当量であり;そして
(6)工程(f)における前記有機金属試薬が、式VIIの前記化合物に関して約0.1モル当量〜約5モル当量である、プロセス。
【請求項27】
請求項22に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(b)における前記H圧力が、約10psi〜約500psiであり;
(3)工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、式IV(i)の化合物に関して、少なくとも1モル当量であり:
(4)工程(d)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールが、前記式IIIの化合物に関して少なくとも約0.01モル当量であり:
(5)工程(e)における前記酸が、前記式VIの化合物に関して少なくとも約0.2モル当量であり;そして
(6)工程(f)における前記有機金属試薬が、前記式VIIの化合物に関して、約0.1〜約5モル当量である、プロセス。
【請求項28】
請求項21に記載のプロセスであって、ここで、前記式Iの化合物が、工程(k)において、前記式XIIの化合物を、前記式Vの化合物と反応させることにより、生成される、プロセス。
【請求項29】
請求項25に記載のプロセスであって、ここで、前記式Iの化合物が、工程(k)において、前記式XIIの化合物を、前記式Vの化合物と反応させることにより、生成される、プロセス。
【請求項30】
請求項26に記載のプロセスであって、ここで、前記式Iの化合物が、工程(k)において、前記式XIIの化合物を、前記式Vの化合物と反応させることにより、生成される、プロセス。
【請求項31】
請求項27に記載のプロセスであって、ここで、前記式Iの化合物が、工程(k)において、前記式XIIの化合物を、前記式Vの化合物と反応させることにより、生成される、プロセス。
【請求項32】
式V:
【化16】

の化合物を製造するためのプロセスであって、ここで、以下:
(a)式II
【化17】

の化合物を、式IV:
【化18】

の化合物に変換する工程であって、ここで、式IIおよび式IVの該化合物におけるAが、Br、ClおよびIからなる群より選択される工程、
(b)該式IVの化合物を適切な水素化触媒を用いて、水素圧下で水素化し、前記式IV(i):
【化19】

の中間体化合物を形成する工程;ならびに
(c)該式IV(i)の化合物を、式Q:
【化20】

の化合物と反応させる工程を包含し、ここで、Rが、(C〜C10)アルキルを表し、式Vの化合物を得る、プロセス。
【請求項33】
請求項32に記載のプロセスであって、ここで、置換基Aが、Brである、プロセス。
【請求項34】
請求項32に記載のプロセスであって、ここで、工程(a)が、前記式IIの化合物を、適切な温度の適切な溶媒中で、適切な酸塩化物と反応させ、次いで、該生じた反応混合物を、ジメチルアミンと反応させる工程を包含する、プロセス。
【請求項35】
請求項32に記載のプロセスであって、ここで、工程(b)が、前記式IVの化合物、水素化触媒、および適切な塩基の混合物を製造する工程、ならびに、該混合物を、H圧力下で加圧する、プロセス。
【請求項36】
請求項32に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを、工程(b)からの該式IV(i)の化合物に添加し、前記温度を約0℃〜約80℃に調整し、式Vの化合物を得る工程を包含する、プロセス。
【請求項37】
請求項32に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項38】
請求項32に記載のプロセスであって、ここで:
(1)前記置換基Aが、Brであり;
(2)工程(a)が、前記式IIの化合物を、適切な温度の適切な溶媒中で、適切な酸塩化物と反応させ、次いで、該生じた反応混合物を、ジメチルアミンと反応させる工程;該酸塩化物と一緒に用いられる該溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され;該酸塩化物が、以下:塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;そして該ジメチルアミンが、気体のジメチルアミンまたはジメチルアミンの溶液であり、ここで、該ジメチルアミン溶液に使用される溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され;
(3)工程(b)が、前記式IVの化合物、水素化触媒、および適切な塩基の混合物を製造する工程、ならびに該混合物を、H圧力下で加圧する工程を包含し;前記適切な塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択され:そして、前記水素化触媒が、以下:Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択され;そして
(4)工程(c)が、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを、工程(b)からの前記式IV(i)の化合物に添加し、前記温度を約0℃〜約80℃に調節し、式Vの化合物を得る、工程を包含し、該3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである、プロセス。
【請求項39】
請求項38に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記酸塩化物が、塩化チオニルであり;
(2)工程(a)において該酸塩化物と一緒に用いられる前記溶媒が、アセトニトリルであり;そして
(3)工程(b)における前記水素化触媒が、Pd/Cである、プロセス。
【請求項40】
請求項39に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項41】
請求項40に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(b)における前記H圧力が、約10psi〜約500psiであり;そして
(3)工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、式IV(i)の化合物に関して、少なくとも1モル当量である、プロセス。
【請求項42】
請求項41に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を、前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項43】
式XIまたはXIIの化合物:
【化21】

を作製するためのプロセスであって、該プロセスは、
(a)式III:
【化22】

の化合物を、式VI:
【化23】

の化合物に変換する工程;
(b)保護基を該式VIの化合物と混合して、式VII:
【化24】

の化合物を得る工程であって、該式VIIにおいて、Gは、保護基を表す、工程;
(c)該式VIIの化合物を、適切な有機金属試薬と反応させ、その後、ワークアップして式VIII:
【化25】

の化合物を得る工程;
(d)該式VIIIの化合物から該保護基(G)を除去して、式IX:
【化26】

の化合物を得る工程;
(e)該式IXの化合物を、式X:
【化27】

のイミン中間体化合物に変換する工程;
(f)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化28】

の塩に変換する工程;または
(g)該式XIの化合物を、遊離アミン:
【化29】

に変換する工程
を包含する、プロセス。
【請求項44】
請求項43に記載のプロセスであって、Gは、シリル化試薬およびエステルからなる群より選択される保護基を表す、プロセス。
【請求項45】
請求項43に記載のプロセスであって、前記式XIの化合物中の酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、およびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項46】
請求項43に記載のプロセスであって、工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合する工程、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を得る工程を包含する、プロセス。
【請求項47】
請求項43に記載のプロセスであって、工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの前記式VIの化合物と混合する工程、該溶液を加熱還流して、保護された式VIIのイミン化合物を得る工程を包含する、プロセス。
【請求項48】
請求項43に記載のプロセスであって、工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択される、プロセス。
【請求項49】
請求項43に記載のプロセスであって、工程(d)は、工程(c)からの前記式VIIIのイミン化合物を酸を用いて脱保護し、その後、塩基で処理することにより、前記式IXの化合物を形成する工程を包含する、プロセス。
【請求項50】
請求項43に記載のプロセスであって、工程(e)は、適切な溶媒中に前記式IXの化合物を溶解する工程、RNHを添加する工程、該RNHの添加後に、NaIO、Pb(OAc)、HIO、およびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を生じる工程を包含し、該RHNにおいてRは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項51】
請求項43に記載のプロセスであって、工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの前記式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じる工程を包含する、プロセス。
【請求項52】
請求項43に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合する工程、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を生じる工程を包含し;
(2)工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの該式VIの化合物と混合する工程、該溶液を加熱還流し、保護された式VIIのイミン化合物を得る工程を包含し;
(3)工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され;
(4)工程(d)は、工程(c)からの前記式VIIIのイミン化合物を酸を用いて脱保護し、その後、塩で処理することにより、前記式IXの化合物を形成する工程を包含し;
(5)工程(e)は、適切な溶媒中に前記式IXの化合物を溶解する工程、RNHを添加する工程、該RNHの添加後に、NaIO、Pb(OAc)、HIO、およびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を生じる工程を包含し、該RHNのRは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より選択され;そして
(6)工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの前記式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じる工程を包含する、
プロセス。
【請求項53】
請求項52に記載のプロセスであって、
(1)工程(b)における前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、メシルクロリド、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(2)工程(b)における前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択され、該塩化TMSは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、該TMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され;
(3)工程(c)における前記適切な溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(4)工程(d)における前記酸は、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(d)における塩は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;そして
(6)工程(f)における前記酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、
プロセス。
【請求項54】
請求項53に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、前記式IIIの化合物に対して少なくとも約0.01モル当量であり;
(2)工程(b)における前記酸は、前記式VIの化合物に対して少なくとも約0.2モル当量であり;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、前記式VII化合物に対して約0.1〜約5モル当量であり;そして
(4)工程(d)における前記酸は、パラトルエンスルホン酸である
プロセス。
【請求項55】
式:
【化30】

の化合物を作製するためのプロセスであって、式II:
【化31】

の化合物を式IVの化合物に変換する工程を包含し、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、プロセス。
【請求項56】
置換基AはBrである、請求項55に記載のプロセス。
【請求項57】
請求項55に記載のプロセスであって、適切な溶媒中で、前記式IIの化合物を適切な温度で適切な酸と反応させる工程、次いで得られた反応混合物を、ジメチルアミンと反応させる工程を包含する、プロセス。
【請求項58】
請求項55に記載のプロセスであって、
(1)前記置換基AはBrであり;
(2)前記式IIの化合物は、適切な溶媒中で、適切な温度で酸塩化物と反応され、次いで、得られた反応混合物は、ジメチルアミンと反応され;該酸塩化物とともに使用される該溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;該酸塩化物は、塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;そして該ジメチルアミンは、ジエチルアミンガスまたはジメチルアミン溶液であり、該ジメチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択される、プロセス。
【請求項59】
請求項58に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)における前記酸塩化物は、塩化チオニルであり;
(2)工程(a)における該酸塩化物とともに使用される前記溶媒は、アセトニトリルであり;そして
(3)工程(a)における前記ジメチルアミンは、前記式IIの化合物に対して少なくとも1モル当量の濃度である、プロセス。
【請求項60】
以下の式IV(i):
【化32】

