説明

3−アミノ・アルキルニトリルの光学分割

本発明は、光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリルのキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸に、そして光学分割剤としてキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸を使用してラセミ体β−アミノ・アルキルニトリルを光学分割することによる光学活性なβ−アミノ・アルキルニトリルの製造方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学分割剤として、光学的に活性なN−アセチル−アルファ−アミノ酸を用いたラセミ体β−アミノ・アルキルニトリルの光学分割を介した、光学的に活性なβ−アミノ酸及び医薬の合成におけるビルディング・ブロックとして有用である、光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリルの製造方法に関する。
【0002】
より特に、本発明は、光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリルのキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸に、そしてまた光学分割剤としてキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸を用いてラセミ体β−アミノ・アルキルニトリルを光学分割することによる光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明の背景
β−アミノ酸は、遊離形で単離されており、そして有用な薬理学的特性を示す。例えば、β−アミノ酸は、β−ラクタム、すなわち潜在的に生物学的に活性な物質の周知クラスに環化されうる。これらの化合物タイプは、多くの天然物の製造のための優れたビルディング・ブロックでもあり、そして高い活性及びインビボ安定性をもつ修飾ペプチドの合成において有用なツールであることが示されている。
【0004】
Steerらは、「プロテアーゼ及びペプチド阻害剤のデザインにおけるβ−アミノ酸の使用」中、β−アミノ酸を使用するかなりの可能性をもつペプチド模倣アプローチが最近出現したと報告している。β−アミノ酸の1の重要な特徴は、それらの生物学的安定性であると報告されている。生物学的安定性は、アミノ末端及びカルボキシ末端を含む点でα−アミノ酸に類似するβ−アミノ酸は、それらの機能的末端を分ける2つの炭素原子も有するという事実に因ると報告されている。それゆえ、特別な側鎖をもつβ−アミノ酸が、α(C2)炭素又はβ(C3)炭素のいずれかにR又はS異性体として存在して、与えられた側鎖に関して合計4つの可能な異性体をもたらすことができる。これは、多数の異性体が、β−アミノ酸において、対応のα−アミノ酸について可能なものよりもより多く入手可能であることを示している。Steer, David L.; Lew, Rebecca A.; Perlmutter, Patrick; Smith, A. Ian; Aguilar, Marie-Isabel; Letters in Peptide Science (2002), Volume Date 2001, 8 (3-5), 241-246。
【0005】
「β−アミノ酸:多用途ペプチド擬態」中、Steerらは、生物学的に活性なペプチド・アナログのデザイン及び合成におけるβ−アミノ酸の使用についてレビューしている。彼らは、生理活性ペプチド・アナログのデザインにおけるβ−アミノ酸が急速に拡大していると開示する。β−アミノ酸の取り込みは、強力な生物学的活性を有するだけではなく、タンパク質分解に対しても抵抗性であるペプチド擬態の創出において成功していると記されている。Steer, David L.; Lew, Rebecca A.; Parlmutter, Patrick; Smith, A. Ian; Aguilar, Marie-Isabel. Current Medicinal Chemistry (2002), 9 (8), 811-822。
【0006】
光学的に純粋なβ−アミノ酸及びそれらの誘導体の製造方法は、既にいくつか存在する。これらの方法の内、不飽和ニトリル又はエステルへのアミンの共役付加、その後の加水分解は、原材料の入手可能性に因り、有用である。この付加反応は、ラセミ体β−アミノ酸の形成のための高収率な製法をもたらすけれども、キラル中心の立体化学をコントロールする試みのほとんどは、低収率で僅かな光学過剰をもたらす。
【0007】
