説明

CYP3A4シトクロムP450遺伝子調節を分析するためのトランスジェニック動物

【課題】ヒトCYP3A4遺伝子に由来する転写調節核酸分子に作動可能に連結する検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター構築物を含む非−ヒトトランスジェニック動物を提供する。
【解決手段】遺伝子の転写部位のイニシエーションとその部位から13,000ヌクレオチド上流に位置づけられる位置との間に位置づけられるヒトCYP3A4遺伝子に由来する転写調節核酸分子に作動可能に連結する検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター構築物を含む非−ヒトトランスジェニック動物。また、化合物(特に、生体異物またはステロイド(これらに限定されない))のヒトにおけるCYP3A4遺伝子の発現の調節に及ぼす影響を測定するためのこれらの動物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスジェニック動物の作製、および化合物(特に、生体異物(xenobiotics)またはステロイド(これらに限定されない))のヒトにおけるP450遺伝子の発現の調節に及ぼす影響を決定するための動物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの内因性および外因性化合物は、in vitroでの薬剤開発試験において治療的効果を有することが観察される。しかしながら、意図される治療効果はしばしば、例えば化合物が同時投与される場合、特定の化合物がCYP3A4遺伝子の発現を誘導するため、臨床的実施において実現されない。この誘導は、各化合物の意図される治療的効果が実現され得る前に化合物を代謝するCYP3A4シトクロムP450分子を生成する。従って、CYP3A4遺伝子の発現の誘導は、意図される投薬を妨害し、治療の失敗または最適以下の治療をもたらす。
【0003】
CYP3A4遺伝子発現の誘導は、時間、資源、および費用を特定の疾患状態の治療のための候補薬物の開発(これは、臨床的実施において最終的に失敗するか、または最適以下で行われるであろう)に浪費させるので、薬剤開発にとって重大な問題である。
【0004】
薬剤開発の初期段階において、候補薬物がヒトにおいて意図される治療効果を達成するようであるか否かが決定され得る薬剤開発試験における使用のための動物モデルを有することは、有益である。
【0005】
このような動物モデルは、ヒトにおけるCYP3A4遺伝子発現(特に、組織特異的発現)の調節の少なくともいくつかの局面が再現されない限り、有用ではない。これは、ヒトにおいて、治療の目的のために投与された際に多くの化合物が必然的に接触する特定の組織(肝臓および小腸を含む)において、CYP3A4遺伝子が発現されるからである。従って、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性および生体異物誘導された組織特異的発現を再現しないモデルでの臨床的実施において、候補となる薬物のバイオ−アベイラビリティーが意図される治療効果を達成するのに十分であるか否かを決定することはできない。
【0006】
WO99/61622およびGoodwinら、1999は、生体異物化合物に応答してCYP3A4遺伝子の転写を調節するCYP3A4遺伝子の転写部位のイニシエーションから8kb上流に局在する核酸分子を開示する。これらの文献は、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性および生体異物的誘導性組織特異的および発生的発現を調節するためのエレメントを開示していない。
【0007】
ある化合物(例えば、薬剤開発試験において同定されたもの)が、CYP3A4を誘導し、それゆえ薬物−薬物相互作用または研究下における薬物の代謝の自己誘導を引き起こしそうであるか否かを決定するために、ヒトにおけるCYP3A4遺伝子の発現の少なくともいくつかの局面を再現する動物モデルの必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO99/61622
【発明の概要】
【0009】
発明の説明
本発明は、上記で特定された必要性に取り組むことに努め、また第1の局面において、以下:
(a)ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節し得、且つその遺伝子の転写部位のイニシエーションとその部位から少なくとも13,000ヌクレオチド上流に位置づけられる位置との間に局在するヒトCYP3A4遺伝子の配列と一致するヌクレオチド配列を含む、調節核酸分子;および
(b)該調節核酸分子によるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター核酸分子、
(ここで、このレポーター核酸分子および調節核酸分子は、調節核酸分子がレポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される)
を含む非−ヒト動物を提供する。
【0010】
