説明

3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体

【課題】 ポリマー等に誘導した場合に耐薬品性等の安定性を保持しつつ、親水性等の特性を向上しうる、高機能性高分子等のモノマー成分等として有用な新規な3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を提供する。
【解決手段】 下記式(1)
【化1】


(式中、Raは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基等を示し、R1、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基等を示し、R5、R6、R7は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、置換オキシカルボニル基、シアノ基等を示す。nは1又は2を示す)
で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料や機能性高分子の原料、医薬、農薬その他の精密化学品の原料などとして有用な新規な3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその製造法、および該3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の合成原料として有用な5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
5位に重合性不飽和基を有する3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン誘導体(=9位に重合性不飽和基を有する2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン誘導体)は、疎水性で嵩高く安定性の高い脂環式炭素環と、親水性で且つ加水分解性を示すラクトン環とを併有しているとともに、重合性不飽和基を有することから、その構造上の特異性を活かして塗料や機能性高分子の原料などとして用いられている。また、その簡易な製造法も提案されている(特許文献1、2等)。しかし、用途によっては、全体として疎水性が高すぎて所望の機能が十分に発揮されなかったり、溶媒溶解性等の諸特性に劣るなどの問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開2002−193961号公報
【特許文献2】特開2002−212174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ポリマー等に誘導した場合に耐薬品性等の安定性を保持しつつ、親水性等の特性を向上しうる、高機能性高分子等のモノマー成分等として有用な新規な3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその効率のよい製造法を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の合成原料として有用な新規な5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその効率のよい製造法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ポリマー等に誘導した場合に、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン誘導体よりも親水性等の特性を向上できる新規な3−オキサ−7−チア−トリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその効率のよい製造法を見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、下記式(1)
【化1】

(式中、Raは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示し、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示す。nは1又は2を示す。R1とCH2=C(Ra)COO−基の立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を提供する。
【0007】
本発明は、また、下記式(2)
【化2】

(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示す。nは1又は2を示す。R1とOHの立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体と、下記式(3)
【化3】

(式中、Raは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す)
で表される不飽和カルボン酸又はその反応性誘導体を反応させて、下記式(1)
【化4】

(式中、Ra、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、nは前記に同じ。R1とCH2=C(Ra)COO−基の立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を得る3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の製造法を提供する。
【0008】
本発明は、さらに、下記式(2)
【化5】

(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示す。nは1又は2を示す。R1とOHの立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を提供する。
【0009】
本発明は、さらにまた、下記式(4)
【化6】

(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示し、Rbは水素原子又は有機基を示し、nは1又は2を示す)
で表される2,3−エポキシ−7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体を環化反応に付して、下記式(2)
【化7】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、nは前記に同じ。R1とOHの立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を得る5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の製造法を提供する。
【0010】
なお、3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン環における位置番号を下記に示す。
【化8】