の化合物を作製するためのプロセスであって、以下:
(a)前記式II:
【化33】

の化合物を、式IV:
【化34】

の化合物に変換する工程であって、式IIおよびIVの化合物において、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、工程;ならびに
(b)該式IVの化合物を水素圧下にて、適切な水素化触媒で水素化して、該式IV(i)の化合物を形成する工程
を包含する、プロセス。
【請求項61】
置換基AはBrである、請求項60に記載のプロセス。
【請求項62】
請求項60に記載のプロセスであって、工程(a)は、適切な溶媒中で、前記式IIの化合物を適切な温度で適切な酸塩化物と反応させて、得られた反応混合物をジメチルアミンと反応させる工程を包含する、プロセス。
【請求項63】
請求項60に記載のプロセスであって、工程(b)は、前記式IVの化合物と水素化触媒と適切な塩基との混合物を作製して、該混合物をH圧下で加圧する工程を包含する、プロセス。
【請求項64】
請求項60に記載のプロセスであって、
(1)前記置換基AはBrであり;
(2)工程(a)は、適切な溶媒中で、前記式IIの化合物を適切な温度で適切な酸塩化物と反応させる工程、得られた反応混合物を、ジメチルアミンと反応させる工程を包含し;該酸塩化物とともに使用される前記溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;該酸塩化物は、塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;そして該ジメチルアミンは、ジメチルアミンガスまたはジエチルアミン溶液であり、該ジエチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;そして
(3)工程(b)は、前記式IVの化合物と水素化触媒と適切な塩基との混合物を作製する工程、該混合物をH圧下で加圧する工程を包含し;該適切な塩基は、KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;そして該水素化触媒は、Pd/C、Pt/C、PdOH、およびラネーニッケルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項65】
請求項64に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)において前記酸塩化物は、塩化チオニルであり;
(2)工程(a)において該酸塩化物とともに使用される溶媒は、アセトニトリルであり;
(3)工程(a)において前記ジメチルアミンは、前記式IIの化合物に対して少なくとも1モル当量の濃度であり;
(4)工程(b)において前記水素化触媒は、Pd/Cであり;
(5)工程(b)において前記H圧力は、約10〜約500psiである、プロセス。
【請求項66】
式XIII:
【化35】

の化合物を調製するためのプロセスであって、
(a)前記式III:
【化36】

の化合物を、式VI:
【化37】

の化合物に変換する工程;
(b)保護基を該式VIの化合物に付加して、式VII:
【化38】

の化合物を得る工程であって、Gは保護基を表す、工程;
(c)該式VIIの化合物を適切な有機金属試薬と反応させ、その後、ワークアップして式VIII:
【化39】

の化合物を得る工程;
(d)該式VIIIの化合物から該保護基(G)を除去して、式IX:
【化40】

の化合物を得る工程;
(e)該式IXの化合物を、式X:
【化41】

のイミン中間体化合物に変換する工程;
(f)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化42】

の塩に変換し、そして該式XIの化合物を式Q:
【化43】

の化合物と反応させて、式XIIIの化合物を生成する工程であって、式QにおいてRは、(C〜C10)を表す、工程;または
(g)適切な溶媒中で適切な塩基と反応させることによって、該式XIの化合物を遊離アミン:
【化44】

に変換し、そして該式XIIの化合物をQ:
【化45】

と反応させて、該式XIIIの化合物を生成する工程であって、式QにおいてRは、(C〜C10)を表す、工程
を包含する、プロセス。
【請求項67】
請求項66に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールを前記式IIIの化合物と混合する工程、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を得る工程を包含し;
(2)工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの該式VIの化合物と混合する工程、該溶液を加熱還流して、保護された式VIIのイミン化合物を得る工程を包含し;
(3)工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され;
(4)工程(d)は、工程(c)からの前記式VIIIのイミン化合物を酸で脱保護し、その後、塩で処理することにより前記式IXの化合物を形成する工程を包含し;
(5)工程(e)は、適切な溶媒中に、前記式IXの化合物を溶解する工程、RNHを添加する工程、該RNHの添加後、NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を得る工程を包含し、該式XにおいてRは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択され;
(6)工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの前記式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じ、次いで、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを該式XIの化合物に添加し、温度を約0℃〜約80℃に調節して、式XIIIの化合物を得る工程を包含し;そして
(7)工程(g)は、触媒量の適切な塩基を含む適切な溶媒中で、該式XIIの化合物を3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて、式XIIIの化合物を得る工程
を包含する、プロセス。
【請求項68】
請求項67に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(b)における前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、メシルクロリド、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(2)工程(b)における前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、およびTMSOTFからなる群より選択され、該塩化TMSは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、該TMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され;
(3)工程(c)における前記適切な溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(4)工程(d)における前記酸は、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(d)における塩は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;
(6)工程(f)における前記酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択され;そして
(7)工程(g)における前記塩基は、ピリジンおよびN(Rからなる群より選択され、該N(Rにおいて各Rは、独立して、アルキル、アリールおよびアリールアルキルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項69】
請求項68に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、前記式IIIの化合物に対して少なくとも約0.01モル当量であり;
(2)工程(b)における前記酸は、前記式VIの化合物に対して少なくとも約0.2モル当量であり;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、前記式VII化合物に対して約0.1〜約5モル当量であり;
(4)工程(d)における前記酸は、パラトルエンスルホン酸であり;そして
(5)工程(g)における前記塩基は、ジイソプロピルエチルアミンである
プロセス。
【請求項70】
式I:
【化46】

の化合物を生成するためのプロセスであって、該プロセスは、
(a)式III:
【化47】

の化合物を、式VI:
【化48】

の化合物に変換する工程;
(b)該式VIの化合物に保護基を付加して、式VII:
【化49】

の化合物を得る工程であって、該式VIIにおいて、Gは、保護基を表す、工程;
(c)該式VIIの化合物を、適切な有機金属試薬と反応させ、その後、ワークアップして式VIII:
【化50】

の化合物を得る工程;
(d)該式VIIIの化合物から保護基(G)を除去して、式IX:
【化51】

の化合物を得る工程;
(e)該式IXの化合物を、式X:
【化52】

のイミン中間体化合物に変換する工程;
(f)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化53】

の塩に変換する工程;
(g)式XIの該化合物を、式Q:
【化54】

の化合物と反応させて、式XIII:
【化55】

の化合物を得る工程であって、該式XIIIにおいて、Rは、式Qおよび式XIIIにおける(C〜C10)アルキルを表す、工程;または
(h)該式XIの化合物を、式XII:
【化56】

の化合物に変換し、そして、該式XIIの化合物を、式Q:
【化57】

の化合物と反応させて、式XIII:
【化58】

の化合物を得る工程であって、該式XIIIにおいて、Rは、式Qおよび式XIIIにおける(C〜C10)アルキルを表す、工程;
(i)該式II:
【化59】

の化合物を、式IV:
【化60】

の化合物に変換する工程であって、該式IIにおいて、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、工程
(j)該式IVの化合物を、水素圧下で適切な水素化触媒を用いて水素化し、式IV(i):
【化61】

の中間体化合物を形成する工程;
(k)該式IV(i)の化合物を、該式XIIIの化合物と反応させて、式Iの化合物を得る工程、
を包含する、プロセス。
【請求項71】
請求項70に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合し、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を生じる工程を包含し;
(2)工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの該式VIの化合物と混合し、該得られた溶液を加熱還流して、式VIIの保護イミン化合物を生じる工程を包含し;
(3)工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒であり、該有機金属試薬は、ジエチチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され;
(4)工程(d)は、工程(c)からの前記式VIIIのイミン化合物を酸を用いて脱保護し、その後、塩基での処理により、前記式IXの化合物を形成する工程を包含し;
(5)工程(e)は、適切な溶媒中に該式IXの化合物を溶解し、RNHを添加し、その後、NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を生じる工程を包含し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択され;
(6)工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの該式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じ、次いで、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを該式XIの化合物に添加し、温度を約0℃〜約80℃に調節して、式XIIIの化合物を得る工程を包含し;
(7)工程(g)は、触媒量の適切な塩基を含む適切な溶媒中で、該式XIIの化合物を3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて、式XIIIの化合物を得る工程を包含し;
(8)工程(i)において、置換基AはBrであり;
(9)工程(i)は、前記式IIの化合物を適切な温度にて適切な溶媒中で適切な酸塩化物と反応させ、次いで、得られた反応混合物をジメチルアミンと反応させる工程を包含し;
(10)工程(j)は、該式IVの化合物と水素化触媒と適切な塩基との混合物を作製して、該混合物をH圧下で加圧する工程を包含し;
(11)工程(k)は、適切な温度にて、該式XIIIの化合物を、該式IV(i)の化合物と反応させて、前記式Iの化合物を得る工程を包含する、
プロセス。
【請求項72】
請求項71に記載のプロセスであって、
(1)工程(b)における前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(2)工程(b)における前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択され、該塩化TMSは、トリエチルアミンと組み合せて使用され、該TMSOTFは、トリエチルアミンと組み合せて使用され;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され、該工程(c)における適切な溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(4)工程(d)における前記酸は、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(d)における前記塩基は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛 カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;そして
(6)工程(f)における前記酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択され;
(7)工程(i)における前記酸塩化物と共に使用される前記溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;
(8)該工程(i)における酸塩化物は、塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;
(9)工程(i)における前記ジメチルアミンは、ジメチルアミンガスまたはジメチルアミン溶液であり、該ジメチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;
(10)適切な塩基が工程(j)において使用され、該塩基は、KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;そして
(11)工程(j)における前記水素化触媒は、Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択される、
プロセス。
【請求項73】
請求項72に記載のプロセスであって:
(1)工程(a)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、前記式IIIの化合物に対して、少なくとも約0.01モル当量であり;
(2)工程(b)における前記酸は、前記式VIの化合物に対して、少なくとも約0.2モル当量であり;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、前記式VIIの化合物に対して、約0.1モル当量〜約5モル当量であり;
(4)工程(d)における前記酸は、パラトルエンスルホン酸であり;
(5)工程(i)における前記酸塩化物は、塩化チオニルであり;
(6)工程(i)において該酸塩化物と共に使用される溶媒は、アセトニトリルであり;
(7)工程(i)における前記ジメチルアミンは、前記式IIの化合物に対して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(8)工程(j)における前記水素化触媒は、Pd/Cであり;そして
(9)工程(j)における前記H圧は、約10psi〜約500psiである、
プロセス。
【請求項74】
式I:
【化62】

