説明

2画面のポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステム

第1のタッチセンシティブディスプレイおよび第2のタッチセンシティブディスプレイを含む、タッチセンシティブコンピューティングシステムを提供する。それらのディスプレイを、処理サブシステム、および複数のコンテンツページを記憶するメモリサブシステムと動作可能に接続する。ユーザインタフェース命令は、メモリサブシステムに記憶され、かつ、第1のタッチセンシティブディスプレイおよび第2のタッチセンシティブディスプレイを介してコンテンツページとのユーザ相互作用を提供する処理サブシステムにより実行可能である。インタフェース命令を、それらのディスプレイを制御するようにさらに構成し、それにより、それらのディスプレイが、コンテンツページに対して別個に編成されたインタフェースユニットとして動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチセンシティブコンピューティングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のコンピューティングシステムには、ユーザが記憶されたデータと相互作用できるようにする多種多様な入出力(I/O)機構が備わっている。動作の設定に応じて、所与のI/O機構により、ユーザ装置のインタラクションに対して様々な利点および/または制限が生じる。ポータブルな装置および/またはタッチセンシティブインタフェースを採用する装置は、I/O機構の設計および展開に特定の課題をもたらし得る。
【0003】
通常、ポータブル装置は比較的小さいことが望ましく、そのため、使いやすい高性能の入力機構を備える能力が制限を受ける可能性がある。例えば、ラップトップ/ノート型コンピュータおよび携帯電話の設計においては、可搬性を向上させるために、しばしば画面サイズが犠牲となる。画面サイズをより小さくすることにより、タッチスクリーンの入力機能が制限を受ける可能性があり、一般に、大きな画面サイズに適したタスクを実施する場合、その装置のユーティリティが低下する。このような矛盾の影響をしばしば被る機能は、文書作成、ならびに、複数のユーザ/参加者間の共有および協働である。
【発明の概要】
【0004】
タッチセンシティブコンピューティングシステムを提供する。本コンピューティングシステムは、様々な設定において数多くの利点を与える様々なインタフェース機能を備える。特に、本システムは、第1のタッチセンシティブディスプレイおよび第2のタッチセンシティブディスプレイを含み、その両者を、処理サブシステム、および複数のコンテンツページを記憶するメモリサブシステムと動作可能に接続する。ユーザインタフェース命令は、メモリサブシステムに記憶され、かつ、第1のタッチセンシティブディスプレイおよび第2のタッチセンシティブディスプレイを介してコンテンツページとのユーザ相互作用を提供する処理サブシステムにより実行可能である。インタフェース命令を、それらのディスプレイを制御するようにさらに構成し、それにより、それらのディスプレイが、コンテンツページに対して別個に編成されたインタフェースユニットとして動作する。一般的には、インタフェース命令により、それらのディスプレイの一方を、コンテンツページの1つを編集するためのタッチセンシティブな自由形式のインタフェースとして動作させ、他方を、コンテンツページのナビゲート可能オーバービュー、または編集機能および表示機能を実施するためのより構造化されたインタフェースを提供するよう制御する。
【0005】
本「発明の概要」は、以下の「発明を実施するための形態」でさらに説明する概念から選択したものを、簡略化した形式で導入するためのものである。本「発明の概要」は、特許請求の主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定しようとするものではなく、特許請求の範囲を制限するために用いようとするものでもない。さらに、特許請求の主題は、本開示の任意の部分に記された何らかのまたは全ての不利な点を解決する実装に限定されるものでもない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本開示による、タッチセンシティブコンピューティングシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】タッチセンシティブコンピューティングシステムのためのインタフェースの一実施形態を示す概略図である。
【図3】タッチセンシティブコンピューティングシステムのためのインタフェースの別の実施形態を示す概略図である。