【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ポリマー等に誘導した場合に耐薬品性等の安定性を保持しつつ、親水性等の特性を向上しうる、高機能性高分子等のモノマー成分等として有用な新規な3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその効率のよい製造法が提供される。また、前記3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の合成原料として有用な新規な5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体とその効率のよい製造法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体は前記式(1)で表される。式(1)中、Raは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示し、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示し、nは1又は2を示す。
【0013】
前記ハロゲン原子には、例えば、フッ素、塩素、臭素原子などが含まれる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などが挙げられる。これらの中でも、C1-3アルキル基、特にメチル基が好ましい。ハロゲン原子を有する炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、クロロメチル基などのクロロアルキル基;トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基などのフルオロアルキル基(好ましくは、C1-3フルオロアルキル基)などが挙げられる。
【0014】
炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル基などが挙げられる。ハロゲン原子を有する炭素数1〜6のヒドロキシハロアルキル基としては、例えば、ジフルオロヒドロキシメチル、1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシエチル、2,2−ジフルオロ−2−ヒドロキシエチル、1,1,2,2−テトラフルオロ−2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基の中でも、炭素数1又は2(特に炭素数1)のヒドロキシアルキル基若しくはヒドロキシハロアルキル基が好ましい。ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基のヒドロキシル基の保護基としては、有機合成の分野でヒドロキシル基の保護基として通常用いられる保護基、例えば、メチル基、メトキシメチル基等のヒドロキシル基を構成する酸素原子とともにエーテル又はアセタール結合を形成する基;アセチル基、ベンゾイル基等のヒドロキシル基を構成する酸素原子とともにエステル結合を形成する基などが挙げられる。カルボキシル基の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩などが挙げられる。
【0015】
前記置換オキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、プロポキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基(C1-4アルコキシ−カルボニル基等);ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル基などのアルケニルオキシカルボニル基(C2-4アルコキシ−カルボニル基等);シクロヘキシルオキシカルボニル基などのシクロアルキルオキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基などが挙げられる。置換オキシスルフィニル基や置換オキシスルホニル基としては、上記置換オキシカルボニル基に対応する置換オキシスルフィニル基、置換オキシスルホニル基が挙げられる。
【0016】
aとしては、水素原子、メチル基等のC1-3アルキル基、トリフルオロメチル基等のC1-3ハロアルキル基が好ましく、特に、水素原子又はメチル基が好ましい。また、R1、R2、R3、R4としては、水素原子、メチル基やトリフルオロメチル基等の炭素数1〜3のアルキル基若しくはハロアルキル基、ヒドロキシ部分が保護基で保護されていてもよい炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基若しくはヒドロキシハロアルキル基(特に、ヒドロキシメチル基、アセトキシメチル基等の保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基)などが好ましい。R5、R6、R7としては、水素原子、メチル基やトリフルオロメチル基等の炭素数1〜3のアルキル基若しくはハロアルキル基(特に、メチル基、ハロメチル基)、置換オキシカルボニル基、シアノ基が好ましい。
【0017】
式(1)で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の代表的な例として、下記式で表される5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2,7,7−トリオン化合物(各立体異性体を含む)、及びこれらの化合物の7位の硫黄原子に酸素原子が2つではなく1つ結合した対応する5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2,7−ジオン化合物(各立体異性体を含む)が挙げられる。式中、Rはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示し、Acはアセチル基を示す。
【0018】
【化9】