β−アミノ・アルキルニトリルのラセミ体混合物の調製が低コストであることを考慮すれば、これらのラセミ体物質の光学分割は、有用な医薬化合物の製造のためのビルディング・ブロックとしての、光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリル及びそれらの対応のβ−アミノ酸の低コストの合成方法を開発するための優れた機会を提示する。しかしながら、この分野における努力は、科学文献中にはほとんど見られないようである。したがって、ラセミ体β−アミノ・アルキルニトリルを光学分割するための高効率で低コストの方法についての要求が、本分野において存在する。
【発明の開示】
【0008】
1の局面によれば、本発明は、以下の式(IIa)又は(IIb):
【化1】

{式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチルであり、そしてQは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−フェニルアラニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセチル−L−セリン、N−アセチル−L−スレオニン、N−アセチル−L−トリプトファン、N−アセチル−L−チロシン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−D−アラニン、N−アセチル−D−アルギニン、N−アセチル−D−アスパラギン、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−システイン、N−アセチル−D−グルタミン、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−アセチル−D−ヒスチジン、N−アセチル−D−イソロイシン、N−アセチル−D−ロイシン、N−アセチル−D−リジン、N−アセチル−D−メチオニン、N−アセチル−D−フェニルアラニン、N−アセチル−D−プロリン、N−アセチル−D−セリン、N−アセチル−D−スレオニン、N−アセチル−D−トリプトファン、N−アセチル−D−チロシン、又はN−アセチル−D−バリンである。}で表される化合物。
【0009】
好ましい態様においては、式中、Qは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、及びN−アセチル−L−バリンから成る群から選ばれる。
【0010】
他の好ましい態様においては、式中、Qは、N−アセチル−L−イソロイシンである。
【0011】
さらに他の好ましい態様においては、式中、Qは、N−アセチル−L−バリンである。
【0012】
他の好ましい態様においては、式中、Rはエチルである。
【0013】
本発明の他の局面によれば、以下の式(I):
【化2】

{式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルである。}で表されるラセミ体3−アミノ−(C3−C7)アルキルニトリルを、以下の式(IIa)又は(IIb):
【化3】

{式中、Rは、式(I)において定義したものと同じである。}で表される対応の(R)又は(S)異性体に変換する方法であって、溶媒中、上記式(I)のラセミ体3−アミノ(C3−C7)アルキルニトリルを、式(Q)のN−アセチル−L−アミノ酸と混合するステップを含み、ここで、上記Qは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−フェニルアラニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセチル−L−セリン、N−アセチル−L−スレオニン、N−アセチル−L−トリプトファン、N−アセチル−L−チロシン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−D−アラニン、N−アセチル−D−アルギニン、N−アセチル−D−アスパラギン、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−システイン、N−アセチル−D−グルタミン、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−アセチル−D−ヒスチジン、N−アセチル−D−イソロイシン、N−アセチル−D−ロイシン、N−アセチル−D−リジン、N−アセチル−D−メチオニン、N−アセチル−D−フェニルアラニン、N−アセチル−D−プロリン、N−アセチル−D−セリン、N−アセチル−D−スレオニン、N−アセチル−D−トリプトファン、N−アセチル−D−チロシン、又はN−アセチル−D−バリンであり、ここで、上記溶媒は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、メタノール、及び水又はそれらの混合物から成る群から選ばれる前記方法が提供される。
