HDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法
【課題】 再生の際のピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理により、ホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するときにCCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に応じるCCD検出隣接ピクセルにおける干渉影響をルックアップテーブルとして予め格納しておき、再生の際に、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に対応するルックアップテーブルの隣接ピクセルの干渉影響の値を用いてCCD検出ピクセルのイメージデータを補正することにより、非マッチングに応じるイメージ補償の信号処理時間を減らし、より信頼性のあるデータのデコーディングを可能にする。
【解決手段】 本発明は、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理により、ホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するときにCCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に応じるCCD検出隣接ピクセルにおける干渉影響をルックアップテーブルとして予め格納しておき、再生の際に、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に対応するルックアップテーブルの隣接ピクセルの干渉影響の値を用いてCCD検出ピクセルのイメージデータを補正することにより、非マッチングに応じるイメージ補償の信号処理時間を減らし、より信頼性のあるデータのデコーディングを可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はHDDS(Holographic Digital Data Storage)システムに関し、より詳しくは、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理によりホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するとき、CCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、HDDSシステムは、データ記録/再生の原理上、体積ホログラムの原理を用いるページ向けのメモリ(Page-oriented Memory)であって、入出力方式として、並列データ処理方式を用いて入出力速度を1Gbps以上に超高速化させることができ、且つ、機械的な駆動部を取り除いたシステムの構成が可能であるため、データへの接近時間も100μs以下に極めて迅速に実現することができるなどの理由から、次世代メモリとして脚光を浴びている。
【0003】
一方、上述のHDDSシステムでは、再生の際、格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出してデコーディングすることになり、格納媒体で再生されるページ単位のイメージデータ、すなわち、2進ピクセルデータを元のデータにデコーディングするために、CCDなどにより、1:1ピクセルマッチングの信号処理を実施している。すなわち、格納媒体で再生されるイメージのピクセルとCCDアレイのピクセルを1:1にマッチングさせることにより、元のピクセルデータを復元している。
【0004】
しかし、上記のような1:1ピクセルマッチングを適用するシフトマルチプレクシング方式のシステムでは、データピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチング(misalignment)がCCDピクセルの大きさの約1/2に達する場合、CCDアレイで検出されるデータに深刻な劣化が発生する問題点があった。
【0005】
これを解決するために、従来、IBMのBurrが提案した方法として、光学的なモデルに基づいて光学モデルの逆変換を用いて、SLMのオン、オフレベルを逆計算することにより、非マッチングされたピクセルを補正する方法が提案されている。Burrにより提案された方法では、PSF(point spread function)をsinc関数に仮定すると、SLM(fill factor:ffs)を通過する光学場h(x)は、フーリエ・トランスフォーム・アパーチャーの幅をD、ナイキスト・アパーチャーの幅をDNにしたとき、下記数式3のように示すことができる。
【0006】
【数3】
【0007】
このとき、SLMから伝送される信号の強さを、図1に示すように、p0、p1、p2とし、且つ、PSFがピクセルピッチ以上にビームを拡散しないと仮定すると、図1中で、例えば、CCD検出部で検出する光学場r2は、p1、p2によりのみ影響を受けることになるため、このとき、r2は下記数式4のように示すことができる。
【0008】
【数4】
【0009】
このとき、ffdは検出器のフィルファクタである。従って、上記数式4をまとめると、下記数式5のように3つの項に示される。
【0010】
【数5】
【0011】
このとき、H00、H01、H11は、検出器ピクセルで検出される光学場の値であって、上記のような光学モデルを用いると、p1を得る場合、p2は下記の数式6でのように求められる。すなわち、検出器で検出される光学場の値により、逆にp0、p1、p2のSLMのオン、オフレベルを逆計算することができることにより、再生の際にピクセル非マッチングが発生しても、検出器で検出されるイメージの補正が可能になる。
【0012】
【数6】
【0013】
しかし、上述のようなBurrの光学モデルを用いるピクセル非マッチングイメージ補正方法では、検出器ピクセルから検知される光学場の値を用いてSLM通過時の元の信号のインテンシティ値を計算するのにかなり長い時間がかかり、イメージデータの処理速度が遅くなる問題点があった。
【0014】
