DCDCコンバータ
【課題】4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータを提供する。
【解決手段】絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、ブリッジ形状の1次側スイッチ群と、一端が共通電位点に接続された第1負荷の他端と接続するインダクタと、絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側とインダクタとを接続する2次側第1スイッチと、絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と共通電位点とを接続する2次側第2スイッチと、絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側とインダクタとを接続する2次側第3スイッチと、絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と共通電位点とを接続する2次側第4スイッチと、1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備える。
【解決手段】絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、ブリッジ形状の1次側スイッチ群と、一端が共通電位点に接続された第1負荷の他端と接続するインダクタと、絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側とインダクタとを接続する2次側第1スイッチと、絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と共通電位点とを接続する2次側第2スイッチと、絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側とインダクタとを接続する2次側第3スイッチと、絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と共通電位点とを接続する2次側第4スイッチと、1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源装置に関し、特に、計測用電源に適した4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
電源装置として、絶縁型DCDCコンバータが広く普及している。図20は、絶縁型DCDCコンバータの1種である一般的なフルブリッジ全波整流型コンバータの従来の構成を示す図である。本図に示すフルブリッジ全波整流型コンバータは、1次側電源1と、電圧安定化のためのバイパスコンデンサ2と、それぞれMOS−FET等で構成され、ブリッジ形状に接続された第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3c、第4スイッチ3dと、絶縁トランス4と、全波整流を行なうダイオードブリッジ5を構成する第1ダイオード5a、第2ダイオード5b、第3ダイオード5c、第4ダイオード5dと、バイパスコンデンサ6と、負荷7と、制御部8とを備えている。
【0003】
1次側電源1とバイパスコンデンサ2とは、並列に接続されていて、これらの正極性側には、絶縁トランス4の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える第1スイッチ3aと、絶縁トランス4の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える第3スイッチ3cとが並列に接続されている。負極性側は、第1の共通電位点に接続されており、絶縁トランス4の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える第2スイッチ3bと、絶縁トランス4の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える第4スイッチ3dとが並列に接続されている。
【0004】
絶縁トランス4の2次側巻線には、第1極性側が正極となる向きで全波整流を行なうダイオードブリッジ5に、バイパスコンデンサ6と負荷7とが並列に接続されている。負荷7の負極性側およびバイパスコンデンサ6の他端は第2の共通電位点に接続されている。
【0005】
制御部8は、負荷7の端部の電圧をセンスして、負荷7の端部の電圧が一定になるように、各スイッチ3a〜3dを周期的に開閉するパルス波形を発生する。なお、以下において、負荷7の端部の電圧をセンスするためのセンス線の表示および説明は省略する。
【0006】
図21は、2次側の回路が別方式になっている従来の全波整流型コンバータの構成を示す図である。本図の例では、2次側巻線に中間タップを持つ絶縁トランス41を用いる。1次側巻線側の構成は、図20に示した例と同様である。
【0007】
絶縁トランス41の2次側巻線の第1極性側および第2極性側には、それぞれダイオード42、ダイオード43のアノードが接続され、両ダイオードのカソードは平滑用インダクタ44に接続されている。平滑用インダクタ44の他端には、バイパスコンデンサ45と負荷46とが並列に接続されている。負荷7の負極性側およびバイパスコンデンサ45の他端は絶縁トランス41の中間タップに接続されるとともに、第2の共通電位点に接続されている。
【0008】
図22に、図20および図21に示した従来の絶縁型全波整流コンバータにおける第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3c、第4スイッチ3dの動作例を示す。それぞれのスイッチ3a〜3dは、デューティ比50%の周期パルスでオン/オフを繰り返しており、第2スイッチ3bは第1スイッチ3aの反転動作となっており、第4スイッチ3dは第3スイッチ3cの反転動作となっている。
【0009】
第1スイッチ3aと、第3スイッチ3cとの駆動パルスの位相差が180度のときに電力変換率が最大となるが、制御部8が駆動パルスの位相をずらすことで電力変換率を制御できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平10−191624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述の絶縁型DCDCコンバータは、回路損失が少なく高効率であることから電源装置として広く普及しているが、2次側の整流にダイオードを用いているため、単方向の電圧・電流の発生しか行なうことができない。
【0012】
このため、正負両極性の電圧の発生と、正負両極性の電流方向への対応が求められる4象限動作が必要な計測用電源としての使用には適さなかった。
【0013】
例えば、従来の絶縁型DCDCコンバータでは、半導体試験装置でウェハの検査にあたり、トランジスタや抵抗などに直流電圧を加えたときにどれだけの電流が流れるかという基本特性を測定するために、電圧を横軸に取って電流を縦軸に取った平面における、すべての正負の組み合わせを対象とした4象限動作への対応が求められるパラメトリックメジャメントユニット(PMU)用電源等への適用は困難である。
【0014】
そこで、本発明は、4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様であるDCDCコンバータは、絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、一端が第2共通電位点に接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第2スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第4スイッチと、前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0016】
ここで、前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にすることができる。
【0017】
あるいは、A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にするようにしてもよい。
【0018】
上記課題を解決するため、本発明の第の態様であるDCDCコンバータは、中間タップを備えた絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、一端が第2共通電位点および前記中間タップに接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第2スイッチと、前記中間タップと前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
ここで、前記制御部は、A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることができる。
【0020】
あるいは、A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにするようにしてもよい。
【0021】
さらに、前記1次側第3スイッチおよび前記1次側第4スイッチをコンデンサに置き換え、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をAC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、前記制御部は、AC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにするようにしてもよい。
【0022】
いずれの場合も、前記1次側電源と並列に接続された第2負荷をさらに備えることができる。また、前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを絶縁するためのアイソレータをさらに備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施例である電源装置の構成を示す図である。
【図2】第1実施例において、第1負荷に正の電圧を与え、電流が負荷に流れ込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図3】B区間とC区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図4】A区間とD区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図5】第1実施例において、正の電圧を発生する第1負荷から電流を吸い込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図6】A区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図7】B区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図8】C区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図9】D区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図10】本発明の第2実施例である電源装置の構成を示す図である。