【0014】
上記方法の好ましい態様においては、式中、Qは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、及びN−アセチル−L−バリンから成る群から選ばれる。
【0015】
上記方法の他の好ましい態様においては、式中、Qは、N−アセチル−L−イソロイシンである。
【0016】
上記方法の他の好ましい態様においては、式中、Qは、N−アセチル−L−バリンである。
【0017】
上記方法の他の好ましい態様においては、式中、Rはエチルである。
【0018】
本発明の他の局面によれば、(R)又は(S)3−アミノ−(C3−C7)アルキルニトリルを、ラセミ体3−アミノ−(C3−C7)アルキルニトリルに変換する方法であって、約30℃〜約200℃の範囲内の温度で、(R)又は(S)3−アミノペンタンニトリルを、水性アンモニアと混合するステップを含む前記方法が提供される。
【0019】
本発明の他の局面によれば、前記ラセミ体アミノ(C3−C7)アルキルニトリルが(R)−3−アミノペンタンニトリルである。
【0020】
本発明の他の局面によれば、上記の式(IIa)又は(IIb)の化合物を濃縮して含有する組成物が提供される。
【0021】
本発明の他の局面によれば、以下の式(I):
【化4】

{式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチルであり、そしてQは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−フェニルアラニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセチル−L−セリン、N−アセチル−L−スレオニン、N−アセチル−L−トリプトファン、N−アセチル−L−チロシン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−D−アラニン、N−アセチル−D−アルギニン、N−アセチル−D−アスパラギン、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−システイン、N−アセチル−D−グルタミン、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−アセチル−D−ヒスチジン、N−アセチル−D−イソロイシン、N−アセチル−D−ロイシン、N−アセチル−D−リジン、N−アセチル−D−メチオニン、N−アセチル−D−フェニルアラニン、N−アセチル−D−プロリン、N−アセチル−D−セリン、N−アセチル−D−スレオニン、N−アセチル−D−トリプトファン、N−アセチル−D−チロシン、又はN−アセチル−D−バリンである。}で表される化合物が提供される。
【0022】
本明細書中に使用するとき、用語「光学分割する(resolving)」とは、その慣用の意味をもつ、すなわち、式(I)のラセミ体3−アミノ・アルキルニトリルを、その対応の(R)又は(S)異性体が濃縮された生成物(すなわち、組成物)に変換することを意味する。濃縮された組成物は、他のものよりも高い量又は割合で1の立体異性体を含有するものである。したがって、濃縮された組成物は、一般に、そのラセミ体に比較して、より高い割合の所望の立体異性体(すなわち、エナンチオマー)を含有する。
【0023】
本明細書の式中、及び別段の定めなき限り、アミノ−炭素結合は、それらの技術分野において認められた立体化学的意味をもつ。例えば、上記式(I)中、直線のアミノ−炭素結合はラセミ体を表す。
式(IIa)中(以下参照)の太いアミノ−炭素結合は、当該ページの平面上側に存在する。以下の式(IIb)中の点線のアミノ−炭素結合は、当該ページの平面の下側に存在する。
【0024】
当業者は、式(I),(IIa)及び(IIb)中の記号「・」が塩対を示すことを直ちに理解するであろう。
【0025】
光学的に活性なN−アセチル−アルファ・アミノ酸、Q、及びβ−アミノ・アルキルニトリル基質の(R)−立体異性体又は(S)−立体異性体のいずれかの間で形成された塩は、以下の式(IIa)又は(IIb):
【化5】

{式中、Q,R、及びアミノ−炭素結合は、各々、先に述べた意味をもつ。}を有する。
【0026】
形成された特別の塩は、もちろん、β−アミノ・アルキルニトリルを光学分割するために使用される特別のN−アセチル−アルファ・アミノ酸の立体化学に依存する。所望の立体異性体が塩に含有される場合、その塩は、一般に、沈澱し、そして例えば、濾過により単離されうる。次いで、Qを置換して、所望の光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリルを得ることができる。他方、所望の異性体が、母液中に含まれる場合、その母液は濃縮されて、所望の光学的に活性なβ−アミノ・アルキルニトリルを得ることができる。
