説明

4−[2−メチル−3−(4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−4−メチルスルホニルベンゾイル]−1−メチル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾールの1価塩を含む、除草活性組成物

a) 式I:
【化1】


(式中、Xは1価カチオンである)
で表される化合物、および
b) 水
を含み、式Iで表される化合物が水に溶解した形態である、除草活性組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4-[2-メチル-3-(4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-4-メチルスルホニルベンゾイル]-1-メチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾールの1価塩を含む、沈殿を形成しない、貯蔵安定性の除草活性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、除草活性物質の均一な散布、特に広い面積の耕作地全体にわたる散布は、効果的で環境に無害の雑草管理に必須の条件である。これは、例えば噴霧タンクに入った液体組成物を用いることによって確保される。
【0003】
3-ヘテロシクリル置換されたベンゾイル誘導体は公知である。この種の化合物の代表例、およびその除草活性は、例えば国際公開第96/26206号および国際公開第98/31681号パンフレットに記載されている。国際公開第99/63823号パンフレットには、4-[2-クロロ-3-(4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-4-メチルスルホニルベンゾイル]-1-メチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾール、窒素含有肥料および補助剤の除草用混合物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第96/26206号パンフレット
【特許文献2】国際公開第98/31681号パンフレット
【特許文献3】国際公開第99/63823号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、広範に応用可能な4-[2-メチル-3-(4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-4-メチルスルホニルベンゾイル]-1-メチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾールの組成物を見出すことであった。特に、この組成物は除草活性を有しなければならない。加えて、その組成物は貯蔵安定性であり、沈殿を形成せず、かつ例えば噴霧タンクでの使用に好適であるべきである。即時使用可能な散布混合物は、適切であれば水またはバッファーによる希釈によって、この組成物から調製される。本組成物は、広い面積の耕作地に効率的に散布するための大型容器内で、都合よく使用される。さらに、本組成物は、さらなる添加剤なしに、例えば遊離の活性物質の懸濁濃縮製剤よりも、より良好な除草活性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、
a) 式I:
【化1】

【0007】
(式中、Xは1価カチオンである)
で表される化合物、および
b) 水
を含み、式Iで表される化合物が水に溶解した形態にある、除草活性組成物によって達成された。
【0008】
適切であれば、使用者(例えば農家)は、本発明の組成物を水および/またはバッファーで希釈し、また適切であれば、さらなる補助剤または添加剤を加え、それにより即時使用可能な散布混合物が得られる。
【0009】
本発明はさらに、本発明の組成物、またはそれを含む散布混合物が、植物および/またはそれらの周辺環境に対して作用できるようにすることを含む、望ましくない植生(植物)を防除・管理する方法に関する。
【0010】
本発明のさらなる実施形態は、特許請求の範囲、明細書の詳細な説明および実施例から見出すことができる。当然ながら、本発明の主題に関する上記の特徴、および以下に示されることになる特徴は、記載された組合せで使用することができるだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組合せで使用することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
式Iで表される化合物における好適な1価カチオンの例は、アルカリ金属またはアンモニウムイオンである。それ故、本発明は、XがLi+、Na+またはK+のようなアルカリ金属イオンである、式Iで表される化合物を含む組成物に関する。
【0012】
前記組成物のある実施形態によると、式Iで表される化合物中、XはLi+である。
【0013】
前記組成物の別の実施形態によると、式Iで表される化合物中、XはNa+である。
【0014】
前記組成物の別の実施形態によると、式Iで表される化合物中、XはK+である。
【0015】
本発明はまた、NR1R2R3R4+(式中、R1、R2、R3、R4は互いに独立して、水素、C1-C4-アルキルまたは2-(2-ヒドロキシエト-1-オキシ)エト-1-イルである)を意味するXを有する、式Iで表される化合物を含む組成物に関する。
【0016】
前記組成物のある実施形態によると、式Iで表される化合物中、Xはアンモニウムである。
【0017】
前記組成物の別の実施形態によると、式Iで表される化合物中、Xはイソプロピルアンモニウムである。
【0018】
前記組成物の別の実施形態によると、式Iで表される化合物中、Xは2-(2-ヒドロキシエト-1-オキシ)エト-1-イルアンモニウムである。
【0019】
好ましくは、XがNH4+、Na+、K+またはLi+である、式Iで表される化合物を含む本発明の組成物である。
【0020】
とりわけ好ましくは、XがNH4+、Na+またはK+である、式Iで表される化合物を含む本発明の組成物である。
【0021】
非常に好ましくは、XがNH4+またはNa+である、式Iで表される化合物を含む本発明の組成物である。
【0022】
特に好ましくは、XがNa+である、式Iで表される化合物を含む本発明の組成物である。
【0023】
好適な1価カチオンの部分が互いに異なっている、式Iで表される化合物の混合物もまた、本発明の組成物に使用することができると理解される。異なる塩の数およびそれらの混合比は様々な値とすることができる。
【0024】
通常、使用者(例えば農家)は、農地1ヘクタールあたり、50〜500リットル、好ましくは100〜400リットルの、上記定義の即時使用可能な散布混合物を施用する。
【0025】
本発明の組成物の成分a)の施用割合は、通常2.5〜100 g/ha、好ましくは5〜75 g/haである。特に好ましくは、5〜25 g/haの施用割合である。1ヘクタールあたり50〜500リットルの通常の散布混合物の体積の場合、この割合は、0.005 [g/l散布混合物]〜2 [g/l散布混合物]の範囲の成分a)の施用濃度に相当する。
【0026】
ある実施形態において、5〜50 g/haの本発明の組成物の成分a)が、作物の播種前における望ましくない植生の撲滅である「作付け前の焼き払い(pre-plant burn-down)」のために使用される。出芽後の施用のためのさらなる実施形態において、1ヘクタールの区画に対する散布混合物50〜500リットル中に、5〜50 g、好ましくは5〜25 gの成分a)が存在する。
【0027】
本発明の組成物は、成分b)としての水に溶解した、0.005 [g/l]〜500 [g/l]の濃度の式Iで表される化合物を含む。好ましい実施形態において、本発明の組成物は、成分b)としての水に溶解した、1 [g/l]〜400 [g/l]の濃度の式Iで表される化合物を含む。とりわけ好ましくは、10 [g/l]〜300 [g/l]の濃度である。
【0028】
本発明の組成物は、成分a)およびb)のみを含みうる。しかしながら、前記組成物は1またはそれ以上のさらなる成分も含みうる。
【0029】
例えば、本発明の組成物は、肥料c)、特に窒素含有肥料を含みうる。
【0030】
好適な窒素含有肥料c)の例は、アンモニア水、アンモニウム塩、尿素およびチオ尿素、ならびにそれらの混合物である。
【0031】
肥料として好適なアンモニウム塩は、例えば、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、二リン酸水素アンモニウム(ammonium hydrogen diphosphate)、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、チオシアン酸アンモニウムである。
【0032】
好ましい窒素含有肥料c)は:
尿素、硝酸アンモニウム、硝酸アンモニウム/尿素、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、二リン酸水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよびリン酸水素アンモニウムナトリウムである。
【0033】
殊に、とりわけ好ましくは:
尿素もしくは硝酸アンモニウム、または、例えば溶液としてのそれらの混合物である。硝酸アンモニウム/尿素溶液は、好ましくは27〜33重量%の全窒素含有量を有するものであり、これらは例えばEnsol(登録商標)のブランド名でBASFより販売されている。
【0034】
ある実施形態によると、本発明の組成物は、使用者(例えば農家)により該組成物から調製される散布混合物が、例えば最終濃度で0.5〜5重量%の尿素/硝酸アンモニウムを有するような量で、窒素含有肥料(成分c))を含む。
【0035】
例えば、100 lの即時使用可能な散布混合物を調製するためには、20〜60重量%濃度の尿素/硝酸アンモニウム含有溶液2.5 lを、計量器具の中へ導入することができる。
【0036】
前記即時使用可能な散布混合物は、好ましくは最終濃度で1.5〜3.0重量%、とりわけ好ましくは2.5重量%の肥料を含む。
【0037】
とりわけ好ましい実施形態において、即時使用可能な散布混合物は、1ヘクタールあたり50〜500リットルの慣用される散布混合物体積中に、0.5〜5重量%の成分c)、および1ヘクタールあたり2.5〜100 gの活性物質が施用されるような量で成分a)を含む。
