説明

3次元モデル表示システム

【課題】
本発明は、初心者であっても、モデル、テクスチャ、モーションの調和を維持しつつ、簡便に3次元モデルの編集、及び3次元モデルを用いた動画の編集・視聴ができる3次元モデル表示装置及び3次元モデル表示システムに関するものである。
【解決手段】
ユーザが「試着する」の選択ボタン508bをクリックすると、試着しようとする服装、髪型、アイテム、アクセサリ等を、ユーザ自身が有するアバターに着用させた場合にどのような表示がなされるかについてプレビュー表示がなされる。ユーザが有するアバターの頭部、胴体部、胸部の大きさはユーザ管理テーブルにて管理されており、3次元モデル表示装置の表示画面114に表示されるプレビュー表示に関する表示データは、頭部、胴体部、胸部の大きさをもとに、3次元モデル表示サーバにて動的に生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、初心者であっても、モデル、テクスチャ、モーションの調和を維持しつつ、簡便に3次元モデルの編集、及び3次元モデルを用いた動画の編集・視聴ができる3次元モデル表示装置及び3次元モデル表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを通じたコミュニケーションは一対一で行なわれてきたが、近年、ネットワーク上の共有仮想3次元空間において、複数のユーザを相手に同時に行なわれるようになってきた。このとき、個々のユーザを表現する仮想的なキャラクタとしてアバターというものが用いられている。
【0003】
このようなコミュニケーションの場で用いられるアバターは、主に人型のキャラクタである。アバターはユーザ固有のキャラクタとして用いられるため、その人型のキャラクタに用いられる顔について、パーツ毎に用意された目、鼻や口などのパーツがユーザの操作により組み合わされ、ユーザ自身に似たアバターを作成すること等が行なわれている(例えば、特許文献1参照)。このようにして、仮想3次元空間内において他のユーザが使用するアバターとの区別がなされてきた。一方で、顔を除いた身体的特徴を表すものとしては、人型のキャラクタであるなら、女性、男性又は大人、子供それぞれにおける体格の違いの他に、アバターに衣服を着用させることで、ユーザ毎の個性を表現することが行なわれている(例えば、特許文献2)。
【0004】
ところで、3Dキャラクタの構成要素は、立体図形情報であるモデル、モデルに張付ける絵柄情報であるテクスチャ、モデルの動作パスを定義した情報であるモーションを含んでいる。これらは別個独立に存在しているものではなく、互いに有機的に関係している。3Dキャラクタの編集が難しい理由はここにあった。モデルを編集する場合を考える。たとえば、人型キャラクタにおいて、その身体のうち足の長さだけを変更したとする。すると、足にマッピングしていたテクスチャ(ズボンの柄など)の扱いを決める必要が生じる。なぜなら、テクスチャは、所定の大きさと形状をもつモデルに対して相対的に配置定義されていたのであるから、モデルの大きさと形状が変化してしまうと、その配置定義の基準が失われ、そのままではテクスチャを表示することができないからである。同じく、モデルを編集すると、モーションの扱いを決める必要が生じる。なぜなら、モーションは、所定の大きさと関節距離等をもつモデルに対してその移動軌跡を定義したものであるから、モデルが変化してしまうと、その定義対象が失われるからである。このように、3Dキャラクタでは、モデル、テクスチャ、モーションの調和を維持しつつ編集するという作業が難しく、初心者には扱いが困難であった。
【0005】
このような中、簡易な構成の入力手段を使用してアバター等のCGモデルに複雑な動きを付与するため、モデルの各関節に対応する複数の独立した記録トラックを設定し、記録トラック毎に記録の可否を示す記録可否情報を設定して、入力された制御量に基づいて、記録可と設定されている記録トラックにのみ時系列データを記録することで、関節角の時系列データを関節毎に追加記録していくことが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
その他、金銭の授受を伴う信頼性の高いアイテムの取引を構築するため、アイテムの購入を行ったプレイヤの現金から購入額を減算し、販売者であるプレイヤの寄附フラグがONとなっているか否かを判断し、寄附フラグがONであれば、売上額に相当する寄附金額を寄附管理サーバに送信し、寄附管理サーバはこの寄附金額を受信して現在の寄附金額に加算して更新することが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−61896号公報
【特許文献2】特開2008−510563号公報
【特許文献3】特開平10−302085号公報
【特許文献4】特開2009−050602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、初心者であっても、モデル、テクスチャ、モーションの調和を維持しつつ、簡便に3次元モデルの編集、及び3次元モデルを用いた動画の編集・視聴ができる3次元モデル表示装置及び3次元モデル表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、3次元モデルの表面デザインの作成を支援する3次元デザイン支援装置であって、仮想3次元空間に配置された3次元モデルを構成する各構成部のモデルデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルについて設定された各構成部の仮想骨格を変更することで、モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部のモデルデータを変更するモデルデータ変更手段と、変更された各構成部のモデルデータに従って、3次元モデルのモデルデータを演算するモデルデータ演算手段と、モデルデータ演算手段により演算された3次元モデルのモデルデータをレンダリングし、2次元画像として表示装置に表示させる3次元モデル表示手段とを備えることを特徴とする3次元デザイン支援装置に関する。
【0010】
本発明によれば、モデルデータ変更手段により、3次元モデルの各構成部について拡大・縮小又は比率の変更等を行なうだけで、3次元モデルの編集が簡単に行なえる。例えば、3次元モデルを頭と、首から下(胸以外)と、胸との3つの構成部に区分し、頭部のサイズ、身長と頭部の長さの比(頭身)、バストサイズ等の変更を行なうことができる。頭部のサイズを変更させる場合は、頭部全体の拡大・縮小を行なう。身長と頭部の長さの比を変更する場合は、3次元モデルの頭部の大きさを維持しつつ、身体の大きさを調整することができ、かわいらしさのある2頭身のキャラクタや、実在の人間に近い6〜8頭身のキャラクタの編集が可能となる。バストサイズを変更させる場合は、3次元モデルを構成する仮想骨格のうち、バスト部分の仮想骨格を変形させることでバストサイズが変更される。
【0011】
さらに、3次元モデルの表面形状を2次元に展開した展開図を記憶する展開図記憶手段と、各構成部のモデルデータと展開図との対応関係を記憶する展開図対応関係記憶手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、展開図記憶手段に記憶された展開図を編集する展開図編集手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、モデルデータ記憶手段に記憶されたモデルデータを編集するモデルデータ編集手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、展開図編集手段とモデルデータ編集手段のいずれの方法を用いて入力装置による編集が実行可能であるかを切替える編集方法切替手段と、モデルデータ編集手段により編集されたモデルデータ、及び展開図編集手段により編集された展開図、並びに展開図対応関係記憶手段に記憶されたモデルデータと展開図との対応関係に従って、3次元モデルのモデルデータを演算するモデルデータ演算手段とを備えることが好ましい。展開図による2D(2次元)編集と、3D(3次元)編集の切替えを可能とすることで、3Dでの編集結果を確認しながら編集を行なうことが可能であり、煩雑な操作を行なわなくても、初心者でも直観的に編集作業を進めることができる。
【0012】
さらに、仮想3次元空間内において3次元モデルに所定の動きを付与するモーションプログラムを記憶したモーションプログラム記憶手段と、モデルデータ演算手段により演算された3次元モデルのモデルデータに基づいて、モーションプログラムを実行するモーションプログラム実行手段とを備えることが好ましい。実際に3次元モデルにモーションをさせながら、並行して、3次元モデルのプロポーションや図柄等の編集を行なうことができるため、3次元モデルが特定のモーションをしている場合にどのように表示されるのかについて、ユーザがリアルタイムで確認でき、初心者でも直観的に編集作業を行なうことが可能である。
【0013】
さらに、3次元モデルの表面形状を2次元に展開した展開図を記憶する展開図記憶手段と、モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部のモデルデータと展開図記憶手段に記憶された展開図との対応関係を記憶する展開図対応関係記憶手段と、ユーザにより任意に選択された2次元画像を記憶する2次元画像記憶手段と、展開図記憶手段に記憶された展開図と2次元画像記憶手段に記憶された2次元画像とを重ね合わせて表示装置に表示させる重ね合わせ表示手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、重ね合わせ表示手段により重ね合わせて表示されている展開図と2次元画像のうちの少なくとも一方の位置を変更する位置変更手段と、展開図対応関係記憶手段に記憶された各構成部のモデルデータと展開図との対応関係に従って、モデルデータ記憶手段に記憶されているモデルデータに対して展開図に重ね合わせて表示されている2次元画像を貼り付ける画像貼付手段と、画像貼付手段により2次元画像が貼り付けられたモデルデータを表示装置に表示させる画像貼付モデル表示手段とを備えることが好ましい。ユーザが3次元モデルの展開図に対して任意の2次元画像の位置合わせするだけという誰にでもできる簡単な操作で、任意の画像が付された3次元モデルの表面デザインをデザインすることができるようになる。また、2次元画像の選択は任意であるので、デザインの幅が狭められてしまうことがない。
【0014】
本発明は、コンピュータ装置に3次元モデルの表面デザインの作成を実行させるためのプログラムであって、仮想3次元空間に配置された3次元モデルを構成する各構成部のモデルデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルについて設定された各構成部の仮想骨格を変更することで、モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部のモデルデータを変更するモデルデータ変更手段と、変更された各構成部のモデルデータに従って、3次元モデルのモデルデータを演算するモデルデータ演算手段と、モデルデータ演算手段により演算された3次元モデルのモデルデータをレンダリングし、2次元画像として表示装置に表示させる3次元モデル表示手段とをコンピュータ装置に実行させるためのプログラムに関する。
【0015】
本発明は、ユーザ毎に割り当てられた3次元モデルを表示するための3次元モデル表示装置と、3次元モデル表示装置と通信回線により接続された3次元モデル表示サーバとを備える3次元モデル表示システムであって、3次元モデル表示装置が、ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルを構成する各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データを編集するモデルデータ編集手段と、モデルデータ編集手段により編集された各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データに関する編集モデルデータを3次元モデル表示サーバへ送信するモデルデータ送信手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルに着用させる着用アイテムの選択を受け付ける着用アイテム選択受付手段と、着用アイテム選択受付手段により受け付けられた着用アイテムに関する着用アイテム情報を3次元モデル表示サーバに送信する着用アイテム情報送信手段とを備え、3次元モデル表示サーバが、3次元モデル表示装置から編集モデルデータを受信するモデルデータ受信手段と、モデルデータ受信手段により受信した編集モデルデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、複数の着用アイテムの表示データを記憶する着用アイテム表示データ記憶手段と、各着用アイテムと3次元モデルを構成する各構成部との対応関係が記憶された着用アイテム対応関係記憶手段と、3次元モデル表示装置から着用アイテム情報を受信する着用アイテム情報受信手段と、着用アイテム情報受信手段により受信した着用アイテム情報に対応する着用アイテムについて、モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部の大きさに関する設定、及び、着用アイテム対応関係記憶手段に記憶された着用アイテムと各構成部との関係性に従って、着用アイテム表示データ記憶手段により記憶された着用アイテムの表示データを変更する着用アイテム表示データ変更手段と、モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データ、並びに、着用アイテム表示データ変更手段により変更された着用アイテムの表示データをもとに、3次元モデルの表示データを特定するモデル表示データ特定手段と、モデル表示データ特定手段により特定された3次元モデルの表示データを3次元モデル表示装置に送信するモデル表示データ送信手段とを備え、3次元モデル表示装置が、3次元モデル表示サーバから受信した3次元モデルの表示データを2次元画像として表示装置に表示させる3次元モデル表示システムに関する。