【0027】
本発明者らは、本明細書中Qとして定義される、光学的に活性なN−アセチル−アルファ−アミノ酸は、式(I)のラセミ体β−アミノ・アルキルニトリルを光学分割するために使用されうる。ラセミ体β−アミノ・アルキルニトリルを、N−アセチル−アルファ−アミノ酸立体異性体と反応させて(本明細書中「処理して」ともいう)、優れたエナンチオマー純度と総収率で、式(IIa)と式(IIb)の対応の光学活性塩のいずれかを形成させる。一般に、形成された式(IIa)又は(IIb)の塩は、沈澱して、母液中に溶解した残存β−アミノ・アルキルニトリル立体異性体を残す。所望の立体異性体が塩に含まれる場合、その塩は、例えば、濾過により単離されることができ、そしてQは、置換されて、所望の光学活性β−アミノ・アルキルニトリルが得られる。他方、所望の異性体が母液中に含まれる場合、その母液は濃縮されて、所望の光学活性β−アミノ・アルキルニトリルが得られる。場合により、母液は、まず、好適な(非混和性の)抽出溶媒、例えば、低沸点をもつ溶媒で抽出され、そしてその後、当該低沸点溶媒を留去することにより、濃縮される。
【0028】
本発明の特別な例示態様は、上記製法であって、L−N−アセチルバリンが光学分割剤として使用され、そしてアルコール、例えば、エタノールが、β−アミノ・アルキルニトリル−L−N−アセチルバリナート塩の結晶化のための溶媒として使用される。他の特別の態様においては、本発明者らは、上記手順が、N−アセチルアミノ酸を使用して、ラセミ体混合物から(R)−3−アミノペンタニトリルを調製するために使用されうることを測定した。より特に、L−N−アセチルバリンは、光学分割剤として使用され、その後、知られた本分野の手順を用いて当該バリナート塩は、遊離塩基化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
L−N−アセチル・アミノ酸による処理によるラセミ体3−アミノ・アルキルニトリルの光学分割が、極めて高い選択性をもって高収率の光学分割を提供しうることが発見された。さらに、このアプローチは、着目の化合物、例えば、R−3−アミノペンタンニトリルの合成のための低コスト/高効率な手順を提供することも発見された。光学活性β−アミノ・アルキルニトリルの特定の製造方法が、本発明のさらなる特徴として提供され、そして以下に、かつ、実験セクション中に、説明される。
【0030】
出発材料は全て商業的に入手可能である;そのうえ、それらの合成は、当業者にとって自明であろう。例えば、Synthesis of N-acetyl Amino acids, Marshall, J.J.AM.Chem.Soc. 1956, 78, 4636を参照のこと。
【化6】

【0031】
上図中、RとQは先に定義されたものと同じである。
スキーム1は、先に示すように、式(III)の適当なアルキル−2−エンニトリルから出発して、式(IIa)又は(IIb)のキラル(R)又は(S)3−アミノ・アルキルニトリルN−アセチル−アルファ−アミノ酸塩の製法を提供する。式(III)のアルキル−2−エン・ニトリルは、水性水酸化アンモニウムと、好ましくは約12barの圧力で、かつ、約150℃の温度で、反応に供されて、式(I)のラセミ体3−アミノ・アルキルが提供される。次いで、式(IIa)又は(IIb)のキラル3−アミノ・アルキルニトリルN−アセチル−アルファ−アミノ酸塩は、好ましくは、約−20℃〜約120℃の温度で、アルコール性又は水性/アルコール性溶媒中で、式(I)のラセミ体3−アミノ・アルキルニトリルを、適当なキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸Qと、反応させることにより調製される。
【0032】
塩の形成は、最も好ましくは、混合溶媒としてエタノール/水を使用して、そして式(I)のβ−アミノ・アルキルニトリル1モル当り約0.5〜約1.1モル範囲内の式Qを用いて、実施される。反応は、略室温から約80℃にわたる温度で実施されうる。反応は、好ましくは、約65℃から約80℃にわたる温度で実施される。反応は、溶液が得られるまで、続けられる。次いで、混合物は、冷却され、濾過され、そして所望の異性体は、例えば、それが塩として母液から分離する場合、濾過により、又はそれが、沈澱せずに残存するβ−アミノ・アルキルニトリル立体異性体として母液中に残存する場合、蒸発により、単離される。
【0033】