一方、上記のような1:1ピクセルマッチングを適用するとき、CCDアレイで検出されたデータに深刻な劣化が発生する問題点を解決するための他の方法として、格納媒体で再生されるイメージのピクセル1つをCCDアレイのピクセル9個でオーバーサンプリングを行い、その内の真ん中の1つのピクセルデータのみを元のデータとして復元するオーバーサンプリング方法が提案されている。これは、上記のBurrの光学的なモデリング方法よりは、計算量が少なくて済み、且つ、比較的に正確なデータの復元が可能であるとの利点があるが、再生の際に元のイメージデータのオーバーサンプリングを行う必要があることにより、CCDアレイの大きさが大きくなる問題点があった。
【0015】
【特許文献1】米国特許第6,697,316号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明はこのような従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理により、ホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するとき、CCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するために本発明は、HDDSシステムにおいて、再生の際のピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、(a)再生の際、格納されているページ単位のイメージをCCDを用いてデータピクセルとCCD検出ピクセル間の1:1ピクセルマッチングにより検出するステップと、(b)前記1:1ピクセルにおいて、ピクセル非マッチングが発生する場合、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量δ(0≦δ<1)を算出するステップと、(c)前記算出された非マッチング量に応じるCCD検出ピクセルに対する隣接ピクセルの干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップと、(d)前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響を補償し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理により、ホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するときにCCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に応じるCCD検出隣接ピクセルにおける干渉影響をルックアップテーブルとして予め格納しておき、再生の際に、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に対応するルックアップテーブルの隣接ピクセルの干渉影響の値を用いてCCD検出ピクセルのイメージデータを補正することにより、非マッチングに応じるイメージ補償の信号処理時間を減らし、より信頼性のあるデータのデコーディングを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図2では、本発明の実施例が適用されるHDDSシステムのブロック構成を示す。以下、図2を参照して、HDDSシステムにおけるホログラフィックデータ記録/再生の動作を詳述する。
【0021】
まず、ビームスプリッタ202では、光源200から入射されるレーザービームを参照光と物体光(object beam)に分岐する。ここで、分岐される垂直偏光の参照光は、参照光処理経路S1に沿って提供され、分岐される物体光は、物体光処理経路S2に沿って提供される。また、参照光処理径路S1上では、シャッター204、反射鏡206が参照光の出射方向に沿って設けられており、このような光伝達経路を介して、参照光処理経路S1では、ホログラフィックデータの記録又は再生に必要な参照光を予め定められた所定の偏向角で反射させて、格納媒体216に提供する。
【0022】
言い換えれば、ビームスプリッタ202から分岐されて、シャッター204の開口を介して入射される垂直偏向の参照光は、光学レンズ(図示せず)などにより調整され、任意の大きさに拡張(すなわち、後述する物体光処理経路S2で、図示しないビームエキスパンダーにより拡張される物体光の大きさをカバーするのに十分な程度の大きさに拡張)され、反射鏡206により予め定められた所定の角度、例えば、記録時の記録角又は再生のために予め定められた再生角に偏向された後、格納媒体216に入射される。ここで、記録又は再生の際に用いられる参照光は、各ページ単位の2進データを格納媒体216に記録する毎に、反射鏡206を回転させることにより、その偏向角度θを変化させる方法で制御されており、このような参照光の偏向技法により、数百〜数千ページのホログラフィックデータを格納媒体216に格納するか、或いは、格納されているホログラフィックデータを格納媒体から再生することができる。
【0023】
一方、物体光処理経路S2上では、シャッター210、反射鏡212及び空間光変調器214が物体光の出射方向に沿って順次設けられる。シャッター210は、記録モードの際は、開放状態を保持し、再生モードの際は、遮断状態を保持する。ビームスプリッタ202から分岐されて、シャッター210の開口を介して入射される物体光は、反射鏡212により所定の偏向角で反射された後、空間光変調器214に伝達される。
【0024】
次に、反射鏡212から伝達される物体光は、データコーディング部224から提供される入力データに応じて、空間光変調器214で、複数のピクセルがなす明暗の2進データの1ページ単位の物体光に変調(一例として、入力データが映像の1フレーム単位からなる画像データであるとき、空間光変調器214に入射される物体光は、1フレーム単位の物体光に変調)された後、参照光処理経路S1の反射鏡206から入射される参照光と同期して、格納媒体216に入射される。従って、格納媒体216では、記録モードの際、空間光変調器214から提供される2進データのページ単位に変調された物体光と、これに対応する偏向角度θで反射鏡206から入射される記録用の参照光との間の干渉により得られる干渉縞が記録される。すなわち、変調された物体光と参照光との間の干渉により得られる干渉縞の強度に応じて、格納媒体216の内部で運動電荷の光誘導現象が発生し、このような過程を通して、格納媒体216に3次元像ホログラフィックデータの干渉縞が記録される。
【0025】