【0016】
本発明にかかる3次元モデル表示装置と、3次元モデル表示サーバはインターネット等の通信回線により接続されている。ユーザは3次元モデル表示装置を用いて、3次元モデル(アバター)の編集をすることが可能である。また、ユーザは3次元モデル表示装置からブラウザを介して3次元モデル表示サーバ(ウェブサイト)にアクセスし、3次元モデルに着用させる服装、アイテム、アクセサリ等(以下、アイテム等という)を購入することができる。この際に、ユーザは3次元モデルに着用させるアイテム等をいきなり購入するのではなく、試着をして、どのように表示されるのかを確認したいというニーズがある。
【0017】
ところで、本発明にかかる3次元モデル表示装置は、3次元モデルの各構成部について拡大・縮小又は比率の変更等を行なうだけで、3次元モデルの編集が簡単に行なえる。3次元モデルを頭と、首から下(胸以外)と、胸との3つの構成部に区分し、頭部のサイズ、身長と頭部の長さの比(頭身)、バストサイズ等の変更を行なうことができる。
【0018】
このように、アバターの顔の表情や性別だけでなく、頭部のサイズ、身長と頭部の長さの比(頭身)、バストサイズ等を変化させることでアバターに多様性を持たせる場合、ウェブサイトを通じて購入できるアイテム等の着用は、アバターの体格によっては、その大きさが適当でないため、不自然となる場合がある。したがって、アバターの体格にかかわらず着用が可能であるようにすれば、ユーザのアイテム購入を促進することにもつながる。また、アバターの体格にかかわらず、全てのアイテム等の着用を可能にする場合、アバターの体格によっては着用アイテムの表示態様が、購入の前に表示されている態様と著しく異なることがあるため、自らのアバターに着用させた場合にどのように表示されるかについて、試着段階で確認できることが望ましい。
【0019】
3次元モデル表示装置では、3次元モデルを構成する各構成部(例えば、頭部、胴体部、胸部等)と着用アイテムとの対応関係、及び、ユーザによる入力装置の操作に従って変更された各構成部の大きさに関する設定にしたがって、個々の着用アイテム(例えば、髪型、上着、ズボン、アクセサリ等)の表示データの表示サイズが変更され、これら変更された表示データをもとに、3次元モデル全体の表示データの特定がされる。つまり、着用アイテムが頭部に着用する髪型やアクセサリである場合は、頭部のサイズに比例して、髪型やアクセサリの表示サイズも大きくなる。頭部に着用する髪型やアクセサリは、身長と頭部の長さの比(頭身)には影響を受けない。一方、着用アイテムが3次元モデルの上半身に着用する上着である場合は、身長と頭部の長さの比に比例して、上着の表示サイズも大きくなるが、頭部のサイズの変化には影響を受けない。
【0020】
ユーザが3次元モデル表示サーバへアクセスし、着用アイテムの試着をする際であっても、ユーザの有する3次元モデルに関する情報(頭部のサイズ、身長と頭部の長さの比(頭身)、バストサイズ等)を3次元モデル表示サーバに送信するか、これらの情報が3次元モデル表示サーバにて予め記憶されていれば、3次元モデルを構成する各構成部と着用アイテムとの対応関係、及び変更された各構成部の大きさに関する設定にしたがって、個々の着用アイテムの表示データが変更される。これら変更された表示データをもとに、3次元モデル全体の表示データの特定がされるため、アバターの体格にかかわらず、どのアイテムであっても試着が可能でかつ、着用後にどのように表示されるかのプレビュー表示を、ブラウザを介して確認することができる。
【0021】
本発明では、3次元モデル表示装置は、着用アイテムの表示データを編集する着用アイテム編集手段とを備え、着用アイテム選択受付手段により選択される着用アイテムは、他の3次元モデル表示装置における着用アイテム編集手段により表示データが編集された着用アイテムであることが好ましい。
【0022】
3次元モデルに着用させる服装、アイテム、アクセサリ等をウェブサイト上で購入できるサービスはこれまでも存在するが、これらの服装等はウェブサイトの運営者側が提供するものであり、ユーザが十分に楽しめるだけの多様性や個性に富んだものではなかった。本発明にかかる3次元モデル表示装置は、着用アイテムの表示データを編集する機能を有するものであり、着用アイテムが、他のユーザの3次元モデル表示装置により編集されたアイテム等である。そのため、個人で編集したアイテム等を自慢し、より多くの人に知ってもらい、また、他のユーザが作成したデザイン性に優れたアイテム等について、そのアイテム等を自らのアバターにも着用させて楽しむことが可能となる。しかも、他のユーザが作成したデザイン性に優れたアイテム等をもとに、さらにアイテム等のデザインを編集することが可能であるため、手軽に複雑なデザインのアイテム等を編集することができ、ユーザが十分に楽しめるだけの多様性や個性をもたせた3次元モデル表示システムを提供することができる。
【0023】
本発明は、ユーザ毎に割り当てられた3次元モデルを表示するための3次元モデル表示装置と、3次元モデル表示装置と通信回線により接続された3次元モデル表示サーバとを備える3次元モデル表示システムであって、3次元モデル表示装置が、ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルを構成する各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データを編集するモデルデータ編集手段と、モデルデータ編集手段により編集された各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データに関する編集モデルデータを3次元モデル表示サーバへ送信するモデルデータ送信手段と、ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルに実行させる動画プログラムの選択を受け付ける動画プログラム選択受付手段と、動画プログラム選択受付手段により受け付けられた動画プログラムに関する動画プログラム情報を3次元モデル表示サーバに送信する動画プログラム情報送信手段とを備え、3次元モデル表示サーバが、3次元モデル表示装置から編集モデルデータを受信するモデルデータ受信手段と、モデルデータ受信手段により受信した編集モデルデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、3次元モデルに所定のモーションを実行させる動画プログラムを記憶する動画プログラム記憶手段と、3次元モデル表示装置から動画プログラム情報を受信する動画プログラム情報受信手段と、動画プログラム記憶手段に記憶された動画プログラムのうち、動画プログラム情報受信手段により受信した動画プログラム情報に対応する動画プログラムについて、該動画プログラムを実行した際の動画データを、モデルデータ記憶手段に記憶された編集モデルデータに従って特定する動画データ特定手段と、動画データ特定手段により特定された動画データを3次元モデル表示装置に送信する動画データ送信手段とを備え、3次元モデル表示装置が、3次元モデル表示サーバから受信した動画データを2次元画像として表示装置に表示させる3次元モデル表示システムに関する。
【0024】
本発明にかかる3次元モデル表示システムでは、3次元モデルを構成する各構成部の大きさに関する設定に従って、動画プログラムを実行した際の動画データが特定されることになる。したがって、3次元モデルの体型を変化させたとしても、動画プログラムは違和感なく実行される。ユーザが3次元モデル表示サーバへアクセスし、購入したいと考える動画プログラムのプレビュー表示を行なう際であっても、ユーザの有する3次元モデルのモデルデータ(各構成部の大きさに関する設定)が3次元モデル表示サーバへ送信されているか、これらの情報が3次元モデル表示サーバにて予め記憶されていれば、3次元モデルの体型に関わらず、自らの3次元モデルを当てはめて、違和感なくプレビュー表示することが可能になる。そして、動画プログラムを購入した後であっても、3次元モデル表示装置において、自らの3次元モデルを当てはめて、違和感なく表示させることができる。
【0025】
なお、この場合であっても、3次元モデルを構成する各構成部(例えば、頭部、胴体部、胸部等)と着用アイテムとの対応関係、及びユーザによる入力装置の操作に従って変更された各構成部の大きさに関する設定にしたがって、個々の着用アイテム(例えば、髪型、上着、ズボン、アクセサリ等)の表示データが変更され、これら変更された表示データをもとに、3次元モデル全体の表示データの特定がされる。また、ユーザが3次元モデル表示サーバへアクセスし、購入したいと考えているモーションデータのプレビュー表示を要求する際であっても、3次元モデルを構成する各構成部と動画プログラム中で3次元モデルが着用するアイテムとの対応関係、及び、3次元モデルの構成部の大きさにしたがって、個々の着用アイテムの表示データが変更される。そして、これら変更された表示データをもとに、3次元モデル全体の表示データの特定がされるため、アバターの体格にかかわらず、違和感なく自然な態様でアバターにアイテムを着用させたうえで、動画プログラムが実行される。
【0026】
本発明では、動画プログラムは、プログラムの実行時間の経過に伴って、3次元モデルに設定された仮想骨格を構成する仮想関節を異なる位置に移動させることで、3次元モデルにモーションを付与するものであり、仮想関節において仮想骨格により形成される角についての仮想関節の移動前及び移動後の角度、並びに、仮想関節の移動時における角速度に従って、仮想関節を異なる位置に移動させるものであることが好ましい。
【0027】
購入したいと考える動画プログラムのプレビュー表示を行なう際に、予め定められた、仮想関節において形成される角の角度、及び、仮想関節の移動時における該角度の角速度に従って、仮想関節を異なる位置に移動させることで、仮想関節が移動する方向を維持しつつ、各構成部の大きさに関する設定に応じて仮想関節の移動距離、移動速度が変更できるため、3次元モデルの体型に関わらず、自らの3次元モデルを当てはめて、違和感なくプレビュー表示することが可能になる。そして、動画プログラムを購入した後であっても、3次元モデル表示装置において、自らの3次元モデルを当てはめて、違和感なく表示させることができる。
【0028】
本発明では、動画プログラムは、プログラムの実行時間の経過に伴って所定の音声データによる音声が発生し、プログラムの実行時間の経過に伴ってテキスト文章が表示され、及び/又は、プログラムの実行時間の経過に伴って2次元画像を表示させるための仮想カメラの位置、焦点若しくは向きが変化するものであることが好ましい。
【0029】
動画プログラムは3次元モデルに所定のモーションを単に実行させるモーションプログラムだけでなく、音声データによる音声の発生、テキスト文章の表示や仮想カメラの視点の変化等が加わった、ムービープログラムにも適用することが可能である。
【0030】
本発明では、3次元モデル表示装置は、動画プログラムを編集する動画プログラム編集手段とを備え、動画プログラム選択受付手段により選択される動画プログラムは、他の3次元モデル表示装置における動画プログラム編集手段により編集された動画プログラムであることが好ましい。
【0031】
自らのアバターを使用して動画を作成し、作成した動画を他のユーザにも見せて楽しみたいといったニーズや、他のユーザが作成した面白い動画に自らの所有するアバターを登場させて楽しみたいといったニーズも存在する。しかし、ゼロからこのような動画を作成するのは、ユーザにとって負担が大きい。本発明の3次元モデル表示システムであれば、アバターの体型に関わらず、他のユーザが作成した動画プログラムを購入することができ、これらの動画プログラムに自らのアバターを当てはめてプレビュー表示することが可能になる。
【0032】
以下に本発明の3次元モデル表示装置(3次元デザイン支援装置)の機能を説明する。なお、本発明の3次元モデル表示装置は、以下に説明するモデル編集機能、モーション中編集機能、2D/3D切替編集機能以外にも、3次元モデルのモーションそのものを編集するモーション編集機能や、3次元モデルに音声データやテキスト文章でセリフを与えたりできるムービー編集機能も有している。
【0033】
1.モデル編集機能
(1)モデルデータの変更ができる対象を、頭身、バスト、頭部等に限定している。つまり、頭と、首から下(胸以外)と、胸との3つの部位にモデルデータを区分して管理し、これらを個別に拡大・縮小することを可能としている。これら3つの部位を個別に拡大・縮小することで、人型キャラクタのほとんどのバリエーションをカバーすることができる。
(2)上記区分とした理由としては、モーションのデータが互いに影響しない部分であることがあげられる。たとえば、腕と足とを別々にモデル編集したとすると、走るモーションや、踊るモーションなど、ほとんどのモーションにおいて、そのデータを再構築しなければならない。これに対して、本発明のように、頭モデルだけ、首から下モデルだけ、ならば、モーションデータは単純な縮小・拡大で手当てすることが可能である。
(3)また、上記区分としたもうひとつの理由は、マッピングするテクスチャが両区分にまたがらないか、あるいはまたがっても影響が少ないことにある。たとえば、胴体と足とを別々にモデル編集したとすると、例えばワンピースの柄をテクスチャマッピングするような場合、柄の拡大・縮小サイズが胴体と足とで異なるようになり、不自然となる。これに対して、本発明では、モデルにあわせたテクスチャの単純な拡大・縮小だけで手当てできる(胸部分の拡大・縮小については、その変化率が大きくないので目立たない。)
【0034】
2.モーション中編集
本発明による上記のような「モデル編集機能」の効果をより発揮するための機能として「モーション中編集」がある。実際にモデルをモーションさせながら、編集を行なうことで、初心者でも編集の結果を直観的に把握できるようにすることで、モデル、テクスチャ、モーションの調和を維持しつつ編集することができる。