【図11】第2実施例において、第1負荷に正の電圧を与え、電流が負荷に流れ込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図12】B区間とC区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図13】A区間とD区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図14】第2実施例において、正の電圧を発生する第1負荷から電流を吸い込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図15】A区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図16】B区間とC区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図17】D区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図18】電源装置の別構成を示す図である。
【図19】別構成における制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図20】絶縁型DCDCコンバータの1種である一般的なフルブリッジ全波整流型コンバータの従来の構成を示す図である。
【図21】2次側の回路が別方式になっている従来の全波整流型コンバータの構成を示す図である。
【図22】従来のコンバータにおける第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチの動作例を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例である電源装置の構成を示す図である。本図に示す電源装置は、1次側電源11と、電圧安定化のためのバイパスコンデンサ12と、それぞれMOS−FET等で構成され、ブリッジ形状に接続された1次側第1スイッチ13a、1次側第2スイッチ13b、1次側第3スイッチ13c、1次側第4スイッチ13dと、絶縁トランス14と、それぞれMOS−FET等で構成され、ブリッジ形状に接続された2次側第1スイッチ15a、2次側第2スイッチ15b、2次側第3スイッチ15c、2次側第4スイッチ15dと、インダクタ16と、バイパスコンデンサ17と、第1負荷18と、制御部19と、絶縁用アイソレータ20と、第2負荷21とを備えている。
【0026】
1次側電源11とバイパスコンデンサ12とは、並列に接続されていて、これらの正極性側には、絶縁トランス14の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える1次側第1スイッチ13aと、絶縁トランス14の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える1次側第3スイッチ13cとが並列に接続されている。負極性側は、第1の共通電位点に接続されており、絶縁トランス14の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える1次側第2スイッチ13bと、絶縁トランス14の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える1次側第4スイッチ13dとが並列に接続されている。さらに、1次側電源11と並列に、第2負荷21が接続されている。第2負荷21は、2次側の第1負荷18から回生された電力を消費するために用いられる。
【0027】
絶縁トランス4の2次側巻線の第1極性側は、2次側第1スイッチ15aを介してインダクタ16が接続され、2次側第2スイッチ15bを介して第2の共通電位点に接続されている。第2極性側は、2次側第3スイッチ15cを介してインダクタ16の同端が接続され、2次側第4スイッチ15dを介して第2の共通電位点に接続されている。インダクタ16の他端には、バイパスコンデンサ17と第1負荷18とが並列に接続されている。第1負荷18の他端およびバイパスコンデンサ17の他端は第2の共通電位点に接続されている。
【0028】
制御部19は、1次側の各スイッチ13a〜13dおよび2次側の各スイッチ15a〜15dを開閉するパルス波形を発生する。制御部19は、第1負荷18の端部の電圧あるいは第1負荷18に流れる電流をセンスして、パルス波形の位相、デューティ比を制御する。なお、上述のように、センス線の図示は省略している。
【0029】
制御部19と2次側の各スイッチ15a〜15dとの間には、1次側と2次側との絶縁を確保するためのアイソレータ20が備えられている。ただし、アイソレータ20は、制御部19と1次側の各スイッチ13a〜13dとの間に設けるようにしてもよい。
【0030】
次に、第1実施例における電源装置の動作について説明する。制御部19は、1次側の各スイッチ13a〜13dについては、従来と同様の制御を行なう。すなわち、1次側の各スイッチ13a〜13dは、デューティ比50%の周期パルスでオン/オフを繰り返しており、1次側第2スイッチ13bは1次側第1スイッチ13aの反転動作となっており、1次側第4スイッチ13dは1次側第3スイッチ13cの反転動作となっている。
【0031】
1次側第1スイッチ13aと、1次側第3スイッチ13cとの駆動パルスの位相差が180度のときに電力変換率が最大となるが、制御部19がパルスの位相をずらすことで電力変換率を制御できるようになっている。
【0032】
ここで、1次側第1スイッチ13aと1次側第3スイッチ13cとが両方オンになっている区間をA区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオンで1次側第3スイッチ13cがオフになっている区間をB区間と称し、1次側第1スイッチ13aと1次側第3スイッチ13cとが両方オフになっている区間をC区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオフで1次側第3スイッチ13cがオンになっている区間をD区間と称するものとする。
【0033】
本実施例において制御部19は、第1負荷18に電流が流れ込む場合と、第1負荷18から電流を吸い込む場合とで2次側の各スイッチ15a〜15dを開閉するタイミングを変更する。
<1−1>
まず、第1負荷18に正の電圧を与え、第1負荷18に電流が流れ込む場合の制御部19の制御動作について図2のタイミング図を参照して説明する。第1負荷18に正の電圧を与え、第1負荷18に電流が負荷に流れ込む場合は、例えば、第1負荷18として一般的な電力を消費する負荷を用いた場合や、第1負荷18として電池を用いたときに充電を行なう場合等が該当する。
【0034】
B区間とC区間に相当する期間中は、図2に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0035】
図3にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、B区間を示している。本期間では、絶縁トランス14の1次側巻線の第1極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス14の2次側巻線の第1極性側に正の電圧が誘起され、2次側第1スイッチ15aにより第1負荷18に正の電圧を与えることになり、第1負荷18に電流が流れ込む。
【0036】
A区間とD区間に相当する期間中は、図2に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。
【0037】
図4にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、D区間を示している。本期間では、絶縁トランス14の1次側巻線の第2極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス14の2次側巻線の第2極性側に正の電圧が誘起され、2次側第1スイッチ15cにより第1負荷18に正の電圧を与えることになり、第1負荷18に電流が流れ込む。
【0038】
制御部19がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷18に継続的に電流が流れ込むことになる。本動作は、従来においてダイオードブリッジ5が行なっていた全波整流動作を、2次側スイッチ15a〜15dのオン/オフ切り替えで行なっているとみなすことができる。
【0039】
なお、第1負荷18に負の電圧を与え、第1負荷18に電流が流れ込む場合については、2次側の各スイッチ15a〜15dのオン/オフ制御を逆にすればよい。すなわち、B区間とC区間に相当する期間中に、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。また、A区間とD区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0040】
したがって、第1負荷18に電流が流れ込む場合において、第1負荷18に正負のいずれの電圧も与えることができることになる。
<1−2>
次に、第1実施例において、正電圧を発生する第1負荷18から電流を吸い込む場合の制御部19の制御動作について図5のタイミング図を参照して説明する。第1負荷18から電流を吸い込む場合は、例えば、第1負荷18として電力を供給する電池を用いたときに放電を行なう場合や、第1負荷18に、より高圧の別電源が接続されている場合等が該当する。
【0041】
A区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオンにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオフにする。
【0042】
図6にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーは、インダクタ16に蓄積されることになる。
【0043】
B区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0044】