式(IIa)又は(IIb)のキラル3−アミノ・アルキルニトリルN−アセチル−アルファ−アミノ酸塩の好ましい製造方法は、水性エタノール中で、0.9当量の適当な式QのキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸を1.0当量のラセミ体3−アミノ・アルキルニトリルと反応させることを、利用する。より特に、式(I)のラセミ体3−アミノ・アルキルニトリルは約65〜75℃で水性エタノール中のキラルN−アセチル−アルファ−アミノ酸Qに添加される。次いで、反応混合物は、均質溶液が得られるまで、還流下で加熱される。次いで、反応混合物を、約60℃に冷却し、そして最短で30分間、当該温度で維持する。次いで、反応混合物を、0℃までさらに冷却し、そして沈澱したキラル3−アミノ−アルキルニトリル−N−アセチル−アルファ−アミノ酸塩を、分離させ、そして濾過により回収する。濾液は、残存する立体異性体が濃縮されているであろう。濾過に不所望の異性体が濃縮されている場合、それは、上記のように処理されて、当該立体異性体はラセミ体化され、そして次いで、上記光学分割手順を通じてリサイクルされる。それが所望の立体異性体を含む場合、それは、蒸発により濃縮されて、場合により、中間抽出ステップを用いて、当該異性体が回収される。
【0034】
当業者は、上記手順が、本発明において有用であるβ−アミノ・アルキルニトリルのいずれにも一般に適用できることを容易に理解し、そして溶媒(又は混合される場合には溶媒系)、温度、及び特定のキラルN−アセチル・アミノ酸の調整が、収率を最適化するために、要求されることを理解するであろう。
【0035】
先に述べたように、原子の利用を最大化するために、本発明は、スキーム2に示す不所望の異性体をラセミ体化する方法を提供する。キラル3−アミノ(C3−C7)アルキルニトリルは、2〜24時間の期間にわたり約120〜150℃の温度約12バールで、水性水酸化アンモニウムとの反応に供される。次いで、反応混合物は真空下で濃縮され、そしてラセミ体3−アミノ(C3−C7)アルキルニトリルは、真空蒸留によりさらに単離されることができる。
【化7】

【0036】
次いで、得られたラセミ体混合物は、本明細書中に開示する知られた手順に従って光学分割される。すなわち、上記ラセミ体混合物は、スキーム1において先に記載した条件に従って、本明細書中Qとして定義されるN−アセチルアミノ酸との反応に供されて、鏡像異性体が濃縮された式(IIa)又は(IIb)の塩が得られる。
【実施例】
【0037】
実施例
実施例I:N−アセチル−L−バリンの合成
L−バリン(200g、1.7mol当量)を水(500mL)に溶解し、その後、NaOH(30%、170mL)を添加する。この混合物を、0〜5℃に冷却し、その後、無水酢酸(32ml、1.4当量)を添加する。水酸化ナトリウム(30%、34mL)を、その温度を0〜5℃に保ちながら、添加する。無水酢酸と30%NaOHの交互の添加を、その温度を保ちながら、6回繰り返す(無水酢酸 6×32mL;30%NaOH 6×34mL)。全ての添加が完了した後、混合物を0℃でさらに2時間撹拌する。塩酸(32%、380mL)を、その温度を0℃に保ちながら、3未満のpHまで低下するよう添加する。得られたスラリーを、12時間にわたり顆粒化し、濾過し、そして濾過ケーキをHCl(0.1N,100mL)で洗浄する。湿ったN−アセチル−L−バリンを乾燥させて、233g(86%収率)を得た。
【0038】
実施例II:N−アセチル−L−バリンを用いた3−アミノペンタンニトリルの光学分割
N−アセチル−L−バリン(145.4g、0.91mol当量)を、撹拌機と凝縮器を備えた容器内で、エタノール(1425mL)及び水(75mL)と、混合する。この混合物を、65〜70℃に加熱し、その後ラセミ体3−アミノペンタンニトリルを(シリンジを用いて)添加する。この混合物を、完全な溶液が得られるまで、還流下で加熱する。この混合物を60℃に冷却し、そして最短で30分間この温度を保った。この混合物を0℃に冷却し、そして塩を濾過により単離する。
【0039】
実施例III:N−アセチル−L−イソロイシンを用いた3−アミノペンタンニトリルの光学分割
N−アセチル−L−イソロイシン(157g、0.91mol当量)を、撹拌機と凝縮器を備えた容器内で、エタノール(250mL)及び水(75mL)と混合する。この混合物を、65〜70℃に加熱し、その後、ラセミ体3−アミノペンタンニトリルを添加する。この混合物を、完全な溶液が得られるまで、還流下で加熱する。この混合物を60℃まで冷却し、そしてこの温度を、最短で30分間保つ、混合物を冷却し、そして濾過により塩を単離する(最大で50%と99.8%eeにおける70%収率)。
【0040】
実施例IV:R−3−アミノペンタンニトリルのラセミ体化