また、格納媒体216に記録されているホログラフィックデータを再生する場合は、物体光処理経路S2側のシャッター210は遮断状態になり、参照光処理経路S1側のシャッター204は開放状態になる。すると、ビームスプリッタ202から分岐される参照光(再生用の参照光)は、反射鏡206により反射されて、格納媒体216に照射され、その結果、格納媒体216では、記録されている干渉縞が入射される再生用の参照光を回折させることにより、元のピクセル明暗から構成される一ページの2進データに復調させ、復調された再生出力は、CCD218に照射される。これにより、CCD218では、格納媒体216から照射される再生出力が元のデータ、すなわち、電気信号に復元される。ここで、復元された再生信号は、データデコーディング部220を介して再生出力される。
【0026】
一方、前記デコーディング部220では、再生の際にオーバーサンプリングを行わず、本発明の実施例により1:1ピクセルマッチングでデータを復元する。このとき、1:1ピクセルマッチングの信号処理の過程中、データピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチングによるデータの劣化を補償するために、CCDアレイで検出されるデータピクセルの非マッチングの移動量を計算し、CCDピクセルで測定されたインテンシティ値及びピクセル非マッチングによる隣接ピクセルの干渉を考慮して再生されたイメージの補正を行うことになる。
【0027】
以下、デコーディング部220での動作をより詳細に述べる。まず、SLM、フーリエ・トランスフォーム・アパーチャーDと、ナイキスト・アパーチャーDNを介してCCDで検出される1つのオンピクセルは、Burrの光学的なモデルでのように、前記数式3のようにモデリングされる。
【0028】
すなわち、CCD検出ピクセルでの光学場は、非マッチングが生じない場合、図3のように示される。図3において、IS(0)は、CCD検出ピクセルで露出時間中の前記数式3の光学場h(x)を積分した値であり、このように1つのオンピクセルが存在する場合、δだけの非マッチングが発生すれば、図4に示すように、光学場が移動して、オンピクセルの隣接CCD検出ピクセルに影響を与えることになる。
【0029】
従って、図4に示すように、IS(δ)はδだけの非マッチングが生じた場合、該当CCD検出ピクセルで検出されるインテンシティを示し、ISP(δ)は、δだけの非マッチングにより隣接CCD検出ピクセルに追加されるインテンシティを示すことになる。このとき、図5に示すように、隣接するピクセルに他のオンピクセルがある場合、ホログラフィック格納装置に用いられる光が干渉を起こすビームであるため、隣接する更に他のオンピクセルにより干渉を受けることになる。
【0030】
すなわち、図5中のI(δ)は、単純にISP(δ)+IS(δ)で求めた値とは異なる値になる。これは、隣接するオンピクセルにより光学場501が光学場502と干渉を起こしたからである。そこで、このような隣接するピクセルの光学場による干渉影響をIint(δ)で表現すると、I(δ)は、下記数式7のように示すことができる。
【0031】
【数7】
【0032】
ここで、αは、隣接ピクセルがオフである場合は0であり、隣接ピクセルがオンである場合は1である。
【0033】
従って、現在、CCDデコーディング部220で検出した光学場インテンシティから隣接ピクセルの影響を取り除くと、下記数式8のように、1つのオンピクセルが存在する場合、非マッチングがδだけ発生するとき、当該CCD検出ピクセルで検出される値、すなわち、IS(δ)を求めることができる。
【0034】
【数8】
【0035】
また、非マッチング量δが分かると、下記数式9でのように、非マッチングの影響を補償することにより、結局CCD検出ピクセルで検出されるI(δ)値からIS(0)を計算することができることになる。このとき、Idiff(0、δ)は、非マッチングにより発生するインテンシティに対する影響を示す値であって、簡単な実験で求めることができ、非マッチング量ごとに予め求められて、例えば、ルックアップテーブルとして作成されて、参照できる。
【0036】
【数9】
【0037】
図6は、前記HDDSシステムのデコーディング部220でなされる再生の際のピクセル非マッチングイメージを補正する動作制御のフローを示す。以下、図6を参照して、本発明の実施例を詳述する。
【0038】
HDDSシステムのデコーディング部220は、ホログラフィック格納媒体の再生要求がある場合、ステップS600でこれに応答し、ステップS602に進行し、ステップS602でホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出する。
この後、デコーディング部220は、ステップS604において、ホログラフィック格納媒体から再生されるデータピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチングが発生する場合、データピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチング量(0≦δ<1)を検出する。これは、上述のように、CCD検出ピクセルで検出されるI(δ)値から非マッチングの影響を補償してIS(0)を算出するためである。
【0039】
次に、デコーディング部220は、ステップS606において、非マッチング量δが0.5ピクセルを超えるか否かを検査し、非マッチングされたイメージのインテンシティ値の補正方向を決定することになる。
【0040】
このとき、図7Bに示すように、CCDピクセルとデータピクセルとの間の非マッチング量δが0.5ピクセルを超える場合、これはCCDピクセルから左側にデータピクセルが非マッチングされたものと判断する。このとき、CCDピクセルのIIの方にオンピクセルが存在すると、その影響がIの方のCCDピクセルに及ぶことになり、本発明によるイメージ補正方法の数式7におけるαを決定する隣接ピクセルがIIの方になるため、デコーディング部220は、ステップS606からステップS608に進行し、ステップS608でCCD検出ピクセルの右側方向にイメージ補正を行うことになる。
【0041】
しかし、これとは異なって、図7Aに示すように、CCDピクセルとデータピクセルとの間の非マッチング量δが0.5ピクセルを超えない場合、これはCCDピクセルから右側にデータピクセルが非マッチングされたものと判断する。このとき、非マッチングされたCCD検出ピクセルIは、IIの方のオンピクセルの影響を受けることができるようになるため、デコーディング部220は、ステップS606からステップS610に進行し、ステップS610においてCCD検出ピクセルの左側方向にイメージ補正を行うことになる。
