説明

DJプレイ機能を有する携帯端末装置

【課題】 携帯端末装置に異なる操作を加えることによって、該異なる操作に応じて音源メモリに記憶された音源データにDJで行われるような各種の特殊再生処理を行うようにしたDJプレイ機能を有する携帯端末装置を提供する。
【解決手段】 携帯端末装置10は、音源データを記憶した音源メモリと22、DJ処理部12と、音源メモリから読み出した音源データを特殊再生処理する特殊再生処理部14と、関連付けテーブル15と、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段(例えば、姿勢/挙動検出部16)を備える。関連付けテーブル15は携帯端末装置10の異なる操作にそれぞれ応じた特殊再生の種類を設定し、DJ処理部12は携帯端末装置10の異なる操作を検出する手段の検出結果に基づいて関連付けテーブル15を参照して特殊再生処理部14に関連付けテーブルに設定された特殊再生の種類に従った再生を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DJ(ディスクジョッキー)プレイ機能を有する携帯端末装置に関するものであり、特に、携帯端末装置に異なる操作を加えることによって、該異なる操作に応じて音源メモリに記憶された音源データにDJで行われるような各種の特殊再生処理を行うようにしたDJプレイ機能を有する携帯端末装置に関する。前記異なる操作は、携帯端末装置の姿勢/挙動を検出する3次元加速度センサーや地磁気センサーなどからなる姿勢/挙動検出部を備え、その姿勢/挙動を検出する、あるいは、操作/入力部の所定のタッチパッドやジョグスイッチの操作を検出することによって認識するようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理技術、通信技術の発展に伴い携帯型の情報通信端末装置(以下、携帯端末装置という)が広く普及している。このような携帯端末装置は、利用者が外出先からインターネットなどのネットワークを介して種々サービスを提供する情報配信サーバや所望のウェブサイトに接続して当該サービスを受け、あるいは情報を取得したり、自社のネットワークに接続して業務上必要な情報を取得することができる。最近では、携帯電話のハード、ソフト機能が充実し、従来の携帯端末装置の機能を兼ねるようになってきており、携帯電話の普及率の拡大にはめざましいものがある。携帯電話を利用したデータ通信サービスを提供する事業者も増加しており、携帯電話を利用してバンキング、インターネット販売、ナビゲーション、交通機関やコンピニエンスストアなどの代金決済など様々なサービスを受けることができるようになってきている。本発明が対象とする携帯端末装置には携帯電話も含まれるものである。
【0003】
ところで、携帯電話などの携帯端末装置の利用者にとっては、端末を単にデータ通信に機能を利用して私的、あるいは、業務上必要な用途として使用するだけでなく、利用者自身の楽しみ(アミューズメント)のための機能や利用者自身が好む種々のコンテンツを取り込んでカスタマイズし、他の利用者が持つ端末と差別化したいという要望が根強い。例えば、携帯電話における「着メロ」、「着うた」などがよい例である。
【0004】
一方、音楽愛好家の間では、レコードやCDなどの媒体に記録された音源データを特殊再生して楽しむDJ(ディスクジョッキー)プレイが愛好されている。DJプレイでいう特殊再生とは、音源データを通常再生するだけでなく通常再生の間で部分的にスクラッチ音を入れたり、逆向きに生成したり、再生時間を伸長、短縮するなどして再生する方法である。そしてこのような機能(DJプレイ)を提供するには、レコードプレーヤ、オーディオミキシング装置、電子楽器などの種々の機器が使用され、下記の特許文献1(特開2001−203548号公報)にはDJプレイのためのオーディオミキシング装置が開示され、特許文献2(特開2003−263169号公報)には電子楽器が開示され、特許文献3(特開2000−268301号公報)にはレコードプレーヤが開示されている。
【特許文献1】特開2001−203548号公報(図1)
【特許文献2】特開2003−263169号公報(図1、図2)
【特許文献3】特開2000−268301号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
