説明

DNAの切断方法

【課題】 DNAを正確、迅速かつ簡便に切断することができ、実用的なDNAの切断方法を提供すること。
【解決手段】 一般式(I)で表されるCe4+配位子;DNAの5´末端のリン酸基に、前記Ce4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断することを特徴とするDNAの切断方法;DNAの5´末端のリン酸基に、前記Ce4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、続いて切断されたDNAの5´末端に上記Ce4+配位子を結合させて、前記切断されたDNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、この操作を、DNAの所定の塩基と該塩基に隣接する3´末端の塩基との間が切断されるまで順次続けることを特徴とするDNAの切断方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DNA(デオキシリボ核酸(Deoxyribonucleic Acid))を正確、迅速かつ簡便に切断することができ、実用的なDNAの切断方法及びそれに用いられる配位子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
DNAをPCR増幅用のプライマーやプローブとして利用する場合、DNAを特定の箇所で切断する技術が有用である。
DNAの切断は、従来は特定の塩基配列を認識する酵素が使われてきたが、認識する塩基配列が限られた4〜6塩基のみであるなどの限界があり、正確に特定の部位でDNAを切断する方法が必要とされていた。
【0003】
酵素を使わずにDNAを切断する方法としては、加水分解による方法が提案されている。例えば、特許文献1には、1本鎖DNAの塩基配列認識部位にDNA断片(末端に切断反応の触媒が結合)を結合させ、該触媒部位で1本鎖DNAを切断のセリウム(Ce,IV)と、ポリアミン−N−ポリカルボン酸あるいはその誘導体よりなる錯体を用いた加水分解による切断方法が提案されている。
また、非特許文献1には、1本鎖DNAの塩基配列認識部位にDNA断片を2つ結合させ、Ce(IV)/EDTAを作用させて該DNA断片の間部分で1本鎖DNAを切断する方法が提案されている。
しかし、これらの方法は、いずれも加水分解による切断のみに対応したものであり、他の切断方法が想定されたものではなかった。また、加水分解反応に多大な時間がかかるなどの問題点があった。
このような状況下、DNAをより正確、迅速、かつ簡便に切断する方法の開発が望まれていた。
【特許文献1】特開2001−89430号公報
【非特許文献1】Chem.Letters:2004;33,300−301
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の問題点に鑑み、DNAを正確、迅速かつ簡便に切断することができ、実用的なDNAの切断方法、及びそれに用いられる配位子を提供することを目的とする。
また、本発明では、加水分解による切断のみに対応したものではなく、DNAの切断方法、及びそれに用いられる配位子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、Ce4+配位子として特定の構造を有するものは、5´末端のリン酸基に結合すると、5´末端塩基と隣接する塩基との間のホスホジエステル結合の切断が容易になり、自己切断用分子はさみとして有用であることを見出した。
【0006】
本発明の請求項1に記載のCe4+配位子は、DNAの5´末端のリン酸基に結合させて前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合切断するために用いられるCe4+配位子であって、下記の一般式(I)
【化4】

で表されるものであることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載のDNAの切断方法は、DNAの5´末端のリン酸基に、前記一般式(I)で表されるCe4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断することを特徴とする。
請求項3に記載のDNAの切断方法は、DNAの5´末端のリン酸基に、前記一般式(I)で表されるCe4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、続いて切断されたDNAの5´末端に上記Ce4+配位子を結合させて、前記切断されたDNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、この操作を、DNAの所定の塩基と該塩基に隣接する3´末端の塩基との間が切断されるまで順次続けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、DNAの切断を特定の部位まで続けることにより、所望のDNAを得ることができる。すなわち、本発明の方法により、所定の塩基と該塩基に隣接する3’末端の塩基との間が切断されるまで順次繰り返すことにより、元のDNAから、5’末端から何塩基かが切り離されたDNAを得ることができる。