【図3A】ペンタイプの装置から入力を受信するよう構成された自由形式の非構造化インタフェースの一実施形態を示す図である。
【図3B】ハンドタッチジェスチャを介して入力を受信するよう構成された自由形式の非構造化インタフェースの一実施形態を示す図である。
【図4】タッチセンシティブコンピューティングシステムの一実施形態の例示的なナビゲート可能オーバービューを示す図である。
【図5】タッチセンシティブコンピューティングシステムの一実施形態を示す概略図である。
【図6】タッチセンシティブコンピューティングシステムの別の実施形態を示す概略図である。
【図7】ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムのためのユーザインタフェース方法の一実施形態を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1を参照すると、当該図は、本説明によるタッチセンシティブコンピューティングシステム20を示す。当該図に示すように、タッチセンシティブコンピューティングシステム20は、処理サブシステム22、メモリサブシステム24、およびI/Oサブシステム26を含む。これらのコンポーネントを、バス(図示せず)または同様の構造/機構を介して、動作可能に接続する。メモリサブシステム24は、様々なタイプのメモリおよび/または記憶装置を含むことができるが、一般的には、処理サブシステム22上で動作するかまたは処理サブシステム22により実行されるデータおよびアプリケーション、および/または他の命令を含む。I/Oサブシステム26は、ユーザ30への出力UOUT(音声、視覚など)およびユーザ入力UINを受信するための機構という形式で、ユーザ相互作用Uを提供する。
【0008】
本明細書で説明する例の多くにおいて、ユーザ相互作用(user interactivity)を、ディスプレイサブシステム32を介して提供する。ディスプレイサブシステム32は、一般的にはタッチセンシティブであり、複数のディスプレイを含む。例えば、図1において、ディスプレイサブシステム32は2つのディスプレイ34および36を含む。以下により詳細に説明するように、タッチセンシティブコンピューティングシステム20は、一般的には、2つのディスプレイ34および36を、タッチセンシティブコンピューティングシステム上に(例えば、メモリサブシステム24内に)記憶されたコンテンツページ42に関して別個に編成されたインタフェースユニットとして動作させるよう構成された、ユーザインタフェース命令40および/または他のアプリケーションを含む。コンテンツページ42は、ウェブページ、ワープロ文書からのページ、写真、プレゼンテーションスライドなどを含む、様々な形式をとることができる。
【0009】
以下の例でさらに明らかとなるように、一般に、ディスプレイ34および36の一方は、ナビゲーションおよびより構造化されたユーザインタフェースコントロール機能を提供し、他方は、個々のコンテンツページを修正するためのタッチセンシティブな自由形式のインタフェースを提供する。一般的には、それらのディスプレイの一方は比較的より構造化され制約されたインタフェースであり、他方は比較的それほどでもないように、それらのディスプレイが提供する別々の、別個に編成されたインタフェースを実装する。
【0010】
入力機構は、インタフェース機能の1つのカテゴリであり、それらを用いて、インタフェースユニットの構造化の程度を、非構造化と対照的に説明することができる。例えば、比較的より構造化されたインタフェースにおいては、ボタンおよび/またはメニュー選択(例えば、プルダウンメニューからの)を用いて、表示されたページ上で、切り取り、コピー、貼り付け、回転、クロップなどといった、選択操作および編集操作を実施することができる。テキスト入力のために、構造化インタフェースは、QWERTY配列のキーボード、または同様のボタン/キーベースのテキスト入力方法を含む可能性がある。描画操作のために、ユーザは、クリップアート、テンプレートの形、または所定のオブジェクトの表示集合から選択することができる。
【0011】
一方、非構造化インタフェースは、もっぱら、または少なくともかなりの程度、ハンドタッチ入力、解釈されるジェスチャコマンドといった自由形式の入力、および、スタイラスまたは他のペンタイプの装置のユーザ操作を介して行われる自由形式のタッチ入力に、依存している。
【0012】
図1をさらに参照すると、タッチセンシティブコンピューティングシステム20は、装置上のコンテンツページ42とのユーザ相互作用を可能にする。コンテンツページ42は、ワープロ文書のページ、描画、写真、プレゼンテーション、ウェブページ、スライドなどであるか、またはそれらを含むことができる。本明細書で説明する多くの例において、タッチセンシティブコンピューティングシステム20は、ポータブル装置として実装されているが、上述のように、文書作成、編集、およびタスクの共有/協働にはしばしば適さない先行のポータブル装置の制限を克服する様々なインタフェース機能を備える。