図7にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーと、インダクタ16に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス14を介して絶縁トランス14の第1極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第1スイッチ13aを介して第2負荷21により消費される。
【0045】
C区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオフにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオンにする。
【0046】
図8にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーは、再びインダクタ16に蓄積されることになる。
【0047】
D区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。
【0048】
図9にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーと、インダクタ16に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス14を介して絶縁トランス14の第2極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第3スイッチ13cを介して第2負荷21により消費される。
【0049】
制御部19がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷18から継続的に電流を吸い込むことになる。このように、第1負荷18が電力を供給する負荷の場合であっても、その電力を1次側に回生することで、定電流あるいは定電圧での動作が可能となる。
【0050】
この場合の電流値あるいは電圧値の調整は、A区間、B区間、C区間、D区間を決定するパルスの位相、デューティ比を調整することで行なうことができる。なお、第1負荷18から電流を吸い込む場合の制御は、図6と図7とに対応したA区間とB区間の動作、あるいは、図8と図9とに対応したC区間とD区間の動作を繰り返すことでも可能であるが、絶縁トランス14の偏磁の問題から、上述の動作とすることが好ましい。
【0051】
なお、負電圧を発生する第1負荷18から電流を吸い込む場合については、2次側の各スイッチ15a〜15dのオン/オフ制御を逆にすればよい。
【0052】
すなわち、A区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオフにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオンにする。B区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。C区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオンにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオフにする。D区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0053】
したがって、第1負荷18から電流を吸い込む場合において、第1負荷18が正負のいずれの電圧にも対応することができる。このように、第1実施例における電源装置は、4象限動作を実現することができる。なお、第2負荷21を単に電力を消費する負荷ではなく、電力回生回路とし、回生された電力をシステム電源、あるいは、ライン電源等に回生するようにすると、装置全体の低消費電力化を実現することができる。
<第2実施例>
次に、本発明の第2実施例について説明する。図10は、本発明の第2実施例である電源装置の構成を示す図である。第2実施例では、2次側巻線に中間タップを持つ絶縁トランス51を用いる。1次側巻線側の構成は、第1実施例と同様である。
【0054】
絶縁トランス51の2次側巻線の第1極性側と第2極性側と中間タップとは、それぞれ2次側第1スイッチ52、2次側第2スイッチ53、2次側第3スイッチ54を介してインダクタ55が接続さている。インダクタ55の他端には、バイパスコンデンサ56と第1負荷57とが並列に接続されている。
【0055】
第1負荷57の他端およびバイパスコンデンサ56の他端は、中間タップに接続されるとともに、第2の共通電位点に接続されている。
【0056】
制御部58は、1次側の各スイッチ13a〜13dおよび2次側の各スイッチ52、53、54を開閉するパルス波形を発生する。制御部58は、第1負荷57の端部の電圧あるいは第1負荷57に流れる電流をセンスして、パルス波形の位相、デューティ比を制御する。なお、上述のように、センス線の図示は省略している。
【0057】
制御部58と2次側の各スイッチ52、53、54との間には、1次側と2次側との絶縁を確保するためのアイソレータ59が備えられている。ただし、アイソレータ59は、制御部58と1次側の各スイッチ13a〜13dとの間に設けるようにしてもよい。
【0058】
次に、第2実施例における電源装置の動作について説明する。制御部58は、1次側の各スイッチ13a〜13dについては、第1実施例と同様の制御を行なう。
【0059】
本実施例において制御部58は、第1負荷57に電流が流れ込む場合と、第1負荷57から電流を吸い込む場合とで2次側の各スイッチ52、53、54を開閉するタイミングを変更する。
<2−1>
まず、第1負荷57に正の電圧を与え、第1負荷57に電流が流れ込む場合の制御部58の制御動作について図11のタイミング図を参照して説明する。
【0060】
B区間とC区間に相当する期間中は、図11に示すように、2次側第1スイッチ52をオンにし、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0061】
図12にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、B区間を示している。本期間では、絶縁トランス51の1次側巻線の第1極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス51の2次側巻線の第1極性側に正の電圧が誘起され、2次側第1スイッチ52により第1負荷57に正の電圧を与えることになり、第1負荷57に電流が流れ込む。
【0062】
A区間とD区間に相当する期間中は、図11に示すように、2次側第2スイッチ53をオンにし、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0063】
図13にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、D区間を示している。本期間では、絶縁トランス51の1次側巻線の第2極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス14の2次側巻線の第2極性側に正の電圧が誘起され、2次側第2スイッチ53により第1負荷57に正の電圧を与えることになり、第1負荷57に電流が流れ込む。
【0064】
制御部58がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷57に継続的に電流が流れ込むことになる。本動作は、従来においてダイオードブリッジ5が行なっていた全波整流動作を、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53のオン/オフ切り替えで行なっているとみなすことができる。
【0065】
なお、第1負荷57に負の電圧を与え、第1負荷57に電流が流れ込む場合については、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53のオン/オフ制御を入れ替えればよい。2次側第3スイッチ54はオフのままとする。すなわち、B区間とC区間に相当する期間中に、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。また、A区間とD区間に相当する期間中は、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第1スイッチ52をオンにする。
【0066】
したがって、第1負荷57に電流が流れ込む場合において、第1負荷57に正負のいずれの電圧も与えることができることになる。
<2−2>
次に、第2実施例において、正電圧を発生する第1負荷57から電流を吸い込む場合の制御部58の制御動作について図14のタイミング図を参照して説明する。
【0067】
A区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。
【0068】
図15にこのときの電流の流れを示す。第1負荷57から供給されたエネルギーは、インダクタ55に蓄積されることになる。
【0069】
B区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52をオンにし、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0070】
図16にこのときの電流の流れを示す。第1負荷57から供給されたエネルギーと、インダクタ55に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス51を介して絶縁トランス51の第1極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第1スイッチ13aを介して第2負荷21により消費される。
【0071】
C区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。このときの電流の流れは、図15に示したA区間における電流の流れと同じである。第1負荷57から供給されたエネルギーは、インダクタ55に蓄積されることになる。
【0072】
D区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。
【0073】
図17にこのときの電流の流れを示す。第1負荷57から供給されたエネルギーと、インダクタ55に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス51を介して絶縁トランス51の第2極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第3スイッチ13cを介して第2負荷21により消費される。
【0074】
制御部19がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷57から継続的に電流を吸い込むことになる。このように、第1負荷57が電力を供給する負荷の場合であっても、その電力を1次側に回生することで、定電流あるいは定電圧での動作が可能となる。