【0042】
従って、図8に示すように、データパターンのイメージ再生の際、例えば、0.5ピクセル非マッチングが発生する場合、図9に示すように、ピクセル非マッチングにより、オンピクセルの情報がオフピクセルが検出されるべきCCDピクセルにも影響を及ぼし、データの劣化したイメージが発生する従来の問題点が、上記のような図6中のイメージ補正処理のフローを適用することで解決可能になり、図10に示すように、元のデータパターンのイメージがそのまま復元できることになる。
【0043】
上述した実施例では、1次元非マッチングの場合について述べたが、例えば、2次元非マッチングの場合にも、同様な補正方法を水平方向及び垂直方向に適用すれば、イメージの復元が可能である。
【0044】
以上の内容は本発明の好ましい実施例を例示したものに過ぎないもので、本発明は、請求範囲に開示された本発明の範疇内で多様に変更及び修正可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】従来のHDDSシステムにおいて、光学モデリングを用いるイメージ補正処理を示す概念図である。
【図2】本発明の実施例が適用されるHDDSシステムを示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施例によるデータピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチングを示す例示図である。
【図4】本発明の実施例によるデータピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチングを示す例示図である。
【図5】本発明の実施例によるデータピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチングを示す例示図である。
【図6】本発明の実施例によるHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正処理を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の実施例によるピクセル非マッチング量(δ)に応じるイメージ補正方向設定を示す例示図である。
【図7B】本発明の実施例によるピクセル非マッチング量(δ)に応じるイメージ補正方向設定を示す例示図である。
【図8】本発明の実施例によるホログラフィック格納媒体のオリジナルデータパターン及びCCDにおける復元を示す例示図である。
【図9】本発明の実施例によるホログラフィック格納媒体のオリジナルデータパターン及びCCDにおける復元を示す例示図である。
【図10】本発明の実施例によるホログラフィック格納媒体のオリジナルデータパターン及びCCDにおける復元を示す例示図である。
【符号の説明】
【0046】
200 光源
202 ビームスプリッタ
204、210 シャッター
206、212 反射鏡
214 空間光変調器
216 格納媒体
218 CCD
220 デコーディング部
224 コーディング部
S1 参照光処理経路
S2 物体光処理経路
【技術分野】
【0001】
本発明はHDDS(Holographic Digital Data Storage)システムに関し、より詳しくは、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理によりホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するとき、CCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、HDDSシステムは、データ記録/再生の原理上、体積ホログラムの原理を用いるページ向けのメモリ(Page-oriented Memory)であって、入出力方式として、並列データ処理方式を用いて入出力速度を1Gbps以上に超高速化させることができ、且つ、機械的な駆動部を取り除いたシステムの構成が可能であるため、データへの接近時間も100μs以下に極めて迅速に実現することができるなどの理由から、次世代メモリとして脚光を浴びている。
【0003】
一方、上述のHDDSシステムでは、再生の際、格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出してデコーディングすることになり、格納媒体で再生されるページ単位のイメージデータ、すなわち、2進ピクセルデータを元のデータにデコーディングするために、CCDなどにより、1:1ピクセルマッチングの信号処理を実施している。すなわち、格納媒体で再生されるイメージのピクセルとCCDアレイのピクセルを1:1にマッチングさせることにより、元のピクセルデータを復元している。
【0004】
しかし、上記のような1:1ピクセルマッチングを適用するシフトマルチプレクシング方式のシステムでは、データピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチング(misalignment)がCCDピクセルの大きさの約1/2に達する場合、CCDアレイで検出されるデータに深刻な劣化が発生する問題点があった。
【0005】
これを解決するために、従来、IBMのBurrが提案した方法として、光学的なモデルに基づいて光学モデルの逆変換を用いて、SLMのオン、オフレベルを逆計算することにより、非マッチングされたピクセルを補正する方法が提案されている。Burrにより提案された方法では、PSF(point spread function)をsinc関数に仮定すると、SLM(fill factor:ffs)を通過する光学場h(x)は、フーリエ・トランスフォーム・アパーチャーの幅をD、ナイキスト・アパーチャーの幅をDNにしたとき、下記数式3のように示すことができる。
【0006】
【数3】
【0007】
このとき、SLMから伝送される信号の強さを、図1に示すように、p0、p1、p2とし、且つ、PSFがピクセルピッチ以上にビームを拡散しないと仮定すると、図1中で、例えば、CCD検出部で検出する光学場r2は、p1、p2によりのみ影響を受けることになるため、このとき、r2は下記数式4のように示すことができる。
【0008】
【数4】
【0009】
このとき、ffdは検出器のフィルファクタである。従って、上記数式4をまとめると、下記数式5のように3つの項に示される。
【0010】
【数5】
【0011】