【0013】
ここで図2および図3に移ると、両図はコンテンツページの例60を表示し、コンテンツページを修正するためのインタフェースを示す。各図は、コンテンツページ60とともに動作する異なるインタフェースを示す。すなはち、図2は、UI負荷のインタフェースとも言われる、より構造化されたインタフェース62を示し、図3は、負荷のないインタフェース、または自由形式のインタフェースとも言われる、非構造化インタフェース64を示す。
【0014】
特にコンテンツページ60を参照すると、ページ例は、グラフィカル画像70、テキストのブロック72(例えば、グラフィカル画像70を説明している)、およびフローチャート74を含む。
【0015】
まず構造化インタフェース62を参照すると、インタフェースは、コンテンツページを作成および修正するための様々な構造化入力機構を含む。特に、インタフェースは、様々な形、図形などを含むテンプレート80を含むことができ、それらを、例えば、ドラッグアンドドロップ操作を介して、または選択およびコピーすることによって選択し、コンテンツページ60に含めることができる。例えば、フローチャート74を、テンプレート80で見つけた標準の形および構成要素を用いて構築することができる。
【0016】
構造化インタフェース62は、テキストブロック72といった、英数字のテキストデータの入力を可能にするキーボード82を含むこともできる。構造化インタフェースは コピー、切り取り、貼り付け、移動、回転、クロップなどの操作を実施する、プルダウンメニューまたはツールバー84および86といった、他の構造化入力機構を含むこともできる。構造化インタフェースは、垂直スクロールまたは他の制約されたスクロール操作を実施するスクロールアクチュエータ88を含むこともできる。
【0017】
他の様々な入力機構およびコントロール機能を、構造化インタフェースに関連して備えることができる。上述の例は一例にすぎない。一般に、このインタフェースは、利用可能なコマンドおよび操作が別個である、および/またはユーザに構造化されたフォーマットで提示されるという意味で、構造化されており、コマンドを開始するために処理された特定の入力は、量子化されているか、さもなければ離散的である。
【0018】
ここで、図3の非構造化または自由形式のインタフェース64を参照すると、構造化インタフェースのコントロール機能がないことは、一目瞭然である。代わりに、インタフェースを、ユーザのタッチジェスチャ、およびペンタイプの装置から受信する自由形式の入力といった、自由形式のコマンドを受信し処理するよう構成している。例えば、図3Aに示すように、自由形式のインタフェース64を、ペンタイプの装置92から自由形式の描かれた入力90を受信するよう構成することができる。図3Bは別の例を示し、この場合、非構造化インタフェース64は、ハンドタッチジェスチャ94を受信する。ディスプレイ画面にタッチして、ユーザによりタッチされるポイント近くに位置し、前後関係から考慮しタッチ操作可能なコマンド96を呼び出すこともできる。
【0019】
また、インタフェース64の自由形式の特質により、ユーザ入力を解釈し、所望のコマンドを生成するために、何らかの処理が発生し得る。例示的なフローチャート74を参照すると、自由形式の入力を用いて、図に示す形を生成することができる。例えば、インタフェースを、ペンタイプの装置92を用いてフリーハンドで楕円を描くことによって楕円を作成するよう構成することができる。フリーハンドなので、描画入力はおそらく不完全であろう。それにもかかわらず、インタフェースは入力を処理し、楕円を作成するというユーザの意図を認識する。テンプレート80から楕円を選択する構造化された方法(構造化インタフェース62)とは対照的に、インタフェース64において幅広く、絶えず変化する範囲で描かれた描画入力を用いて、楕円を作成することができる。
【0020】
従って、当然のことながら、タッチ入力により所定のコマンドを生じさせるよう、自由形式のタッチ入力(上述の不完全な楕円のような)を解釈し処理するように、ユーザインタフェース命令40(図1)を構成することができる。たとえば、形解釈モード(例えば、フローチャートを生成するための)においては、様々な形、すなはち、楕円、円、矩形、ひし形などを生成するための所定のコマンドが、いくつか存在する。ペンタイプの装置からの所与の描かれた入力は、様々な形態をとり得る。実際、ペンを用いたユーザ入力の潜在的な範囲は、例えば、プルダウンメニュー上の複数のアイテムから選択して採られた入力の個々の特質とは異なって、絶えず変化する。上述のペンを用いた入力により、インタフェース命令が入力を処理し、ユーザの意図を本質的に判断する。具体的には、当該入力は、例えば、円が正方形の代わりにコンテンツページに描かれるというような、所定のコマンドの1つになるように処理される。