本発明のこのような切断方法は、例えば、PCRなどに用いられるプライマーやプローブなどの塩基配列を一部に含むDNAに適用することにより、その塩基配列部分のみを正確に切り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のDNAの切断方法は、DNAの5´末端のリン酸基に、一般式(I)で表されるCe4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断することを特徴とする。
一般式(I)で表されるCe4+配位子は、図1に示すように、DNAの5´末端のリン酸基に特異的に結合する。
一般式(I)で表されるCe4+配位子の基本骨格は、後述の実施例1で記載するように、m−キシレンα,α´−ジアミンを原料とする有機合成反応を進めることにより得ることができる。
一般式(I)で表されるCe4+配位子は、Ceを保持するサイトを有しているので、機能的蛍光色素として有用である。
【0010】
本発明の切断方法においては、上記したようなDNAの5´末端のリン酸基に、一般式(I)で表されるCe4+配位子を結合させる。
一般式(I)で表されるCe4+配位子の結合は、例えば、DNA断片を、dHO等に溶かした溶液と、これに適当な緩衝液と共にCe4+配位子をDMSO等の溶媒で濃度を1〜100mMに適宜調製した後、dHO等と混合し、20〜35℃で一晩穏やかに振盪反応後、エタノール沈殿等により精製する。
DNA断片は、予めエタノール沈殿、RPCカラム、PAGE、HPLC等により精製しておくことが好ましい。
DNAの5´末端のリン酸基と、一般式(I)で表されるCe4+配位子色素との結合率は、90%以上となることが好ましい。
【0011】
本発明の切断方法においては、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断する。図2を用いて切断方法の一例を模式的に説明する。
切断方法については特に限定されないが、好ましくは、加水分解やレーザーによる切断を挙げることができる。例えば、加水分解により切断する場合には、一般式(I)で表されるCe4+配位子とDNAとを反応させた後は、DNAにCe4+を導入して金属錯体化すると共に加水分解する。具体的には例えば、反応後の試料をdHO等に溶解させた後、(NOCe(NH水溶液を加え、20〜35℃で6〜24時間穏やかに振盪反応を行うことができる。振盪反応終了後、必要に応じて、エタノール沈殿等により精製させ、dHOに溶解させておくことができる。
一方、レーザー照射により切断する場合には、例えば、一般式(I)で表されるCe4+配位子とDNAとを反応させた後は、DNAにCe4+を導入してレーザー照射する。具体的には例えば、反応後の試料をdHO等に溶解させた後、(NOCe(NH水溶液を加え、レーザー照射後、必要に応じて、エタノール沈殿等により精製させ、dHOに溶解させておくことができる。ここで、レーザーとしてはYAGレーザー、色素レーザー等を用いて、照射量を1〜100mWで10〜60秒の照射条件とすることができる。
【0012】
本発明の切断方法においては、上記切断反応により5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合が切断されたかどうかを質量分析により確認することが好ましい。
質量分析は、TOF/MS、電気泳動,HPLC等質量分析に通常用いられる方法を用いることができるが、このうち正確さ、簡便さ等の点、さらには測定にかかる時間の短縮という点でTOF/MSが好ましい。TOF/MSの場合、MALDI−TOF/MS装置などを用いることができる。
TOF/MSによる測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。マトリックスとして3−ヒドロキシピコリン酸(3−HPAと略す)溶液を、切断確認の対象たるDNAとマイクロプレート上で混合し、真空中徐々に溶媒除去し、混晶を形成させる。この混晶に、レーザーを照射しマトリックス援用レーザー脱離質量分析により分子量分析し、ピークどうしの質量差から配列決定し、当初のDNAよりも5´末端の一塩基が少ないことを確認する。
【0013】
本発明のDNAの切断方法は、上記の操作を特定の部位まで続けることにより、所望のDNAを得ることができる。すなわち、DNAの5´末端のリン酸基に、上記一般式(I)で表されるCe4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、続いて切断されたDNAの5´末端に上記Ce4+配位子を結合させて、前記切断されたDNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、この操作を、所定の塩基と該塩基に隣接する3´末端の塩基との間が切断されるまで順次続けることにより、もとのDNAから、5´末端から何塩基かが切り離されたDNAを得ることができる。
本発明のこのような切断方法は、例えば、PCRなどに用いられるプライマーやプローブなどの塩基配列を一部に含むDNAに適用することにより、その塩基配列部分のみを正確に切り出すことができる。
【実施例】