【0038】
よって、本発明の組成物、または該組成物から調製される即時使用可能な散布混合物は、通常、成分a)およびc)を、1:2.5〜1:10000の比で含む。
【0039】
1:12.5〜1:5000の成分a)およびc)の混合比が好ましい。
【0040】
とりわけ好ましい実施形態において、成分a)およびc)は、即時使用可能な散布混合物中において、1:33〜1:2000の比で存在する。
【0041】
本発明の組成物は、さらなる成分d)として補助剤を含みうる。
【0042】
好適な補助剤d)の例は、部分的および完全に水素化することのできる植物油、変性植物油、鉱物油、アルコールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、アルキル化EO(エチレンオキシド)/PO(プロピレンオキシド)ブロックコポリマー、アルキルフェノールエトキシレート、ポリオール、EO/POブロックコポリマー、有機ケイ素化合物、アルキルグリコシド、アルキルポリグリコシド、アルキル硫酸塩、硫酸化されたアルコールアルコキシレート、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、リン酸化されたアルコールアルコキシレート、脂肪族アミンアルコキシレート、エステル、カルボン酸塩、エステルエトキシレート、アジピン酸ジアルキル、ポリアルキレンオキシドもしくはポリヒドロキシアミンとのアルケニル無水コハク酸縮合物のようなジカルボン酸誘導体、フタル酸ジアルキル、エトキシル化されたソルビタンの天然脂肪酸エステルならびにエトキシル化された天然脂肪酸グリセリドである。
【0043】
好ましい補助剤d)は、
例えばPlurafac(登録商標)(BASF AG)、Synperionic(登録商標)LF (ICI)などの、EO/POコポリマーのアルキルエーテルのようなアルコールアルコキシレート、アルコールエトキシレートであり、該アルコールは直鎖および分枝鎖のいずれも可能な合成もしくは天然由来のC8-C18-アルコールである。使用されたアルコールに依存して、エトキシレート部分は平均3〜20 molのエチレンオキシドを含む。使用される製品の例は、BASFより入手されるLutensol(登録商標)ON、TO、AOおよびA、5〜15 molのEOを有するノニルフェノールエトキシレートのようなアルキルアリールスルホネート、ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコールのようなポリオール、Pluronic(登録商標)PE (BASF AG)もしくはSynperionic(登録商標)PE (ICI)のようなEO/POブロックコポリマー、有機ケイ素化合物、Agrimul(登録商標)(Henkel KGA)、AG 6202 (Akzo-Nobel)、Atplus(登録商標)450 (ICI)もしくはLutensol(登録商標)GD 70 (BASF AG)のようなアルキルポリグリコシド、Akzo-Nobelより入手されるEthomeen(登録商標)およびArmobleem(登録商標)のような脂肪族アミンアルコキシレート、オレイン酸メチルもしくはヤシ油脂肪酸のメチルエステルのような天然および合成脂肪酸のエステル、アジピン酸ジアルキル、ICI Surfactantsより入手されるTween(登録商標)(Tween(登録商標)20、Tween(登録商標)85、Tween(登録商標)80)のようなエトキシル化されたソルビタンの天然脂肪酸エステル、Crodaより入手されるGlycerox(登録商標)のようなエトキシル化された天然脂肪酸グリセリドである。
【0044】
MSO (メチル化された種子油)を、本発明の組成物に含まれる成分d)として用いることがとりわけ好ましい。
【0045】
さらなる例は、以下:
McCutcheon’s著、「乳化剤および界面活性剤(Emulsifiers and Detergents)」、第1巻、「乳化剤および界面活性剤・1994年・北米編(Emulsifiers and Detergents 1994 North American Edition)」、McCutcheon’s Division、Glen Rock NJ, USA;
McCutcheon’s著、「乳化剤および界面活性剤(Emulsifiers and Detergents)」、第2巻、「乳化剤および界面活性剤・1994年・国際編(Emulsifiers and Detergents 1994 International Edition)」、McCutcheon Division、Glen Rock NJ, USA;
「欧州における界面活性剤(Surfactants in Europe)」、「欧州で利用可能な界面活性剤一覧(A Directory of surface active agents available in Europe)」、第2版、1989年、Terg Data, Darlington, UK;
Ash, Michael著、「化粧品とパーソナルケア添加物のハンドブック(Handbook of cosmetic and personal care additives)」、1994年、Gower Publishing Ltd, Aldershot, UK;
Ash, Michael著、「工業界面活性剤ハンドブック(Handbook of industrial Surfactants)」、1993年、Gower Publishing Ltd, Aldershot, UK;
に見出すことができる。
【0046】
本発明の組成物は、通常、使用者(例えば農家)により調製される散布混合物が、最終濃度で0.5〜2.5体積%の補助剤を有するような量で、成分d)を含む。
【0047】
好ましくは、即時使用可能な散布混合物は、最終濃度で1.0〜1.5体積%、とりわけ好ましくは1.25体積%の好適な補助剤を含む。
【0048】
体積濃度は、例えば即時使用可能な散布混合物の、全体積に対する値である。
【0049】
とりわけ好ましい実施形態において、即時使用可能な散布混合物は、1ヘクタールあたり50〜500リットルの慣用される散布混合物体積中に、1.0〜1.5体積%の成分d)、および1ヘクタールあたり2.5〜100 gの活性物質が施用されるような量で成分a)を含む。
【0050】
よって、本発明の組成物、または即時使用可能な散布混合物は、通常、1ヘクタールあたり50〜500リットルの散布混合物体積中に、成分a)およびd)を、1:2.5〜1:5000の重量比で含む。
【0051】
1:5〜1:3000の成分a)およびd)の重量混合比が好ましい。
【0052】
とりわけ好ましい実施形態において、成分a)およびd)は、即時使用可能な散布混合物中に1:6〜1:1500の重量比で存在する。
【0053】
本発明の組成物は、例えばグループE1: アセチル-CoAカルボキシラーゼ阻害剤(ACC)、E2: アセト乳酸合成酵素阻害剤(ALS)、E3: アミド、E4: オーキシン系除草剤、E5: オーキシン輸送阻害剤、E6: カロテノイド生合成阻害剤、E7: エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素阻害剤(EPSPS)、E8: グルタミン合成酵素阻害剤、E9: 脂質生合成阻害剤、E10: 細胞分裂阻害剤、E11: プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤、E12: 光合成阻害剤、E13: 共力剤、E14: 生長調節剤、E15: 細胞壁生合成阻害剤、およびE16: 他の様々な除草剤の中から、1またはそれ以上の除草剤(成分e))をさらに含むことができる。
【0054】
成分e)として使用することができる物質は、例えば、アセチル-CoAカルボキシラーゼ阻害剤(E1, ACC)のグループの中では、シクロへキセノンオキシムエーテルまたはフェノキシフェノキシプロピオン酸エステルである。アセト乳酸合成酵素阻害剤(E2, ALS)は、とりわけ、イミダゾリノン、ピリミジルエーテル、トリアゾロピリミジンまたはスルホニルウレアを含む。オーキシン系除草剤(E4)の中では、ピリジンカルボン酸、2,4-Dまたはベナゾリン(benazoline)が他の中でも関連がある。使用される脂質生合成阻害剤(E9)は、とりわけ、アニリド、クロロアセトアニリド、チオウレア、ベンフレセート(benfuresate)またはペルフルイドン(perfluidone)である。細胞分裂阻害剤(E10)として好適であるのは、とりわけ、カーバメート、ジニトロアニリン、ピリジン、ブタミホス(butamifos)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)(DCPA)またはマレイン酸ヒドラジドである。プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤(E11)の例は、とりわけ、ジフェニルエーテル、オキサジアゾール、環式イミドまたはピラゾールである。好適な光合成阻害剤(E12)は、とりわけ、プロパニル(propanil)、ピリデート(pyridate)、ピリダフォル(pyridafol)、ベンゾチアジアジノン(benzothiadiazinones)、ジニトロフェノール、ジピリジレン(dipyridylene)、尿素、フェノール、クロリダゾン(chloridazone)、トリアジン、トリアジノン、ウラシルまたはビスカーバメートである。共力剤(E13)は、とりわけ、オキシランを含む。生長調節剤(E14)は、例えば、アリールオキシアルカン酸、安息香酸またはキノリンカルボン酸である。「様々な他の除草剤」(E16)のグループは、とりわけ、活性物質クラスであるアリールアミノプロピオン酸、ジクロロプロピオン酸、ジヒドロベンゾフラン、フェニル酢酸、および本明細書の以下に記載されるような、その作用機構が(正確には)知られていない特異的な除草剤を含むものと理解される。
【0055】
本発明に従って使用することができる除草剤e)は、中でも、例えば:
E1 アセチル-CoAカルボキシラーゼ阻害剤(ACC)は、例えば、
アロキシジム(alloxydim)、クレトジム(clethodim)、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、クレフォキシジム(clefoxydim)(=プロフォキシジム(profoxydim))もしくはテプラロキシジム(tepraloxydim)のようなシクロへキセノンオキシムエーテル;