【0021】
個々のコンテンツページと共に動作する構造化インタフェースおよび非構造化インタフェースを提供することに加えて、タッチセンシティブコンピューティングシステム20のディスプレイを、コンテンツページ42に対してオーバービューインタフェースを提供するよう構成することができる。図4は、コンテンツページ42のサムネイル表示102を含む、ナビゲート可能オーバービューの例100を示す。図に示すように、ナビゲート可能オーバービュー100が、大きすぎてディスプレイ104(ディスプレイ34か36のいずれであってもよい)に全く適合しないサイズである場合がある。これは、ビューの拡大にユーザが適応することから生じ得る。例えば、内在するページの内容をより理解できるように、サムネイルを比較的大きくすることが望ましい場合がある。ナビゲート可能オーバービューが、ディスプレイ104の両端を超えて拡張している場合にはいずれも、ナビゲート可能オーバービューを適切に進めるためにスクロールするようにコントロール機能を備えることができる。特に、図に示すように、装置のタッチセンシティブ機能を採用して、自由形式の「ハンドスワイプ」または「フィンガースワイプ」のジェスチャを介してスクロールできることが、望ましい場合が多い。
【0022】
先に説明したように、タッチセンシティブコンピューティングシステムを、ディスプレイ34および36がコンテンツページ42に関して別個に編成されたインタフェースユニットとして動作するよう構成することができる。それぞれのインタフェースに関して別々に、別個に動作する複数のディスプレイ(本例では2つ)を備えることにより、多くの利点を与えることができる。例えば、図5を参照すると、図は、両ディスプレイが個々のコンテンツページ110に対して編集インタフェースを提供するモードで構成されているが、上述のように一方のインタフェースは非構造化、他方は構造化されている、タッチセンシティブコンピューティングシステム20を示す。図5はまた、装置の例示的なノート型のフォームファクタを示し、第1の本体部112および第2の本体部114を、ヒンジ116を介して接続している。このフォームファクタは実例の1つにすぎず、他の多くの構成が可能である。一代替例としては、ヒンジで物理的に分離する代わりに、二つのディスプレイ間に仮想の継ぎ目を有するものがあげられる。ノート型フォームファクタのある特性を保持するために、折り畳み式の画面もさらに可能である。
【0023】
ページに構造化アクセスおよび非構造化アクセスの両方を行うことに備わった有用性により、装置はデジタル技術の利点を活用することができ、ユーザは、より自然な順応性のある方法で装置に関わり、装置と相互作用ができるようになる。発明者達は、ポータブル電子装置が相次いで改良され、それらの使用が増え続けているにもかかわらず、描く、メモを取る、および他の自由形式のタスクのために、ペンおよび紙が依然として変わらずに使用されていることに注目してきた。本明細書で説明する装置例が紙およびペンの解決策が依然好まれるタスクに対してうまく機能するようなある設定において、説明するインタフェースのシステムおよび方法が、かなり拡張されたユーザエクスぺリエンスを提供すると考えられる。
【0024】
複数の別個に編成されたインタフェースユニットを備えることにより、複数のユーザが協働する設定に利点をもたらすこともできる。利点の一例は、複数のユーザが別々のインタフェースを介して、1つのコンテンツページを修正するまたはそれに注釈をつけることができるようにし、異なるインタフェースを用いて、その特定の変更または注釈に責任を負うユーザを識別する能力である。例えば、ディスプレイ34上の編集インタフェースがユーザAに割り当てられ、ディスプレイ36上のインタフェースがユーザBに割り当てられる可能性がある。
【0025】