このとき、H00、H01、H11は、検出器ピクセルで検出される光学場の値であって、上記のような光学モデルを用いると、p1を得る場合、p2は下記の数式6でのように求められる。すなわち、検出器で検出される光学場の値により、逆にp0、p1、p2のSLMのオン、オフレベルを逆計算することができることにより、再生の際にピクセル非マッチングが発生しても、検出器で検出されるイメージの補正が可能になる。
【0012】
【数6】
【0013】
しかし、上述のようなBurrの光学モデルを用いるピクセル非マッチングイメージ補正方法では、検出器ピクセルから検知される光学場の値を用いてSLM通過時の元の信号のインテンシティ値を計算するのにかなり長い時間がかかり、イメージデータの処理速度が遅くなる問題点があった。
【0014】
一方、上記のような1:1ピクセルマッチングを適用するとき、CCDアレイで検出されたデータに深刻な劣化が発生する問題点を解決するための他の方法として、格納媒体で再生されるイメージのピクセル1つをCCDアレイのピクセル9個でオーバーサンプリングを行い、その内の真ん中の1つのピクセルデータのみを元のデータとして復元するオーバーサンプリング方法が提案されている。これは、上記のBurrの光学的なモデリング方法よりは、計算量が少なくて済み、且つ、比較的に正確なデータの復元が可能であるとの利点があるが、再生の際に元のイメージデータのオーバーサンプリングを行う必要があることにより、CCDアレイの大きさが大きくなる問題点があった。
【0015】
【特許文献1】米国特許第6,697,316号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明はこのような従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理により、ホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するとき、CCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するために本発明は、HDDSシステムにおいて、再生の際のピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、(a)再生の際、格納されているページ単位のイメージをCCDを用いてデータピクセルとCCD検出ピクセル間の1:1ピクセルマッチングにより検出するステップと、(b)前記1:1ピクセルにおいて、ピクセル非マッチングが発生する場合、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量δ(0≦δ<1)を算出するステップと、(c)前記算出された非マッチング量に応じるCCD検出ピクセルに対する隣接ピクセルの干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップと、(d)前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響を補償し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、HDDSシステムにおいて、1:1ピクセルマッチング信号処理により、ホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出するときにCCDピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に応じるCCD検出隣接ピクセルにおける干渉影響をルックアップテーブルとして予め格納しておき、再生の際に、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量に対応するルックアップテーブルの隣接ピクセルの干渉影響の値を用いてCCD検出ピクセルのイメージデータを補正することにより、非マッチングに応じるイメージ補償の信号処理時間を減らし、より信頼性のあるデータのデコーディングを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図2では、本発明の実施例が適用されるHDDSシステムのブロック構成を示す。以下、図2を参照して、HDDSシステムにおけるホログラフィックデータ記録/再生の動作を詳述する。
【0021】
まず、ビームスプリッタ202では、光源200から入射されるレーザービームを参照光と物体光(object beam)に分岐する。ここで、分岐される垂直偏光の参照光は、参照光処理経路S1に沿って提供され、分岐される物体光は、物体光処理経路S2に沿って提供される。また、参照光処理径路S1上では、シャッター204、反射鏡206が参照光の出射方向に沿って設けられており、このような光伝達経路を介して、参照光処理経路S1では、ホログラフィックデータの記録又は再生に必要な参照光を予め定められた所定の偏向角で反射させて、格納媒体216に提供する。
【0022】
言い換えれば、ビームスプリッタ202から分岐されて、シャッター204の開口を介して入射される垂直偏向の参照光は、光学レンズ(図示せず)などにより調整され、任意の大きさに拡張(すなわち、後述する物体光処理経路S2で、図示しないビームエキスパンダーにより拡張される物体光の大きさをカバーするのに十分な程度の大きさに拡張)され、反射鏡206により予め定められた所定の角度、例えば、記録時の記録角又は再生のために予め定められた再生角に偏向された後、格納媒体216に入射される。ここで、記録又は再生の際に用いられる参照光は、各ページ単位の2進データを格納媒体216に記録する毎に、反射鏡206を回転させることにより、その偏向角度θを変化させる方法で制御されており、このような参照光の偏向技法により、数百〜数千ページのホログラフィックデータを格納媒体216に格納するか、或いは、格納されているホログラフィックデータを格納媒体から再生することができる。
【0023】
一方、物体光処理経路S2上では、シャッター210、反射鏡212及び空間光変調器214が物体光の出射方向に沿って順次設けられる。シャッター210は、記録モードの際は、開放状態を保持し、再生モードの際は、遮断状態を保持する。ビームスプリッタ202から分岐されて、シャッター210の開口を介して入射される物体光は、反射鏡212により所定の偏向角で反射された後、空間光変調器214に伝達される。
【0024】