R−3−アミノペンタンニトリル(197g、2.1mol当量)を、好適な加圧安格容器内で、アンモニア30%水溶液(930mL、14.7mol当量)と混合し、そしてその混合物を、130℃に加熱する。6時間後、混合物を冷却し、そして完全なラセミ体化について分析する。混合物を真空下(15mmHg、88℃)で300mLに濃縮する。粗生成物をさらなる精製のために真空下で蒸留して、ラセミ体混合物160gを得る(77%収率、95% GC純度、50%/50% R/S)。
【0041】
実施例V:3−アミノペンタンニトリルN−アセチル−L−バリン塩の遊離塩基化
3−アミノペンタンニトリルN−アセチル−L−バリン塩(230g)を、ジクロロメタン(713mL)と混合する。この混合物に、水酸化ナトリウム水溶液(98mL、30%w/w)を添加し、そしてその混合物を、1時間20〜25℃で撹拌する。下にある有機相を分離し、そして上にある水相を、さらにジクロロメタン(2×180mL)で洗浄する。これら有機相を併合し、濃縮し、そして光学的に活性な3−アミノペンタンニトリルを、蒸留により単離する(80%収率、99.8%ee)。
【0042】
実施例VI:3−アミノ−ペンタンニトリルL−アセチル−L−バリン塩の製造
メカニカル・スターラー、温度計、滴下漏斗、油浴を備えた3lフラスコに、N−アセチル−L−バリン(145.4g)、変性エタノール(約5%のメタノールと3%のシクロヘキサンで変性したもの)(1425ml)、及び水(75ml)をチャージした。この混合物を、撹拌下65〜70℃に加熱し、そして150gの3−アミノペンタンニトリルを添加した。この溶液を、完全に透明な溶液が得られるまで還流(約75℃)まで加熱し、この溶液を次いで65℃までゆっくりと冷却した。常に撹拌しながら、この混合物に、いくつかの光学異性体として純粋な3−アミノ−ペンタンニトリル−L−アセチル−L−バリン塩を接種し、そして1時間60℃で撹拌した。次いで、この濃い懸濁液を、3時間の期間にわたり0℃に冷却し、そして2時間0℃で撹拌した。得られた塩を濾過し、そして2×75mlのエタノールで洗浄した。湿った生成物の光学純度は89.8%(A%)であった。この湿った塩を、標準装備を伴う2lフラスコ内にチャージし、そして900mlの変性エタノールを添加した。この懸濁液を、還流まで加熱し、還流温度で1時間撹拌し、そしてその後、2時間の期間にわたりRTまで冷却した。RTで2時間以上撹拌した後、得られた塩を濾過し、そして2×150mlの変性エタノールで洗浄した。この生成物を40℃で乾燥させて、118.3gの3−アミノペンタンニトリル−L−アセチル−L−バリン塩、白色結晶固体(光学純度:99.8%R;収率:理論値の60%)を得た。
【0043】
実施例VII:3−アミノ−ペンタンニトリルL−アセチル−L−バリン塩の製造
メカニカル・スターラー、温度計、滴下漏斗、油浴を備えた3lフラスコに、N−アセチル−L−バリン(200.0g)、変性エタノール(約5%メタノールと3%シクロヘキサンで変性されたもの)(2000ml)、及び水(100ml)をチャージした。この混合液を、撹拌下、65〜70℃まで加熱し、そして3−アミノペンタンニトリル(206.4g)を30分以内で添加した。この溶液を、完全に透明な溶液が得られるまで還流(約75℃)まで加熱し、この溶液を次いで、65℃までゆっくりと冷却した。常に撹拌しながら、この混合物に、いくつかの光学異性体として純粋な3−アミノ−ペンタンニトリル−L−アセチル−L−バリン塩を接種し、そして1時間60℃で撹拌した。次いでこの濃い懸濁液を、3時間の期間にわたり20℃までゆっくりと冷却し、そして、8時間(1夜)20℃で撹拌した。ここで、この懸濁液を5℃に冷却し、そして3時間撹拌した。沈澱した塩を濾過し、そして変性エタノール(3×100ml)で洗浄し、そして一定重量になるまで40℃/10mバールで真空try乾燥器内で乾燥させて、光学純度97.7%をもつ3−アミノ−ペンタンニトリル−L−アセチル−L−バリン塩(228.7g)、白色結晶固体(収率84.8%)を得た。
【0044】
実施例VIII:3−アミノ−ペンタンニトリルL−アセチル−L−イソロイシン塩の製造
メカニカル・スターラー、温度計、滴下漏斗、油浴を備えた250mlフラスコに、3−アミノペンタンニトリル(5g)、N−アセチル−L−イソロイシン(8.8g)、及び変性エタノール(約5%メタノールと3%シクロヘキサンで変性されたもの)(97ml)を、チャージした。この溶液を、完全に透明な溶液が得られるまで還流まで加熱し、この溶液をその後、68℃に冷却した。常に撹拌しながら、この混合液に、いくつかの光学異性体として濃縮された3−アミノ−ペンタンニトリル−L−アセチル−L−イソロイシン塩を接種し、そして2時間65〜70℃で撹拌した。次いで、この濃い懸濁液を、RTまでゆっくりと冷却した。得られた塩を濾過し、そしてエタノールで洗浄した。この生成物を50℃で乾燥させて、3−アミノ−ペンタンニトリル−L−アセチル−L−イソロイシン塩(7.3g)、白色結晶固体(光学純度:76%R;収率:理論値の112%)を得た。