【0075】
この場合の電流値あるいは電圧値の調整は、A区間、B区間、C区間、D区間を決定するパルスの位相、デューティ比を調整することで行なうことができる。なお、第1負荷57から電流を吸い込む場合の制御は、図15と図16とに対応したA区間とB区間の動作、あるいは、図15と図17とに対応したC区間とD区間の動作を繰り返すことでも可能であるが、絶縁トランス51の偏磁の問題から、上述の動作とすることが好ましい。
【0076】
なお、負電圧を発生する第1負荷57から電流を吸い込む場合については、2次側第1スイッチ52と2次側第2スイッチ53のオン/オフ制御を入れ替えればよい。2次側第3スイッチ54のオン/オフ制御については変更しない。
【0077】
すなわち、A区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。B区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。C区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。D区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52をオンにし、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0078】
したがって、第1負荷57から電流を吸い込む場合において、第1負荷57が正負のいずれの電圧にも対応することができる。このように、第2実施例における電源回路は、4象限動作を実現することができる。なお、第2負荷21を単に電力を消費する負荷ではなく、電力回生回路とし、回生された電力をシステム電源、あるいは、ライン電源等に回生するようにすると、装置全体の低消費電力化を実現することができる。
【0079】
以上説明したように、本実施形態の電源装置は、絶縁トランスを挟んだ両側に複数のスイッチを配置してスイッチング動作を行なわせることで、計測用電源として必須となる4象限動作を実現できるとともに、どの象限の動作においても電源装置自体の電力消費を少なくすることができる。
<変形例>
第2負荷21は、さらに上位側の電源に電力を回生する電力回生回路としてもよい。あるいは、1次側電源11自体が、いわゆる2次電池のように回生された電力を吸収するものであってもよい。
【0080】
1次側のスイッチは、フルブリッジ型ではなく、図18に示すように、1次側第1スイッチ13a、1次側第2スイッチ13bを備えたハーフブリッジ型で構成してもよい。この場合、フルブリッジ型の構成のような位相差による電力変換率等の調整を行なうことができないため、制御部58は、1次側第1スイッチ13aおよび1次側第2スイッチ13bを制御するパルスのデューティ比で電力変換率、第1負荷57端の電圧値、第1負荷を流れる電流値を制御する。
【0081】
この構成において、第1負荷57に正電圧を印加する場合のタイミング図を図19に示す。
【0082】
ここでは、1次側第1スイッチ13aと1次側第2スイッチ13bとが両方オフになっている区間をAC区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオンで1次側第2スイッチ13cがオフになっている区間をB区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオフで1次側第2スイッチ13bがオンになっている区間をD区間と称する。
【0083】
AC区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。B区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ53をオンにし、2次側第2スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにする。D区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。
【0084】
このタイミングは、第1負荷57に電流が流れ込む場合と第1負荷57から電流を吸い込む場合も同様となり、タイミングの制御により電流の向きを変更する。また、第1負荷57に負電圧を印加する場合の動作は、2次側第1スイッチ52の動作タイミングと2次側第2スイッチ53の動作タイミングとを入れ替えればよい。
【0085】
また、本発明は、共振型コンバータへの適用であってもよい。この場合は、パルス周期も制御対象とすることができる。
【0086】
1次側の各スイッチ13a〜13d、2次側の各スイッチ15a〜15d、52、53、54として、MOS−FETを用いる場合は、ボディダイオードの影響を排除して、両極性電圧への対応を実現するために、2つのMOS−FETを縦列接続させる構成とすることができる。
【符号の説明】
【0087】
1…1次側電源、2…バイパスコンデンサ、3a…第1スイッチ、3b…第2スイッチ、3c…第3スイッチ、3d…第4スイッチ、4…絶縁トランス、5…ダイオードブリッジ、6…バイパスコンデンサ、7…負荷、8…制御部、11…1次側電源、12…バイパスコンデンサ、13a…1次側第1スイッチ、13b…1次側第2スイッチ、13c…1次側第3スイッチ、13d…1次側第4スイッチ、14…絶縁トランス、15a…2次側第1スイッチ、15b…2次側第2スイッチ、15c…2次側第3スイッチ、15d…2次側第4スイッチ、16…インダクタ、17…バイパスコンデンサ、18…第1負荷、19…制御部、20…アイソレータ、21…第2負荷、41…絶縁トランス、42…ダイオード、43…ダイオード、44…平滑用インダクタ、45…バイパスコンデンサ、46…負荷、51…絶縁トランス、52…2次側第1スイッチ、53…2次側第2スイッチ、54…2次側第3スイッチ、55…インダクタ、56…バイパスコンデンサ、57…第2負荷、58…制御部、59…アイソレータ
【技術分野】
【0001】
本発明は電源装置に関し、特に、計測用電源に適した4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
電源装置として、絶縁型DCDCコンバータが広く普及している。図20は、絶縁型DCDCコンバータの1種である一般的なフルブリッジ全波整流型コンバータの従来の構成を示す図である。本図に示すフルブリッジ全波整流型コンバータは、1次側電源1と、電圧安定化のためのバイパスコンデンサ2と、それぞれMOS−FET等で構成され、ブリッジ形状に接続された第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3c、第4スイッチ3dと、絶縁トランス4と、全波整流を行なうダイオードブリッジ5を構成する第1ダイオード5a、第2ダイオード5b、第3ダイオード5c、第4ダイオード5dと、バイパスコンデンサ6と、負荷7と、制御部8とを備えている。
【0003】
1次側電源1とバイパスコンデンサ2とは、並列に接続されていて、これらの正極性側には、絶縁トランス4の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える第1スイッチ3aと、絶縁トランス4の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える第3スイッチ3cとが並列に接続されている。負極性側は、第1の共通電位点に接続されており、絶縁トランス4の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える第2スイッチ3bと、絶縁トランス4の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える第4スイッチ3dとが並列に接続されている。
【0004】
絶縁トランス4の2次側巻線には、第1極性側が正極となる向きで全波整流を行なうダイオードブリッジ5に、バイパスコンデンサ6と負荷7とが並列に接続されている。負荷7の負極性側およびバイパスコンデンサ6の他端は第2の共通電位点に接続されている。
【0005】
制御部8は、負荷7の端部の電圧をセンスして、負荷7の端部の電圧が一定になるように、各スイッチ3a〜3dを周期的に開閉するパルス波形を発生する。なお、以下において、負荷7の端部の電圧をセンスするためのセンス線の表示および説明は省略する。
【0006】
図21は、2次側の回路が別方式になっている従来の全波整流型コンバータの構成を示す図である。本図の例では、2次側巻線に中間タップを持つ絶縁トランス41を用いる。1次側巻線側の構成は、図20に示した例と同様である。
【0007】
絶縁トランス41の2次側巻線の第1極性側および第2極性側には、それぞれダイオード42、ダイオード43のアノードが接続され、両ダイオードのカソードは平滑用インダクタ44に接続されている。平滑用インダクタ44の他端には、バイパスコンデンサ45と負荷46とが並列に接続されている。負荷7の負極性側およびバイパスコンデンサ45の他端は絶縁トランス41の中間タップに接続されるとともに、第2の共通電位点に接続されている。
【0008】
図22に、図20および図21に示した従来の絶縁型全波整流コンバータにおける第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3c、第4スイッチ3dの動作例を示す。それぞれのスイッチ3a〜3dは、デューティ比50%の周期パルスでオン/オフを繰り返しており、第2スイッチ3bは第1スイッチ3aの反転動作となっており、第4スイッチ3dは第3スイッチ3cの反転動作となっている。
【0009】
第1スイッチ3aと、第3スイッチ3cとの駆動パルスの位相差が180度のときに電力変換率が最大となるが、制御部8が駆動パルスの位相をずらすことで電力変換率を制御できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平10−191624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述の絶縁型DCDCコンバータは、回路損失が少なく高効率であることから電源装置として広く普及しているが、2次側の整流にダイオードを用いているため、単方向の電圧・電流の発生しか行なうことができない。
【0012】
このため、正負両極性の電圧の発生と、正負両極性の電流方向への対応が求められる4象限動作が必要な計測用電源としての使用には適さなかった。
【0013】
例えば、従来の絶縁型DCDCコンバータでは、半導体試験装置でウェハの検査にあたり、トランジスタや抵抗などに直流電圧を加えたときにどれだけの電流が流れるかという基本特性を測定するために、電圧を横軸に取って電流を縦軸に取った平面における、すべての正負の組み合わせを対象とした4象限動作への対応が求められるパラメトリックメジャメントユニット(PMU)用電源等への適用は困難である。