本明細書中に記載されるように、本発明者らは、遺伝子の転写部位のイニシエーションと転写部位のイニシエーションの13,000ヌクレオチド上流の位置との間に位置づけられるヒトCYP3A4遺伝子の領域の動物モデルへの取り込みが、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性および生体異物的誘導された組織特異的発現を再現するために十分な遺伝情報をその動物に提供することを見出した。より具体的には、本発明者らは、この領域を含むトランスジーンを含む動物モデルを作製し、そしてこれらのモデルが、ヒトにおいて観察されるCYP3A4の組織特異的発現を再現する組織パターンにおけるトランスジーンの構成性および生体異物的誘導性発現を提供することを観察した。重要なことに、構成性発現のレベルは、化合物(例えば、生体異物またはステロイド)の動物への投与が組織特異的トランスジーン発現の調節に及ぼす影響を観察し得るのに十分である。
【0011】
さらに、本発明者らは、本明細書中に記載される動物モデルがまた、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性および生体異物的誘導性の発生的発現の局面を再現することを観察した。
【0012】
本発明以前には、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性および生体異物的誘導された組織特異的または発生的発現を刺激するのに必要な遺伝情報が遺伝子の転写部位のイニシエーションと転写部位のイニシエーションの13,000ヌクレオチド上流の位置との間のヒトCYP3A4遺伝子の領域内に含まれるという示唆が存在しなかったことから、これらの発見は予測不可能である。
【0013】
さらに、本発明以前には、マウスCYP3A11およびヒトCYP3A4遺伝子の誘導プロフィールにおける相違が観察されており、さらにマウス転写因子(特に、PXRおよびCAR)およびヒトPXRおよびCARのリガンド結合プロフィールにおいてもまた、相違が観察されていた。従って、非−ヒト動物がヒトにおいて観察されるCYP3A4の構成性および生体異物的誘導された組織特異的または発生的発現を再現するためのCYP3A4遺伝子の領域と相互作用するのに十分な因子を有するという示唆は、存在しなかった。
【0014】
さらに、本発明以前には、トランスジェニックモデルへ組み込まれる転写エンハンサーエレメントが、ヒトにおいて観察される遺伝子発現の調節を再現し得る程度を制限した遺伝子サイレンシングおよびモザイクトランスジーン発現のようなトランスジーンの組込みに関するメカニズムが観察されてきた。従って、ヒトCYP3A4遺伝子の領域がヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の発現の調節を再現し得るという示唆は、存在しなかった。しかしながら、本明細書中に記載されるように、本発明者らは、トランスジーンの発現がヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子発現の局面を再現することを、2つの異なる初代系統(2 separate founder lines)において示した。
【0015】
従って、第2の局面において、本発明は、以下;
(a)遺伝子の転写部位のイニシエーションから約13,000ヌクレオチド上流に及ぶヒトCYP3A4遺伝子のヌクレオチド配列と同一であるヌクレオチド配列を含む調節核酸分子;および
(b)調節核酸分子によるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター核酸分子、
(ここで、このレポーター核酸分子および調節核酸分子は、この調節核酸分子がレポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される。)
を含む非ヒト哺乳動物を提供する
1つの実施形態において、この調節核酸分子は、配列番号1に示される配列を含む。
【0016】
さらに、本明細書中に記載されるように、本発明者らは、転写部位のイニシエーションと転写部位のイニシエーションの約3,200ヌクレオチド上流の位置との間のヒトCYP3A4遺伝子の領域を含むトランスジェニック動物を作製し、そしてこれらの動物においてトランスジーンが生体異物により誘導可能でないか、または構成性に発現されないことを観察した。従って、本発明者らは、ヒトにおいて観察されるCYP3A4の構成性および生体異物的誘導された組織特異的および発生的発現を再現するために必要な遺伝情報が、該遺伝子の転写部位のイニシエーションの約3,200ヌクレオチド上流に位置づけられる位置と転写部位のイニシエーションの13,000ヌクレオチド上流の位置との間のヒトCYP3A4遺伝子の領域内に含まれることを見出した。
【0017】
従って第3の局面において、本発明は、以下;
(a)遺伝子の転写部位のイニシエーションより約3,000ヌクレオチド上流の位置から約8,000ヌクレオチド上流に及ぶヒトCYP3A4遺伝子の配列と同一であるヌクレオチド配列を含む調節核酸分子;および
(b)調節核酸分子によるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター核酸分子、