クロジナホッププロパギル(clodinafop-propargyl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップ-P-エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、フェンチアプロペチル(fenthia-propethyl)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ-P-ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップエトキシエチル(haloxyfop-ethoxyethyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ハロキシホップ-P-メチル(haloxyfop-P-methyl)、イソキサピリホップ(isoxapyrifop)、メタミホップ(metamifop)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ-P-エチル(quizalofop-P-ethyl)もしくはキザロホップテフリル(quizalofop-tefuryl)のようなフェノキシフェノキシプロピオン酸エステル;または
ピノキサデン(pinoxaden)のようなケト−エノールである。
【0056】
E2 アセト乳酸合成酵素阻害剤(ALS)は、例えば、
イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz methyl)(イマザム(imazam))、イマザモックス(imazamox)、イマザピック(imazapic)、イマゼタピル(imazethapyr)もしくはイマザメタピル(imazamethapyr)のようなイミダゾリノン;
ピリチオバック酸(pyrithiobac-acid)、ピリチオバックナトリウム塩(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム塩(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリフタリド(pyriftalide)もしくはピリベンゾキシム(pyribenzoxym)のようなピリミジルエーテル;
フロラスラム(florasulam)、フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ペノキススラム(penoxsulam)、ジクロスラム(diclosulam)もしくはクロランスラムメチル(cloransulam-methyl)のようなトリアゾロピリミジン;
アミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エタメツルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム塩(flupyrsulfuron-methyl-Na)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、メソスルフロン(mesosulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プロスルフロン(prosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、リムスルフロン(rimsulfuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリトスルフロン(tritosulforon)、スルホスルフロン(sulfosulfuron)もしくはヨードスルフロン(iodosulfuron)のようなスルホニルウレア;
チエンカルバゾン(thienecarbazone)、フルカルバゾン(flucarbazone)もしくはプロポキシカルバゾンナトリウム塩(propoxycarbazone-Na)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン;または
ピリミスルファン(pyrimisulfan)のようなスルホンアニリドである。
【0057】
E3 アミドは、例えば、
アリドクロール(allidochlor)(CDAA)、ベンゾイルプロップエチル(benzoylprop-ethyl)、ブロモブチド(bromobutid)、クロルチアミド(chlorthiamid)、ジフェナミド(diphenamid)、エトベンザニド(etobenzanid)(ベンズクロメート(benzchlomet))、フルチアミド(fluthiamid)、ホサミン(fosamin)またはモナリド(monalid)である。
【0058】
E4 オーキシン系除草剤は、例えば、
アミノピラリド(aminopyralid)、フルロキシピル(fluroxypyr)、トリクロピル(triclopyr)、クロピラリド(clopyralid)もしくはピクロラム(picloram)のようなピリジンカルボン酸;または
2,4-Dもしくはベナゾリン(benazoline)である。
【0059】
E5 オーキシン輸送阻害剤は、例えば、
ナプタラム(naptalam)またはジフルフェンゾピル(diflufenzopyr)である。
【0060】
E6 カロテノイド生合成阻害剤は、例えば、
ベフルブタミド(beflubutamid)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、クロマゾン(clomazon)(ジメタゾン(dimethazon))、ジフルフェニカン(diflufenican)、フルオロクロリドン(fluorochloridon)、フルリドン(fluridon)、ピラスルフトール(pyrasulfutol)、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、イソキサフルトール(isoxaflutol)、イソキサクロルトール(isoxachlortol)、メソトリオン(mesotrione)、スルコトリオン(sulcotrione)(クロルメスロン(chlormesulon))、テフリルトリオン(tefuryltrione)、テンボトリオン(tembotrione)、ケトスピラドックス(ketospiradox)、フラータモン(flurtamone)、ノルフルラゾン(norflurazon)、アミトロール(amitrol)、ピコリナフェン(picolinafen)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)もしくはCAS-No.:352010-68-5の化合物である。
【0061】
E7 エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素阻害剤(EPSPS)は、例えば、
グリホサート(glyphosate)またはスルホサート(sulfosate)である。
【0062】
E8 グルタミン合成酵素阻害剤は、例えば、
ビラナホス(bilanafos)(ビアラホス(bialaphos))またはグルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)である。
【0063】
E9 脂質生合成阻害剤(lipid biosynthesis inhibitors)は、例えば、
アニロホス(anilofos)のようなアニリド;
ジメテナミド(dimethenamid)、S-ジメテナミド(S-dimethenamid)、アセトクロール(acetochlor)、アラクロール(alachlor)、ブタクロール(butachlor)、ブテナクロール(butenachlor)、ジエタチルエチル(diethatyl-ethyl)、ジメタクロール(dimethachlor)、メタザクロル(metazachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S-メトラクロール(S-metolachlor)、ペトキサミド(pethoxamid)、プレチラクロール(pretilachlor)、プロパクロール(propachlor)、プリナクロール(prynachlor)、テルブクロール(terbuchlor)、テニルクロール(thenylchlor)もしくはキシラクロール(xylachlor)のようなクロロアセトアニリド;
ジフェナミド(diphenamid)、ナプロパミド(napropamide)もしくはナプロアニリド(naproanilide)のようなアセトアミド;
フルフェナセット(flufenacet)もしくはメフェナセット(mefenacet)のようなオキシアセトアミド;
ブチレート(butylate)、シクロエート(cycloate)、ジアレート(di-allate)、ジメピペレート(dimepiperate)、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(molinate)、オルソベンカーブ(orbencarb)、ペブラト(pebulat)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)(ベンチオカーブ(benthiocarb))、チオカルバジル(thiocarbazil)、トリアレート(tri-allate)もしくはバーノレート(vernolate)のようなチオカーバメート;
フェントラザミド(fentrazamide)のようなテトラゾリノン(tetrazolinone);
ピロキサスルホン(pyroxasulfone)(KIH-485)のようなイソオキサゾリン;または
ベンフレセート(benfuresate)、エトフメセート(ethofumesate)、カフェンストロール(cafenstrole)もしくはペルフルイドン(perfluidone)である。
【0064】
E10 細胞分裂阻害剤は、例えば、
アシュラム(asulam)、カルベタミド(carbetamid)、クロルプロファム(chlorpropham)、プロナミド(pronamid)(プロピザミド(propyzamid))、プロファム(propham)のようなカーバメート;