【0014】
そこで、本発明は、4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様であるDCDCコンバータは、絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、一端が第2共通電位点に接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第2スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第4スイッチと、前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0016】
ここで、前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にすることができる。
【0017】
あるいは、A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にするようにしてもよい。
【0018】
上記課題を解決するため、本発明の第の態様であるDCDCコンバータは、中間タップを備えた絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、一端が第2共通電位点および前記中間タップに接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第2スイッチと、前記中間タップと前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
ここで、前記制御部は、A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることができる。
【0020】
あるいは、A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにするようにしてもよい。
【0021】
さらに、前記1次側第3スイッチおよび前記1次側第4スイッチをコンデンサに置き換え、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をAC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、前記制御部は、AC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにするようにしてもよい。
【0022】
いずれの場合も、前記1次側電源と並列に接続された第2負荷をさらに備えることができる。また、前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを絶縁するためのアイソレータをさらに備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、4象限動作に対応可能な高効率のDCDCコンバータが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施例である電源装置の構成を示す図である。
【図2】第1実施例において、第1負荷に正の電圧を与え、電流が負荷に流れ込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図3】B区間とC区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図4】A区間とD区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図5】第1実施例において、正の電圧を発生する第1負荷から電流を吸い込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図6】A区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図7】B区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図8】C区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図9】D区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図10】本発明の第2実施例である電源装置の構成を示す図である。
【図11】第2実施例において、第1負荷に正の電圧を与え、電流が負荷に流れ込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図12】B区間とC区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図13】A区間とD区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図14】第2実施例において、正の電圧を発生する第1負荷から電流を吸い込む場合の制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図15】A区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図16】B区間とC区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図17】D区間に相当する期間中の電流の流れを示す図である。
【図18】電源装置の別構成を示す図である。
【図19】別構成における制御部の制御動作について説明するタイミング図である。
【図20】絶縁型DCDCコンバータの1種である一般的なフルブリッジ全波整流型コンバータの従来の構成を示す図である。
【図21】2次側の回路が別方式になっている従来の全波整流型コンバータの構成を示す図である。
【図22】従来のコンバータにおける第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチの動作例を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例である電源装置の構成を示す図である。本図に示す電源装置は、1次側電源11と、電圧安定化のためのバイパスコンデンサ12と、それぞれMOS−FET等で構成され、ブリッジ形状に接続された1次側第1スイッチ13a、1次側第2スイッチ13b、1次側第3スイッチ13c、1次側第4スイッチ13dと、絶縁トランス14と、それぞれMOS−FET等で構成され、ブリッジ形状に接続された2次側第1スイッチ15a、2次側第2スイッチ15b、2次側第3スイッチ15c、2次側第4スイッチ15dと、インダクタ16と、バイパスコンデンサ17と、第1負荷18と、制御部19と、絶縁用アイソレータ20と、第2負荷21とを備えている。
【0026】
1次側電源11とバイパスコンデンサ12とは、並列に接続されていて、これらの正極性側には、絶縁トランス14の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える1次側第1スイッチ13aと、絶縁トランス14の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える1次側第3スイッチ13cとが並列に接続されている。負極性側は、第1の共通電位点に接続されており、絶縁トランス14の1次側巻線の第1極性側への入力を切り替える1次側第2スイッチ13bと、絶縁トランス14の1次側巻線の第2極性側への入力を切り替える1次側第4スイッチ13dとが並列に接続されている。さらに、1次側電源11と並列に、第2負荷21が接続されている。第2負荷21は、2次側の第1負荷18から回生された電力を消費するために用いられる。
【0027】
絶縁トランス4の2次側巻線の第1極性側は、2次側第1スイッチ15aを介してインダクタ16が接続され、2次側第2スイッチ15bを介して第2の共通電位点に接続されている。第2極性側は、2次側第3スイッチ15cを介してインダクタ16の同端が接続され、2次側第4スイッチ15dを介して第2の共通電位点に接続されている。インダクタ16の他端には、バイパスコンデンサ17と第1負荷18とが並列に接続されている。第1負荷18の他端およびバイパスコンデンサ17の他端は第2の共通電位点に接続されている。
【0028】
制御部19は、1次側の各スイッチ13a〜13dおよび2次側の各スイッチ15a〜15dを開閉するパルス波形を発生する。制御部19は、第1負荷18の端部の電圧あるいは第1負荷18に流れる電流をセンスして、パルス波形の位相、デューティ比を制御する。なお、上述のように、センス線の図示は省略している。
【0029】
制御部19と2次側の各スイッチ15a〜15dとの間には、1次側と2次側との絶縁を確保するためのアイソレータ20が備えられている。ただし、アイソレータ20は、制御部19と1次側の各スイッチ13a〜13dとの間に設けるようにしてもよい。
【0030】
次に、第1実施例における電源装置の動作について説明する。制御部19は、1次側の各スイッチ13a〜13dについては、従来と同様の制御を行なう。すなわち、1次側の各スイッチ13a〜13dは、デューティ比50%の周期パルスでオン/オフを繰り返しており、1次側第2スイッチ13bは1次側第1スイッチ13aの反転動作となっており、1次側第4スイッチ13dは1次側第3スイッチ13cの反転動作となっている。
【0031】
1次側第1スイッチ13aと、1次側第3スイッチ13cとの駆動パルスの位相差が180度のときに電力変換率が最大となるが、制御部19がパルスの位相をずらすことで電力変換率を制御できるようになっている。
【0032】
ここで、1次側第1スイッチ13aと1次側第3スイッチ13cとが両方オンになっている区間をA区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオンで1次側第3スイッチ13cがオフになっている区間をB区間と称し、1次側第1スイッチ13aと1次側第3スイッチ13cとが両方オフになっている区間をC区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオフで1次側第3スイッチ13cがオンになっている区間をD区間と称するものとする。
【0033】
本実施例において制御部19は、第1負荷18に電流が流れ込む場合と、第1負荷18から電流を吸い込む場合とで2次側の各スイッチ15a〜15dを開閉するタイミングを変更する。
<1−1>
まず、第1負荷18に正の電圧を与え、第1負荷18に電流が流れ込む場合の制御部19の制御動作について図2のタイミング図を参照して説明する。第1負荷18に正の電圧を与え、第1負荷18に電流が負荷に流れ込む場合は、例えば、第1負荷18として一般的な電力を消費する負荷を用いた場合や、第1負荷18として電池を用いたときに充電を行なう場合等が該当する。