DJプレイの愛好者にとって、自身が通常携帯する携帯端末装置でこのようなDJプレイを手軽に楽しむことができれば、安価で便利なツールになり得る。また、このような機能が携帯端末装置に備われば、DJプレイの愛好家だけでなく、一般の携帯端末装置利用者にとっても自身が所有する携帯端末装置と他の利用者が所有する携帯端末装置と差別化ができ、当該機能を有する携帯端末装置の利用者を増大することができ好ましい。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1ないし特許文献3に開示された機器は、何れもDJプレイのための専用の機器であり、愛好者が手軽に購入して好きな場所でDJプレイを楽しむ用途には適していないという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑み、携帯端末装置に異なる操作を加えることによって、該異なる操作に応じて音源メモリに記憶された音源データにDJで行われるような各種の特殊再生処理を行うようにしたDJプレイ機能を有する携帯端末装置を提供することを目的とする。携帯端末装置の異なる操作は、携帯端末装置の姿勢/挙動を検出する3次元加速度センサーや地磁気センサーなどからなる姿勢/挙動検出部を備え、その姿勢/挙動を検出する、あるいは、操作/入力部の所定のタッチパッドやジョグスイッチの操作を検出することによって認識することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、音源データを記憶した音源メモリと、DJ処理部と、音源メモリから読み出した音源データを特殊再生処理する特殊再生処理部と、関連付けテーブルと、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段と、を備えた携帯端末装置であって、
前記関連付けテーブルは、携帯端末装置の異なる操作にそれぞれ応じた特殊再生の種類を設定し、前記DJ処理部は、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段の検出結果に基づいて前記関連付けテーブルを参照し、前記特殊再生処理部に前記関連付けテーブルに設定された特殊再生の種類に従った再生を行わせることを特徴とするDJプレイ機能を備えた携帯端末装置である。
【0009】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段は、3次元加速度センサーおよび/または地磁気センサーからなる姿勢/挙動検出部により構成したことを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段は、操作/入力部の所定の操作手段の動作を検出するように構成されたことを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項4にかかる発明は、請求項1〜3の何れかにかかる発明において、関連付けテーブルは、前記携帯端末装置に予めプリセットされた複数の関連付けテーブルからなり、その1つを選択可能としたことを特徴とする。
【0012】
また、本願の請求項5にかかる発明は、請求項1〜3の何れかにかかる発明において、関連付けテーブルは、前記携帯端末装置に加えられた異なる操作を記憶し、前記記憶した異なる操作のそれぞれに応じて特殊再生の種類を設定するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1にかかる発明においては、携帯端末装置が音源メモリと、DJ処理部と、音源メモリから読み出した音源データを特殊再生処理する特殊再生処理部と、関連付けテーブルと、を備え、関連付けテーブルは、携帯端末装置の異なる操作にそれぞれ応じた特殊再生の種類を設定し、前記DJ処理部は、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段の検出結果に基づいて前記関連付けテーブルを参照し、前記特殊再生処理部に前記関連付けテーブルに設定された特殊再生の種類に従った再生を行わせる。
【0014】
従って、携帯端末装置の利用者がDJ処理部を起動し携帯端末装置に異なる操作を加えるだけで容易にDJプレイを楽しむことができるようになる。このため、利用者にとっては、DJプレイを楽しむために高価な専用の機器を購入する必要がなくなり、また、携帯端末装置の販売業者にとっては、ユーザーを拡大することができるようになる。
【0015】
また、請求項2にかかる発明においては、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段は、3次元加速度センサーおよび/または地磁気センサーからなる姿勢/挙動検出部により構成したものであるから、携帯端末装置の利用者は、DJ処理部を起動し携帯端末装置を回転させたり、振ったりする操作を加えることによって、容易にDJプレイを楽しむことができるようになる。
【0016】
また、請求項3にかかる発明においては、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段は、操作/入力部の所定の操作手段の動作を検出するように構成されたものであるから、携帯端末装置の利用者は、DJ処理部を起動し携帯端末装置の操作/入力手段、例えば、タッチパッドやジョグダイヤルを使用して異なる操作を加えることによって、容易にDJプレイを楽しむことができるようになる。
【0017】
また、請求項4にかかる発明においては、請求項1〜3の何れかの発明において、関連付けテーブルは、前記携帯端末装置に予めプリセットされた複数の関連付けテーブルからなり、その1つを選択可能としたものであるから、携帯端末装置の利用者は、異なる関連付けテーブルを選択することにより、携帯端末装置に異なる操作を加えた際に、他の関連付けテーブルによる場合と異なる特殊再生の組み合わせによるDJプレイを楽しむことができるようになる。