【0035】
3.2D/3D切替編集
テクスチャそのものは2Dデータであるから、正確かつ緻密な編集をするためには2D表示による編集が基本である。しかしこれでは、モデル、テクスチャ、モーションの調和を維持しつつ編集するにおいて、3Dでの編集結果を実際に確認しながら作業することができない。「2D/3D切替編集」は、初心者でも直観的に作業できるようにしたものである。従来、2D/3D切替編集がなかった理由としては、切替ごとに全体レンダリングをしなければならないから、切替のための読み込み待ち時間がかかりすぎる。現在のハイスペックマシン性能からしても実用的なレベルでのサービス提供が難しい。この点、「アバター専用」であれば、取り扱うCGデータが小さいので、そもそも処理速度の問題が生じない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態にかかる3次元デザイン支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】アバターが着用する服装の編集処理を実行する際のフローチャートである。
【図3】服モデル202と型203の対応関係テーブルを示す図である。
【図4】服モデル202の各ポリゴンと型203の部分との対応関係を示す図である。
【図5】3Dレイヤーと2Dレイヤーの切替えを行なった際の表示画面114の変化を表す図である。
【図6】モデルデータの変更処理を実行する際のフローチャートである。
【図7】モデルデータの編集前後における表示画面114中のアバターの変化を表す図である。
【図8】アバターの編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(キャラクタエディタ)の一例を示す図である。
【図9】アバターが着用している服装等の編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(服装エディタ)の一例を示す図である。
【図10】モデルデータの編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(プロポーションエディタ)の一例を示す図である。
【図11】アバターのモーションの編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(モーションエディタ)の一例を示す図である。
【図12】アバターのフェイスの編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(フェイスエディタ)の一例を示す図である。
【図13】プロポーションエディタによるキャラクタを編集する際の表示画面の一例である。
【図14】2Dレイヤー及び3Dレイヤーを用いてテクスチャを編集する際の表示画面の一例である。
【図15】キャラクタに所定のモーションを実行させながら、テクスチャを編集する際の表示画面の一例である。
【図16】動画プログラムの作成を行なうために表示画面114中に表示されるウィンドウ(タイムラインウィンドウ)の一例を示す図である。
【図17】タイムラインウィンドウを開いた際の表示画面114の一例である。
【図18】動画プログラム管理テーブルを示す図である。
【図19】ユーザ管理テーブルを示す図である。
【図20】ユーザが選択したアイテム又は動画プログラムに自らのアバターを適用したプレビューを表示させる際のフローチャートである。
【図21】アバターの大きさを変更した場合の仮想骨格及び仮想関節の変化を表す図である。
【図22】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【図23】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【図24】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【図25】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【図26】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【図27】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【図28】本発明の実施形態に係る3次元モデル表示装置の表示画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態で適用される3次元モデル表示装置の構成を示すブロック図である。図示するように3次元モデル表示装置は、CPU(Central Processing Unit)101と、メインメモリ102と、入力装置103と、表示装置104と、ハードディスクドライブ(HDD)105と、CD−ROM/DVDドライブ106とを備えている。また、表示装置104は表示画面114を備え、DVD/CD−ROMドライブ106には、記録媒体(本実施の形態では、DVD−ROMまたはCD−ROM)121を着用し得る。
【0038】
CPU101は、HDD105や記録媒体121上に格納されたプログラムを実行し、装置本体の制御を行なう。メインメモリ102は、CPU101のワークエリアであり、ユーザにより編集が行なわれているテクスチャデータ等に関する情報は、メインメモリ102に一時記憶される。また、HDD105は、プログラムやデータを保存するための記憶領域として用いられるである。
【0039】
DVD/CD−ROMドライブ106は、記録媒体121に対しプログラム及びデータの読み出しを行なう。入力装置103は、ポインティングデバイスとして使用されるマウス、及び方向キーを備えているキーボード等である。キーボードはテキスト入力等に用いられ、さらにマウスのドラッグ操作、及びドロップ操作は、表示画面114上でのオブジェクトや貼付画像の移動を可能にする。そして、入力装置103からの入力データはメインメモリ102に出力され、CPU101がそれを解釈して演算処理を実行する。
【0040】
3次元モデル表示装置で実行されるプログラム及びデータは、記録媒体121に記憶されている。記録媒体121に記憶されているデータとしては、仮想3次元空間に存在するアバター、服モデルを構成するためのグラフィックデータ、及びその服モデルに対応する裁断図、アバターに所定のモーションを実行させるためのモーションプログラム等が含まれている。記憶媒体121に記憶されたプログラム及びデータは、実行時にDVD/CD−ROMドライブ106により読み出されて、メインメモリ102にロードされる。CPU101は、メインメモリ102にロードされたプログラム及びデータを処理し、描画命令を表示装置104に出力する。CPU101が処理を行っている間の中間的なデータは、メインメモリ102に記憶される。
【0041】
CPU101は画像データを展開し、それを、表示装置104の表示画面114上に画像を表示する。CPU101から出力される画像の1フレーム時間は、例えば60分の1秒である。CPU101は、仮想3次元空間に存在するオブジェクト(アバター、及び服モデル等)を仮想カメラにより透視変換した2次元画像の画像データを生成し、それをユーザの操作に供する他の画像データと共に表示画面114上に表示する。このような画像処理において、画像処理用の制御装置(GPU、ROM等を含む)を用いてもよい。
【0042】
本発明にかかる3次元モデル表示装置は、ユーザが、アバターとして仮想3次元空間内において操作可能なキャラクタ(3次元で表現される人型のキャラクタとして以下説明していく)のデザインの作成を支援するものである。図2は、本発明の3次元モデル表示装置における、アバターが着用する服装の編集処理を実行する際のフローチャートである。3次元モデル表示装置の表示画面114には、仮想3次元空間内のアバターを仮想カメラにより透視変換した2次元画像が表示されており、ユーザの操作により、アバターが着用している服装の編集を行なうためのウィンドウ(ウィンドウ内には3Dの服モデル又はこの服モデルに対応する2Dの型が表示)が表示される(ステップS101)。次に、ユーザから服モデルの編集の指示が入力されたか否かが判定される(ステップS102)。服モデルの編集の指示が入力された場合(ステップS102にて「YES」)は、服モデルの編集が実行される(ステップS103)。すなわち、ユーザの操作による服モデルへの画像の貼り付け、図形の描画、テクスチャの削除等が服モデルに反映される。
【0043】
図9は、アバターが着用している服装等の編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(服装エディタウィンドウ)の一例を示す図である。服装エディタウィンドウ305が表示されると、アバターが着用している服装のテクスチャを編集することが可能となる。服装エディタウィンドウ305には、予め登録されている髪型を選択できる髪型選択ボックス306a(ロングヘア、ショートヘア等の選択が可能)、上半身の服装を選択できる上半身服装選択ボックス307a(Tシャツ、タンクトップ、ブレザー、魔法使いの服等の選択が可能)、下半身の服装を選択できる下半身服装選択ボックス308a(ロングスカート、タイトスカート等の選択が可能)、靴を選択できる靴選択ボックス309a(スニーカー、パンプス、ショートブーツ、魔法使いの靴等の選択が可能)、アクセサリを選択できるアクセサリ選択ボックス310a(バングル、リボン、腕輪等の選択が可能)が設けられている。髪型、上半身の着替え、下半身の着替え、靴、アクセサリに関する各エディットボタン306b、307b、308b、309b、310bをユーザが選択すると、各選択ボックス306a、307a、308a、309a、310aで選択されたデータをもとに、3Dの服モデルと、該モデルに対応した2Dの服モデルの型を利用して、アバターの服装を編集することができる。
【0044】
図3に示すように、3次元で表現される服モデルは、それに対応した2次元の型に展開されることになる、その服モデルの裁断図(以下、単に「型」とする)が服モデル毎に用意されている。それぞれの型は、服モデルの部位(袖、胴体部分等)毎に分かれており、一枠内に平面上に配置される。
【0045】
図4に、服モデル202のポリゴンと、型203との対応関係について示す。図に示すのは服モデル202と、型203における胴体前面部である。まず、服モデル202は複数の三角形、または四角形のポリゴンから構成されており、それらを相互に複数結合して3次元の服モデル202として表される。そして、そのように複数のポリゴンで構成される服モデル202表面上の、数字を付したそれぞれのポリゴンは、2次元で表現される型203において同じ数字を付したそれぞれの部分において、相互に対応付けられている。これによって、2次元で表される型203で編集された内容が、3次元で表される服モデル202の表面に反映されることになる。
【0046】
図5は、3Dレイヤーと2Dレイヤーの切替えを行なった際の表示画面114の変化を表す図である。本発明では、3Dレイヤーと2Dレイヤーの対応関係をもとに、編集中にこれらのレイヤーを切り替えることが可能である。図5(a)では、表示画面114中にアバター201と服装の編集を行なうためのテクスチャエディタウィンドウ327、レイヤーウィンドウ329が表示されている。テクスチャエディタウィンドウ327には、服モデル202及びツールウィンドウ328が表示されている。ユーザはツールウィンドウ328を用いて、服モデル202の編集を行なう。ツールウィンドウ328には、ペンツール(ペン描画ツール)、消しゴムツール(レイヤーに描かれた物を消去し、透明色にするツール)、塗りつぶしツール(レイヤーに塗りつぶしを行なうツール)、スタンプツール(特定画像の画像を、マウスクリック・ドラッグ先へコピーしながら描画するツール)、等が設けられており、これらの各ツールを用いてテクスチャの編集を行なうことができる。また、ペンツール、消しゴムツール等を使用する際のペン先のサイズを調整することも可能である。
【0047】
その他、画像貼付ツール(ユーザが選択した好みの画像を型203に貼り付けることができるツール)、型紙移動ツール(2Dレイヤーにおいて型203を移動させるツール)、型紙回転ツール(2Dレイヤーにおいて型203を回転させるツール)等も設けられており、型203に画像を貼付する際に、型紙移動ツール、及び型紙回転ツールを利用することで、展開図の継ぎ目が不自然にならないように画像を貼付したり、貼付画像のデザインの中から、各部位毎にユーザの好みのデザインを採用することができる。また、配置の変更をした型203を、ユーザが編集した服のデータを保存とするのと同様に、データとして保存することができる。この場合、テクスチャエディタウィンドウ327中で、ユーザが選択した好みの画像が型203と重ね合わせて表示され、この画像をどの位置で貼付するか、ユーザが選択をすることができる。
【0048】
ユーザは、型203に複数の貼付画像を貼付することができ、部位毎に任意の画像を貼付できるので、服モデル202のそれぞれの部位毎で、ユーザ所望の、異なる模様や、色彩を有する自作の服モデル202が容易に作成可能となる。また、そのような複数の貼付画像の貼付において、一部の貼付画像を透過、またはその透過率を変更させることにより、重ねて複数の貼付画像を貼り付けることができるものとしてもよい。これらのような編集に当たっては、読み込まれた貼付画像に対して、拡大、縮小、変形又は色彩の変化等の貼付画像自体の編集が可能であり、その編集の前後に亘ってその編集の様子が服モデル202に表示されるようにしてもよい。
【0049】
貼付画像は、予めHDD105等に保存されている静止画像だけでなく、デジタルカメラ等を用いて撮影された動画像の動画像の中から、ユーザの操作により所望のコマの静止画像をキャプチャして3次元デザイン装置に読み込み、貼付画像として用いてもよい。また、これのように、3次元デザイン装置の外部から貼付画像を取り込めるようにすることで、さらにユーザの服デザイン編集における自由度が増すものとなり、より個性的な服の自作が可能となる。
【0050】