【0019】
式(1)で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体は、前記式(2)で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体と、前記式(3)で表される不飽和カルボン酸又はその反応性誘導体とを反応させることにより製造することができる。式(2)及び式(3)におけるRa、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、nは、前記と同様である。
【0020】
式(3)で表される不飽和カルボン酸の代表的な例として、アクリル酸、メタクリル酸、α−トリフルオロメチルアクリル酸などが挙げられる。式(3)で表される不飽和カルボン酸の反応性誘導体としては、酸ハライド、酸無水物、エステルなどが挙げられる。式(2)で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の代表的な例としては、前記式(1)で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の代表的な例として挙げた化合物に対応する化合物(Rが水素原子である化合物)が挙げられる。
【0021】
上記式(1)で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体は、より具体的には、(a)テトラヒドロフラン、トルエン、塩化メチレン等の溶媒中、式(2)で表される化合物に、必要に応じてトリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下、(メタ)アクリル酸クロリド等の(メタ)アクリル酸ハライドや(メタ)アクリル酸無水物などの不飽和カルボン酸の活性な反応性誘導体を反応させたり、(b)前記と同様の溶媒中、式(2)で表される化合物に、チタンイソプロポキシド等のエステル交換触媒の存在下、(メタ)アクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステルを反応させたり、(c)前記と同様の溶媒中、式(2)で表される化合物を、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の強酸の存在下で(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と反応させることにより得ることができる。
【0022】
これらの方法における反応条件は、通常のエステル製造法と同様である。例えば、前記(a)の方法において、不飽和カルボン酸の活性な反応性誘導体の使用量は、式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば1〜1.5モル程度、塩基の使用量は、不飽和カルボン酸の活性な反応性誘導体1モルに対して、例えば1〜3モル程度(大過剰量であってもよい)であり、反応温度は、例えば、−20℃〜50℃程度である。また、前記(b)の方法において、不飽和カルボン酸エステルの使用量は、式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば1〜10モル程度(大過剰量であってもよい)、エステル交換触媒の使用量は、式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば0.0001〜1モル程度であり、反応温度は、例えば0〜150℃程度である。さらに、前記(c)の方法において、不飽和カルボン酸の使用量は、式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば1〜5モル程度(大過剰量であってもよい)、強酸の使用量は、式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば0.0001〜1モル程度であり、反応温度は、例えば0〜150℃程度である。なお、これらの反応の際、重合を抑制するため、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの重合禁止剤や酸素を導入することもできる。
【0023】
反応で生成した式(1)で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0024】
前記式(2)で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体は、前記式(4)で表される2,3−エポキシ−7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体を環化反応に付すことにより得ることができる。式(4)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、nは前記と同様である。
【0025】
bにおける有機基としては、カルボン酸エステルを構成する基であればよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル基などのアルキル基(特に、C1-6アルキル基);ビニル、アリル基等のアルケニル基(特に、C1-6アルケニル基);シクロヘキシル基等のシクロアルケニル基;フェニル基等のアリール基;ピリジル基等の複素環式基などが挙げられる。Rbとしては、特に、水素原子のほか、メチル、エチル基等のC1-4アルキル基が好ましい。
【0026】
環化反応は、Rbが水素原子の場合は、例えば、式(4)で表される化合物を溶媒に溶解させるだけで進行する。Rbが有機基の場合は、式(4)で表される化合物を慣用の加水分解反応(アルカリ加水分解反応、酸加水分解反応等)に付してRbが水素原子である化合物を生成させると、直ちに環化反応が進行して、式(2)で表される化合物が生成する。反応で生成した式(2)で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0027】
なお、前記式(2)で表される化合物のうち、3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン環にフッ素原子が1以上結合している化合物は、3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン環に水素原子が少なくとも1つ結合している化合物をフッ素等のフッ素化剤を用いた慣用のフッ素化反応に付することにより製造することもできる。
【0028】
前記式(4)で表される2,3−エポキシ−7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体は、例えば、下記反応工程式に従って製造することができる。式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、Rb、nは前記と同様である。
【化10】

