説明

5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルの分解方法

【課題】微生物等により5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシル(DHTFU)を選択的に分解する方法を提供する。
【解決手段】5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルと、5−トリフルオロメチルウラシルとが共存する水性媒体を、pH5からpH7において、かつ20℃から60℃において、微生物の培養物、菌体、または菌体内容物と接触させることにより、5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルを選択的に分解し、5−トリフルオロメチルウラシルを回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシル(以下、DHTFUという)の分解方法に関するものである。特に5−トリフルオロメチルウラシル(以下、TFUという)とDHTFUとが共存する場合に、選択的にDHTFUを分解して、TFUの純度を高めることができる方法に関するものである。TFUは、制癌剤、抗ウイルス剤などの用途で使用されるトリフルオロメチルウリジン類の重要な製造原料である。
【背景技術】
【0002】
ジヒドロウラシルやジヒドロチミンなどのジヒドロピリミジン類は、各種動物の肝臓や腎臓、植物、あるいは微生物に広く存在するジヒドロピリミジナーゼ(EC3.5.2.2)によって加水分解されることが知られており研究例も多い。ジヒドロピリミジナーゼは中性から弱アルカリ性領域に至適pHを有しており、多くの場合pH7からpH10の範囲で加水分解が行われている。対象となるジヒドロピリミジン類としては5−置換ジヒドロウラシル類以外に、6−置換ジヒドロウラシル類(例えば特許文献1参照)を加水分解する微生物なども知られている。しかしトリフルオロメチル基を有するDHTFUを微生物を用いて選択的に分解できるか否かについてはまったく知られていない。
【0003】
一方、TFUの製造方法には、DHTFUと臭素を反応させる方法(例えば特許文献2、非特許文献1参照)、DHTFUとハロゲン化第二銅を反応させる方法(例えば特許文献3参照)、DHTFUとアルキルスルホキシドをハロゲンの存在下および酸触媒下に反応させる方法(例えば特許文献4参照)などが知られている。それらの従来技術によるTFUの製造方法においては、合成されたTFUに不純物としてDHTFUが混在していることがある。しかしTFUとDHTFUは各種溶媒への溶解性などの諸物性が極めて類似しているため、TFUとDHTFUの混合物からDHTFUを除去する簡便な方法は知られていない。例えば両者は逆相クロマトグラフィーにより分離が可能であるが、両者の溶出位置が非常に近いため逆相クロマトグラフィーで大量調製を行うのは非常に困難である。
【0004】
【特許文献1】特開平6−261787号公報
【特許文献2】特開昭58−174371号公報
【特許文献3】特開昭60−94971号公報
【特許文献4】特開平7−33750号公報
【非特許文献1】Heidelberger C.ら、Journal of Medicinal Chemistry、1964、55号、(1−5頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、微生物等によりDHTFUを選択的に分解する方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、DHTFUに特定の微生物等を接触させることによりDHTFUを分解できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルと、微生物の培養物、菌体、または菌体内容物とを、水性媒体中で接触させることを特徴とする、5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルの分解方法である。
【0008】
本発明において、DHTFUと接触させる微生物の培養物、菌体、または菌体内容物とは、例えば微生物培養後の培地であってもよく、またその中に菌体を含むものであってもよい。また微生物菌体そのものであってもよく、微生物菌体を破砕して得られる内容物であってもよく、更にその内容物を精製したものでもよい。
【0009】
DHTFUは、例えばメタノール、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、ベンジルアルコール、酢酸エチルなどの溶媒を含んだ溶媒を用いて溶解させることができる。
【0010】
DHTFUと微生物の培養物、菌体、または菌体内容物とを接触させるときには、水溶性の有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド(以下、DMFという)やジメチルスルホキシド(以下、DMSOという)等を含んだ水性媒体中で行う。水性媒体に用いる水溶性の有機溶媒の濃度は、微生物の酵素がDHTFUを分解する活性に影響を及ぼさない濃度であれば特に制限はない。例えばDMFやDMSOでは0.1%から10%の範囲の濃度が好ましく用いられる。
【0011】