また、3次元モデル表示装置に動画像を撮影するカメラが接続されている場合には、当該カメラで、リアルタイムで撮影している動画像から所望のコマの静止画像をキャプチャするものとしてもよい。或いは、3次元モデル表示装置にスチルカメラを接続し、これによって撮影した画像をHDD105等に保存させ、貼付画像として用いるものとしてもよい。これにより、予め豊富な画像が用意されていない場合でも、ユーザが所望の画像を撮影し、アバターの服のような3次元デザインを行なうことができるようになる。
【0051】
レイヤーウィンドウ329には、3Dレイヤーと2Dレイヤーのいずれを用いて編集を行なうかについてユーザが選択するための選択ボタン329a、329bが設けられている。ユーザが2Dレイヤーへ切替えるための選択ボタン329bを選択すると、図5(b)のように、表示画面中114中のテクスチャエディタウィンドウ327が2Dレイヤーでの編集画面に切り替えられる。テクスチャエディタウィンドウ327には、服モデル202に対応する型203a、203b、203c、203dが表示される。これらの型203a、203b、203c、203dを、ツールウィンドウ328を用いて編集することができる。ユーザが、レイヤーウィンドウ329中の選択ボタン329aを選択すると、図5(a)のように、表示画面中114中のテクスチャエディタウィンドウ327が3Dレイヤーでの編集画面に切り替えられる。
【0052】
また、テクスチャエディタウィンドウ327に表示される服モデル202の表示倍率を変更することができ、服モデル202の詳細部分を編集したいときは表示倍率を高くし、服モデル全体を俯瞰しながら編集したいときは表示倍率を低くすればよい。
【0053】
なお、服モデル202の表面のマッピングは、バンプマッピングによって行なわれる。ここでバンプマッピングとは、オブジェクトのポリゴン上に、マッピングされているテクスチャのピクセル毎にその法線をずらすことで、オブジェクトの表面上に擬似的な凹凸を表現するマッピング手法である。つまり、ピクセル毎の法線がずらされることにより、仮想3次元空間上の光源からの反射光がずらされるので、それを透視変化した画像においては、そのオブジェクト表面の陰影が変化することになり、見かけ上の凹凸が表現される。また、アバターの動作に伴って生じる服の皺などの凹凸は、その動作に応じた服モデルのポリゴンの変化と併せて、このバンプマッピングで表現されることになる。また、後述するように、アバター201に所定のモーションをさせることができ、このような動作に伴って、服モデルは変形し、服モデルにおける複数のポリゴンもそれに併せて形を変形させる。それを、バンプマッピングすることにより、アバター201が着用する服には、皺や揺らめき等の動きが確認されるようになる。
【0054】
ステップS103にて服モデルの編集が実行され、又は、ステップS102にて服モデルの編集の指示が入力されていないと判定されると、モーション機能が実行されているか否かの判定が行われる(ステップS104)。モーション機能が実行されている場合(ステップS104にて「YES」)は、アバター201の動作の実行が行なわれる(ステップS105)。アバター201の動作の実行は、あらかじめ設けられた所定のアルゴリズムに従って、動作が決められるものであり、どのようなモーション(動作)を行なうかについては、ユーザが選択をすることができる。例えば、ユーザは、「歩く」、「走る」、「踊る」、「投げる」等を選択することが可能である。アバター201のモーションの選択を可能とすることで、特定の動作において、編集したアバター201がどのように表示されるかを容易に確認することができる。
【0055】
図11は、アバター201のモーションの編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(モーションエディタ)の一例を示す図である。アバター201のモーションの編集を行なう際には、表示画面114中に、モーションの編集を行なうためのモーションエディタウィンドウ316が表示される。モーションエディタウィンドウ316の中央には、モーション選択ボックス317が設けられている。モーション選択ボックス317をユーザが選択すると、予め登録されているモーションのリストが表示され、いずれのモーションをアバター201に実行させるかについて、ユーザは選択することができる。例えば、「歩く」、「走る」、「踊る」、「投げる」などを選択することができる。また、モーション選択ボックス317の下方には、アバター201が動作するスピードを調整することのできるモーションスピード調整スライダ318aが設けられている。モーションスピード調整スライダ318a中に表示されているポインタ318bを右方に移動させると、アバター201の動作のスピードが速くなり、逆にポインタ318bを左方に移動させると、アバター201の動作のスピードが遅くなる。モーションスピード調整スライダ318aの右方には、モーション操作ボタン319a、319b、319c、319dが設けられている。ユーザの操作によりモーション操作ボタン319a及び319dを選択すると、モーション選択ボックス317で選択が可能なモーションのうち、アバター201が現在実行しているモーションの前後に登録されているモーションへ変更される。モーション操作ボタン319bを選択すると、アバター201のモーションが停止され、モーション操作ボタン319cを選択すると、アバター201のモーションが一旦停止される。アバター201のモーションの一旦停止を可能とすることで、特定の動作における特定の瞬間において、編集したアバター201がどのように表示されるかを容易に確認することができる。
【0056】
ステップS105にてアバター201の動作が実行されるか、又は、ステップS104にてモーション機能が実行されていないと判定されると、仮想カメラをもとに透視変換の処理が行なわれ(ステップS106)、その処理の結果に基づいて、表示画面に表示される内容の変更が行なわれる(ステップS107)。
【0057】
この仮想カメラの位置は、ユーザの操作により変更することが可能である。したがって、アバター201により近づいた位置に仮想カメラを配置し、編集することも可能であり、アバター201の全体を俯瞰しながら、編集することも可能である。また、アバター201を参照点としながら仮想カメラの位置を変更することが可能であり、アバター201を上から見下ろした視点、下から見上げた視点、正面ではなく横から見た視点、背後から見た視点と、アバター201を様々な視点で見ることができる。したがって、特定の方向や位置から、編集したアバター201がどのように表示されるかを確認することが可能である。また、仮想3次元空間内において、光源の位置を固定または変化させ、その光源によって表現されるアバター201が着用する服の影、及びその服を含めたアバター201の影を、表示画面114を介して、ユーザが視認できるようにしてもよい。この光源は、共有の仮想空間内においては、その空間をよりリアルに表現するために用いられる、例えば、太陽、照明等である。このように、服のデザインの編集時に、共有の仮想空間における影を再現することは、ユーザが自作した衣服を着用したアバター201について、共有の仮想空間においての見え方を、ユーザに容易に想像させることが可能となり、共有の仮想空間における試行の手間を省くものとなる。
【0058】
ステップS102からステップS107までの処理は、フレームごとに実行され、ユーザが服モデルの編集を終了するまで、継続される。すなわち、ステップS107により表示画面の内容が変更されると、ユーザからの入力により服モデルの編集を終了させるための入力がなされているかが判定され(ステップS108)、服モデルの編集を終了させるための入力がされていない場合(ステップS108にて「NO」)は、ステップS102からの処理が継続して行われる。一方、服モデルの編集を終了させるための入力がされた場合(ステップS108にて「YES」)は、編集結果がメインメモリ102に保存される(ステップS109)。
【0059】
図6は、モデルデータの変更処理を実行する際のフローチャートである。まず、モデル編集ウィンドウが表示される(ステップS201)。次に、ユーザの操作によりモデルデータが変更されたか否かが判定される(ステップS202)。モデルデータの変更がされた場合(ステップS202にて「YES」)は、モデルデータの編集(頭身、頭部のサイズ、バストサイズの編集)が実行される(ステップS203)。
【0060】
図10はモデルデータの編集を行なうために表示画面114中に表示されるウィンドウ(プロポーションエディタ)の一例を示す図である。モデルデータの編集を行なう際には、表示画面114中に、モデルデータの編集を行なうためのプロポーションエディタウィンドウ311が表示される。プロポーションエディタウィンドウ311の上部には、アバター201の顔のタイプ(フェイスタイプ)を選択するためのフェイスタイプ選択ボックス312が設けられており、予め登録されているフェイスタイプのいずれのフェイスタイプを用いて編集を行なうかについて、ユーザは選択することができる。例えば、丸顔、面長等のフェイスタイプを選択することができる。また、フェイスタイプ選択ボックス312の下方には、アバター201の頭身を調整することのできる頭身調整スライダ313a、アバター201の頭部サイズを調整することのできる頭部サイズ調整スライダ314a、アバター201のバストサイズを調整することのできるバストサイズ調整スライダ315aが設けられている。頭身調整スライダ313a、頭部サイズ調整スライダ314a、バストサイズ調整スライダ315aのそれぞれの中央に表示されているポインタ313b、ポインタ314b、ポインタ315bを左右に移動させることで、頭身、頭部、バストサイズを調整することができる。
【0061】
図7は、モデルデータの編集前後における表示画面114中のアバター201の変化を表す図である。表示画面114には、仮想三次元空間内に存在するアバター201が2次元画像として表示されている。例えば、図7(a)を基準として考える。図7(a)の表示画面114に表示されているアバター201は約3頭身であり、頭身調整スライダ313aにおいてポインタ313bを右方に移動させると、図7(b)の表示画面114に表示されているアバター201(約5頭身)のように、よりアバター201の頭部に対する身体全体の比率が大きくなる。この場合、頭部のサイズを変化させずに、頭部より下に位置する部分(身体部)のみを大きくすることで、頭部に対する身体全体の比率を大きくしている。一方、頭身調整スライダ313aにおいてポインタ313bを左方に移動させると、図7(c)の表示画面114に表示されているアバター201(約2頭身)のように、よりアバター201の頭部に対する身体全体の比率が小さくなる。この場合も、頭部のサイズを変化させずに、身体部のみを小さくすることで、頭部に対する身体全体の比率を小さくしている。頭身調整スライダ313aにより、アバター201の頭部に対する身体全体の比率を2〜8頭身の間で調整することが可能である。
【0062】
アバター201の身体部の大きさを変化させるには、アバター201について設定されている仮想骨格の大きさの変化、すなわち、仮想骨格の関節距離の変化が必要である。身長方向だけでなく、身長とは垂直の方向における関節距離も所定の比率で変化させても良い。そして、変化した仮想骨格をもとにスキニングすることで、仮想骨格に追随して、アバター201の上半身、下半身を構成するスキンが形成される。アバター201の身体部の大きさが変化した場合であっても、頭部の仮想骨格に変化はなく、頭部と身体部の位置関係は維持されるため、身体部の大きさのみが変化したアバター201を得ることができる。
【0063】
頭身調整スライダ313aを用いて、身体部の大きさを変化させる場合、アバター201が身体部に着用している服装もアバター201の身体部の大きさの変化にあわせて、その大きさを変化させて表示画面114に表示することが必要になる。つまり、アバター201の身体部の変化の比率に合わせて、アバター201が着用している服モデル202を構成するポリゴンの大きさを変化させることで、アバター201の身体部が大きくなっても、アバター201との位置関係、大小関係を維持しつつ、服モデル202を表示することが可能になる。
【0064】
また、頭部調整スライダ314aにおいてポインタ314bを右方に移動させると、図7(a)の表示画面114に表示されているアバター201の頭部のサイズは、図7(d)の表示画面114に表示されているアバター201のように、大きくなる(図7(a)では、2次元画像においてアバター201の頭部の幅は、胴回りより若干短いが、図7(d)では頭部の幅は胴回りと同程度の長さとなっている)。この場合、身体部のサイズを変化させずに、頭部のサイズのみを大きくしている。一方、頭部調整スライダ314aにおいてポインタ314bを左方に移動させると、図7(a)の表示画面114に表示されているアバター201の頭部のサイズは、図7(e)の表示画面114に表示されているアバター201のように、小さくなる(図7(a)では、2次元画像においてアバター201の頭部の幅は、胴回りより若干短い程度であるが、図7(e)では頭部の幅は胴回りの約半分程度の長さとなっている)。この場合も、身体部のサイズを変化させずに、頭部のサイズのみを小さくしている。アバター201の頭部サイズが変化した場合であっても、身体部の仮想骨格に変化はなく、頭部と身体部の位置関係は維持されるため、頭部サイズのみが変化したアバター201を得ることができる。
【0065】
バストサイズの変更は、アバター201を構成するボーンを変形させることで行なわれる。アバター201が女性のキャラクタである場合に、バストサイズの変更は可能とし、男性キャラクタである場合は、バストサイズの変更はできないようにしても良い。バストサイズを変化させる場合は、3次元モデルを構成する仮想骨格のうち、バスト部分の仮想骨格を変形させることでバストサイズが変更される。バストサイズを大きくする場合は、仮想骨格のバスト部分の位置をより身体の中心から離れた方向へ変更し、そして、変更した仮想骨格をもとにスキニングすることで、バスト部分を構成するスキンが仮想骨格に追随して形成され、バストサイズの大きい3次元モデルを得ることができる。