【0045】
得られた塩を、標準的な装備を伴った250mlフラスコ内にチャージし、そしてメチル・エチル・ケトン(73ml)を添加した。この懸濁液を、還流まで加熱し、還流温度で1時間撹拌し、そしてその後、ゆっくりと60℃に冷却した。得られた塩を濾過し、メチル・エチル・ケトンで洗浄した。この生成物を50℃で乾燥させて、3−アミノ−ペンタンニトリル−L−アセチルイソロイシン塩(5.2g)、白色結晶固体(光学純度:98.2%R;収率:理論値の71.9%)を得た。
【0046】
本明細書の全体にわたり、様々な刊行物が引用される。これら刊行物の開示を、それらの全体として、いかなる目的であるかを問わず本明細書中にここで援用する。
【0047】
本発明の範囲又は本質から逸脱せずにさまざまな修正及び変更が本発明において行われうることは当業者にとって明らかであろう。本発明の他の態様は本願明細書及び本明細書中に開示する本発明の実施を考慮すれば、当業者にとって明らかとなるであろう。本願明細書及び実施例は例示としてのみ考慮され、そして本発明の真の範囲及び本質は添付の請求の範囲によって画されることが、意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(IIa)又は(IIb):
【化1】

{式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチルであり、そしてQは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−フェニルアラニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセチル−L−セリン、N−アセチル−L−スレオニン、N−アセチル−L−トリプトファン、N−アセチル−L−チロシン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−D−アラニン、N−アセチル−D−アルギニン、N−アセチル−D−アスパラギン、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−システイン、N−アセチル−D−グルタミン、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−アセチル−D−ヒスチジン、N−アセチル−D−イソロイシン、N−アセチル−D−ロイシン、N−アセチル−D−リジン、N−アセチル−D−メチオニン、N−アセチル−D−フェニルアラニン、N−アセチル−D−プロリン、N−アセチル−D−セリン、N−アセチル−D−スレオニン、N−アセチル−D−トリプトファン、N−アセチル−D−チロシン、又はN−アセチル−D−バリンである。}で表される化合物。
【請求項2】
式中、Qは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、及びN−アセチル−L−バリンから成る群から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式中、Qは、N−アセチル−L−イソロイシンである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
式中、Qは、N−アセチル−L−バリンである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
式中、Rはエチルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
以下の式(I):
【化2】

{式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルである。}で表されるラセミ体3−アミノ−(C3−C7)アルキルニトリルを、以下の式(IIa)又は(IIb):
【化3】

{式中、Rは、式(I)において定義したものと同じである。}で表される対応の(R)又は(S)異性体に変換する方法であって、溶媒中、上記式(I)のラセミ体3−アミノ(C3−C7)アルキルニトリルを、式(Q)のN−アセチル−L−アミノ酸と混合するステップを含み、ここで、上記Qは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−フェニルアラニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセチル−L−セリン、N−アセチル−L−スレオニン、N−アセチル−L−トリプトファン、N−アセチル−L−チロシン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−D−アラニン