の化合物を調製するためのプロセスであって:
(a)式II:
【化63】

の化合物を、
アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択される溶媒、ならびに
塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択される酸塩化物
中に溶解し、塩化オキサリルを使用する場合は触媒量のDMFを必要に応じて使用し;そして
得られた反応混合物の温度を、約−20℃〜約110℃に調節し;
該反応の完了時に、該反応混合物を、約5℃〜約10℃の温度に冷却し;
該式IIの化合物に対して、少なくとも約1モル当量の濃度で、ジメチルアミンガスまたはジメチルアミン溶液を添加し、該ジメチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;
該得られた反応混合物の温度を、約−20℃〜約50℃の温度に調節し;
水性の酸を用いて該得られた反応混合物を、約0〜約7のpHに酸性化して式IV:
【化64】

の化合物を生成し、該式IIおよび式IVの化合物におけるAは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、工程;
(b)該式IVの化合物を、
KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択される塩基
Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択される水素化触媒;ならびに
THF、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチルおよびこれらの混合物からなる群より選択される溶媒、
と混合することによって該式IVの化合物を水素化し、該塩基は、該式IVの化合物に対して、少なくとも約1モル当量の濃度であり;そして
得られた混合物を、水素下で、約10psi〜約500psiの圧力にて加圧して、式IV(i):
【化65】

の中間体化合物を生成する、工程;
(c)式Q:
【化66】

の化合物を、該式IV(i)の化合物に対して少なくとも1モル当量の濃度で、工程(b)において得られた該式IV(i)の化合物を含む反応混合物に添加し、温度を約0℃〜約80℃に調節して、式V:
【化67】

の化合物を生成し、該式Qの化合物におけるRは、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルからなる群より選択され、該反応は、KOH、NaOH、NaCO、KCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される塩基によって必要に応じて触媒される、工程;
(d1)溶媒中で、工程(c)からの式Vの化合物を、式XI:
【化68】

の化合物および塩基と混合して、得られた反応混合物を約20℃〜約150℃の温度に加熱し、次いで、該反応混合物を約3〜約7のpHに酸性化して、式Iの化合物を生成する工程であって、該塩基は、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミンおよび−N(Rからなる群より選択され、各Rは、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より独立して選択され;そして該塩基は、該式IVの化合物に対して少なくとも約1モル当量の濃度で使用され;そして該溶媒は、ニトリル、エーテルおよびアルコール溶媒からなる群より選択される、工程;または
(d2)式XI:
【化69】

の化合物を、水とエーテルおよび塩化メチレンからなる群より選択される溶媒と混合し;
得られた反応混合物を、NaOH、KOH、Mg(OH)、NaCOおよびKCOからなる群より選択される塩基中で、約7〜約14のpHに塩基性化し、該塩基性化は、約0℃〜約50℃の温度にて行なって、式XII
【化70】

の化合物を生成し;
工程(c)からの該式Vの化合物を、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒およびトルエンからなる群より選択される溶媒中に溶解し;
得られた溶液を、該式XIIの化合物と混合し、そして、必要に応じて、触媒量の塩基を得られた溶液に添加して式Iの化合物を生成する工程であって、該塩基は、ピリジンおよび−N(Rからなる群より選択され、Rは、アルキル、アリール、アラルキルおよびアリールアルキルからなる群より選択され、該得られた溶液の温度は、約10℃〜約150℃である、工程;
(e)該式XIの化合物は、
式III:
【化71】

の化合物を、芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒およびこれらの混合物からなる群より選択される溶媒中で、該式IIIの化合物に対して、0.01モル当量のR−2−(−)−フェニルグリシノールと混合し、得られた混合物を、加熱還流して、式VI:
【化72】

の化合物を生成する工程;
該式VIの化合物を含む溶液を、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択されるシリル化試薬および該式VIの化合物に対して少なくとも約0.2モル当量の濃度の酸と混合し、該塩化TMSまたはTMSOTFは、アリール塩基もしくはアルキル塩基と組み合せて使用され、該酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム塩およびアルキルスルホン酸からなる群より選択され、得られた反応混合物を加熱還流して、式VII:
【化73】

のイミン化合物を生成する工程であって、該式VIIにおいて、Gは、使用されたシリル化試薬である、保護基を表す、工程;
該式VIIのイミン化合物を、溶媒中、約0℃〜約80℃の温度にて有機金属試薬と混合して式VIII:
【化74】

の化合物を生成する工程であって、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され、該有機金属試薬は、該式VIIの化合物に対して0.1モル当量〜約5モル当量の濃度で使用され、該溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群から選択される、工程;
該式VIIIの化合物を、冷却した水性の酸に添加し、水および共溶媒を添加し、そして得られた混合物を混合し、該混合物に塩基を添加して、水相のpHを約9〜約13に調節して、式IX:
【化75】

の化合物を生成する工程であって、該酸は、該式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量〜約5モル当量の濃度であり、
該共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールおよびこれらの混合物からなる群より選択され、
該塩基は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛 カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択されるか、または、該塩基は、(C〜C12)アルカノールの金属塩および(C〜C12)シクロアルカノールの金属塩からなる群より選択され、該金属は、Li、Na、KおよびMgからなる群より選択される、工程;
該式IXの化合物を、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、ジグリム、1,4−ジオキサンおよびこれらの混合物からなる群より選択される溶媒中に溶解する工程;
得られた溶液を、約−5℃〜約20℃の温度に冷却し、RNHを該溶液に添加し、次いで、NaIO、Pb(OAc)、HIO、およびこれらの混合物からなる群より選択される物質を添加して、X:
【化76】

の化合物を生成する工程であって、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択さる、工程;
該式Xの化合物を溶媒中に溶解し、得られた溶液を、好ましくは約−50℃〜約80℃の範囲の温度にて、酸溶液に添加して、式XI:
【化77】