DHTFUの溶解度は、水性媒体の温度や水性媒体中の有機溶媒の種類と濃度により変動する。またDHTFUは反応開始時には完全に溶解していなくてもよく、DHTFUの分解の進行にともない見かけ上溶解度は上昇していく。そのため水性媒体中のDHTFUの濃度はとくに限定しないが、微生物の酵素を効果的に働かせるためにはDHTFUが完全に溶解していることが好ましく、0.1%から50%の範囲で完全に溶解する濃度を採用すればよい。
【0012】
DHTFUを溶解させる溶媒の濃度の影響が、微生物の培養物、菌体、または菌体内容物に含まれる酵素活性を低下させ、あるいは失活させるものでない限り、DHTFUと水性媒体中で接触させるときの手順はどのようなものであってもよい。例えば微生物の培養物、菌体、または菌体内容物は、適当な緩衝液で懸濁液(あるいは溶液)とし、DHTFUは水性媒体に均一に溶解する有機溶媒で溶液として調製し、その両者を混合すればよい。
【0013】
微生物の培養物、菌体、または菌体内容物に用いられる微生物は、細菌、放線菌、かび、酵母の中から採用できる。例えば細菌に属するものとしてはアクロモバクター属(Achromobacter)、アエロバクター属(Aerobacter)、アエロモナス属(Aeromonas)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、アースロバクター属(Arthrobacter)、バチラス属(Bacillus)、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium)、ブラストバスター属(Blastobacter)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エルウイニア属(Erwinia)、エシェリヒア属(Escherichia)、ゲオバチラス属(Geobacillus)、クレブシーラ属(Klebsiella)、ミクロバクテリウム属(Microbacterium)、ミクロコッカス属(Micrococcus)、プロタミノバクター属(Protaminobacter)、プロテウス属(Proteus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、ラルストニア属(Ralstonia)、サルモネラ属(Salmonella)、サルシナ属(Sarcina)、セラチア属(Serratia)、サーマス属(Thermus)、キサントモナス属(Xanthomonas)などがあげられる。
【0014】
また、放線菌に属するものとしてはアクチノミセス属(Actinomyces)、アクチノプラネス属(Actinoplanes)、ミコバクテリウム属(Mycobacterium)、ノカルディア属(Nocardia)、ストレプトミセス属(Streptomyces)など、かびに属するものとしてはアスペルギルス属(Aspergillus)、パエシロミセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)など、酵母に属するものとしてはキャンディダ属(Candida)、ピキア属(Pichia)、ロドトルラ属(Rhodotorula)、トルロプシス属(Torulopsis)などがある。
【0015】
これらの中でもアグロバクテリウム属(Agrobacterium)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、アースロバクター属(Arthrobacter)、バチラス属(Bacillus)、ブラストバスター属(Blastobacter)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、エシェリヒア属(Escherichia)、ゲオバチラス属(Geobacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、ラルストニア属(Ralstonia)、サルモネラ属(Salmonella)、サーマス属(Thermus)の細菌が好適に選択され、特にシュードモナス属(Pseudomonas)、バチラス属(Bacillus)、ゲオバチラス属(Geobacillus)の細菌がさらに好ましい。
【0016】
pHに関しては、微生物の酵素はpHが低くなると活性が低下することもあることから、pH5からpH7の範囲のpHが好ましい。
【0017】
なおDHTFUを微生物の培養物、菌体、または菌体内容物と水性媒体中で接触させるとpHの低下が観察されることから、水性媒体としては適当な緩衝液を用いることが好ましい。緩衝液としてはリン酸緩衝液や酢酸緩衝液が例示できるが、これらに限定されない。また水性媒体のpHを適宜調製しながらDHTFUの分解をおこなってもよい。pHの調製には炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウムなどの水溶液を用いればよい。
【0018】
反応温度は使用する微生物の酵素に適した温度を採用すればよく、好ましくは80℃以下、より好ましくは20℃〜60℃の範囲である。
【0019】
DHTFUの分解の程度は、反応液中のDHTFUを逆相クロマトグラフィーで調べればよい。
【0020】
反応時間は、DHTFUの濃度、微生物や酵素の種類、微生物や酵素の濃度、温度などの反応条件により異なるが、通常数分から数日間である。
【0021】
本発明は、DHTFUとTFUとが共存する場合にも適用することができ、その中のDHTFUを選択的に分解することができる。その結果として、TFUを効率よく回収することができ、TFUの精製をすることができる。共存する際のTFUとDHTFUの比率に関しては、特に制限はない。
【0022】