【0018】
また、請求項5にかかる発明においては、請求項1〜3の何れかの発明において、関連付けテーブルは、携帯端末装置に加えられた異なる操作を記憶し、前記記憶した異なる操作のそれぞれに応じて特殊再生の種類を設定するようにしたものであるから、携帯端末装置の利用者は、実際に携帯端末装置に種々の異なる操作を加えて、それに対応する特殊再生の種類を設定することができるようになり、利用者の好みに応じ携帯端末装置をカスタマイズしてDJプレイを楽しむことができるようになる。また、他の利用者が使用している携帯端末装置10と差別化することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施例にかかるDJプレイ機能を有する携帯端末装置の構成を示すブロック図、図2は、携帯端末装置の姿勢/挙動の検出結果と特殊再生の種類を関連付ける関連付けテーブルの構成を示す図である。図3は、本発明の実施例にかかるDJプレイ機能を有する携帯端末装置の処理手順を示すフローチャートである。図4は、携帯端末装置の一例である携帯電話の外観図であり、図4(a)は携帯電話を折り畳んだ状態を示し、図4(b)は携帯電話を開いた状態を示す図である。
【実施例】
【0020】
本発明の実施例にかかる携帯端末装置10は、具体的には携帯電話を端末とするものであり、図1に示すように、制御部11、無線通信部17、通話処理部18、表示部19、操作/入力部21を備えている。これらの各部は通常の携帯端末装置(携帯電話)を構成する構成要素であり、制御部11は、マイクロプロセッサを中心に構成され、一般的なコンピュータ装置と同様にRAM、ROMなどの記憶手段を備えており、これらの記憶手段に蓄積されたプログラムによって各部を制御する。
【0021】
無線通信部11は、携帯電話基地局との間で無線通信を行う無線通信インターフェースであり、音声通話やデータ通信のデータが無線通信によって携帯電話基地局との間で送受信される。通話処理部18は、音声出力のためのスピーカ、音声入力のためのマイク、音声の符号化と複合化の機能と受話音量やマイクの感度変更機能を持つ音声コーデックなどから構成され通話を行う際に使用される。操作/入力部21は数字アルファベットボタンや機能ボタン、タッチパッドやジョグダイヤルなどから構成され、携帯端末装置10を操作する入力を行う部分であり、液晶ディスプレイなどで構成される表示部19は、各種アプリケーションの操作画面を表示したり、操作/入力部21から入力された入力に従って関連する画面を表示する。
【0022】
本発明にかかる携帯端末装置10は、更に、DJ処理部12、再生処理部13、特殊再生処理部14、関連付けテーブル15、姿勢/挙動検出部16、音源メモリ22を備えている。DJ処理部12は、具体的にはアプリケーションプログラムで構成されるものであり、後述する図3のフローチャートに示す手順の処理を実行するアプリケーションである。音源メモリ22には、DJ処理部12が処理する対象の複数の音源データが記憶される。この音源データは、各種の情報配信サーバからダウンロードして蓄積してもよく、標準的な音源データをプレインストールしておくこともできる。再生処理部13は音源メモリ22に記憶された音源データを通常の方式で再生処理するものである。
【0023】
音源メモリ22に記憶する音源データは、DJプレイの再生のための特別なファイルフォーマットを持つものでなく通常の音源データ(着メロ、着うたなど)のファイルフォーマットのデータをそのまま用い、特殊再生処理部14の特殊再生処理によってDJプレイ機能で使用される各種の特殊再生を行う。特殊再生処理部14は、各種のDJプレイ用の機器がハードウェア的に処理するDJプレイ機能の特殊再生をソフト的に処理するものであり、音源データがアナログデータデアル場合には、アナログデータの音源データをデジタル変換して、再生順序を入れ換えたり、スクラッチ音を付加したりする処理を行い、再度アナログデータに変換して再生する処理を行う。
【0024】
姿勢/挙動検出部16は携帯端末装置10の姿勢や挙動(動き)を検出するものであり、3次元加速度センサーや地磁気センサーなどから構成される。これらのセンサーから検出される値から携帯端末装置10の姿勢や動きを検出することができ、最近の携帯電話ではGPS測位手段とともにこれらのセンサーを内蔵した機種が実現している。そして、本実施例にかかる携帯端末装置10では、姿勢/挙動検出部16の検出結果に基づいて携帯端末装置10の姿勢や動きの変化に応じて、特殊再生の種類(再生方法)を決定するように構成している。このために、関連付けテーブル15が設けられている。
【0025】