(ここで、このレポーター核酸分子および調節核酸分子は、この調節核酸分子がレポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される。)
を含む非−ヒト哺乳動物を提供する
1つの実施形態において、この調節核酸分子は、配列番号2に示される配列を含む。
【0018】
第4の局面において、本発明は、以下:
(a)ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節し得、且つ該遺伝子の転写部位のイニシエーションの約7,200ヌクレオチド上流の位置から約600ヌクレオチド上流に及ぶヒトCYP3A4遺伝子の配列と同一であるヌクレオチド配列を含む、調節核酸分子;および
(b)該調節核酸分子によるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター核酸分子、
(ここで、レポーター核酸分子および調節核酸分子は、この調節核酸分子がレポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される。)
を包含する非−ヒト動物を提供する。
【0019】
1つの実施形態において、この調節核酸分子は、配列番号3に示される配列を含む。
【0020】
別の実施形態において、調節核酸分子はCYP3A4遺伝子の以下のフラグメントのいずれか1つの配列を有する:
(i)ヌクレオチド位置−13,000〜+53から成るフラグメント;
(ii)−8,000〜+53に隣接するヌクレオチド位置−13,000〜−12,700からなるフラグメント;
(iii)−1,200〜+53に隣接するヌクレオチド位置−13,000〜−5,100からなるフラグメント;
(v)−362〜+53に隣接するヌクレオチド位置−7,800〜−6,000からなるフラグメント;
(vi)−362〜+53に隣接するヌクレオチド位置−7,500〜−6,000からなるフラグメント;。
【0021】
−362〜+53に隣接するヌクレオチド位置−7836〜−7207からなるフラグメントの配列を有する調節核酸分子は、この構築物がヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節するために必要な最小配列(より具体的には、生体異物に応答するエレメント(「生体異物応答エレメントモジュール」または「XREM」)およびCYP3A4遺伝子の近位のプロモーター)を含む場合、特に好ましい。
【0022】
本発明の調節核酸分子は、代表的に、核レセプターと接触する際にヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節し得る少なくとも1つのエンハンサーを含む。このようなエンハンサーの例は、生体異物またはステロイドのようなリガンドへ結合する核レセプターと接触する際に、ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節し得るものである。他の例は、PXR(プレグナンXレセプター(別名としては、SXR(ステロイドおよび生体異物レセプター)として知られる))およびRXR(9−cis レチノイン酸レセプター)、またはCAR(構成性アンドロスタンレセプター−β)およびRXRのへテロダイマーからなる核レセプターと接触する際に、ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節し得るものである。
【0023】
本発明者らは、本発明の調節核酸分子と実質的に同じヌクレオチド配列を有する特定の核酸分子もまた、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性および生体異物的誘導された組織特異的および発生的発現を再現するための十分な遺伝情報を有すると考えている。従って、ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節する分子の能力を著しく制限することなく、ヌクレオチドが調節核酸分子の領域(より具体的には、上記のもののようなエンハンサーを含まない領域)において改変または欠失され得ることは理解されるであろう。
【0024】
本発明者らは、他のヒト遺伝子(具体的には、治療のために使用される外因性および内因性化合物の治療活性を改変または調節し、薬物−薬物相互作用を引き起こす産物をコードするそれらの遺伝子(例えば、シトクロムP450遺伝子またはABCトランスポータースーパーファミリー遺伝子(例えば、P−グリコプロテイン(別名として、MDR−1として知られる))の発現をさらに再現し得る動物モデルを提供することが有益であることを認識している。これらの遺伝子のいくつかの構成性および生体異物誘導される組織特異的発現を調節する領域が知られ、そしていくつかの場合において、非−ヒト動物モデルが作製された。本発明者らは、これらの動物の遺伝的バックグラウンドが、例えば慣用的な交配技術によって、本発明の非−ヒト哺乳動物へ組み込まれ得ることを認識している。
【0025】
従って第5の局面において、本発明は、本発明の第1から第4の局面のいずれか1つの非−ヒト哺乳動物を提供し、さらに以下:
(c)ヒト遺伝子の転写を調節し得るさらなる調節核酸分子;および
(d)さらなる調節核酸分子によるさらなるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のさらなるレポーター分子を産生するためのさらなるレポーター核酸分子、