の化合物を生成する工程であって、該化合物XIは塩であり、
該溶媒は、炭化水素溶媒およびエーテルならびにこれらの混合物からなる群より選択され、
該酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、カルボン酸およびこれらの混合物からなる群より選択される工程、
により調製される、工程;
を包含する、プロセス。
【請求項75】
請求項74に記載のプロセスであって:
工程(a)の前記式IVの化合物の調製において、前記式IIの化合物と前記酸クロライドとの前記反応混合物は、40℃〜約90℃であり、前記ジメチルアミンは、該式IIの化合物に対して少なくとも約2モル当量の濃度であり、該反応混合物の前記温度は、約0℃〜約25℃であり、該反応混合物は、約1〜約5のpHまで酸性化され、前記水性の酸のための前記酸は、HCl、HSO、HPOおよびそれらの混合物からなる群より選択され;
工程(b)の該式IVの化合物の水素化において、前記塩基は、NaCO、KCOおよびそれらの混合物からなる群より選択され、該塩基は、約1.05〜約1.5モル当量の濃度で使用され、前記触媒は、Pd/CおよびPdOHからなる群より選択され、前記溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびそれらの混合物からなる群より選択され、そして前記水素圧は、約20psi〜約200psiであり;
工程(c)の前記式Qの化合物と前記式IV(i)の化合物との反応において、該式Qの化合物は、約1モル当量〜約2モル当量の濃度で使用され、前記温度は、約20℃〜約50℃であり、そして前記任意の塩基は、NaCO、KCOおよびそれらの混合物からなる群より選択され;
工程(d1)の前記式Vの化合物と前記式XIの化合物との反応において、前記塩基は、該式Vの化合物に対して約1モル当量〜約2モル当量の量で使用され、前記溶媒は、アルコール溶媒およびニトリル溶媒からなる群より選択され、前記温度は、約40℃〜約80℃であり、そして前記pHは、約3〜約5であり;
工程(d2)の該式Vの化合物と該式XIIの化合物との反応において:
該式XIの化合物との前記混合物は、約10℃〜約40℃の温度で、NaOHまたはKOHを用いて約10〜約14のpHまで塩基性化されて、該式XIIの化合物を生成し、
該式Vの化合物は、アルコール溶媒中に溶解され、
該式XIIの化合物は、該式Vの化合物に対して約1モル当量の濃度で使用され、
前記触媒塩基は、ピリジンおよび−N(Rからなる群より選択され、ここで、各Rは、独立して、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、フェニル、トリルおよびベンジルからなる群より選択され、そして、
該式XIIの化合物により生じた前記溶液の前記温度は、約40℃〜約80℃であり、
工程(e)における、前記式IIIの化合物から前記式VIの化合物を生成するための反応において、前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、約0.5モル当量〜約1.5モル当量の濃度にあり、そして該R−2−(−)−フェニルグリシノールのための前記溶媒は、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、塩化メチレン、クロロベンゼン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、アセトニトリル、THFおよびt−ブチルメチルエーテルからなる群より選択され;
工程(e)における、該式VIの化合物から前記式VIIの化合物を生成するための反応において、前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択され、ここで、該塩化TMSまたはTMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、そして前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムからなる群より選択され、該酸は、該式VIの化合物に対して少なくとも約0.4モル当量の濃度であり;
工程(e)における、該式VIIの化合物から前記式VIIIの化合物を生成するための反応において、前記有機金属試薬は、該式VIIの化合物に対して約1モル当量〜約5モル当量の濃度で使用され、前記溶媒は、THF、TBMEおよびそれらの混合物からなる群より選択され、そして前記温度は、約10℃〜約50℃であり;
工程(e)における、該式VIIIの化合物から前記式IXの化合物を生成するための反応において、前記冷却した水性の酸は、約0℃〜約15℃の温度であり、前記酸は、HSO、HCl、HPOおよびそれらの混合物からなる群より選択され、該酸は、該式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量〜約3モル当量の濃度にあり、前記共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールおよびそれらの混合物からなる群より選択され、前記塩基は、KOH、NaOH、NHOH、LiOHおよびCsOHからなる群より選択され、そして前記pHは、約10〜約11に調整され;
工程(e)における、該式IXの化合物から前記式Xの化合物を生成するための反応において、前記生じた溶液は、約0℃〜約15℃まで冷却され、そして前記Rは、(C〜C)アルキルであり;そして
工程(e)における、該式Xの化合物から前記式XIの化合物を生成するための反応において、該式XIの化合物は、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルおよびジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグリム、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒中に溶解され、前記酸溶液中の前記酸は、パラトルエンスルホン酸およびアルキルスルホン酸からなる群より選択され、そして前記温度は、約−20℃〜約20℃である、
プロセス。
【請求項76】
請求項75に記載のプロセスであって、ここで:
工程(a)の前記式IVの化合物の調製において、前記式IIの化合物は、アセトニトリルおよび塩化チオニル中に溶解され、前記温度は、約65℃〜約75℃であり、前記ジメチルアミンは、アセトニトリル中に溶解され、該ジメチルアミンは、該式IIの化合物に対して約2.5モル当量の濃度であり、前記反応混合物の前記温度は、約5℃〜約10℃であり、該反応混合物は、約2〜約3のpHまで酸性化され、前記水性の酸は、HSOであり、そして前記置換基Aは、Brであり;
工程(b)の該式IVの化合物の水素化において、前記塩基は、約1.05モル当量〜約1.1モル当量の濃度で使用されるKCOであり、前記触媒は、Pd/Cであり、前記溶媒は、エタノールであり、そして前記水素圧は、約100psi〜約120psiであり;
工程(c)の前記式Qの化合物と前記式IV(i)の化合物との反応において、該式Qの化合物は、約1.3モル当量〜約1.5モル当量の濃度で使用され、前記温度は、約25℃〜約35℃であり、Rは、エチルであり、そして前記任意の塩基は、KCOであり;
工程(d1)の前記式Vの化合物と前記式XIの化合物との反応において、該式XIの化合物は、約1.1モル当量の量で使用され、前記塩基は、該式Vの化合物に対して約1.3モル当量〜約1.5モル当量の量で使用されるトリエチルアミンであり、前記溶媒は、アセトニトリルであり、前記温度は、約60℃〜約70℃であり、そして前記pHは、約4であり;
工程(d2)の該式Vの化合物と該式XIIの化合物との反応において、該式XIの化合物とともに使用される前記溶媒は、t−ブチルメチルエーテルであり、該式XIの化合物との前記混合物は、約20℃〜約30℃の温度で、NaOHを用いて、約12.5〜約13.5のpHまで塩基性化されて該式XIIの化合物を生成し、該式Vの化合物は、前記溶媒n−プロパノール中に溶解され、該式XIIの化合物は、該式Vの化合物に対して約1.1モル当量の濃度で使用され、前記触媒は、ジイソプロピルエチルアミンであり、該式XIIの化合物を含む生じた前記溶液の前記温度は、約60℃〜約70℃であり、
工程(e)における、前記式IIIの化合物から前記式VIの化合物を生成するための反応において、前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、約0.9モル当量〜約1.1モル当量の濃度にあり、そして該R−2−(−)−フェニルグリシノールのための前記溶媒は、THFであり;
工程(e)における、該式VIの化合物から前記式VIIの化合物を生成するための反応において、前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザンであり、前記酸は、該式VIの化合物に対して少なくとも約0.5モル当量の濃度の硫酸アンモニウムであり;
工程(e)における、該式VIIの化合物から前記式VIIIの化合物を生成するための反応において、前記有機金属試薬は、該式VIIの化合物に対して約2モル当量〜約3モル当量の濃度で使用される臭化エチルマグネシウムであり、前記溶媒は、TBMEであり、そして前記温度は、約20℃〜約35℃であり;
工程(e)における、該式VIIIの化合物から前記式IXの化合物を生成するための反応において、前記冷却された水性の酸は、約0℃〜約10℃の温度であり、前記酸は、HSOであり、該酸は、該式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量の濃度にあり、前記共溶媒は、sec−ブタノールであり、前記塩基は、NHOHであり、そして前記pHは、約11に調整され、
工程(e)における、該式IXの化合物から前記式Xの化合物を生成するための反応において、該式IXの化合物は、エタノールに溶解され、そして前記生じた溶液は、約0℃〜約10℃まで冷却され、前記Rは、メチルであり;そして前記薬剤は、NaIOであり、そして
工程(e)における、該式Xの化合物から前記式XIの化合物を生成するための反応において、該式XIの化合物は、THF中に溶解され、前記酸溶液中の前記酸は、パラトルエンスルホン酸であり、そして前記温度は、約0℃〜約10℃である、
プロセス。
【請求項77】
式:
【化78】

の化合物。
【請求項78】
式:
【化79】

の化合物。
【請求項79】
式:
【化80】

の化合物。
【請求項80】
式:
【化81】

の化合物。
【請求項81】
式:
【化82】

の化合物。
【請求項82】
式:
【化83】

の化合物。
【請求項83】
式:
【化84】

の化合物。
【請求項84】
式I
【化85】

の化合物を、式IIおよび式III
【化86】

の化合物から調製するためのプロセスであって、ここで、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択され、該プロセスは:
(a)該式IIの化合物を、式IV:
【化87】

の化合物へと変換する工程;
(b)水素圧下で適切な水素化触媒を用いて該式IVの化合物を水素化し、式IV(i):
【化88】

の中間体化合物を形成する工程;
(c)該式IV(i)の化合物と、式Q:
【化89】

の化合物を反応させて、式V:
【化90】

の化合物を得る工程であって、該式Qにおいて、Rは、(C〜C10)アルキルを表す、工程;
(d)該式IIIの化合物を、式VI:
【化91】

の化合物へと変換する工程;
(e)該式VIの化合物に保護基を付加して、式VII:
【化92】

の化合物を得る工程であって、該式VIIにおいて、Gは、保護基を表す、工程;
(f)該式VIIの化合物を適切な有機金属試薬と反応させて、その後、ワークアップし、式VIII:
【化93】

の化合物を得る工程;
(g)該保護基(G)を、該式VIIIの化合物から除去して、式IX:
【化94】

の化合物を得る工程;
(h)該式IXの化合物を、式X:
【化95】

のイミン中間体化合物へと変換する工程;
(i)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化96】

の化合物であって、ここで、化合物XIは、塩である、化合物
へと変換する工程;そして
(j)該式XIの化合物を該式Vの化合物と反応させて、該式Iの化合物を得る工程
を包含する、プロセス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1:
【化1】

の化合物を調製するためのプロセスであって、以下:
(a)式II
【化2】

の化合物を、式IV:
【化3】

の化合物に変換する工程であって、
ここで、式IIおよび式IVの化合物中のAは、Br、ClおよびIからなる群より選択される工程、
(b)式IVの該化合物を、水素圧下で適切な水素化触媒で水素化し、式IV(i):
【化4】

の中間体化合物を形成する工程、
(c)式IV(i)の該化合物を、式Q:
【化5】

の化合物と反応させる工程であって、
ここで、Rは、(C〜C10)アルキルを表し、式V:
【化6】

の化合物を得る工程、
(d)式III
【化7】

の化合物を、式VI:
【化8】

の化合物へと変換する工程、
(e)式VIの化合物に保護基を付加し、式VII:
【化9】

の化合物を得る工程であって、
ここで、Gは保護基を表す工程、
(f)式VIIの化合物を、適切な有機金属試薬と反応させ、続いてワークアップし、式VIII:
【化10】