ベネフィン(benefin)(=ベンフルラリン(benfluralin))、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、フルクロラリン(fluchloralin)、オリザリン(oryzalin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、プロジアミン(prodiamin)もしくはトリフルラリン(trifluralin)のようなジニトロアニリン;
ジチオピル(dithiopyr)もしくはチアゾピル(thiazopyr)のようなピリジン;または
ブタミホス(butamifos)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)(DCPA)もしくはマレイン酸ヒドラジドである。
【0065】
E11 プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤は、例えば、
アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム塩(acifluorfen-sodium)、アクロニフェン(aclonifen)、ビフェノックス(bifenox)、クロルニトロフェン(chlornitrofen)(CNP)、エトキシフェン(ethoxyfen)、フルオロジフェン(fluorodifen)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、ホメサフェン(fomesafen)、フリロキシフェン(furyloxyfen)、ラクトフェン(lactofen)、ニトロフェン(nitrofen)、ニトロフルオルフェン(nitrofluorfen)もしくはオキシフルオルフェン(oxyfluorfen)のようなジフェニルエーテル;
オキサジアルギル(oxadiargyl)もしくはオキサジアゾン(oxadiazone)のようなオキサジアゾール;
アザフェニジン(azafenidin)、ブタフェナシル(butafenacil)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミプロピン(flumipropyne)、フルプロパシル(flupropacil)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)もしくはチジアジミン(thidiazimin)のような環式イミド;
ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)(ET-751)、フルアゾレート(fluazolate)(JV 485)もしくはニピラクロフェン(nipyraclofen)のようなピラゾール;
フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)のようなピリダジノン(pyridazinone);または
ベンズカルバゾン(benzcarbazone)のようなトリアゾロン(triazolone)である。
【0066】
E12 光合成阻害剤は、例えば、
プロパニル(propanil)、ピリデート(pyridate)もしくはピリダフォル(pyridafol);
ベンタゾン(bentazone)のようなベンゾチアジアジノン(benzothiadiazinones);
ブロモフェノキシム(bromofenoxim)、ジノセブ(dinoseb)、酢酸ジノセブ(dinoseb-acetate)、ジノターブ(dinoterb)もしくはDNOCのようなジニトロフェノール;
シペルコートクロリド(cyperquat-chloride)、ジフェンゾコートメチル硫酸(difenzoquat-methylsulfate)、ジクワット(diquat)もしくはパラコートジクロリド(paraquat-dichloride)のようなジピリジレン(dipyridylene);
クロルブロムロン(chlorbromuron)、クロロトルロン(chlortoluron)、ジフェノクスロン(difenoxuron)、ジメフロン(dimefuron)、ジウロン(diuron)、エチジムロン(ethidimuron)、フェヌロン(fenuron)、フルオメツロン(fluometuron)、イソプロツロン(isoproturon)、イソウロン(isouron)、リニュロン(linuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メタゾール(methazol)、メトベンズロン(metobenzuron)、メトキスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)もしくはテブチウロン(tebuthiuron)のような尿素;
ブロモキシニル(bromoxynil)またはアイオキシニル(ioxynil)のようなフェノール;
クロリダゾン(chloridazone);
アメトリン(ametryne)、アトラジン(atrazine)、シアナジン(cyanazine)、デスメトリン(desmetryne)、ジメタメトリン(dimethamethryne)、ヘキサジノン(hexazinon)、プロメトン(prometon)、プロメトリン(prometryne)、プロパジン(propazine)、シマジン(simazine)、シメトリン(simetryne)、テルブメトン(terbumeton)、テルブトリン(terbutryne)、テルブチラジン(terbutylazine)もしくはトリエタジン(trietazine)のようなトリアジン;
メタミトロン(metamitron)もしくはメトリブジン(metribuzin)のようなトリアジノン;
ブロマシル(bromacil)、レナシル(lenacil)もしくはターバシル(terbacil)のようなウラシル;
デスメディファム(desmedipham)もしくはフェンメディファム(phenmedipham)のようなビスカーバメート;または
アミカルバゾン(amicarbazone)のようなトリアゾリノン(triazolinone)である。
【0067】
E13 共力剤は、例えば、
トリジファン(tridiphan)のようなオキシランである。
【0068】
E14 生長調節剤は、例えば、
2,4-DB、クロメプロップ(clomeprop)、ジクロルプロップ(dichlorprop)、ジクロルプロップ-P(dichlorprop-P)(2,4-DP-P)、MCPA、MCPB、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップ-P(mecoprop-P)のようなアリールオキシアルカン酸;
クロラムベン(chloramben)もしくはジカンバ(dicamba)のような安息香酸;または
キンクロラック(quinclorac)もしくはキンメラック(quinmerac)のようなキノリンカルボン酸である。
【0069】
E15 細胞壁生合成阻害剤は、例えば、
イソキサベン(isoxaben)、フルポキサム(flupoxam)またはジクロベニル(dichlobenil)である。
【0070】
E16 様々な他の除草剤は、例えば、
ダラポン(dalapon)のようなジクロロプロピオン酸;
クロルフェナック(chlorfenac)(フェナック(fenac))のようなフェニル酢酸;
フラムプロップメチル(flamprop-methyl)もしくはフラムプロップイソプロピル(flamprop-isopropyl)のようなアリールアミノプロピオン酸;または
アジプロトリン(aziprotryne)、バルバン(barbane)、ベンスリド(bensulid)、ベンズチアズロン(benzthiazuron)、ベンゾフルオール(benzofluor)、ブミナホス(buminafos)、ブチダゾール(buthidazol)、ブツロン(buturon)、クロルブファム(chlorbufam)、クロルフェンプロップメチル(chlorfenprop-methyl)、クロロクスロン(chlorxuron)、シンメチリン(cinmethylin)、クミルロン(cumyluron)、シクルロン(cycluron)、シプラジン(cyprazin)、シプラゾール(cyprazole)、ジベンジルロン(dibenzyluron)、ジプロペトリン(dipropetryne)、ダイムロン(dymrone)、エグリナジンエチル(eglinazine-ethyl)、エンドタール(endothall)、エチオジン(ethiozine)、フルオルベントラニル(fluorbentranil)、イソカルバミド(isocarbamid)、イソプロパリン(isopropalin)、カルブチレート(karbutilate)、メフルイジド(mefluidid)、モニュロン(monuron)、ナプロパミド(napropamid)、ナプロパニリド(napropanilid)、ニトラリン(nitralin)、オキサシクロメホン(oxaciclomefon)、フェニソファム(phenisopham)、ピペロホス(piperophos)、プロシアジン(procyazin)、プロフルラリン(profluralin)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、セクブメトン(secbumeton)、スルファレート(sulf-allate)(CDEC)、テルブカルブ(terbucarb)、トリアジフラム(triaziflam)、トリアゾフェナミド(triazofenamid)もしくはトリメツロン(trimeturon)である。
【0071】
それぞれの作用機序に対する活性物質の帰属は、現在の知見に基づいている。ある活性物質に複数の作用機序が適用される場合には、1つの作用モードのみにその物質を帰属させた。
【0072】
ある実施形態によると、本発明の組成物に含まれるとりわけ好ましい成分e)はトリアジン類であり、その中でも特にアトラジンまたはテルブチラジン(tertbutylazine)が好ましい。
【0073】
さらなる実施形態において、本発明の組成物に含まれる好ましい成分e)は、トリアジンおよびクロロアセトアニリドの組合せであり、特にアトラジンおよびジメテナミドもしくはS-ジメテナミドの組合せである。
【0074】
本発明の組成物に含まれる、別の非常に好ましい成分e)は、トリアジンおよびスルホニルウレアの組合せであり、特にアトラジンおよびニコスルフロンの組合せである。
【0075】
本発明の組成物における成分a)、および成分e)として用いられるさらなる除草剤の重量比は、1:0.001〜1:1000の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.01〜1:200の範囲であり、とりわけ好ましくは1:0.01〜1:100の範囲である。