次に、反射鏡212から伝達される物体光は、データコーディング部224から提供される入力データに応じて、空間光変調器214で、複数のピクセルがなす明暗の2進データの1ページ単位の物体光に変調(一例として、入力データが映像の1フレーム単位からなる画像データであるとき、空間光変調器214に入射される物体光は、1フレーム単位の物体光に変調)された後、参照光処理経路S1の反射鏡206から入射される参照光と同期して、格納媒体216に入射される。従って、格納媒体216では、記録モードの際、空間光変調器214から提供される2進データのページ単位に変調された物体光と、これに対応する偏向角度θで反射鏡206から入射される記録用の参照光との間の干渉により得られる干渉縞が記録される。すなわち、変調された物体光と参照光との間の干渉により得られる干渉縞の強度に応じて、格納媒体216の内部で運動電荷の光誘導現象が発生し、このような過程を通して、格納媒体216に3次元像ホログラフィックデータの干渉縞が記録される。
【0025】
また、格納媒体216に記録されているホログラフィックデータを再生する場合は、物体光処理経路S2側のシャッター210は遮断状態になり、参照光処理経路S1側のシャッター204は開放状態になる。すると、ビームスプリッタ202から分岐される参照光(再生用の参照光)は、反射鏡206により反射されて、格納媒体216に照射され、その結果、格納媒体216では、記録されている干渉縞が入射される再生用の参照光を回折させることにより、元のピクセル明暗から構成される一ページの2進データに復調させ、復調された再生出力は、CCD218に照射される。これにより、CCD218では、格納媒体216から照射される再生出力が元のデータ、すなわち、電気信号に復元される。ここで、復元された再生信号は、データデコーディング部220を介して再生出力される。
【0026】
一方、前記デコーディング部220では、再生の際にオーバーサンプリングを行わず、本発明の実施例により1:1ピクセルマッチングでデータを復元する。このとき、1:1ピクセルマッチングの信号処理の過程中、データピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチングによるデータの劣化を補償するために、CCDアレイで検出されるデータピクセルの非マッチングの移動量を計算し、CCDピクセルで測定されたインテンシティ値及びピクセル非マッチングによる隣接ピクセルの干渉を考慮して再生されたイメージの補正を行うことになる。
【0027】
以下、デコーディング部220での動作をより詳細に述べる。まず、SLM、フーリエ・トランスフォーム・アパーチャーDと、ナイキスト・アパーチャーDNを介してCCDで検出される1つのオンピクセルは、Burrの光学的なモデルでのように、前記数式3のようにモデリングされる。
【0028】
すなわち、CCD検出ピクセルでの光学場は、非マッチングが生じない場合、図3のように示される。図3において、IS(0)は、CCD検出ピクセルで露出時間中の前記数式3の光学場h(x)を積分した値であり、このように1つのオンピクセルが存在する場合、δだけの非マッチングが発生すれば、図4に示すように、光学場が移動して、オンピクセルの隣接CCD検出ピクセルに影響を与えることになる。
【0029】
従って、図4に示すように、IS(δ)はδだけの非マッチングが生じた場合、該当CCD検出ピクセルで検出されるインテンシティを示し、ISP(δ)は、δだけの非マッチングにより隣接CCD検出ピクセルに追加されるインテンシティを示すことになる。このとき、図5に示すように、隣接するピクセルに他のオンピクセルがある場合、ホログラフィック格納装置に用いられる光が干渉を起こすビームであるため、隣接する更に他のオンピクセルにより干渉を受けることになる。
【0030】
すなわち、図5中のI(δ)は、単純にISP(δ)+IS(δ)で求めた値とは異なる値になる。これは、隣接するオンピクセルにより光学場501が光学場502と干渉を起こしたからである。そこで、このような隣接するピクセルの光学場による干渉影響をIint(δ)で表現すると、I(δ)は、下記数式7のように示すことができる。
【0031】
【数7】
【0032】
ここで、αは、隣接ピクセルがオフである場合は0であり、隣接ピクセルがオンである場合は1である。
【0033】
従って、現在、CCDデコーディング部220で検出した光学場インテンシティから隣接ピクセルの影響を取り除くと、下記数式8のように、1つのオンピクセルが存在する場合、非マッチングがδだけ発生するとき、当該CCD検出ピクセルで検出される値、すなわち、IS(δ)を求めることができる。
【0034】
【数8】
【0035】
また、非マッチング量δが分かると、下記数式9でのように、非マッチングの影響を補償することにより、結局CCD検出ピクセルで検出されるI(δ)値からIS(0)を計算することができることになる。このとき、Idiff(0、δ)は、非マッチングにより発生するインテンシティに対する影響を示す値であって、簡単な実験で求めることができ、非マッチング量ごとに予め求められて、例えば、ルックアップテーブルとして作成されて、参照できる。
【0036】
【数9】
【0037】
図6は、前記HDDSシステムのデコーディング部220でなされる再生の際のピクセル非マッチングイメージを補正する動作制御のフローを示す。以下、図6を参照して、本発明の実施例を詳述する。
【0038】
HDDSシステムのデコーディング部220は、ホログラフィック格納媒体の再生要求がある場合、ステップS600でこれに応答し、ステップS602に進行し、ステップS602でホログラフィック格納媒体に記録されているページ単位の情報イメージをCCDにより検出する。
この後、デコーディング部220は、ステップS604において、ホログラフィック格納媒体から再生されるデータピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチングが発生する場合、データピクセルとCCDピクセルとの間の非マッチング量(0≦δ<1)を検出する。これは、上述のように、CCD検出ピクセルで検出されるI(δ)値から非マッチングの影響を補償してIS(0)を算出するためである。
【0039】
次に、デコーディング部220は、ステップS606において、非マッチング量δが0.5ピクセルを超えるか否かを検査し、非マッチングされたイメージのインテンシティ値の補正方向を決定することになる。
【0040】