(ここで、このさらなるレポーター核酸分子および調節核酸分子は、さらなる調節核酸分子がさらなるレポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される。)
を包含する。
【0026】
1つの実施形態において、少なくとも1つのさらなる調節核酸分子は、配列番号4に示される配列を有する。別の実施形態において、少なくとも1つのさらなる調節核酸分子は、配列番号5に示される配列を有する。
【0027】
本明細書中に記載される本発明の調節核酸分子は、ヒトにおいて観察されるCYP3A4遺伝子の構成性組織特異的および発生的発現を再現するために十分であるが、本発明者らは、ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節するための調節核酸分子と相互作用し得る少なくとも1つのヒト転写因子を組み込むことによって、遺伝子の生体異物誘導性(inducibility)の局面が動物においてより良く再現し得ることを認識している。このような因子の例は、核レセプターである。これらのレセプターは、該レセプターが生体異物またはステロイドのようなリガンドへ結合される際に、ヒトにおいてCYP3A4遺伝子転写を調節し得るものであり得る。このようなレセプターの1つの例は、ヒトPXR(プレグナンXレセプター(別名としては、SXR(ステロイドおよび生体異物レセプター)として知られる))である。別の適切なレセプターは、ヒトCAR(構成性アンドロスタンレセプター−β)である。ヒトPXRまたはCARレセプターを含む非−ヒト動物が知られている。本発明者らは、これらの動物の遺伝的バックグラウンドが、例えば慣用的な交配技術によって、本発明の非−ヒト哺乳動物へ組み込まれ得ることを認識している。
【0028】
従って第6の局面において、本発明の非−ヒト動物はさらに、ヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節するための少なくとも1つのヒト転写因子を含む。好ましくは、この転写因子は核レセプターである。好ましくは、この核レセプターは、ヒトPXR(プレグナンXレセプター(別名としては、SXR(ステロイドおよび生体異物レセプター)として知られる))およびヒトRXR(9−cis レチノイン酸レセプター)、またはヒトCAR(構成性アンドロスタンレセプター−β)およびヒトRXRのへテロダイマーである。
【0029】
該レポーター核酸分子が転写される場合、結果として該レポーター核酸分子は、検出され得る任意の分子であり得る。例えば、該レポーター核酸分子は、CYP3A4シトクロム、またはシトクロムを産生するよう翻訳されるmRNA転写物であり得る。ホタルルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、緑色蛍光タンパク質またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼを含む市販のレポーター分子が使用され得る。
【0030】
それゆえ、1つの実施形態において、このレポーター核酸分子は、ホタルルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、緑色蛍光タンパク質またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼからなるレポーター分子の群より選択されるレポーター分子を生産し得る。
【0031】
以下に例示される本発明の非−ヒト哺乳動物はマウスであるが、本発明者らは、任意の他の非−ヒト哺乳動物(特に、標準的なトランスジェニック技術が開発されているもの(例えば、ラットおよびウサギを含む))が本発明において使用され得ると考えている。しかしながら、代表的には、非−ヒト哺乳動物はマウスである。
【0032】
別の局面において、本発明は、本発明の非−ヒト哺乳動物の組織を提供する。
【0033】
1つの実施形態において、この組織は、本発明の非−ヒト哺乳動物を生産し得る胚である。
【0034】
さらなる局面において、本発明は、ある化合物がヒトCYP3A4遺伝子の転写に影響を及ぼし得るか否かを決定する方法を提供し、この方法は以下の工程を包含する:
(a)該化合物を本発明に従う非ヒト哺乳動物へ投与すること、および
(b)レポーター分子が哺乳動物におけるレポーター核酸分子によって産生されるか否かを決定すること。
【0035】
1つの実施形態において、レポーター分子の産生は、結合する化合物がヒトCYP3A4遺伝子の転写に影響し得ることを示唆する。
【0036】
あらゆる化合物がこの方法において試験され得るが、好ましい化合物は生体異物またはステロイド化合物である。
【0037】