複数の別個に編成されたインタフェースユニットの別の例を、図6に示す。具体的には、一方のディスプレイは、ナビゲート可能オーバービューを提供し、他方は、非構造化単一ページ編集インタフェースを提供する。図6は、様々な設定に利点をもたらすために採用することができる別の機能の一例を示す。具体的には、装置を、図5に示した図に対して直角に回転させ、装置は、その回転を自動的に感知し、各ディスプレイ34および36上の提示物を適切に回転させている。より一般的には、装置の位置および/または装置の回転方向の変更に応じて、表示物をインテリジェントに配置および構成するよう、インタフェース命令を構成することができる。図6の例に示すように、適切な縦向き−横向き移行を行うよう、装置の位置を感知することができる。位置決めおよび回転を、各ディスプレイ上で用いられるインタフェースの特質に基づき選択することもできる。例えば、非構造化単一ページ編集インタフェース(例えば、非構造化インタフェース64)を用いる場合はいつも、それを、特定の側、例えば装置20の左側のディスプレイまたは右側のディスプレイに置くことができる。例えば、左利きのユーザは、自由形式のインタフェースが常に左側のディスプレイにあることを好む可能性がある。同様に、ナビゲート可能オーバービュー100を採用する場合、それは常に一番上の画面(装置20の垂直方向で)または左画面(水平方向で)に位置決めすることが望ましい可能性がある。
【0026】
ここで図7を参照すると、本開示がタッチセンシティブディスプレイのためのユーザインタフェース方法130を提供することも、理解されよう。132に示すように、方法は、第1のタッチセンシティブディスプレイおよび第2のタッチセンシティブディスプレイを介して、ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステム上に記憶されたコンテンツページへのアクセスおよびそれらとの相互作用を提供するステップを含むことができる。134において、方法はさらに、第1のタッチセンシティブディスプレイ上および第2のタッチセンシティブディスプレイ上におけるコンテンツページの提示(presentation)を制御するステップを含む。一般的には、これは、それらのディスプレイを、それらがコンテンツページに関して別個に編成されたインタフェースユニットを提供するように制御するステップを含む。コンテンツページへのこの別個に編成されたインタフェースのアプローチの一部として、各ディスプレイは一般的には異なるインタフェースコントロール機能を含み、それらのディスプレイの一方はより構造化されたインタフェースを有し、他方はより構造化されていない自由形式のインタフェースを有する。ある場合には、インタフェース(ディスプレイ)のうち一方を用いて、コンテンツページのナビゲート可能オーバービューを与える。他の場合には、両方のインタフェース/ディスプレイを単一ページの編集インタフェースとして実装し、一方は、構造化入力機構および他のインタフェースコントロール機能を有するUI負荷のインタフェースであり、他方は、ペンタッチ入力、ハンドタッチジェスチャなどを受信するよう適合した自由形式のインタフェースである。一般的には、両ディスプレイを単一ページの編集インタフェースとして用いる場合、それら両方が編集のために同一のコンテンツページを同時に表示することが、望ましいことが多い。
【0027】
例示的な方法130について続けると、自由形式のインタフェースを採用する場合、136に示すように、ペンタッチ入力を用いることが、望ましいことが多い。138において、方法は、ペンタッチ入力の結果、表示されたコンテンツページに複数の所定の修正のうちの1つを実施するように、それらのペンタッチ入力を処理するステップをさらに含むことができる。
【0028】
当然のことながら、本明細書で説明するコンピュータ装置は、本明細書で説明するプログラムを実行するように構成された任意の適切なコンピュータ装置であることは理解されよう。例えば、コンピュータ装置は、メインフレームコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、PDA(portable data assistant)、コンピュータ機能付き無線電話、ネットワークコンピュータ装置、または他の適切なコンピュータ装置であることができ、インターネットといったコンピュータネットワークを介して、互いに接続することができる。これらのコンピュータ装置は、一般的には、プロセッサおよび関連する揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含み、揮発性メモリの一部およびプロセッサを用いて、不揮発性メモリに記憶されたプログラムを実行するよう構成される。本明細書において用いられるように、用語「プログラム」は、本明細書に説明する1つまたは複数のコンピュータ装置により実行され、利用されることが可能な、ソフトウェアコンポーネントまたはファームウェアコンポーネントを指し、実行ファイル、データファイル、ライブラリ、ドライバ、スクリプト、データベースレコードなどのそれぞれまたはグループを網羅することを意味する。当然のことながら、プログラム命令を記憶させたコンピュータ可読媒体を備えることができ、そのプログラム命令をコンピュータ装置により実行すると、そのプログラム命令により、コンピュータ装置が上述の方法を実行し、上述のシステムの動作を行うことができる。