【0076】
本発明の混合物はさらに、成分f)として毒性緩和剤を含むことができる。
【0077】
好適な成分f)は、ベノキサコール(benoxacor)、クロキントセット(cloquintocet)、シオメトリニル(cyometrinil)、ジクロルミド(dichlormid)、ジシクロノン(dicyclonon)、ジエトラート(dietholate)、フェンクロラゾール(fenchchlorazol)、フェンクロリム(fenclorim)、フルラゾール(flurazol)、フルキソフェニム(fluxofenim)、フリラゾール(furilazol)、イソキサジフェン(isoxadifen)、メフェンピル(mefenpyr)、メフェナート(mephenate)、無水ナフタル酸、2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(R-29148)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン(AD-67, MON 4660)、N-[[4-[(シクロプロピルアミノ)カルボニル]フェニル]スルホニル]-2-メトキシベンズアミド II (CAS No. 221667-31-8, シプロスルファミド(cyprosulfamid))およびオキサベトリニル(oxabetrinil)のような物質である。
【0078】
本発明のある実施形態において、以下:ベノキサコール、クロキントセット、ジクロルミド、フェンクロラゾール、フェンクロリム、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン、メフェンピル、AD-67およびオキサベトリニルの毒性緩和剤がとりわけ好ましい。
【0079】
グループE1〜E16の除草剤e)および成分f)は、適切であれば、環境上許容されるそれらの塩、エステルおよびアミドの形態で存在することも可能である。一般に、好適な塩は、それらのカチオンの塩、またはそれらの酸の酸付加塩であって、これらのカチオンまたはアニオンはそれぞれ、活性物質の除草活性に不利な影響を及ぼさないものである。
【0080】
好適なカチオンは特に、アルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウムおよびカリウムの各イオン、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウムおよびマグネシウムの各イオン、および遷移金属、好ましくはマンガン、銅、亜鉛および鉄の各イオン、ならびにアンモニウムであり、アンモニウムの場合、所望であれば1〜4個の水素原子をC1-C4-アルキル、ヒドロキシ-C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、ヒドロキシ-C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、フェニルまたはベンジルによって置換することができ、好ましくはアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、2-(2-ヒドロキシエタ-1-オキシ)エト-1-イルアンモニウム、ジ(2-ヒドロキシエト-1-イル)アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウムイオンであり、さらにはホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、好ましくはトリ(C1-C4-アルキル)スルホニウムであり、またスルホキソニウムイオン、好ましくはトリ(C1-C4-アルキル)スルホキソニウムである。
【0081】
好適な酸付加塩のアニオンは、すなわち、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、硫酸水素イオン、硫酸イオン、リン酸二水素イオン、リン酸水素イオン、硝酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、安息香酸イオン、ならびにC1-C4-アルカン酸、好ましくはギ酸、酢酸、プロピオン酸および酪酸のアニオンである。
【0082】
好適なエステルは、アルキル、アルコキシアルキル、アリル、プロパルギルおよびオキセタン-3-イルエステルであり、とりわけC1-C10-エステル(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、メキシル(≡1-メチルヘキシル)もしくはイソオクチル(≡2-エチルヘキシル)エステル)、C1-C4-アルコキシエチルエステル(例えばメトキシエチル、エトキシエチルもしくはブトキシエチルエステル)、アリルエステル、プロパルギルエステルならびにオキセタン-3-イルエステルである。
【0083】
好適なアミドは、非置換アミド、アルキルアミドおよびジアルキルアミドならびにアニリドであり、好ましくはC1-C4-アルキルアミド(例えばメチル-もしくはエチルアミド)、ジ(C1-C4-アルキル)アミド(例えばジメチル-もしくはジエチルアミド)、またはアニリド(好ましくは非置換アニリド、もしくは2-クロロアニリド)である。
【0084】
成分e)およびf)ならびに/またはそれらの塩、エステル、アミドおよび水和物は、適切であれば、純粋なエナンチオマーとしてだけでなく、ラセミ体もしくはジアステレオマー混合物として、または互変異性体として本発明の組成物の中に存在しうる。
【0085】
成分a)〜e)は、本発明の組成物を調製するために、それぞれ独立して、またはお互いを部分的にもしくは完全に、前もって混合して使用するか、あるいは本発明の組合せ製品の成分として使用することができる。
【0086】
使用者(例えば農家)は、本発明の組成物、または即時使用可能な散布混合物を、通常は薬量設定装置(predosage device)、背負い式噴霧器、噴霧タンクまたは空中散布機からの使用のために適用することになる。
【0087】
本発明のある実施形態によると、本発明の組成物は、水および/またはバッファー、適切であればさらなる補助剤および添加剤を加えて、所望の使用濃度とされる。
【0088】
別の実施形態によると、使用者自身が本発明の組成物の個々の成分を噴霧タンク中で混合して、水および/またはバッファーによりそれらを所望の使用濃度とすることができ、かつ適切であればさらなる補助剤および添加剤を加えることができる(タンク混合法)。
【0089】
さらなる実施形態において、使用者は、本発明の組成物の個々の成分を噴霧タンク中で混合するか、あるいは部分的に前もって混合された成分(例えば成分a)およびc)、またはa)およびe))を噴霧タンク中で混合して、水(b)および/またはバッファーによりそれらを所望の使用濃度とすることができ、かつ適切であればさらなる補助剤および添加剤を加えることができる(タンク混合法)。
【0090】
本発明のある実施形態において、成分a)を、本発明の組成物を調製するために製剤化されていない活性物質として使用することができる。本発明の別の実施形態によると、成分a)は、例えば、補助剤とともに製剤化された活性物質の形態である。さらなる実施形態によると、成分a)は、式I-H:
【化2】

【0091】
で表される化合物を、例えばNaOH、KOHまたはNH4OHのような好適な塩基と反応させることにより、その場で(in situ)調製される。
【0092】
上記の組成物を調製するために、本発明の組成物の成分e)および/または適切であれば成分f)を、補助剤とともに製剤化して使用することもできる。
【0093】
本発明の組成物を、例えば直接散布可能な水溶液または水性分散液、あるいは高濃縮の水性、油性もしくは他の懸濁液または乳濁液の形態で、散水(trickling)、噴霧(spraying)、煙霧(fogging)または灌水(pouring)することによって使用することができる。使用形態は意図される目的に依存するが、いずれの場合においても、該使用形態は本発明の除草剤混合物ができる限り微細な分布となるようにすべきである。
【0094】
本発明の組成物の水性使用形態は、乳剤(emulsion concentrate)、懸濁剤、ペースト剤、水和剤(wettable powder)または水和性顆粒剤(water-dispersible granule)から調製することができる。乳剤、ペースト剤または油性分散液を調製するためには、成分それ自体、または油もしくは溶媒に溶解された成分を、湿潤剤(wetter)、粘着剤(adhesive)、分散剤(dispersant)または乳化剤(emulsifier)を用いることによって水中で均質化することができる。しかしながら、前記成分、湿潤剤、粘着剤、分散剤または乳化剤、および適切であれば溶媒または油からなる濃縮製剤を調製することも可能であり、かかる濃縮製剤は水で希釈するのに好適である。
【0095】
例えば、成分a)と、適切であれば肥料c)、適切であれば他の除草剤e)、および適切であれば毒性緩和剤f)を、固体担体とともに混合または一緒に粉砕することにより、粉末(powder)、展着(spreading)のための材料および粉剤(dust)を調製することができる。
【0096】
成分a)と、適切であれば肥料c)、適切であれば他の除草剤e)、および適切であれば毒性緩和剤f)を、固体担体に結合させることにより、粒剤(例えば被覆された粒剤(coated granule)、含浸された粒剤(impregnated granule)および均質な粒剤(homogenous granule))を調製することができる。
【0097】
一般に、以下は本発明の組成物に含まれる個々の成分自体を製剤化するため、または即時使用可能な散布混合物を調製するための、補助剤および添加剤の好適な例である。
【0098】
灯油もしくはディーゼル油のような中〜高沸点の鉱物油画分、さらにコールタール油および植物もしくは動物由来の油、脂肪族、環式および芳香族炭化水素(例えばパラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化されたナフタレンもしくはそれらの誘導体、アルキル化されたベンゼンもしくはそれらの誘導体)、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールのようなアルコール、シクロヘキサノンのようなケトンまたは高極性溶媒(例えばN-メチルピロリドンのようなアミンもしくは水)のような不活性な添加剤または担体。