の化合物を得る工程、
(g)該保護基(G)を、式VIIIの化合物から除去し、式IX:
【化11】

の化合物を得る工程、
(h)該式IXの化合物を、式X:
【化12】

のイミン中間体化合物へと変換する工程、
(i)式Xの該イミン中間体化合物を、式XI:
【化13】

の塩へと変換する工程、
(j)該式XIの化合物を、該式Vの化合物と反応させ、該式Iの化合物を得る工程:または
(k)該式XIの化合物を、遊離アミン:
【化14】

に変換し、
そして該式XIIの化合物を、該式Vの化合物と反応させ、該式Iの化合物を得る工程、
を、包含する、プロセス。
【請求項2】
請求項1に記載のプロセスであって、ここで:
(1)置換基Aが、Brであり;
(2)Gが、以下:シリル化試薬およびエステルからなる群より選択される保護基を表し;
(3)工程(a)が、前記式IIの化合物を、適切な温度の適切な溶媒中で、適切な酸塩化物と反応させる工程、次いで、該生じた反応混合物をジメチルアミンと反応させる工程を包含し;
(4)工程(b)が、前記式IVの化合物、水素化触媒、および適切な塩基の混合物を製造する工程、ならびに該混合物をH圧力下で加圧する工程を包含し;
(5)工程(c)が、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを、工程(b)からの前記式IV(i)の化合物に添加し、前記温度を約0℃〜約80℃に調整し、式Vの化合物を生成する工程を包含し;
(6)工程(d)が、R−(2)−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合する工程、および該生じた溶液を、加熱還流して水を共沸除去し、前記式VIのイミン化合物を提供する工程を包含し;
(7)工程(e)が、酸およびシリル化試薬を、工程(d)からの前記式VIの化合物と混合する工程、ならびに該溶液を加熱還流し、式VIIの保護されたイミン化合物を提供する工程;
(8)工程(f)における前記有機金属試薬が、適切な溶媒中にあり、そして該有機金属試薬が、以下:ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、およびエチルリチウムからなる群より選択され;
(9)工程(g)が、工程(f)からの前記式VIIIのイミン化合物を、酸を用いて脱保護し、続いて、塩基を用いて処理し、前記式IXの化合物を形成する工程を包含し;
(10)工程(h)が、該式IXの化合物を、適切な溶媒中に溶解し、RNHを加えて、そして、該RNHの添加に続いて、以下:NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加し、前記式Xの中間体化合物を提供する工程を包含し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より選択され;
(11)工程(i)が、(1)工程(h)からの該式Xの中間体化合物を、適切な溶媒中に溶解する工程、および(2)適切な酸を添加し、式XIの化合物を提供する工程を包含し;
(12)工程(j)が、工程(i)からの該式XIの化合物、該工程(c)からの式Vの化合物、適切な塩基および適切な溶媒を合わせる工程、ならびに該生じた反応混合物を加熱し、該式Iの化合物を生成する工程を包含し;ならびに
(13)工程(k)が、該式Vの化合物と該式XIIの化合物との反応において、塩基の触媒用量を、使用する工程、
を包含する、
プロセス。
【請求項3】
請求項に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)において前記酸塩化物と共に使用される前記溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され:
(2)工程(a)における該酸塩化物が、以下:塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され:
(3)工程(a)における該ジメチルアミンが、ジメチルアミンの溶液であり、ここで、該ジメチルアミン溶液において使用される該溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され;
(4)工程(b)における前記適切な塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(b)における前記水素化触媒が、以下:Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択され:
(6)工程(c)における前記3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンであり:
(7)工程(e)における前記酸が、以下:硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸、およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(8)工程(e)における前記シリル化試薬が、以下:ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、およびTMSOTFからなる群より選択され、ここで、該塩化TMSが、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、そして該TMSOTFが、トリエチルアミンと組み合わせて使用され:
(9)工程(f)における前記適切な溶媒が、以下:ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタン、およびこれらの混合物からなる群より選択され:
(10)工程(g)における前記酸が、以下:HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウム、およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(11)工程(g)における前記塩基が、以下:水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、およびこれらの混合物からなる群より選択され、ここで、該金属は、以下:リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;
(12)工程(i)における前記酸が、以下:スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、およびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択され:
(13)工程(k)における前記塩基が、以下:ピリジンおよびN(Rからなる群より選択され、ここで、各Rが、独立して、以下:アルキル、アリール、およびアリールアルキルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項4】
請求項に記載のプロセスであって、ここで、工程(i)における前記酸が、以下:パラトルエンスルホン酸およびアルキルスルホン酸からなる群より選択されるスルホン酸である、プロセス。
【請求項5】
請求項に記載のプロセスであって、ここで、前記酸が、パラトルエンスルホン酸である、プロセス。
【請求項6】
請求項に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記酸塩化物が、塩化チオニルであり:
(2)工程(a)において該酸塩化物と共に使用される前記溶媒が、アセトニトリルであり;
(3)工程(b)における前記水素化触媒が、Pd/Cであり;
(4)工程(i)における該酸が、パラトルエンスルホン酸であり;そして
(5)工程(k)における前記塩基が、ジイソプロピルエチルアミンであるプロセス。
【請求項7】
請求項3、5または6のいずれか1項に記載のプロセスであって、ここで、工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、プロセス。
【請求項8】
請求項3または6のいずれか1項に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(b)における前記H圧力が、約10psi〜約500psiであり;
(3)工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、式IV(i)の化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(4)工程(d)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールが、前記式IIIの化合物に関して少なくとも約0.01モル当量であり;
(5)工程(e)における前記酸が、前記式VIの化合物に関して少なくとも約0.2モル当量であり;そして
(6)工程(f)における前記有機金属試薬が、前記式VIIの化合物に関して、約0.1〜約5モル当量である、プロセス。
【請求項9】
請求項に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(b)における前記H圧力が、約10psi〜約500psiであり;
(3)工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンは、前記式IV(i)の化合物に関して少なくとも1モル当量の濃度であり;
(4)工程(d)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールが、前記式IIIの化合物に関して少なくとも約0.01モル当量であり;
(5)工程(e)における前記酸が、前記式VIの化合物に関して少なくとも約0.2モル当量であり;そして
(6)工程(f)における前記有機金属試薬が、式VIIの前記化合物に関して約0.1モル当量〜約5モル当量である、プロセス。
【請求項10】
請求項6または9のいずれか1項に記載のプロセスであって、ここで、前記式Iの化合物が、工程(k)において、前記式XIIの化合物を、前記式Vの化合物と反応させることにより、生成される、プロセス。
【請求項11】
請求項に記載のプロセスであって、ここで、前記式Iの化合物が、工程(k)において、前記式XIIの化合物を、前記式Vの化合物と反応させることにより、生成される、プロセス。
【請求項12】
式V:
【化15】

の化合物を製造するためのプロセスであって、ここで、以下:
(a)式II
【化16】

の化合物を、式IV:
【化17】

の化合物に変換する工程であって、ここで、式IIおよび式IVの該化合物におけるAが、Br、ClおよびIからなる群より選択される工程、
(b)該式IVの化合物を適切な水素化触媒を用いて、水素圧下で水素化し、前記式IV(i):
【化18】

の中間体化合物を形成する工程;ならびに
(c)該式IV(i)の化合物を、式Q:
【化19】

の化合物と反応させて式Vの化合物を得る工程であって、ここで、Rが、(C〜C10)アルキルを表す工程を包含する、プロセス。
【請求項13】
請求項12に記載のプロセスであって、ここで:
(1)前記置換基Aが、Brであり;
(2)工程(a)が、前記式IIの化合物を、適切な温度の適切な溶媒中で、適切な酸塩化物と反応させ、次いで、該生じた反応混合物を、ジメチルアミンと反応させる工程;該酸塩化物と一緒に用いられる該溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され;該酸塩化物が、以下:塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;そして該ジメチルアミンが、気体のジメチルアミンまたはジメチルアミンの溶液であり、ここで、該ジメチルアミン溶液に使用される溶媒が、以下:アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、およびクロロホルムからなる群より選択され;
(3)工程(b)が、前記式IVの化合物、水素化触媒、および適切な塩基の混合物を製造する工程、ならびに該混合物を、H圧力下で加圧する工程を包含し;前記適切な塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、およびこれらの混合物からなる群より選択され:そして、該水素化触媒が、以下:Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択され;そして
(4)工程(c)が、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを、工程(b)からの前記式IV(i)の化合物に添加し、該温度を約0℃〜約80℃に調節し、式Vの化合物を得る、工程を包含し、該3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンである、プロセス。
【請求項14】
請求項13に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記酸塩化物が、塩化チオニルであり、かつ、工程(a)における前記ジメチルアミンが、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(2)工程(a)において該酸塩化物と一緒に用いられる前記溶媒が、アセトニトリルであり;
(3)工程(b)における前記水素化触媒が、Pd/Cであり、かつ、工程(b)におけるH圧力が、約10psi〜約500psiであり;そして、
(4)前記工程(c)が、塩基を前記式IV(i)の化合物に添加する工程をさらに包含し、ここで、該塩基が、以下:KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択され、かつ、工程(c)における前記3,4−ジエタルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンが、式IV(i)の化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度である、
プロセス。
【請求項15】
式XIまたはXIIの化合物:
【化20】

を作製するためのプロセスであって、該プロセスは、
(a)式III:
【化21】

の化合物を、式VI:
【化22】

の化合物に変換する工程;
(b)保護基を該式VIの化合物と混合して、式VII:
【化23】

の化合物を得る工程であって、該式VIIにおいて、Gは、保護基を表す、工程;
(c)該式VIIの化合物を、適切な有機金属試薬と反応させ、その後、ワークアップして式VIII:
【化24】

の化合物を得る工程;
(d)該式VIIIの化合物から該保護基(G)を除去して、式IX:
【化25】

の化合物を得る工程;
(e)該式IXの化合物を、式X:
【化26】

のイミン中間体化合物に変換する工程;
(f)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化27】

の塩に変換する工程;または
(g)該式XIの化合物を、遊離アミン:
【化28】

に変換する工程
を包含する、プロセス。
【請求項16】
請求項15に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合し、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を生じる工程を包含し;
(2)工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの該式VIの化合物と混合し、該溶液を加熱還流し、保護された式VIIのイミン化合物を得る工程を包含し;
(3)工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され;
(4)工程(d)は、工程(c)からの前記VIIIのイミン化合物を酸を用いて脱保護し、その後、塩基での処理により、前記IXの化合物を形成する工程を包含し;
(5)工程(e)は、適切な溶媒中に前記式IXの化合物を溶解し、RHNを添加し、
HNの添加の後、NaIO、Pb(OAc)、HIO、およびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を生じる工程を包含し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より選択され;
(6)工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの前記式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じる工程を包含し;
(7)Gが、以下:シリル化試薬およびエステルからなる群より選択される保護基を表し;そして
(8)前記式XIの化合物における酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、
プロセス。
【請求項17】
請求項16に記載のプロセスであって、
(1)工程(b)における前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸およびこれらの混合物からなる群より選択され;
(2)工程(b)における前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択され、該塩化TMSは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、該TMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され;
(3)工程(c)における前記適切な溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(4)工程(d)における前記酸は、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(d)における塩基は、水酸化アンモニウム、金属水素化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;そして
(6)工程(f)における前記酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、
プロセス。
【請求項18】
請求項17に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、前記式IIIの化合物に関して、少なくとも約0.01モル当量であり;
(2)工程(b)における前記酸は、前記式VIの化合物に関して、少なくとも約0.2モル当量であり;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、前記式VII化合物に関して、約0.1〜約5モル当量であり;そして
(4)工程(d)における前記酸は、パラトルエンスルホン酸である
プロセス。
【請求項19】
以下の式:
【化29】