【0029】
すなわち、式(5)で表されるチオフェン誘導体(チオフェン−1−オキシド誘導体又はチオフェン−1,1−ジオキシド誘導体)と式(6)で表される不飽和カルボン酸又はそのエステルとをディールスアルダー反応に付して、式(7)で表される7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−エン誘導体を得、これに過酸又は過酸化物を反応させることにより、式(4)で表される2,3−エポキシ−7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体を得ることができる。なお、Rbが水素原子である場合等においては、式(7)で表される化合物に過酸又は過酸化物を作用させることにより、エポキシ化の後直ちに環化して、前記式(2)で表される化合物が主生成物として得られる場合もある。
【0030】
式(5)で表されるチオフェン誘導体の代表的な例として、例えば、チオフェン−1,1−ジオキシド、2−メチルチオフェン−1,1−ジオキシド、3−メチルチオフェン−1,1−ジオキシド,2,5−ジメチルチオフェン−1,1−ジオキシド、3,4−ジメチルチオフェン−1,1−ジオキシド、2,3,4,5−テトラメチルチオフェン−1,1−ジオキシド、2−ヒドロキシメチルチオフェン−1,1−ジオキシド、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)チオフェン−1,1−ジオキシド、2−アセトキシメチルチオフェン−1,1−ジオキシド、2,5−ビス(アセトキシメチル)チオフェン−1,1−ジオキシドなどのチオフェン−1,1−ジオキシド誘導体、及びこれらの化合物に対応するチオフェン−1−オキシド誘導体などが例示される。式(6)で表される化合物の代表的な例として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−シアノアクリル酸、3−シアノアクリル酸、2−カルボキシアクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸;及びそれらのエステル(メチルエステル、エチルエステル等)などが挙げられる。
【0031】
式(5)で表される化合物と式(6)で表される化合物との反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、酢酸エチルなどのエステル;酢酸などの有機酸;t−ブチルアルコールなどのアルコール;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上混合して用いられる。
【0032】
反応速度や反応の選択性(立体選択性等)を向上させるため、系内にルイス酸を添加してもよい。ルイス酸としては、例えば、AlCl3、SnCl4、TiCl4、BF3、ZnI2などが例示されるが、これらに限定されない。反応温度は反応原料の種類等に応じて適宜選択できるが、一般には−80℃〜300℃程度、好ましくは−70℃〜250℃程度である。反応は常圧又は加圧下で行われる。反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。生成した式(7)で表される7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−エン誘導体は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0033】
式(7)で表される化合物と反応させる過酸又は過酸化物のうち、過酸としては、例えば、過ギ酸、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸、m−クロロ過安息香酸、モノペルオキシフタル酸などの有機過酸;過マンガン酸などの無機過酸が挙げられる。過酸は塩の形態で使用することもできる。有機過酸は平衡過酸(例えば、平衡過ギ酸、平衡過酢酸等)であってもよい。すなわち、例えば、ギ酸、酢酸などの有機酸と過酸化水素とを組み合わせて用い、系内で対応する有機過酸を生成させてもよい。平衡過酸を用いる場合、触媒として、硫酸などの強酸を少量添加してもよい。過酸の使用量は、例えば、式(7)で表される化合物1モルに対して、0.8〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、さらに好ましくは0.95〜1.2モル程度である。
【0034】
式(7)で表される化合物と反応させる過酸化物としては、例えば、過酸化水素、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキソ酸、ペルオキソ酸の塩などが挙げられる。過酸化水素としては、純粋な過酸化水素を用いてもよいが、取扱性の点から、通常、適当な溶媒、例えば水に希釈した形態(例えば、30重量%過酸化水素水)で用いられる。過酸化水素等の過酸化物の使用量は、式(7)で表される化合物1モルに対して、例えば0.9〜5モル程度、好ましくは0.9〜3モル程度、さらに好ましくは0.95〜2モル程度である。
【0035】
前記過酸化水素は金属化合物とともに用いる場合が多い。前記金属化合物としては、例えば、W、Mo、V、Mn、Reなどの金属元素を含む酸化物、オキソ酸又はその塩、硫化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、ホウ化物、炭化物、ケイ化物、窒化物、リン化物、過酸化物、錯体(無機錯体及び有機錯体)、有機金属化合物などが挙げられる。これらの金属化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0036】
前記酸化物としては、例えば、酸化タングステン(WO2、WO3など)、酸化モリブデン(MoO2、MoO3など)、酸化バナジウム(VO、V23、VO2、V25など)、酸化マンガン(MnO、Mn23、Mn34、MnO2、Mn27など)、W、Mo、V、Mnなどの金属元素を含む複合酸化物などが挙げられる。
【0037】
オキソ酸には、タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸、マンガン酸等のほか、イソポリタングステン酸、イソポリモリブデン酸、イソポリバナジウム酸などのイソポリ酸;リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデンサン、ケイモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等の前記金属元素と他の金属元素等とからなるヘテロポリ酸が含まれる。ヘテロポリ酸における他の金属元素等として、リン又はケイ素、特にリンが好ましい。
【0038】
オキソ酸の塩としては、前記オキソ酸のナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;遷移金属塩などが挙げられる。オキソ酸の塩(例えば、ヘテロポリ酸の塩)は、カチオンに相当する水素原子の一部を他のカチオンに置換した塩であってもよい。
【0039】
金属元素を含む過酸化物としては、例えば、ペルオキソ酸(例えば、ペルオキソタングステン酸、ペルオキソモリブデン酸、ペルオキソバナジウム酸など)、ペルオキソ酸の塩(前記ペルオキソ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、遷移金属塩など)、過酸(過マンガン酸など)、過酸の塩(前記過酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、遷移金属塩など)などが挙げられる。
【0040】
前記過酸化水素とともに用いる金属化合物の使用量は、例えば、式(7)で表される化合物1モルに対して、0.0001〜2モル程度、好ましくは0.0005〜0.5モル程度、さらに好ましくは0.001〜0.2モル程度である。
【0041】
式(7)で表される化合物と過酸又は過酸化物との反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、t−ブチルアルコールなどのアルコール;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテル;酢酸エチルなどのエステル;酢酸などの有機酸;水などが挙げられる。これらの溶媒は1種で、又は2種以上混合して用いられる。なお、不均一系で反応を行う場合には、溶媒として水、又は水を含む溶媒を用いる場合が多い。
【0042】
反応温度は、反応速度及び反応選択性を考慮して適宜選択できるが、一般には0〜100℃程度、好ましくは10〜80℃程度である。反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。
【0043】
上記反応により、式(7)で表される化合物の二重結合のエポキシ化が起こり、式(4)で表されるエポキシ化合物が生成する。なお、例えば、Rbが水素原子である場合等には、続いてエポキシ環の開環を伴う分子内環化反応が進行して、式(2)で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体が生成しうる。
【0044】
反応で生成した式(4)で表されるエポキシ化合物や式(2)で表される化合物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0045】
なお、式(1)において式中に示される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン環にフッ素原子が1以上結合している化合物は、式(1)において式中に示される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン環に水素原子が結合している化合物をフッ素等のフッ素化剤を用いた慣用のフッ素化反応に付することにより製造することもできる。
【実施例】
【0046】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、化学式中のMeはメチル基を示す。
【0047】
実施例1
下記の反応工程式に従って、5−メタクリロイルオキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2,7,7−トリオンを製造した。
【化11】