【0099】
好適な補助剤は、例えば、成分d)として記載された化合物である。
【0100】
バッファーまたはバッファー溶液は、強酸または塩基を加えたときにpH値がほとんど変化しない溶液である。バッファー溶液は通常、弱酸(例えば酢酸)、およびその塩の1種(例えば酢酸ナトリウム)からなる。
【0101】
処理を改良するために、さらなる補助剤および添加剤を加えうる。本明細書において、以下の成分:さらなる溶媒、消泡剤、バッファー物質、増粘剤、展着剤、適合性を促進する薬剤、液体および固体担体、界面活性剤が有用であることが見出される。
【0102】
固体担体は、例えば、ケイ酸、シリカゲル、ケイ酸塩、タルク、カオリン、石灰石、生石灰、白亜土、ボール(bole)、黄土、粘土、苦灰石のような鉱物土、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕された合成物、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、ならびに穀物の粗挽き粉、樹皮の粗挽き粉、木材の粗挽き粉および堅果の殻の粗挽き粉のような植物由来製品のような肥料、セルロースパウダーまたは他の固体担体である。
【0103】
好適な界面活性剤は、芳香族スルホン酸(例えばリグニン-、フェノール-、ナフタレン-およびジブチルナフタレンスルホン酸)だけでなく、脂肪酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、アルキル-およびアルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ラウリルエーテル硫酸塩ならびに脂肪族アルコール硫酸塩、あるいはまた、硫酸化されたヘキサ-、ヘプタ-およびオクタデカノールだけでなく、脂肪アルコールグリコールエーテルの塩、スルホン化されたナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンもしくはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化されたイソオクチル-、オクチル-もしくはノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、脂肪族アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化されたヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルもしくはポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセテート、ソルビトールエステル、リグニン-亜硫酸廃液またはメチルセルロースである。
【0104】
これらの例は、「農業用化学物質ハンドブック1997年版(Farm Chemicals Handbook 1997)」、Meister Publishing編、1997年、p. Cl0の「補助剤(adjuvant)」、または「1998年版雑草防除マニュアル(1998 Weed Control Manual)」、p. 86に記載されている。
【0105】
本発明の組成物は除草剤として好適である。本発明の組成物は、とりわけ高い施用率で、非耕作地における植生の非常に良好な防除を達成する。本発明の組成物は、コムギ、イネ、トウモロコシ、ダイズおよびワタのような作物において、それらの作物にいかなる有意な障害を引き起こすことなく、広葉雑草およびイネ科雑草に対して作用する。この効果は、主に低い施用率で観察される。
【0106】
本発明の組成物で防除することができるイネ科雑草は、例えば、Aegilops cylindrica、Alopecurus myosuroides、Agrostis stolonifera、Agropyron repens、Apera spica-venti、Avena fatua、Avena ludoviciana、Avena sterilis、Brachiaria brizantha、Brachiaria plantaginea、Brachiaria platyphylla、Brachiaria decumbens、Bromus arvensis、Bromus inermis、Bromus mollis、Bromus secalinus、Bromus sterilis、Bromus tectorum、Cenchrus echinatus、Cenchrus incertus、Cynodon dactylon、Dactyloctenium aegyptium、Digitaria adscendens、Digitaria ciliaris、Digitaria horizontalis、Digitaris ischaemum、Digitaria sanguinalis、Echinochloa colonum、Echinochloa crus-galli、Echinochloa crus-pavonis、Echinochloa属の種、Eleusine indica、Eriochloa gracilis、Eriochloa villosa、Imperata cylindria、Ischaemum rugosum、Leptochloa chinensis、Leptochloa fascicularis、Leptochloa filiformis、Lolium multiflorum、Lolium perenne、Lolium rigidum、Lolium temulentum、Panicum capillare、Panicum dichotomiflorum、Panicum maximum、Panicum miliaceum、Panicum repens、Panicum texanum、Phalaris brachystachys、Phalaris canariensis、Phalaris minor、Poa annua、Poa trivialis、Roettboellia exaltata、Setaria faberi、Setaria italica、Setaria lutescens (=glauca)、Setaria verticilliata、Setaria viridis、Setaria属の種、Sorghum bicolor、Sorghum halepenseである。
【0107】
本発明の組成物を、Avena fatua、Avena ludoviciana、Avena sterilis、Brachiaria brizantha、Brachiaria plantaginea、Brachiaria platyphylla、Brachiaria decumbens、Cenchrus echinatus、Cenchrus incertus、Cynodon dactylon、Dactyloctenium aegyptium、Digitaria adscendens、Digitaria ciliaris、Digitaria horizontalis、Digitaris ischaemum、Digitaria sanguinalis、Echinochloa colonum、Echinochloa crus-galli、Echinochloa crus-pavonis、Echinochloa属の種、Eleusine indica、Eriochloa gracilis、Eriochloa villosa、Imperata cylindria、Ischaemum rugosum、Leptochloa chinensis、Leptochloa fascicularis、Leptochloa filiformis、Panicum capillare、Panicum dichotomiflorum、Panicum maximum、Panicum miliaceum、Panicum repens、Panicum texanum、Phalaris brachystachys、Phalaris canariensis、Phalaris minor、Roettboellia exaltata、Setaria faberi、Setaria italica、Setaria lutescens (=glauca)、Setaria verticilliata、Setaria viridis、Setaria属の種、Sorghum bicolorおよびSorghum halepenseを防除するために使用することが好ましい。
【0108】
本発明の組成物を、Brachiaria brizantha、Brachiaria plantaginea、Brachiaria platyphylla、Brachiaria decumbens、Cenchrus echinatus、Cenchrus incertus、Digitaria adscendens、Digitaria ciliaris、Digitaria horizontalis、Digitaris ischaemum、Digitaria sanguinalis、Echinochloa colonum、Echinochloa crus-galli、Echinochloa crus-pavonis、Echinochloa属の種、Eleusine indica、Eriochloa gracilis、Eriochloa villosa、Panicum capillare、Panicum dichotomiflorum、Panicum maximum、Panicum miliaceum、Panicum repens、Panicum texanum、Setaria faberi、Setaria italica、Setaria lutescens (=glauca)、Setaria verticilliata、Setaria viridis、Setaria属の種およびSorghum bicolorを防除するために使用することが特に好ましい。
【0109】