またDHTFUを分解したあとの反応溶液は、共存するTFUをより安定に保つために、適当な酸を用いてpHを4.5以下にすることが望ましい。用いる酸としては硫酸、塩酸、リン酸、酢酸などが例示できる。
【0023】
更に反応溶液からTFUを単離する場合は、反応溶液を濃縮したのち、水を加えてTFUを再結晶させればよい。また反応に菌体を用いた場合には遠心分離やフィルターろ過等により予め菌体を除いてから、反応溶液を濃縮したのち水を加えてTFUを再結晶させればよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、DHTFUを効率よく分解することができる。特にTFUとDHTFUとが共存する場合、その中のDHTFUを選択的に分解することができ、結果としてTFUを容易に効率よく精製することができる。
【実施例】
【0025】
以下に、発明を更に詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0026】
実施例1
シュードモナス・プチダDSM84(以下、DSM84という)とシュードモナス・プチダKT2440(以下、KT2440という)のそれぞれを2%ペプトン、1%Yeast Extract、0.5%塩化ナトリウムからなるpH7の液体培地25mlに植菌して温度30℃で19時間振とうして培養した。培養物を遠心分離して集菌したのち、菌をイオン交換水で2回洗浄し、さらに0.05Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.8)で2回洗浄してから、菌密度がOD600nmの吸光度で10.6になるように同緩衝液を加えて菌懸濁液を調製した。
【0027】
その菌懸濁液950μlと18.7%TFU/1.33%DHTFUのDMSO溶液(TFU率93.3%)50μlを8ml容栓付試験管に加えて混合後、20μlを採取し、その残りを振とうしながら30℃で反応させ、反応1時間後にも反応液20μlを採取した。採取した反応液は0.5%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液で直ちに10倍希釈し、それを遠心分離して得た上清中に存在するTFUとDHTFUをHPLCで分析した。
【0028】
HPLCには、カラムにODS−80Ts(4.6mmID×250mm、東ソー(株)製)を用い、カラム温度50℃、流速1ml/分、検出は波長225nmの吸光度でおこなった。溶離液は試料ロードから5分間は0.1%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液、次の17分間で0.1%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液から0.1%リン酸/20%アセトニトリルの水溶液への直線濃度勾配とした。
【0029】
分析の結果を表1に示した。反応前のTFUとDHTFUのそれぞれの量を100%としたときの、DSM84とKT2440を用いた場合の17時間反応後のTFU残存率とDHTFU残存率、および、それぞれのTFUとDHTFUの量の和に対するTFU量の百分率をTFU率とした。表1からわかるようにDSM84とKT2440のいずれを用いた場合においても反応前に比べてTFU率が上がっていた。
【0030】
【表1】

【0031】
実施例2
「Yeager,C.M.らApplied Environmental Microbiology、1999、65号(2)、(632−639頁)」に記載のBasal Salts Mediumに乳酸(20mM)を加えた培地100mlにKT2440を植菌して、温度30℃で21時間振とうして培養した。培養物を遠心分離して集菌したのち、菌を0.05Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)で3回洗浄してから同緩衝液で菌懸濁液を調製した。菌懸濁液の菌密度はOD600nmの吸光度で21.4であった。その菌懸濁液(9.4ml)を超音波破砕機(INSONATOR210M、(株)クボタ製)を用いて菌を超音波破砕した。菌懸濁液の破砕前のOD600nmの吸光度値と、破砕後の吸光度値の比較から97%が破砕されたと見積もられた。その破砕物をマイクロ遠心チューブに分取して15000rpmで5分間遠心分離してその上清を得た。上清はさらにポアサイズ0.2μmのフィルターでろ過した。そのろ液50μlに1.87%TFU/1.33%DHTFU/10%DMSO/0.2Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)(TFU率93.3%)を50μl加えて、30℃で1時間反応させた。反応液は0.5%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液で直ちに10倍希釈し、それを遠心分離して得た上清中に存在するTFUとDHTFUを実施例1と同様に分析した。
【0032】
その結果、表2に示したようにDHTFUはなくなり、TFU率は100%に上昇した。
【0033】
【表2】

【0034】
実施例3
実施例1と同様にして調製したKT2440の懸濁液5mlに18.7%TFU/21.3%DHTFUのDMSO溶液(TFU率46.8%)125μlを加えて撹拌しながら、室温(25℃から26℃)で反応を行い、反応の途中に反応液のpH測定とサンプリングをおこなった。サンプリングした反応液は0.5%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液で直ちに10倍希釈し、それを遠心分離して得た上清中に存在するTFUとDHTFUをHPLCで分析した。