【0048】
化合物(5a)11.6g(0.1mol)とアクリル酸メチル(6a)12.9g(0.15mol)をジクロロメタン300mlに溶解し、この溶液に窒素雰囲気下、氷浴下でトリフルオロボラン・ジエチルエーテル錯体114g(0.8mol)を滴下し、その後室温で6時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、濃縮した。濃縮物をジクロロメタン100mlに溶解し、この溶液にm−クロロ過安息香酸(mCPBA)12.9g(0.075mol)を加えて、室温で4時間撹拌した。反応液に10重量%炭酸ナトリウム水溶液300mlを加えて室温で6時間撹拌した。反応液を分液し、得られた水層に35重量%塩酸200mlを加えて室温で4時間撹拌した。この液をジクロロメタン300mlで2回抽出し、濃縮したところ、オイル状物が得られた。このオイル状物をジクロロメタン100mlに溶解し、トリエチルアミン10.1g(0.1mol)、メタクリル酸クロリド10.5g(0.1mol)を加えて0℃で3時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、式(1a)で表される5−メタクリロイルオキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2,7,7−トリオンを3.4g(0.012mol)得た。
[式(1a)で表される5−メタクリロイルオキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2,7,7−トリオンのスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3) δ:2.0(m, 3H), 2.3-2.9(m, 3H), 3.0-3.5(m, 2H), 4.2-4.6(m,2H), 5.7(s, 1H), 6.2(s, 1H)
MS m/z:69(メタクリル酸−OH), 272(M)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)
【化1】

(式中、Raは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示し、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示す。nは1又は2を示す。R1とCH2=C(Ra)COO−基の立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体。
【請求項2】
下記式(2)
【化2】

(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示す。nは1又は2を示す。R1とOHの立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体と、下記式(3)
【化3】

(式中、Raは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す)
で表される不飽和カルボン酸又はその反応性誘導体とを反応させて、下記式(1)
【化4】

(式中、Ra、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、nは前記に同じ。R1とCH2=C(Ra)COO−基の立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を得る3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の製造法。
【請求項3】
下記式(2)
【化5】

(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示す。nは1又は2を示す。R1とOHの立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体。
【請求項4】
下記式(4)
【化6】

(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又はヒドロキシル基部分が保護基で保護されていてもよく且つハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を示し、R5、R6、R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、又はシアノ基を示し、Rbは水素原子又は有機基を示し、nは1又は2を示す)
で表される2,3−エポキシ−7−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体を環化反応に付して、下記式(2)
【化7】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、nは前記に同じ。R1とOHの立体的な位置は、それぞれ、エンド、エキソの何れであってもよい)
で表される5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体を得る5−ヒドロキシ−3−オキサ−7−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン誘導体の製造法。

【公開番号】特開2007−31356(P2007−31356A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−217632(P2005−217632)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(000002901)ダイセル化学工業株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】