【0034】
B区間とC区間に相当する期間中は、図2に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0035】
図3にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、B区間を示している。本期間では、絶縁トランス14の1次側巻線の第1極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス14の2次側巻線の第1極性側に正の電圧が誘起され、2次側第1スイッチ15aにより第1負荷18に正の電圧を与えることになり、第1負荷18に電流が流れ込む。
【0036】
A区間とD区間に相当する期間中は、図2に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。
【0037】
図4にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、D区間を示している。本期間では、絶縁トランス14の1次側巻線の第2極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス14の2次側巻線の第2極性側に正の電圧が誘起され、2次側第1スイッチ15cにより第1負荷18に正の電圧を与えることになり、第1負荷18に電流が流れ込む。
【0038】
制御部19がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷18に継続的に電流が流れ込むことになる。本動作は、従来においてダイオードブリッジ5が行なっていた全波整流動作を、2次側スイッチ15a〜15dのオン/オフ切り替えで行なっているとみなすことができる。
【0039】
なお、第1負荷18に負の電圧を与え、第1負荷18に電流が流れ込む場合については、2次側の各スイッチ15a〜15dのオン/オフ制御を逆にすればよい。すなわち、B区間とC区間に相当する期間中に、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。また、A区間とD区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0040】
したがって、第1負荷18に電流が流れ込む場合において、第1負荷18に正負のいずれの電圧も与えることができることになる。
<1−2>
次に、第1実施例において、正電圧を発生する第1負荷18から電流を吸い込む場合の制御部19の制御動作について図5のタイミング図を参照して説明する。第1負荷18から電流を吸い込む場合は、例えば、第1負荷18として電力を供給する電池を用いたときに放電を行なう場合や、第1負荷18に、より高圧の別電源が接続されている場合等が該当する。
【0041】
A区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオンにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオフにする。
【0042】
図6にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーは、インダクタ16に蓄積されることになる。
【0043】
B区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0044】
図7にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーと、インダクタ16に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス14を介して絶縁トランス14の第1極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第1スイッチ13aを介して第2負荷21により消費される。
【0045】
C区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオフにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオンにする。
【0046】
図8にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーは、再びインダクタ16に蓄積されることになる。
【0047】
D区間に相当する期間中は、図5に示すように、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。
【0048】
図9にこのときの電流の流れを示す。第1負荷18から供給されたエネルギーと、インダクタ16に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス14を介して絶縁トランス14の第2極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第3スイッチ13cを介して第2負荷21により消費される。
【0049】
制御部19がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷18から継続的に電流を吸い込むことになる。このように、第1負荷18が電力を供給する負荷の場合であっても、その電力を1次側に回生することで、定電流あるいは定電圧での動作が可能となる。
【0050】
この場合の電流値あるいは電圧値の調整は、A区間、B区間、C区間、D区間を決定するパルスの位相、デューティ比を調整することで行なうことができる。なお、第1負荷18から電流を吸い込む場合の制御は、図6と図7とに対応したA区間とB区間の動作、あるいは、図8と図9とに対応したC区間とD区間の動作を繰り返すことでも可能であるが、絶縁トランス14の偏磁の問題から、上述の動作とすることが好ましい。
【0051】
なお、負電圧を発生する第1負荷18から電流を吸い込む場合については、2次側の各スイッチ15a〜15dのオン/オフ制御を逆にすればよい。
【0052】
すなわち、A区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオフにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオンにする。B区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオフにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオンにする。C区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第2スイッチ15bをオンにし、2次側第3スイッチ15cおよび2次側第4スイッチ15dをオフにする。D区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ15aおよび2次側第4スイッチ15dをオンにし、2次側第2スイッチ15bおよび2次側第3スイッチ15cをオフにする。
【0053】
したがって、第1負荷18から電流を吸い込む場合において、第1負荷18が正負のいずれの電圧にも対応することができる。このように、第1実施例における電源装置は、4象限動作を実現することができる。なお、第2負荷21を単に電力を消費する負荷ではなく、電力回生回路とし、回生された電力をシステム電源、あるいは、ライン電源等に回生するようにすると、装置全体の低消費電力化を実現することができる。
<第2実施例>
次に、本発明の第2実施例について説明する。図10は、本発明の第2実施例である電源装置の構成を示す図である。第2実施例では、2次側巻線に中間タップを持つ絶縁トランス51を用いる。1次側巻線側の構成は、第1実施例と同様である。
【0054】
絶縁トランス51の2次側巻線の第1極性側と第2極性側と中間タップとは、それぞれ2次側第1スイッチ52、2次側第2スイッチ53、2次側第3スイッチ54を介してインダクタ55が接続さている。インダクタ55の他端には、バイパスコンデンサ56と第1負荷57とが並列に接続されている。
【0055】
第1負荷57の他端およびバイパスコンデンサ56の他端は、中間タップに接続されるとともに、第2の共通電位点に接続されている。
【0056】
制御部58は、1次側の各スイッチ13a〜13dおよび2次側の各スイッチ52、53、54を開閉するパルス波形を発生する。制御部58は、第1負荷57の端部の電圧あるいは第1負荷57に流れる電流をセンスして、パルス波形の位相、デューティ比を制御する。なお、上述のように、センス線の図示は省略している。
【0057】
制御部58と2次側の各スイッチ52、53、54との間には、1次側と2次側との絶縁を確保するためのアイソレータ59が備えられている。ただし、アイソレータ59は、制御部58と1次側の各スイッチ13a〜13dとの間に設けるようにしてもよい。
【0058】
次に、第2実施例における電源装置の動作について説明する。制御部58は、1次側の各スイッチ13a〜13dについては、第1実施例と同様の制御を行なう。
【0059】
本実施例において制御部58は、第1負荷57に電流が流れ込む場合と、第1負荷57から電流を吸い込む場合とで2次側の各スイッチ52、53、54を開閉するタイミングを変更する。
<2−1>
まず、第1負荷57に正の電圧を与え、第1負荷57に電流が流れ込む場合の制御部58の制御動作について図11のタイミング図を参照して説明する。
【0060】
B区間とC区間に相当する期間中は、図11に示すように、2次側第1スイッチ52をオンにし、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0061】
図12にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、B区間を示している。本期間では、絶縁トランス51の1次側巻線の第1極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス51の2次側巻線の第1極性側に正の電圧が誘起され、2次側第1スイッチ52により第1負荷57に正の電圧を与えることになり、第1負荷57に電流が流れ込む。
【0062】
A区間とD区間に相当する期間中は、図11に示すように、2次側第2スイッチ53をオンにし、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0063】
図13にこのときの電流の流れを示す。なお、1次側の電流の流れは、D区間を示している。本期間では、絶縁トランス51の1次側巻線の第2極性を正側としたパルス電圧により、絶縁トランス14の2次側巻線の第2極性側に正の電圧が誘起され、2次側第2スイッチ53により第1負荷57に正の電圧を与えることになり、第1負荷57に電流が流れ込む。
【0064】