【0066】
上で述べたようにステップS203にてモデルデータの編集が実行されるか、又は、ステップS202にてモデルデータが変更されていないと判定されると、モーション機能が実行されているか否かの判定が行われる(ステップS204)。モーション機能が実行されている場合(ステップS204にて「YES」)は、アバター201の動作の実行が行なわれる(ステップS205)。アバター201の動作の実行は、あらかじめ設けられた所定のアルゴリズムに従って、動作が決められるものであり、どのような動作を行なうかについては、ユーザが選択をすることができる。例えば、ユーザは、「歩く」、「走る」、「踊る」、「投げる」等を選択することが可能である。アバター201のモーションを編集する際は、上で述べた、モーションエディタウィンドウ316が活用される。
【0067】
モーションプログラムは所定の大きさと関節距離をもつ3次元モデルに対してその移動軌跡を定義したものであるから、アバター201のプロポーションを編集した場合、その定義対象が失われるため、通常であれば、再度、モーションプログラムを構築する必要がある。本発明の実施形態におけるモーションプログラムでは、モーション前とモーション後におけるアバター201の仮想骨格の各関節点により形成される角の角度(例えば、肘、肩、首部分の3点の関節点により形成される肩部分の角の角度)、及び、該角度についてのモーション時における角速度を定めておき、該角度及び該角速度にしたがって、アバター201に所定のモーションを実行させるため、アバター201のプロポーションを変化させても、モーションプログラムの再構築をする必要がなくなる。
【0068】
ステップS205にてアバター201の動作が実行され、又は、ステップS204にてモーション機能が実行されていないと判定されると、仮想カメラをもとに透視変換の処理が行なわれ(ステップS206)、その処理の結果に基づいて、表示画面に表示される内容の変更が行なわれる(ステップS207)。前述したように、この仮想カメラの位置は、ユーザの操作により変更することが可能であり、特定の方向や位置から、編集したアバター201がどのように表示されるかを確認することが可能である。また、仮想3次元空間内において、光源の位置を固定または変化させ、その光源によって表現されるアバター201が着用する服の影、及びその服を含めたアバター201の影を、表示画面114を介して、ユーザが視認できるようにしてもよい。
【0069】
ステップS202からステップS207までの処理は、フレームごとに実行され、ユーザがモデルデータの編集を終了するまで、継続される。すなわち、ステップS207により表示画面の内容が変更されると、ユーザからの入力によりモデルデータの編集を終了させるための入力がなされているかが判定され(ステップS208)、モデルデータの編集を終了させるための入力がされていない場合(ステップS208にて「NO」)は、ステップS202からの処理が継続して行われる。一方、モデルデータの編集を終了させるための入力がされた場合(ステップS208にて「YES」)は、編集結果がメインメモリ102に保存される(ステップS209)。
【0070】
図8は、アバター201の編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(キャラクタエディタ)の一例を示す図である。アバター201のキャラクタの編集を行なう際には、表示画面114中に、キャラクタの編集を行なうためのキャラクタエディタウィンドウ301が表示される。
【0071】
キャラクタエディタウィンドウ301の上方には、プロポーション選択ボックス302a、及びプロポーションエディットボタン302bが設けられている。プロポーション選択ボックス302aをユーザが選択すると、予め登録されているプロポーションデータのリスト(4頭身のプロポーションデータや8頭身のプロポーションデータ等)が表示され、いずれのプロポーションデータを利用してアバター201の編集を行なうかについて、ユーザは選択することができる。プロポーションエディットボタン302bをユーザが選択すると、図10で表わされるようなプロポーションエディタが表示され、プロポーション選択ボックス302aで選択されたプロポーションデータをもとに、アバター201のプロポーションの編集を行なうことが可能となる。
【0072】
プロポーション選択ボックス302a、及びプロポーションエディットボタン302bの下方には、フェイス選択ボックス303a、及びフェイスエディットボタン303bが設けられている。フェイス選択ボックス303aをユーザが選択すると、予め登録されているフェイスデータのリスト(例えば、やさしい顔、少女漫画風の顔、勝気な顔等)が表示され、いずれのフェイスを利用してアバター201の編集を行なうかについて、ユーザは選択することができる。フェイスエディットボタン302bをユーザが選択すると、フェイス選択ボックス303aで選択されたフェイスデータをもとに、3Dのフェイスモデルと、フェイスモデルに対応した2Dのフェイスの型を利用して、アバター201のフェイスを編集することができる。フェイスモデルとフェイスの型を利用したフェイスの編集は、前述した服モデルと服モデルに対応した型を利用した、服モデルの編集と同様の方法により行なわれる。また、フェイスエディットボタン302bをユーザが選択すると、図12で表わされるようなフェイスエディタウィンドウ320が表示され、アバター201のフェイスの編集を行なえるような構成としても良い。
【0073】
キャラクタエディタウィンドウ301の下方には、ボディ選択ボックス304a、及びボディエディットボタン304bが設けられている。ボディ選択ボックス304aをユーザが選択すると、予め登録されているボディデータのリスト(武闘家用、ウェイトレス用等)が表示され、いずれのボディを利用してアバター201の編集を行なうかについて、ユーザは選択することができる。ボディデータとは、前述した上半身の着替え、下半身の着替え、アクセサリ等よりもアバター201の肌部分に近い層を装飾するものである(アバター201の肌に密着する下着やストッキング等に相当する)。ボディエディットボタン304bをユーザが選択すると、ボディ選択ボックス304aで選択されたボディデータをもとに、3Dのボディモデルと、ボディモデルに対応した2Dのボディの型を利用して、アバター201のボディを編集することができる。ボディモデルとボディの型を利用したボディの編集は、前述した服モデルと服モデルに対応した型を利用した、服モデルの編集と同様の方法により行なわれる。
【0074】
本発明では、アバター201の頭身、頭部、胸部だけでなく、アバター201の顔の各部の比率を調整し、編集することも可能である。図12は、アバター201のフェイスの編集を行うために表示画面114中に表示されるウィンドウ(フェイスエディタウィンドウ)の一例を示す図である。フェイスエディタウィンドウ320は、頭サイズ調整スライダ321a、頭の横幅調整スライダ322a、目の高さ調整スライダ323a、鼻の高さ調整スライダ324a、鼻の位置調整スライダ325a、アゴの高さ調整スライダ326aが設けられている。これらのスライダに表示されている各ポインタ321b、322b、323b、324b、325b、326bを左右に移動させることで、アバター201の顔を編集することも可能である。この場合、各スライダのポイントを移動させることで、アバター201に設けられている仮想骨格が変形され、アバター201の顔が変化する。たとえば、鼻の高さ調整スライダ324aのポインタ324bを右に移動させることで、仮想骨格の鼻部分の高さが高くなる。そして、変化した仮想骨格をもとにスキニングすることで、仮想骨格に追随して、アバター201の顔を構成するスキンが形成され、鼻の高い顔を有するアバター201を得ることができる。
【0075】
図13は、プロポーションエディタによるキャラクタを編集する際の表示画面の一例である。図13(a)及び(b)のいずれについても、仮想3次元空間内に存在する仮想カメラを視点とした、仮想3次元空間内の2次元画像が表示されている。表示画面の中央には、プロポーションエディタに関するウィンドウが表示されている。該ウィンドウの左下には、仮想3次元空間内に配置された3次元モデルが表示されており、その周りには仮想3次元空間内の建物等の背景が表示されている。この3次元モデルが編集の対象となる。プロポーションエディタにはフェイスタイプ(例えば標準、丸顔、面長等)が選択できるボックスと、頭身、頭部サイズ、バストサイズをそれぞれ調整するためのスライダが表示されている。これらのスライダはユーザの入力装置への入力により、ポインタを左右に移動させることができる。ポインタを移動させると、そのポインタの位置に合わせて3次元モデルのモデルデータが演算され、リアルタイムで表示画面上の3次元モデルのプロポーションに反映される。たとえば、頭身調整スライダを右方向に移動させると、3次元モデルの頭部の大きさが維持されながら、頭部より下の身体部のみが拡大される。身体部が拡大されると、身体部と接続されている頭部の位置も当然変化することになる。すなわち、頭身調整スライダを右側に移動させるほど、身体部の拡大に合わせて、頭部の位置座標も、身体の首にあたる部分との接続を維持しつつ(身体部と頭部の対応関係を維持しつつ)、上方向へ変化する。図13(a)では、頭身調整スライダが最も左側に位置しており、表示されている3次元モデルは2頭身に近いが、図13(b)では頭身調整スライダが中央より右側に位置しており、3次元モデルは5〜6頭身となっている。3次元モデルがロングヘアであるような場合、頭身調整スライダの位置を変更しても、頭部周辺の髪部については特にモデルデータ等の変更は行なわれない。しかし、頭部より下に位置する髪部は、身体の拡大に合わせて、その髪の長さも長くなるようにモデルデータの変更を行なっても良い。プロポーションエディタの頭部サイズ調整スライダを右方向に移動させると、身体部の大きさは維持されながら、頭部のみ拡大される。また、バストサイズに関するバストサイズ調整スライダを右方向へ移動させると、頭部及び身体部(バスト部分を除く)の大きさが維持されながら、バスト部分の大きさが拡大される。
【0076】
図14は、2Dレイヤー及び3Dレイヤーを用いてテクスチャを編集する際の表示画面の一例である。図14(a)では、3Dレイヤーを用いてテクスチャを編集しており、図14(b)では2Dレイヤーを用いてテクスチャを編集している。図14(a)及び(b)のいずれについても、表示画面のほぼ中央に、テクスチャを編集するためのテクスチャエディタに関するテクスチャエディタウィンドウが表示されており、表示画面の右側にレイヤーに関するレイヤーウィンドウが表示されている。レイヤーウィンドウには、3Dレイヤーと2Dレイヤーのいずれで編集を行なうかを選択するためのタグが設けられており、ユーザがこれらのタグを選択することにより、3Dレイヤー又は2Dレイヤーのいずれでテクスチャを編集するかについての切替えが可能となる。3Dレイヤーで編集を行ない、途中で2Dレイヤーへ編集に切替えた場合でも、3Dレイヤーでの編集結果が2Dレイヤーによる編集画面(テクスチャエディタウィンドウ)にも反映される。編集内容に応じて、3Dレイヤーと2Dレイヤーを切替えることも可能であり、初心者であっても高度な編集が可能となる。
【0077】
図14(a)及び(b)においても、図13と同様に、仮想3次元空間内に存在する仮想カメラを視点とした、仮想3次元空間内の2次元画像が表示されている(テクスチャエディタウィンドウにより隠れて表示画面上には、その大部分が表示されていない)。ユーザは入力装置によりテクスチャエディタウィンドウを移動又は拡大・縮小させることができ、テクスチャエディタウィンドウの位置、大きさによっては、仮想3次元空間内の3次元モデルを表示画面上に表示させることも可能である。3Dレイヤーと2Dレイヤーのいずれを用いてテクスチャの編集を行ったとしても、3次元モデルが着用している服装、アクセサリ等へリアルタイムで反映されるため、ユーザは3次元モデルが編集後にどのように表示されるかを確認しながら、編集作業を行なうことができる。
【0078】
図15は、キャラクタに所定のモーションを実行させながら、テクスチャを編集する際の表示画面の一例である。図15(a)及び(b)においても、図13、図14と同様に、仮想3次元空間内の2次元画像が表示されている。図15(a)の右側には、3次元モデルを編集するためのウィンドウが複数表示されており、その最も下側には3次元モデルのモーションを選択できるモーションエディタウィンドウが表示されている。モーションエディタウィンドウには、複数のモーションを選択できるボックスがあり、たとえば、「歩く」、「走る」、「投げる」、「踊る」等の動作をモーションプログラムに従って、3次元モデルに実行させることができる。図15(b)では、3次元モデルに所定のモーションを実行させつつ、テクスチャエディタウィンドウにて3次元モデルが着用している服装の編集を行っている。テクスチャエディタウィンドウによるテクスチャの編集は、3次元モデルが身につけている服装、アクセサリ等へリアルタイムで反映されるため、ユーザは3次元モデルが所定のモーションを行っている場合に、テクスチャの変更がどのように表示されるかを確認しながら、編集作業を行なうことができる。図15(b)では、3Dレイヤーを用いてテクスチャの編集を行っているが、3次元モデルに所定のモーションを実行させながら、2Dレイヤーを用いてテクスチャの編集を行なうことも可能であり、2Dレイヤーによる編集は3次元モデルにリアルタイムで反映される。また、3次元モデルに所定のモーションを実行させながら、プロポーションエディタのスライダにより頭身、頭部サイズ、バストサイズをそれぞれ調整することも可能であり、プロポーションエディタによる編集は3次元モデルにリアルタイムで反映される。
【0079】
上記の実施の形態では、主に、人型のキャラクタを編集する場合について述べたが、動物型のキャラクタについても、本発明にかかる3次元モデル表示装置を適用することが可能である。すなわち、動物型のキャラクタについて、所定のモーションを行なわせながら編集することを可能とし、頭部とそれ以外の部分等に分けて、それぞれの部分のサイズを調整可能とすることができる。