本発明の組成物は、Abutilon theophrasti、Acanthospermum australe、Acanthospermum hispidum、Aeschynomene indica、Aeschynomene virginica、Aeschynomene sensitiva、Alternanthera philoxeroides、Amaranthus retroflexus、Amaranthus rudis、Amaranthus tuberculatus、Amaranthus属の種、Ambrosia artemisifolia、Ambrosia trifida、Anagallis arvensis、Anoda cristata、Anthemis arvensis、Aphanes arvensis、Atriplex patula、Atriplex hastata、Bidens pilosa、Capsella bursa-pastoris、Cassia obtusifolia、Cassia occidentalis、Cassia tora、Centaurea cyanus、Chenopodium album、Chenopodium hybridum、Chenopodium属の種、Cirsium arvense、Convolvulus arvensis、Conyza canadensis、Datura stramonium、Daucus carota、Desmodium tortuosum、Euphorbia heterophylla、Euphorbia hirta、Galeopsis tetrahit、Galinsoga cilliata、Galinsoga parviflora、Helianthus annuus、Ipomoea acuminata、Ipomoea hederacea、Ipomoea lacunosa、Ipomonea purpurea、Ipomoea属の種、Kochia scoparia、Lamium amplexicaule、Lamium purpureum、Malva neglecta、Malva sylvestris、Matricaria chamomilla、Matricaria inodora、Mercurialis annua、Papaver rhoeas、Polygonum aviculare、Polygonum convolvulus、Polygonum lapathifolium、Polygonum persicaria、Portulaca oleracea、Richardia brasiliensis、Rumex属の種、Salsola kali、Sesbania exaltata、Sida rhombifolia、Sida spinosa、Sinapis arvensis、Solanum nigrum、Solanum pthycanthum、Solanum属の種、Sonchus arvensis、Sonchus oleraceae、Stellaria media、Tagetes minuta、Taraxacum officinale、Thlaspi arvense、Veronica hederaefolia、Veronica persica、Viola arvensis、Xanthium strumarium、Xanthium spinosumのような雑草に対して作用する。
【0110】
本発明の組成物を、Abutilon theophrasti、Aeschynomene indica、Aeschynomene virginica、Aeschynomene sensitiva、Alternanthera philoxeroides、Amaranthus retroflexus、Amaranthus rudis、Amaranthus tuberculatus、Amaranthus属の種、Ambrosia artemisifolia、Ambrosia trifida、 Anoda cristata、Atriplex patula、Atriplex hastata、Bidens pilosa、Cassia obtusifolia、Cassia occidentalis、Cassia tora、Chenopodium album、Chenopodium hybridum、Chenopodium属の種、Conyza canadensis、Datura stramonium、Daucus carota、Galeopsis tetrahit、Galinsoga cilliata、Galinsoga parviflora、Helianthus annuus、Ipomoea acuminata、Ipomoea hederacea、Ipomoea lacunosa、Ipomonea purpurea、Ipomoea属の種、Kochia scoparia、Malva neglecta、Mercurialis annua、Polygonum convolvulus、Polygonum lapathifolium、Polygonum persicaria、Portulaca oleracea、Richardia brasiliensis、Rumex属の種、Salsola kali、Sesbania exaltata、Sida rhombifolia、Sida spinosa、Solanum nigrum、Solanum pthycanthum、Solanum属の種、Sonchus arvensis、Sonchus oleraceae、Tagetes minuta、Xanthium strumariumおよびXanthium spinosumを防除するために使用することが好ましい。
【0111】
本発明の組成物を、Abutilon theophrasti、Amaranthus retroflexus、Amaranthus rudis、Amaranthus tuberculatus、Amaranthus属の種、Ambrosia artemisifolia、Ambrosia trifida、Anoda cristata、Atriplex patula、Atriplex hastata、Bidens pilosa、Chenopodium album、Chenopodium hybridum、Chenopodium属の種、Conyza canadensis、Datura stramonium、Galinsoga cilliata、Galinsoga parviflora、Helianthus annuus、Ipomoea acuminata、Ipomoea hederacea、Ipomoea lacunosa、Ipomonea purpurea、Ipomoea属の種、Kochia scoparia、Polygonum convolvulus、Polygonum lapathifolium、Polygonum persicaria、Portulaca oleracea、Richardia brasiliensis、Salsola kali、Sida spinosa、Solanum nigrum、Solanum pthycanthum、Solanum属の種、Xanthium strumariumおよびXanthium spinosumを防除するために使用することがとりわけ好ましい。
【0112】
本発明の施用方法に依存して、さらに多くの作物において、望まない植物を排除するために除草剤組成物を使用することができる。好適であるのは、例えば、以下の作物:
Allium cepa、Ananas comosus、Arachis hypogaea、Asparagus officinalis、Avena sativa、Beta vulgaris spec. altissima、Beta vulgaris spec. rapa、Brassica napus var. napus、Brassica napus var. napobrassica、Brassica nigra、Brassica oleracea、Brassica rapa var. silvestris、Camellia sinensis、Carthamus tinctorius、Carya illinoinensis、Citrus limon、Citrus sinensis、Coffea arabica (Coffea canephora、Coffea liberica)、Cucumis sativus、Cynodon dactylon、Daucus carota、Elaeis guineensis、Fragaria vesca、Glycine max、Gossypium hirsutum、(Gossypium arboreum、Gossypium herbaceum、Gossypium vitifolium)、Helianthus annuus、Hevea brasiliensis、Hordeum vulgare、Humulus lupulus、Ipomoea batatas、Juglans regia、Lens culinaris、Linum usitatissimum、Lycopersicon lycopersicum、Malus属の種、Manihot esculenta、Medicago sativa、Musa属の種、Nicotiana tabacum (N.rustica)、Olea europaea、Oryza sativa、Phaseolus lunatus、Phaseolus vulgaris、Picea abies、Pinus属の種、Pistacia vera、Pisum sativum、Prunus avium、Prunus persica、Pyrus communis、Ribes sylvestre、Ricinus communis、Saccharum officinarum、Secale cereale、Sinapis alba、Solanum tuberosum、Sorghum bicolor (s. vulgare)、Theobroma cacao、Trifolium pratense、Triticale、Triticum aestivum、Triticum durum、Vicia faba、Vitis viniferaおよびZea maysである。
【0113】
加えて、本発明の組成物を、古典的な育種により、あるいは遺伝子工学の結果として、除草剤の作用に対して耐性を示す作物において使用することもできる。
【0114】
出芽前または出芽後法によって、本発明の組成物を施用することができる。もし本発明の組成物が、ある作物によってあまり許容されないのであれば、その感受性の作物の葉には本発明の除草剤組成物ができる限り接触せず、その一方、根元に生育している不必要な植物の葉または裸地表土(出芽後に向けた手付処理(post-directed, lay-by))には該除草剤組成物が到達するように、噴霧装置を用いて本発明の組成物を噴霧するという散布技術を使用しうる。
【0115】
本発明の組成物を単独で、または他の除草剤と組み合わせて一緒に、あるいはさらなる作物保護剤(例えば、害虫または植物病原性菌類もしくは細菌を防除するための薬剤)との混合物の形態で施用することは有益でありうる。栄養成分および微量元素の欠乏を処置するために用いられる無機塩溶液との混和性もまた、重要である。