関連付けテーブル15は、図2に示すように、姿勢/挙動検出部16が検出した携帯端末装置10の姿勢とそれに対応する特殊再生の種類を設定したテーブルであり、例えば、携帯端末装置10の姿勢/挙動に変化がなければ、通常の再生(正回転)を行い、左回転(回転角度範囲a)のときはスクラッチ再生というように、携帯端末装置10の姿勢/挙動の種類に応じて特殊再生の種類を設定したものである。例えば、図4の携帯電話からなる携帯端末装置10の外観図である図4(a)に示すように携帯端末装置10を矢印のように動かすと、姿勢/挙動検出部16がその姿勢/挙動を検出される。この姿勢/挙動の種別に応じて特殊再生の種類を設定したものが関連付けテーブル15である。ここでいう特殊再生の種類とは、通常のDJプレイで用いられる特殊再生の種類であり、例えば、正方向、逆方向、早送り、巻き戻し、ストップ、スクラッチなどの再生処理である。
【0026】
従って、DJ処理部12を起動してDJプレイを実行している時に、携帯端末装置10が回転させられたり、振動させられたりすると、姿勢/挙動検出部16がこれを検出して関連付けテーブル15を参照して特殊再生の種類が決定され、特殊再生処理部14が決定された特殊再生処理を行い、利用者はDJプレイを手軽に楽しむことができるようになる。また、携帯端末装置10の姿勢/挙動によって特殊再生の種類が変化するので、予想しない再生が行われ利用者の興味を増すことができるようになる。
【0027】
この関連付けテーブル15は、1種類でもよく、携帯端末装置10の姿勢/挙動と特殊再生の種類の関連付けを異ならせた複数の関連付けテーブル15を用意しておき、DJ処理部12を起動した後、利用者が複数の関連付けテーブル15の1つを選択(操作/入力部21により選択入力)するように構成することもできる。このように構成すれば、携帯端末装置に異なる操作を加えた際に、他の関連付けテーブル15による場合と異なる特殊再生の組み合わせによるDJプレイを楽しむことができるようになる。
【0028】
また、関連付けテーブル15は、実際に利用者が携帯端末装置に加えた異なる操作(姿勢/挙動の種別を記憶し、操作/入力手段21から当該記憶した異なる操作にそれぞれ応じた特殊再生の種類を設定するように構成することもできる。このように構成すれば、利用者の好みに応じて携帯端末装置10をカスタマイズしてDJプレイを楽しむことができるようになる。また、他の利用者が使用している携帯端末装置10と差別化することができるようになる。
【0029】
更に、このような関連付けテーブル15は、携帯端末装置10にプリセットしたものであってもよく、あるいは、携帯端末装置10に対して各種のサービスを提供する事業者が運営する情報配信サーバやウェブサイトから携帯端末装置10にダウンロードするように構成することもできる。
【0030】
なお、関連付けテーブル15は、携帯端末装置10の一例である携帯電話の外観を示す図4(b)のように、操作/入力部21を構成するタッチパッドやジョグダイヤルの操作と関連付けて特殊再生の種類を設定するように構成することもできる。この場合、携帯端末装置10の姿勢/挙動によらず、操作/入力部21を構成するタッチパッドやジョグダイヤルの操作に応じた特殊再生を行うことができるようになる。この場合、携帯端末装置10は必ずしも姿勢/挙動検出部16を備えている必要はない。もちろん、他の目的にために姿勢/挙動検出部16を備えていてもよい。
【0031】
次に、図3に示すフローチャートに基づいて、本発明の実施例にかかる携帯端末装置10におけるDJプレイの処理手順について説明する。携帯端末装置10の利用者がDJプレイを使用する場合、利用者は先ずDJ処理部12を起動する。この操作は利用者が携帯端末装置10の操作/入力部21からDJプレイのアプリケーションを指定して行う。
【0032】
ステップS10でDJ処理部12が起動されると、先ず、ステップS11においてDJ処理部12は、表示部19に音源メモリ22に蓄積されている音源データの一覧を表示し、利用者に操作/入力部21から表示された音源データ一覧の中から所望する音源データを選択させる。音源データの選択がなされると、再生処理部13がステップS12において前記選択された音源データを通常再生(正方向の再生)を開始する。
【0033】
ステップS12おいて、姿勢/挙動検出部16が携帯端末装置10の動きを検出する。先に述べたように姿勢/挙動検出部16は3次元加速度センサー、地磁気センサーなどにより構成され、携帯巻末装置10が回転されたり、振られたりするとその姿勢や動きを検出する。ステップS13において、姿勢/挙動検出部16が携帯端末装置10の動きを検出しなければ、DJ処理部12はステップS16において再生処理部13に前記選択された音源データの通常再生(正方向の再生)を継続させ、ステップS17で前記選択された音源データ再生が終了したか否かを判定し、終了すればDJ処理部12の動作を終了してDJプレイを終了する。ステップS17で音源データの再生終了が検出されなければ、DJ処理部12はステップS13に戻って、姿勢/挙動検出部16の検出結果を判断する。
【0034】