本発明者らは、ある化合物がヒトCYP3A4遺伝子の転写を調節し得るか否かを決定するための方法において、CYP3A4遺伝子の5’フランキング領域を含むが−7836から−7207までの領域について欠失する非ヒト動物がネガティブコントロールとして有用であると認識している。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】トランスジェニックマウスを作製するために使用されるCYP3A4/lacZトランスジーン構築物。ヒトCYP3A4遺伝子の上流領域は白色のボックス(open box)で示され、CYP3A4遺伝子の約−7.5kbにおけるXREMの位置は網目模様で示される。5’−フランキング領域は、転写開始部位の56bp下流から−3CYP3A4/lacZと称される構築物中の−3,213におけるHindIII部位まで、および構築物−13CYP3A4/lacZ中の−12,926におけるKpnI部位まで及んだ。真核生物翻訳開始および終結シグナル、転写終結およびポリアデニル化部位を含むE.coli lacZ遺伝子のコーディング領域は、黒ベタのボックス(solid box)で表される。
【図2】肝臓トランスジーン発現の生体異物誘導。−13CYP3A4/lacZトランスジーンを有する9/4系統由来の雌マウスは、様々な試薬で処理された。X−galを用いる肝臓スライスの組織化学的染色は、コーン油処理マウスと比べ、リファンピシン、フェノバルビタールおよびプレグネノロン 16α−カルボニトリルでの処理後に、β−ガラクトシダーゼ含有青色染色細胞の拡大された領域を示した。
【図3】マウスCyp3a11遺伝子と−13CYP3A4/lacZトランスジーンの生体異物誘導プロフィールの比較。9/4系統由来のトランスジェニックマウスは、ある範囲の生体異物試薬および天然に存在するステロイドで処理された。A.トランスジーン発現は、ONPGアッセイを用いて、全肝臓溶解物におけるβ−ガラクトシダーゼ活性を測定することによって評価された。β−ガラクトシダーゼ活性の単位は、A420/mg肝臓/分として示された。デキサメタゾンおよびプレグネノロン 16α−カルボニトリルは、−13CYP3A4/lacZトランスジーンの最も強力な生体異物活性化因子であったが、一方リファンピシン処理は、比較的低いレベルをもたらした。ステロイド類プレグネノロンおよび17α−プロゲステロンは、非常に弱い誘導物質である。B.ノーザン分析によって、内因性マウスCyp3a11遺伝子の肝臓発現が同マウスにおいて試験された。CYP3A4/lacZトランスジーンに対する誘導の類似するパターンが、生体異物および内因性調節因子の両方について観察された。このデータは、3匹の動物について平均+/−標準偏差として表される。
【図4】デキサメタゾンを用いた処理後の−13CYP3A4/lacZトランスジーン発現の用量応答。A.9/4系統由来の雄マウスは、1から100mg/kgのデキサメタゾンで処理された。より高い用量のデキサメタゾンは、(図3において記載されるように肝臓溶解物において測定された)β−ガラクトシダーゼ活性の増加をもたらした。B.デキサメタゾンの用量を増加させることに伴うトランスジーン発現の領域の拡大。凍結肝臓切片のX−gal染色は、1、10および100mg/kgデキサメタゾンを用いた処理後に、トランスジーン−由来β−ガラクトシダーゼ活性を含むより多くの数の肝細胞を示した。低い用量においては、中心静脈に直接隣接するトランスジーン−発現細胞の数が限られていた。より高い用量では、肝小葉を越えて門脈管へ広がるトランスジーン発現に関係したより多くの細胞が存在した。
【図5】(配列番号1)−13CYP3A4/lacZ構築物において誘導されるCYP3A4 5’−フランキング領域の配列。この配列は、CYP3A4遺伝子の転写開始部位に対して−12,926から+56までの塩基対に相当する。
【図6】(配列番号2)−12,926から−3,213までの塩基対に及び、さらに−13CYP3A4/lacZと−3CYP3A4/lacZ構築物との間の配列において相違を表すCYP3A4遺伝子の5’−フランキング領域の配列。
【図7】(配列番号3)ヒトCYP3A4遺伝子の「生体異物−応答性エンハンサーモジュール」(XREM)。この領域は、CYP3A4遺伝子の転写開始部位に対する−7836から−7207までの塩基対を含む。
【図8】(配列番号4)ヒトCYP3A7遺伝子の5’−フランキング領域(Genbankアクセス番号AF329900)。この配列の範囲は、CYP3A7遺伝子の転写開始部位に対する−11,133から+52までの塩基である。
【図9】(配列番号5)MDR1遺伝子の転写開始部位に対する−10,000から+200までの塩基対を含むヒトMDR1遺伝子(p−グリコプロテイン遺伝子)の5’−フランキング領域の配列。Genbank配列アクセス番号AC002457内に由来する配列。
【発明を実施するための形態】
【0039】
ここで、本発明の実施形態は、以下の実施例(これは、単に例示するためであり、本発明の範囲を制限するためでないと理解されるであろう)において記載される。
【実施例】
【0040】
物質および方法