このとき、図7Bに示すように、CCDピクセルとデータピクセルとの間の非マッチング量δが0.5ピクセルを超える場合、これはCCDピクセルから左側にデータピクセルが非マッチングされたものと判断する。このとき、CCDピクセルのIIの方にオンピクセルが存在すると、その影響がIの方のCCDピクセルに及ぶことになり、本発明によるイメージ補正方法の数式7におけるαを決定する隣接ピクセルがIIの方になるため、デコーディング部220は、ステップS606からステップS608に進行し、ステップS608でCCD検出ピクセルの右側方向にイメージ補正を行うことになる。
【0041】
しかし、これとは異なって、図7Aに示すように、CCDピクセルとデータピクセルとの間の非マッチング量δが0.5ピクセルを超えない場合、これはCCDピクセルから右側にデータピクセルが非マッチングされたものと判断する。このとき、非マッチングされたCCD検出ピクセルIは、IIの方のオンピクセルの影響を受けることができるようになるため、デコーディング部220は、ステップS606からステップS610に進行し、ステップS610においてCCD検出ピクセルの左側方向にイメージ補正を行うことになる。
【0042】
従って、図8に示すように、データパターンのイメージ再生の際、例えば、0.5ピクセル非マッチングが発生する場合、図9に示すように、ピクセル非マッチングにより、オンピクセルの情報がオフピクセルが検出されるべきCCDピクセルにも影響を及ぼし、データの劣化したイメージが発生する従来の問題点が、上記のような図6中のイメージ補正処理のフローを適用することで解決可能になり、図10に示すように、元のデータパターンのイメージがそのまま復元できることになる。
【0043】
上述した実施例では、1次元非マッチングの場合について述べたが、例えば、2次元非マッチングの場合にも、同様な補正方法を水平方向及び垂直方向に適用すれば、イメージの復元が可能である。
【0044】
以上の内容は本発明の好ましい実施例を例示したものに過ぎないもので、本発明は、請求範囲に開示された本発明の範疇内で多様に変更及び修正可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】従来のHDDSシステムにおいて、光学モデリングを用いるイメージ補正処理を示す概念図である。
【図2】本発明の実施例が適用されるHDDSシステムを示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施例によるデータピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチングを示す例示図である。
【図4】本発明の実施例によるデータピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチングを示す例示図である。
【図5】本発明の実施例によるデータピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチングを示す例示図である。
【図6】本発明の実施例によるHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正処理を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の実施例によるピクセル非マッチング量(δ)に応じるイメージ補正方向設定を示す例示図である。
【図7B】本発明の実施例によるピクセル非マッチング量(δ)に応じるイメージ補正方向設定を示す例示図である。
【図8】本発明の実施例によるホログラフィック格納媒体のオリジナルデータパターン及びCCDにおける復元を示す例示図である。
【図9】本発明の実施例によるホログラフィック格納媒体のオリジナルデータパターン及びCCDにおける復元を示す例示図である。
【図10】本発明の実施例によるホログラフィック格納媒体のオリジナルデータパターン及びCCDにおける復元を示す例示図である。
【符号の説明】
【0046】
200 光源
202 ビームスプリッタ
204、210 シャッター
206、212 反射鏡
214 空間光変調器
216 格納媒体
218 CCD
220 デコーディング部
224 コーディング部
S1 参照光処理経路
S2 物体光処理経路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
HDDSシステムにおいて、再生の際のピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、
(a)再生の際、格納されているページ単位のイメージをCCDを用いてデータピクセルとCCD検出ピクセル間の1:1ピクセルマッチングにより検出するステップと、
(b)前記1:1ピクセルマッチングにおいて、ピクセル非マッチングが発生する場合、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量δ(0≦δ<1)を算出するステップと、
(c)前記算出された非マッチング量に応じるCCD検出ピクセルに対する隣接ピクセルの干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップと、
(d)前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響を補償し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップとを含むことを特徴とするHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項2】
前記(c)のステップは、
(c1)前記非マッチング量が0.5ピクセルを超える場合、CCD検出ピクセルにおける右側方向の隣接ピクセルによる干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップと、
(c2)前記非マッチング量が0.5ピクセル以下である場合、CCD検出ピクセルにおける左側方向の隣接ピクセルによる干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項3】
前記CCD検出ピクセルにおける隣接ピクセルによる干渉影響を取り除いた、補正されたインテンシティIS(δ)は、下記数式1により算出されることを特徴とする請求項2に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【数1】
(式中、αは隣接ピクセルがオフの場合は0で、隣接ピクセルがオンの場合は1であり、