【0014】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1](Ce4+配位子の基本骨格の合成)
出発原料として、m−キシレンα,α´−ジアミン及びジ−tert−ブチルカルボン酸を用いて、図4に示すような合成経路にて、下記に説明するようにCe4+配位子の基本骨格の合成を行った。
【0015】
(1)出発原料から化合物2の合成
m−キシレンα,α´−ジアミン(和光純薬製)0.5000ml(3.79mmol)を20mlのdryTHFに溶かし、これにジ−tert−ブチルカルボン酸(和光純薬製)0.425ml(1.85mmol)の、20ml dryTHF溶液を氷水浴上で40分かけてゆっくり滴下した。
室温で約15時間攪拌した後、反応液にdil NaOHaq.を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。
得られた粗生成物(410mg)を5mlのdryTHFに溶かし、これに1,1´−カルボニルジイミダゾール391mg(2.47mmol)を加えた。室温で2時間攪拌した後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO、Merk70−230mesh、30g、酢酸エチル、Rf=0.4)で精製したところ、化合物2が317mg(52%、2steps)得られた。
【0016】
(化合物2のNMR結果)
化合物2をNMRで構造解析したところ、以下のとおりであった。すなわち、NMR(60MHz,CDCl)1.39(s,9H,t−Bu),4.0−4.5(two bd,4H,Ar−CH−),5.7(br,1H,−NH−CO−),6.91,7.58,8.03(each s,3II,imidazole−H)、7.19(s,4H,Ar−H),8.71(bt,1H,−NH−CO−)
【0017】
(2)化合物3の合成
次に、ジアミド(図4に示す化合物2参照)317mg(0.96mmol)を3mlのTHFに溶かし、これにdiethyliminodiacetate 0.180ml(1.00mmol)を加えた。室温で40時間(又は50−60℃で2時間)後、溶媒を減圧留去し、粗生成物550mgを得た。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(SiO、Merck70−230mesh、25g、酢酸エチル、Rf=0.6)で精製したところ、化合物3(図4に示す化合物3参照)が396mg(91%)得られた。
【0018】
(化合物3のNMR結果)
化合物3をNMRで構造解析したところ、以下のとおりであった。すなわち、NMR(60MHz,CDCl)1.24(t,J=7 Hz,6H,−CH),1.44(s,9H,t−Bu),4.10(s,4H,−CHCO−),4.0−4.4(m,4H,Ar−CH−,−CO−CH−),5.3(br,1H,−NH−CO−),5.9(br,1H,−NH−CO−),7.19(s,4H,Ar−H)
【0019】
(3)化合物4の合成
前記化合物(図4に示す化合物3参照)396mg(0.88mmol)に、CFCOOHを0.500ml加えて、室温で2時間攪拌したところ、直ちに発泡した。過剰のCFCOOHを減圧留去し、粗生成物として化合物4(図4に示す化合物4参照)を得た。化合物4をNMRで構造解析したところ、以下のとおりであった。
【0020】
(化合物4のNMR結果)
NMR(60MHz,CDCl)1.25(t,J=7 Hz,6H,−CH),4.0−4.4(m,10H,−CH−),4.63(bs,2H,−CH−),7.32(s,4H,Ar−H),7.6(m,3H,−NH
【0021】
(4)化合物6の合成
前記化合物4(図4に示す化合物4参照)の一部を酢酸エチルに溶かして分液漏斗に移し、dilNaOHaq、次いで飽和食塩水で洗い、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去すると化合物6が得られた。尚、化合物5(図4に示す化合物5参照)は容易に分子内環化して化合物6(図4に示す化合物6参照)に変化するように思われた。
【0022】
化合物6をNMRで構造解析したところ、以下のとおりであった。すなわち、NMR(60MHz,CDCl)1.27(t,J=7 Hz,3H,−CH),1.75(bs,2H,−NH),3.84−4.41(m,8Hr,−CH−),4.96(s,2H,−CH−),7.30(s,4H,Ar−H)
【0023】
(5)化合物8の合成
以下の図5に示す経路にて、化合物6を環化しない方向に変換させた。即ち、下記の実施例2の(1)に従って、DNA断片(実施例2で用いたものと同じもの)の5´リン酸基に化合物6を結合させた後、0.5MのNaOHを用いて加水分解を行って開環し、次いで実施例2の(2)に従ってCe錯体として、環化させない化合物8を得た。
【0024】
実施例2(DNA試料との結合、切断)
(1)DNA試料との結合