トランスジーン構築物。E.coli lacZレポーター遺伝子に結合されるヒトシトクロムP450 CYP3A4遺伝子の上流5’フランクを用いて、2つのトランスジーン構築物を合成した(図1)。第1の構築物(−3CYP3A4/lacZと称する)は、転写開始部位に関係する−3213bpにおけるHindIII部位から転写開始部位の下流ヌクレオチド+56bpまでのCYP3A4遺伝子の領域を含んでいた。他の構築物(−13CYP3A4/lacZと称する)は、転写開始部位の上流−12,926bpにおけるKpnI部位から下流+56bpまでのCYP3A4遺伝子の領域を含んでいた。これは、CYP3A4遺伝子の近位プロモーターに加え、−7836と−7208との間に局在するXREM領域のDNA配列を含む。−10468bpと+906bpとの間のCYP3A4遺伝子のDNA配列を決定し、アクセス番号AF185589のもとにGenBank/EMBL/DDJBデータベースに寄託した。公にアクセス可能なGenbankファイルから、−10,469bpから−12,926bpまでの領域をカバーするさらなる配列情報を得た。E.coli lacZ レポーター遺伝子は、真核生物翻訳開始および終結シグナル、SV40転写終結およびポリアデニル化シグナルならびにイントロンについてのDNA配列に隣接する細菌酵素β−ガラクトシダーゼについてのコーディング領域を含む。CYP3A4/lacZトランスジーン構築物を、ベクター配列から離し、アガロースゲルにて精製し、マイクロインジェクションした。
【0041】
トランスジェニックマウス系統の作製。FVB/N株マウスから回収した接合体の前核へのDNA構築物のマイクロインジェクションによって、CYP3A4/lacZトランスジーンを有するマウスを作製した。マイクロインジェクションおよび胚の操作を標準的な技術により行った。サザン分析によって同定したトランスジェニック初代(founders)から繁殖させることによって、安定なトランスジェニックマウス系統を確立した。
【0042】
マウスへの生体異物の投与。−3CYP3A4/lacZおよび−13CYP3A4/lacZトランスジーンについての8−10週齢の雄および雌マウスの半接合体を使用して、ある範囲の生体異物およびホルモンのトランスジーン−由来β−ガラクトシダーゼの発現を活性化する能力を試験した。4日間毎日1回の腹腔内注射によって、マウスへ以下の試薬およびビヒクルを投与した:リファンピシン/コーン油;デキサメタゾンホスフェート/H2O;プレグネノロン 16α−カルボニトリル/H2O中の2% Tween20;フェノバルビタール/H2O;クロトリマゾール/2% Tween20;フェニトイン/2% Tween20;17α−OH プロゲステロン/2% Tween20;プレグネノロン/2% Tween20。Faulding(Mulgrave, Australia)から得られたデキサメタゾンホスフェートおよびUpjohn Co.(Kalamazoo, MI)からのプレグネノロン 16α−カルボニトリルを除いて、全ての試薬はSigma Chemical Co.(St Louis, MO)によって供給された。トランスジーンの誘導について試験するために全ての試薬について使用された用量は、100mg/kg体重であった。雄半接合体トランスジェニックマウスを用いて、1−100mg/kgの範囲において、用量応答研究を行った。
【0043】
トランスジーンおよびマウスCyp3a遺伝子発現の分析。X−gal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)を用いる染色により、肝臓および他の組織のスライス(slices)および凍結切片(sections)において、β−ガラクトシダーゼ活性を視覚化した。組織を、0.25% グルタルアルデヒド、0.1M リン酸緩衝液(pH7.3)、5mM EGTA、2mM MgCl2中で固定化し:0.1Mリン酸緩衝液(pH7.3)、0.01%デオキシコール酸ナトリウム、0.025%NP40、2mM MgCl2中で洗浄し、そして1mg/ml X−gal、5mM フェリシアン化カリウム、および5mM フェロシアン化カリウムを補った洗浄溶液中での37℃におけるインキュベーションによって染色した。標準的な技術に従って、O−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG)アッセイを用いて、全肝臓ホモジェネート[100mg 新鮮な組織/ml 0.25M Tris−HCl(pH7.3)]において、β−ガラクトシダーゼ活性のレベルを測定した。適切な希釈の後、ホモジェネートをβ−ガラクトシダーゼアッセイ試薬(0.1M リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.3)/1mM MgCl2/50mmol β−メルカプトエタノール/0.88mg/ml ONPG)と共に37℃にてインキュベーションし、1M Na2CO3の添加によってクエンチし(quenched)、そして420nmでの吸光度を測定した。β−ガラクトシダーゼ活性の単位は、A420/mg肝臓/分として示される。
【0044】
マウスCyp3a11 cDNAのヌクレオチド852−1061に相補的なリボプローブを用いるノーザン分析によって、内因性マウスCyp3a mRNA発現のレベルを測定した。フィルターをはがし、そして負荷量(loading)を標準化するために18S rRNAオリゴヌクレオチドを用いて再プローブした。
【0045】
結果