【0035】
その結果、表3に示したように反応時間の経過とともにTFU率は向上した。しかし反応の経過とともにpHが低下し、3時間後においてもDHTFUが61%残存していた。
【0036】
【表3】

【0037】
実施例4
実施例3と同様にして反応と分析を行った。但し、反応中のpHが6.6から7.0の間になるように随時2M NaOHで反応液のpHを調節した。2M NaOHは1回に5μlから15μlを加え、合計195μlを用いた。
【0038】
その結果、表4に示したように反応3時間後にはDHTFU残存率は0になった。また、実施例3の結果との比較から反応液のpHを調整した効果が認められた。
【0039】
【表4】

【0040】
実施例5
KT2440を実施例1と同様の培地100mlに植菌して、温度30℃で16時間振とうして培養した。培養物を遠心分離して集菌したのち、菌をイオン交換水で3回洗浄してからイオン交換水に菌を懸濁し、その懸濁液と1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)を7対3の割合で混合した。その菌懸濁液の菌密度はOD600nmの吸光度で39.1であった。その菌懸濁液(7.3ml)を超音波破砕機(INSONATOR210M、(株)クボタ製)にかけて菌を超音波破砕した。菌懸濁液の破砕前のOD600nmの吸光度値と、破砕後の吸光度値の比較から89%が破砕されたと見積もられた。その破砕物をマイクロ遠心チューブに分取して15000rpmで5分間遠心分離してその上清を得た。上清はさらにポアサイズ0.2μmのフィルターでろ過した。そのろ液4.11mlに同緩衝液0.64mlと39.6%TFU/9.06%DHTFUのDMF溶液(TFU率81.4%)を0.25ml加えて、30℃で振とうしながら2時間反応させた。その反応液に硫酸0.2gを加えたのち、遠心分離して上清を回収した。それを減圧濃縮したのちイオン交換水を加えてTFUを晶析させた結果、TFU率98.27%のTFU67.4mg(TFU回収率67%)を得た。
【0041】
実施例6
実施例5と同様の反応を、0.3M酢酸ナトリウム緩衝液の代わりに0.3Mリン酸ナトリウム緩衝液を用いて実施した。その結果、TFU率99.93%のTFU75.0mg(TFU回収率76%)を得た。
【0042】
参考例1
2%TFU/10%DMSOの水溶液に、同体積の緩衝液を加えて30℃で反応させた。緩衝液にはpHが4.6、5.0、5.5、6.0、6.5、6.8のそれぞれの0.1Mリン酸カリウム緩衝液、あるいは0.1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)を用いた。
【0043】
反応開始から4時間後に反応液の一部を採取して0.5%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液で10倍希釈して残存するTFUをHPLCで分析した。
【0044】
図1には反応前の試料中のTFUの量を100%としたときの4時間インキュベート後試料中の残存率を示した。この結果からはpHが低いほうがTFUの安定性は高いことがわかる。
【0045】
参考例2
40%TFUのDMF溶液に、2倍体積の0.5Mリン酸カリウム緩衝液(pH5.0あるいは、pH6.0あるいは、pH7.0)を加えて、60℃あるいは80℃で反応したのち、反応液の一部を採取して0.5%リン酸/3%アセトニトリルの水溶液で100倍希釈して残存するTFUをHPLCで分析した。
【0046】
図2には反応前の試料中のTFUの量を100%としたときの1時間反応後試料中の残存率を示した。図中の白丸と黒丸はそれぞれ60℃と80℃で反応させたときの結果を示す。この結果からはpH7においては80℃より60℃のほうがTFUの安定性が高いことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】参考例1で得られた、pHがTFUの安定性に及ぼす影響を示す図である。
【図2】参考例2で得られた、反応温度とpHがTFUの安定性に及ぼす影響を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルと、微生物の培養物、菌体、または菌体内容物とを、水性媒体中で接触させることを特徴とする、5,6−ジヒドロ−5−トリフルオロメチルウラシルの分解方法。
【請求項2】
pH5からpH7の水性媒体中で接触させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
20℃から60℃の水性媒体中で接触させることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
水性媒体中に5−トリフルオロメチルウラシルが共存することを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−74953(P2007−74953A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−265268(P2005−265268)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【出願人】(000173762)財団法人相模中央化学研究所 (151)
【Fターム(参考)】