【0080】
上記の実施の形態では、3次元モデル表示装置のプログラム及びデータは、記録媒体121に格納されて配布されるものとしていた。これに対して、3次元モデル表示装置が外部のネットワーク上に存在するサーバ装置と接続され、通信を行なう、通信インターフェイスを備えるとき、これらのプログラム及びデータをサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、3次元モデル表示装置にネットワークを介して配信するものとしてもよい。3次元モデル表示装置において、通信インターフェイスがサーバ装置から受信したプログラム及びデータは、HDD105に保存し、実行時にメインメモリ102にロードすることができる。
【0081】
本発明にかかる3次元モデル表示装置は、アバターの動画プログラムの作成を支援するものである。図16は、動画プログラムの作成を行なうために表示画面114中に表示されるウィンドウ(タイムラインウィンドウ)の一例を示す図である。図17は、タイムラインウィンドウを開いた際の表示画面114の一例である。3次元モデル表示装置において、動画プログラムの作成モードを選択すると、図16で表されるようなタイムラインウィンドウ330が表示画面114中に表示される。タイムラインウィンドウ330には、表示画面114中に表示されている動画の現在時間を表す現在時間表示331、動画におけるカメラ、サウンド、背景等の環境を設定するため領域であることを表示する環境設定表示332、仮想3次元空間内に配置されたキャラクター(アバター)のコメント、モーション、ポジション等を設定するための領域であることを表示するキャラクタ設定表示336、動画を再生したり、停止したり等の制御を行なうための動画制御ボタン345、動画の時間経過を表すタイムライン表示領域346が表示されている。
【0082】
環境設定表示332の下方には、仮想3次元空間内における仮想カメラの位置、向き、焦点等の設定を行なうための領域を表示するカメラ設定表示333、動画を試聴する際のBGMや効果音等のサウンドの設定を行なうための領域を表示するサウンド設定表示334と、さらには、仮想3次元空間の背景を設定するための領域を表示する背景設定表示335が表示されている。カメラ設定表示333の右方には、点線(タイムラインを示すための点線及び各設定領域を区別するための点線)で囲われた複数の横長の長方形から構成された、仮想カメラの位置、向き、焦点等の設定を行なうためのカメラ設定領域333aが設けられており、同様に、サウンド設定表示333の右方に、サウンドを設定するためのサウンド設定領域334aが、背景設定表示335の右方に、仮想3次元空間の背景を設定するための背景設定領域335aが設けられている。
【0083】
キャラクタ設定表示336の下方には、仮想3次元空間内に配置されたキャラクタ1のコメント、モーション、ポジション等を設定するための領域であることを表示するキャラクタ1設定表示337、及び、仮想3次元空間内に配置されたキャラクタ2のコメント等を設定するための領域であることを表示するキャラクタ2設定表示341が設けられている。なお、キャラクタ1とキャラクタ2の2つのキャラクタのモーション設定等が可能な場合について説明するが、1つだけ或いは3つ以上のキャラクタのモーション設定等ができるような構成とすることも可能である。
【0084】
キャラクタ1設定表示337の下方には、動画内でのキャラクタ1のコメント表示を設定するための領域を表示するコメント設定表示338、動画内でのキャラクタ1のモーションを設定するための領域を表示するモーション設定表示339、仮想3次元空間におけるキャラクタ1のポジションを設定するための領域を表示するポジション設定表示340が表示されている。同様に、キャラクタ2設定表示341の下方には、キャラクタ2に関するコメント設定表示342、モーション設定表示343、ポジション設定表示344が表示されている。
【0085】
コメント設定表示338、342の右方には、点線で囲われた複数の横長の長方形から構成された、キャラクタのコメント表示を設定するためのコメント設定領域338a、442aが設けられており、同様に、モーション設定表示339、343の右方には、キャラクタのモーションを設定するためのモーション設定領域339a、443aが、ポジション設定表示340、344の右方には、キャラクタのポジションを設定するためのポジション設定領域340a、344aが設けられている。
【0086】
タイムラインウィンドウ330の最下部にある動画制御ボタン345のうち、再生ボタン345cをクリックすると、現在の動画プログラムの設定にしたがって、表示画面114にて動画の再生が行なわれる。カメラ、サウンド、背景、コメント、モーション、ポジション等の各設定領域を縦断するタイムラインカーソル346、現在時間表示331、及び、表示画面114の動画の内容は対応関係にあり、動画の再生が行なわれると、時間の経過にともなって現在時間表示331が「00.00.0」から変化し、また、タイムラインカーソル346aが左側から右側へ移動する。また、一時停止ボタン345d、停止ボタン345eをクリックすると、表示画面114における動画の再生は中断され、現在時間表示331の数字の変化、タイムラインカーソル346aの移動も停止する。
【0087】
カメラ、サウンド、背景、コメント、モーション、ポジション等の各設定領域に複数点在する星型のキーアイコン347は、それぞれが、カメラ、サウンド、背景、コメント、モーション、ポジション等について設定が行なわれていることを示すアイコンである。例えば、カメラ設定領域333aには、タイムライン表示領域346において、0secと20secの位置にキーアイコン347a、347bが表示されている。キーアイコン347aは0secから次のキーアイコン347bが表示されている20secまでの間の仮想カメラの位置、向き等の設定に関するものである。一方、キーアイコン347bは20secから動画が終了するまでにおける仮想カメラの位置、向き等の設定に関するものである。したがって、20secで仮想カメラの位置、向き等の設定が変更されていることがわかる。
【0088】
次に、キーアイコン347を追加する方法について説明する。動画の再生を一次停止、又は、停止しているときは、タイムラインカーソル346aをドラッグアンドドロップすることで、右側、左側に移動させることが可能である。タイムラインカーソル346aを移動させると表示画面114に表示されている動画の内容も、それに合わせて変化する。ユーザが動画プログラムの編集を行なうには、表示画面114に表示されている2次元画像を確認しながら、タイムラインカーソル346aを移動させ、キーアイコン347を追加したい時間にタイムラインカーソル346aを合わせる。そして、各設定表示の右方に設けられた(図示しない)キーアイコン追加ボタンをクリックする。例えば、仮想カメラについてのキーアイコン347を追加したい場合は、カメラ設定表示333の右方に設けられたカメラ追加ボタンをクリックする。そして、カメラ追加ボタンをクリックすると、新たなウィンドウが表示され、仮想カメラの焦点を何にするか(例えば、キャラクタ1を焦点とするか、キャラクタ2を焦点とするか)、仮想カメラの時間経過に伴う位置がどのように変化するか(例えば、焦点を中心に回転させる、焦点に向かって時間の経過に伴ってズームする)等の仮想カメラが所定の設定にしたがって移動するオートカメラ設定を追加することができる。また、仮想カメラの位置、向き等のすべてをユーザ自らが詳細に設定することのできるマニュアル設定も可能である。設定が終了すると、仮想カメラ設定領域333aとタイムラインカーソル346aが交差する位置にキーアイコン347が表示される。キーアイコン347の追加が終了した後に、再生ボタン345cをクリックすると、表示画面114において追加された設定をもとに動画が再生される。この場合、追加したキーアイコン347により、追加した時間以降の仮想カメラの設定が変更されることになり、その設定は、それ以降の時間に別のキーアイコン347がない限り、動画が終了するまで続くことになる。
【0089】
同様にして、各設定領域にキーアイコン347を追加して、設定を追加することが可能である。例えば、サウンド設定領域334aにキーアイコン347を追加する場合は、予め3次元モデル表示装置内に記憶された音声データから好みの音声データを選択することが可能であり、背景設定領域335aにキーアイコン347を追加する場合は、予め3次元モデル表示装置内に記憶された画像データから好みの画像データを選択することが可能である。これらの音声データ及び画像データは、ユーザが独自で所有している音声データ、画像データを用いることができる。
【0090】
その他、コメント設定領域338a、342aにキーアイコン347を追加する場合は、タイムラインカーソル346aが指し示す時間から、所定の時間が経過するまで表示されるコメントを編集することができる。コメントはテキスト入力により行なわれる。コメントの表示設定を行なうと、動画を再生した際に、図17のように、アバター201aの頭部の上側に吹き出し204が出現し、吹き出し204内にコメントが表示される。
【0091】
モーション設定領域339a、343aにキーアイコン347を追加する場合は、タイムラインカーソル346aが指し示す時間から、次のキーアイコンが設定されている時間までにおけるアバター201のモーションを編集することができる。モーションは、3次元モデル表示装置内に記憶された複数のモーションを選択することができる。例えば、「走る」、「歩く」、「踊る」等のモーションを選択することができる。モーション設定領域339a、343aに複数のキーアイコン347を設定することで、単純なモーションの組み合わせで、アバター201a、201bに複雑なモーションを実行させることも可能となる。キーアイコン347によりモーションの内容が変わるまで、設定されたモーションは繰り返しアバター201により実行されることになる。
【0092】
さらには、ポジション設定領域340a、344aにキーアイコン347を追加することで、アバター201の仮想3次元空間内の位置を変更することができる。この場合、表示画面114中の任意の位置を選択することで、時間に応じて、アバター201が立っている位置を変更させることができる。
【0093】
また、キーアイコン347の設定が完了し、タイムラインウィンドウ330にキーアイコン347が表示された後であっても、キーアイコン347をクリックすることで、その設定を変更しなおすことも可能である。
【0094】
このようにして作成された動画プログラムは、3次元モデル表示装置に保存することが可能であり、またウェブサイト上にアップロードすることで、他のユーザに購入させることも可能となる。
【0095】
このように編集された動画プログラムを他のユーザが購入できるようにアップロードした場合、動画プログラムは3次元表示サーバのHDDにて設定される動画プログラム管理テーブルに記憶される。図18は、本発明の実施の形態にかかる動画プログラム管理テーブルを示す図である。動画プログラム管理テーブル401には、各動画プログラムについて、カメラ、サウンド、背景、キャラクタのコメント、モーション及びポジションについて、設定時間402とその詳細な設定403が記憶されている。例えば、カメラは設定時間402が「0sec」において、設定403が「焦点:キャラクタ1、回転」となっており、設定時間402が「20sec」において、設定403が「焦点:キャラクタ2、ズーム」となっている。この場合、動画が開始してから20秒が経過するまで、仮想カメラはキャラクタ1を焦点とし、キャラクタ1を中心に回転し、20秒経過後は、キャラクタ2が焦点となり、キャラクタ2を時間の経過とともに徐々に拡大して表示する。このように、1つの動画プログラムは複数のカメラ、サウンド、背景、キャラクタのコメント、モーション及びポジション等の設定の組み合わせで成り立っている。
【0096】
また、3次元表示サーバのHDDにはユーザ管理テーブルが設けられ、各ユーザの情報が管理されている。図19は、本発明の実施の形態にかかるユーザ管理テーブルを示す図である。ユーザ管理テーブル404には、個々のユーザ毎に割り当てられたユーザID405、ユーザが所有するアバターの各構成部を表す頭部サイズ406、バストサイズ407、頭身408、アバターの頭部(顔や髪型)のデザインについての頭部データID409、ユーザがこれまで編集した着用アイテムや動画プログラム等についての編集データID410、ユーザが現在保有する仮想通貨411が記憶されている。3次元表示装置において、アイテムを試着したり、動画を試聴するためにプレビュー表示をさせる場合、これらのモデルデータをもとに、表示データが特定される。
【0097】
次にウェブサイト上でユーザがアイテム又は動画プログラムを選択して、プレビュー表示させる際の処理について説明する。ユーザは3次元モデル表示装置からインターネットを介して3次元モデル表示装置にアクセスを行なう。ユーザは、ユーザ毎に割り当てられているユーザIDとパスワードを入力することで、アイテムや動画プログラムが購入可能なウェブサイトへのログインが可能となる。
【0098】
図20は、ユーザが選択したアイテム又は動画プログラム(以下、アイテム等という)に自らのアバターを適用したプレビューを表示させる際のフローチャートである。ユーザはウェブサイトへログインすると、入力装置103を操作することで、プレビュー表示を希望するアイテムの選択を受け付ける(ステップS301)。そして、3次元モデル表示装置から3次元モデル表示サーバへ選択されたアイテム等に関する情報が送信される(ステップS302)。3次元モデル表示サーバにてアイテム等に関する情報が受信される(ステップS303)と、3次元モデル表示装置で表示するための表示データが特定される(ステップS304)。特定された表示データは3次元モデル表示装置へ送信され(ステップS305)、3次元モデル表示装置が表示データを受信すると(ステップS306)、表示画面114に、選択したアイテムをユーザ自らのアバターに着用させた場合、又は選択した動画プログラムに登場するキャラクタを自らのアバターに適用させた場合のプレビューが表示される。