lacZへ結合するヒトCYP3A4遺伝子の−3.2kb領域を含む構築物を用いて、4つのトランスジェニック系統を作製した。トランスジーン−由来β−ガラクトシダーゼ活性は、マウス由来の腎臓、大および小腸、脾臓、肺および肝臓組織において、ビヒクルまたは生体異物で処理した全ての4つの−3CYP3A4/lacZトランスジェニック系統について、検出されなかった(表1)。対照的に、−13CYP3A4/lacZ構築物を有する4系統のうち3つにおいて、トランスジーンの発現が容易に検出された。系統9/4は肝臓において非常に低い構成性レベルを有し、β−ガラクトシダーゼは主要な血管に隣接した単離肝細胞においてのみ検出された。生体異物の投与は、中心静脈のまわりの細胞の領域において強い発現をもたらした(図2)。9/4系統の未処理マウスにおけるトランスジーン発現の基本レベルが極めて低いので、誘導は明らかであり、そして本質的にオフ/オン・プロセス(off/on process)である。9/4系統に由来するマウスにおける他の組織内での発現は、消化管(大部分は、小腸の絨毛において)に制限された。
【0046】
9/4系統由来のマウスの肝臓溶解物におけるトランスジェニックβ―ガラクトシダーゼ活性を測定することによって、ある範囲の生体異物に対する誘導の相対的程度を分析した(図3A)。デキサメタゾンおよびプレグネノロン 16α−カルボニトリルは最も強力な誘導物質であり、一方リファンピシンはトランスジーンを相対的に大きくないレベルまで活性化した。フェノバルビタール、クロトリマゾールおよびフェニトインは中程度の誘導物質であった。9/4系統におけるトランスジーンの誘導プロフィールは、同マウスにおける内因性Cyp3a11遺伝子について観察されたものと類似しており(図3B)、ヒトPXRよりもむしろマウスの活性化プロフィールを反映するようである。天然に存在するプレグネノロンおよび17α−プロゲステロンのようなステロイドを用いてトランスジーンの活性化が観察されたが、その誘導は生体異物と比べて弱かった。肝臓トランスジーン発現において著しい性差があり、殆どの試薬について、雄よりも雌においてより低いレベルが観察された。このような雄−優性パターンは、マウスCyp3a11遺伝子の誘導プロフィールにおいては顕著でなかった。実際に、リファンピシンおよびプレグネノロン 16α−カルボニトリルを用いた処理の後に、雄よりも雌においてより高いレベルのCyp3a11 mRNAを観察した。性−関連トランスジーン発現パターンにおけるこの明らかな逆転(reversal)についての理由は、知られていない。しかしながら、Cyp3a11 mRNAは、マウスのFVB/N株の雄においてのみ唯一検出可能であり、これは、雌に比べて雄におけるマウスCyp3a11遺伝子の誘導の程度が相対的に大きかったことに帰するかも知れない(図3B)。
【0047】
有意なトランスジーン発現を示した他の系統−15/10は、未処理マウスにおける肝臓および小腸の両方において、より高い構成性レベル(constitutive level)を有した。発現は他の臓器において検出されず、9/4系統において観察される組織特異性を確かなものにした。同じセットの試薬が、9/4系統由来のマウスと同じレベルまで、肝臓および腸のトランスジーン発現を増大させ得た。しかしながら誘導の全体的な程度は、15/10系統における高い基本レベルに起因して、9/4系統において観察された程大きくなかった。誘導プロフィールも類似しており、デキサメタゾンが最も強力な活性化剤であり、またリファンピシンが最も弱かった(データを示さない)。
【0048】
生体異物誘導の用量応答。デキサメタゾンによる9/4系統におけるトランスジーン発現の活性化は、範囲1〜100mg/kgにわたり用量−依存的であった(図4A)。増大する用量のデキサメタゾンで処理されたマウスに由来する肝臓ホモジェネートにおけるより高いトランスジーン−由来β−ガラクトシダーゼ活性は、X−galによって染色された細胞の拡大された領域に関連していた。低用量のデキサメタゾンでは、中心静脈のまわりのわずか1−2細胞厚の肝細胞の輪(a ring of hepatocyte)がトランスジーンを発現した(図4B)。100mg/kg デキサメタゾンを用いると、X−gal陽性肝細胞の領域が10細胞に至るまで(中心静脈と門脈三管との間のほぼ中程)増大した。トランスジーンを発現する肝細胞の類似する用量−依存的拡大(expansion)が、他の試薬を用いて、また−13CYP3A4/lacZ構築物も含む15/10系統においても観察された。
【0049】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
(a)ヒトCYP3A4遺伝子の構成性及び生体異物誘導性発現のために提供され得、且つ該遺伝子の転写部位のイニシエーション(initiation)と該部位から少なくとも13,000ヌクレオチド上流に位置づけられる位置との間に局在するヒトCYP3A4遺伝子の配列と同一であるヌクレオチド配列を含む、調節核酸分子;および
(b)該調節核酸分子によるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のレポーター分子を産生するためのレポーター核酸分子
(ここで、該レポーターおよび調節核酸分子は、該調節核酸分子が該レポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される)
を含むマウス及びラットから選択される哺乳動物:
ここで該哺乳動物は、マウス又はラットの肝臓及び消化管において検出可能な該レポーター分子の構成性及び生体異物誘導性組織発現パターンを有することを特徴とする。