制御部58がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷57に継続的に電流が流れ込むことになる。本動作は、従来においてダイオードブリッジ5が行なっていた全波整流動作を、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53のオン/オフ切り替えで行なっているとみなすことができる。
【0065】
なお、第1負荷57に負の電圧を与え、第1負荷57に電流が流れ込む場合については、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53のオン/オフ制御を入れ替えればよい。2次側第3スイッチ54はオフのままとする。すなわち、B区間とC区間に相当する期間中に、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。また、A区間とD区間に相当する期間中は、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第1スイッチ52をオンにする。
【0066】
したがって、第1負荷57に電流が流れ込む場合において、第1負荷57に正負のいずれの電圧も与えることができることになる。
<2−2>
次に、第2実施例において、正電圧を発生する第1負荷57から電流を吸い込む場合の制御部58の制御動作について図14のタイミング図を参照して説明する。
【0067】
A区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。
【0068】
図15にこのときの電流の流れを示す。第1負荷57から供給されたエネルギーは、インダクタ55に蓄積されることになる。
【0069】
B区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52をオンにし、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0070】
図16にこのときの電流の流れを示す。第1負荷57から供給されたエネルギーと、インダクタ55に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス51を介して絶縁トランス51の第1極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第1スイッチ13aを介して第2負荷21により消費される。
【0071】
C区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。このときの電流の流れは、図15に示したA区間における電流の流れと同じである。第1負荷57から供給されたエネルギーは、インダクタ55に蓄積されることになる。
【0072】
D区間に相当する期間中は、図14に示すように、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。
【0073】
図17にこのときの電流の流れを示す。第1負荷57から供給されたエネルギーと、インダクタ55に蓄積されたエネルギーが、絶縁トランス51を介して絶縁トランス51の第2極性側が正となる方向で、1次側に回生される動作となる。この回生されたエネルギーは、1次側第3スイッチ13cを介して第2負荷21により消費される。
【0074】
制御部19がこれらの動作を繰り返すことにより、第1負荷57から継続的に電流を吸い込むことになる。このように、第1負荷57が電力を供給する負荷の場合であっても、その電力を1次側に回生することで、定電流あるいは定電圧での動作が可能となる。
【0075】
この場合の電流値あるいは電圧値の調整は、A区間、B区間、C区間、D区間を決定するパルスの位相、デューティ比を調整することで行なうことができる。なお、第1負荷57から電流を吸い込む場合の制御は、図15と図16とに対応したA区間とB区間の動作、あるいは、図15と図17とに対応したC区間とD区間の動作を繰り返すことでも可能であるが、絶縁トランス51の偏磁の問題から、上述の動作とすることが好ましい。
【0076】
なお、負電圧を発生する第1負荷57から電流を吸い込む場合については、2次側第1スイッチ52と2次側第2スイッチ53のオン/オフ制御を入れ替えればよい。2次側第3スイッチ54のオン/オフ制御については変更しない。
【0077】
すなわち、A区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。B区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。C区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。D区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52をオンにし、2次側第2スイッチ53および2次側第3スイッチ54をオフにする。
【0078】
したがって、第1負荷57から電流を吸い込む場合において、第1負荷57が正負のいずれの電圧にも対応することができる。このように、第2実施例における電源回路は、4象限動作を実現することができる。なお、第2負荷21を単に電力を消費する負荷ではなく、電力回生回路とし、回生された電力をシステム電源、あるいは、ライン電源等に回生するようにすると、装置全体の低消費電力化を実現することができる。
【0079】
以上説明したように、本実施形態の電源装置は、絶縁トランスを挟んだ両側に複数のスイッチを配置してスイッチング動作を行なわせることで、計測用電源として必須となる4象限動作を実現できるとともに、どの象限の動作においても電源装置自体の電力消費を少なくすることができる。
<変形例>
第2負荷21は、さらに上位側の電源に電力を回生する電力回生回路としてもよい。あるいは、1次側電源11自体が、いわゆる2次電池のように回生された電力を吸収するものであってもよい。
【0080】
1次側のスイッチは、フルブリッジ型ではなく、図18に示すように、1次側第1スイッチ13a、1次側第2スイッチ13bを備えたハーフブリッジ型で構成してもよい。この場合、フルブリッジ型の構成のような位相差による電力変換率等の調整を行なうことができないため、制御部58は、1次側第1スイッチ13aおよび1次側第2スイッチ13bを制御するパルスのデューティ比で電力変換率、第1負荷57端の電圧値、第1負荷を流れる電流値を制御する。
【0081】
この構成において、第1負荷57に正電圧を印加する場合のタイミング図を図19に示す。
【0082】
ここでは、1次側第1スイッチ13aと1次側第2スイッチ13bとが両方オフになっている区間をAC区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオンで1次側第2スイッチ13cがオフになっている区間をB区間と称し、1次側第1スイッチ13aがオフで1次側第2スイッチ13bがオンになっている区間をD区間と称する。
【0083】
AC区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第2スイッチ53をオフにし、2次側第3スイッチ54をオンにする。B区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ53をオンにし、2次側第2スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにする。D区間に相当する期間中は、2次側第1スイッチ52および2次側第3スイッチ54をオフにし、2次側第2スイッチ53をオンにする。
【0084】
このタイミングは、第1負荷57に電流が流れ込む場合と第1負荷57から電流を吸い込む場合も同様となり、タイミングの制御により電流の向きを変更する。また、第1負荷57に負電圧を印加する場合の動作は、2次側第1スイッチ52の動作タイミングと2次側第2スイッチ53の動作タイミングとを入れ替えればよい。
【0085】
また、本発明は、共振型コンバータへの適用であってもよい。この場合は、パルス周期も制御対象とすることができる。
【0086】
1次側の各スイッチ13a〜13d、2次側の各スイッチ15a〜15d、52、53、54として、MOS−FETを用いる場合は、ボディダイオードの影響を排除して、両極性電圧への対応を実現するために、2つのMOS−FETを縦列接続させる構成とすることができる。
【符号の説明】
【0087】
1…1次側電源、2…バイパスコンデンサ、3a…第1スイッチ、3b…第2スイッチ、3c…第3スイッチ、3d…第4スイッチ、4…絶縁トランス、5…ダイオードブリッジ、6…バイパスコンデンサ、7…負荷、8…制御部、11…1次側電源、12…バイパスコンデンサ、13a…1次側第1スイッチ、13b…1次側第2スイッチ、13c…1次側第3スイッチ、13d…1次側第4スイッチ、14…絶縁トランス、15a…2次側第1スイッチ、15b…2次側第2スイッチ、15c…2次側第3スイッチ、15d…2次側第4スイッチ、16…インダクタ、17…バイパスコンデンサ、18…第1負荷、19…制御部、20…アイソレータ、21…第2負荷、41…絶縁トランス、42…ダイオード、43…ダイオード、44…平滑用インダクタ、45…バイパスコンデンサ、46…負荷、51…絶縁トランス、52…2次側第1スイッチ、53…2次側第2スイッチ、54…2次側第3スイッチ、55…インダクタ、56…バイパスコンデンサ、57…第2負荷、58…制御部、59…アイソレータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、
負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、
前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、
一端が第2共通電位点に接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第2スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第4スイッチと、
前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とするDCDCコンバータ。
【請求項2】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、
B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にすることを特徴とする請求項1に記載のDCDCコンバータ。
【請求項3】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、
B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、