一方、ステップS13において、携帯端末装置10の動きが姿勢/挙動検出部16で検出されると、DJ処理部12はステップS14において関連付けテーブル15を参照して携帯端末装置10の姿勢/挙動の種類に対応する特殊再生の種類を得る。そしてDJ処理部12は、ステップS15において特殊再生処理部14に関連付けテーブル15から得た特殊再生の種類に従って前記選択された音源データを特殊再生させ、ステップS13に戻る。従って、ステップS13からステップS17のループの中で、携帯端末装置10の姿勢/挙動が変化するたびに関連付けテーブル15に設定されているそれぞれ異なる特殊再生が行われ、携帯端末装置10の利用者は携帯端末装置10を振ったり、回転させたりするだけで容易にDJプレイを楽しむことができる。
【0035】
なお、図4(b)に示すように携帯端末装置10の操作/入力部21を構成するタッチパッドやジョグダイヤルの操作によって異なる特殊再生を行わせてDJプレイを楽しむように構成する場合は、図2の関連付けテーブル15において、「検出した姿勢/挙動」のフィールドにタッチパッドやジョグダイヤルの操作の種別を設定し、それに対応させて「特殊再生の種類」を設定した関連付けのテーブルとし、図3のフローチャートにおいて、ステップS13の判定処理において、DJ処理部12が操作/入力部21におけるタッチパッドやジョグダイヤルの操作の種別を検出するように構成すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、携帯端末装置10に異なる操作を加えるだけで、それに応じた特殊再生処理を行わせることができる携帯端末装置10を提供することができ、携帯端末装置10の利用者がコストをかけずに、手軽にDJプレイを楽しむことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例にかかるDJプレイ機能を有する携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末装置の姿勢/挙動の検出結果と特殊再生の種類を関連付ける関連付けテーブルの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施例にかかるDJプレイ機能を有する携帯端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】携帯端末装置の一例である携帯電話の外観図であり、図4(a)は携帯電話を折り畳んだ状態を示し、図4(b)は携帯電話を開いた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
10・・・・携帯端末装置
11・・・・制御部
12・・・・DJ処理部(アプリケーション)
13・・・・再生処理部
14・・・・特殊再生処理部
15・・・・関連付けテーブル
16・・・・姿勢/挙動検出部
17・・・・無線通信部
18・・・・通話処理部
19・・・・表示部
21・・・・操作/入力部
22・・・・音源メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源データを記憶した音源メモリと、DJ処理部と、音源メモリから読み出した音源データを特殊再生処理する特殊再生処理部と、関連付けテーブルと、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段と、を備えた携帯端末装置であって、
前記関連付けテーブルは、携帯端末装置の異なる操作にそれぞれ応じた特殊再生の種類を設定し、前記DJ処理部は、携帯端末装置の異なる操作を検出する手段の検出結果に基づいて前記関連付けテーブルを参照し、前記特殊再生処理部に前記関連付けテーブルに設定された特殊再生の種類に従った再生を行わせることを特徴とするDJプレイ機能を備えた携帯端末装置。
【請求項2】
前記携帯端末装置の異なる操作を検出する手段は、3次元加速度センサーおよび/または地磁気センサーからなる姿勢/挙動検出部により構成したことを特徴とする請求項1に記載のDJプレイ機能を備えた携帯端末装置。
【請求項3】
前記携帯端末装置の異なる操作を検出する手段は、操作/入力部の所定の操作手段の動作を検出するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のDJプレイ機能を備えた携帯端末装置。
【請求項4】
前記関連付けテーブルは、前記携帯端末装置に予めプリセットされた複数の関連付けテーブルからなり、その1つを選択可能としたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のDJプレイ機能を備えた携帯端末装置。
【請求項5】
前記関連付けテーブルは、前記携帯端末装置に加えられた異なる操作を記憶し、前記記憶した異なる操作のそれぞれに応じた特殊再生の種類を設定するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のDJプレイ機能を備えた携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−80771(P2006−80771A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−261284(P2004−261284)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】