【0029】
本発明の範囲は、本明細書の説明によってではなく、特許請求の範囲により定義するものであるので、本明細書の実施形態は、例示的であり制限的ではないこと、したがって、請求項の境界および範囲、またはその境界および範囲と同等物の内にある全ての変更を、請求項により包含しようとするものであることは、理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムであって、
第1のタッチセンシティブディスプレイ(34)と、
第2のタッチセンシティブディスプレイ(36)と、
前記第1のタッチセンシティブディスプレイ(34)および前記第2のタッチセンシティブディスプレイ(36)と動作可能に接続したメモリサブシステム(24)および処理サブシステム(22)と、
前記ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムの前記メモリサブシステム(24)に含まれるコンテンツページ(42)とのユーザ相互作用(U)を制御するための、前記メモリサブシステム(24)に記憶可能、および前記処理サブシステム(22)により実行可能なユーザインタフェース命令(40)であって、前記ユーザ相互作用(U)は、前記第1のタッチセンシティブディスプレイ(34)および前記第2のタッチセンシティブディスプレイ(36)を介して発生し、前記ユーザインタフェース命令(40)により制御され、それにより、前記第1のタッチセンシティブディスプレイ(34)および前記第2のタッチセンシティブディスプレイ(36)は、前記コンテンツページ(42)に関して別個に編成されたインタフェースユニットとして動作し、前記第1のタッチセンシティブディスプレイが、ナビゲーションおよびユーザインタフェースコントロール機能を提供し、前記第2のタッチセンシティブディスプレイが、前記コンテンツページ(42)を編集するためのタッチセンシティブな自由形式のインタフェースを提供するユーザインタフェース命令と
を備えることを特徴とするポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステム。
【請求項2】
前記第1のタッチセンシティブディスプレイが、前記コンテンツページの1つを修正するためのUI負荷の編集インタフェースを提供し、同時に前記第2のタッチセンシティブディスプレイが、ペンタイプの装置から受信したタッチ入力を介して、前記コンテンツページの前記1つを修正するための負荷のない自由形式の編集インタフェースを提供するよう、前記ユーザインタフェース命令、前記第1のタッチセンシティブディスプレイ、および前記第2のタッチセンシティブディスプレイを構成することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ペンタイプの装置から受信した前記タッチ入力を解釈し、前記タッチ入力により、前記コンテンツページの前記1つに複数の所定の修正の内の1つを行うよう、前記ユーザインタフェース命令を構成することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コンテンツページが、前記第1のタッチセンシティブディスプレイか前記第2のタッチセンシティブディスプレイのいずれかまたは両方に適用されるハンドタッチのスワイプ入力を介してナビゲート可能であるように、および特に、前記コンテンツページの第2のものが、前記UI負荷の編集インタフェースおよび前記負荷のない自由形式の編集インタフェースを介して編集するために前記第1のタッチセンシティブディスプレイおよび前記第2のタッチセンシティブディスプレイ上に表示されるよう、前記コンテンツページの前記1つが、前記ハンドタッチのスワイプナビゲーションを介して置換可能であるように、前記ユーザインタフェース命令、前記第1のタッチセンシティブディスプレイ、および前記第2のタッチセンシティブディスプレイを構成することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のタッチセンシティブディスプレイが、前記コンテンツページのナビゲート可能オーバービューを提供し、同時に前記第2のタッチセンシティブディスプレイが、ペンタイプの装置から受信したタッチ入力を介して、前記コンテンツページの1つを修正するための負荷のない自由形式の編集インタフェースを提供するよう、前記ユーザインタフェース命令、前記第1のタッチセンシティブディスプレイ、および前記第2のタッチセンシティブディスプレイを構成することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