C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、
D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にすることを特徴とする請求項1に記載のDCDCコンバータ。
【請求項4】
中間タップを備えた絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、
負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、
前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、
一端が第2共通電位点および前記中間タップに接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第2スイッチと、
前記中間タップと前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、
前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とするDCDCコンバータ。
【請求項5】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、
B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることを特徴とする請求項4に記載のDCDCコンバータ。
【請求項6】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、
B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、
C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、
D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることを特徴とする請求項4に記載のDCDCコンバータ。
【請求項7】
前記1次側第3スイッチおよび前記1次側第4スイッチをコンデンサに置き換え、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をAC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
前記制御部は、AC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、
B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、
D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることを特徴とする請求項4に記載のDCDCコンバータ。
【請求項8】
前記1次側電源と並列に接続された第2負荷をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のDCDCコンバータ。
【請求項9】
前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを絶縁するためのアイソレータをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のDCDCコンバータ。
【請求項1】
絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、
負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、
前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、
一端が第2共通電位点に接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第2スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記第2共通電位点とを接続する2次側第4スイッチと、
前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とするDCDCコンバータ。
【請求項2】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、
B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にすることを特徴とする請求項1に記載のDCDCコンバータ。
【請求項3】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、
B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第2状態にし、
C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第1状態にし、
D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第4スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチおよび前記2次側第3スイッチを第1状態にすることを特徴とする請求項1に記載のDCDCコンバータ。
【請求項4】
中間タップを備えた絶縁トランスを有し、前記絶縁トランスの1次側に1次側電源を接続し、前記絶縁トランスの2次側に第1負荷を接続するDCDCコンバータであって、
負極性側が第1共通電位点に接続された前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側とを接続する1次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第1極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第2スイッチと、
前記1次側電源の正極性側と前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側とを接続する1次側第3スイッチと、
前記絶縁トランスの1次側巻線の第2極性側と前記第1共通電位点とを接続する1次側第4スイッチと、
一端が第2共通電位点および前記中間タップに接続された前記第1負荷の他端と接続するインダクタと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第1極性側と前記インダクタとを接続する2次側第1スイッチと、
前記絶縁トランスの2次側巻線の第2極性側と前記インダクタとを接続する2次側第2スイッチと、
前記中間タップと前記インダクタとを接続する2次側第3スイッチと、
前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを開閉するパルス波を発生する制御部とを備えたことを特徴とするDCDCコンバータ。
【請求項5】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間とD区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、
B区間とC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることを特徴とする請求項4に記載のDCDCコンバータ。
【請求項6】
前記制御部は、前記1次側第2スイッチが前記1次側第1スイッチの反転動作となり、前記1次側第4スイッチが前記1次側第3スイッチの反転動作となるように制御し、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オンになっている区間をA区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
A区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、
B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、
C区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、
D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることを特徴とする請求項4に記載のDCDCコンバータ。
【請求項7】
前記1次側第3スイッチおよび前記1次側第4スイッチをコンデンサに置き換え、
前記1次側第1スイッチと前記1次側第3スイッチとが両方オフになっている区間をAC区間と称し、前記1次側第1スイッチがオンで前記1次側第3スイッチがオフになっている区間をB区間と称し、前記1次側第1スイッチがオフで前記1次側第3スイッチがオンになっている区間をD区間と称し、第1状態をオン/オフのいずれかとし、第2状態を第1状態と異なる状態とした場合に、
前記制御部は、AC区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチおよび前記2次側第2スイッチをオフにし、前記2次側第3スイッチをオンにし、
B区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第1状態にし、前記2次側第2スイッチを第2状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにし、
D区間に相当する期間中は、前記2次側第1スイッチを第2状態にし、前記2次側第2スイッチを第1状態にし、前記2次側第3スイッチをオフにすることを特徴とする請求項4に記載のDCDCコンバータ。
【請求項8】
前記1次側電源と並列に接続された第2負荷をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のDCDCコンバータ。
【請求項9】
前記1次側の各スイッチおよび2次側の各スイッチを絶縁するためのアイソレータをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のDCDCコンバータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−130521(P2011−130521A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283634(P2009−283634)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】
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