配列表の配列番号1記載の塩基配列(ggttatcgaa atcagccaca gcgcg)からなる1本鎖DNA断片(5´リン酸化プライマー)を、dHOに溶かし100μMとして、DNA試料とした。このDNA試料10μLを、2×Labelling Buffer(0.24M 1−メチルイミダゾール(0.32M 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む。)水溶液をpH9.0に調整したもの)50μL、機能的蛍光色素、すなわち、実施例1で得た化合物6をDMSOにて50mMに調製したもの(50mM配位子)20μL、及びdHO20μLとを混合し、室温で一晩穏やかに振盪反応後、エタノール沈殿により精製した。色素との結合率は90%以上であった。
【0025】
(2)DNA試料の金属錯体化(Ce4+配位子の導入)及び特異的部位切断
上記(1)にて機能的蛍光色素と反応し、精製処理のなされたDNA試料をdHO10μLに溶解させた。このDNA試料に、1mM(NOCe(NH水溶液10μLを加え、室温で一晩穏やかに振盪反応後、エタノール沈殿により精製し、dHO10μLに溶解した。
【0026】
(3)MALDI−TOF/MSによる測定
上記(2)にて切断後のDNA試料1μLについて、切断状況の確認を行った。マトリックスとして3−ヒドロキシピコリン酸(3−HPAと略す)30mgを水100μL、0.1M二水素クエン酸アンモニウム水溶液に溶解させた。そのうちの1μLを、DNA試料1μLと共に、マイクロプレート上で直接混合した。真空中徐々に溶媒除去し、混晶を形成させた。この混晶に、波長337nmのレーザーを照射しマトリックス援用レーザー脱離質量分析により解析した。分子量比較用の試料として、未反応のDNA試料と蛍光色素を結合させたDNA試料を同様に測定した。解析の結果検出されたピークどうしの質量差から配列決定した。結果を、図3に示す。
【0027】
その結果、図3から明らかなように、5´側のグアニンが切断されたと考えられるピーク(7389.5)をメインに、リン酸基のみが切断されたピーク(7636.9)、さらにはもう一つのグアニンも切断されたと考えられるピーク(7062.2)等が検出された。
このことから、本発明のCe4+配位子は、完全に特異的ではないが、ある程度の特異性を持った機能的蛍光色素として用いることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、より精密な遺伝子操作や遺伝子の解明への応用に寄与できる。また、医学分野においては、テーラーメイド医療の確立に貢献でき、農水畜産分野においては、より良い形質を持ち合わせた品種を作り出すことに貢献することができる。
【0029】
(配列表)
SEQUENCE LISTING
<110> 株式会社日本パーカーライジング広島工場
<110> 独立行政法人科学技術振興機構
<120> DNAの切断方法
<160> 1
<210> 1
<211> 25
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<400> ggttatcgaa atcagccaca gcgcg
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】Ce4+配位子がDNAに結合した状態の模式図である。
【図2】本発明の切断方法によるDNAの切断の模式図である。
【図3】本発明の切断方法の結果切断されたDNAの質量分析結果の一例である。
【図4】Ce4+配位子の基本骨格の合成経路を示す概略説明図である。
【図5】化合物8の合成経路を示す概略説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DNAの5´末端のリン酸基に結合させて前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合切断するために用いられるCe4+配位子であって、下記の一般式(I)
【化1】

で表されるCe4+配位子。
【請求項2】
DNAの5´末端のリン酸基に、一般式(I)
【化2】

で表されるCe4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断することを特徴とするDNAの切断方法。
【請求項3】
DNAの5´末端のリン酸基に、一般式(I)
【化3】

で表されるCe4+配位子を結合させて、前記DNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、続いて切断されたDNAの5´末端に上記Ce4+配位子を結合させて、前記切断されたDNAの5´末端の塩基と該塩基に隣接する塩基との間のホスホジエステル結合を切断し、この操作を、DNAの所定の塩基と該塩基に隣接する3´末端の塩基との間が切断されるまで順次続けることを特徴とするDNAの切断方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−63174(P2007−63174A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−250379(P2005−250379)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【出願人】(591091135)株式会社日本パーカーライジング広島工場 (8)
【Fターム(参考)】