I(δ)はCCD検出ピクセルで検出されたインテンシティ値であり、ISP(δ)はδだけ非マッチングされた隣接CCD検出ピクセルにより追加されるインテンシティ値であり、Iint(δ)はδだけ非マッチングされた隣接CCD検出ピクセルによる干渉インテンシティ値である。)
【請求項4】
前記CCD検出ピクセルにおける隣接ピクセルによる干渉影響は、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量ごとに予め求められて、ルックアップテーブルとして格納されることを特徴とする請求項2に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項5】
前記(d)のステップにおいて、
前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響Idiff(0、δ)を補償することは、下記数式2でのようになされることを特徴とする請求項1に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【数2】
(式中、IS(0)は非マッチングが発生しない場合でのデータピクセルとマッチングされたCCD検出ピクセルの補正されたインテンシティ値であり、IS(δ)はデータピクセルとδだけ非マッチングされたCCD検出ピクセルのインテンシティ値である。)
【請求項6】
前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響は、非マッチング量ごとに予め求められて、ルックアップテーブルとして格納されることを特徴とする請求項5に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項1】
HDDSシステムにおいて、再生の際のピクセル非マッチングを補償するイメージ補正方法であって、
(a)再生の際、格納されているページ単位のイメージをCCDを用いてデータピクセルとCCD検出ピクセル間の1:1ピクセルマッチングにより検出するステップと、
(b)前記1:1ピクセルマッチングにおいて、ピクセル非マッチングが発生する場合、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量δ(0≦δ<1)を算出するステップと、
(c)前記算出された非マッチング量に応じるCCD検出ピクセルに対する隣接ピクセルの干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップと、
(d)前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響を補償し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップとを含むことを特徴とするHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項2】
前記(c)のステップは、
(c1)前記非マッチング量が0.5ピクセルを超える場合、CCD検出ピクセルにおける右側方向の隣接ピクセルによる干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップと、
(c2)前記非マッチング量が0.5ピクセル以下である場合、CCD検出ピクセルにおける左側方向の隣接ピクセルによる干渉影響を算出し、CCD検出ピクセルのイメージデータを補正するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項3】
前記CCD検出ピクセルにおける隣接ピクセルによる干渉影響を取り除いた、補正されたインテンシティIS(δ)は、下記数式1により算出されることを特徴とする請求項2に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【数1】
(式中、αは隣接ピクセルがオフの場合は0で、隣接ピクセルがオンの場合は1であり、
I(δ)はCCD検出ピクセルで検出されたインテンシティ値であり、ISP(δ)はδだけ非マッチングされた隣接CCD検出ピクセルにより追加されるインテンシティ値であり、Iint(δ)はδだけ非マッチングされた隣接CCD検出ピクセルによる干渉インテンシティ値である。)
【請求項4】
前記CCD検出ピクセルにおける隣接ピクセルによる干渉影響は、データピクセルとCCD検出ピクセル間の非マッチング量ごとに予め求められて、ルックアップテーブルとして格納されることを特徴とする請求項2に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【請求項5】
前記(d)のステップにおいて、
前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響Idiff(0、δ)を補償することは、下記数式2でのようになされることを特徴とする請求項1に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【数2】
(式中、IS(0)は非マッチングが発生しない場合でのデータピクセルとマッチングされたCCD検出ピクセルの補正されたインテンシティ値であり、IS(δ)はデータピクセルとδだけ非マッチングされたCCD検出ピクセルのインテンシティ値である。)
【請求項6】
前記非マッチング量に応じる非マッチングの影響は、非マッチング量ごとに予め求められて、ルックアップテーブルとして格納されることを特徴とする請求項5に記載のHDDSシステムにおけるピクセル非マッチングイメージ補正方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−11363(P2006−11363A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5471(P2005−5471)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(502442290)株式会社大宇エレクトロニクス (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(502442290)株式会社大宇エレクトロニクス (27)
【Fターム(参考)】
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