の化合物を作製するためのプロセスであって、式II:
【化30】

の化合物を式IVの化合物に変換する工程を包含し、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、プロセス。
【請求項20】
請求項19に記載のプロセスであって、
(1)前記置換基AはBrであり;
(2)前記式IIの化合物は、適切な溶媒中で、適切な温度で適切な酸塩化物と反応され、次いで、得られた反応混合物は、ジメチルアミンと反応され;該酸塩化物とともに使用される該溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジメチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;該酸塩化物は、塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;そして該ジメチルアミンは、ジエチルアミンガスまたはジメチルアミンの溶液であり、該ジメチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択される、プロセス。
【請求項21】
請求項20に記載のプロセスであって、ここで:
(1)前記酸塩化物は、塩化チオニルであり;
(2)該酸塩化物とともに使用される前記溶媒は、アセトニトリルであり;そして
(3)前記ジメチルアミンは、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度である、プロセス。
【請求項22】
以下の式IV(i):
【化31】

の化合物を作製するためのプロセスであって、以下:
(a)前記式II:
【化32】

の化合物を、式IV:
【化33】

の化合物に変換する工程であって、式IIおよびIVの化合物において、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、工程;ならびに
(b)該式IVの化合物を水素圧下で、適切な水素化触媒で水素化して、該式IV(i)の化合物を形成する工程
を包含する、プロセス。
【請求項23】
請求項22に記載のプロセスであって、ここで:
(1)前記置換基AはBrであり;
(2)工程(a)は、適切な温度で適切な溶媒中で、前記式IIの化合物を適切な酸塩化物と反応させて、得られた反応混合物を、ジメチルアミンと反応させる工程を包含し;該酸塩化物とともに使用される該溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;該酸塩化物は、塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;そしてジメチルアミンは、ジメチルアミンガスまたはジエチルアミンの溶媒であり、該ジメチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;そして
(3)工程(b)は、前記式IVの化合物と水素化触媒と適切な塩基との混合物を作製して、該混合物をH圧下で加圧する工程を包含し;該適切な塩基は、KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびこれらの混合物からなる群より選択され;そして該水素化触媒は、Pd/C、Pt/C、PdOH、およびラネーニッケルからなる群より選択される、プロセス。
【請求項24】
請求項23に記載のプロセスであって、
(1)工程(a)において前記酸塩化物は、塩化チオニルであり;
(2)工程(a)において該酸塩化物とともに使用される溶媒は、アセトニトリルであり;
(3)工程(a)において前記ジメチルアミンは、前記式IIの化合物に関して、少なくとも1モル当量の濃度であり;
(4)工程(b)において前記水素化触媒は、Pd/Cであり;
(5)工程(b)において前記H圧力は、約10〜約500psiである、プロセス。
【請求項25】
式XIII:
【化34】

の化合物を調製するためのプロセスであって、以下:
(a)前記式III:
【化35】

の化合物を、式VI:
【化36】

の化合物に変換する工程;
(b)保護基を該式VIの化合物に添加して、式VII:
【化37】

の化合物を得る工程であって、Gは保護基を表す、工程;
(c)該式VIIの化合物を適切な有機金属試薬と反応させ、その後、ワークアップして式VIII:
【化38】

の化合物を得る工程;
(d)該式VIIIの化合物から該保護基(G)を除去して、式IX:
【化39】

の化合物を得る工程;
(e)該式IXの化合物を、式X:
【化40】

のイミン中間体化合物に変換する工程;
(f)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化41】

の塩に変換し、そして該式XIの化合物を式Q:
【化42】

の化合物と反応させて、式XIIIの化合物を生成する工程であって、Rは、(C〜C10)を表す、工程;または
(g)該式XIの化合物を、適切な溶媒中で、適切な塩基と反応させることによって遊離アミン:
【化43】

に変換し、そして該式XIIの化合物をQ:
【化44】

と反応させて、該式XIIIの化合物を生成する工程であって、Rは、(C〜C10)を表す、工程
を包含する、プロセス。
【請求項26】
請求項25に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合して、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を得る工程を包含し;
(2)工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの該式VIの化合物と混合し、該溶液を加熱還流して、保護された式VIIのイミン化合物を得る工程を包含し、かつ、工程(b)における前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸およびこれらの混合物からなる群より選択され、そして、工程(b)における前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、およびTMSOTFからなる群より選択され、該塩化TMSは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、該TMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され
(3)工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され、そして工程(c)における前記適切な溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびこれらの混合物からなる群より選択され
(4)工程(d)は、工程(c)からの前記式VIIIのイミン化合物を酸を用いて脱保護し、その後、塩基での処理により前記IXの化合物を形成する工程を包含し、そして、工程(d)における前記酸は、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群より選択され、そして、工程(d)における塩基は、水酸化アンモニウム、金属水素化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびこれらの混合物からなる群より選択され、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され
(5)工程(e)は、適切な溶媒中に、前記式IXの化合物を溶解し、RHNを添加し、該RHNの添加後、NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を得る工程を包含し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択され;
(6)工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの前記式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じ、次いで、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを該式XIの化合物に添加し、温度を約0℃〜約80℃に調節して、式XIIIの化合物を得る工程を包含し、そして、工程(f)における前記酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにこれらの混合物からなる群より選択され;そして
(7)工程(g)は、触媒量の適切な塩基を含む適切な溶媒中で、該式XIIの化合物を3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて、式XIIIの化合物を得る工程を包含し、そして、工程(g)における前記塩基は、ピリジンおよびN(Rからなる群より選択され、各Rは、独立して、アルキル、アリールおよびアリールアルキルからなる群より選択される、
プロセス。
【請求項27】
請求項26に記載のプロセスであって、ここで:
(1)工程(a)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、前記式IIIの化合物に関して、少なくとも約0.01モル当量であり;
(2)工程(b)における前記酸は、前記式VIの化合物に関して、少なくとも約0.2モル当量であり;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、前記式VIIの化合物に関して、約0.1〜約5モル当量であり;
(4)工程(d)における前記酸は、パラトルエンスルホン酸であり;そして
(5)工程(g)における前記塩基は、ジイソプロピルエチルアミンである
プロセス。
【請求項28】
式I:
【化45】

の化合物を生成するためのプロセスであって、該プロセスは:
(a)式III
【化46】

の化合物を、式VI:
【化47】

の化合物に変換する工程;
(b)該式VIの化合物に保護基を付加して、式VII:
【化48】

の化合物を得る工程であって、該式VIIにおいて、Gは、保護基を表す、工程;
(c)該式VIIの化合物を、適切な有機金属試薬とを反応させ、その後、ワークアップして、式VIII:
【化49】

の化合物を得る工程;
(d)該式VIIIの化合物から保護基(G)を除去して、式IX:
【化50】

の化合物を得る工程;
(e)該式IXの化合物を、式X:
【化51】

のイミン中間体化合物へと変換する工程:
(f)該式Xのイミン中間体化合物を、式XI:
【化52】

の塩に変換する工程;
(g)該式XIの化合物と式Q:
【化53】

の化合物とを反応させて、式XIII:
【化54】

の化合物を得る工程であって、Rは、式Qおよび式XIIIにおいて(C〜C10)アルキルを表す、工程;または
(h)該式XIの化合物を、式XII:
【化55】

の化合物に変換し、そして該式XIIの化合物を、式Q:
【化56】

の化合物とを反応させて、式XIII:
【化57】

の化合物を得る工程であって、Rは、式Qおよび式XIIIにおいて(C〜C10)アルキルを表す、工程;
(i)該式II
【化58】

の化合物を、式IV:
【化59】

の化合物に変換する工程であって、該式IIにおいて、Aは、Br、ClおよびIからなる群より選択される、工程;
(j)該式IVの化合物を、水素圧下で適切な水素化触媒を用いて水素化し、式IV(i):
【化60】