、N−アセチル−D−アルギニン、N−アセチル−D−アスパラギン、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−システイン、N−アセチル−D−グルタミン、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−アセチル−D−ヒスチジン、N−アセチル−D−イソロイシン、N−アセチル−D−ロイシン、N−アセチル−D−リジン、N−アセチル−D−メチオニン、N−アセチル−D−フェニルアラニン、N−アセチル−D−プロリン、N−アセチル−D−セリン、N−アセチル−D−スレオニン、N−アセチル−D−トリプトファン、N−アセチル−D−チロシン、又はN−アセチル−D−バリンであり、ここで、上記溶媒は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、メタノール、及び水又はそれらの混合物から成る群から選ばれる、前記方法。
【請求項7】
式中、Qは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、及びN−アセチル−L−バリンから成る群から選ばれる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
式中、Qは、N−アセチル−L−イソロイシンである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
式中、Qは、N−アセチル−L−バリンである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
式中、Rはエチルである、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
(R)又は(S)3−アミノ−(C3−C7)アルキルニトリルを、ラセミ体3−アミノ−(C3−C7)アルキルニトリルに変換する方法であって、約30℃〜約200℃の範囲内の温度で、(R)又は(S)3−アミノペンタンニトリルを、水性アンモニアと混合するステップを含む前記方法。
【請求項12】
前記ラセミ体アミノ(C3−C7)アルキルニトリルが(R)−3−アミノペンタンニトリルである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を濃縮して含有する組成物。
【請求項14】
以下の式(I):
【化4】

{式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチルであり、そしてQは、N−アセチル−L−アラニン、N−アセチル−L−アルギニン、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−システイン、N−アセチル−L−グルタミン、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−ヒスチジン、N−アセチル−L−イソロイシン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−リジン、N−アセチル−L−メチオニン、N−アセチル−L−フェニルアラニン、N−アセチル−L−プロリン、N−アセチル−L−セリン、N−アセチル−L−スレオニン、N−アセチル−L−トリプトファン、N−アセチル−L−チロシン、N−アセチル−L−バリン、N−アセチル−D−アラニン、N−アセチル−D−アルギニン、N−アセチル−D−アスパラギン、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−システイン、N−アセチル−D−グルタミン、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−アセチル−D−ヒスチジン、N−アセチル−D−イソロイシン、N−アセチル−D−ロイシン、N−アセチル−D−リジン、N−アセチル−D−メチオニン、N−アセチル−D−フェニルアラニン、N−アセチル−D−プロリン、N−アセチル−D−セリン、N−アセチル−D−スレオニン、N−アセチル−D−トリプトファン、N−アセチル−D−チロシン、又はN−アセチル−D−バリンである。}で表される化合物。

【公表番号】特表2007−509922(P2007−509922A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537456(P2006−537456)
【出願日】平成16年10月18日(2004.10.18)
【国際出願番号】PCT/IB2004/003395
【国際公開番号】WO2005/040097
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】