【0099】
ユーザ自身が所有するアバターにアイテムを着用させたプレビューを表示する場合、ステップS304の表示データの特定は、ユーザ管理テーブル404の頭部サイズ406、バストサイズ407、頭身408に記憶された各構成部の大きさ、及び、アバターの顔や髪型等のデザインデータを特定するための頭部データID409等のモデルデータ、そして、着用アイテムの表示データをもとに、3次元モデルの表示データが特定される。つまり、アバターの頭部サイズ406、バストサイズ407、頭身408の大きさの変化にあわせて、着用アイテムの大きさを変化させることが必要になる。例えば、着用アイテムが帽子である場合は、頭部サイズの大きさに合わせて、帽子を構成するポリゴンの大きさを変化させることで、アバターの頭部が大きくなっても、アバターとの位置関係、大小関係を維持する。そして、仮想骨格の大きさの変化にあわせて、スキニングを行なうことで、表示データが特定される。なお、ジャケットの場合はバストサイズ407と頭身408の大きさ、ズボンの場合は頭身408の大きさに依存するなど、着用アイテムの種類によって、どの構成部の大きさをもとに表示データが特定されるかが、予め設定されている。また、アバターとアイテムの位置関係については、仮想骨格の座標とアイテムの位置座標との関係を予め設定しておけば良い。
【0100】
アイテムを購入した場合は、購入したアイテムの表示データが3次元モデル表示装置にダウンロードされる。ユーザは、3次元モデル表示装置において、ユーザ自身が所有するアバターの各構成部の大きさをもとに、購入したアイテムを着用させた自身のアバターを表示画面に表示させることが可能である。また、購入したアイテムを再編集し、さらに再販売することも可能である。
【0101】
ユーザ自身が所有するアバターに、他のユーザが作成した動画プログラムを適用させたプレビューを表示する場合、ステップS304の表示データの特定は、ユーザ管理テーブル404の頭部サイズ406、バストサイズ407、頭身408に記憶された各構成部の大きさ、及び、アバターの顔や髪型等のデザインデータを特定するための頭部データID409等のモデルデータ、アバターが着用しているアイテムの表示データ、そして動画プログラムをもとに、3次元モデルの表示データが特定される。
【0102】
また、他のユーザが作成した動画プログラムを購入した場合は、動画プログラム管理テーブル401における動画プログラム(カメラ、サウンド、背景、キャラクタのコメント、モーション及びポジション等についての設定がされたプログラム)がダウンロードされる。したがって、3次元モデル表示装置において、ユーザ自身が所有するアバターに、購入した動画プログラムを適用させる場合は、自身のアバターの各構成部の大きさ、及び、アバターの顔や髪型等のデザインデータを特定するための頭部データ等のモデルデータ、アバターが着用しているアイテムの表示データ、そして、ダウンロードした動画プログラムをもとに表示データが特定されることになる。
【0103】
図21は、アバターの大きさを変更した場合の仮想骨格及び仮想関節の変化を表す図である。図21(c)のアバターの仮想骨格モデル451cは、図21(a)の仮想骨格モデル451aのアバターの頭身の大きさを50%に変化させたものである。したがって、仮想骨格モデル451aと仮想骨格モデル451cは対応関係にある。図21(b)の仮想骨格モデル451bは、モーションプログラムにより仮想骨格モデル451aの左手を外側上方へ移動させたものである。図21(d)の仮想骨格モデル451dは、図21(b)の仮想骨格モデル451bのアバターの頭身の大きさを50%に変化させたものである。仮想骨格モデル451bと仮想骨格モデル451dは対応関係にあり、仮想骨格モデル451dは、仮想骨格モデル451cの左手をモーションプログラムにより移動させたものである。仮想骨格モデル451は、例えば、肩、肘、手首等の可動部に設けられた複数の仮想関節452(図21では丸印で表示)と、上腕、下腕、手等にあたる、各仮想関節452を連結させる直線状の仮想骨格453(図21では直線で表示)から構成されている。
【0104】
上で述べた、タイムラインウィンドウ330を用いて、アバターのモーションを設定する際に用いられるモーションプログラムでは、時間の経過に伴って、仮想関節452の移動前及び移動後における、仮想骨格453により仮想関節452にて形成される角の角度と、仮想関節452の移動時における角速度に従って、仮想関節452を移動させ、アバターにモーションを付与する。ここで、図21(a)の仮想骨格モデル451aが基準となる身体部の大きさを有しているとする。そして、図21(a)の仮想骨格モデル451aにおいて、首に相当する部分の仮想関節452a(以下、首の仮想関節という)及び、左肘に相当する部分の仮想関節452b(以下、左肘の仮想関節という)と、左肩に相当する部分の仮想関節452c(以下、左肩の仮想関節という)とを連結する仮想骨格により形成される角度Xは90°である。モーションプログラムを実行することで、仮想骨格モデル451の左腕は外側上方に移動し、その角度Yは約120°となる。
【0105】
仮に、首の仮想関節452aの仮想3次元空間内における座標を(x,y,z)=(0,0,0)であるとした場合、左肘に相当する部分の仮想関節452b(以下、左肘の仮想関節という)の座標(3,0,−3)は、1秒後に(3,0,−2.7)まで移動する。同様に、図21(c)の仮想骨格モデル451cにおいて、首の仮想関節452aの仮想3次元空間内における座標を(x,y,z)=(0,0,0)であるとした場合、左肘の仮想関節452bの座標は(x,y,z)=(1.5,0,−1.5)である。この場合、モーションの実行前と実行後の角度X、角度Y、及び角速度を所定の値とすることで(1.5,0,−1.35)まで移動されることになる。したがって、仮想骨格モデル451cにおける左肘の仮想関節452bの移動距離は、身体部の大きさの比と同じく、仮想骨格モデル451aの50%となる。したがって、このような方法をとることにより、モーションプログラムにおいて仮想関節が移動する方向を維持しつつ、ユーザ管理テーブル404に記憶された構成部の大きさに応じて、仮想関節の移動距離、移動速度を変更することが可能となり、違和感なくアバターのモーションを表示することが可能となる。
【0106】
図22は、本発明の実施形態にかかる3次元モデル表示装置の表示画面114の一例である。本発明にかかる3次元モデル表示サーバと通信回線により接続された3次元モデル表示装置は、ブラウザを介して、3次元モデル表示サーバへアクセスを行なう。3次元モデル表示サーバへアクセスしたユーザは、ユーザ毎に割り振られたユーザIDとパスワードへ入力することで、ユーザ独自の管理画面(マイページ)へログインすることが可能である。3次元モデル表示サーバにはユーザ管理テーブルが設定されており、ユーザID、そのユーザIDに対応するパスワード、ユーザ名等が記憶されている。ユーザが入力したユーザIDとパスワードが、ユーザ管理テーブルに記憶されたユーザIDと対応するパスワードに合致するときは、ユーザ独自の管理画面へログインがされ、図22のような表示画面114が表示される。
【0107】
図22の表示画面114上部左側には、ユーザが登録したユーザ名と、ユーザが選択又は作成したアイコン501が表示されており、アイコン501の下にはユーザ名502が表示されている。また表示画面114の上部中央よりやや左側には、ユーザ自身が作成したキャラクタが着用する服装、髪型、アイテム及びアクセサリ、モーション並びにムービー(以下、デザイン等という)についての管理を行なう「マイギャラリー」画面を表示させるためのハイパーリンク503aが貼られている。また、「マイギャラリー」の右側には、他のユーザが作成したデザイン等を購入することができる「マーケット」画面を表示させるためのハイパーリンク503b、各種コミュニティへ参加するための「コミュニティ」画面を表示させるためのハイパーリンク503c、人気のあるアイテム又は動画が閲覧できる「ランキング」画面を表示させるためのハイパーリンク503dが貼られている。
【0108】
図22の表示画面114の中央部には、直近で購入が可能となった新着のアイテムのデザイン等504(他のユーザにより作成)である、「ぐらびあ」、「ピンクの剣」、「けん4」が表示された新着コーナー表示領域505が設けられている。「ぐらびあ」等のこれらの画像をクリックすることで、それぞれのデザイン等504を購入するための画面が表示される。また、新着コーナー表示領域505の下には、図示しない最新情報コーナーが設けられており、本ウェブサイト内で提供されるサービス等の情報が時系列で表示されている。図22の表示画面114の右側には、デイリーランキング表示領域506が設けられており、購入が可能なデザイン等504のうち、購入の頻度、又は購入したユーザの評価が高いもの(「ピストン小澤」506a、「ぐらびあ」506b、「ピンクの剣」506c等)が表示されている。これらの画像をクリックすることで、それぞれのデザイン等504を購入するための画面が表示される。また、図示しないが、面識のある他のユーザの一覧を表示するための「マイフレンドリスト」、「マイフレンドリスト」に登録されたユーザよりも、さらに仲の良いユーザの一覧を表示するための「お気に入りメンバー」、ユーザ自身が所属しているコミュニティの一覧を表示するための「コミュニティリスト」のタグが表示されており、これらのタグをクリックすることでそれぞれの内容が表示画面114に表示される。
【0109】
図23は、本発明の実施形態にかかる3次元モデル表示装置の表示画面114の一例である。図22について説明をしたように、表示画面114の上部に表示された「マイギャラリー」画面を表示させるためのハイパーリンク503aをクリックすると、図23に示すような表示画面114が表示される。表示画面114の下部には、ユーザ自身が作成した複数のデザイン等504が表示されている。表示画面114に表示されているデザイン等504のうち、右から2番目のデザイン等504fについては、他のユーザが購入可能となるように公開されており、該デザイン等504fの画像の上部には、何ら表示されていない。一方、その他のデザイン等504d、504e、504gについては、現段階では、他のユーザが購入可能となるように公開されておらず、該デザイン等504d、504e、504gの画像の上部には「未公開」と表示されている。それぞれのデザイン等504の下部には、デザイン等504に設定されたデザイン名(又はモーション名・ムービー名)が表示されている。なお、ユーザ管理テーブルには、ユーザが作成したデザイン等504についての編集データIDが記憶されており、これらの編集データIDをもとに、ユーザが作成した、キャラクタが着用する服装、髪型、アイテム及びアクセサリ等のデータ、モーションデータ、並びにムービーデータが特定される。
【0110】
ユーザが未公開のデザイン等504の画像をクリックすると、図24で示すような表示画面114が表示される。この場合は、キャラクタが着用する服装、アクセサリ、髪型等をトータルでコーディネートしたデザインである「コーディネートA」について説明する。「コーディネートA」は、表示画面114の中央部から左側のコンテンツ表示領域507に表示されている。表示画面114の右側には、「購入する」、「試着する」、「アルバムで紹介する」、「販売する」、「情報を編集する」等の選択ボタン508a、508b、508c、508d、508eが表示されている。このうち「販売する」の選択ボタン508aをクリックすると、図25で表されるような販売情報を管理するための画面が表示される。「コーディネートA」は髪型、アクセサリ、服装等の複数のデザインデータから構成されており、それぞれのデザインデータ毎に販売が可能となる。コンテンツ表示領域507bの上部に「コーディネートA」と表示され、その下方に「コーディネートA」を構成する「black」、「white」等のデザイン等504h、504iが表示される。
【0111】
それぞれのデザインデータについては、販売ステータス509(販売済、販売中又は販売前のいずれか)、販売数510、価格511が表示されている。価格511については、仮想通貨「Mt」をもとに定められており、この仮想通貨「Mt」を用いてデザインデータやモーションデータ、ムービーデータ(デザインデータ等)の購入や販売が可能となる。販売ステータス509が販売前となっているデザインデータについては、その販売数510と価格511をユーザが任意に設定することができる。ユーザが販売数510と価格511を入力し、図25において図示しない確認ボタンをクリックすると、確認画面が表示される。ユーザは確認画面を確認し、各デザインデータの販売数510、価格511が自身の意図通りに入力されているか否かを確認する。そして、決定ボタンがクリックされると、ユーザが指定した「コーディネートA」を構成するデザインデータが、他のユーザに公開される。他のユーザによって購入された数が、ユーザの設定した販売数510に到達するまでは、これらのデザインデータを購入することが可能となる。
【0112】
ユーザが表示画面114の上部に設けられた「マーケット」画面を表示するためのハイパーリンク503bをクリックすると、コンテンツ表示領域507に他のユーザ及びユーザ自身によって公開されたデザインデータ等を確認することができる。図26には、コンテンツ表示領域507に複数のデザインデータ等についての画像が表示されており、「コーディネートA」(上から2列目、左から2番目)も購入可能であることがわかる。各デザインデータ等について表示する画像の下方には、そのデザイン名等とその価格が表示されている。図26の「コーディネートA」を表示する画像をクリックすると、図27のような画面が表示される。
【0113】
図27の右側に設けられた「購入する」、「試着する」、「アルバムで紹介する」、「販売を取り下げる」、「情報を編集する」等の選択ボタン508a、508b、508c、508f、508eのうち、ユーザ自身が「コーディネートA」を作成していた場合は「販売を取り下げる」の選択ボタン508fを選択することが可能である。「販売を取り下げる」の選択ボタン508fをクリックし、販売の取り下げを決定することで、一度、公開されたデザインデータ等を再度、未公開の状態にすることもできる。