の中間体化合物を形成する工程;
(k)該式IV(i)の化合物を、該式XIIIの化合物と反応させて、式Iの化合物を得る工程、
を包含する、プロセス。
【請求項29】
請求項28に記載のプロセスであって:
(1)工程(a)は、R−2−(−)−フェニルグリシノールの溶液を前記式IIIの化合物と混合し、得られた溶液を、水を共沸除去しながら加熱還流して、前記式VIのイミン化合物を生じる工程を包含し;
(2)工程(b)は、酸およびシリル化試薬を工程(a)からの該式VIの化合物と混合し、該溶液を加熱還流して、式VIIの保護イミン化合物を生じる工程を包含し;
(3)工程(c)において、前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウム(ethylithium)からなる群より選択され;
(4)工程(d)は、工程(c)からの前記式VIIIのイミン化合物を酸を用いて脱保護し、その後、塩基での処理により、前記式IXの化合物を形成する工程を包含し;
(5)工程(e)は、適切な溶媒中に該式IXの化合物を溶解し、RNHを添加し、そして、該RNHの添加後、NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびこれらの混合物からなる群より選択されるさらなる薬剤を添加して、前記式Xの中間体化合物を生じる工程を包含し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択され;
(6)工程(f)は、(1)適切な溶媒中に、工程(e)からの該式Xの中間体化合物を溶解する工程、および(2)適切な酸を添加して式XIの化合物を生じ、次いで、3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを該式XIの化合物に添加し、温度を約0℃〜約80℃に調整して、式XIIIの化合物を得る工程を包含し;
(7)工程(g)は、触媒量の適切な塩基を含む適切な溶媒中で、該式XIIの化合物を3,4−ジアルコキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンと反応させて、式XIIIの化合物を得る工程を包含し;
(8)工程(i)において、置換基AはBrであり;
(9)工程(i)は、前記式IIの化合物を適切な温度にて適切な溶媒中で適切な酸塩化物と反応させ、次いで、得られた反応混合物をジメチルアミンと反応させる工程を包含し;
(10)工程(j)は、該式IVの化合物と水素化触媒および適切な塩基の混合物を作製して、該混合物を、H圧下で加圧する工程を包含し;
(11)工程(k)は、該式XIIIの化合物と、前記式IV(i)の化合物とを、適切な温度で反応させ、前記式Iの化合物を得る工程を包含する、
プロセス。
【請求項30】
請求項28に記載のプロセスであって:
(1)工程(b)における前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジウム塩、アルキルスルホン酸およびそれらの混合物からなる群より選択され;
(2)工程(b)における前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択され、ここで、該塩化TMSは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、そして該TMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、適切な溶媒中にあり、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され、そして工程(c)における該適切な溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびそれらの混合物からなる群より選択され;
(4)工程(d)おける前記酸は、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化アンモニウムおよびそれらの混合物からなる群より選択され;
(5)工程(d)における前記塩基は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択され、ここで、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択され;そして
(6)工程(f)における前記酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBrおよびカルボン酸、ならびにそれらの混合物からなる群より選択され;
(7)工程(i)における前記酸塩化物とともに使用される前記溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;
(8)工程(i)における前記酸塩化物は、塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択され;
(9)工程(i)における前記ジメチルアミンは、ジメチルアミンガスまたはジメチルアミンの溶液であって、ここで、該ジメチルアミン溶液において使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;
(10)適切な塩基が、工程(j)において使用され、そして該塩基は、KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびそれらの混合物からなる群より選択され;そして
(11)工程(j)における前記水素化触媒は、Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択される、
プロセス。
【請求項31】
請求項30に記載のプロセスであって:
(1)工程(a)における前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、前記式IIIの化合物に対して少なくとも約0.01モル当量であり;
(2)工程(b)における前記酸は、前記式VIの化合物に対して少なくとも約0.2モル当量であり;
(3)工程(c)における前記有機金属試薬は、前記式VIIの化合物に対して約0.1モル当量〜約5モル当量であり;
(4)工程(d)における前記酸は、パラトルエンスルホン酸であり;
(5)工程(i)における前記酸塩化物は、塩化チオニルであり;
(6)工程(i)における該酸塩化物とともに使用される前記溶媒は、アセトニトリルであり;
(7)工程(i)における前記ジメチルアミンは、前記式IIの化合物に対して少なくとも1モル当量の濃度であり;
(8)工程(j)における前記水素化触媒は、Pd/Cであり;そして
(9)工程(j)における前記H圧力は、約10psi〜約500psiである、
プロセス。
【請求項32】
式I:
【化61】

の化合物を調製するためのプロセスであって、該プロセスは:
(a)式II:
【化62】

の化合物を、
アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択される溶媒、ならびに
塩化チオニルおよび塩化オキサリルからなる群より選択される酸塩化物
中に溶解し、塩化オキサリルが使用される場合には触媒量のDMFが、必要に応じて使用され;
そして、得られた反応混合物の温度を、約−20℃〜約110℃に調整し;
該反応混合物を、反応が完了したときに、約5℃〜約10℃の温度に冷却し;
ジメチルアミンガスまたはジメチルアミンの溶液を、該式IIの化合物に対して少なくとも約1モル当量の濃度で添加し、ここで、該ジメチルアミン溶液中で使用される溶媒は、アセトニトリル、THF、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテルおよびクロロホルムからなる群より選択され;
該得られた反応混合物の温度を、約−20℃〜約50℃の温度に調整し;
該得られた反応混合物を、約0〜約7のpHまで水性の酸によって酸性化し、式IV:
【化63】

の化合物を生成し、Aは、該式IIおよび式IVの化合物において、Br、ClおよびIからなる群より選択される、工程;
(b)該式IVの化合物を、該式IVの化合物と、
KOH、NaOH、NaCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびそれらの混合物からなる群より選択される塩基
Pd/C、Pt/C、PdOHおよびラネーニッケルからなる群より選択される水素化触媒;ならびに
THF、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチルおよびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒
と混合することによって該式IVの化合物を水素化し、該塩基は、該式IVの化合物に対して少なくとも約1モル当量の濃度にあり;そして
得られた混合物を、水素下で、約10psi〜約500psiの圧力で加圧し、式IV(i):
【化64】

の中間体化合物を生成する、工程;
(c)式Q:
【化65】

の化合物を、該式IV(i)の化合物に対して少なくとも1モル当量の濃度で、該反応混合物へと添加し、該反応混合物は、工程(b)において得られた該式IV(i)の化合物を含有し、そして温度を、約0℃〜約80℃に調整して、式V:
【化66】

の化合物を生成し、ここで、該式Qの化合物におけるRは、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルからなる群より選択され、そして、該反応は、必要に応じて、KOH、NaOH、NaCO、KCO、KCO、NaHCO、KHCO、テトラメチルグアニジン、DBU、ジイソプロピルエチルアミンおよびそれらの混合物からなる群より選択される塩基によって触媒される、工程;
(d1)溶媒中で、工程(c)からの該式Vの化合物と、式XI:
【化67】

の化合物と、塩基とを混合し、得られた反応混合物を、約20℃〜約150℃の温度まで加熱し、そして次いで、該反応混合物を、約3〜約7のpHまで酸性化し、該式Iの化合物を生成する工程であって;該塩基は、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミンおよび−N(Rからなる群より選択され;ここで、各Rは、独立して、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され;そして該塩基は、該式IVの化合物に対して少なくとも約1モル当量の濃度で使用され;そして該溶媒は、ニトリル溶媒、エーテル溶媒およびアルコール溶媒からなる群より選択される、
工程;あるいは
(d2)式XI:
【化68】

の化合物と、水と、エーテルおよび塩化メチレンからなる群より選択される溶媒とを混合し;
得られた反応混合物を、塩基中で約7〜約14のpHまで塩基性化し、該塩基は、NaOH、KOH、Mg(OH)、NaCOおよびKCOからなる群より選択されて、該塩基性化は、約0℃〜約50℃の温度で実施されて、式XII:
【化69】

の化合物を生成し;
工程(c)からの該式Vの化合物を、溶媒中に溶解し、該溶媒は、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒およびトルエンからなる群より選択され;
得られた溶液と、該式XIIの化合物とを混合し、そして必要に応じて、該得られた溶液に触媒量の塩基を添加して、式Iの化合物を生成する工程であって、ここで、該塩基は、ピリジンおよび−N(Rからなる群より選択され、ここで、Rは、アルキル、アリール、アラルキルおよびアリールアルキルからなる群より選択され、そして該得られた溶液の温度は、約10℃〜約150℃である、工程;
(e)該式XIの化合物は:
溶媒中で、式III:
【化70】

の化合物と、該式IIIの化合物に対して0.01モル当量のR−2−(−)−フェニルグリシノールとを混合し、該溶媒は、芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒およびそれらの混合物からなる群より選択され、そして得られた混合物を加熱還流して、式VI:
【化71】

の化合物を生成し;
該式VIの化合物を含有する溶液と、シリル化試薬とを混合し、該シリル化試薬は、ヘキサメチレルジシラザン、塩化TMSおよびTMSOTFからなる群より選択され、ここで、該塩化TMSまたはTMSOTFは、アリール塩基またはアルキル塩基と組み合わせて使用され、そして酸が、該VIの化合物に対して少なくとも約0.2モル当量の濃度にあり、該酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、HSO、HCl、HPO、クエン酸、塩化メシル、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム塩およびアルカリスルホン酸からなる群より選択され、そして得られた反応混合物を、加熱還流して、式VII:
【化72】

のイミン化合物を生成し、ここで、Gは、使用されたシリル化試薬である保護基を表し;
該式VIIのイミン化合物を、溶媒中で、約0℃〜約80℃の温度で有機金属触媒と混合し、該有機金属試薬は、ジエチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、臭化エチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムおよびエチルリチウムからなる群より選択され、該有機金属試薬は、該式VIIの化合物に対して0.1モル当量〜約5モル当量の濃度で使用され、該溶媒は、ベンゼン、トルエン、TBME、THF、DME、ジメトキシエタンおよびそれらの混合物からなる群より選択されて、式VIII:
【化73】

の化合物を生成し;
該式VIIIの化合物を、冷却された水性の酸へと添加し、該酸は、該式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量〜約5モル当量の濃度であり、水および共溶媒を添加し、そして得られた混合物を混合し、該混合物に塩基を添加して、水相のpHを約9〜約13に調整して、式IX:
【化74】

の化合物を生成し、
該共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールおよびそれらの混合物からなる群より選択され
該塩基は、水酸化アンモニウム、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩およびそれらの混合物からなる群より選択され、ここで、該金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、インジウム、タリウム、チタニウム、ジルコニウム、コバルト、銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀およびセリウムからなる群より選択されるか、または
該塩基は、(C〜C12)アルカノールおよび(C〜C12)シクロアルカノールの金属塩からなる群より選択され、ここで、該金属は、Li、Na、KおよびMgからなる群より選択され;
該式IXの化合物を、溶媒中に溶解し、該溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、ジグリム、1,4−ジオキサンおよびそれらの混合物からなる群より選択され、
得られた溶液を、約−5℃〜約20℃の温度に冷却し、
NHを該溶液に添加し、そして、次いで、NaIO、Pb(OAc)、HIOおよびそれらの混合物からなる物質を添加して、式X:
【化75】