ペンタイプの装置から受信した前記タッチ入力を解釈し、前記タッチ入力により、前記コンテンツページの前記1つに複数の所定の修正の内の1つを行うよう、前記ユーザインタフェース命令を構成することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ナビゲート可能オーバービューは、前記第1のタッチセンシティブディスプレイに適用されるタッチスワイプ入力を介して進めることができることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムは、ヒンジを介して第2の本体部に接続した第1の本体部を有する本体であって、前記第1のタッチセンシティブディスプレイを、前記第1の本体部に配置し、前記第2のタッチセンシティブディスプレイを前記第2の本体部に配置する本体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムの回転位置の変更に応じて、前記第1のタッチセンシティブディスプレイおよび前記第2のタッチセンシティブディスプレイ上の表示物に対して、横向きと縦向きとの間で自動切り替えを行うよう、前記ユーザインタフェース命令を構成することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムのためのユーザインタフェース方法であって、
第1のタッチセンシティブディスプレイおよび第2のタッチセンシティブディスプレイを介して、前記ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステム上に記憶されたコンテンツページへのアクセスおよび前記コンテンツページとの相互作用を提供するステップ(132)と、
前記第1のタッチセンシティブディスプレイおよび前記第2のタッチセンシティブディスプレイ上における前記コンテンツページの提示を制御するステップ(134)であって、それにより、前記第1のタッチセンシティブディスプレイおよび前記第2のタッチセンシティブディスプレイは、前記コンテンツページに関して別個に編成されたインタフェースユニットとして動作し、前記第1のタッチセンシティブディスプレイが、ナビゲーションおよびユーザインタフェースコントロール機能を提供し、前記第2のタッチセンシティブディスプレイが、前記コンテンツページを修正するためのタッチセンシティブな自由形式のインタフェースを提供するステップと、
ペンタイプの装置を用いて前記第2のタッチセンシティブディスプレイに適用されたタッチ入力を受信するステップ(136)と、
各前記タッチ入力に対して、前記タッチ入力により前記第2のタッチセンシティブディスプレイ上に表示された前記コンテンツページの1つに、複数の所定の修正のうちの1つを行うように、前記タッチ入力を処理するステップ(138)と
を含むことを特徴とするユーザインタフェース方法。
【請求項11】
前記第1のタッチセンシティブディスプレイ上に、前記コンテンツページのナビゲート可能オーバービューを提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のタッチセンシティブディスプレイおよび前記第2のタッチセンシティブディスプレイの両方に、前記コンテンツページの1つを同時に表示するステップであって、前記第1のタッチセンシティブディスプレイを、前記コンテンツページを修正するためのUI負荷のインタフェースとして実装し、前記第2のタッチセンシティブディスプレイを、前記コンテンツページを修正するための非構造化インタフェースとして実装するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ポータブルタッチセンシティブコンピューティングシステムの方向の変化を感知するステップと、前記第1のタッチセンシティブディスプレイおよび前記第2のタッチセンシティブディスプレイ上に表示されたコンテンツに対して、前記方向の変化に応じて、前記コンテンツの提示を縦向きと横向きとの間で変更するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−521606(P2012−521606A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502093(P2012−502093)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/027229
【国際公開番号】WO2010/111053
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】