説明

3人乗り自転車

【課題】従来の3人乗り自転車は、 同乗幼児への目配りや、乗り降り、走行安定性に問題があった。幼児座席は自転車をこぐ人の前後に配置され、ハンドルに設置した前方座席は、乗り降りの介添え時不安定であり、走行時ハンドル操作に伴う幼児の揺れなどにより、ハンドルにかかる力も変わり操作が難しかった。後部座席は走行中見えないため不安全であった、又、荷物台が使用不能となった。
【解決手段】幼児座席2席ともサドル前方のフレームに取り付ける、前輪とハンドルはフレームに個々に取り付け、連結機構でつなぐ。前記ハンドルはサドルに腰掛て操作に最適な位置に設け、これにより、走行中も同乗幼児を見守りながら、従来自転車と同様感覚でハンドル操作ができる。停車時の立脚スタンドを幼児座席下方に取り付けることで、座席が安定して動かず、幼児乗り降りの介添えが安心して行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大人1人が幼児2人と自転車に同乗、安全な乗り降りとスムーズな走行を実現できるようにした3人乗り自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の幼児補助席つき3人乗り自転車は、幼児座席を前部ハンドルと後部荷物台上とに設置したものがある。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
以下、図4により、従来の3人乗り自転車について説明する、図において1は自転車をこぐ人のサドル、2は幼児前部座席、3は幼児後部座席。
【0004】
幼児前部座席2は、ハンドルに取り付けた構造で、ハンドルは座席の側面を迂回する形で握り手が出ている、幼児後部座席3は、荷物を積む台上に設置されている。
【0005】
【特許文献1】特開2005-082073号公報
【特許文献2】特開2004-034919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上に述べた従来の3人乗り自転車で、幼児前部座席2は、ハンドルに取り付け構造のため、走行中ハンドルを左右に操作すると、共に動き、乗っている幼児は不安定であった、ハンドル操作に伴い幼児が動く場合がありハンドル操作も不安定となった。
【0007】
幼児前部座席2に、停車時、幼児を乗り降りさせる介添えの際、座席は回転自在のため、動く場合があり不安定であった。
【0008】
幼児後部座席3は、自転車をこぐ人の背後で走行中見えないため、乗車中の幼児が居眠りなどして自己コントロールできないときは落下の危険があった。
【0009】
幼児後部座席3が設置されているスペースは本来荷物を載せる台であり、荷物を載せるスペースが無くなった。
【0010】
本発明は このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、3人乗り自転車の安全な乗り降りとスムーズな走行を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そして 本発明は上記目的を達成するために、幼児座席2席ともサドル前方のフレームに取り付ける。荷物を載せる台は、従来通りサドル後部に設置した。また、幼児座席の下方に停車時の立脚スタンドを設けた。
【0012】
前輪をフレームの前方に回転自在に取り付ける、ハンドルは前輪とサドル間のフレームに回転自在に取り付け、ハンドルと前輪の連結機構により、ハンドルの向きを前輪に伝える。
【0013】
上記第1の問題解決手段による作用は、次の通りである。すなわち乗車中の幼児2人は、自転車をこぐ人の前方で、走行中も目が行き届き不慮の出来事に対しても対応出来る、幼児座席はフレームに取り付けるため、ハンドルの操作に関係なく安定した座席となる。荷物を載せる台は使用できる。停車時の立脚スタンドを幼児座席下方に設置することで、安定した座席に、乗り降りの介添えをすることが出来る。
【0014】
また、第2の課題解決手段による作用は、ペタルをこぐ人がサドルに腰掛て手が容易にハンドルに届き、ハンドル操作は従来自転車と同様な姿勢でできる。
【発明の効果】
【0015】
上述したように本発明の3人乗り自転車は、サドル前方のフレームに取り付けている座席に乗車中の幼児2人を見守りながら、狭い通路でも、従来の二輪自転車と同様感覚で走行することが出来る。
【0016】
また、 立脚スタンドを幼児座席下方に設けており、安定した乗り降りと停車状態を保つことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0018】
図においては、1は前輪で、2は後輪、5は自転車をこぐ人のサドル、3、4は幼児座席で、自転車のフレーム8に設置されている。
【0019】
6は荷物載せ台、13はペダル、7は停車時の立脚スタンドで、走行時は足で蹴り上げ地面から離れる。
【0020】
また、14は幼児座席の持ち手。
【0021】
ハンドル12は、ハンドル下方に設置されている回転材11から連結材10を介して、前輪上部に設置されている回転材9ヘ左右回転を伝える、回転材9は前輪を保持しているフォークと接続されていて、ハンドル操作に従い前輪を目的の方向に向ける。
【0022】
以下、上記構成における、自転車走行までの動きを説明する。
【0023】
立脚スタンド7を立てた状態で、幼児を座席3、4に乗せ、ハンドル12を持ち、立脚スタンド7を跳ね上げ、二輪で立つ状態にする、片足をペダル13に掛け、他方の片足で地面を蹴り安定を保ちながら加速、一定の速度に達したらサドル5に身体を乗せ、ペダルをこぎ走行する、ハンドル12を操作するとハンドル12の下部に設置している回転材11から、連結材10、前輪上部の回転材9を介して前輪に伝わり、前輪を目的の方向に向け走行することが出来る。
【0024】
ハンドル12には、従来通り、ブレーキレバー、警告のベル等を取り付ける、自転車前部には夜間走行の為のヘッドライト、後部には警告のリフレクターを取り付ける。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明実施形態を示す3人乗り自転車の平面図
【図2】同自転車の側面図
【図3】ハンドルと前輪間の接続説明図
【図4】従来自転車の概念図
【符号の説明】
【0026】
1 前輪
2 後輪
3 幼児座席
4 幼児座席
5 サドル
6 荷物台
7 立脚スタンド
8 フレーム
9 前輪上部回転材
10 連結材
11 ハンドル下部回転材
12 ハンドル
13 ペダル
14 幼児座席の持ち手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車において、幼児座席2席をサドル前方のフレームに取り付ける, 前輪とハンドルはフレームに個々に取り付け、ハンドルと前輪の連結機構を有した3人乗り自転車。
【請求項2】
幼児座席下方に停車時の立脚スタンドを取り付けた請求項1記載の3人乗り自転車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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