の化合物を生成し、そして、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびアラルキルからなる群より選択され;
該式Xの化合物を、溶媒中に溶解し、そして得られた溶液を、好ましくは、約−50℃〜約80℃の範囲の温度で、酸溶液へと添加して、式XI:
【化76】

の化合物を生成し、該化合物XIは、塩であり、
ここで、該溶媒は、炭化水素溶媒およびエーテルならびにそれらの混合物からなる群より選択され、そして、
該酸は、スルホン酸、酒石酸、HSO、HCl、HPO、HBr、カルボン酸およびそれらの混合物からなる群より選択される、工程
によって調製される、工程
を包含する、プロセス。
【請求項33】
請求項32に記載のプロセスであって:
工程(a)の前記式IVの化合物の調製において、前記式IIの化合物の反応混合物および前記酸塩化物は、40℃〜約90℃であり、該ジメチルアミンは、該式IIの化合物に対して少なくとも約2モル当量の濃度であり、該反応混合物の温度は、約0℃〜約25℃であり、該反応混合物は、約1〜約5のpHに酸性化され、該水性の酸のための該酸は、HCl、HSO、HPOおよびそれらの混合物からなる群より選択され;
工程(b)の前記式IVの化合物の水素化において、前記塩基は、NaCO、KCOおよびそれらの混合物からなる群より選択され、該塩基は、約1.05モル当量〜約1.5モル当量の濃度で使用され、該触媒は、Pd/CおよびPdOHからなる群より選択され、該溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびそれらの混合物からなる群より選択され、該水素圧は、約20psi〜200psiであり;
工程(c)の前記式Qの化合物と、前記式IV(i)の化合物との反応において、該式Qの化合物は、約1モル当量〜約2モル当量の濃度で使用され、前記温度は、約20℃〜約50℃であり、そして前記任意の塩基は、NaCO、KCOおよびそれらの混合物からなる群より選択され;
工程(d1)の前記式Vの化合物と、前記式XIの化合物との反応において、前記塩基は、該式Vの化合物に対して約1モル当量〜約2モル当量の量で使用され、前記溶媒は、アルコール溶媒およびニトリル溶媒からなる群より選択され、前記温度は、約40℃〜約80℃であり、そして前記pHは、約3〜約5であり;
工程(2d)の該式Vの化合物と前記式XIIの化合物との反応において:
該式XIの化合物との混合物は、約10℃〜約40℃の温度で、NaOHまたはKOHによって約10〜約14のpHまで塩基性化され、該式XIIの化合物を生成し、
該式Vの化合物は、アルコール溶媒中に溶解され、
該式XIIの化合物は、該式Vの化合物に対して約1モル当量の濃度で使用され、
前記触媒塩基は、ピリジンおよび−N(Rからなる群より選択され、ここで、各Rは、独立して、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、フェニル、トリルおよびベンジルからなる群より選択され、そして
該式XIIの化合物を有する前記得られた溶液の前記温度は、約40℃〜約80℃であり;
工程(e)の前記式IIIの化合物から前記式VIの化合物を生成するための反応において、前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、約0.5モル当量〜約1.5モル当量の濃度であり、そして該R−2−(−)−フェニルグリシノールの前記溶媒は、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、塩化メチレン、クロロベンゼン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、アセトニトリル、THFおよびt−ブチルメチルエーテルからなる群より選択され;
工程(e)の該式化合物VIから前記式VIIの化合物を生成するための反応において、前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザン、塩化TMS、TMSOTFからなる群より選択され、該塩化TMSまたはTMSOTFは、トリエチルアミンと組み合わせて使用され、そして前記酸は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムからなる群より選択され、該酸は、該式VIの化合物に対して少なくとも約0.4モル当量の濃度であり;
工程(e)の前記式VIIの化合物から前記式VIIIの化合物を生成するための反応において、前記有機金属試薬は、該式VIIの化合物に対して約1モル当量〜約5モル当量の濃度で使用され、前記溶媒は、THF、TBMEおよびそれらの混合物からなる群より選択され、そして前記温度は、約10℃〜約50℃であり;
工程(e)の該式VIIIの化合物から前記式IXの化合物を生成するための反応において、前記冷却された水性の酸は、約0℃〜約15℃の温度であり、前記酸は、HSO、HCl、HPOおよびそれらの混合物からなる群より選択され、該酸は、該式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量〜約3モル当量の濃度であり、前記共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールおよびそれらの混合物からなる群より選択され、前記塩基は、KOH、NaOH、NHOH、LiOHおよびCsOHからなる群より選択され、前記pHは、約10〜約11に調整され、
工程(e)の該式IXの化合物から前記式Xの化合物を生成するための反応において、前記得られた溶液は、約0℃〜約15℃に冷却され、そして前記Rは、(C〜C)アルキルであり;そして
工程(e)の該式Xの化合物から前記式XIの化合物を生成する反応において、該式XIの化合物は、溶媒中に溶解され、該溶媒は、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルおよびジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグリム、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物からなる群より選択され、前記酸溶液の酸は、パラトルエンスルホン酸およびアルキルスルホン酸からなる群より選択され、そして前記温度は、約−20℃〜約20℃である、
プロセス。
【請求項34】
請求項33に記載のプロセスであって、ここで:
工程(a)の前記式IVの化合物の調製において、前記式IIの化合物は、アセトニトリルおよび塩化チオニル中に溶解され、前記温度は約65℃〜約75℃であり、前記ジメチルアミンは、アセトニトリル中に溶解され、該ジメチルアミンは、該式IIの化合物に対して2.5モル当量の濃度であり、前記反応混合物の前記温度は、約5℃〜約10℃であり、該反応混合物は、約2〜約3のpHまで酸性にされ、前記水性の酸はHSOであり、そして前記置換基AはBrであり;
工程(b)の該式IVの化合物の水素化において、前記塩基は、約1.05モル当量〜1.1モル当量の濃度で使用されるKCOであり、前記触媒は、Pd/Cであり、前記溶媒はエタノールであり、そして前記水素圧は、約100psi〜約120psiであり;
工程(c)の前記式Qの化合物と該式IV(i)の化合物との反応において、該式Qの化合物は、約1.3モル当量〜1.5モル当量の濃度で使用され、前記温度は、約25℃〜約35℃であり、Rはエチルであり、そして前記任意の塩基は、KCOであり;
工程(d1)の前記式Vの化合物と前記式XIとの化合物との反応において、該式XIの化合物は、約1.1モル当量の濃度で使用され、前記塩基は、該式Vの化合物に対して約1.3モル当量〜約1.5モル当量の量で使用されるトリエチルアミンであり、前記溶媒は、アセトニトリルであり、前記温度は、約60℃〜約70℃であり、そして前記pHは約4であり;
工程(d2)の該式Vの化合物と前記式XIIとの化合物との反応において、該式XIの化合物とともに使用される前記溶媒は、t−ブチルメチルエーテルであり、該式XIの化合物との前記混合物は、NaOHを用いて、約20℃〜約30℃の温度で、約12.5〜約13.5のpHまで塩基性にされて該XIIの化合物を生成し、該式Vの化合物は、n−プロパノール溶媒中に溶解され、該式XIIの化合物は、該式Vの化合物に対して約1.1モル当量の濃度で使用され、前記触媒の塩基は、ジイソプロピルエチルアミンであり、該式XIIの化合物を有する前記得られる溶液の前記温度は、約60℃〜約70℃であり;
工程(e)の前記式IIIの化合物から前記式VIの化合物を生成するための反応において、前記R−2−(−)−フェニルグリシノールは、約0.9モル当量〜約1.1モル当量の濃度であり、そして該R−2−(−)−フェニルグリシノールに対する前記溶媒は、THFであり;
工程(e)の該式VIの化合物から前記式VIIの化合物を生成するための反応において、前記シリル化試薬は、ヘキサメチルジシラザンであり、そして前記酸は、該式VIの化合物に対して少なくとも約0.5モル当量の濃度での、硫酸アンモニウムであり;
工程(e)の該式VIIの化合物から前記式VIIIの化合物を生成するための反応において、前記有機金属試薬は、該式VIIの化合物に対して約2モル当量〜3モル当量の濃度で使用される臭化エチルマグネシウムであり、前記溶媒はTBMEであり、そして前記温度は、約20℃〜約35℃であり;
工程(e)の該式VIIIの化合物から前記式IXの化合物を生成するための反応において、前記冷却された水性の酸は、約0℃〜約10℃の温度にあり、該酸はHSOであり、該酸は、該式VIIIの化合物に対して約2.5モル当量の濃度であり、前記共溶媒は、sec−ブタノールであり、前記塩基は、NHOHであり、そして前記pHは、約11に調整され、
工程(e)の該式IXの化合物から前記Xの化合物を生成するための反応において、該式IXの化合物は、エタノール中に溶解され、そして前記得られた溶液は、約0℃〜約10℃まで冷却され、前記Rはメチルであり、そして前記試薬はNaIOであり;そして
工程(e)の該式Xの化合物から前記式XIの化合物を生成するための反応において、該式XIの化合物はTHF中に溶解され、前記酸溶液中の前記酸は、パラトルエンスルホン酸であり、そして前記温度は、約0℃〜約10℃である、
プロセス。
【請求項35】
式:
【化77】

【化78】

の化合物から選択される、化合物。
【請求項36】
式:
【化79】

の化合物。
【請求項37】
式:
【化80】

の化合物。

【公表番号】特表2006−523616(P2006−523616A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501278(P2006−501278)
【出願日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/011882
【国際公開番号】WO2004/094398
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】