【実施例】
【0116】
本発明の組成物
1) 式Iで表される化合物の水溶性濃縮製剤
例えば、100 gの活性物質(4-[2-メチル-3-(4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-4-メチルスルホニルベンゾイル]-1-メチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾール(I-H; 99%工業用グレード(technical grade)))を水(b)(例えば、約300 ml)中に分散させる。活性物質を希薄塩基(例えばKOH)で中和して、その組成物をpH 8.5とする。
【0117】
その後、適切であれば、成分d)(例えば500 gのAG 6202)を前記組成物中に撹拌混入する。混合物を均質化した後、再びpHをチェックして、必要であれば補正する。その後その生成物を1リットルとする。
【0118】
上記の手順に従い、以下に示す本発明の組成物を調製した:
1.1:240 g/l 2-(2-ヒドロキシエト-1-オキシ)エト-1-イルアンモニウム塩
1.2:240 g/l ナトリウム塩
1.3:37.5 g/l アンモニウム塩 + 肥料 c)(500 g/l Ensol 27%N)+ d)(500 g/l Lutensol ON 70)
1.4:50 g/l アンモニウム塩 + 肥料 c)(500 g/l Ensol 27%N)+ d)(500 g/l Lutensol ON 70)
1.5:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l AG-6202)
1.6:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l AG-6206)
1.7:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Emulan HE 50)
1.8:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Lutensol ON 70)
1.9:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Lutensol XP 70)
1.10:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l MeO-(EO)11-NH2
1.11:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Pluriol A 11 RE)
1.12:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l (アジリジン)40-(EO)280
1.13:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Berol LFG 61)
1.14:50 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Genapol B)
1.15:37.5 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l AG-6202)
1.16:37.5 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Emulan HE 50)
1.17:37.5 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Lutensol ON 70)
1.18:37.5 g/l ナトリウム塩 + d)(500 g/l Lutensol XP 70)。
【0119】
Lutensol ON 70: イソ-C10-オキソアルコール (EO)7-H (BASF)
AG-6202: アルキルグリコシド (Akzo Nobel)
AG-6206: アルキルグリコシド (Akzo-Nobel)
Emulan HE 50: エチレングリコールモノヘキシルエーテル (BASF)
Berol LFG 61:アルキルグリコシドおよびアルコールエトキシレートの混合物 (AkzoNobel)
Lutensol XP 70: アルキルポリエチレングリコールエーテル (BASF)
Pluriol A 11 RE: アリルアルコールまたはブチンジオールに基づくアルコキシレート (BASF)
Genapol B: エチレンジアミンEO-POブロックコポリマー (Clariant)。
【0120】
本発明の組成物に含まれる式Iで表される化合物である成分a)は、それぞれの場合において、アルカリを加えることにより、化合物4-[2-メチル-3-(4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-4-メチルスルホニルベンゾイル]-1-メチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾール(I-H)からその場で調製した。なお、[g/l]で与えられる濃度は、使用された遊離の活性物質に関する値である。
【0121】
使用例
本発明の組成物の除草活性を、温室試験により実証した。
【0122】
使用した栽培容器は、培養土として約3.0%の腐植化度の壌質砂土(loamy sand)を含む、プラスチックポットとした。供試植物の種子を、植物種ごとに分けて播種した。
【0123】
出芽前処理のため、微細に散布するノズルを用いて、除草剤組成物を播種後に直接散布した。発芽および生長を促進させるために、栽培容器に対してわずかに灌漑し、その後植物体が発根するまで半透明のプラスチックフードで覆った。発芽が除草剤組成物によって不利な影響を受けなければ、この覆いが供試植物の揃った発芽を達成する。
【0124】
出芽後処理のため、生育特性に依存するが、先ず3〜15 cmの草丈まで供試植物を生長させ、その後にのみ除草剤組成物で処理した。供試植物は、それらを試験容器に直播きするか、または稚苗トレイに播種した後、処理の数日前に供試植物を試験容器へ移植することのいずれかによって生育させた。
【0125】
植物種に依存して、供試植物を10〜25℃または20〜35℃の温度に保った。試験期間は2〜4週間にわたった。この期間中、供試植物を栽培し、個々の処理に対する応答を評価した。
【0126】
供試植物における除草剤組成物の活性を、非処理の供試植物との直接比較により、百分率(0〜100%)を用いて評価した。本明細書において、100%は、供試植物が全く出芽しないか、または少なくとも地上部の完全な枯殺(complete destruction)を意味し、0%は、全く障害がないかまたは正常な生長を意味する。
【0127】
出芽後における、水に溶解した式Iで表される化合物を含む本発明の組成物(SL製剤)の除草剤としての効力について、該組成物を、式I-Hで表される化合物(遊離酸)を懸濁状態で含む組成物(SC製剤;比較例)と比較して検討した。
【表1】

【表2】

【表3】

【0128】
実施例は、対応するSC製剤との比較において、本発明の組成物の改良された除草活性を実証するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 式I:
【化1】

(式中、Xは1価カチオンである)
で表される化合物、および
b) 水
を含み、式Iで表される化合物が水に溶解した形態である、除草活性組成物。
【請求項2】
式Iで表される化合物における1価カチオンが、Li+、Na+およびK+からなる群より選択されるアルカリ金属イオンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式Iで表される化合物における1価カチオンが、NR1R2R3R4+(式中、R1、R2、R3、R4は互いに独立して、水素、C1-C4-アルキルおよび2-(2-ヒドロキシエト-1-オキシ)エト-1-イルアンモニウムからなる群より選択される)である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、アンモニア水、アンモニウム塩、尿素、チオ尿素およびそれらの混合物からなる群より選択される、少なくとも1種の窒素含有肥料c)を追加的に含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも1種の補助剤d)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
少なくとも1種のさらなる除草剤e)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
式Iで表される化合物が0.005 [g/l]〜500 [g/l]の濃度で存在する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
式Iで表される化合物および窒素含有肥料c)が1:2.5〜1:10000の重量比で存在する、請求項4〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
式Iで表される化合物および補助剤d)が1:2.5〜1:5000の重量比で存在する、請求項5〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
式Iで表される化合物およびさらなる除草剤e)が1:0.001〜1:1000の重量比で存在する、請求項6〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物が、植物および/またはそれらの周辺環境に作用できるようにすることを含む、望ましくない植生を防除する方法。
【請求項12】
望ましくない植生を防除するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2010−510972(P2010−510972A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537599(P2009−537599)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062125
【国際公開番号】WO2008/064988
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】