【0114】
ユーザが「購入する」の選択ボタン508aをクリックすることで、ユーザはデザインデータ等を購入することができる。ユーザ管理テーブルには、ユーザが現在、保有している仮想通貨の額について記憶されており、この仮想通貨の額より高額なデザインデータ、モーションデータ、ムービーデータ(以下、デザインデータ等)については購入することができない。また、ユーザ自身が作成し、販売を開始したデザインデータ等が他のユーザにより購入されると、販売元のユーザが有する仮想通貨は、販売数1つにつき、設定された価格分だけ加算される。逆に、デザインデータを購入した他のユーザが有する仮想通貨は、設定された価格分だけ減算される。
【0115】
3次元モデル表示サーバを介して購入したデザインデータ等は、他のユーザにより作成されたものではあるが、3次元モデル表示装置を用いて、購入したユーザ自身により再編集することも可能である。そして、再編集されたデザインデータ等は、再編集をしたユーザにより販売することも可能である。なお、自身の編集したデザインデータ等について、他のユーザにより編集されることを望まない場合は、他のユーザにより編集ができないよう設定したうえで、販売を開始することも可能である。
【0116】
ユーザが「試着する」の選択ボタン508bをクリックすると、試着しようとする服装、髪型、アイテム、アクセサリ等を、ユーザ自身が有するアバターに着用させた場合にどのような表示がなされるかについてプレビュー表示がなされる。ユーザ毎にアバターの顔の形や表情、アバターの頭部、胴体部、胸部の大きさが異なるため、ユーザ自身のアバターに似合うものであるかが、試着により確認可能となる。ユーザが有するアバターの頭部、胴体部、胸部の大きさはユーザ管理テーブルにて管理されており、3次元モデル表示装置の表示画面114に表示されるプレビュー表示に関する表示データは、ユーザ管理テーブルにて管理されている頭部、胴体部、胸部の大きさをもとに、3次元モデル表示サーバにて動的に生成される。例えば、プレビュー表示するデザインデータが髪型に関するものである場合は、アバターの頭部の大きさに応じて、プレビュー表示する際の髪型の大きさが定められ、プレビュー表示されることになる。
【0117】
また、プレビュー表示するデザインデータが上半身や下半身に関するものである場合は、アバターの胴体部の大きさに応じて、プレビュー表示する際の服装の大きさが定められ、プレビュー表示されることになる。本発明では、3次元モデル表示装置にて、アバターの胴体部の大きさを変更することが可能であるが、アバターに設けられた仮想骨格を構成する仮想関節間の距離の比は常に一定に保たれる。つまり、アバターの胴体部の大きさを変更したとしても、例えば、仮想骨格の手首部分と肘部分の仮想関節間の距離と、肘部分と肩部分の仮想関節間の距離は常に一定の比のままである。したがって、アバターの試着の様子をプレビュー表示する際は、胴体部の大きさに応じて、プレビュー表示する服装の表示データの大きさを定めれば、服装の丈はあっているのに袖が短くなる等の問題も発生することはなくなる。なお、3次元モデル表示サーバを介することなく、3次元モデル表示装置において、購入したデザインデータを編集したり、鑑賞する場合においても、購入したデザインデータを用いたアバターが同様の方法で表示される。
【0118】
これまでは、主にデザインデータを販売、購入することについて説明をしてきたが、図28のように、ユーザが編集したモーションデータ(又はムービーデータ)を販売することも可能である。図28の表示画面114の右側には、「購入する」、「見る」、「アルバムで紹介する」等の選択ボタン508g、508h、508iが設けられており、ユーザが「購入する」の選択ボタン508gをクリックすることで、コンテンツ表示領域507に表示されたモーションデータを購入することが可能である。
【0119】
また、「見る」の選択ボタン508hをクリックすることで、ユーザ自身が有するアバターに同じモーションを実行させた場合にどのような表示がなされるかについてプレビュー表示がなされる。ユーザ毎にアバターの顔の形や表情、アバターの頭部、胴体部、胸部の大きさが異なるため、ユーザ自身のアバターに似合うモーションであるか、面白みのあるモーションであるかについて、確認が可能となる。ユーザが有するアバターの頭部、胴体部、胸部の大きさはユーザ管理テーブルにて管理されており、3次元モデル表示装置の表示画面114に表示されるプレビュー表示に関するモーションデータは、ユーザ管理テーブルにて管理されている頭部、胴体部、胸部の大きさをもとに、3次元モデル表示サーバにて動的に生成される。
【0120】
ところで、ムービーデータによって、複数の登場人物がムービー中に登場する場合がある。そのため、ムービーデータについて「見る」の選択ボタン508hを選択して、プレビュー表示する場合、ユーザが有するアバターにどの登場人物を演じさせるかについて選択させることも可能である。例えば、全ての登場人物をユーザが有するアバターとしても良いし、登場人物のうち一人をユーザが有するアバターとし、その他の登場人物はムービーデータの設定どおりのキャラクタを用いることとしても良い。ユーザが複数のアバターを有している場合は、ムービー中の登場人物毎にアバターを割り振ることも可能である。
【0121】
3次元モデル表示装置を用いて編集したデザインデータ等やキャラクタデータを、ウェブサイト上で公開したり、販売したりするためには、これらのデータを3次元モデル表示サーバにアップロードする必要がある。この場合、ユーザIDとともに編集したデザインデータが送信され、3次元モデル表示サーバのユーザ管理テーブルにおいて、これらデザインデータとこれに対応する編集データIDが管理される。一方、ウェブサイトを介して購入したデザインデータ等を、3次元モデル表示装置を用いて再編集する際は、これらのデザインデータ等を3次元モデル表示サーバからダウンロードする必要がある。この場合、3次元モデル表示装置から3次元モデル表示サーバへユーザIDを送信し、そのユーザが有するデザインデータ等が3次元モデル表示装置にダウンロードされることになる。
【符号の説明】
【0122】
101 CPU
102 メインメモリ
103 入力装置
104 表示装置
105 HDD
106 CD−ROM/DVDドライブ
114 表示画面
121 記録媒体
201 アバター
202 服モデル
203 型
301 キャラクタエディタウィンドウ
305 服装エディタウィンドウ
311 プロポーションエディタウィンドウ
316 モーションエディタウィンドウ
320 フェイスエディタウィンドウ
327 テクスチャエディタウィンドウ
328 ツールウィンドウ
329 レイヤーウィンドウ
330 タイムラインウィンドウ
401 動画プログラム管理テーブル
404 ユーザ管理テーブル
451 仮想骨格モデル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ毎に割り当てられた3次元モデルを表示するための3次元モデル表示装置と、3次元モデル表示装置と通信回線により接続された3次元モデル表示サーバとを備える3次元モデル表示システムであって、
3次元モデル表示装置が、
ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルを構成する各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データを編集するモデルデータ編集手段と、
モデルデータ編集手段により編集された各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データに関する編集モデルデータを3次元モデル表示サーバへ送信するモデルデータ送信手段と、
ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルに着用させる着用アイテムの選択を受け付ける着用アイテム選択受付手段と、
着用アイテム選択受付手段により受け付けられた着用アイテムに関する着用アイテム情報を3次元モデル表示サーバに送信する着用アイテム情報送信手段とを備え、
3次元モデル表示サーバが、
3次元モデル表示装置から編集モデルデータを受信するモデルデータ受信手段と、
モデルデータ受信手段により受信した編集モデルデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、
複数の着用アイテムの表示データを記憶する着用アイテム表示データ記憶手段と、
各着用アイテムと3次元モデルを構成する各構成部との対応関係が記憶された着用アイテム対応関係記憶手段と、
3次元モデル表示装置から着用アイテム情報を受信する着用アイテム情報受信手段と、
着用アイテム情報受信手段により受信した着用アイテム情報に対応する着用アイテムについて、モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部の大きさに関する設定、及び、着用アイテム対応関係記憶手段に記憶された着用アイテムと各構成部との関係性に従って、着用アイテム表示データ記憶手段により記憶された着用アイテムの表示データを変更する着用アイテム表示データ変更手段と、
モデルデータ記憶手段に記憶された各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データ、並びに、着用アイテム表示データ変更手段により変更された着用アイテムの表示データをもとに、3次元モデルの表示データを特定するモデル表示データ特定手段と、
モデル表示データ特定手段により特定された3次元モデルの表示データを3次元モデル表示装置に送信するモデル表示データ送信手段とを備え、
3次元モデル表示装置が、
3次元モデル表示サーバから受信した3次元モデルの表示データを2次元画像として表示装置に表示させる3次元モデル表示システム。
【請求項2】
3次元モデル表示装置が、
着用アイテムの表示データを編集する着用アイテム編集手段とを備え、
着用アイテム選択受付手段により選択される着用アイテムが、他の3次元モデル表示装置における着用アイテム編集手段により表示データが編集された着用アイテムである請求項1記載の3次元モデル表示システム。
【請求項3】
ユーザ毎に割り当てられた3次元モデルを表示するための3次元モデル表示装置と、3次元モデル表示装置と通信回線により接続された3次元モデル表示サーバとを備える3次元モデル表示システムであって、
3次元モデル表示装置が、
ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルを構成する各構成部の大きさに関する設定及び各構成部の表示データを編集するモデルデータ編集手段と、
モデルデータ編集手段により編集された各構成部の大きさに関する設定、及び、各構成部の表示データに関する編集モデルデータを3次元モデル表示サーバへ送信するモデルデータ送信手段と、
ユーザによる入力装置の操作に従って、3次元モデルに実行させる動画プログラムの選択を受け付ける動画プログラム選択受付手段と、
動画プログラム選択受付手段により受け付けられた動画プログラムに関する動画プログラム情報を3次元モデル表示サーバに送信する動画プログラム情報送信手段とを備え、
3次元モデル表示サーバが、
3次元モデル表示装置から編集モデルデータを受信するモデルデータ受信手段と、
モデルデータ受信手段により受信した編集モデルデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、
3次元モデルに所定のモーションを実行させる動画プログラムを記憶する動画プログラム記憶手段と、
3次元モデル表示装置から動画プログラム情報を受信する動画プログラム情報受信手段と、
動画プログラム記憶手段に記憶された動画プログラムのうち、動画プログラム情報受信手段により受信した動画プログラム情報に対応する動画プログラムについて、該動画プログラムを実行した際の動画データを、モデルデータ記憶手段に記憶された編集モデルデータに従って特定する動画データ特定手段と、
動画データ特定手段により特定された動画データを3次元モデル表示装置に送信する動画データ送信手段とを備え、
3次元モデル表示装置が、3次元モデル表示サーバから受信した動画データを2次元画像として表示装置に表示させる3次元モデル表示システム。
【請求項4】
動画プログラムが、プログラムの実行時間の経過に伴って、3次元モデルに設定された仮想骨格を構成する仮想関節を異なる位置に移動させることで、3次元モデルにモーションを付与するものであり、予め定められた、仮想関節において仮想骨格により形成される角についての仮想関節の移動前及び移動後の角度、並びに、仮想関節の移動時における角速度に従って、仮想関節を異なる位置に移動させるものであることを特徴とする請求項3記載の3次元モデル表示システム。
【請求項5】
動画プログラムが、プログラムの実行時間の経過に伴って所定の音声データによる音声が発生し、プログラムの実行時間の経過に伴ってテキスト文章が表示され、及び/又は、プログラムの実行時間の経過に伴って2次元画像を表示させるための仮想カメラの位置、焦点若しくは向きが変化するものであることを特徴とする請求項3又は4記載の3次元モデル表示システム。
【請求項6】
3次元モデル表示装置が、
動画プログラムを編集する動画プログラム編集手段とを備え、
動画プログラム選択受付手段により選択される動画プログラムが、他の3次元モデル表示装置における動画プログラム編集手段により編集された動画プログラムである請求項3、4又は5記載の3次元モデル表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2010−267241(P2010−267241A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−205665(P2009−205665)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】