【請求項2】
前記調節核酸分子が該遺伝子の転写部位のイニシエーションから13,000ヌクレオチド上流に及ぶヒトCYP3A4遺伝子のヌクレオチド配列と同一であるヌクレオチド配列を含む請求項1に記載の哺乳動物。
【請求項3】
前記調節核酸分子が配列番号1に示される配列を含む、請求項2に記載
の哺乳動物。
【請求項4】
前記調節核酸分子が該遺伝子の転写部位のイニシエーションより3,000ヌクレオチド上流の位置から8,000ヌクレオチド上流に及ぶヒトCYP3A4遺伝子の配列と同一であるヌクレオチド配列を含む請求項1に記載の哺乳動物。
【請求項5】
前記調節核酸分子が配列番号2に示される配列を含む、請求項4に記載の哺乳動物。
【請求項6】
前記調節核酸分子が該遺伝子の転写部位のイニシエーションの7,200ヌクレオチド上流の位置から600ヌクレオチド上流に及ぶヒトCYP3A4遺伝子の配列と同一であるヌクレオチド配列を含む請求項1に記載の哺乳動物。
【請求項7】
前記調節核酸分子が配列番号3に示される配列を含む、請求項6に記載の哺乳動物。
【請求項8】
前記調節核酸分子が−362〜+53までに隣接するヌクレオチド位置−7836〜−7207からなるCYP3A4遺伝子のフラグメントの配列を有する、先の請求項のいずれか1つに記載の、哺乳動物。
【請求項9】
先の請求項のいずれか1つに記載の哺乳動物であって、さらに以下を含む:
ヒト遺伝子の転写を調節し得るさらなる調節核酸分子;および
さらなる調節核酸分子によるさらなるレポーター核酸分子の転写の調節を示すための検出可能な量のさらなるレポーター分子を産生するためのさらなるレポーター核酸分子、
ここで、該さらなるレポーターおよびさらなる調節核酸分子は、該さらなる調節核酸分子が該さらなるレポーター核酸分子の転写を調節し得るよう配置される。
【請求項10】
前記少なくとも1つのさらなる調節核酸分子が配列番号4に示される配列を有する、請求項9に記載の哺乳動物。
【請求項11】
前記少なくとも1つのさらなる調節核酸分子が配列番号5に示される配列を有する、請求項9に記載の哺乳動物。
【請求項12】
前記レポーター核酸分子がホタルルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、緑色蛍光タンパク質またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼからなるレポーター分子の群より選択されるレポーター分子を生産し得る、先の請求項のいずれか1つに記載の、哺乳動物。
【請求項13】
前記哺乳動物がマウスである、先の請求項のいずれか1つに記載の、哺乳動物。
【請求項14】
先の請求項のいずれか1つに記載の哺乳動物の組織。
【請求項15】
前記組織が先の請求項のいずれか1つに記載の哺乳動物を生産し得る胚である、請求項14に記載の組織。
【請求項16】
ある化合物がヒトCYP3A4遺伝子の転写に影響を及ぼし得るか否かを決定する方法であり、以下の工程を包含する方法:
(a)該化合物を先の請求項のいずれか1つに記載の哺乳動物へ投与すること、および
(b)レポーター分子が該哺乳動物におけるレポーター核酸分子によって産生されるか否かを決定すること。
【請求項17】
前記レポーター分子の産生が、前記化合物がヒトCYP3A4遺伝子の転写に影響し得ることを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ある化合物がヒトCYP3A4遺伝子の転写に影響を及ぼし得るか否かを、以下の工程を包含する方法により決定するための、先の請求項のいずれか1つに記載の哺乳動物の使用:
(a)該化合物を先の請求項のいずれか1つに記載の哺乳動物へ投与すること、および
(b)レポーター分子が該哺乳動物におけるレポーター核酸分子によって産生されるか否かを決定すること。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図5−4】
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【図5−5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【図6−4】
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【図7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図8−3】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【公開番号】特開2010−148508(P2010−148508A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−297935(P2009−297935)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【分割の表示】特願2002−539530(P2002−539530)の分割
【原出願日】平成13年11月1日(2001.11.1)
【出願人】(500026418)ザ・ユニバーシティ・オブ・シドニー (13)
【Fターム(参考)】